JP6744958B1 - 溶接方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】薄板状の金属部材を他の金属部材に溶接する際に、薄板状の金属部材に反りが生じることを抑制可能な溶接方法を提供する。【解決手段】薄板状の第1金属部材11と第2金属部材12とを接触させ、第1金属部材と第2金属部材との境界線Bを跨ぐ渦巻状の走査パターンPに沿ってレーザ光を照射する。これにより境界線を跨ぐ渦巻状の走査パターンに沿ってレーザ光を照射するため、1点に集中してレーザ光を照射する場合と比較して、第1金属部材が局所的に発熱して反りが生じることを抑制できる。また、走査パターンが設定されている領域に第1金属部材と第2金属部材との接合を形成できるため、接合面積が大きくなり、接合強度を高めることができる。さらに、走査パターンが渦巻き状であるため、レーザ光の走査に伴って溶融した第1金属部材および第2金属部材が撹拌されるため界面が生じにくくなり、接合強度を向上させることができる。【選択図】図2

Description

本発明は、溶接方法に関する。
特許文献1には、2つの金属部材同士をT字状に接触させ、接触部をレーザ光によって溶接する溶接方法が開示されている。この種の溶接方法では、レーザ光を1点に集中して照射することが一般的である。
特開2000−61673号公報
2つの金属部材のうちの一方が薄板状である場合、レーザ光を1点に集中して照射すると、局所的な発熱によって薄板状の金属部材に反りが生じてしまう場合がある。
本発明はこのような事情を考慮してなされ、薄板状の金属部材を他の金属部材に溶接する際に、薄板状の金属部材に反りが生じることを抑制可能な溶接方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る溶接方法は、薄板状の第1金属部材と、第2金属部材と、を溶接する溶接方法であって、前記第1金属部材と前記第2金属部材とを接触させ、前記第1金属部材と前記第2金属部材との境界線を跨ぐ渦巻状の走査パターンに沿ってレーザ光を照射する。
上記態様によれば、境界線を跨ぐ渦巻き状の走査パターンに沿ってレーザ光を照射するため、1点に集中してレーザ光を照射する場合と比較して、第1金属部材が局所的に発熱して反りが生じることを抑制できる。また、走査パターンが設定されている領域に第1金属部材と第2金属部材との接合部を形成できるため、1点に集中してレーザ光を照射する場合と比較して接合面積が大きくなり、接合強度を高めることができる。さらに、渦巻状の走査パターンが境界線を跨っていることにより、走査パターンは、複数回にわたって境界線を横断することになる。このため、装置の誤差などによって境界線に対するレーザ光の照射位置が変化しにくくなり、接合強度のばらつきを抑えることも可能となる。さらに、走査パターンが渦巻状であるため、レーザ光の走査に伴って溶融した第1金属部材および第2金属部材が攪拌される。これにより、接合部の内部に、第1金属部材と第2金属部材との界面が生じにくくなり、接合強度をより向上させることができる。
ここで、前記第1金属部材は、前記第2金属部材に接触する第1接触面を有し、前記第2金属部材は、前記第1接触面に接触する第2接触面と、前記第2接触面に交差する方向に延びる側面と、を有し、前記走査パターンは前記側面上および前記第1接触面上に設定されてもよい。
また、前記第1金属部材と前記第2金属部材との接触領域を、前記境界線よりも鉛直方向における下側に位置させてもよい。
また、前記レーザ光の走査開始位置を渦巻状の前記走査パターンの内端とし、前記レーザ光の走査終了位置を渦巻状の前記走査パターンの外端としてもよい。
また、前記走査パターンに沿って前記レーザ光を照射することで、前記境界線に沿って2つの接合部を形成し、前記2つの接合部の間に非接合領域を設けてもよい。
