JP5136903B2 - 電解コンデンサ用封口体及びそれを用いた電解コンデンサ - Google Patents

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Description

本発明は、電解コンデンサ用封口体及びそれを用いた電解コンデンサに関する。
一般に、電解コンデンサは、電極引き出し手段であるリード線を備えた電極箔を、セパレータを介して巻回してコンデンサ素子を形成し、駆動用電解液を含浸したコンデンサ素子を有底筒状の外装ケースに収納して、この外装ケースの開口部に封口体を装着し、その後、開口部を加締め加工によって封口して形成される。通常、この電解コンデンサ用封口体としては、イソブテンイソプレン共重合体(式1)を樹脂架橋したゴム(特許文献1、2)やイソブテンイソプレン−ジビニルベンゼン共重合体を過酸化物架橋したゴム(式2)(特許文献3、4、5)からなる封口ゴムが用いられる。
Figure 0005136903
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このイソブテンイソプレン共重合体を樹脂架橋したゴムは架橋に用いた残存樹脂の耐熱性が低いために、このゴムを用いた封口ゴムの耐熱性もまた低いという課題を有している。さらに、イソブテンイソプレン−ジビニルベンゼン共重合体を過酸化物架橋したゴムはジビニルベンゼンの共重合時にジビニルベンゼンのビニル基による部分架橋が生じ、そのことによって混練時に分散性が低下し、それによって融合強度が低下して、割れが発生しやすくなるという課題もある。
特開平8−321441号公報 特開平11−265840号公報 特開昭55−15862号公報 特開平8−321442号公報 特開平11−265839号公報
そこで、本発明は、融合強度が高く、割れの発生を抑制した電解コンデンサ用封口体及び、電解コンデンサを提供することを目的とする。
前記の課題を解決すべく、第1の発明である電解コンデンサ用封口体は、イソブテン、イソプレン、及びスチリルイソプレンよりなる三元共重合体を架橋してなるゴムを主成分とする。
第2の発明である電解コンデンサは、コンデンサ素子を収容したケースと、このケースの開口部を封口する封口体とを有してなる電解コンデンサにおいて、前記封口体は、イソブテン、イソプレン、及びスチリルイソプレンよりなる三元共重合体を架橋してなるゴムを主成分とすることを特徴とする。
本発明に示されるように、本発明の素材により分散性が良好で、かつ耐熱性の良好なゴムを得ることができる。
図1に示すように、2−ブロモ−3−メチル−2−ブテン(BrMB)1当量に、パラジウム触媒(Pd(PPh:テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム)を0.03当量とテトラヒドロフラン(THF)を加えて0℃で20時間攪拌し、ついで4−ビニルフェニルボロン酸(St−B(OH)、VPhBA)を1.5当量とジイソプロピルアミン(Base,HN(i−Pr))3当量を加えて室温で24時間攪拌する。この際の反応式を式(3)に示す。
Figure 0005136903
この反応液の上澄み液を薄層クロマトグラフ(ガラス基板にシリカを載置したもの)に滴下し、薄層クロマトグラフの最下部を展開液に浸漬する。結果は、スポットA、スポットBの2つの成分に分離した。
この部分を掻き取り、溶剤に混合して液のガスクロマトグラフィー分析を行った。図2に示すように、スポットAに反応生成物が検出された。
そして、このスポットAの試料のH−NMR分析をおこなったところ、図3に示すように、ベンゼン環の水素とビニル基の水素に由来するシグナルが検出され、かつその積分強度比が式(4)の化合物の構造から予想される値と一致した。
Figure 0005136903
また、スポットAの13C−NMR分析を行ったところ、図4に示すように、磁気的環境の異なる炭素数が11であることが判明した。
反応物の2−ブロモ−3−メチル−2−ブテン、4−ビニルフェニルボロン酸の反応結果であるこれらの分析結果から、反応生成物は1−(3−メチル−2−ブテン−2−イル)−4−ビニルベンゼンであることが判明した(式(5))。
Figure 0005136903
すなわち、2−ブロモ−3−メチル−2−ブテンと4−ビニルフェニルボロン酸とのスズキカップリングによって、1−(3−メチル−2−ブテン−2−イル)−4−ビニルベンゼン(式(6))が生成された。
Figure 0005136903
イソブテンイソプレン共重合体の臭化物(Br−IIR)の臭素1当量に対して、パラジウム触媒Pd(PPh:テトラキストリフェニルホスフィンパラジウムを0.15当量とテトラヒドロフラン(THF)を加え0℃で20時間攪拌し、次いで4−ビニルフェニルボロン酸を1.5当量とジイソプロピルアミン(Base)3当量を加えて室温で48時間攪拌する。この際の反応式を式(7)に示す。
Figure 0005136903
