JP6742883B2 - 電解コンデンサの駆動用電解液 - Google Patents

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本発明は、電解コンデンサの駆動用電解液(以下、電解液と略すことがある)に関するものであり、より詳しくは、熱安定性や長期安定性に優れる電解液に関するものである。
電解コンデンサの電解液は、陽極側電極に形成された誘導体酸化皮膜層と、集電体である陰極側電極との間にセパレータ紙などに保持されて介在し、誘導体酸化皮膜の欠損部を通電による陽極酸化反応により修復する機能を有するなど、電解コンデンサの特性を左右する重要な要素である。
電解液は、一般に電解コンデンサとして電気エネルギー損失の少ないものを得るために、電導性の高いもの、すなわち比抵抗の低いものが求められる。
ところで、電解液は使用される電解コンデンサの定格電圧に対応した耐圧を持たないと電圧が印加された場合、電解液が放電を起こし使用できなくなる。このことは低圧の使用領域ではさほど問題とはならないが、定格電圧が中高圧すなわち100Vを超える電解コンデンサにおいては、電解液の電圧が問題となってくる。従来からも、中高圧用電解コンデンサの電解液にグリセリン、マンニトール、ソルビトールを添加することが知られている。しかしこれらの添加は、耐圧特性は向上するものの、同時に比抵抗値が上昇するので電解コンデンサの電気エネルギー損失やインピーダンス特性を低下させる欠点を有していた。
比抵抗の上昇を抑えながら耐電圧の上昇を図る方法として、電解液にポリビニルアルコール(以下PVAと略することがある)を添加する方法が提案されている(特許文献1、2)。PVAはマンニトールよりも少量の添加で電解液の耐電圧向上が図れるが、エチレングリコールを主成分とする電解液に対して溶解性が著しく低いという欠点を有している。そのため、電解液を長期間保管しているとPVAが析出したり、電解液全体がゲル化したりするなどの問題があった。
特開昭60−91618号公報 特開平09−298130号公報
本発明の目的は、長期安定性に優れる電解液を提供することにある。
本発明の他の目的は、高温環境下でも劣化が少ない電解液を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、良好な耐電圧特性と、上記のような特性とを両立できる電解液を提供することにある。
本発明者らは、ラクタム構造を有する(分子内にラクタム構造を有する)ポリビニルアルコール系樹脂(以下、ラクタム変性PVA系樹脂、PVA系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂などと略すことがある)を用いることで、上記の課題を解決できることを見出し、さらに検討を重ねて本発明を完成させた。
すなわち、本発明の電解液(電解コンデンサ駆動用電解液)は、ラクタム構造を有するポリビニルアルコール系樹脂を含有する電解液である。
このような電解液において、前記ポリビニルアルコール系樹脂のラクタム構造は、例えば、2−ピロリドン、2−ピペリドン、及びε−カプロラクタムから選ばれる少なくとも1種以上であってもよい。
前記ポリビニルアルコール系樹脂のラクタム構造含有量は、例えば、0.01〜20モル%であってもよい。なお、このようなラクタム構造含有量は、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂の重合成分全体に対する、ラクタム構造含有モノマー(例えば、N−ビニルピロリドンなど)の割合であってもよい。
前記ポリビニルアルコール系樹脂の鹸化度は、80〜100モル%程度であってもよく、平均重合度は50〜2000程度であってもよい。
前記ポリビニルアルコール系樹脂は、前記ポリビニルアルコール系樹脂を鹸化度99モル%以上まで鹸化した樹脂の水−メタノール溶離液による逆相分配グラジエント高速液体クロマトグラフィーで測定されるJIS K 0124(2013)に基づくシンメトリー係数が、下記式(1)を満たす樹脂であってもよい。
0.05h/2f≦3 (1)
(式中、W0.05hはピークの5%高さ位置でのピーク幅を表し、fはピーク5%高さ位置でのピーク幅におけるピーク開始点から、ピーク開始点を含む水平線とピーク頂点を含む垂線との交点までの距離を表す。)
本発明の電解液は、例えば、前記ポリビニルアルコール系樹脂と、カルボン酸及び/又はその塩と、エチレングリコールを主成分とする溶媒とを含んでいてもよい。
また、本発明の電解液において、前記ポリビニルアルコール系樹脂の割合は、例えば、0.10〜5.00重量%程度であってもよい。
前記ポリビニルアルコール系樹脂は、上記のように、電解液の構成成分(添加剤)として有用である。そのため、本発明には、前記ポリビニルアルコール系樹脂で構成された電解液用添加剤も含まれる。
本発明では、長期安定性に優れる電解液を提供できる。また、本発明では、高温環境下でも劣化が少ない電解液を提供できる。
しかも、本発明では、PVAを変性しているにもかかわらず、良好な耐電圧特性を損なうことがない。そのため、本発明では、良好な耐電圧特性と、上記のような特性とを両立できる電解液を提供できる。
特に、本発明の電解コンデンサの駆動用電解液に使用されるラクタム変性PVA系樹脂は、エチレングリコールに対する溶解性が高いので、容易に溶解させることができ、得られた電解液は、比抵抗の上昇を抑制しながら、耐電圧の向上を図ることができ、かつ熱安定性や長期安定性にも優れるため、高温環境下での製品の信頼性を高めることができる。
ラクタム変性PVA系樹脂のHPLC測定結果の一例を示す図である。
以下、本発明の電解液(電解コンデンサの駆動用電解液)を詳細に説明する。
ラクタム変性PVA系樹脂において、ラクタム構造(ラクタム骨格)としては、ラクタム(環状アミド)構造を有する限り、特に限定されないが、例えば、下記式(I)で表される(又は下記式(I)で表される基を有する)。
(式中、Rは炭化水素基を表す。)
上記式(I)において、Rで表される炭化水素基に含まれる炭素数は、例えば、1以上7以下が好ましく、2以上6以下がより好ましく、3以上5以下が特に好ましい。このような炭素数であれば、エチレングリコールに対する優れた溶解性を担保しやすい。なお、炭化水素は、置換基を有していてもよい。
ラクタム変性PVA系樹脂の鹸化度は80〜100モル%(例えば、83〜99.9モル%)が好ましく、85〜100モル%(例えば、87〜99.9モル%)がより好ましく、88〜100モル%(例えば、88〜99.5モル%)がさらに好ましい。このような鹸化度であると、十分な耐電圧向上の効果を得やすい。
