JP6744798B2 - 耐熱電動送風機 - Google Patents

耐熱電動送風機 Download PDF

Info

Publication number
JP6744798B2
JP6744798B2 JP2016204531A JP2016204531A JP6744798B2 JP 6744798 B2 JP6744798 B2 JP 6744798B2 JP 2016204531 A JP2016204531 A JP 2016204531A JP 2016204531 A JP2016204531 A JP 2016204531A JP 6744798 B2 JP6744798 B2 JP 6744798B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
impeller
rotary drive
heat
electric blower
resistant electric
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016204531A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018066296A (ja
Inventor
貞義 竹綱
貞義 竹綱
Original Assignee
貞義 竹綱
貞義 竹綱
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 貞義 竹綱, 貞義 竹綱 filed Critical 貞義 竹綱
Priority to JP2016204531A priority Critical patent/JP6744798B2/ja
Publication of JP2018066296A publication Critical patent/JP2018066296A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6744798B2 publication Critical patent/JP6744798B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、熱風送風機等から吐出された高温熱風を再利用し或いは循環させるため、当該高温熱風を吸入して当該高温熱風を吐出することのできる耐熱電動送風機に関するものであって、前記吸入熱風気体の温度を更に高温度領域で使用できるように改良を施した耐熱電動送風機に関するものである。
従来の耐熱送風機としては下記特許文献に記載のものを挙げることができる。
下記特許文献1に記載のものは、高温気体送風用羽根車、該羽根車を備えた高温気体送風装置、該高温気体送風機を備えた熱風循環炉に関するものであって、高温耐熱性を有し且つ高回転駆動可能なものを提供することを課題とする。
その構成としては、羽根を、ニッケル基合金マトリックス即ちオーステナイトマトリックス中において高融点金属酸化物の微粒子が分散状態で含まれる機械的合金法による酸化物分散強化型合金から成るので、常温から高温に亘って機械強度を維持でき、機械的合金法による酸化物分散強化型合金は高温まで強度が安定となる。
羽根車は、例えば1200℃以上の高温でも十分な強度を維持できて高速回転が可能となるので、その羽根車を用いた循環ファンは小型であっても高送風容量が得られ、その循環ファンを用いたフローティングコンベアも小型にできるものである。
下記特許文献2に記載の高温気体送風ファンは、高温使用条件下で高速回転させてもボスを短期間で変形させることがなく、耐久性を向上させ、メンテナンスコストを軽減させるとともに、高速回転により所要風量が維持できるようにすることを課題とする。
その構成は、高融点金属酸化物の微粒子を分散状態で0.1乃至2重量%含む酸化物分散強化型合金から構成したボスと複数枚の羽根からなり、該ボスは中実円柱状に形成するとともに外周に嵌合溝を定間隔に形成し、該嵌合溝に前記羽根を嵌め着けるものである。
また、ボスの一端に耐熱鋼製の回転軸を溶接により固着し、該回転軸を軸受により回転自在に支持するとともに、該回転軸を回転駆動源に連繋している。
上記従来のものにおいては、羽根部やボスとして特殊合金を利用してその課題を解決するものであるが、このような特殊合金を使用しないことが本発明での課題なのであるが、一般的な鋼材を使用する場合には以下のような問題が存在する。
通常、一般的な送風機の殆どは、常温域で使用されるものである。
更に、一部の送風機では、羽根車の使用環境を高温領域でも使用できるように、一般的な標準タイプのものに少し手を加えたものが販売されている。
