JP6742883B2 - 電解コンデンサの駆動用電解液 - Google Patents
電解コンデンサの駆動用電解液 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6742883B2 JP6742883B2 JP2016206142A JP2016206142A JP6742883B2 JP 6742883 B2 JP6742883 B2 JP 6742883B2 JP 2016206142 A JP2016206142 A JP 2016206142A JP 2016206142 A JP2016206142 A JP 2016206142A JP 6742883 B2 JP6742883 B2 JP 6742883B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- peak
- polyvinyl alcohol
- electrolytic solution
- lactam
- based resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Description
本発明の他の目的は、高温環境下でも劣化が少ない電解液を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、良好な耐電圧特性と、上記のような特性とを両立できる電解液を提供することにある。
W0.05h/2f≦3 (1)
(式中、W0.05hはピークの5%高さ位置でのピーク幅を表し、fはピーク5%高さ位置でのピーク幅におけるピーク開始点から、ピーク開始点を含む水平線とピーク頂点を含む垂線との交点までの距離を表す。)
また、本発明の電解液において、前記ポリビニルアルコール系樹脂の割合は、例えば、0.10〜5.00重量%程度であってもよい。
しかも、本発明では、PVAを変性しているにもかかわらず、良好な耐電圧特性を損なうことがない。そのため、本発明では、良好な耐電圧特性と、上記のような特性とを両立できる電解液を提供できる。
特に、本発明の電解コンデンサの駆動用電解液に使用されるラクタム変性PVA系樹脂は、エチレングリコールに対する溶解性が高いので、容易に溶解させることができ、得られた電解液は、比抵抗の上昇を抑制しながら、耐電圧の向上を図ることができ、かつ熱安定性や長期安定性にも優れるため、高温環境下での製品の信頼性を高めることができる。
なお、ここで言う鹸化度とは、例えば、JIS K 6726(1994)に従って測定した値である。
なお、ここで言う平均重合度とは、例えば、JIS K 6726(1994)に従って測定した値である。
S=W0.05h/2f (2)
(式中、Sはシンメトリー係数を表し、W0.05hはピークの5%高さ位置でのピーク幅を表し、fはピーク5%高さ位置でのピーク幅におけるピーク開始点から、ピーク開始点を含む水平線とピーク頂点を含む垂線との交点までの距離を表す。)
本明細書において、fは、図1に示されるab間の距離、すなわち、後述する条件で測定したHPLC分析の測定ピークの高さ5%位置でのピーク開始点aから、ピーク開始点を含む水平線とピーク頂点を含む垂線との交点bまでの距離(言い換えれば、ピーク5%高さ位置でのピーク幅をピーク頂点を含む垂線で二分したときのピークの立ち上がり側の距離)を意味する。
図1中、横軸と平行な点線がベースラインを表し、aはピーク開始点を表す。W0.05h及びfは同じ単位を用いる。シンメトリー係数が1.0に近いほどピークの対称性が高いことを意味する。
シンメトリー係数の値がこのような範囲であるラクタム変性PVA系樹脂は、電解液中での熱安定性に優れる。
試料濃度:0.1mg/mL
試料溶媒:水
注入量:5μL
検出器:サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社製「Corona Veo」
ODSシリカカラム:サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社製「AcclaimTM300 C18 LC カラム(内径4.6mm×長さ150mm、充填剤粒径3μm)」
カラム温度:50℃
送液流量:総流量1.0mL/分
これらの中でも、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピペリドン、N−ビニル−ε−カプロラクタムが好適に用いられる。
また、追加仕込する単量体類を系内に仕込む方法としては特に限定されないが、シャワー方式で仕込む方法、コンデンサ還流液に混合して仕込む方法、直接流し込んで仕込む方法等を挙げることができる。また、そのまま系内に仕込んでもよいが、メタノール等の溶媒に混合して仕込むことも可能である。
これらのカルボン酸及びカルボン酸塩については、一種単独で使用してもよく、二種以上を混合して使用することもできる。
JIS K 6726(1994)に従って求めた。
JIS K 6726(1994)に従って求めた。