また、前記境界線に沿う第1方向における前記走査パターンの外縁の寸法をW1とし、前記第1方向および前記レーザ光の光軸方向の双方に直交する第2方向における前記外縁の寸法をW2とするとき、0.3≦W2÷W1≦1.0であってもよい。
また、前記走査パターンは楕円の渦巻状であり、前記境界線に沿う第1方向における前記走査パターンの外縁の寸法W1が、前記第1方向および前記レーザ光の光軸方向の双方に直交する第2方向における前記外縁の寸法W2よりも大きくてもよい。
本発明の上記態様によれば、薄板状の金属部材を他の金属部材に溶接する際に、薄板状の金属部材に反りが生じることを抑制可能な溶接方法を提供することができる。
本実施形態に係る溶接装置の概略図である。 図1の第1金属部材および第2金属部材の斜視図である。 図2の境界線近傍をレーザ光の光軸方向から見た図である。 図3に示す走査パターンに沿ってレーザ光を照射した後の状態を示す図である。 図4のV−V断面矢視図である。 走査パターンの形状と接合面積との関係を示すグラフである。
以下、本実施形態の溶接方法および当該溶接方法を行うための溶接装置の一例について図面に基づいて説明する。
図1に示すように、溶接装置10は、インタフェース1と、制御部2と、レーザ発振器3と、光ファイバ4と、コリメートユニット5と、スキャナユニット6と、fθレンズ7と、を備えている。
溶接装置10は、レーザ光Lを第1金属部材11および第2金属部材12の境界部分に照射することで、第1金属部材11と第2金属部材12とを溶接するように構成されている。本明細書では、溶接の対象である第1金属部材11および第2金属部材12をまとめて、単に「ワーク」という場合がある。
第1金属部材11および第2金属部材12の材質は特に限定されないが、例えばSUSを用いることができる。第1金属部材11および第2金属部材の材質は同じであってもよいし、異なっていてもよい。
本実施形態では、第1金属部材11が板状であり、第2金属部材12がブロック状である。第1金属部材11の厚みは、特に限定されないが、例えば1mm以下である。なお、第1金属部材11および第2金属部材12の両者が板状であってもよい。
インタフェース1は、PC(パーソナルコンピュータ)などであり、制御部2と通信を行うことができるように構成されている。インタフェース1と制御部2とは、有線または無線により接続されている。インタフェース1は、後述する走査パターンPなどの加工条件の設定や、加工プログラムの実行などを行う。制御部2は、レーザ発振器3とスキャナユニット6との同期制御を行う。制御部2は、レーザ発振器3およびスキャナユニット6に、有線により接続されている。また、制御部2は、ワークへのレーザ光Lの照射位置を制御する。
レーザ発振器3は、レーザ光を発生させる。レーザ発振器3としては、例えばファイバレーザを用いることができるが、他の方式のレーザ装置を用いてもよい。光ファイバ4は、レーザ発振器3とコリメートユニット5とを光学的に接続している。レーザ発振器3が発生させたレーザ光は、光ファイバ4によってコリメートユニット5に伝達される。コリメートユニット5は、光ファイバ4から出射されたレーザ光が平行光となるように、光学的な調整を行う。
スキャナユニット6は、コリメートユニット5によって平行光となったレーザ光の進行方向を変化させる。スキャナユニット6は、ワークへのレーザ光Lの照射位置を、時間の経過とともに変化させる。すなわち、スキャナユニット6によってレーザ光Lがワークの表面上を走査する。fθレンズ7は、ワークの表面にレーザ光を集光させる。
第1金属部材11および第2金属部材12は、不図示の支持部(例えばクランプなど)によって、互いに接触した状態で支持される。図2は、第1金属部材11および第2金属部材12を溶接する前に、両者を接触させた状態を示している。本明細書では、第1金属部材11および第2金属部材12が接触している領域を接触領域Aという。また、第1金属部材11と第2金属部材12とを接触させた状態における、両者の境界線を境界線Bという。境界線Bは、接触領域Aの輪郭の一部である。