ここでいう一般的な送風機というのは、貝殻タイプの送風機をいい、通称ファンと呼ばれ、高温気体を吸入できるファンは、耐熱電動送風機又は耐熱ファンとも呼ばれている。
そして、上記耐熱電動送風機の場合、吸入気体温度は、0℃〜165℃、230℃、260℃前後の製品が大部分である。
これ以上の吸入温度、例えば、350℃、500℃、700℃、1000℃程度の吸入気体温度の場合には、これらの温度の相違に応じて、構造、材質等を変更して、特別受注品として製作することとなり、大変高額なものとなる。
このように高温域で使用するファンが高額になるのは以下の理由からである。
一般の汎用の送風機の場合には、送風機の効率を重視した羽根車の設計をし、量産品で、構造を簡単にして、安価な材料を使用して製造している。
しかし、これらの汎用品に係るファンをそのまま高温域の気体を吸入して使用すると、羽根車の溶接箇所などからクラックが生じて、羽根車の回転バランス(ダイナミックバランス)が崩れ、ファンが異常振動を起こし、送風機の軸受け(ベアリング)が損傷し、最後には羽根車が短時間で破損する。
従って、送風性能(効率)も去ることながら、使用する材料の機械的な特性を考慮した設計が必要となる。
そこで、高温気体の吸入に耐えうる送風機としては、その羽根車自体を堅牢に且つ強固に製作する必要があり、その結果、体積も重量も大きなものとなるのである。
その理由は、熱応力を考慮した製作が必要となるからである。
つまり、羽根車が停止して冷えた際に、残留応力が残るため、当該残留応力によって破壊されないために、上記のような堅牢で頑丈な構造とせねばならないからなのである。
特開平7−119692号公報 特開2003−13882号公報
そこで、上記従来のものにおいては、上記した通り、羽根部やボスとして特殊合金を利用してその課題を解決したものであったが、本発明においては、一般の耐熱性を有するステンレス鋼材を利用し、例えばSUS304、SUS309S、SUS310S、又は、SUS316等のオーステナイト系ステンレス鋼材を用いて当該送風機に構造的な改良を加えることにより、高温気体を吸入できるようにすることをその課題とするものである。
また、本発明においては、今回特に上記の材料のSUS304やSUS309Sを使用して、吸入気体温度を770℃まで許容する小型軽量送風機を提供することをその課題とした。
そこで、先ず種々の熱風温度での実験を行った結果、一般的な形の従来のファン(1枚板から成る羽根部を複数枚有する羽根車)で羽根部の板厚を1mmとし、その板の上下面に温度差がない場合には、その全体が高温域で熱膨張をし、常温に戻れば熱収縮し、熱ひずみは大きいが熱応力は生ぜず、残留応力は残らない。
しかし、約300℃乃至500℃以上の高温域の気体を吸入すると、このような一般的な形状の羽根車の場合は、羽根車の金属は加熱した際、温度が高くなれば、その金属の引張り強さは減少するので、羽根車が回転中に羽根車の取り付け部位に最大の曲げトルクが生じ、熱変形を生じ、さらにその金属の弾性限度を超えると、永久歪を生じるので、その結果羽根車が回転中にアンバランスになる。羽根車にアンバランスが生じると、回転したときに、遠心力で振動・騒音が発生し、最後には破損する。
そこで、その熱で材質が軟化して、そこに曲げトルクが加わるため、その曲がりやすい部位に補強材を溶接するか、又は強度アップのために材料の厚みを増やしたらどうかといえば、実際には、上記溶接工程でも熱を加えるために残留応力が残ってしまう。そのために全ての部位を同時に溶接すればよいのであるが、現実的でなく、困難となる。
しかし、何とか補強をして出来たものは、工作手間がかかり、質量も重くなり、何かと高額となる。その質量が重いものを回転させるため、その分無駄なエネルギーを使うことになるので、省エネの観点からも時代に逆行することにもなる。
鋼材は、加熱してパーライトからオーステナイトに変態すると体積が収縮する。つまり、温度変化によって、羽根部が伸びたり、縮んだりの繰り返しをするような過酷な環境で使用できる形状を創案する必要がある。
そこで、本発明においては、鋼材の特性を考慮した、高温領域でも使用できる羽根車を製作することをその課題とするものである。
即ち、金属の特性を考慮し、高温域で使用できる羽根車を製作するには、残留応力が生じない、生産性のよい、一般に市販されている材料で製作し、性能の良い安価な製品を製作するにはどのような形状にすればよいのか、ということが本発明の課題となる。