なお、ここで言う鹸化度とは、例えば、JIS K 6726(1994)に従って測定した値である。
上記ラクタム変性PVA系樹脂の平均重合度は50〜2000が好ましく、80〜1500がより好ましく、100〜1000がさらに好ましい。このような平均重合度であれば、エチレングリコールに対する優れた溶解性を担保しやすく、また、入手や生産の点でも有利である。
なお、ここで言う平均重合度とは、例えば、JIS K 6726(1994)に従って測定した値である。
ラクタム変性PVA系樹脂のラクタム構造含有量は、0.1〜20モル%が好ましく、1〜18モル%がより好ましく、2〜15モル%がさらに好ましい。このような含有量であれば、エチレングリコールを主成分とする溶媒への溶解性、長期安定性、熱安定性などの点で有利である。また、高い耐電圧向上効果を得やすい。
なお、ラクタム構造含有量は、例えば、ラクタム変性PVA系樹脂を構成する全構造単位に占めるラクタム構造を有する構成単位の含有率であってもよい。例えば、ラクタム変性PVA系樹脂において、ラクタム構造は、通常、ラクタム構造を有するモノマーを重合成分とすることにより導入できる。このような場合、ラクタム構造含有量は、例えば、ラクタム変性PVA系樹脂の重合成分(モノマー)全体に対する、ラクタム構造を有するモノマーの割合ということができる。
ラクタム構造を有する構成単位は、ラクタム変性PVA系樹脂の製造方法によって異なる。例えば、ラクタム構造を含有する不飽和単量体と脂肪族ビニルエステルとの共重合ののち、鹸化して得られたラクタム変性PVA系樹脂の場合は、下記式(II)で表される単位(前記式(I)で表される構造を有するビニルモノマーに対応する単位)がラクタム構造を有する構成単位であってもよい。
(式中、Rは炭化水素基を表す。)
ラクタム構造含有量は、例えば、DMSO−dを溶媒としてラクタム変性PVA系樹脂のH−NMRを測定し、帰属したピークの積分値から算出することができる。
ラクタム変性PVA系樹脂のシンメトリー係数(S)は、ラクタム変性PVA系樹脂を鹸化度99モル%以上まで鹸化した後、水−メタノール溶離液による逆相分配グラジエント高速液体クロマトグラフィー(以下HPLCと略すことがある)を用いて測定し、JIS K 0124(2013年)に記載されているシンメトリー係数(S)の算出式(2)を用いて求めることができる。
S=W0.05h/2f (2)
(式中、Sはシンメトリー係数を表し、W0.05hはピークの5%高さ位置でのピーク幅を表し、fはピーク5%高さ位置でのピーク幅におけるピーク開始点から、ピーク開始点を含む水平線とピーク頂点を含む垂線との交点までの距離を表す。)
上記ラクタム変性PVA系樹脂を鹸化度99モル%以上まで鹸化する操作は、JIS K 6726(1994)に記載されている平均重合度の前処理に準じて行う。
上記のHPLC分析を行う際は、ODSシリカカラムを使用する。また、HPLCのグラジエント条件は、水/メタノールが体積比で100/0から95/5の状態で測定を開始し、メタノールの割合を一定速度で増加させ、10分から30分後に水/メタノールが体積比で15/85から0/100になるように設定する。目的とするラクタム変性PVA系樹脂が留出した後は、水/メタノールの体積比を任意に変更することができる。
シンメトリー係数は、HPLCを用いて得られる測定ピークの対称性の度合いを示す係数である。図1にHPLC測定結果の一例を示す。図1にて、得られた測定ピークの5%高さ位置でのピーク幅(W0.05h)及び、当該ピーク幅におけるピーク開始点から、ピーク開始点を含む水平線とピーク頂点を含む垂線との交点までの距離(f)を用いてシンメトリー係数(W0.05h/2f)を算出する。
本明細書において、fは、図1に示されるab間の距離、すなわち、後述する条件で測定したHPLC分析の測定ピークの高さ5%位置でのピーク開始点aから、ピーク開始点を含む水平線とピーク頂点を含む垂線との交点bまでの距離(言い換えれば、ピーク5%高さ位置でのピーク幅をピーク頂点を含む垂線で二分したときのピークの立ち上がり側の距離)を意味する。
図1中、横軸と平行な点線がベースラインを表し、aはピーク開始点を表す。W0.05h及びfは同じ単位を用いる。シンメトリー係数が1.0に近いほどピークの対称性が高いことを意味する。
ラクタム変性PVA系樹脂を鹸化度99モル%以上まで鹸化した樹脂は、ラクタムに由来する低極性部位とビニルアルコールに由来する高極性部位を有しており、ラクタム変性量が多いほどHPLCでの保持時間が長くなる。ここで、HPLC分析によるシンメトリー係数は、ラクタム変性PVA系樹脂の変性ムラを判断する尺度となり有用である。ラクタム変性PVA系樹脂の変性ムラが小さいほど測定ピークの対称性が良くなり、シンメトリー係数が1.0に近くなる。一方で、ラクタム変性PVA系樹脂の変性ムラが大きくなると、測定ピークがテーリングを起こし、シンメトリー係数は高い値となる。
上記式(2)で求められるシンメトリー係数の値は、例えば、3以下であってもよく、2.95以下(例えば、2.92以下)であることが好ましく、2.50以下であることがより好ましく、2.00以下であることがさらに好ましい。
シンメトリー係数の値がこのような範囲であるラクタム変性PVA系樹脂は、電解液中での熱安定性に優れる。
なお、シンメトリー係数の下限値は、低いのがよく、特に限定されるものではないが、例えば、0.01、0.1、0.2、0.3、0.5などであってもよい。
なお、上記のシンメトリー係数が大きいラクタム変性PVA系樹脂、すなわち変性ムラが大きいラクタム変性PVA系樹脂中には、ラクタム構造含有量が極端に少ないラクタム変性PVA系樹脂あるいは未変性のPVAが一定数存在する。このような樹脂は十分な熱安定性を有していないため、電解液を長時間加熱すると樹脂の一部が析出しやすくなると推測される。
本発明におけるHPLC分析の具体的な測定条件は、以下の通りである。
試料濃度:0.1mg/mL
試料溶媒:水
注入量:5μL
検出器:サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社製「Corona Veo」
ODSシリカカラム:サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社製「AcclaimTM300 C18 LC カラム(内径4.6mm×長さ150mm、充填剤粒径3μm)」
カラム温度:50℃
送液流量:総流量1.0mL/分
