JP6748911B2 - 指示データ作成支援システム - Google Patents

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Description

本発明は、建設工事現場において建設工事の協力業者に対する指示内容を含む指示データの作成を支援する指示データ作成支援システムに関する。
建設工事現場において、管理者が現場をチェックして、建設工事の協力業者に対する指示内容に係る文書やデータを作成するといった業務があった。
これまでは、このような文書やデータの作成においては、その場でチェックリストなどの帳票に手書きする方法、携帯端末を用いて文字やイメージデータを入力する方法、音声を記録する方法、写真を撮影するなど様々な方法が用いられている。
建設工事現場での利用が想定されているものではないが、例えば、特許文献1(特開2015−153342号公報)には、変圧器などの配電設備やポンプなどのプラント監視設備の設備点検業務に用いる設備点検管理システムが開示されている。
特開2015−153342号公報
ところで、従来から、建設工事現場での作業指示や注意喚起又は施工内容確認などを伝達する手段として、位置情報、音声情報と画像情報などが別々に扱われており、これらが相互に連携して扱われることは少ない、という問題があった。
また、建築現場で音声による作業指示や注意喚起、または施工内容確認などを現地でする場合、その内容を文章に残すことができないので、その後の進捗状況を管理することが難しい、という問題もあった。
また、建築現場での工事の実態を写真撮影して画像を記録しても、作業指示や施工内容確認や注意喚起をするための情報をその場で画像に付加することができないので、後でまとめて処理することになり手間がかかる、という問題もあった。
また、作業指示や施工内容確認や注意喚起について伝達するため、平面図上に位置をその都度指定するが、事前に該当する平面図を準備する必要があり手間がかかる、という問題もあった。
この発明は、上記課題を解決するものであって、本発明に係る指示データ作成支援システムは、建設工事現場にて建設工事の協力業者に対する指示内容を含む指示データの作成を支援する指示データ作成支援システムであって、音声を入力する音声入力部と、画像データを取得する画像データ取得部と、位置データを取得する位置データ取得部と、複数の指示種別のうち1つの指示種別を選択する指示種別選択部と、音声認識を補助する複数の音声認識辞書を記憶する音声認識辞書記憶部と、複数の指示種別と複数の音声認識辞書とをそれぞれ対応させたテーブルを記憶する音声認識辞書対応テーブル記憶部と、前記音声認識辞書対応テーブル記憶部を参照して、前記指示種別選択部で選択された指示種別に対応した音声認識辞書を選択する音声認識辞書選択部と、前記音声入力部で入力された音声を、前記音声認識辞書選択部で選択された音声認識辞書の補助により音声認識しテキストデータに変換する音声認識部と、位置データと建設工事エリアデータとを対応させたエリアテーブルを記憶するエリアテーブル記憶部と、建設工事エリアデータと建設工事エリアデータ内に配される対象物とを対応させた対象物テーブルを記憶する対象物テーブル記憶部と、前記エリアテーブル記憶部を参照して、前記位置データ取得部で取得された位置データに対応した建設工事エリアデータを選択するエリア選択部と、前記対象物テーブル記憶部を参照して、前記エリア選択部で選択された建設工事エリアデータに対応した対象物を選択する対象物選択部と、前記対象物選択部で選択された対象物を参照して、前記音声認識部で変換されたテキストデータを修正するテキストデータ修正部と、前記テキストデータ修正部で修正されたテキストデータと、前記エリア選択部で選択された建設工事エリアデータと、前記画像データ取得部で取得された画像データとを統合した指示データを作成する指示データ作成部と、前記指示データ作成部で作成された指示データを送信する送信部と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る指示データ作成支援システムは、建設工事現場にて建設工事の協力業者に対する指示内容を含む指示データの作成を支援する指示データ作成支援システムであって、音声を入力する音声入力部と、画像データを取得する画像データ取得部と、位置データを取得する位置データ取得部と、複数の指示種別のうち1つの指示種