JP6749167B2 - 樹脂モールド装置 - Google Patents

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本発明は、例えば第1金型と第2金型との間で第3金型をワークと共にクランプして樹脂モールドする樹脂モールド装置に関する。
金型クランプ面に形成されたキャビティに対して垂直方向にゲートが設けられるバーティカルゲート(vertical gate)構造を有する技術が、特開平4−269854号公報(特許文献1)、特開平6−177191号公報(特許文献2)、特開平8−25424号(特許文献3)、特開2003−11187号公報(特許文献4)及び特開2007−130976号公報(特許文献5)に記載されている。
特開平4−269854号公報 特開平6−177191号公報 特開平8−25424号公報 特開2003−11187号公報 特開2007−130976号公報
トランスファ成形における一般的な成形金型は、金型内にセットされた基板(半導体チップが実装されたリードフレーム、樹脂基板等)上に端面側に樹脂路となるランナが設けられる。このような成形金型では、樹脂路となるランナが金型上と基板上とを跨いで形成されるため、金型と基板との境界の隙間から樹脂が漏れる場合がある。
また圧縮成形擦る場合には、ランナは不要であるが、キャビティ内に樹脂圧が伝わる難いため、樹脂をオーバーフローさせてモールドすることが行われる。しかしながら、このようなオーバーフローは成形後のワーク外周に樹脂残りが発生しやすく、後工程におけるハンドリングがし難くなる。
特に、近年低分子低粘度化した樹脂や、例えばLED(Light Emitting Diode)のような受発光デバイス用の透明樹脂(レンズ成形用の低粘度樹脂)は、樹脂漏れを起こし易い。また、基板上にランナを設置する場合、そのためのスペースを確保する必要がある。更に、成形後のランナゲートとして残存する樹脂は、成形品として付加価値もなく不要な成形品(スクラップ樹脂)とは分離して除去する必要がある。これに対して、バーティカルゲート構造を有する中間型は、基板上をランナゲートが走らないため、基板上に成形品ゲートが残る問題もなく、更に半導体チップ上に直接樹脂が充填されるためボンディングワイヤにワイヤ配線方向に樹脂が広がるため、ワイヤ流れも発生し難い。このため、トランスファ成形には、バーティカルゲート構造を備える中間型を用いることが有効であると考えられる。また、圧縮成形には、中間型をオーバーフローさせる樹脂路として用いることで成形品と金型との分離が容易に行えると考えられる。
また、例えば、LEDデバイスやパワー系デバイス製品を樹脂モールドする場合、フィラーが混入されてない熱放散性の低いレンズ成形用透明樹脂を成形すると共にフィラーが混入されている熱放散性の良い黒樹脂で重ねてモールドするニーズがある。この場合、樹脂特性の異なる複数の樹脂を用いて異なる金型を用いて複数回に分けて樹脂モールドするとすれば、生産性が著しく低下するうえに生産設備や設置面積も広く要する。
本発明の目的は上記従来技術の課題を解決し、樹脂特性の異なる複数樹脂を、中間型を有するモールド金型により1回のモールド動作で樹脂モールドする新規な樹脂モールド装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するため、次の構成を備える。
開閉可能に設けられた第1金型及び第2金型と、前記第1金型と前記第2金型との間に配置され、前記第1金型との間でワークをクランプする第3金型と、前記第1金型及び前記第3金型のクランプ面に各々形成された第1キャビティ凹部と、前記第1金型に設けられ、型閉じ動作に応じて移動することで前記第1キャビティ凹部に連続する第2キャビティ凹部が形成される可動キャビティ駒と、前記第2金型に設けられ、第1樹脂が装填される第1樹脂装填部及び前記第1樹脂と異なる種類の第2樹脂が装填される第2樹脂装填部と前記第1樹脂を前記第3金型に形成された垂直ゲートを介して前記第1キャビティ凹部へ、前記第2樹脂を前記第2キャビティ凹部へ異なるタイミングで各々充填するトランスファ機構と、前記第3金型に形成された樹脂路を介して前記第2樹脂が充填される第3キャビティ凹部と、前記第2金型に設けられ、前記第3キャビティ凹部に連通する樹脂路を常時遮断する開閉可能な遮断部と、型締め機構の型閉じ動作によって前記遮断部を開放して前記第3キャビティ凹部への前記第2樹脂の充填を許容する樹脂路開放機構と、を具備し、前記第1,第2樹脂装填部に第1,第2樹脂が各々装填されワークが供給された前記第1金型と前記第2金型を型閉じ動作を行って前記ワークを前記第1金型と前記第3金型でクランプし前記遮断部によって前記第2樹脂の第3キャビティ凹部への樹脂路を遮断しながら前記トランスファ機構によ前記第1キャビティ凹部へ垂直ゲートを介して第1樹脂の充填動作を行うと共に前記第2キャビティ凹部に接続する樹脂路へ第2樹脂を圧送りし、前記樹脂路開放機構によって前記遮断部が開放されて前記第3キャビティ凹部へ前記第2樹脂が充填され、更なる型閉じ動作を行なうことで前記可動キャビティ駒が移動して形成される前記第2キャビティ凹部に、半硬化状態の前記第1樹脂に重ねて前記第2樹脂の充填動作が異なるタイミングで行われ、複数種類の樹脂モールドを1回の型閉じ動作で実現することを特徴とする。
上述した樹脂モールド装置を用いれば、樹脂特性の異なる複数樹脂を1回の型閉じ動作で、樹脂モールドすることができる。また、第1キャビティ凹部に充填された第1樹脂が半硬化状態で第1キャビティ凹部に連続する第2キャビティ凹部へ第2樹脂を充填して加熱硬化させるので、硬化剤どうしが混ざり合って強固な接着性が得られるため、成形品質を向上させることができる。