また、本発明のラクタム変性PVA系樹脂のHPLC分析は、以下の手順で行う。移動相には極性の異なる二種類の液体を用いる。高極性の移動相Aとしては水、及び低極性の移動相Bとしてはメタノールを使用する。サンプル注入前の時点においては、HPLCシステムのカラム内部は移動相A/移動相Bが体積比で95/5の混合溶媒で満たされた状態である。この状態でサンプルを注入する。そして、サンプル注入の直後から10分かけて移動相における移動相Bの割合を一定速度(8vol%/分)で増加させる。サンプル注入の10分後から5分間は移動相A/移動相Bが体積比で15/85の混合溶媒を流し、その後5分間移動相A/移動相Bが体積比で5/95の混合溶媒を流す。
なお、シンメトリー係数の算出(測定)にあっては、鹸化度99モル%以上まで鹸化する旨を規定しているが、元来、鹸化度が99モル%以上のラクタム変性PVA系樹脂を使用する場合には、改めて鹸化をする必要はなく、そのままシンメトリー係数の測定に供することができる。
以下、ラクタム変性PVA系樹脂の製造方法について詳細に説明する。
上記ラクタム変性PVA系樹脂を製造する方法は、特に限定はされないが、例えば、ラクタム構造(例えば、前記式(I)で表される構造)を含有するモノマー(不飽和単量体、例えば、前記式(II)で表される構造に対応するビニルモノマー)と脂肪族ビニルエステルとの共重合を行い、得られたラクタム変性ビニルエステル系重合体を鹸化する方法、ラクタム構造を含有する連鎖移動剤を用いて脂肪族ビニルエステルの重合を行い、得られたラクタム変性ビニルエステル系重合体を鹸化する方法、PVA系樹脂にラクタム構造を含有する不飽和単量体をグラフト重合する方法、ラクタム構造を含有する化合物をアセタール化、ウレタン化、エーテル化、リン酸エステル化などの手法を用いてPVA系樹脂に後変性させる方法などを挙げることができる。工業的にはラクタム構造を含有する不飽和単量体と脂肪族ビニルエステルを共重合し、ついで鹸化する方法が好適に用いられる。
上記のラクタム構造を含有する不飽和単量体としては、例えば、N−ビニルピロリドン類[例えば、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニル−アルキルピロリドン(例えば、N−ビニル−3−プロピル−2−ピロリドン、N−ビニル−5−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−5−エチル−2−ピロリドン、N−ビニル−5,5−ジメチル−2−ピロリドン、N−ビニル−3,5−ジメチル−2−ピロリドンなどのN−ビニル−モノ又はジC1−4アルキルピロリドン)など]、N−アリルピロリドン類(例えば、N−アリル−2−ピロリドンなど)、N−ビニルピペリドン類[例えば、N−ビニル−2−ピペリドン、N−ビニル−アルキルピペリドン(例えば、N−ビニル−6−メチル−2−ピペリドン、N−ビニル−6−エチル−2−ピペリドンなどのN−ビニル−モノ又はジC1−4アルキルピペリドン)など]、N−ビニルカプロラクタム類[例えば、N−ビニル−ε−カプロラクタム、N−ビニル−アルキルカプロラクタム(例えば、N−ビニル−7−メチル−2−カプロラクタム、N−ビニル−7−エチル−2−カプロラクタムなどのN−ビニル−モノ又はジC1−4アルキルカプロラクタムなど)など]があげられる。
これらの中でも、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピペリドン、N−ビニル−ε−カプロラクタムが好適に用いられる。
ラクタム構造を含有するモノマーは、単独で又は2種以上組み合わせて使用してもよい。
また、上記のラクタムを含有する不飽和単量体と共重合する脂肪族ビニルエステルとしては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリル酸ビニル、バーサティック酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、ピバリン酸ビニル等が単独又は併用で用いられるが、工業的には酢酸ビニルが好適である。
上記の単量体を共重合するにあたって、特に重合触媒は限定されないが、通常アゾ系化合物、過酸化物系開始剤等が用いられる。
また、重合の際、脂肪族ビニルエステルの加水分解を防止する目的で酒石酸、クエン酸、酢酸等の有機酸を添加してもよい。
ラクタムを含有する不飽和単量体と脂肪族ビニルエステルを共重合する際のモル比は、特に限定されず、目的とするラクタム変性PVA系樹脂のラクタム変性量や脂肪族ビニルエステルの転化率を考慮して決定すればよい。
また、シンメトリー係数を制御する方法は特に限定されないが、ラクタム構造を含有する不飽和単量体を重合系に連続滴下仕込あるいは多分割仕込(以下、まとめて分割仕込と称することがある)しながら脂肪族ビニルエステルと共重合する製造方法が好適に用いられる。
ラクタムを含有する不飽和単量体は、脂肪族ビニルエステルと比較して反応速度が速いため、ラクタムを含有する不飽和単量体を重合系に一括仕込してしまうと、変性度ムラが大きくなってしまいシンメトリー係数が高くなる。
ラクタム変性PVA系樹脂は、本発明の効果を損なわない範囲で、共重合可能な他の不飽和単量体、例えば、(メタ)アクリル酸;マレイン酸;無水マレイン酸;フマル酸;クロトン酸;イタコン酸等のカルボキシル基含有不飽和単量体、マレイン酸モノメチル;イタコン酸モノメチル等の不飽和二塩基酸モノアルキルエステル類、アクリルアミド;ジメチルアクリルアミド;ジメチルアミノエチルアクリルアミド;ジエチルアクリルアミド;ジメチルアミノプロピルアクリルアミド;イソプロピルアクリルアミド;N−メチロールアクリルアミド;N−ビニルアセトアミド;ダイアセトンアクリルアミド等のアミド基含有不飽和単量体、塩化ビニル;フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル類、アリルグリシジルエーテル;グリシジルメタクリレート等のグリシジル基を有する不飽和単量体、メチルビニルエーテル;n−プロピルビニルエーテル;i−プロピルビニルエーテル;n−ブチルビニルエーテル;i−ブチルビニルエーテル;t−ブチルビニルエーテル;ラウリルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル;ステアリルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル類、アクリロニトリル;メタアクリロニトリル等のニトリル類、アリルアルコール;ジメチルアリルアルコール;イソプロペニルアリルアルコール;ヒドロキシエチルビニルエーテル;ヒドロキシブチルビニルエーテル等の水酸基含有不飽和単量体、アリルアセテート;ジメチルアリルアセテート;イソプロペニルアリルアセテート等のアセチル基含有不飽和単量体、(メタ)アクリル酸メチル;(メタ)アクリル酸エチル;アクリル酸−2−エチルヘキシル;アクリル酸−n−ブチル等の(メタ)アクリル酸エステル類、トリメトキシビニルシラン;トリブチルビニルシラン;ジフェニルメチルビニルシランなどのビニルシラン類、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート;ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート類、ポリオキシエチレン(メタ)アクリル酸アミド;ポリオキシプロピレン(メタ)アクリル酸アミド等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリル酸アミド類、ポリオキシエチレンビニルエーテル;ポリオキシプロピレンビニルエーテル等のポリオキシアルキレンビニルエーテル類、ポリオキシエチレンアリルエーテル;ポリオキシプロピレンアリルエーテル;ポリオキシエチレンビチルビニルエーテル;ポリオキシプロピレンブチルビニルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルビニルエーテル類、エチレン;プロピレン;n−ブテン;1−ヘキセン等のα−オレフィン類、3,4−ジヒドロキシ−1−ブテン;3,4−ジアシロキシ−1−ブテン;3−アシロキシ−4−ヒドロキシ−1−ブテン;4−アシロキシ−3−ヒドロキシ−1−ブテン;3,4−ジアシロキシ−2−メチル−1−ブテン等のブテン類、4,5−ジヒドロキシ−1−ペンテン;4,5−ジアシロキシ−1−ペンテン;4,5−ジヒドロキシ−3−メチル−1−ペンテン;4,5−ジアシロキシ−3−メチル−1−ペンテン等のペンテン類、5,6−ジヒドロキシ−1−ヘキセン;5,6−ジアシロキシ−1−ヘキセン等のヘキセン類、N,N−ジメチルアリルアミン;N−アリルプペラジン;3−ピペリジンアクリル酸エチルエステル;2−ビニルピリジン;4−ビニルピリジン;2−メチル−6−ビニルピリジン;5−エチル−2−ビニルピリジン;5−ブテニルピリジン;4−ペンテニルピリジン;2−(4−ピリジル)アリルアルコール等のアミン系不飽和単量体、ジメチルアミノエチルアクリレート塩化メチル4級塩;N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド塩化メチル4級塩;N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミドメチルベンゼンスルホン酸4級塩などの第四アンモニウム化合物を有する不飽和単量体、スチレン等の芳香族系不飽和単量体、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸またはそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩或いは有機アミン塩;2−アクリルアミド−1−メチルプロパンスルホン酸またはそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩或いは有機アミン塩;2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸またはそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩或いは有機アミン塩;ビニルスルホン酸またはそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩或いは有機アミン塩;アリルスルホン酸またはそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩或いは有機アミン塩;メタアリルスルホン酸またはそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩或いは有機アミン塩等のスルホン酸基を含有する不飽和単量体、グリセリンモノアリルエーテル;2,3−ジアセトキシ−1−アリルオキシプロパン;2−アセトキシ−1−アリルオキシ−3−ヒドロキシプロパン;3−アセトキシ−1−アリルオキシ−3−ヒドロキシプロパン;3−アセトキシ−1−アリルオキシ−2−ヒドロキシプロパン;グリセリンモノビニルエーテル;グリセリンモノイソプロペニルエーテル;アクリロイルモルホリン;ビニルエチレンカーボネート等から選ばれる1種以上と共重合したものであってもよい。
なお、共重合可能な他の不飽和単量体を使用する場合、他の不飽和単量体の割合は、ラクタム変性PVA系樹脂の重合成分(モノマー)全体に対して、例えば、50モル%以下、好ましくは30モル%以下、さらに好ましくは20モル%以下、特に10モル%以下であってもよい。
この他、本発明の効果を阻害しない範囲でアセタール化、ウレタン化、エーテル化、グラフト化、リン酸エステル化、アセトアセチル化、カチオン化等の反応によって後変性したものでもよい。
ラクタムを含有する不飽和単量体を分割仕込して共重合する際は、脂肪族ビニルエステルや重合触媒も連続滴下仕込あるいは多分割仕込してもよい。ラクタムを含有する不飽和単量体と脂肪族ビニルエステルをともに分割仕込する際は、それぞれ別々に分割仕込してもよいし、両不飽和単量体の混合物として分割仕込してもよいが、前者の方が、両不飽和単量体の比率をコントロールし易い点で好ましい。また、上記以外の不飽和単量体の仕込み方法は特に限定はなく、ラクタムを含有する不飽和単量体や脂肪族ビニルエステルと混合して仕込んだり、あるいは一括仕込したり、単独で分割仕込することも可能である。
追加仕込する単量体類の仕込速度は、一定にすることが好ましいが、変化させることも可能である。
また、追加仕込する単量体類を系内に仕込む方法としては特に限定されないが、シャワー方式で仕込む方法、コンデンサ還流液に混合して仕込む方法、直接流し込んで仕込む方法等を挙げることができる。また、そのまま系内に仕込んでもよいが、メタノール等の溶媒に混合して仕込むことも可能である。
追加仕込する単量体類の分割仕込時間は特に限定されず、必要に応じて分割仕込開始前に1〜120分の曝気(酸素追い出し)工程、分割仕込終了後に未反応の単量体類を重合させるために1〜360分程度の重合の追加工程を設けてもよい。
かくして得られたラクタム含有脂肪族ビニルエステル系共重合体は、ついで鹸化される。
鹸化にあたっては、上記共重合体をアルコール、場合によってはベンゼン、酢酸メチル等に溶解して鹸化触媒の存在下に鹸化が行われる。アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等が挙げられる。