一方、イソブテンイソプレン共重合体の臭化物(Br−IIR)の臭素1当量に対して、パラジウム触媒であるビス[ミュー−クロロ[5−ヒドロキシ−2−[1−(ヒドロキシイミノ)エチル]フェニル]パラジウム]を0.001当量とテトラヒドロフラン(THF)に加え撹拌し、ついで4−ビニルフェニルボロン酸を1.5当量とテトラブチルアンモニウムブロマイド(TBAB)を0.5当量、水酸化カリウム水溶液(KOH/HO(Base))を2当量を加えて室温で21時間攪拌する。この際の反応式を式(8)に示す。
Figure 0005136903
次に、式(9)、図5に示すように、JSR(株)社のJSRBROMOBUTYL2244臭素含量2%のイソブテンイソプレン共重合体の臭素化物(Br−IIR)を4.9グラム用い、パラジウム触媒であるPd(PPh:テトラキストリフェニルホスフィンパラジウムを0.3グラム(イソブテンイソプレン共重合体の臭素化物(Br−IIR)の臭素1当量に対して0.15当量)とテトラヒドロフラン(THF)を250ml加え0℃で20時間攪拌し、ついで4−ビニルフェニルボロン酸を0.5グラム(イソブテンイソプレン共重合体の臭素化物(Br−IIR)の臭素1当量に対して1.5当量)とジイソプロピルアミンを1ml(イソブテンイソプレン共重合体の臭素化物(Br−IIR)の臭素1当量に対して3当量)加えて室温で48時間攪拌した。
Figure 0005136903
この際の反応式を式(10)に示す。但し、式(10)に示す共重合体の構造は主な構造であり、これに限定されるものではなく、異性体構造を有している。
Figure 0005136903
次に、同様に、式(11)、図5に示すように、JSR(株)社のJSRBROMOBUTYL2244臭素含量2%のイソブテンイソプレン共重合体の臭素化物(Br−IIR)を4.5グラム用い、パラジウム触媒であるビス[ミュー−クロロ[5−ヒドロキシ−2−[1−(ヒドロキシイミノ)エチル]フェニル]パラジウム]を0.0006グラム(イソブテンイソプレン共重合体の臭素化物(Br−IIR)の臭素1当量に対して0.001当量)とテトラヒドロフラン(THF)を350ml加えて攪拌し、ついで4−ビニルフェニルボロン酸を0.29グラム(イソブテンイソプレン共重合体の臭素化物(Br−IIR)の臭素量1当に対して1.5当量)とテトラブチルアンモニウムブロマイド(TBAB)を0.26グラム(イソブテンイソプレン共重合体の臭素化物(Br−IIR)の臭素1当量に対して0.5当量)、水酸化カリウム水溶液(KOH/HO)をKOH0.18グラム/HO1.8ml(イソブテンイソプレン共重合体の臭素化物(Br−IIR)の臭素1当量に対してKOH2当量)加えて室温で21時間攪拌した。
Figure 0005136903
この際の反応式を式(12)に示す。但し、式(12)に示す共重合体の構造は主な構造であり、これに限定されるものではなく、異性体構造を有している。
Figure 0005136903
パラジウム触媒の使用量は、イソブテンイソプレン共重合体の臭素化物の臭素濃度に対して、0.0001倍〜5倍、好ましくは、0.001倍〜1倍である。パラジウム触媒は、Pd(PPh:テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、ビス[ミュー−クロロ[5−ヒドロキシ−2−[1−(ヒドロキシイミノ)エチル]フェニル]パラジウム]、2−[ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−フェノキシ)ホスフィノオキシ]−3,5−ジ(tert−ブチル)フェニル−パラジウム(II)クロリド、クロロ(η2−P,C−トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト)(トリシクロヘキシルホスヒィン)パラジウム(II)、2−(2’−ジ−tert−ブチルホスヒィン)ビフェニルパラジウム(II)アセテート、ジ−η−クロロビス[5−クロロ−2−[(4−クロロフェニル)(ヒドロキシイミノ−kN)メチル]フェニル−kC]パラジウム、[1,1’−ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン錯体(1:1)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド、ビス(ベンゾニトリル)パラジウム(II)ジクロリド、アリルパラジウム(II)クロリド、酢酸パラジウム(II)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)などであり、好ましくはPd(PPh:テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、ビス[ミュー−クロロ[5−ヒドロキシ−2−[1−(ヒドロキシイミノ)エチル]フェニル]パラジウム]、更に好ましくはビス[ミュー−クロロ[5−ヒドロキシ−2−[1−(ヒドロキシイミノ)エチル]フェニル]パラジウム]である。