(方向定義)
本実施形態では、XYZ直交座標系を用いて各構成の位置関係を説明する。Z軸は鉛直方向を示している。鉛直方向Zにおいて、+Z側が上側であり、−Z側が下側である。また、境界線Bが延びる方向を第1方向Yといい、第1方向Yおよび鉛直方向Zの双方に直交する方向を第2方向Xという。第1方向Yにおける一方側を+Y側、他方側を−Y側という。第2方向Xにおける一方側を+X側、他方側を−X側という。
図1の例では、ワークがfθレンズ7の下側に位置しており、レーザ光Lの光軸が鉛直方向Zに沿っている。すなわち、レーザ光Lの光軸方向は鉛直方向Zに実質的に平行であり、fθ7から出射されたレーザ光Lは下側に向けて進行する。ただし、レーザ光Lの光軸方向は鉛直方向Zに対して傾いていてもよい。
図2における曲線Pは、レーザ光Lの走査パターンの一例であり、以下では走査パターンPと表す。本実施形態における走査パターンPは渦巻状であり、かつ境界線Bを跨いでいる。図2に示すように、1つの境界線B上に、複数の走査パターンPを設定してもよい。この場合、複数の走査パターンPは、第1方向Yに並べて配置される。
第1金属部材11は、上側を向く第1接触面11aを有している。第2金属部材12は、下側を向く第2接触面12aと、+X側を向く側面12bと、を有している。側面12bは、第2接触面12aに交差する方向に延びており、側面12bと第2接触面12aとによって角部が形成されている。境界線Bは、側面12bと第2接触面12aとの角部上に位置している。走査パターンPは、第1金属部材11の第1接触面11a上、および第2金属部材12の側面12b上に設定されている。
接触領域Aは、第1金属部材11の第1接触面11aと第2金属部材12の第2接触面12aとが互いに接触している領域である。第1接触面11aおよび第2接触面12aは平坦な面であるが、実際には金属の表面が有する微細な凹凸を有している。この微細な凹凸により、第1接触面11aと第2接触面12aとの間には微細な隙間が形成されている。
図3は、境界線Bの近傍をレーザ光Lの光軸方向から見た拡大図である。本実施形態では光軸方向が鉛直方向Zと一致しているため、図3はワークを鉛直方向に沿って上側から見た図(平面図)となっている。図3に示すように、レーザ光Lの光軸方向から見て、第1方向Yにおける走査パターンPの外縁の寸法をW1とし、第2方向Xにおける走査パターンPの外縁の寸法をW2とする。本実施形態では、W1>W2となっている。すなわち、レーザ光Lの光軸方向から見て、走査パターンPは第2方向Xよりも第1方向Yに長い楕円の渦巻状となっている。
また、図3に示すように、レーザ光Lの光軸方向から見て、第1方向Yにおける走査パターンPの内縁の寸法をW3とする。図3の例では、寸法W3の大きさは寸法W1の約50%であり、走査パターンPは中央部が抜けた渦巻状となっている。
図3に示す点S1は走査パターンPの内端であり、点S2は走査パターンPの外端である。本実施形態では、点S1がレーザ光Lを走査パターンPに沿って照射する際の照射の開始点であり、点S2が照射の終了点である。つまり、本実施形態ではレーザ光Lは渦巻状の走査パターンPの内側から外側に向けて走査される。図3に示すように、本実施形態では、点S1および点S2は第2金属部材12上に設定されている。これにより、薄板状の第1金属部材11に生じる反りを抑制できる。ただし、点S1および点S2の一方または両方が第1金属部材11上に設定されてもよい。
次に、本実施形態における溶接方法の作用について説明する。
図1に示すように、レーザ発振器3が発生させたレーザ光Lは、光ファイバ4、コリメートユニット5、スキャナユニット6、およびfθレンズ7を経由して、ワーク上に照射される。fθレンズ7は、第1金属部材11と第2金属部材12との境界線B上に焦点が位置するように、レーザ光Lを集光させる。このとき、制御部2によりスキャナユニット6が制御され、所定の走査パターンPに沿ってワークの表面上をレーザ光Lが走査する。レーザ光Lにより、第1金属部材11および第2金属部材12が加熱される。第1金属部材11および第2金属部材が加熱により溶融し、互いに混ざり合った状態で凝固し、図4、図5に示すような接合部Jが形成される。これにより、第1金属部材11と第2金属部材12とが溶接される。