鹸化触媒としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラート等のアルカリ金属の水酸化物やアルコラートの如きアルカリ触媒を用いることが好ましい。また、必要に応じて水を鹸化反応系に加えることもできる。さらに硫酸、塩酸等の酸触媒を用いて鹸化反応を行うことも可能である。
本発明の電解液に主成分として用いられる溶媒は、特に限定されないが、エチレングリコール、γ−ブチロラクトンが好適に用いられる。また、本発明の効果を損なわない範囲内で、他の溶媒を混合してもよい。エチレングリコール、γ―ブチロラクトンに混合する溶媒としては、エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類;γ―ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン等のラクトン類;N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド等のアミド類;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート類;アセトニトリル等のニトリル類;ジメチルスルホキシド;エーテル類;ケトン類;エステル類;スルホラン及びその誘導体;水等を例示することができる。これらの他の溶媒は、一種単独で使用してもよく、二種類以上を混合して使用することができる。
特に、溶媒は、エチレングリコールを主成分(主溶媒)とするのが好ましい。このような溶媒において、溶媒全体に対するエチレングリコールの割合は、例えば、50重量%以上、好ましくは70重量%以上、さらに好ましくは80重量%以上、特に90重量%以上であってもよい。
本発明の電解液に用いられるカルボン酸としては、特に限定されないが、例えば、ギ酸、酢酸、ラウリン酸、ステアリン酸、デカン酸、安息香酸、サリチル酸、マレイン酸、フタル酸、フマル酸、コハク酸、グルタル酸、アゼライン酸、セバシン酸、2−メチルアゼライン酸、1,6−デカンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、5,6−デカンジカルボン酸、7−ビニルヘキサデセン−1,16−ジカルボン酸、1,7−オクタンジカルボン酸、12−ビニル−8−オクタデセンジカルボン酸等が挙げられる。
また、カルボン酸の塩としては、特に限定されず、アンモニウム塩の他、例えば、メチルアミン、エチルアミン、t−ブチルアミン等の一級アミン塩;ジメチルアミン、エチルメチルアミン、ジエチルアミン等の二級アミン塩;トリメチルアミン、ジエチルメチルアミン、エチルジメチルアミン、トリエチルアミン等の三級アミン塩;テトラメチルアンモニウム、トリエチルメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム等の四級アンモニウム塩;イミダゾリニウム塩等の溶融塩等が挙げられる。
これらのカルボン酸及びカルボン酸塩については、一種単独で使用してもよく、二種以上を混合して使用することもできる。
カルボン酸又はその塩の含有量としては、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、電解液全体に対して、通常0.05〜10.0質量%であり、好ましくは0.1〜8.0質量%である。
本発明の電解液に用いられるラクタム変性PVA系樹脂の割合(溶解量)は、0.10〜5.00質量%であることが好ましい。このような範囲であると、十分な耐電圧向上の効果を得やすい。また、低比抵抗にしやすいため、低比抵抗が要求される用途に有利である。
上記の電解液には、漏れ電流の低減、耐電圧向上、ガス吸収等の目的で種々の添加剤を加えることができる。添加剤の具体例としては、リン酸化合物、ホウ酸化合物、多価アルコール類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリプロピレングリコールのランダム共重合体およびブロック共重合体に代表される高分子化合物、ニトロ化合物等が挙げられる。
次に、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではなく、多くの変形が本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により可能である。なお、例中の「部」および「%」は、特に指定しない限り「質量部」および「質量%」を示す。
[重合度]
JIS K 6726(1994)に従って求めた。
[鹸化度]
JIS K 6726(1994)に従って求めた。
[ラクタム構造含有量]
ラクタム構造含有量;DMSO−dを溶媒としてH−NMRを測定し、帰属したピークの積分値から算出した。
[HPLC測定条件]
後記する実施例で得たラクタム変性PVA系樹脂を鹸化度99モル%以上まで加水分解した樹脂を、水を溶媒として濃度:0.1mg/mLに調製し、測定サンプルとした。HPLC装置としてサーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社製「UltiMate 3000 LC Systems」、HPLCカラムとしてサーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社製「AcclaimTM300 C18 LC カラム(内径4.6mm×長さ150mm、充填剤粒径3μm)」を使用し、荷電化粒子検出器としてサーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社製「Corona Veo」を使用した。
分析は、以下の手順で行った。
移動相Aとして水、及び移動相Bとしてメタノールを使用した。当初はHPLC装置内部を移動相A/移動相Bが体積比で95/5の混合溶媒で満たされた状態である。この状態で上記サンプル(注入量:5μL)を注入する。そして、サンプル注入直後から10分かけて移動相中の移動相Bの割合を一定速度(8vol%/分)で増加させた。10分後から5分間は移動相A/移動相Bが体積比で15/85の混合溶媒を流し、その後5分間移動相A/移動相Bが体積比で5/95の混合溶媒を流した。カラム温度は50℃であり、送液流量は総流量1.0mL/分であった。なお、ベースラインの決定は、ラクタム変性PVA系樹脂を溶解すること以外は前記分析サンプルの調製と同様の方法で準備した空試験液を分析して行った。
[シンメトリー係数の算出]