上記課題を解決するために、本発明の第1のものは、内部に羽根車が配設されたケーシングの一方側面に電動回転駆動機を固定し、この回転駆動機の回転駆動軸に前記羽根車を固定し、前記回転駆動機と反対側の前記羽根車の回転駆動軸方向に高温気体を吸入する吸入口を設け、前記ケーシング内の羽根車の回転軌跡の略接線方向に吐出口を設けた耐熱電動送風機において、前記羽根車が内部に軸受部を有する筒体部とその筒体部の外周部に設けられた複数の羽根部とから成り、前記それぞれの羽根部を2枚の板状体から形成し、その先端部を接合固定して側面視略二等辺三角形として2つの基端部を前記筒体部の外周部に固定したことを特徴とする耐熱電動送風機である。
本発明の第2のものは、上記第1の発明において、前記筒体部の内部に設けた軸受部は、前記筒体部の吸入口側の開口部を閉塞する円盤状板材からなるボス受部の内側で回転駆動軸方向に突出するボス部を設け、このボス部の略中心部に前記軸受部を設けたことを特徴とする耐熱電動送風機である。
本発明の第3のものは、上記第1又は第2の発明において、前記回転駆動機と羽根車との間の回転駆動軸に少なくとも1つの冷却ファンを設けたことを特徴とする耐熱電動送風機である。
本発明の第4のものは、上記第3の発明において、前記ケーシングの一方の側面にブラケットを介して前記回転駆動機を固定し、前記冷却ファンをこのブラケットの内部に配設し、前記ブラケットには多数の透孔を設けたことを特徴とする耐熱電動送風機である。
本発明の第5のものは、上記第4の発明において、前記冷却ファンを前記回転駆動機の回転駆動軸に2個以上設けたことを特徴とする耐熱電動送風機である。
本発明の第6のものは、上記それぞれの発明において、前記ケーシングの両側面及び周側面の全体又はその一部を囲繞する断熱材を更に設けたことを特徴とする耐熱電動送風機である。
本発明の第7のものは、上記それぞれの発明において、前記吸入口の開口部に粉塵を除去するためのフィルター部材を設けたことを特徴とする耐熱電動送風機である。
本発明の第8のものは、上記それぞれの発明において、前記吸入口及び前記吐出口に配管に接続するための伸縮自在のフレキシブル継手を接続したことを特徴とする耐熱電動送風機である。
本発明の第1のものにおいては、内部に羽根車が配設されたケーシングの一方側面に電動回転駆動機を固定し、この回転駆動機の回転駆動軸に前記羽根車を固定し、前記回転駆動機と反対側の前記羽根車の回転駆動軸方向に高温気体を供給する吸入口を設け、前記ケーシング内の羽根車の回転軌跡の略接線方向に吐出口を設けた耐熱電動送風機において、前記羽根車が内部に軸受部を有する筒体部とその筒体部の外周部に設けられた複数の羽根部とから成り、前記それぞれの羽根部を2枚の板状体から形成し、その先端部を接合固定して側面視略二等辺三角形として2つの基端部を前記筒体部の外周部に固定したものであり、当該側面視略二等辺三角形の羽根部の形状により、加熱と冷却の繰り返しの使用によっても、残留応力の生じにくい形状としたのである。
このように、2枚の板状体として例えば薄い2枚のステンレス鋼材からなる板材を用いて、三角形に組み立てることによって、羽根部及び羽根車の強度が増し、残留応力が残り難い形状又は構造とし、更には薄い材料を用いることによる材料の節約にも繋がるのである。
また、上記三角形に組み付ける際の、先端の「山」の部分は、溶接、リベット止め或いは螺子止め等により固定でき、他方、その2つの基端部も溶接、螺子止め、差し込み式等により固定し、吸入する熱風温度を考慮してその固定方法を決定することができる。
これにより、吸入気体温度が700℃程度(下記実施形態では770℃迄)であっても、加熱よる金属の膨張と使用後の常温での収縮とを繰り返すことによっても問題なく使用することのできる耐熱電動送風機を提供することができた。
本発明の第2のものにおいては、前記筒体部の内部に設けた軸受部をより具体的に特定したものである。
即ち、前記筒体部の内部に設けた軸受部は、前記筒体部の吸入口側の開口部を被覆する円盤状板材の内側で回転駆動軸方向に突出するボス部を設け、このボス部の略中心部に前記軸受部を設けたものである。
本発明の第3のものにおいては、前記回転駆動機と羽根車との間の回転軸に少なくとも1つの冷却ファンを設けたものであり、回転駆動軸の高温度化による軸受部の損傷を防止するための手段を講じたものである。
本発明の第4のものにおいては、上記冷却ファンの取り付け形態をより具体化したものであり、即ち、前記ケーシングの一方の側面にブラケットを介して前記回転駆動機を固定し、前記冷却ファンをこのブラケットの内部に配設し、前記ブラケットには多数の透孔を設け、この多数の透孔により外気の吸入と排出を図り、冷却の効率を向上させたものである。
本発明の第5のものにおいては、上記冷却ファンを2個以上回転駆動軸に設けたことを特徴とするものである。上記第4の発明と同じ効果を意図したものである。