ところで、第1金属部材11と第2金属部材12との接合の強度は、接合部Jの大きさによって変動する。一般的には、接合部Jの面積(接合面積)が大きいほど、接合強度も大きくなる。そこで本実施形態では、走査パターンPを渦巻状とすることで照射範囲を大きくし、接合面積を大きくしている。さらに、渦巻状の走査パターンPが境界線Bを跨ぐように設定されているため、走査パターンPは境界線Bを複数回にわたって横断する。これにより、境界線B上に接合部Jをより確実に形成することができる。特に、装置の誤差によってレーザ光Lの照射位置がずれた場合でも、そのずれによってレーザ光Lが境界線Bから外れた位置に照射されることを抑制できる。
さらに、走査パターンPが渦巻状であるため、レーザ光Lの走査に伴って溶融した第1金属部材11および第2金属部材12が攪拌される。これにより、接合部Jの内部に、第1金属部材11と第2金属部材12との界面が生じにくくなり、接合強度を向上させることができる。
ここで、例えば走査パターンPが中央部まで延びる渦巻状である場合には、レーザ光Lのエネルギーによって渦巻の中央部が局所的に高温になり、第1金属部材11に変形や反りが生じることが考えられる。そこで本実施形態の走査パターンPは、図3に示すように、中央部が抜けた渦巻状になっている。これにより、境界線Bのうち、渦巻の中央部に対応する部分には接合部Jが形成されないように走査パターンPを設定できる。この場合、図4に示すように、2つの接合部Jが、第1方向Yにおいて間隔を空けて形成される。このような走査パターンPを採用することで、第1金属部材11が例えば厚さ1mm以下の薄板状であっても、渦巻の中央部が局所的に加熱されることで第1金属部材11に生じる反りを抑制することができる。
また、先述の通り、第1金属部材11の第1接触面11aと第2金属部材12の第2接触面12aとの間には微細な隙間が形成されている。従って、レーザ光の照射により溶融して液状となった第1金属部材11および第2金属部材12は、毛細管力によって上記隙間の内側に入り込む。これにより、図5に示すように、接合部Jは、境界線B上に位置する隅肉部j1と、第1金属部材11と第2金属部材12との間の隙間に進入した進入部j2と、を有する。このように、接合部Jが隅肉部j1と進入部j2とを有することで、第1金属部材11と第2金属部材12との接合面積が大きくなり、接合強度を大きくすることができる。
以上説明したように、本実施形態の溶接方法は、第1金属部材11と第2金属部材12とを接触させ、両者の境界線Bを跨ぐ渦巻状の走査パターンPに沿ってレーザ光Lを照射することで、薄板状の第1金属部材11と第2金属部材12とを溶接する。この構成により、第1金属部材11が局所的に発熱することで反りが生じることを抑制しつつ、接合強度を確保することができる。
また、第1金属部材11と第2金属部材12との接触領域Aが、境界線Bよりも鉛直方向Zにおける下側に位置している。このため、レーザ光Lが照射されることで溶融して液状となった第1金属部材11および第2金属部材12が、自重によって、第1金属部材11と第2金属部材12との間の隙間に入り込みやすくなる。このように、毛細管力だけでなく重力も利用することで、進入部j2の進入量を大きくして、接合面積をより大きくすることが可能となる。
また、図3の例では、走査パターンPの内端である点S1をレーザ光Lの走査開始位置とし、走査パターンPの外端である点S2をレーザ光Lの走査終了位置としている。このように、先に渦巻の内側の部分にレーザ光Lを照射して当該部分を軟化(または液状化)させることで、それ以降のレーザ光Lの走査におけるワークへのエネルギーの吸収効率が高くなる。したがって、点S1から点S2に向けて、言い換えると渦巻の内側から外側に向けてレーザ光Lを照射することで、レーザ光Lによってワークをより効率よく加熱することが可能となる。