シンメトリー係数(W0.05h/2f)は、JIS K 0124(2013年)に基づいて水−メタノール溶離液による逆相分配グラジエント高速液体クロマトグラフィーで測定した。W0.05hはピーク5%高さ位置でのピーク幅を表し、fはピーク5%高さ位置でのピーク幅におけるピーク開始点から、ピーク開始点を含む水平線とピーク頂点を含む垂線との交点までの距離を表す。即ち、上記条件で測定したHPLC分析の測定ピークの5%高さ位置(ベースラインからのピーク高さの1/20の高さ)でのピーク幅(W0.05h)、及び測定ピークの高さ5%位置でのピーク幅におけるピーク開始点から、当該ピーク開始点を含む水平線とピーク頂点を含む垂線との交点までの距離(f)を用いてシンメトリー係数(W0.05h/2f)を算出した。図1にHPLC測定結果の一例を示す。
[エチレングリコールへの溶解性]
後記する実施例で得られたラクタム変性PVA系樹脂または比較例のPVA0.1部とエチレングリコ―ル2.9部および攪拌子を入れたスクリュー管を用意した。このスクリュー管をアルミブロック恒温槽付きマグネチックスターラーにセットし、温度100℃ないし120℃で1時間加熱攪拌を行った。次いで20℃まで冷却し、目視により以下の基準で評価した。
A:100℃で完全に溶解した。
B:100℃では溶解しなかったが、120℃で完全に溶解した。
C:120℃で加熱攪拌しても溶け残りがあった。
[エチレングリコール溶液の粘度安定性]
実施例で得られたラクタム変性PVA系樹脂または比較例のPVAを用いて、1%のエチレングリコール溶液を調製した。得られたエチレングリコール溶液を300mLのガラス製ビーカーに入れ、20℃での初期粘度(η)を測定した。次いで、該エチレングリコール溶液を20℃で30日間放置し、30日放置後の粘度(η30)を測定した。η30日とη初期との比を求め以下の基準で評価した。測定は、JIS K 6726(1994年)の回転粘度計法に従ってB型粘度計(回転数)を用い20℃で行った。
A:η30/ηが0.97以上1.03未満であった。
B:η30/ηが1.03以上1.20未満であった。
C:η30/ηが1.20以上であったが、固体の析出や溶液のゲル化は見られなかった。
D:固体が析出ないし溶液がゲル化し、溶液粘度を測定できない状態になった。
[エチレングリコール溶液の熱安定性]
実施例で得られたラクタム変性PVA系樹脂または比較例のPVAを用いて、1%のエチレングリコール溶液を調製した。得られたエチレングリコール溶液を100mLのナスフラスコに入れ、温度135℃で7時間加熱攪拌した。次いで20℃まで冷却して一晩放置し、目視により以下の基準で評価した。
A:溶液は無色透明であった。
B:溶液は僅かに白濁しているが、ナスフラスコの向こう側が透けて見えるくらいの透明性を有していた。
C:溶液は白濁しており、ナスフラスコの向こう側が透けて見えなかった。
D:固体の析出や沈降が観察された。
[合成例1]
攪拌機を備えた加温可能な重合缶に、酢酸ビニル1700部、N−ビニルピロリドン93部、およびメタノール2856部を仕込み、系内の窒素置換を行った後、還流状態になるまで昇温した。昇温後5分間還流させてから、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.5部をメタノール100部に溶解させて添加し、重合を開始した。重合缶内に窒素流通を続けながら、3時間かけてN−ビニルピロリドン21部を一定速度で滴下するとともに、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.3部をメタノール89部に溶解させた溶液を4回に分けて分割添加した。6時間後に重合禁止剤とメタノールを添加し、重合を停止した。重合収率は87%であった。ここでいう重合収率とは、酢酸ビニルおよびN−ビニルピロリドンの共重合体への転化率を意味する。得られた反応混合物にメタノールを加えて溶媒を留去する操作を繰り返すことで、未反応の単量体を除き、共重合体1の53%メタノール溶液を得た。
[合成例2]
攪拌機を備えた加温可能な重合缶に、酢酸ビニル1700部、N−ビニルピロリドン166部、およびメタノール2753部を仕込み、系内の窒素置換を行った後、還流状態になるまで昇温した。昇温後5分間還流させてから、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.6部をメタノール106部に溶解させて添加し、重合を開始した。重合缶内に窒素流通を続けながら、3時間かけてN−ビニルピロリドン41部を一定速度で滴下するとともに、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.4部をメタノール94部に溶解させた溶液を4回に分けて分割添加した。6時間後に重合禁止剤とメタノールを添加し、重合を停止した。重合収率は84%であった。得られた反応混合物にメタノールを加えて溶媒を留去する操作を繰り返すことで、未反応の単量体を除き、共重合体2の54%メタノール溶液を得た。
[合成例3]
攪拌機を備えた加温可能な重合缶に、酢酸ビニル1700部、N−ビニルピロリドン81部、およびメタノール2877部を仕込み、系内の窒素置換を行った後、還流状態になるまで昇温した。昇温後5分間還流させてから、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.5部をメタノール99部に溶解させて添加し、重合を開始した。重合缶内に窒素流通を続けながら、3時間かけてN−ビニルピロリドン14部を一定速度で滴下するとともに、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.3部をメタノール89部に溶解させた溶液を4回に分けて分割添加した。6時間後に重合禁止剤とメタノールを添加し、重合を停止した。重合収率は88%であった。得られた反応混合物にメタノールを加えて溶媒を留去する操作を繰り返すことで、未反応の単量体を除き、共重合体3の53%メタノール溶液を得た。
[合成例4]
攪拌機を備えた加温可能な重合缶に、酢酸ビニル1700部、N−ビニルピロリドン39部、およびメタノール2933部を仕込み、系内の窒素置換を行った後、還流状態になるまで昇温した。昇温後5分間還流させてから、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.5部をメタノール97部に溶解させて添加し、重合を開始した。重合缶内に窒素流通を続けながら、3時間かけてN−ビニルピロリドン6部を一定速度で滴下するとともに、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.3部をメタノール86部に溶解させた溶液を4回に分けて分割添加した。6時間後に重合禁止剤とメタノールを添加し、重合を停止した。重合収率は90%であった。得られた反応混合物にメタノールを加えて溶媒を留去する操作を繰り返すことで、未反応の単量体を除き、共重合体4の57%メタノール溶液を得た。