別を選択する指示種別選択部と、音声認識を補助する複数の音声認識辞書を記憶する音声認識辞書記憶部と、複数の指示種別と複数の音声認識辞書とをそれぞれ対応させたテーブルを記憶する音声認識辞書対応テーブル記憶部と、前記音声認識辞書対応テーブル記憶部を参照して、前記指示種別選択部で選択された指示種別に対応した音声認識辞書を選択する音声認識辞書選択部と、前記音声入力部で入力された音声を、前記音声認識辞書選択部で選択された音声認識辞書の補助により音声認識しテキストデータに変換する音声認識部と、位置データと建設工事エリアデータとを対応させたエリアテーブルを記憶するエリアテーブル記憶部と、前記エリアテーブル記憶部を参照して、前記位置データ取得部で取得された位置データに対応した建設工事エリアデータを選択するエリア選択部と、前記画像データ取得部で取得された画像データを画像認識する画像認識部と、前記画像認識部で認識された対象物を参照して、前記音声認識部で変換されたテキストデータを修正するテキストデータ修正部と、前記テキストデータ修正部で修正されたテキストデータと、前記エリア選択部で選択された建設工事エリアデータと、前記画像データ取得部で取得された画像データとを統合した指示データを作成する指示データ作成部と、前記指示データ作成部で作成された指示データを送信する送信部と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る指示データ作成支援システムは、前記送信部によって送信された指示データを受信する受信部と、前記受信部で受信された指示データをデータベース化して保存する保存部と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る指示データ作成支援システムは、前記保存部で保存されたデータベースを閲覧する閲覧部をさらに有することを特徴とする。
本発明に係る指示データ作成支援システムは、指示データ作成部が、前記音声認識部で変換されたテキストデータと、前記エリア選択部で取得された建設工事エリアデータと、前記画像データ取得部で取得された画像データとを統合した指示データを作成するので、このような本発明に係る指示データ作成支援システムによれば、音声情報に基づくテキストデータと、位置データに基づく建設工事エリアデータと、画像データを連携して扱うことが可能となる。
また、本発明に係る指示データ作成支援システムによれば、平面図などを参照することもなく、テキストデータと建設工事エリアデータと画像データとを統合した指示データを簡便に作成することが可能となる。
また、本発明に係る指示データ作成支援システムは、指示データが送信部によってサーバーなどに送信される構成であるので、本発明に係る指示データ作成支援システムによれば、指示データなどをデータベース化しておくことで、建設工事現場チェック後の進捗状況の管理が容易となる。
本発明の実施形態に係る指示データ作成支援システム100の概要を示す図である。 本発明の実施形態に係る指示データ作成支援システム100における端末装置40の処理フローの概念図である。 端末装置40のタッチパネルなどの表示例を示す図である。 音声認識辞書対応テーブルのデータ構成例を示す図である。 音声認識辞書の概念図である。 エリアテーブルのデータ構成例を示す図である。 本発明の実施形態に係る指示データ作成支援システム100における端末装置40で作成される指示データの一例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る指示データ作成支援システム100における端末装置40の処理フローの概念図である。 対象物テーブルのデータ構成例を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る指示データ作成支援システム100における端末装置40の処理フローの概念図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施形態に係る指示データ作成支援システム100の概要を示す図である。指示データ作成支援システム100は、建設中の建造物のフロア数、広さなどに依存するものであり、図1に示す構成が唯一のものである分けではなく、現場に応じて変化するものである。
本発明に係る指示データ作成支援システム100は、主として、図1の(A)、(B)、(C)の構成からなっている。