また、第1キャビティ凹部に第1樹脂を充填している間は、遮断部によって第2樹脂の第3キャビティ凹部への樹脂路を遮断することで、任意のキャビティ凹部に対して必要な樹脂を必要なタイミングで充填することができる。
前記第1金型及び前記第2金型には、前記第1樹脂が前記第1キャビティ凹部に充填された後、型締め動作を続行することで前記可動キャビティ駒を移動させるキャビティ駒移動機構を備えることで、異なる金型やモールド装置を用いることなく、1回の型閉じ動作で第1樹脂が充填された第1キャビティ凹部に連続する第2キャビティ凹部を形成して第2樹脂を充填することができる。
可動プラテンには前記トランスファ機構及び前記第2金型が支持固定されており、対向する固定プラテンには前記第1金型が吊り下げ支持されており、前記第1金型には型締め動作により前記可動キャビティ駒を貫通して相対的に前記第1キャビティ凹部内に突き出される突き押し機構が設けられていることが好ましい。
これにより、可動プラテンを固定プラテンに対して近づけることで最終型締めが行われる際に、型閉じにより突き押し機構を第1キャビティ凹部内に相対的に突き出させて半硬化状態の第1樹脂を離型させて形成される第2キャビティ凹部内に第2樹脂が充填されるので、樹脂どうしが混ざり合うことなく、硬化剤や硬化補助剤どうしが有効に混ざり合って加熱硬化させることができる。
前記第1キャビティ凹部に充填される前記第1樹脂は前記第2キャビティ凹部に充填される第2樹脂より加熱硬化時間が長い樹脂が用いられることが好ましい。
これにより、第1キャビティ凹部に先に充填される第1樹脂が硬化し終わるまでに第2キャビティ凹部を形成して第2樹脂を充填して種類の異なる複数の樹脂どうしの界面の接着性が低下することなく樹脂モールドすることができる。
この構成によれば、第1キャビティ凹部にゲートを通じて第1樹脂が充填されるとともに可動ブロックにより制限された狭小空間(例えば端子間の隙間、アンダーフィル空間)に第1樹脂を充填してから、可動ブロックが退避して形成される第2キャビティ凹部へ第2樹脂を充填するので、狭小空間にエアを巻き込まずに樹脂モールドすることができる。
上述した樹脂モールド装置を用いれば、樹脂特性の異なる複数樹脂を、中間型を有するモールド金型により1回のモールド動作で樹脂モールドする新規な樹脂モールド装置を提供することができる。
第1実施例に係る型開き状態の樹脂モールド装置の断面説明図である。 図1に続く樹脂モールド動作を示す断面説明図である。 図2に続く樹脂モールド動作を示す断面説明図である。 図3に続く樹脂モールド動作を示す断面説明図である。 図4に続く樹脂モールド動作を示す断面説明図である。 図5に続く樹脂モールド動作を示す断面説明図である。 図6に続く樹脂モールド動作を示す断面説明図である。 図7に続く樹脂モールド動作を示す断面説明図である。 図8に続く樹脂モールド動作を示す断面説明図である。 第2実施例に係る型開き状態の樹脂モールド装置の断面説明図である。 図10に続く樹脂モールド動作を示す断面説明図である。 図11に続く樹脂モールド動作を示す断面説明図である。 図12に続く樹脂モールド動作を示す断面説明図である。 図13に続く樹脂モールド動作を示す断面説明図である。
[実施例1]
以下、本発明に係る樹脂モールド装置の好適な実施の形態について、図1乃至図9の添付図面を参照して詳述する。以下では、ワークWとして例えば基板(リードフレーム)1両面に半導体チップ2が実装(ワイヤボンディング実装、フリップチップ実装等)されたものが用いられる(図1参照)。
また、樹脂モールド装置は、駆動源からトグルリンク等を用いて駆動伝達する公知の型開閉装置を備えている。更には、以下の説明では、一例として上型(第1金型)3を固定型、下型(第2金型)4を可動型とし、上型3は上型プラテン5(固定プラテン)に支持され、下型4は下型プラテン6(可動プラテン)に支持されているものとして説明する。なお、本実施例における図1乃至図9及び他の実施例における図面においては、装置の構成及び動作の理解のために、本発明におけるモールド部分示す各部の構造を同一の断面上に図示しているが、これらを同一断面上のみに配置することを意図するものではない。
このように、樹脂モールド装置は、図1乃至図9に示すように、中間型23(第3金型)を上型3若しくは下型4に保持した状態で上型3及び下型4を開閉可能に構成されている。なお、上型3及び下型4には図示しないヒータが設けられており、後述するワークWや樹脂と共に中間型23を加熱して成形するものとする。矩形状の上型プラテン5は、四隅に設けられたガイドポスト7の上端に固定されており、矩形状の下型プラテン6はガイドポスト7に対して四隅において摺動可能に連繋している。
図1に示すように、上型3は上型プラテン5に上型ベース8が固定されている。上型ベース8には上型ブロック9が第1コイルばね10を介して吊り下げ支持されている。また上型ベース8には、開放ピン11(樹脂路開放機構)が垂下して設けられ、上型ブロック9の貫通孔9aに挿入されている。
上型ブロック9には、ワークを位置決めするワーク位置決め部9b及びこれに連続する上型ランナゲート9c、上型カル9dなどが彫り込まれている。また、ワーク位置決め部9bには可動キャビティ駒12が設けられている。可動キャビティ駒12には第1キャビティ凹部12aが彫り込まれている。可動キャビティ駒12は、キャビティ駒支持プレート13cに支持されている。キャビティ駒支持プレート13cは、上型ブロック9に対して第2コイルばね14を介して吊り下げ支持されている。キャビティ駒支持プレート13cにはストッパブロック13aが設けられている。可動キャビティ駒12が第2コイルばね14の撓みを利用して押し上げられた際に、ストッパブロック13aが上型ブロック9に当接することで、それ以上可動キャビティ駒12が押し込まれないようになっている。