本発明の第6のものにおいては、前記ケーシングの両側面及び周側面の全体又はその一部を囲繞する断熱材を設けたことを特徴とするものであり、上記従来の送風機と異なり、本発明に係る耐熱送風機は、加熱炉内に配設するものでなく、高熱気体の再利用や循環を図るものであり、各種配管を利用して、各種の工場内で使用されるものだからである。
本発明の第7のものにおいては、高温気体を吸入する送風機の吸入口の入口部にフィルター部を設けたことを特徴とするものである。
勿論、フィルター無しのものも生産するが、吸入高温気体に含まれる粉塵等を除去して次の行程にクリーンな高温気体を供給するためである。
本発明の第8のものにおいては、前記吸入口や吐出口に配管を接続するために、予め伸縮自在のフレキシブル継手を接続した。これは、ユーザー側で送風機の吸入口、吐出口に配管をしたときに、配管が熱膨張をすれば、配管の固定方法によっては、送風機にかなり大きな変形力が加わるため、これを防止のためのオプションパーツとなる。
本発明の耐熱電動送風機に係る一実施形態の正面透視概念図である。 上記図1に示した実施形態に係る耐熱送風機の右側面透視説明図である。 上記図1に示した実施形態の左側面透視説明図であって、ケーシングと羽根車の部分を図示したものである。 上記実施形態に係る羽根車の左側面図である。 図4に示した同羽根車の正面透視説明図であって、手前の2枚の羽根部の図示を省略したものである。 振動試験結果を示すグラフであって、その(A)が本発明に係る上記実施形態(三角羽根型羽根車)の結果を示し、その(B)が従来の耐熱電動送風機(従来型羽根車)の結果を示すものである。
以下、添付の図面に基づき本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本発明の耐熱電動送風機に係る一実施形態の正面透視概念図であって、吐出口の側から見たものである。
本発明に係る耐熱電動送風機10(以下単に「送風機10」という。)は、内部に羽根車20が配設されたケーシング11の一方の側面(図1では右側面)にブラケット14を介して電動回転駆動機(電動モータ)30(以下単に「回転駆動機30」又は「電動モータ」とも言う。)が取り付けられている。
上記ケーシング11の図中左側面の略中央部には高温気体を吸入するための吸入口12が設けられ、この高温気体は、羽根車20の羽根部22の先端の回転軌跡の略接線方向に設けられた吐出口13から外部に吐出される。
この実施形態では、吸入口12及び吐出口13に伸縮自在のフレキシブル継手Fを設備している。これらは接続される配管の熱膨張の影響を受けることを防止するために設けている。
ケーシング11の図中右側面に取り付けられた上記回転駆動機30の回転駆動軸32の先端部分に上記羽根車20が固定されている。羽根車20自体の構成については、後に説明するが、この羽根車20は、その中心部に位置する筒体部21と、この筒体部21の外周部に固定される複数の羽根部22とからなる。
上記筒体部21の図中左側に設けられた吸入口12側には、筒体部21の左端開口部を被覆する円盤形状のボス受部23を設け、このボス受部23にボス部24を固定できる。
ボス部24の略中心部には、回転駆動機30の回転駆動軸32の先端部が嵌入する孔部が設けられており、この孔部内に回転駆動軸32の先端部を嵌入して螺子等により固定される。
これにより、回転駆動機30の回転駆動軸32の先端部に羽根車20が固定される。
上記ブラケット14とケーシング11との間には断熱材を介在させるための側面板15が設けられ、この側面板15は、前記ケーシング11の側面と所定距離離隔するように前記ケーシング11の側面に固定されている。
この側面板15とケーシング11との間には、断熱材40が配設され、この断熱材40は、その他ケーシング11の他方側面及び外周面を(吸入口12及び吐出口13を除き)被覆するように設けられている。
この断熱材40は、ケーシング11の上方部分を除く下方部分のみを被覆するように設けているが、その全体を被覆するように形成することもできる。
上記側面板15及びケーシング11の右側の側面部の略中央部には回転駆動軸32が貫通する貫通孔が設けられており、後者のケーシング11の前記右側の側面部の貫通孔の内側の周縁部にはシーリング材16を設けている。
更に、回転駆動軸32がブラケット14の部分を貫通する部位には、冷却ファン34、35が固定されている。
回転駆動軸32が回転することにより、これに固定された上記冷却ファン34、35が回転駆動軸32を冷却し、ブラケット14の外周部に穿設された多数の透孔36、36、…から外気が導入され且つ排出されて冷却が行われる。(図1では、この透孔36は上記冷却ファン34、35と重なってしまい、図示不明瞭となるために、その一部のみを表示している。)