ラクタム構造含有量;DMSO−d6を溶媒として1H−NMRを測定し、帰属したピークの積分値から算出した。
後記する実施例で得たラクタム変性PVA系樹脂を鹸化度99モル%以上まで加水分解した樹脂を、水を溶媒として濃度:0.1mg/mLに調製し、測定サンプルとした。HPLC装置としてサーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社製「UltiMate 3000 LC Systems」、HPLCカラムとしてサーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社製「AcclaimTM300 C18 LC カラム(内径4.6mm×長さ150mm、充填剤粒径3μm)」を使用し、荷電化粒子検出器としてサーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社製「Corona Veo」を使用した。
分析は、以下の手順で行った。
移動相Aとして水、及び移動相Bとしてメタノールを使用した。当初はHPLC装置内部を移動相A/移動相Bが体積比で95/5の混合溶媒で満たされた状態である。この状態で上記サンプル(注入量:5μL)を注入する。そして、サンプル注入直後から10分かけて移動相中の移動相Bの割合を一定速度(8vol%/分)で増加させた。10分後から5分間は移動相A/移動相Bが体積比で15/85の混合溶媒を流し、その後5分間移動相A/移動相Bが体積比で5/95の混合溶媒を流した。カラム温度は50℃であり、送液流量は総流量1.0mL/分であった。なお、ベースラインの決定は、ラクタム変性PVA系樹脂を溶解すること以外は前記分析サンプルの調製と同様の方法で準備した空試験液を分析して行った。
シンメトリー係数(W0.05h/2f)は、JIS K 0124(2013年)に基づいて水−メタノール溶離液による逆相分配グラジエント高速液体クロマトグラフィーで測定した。W0.05hはピーク5%高さ位置でのピーク幅を表し、fはピーク5%高さ位置でのピーク幅におけるピーク開始点から、ピーク開始点を含む水平線とピーク頂点を含む垂線との交点までの距離を表す。即ち、上記条件で測定したHPLC分析の測定ピークの5%高さ位置(ベースラインからのピーク高さの1/20の高さ)でのピーク幅(W0.05h)、及び測定ピークの高さ5%位置でのピーク幅におけるピーク開始点から、当該ピーク開始点を含む水平線とピーク頂点を含む垂線との交点までの距離(f)を用いてシンメトリー係数(W0.05h/2f)を算出した。図1にHPLC測定結果の一例を示す。
後記する実施例で得られたラクタム変性PVA系樹脂または比較例のPVA0.1部とエチレングリコ―ル2.9部および攪拌子を入れたスクリュー管を用意した。このスクリュー管をアルミブロック恒温槽付きマグネチックスターラーにセットし、温度100℃ないし120℃で1時間加熱攪拌を行った。次いで20℃まで冷却し、目視により以下の基準で評価した。
A:100℃で完全に溶解した。
B:100℃では溶解しなかったが、120℃で完全に溶解した。
C:120℃で加熱攪拌しても溶け残りがあった。
実施例で得られたラクタム変性PVA系樹脂または比較例のPVAを用いて、1%のエチレングリコール溶液を調製した。得られたエチレングリコール溶液を300mLのガラス製ビーカーに入れ、20℃での初期粘度(ηi)を測定した。次いで、該エチレングリコール溶液を20℃で30日間放置し、30日放置後の粘度(η30)を測定した。η30日とη初期との比を求め以下の基準で評価した。測定は、JIS K 6726(1994年)の回転粘度計法に従ってB型粘度計(回転数)を用い20℃で行った。
A:η30/ηiが0.97以上1.03未満であった。
B:η30/ηiが1.03以上1.20未満であった。
C:η30/ηiが1.20以上であったが、固体の析出や溶液のゲル化は見られなかった。
D:固体が析出ないし溶液がゲル化し、溶液粘度を測定できない状態になった。
実施例で得られたラクタム変性PVA系樹脂または比較例のPVAを用いて、1%のエチレングリコール溶液を調製した。得られたエチレングリコール溶液を100mLのナスフラスコに入れ、温度135℃で7時間加熱攪拌した。次いで20℃まで冷却して一晩放置し、目視により以下の基準で評価した。
A:溶液は無色透明であった。
B:溶液は僅かに白濁しているが、ナスフラスコの向こう側が透けて見えるくらいの透明性を有していた。
C:溶液は白濁しており、ナスフラスコの向こう側が透けて見えなかった。
D:固体の析出や沈降が観察された。