図1(A)は、建設工事現場以外の場所に配される構成であり、無線中継機60、通信回線70、サーバー80とからなっている。無線中継機60は端末装置40とデータの送受を行うものである。また、通信回線70はインターネットなどの通信網であり、この通信回線70に無線中継機60と、サーバー80とが通信可能に接続されている。
サーバー80は、各端末装置40にデータを送信すると共に、各端末装置40から転送されてくるデータを受信、収集して解析を行い、履歴を記録したり、記録した情報を表示したりすることができるようになっている。
無線中継機60で、端末装置40から受信したデータ(後述する「指示データ」)は、インターネットなどの通信回線70を介して、サーバー80に送信される。サーバー80としては、データ処理機能、通信機能、データ記憶機能などを有する汎用のものを用いることができる。
なお、本実施形態では、サーバー80が通信回線70を介してデータを収集する構成となっているが、サーバー80が通信回線70を介さずデータを収集するように構成することもできる。サーバー80で収集されたデータはデータベース化され、必要に応じて他の情報処理端末装置から、参照することができるように構成されている。
また、サーバー80におけるデータ受信に係る構成は、特許請求の範囲に「受信部」と記載されている。また、サーバー80におけるデータ記憶に係る構成は、特許請求の範囲に「保存部」と記載されている。また、サーバー80におけるデータを参照可能とする構成は、特許請求の範囲に「閲覧部」と記載されている。この「閲覧部」には、サーバー80に付属のディスプレイでもあり得るし、サーバー80から受信したデータを閲覧可能とする個々の情報処理端末の表示部、或いは、ブラウザなども含むものである。
図1(B)は建設中の建造物の模式図であり、建設工事現場に設置される構成を示している。本発明に係る指示データ作成支援システム100においては、建設工事現場における場所の特定を行うために用いられる複数のビーコン発信機30が当該建造物に対して固定的に配されている。
本発明に係る指示データ作成支援システム100においては、それぞれ唯一無二のID(固有情報)が割りふられており、このID(固有情報)に係る電波データを発信する複数のビーコン発信機30が用いられる。
また、本発明に係る指示データ作成支援システム100では、特定の距離内に存在する、前記のようなビーコン発信機30が発する電波データを受信することができる端末装置40が用いられる。
ビーコン発信機30としては、例えば、RFID(radio frequency identifier)技術を用いた発信機を用いることができる。また、端末装置40としては、上記のようなビーコン発信機30から発信されたID(固有情報)に係る電波データを受信・識別することができるスマートフォン、タブレット端末、携帯型パーソナルコンピューターなどの通信機能を有する情報処理端末装置を用いることができる。
本実施形態では、建設中の建造物においては、建設工事エリアデータの特定を行うようにするために、1階、2階、3階のそれぞれの階にビーコン発信機30が設けられている場合を示している。図1(B)の場合、1階エントランス付近、2階廊下付近、3階のエントランス上空付近に、それぞれ異なるIDを有するビーコン発信機30が設けられている例を示している。
図1(C)は、建設工事現場である(B)に入り、建設工事現場にて管理を行う管理者のイメージ図である。それぞれの管理者は、それぞれスマートフォンなどの端末装置40を携行する。本実施形態では、管理者の人数が2人で、端末装置40の数が2である例を示したが、本発明がこれに限定されるものではない。
管理者は、建設工事現場をチェックして、建設工事の協力業者に対する指示内容に係るデータ(指示データ)を作成する職責にあるものである。本発明に係る指示データ作成支援システム100においては、このような管理者が指示内容を指示データとして簡便に作成することができるよう支援する構成とし、もって、管理者の利便性を図ると共に、管理者によって作成された指示データをサーバー80側でデータベース化することで、協力業者が簡便にこれを閲覧することができるようにし、情報共有、建設工事進捗管理などに役立てるものである。
以上のような本発明に係る指示データ作成支援システム100を実現するために、スマートフォンなどの端末装置40が管理者によって携行され、チェック現場でこの端末装置40が利用される。