このブラケット14には、この耐熱送風機10を支持する脚部39を設けることができ、この脚部39によって本発明に係る耐熱送風機10が支持され、高さ調整可能に適宜位置に固定されることとなる。
以上のように本発明に係る耐熱送風機10は、従来の送風機と同様に小型のものとして製作することができるものである。
図2は、上記図1に示した実施形態に係る耐熱送風機の右側面透視説明図である。
この説明図から、ケーシング11の側面形状、側面板15の側面形状、及びブラケット14の側面形状を見て取ることができる。
この図からよく解る通り、側面視略円形形状のケーシング11の内部の羽根車の羽根部の先端の回転軌跡の略接線方向に吐出口13が設けられている。
吐出口13にはフレキシブル継手Fが設けられている。
ブラケット14の側面視形状は、略矩形形状を呈し、角錐台形状を有し、側面板15に固定されている。
ブラケット14にはその側面の全周に渡り多数の透孔36が設けられている。
側面板15は、略矩形形状の角部を切り落とした形状を有して、ケーシング11の側面部を被覆するように設けられ、この側面板15とケーシング11との間、及びケーシング11の他の側面と周面を断熱材が被覆することができる形態である。
図3は、図1の左側面透視説明図であって、ケーシングと羽根車の部分を図示したものである。
この図面から、羽根車20の形状を見て取る事が出来る。
羽根車20は、その中央部の円筒形状の筒体部21とこの筒体部21の外周に固定された6個の羽根部22とから成り、前記筒体部21の手前側端面にはボス受部23が設けられ、このボス受部23に回転駆動軸が嵌入するボス部が固定されている。
羽根車20の上記羽根部22は、後に説明するが2枚の板状体22p、22pから成り、これらの板状体22p、22pを側面視略二等辺三角形に組み合わせて、即ち、その先端部分を溶接し、その2つの基端部を上記筒体部21の外周部に嵌合し溶接したものである。
上記先端部分の溶接は、リベット止めでもよいし、螺子止めでもよい。他方、その2つの基端部も溶接、螺子止め、或いは差し込み式に固定することができ、吸入気体温度を考慮してその固定方法を選択することができる。
上記羽根車20及び羽根部22については、次図で更に説明する。
図4は、上記実施形態に係る羽根車の左側面図である。
図5は、上記図4に示した同羽根車の正面透視説明図であって、手前の2枚の羽根部の図示を省略したものである。
上記両図から解る通り、羽根部22は、SUS309Sのステンレス鋼材からなる2枚の板状体22p、22pから構成されており、その先端部分22yで両者が溶接され、その基端部は筒体部21の外周部に固定される。
この基端部の固定は、溶接、螺子止め、差し込み式等により製作することができる。
このように側面視略二等辺三角形の6個の羽根部22が筒体部21の外周部に堅固に固定されることとなり、薄手の鋼板にて製作することができる。
尚、この実施形態では、それぞれの板状体22pの外周形状は、その図中左右方向の横幅がその先端部分で幅広のものを採用している。
上記の羽根車20、ケーシング11、ブラケット14、側面板15の材質は、それぞれSUS309S又はSUS304等のステンレス鋼材を使用している。
ブラケット14は鉄板、側面板15はSUS304又は鉄板を使用してもよい。
また、羽根部22を構成する2枚の板状体22pは、板圧1mmのものを使用し、羽根部22の側面視略二等辺三角形の頂角は、14度乃至15度に設定し、羽根車20の直径は約290mmである。
図5の羽根部22の板状体22Pに表れている螺子孔22sは、この箇所に適宜バランサーとしての錘を螺着させるために設けたものである。この錘は、羽根車の回転バランスを調整するためのものであるが、これを設けずに製作することもできる。
また、図5に表れているボス部24の外周面と筒体部21の内周面との間に断熱材を配設することが極めて望ましい。
断熱材としては、上記ケーシングの周囲に配設する断熱材40も含み、その材質としては、グラスウール、ロックウール、セラミックファイバー、或いは、セラミックファイバーとグラスファイバーの合成体等々、各種の材質のものを利用することができる。
最後に、上記耐熱送風機10に関して熱風を循環させて振動試験を行い、その試験結果を以下に示す。
この振動試験では、常温から770℃まで吸入気体の温度を上昇させ、その後常温にまで冷却した際の、所定温度でのモータ振動値を測定したものである。
図6は、上記振動試験の結果を示すグラフであって、その(A)が本発明に係る上記実施形態(三角羽根型羽根車)の結果を示し、その(B)が従来の耐熱電動送風機(従来型羽根車)の結果を示すものである。