また、4−ビニルフェニルボロン酸は、イソブテンイソプレン共重合体の臭素化物の臭素濃度に対して、1倍〜10倍、好ましくは、1倍〜5倍である。
さらに、塩基は、アルカリ金属やアルカリ土類金属などの水酸化物や炭酸塩、燐酸あるいはアンモニア、アミン類など塩基性を示す物質を示し、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミンなどがあり、好ましくは水酸化カリウム、ジイソプロピルアミンである。この塩基の使用量は、イソブテンイソプレン共重合体の臭素化物の臭素濃度に対して、1倍〜50倍、好ましくは、1倍〜10倍である。
この反応生成物についてサイズ排除クロマトグラフィ(SEC)のRI(Refractive Index示差屈折率)およびUV(Ultra Violet:紫外光)検出器を用いて、254nmでの測定を行った。Pd(PPh:テトラキストリフェニルホスフィンパラジウムでの反応生成物または、ビス[ミュー−クロロ[5−ヒドロキシ−2−[1−(ヒドロキシイミノ)エチル]フェニル]パラジウム]での反応生成物(After(St−IIR))と出発材料としてイソブテンイソプレン共重合体の臭素化物(Before(Br−IIR))との測定結果を図6に示す。図6に示すように、この反応生成物(St−IIR)はイソブテンイソプレン共重合体の臭素化物(Br−IIR)と比較して、RI検出ピーク強度がほとんど変化しないのに対し、UV検出ピーク強度には大きな変化が現れた。このことから、この反応生成物には紫外線に吸収を持つスチリル基が導入されたことがわかり、イソブテンイソプレン共重合体の臭化物と4−ビニルフェニルボロン酸とのスズキカップリングによってスチリル化三元ランダム共重合体(式(12))(St-TC:Styrenated Ternary Copolymer)が生成された。
次にパラジウム触媒の違いとその量によるSECのRI検出ピーク面積とUV検出ピーク面積の比の比較を[表1]に示す。Aはビス[ミュー−クロロ[5−ヒドロキシ−2−[1−(ヒドロキシイミノ)エチル]フェニル]パラジウム]を、BはPd(PPh:テトラキストリフェニルホスフィンパラジウムによるスズキカップリング反応で生成されたスチリル化三元ランダム共重合体である。
Figure 0005136903
表1より、ビス[ミュー−クロロ[5−ヒドロキシ−2−[1−(ヒドロキシイミノ)エチル]フェニル]パラジウム](A)の下でスズキカップリング反応を行うと、微量の触媒量でもスズキカップリング反応が進行し、スチリル化三元ランダム共重合体(式(13))(St−TC)が生成された。
また、図7に示すように、イソブテンイソプレン共重合体の臭素化物(Br−IIR)を用い、パラジウム触媒としてビス[ミュー−クロロ[5−ヒドロキシ−2−[1−(ヒドロキシイミノ)エチル]フェニル]パラジウム]を加えて攪拌し、ついで4−ビニルフェニルボロン酸とテトラブチルアンモニウムブロマイド(TBAB)、水酸化カリウム水溶液(KOH/HO)を加え、テトラヒドロフラン(THF)の還流温度下で反応を行うことで、SEC分析によるRI,UV検出ピーク面積の比(SUV/SRI)が増大し、更にパラジウム触媒量を増やすことで、SEC分析によるRI,UV検出ピーク面積の比(SUV/SRI)が更に増大することからスズキカップリング反応が進行し、スチリル化三元ランダム共重合体(式(13))(St−TC)が生成された。
また、図8に示すように、イソブテンイソプレン共重合体の臭素化物(Br−IIR)を用い、パラジウム触媒としてビス[ミュー−クロロ[5−ヒドロキシ−2−[1−(ヒドロキシイミノ)エチル]フェニル]パラジウム]を加えて攪拌し、ついで4−ビニルフェニルボロン酸とテトラブチルアンモニウムブロマイド(TBAB)、水酸化カリウム水溶液(KOH/HO)に加え、更に塩化リチウム(LiCl)を加えることで、微量のパラジウム触媒量でもSEC分析によるRI,UV検出ピーク面積の比(SUV/SRI)が増大し、スズキカップリング反応が進行し、スチリル化三元ランダム共重合体(式(13))(St−TC)が生成された。
反応式 式(14)で得られた反応生成物についてH−NMR分析結果を図9に示す。図9より、スチリル基内のビニル基の水素に由来するシグナルが検出され、この分析結果から、この反応生成物(St−IIR)にはスチリル基が導入されたことがわかり、イソブテンイソプレン共重合体の臭化物と4−ビニルフェニルボロン酸とのスズキカップリング反応によってスチリル化三元ランダム共重合体(式(13))(St−TC)が生成された。