本発明に係る指示データ作成支援システム100で利用する端末装置40に必須の機能としては、
(1)管理者がつぶやく話し声(音声)を入力することができるマイクロフォンなどの音声入力部
(2)表示及び入力を行うことできるタッチパネルなどのインターフェイス部
(3)画像データを取得することができるカメラなどの画像データ取得部
(4)データを送受信することができるデータ送受信部
(5)地磁気センサ、ジャイロセンサなどの端末装置40自身が置かれている方位や、姿勢を検出したり、加速度センサなど端末装置40自身の動きを検出したりする構成
などである。
また、端末装置40としては、当然の構成として、計時機能やデータ記憶素子などを備えるものを用いる。特許請求の範囲に記載の各テーブル記憶部には、端末装置40のデータ記憶素子が用いられる。
特に、本願請求項に記載の「位置データ取得部」は、(5)の各センサによって相対位置データを取得する技術と、建造物における既知の場所に設けられているビーコン発信機30によって絶対位置データを取得する技術とを組み合わせることで、精度の高い位置データを取得するように構成することが好ましい。
次に、管理者によって操作される端末装置40によって、建設工事協力業者に対する指示内容に係る指示データを作成する際の処理を説明する。図2は本発明の実施形態に係る指示データ作成支援システム100における端末装置40の処理フローの概念図である。図2の処理フローは、処理の考え方を説明するためのものであって、端末装置40のプロセッサー(不図示)などがそのまま実行するようなものではない。
図2において、ステップS100では、管理者がどのような指示データを作成したいかを選択する処理が実行される。このために、ステップS100では、指示種別の選択が、管理者によって実行される。
本実施形態では、指示データにおける指示種別としては「作業指示」、「注意喚起」、「施工内容確認」、「品質管理」、「安全巡回」、「進捗管理」の6種類がある例で説明するが、このような指示種別の種類や、指示種別の数に限定されるものではない。
図3は端末装置40のタッチパネルなどの表示例を示す図であり、ステップS100によって、管理者が指示種別を選択する際の表示例を示している。管理者はタッチパネルを操作することで、 前記6種類のうちの所望とする指示種別を選択する。
ステップS100に係る処理を実行する構成としては、特許請求の範囲において「指示種別選択部」と記載されている。
ここで、端末装置40は、複数の指示種別と複数の音声認識辞書とをそれぞれ対応させたテーブルを記憶する「音声認識辞書対応テーブル記憶部」を有している。(「音声認識辞書対応テーブル」は、図2においてはステップS101として示しているが、当該ステップで処理を行うものではない。)
図4は音声認識辞書対応テーブルのデータ構成例を示す図である。本発明に係る指示データ作成支援システム100においては、端末装置40が音声認識技術に基づいて、管理者がつぶやく話し声(音声)をテキストデータに変換するが、より的確な変換を行い得るように、指示種別毎に、音声認識辞書を変えるような構成となっている。このために、図4に示す音声認識辞書対応テーブルでは、どの指示種別に、どの音声認識辞書が対応しているのかに係るデータが格納されている。
また、端末装置40は、音声認識を補助する複数の音声認識辞書を記憶する「音声認識辞書記憶部」を有している。(「音声認識辞書」は、図2においてはステップS102として示しているが、当該ステップで処理を行うものではない。)
図5は音声認識辞書の概念図である。音声認識辞書は、端末装置40が音声認識技術に基づいて、管理者がつぶやく話し声(音声)をテキストデータに変換する際に、これを補助して変換精度を向上させることに資するデータである。本発明における音声認識辞書においては、それぞれ異なる分野において変換精度を向上させる、異なる種類のデータが登録されてなる「音声認識辞書1」、「音声認識辞書2」、「音声認識辞書3」・・・を有している。
続く、ステップS103では、端末装置40は、音声認識辞書対応テーブルを参照して、ステップS101で選択された指示種別に対応した音声認識辞書を選択する処理を実行する。
ステップS103に係る処理を実行する構成としては、特許請求の範囲において「音声認識辞書選択部」と記載されている。