この従来の耐熱送風機というのは、1枚のプレートから成る羽根部の複数枚を放射状に筒体部(その中心部に軸受部を有する)に固定した羽根車である。
また、下記表1は、上記試験結果を表に表したものである。
この図6(A)及び上記表1から良く解る通り、本発明の実施形態においては、開始時の常温時には、振動値が13μmで、以降吸入気体温度を上げて、500℃で13μm、600℃で15μm、700℃で18μm、770℃で18μmとなり、その後常温まで吸入気体温度を下げた時には14μmとなり、最初と最後の常温時の振動値がほぼ同一となっている。
他方、従来の耐熱送風機の場合には、最初の常温時には、振動値が11μm、500℃で75μm、700℃で150μm、その後常温に下げた時には、22μmと最初の常温時の振動値に戻ることがなかった。
このように、本発明に係る耐熱送風機においては、約770℃までの高温気体を吸入して熱風送風を行い、その使用後には元の状態に戻っていることが示されたものであり、その残留応力もほぼ残っていない状態であることが判明した。
逆に従来例のものにおいては、500℃を越えると、その振動はまさに異常振動となり、その後に常温に戻した状態でも、その振動は初期値に戻ることはなく、残留応力が残っているものと判断できた。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明においては以下の通り、種々設計変更が可能である。
本発明に係る上記各構成部材のサイズ及び形状等は適宜必要に応じて変更することができる。
取り分け、羽根車の羽根部の形状については、その側面視形状が略二等辺三角形にすることが本発明のポイントで、この三角形形状を採用することにより、残留応力に対する抵抗力を保持させたものであり、上記実施形態では、その頂角を略14度乃至15度したが、この頂角を多少大小異ならせてもよい。
また、羽根部を構成する2枚の板状体の基端部に突片を設けてもよく、その基端部に設けた突片を筒体部に設けた孔部に嵌合し、その後溶接して形成することもできる。
板状体の上端部分の溶接は、或いは上記突片の溶接は、堅固で強固な溶接をすることが望ましい。また、この溶接部分は、リベット止めや螺子止めでもよい。
羽根部の枚数も6個以外、適宜変更することもできる。
冷却ファンも少なくとも1個、或いは2個以上設けることも自由である。
ブラケットの形状も、側面視円形形状とすることもできる。即ち、略円錐台形状とすることもできる。
上記実施形態においては、冷却ファンを2個設けているが、その機能は以下の通りである。
送風機のケーシング側は何百度の高温になり、また電動モータは熱を持つ。
後者の電動モータでは、その電動モータの後方のファンにより風を起こし、モータの表面温度を80℃以上に上がらないように冷却している。
従って、ケーシング側とモータとの間の間隔を大きくすれば、都合がよいのであるが、そうするとモータの回転駆動軸を長くする必要がある、
これはコストアップに繋がり、完全に特別注文品となり、国際規格外のモータとなってしまう。
そこで、上記冷却ファンを2つ設け、送風機のケーシング側の冷却ファンの機能は、ケーシングと軸からの熱放射と軸からの伝導熱をモータ側に来るのを防止する役目を担うのである。
他方、モータ側に位置する冷却ファンの機能は、さらに軸とモータ側のベアリングを冷却する。これによりモータ側近くの回転駆動軸の温度は47℃前後(室温32℃)となる。
このような効果により、ベアリングのメンテナンスの期間が長くなり、省エネに大きく貢献することとなるのである。
高熱気体を吸入する吸入口の開口部にネット又は網状のフィルターを張設した枠体からなるフィルター部材を付加することもできる。
この枠体は、上記実施形態に係る吸入口の枠部と同じ大きさ、同じ形状のものであれば、螺子等により簡単に装着することができる。
このフィルター部材も、各種の形態のものを利用することができるが、耐熱効果を有するものである必要がある。
上記吸入口と吐出口に付加した伸縮自在のフレキシブル継手の材質も耐熱性を有するステンレス鋼材を使用することができるが、その長さ等は自由に設定することができる。
以上、本発明においては、従来の一般的なステンレス鋼材を利用して、その羽根車の羽根部の構成を側面視略二等辺三角形とすることにより、残留応力を最小限に抑え、永続使用が可能となる小型の耐熱電動送風機を提案することができたものである。
10 耐熱電動送風機
11 ケーシング
12 吸入口
13 吐出口
14 ブラケット
15 側面板
16 シーリング材
20 羽根車
21 筒体部
22 羽根部
22p 板状体
22y 先端部分
23 ボス受部
24 ボス部
30 電動回転駆動機
32 回転駆動軸
34、35 冷却ファン
36 透孔
39 脚部
40 断熱材