また、キャビティ駒支持プレート13cには、押し上げ駒13bが上型ブロック9に形成された貫通孔9eに挿入されている。この押し上げ駒13bを下型4側に設けられた後述するキャビティ駒押し上げ機構20(キャビティ駒移動機構)により押し上げることで可動キャビティ駒12が第2コイルばね14の付勢に抗して押し上げられる。また、上型ブロック9には押し下げピン15(突き押し機構)が垂下して設けられている。この押し下げピン15は、キャビティ駒支持プレート13cを貫通して可動キャビティ駒12に第1キャビティ凹部12aの底面と面一となるように挿入されている。押し下げピン15は、キャビティ駒支持プレート13cが第2コイルばね14に抗して押し上げられると、相対的に第1キャビティ凹部12a内に突き出される。
次に下型4について説明する。下型プラテン6には環状の下型支持ブロック16が固定されている。この下型支持ブロック16に下型ブロック17が支持されている。下型プラテン6の下方には、トランスファ支持部18が設けられている。このトランスファ支持部18には、トランスファ機構19が支持されている。トランスファ機構19には異なるタイミングで樹脂を押圧する第1,第2プランジャ19a,19bが、例えばコイルばね19c,19dによりフローティング支持されている。尚、第1,第2プランジャ19a,19bは、これらを支持するコイルばね19c,19dに替えて油圧均等圧回路により支持されていてもよい。また、プランジャの数も2種類に限らずそれ以上設けてもよい。
下型ブロック17には、筒状に形成された第1,第2ポット17a,17b(樹脂装填部)が設けられている。第1,第2プランジャ19a,19bは先端部が第1,第2ポット17a,17bに各々挿入されている。下型ブロック17の第1ポット17aの周囲には、樹脂路となる下型ランナ17cが彫り込まれている。
また、下型ブロック17には、キャビティ駒押し上げ機構20が設けられている。キャビティ駒押し上げ機構20の構成については、以下詳述するが、金型内の昇降動作(例えばトランスファ機構19の昇降動作やクランプによる型部材の昇降)によって可動キャビティ駒12を昇降させることができれば、ピンやばねの配置や構造などを含め説明する構成に限らない。キャビティ駒押し上げ機構20は、押し上げピン20a及び押し上げ駒20bが、下型ブロック17内に直列に配置され、下型ブロック17と押し上げピン20aとの間にコイルばね20cが自然長より押し縮められて挿入され、押し上げピン20aと押し上げ駒20bとの間にコイルばね20dが自然長より押し縮められて挿入されている。押し上げピン20aの先端は、下型ブロック17の上面より上方に突出して支持されている。また、押し上げ駒20bの下端には開口17dが設けられている。
また、トランスファ機構19には、押しピン19eが設けられている。この押しピン19eは、下型ブロック17の開口17dに対応する位置に設けられている。
後述するように型締め動作が進んで、押しピン19eが押し上げ駒20b及び押し上げピン20aを介して上型3の押し上げ駒13bを押し上げることで可動キャビティ駒12が第2コイルばね14の付勢に抗して押し上げられるようになっている。この押しピン19eを設ける場合には、後述する動作のタイミングの調整のため、トランスファ機構19において押しピン19eの突出長をねじ込みやシム板の挿入などの調整構造によって可変とすることが好ましい。
また、下型ブロック17には、一対のシャットオフピン21(遮断部),シャットオフピン22(樹脂路開放機構)が昇降可能に設けられている。シャットオフピン21は第1キャビティ凹部12aに接続する樹脂路(上型ランナゲート9c)を遮断しており、シャットオフピン22は上型ブロック9に挿入された開放ピン11(樹脂路開放機構)に対向して設けられている。下型ブロック17内には、シャットオフピン支持プレート17eがコイルばね17fを介してフローティング支持されている。シャットオフピン支持プレート17eにはシャットオフピン22が開放ピン11に対向する位置に起立支持されている。シャットオフピン21,22は、下型ブロック17の貫通孔17g1,17g2に挿入されて先端部が下型ブロック17の上面より突出している(遮断機構)。上記シャットオフピン22は、最終型締め位置までモールド金型をクランプした際に、開放ピン11によって相対的に押し下げられて、後述するようにシャットオフピン21が樹脂路より退避して樹脂路(中間型ランナゲート23d)を開放して第2樹脂24bの第3キャビティ凹部23cへの流入を許容するようになっている。
次に中間型23(第3金型)について説明する。
中間型23は、上型3と下型4との間に配置され、上型3との間でワークWをクランプして樹脂モールドする。中間型23には、下型ランナ17cに金型開閉方向と貫通する垂直ゲート23a及び第1キャビティ凹部23bが彫り込まれている。第1キャビティ凹部23bは、上型3の第1キャビティ凹部12aと基板貫通孔(リードフレームのリード間の隙間、樹脂基板の貫通孔等)を通じて連通している。また、中間型23には、第3キャビティ凹部23c及びこれに連通する中間型ランナゲート23dが彫り込まれている。
更には、中間型23には、第2樹脂24bの樹脂路であって第2ポット17bと位置合わせして重なり合い第2プランジャ19bが挿入される貫通孔23e、押し上げピン20aが挿通される貫通孔23f及びシャットオフピン21,22が各々挿入される貫通孔23g1,23g2が設けられている。貫通孔23g1は、中間型ランナゲート23dに連通している。貫通孔23g2は、上型ブロック9の貫通孔9aに対向して設けられている。