続く、ステップS104では、管理者の話し声(音声)を、ステップS101で選択された音声認識辞書の補助により音声認識しテキストデータに変換する。
ステップS104による音声認識で得られるテキストデータが、ステップS105に示されている。(図2のステップS105では、処理が実行されるものではない。)
次に、端末装置40で取得される位置データの処理について説明する。先に説明したように、端末装置40は、前記(5)の各センサやビーコン発信機30により位置データを取得する「位置データ取得部」としても機能する。
端末装置40で取得される位置データは、座標データとして取得されるものとすると、端末装置40で直接的に取得される位置データは、取り扱い性が悪い、という問題がある。
そこで、本発明に係る指示データ作成支援システム100においては、端末装置40で取得される位置データを、建設工事のエリアに係るデータに変換する処理を実行する。
ここで、端末装置40は、位置データと建設工事エリアデータとを対応させたエリアテーブルを記憶する「エリアテーブル記憶部」を有している。(「エリアテーブル」は、図2においてはステップS107として示しているが、当該ステップで処理を行うものではない。)
図6はエリアテーブルのデータ構成例を示す図である。端末装置40で直接取得される位置データ(座標データ)の所定の範囲(或いは、領域)と、建設工事現場におけるエリア(エントランス、廊下など)とがどのように対応しているのかに係るデータが格納されてなるものである。
以上を踏まえ、図2の処理フローを説明する。ステップS106において、端末装置40によって位置データが取得されると、ステップS108では、ステップS107(図6)に示されているエリアテーブルを参照して、取得された位置データに対応した建設工事エリアデータを選択する。
ステップS108に係る処理を実行する構成としては、特許請求の範囲において「エリア選択部」と記載されている。
ステップS108によるエリア選択で得られる建設工事エリアデータが、ステップS109に示されている。(図2のステップS109では、処理が実行されるものではない。)
ステップS110では、管理者による端末装置40の操作で、端末装置40の(3)の機能により、画像データが取得される。
続いて、ステップS111では、音声認識(ステップS104)で変換されたテキストデータ(ステップS105)と、エリア選択(ステップS108)で取得された建設工事エリアデータ(ステップS109)と、カメラ機能による画像データ取得で取得された画像データ(ステップS110)とを統合した指示データを作成する。
ステップS111に係る処理を実行する構成としては、特許請求の範囲において「指示データ作成部」と記載されている。
図7は本発明の実施形態に係る指示データ作成支援システム100における端末装置40で作成される指示データの一例を示す図である。
図7に示すように、指示データは、管理者のつぶやきを音声認識で変換したテキストデータ(例では、「手すりの笠木の仕様再確認」)と、位置データに基づく建設工事エリアデータ(例では、「1階エントランス」)と、スマートフォンなどからなる端末装置40のカメラ機能で撮影した画像データと、が少なくとも統合されたものとなる。
なお、指示データとしては、これら以外のデータを含ませるようにすることもできる。例えば、図7に示す例では、指示データを送信した端末装置40の送信元に係るデータや、送信日時データや、指示種別に係るデータなどが含まれるようにしている。さらに、図7に示したデータ以外のデータを、指示データに含ませることもできる。
ステップS112では、端末装置40の(4)の機能により、ステップS111で統合された指示データを、サーバー80に送信する。
ステップS112に係る処理を実行する構成としては、特許請求の範囲において「送信部」と記載されている。
以上のように、本発明に係る指示データ作成支援システム100は、指示データ作成部が、前記音声認識部で変換されたテキストデータと、前記エリア選択部で取得された建設工事エリアデータと、前記画像データ取得部で取得された画像データとを統合した指示データを作成するので、このような本発明に係る指示データ作成支援システム100によれば、音声情報に基づくテキストデータと、位置データに基づく建設工事エリアデータと、画像データを連携して扱うことが可能となる。
また、本発明に係る指示データ作成支援システム100によれば、平面図などを参照することもなく、テキストデータと建設工事エリアデータと画像データとを統合した指示データを簡便に作成することが可能となる。