Claims (8)

  1. 内部に羽根車が配設されたケーシングの一方側面に電動回転駆動機を固定し、この回転駆動機の回転駆動軸に前記羽根車を固定し、前記回転駆動機と反対側の前記羽根車の回転駆動軸方向に高温気体を吸入する吸入口を設け、前記ケーシング内の羽根車の回転軌跡の略接線方向に吐出口を設けた耐熱電動送風機において、
    前記羽根車(20)が内部に軸受部を有する筒体部(21)とその筒体部(21)の外周部に設けられた複数の羽根部(22)とから成り、
    前記それぞれの羽根部(22)を2枚の板状体(22p, 22p)から形成し、その先端部を接合固定して側面視略二等辺三角形として2つの基端部を前記筒体部(21)の外周部に固定したことを特徴とする耐熱電動送風機。
  2. 前記筒体部(21)の内部に設けた軸受部は、前記筒体部(21)の吸入口側の開口部を閉塞する円盤状板材からなるボス受部(23)の内側で回転駆動軸(32)方向に突出するボス部(24)を設け、このボス部(24)の略中心部に前記軸受部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の耐熱電動送風機。
  3. 前記回転駆動機(30)と羽根車(20)との間の回転駆動軸(32)に少なくとも1つの冷却ファン(34, 35)を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の耐熱電動送風機。
  4. 前記ケーシング(11)の一方の側面にブラケット(14)を介して前記回転駆動機(30)を固定し、前記冷却ファン(34, 35)をこのブラケット(14)の内部に配設し、前記ブラケット(14)には多数の透孔(36, 36, …)を設けたことを特徴とする請求項3に記載の耐熱電動送風機。
  5. 前記冷却ファン(34, 35)を前記回転駆動機(30)の回転駆動軸(32)に2個以上設けたことを特徴とする請求項4に記載の耐熱電動送風機。
  6. 前記ケーシング(11)の両側面及び周側面の全体又はその一部を囲繞する断熱材(40)を更に設けたことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の耐熱電動送風機。
  7. 前記吸入口(12)の開口部に粉塵を除去するためのフィルター部材を設けたことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の耐熱電動送風機。
  8. 前記吸入口(12)及び前記吐出口(13)に配管に接続するための伸縮自在のフレキシブル継手(F)を接続したことを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の耐熱電動送風機。
JP2016204531A 2016-10-18 2016-10-18 耐熱電動送風機 Active JP6744798B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016204531A JP6744798B2 (ja) 2016-10-18 2016-10-18 耐熱電動送風機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016204531A JP6744798B2 (ja) 2016-10-18 2016-10-18 耐熱電動送風機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018066296A JP2018066296A (ja) 2018-04-26
JP6744798B2 true JP6744798B2 (ja) 2020-08-19