第1ポット17aに第1樹脂24a、第2ポット17bに第2樹脂24bが各々装填され、中間型23にワークWが載置されたまま、上型3と下型4を型閉じ動作を行うことで、トランスファ機構19により第1キャビティ凹部12a,23bへの第1樹脂24aの充填動作を行うと共に第3キャビティ凹部23cに接続する貫通孔23e、上型カル9d,上型ランナゲート9c(樹脂路)へ第2樹脂24bを圧送りする。
そして、第1樹脂24aが半硬化状態において更なる型閉じ動作を行なって開放された中間型ランナゲート23dを通じて第3キャビティ凹部23c、更なる型締めで可動キャビティ駒12が退避して形成される第2キャビティ凹部12bへトランスファ機構19により第2樹脂24bの充填動作行う。これにより、複数種類の樹脂モールドを1回の型閉じ動作で実現している。
尚、第1,第2樹脂24a,24bは、製品に応じて例えば、フィラーや添加材の組成が異なる樹脂、フィラーを含む樹脂と含まれない樹脂、シリコーン系の樹脂とエポキシ系の樹脂のように樹脂の種類が異なり樹脂特性が異なる樹脂等がパッケージの用途等に基づいて選択される。また、第1キャビティ凹部12a,23aに充填される第1樹脂24aは、第2キャビティ凹部に充填される第2樹脂24bより加熱硬化時間が長い樹脂が用いられる。
ここで、樹脂モールド動作の一例について図1乃至図9を参照して説明する。ワークWは、一例として半導体チップが搭載されたリードフレームを用い、第1樹脂24aとしてはシリコーン透明樹脂、第2樹脂24bとしてはアルミナ粉末が混入したエポキシ系樹脂が用いられるものとする。
図1において、モールド金型は型開き状態にあり、この状態で第1ポット17aに第1樹脂24a、第2ポット17bに第2樹脂24bを各々装填する。また、中間型23を下型4にセットする。具体的には、中間型23の貫通孔23e、貫通孔23f、貫通孔23g1,23g2を、第2ポット17b、押し上げピン20a、及びシャットオフピン21,22と位置合わせして下型ブロック17に載置する。また、ワークWは、中間型23に設けられた第1キャビティ凹部23bと位置合わせして搭載される。モールド金型に対する第1,第2樹脂24a,24b、中間型23、ワークWがセットされた状態を図2に示す。押し上げピン20aの先端は中間型23の貫通孔23fに挿入され、一対のシャットオフピン21,22は、貫通孔23g1,23g2に挿入された状態となっている。
尚、これらのモールド金型に対する第1,第2樹脂24a,24b、中間型23、ワークWの供給の順番は前後してもよい。例えば中間型23にワークWをセットした状態でモールド金型に搬入してもよい。また、中間型23は第1,第2樹脂24a,24bがセットされた後、図示しないチャック機構により下型4に位置決めされているのが好ましい。
次に図3に示すように図示しない型開閉機構を駆動させて下型プラテン6を上昇させる。これにより、中間型23に載置されたワークWを上型ブロック9のワーク位置決め部に9bに収容すると共に可動キャビティ駒12と中間型23との間でクランプする。また、押し上げピン20aは、押し下げ駒13bと当接し、シャットオフピン21は、ワークW(基板1)に当接し、シャットオフピン22は、開放ピン11に近接若しくは当接した状態となる。
次に図4において、トランスファ機構19を作動させて、第1ポット17aに装填されて溶融した第1樹脂24aを第1プランジャ19aにより圧送りする。具体的には、第1樹脂24aを第1ポット17aから下型ランナ17c、垂直ゲート23aを経て、第1キャビティ凹部23b及びワークWを介して対向する第1キャビティ凹部12aへ充填する。第1樹脂24aは、第1キャビティ凹部23bから第1キャビティ凹部12aへ向かってワークWの基板貫通孔(リードフレームのリード間の隙間)を通じて充填される。また、第2ポット17b内装填されて溶融した第2樹脂24bを第2プランジャ19bにより圧送りする。具体的には、第2樹脂24bを第2ポット17bから貫通孔23eを経て上型カル9d、上型ランナゲート9cの途中までへ充填される。
次いで、図5に示すように、トランスファ機構19は第1樹脂24aを押圧する第1プランジャ19aが中間型23に押し当てられたまま停止し、第2樹脂24bを押圧する第2プランジャ19bは、第2樹脂24bが上型ランナゲート9cを可動キャビティ駒12で遮られ、中間型ランナゲート23dをシャットオフピン21に遮られて第2樹脂24bの流動が停止し、第2プランジャ19bをそれ以上押動できない状態となる。
図5の状態から型開閉機構により下型プラテン6が更に上昇すると、第1コイルばね10が押し縮められ、開放ピン11が上型ブロック9より相対的に突出量が増える方向(下方向)に移動する。このため、図6に示すように、開放ピン11と当接するシャットオフピン22がコイルばね17fの付勢に抗してシャットオフピン支持プレート17eごと押し下げられる。このときシャットオフピン支持プレート17eに支持されたシャットオフピン21も押し下げられるため、中間型ランナゲート23dを遮断していたシャットオフピン21が退避する。これにより、第2プランジャ19bが上昇して第2樹脂24bが流動し始め、第3キャビティ凹部23cに充填される。第3キャビティ凹部23cに第2樹脂24bが充填された状態を図7に示す。このとき、第1プランジャ19aは、中間型23に押し当てられたまま停止しているが、下型プラテン6の上昇に伴いコイルばね19cが押し縮められることで加圧分を逃がしている。
下型プラテン6の上昇は更に継続し、トランスファ機構19の上部に設けられた押しピン19eが、開口17dに露出する押し上げ駒20bに突き当たるまで、キャビティ駒押し上げ機構20が動作しない。