また、走査パターンPを中抜きの渦巻状としている。これにより、渦巻の中央部が過度に加熱されることを抑制できる。さらに、図4に示すように、2つの接合部Jを第1方向Yにおいて間隔を空けて形成し、2つの接合部Jの間に非接合領域Nを設けた場合には、薄板の第1金属部材11が局所的な発熱により反ってしまうことをより確実に抑制できる。なお、非接合領域Nは設けなくてもよい。
また、走査パターンPが楕円の渦巻状であり、第1方向Yにおける寸法W1が第2方向Xにおける寸法W2よりも大きいことで、境界線Bの近傍にレーザ光Lの熱をより集中させることができる。これにより、境界線Bから離れた位置において不必要に第1金属部材11が加熱されることによる、第1金属部材11の反りの発生を抑制することができる。
以下、具体的な実施例を用いて、上記実施形態を説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されない。
本実施例では、レーザ発振器3として、定格出力300W、波長1070nmのCW(連続波)シングルモードファイバレーザを用いた。コリメートユニット5の焦点距離を75mmとした。スキャナユニット6として、ガルバノスキャナを用いた。fθレンズ7の焦点距離を163mmとした。第1金属部材11として、厚さ0.3mmのSUSの薄板を用いた。第2金属部材12として、20mm×10mm×5mmの直方体のSUSのブロックを用いた。
第1金属部材11および第2金属部材12(ワーク)を接触させた状態でクランプによって加圧し、ワークを保持した。このとき、第1金属部材11の第1接触面11aが、鉛直方向Zに対して45°傾斜するように、ワークを保持した。第1金属部材11と第2金属部材12との境界線B上に、fθレンズ7の焦点が一致するように、ワークをfθレンズ7の下側に位置させた。fθレンズ7から出射されるレーザ光Lの光軸方向は、鉛直方向に一致させた。
走査パターンPは、中央部が抜けた楕円の渦巻状とした。寸法W1(図3参照)を0.75mmとし、寸法W2を0.3mmとし、寸法W3を0.35mmとした。W2÷W1=0.4である。レーザ発振器3の出力を100W、ワーク上のレーザ光の走査速度を500mm/sとしたところ、図4に示すような2つの接合部Jが形成された。また、各接合部Jは図5に示すような隅肉部j1と進入部j2とを有しており、進入部j2の進入量は130μmとなった。この条件により、第1金属部材11と第2金属部材12とが充分な強度で溶接されることが確認された。
次に、W2÷W1の値の好ましい範囲について検討した結果を説明する。上記実施例の条件のうち、走査パターンPの寸法W2を変化させることで、W2÷W1の値を変化させた。その他の条件は、上記と同様である。
図6の横軸は、W2÷W1の値を示している。接合幅(Y方向)のグラフは、接合部Jの第1方向Yにおける幅(μm)を示している。接合幅(XZ方向)のグラフは、接合部JのXZ方向における幅(μm)を示している。なお、XZ方向とは、図5に示すように、Y方向から見たときにX軸とZ軸とがなす角を二等分する線に沿う方向である。XZ方向は、Y方向から見たときに、第1接触面11aおよび第2接触面12aが延びる方向でもある。接合面積のグラフは、接合幅(Y方向)の値と接合幅(XZ方向)の値との積を示している。なお、接合部Jは厳密には四角形状でないため、図6における接合面積の値は接合部Jの面積を直接表しているわけではない。しかしながら、図6の接合面積の値は、実際の接合部Jの面積と相関があるため、W2÷W1の好ましい範囲を比較検討する上での指標として用いることができる。