また、本発明に係る指示データ作成支援システム100は、指示データが送信部によってサーバー80などに送信される構成であるので、本発明に係る指示データ作成支援システム100によれば、指示データなどをデータベース化しておくことで、建設工事現場チェック後の進捗状況の管理が容易となる。
また、本発明に係る指示データ作成支援システム100によれば、音声に含まれるキーワードと画像に含まれる特徴を一体化して記録することで、キーワードや特徴から該当する音声情報や画像を検索できる。
また、本発明に係る指示データ作成支援システム100によれば、作業指示、注意喚起、施工内容確認など指示種別に適した現場情報をその場で位置・音声・画像を入力できる。
また、本発明に係る指示データ作成支援システム100によれば、音声(テキストデータに変換)、画像から抽出した情報を関連付けて蓄積できる。
また、本発明に係る指示データ作成支援システム100によれば、作業指示、注意喚起、施工内容確認などの実態を分析して、指示事項の指示漏れをなくすことができる。
また、本発明に係る指示データ作成支援システム100によれば、複数の端末により収集した位置・音声・画像情報を統合して扱うことができる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態は、先の第1実施形態と比較して、処理フローの一部が異なるのみであるので、この点を中心として説明する。図8は本発明の第2実施形態に係る指示データ作成支援システム100における端末装置40の処理フローの概念図である。
図8において、図2に示した処理フローと同様のステップ番号(S100番台)が付された処理や構成については同様のものを示しているので説明を省略する。第2実施形態特有のステップ番号には、S200番台が用いられている。
図8に示すステップS201から説明する。建設工事エリアデータと建設工事エリアデータ内に配される対象物とを対応させた対象物テーブルを記憶する「対象物テーブル記憶部」を有している。(「対象物テーブル」は、図8においてはステップS201として示しているが、当該ステップで処理を行うものではない。)
図9は対象物テーブルのデータ構成例を示す図である。対象物テーブルには、それぞれの「建設工事エリア」に特有に用いられる「対象物」が定義されて記憶されている。このような対象物テーブルを参照することで、「建設工事エリア」に特有な単語(対象物)を抽出することが可能となる。すなわち、位置データによって「建設工事エリア」が判明すれば、その「建設工事エリア」で頻出する可能性が高い単語を、対象物テーブルによりピックアップすることが可能となる。
このような単語(対象物)は、音声認識の精度を向上させるために利用することが可能である。第2実施形態では、対象物テーブルに選択された対象物に係るデータを、音声認識(S104)によって得られたテキストデータ(S105)の修正に利用するようにしている。
より具体的には、例えば「建設工事エリア」が「エントランス」であると判定されている場合、音声認識(S104)で、「へすり」と誤変換されたような単語を、「手すり」に修正するために、対象物テーブルを利用する。このようなテキストデータの修正には、これまでに周知の誤変換修正のための単語辞書などを利用することができるが詳細については割愛する。なお、本実施形態では、対象物テーブルにより得られた対象物の単語をテキストデータの修正に利用しているが、対象物テーブルにより得られた対象物の単語で音声認識辞書の精度を上げるようなアルゴリズムとすることもできる。
以下、第2実施形態で追加される処理フローについて説明する。ステップS202では、対象物テーブル(S201)を参照して、エリア選択(S108)で選択された建設工事エリアデータに対応した対象物を選択する。
ステップS202に係る処理を実行する構成としては、特許請求の範囲において「対象物選択部」と記載されている。
ステップS203では、対象物選択(S202)で選択された対象物(単語)を参照して、音声認識(S104)で変換されたテキストデータ(S105)を修正する。このような修正には、周知のテキスト誤変換修正アルゴリズムを適宜利用することができる。
ステップS203に係る処理を実行する構成としては、特許請求の範囲において「テキストデータ修正部」と記載されている。