図8に示すように、下型プラテン6の上昇にともなって、押しピン19eが開口17dに進入して押し上げ駒20bを押し上げると、コイルばね20dを介して押し上げピン20aを押し上げる。このとき押し上げピン20aの先端は貫通孔9eに進入して押し上げ駒13bを押し上げ、これによってキャビティ駒支持プレート13cを、第2コイルばね14を押し縮めながら押し上げる。キャビティ駒支持プレート13cは、ストッパブロック13aが上型ブロック9に突き当たるまで上昇する。
このとき、キャビティ駒支持プレート13cの上昇にともなって、可動キャビティ駒12も上昇するため、可動キャビティ駒12の型面から第1樹脂24aが離型されることになる。なお、型面から第1樹脂24aを離型(剥離)可能な程度には硬化させる必要があるため、可動キャビティ駒12も上昇させる前に所定時間保持し硬化させる工程(キュア工程)を行う必要がある。換言すれば、第1樹脂24aを半硬化状態にする必要がある。ここで、発明者が鋭意研究した結果、本発明における効果を奏するために適当な半硬化状態とするための保持時間(キュアタイム)は、通常のモールド成形におけるキュア工程における金型内での保持時間(キュアタイム)を100%としたとき、10%から30%とすることが好ましく、15%から25%とするのが更に好ましい。なお、このような保持時間は、第1樹脂24aについて加熱前の高粘度状態(ゲル状態)から加熱されることで低粘度状態(液体状態)を経て架橋反応が進み高粘度状態(ゲル状態)に遷移する場合において低粘度状態である時間(いわゆるゲルタイム)と重複するため、ゲルタイムを基準として、第1樹脂24aを半硬化状態とするための保持時間(キュアタイム)を設定することもできる。
このように半硬化状態となった第1樹脂24aが充填されていた第1キャビティ凹部12aに隙間(第2キャビティ凹部12b:図8参照)が形成される。このとき、可動キャビティ駒12の上昇に伴って上型ベース8に設けられた押し下げピン15が第1樹脂24aに当接したまま相対的に第2キャビティ凹部12b内へ突出する。すなわち、押し下げピン15は可動キャビティ駒12から第1樹脂24aを離型方向へ力を加えるエジェクトピンとして機能する。
上記可動キャビティ駒12が上昇したことで、遮断されていた上型ランナゲート9cが開放され第2キャビティ凹部12bと連通する。これにより、図9に示すように、第2プランジャ19bの押圧動作により加圧されていた第2樹脂24bが上型ランナゲート9cから第2キャビティ凹部12bへ充填される。これにより、半硬化状態の第1樹脂24aの周囲に半硬化状態の第2樹脂24bが覆うようにモールドされ、硬化剤、硬化助剤どうしが有効に混ざりあって加熱硬化させることで、第1樹脂24aと第2樹脂24bとが強固な接着性能が得られるため、成形品の信頼性が向上する。
尚、下型プラテン6の型閉じ動作は、キャビティ駒押し上げ機構20が動作して第2キャビティ凹部12bが形成されるまで継続して停止する。このとき、上型ブロック9と下型ブロック17は、中間型23を介してクランプしたままの状態となるが、下型プラテン6の上昇に伴うクランプ力の増加は、第1コイルばね10が押し縮められることで逃がしている。同様にトランスファ機構19の動作による第1プランジャ19a及び第2プランジャ19bの押圧力の増加を、コイルばね19c,19dが押し縮められることにより逃がしている。
加熱硬化した後の成形品は、上型3と下型4とを型開きする際に、キャビティ駒押し上げ機構20の押し上げピン20aが後退することで、キャビティ駒支持プレート13cが第2コイルばね14の付勢により下方に移動し、押し下げピン15が可動キャビティ駒12内に退避することで上型3より離型する。
また、下型プラテン6が下降することにより、コイルばね17fの付勢によりシャットオフピン支持プレート17eが上昇して、シャットオフピン21,22が相対的に上昇して、開放ピン11が相対的に上昇するので、中間型23より成形品を分離することもできる。
更に、中間型23を下型4より取り外すことで下型4からの不要樹脂の離型は容易に行うことができる。また、中間型23より成形品を取り出した後に残留する不要樹脂を除去してクリーニングすれば、中間型23を再度使用することができる。
上述した樹脂モールド装置を用いれば、樹脂特性の異なる複数樹脂(第1樹脂24a、第2樹脂24b)を1回の型閉じ動作で、樹脂モールドすることができる。また、第1キャビティ凹部12aに充填された第1樹脂24aが半硬化状態で第1キャビティ凹部12aに連続する第2キャビティ凹部12b、更には第3キャビティ凹部23cへ第2樹脂24bを充填して加熱硬化させるので、これらを一体化させることができる。すなわち、金型からの離型が可能な程度には硬化しているが硬化が完全でない第1樹脂24aの表面に対して、接触できるように第2樹脂24bを供給し硬化させることで、複数の樹脂の界面を生じにくくさせ、分離しにくくすることができる。また、硬化剤どうしを混ざり合わせることで強固な接着性を得やすくなり、成形品質を向上させることができる。
上型3及び下型4は、第1樹脂24aが第1キャビティ凹部12a,23bに充填された後、型締め動作を続行することで可動キャビティ駒12を移動させるキャビティ駒押し上げ機構20を備えることで、異なる金型やモールド装置を用いることなく、1回の型閉じ動作で第1キャビティ凹部12aに連続する第2キャビティ凹部12bを形成して第2樹脂24bを充填することができる。
また、上型3には、中間型23に当接して第1キャビティ凹部12a,23bに連通する第2樹脂24bの樹脂路(上型ランナゲート9c)を常時遮断する開閉可能な可動キャビティ駒12が設けられ、下型4には、ワークWに当接して第2樹脂24bの樹脂路(中間型ランナゲート23d)を常時遮断するシャットオフピン21が設けられており、型締め機構の型閉じ動作によって可動キャビティ駒12及びシャットオフピン21を開放して第2樹脂24bの充填を許容するキャビティ駒押し上げ機構20及び開放ピン11及びシャットオフピン22が各々設けられている。