図6に示す接合面積の値が大きいほど、接合部Jによる第1金属部材11と第2金属部材12との接合の強度が大きいと考えられる。図6により、0.3≦W2÷W1≦1.0となるように走査パターンPを設定することで、接合面積を大きくして、接合強度を確保することができる。これに加えて、走査パターンPを楕円形状とする場合には、例えば0.3≦W2÷W1≦0.8とするとよい。
また、図6によれば、0.3≦W2÷W1≦0.4とすることで、接合面積がより大きくなり、接合強度をより向上させることが可能である。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前記実施形態では、走査パターンPが中抜きの渦巻状であったが、渦巻の中央部まで走査パターンPが延びていてもよい。
また、図2〜図4の例では走査パターンPは楕円形の渦巻状であったが、走査パターンPは円形の渦巻状であってもよい。なお、走査パターンPが円形の渦巻状である場合、W2÷W1=1.0となる。
また、第2金属部材12の側面12bと第2接触面12aとがなす角は90°でなくてもよい。
また、前記実施形態では、第1金属部材11の第1接触面11aが、境界線Bから+XZ側に延在しており、第1金属部材11の端面11b(図2参照)と第2金属部材12の側面12bとが離れていた。しかしながら、例えば第1金属部材11の端面11bと第2金属部材12の側面12bとを同一の平面上に位置させてもよい。この場合、走査パターンPは、端面11b上および側面12b上に設定されてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した実施形態や変形例を適宜組み合わせてもよい。
11…第1金属部材 11a…第1接触面 12…第2金属部材 12a…第2接触面 12b…側面 A…接触領域 B…境界線 J…接合部 L…レーザ光 N…非接合領域 P…走査パターン X…第2方向 Y…第1方向 Z…鉛直方向

Claims (6)

  1. 薄板状の第1金属部材と、第2金属部材と、を溶接する溶接方法であって、
    前記第1金属部材と前記第2金属部材とを接触させ、
    前記第1金属部材と前記第2金属部材との境界線を跨ぐ渦巻状の走査パターンに沿ってレーザ光を照射し、
    前記境界線に沿う第1方向における前記走査パターンの外縁の寸法をW1とし、
    前記第1方向および前記レーザ光の光軸方向の双方に直交する第2方向における前記外縁の寸法をW2とするとき、0.3≦W2÷W1≦0.4である、溶接方法。
  2. 前記第1金属部材は、前記第2金属部材に接触する第1接触面を有し、
    前記第2金属部材は、前記第1接触面に接触する第2接触面と、前記第2接触面に交差する方向に延びる側面と、を有し、
    前記走査パターンは前記側面上および前記第1接触面上に設定される、請求項1に記載の溶接方法。
  3. 前記第1金属部材と前記第2金属部材との接触領域を、前記境界線よりも鉛直方向における下側に位置させる、請求項1または2に記載の溶接方法。
  4. 前記レーザ光の走査開始位置を渦巻状の前記走査パターンの内端とし、前記レーザ光の走査終了位置を渦巻状の前記走査パターンの外端とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の溶接方法。
  5. 前記走査パターンに沿って前記レーザ光を照射することで、前記境界線に沿って2つの接合部を形成し、前記2つの接合部の間に非接合領域を設ける、請求項1から4のいずれか1項に記載の溶接方法。
  6. 前記走査パターンは楕円の渦巻状であり、
    前記境界線に沿う第1方向における前記走査パターンの外縁の寸法W1が、前記第1方向および前記レーザ光の光軸方向の双方に直交する第2方向における前記外縁の寸法W2よりも大きい、請求項1からのいずれか1項に記載の溶接方法。
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