Family

ID=62085817

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016204531A Active JP6744798B2 (ja) 2016-10-18 2016-10-18 耐熱電動送風機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6744798B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114738302B (zh) * 2022-03-28 2023-05-09 浙江颐顿机电有限公司 一种可调压式漩涡风机

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5424708U (ja) * 1977-07-22 1979-02-17
JPS5854276B2 (ja) * 1977-09-07 1983-12-03 昭和風力機械株式会社 プレ−トファンの羽根車
JPS57145800U (ja) * 1981-03-10 1982-09-13
JPS5915000U (ja) * 1982-07-20 1984-01-30 三菱電機株式会社 送風機のケ−シング
JPS6126000A (ja) * 1984-07-14 1986-02-05 Furuta Denki Kk 高温気体移送用送風機
JPS6312802A (ja) * 1986-07-04 1988-01-20 Mitsubishi Heavy Ind Ltd セラミツクブレ−ド構造
US5372499A (en) * 1993-08-24 1994-12-13 Daido Tokushuko Kabushiki Kaisha High-temperature gas blower impeller with vanes made of dispersion-strengthened alloy, gas blower using such impeller, and gas circulating furnace equipped with such gas blower
DE60227013D1 (de) * 2001-12-10 2008-07-17 Resmed Ltd Zweiseitiges Gebläse und Spiralgehäuse dazu
JP5032782B2 (ja) * 2006-03-16 2012-09-26 フルタ電機株式会社 冷却手段を設けた送風機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018066296A (ja) 2018-04-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102212652B1 (ko) 원심팬
US9512726B2 (en) Impeller and method for driving fluids using the same
ATE413533T1 (de) Schaufelrad für zentrifugalgebläse und zentrifugalgebläse damit
JPH0849690A (ja) 横流ファン並びにその製造方法および装置
US2814433A (en) Propeller fan nozzle
US8221082B2 (en) Reinforced impeller and method
JP6744798B2 (ja) 耐熱電動送風機
WO2018075635A1 (en) Asymmetric double inlet backward curved blower
JP2018066329A (ja) 空調用ファン、および、それを用いた空気調和機
CN108350893A (zh) 横流风扇
JP2020090913A (ja) 遠心ファン
EP4290083A2 (en) Fan impeller made of two bladed parts axially connected to each other
US6881035B1 (en) Draft inducer having single piece metal impeller and improved housing
JP5633546B2 (ja) 送風機
JP2011157867A (ja) 電動送風機及びそれを用いた電気掃除機
JP3465878B2 (ja) 横流ファンおよびその多翼羽根車の製造方法
JP7445839B2 (ja) 送風機
JPH10131886A (ja) 横流ファン
JPH10148196A (ja) 横流ファンおよびその多翼羽根車の製造方法
CN113757164A (zh) 风机装置
JP4940924B2 (ja) 室内機
JP5925376B1 (ja) クロスフローファンと空気調和機の室内機
CN101498320B (zh) 风扇及其叶轮
JP2016156365A (ja) 遠心ファン
KR102453861B1 (ko) 흡입력이 강화된 이중팬

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190830

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200629

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200702

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200731

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6744798

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250