これにより、第1キャビティ凹部12a,23bに第1樹脂24aを充填している間は、シャットオフピン21及び可動キャビティ駒12によって第2樹脂24bの第3キャビティ凹部23cや第2キャビティ凹部12bへの樹脂路を遮断し、その後の型閉じ動作にしたがって第3キャビティ凹部23cや第2キャビティ凹部12bへ順次第2樹脂24bを充填する。よって、任意のキャビティ凹部に対して必要な樹脂を必要なタイミングで充填することができる。尚、第3キャビティ凹部23cは必ずしも設ける必要はないが、必要に応じて更にキャビティ凹部を設けて、樹脂特性の異なる樹脂を充填するようにしてもよい。
例えば、高周波デバイスを樹脂モールドする場合、第1樹脂24aとしてチップ封止用の通常の樹脂を用い、第2樹脂24bとして電磁波シールド性の高い樹脂を用いてもよい。
また、LEDデバイスや光学系デバイスを樹脂モールドする場合、第1樹脂24aとしてレンズ用透明樹脂(エポキシ系樹脂)を用い、第2樹脂24bとして放熱性の高いフィラーを含有する樹脂(高熱伝導エポキシ系樹脂)を用いてもよいし、第1樹脂24aとしてレンズ用透明樹脂(シリコーン系樹脂)を用い、第2樹脂24bとして放熱用樹脂(高熱伝導エポキシ系樹脂)を用いてもよい。
或いは、パワーデバイス系等を樹脂モールドする場合には、第1樹脂24aとしてチップ封止用エポキシ系樹脂を用い、第2樹脂24bとして放熱性の高いフィラーを含有する樹脂(高熱伝導エポキシ系樹脂)を用いてもよい。
上述した実施例では、上型3と下型4との間に中間型23を設け、中間型23に上型3との間でワークWをクランプして樹脂モールドする第1キャビティ凹部23b及びこれに連なる金型開閉方向に貫通する垂直ゲート23aを設け、ワークWの両面から樹脂を充填できる構成としていたが、この中間型23を省略することもできる。この場合、モールド樹脂は、上型3と下型4に設けられる第1キャビティ凹部12aの側方(金型クランプ面を含む)に設けた樹脂路(ランナゲート)を通じて第1,第2キャビティ凹部12a,12bに各々注入するようにしてもよい。この場合でも、半硬化状態の第1樹脂24aの表面に対して、接触できるように第2樹脂24bを供給し硬化させることで、一体的に成形することができる。
[第2実施例]
次に樹脂モールド装置の他例について、図10乃至図14を参照して説明する。
本実施例のワークWとしては、基板1の一方の面には半導体チップ2がフリップチップ実装され、他方の面には半導体チップ2がワイヤボンディング実装されている場合を例示して説明する。他方の面に搭載されるものには半導体チップ2に限らず、他の部品であってもよい。本実施例では、第1実施例に開示したシャットオフピン21,22やこれを開放させる開放ピン11は省略されている。第1実施例と同様に上型3を固定型、下型4を可動型として説明し、同一部材には同一番号を付して説明を援用するものとする。
上型3の構成について説明する。上型ブロック9は上型プラテン5に固定されている。上型ブロック9のクランプ面には、第1キャビティ凹部9f、ワーク位置決め部9b、上型ランナゲート9c、上型カル9dが彫り込まれている。上型ブロック9には、上記第1キャビティ凹部9fの底部をなす上型キャビティ駒9gが固定されている。また、上型キャビティ駒9gの周囲には、上型外周キャビティ駒25が設けられている。上型外周キャビティ駒25は、キャビティ駒支持プレート13cに支持固定されている。キャビティ駒支持プレート13cは、上型ブロック9に対して第2コイルばね14を介して吊り下げ支持されている。また、キャビティ駒支持プレート13cには、押し上げ駒13bが上型ブロック9に形成された貫通孔9eに挿入されている。この押し上げ駒13bを下型4側に設けられた後述するキャビティ駒押し上げ機構20により押し上げることでキャビティ駒支持プレート13cが第2コイルばね14の付勢に抗して押し上げられ、上型外周キャビティ駒25が上型ブロック9内に退避する。また、キャビティ駒支持プレート13cにはストッパブロック13aが設けられている。上型外周キャビティ駒25が第2コイルばね14の撓みを利用して押し上げられた際に、ストッパブロック13aが上型ブロック9に当接することで、それ以上上型外周キャビティ駒25が押し込まれないようになっている。
次に下型4の構成について説明する。
次に下型4について説明する。下型プラテン6には環状の下型支持ブロック16が固定されている。この下型支持ブロック16に下型ブロック17が支持されている。下型プラテン6の下方には、トランスファ支持部18が設けられている。このトランスファ支持部18には、トランスファ機構19が支持されている。トランスファ機構19には異なるタイミングで樹脂を押圧する第1,第2プランジャ19a,19bが、例えばコイルばね19c,19dによりフローティング支持されている。尚、第1,第2プランジャ19a,19bは、これらを支持するコイルばね19c,19dに替えて油圧均等圧回路により支持されていてもよい。また、プランジャの数も2種類に限らすそれ以上設けてもよい。
下型ブロック17には、筒状に形成された第1,第2ポット17a,17b(樹脂装填部)が設けられている。第1,第2プランジャ19a,19bは先端部が第1,第2ポット17a,17bに各々挿入されている。下型ブロック17の第1ポット17aの周囲には、樹脂路となる下型ランナ17cが彫り込まれている。