攪拌機を備えた加温可能な重合缶に、酢酸ビニル1700部、N−ビニルピロリドン93部、およびメタノール2856部を仕込み、系内の窒素置換を行った後、還流状態になるまで昇温した。昇温後5分間還流させてから、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.5部をメタノール100部に溶解させて添加し、重合を開始した。重合缶内に窒素流通を続けながら、3時間かけてN−ビニルピロリドン21部を一定速度で滴下するとともに、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.3部をメタノール89部に溶解させた溶液を4回に分けて分割添加した。6時間後に重合禁止剤とメタノールを添加し、重合を停止した。重合収率は87%であった。ここでいう重合収率とは、酢酸ビニルおよびN−ビニルピロリドンの共重合体への転化率を意味する。得られた反応混合物にメタノールを加えて溶媒を留去する操作を繰り返すことで、未反応の単量体を除き、共重合体1の53%メタノール溶液を得た。
攪拌機を備えた加温可能な重合缶に、酢酸ビニル1700部、N−ビニルピロリドン166部、およびメタノール2753部を仕込み、系内の窒素置換を行った後、還流状態になるまで昇温した。昇温後5分間還流させてから、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.6部をメタノール106部に溶解させて添加し、重合を開始した。重合缶内に窒素流通を続けながら、3時間かけてN−ビニルピロリドン41部を一定速度で滴下するとともに、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.4部をメタノール94部に溶解させた溶液を4回に分けて分割添加した。6時間後に重合禁止剤とメタノールを添加し、重合を停止した。重合収率は84%であった。得られた反応混合物にメタノールを加えて溶媒を留去する操作を繰り返すことで、未反応の単量体を除き、共重合体2の54%メタノール溶液を得た。
攪拌機を備えた加温可能な重合缶に、酢酸ビニル1700部、N−ビニルピロリドン81部、およびメタノール2877部を仕込み、系内の窒素置換を行った後、還流状態になるまで昇温した。昇温後5分間還流させてから、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.5部をメタノール99部に溶解させて添加し、重合を開始した。重合缶内に窒素流通を続けながら、3時間かけてN−ビニルピロリドン14部を一定速度で滴下するとともに、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.3部をメタノール89部に溶解させた溶液を4回に分けて分割添加した。6時間後に重合禁止剤とメタノールを添加し、重合を停止した。重合収率は88%であった。得られた反応混合物にメタノールを加えて溶媒を留去する操作を繰り返すことで、未反応の単量体を除き、共重合体3の53%メタノール溶液を得た。
攪拌機を備えた加温可能な重合缶に、酢酸ビニル1700部、N−ビニルピロリドン39部、およびメタノール2933部を仕込み、系内の窒素置換を行った後、還流状態になるまで昇温した。昇温後5分間還流させてから、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.5部をメタノール97部に溶解させて添加し、重合を開始した。重合缶内に窒素流通を続けながら、3時間かけてN−ビニルピロリドン6部を一定速度で滴下するとともに、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.3部をメタノール86部に溶解させた溶液を4回に分けて分割添加した。6時間後に重合禁止剤とメタノールを添加し、重合を停止した。重合収率は90%であった。得られた反応混合物にメタノールを加えて溶媒を留去する操作を繰り返すことで、未反応の単量体を除き、共重合体4の57%メタノール溶液を得た。
攪拌機を備えた加温可能な重合缶に、酢酸ビニル1700部、N−ビニルピロリドン67部、およびメタノール4830部を仕込み、系内の窒素置換を行った後、還流状態になるまで昇温した。昇温後5分間還流させてから、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.5部をメタノール99部に溶解させて添加し、重合を開始した。重合缶内に窒素流通を続けながら、5時間かけてN−ビニルピロリドン19部を一定速度で滴下するとともに、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.3部をメタノール88部に溶解させた溶液を4回に分けて分割添加した。6時間後に重合禁止剤とメタノールを添加し、重合を停止した。重合収率は64%であった。得られた反応混合物にメタノールを加えて溶媒を留去する操作を繰り返すことで、未反応の単量体を除き、共重合体5の71%メタノール溶液を得た。