[合成例5]
攪拌機を備えた加温可能な重合缶に、酢酸ビニル1700部、N−ビニルピロリドン67部、およびメタノール4830部を仕込み、系内の窒素置換を行った後、還流状態になるまで昇温した。昇温後5分間還流させてから、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.5部をメタノール99部に溶解させて添加し、重合を開始した。重合缶内に窒素流通を続けながら、5時間かけてN−ビニルピロリドン19部を一定速度で滴下するとともに、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.3部をメタノール88部に溶解させた溶液を4回に分けて分割添加した。6時間後に重合禁止剤とメタノールを添加し、重合を停止した。重合収率は64%であった。得られた反応混合物にメタノールを加えて溶媒を留去する操作を繰り返すことで、未反応の単量体を除き、共重合体5の71%メタノール溶液を得た。
[合成例6]
攪拌機を備えた加温可能な重合缶に、酢酸ビニル1700部、N−ビニル−ε−カプロラクタム102部、およびメタノール2845部を仕込み、系内の窒素置換を行った後、還流状態になるまで昇温した。昇温後5分間還流させてから、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.5部をメタノール101部に溶解させて添加し、重合を開始した。重合缶内に窒素流通を続けながら、3時間かけてN−ビニル−ε−カプロラクタム22部を一定速度で滴下するとともに、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.4部をメタノール90部に溶解させた溶液を4回に分けて分割添加した。6時間後に重合禁止剤とメタノールを添加し、重合を停止した。重合収率は83%であった。得られた反応混合物にメタノールを加えて溶媒を留去する操作を繰り返すことで、未反応の単量体を除き、共重合体6の52%メタノール溶液を得た。
[合成例7]
攪拌機を備えた加温可能な重合缶に、酢酸ビニル1700部、N−ビニルピロリドン114部、およびメタノール2856部を仕込み、系内の窒素置換を行った後、還流状態になるまで昇温した。昇温後5分間還流させてから、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.5部をメタノール100部に溶解させて添加し、重合を開始した。重合缶内に窒素流通を続けながら、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.3部をメタノール89部に溶解させた溶液を4回に分けて分割添加した。6時間後に重合禁止剤とメタノールを添加し、重合を停止した。重合収率は84%であった。得られた反応混物にメタノールを加えて溶媒を留去する操作を繰り返すことで、未反応の単量体を除き、共重合体7の50%メタノール溶液を得た。
[合成例8]
合成例1で得られた共重合体1のメタノール溶液434部に、メタノール50部、イオン交換水0.2部及び水酸化ナトリウムの3%メタノール溶液24.6部を加えてよく混合し、40℃で30分間鹸化反応を行った。得られたゲル状物を粉砕し、メタノール457部、酢酸メチル196部、イオン交換水2.2部及び水酸化ナトリウムの3%メタノール溶液61.4部を加えた後よく混合し、40℃で1時間鹸化反応を行った。得られた固体をメタノールでよく洗浄した後に乾燥し、ラクタム変性PVA系樹脂(L−PVA1)を得た。得られたL−PVA1の重合度は767、鹸化度は98.8モル%であった。また、L−PVA1中のラクタム単位含有量は5.7モル%であった。
[合成例9〜19]
使用する共重合体と鹸化条件を変えた以外は合成例8と同様の方法で表1に示すラクタム変性PVA系樹脂(L−PVA2〜12)を得た。なお、表中、「NVP」はN−ビニルピロリドン、「NVC」はN−ビニル−ε−カプロラクタムを意味する。
[実施例1〜12及び比較例1〜4]
合成例で得られたL−PVA1〜12及びPVAを用いて溶解性、粘度安定性、熱安定性の評価を行った。結果を表2に示す。なお、表2において、PVA1〜4は、それぞれ、下記のポリビニルアルコールである。
PVA1;ポリビニルアルコール(鹸化度:98モル%、粘度平均重合度:600)
PVA2;ポリビニルアルコール(鹸化度:98モル%、粘度平均重合度:300)
PVA3;ポリビニルアルコール(鹸化度:88モル%、粘度平均重合度:600)
PVA4;ポリビニルアルコール(鹸化度:88モル%、粘度平均重合度:300)
溶解性に注目すると、シンメトリー係数が3以下のラクタム変性PVA系樹脂(実施例1〜10)は、部分鹸化PVA(比較例3、4)と同程度の性能を有していることが分かる。また、シンメトリー係数が高いラクタム変性PVA系樹脂(実施例11〜12)についても、対応する鹸化度のPVAと比較すると、同程度以上の性質を有していることが分かる。
技術的な理由は十分明らかになっていないが、ラクタム変性PVA系樹脂が有するラクタム構造とエチレングリコールの相溶性が良いため、ラクタム構造を導入することで溶解性が向上したと考えられる。
続いて粘度安定性に注目すると、ラクタム変性PVA系樹脂(実施例1〜12)は、PVA(比較例1〜4)と比較して良好な結果が得られている。粘度安定性についても、ラクタム構造とエチレングリコールの相溶性が良いため、良好な結果が得られたと推測される。
最後に熱安定性に注目すると、シンメトリー係数が低いラクタム変性PVA系樹脂(実施例1〜10)は全体的に良好な結果を与えている。シンメトリー係数が高いラクタム変性系樹脂PVA(実施例11〜12)は、シンメトリー係数が低いラクタム変性PVA系樹脂よりはやや劣るものの、PVA(比較例1〜4)よりは熱安定性に優れることが分かる。
このように、ラクタム変性PVA系樹脂は長時間加熱しても、エチレングリコール中で安定的に存在できることがわかった。
なお、シンメトリー係数が高いラクタム変性PVA系樹脂は、変性ムラが大きいため、ラクタム構造含有量が極端に少ない樹脂が一定量存在する。そのため、溶液が白濁したと推測される。
[実施例13〜24及び比較例5〜9]