また、下型ブロック17には、キャビティ駒押し上げ機構20が設けられている。キャビティ駒押し上げ機構20は、押し上げピン20a及び押し上げ駒20bが、下型ブロック17内に直列に配置され、下型ブロック17と押し上げピン20aとの間にコイルばね20cが自然長より押し縮められて挿入され、押し上げピン20aと押し上げ駒20bとの間にコイルばね20dが自然長より押し縮められて挿入されている。押し上げピン20aの先端は、下型ブロック17の上面より上方に突出して支持されている。また、押し上げ駒20bの下端には開口17dが設けられている。また、トランスファ機構19には、押しピン19eが設けられている。この押しピン19eは、下型ブロック17の開口17dに対応する位置に設けられている。
後述するように型締め動作が進んで、押しピン19eが押し上げ駒20b及び押し上げピン20aを介して上型3の押し上げ駒13bを押し上げることでキャビティ駒支持プレート13cが上型外周キャビティ駒25ともに第2コイルばね14の付勢に抗して押し上げられるようになっている。
中間型23は、上型3と下型4との間に配置され、上型3との間でワークWをクランプして樹脂モールドする。中間型23には、下型ランナ17cに金型開閉方向と貫通する垂直ゲート23a及び第1キャビティ凹部23bが彫り込まれている。第1キャビティ凹部23bは、上型3の第1キャビティ凹部9fと基板貫通孔(リードフレームのリード間の隙間、基板の貫通孔等)を通じて連通している。また、中間型23には、第2樹脂24bの樹脂路であって第2ポット17bと位置合わせして重なり合う第2プランジャ19bが挿入される貫通孔23e、押し上げピン20aが挿通される貫通孔23fが設けられている。
ここで、樹脂モールド動作の一例について図10乃至図14を参照して説明する。ワークWは、一例として半導体チップが搭載された樹脂基板、シリコンウェハ等の基板2を用い、第1樹脂24a及び第2樹脂24bは共にエポキシ系樹脂が用いられるが、第1樹脂24aは第2樹脂24bより硬化時間が長い樹脂が用いられるものとする。
図10において、モールド金型は型開き状態にあり、この状態で第1ポット17aに第1樹脂24a、第2ポット17bに第2樹脂24bを各々装填する。また、中間型23を下型4にセットする。具体的には、中間型23の貫通孔23e及び貫通孔23fを、第2ポット17b及び押し上げピン20aと位置合わせして下型ブロック17に載置する。また、ワークWは、中間型23に設けられた第1キャビティ凹部23bと位置合わせして搭載される。
モールド金型に対する第1,第2樹脂24a,24b、中間型23、ワークWがセットされた状態を図11に示す。押し上げピン20aの先端は中間型23の貫通孔23fに挿入された状態となっている。
尚、モールド金型に対する第1,第2樹脂24a,24b、中間型23、ワークWの供給の順番は前後してもよい。例えば中間型23にワークWをセットした状態でモールド金型に搬入してもよい。また、中間型23は図示しないチャック機構により下型4に位置決めされているのが好ましい。
次に図12に示すように図示しない型開閉機構を駆動させて下型プラテン6を上昇させる。これにより、中間型23に載置されたワークWは、基板1をワーク位置決め部9bに位置合わせし半導体チップ2を第1キャビティ凹部9fに収容した状態で、上型ブロック9と中間型23との間でクランプされる。また、押し上げピン20aは、押し下げ駒13bと当接した状態となる。また、上型外周キャビティ駒25は、第2コイルばね14の付勢により第1キャビティ凹部9f内に突出した状態にあるが、基板1とは当接せずに狭い隙間(半導体チップ2がフリップチップ接続された隙間)が設けられている。
次いで図12において、トランスファ機構19を作動させて、第1ポット17a、装填されて溶融した第1樹脂24aを第1プランジャ19aにより圧送りする。具体的には、第1樹脂24aを第1ポット17aから下型ランナ17c、垂直ゲート23aを経て、第1キャビティ凹部23bへ充填する。また、第2ポット17b内装填されて溶融した第2樹脂24bを第2プランジャ19bにより圧送りする。具体的には、第2樹脂24bを第2ポット17bから貫通孔23eを経て上型カル9d、上型ランナゲート9cから上型外周キャビティ駒25と基板1との隙間に充填される。そして、図13に示すように、半導体チップ2と基板1との隙間に第2樹脂が充填される(モールドアンダーフィル)。
図13に示すように、トランスファ機構19は第1樹脂24aを押圧する第1プランジャ19aが中間型23に押し当てられたまま停止し、第2樹脂24bを押圧する第2プランジャ19bは、モールドアンダーフィルが完了した位置でそれ以上押動できない状態となる。また、トランスファ機構19の上部に設けられた押しピン19eが、開口17dに露出する押し上げ駒20bに突き当たるまで、キャビティ駒押し上げ機構20が動作しない。
図14に示すように、下型プラテン6の上昇にともなって、押しピン19eが開口17dに進入して押し上げ駒20bを押し上げると、コイルばね20dを介して押し上げピン20aを押し上げる。このとき押し上げピン20aの先端は貫通孔9eに進入して押し上げ駒13bを押し上げ、これによりキャビティ駒支持プレート13cが第2コイルばね14を押し縮めながら押し上げられる。キャビティ駒支持プレート13cは、ストッパブロック13aが上型ブロック9に突き当たるまで上昇する。
このときキャビティ駒支持プレート13cの上昇にともなって、上型外周キャビティ駒25も上昇するため、モールドアンダーフィルが行われた半導体チップ2の周囲に隙間(第2キャビティ凹部12b:図14参照)が形成される。
上記上型外周キャビティ駒25が上昇したことで、上型ランナゲート9cが広く開放され第2キャビティ凹部12bと連通する。これにより、第2プランジャ19bの押圧動作により加圧されていた第2樹脂24bが上型ランナゲート9cから第2キャビティ凹部12bへ充填される。これにより、半硬化状態の第1樹脂24aの周囲に半硬化状態の第2樹脂24bが覆うようにモールドされ、硬化剤、硬化補助剤どうしが有効に混ざりあって加熱硬化させることで、第1樹脂24aと第2樹脂24bとが強固な接着性能が得られるため、成形品の信頼性が向上する。