攪拌機を備えた加温可能な重合缶に、酢酸ビニル1700部、N−ビニル−ε−カプロラクタム102部、およびメタノール2845部を仕込み、系内の窒素置換を行った後、還流状態になるまで昇温した。昇温後5分間還流させてから、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.5部をメタノール101部に溶解させて添加し、重合を開始した。重合缶内に窒素流通を続けながら、3時間かけてN−ビニル−ε−カプロラクタム22部を一定速度で滴下するとともに、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.4部をメタノール90部に溶解させた溶液を4回に分けて分割添加した。6時間後に重合禁止剤とメタノールを添加し、重合を停止した。重合収率は83%であった。得られた反応混合物にメタノールを加えて溶媒を留去する操作を繰り返すことで、未反応の単量体を除き、共重合体6の52%メタノール溶液を得た。
攪拌機を備えた加温可能な重合缶に、酢酸ビニル1700部、N−ビニルピロリドン114部、およびメタノール2856部を仕込み、系内の窒素置換を行った後、還流状態になるまで昇温した。昇温後5分間還流させてから、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.5部をメタノール100部に溶解させて添加し、重合を開始した。重合缶内に窒素流通を続けながら、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.3部をメタノール89部に溶解させた溶液を4回に分けて分割添加した。6時間後に重合禁止剤とメタノールを添加し、重合を停止した。重合収率は84%であった。得られた反応混物にメタノールを加えて溶媒を留去する操作を繰り返すことで、未反応の単量体を除き、共重合体7の50%メタノール溶液を得た。
合成例1で得られた共重合体1のメタノール溶液434部に、メタノール50部、イオン交換水0.2部及び水酸化ナトリウムの3%メタノール溶液24.6部を加えてよく混合し、40℃で30分間鹸化反応を行った。得られたゲル状物を粉砕し、メタノール457部、酢酸メチル196部、イオン交換水2.2部及び水酸化ナトリウムの3%メタノール溶液61.4部を加えた後よく混合し、40℃で1時間鹸化反応を行った。得られた固体をメタノールでよく洗浄した後に乾燥し、ラクタム変性PVA系樹脂(L−PVA1)を得た。得られたL−PVA1の重合度は767、鹸化度は98.8モル%であった。また、L−PVA1中のラクタム単位含有量は5.7モル%であった。
使用する共重合体と鹸化条件を変えた以外は合成例8と同様の方法で表1に示すラクタム変性PVA系樹脂(L−PVA2〜12)を得た。なお、表中、「NVP」はN−ビニルピロリドン、「NVC」はN−ビニル−ε−カプロラクタムを意味する。
合成例で得られたL−PVA1〜12及びPVAを用いて溶解性、粘度安定性、熱安定性の評価を行った。結果を表2に示す。なお、表2において、PVA1〜4は、それぞれ、下記のポリビニルアルコールである。
PVA1;ポリビニルアルコール(鹸化度:98モル%、粘度平均重合度:600)
PVA2;ポリビニルアルコール(鹸化度:98モル%、粘度平均重合度:300)
PVA3;ポリビニルアルコール(鹸化度:88モル%、粘度平均重合度:600)
PVA4;ポリビニルアルコール(鹸化度:88モル%、粘度平均重合度:300)
技術的な理由は十分明らかになっていないが、ラクタム変性PVA系樹脂が有するラクタム構造とエチレングリコールの相溶性が良いため、ラクタム構造を導入することで溶解性が向上したと考えられる。
このように、ラクタム変性PVA系樹脂は長時間加熱しても、エチレングリコール中で安定的に存在できることがわかった。
なお、シンメトリー係数が高いラクタム変性PVA系樹脂は、変性ムラが大きいため、ラクタム構造含有量が極端に少ない樹脂が一定量存在する。そのため、溶液が白濁したと推測される。
表3の組成で、実施例及び比較例の各電解液を作製した。30℃における各電解の比抵抗値と85℃における火花発生電圧を測定し、表3の結果を得た。なお、表3において、PVA1〜4は、それぞれ、前記ポリビニルアルコールであり、「PEG1000」は、ポリエチレングリコール(平均分子量1000)である。
Claims (11)
- ラクタム構造を有するポリビニルアルコール系樹脂と、エチレングリコールを主成分とする溶媒とを含有する電解コンデンサ駆動用電解液であり、
ポリビニルアルコール系樹脂を鹸化度99モル%以上まで鹸化した樹脂の水−メタノール溶離液による逆相分配グラジエント高速液体クロマトグラフィーで測定されるJIS K 0124(2013)に基づくシンメトリー係数が、下記式(1)を満たす、電解コンデンサ用電解液。
W 0.05h /2f≦3 (1)
(式中、W 0.05h はピークの5%高さ位置でのピーク幅を表し、fはピーク5%高さ位置でのピーク幅におけるピーク開始点から、ピーク開始点を含む水平線とピーク頂点を含む垂線との交点までの距離を表す。) - ラクタム構造を有するポリビニルアルコール系樹脂(ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンのブロック共重合体を除く)と、エチレングリコールを主成分とする溶媒とを含有する電解コンデンサ駆動用電解液。