本実施形態においては、ステップS111では、ステップS203で修正されたテキストデータに基づいて、指示データが作成されるようになっている。
以上のような本発明の第2実施形態に係る指示データ作成支援システム100によれば、先の第1実施形態による効果を享受することが可能であると共に、指示データ中における、音声認識に基づくテキストデータの精度を向上させることができる、というメリットも享受することができる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態は、先の第1実施形態と比較して、処理フローの一部が異なるのみであるので、この点を中心として説明する。図10は本発明の第3実施形態に係る指示データ作成支援システム100における端末装置40の処理フローの概念図である。
図10において、図2に示した処理フローと同様のステップ番号(S100番台)が付された処理や構成については同様のものを示しているので説明を省略する。第3実施形態特有のステップ番号には、S300番台が用いられている。
第2実施形態では、位置データにより特定した「建設工事エリア」で頻出する可能性が高い単語を、対象物テーブルにより抽出し、これによりテキストデータ(S105)の修正を行う構成としていた。
一方、第3実施形態では、画像認識技術を用いて、テキストデータ(S105)で言及されている可能性が高い対象物の単語を抽出し、これによりテキストデータ(S105)の修正を行う構成としている。
以下、第3実施形態で追加される処理フローについて説明する。ステップS301では、端末装置40で取得された画像データ(S110)を画像認識する。ステップS301に係る処理を実行する構成としては、特許請求の範囲において「画像認識部」と記載されている。また、ステップS301における画像認識には、例えば、日本電気株式会社が提供するGAZIRU(登録商標)などを利用することができる。
ステップS301で画像認識を行うことで、画像データ中における「対象物」が判明する。これが、ステップS302に示されている。(図10のステップS302では、処理が実行されるものではない。)
ステップS303では、S302の対象物(単語)を参照して、音声認識(S104)で変換されたテキストデータ(S105)を修正する。このような修正には、周知のテキスト誤変換修正アルゴリズムを適宜利用することができる。
ステップS303に係る処理を実行する構成としては、特許請求の範囲において「テキストデータ修正部」と記載されている。
本実施形態においては、ステップS111では、ステップS303で修正されたテキストデータに基づいて、指示データが作成されるようになっている。
以上のような本発明の第3実施形態に係る指示データ作成支援システム100によれば、先の第1実施形態による効果を享受することが可能であると共に、指示データ中における、音声認識に基づくテキストデータの精度を、画像認識技術により補完することで向上させることができる、というメリットも享受することができる。
以上、本発明に係る指示データ作成支援システムは、指示データ作成部が、前記音声認識部で変換されたテキストデータと、前記エリア選択部で取得された建設工事エリアデータと、前記画像データ取得部で取得された画像データとを統合した指示データを作成するので、このような本発明に係る指示データ作成支援システムによれば、音声情報に基づくテキストデータと、位置データに基づく建設工事エリアデータと、画像データを連携して扱うことが可能となる。
また、本発明に係る指示データ作成支援システムによれば、平面図などを参照することもなく、テキストデータと建設工事エリアデータと画像データとを統合した指示データを簡便に作成することが可能となる。
また、本発明に係る指示データ作成支援システムは、指示データが送信部によってサーバーなどに送信される構成であるので、本発明に係る指示データ作成支援システムによれば、指示データなどをデータベース化しておくことで、建設工事現場チェック後の進捗状況の管理が容易となる。
30・・・ビーコン発信機
40・・・端末装置
60・・・無線中継機
70・・・通信回線
80・・・サーバー
100・・・指示データ作成支援システム

Claims (4)

  1. 建設工事現場にて建設工事の協力業者に対する指示内容を含む指示データの作成を支援する指示データ作成支援システムであって、
    音声を入力する音声入力部と、