この構成によれば、第1キャビティ凹部23bには中間型23を貫通する垂直ゲート23aを通じて第1樹脂24aが充填され、第2キャビティ凹部12bへはまず狭小空間(例えば端子間の隙間、アンダーフィル空間)から先に第2樹脂24bを充填してから、それより大きな空き空間へ充填するため、エアを巻き込まずに樹脂モールドすることができる。
上記実施例では上型3と下型4との間に中間型23を設けていたが、この中間型23を省略することもできる。この場合、モールド樹脂は、上型3と下型4に設けられる第1キャビティ凹部の側方(金型クランプ面を含む)に設けた樹脂路(ランナゲート)を通じて第1,第2キャビティ凹部に各々注入するようにしてもよい。
上記実施例では、1枚の中間型23を上下型の間に挟み込む構成について説明したが、複数枚の中間型を積み重ねるように挟み込む構成としても良い。
また上型3及び中間型23に第1キャビティ凹部を設け、下型4にキャビティ駒押し上げ機構20を設けたが、下型4と中間型23に第1キャビティ凹部を設け上型3にキャビティ駒押し下げ機構を設けてもよい。
更には、上型3を固定型、下型4を可動型としたが、上型3が可動型で下型4が固定型であってもよい。
W ワーク 1 基板 2 半導体チップ 3 上型 4 下型 5 上型プラテン 6 下型プラテン 7 ガイドポスト 8 上型ベース 9 上型ブロック 9a,9e,17g1,17g2,23e,23f,23g1,23g2, 貫通孔 9b ワーク位置決め部 9c 上型ランナゲート 9d 上型カル 10 第1コイルばね 11 開放ピン 12 可動キャビティ駒 12a,23b 第1キャビティ凹部 12b 第2キャビティ凹部 13c キャビティ駒支持プレート 13a ストッパブロック 13b 押し上げ駒 14 第2コイルばね 15 押し下げピン 16 下型支持ブロック 17 下型ブロック 17a 第1ポット 17b 第2ポット 17c 下型ランナ 17d 開口 17e シャットオフピン支持プレート 17f コイルばね 18 トランスファ支持部 19 トランスファ機構 19a 第1プランジャ 19b 第2プランジャ 19c,19d,20c,20d コイルばね 19e 押しピン 20 キャビティ駒押し上げ機構 20a 押し上げピン 20b 押し上げ駒 21,22 シャットオフピン 23 中間型 23a 垂直ゲート 23b 第1キャビティ凹部 23c 第3キャビティ凹部 23d 中間型ランナゲート 24a 第1樹脂 24b 第2樹脂 25 上型外周キャビティ駒

Claims (4)

  1. 開閉可能に設けられた第1金型及び第2金型と、
    前記第1金型と前記第2金型との間に配置され、前記第1金型との間でワークをクランプする第3金型と、
    前記第1金型及び前記第3金型のクランプ面に各々形成された第1キャビティ凹部と、
    前記第1金型に設けられ、型閉じ動作に応じて移動することで前記第1キャビティ凹部に連続する第2キャビティ凹部が形成される可動キャビティ駒と、
    前記第2金型に設けられ、第1樹脂が装填される第1樹脂装填部及び前記第1樹脂と異なる種類の第2樹脂が装填される第2樹脂装填部と、
    前記第1樹脂を前記第3金型に形成された垂直ゲートを介して前記第1キャビティ凹部へ、前記第2樹脂を前記第2キャビティ凹部へ異なるタイミングで各々充填するトランスファ機構と、
    前記第3金型に形成された樹脂路を介して前記第2樹脂が充填される第3キャビティ凹部と、
    前記第2金型に設けられ、前記第3キャビティ凹部に連通する樹脂路を常時遮断する開閉可能な遮断部と、型締め機構の型閉じ動作によって前記遮断部を開放して前記第3キャビティ凹部への前記第2樹脂の充填を許容する樹脂路開放機構と、を具備し、
    前記第1,第2樹脂装填部に第1,第2樹脂が各々装填されワークが供給された前記第1金型と前記第2金型を型閉じ動作を行って前記ワークを前記第1金型と前記第3金型でクランプし、前記遮断部によって前記第2樹脂の第3キャビティ凹部への樹脂路を遮断しながら前記トランスファ機構により前記第1キャビティ凹部へ垂直ゲート介して第1樹脂の充填動作を行うと共に前記第2キャビティ凹部に接続する樹脂路へ第2樹脂を圧送りし、前記樹脂路開放機構によって前記遮断部が開放されて前記第3キャビティ凹部へ前記第2樹脂が充填され、更なる型閉じ動作を行なうことで前記可動キャビティ駒が移動して形成される前記第2キャビティ凹部に、半硬化状態の前記第1樹脂に重ねて前記第2樹脂の充填動作が異なるタイミングで行われ、複数種類の樹脂モールドを1回の型閉じ動作で実現することを特徴とする樹脂モールド装置。
  2. 前記第1金型及び前記第2金型には、前記第1樹脂が前記第1キャビティ凹部に充填された後、型締め動作を続行することで前記可動キャビティ駒を移動させるキャビティ駒移動機構を備える請求項1記載の樹脂モールド装置。
  3. 可動プラテンには前記トランスファ機構及び前記第2金型が支持固定されており、対向する固定プラテンには前記第1金型が吊り下げ支持されており、前記第1金型には型締め動作により前記可動キャビティ駒を貫通して相対的に前記第1キャビティ凹部内に突き出される突き押し機構が設けられている請求項1又は請求項2記載の樹脂モールド装置。
  4. 前記第1キャビティ凹部に充填される前記第1樹脂は前記第2キャビティ凹部に充填される前記第2樹脂より加熱硬化時間が長い樹脂が用いられる請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の樹脂モールド装置。
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