- ラクタム構造を有するポリビニルアルコール系樹脂と、エチレングリコールを主成分とする溶媒とを含有する電解コンデンサ駆動用電解液であり、
ポリビニルアルコール系樹脂のラクタム構造含有量が、0.01〜20モル%である電解コンデンサ用電解液。 - ラクタム構造を有するポリビニルアルコール系樹脂(ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンのブロック共重合体を除く)と、エチレングリコールを主成分とする溶媒とを含有する電解コンデンサ駆動用電解液であり、
ポリビニルアルコール系樹脂のラクタム構造含有量が、0.01〜20モル%であり、
ポリビニルアルコール系樹脂を鹸化度99モル%以上まで鹸化した樹脂の水−メタノール溶離液による逆相分配グラジエント高速液体クロマトグラフィーで測定されるJIS K 0124(2013)に基づくシンメトリー係数が、下記式(1)を満たす、電解コンデンサ用電解液。
W 0.05h /2f≦3 (1)
(式中、W 0.05h はピークの5%高さ位置でのピーク幅を表し、fはピーク5%高さ位置でのピーク幅におけるピーク開始点から、ピーク開始点を含む水平線とピーク頂点を含む垂線との交点までの距離を表す。) - ラクタム構造が、2−ピロリドン、2−ピペリドン、及びε−カプロラクタムから選ばれる少なくとも1種以上である請求項1〜4のいずれかに記載の電解コンデンサ駆動用電解液。
- ポリビニルアルコール系樹脂のラクタム構造含有量が、2〜15モル%である請求項1〜5のいずれかに記載の電解コンデンサ駆動用電解液。
- ポリビニルアルコール系樹脂の鹸化度が80〜100モル%であり、平均重合度が50〜2000である請求項1〜6のいずれかに記載の電解コンデンサ駆動用電解液。
- ポリビニルアルコール系樹脂を鹸化度99モル%以上まで鹸化した樹脂の水−メタノール溶離液による逆相分配グラジエント高速液体クロマトグラフィーで測定されるJIS K 0124(2013)に基づくシンメトリー係数が、下記式(1)を満たす請求項1〜7のいずれかに記載の電解コンデンサ駆動用電解液。
W0.05h/2f≦2.5 (1)
(式中、W0.05hはピークの5%高さ位置でのピーク幅を表し、fはピーク5%高さ位置でのピーク幅におけるピーク開始点から、ピーク開始点を含む水平線とピーク頂点を含む垂線との交点までの距離を表す。) - ポリビニルアルコール系樹脂を鹸化度99モル%以上まで鹸化した樹脂の水−メタノール溶離液による逆相分配グラジエント高速液体クロマトグラフィーで測定されるJIS K 0124(2013)に基づくシンメトリー係数が、下記式(1)を満たす請求項1〜8のいずれかに記載の電解コンデンサ駆動用電解液。
W 0.05h /2f≦2 (1)
(式中、W 0.05h はピークの5%高さ位置でのピーク幅を表し、fはピーク5%高さ位置でのピーク幅におけるピーク開始点から、ピーク開始点を含む水平線とピーク頂点を含む垂線との交点までの距離を表す。) - ポリビニルアルコール系樹脂と、カルボン酸及び/又はその塩と、エチレングリコールを主成分とする溶媒とを含む請求項1〜9のいずれかに記載の電解コンデンサの駆動用電解液。
- ポリビニルアルコール系樹脂の割合が、0.10〜5.00重量%である請求項1〜10のいずれかに記載の電解コンデンサの駆動用電解液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016206142A JP6742883B2 (ja) | 2016-10-20 | 2016-10-20 | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016206142A JP6742883B2 (ja) | 2016-10-20 | 2016-10-20 | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018067661A JP2018067661A (ja) | 2018-04-26 |
JP6742883B2 true JP6742883B2 (ja) | 2020-08-19 |
Family
ID=62087284
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016206142A Active JP6742883B2 (ja) | 2016-10-20 | 2016-10-20 | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6742883B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7349898B2 (ja) * | 2019-12-23 | 2023-09-25 | 株式会社クラレ | コーティング剤及びそれを用いた剥離紙原紙並びに剥離紙 |
WO2024162365A1 (ja) * | 2023-01-31 | 2024-08-08 | 株式会社クラレ | ポリビニルアルコール樹脂、水溶性フィルム、押し出し成形物、フィラメント、不織布、容器、水溶性フィルムの製造方法及び水溶液 |