表3の組成で、実施例及び比較例の各電解液を作製した。30℃における各電解の比抵抗値と85℃における火花発生電圧を測定し、表3の結果を得た。なお、表3において、PVA1〜4は、それぞれ、前記ポリビニルアルコールであり、「PEG1000」は、ポリエチレングリコール(平均分子量1000)である。
ラクタム変性PVA系樹脂(実施例13〜24)と従来から火花発生電圧を向上させるために使用されているポリエチレングリコール(平均分子量1000)を添加した比較例9を比較すると、実施例13〜24では比抵抗が低く、火花発生電圧が上昇するため耐電圧特性が優れている。
また、ラクタム変性PVA系樹脂(実施例13〜24)とPVA(比較例5〜8)とを比較すると、比抵抗、火花発生電圧ともにほぼ同程度であることが分かる。
次に、エッチング処理して表面積を拡大したアルミニウム箔の表面に陽極酸化により誘電体酸化アルミニウム皮膜を形成した陽極箔と、アルミニウム箔をエッチング処理した陰極箔とを、セパレータ―を介して巻き込むことにより、コンデンサ素子を作製し、このコンデンサ素子に実施例13〜24、比較例5〜8の電解液を含浸させ、含浸後のコンデンサ素子を金属ケース内に封止して、定格電圧400V、定格静電容量が200μFのアルミニウム電解コンデンサを作製した。
得られた各コンデンサについて、静電容量、誘電損失(tanδ)、漏れ電流を測定した。結果を表4に示す。
表4に示す通り、ラクタム変性PVA系樹脂(実施例13〜24)とPVA(比較例5〜8)とで、静電容量、tanδ、漏れ電流に差は見られなかった。
表3〜4に示す通り、実施例のラクタム変性PVA系樹脂は、従来のPVAと同程度の耐電圧特性を有しており、コンデンサの初期評価ではほぼ同程度の性能を有していることが分かる。しかし、表2に示す通り、従来のPVAよりも長期安定性や熱安定性に優れているため、長期信頼性や高温寿命特性に優れたコンデンサを作製することができる。
本発明によれば、電解コンデンサの駆動用電解液(特に、特に中高圧用のアルミニウム電解コンデンサ駆動用電解液)を得ることができる。

Claims (11)

  1. ラクタム構造を有するポリビニルアルコール系樹脂と、エチレングリコールを主成分とする溶媒とを含有する電解コンデンサ駆動用電解液であり、
    ポリビニルアルコール系樹脂を鹸化度99モル%以上まで鹸化した樹脂の水−メタノール溶離液による逆相分配グラジエント高速液体クロマトグラフィーで測定されるJIS K 0124(2013)に基づくシンメトリー係数が、下記式(1)を満たす、電解コンデンサ用電解液。
    0.05h /2f≦3 (1)
    (式中、W 0.05h はピークの5%高さ位置でのピーク幅を表し、fはピーク5%高さ位置でのピーク幅におけるピーク開始点から、ピーク開始点を含む水平線とピーク頂点を含む垂線との交点までの距離を表す。)
  2. ラクタム構造を有するポリビニルアルコール系樹脂(ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンのブロック共重合体を除く)と、エチレングリコールを主成分とする溶媒とを含有する電解コンデンサ駆動用電解液。
  3. ラクタム構造を有するポリビニルアルコール系樹脂と、エチレングリコールを主成分とする溶媒とを含有する電解コンデンサ駆動用電解液であり、
    ポリビニルアルコール系樹脂のラクタム構造含有量が、0.01〜20モル%である電解コンデンサ用電解液。
  4. ラクタム構造を有するポリビニルアルコール系樹脂(ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンのブロック共重合体を除く)と、エチレングリコールを主成分とする溶媒とを含有する電解コンデンサ駆動用電解液であり、
    ポリビニルアルコール系樹脂のラクタム構造含有量が、0.01〜20モル%であり、
    ポリビニルアルコール系樹脂を鹸化度99モル%以上まで鹸化した樹脂の水−メタノール溶離液による逆相分配グラジエント高速液体クロマトグラフィーで測定されるJIS K 0124(2013)に基づくシンメトリー係数が、下記式(1)を満たす、電解コンデンサ用電解液。
    0.05h /2f≦3 (1)
    (式中、W 0.05h はピークの5%高さ位置でのピーク幅を表し、fはピーク5%高さ位置でのピーク幅におけるピーク開始点から、ピーク開始点を含む水平線とピーク頂点を含む垂線との交点までの距離を表す。)
  5. ラクタム構造が、2−ピロリドン、2−ピペリドン、及びε−カプロラクタムから選ばれる少なくとも1種以上である請求項1〜4のいずれかに記載の電解コンデンサ駆動用電解液。
  6. ポリビニルアルコール系樹脂のラクタム構造含有量が、15モル%である請求項1〜5のいずれかに記載の電解コンデンサ駆動用電解液。
  7. ポリビニルアルコール系樹脂の鹸化度が80〜100モル%であり、平均重合度が50〜2000である請求項1〜のいずれかに記載の電解コンデンサ駆動用電解液。
  8. ポリビニルアルコール系樹脂を鹸化度99モル%以上まで鹸化した樹脂の水−メタノール溶離液による逆相分配グラジエント高速液体クロマトグラフィーで測定されるJIS K 0124(2013)に基づくシンメトリー係数が、下記式(1)を満たす請求項1〜のいずれかに記載の電解コンデンサ駆動用電解液。
    0.05h/2f≦2.5 (1)
    (式中、W0.05hはピークの5%高さ位置でのピーク幅を表し、fはピーク5%高さ位置でのピーク幅におけるピーク開始点から、ピーク開始点を含む水平線とピーク頂点を含む垂線との交点までの距離を表す。)
  9. ポリビニルアルコール系樹脂を鹸化度99モル%以上まで鹸化した樹脂の水−メタノール溶離液による逆相分配グラジエント高速液体クロマトグラフィーで測定されるJIS K 0124(2013)に基づくシンメトリー係数が、下記式(1)を満たす請求項1〜8のいずれかに記載の電解コンデンサ駆動用電解液。
    0.05h /2f≦2 (1)
    (式中、W 0.05h はピークの5%高さ位置でのピーク幅を表し、fはピーク5%高さ位置でのピーク幅におけるピーク開始点から、ピーク開始点を含む水平線とピーク頂点を含む垂線との交点までの距離を表す。)
  10. ポリビニルアルコール系樹脂と、カルボン酸及び/又はその塩と、エチレングリコールを主成分とする溶媒とを含む請求項1〜のいずれかに記載の電解コンデンサの駆動用電解液。
  11. ポリビニルアルコール系樹脂の割合が、0.10〜5.00重量%である請求項1〜10のいずれかに記載の電解コンデンサの駆動用電解液。
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