    画像データを取得する画像データ取得部と、
    位置データを取得する位置データ取得部と、
    複数の指示種別のうち1つの指示種別を選択する指示種別選択部と、
    音声認識を補助する複数の音声認識辞書を記憶する音声認識辞書記憶部と、
    複数の指示種別と複数の音声認識辞書とをそれぞれ対応させたテーブルを記憶する音声認識辞書対応テーブル記憶部と、
    前記音声認識辞書対応テーブル記憶部を参照して、前記指示種別選択部で選択された指示種別に対応した音声認識辞書を選択する音声認識辞書選択部と、
    前記音声入力部で入力された音声を、前記音声認識辞書選択部で選択された音声認識辞書の補助により音声認識しテキストデータに変換する音声認識部と、
    位置データと建設工事エリアデータとを対応させたエリアテーブルを記憶するエリアテーブル記憶部と、
    建設工事エリアデータと建設工事エリアデータ内に配される対象物とを対応させた対象物テーブルを記憶する対象物テーブル記憶部と、
    前記エリアテーブル記憶部を参照して、前記位置データ取得部で取得された位置データに対応した建設工事エリアデータを選択するエリア選択部と、
    前記対象物テーブル記憶部を参照して、前記エリア選択部で選択された建設工事エリアデータに対応した対象物を選択する対象物選択部と、
    前記対象物選択部で選択された対象物を参照して、前記音声認識部で変換されたテキストデータを修正するテキストデータ修正部と、
    前記テキストデータ修正部で修正されたテキストデータと、前記エリア選択部で選択された建設工事エリアデータと、前記画像データ取得部で取得された画像データとを統合した指示データを作成する指示データ作成部と、
    前記指示データ作成部で作成された指示データを送信する送信部と、
    を有することを特徴とする指示データ作成支援システム。
  2. 建設工事現場にて建設工事の協力業者に対する指示内容を含む指示データの作成を支援する指示データ作成支援システムであって、
    音声を入力する音声入力部と、
    画像データを取得する画像データ取得部と、
    位置データを取得する位置データ取得部と、
    複数の指示種別のうち1つの指示種別を選択する指示種別選択部と、
    音声認識を補助する複数の音声認識辞書を記憶する音声認識辞書記憶部と、
    複数の指示種別と複数の音声認識辞書とをそれぞれ対応させたテーブルを記憶する音声認識辞書対応テーブル記憶部と、
    前記音声認識辞書対応テーブル記憶部を参照して、前記指示種別選択部で選択された指示種別に対応した音声認識辞書を選択する音声認識辞書選択部と、
    前記音声入力部で入力された音声を、前記音声認識辞書選択部で選択された音声認識辞書の補助により音声認識しテキストデータに変換する音声認識部と、
    位置データと建設工事エリアデータとを対応させたエリアテーブルを記憶するエリアテーブル記憶部と、
    前記エリアテーブル記憶部を参照して、前記位置データ取得部で取得された位置データに対応した建設工事エリアデータを選択するエリア選択部と、
    前記画像データ取得部で取得された画像データを画像認識する画像認識部と、
    前記画像認識部で認識された対象物を参照して、前記音声認識部で変換されたテキストデータを修正するテキストデータ修正部と、
    前記テキストデータ修正部で修正されたテキストデータと、前記エリア選択部で選択された建設工事エリアデータと、前記画像データ取得部で取得された画像データとを統合した指示データを作成する指示データ作成部と、
    前記指示データ作成部で作成された指示データを送信する送信部と、
    を有することを特徴とする指示データ作成支援システム。
  3. 前記送信部によって送信された指示データを受信する受信部と、
    前記受信部で受信された指示データをデータベース化して保存する保存部と、
    を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の指示データ作成支援システム。
  4. 前記保存部で保存されたデータベースを閲覧する閲覧部をさらに有することを特徴とする請求項3に記載の指示データ作成支援システム。
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