[実施例1] 次に、パラジウム触媒であるPd(PPh:テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、またはビス[ミュー−クロロ[5−ヒドロキシ−2−[1−(ヒドロキシイミノ)エチル]フェニル]パラジウム]によるこの反応生成物についてジクルミルパーオキサイドを用いてレオメータでトルク特性を測定した結果を図10に示す。Pd(PPh:テトラキストリフェニルホスフィンパラジウムによる室温で48時間反応し得られた反応生成物を実施例1−1、またはビス[ミュー−クロロ[5−ヒドロキシ−2−[1−(ヒドロキシイミノ)エチル]フェニル]パラジウム]による室温で120時間反応を行って得られた反応生成物を実施例1−2とする。また、ビス[ミュー−クロロ[5−ヒドロキシ−2−[1−(ヒドロキシイミノ)エチル]フェニル]パラジウム]による室温で216時間反応を行って得られた反応生成物を実施例1−3とする。また、ビス[ミュー−クロロ[5−ヒドロキシ−2−[1−(ヒドロキシイミノ)エチル]フェニル]パラジウム]による反応溶媒THF還流下(80℃)で12時間反応を
行って得られた反応生成物を実施例1−4とする。比較例としてイソブテンイソプレン共重合体の臭素化物について同様にトルク特性を測定した。最大トルクは実施例1−1が2.11dNm、実施例1−2が3.54dNm、実施例1−3が5.83dNm、実施例1−4が9.43dNm、比較例は1.70dNm、硬度は実施例1−1が21度、実施例1−2が24度、実施例1−3が30度、実施例1−4が35度、比較例1−1は16度であった。このことから、イソブテンイソプレン共重合体の臭化物と4−ビニルフェニルボロン酸とのスズキカップリングによってスチリル化三元ランダム共重合体(式(13))(St−TC)が生成し、この共重合体が過酸化物架橋してスチリル化三元ランダム共重合体を架橋してなるゴムの生成が確認された。また、イソブテンイソプレン共重合体の臭化物に変えて、イソブテンイソプレン共重合体の塩化物と4−ビニルフェニルボロン酸とのスズキカップリング反応によって得られたスチリル化三元ランダム共重合体でも、この共重合体が過酸化物架橋してスチリル化三元ランダム共重合体を架橋してなるゴムの生成が確認された。
Figure 0005136903
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本発明の電解コンデンサ用封口体および電解コンデンサについて以下に説明する。通常のゴムの場合、ガスバリア性を向上する無機フィラーを添加すると混練性が低下するので、添加量を多くすることができないが、前述のように本発明の封口体を構成するゴムは、混練性が非常によくなるので、無機フィラーを多量に添加し、封口体の耐熱性、ガスバリア性をより一層向上させ、一層良好な高温長寿命特性を得ることができる。本発明における無機フィラーとしては、例えばタルク、マイカ、焼成クレー、含水ケイ素、無水ケイ素、カーボンブラック等を使用できる。これらの中でも焼成クレーは粒子が均一で混練、加工しやすいので好ましく、またカーボンブラックは補強剤として有効なので好ましい。前記無機フィラーとしては、1種のフィラーのみ用いてもよいし、複数種類のフィラーを組み合わせて用いてもよい。
また、本発明においては、加工助剤を添加してもよい。加工助剤の添加により、エラストマー組成物を柔らかくし、加工性を向上することができ、フィラーもより多量に添加できるようになる。加工助剤としては、例えばポリブテンオイル、パラフィン系オイル、パラフィン系ワックス、ナフテン系オイル、脂肪酸、脂肪酸塩等を使用できる。中でもポリブテンオイルはゴムと混じりやすく、熱運動係数が小さいため、高いガスバリア性を達成しつつ、加工性を向上することができるので好ましい。
また、本発明においては、繊維を添加してもよい。繊維の添加により封口体の機械的強度を更に向上させることができる。繊維としては、例えば、ビニロン短繊維、ポリエステル短繊維、ナイロン短繊維等の短繊維が好ましく、特に長さ1〜5mm程度の短繊維が好ましい。
また、有機過酸化物としては、例えば、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3,2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)−p−ジイソプロピルベンゼン、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,4−ジクロルベンゾイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロルベンゾイルパーオキサイドなどを挙げることができ、これらのうち、ジクミルパーオキサイドが好ましい。有機過酸化物の添加量は、前述のように本発明の封口体を構成するゴム100重量部に対して、0.01〜10重量部であり、好ましくは1〜5重量部である。
また、本発明において、通常使用される各種配合剤、例えば共架橋剤、反応促進剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、酸化防止剤、老化防止剤、難燃剤、カップリング剤など、ゴム産業で既知の配合剤を含有することができる。
各種配合剤の混練操作においては、公知の混練装置、例えばニーダー、バンバリーミキサー、インターナルミキサー、ミキシングロール、一軸押出機、二軸押出機など、単独あるいはこれらを組み合わせて利用することができる。
混練温度は、50℃〜220℃、好ましくは100℃〜200℃である。なお、有機化酸化物を混練する際の混練温度は10℃〜180℃、好ましくは、40℃〜150℃である。
本発明の電解コンデンサ に用いる電解液の溶媒としては、例えば、プロトン性極性溶媒、非プロトン性溶媒、及びこれらの混合物を用いることができる。プロトン性極性溶媒としては、一価アルコール類(エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロブタノール、シクロペンタノール、シクロへキサノール、ベンジルアルコール等)、多価アルコール類およびオキシアルコール化合物類(エチレングリコール、ブロピレングリコール、グリセリン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メトキシプロピレングリコール、ジメトキシプロパノール等)、水等が挙げられる。また、非プロトン性の極性溶媒としては、アミド系(N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−エチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックアミド等)、ラクトン類(γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−バレロラクトン等)、スルホラン系(スルホラン、3−メチルスルホラン、2,4−ジメチルスルホラン等)、環状アミド系(N−メチル−2−ピロリドン、エチレンカーボネイト、プロピレンカーボネイト、イソブテン カーボネイト等)、ニトリル系(アセトニトリル等)、オキシド系(ジメチルスルホキシド等)、2−イミダゾリジノン系〔1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン(1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジ(n−プロピル)−2−イミダゾリジノン等)、1,3,4−トリアルキル−2−イミダゾリジノン(1,3,4−トリメチル−2−イミダゾリジノン等)〕等が代表として挙げられる。
電解液の溶質としては、アジピン酸、ギ酸、安息香酸等のカルボン酸のアンモニウム塩、4級アンモニウム塩、またはアミン塩を用いることができる。第4級アンモニウム塩を構成する第4級アンモニウムとしてはテトラアルキルアンモニウム(テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラブチル アンモニウム、メチルトリエチルアンモニウム、ジメチルジエチルアンモニウム等)、ピリジウム(1−メチルピリジウム、1−エチルピリジウム、1,3−ジエチルピリジウム等)が挙げられる。また、アミン塩を構成するアミンとしては、一級アミン(メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチル アミン、エチレンジアミン、モノエタノールアミン等)、二級アミン(ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、エチルメチルアミン、ジフェニルアミン、ジエタノールアミン等)、三級アミン(トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチル アミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−ウンデセン−7、トリエタノールアミン等)が挙げられる。
さらに、四級化環状アミジニウムイオンをカチオン成分とする塩を用いることができる。この塩のアニオン成分となる酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、安息香酸、トルイル酸、エナント酸、マロン酸等を挙げることができる。
カチオン成分となる四級化環状アミジニウムイオンは、N,N,N’−置換アミジン基をもつ環状化合物を四級化したカチオンであり、N,N,N’−置換アミジン基をもつ環状化合物としては、以下の化合物が挙げられる。イミダゾール単環化合物(1−メチルイミダゾール、1−フェニルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−エチル−2−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−エチル−2−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1,2,4−トリメチルイミダゾール等のイミダゾール同族体、1−メチル−2−オキシメチルイミダゾール、1−メチル−2−オキシエチルイミダゾール等のオキシアルキル誘導体、1−メチル−4(5)−ニトロイミダゾール等のニトロ誘導体、1,2−ジメチル−5(4)−アミノイミダゾール等のアミノ誘導体等)、ベンゾイミダゾール化合物(1−メチルベンゾイミダゾール、1−メチル−2−ベンゾイミダゾール、1−メチル−5(6)−ニトロベンゾイミダゾール等)、2−イミダゾリン環を有する化合物(1−メチルイミダゾリン、1,2−ジメチルイミダゾリン、1,2,4−トリメチルイミダゾリン、1−メチル−2−フェニルイミダゾリン、1−エチル−2−メチル−イミダゾリン、1,4−ジメチル−2−エチルイミダゾリン、1−メチル−2−エトキシメチルイミダゾリン等)、テトラヒドロピリミジン環を有する化合物(1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、1,5−ジアザビシクロ〔4,3,0〕ノネン−5等)等である。
さらに、電解液に、ほう酸、マンニット、ノニオン性界面活性剤、コロイダルシリカ等を添加することによって、耐電圧の向上を図ることができる。
以上のような電解コンデンサ 用電解液と本発明に係る封口体との組合せによって、より一層電解コンデンサの熱安定性が向上し、リフロー特性などの耐熱性が向上する。
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
以下の実施例および比較例において配合した各成分は以下の通りである。
[実施例2]
ゴム成分は前述のように化学式(15)に基づいて本発明の封口体を構成するゴムであり、カーボン、無機充填剤、滑剤及び老化防止剤を適量添加した後、有機過酸化物であるジクミルパーオキサイド(日本油脂(株)製 パークミルD−40)を本発明の封口体を構成するゴム100重量部に対して、2重量部添加し、170℃、5分間の成形条件で架橋すると同時に成形して厚さ2mmのシートを作製した。また、シート作製の際、未架橋ゴムがシートの中央で融合するよう2本の短冊で仕込み、同様に故意に融合部を作った厚さ2mmのシートを作製した。
ここで、実施例2−1では、下記化学式(15)を主構成成分とするイソブテンイソプレン共重合体の臭素化物と下記化学式(16)で表される4−ビニルフェニルボロン酸をパラジウム触媒であるPd(PPh:テトラキストリフェニルホスフィンパラジウムの下でスズキカップリング反応させて下記化学式(17)を主構成成分とするスチリル化三元ランダム共重合体から構成される。
[実施例2−2]
実施例2−1では、実施例2−1と同一構成であって、ゴム成分が下記化学式(15)を主構成成分とするイソブテンイソプレン共重合体の臭素化物と下記化学式(16)で表される4−ビニルフェニルボロン酸をパラジウム触媒であるビス[ミュー−クロロ[5−ヒドロキシ−2−[1−(ヒドロキシイミノ)エチル]フェニル]パラジウム]の下でスズキカップリング反応させて得られた下記化学式(18)を主構成成分とするスチリル化三元ランダム共重合体を実施例2−1と同様な方法により架橋して成形したシートを作製した。
Figure 0005136903
Figure 0005136903
Figure 0005136903
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[比較例2−1]
ゴム成分をイソブテンイソプレン−ジビニルベンゼン共重合体であるXL−10000(独バイエル社製)とし、ゴム成分100重量部に対して、ジクミルパーオキサイド(日本油脂(株)製 パークミルD−40)を2重量部添加し、カーボン、無機充填剤、滑剤、老化防止剤を適量添加した組成物を用いて実施例2−1と同様な方法により厚さ2mmのシートと故意に融合部を作った厚さ2mmのシートを作製した。
[比較例2−2]
ゴム成分をイソブテンイソプレン共重合体のブチル365(日本ブチル(株)製)とし、ゴム成分100重量部に対して、アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂(田岡化学工業(株)製 タッキロール201)を14重量部添加し、カーボン、無機充填剤、滑剤、老化防止剤を適量添加した組成物を用いて190℃、5分(160℃〜200℃、数分間〜5時間)の成形条件で架橋すると同時に成形して封口体を作成した後、必要に応じ二次加硫190℃、4時間(100℃〜200℃、1時間〜8時間)を行うことにより厚さ2mmのシートと故意に融合部を作った厚さ2mmのシートを作製した。
(引張り強度の測定)
上記実施例2−1、実施例2−2、比較例2−1および比較例2−2で作製した厚さ2mmのシート(通常シート)と故意に融合部を作った厚さ2mmのシート(融合部有シート)の各シートからダンベル試験片を作製し、引張り強度の測定(測定はJIS K6251に準じた)を行った。その結果を表2に示す。
Figure 0005136903
表2より、実施例2−1および実施例2−2の本願のゴムの方が、比較例2−1のゴムよりも引張り強度が高く、融合強度が高いことがわかる。
[実施例2−3]
ゴム成分は前述のようにパラジウム触媒Pd(PPh:テトラキストリフェニルホスフィンパラジウムを用いて得られた下記化学式(20)である本発明の封口体を構成するゴムであり、カーボン、無機充填剤、滑剤及び老化防止剤を適量添加した後、有機過酸化物であるジクミルパーオキサイド(日本油脂製 パークミルD−40)を本発明の封口体を構成するゴム100重量部に対して、2重量部添加し、170℃、5分間の成形条件で架橋すると同時に成形して電解コンデンサ用封口体を作製した。
[実施例2−4]
実施例2−4では、実施例2−3と同一構成であって、ゴム成分は前述のようにパラジウム触媒ビス[ミュー−クロロ[5−ヒドロキシ−2−[1−(ヒドロキシイミノ)エチル]フェニル]パラジウム] を用いて得られた下記化学式(21)である本発明の封口体を構成するゴムであり、実施例2−3と同様な方法により電解コンデンサ用封口体を作製した。
[比較例2−3]
ゴム成分をイソブテンイソプレン−ジビニルベンゼン共重合体であるXL−10000(独バイエル社製)とし、ゴム成分100重量部に対して、ジクミルパーオキサイド(日本油脂製 パークミルD−40)を2重量部添加し、カーボン、無機充填剤、滑剤、老化防止剤を適量添加した組成物を用いて実施例2−3と同様な方法により電解コンデンサ用封口体を作製した。
[比較例2−4]
ゴム成分をイソブテンイソプレン共重合体のブチル365(日本ブチル社製)とし、ゴム成分100重量部に対して、アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂(田岡化学製 タッキロール201)を14重量部添加し、カーボン、無機充填剤、滑剤、老化防止剤を適量添加した組成物を用いて190℃、5分(160℃〜200℃、数分間〜5時間)の成形条件で架橋すると同時に成形して封口体を作製した後、必要に応じ二次加硫190℃、4時間(100℃〜200℃、1時間〜8時間)を行うことにより電解コンデンサ用封口体を作製した。
これらの封口体を用いて定格25wv−1200μFのφ6.3×5.5Lの巻回型の電解コンデンサを作製した。ここで、電解コンデンサ用電解液としては、次のような組成を有する電解液Aまたは電解液Bを使用した。電解液A:γ−ブチロラクトン75重量%、フタル酸1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム25重量%、電解液B:エチレングリコール86重量%、アジピン酸アンモニウム14重量%。そして、これらの電解コンデンサについて、シリコンディップ試験を行った。
Figure 0005136903
Figure 0005136903
(シリコンディップ試験)
シリコンディップ試験とは、260℃に熱したシリコーンオイル中へアルミ電解コンデンサを投入し、投入を開始してから、ゴムが異常、ゴムの亀裂、ゴムの離脱、気泡発生を生じるまでの時間を測定する試験であり、封口体のリフロー特性を調べる試験である。
比較例2−3のXL−10000使用ゴムは、異常が生じるまでの時間が30秒から1分で、その時の状態はゴムに亀裂が入り、ゴムの割れが生じた。図11に示す。比較例2−4の樹脂加硫ゴムは、異常が生じるまでの時間が2分〜3分で、その時の状態はゴムが膨れ、最後はゴムがケースより離脱する。図12に示す。実施例2−3,2−4の本発明の封口体を構成するゴムは、比較例2−4の樹脂加硫ゴムと同様の試験結果となった。
これは、本発明の封口体を構成するゴムが架橋前に部分架橋がないことによるものと考えられる。
この結果より、本発明の封口体を構成するゴム組成物を使用した電解コンデンサにおいて、融合強度が高く、割れの発生を抑制した電解コンデンサ用封口体を開発することができた。
従って、リフロー特性の良好な電解コンデンサ用封口体を開発することができた。
また、本発明の封口体を構成するゴムは有機過酸化物架橋が用いられるゴムであり、樹脂架橋したゴムのような耐熱性の低下を生じることのない電解コンデンサ用封口体を開発することができる。
以上のように本発明による電解コンデンサの封口体およびそれを用いた電解コンデンサは、(a)封口体の融合強度が高く、割れの発生を抑制することができる、(b)封口体の原材料の混練を非常に容易に行うことができる、(c)混練の際の分散性が良好であるので、封口体の成形不良を生じにくく、かつ寸法精度を良く成形でき、加工性が非常に良い、(d)封口体の耐熱性、耐熱老化性が良好であり、高温でも長寿命とすることができる、(e)前記(a)〜(d)等のことから、電解コンデンサ全体の熱安定性が向上し、リフロー特性などの耐熱性が向上する。また、高温環境下での長寿命化、小型化、高容量化等を図ることができる。
本発明に係る2−ブロモ−3−メチル−2−ブテンとパラジウム触媒とテトラヒドロフラン(THF)に、ついで4−ビニルフェニルボロン酸とジイソプロピルアミンを加えた際の反応式である。 本発明に係る2−ブロモ−3−メチル−2−ブテンとパラジウム触媒とテトラヒドロフラン(THF)に、ついで4−ビニルフェニルボロン酸とジイソプロピルアミンを加えたもののガスクロマトグラフィー分析の分析結果である。 本発明に係る2−ブロモ−3−メチル−2−ブテンとパラジウム触媒とテトラヒドロフラン(THF)に、ついで4−ビニルフェニルボロン酸とジイソプロピルアミンを加えたもののH−NMR分析結果である。 本発明に係る2−ブロモ−3−メチル−2−ブテンとパラジウム触媒とテトラヒドロフラン(THF)に、ついで4−ビニルフェニルボロン酸とジイソプロピルアミンを加えたもののH−NMRと13C−NMRの分析結果であり、(1)、(2)がスポットAであり、(3)、(4)がスポットBである。 本発明に係るグラフト重合体の合成方法を示す概略図である。 本発明に係るイソブテンイソプレン共重合体の臭化物(Br−IIR)および、イソブテンイソプレン共重合体の臭化物とパラジウム触媒をテトラヒドロフラン(THF)に加え撹拌し、ついで4−ビニルフェニルボロン酸とジイソプロピルアミンを加えて得られた反応生成物(St−IIR)のSEC分析結果を示すグラフである。 本発明に係るイソブテンイソプレン共重合体の臭化物(Br−IIR)とパラジウム触媒であるビス[ミュー−クロロ[5−ヒドロキシ−2−[1−(ヒドロキシイミノ)エチル]フェニル]パラジウム]をテトラヒドロフラン(THF)に加え撹拌し、ついで4−ビニルフェニルボロン酸とテトラブチルアンモニウムブロマイド(TBAB)、水酸化カリウム水溶液(KOH/HO)を加えて得られた反応生成物(St−IIR)のSEC分析によるRI,UV検出ピーク面積の比(SUV/SRI)の結果を示すグラフである。 本発明に係るイソブテンイソプレン共重合体の臭化物(Br−IIR)とパラジウム触媒であるビス[ミュー−クロロ[5−ヒドロキシ−2−[1−(ヒドロキシイミノ)エチル]フェニル]パラジウム]をテトラヒドロフラン(THF)に加え撹拌し、ついで4−ビニルフェニルボロン酸とテトラブチルアンモニウムブロマイド(TBAB)、水酸化カリウム水溶液(KOH/HO)、更に塩化リチウム(LiCl)を加えて得られた反応生成物(St−IIR)のSEC分析によるRI,UV検出ピーク面積の比(SUV/SRI)の結果を示すグラフである。 本発明に係るイソブテンイソプレン共重合体の臭化物(Br−IIR)とパラジウム触媒であるビス[ミュー−クロロ[5−ヒドロキシ−2−[1−(ヒドロキシイミノ)エチル]フェニル]パラジウム]をテトラヒドロフラン(THF)に加え撹拌し、ついで4−ビニルフェニルボロン酸とテトラブチルアンモニウムブロマイド(TBAB)、水酸化カリウム水溶液(KOH/HO)を加えて得られた反応生成物(St−IIR)(上段)とイソブテンイソプレン共重合体の臭化物(Br−IIR)(下段)のH−NMR分析結果を示すグラフである。 本発明に係るイソブチレン−イソプレン共重合体の臭化物(Br−IIR)とジクミルパーオキサイドによるレオメーター測定結果、イソブチレン−イソプレン共重合体の臭化物(Br−IIR)とパラジウム触媒であるPd(PPh:テトラキストリフェニルホスフィンパラジウムをテトラヒドロフラン(THF)に加え撹拌し、ついで4−ビニルフェニルボロン酸とテトラブチルアンモニウムブロマイド(TBAB)、水酸化カリウム水溶液(KOH/HO)を加えて室温で48時間反応し、得られた反応生成物(St−IIR)とジクミルパーオキサイドによるレオメーター測定結果、パラジウム触媒であるビス[ミュー−クロロ[5−ヒドロキシ−2−[1−(ヒドロキシイミノ)エチル]フェニル]パラジウム]をテトラヒドロフラン(THF)に加え撹拌し、ついで4−ビニルフェニルボロン酸とテトラブチルアンモニウムブロマイド(TBAB)、水酸化カリウム水溶液(KOH/HO)を加えて室温で120時間反応し得られた反応生成物(St−IIR)とジクミルパーオキサイドによるレオメーター測定結果、反応条件を室温216時間反応し得られた反応生成物(St−IIR)とジクミルパーオキサイドによるレオメーター測定結果、および反応条件を反応溶媒THFの還流温度下(80℃)で12時間反応し得られた反応生成物(St−IIR)とジクミルパーオキサイドによるレオメーター測定結果を示すグラフである。 比較例3のXL−10000樹脂を用いた封口体を有する電解コンデンサに対するシリコンディップ試験の適応例の構成図であり、ゴム割れを示す。 本発明に係るグラフト重合体を用いた封口体を有する電解コンデンサに対するシリコンディップ試験の適応例の構成図であり、ゴム膨れを示す。

Claims (2)

  1. イソブテン、イソプレン、及びスチリルイソプレンよりなる三元共重合体を架橋してなるゴムを主成分とする電解コンデンサ用封口体。
  2. コンデンサ素子を収容したケースと、このケースの開口部を封口する封口体とを有してなる電解コンデンサにおいて、前記封口体は、イソブテン、イソプレン、及びスチリルイソプレンよりなる三元共重合体を架橋してなるゴムを主成分とすることを特徴とする電解コンデンサ。
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