WO2024210001A1 (ja) * | 2023-04-06 | 2024-10-10 | 積水化学工業株式会社 | ポリビニルアルコール樹脂、樹脂組成物、セラミックグリーンシート及びセラミックコンデンサ |
WO2024210002A1 (ja) * | 2023-04-06 | 2024-10-10 | 積水化学工業株式会社 | ポリビニルアルコール樹脂、フィルムロール及びポリビニルアセタール樹脂 |
-
2016
- 2016-10-20 JP JP2016206142A patent/JP6742883B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2018067661A (ja) | 2018-04-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6742883B2 (ja) | 電解コンデンサの駆動用電解液 | |
JP5965005B2 (ja) | 改善された熱安定性を有するポリマーコーティング | |
JP5795642B2 (ja) | 明確なチオフェン単量体含有量を持つポリチオフェンを含む分散液 | |
JP5890424B2 (ja) | 明確な硫酸イオン含有量を持つポリチオフェンを含む分散液 | |
JP4049744B2 (ja) | ポリチオフェンまたはチオフェン共重合体の水性もしくは非水性溶液または分散液の製造方法 | |
JP7036627B2 (ja) | 電解液及び電解液用添加剤 | |
KR101821111B1 (ko) | 폴리옥시알킬렌 변성 비닐아세탈계 중합체 및 이를 함유하는 조성물 | |
CN101977960A (zh) | 制备导电聚合物的方法 | |
US9416054B2 (en) | Alkyl-modified vinyl acetal polymer, and composition | |
JP6052985B2 (ja) | 電解コンデンサの駆動用電解液 | |
TWI574289B (zh) | 電解電容器之驅動用電解液及其製造方法 | |
EP2810980B1 (en) | Optical member, method for producing same, and article provided with optical member | |
TW201116546A (en) | Thickener comprising vinyl alcohol-based polymer | |
JP6875608B1 (ja) | ビニルアルコール系ブロック共重合体及びその製造方法 | |
TW201331956A (zh) | 導電糊及積層陶瓷電容器 | |
JP3987837B2 (ja) | 電解コンデンサの駆動用電解液 | |
WO2017118381A1 (zh) | 无机纳米改性氯乙烯-丙烯类衍生物-聚醚共聚物乳液及其制备方法 | |
JP5136903B2 (ja) | 電解コンデンサ用封口体及びそれを用いた電解コンデンサ | |
JP6756599B2 (ja) | 共重合体およびその製造方法 | |
JP6298741B2 (ja) | (メタ)アリルアルコール共重合体およびその製造方法 | |
JP3775742B2 (ja) | ポリビニルエーテルを含有する電解コンデンサの駆動用電解液 | |
JP2017128669A (ja) | 2−メチレングルタル酸エステル系重合体 | |
CN110240671B (zh) | 一种氟树脂及其制备方法 | |
JP3880558B2 (ja) | ビニル系化合物の懸濁重合用分散剤および懸濁重合方法 | |
WO2015083744A1 (ja) | 環状アミド基含有重合体、環状アミドアクリレート含有組成物および環状アミドアクリレートの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190612 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200213 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200225 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200422 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200728 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200729 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6742883 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |