JP6742717B2 - 光学装置、それを備えた露光装置、および物品の製造方法 - Google Patents

光学装置、それを備えた露光装置、および物品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、光学装置、それを備えた露光装置、および物品の製造方法に関する。
光学系を構成する光学素子の製造誤差、組立誤差等により生じる収差等を補正することができる光学装置がある。この光学装置は、反射面の形状を変形可能なミラーを含み、たとえば、投影光学系を介して光を物体に投影する装置(露光装置、レーザ加工装置等)に用いられる。光学装置を投影光学系の光路内に配置し、ミラーの形状を調整することで、収差等を補正することができる。ミラーの形状の調整は、ミラーの裏面に備えられた複数の駆動部により行われるが、駆動部の発熱によりミラーを所望の形状に変形することが困難な場合がある。そこで、特許文献1では、駆動部(電磁石ユニット)を冷却する冷却ユニットを備えた光学装置(反射装置)を開示している。
特開2007−316132号公報
複数の駆動部は、ミラーの変形のしやすさ等により、それぞれ発熱量が異なる。特許文献1の光学装置は、全駆動部を一様に冷却するため、最も発熱量が多い駆動部に合わせて冷却ユニットの冷却能力を設定している。これは、冷却ユニットの大形化およびコスト増を招く。
本発明は、例えば、光学系の性能改善の点で有利な光学装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、光学素子を変形させる光学装置であって、光学素子に取り付けられた第1磁性部材と、第1磁性部材と非接触に対向して配置される第1コイルと、を含み、光学素子を変形させる第1アクチュエータユニットと、光学素子に取り付けられた第2磁性部材と、第2磁性部材と非接触に対向して配置される第2コイルと、を含み、光学素子を変形させる第2アクチュエータユニットと、第1コイルと第2コイルを冷却する冷却部と、を備え、第1アクチュエータユニットが発生する推力は、第2アクチュエータユニットが発生する推力より大きく、冷却部は、第1コイルに連結され、第1コイルから発生した熱を伝える第1伝熱体と、第2コイルに連結され、第2コイルから発生した熱を伝える第2伝熱体と、を含み、第1伝熱体と第2伝熱体はそれぞれ棒状の形状であり、第1伝熱体の径は、第2伝熱体の径よりも大きいことを特徴とする。
本発明によれば、例えば、光学系の性能改善の点で有利な光学装置を提供することができる。
第1実施形態に係る光学装置を適用した露光装置の構成を示す概略図である 光学装置の基本構成を示す概略図である。 第1実施形態に係る光学装置の冷却手段の構成を示す概略図である。 第2実施形態に係る光学装置の冷却手段の構成を示す概略図である。 第3実施形態に係る光学装置の冷却手段の構成を示す概略図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面などを参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係る光学装置を適用した露光装置の構成を示す概略図である。露光装置50は、照明光学系ILと、投影光学系POと、マスク55を保持して移動可能なマスクステージMSと、基板56を保持して移動可能な基板ステージWSと、制御部51と、を有する。以下の図において、上下方向(鉛直方向)にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面内に互いに直交するX軸およびY軸を取っている。照明光学系ILは、光源およびスリット(いずれも不図示)を含む。照明光学系ILは、光源から出射した光をスリットにより、たとえば、XY方向に長い円弧状に整形し、スリット光をマスク55に照明する。マスクステージMS及び基板ステージWSは、それぞれマスク55及び基板56を保持し、投影光学系POを介して光学的にほぼ共役な位置(投影光学系POの物体面及び像面の位置)に配置される。投影光学系POは、所定の投影倍率を有し、マスク55に形成されたパターンを基板56に投影する。制御部51は、マスクステージMS及び基板ステージWSを、投影光学系POの物体面と平行な方向(例えばY方向)に、投影光学系POの投影倍率に応じた速度比で走査させる。これにより、マスク55に形成されたパターンを基板56に転写することができる。
投影光学系POは、平面鏡52と、凹面鏡53と、凸面鏡54と、を含む。照明光学系ILから出射し、マスク55を透過した露光光は、平面鏡52の第1面52aにより光路を折り曲げられ、凹面鏡53の第1面53aに入射する。第1面53aは、反射面であり、入射した露光光は、第1面53aで反射し、凸面鏡54に入射する。入射した光は、凸面鏡54により反射され、第1面53aに入射する。第1面53aで再び反射した露光光は、平面鏡52の第2面52bにより光路を折り曲げられ、基板上に結像する。このように構成された投影光学系POでは、凸面鏡54の表面が光学的な瞳となる。第1実施形態に係る光学装置は、凹面鏡53の第1面53aを変形させ、投影光学系POにおける光学収差を精度よく補正する。
図2(A)〜(C)は、光学装置の基本構成を示す概略図である。図2(A)は、光学装置100の断面図である。図2(B)は、ミラー裏面における磁石の配置を示した概略図である。図2(C)は、冷却プレートに結合する伝熱部材と冷媒の流路を示す概略図である。図2(A)に示すように光学装置100は、ミラー固定部102と、アクチュエータユニット103と、磁石固定部106と、基準プレート121と、センサ123と、伝熱体124および冷却プレート125(冷却部)と、不図示の制御部とを含む。光学装置100は、ミラー固定部102を介してミラー101を裏面から保持する。ミラー101は、薄鏡であり、反射面には使用する光の波長に適したコーティングが施されている。材質は、熱歪みによる形状誤差の発生を抑えるために、低熱膨張光学ガラスを用いる。また、外径が0.1mから2m程度、厚みが数mmオーダーから数cm程度のものを用いることができ、本実施形態では、外形1m、厚さは1cm程度のものを用いる。
基準プレート121は、ミラー固定部102と、コイル固定部122と、センサ123と、を保持する。材質としては、アクチュエータ等からの発熱の影響を抑えるために低熱膨張材を用いる。ミラー固定部102は、ミラー101と重心が一致するようにしてミラー101を固定し、また、基準プレート121の中心に配置される。ミラー固定部102の形状は、円筒形状であり、材質としては基準プレート121と同様に低熱膨張材を用いる。本実施形態では、基準プレート121およびミラー固定部102は、それぞれ同じ材質からなる。
アクチュエータユニット103は、可動子である磁石(磁性部材)104と当該磁石104と非接触に対向して配置される固定子であるコイル105とで構成されるボイスコイルモータである。図2(B)に示すように磁石104は、ミラー101の裏面に放射状に配置されている。磁石104は、磁石固定部106を介してミラー101に配置される。磁石104としては、例えば、磁束密度が高いネオジム磁石が用いられる。磁石固定部106と磁石104との間、および磁石固定部106とミラー101との間は接着剤で固定されている。磁石固定部106は、磁石104の熱歪みの影響がミラー101に及ぶのを低減するため、ミラー101と同じ材質の低熱膨張材である。コイル105は、磁石104に対向し微小な間隔離れた位置になるようコイル固定部122を介して基準プレート121に固定される。アクチュエータユニット103の配置および個数は、ミラー101の目標形状および必要精度により決定される。
アクチュエータユニット103は、コイル105に電流を流すことによって、磁石104とコイル105とを結んだ軸方向にローレンツ力が発生するものであり、ミラー101の反射面を所望の形状に変位させることが可能な推力、及び駆動量をもっている。コイル105と磁石104との間隔は、例えば0.1mmから1mm程度に近接させる必要がある。複数のアクチュエータユニット103は、センサ123が取得したミラー101の形状に関する情報に基づいて、ミラー101が目標形状となるように制御部(不図示)に制御され、駆動する。この際、ミラー固定部102は、ミラー101を変位不能に固定しているので、各アクチュエータユニット103が発生させる力の差により、ミラー101は、X方向には並進せず、X方向に垂直な軸周りにも回転しない。例えば、ミラー固定部102は、各アクチュエータユニット103が発生させる力の差により発生したモーメントに対向するモーメントを発生させる。この結果、ミラー101の姿勢を必要な精度範囲内に保つことができ、ミラー101の姿勢制御は不要となる。
図2(A)に示すように、センサ123は、ミラー裏面と対向する位置に基準プレート121上に複数個配置され、基準プレート121を基準にミラー裏面との距離を計測しミラー101の形状を取得する。また、図2(B)に示すようにセンサ123は、放射状に配置されているが、配置や個数は目的とするミラー101の目標形状および必要精度により決定される。
伝熱体124は、コイル105と放熱部としての冷却プレート125とを連結し、コイル105が発生する熱を冷却プレート125に伝熱する。伝熱体124は、熱伝導性の良い部材からなり、たとえば、銅、アルミあるいはヒートパイプなどを用いる。伝熱体124の形状は、たとえば、棒状であり、長さと太さは、コイル105の発熱量と必要な熱抵抗値から決まる。また、コイル105と伝熱体124とは、接着剤を介して結合している。図2(C)に示すように、伝熱体124と冷却プレート125との結合箇所は、冷却プレート上に放射状に設けられる。冷却プレート125は、内部に流路126が形成され、不図示の温調器から温度制御された冷媒が供給される。伝熱体124で回収されたコイル105の熱は、冷却プレート125に形成された流路126に回収される。冷却プレート125は、銅やアルミなどの熱伝導性の良い材料を用いるとよい。冷媒の流量、流路126の形状は、コイル105の熱を回収するのに必要な熱抵抗値と冷媒の圧力損失などから決定される。本実施形態では、圧力損失を低減させるために、流路126は複数系統の並列構成となっている。また、冷却プレート125は、組み立て性を考慮し分割した構成としてもよい。
アクチュエータユニット103は、コイル105に電流を流すことで推力を発生するため、駆動時にコイル105が発熱する。コイル105の熱は、空気層を介してコイル105から磁石104、磁石104からミラー101に伝熱する。すると、ミラー101は熱変形を起こしミラー101を所望の形状に変形することが困難になりうる。また、コイル固定部122を介してコイル105の熱が基準プレート121に伝わり、伝わった熱により変形すると、それに伴いミラー101がミラー固定部102を介して変形する。また、基準プレート121が熱変形すると、センサ123の位置がずれ、ミラー101の形状を精度良く計測できなくなる。本実施形態では、上述のように、伝熱体124を介してコイル105の熱を冷却プレート125で回収し、基準プレート121およびミラー101の熱変形を抑えている。
ミラー101の目標形状によっては、各アクチュエータユニット103に要求される推力、すなわち、各コイル105の発熱量が異なる。ミラー101等の熱変形を抑えるためには、最も発熱量の大きなコイル105に合わせて、たとえば、伝熱体124を太くしたり、冷却プレート125の厚みを増したり、冷媒の流量を増大させたりする必要がある。これは、装置の大形化およびコスト増を招く。各アクチュエータユニット103の推力は、ミラー101、ミラー固定部102、基準プレート121の構成やミラー101の目標形状に基づいて決まる。コイル105の発熱量は、当該推力に基づいて推定することができる。光学装置100の構成は、推定したコイル105の発熱量により決定される。
図3は、第1実施形態に係る光学装置の冷却手段の構成を示す概略図である。なお、図2(A)で説明した構成要素と同一のものには同一の符号を付し、説明を省略する。光学装置300は、ミラー固定部102の近傍における冷却手段の構成が図2(A)の構成と異なる。すなわち、ミラー固定部102(ミラー101の中心)の近傍に配置されるアクチュエータユニット103aとミラー101の中心から離れた位置に設けられるアクチュエータユニット103bとに備えられた冷却手段の構成が異なる。アクチュエータユニット103aは、コイル105aと磁石104aとで構成され、アクチュエータユニット103bは、コイル105bと磁石104bとで構成される。コイル105aおよびコイル105bは、それぞれ伝熱体が接続される。コイル105aには、伝熱体124aが接続され、コイル105bには、伝熱体124aよりも径が小さい伝熱体124bが接続される。伝熱体124bは、冷却プレート125と連結される。伝熱体124aは、端部にペルチェ素子301が固定され、ペルチェ素子301の放熱面にはヒートシンク303が設けられている。ペルチェ素子301は、伝熱体124aとコイル105aとの連結部周辺に備えられた温度センサ(計測部)302の計測結果に基づいて、制御部(不図示)により温度制御される。具体的には、温度センサ302の値が基準温度(たとえば、環境温度である23度)となるようにペルチェ素子に流す電流値が制御部(不図示)により制御される。以上のように、アクチュエータユニット103bに備えられた冷却手段は、伝熱体124bと、コイル105bから伝熱体124bを介して伝わった熱を一律に放熱する放熱部としての冷却プレート125と、を含む。一方、アクチュエータユニット103aに備えられた冷却手段は、伝熱体124aと、コイル105aから伝熱体124aを介して伝わった熱の放熱量を調節できる放熱部としてのペルチェ素子301と、を含む。なお、ヒートシンク303は水冷式でも空冷式でもよい。あるいは、ヒートシンクを用いずにペルチェ素子301の放熱面を冷却プレート125と連結して放熱してもよい。
本実施形態では、ミラー101の中心部にミラー固定部102を連結することでミラー101を固定している。この場合、ミラー固定部102(ミラーを保持する部分)に近いアクチュエータユニット103aは、ミラー固定部102から離れた位置のアクチュエータユニット103bよりも大きな推力を必要とする。たとえば、一次元の片持ち梁はたわみ量が一定の場合、支持点からの距離の3乗に反比例して荷重(推力)が小さくなる。また、ミラー101の厚みは、ミラーを支持するミラー固定部102の周辺が最も厚く、ミラー固定部102から離れるにつれて薄くなっていく。したがって、ミラー固定部102周辺のアクチュエータユニット103aは、ミラー101を目標形状に変形するために大きな推力を必要とし、コイル105aは、コイル105bよりも発熱量が大きくなる。発熱量が大きくなるコイルは、たとえば、ミラーの厚み、ミラー固定部102とコイルが配置される位置との距離を含むパラメータに基づいて推定することができる。
本実施形態では、伝熱体124aの径を伝熱体124bの径よりも太くし、さらに伝熱体124aの端部にペルチェ素子301を設けることにより、ミラー101の外周部のコイル105bよりもコイル105aに対する冷却能力を強化している。コイル105aよりもミラー固定部102から離れた位置にあり、発熱量が相対的に小さいコイル105bは、伝熱体124aよりも径が細い伝熱体124bおよび冷却プレート125により冷却される。
ミラー101の目標形状に応じてコイルの発熱量は変動するが、特に発熱量の大きいミラー固定部102周辺のコイル105aは、発熱量の変動幅も大きい。本実施形態では、フィードバック制御によりペルチェ素子301の電流値を制御しているので、コイル105aの発熱量に応じて冷却力(放熱量)を制御(調節)できる。また、ペルチェ素子301は、コイル105aに近い伝熱124aの温度に基づいて制御部(不図示)により制御されているので、コイル105aを効率よく冷却できる。もし、ペルチェ素子301の替わりに、一定温度(23℃)の冷媒が供給されるヒートシンクを用いると、ヒートシンクとコイル105a間の熱抵抗(伝熱124aなど)の影響によりコイル105aの冷却効率は低下することになる。本実施形態では、ペルチェ素子301の冷却負荷を低減するために、伝熱124aは、ミラー101の外周部の伝熱124bよりも太くし、コイル105aとペルチェ素子301との熱抵抗値を下げている。
なお、本実施形態では、ペルチェ素子301を用いているが、ペルチェ素子301の替わりに温度フィードバック方式のヒートシンクを用いてもよい。その場合、各ヒートシンクに流れる冷媒の温度を温度センサ302に基づいて、フィードバック制御することになる。また、本実施形態では、光学素子101はミラーであるが透過性の光学素子でもよい。その場合、アクチュエータユニット103、冷却プレート125、ペルチェ素子301は光学素子の光が透過しない非有効領域に配置する。さらに、アクチュエータユニット103aを直接冷却する構成でもよく、伝熱124aは必ずしも必須ではない。
以上のように、本実施形態の光学装置300は、各コイルの発熱量に応じた適切な冷却手段の構成となっており、装置サイズおよびコストの点で有利である。そして、本実施形態によれば、光学系の性能改善の点で有利な光学装置を提供することができる。
(第2実施形態)
図4は、第2実施形態に係る光学装置の冷却手段の構成を示す概略図である。なお、第1実施形態で説明した構成要素と同一のものには同一の符号を付し、説明を省略する。本実施形態に係る光学装置400が第1実施形態と異なる点は、ミラー固定部102の周辺に備えられた伝熱体124aが冷却プレート125を貫通している点である。
この構成によれば、コイル105aの熱は伝熱体124aを介して、ペルチェ素子301およびヒートシンク303に加え、冷却プレート125に伝熱し回収される。したがって、本実施形態では、第1実施形態に比べ、ペルチェ素子301の冷却負荷を低減できるため、小型のペルチェ素子301を選択できる。また、ペルチェ素子301の制御電流を下げることで省エネルギー化を実現できる。本実施形態の光学装置も、第1実施形態と同様の効果を奏する。
(第3実施形態)
図5は、第3実施形態に係る光学装置の冷却手段の構成を示す概略図である。なお、上記実施形態で説明した構成要素と同一のものには同一の符号を付し、説明を省略する。本実施形態に係る光学装置500が上記実施形態と異なる点は、冷却プレートを含まない点、および基準プレート501の構成である。本実施形態の基準プレート501は、冷媒が流れる流路502を有する。流路502は、伝熱体124aおよび124bの近傍に配置される。流路の直径と長さはコイルの発熱量や必要な熱抵抗値に応じて決定される。また、本実施形態では、流路502は、複数系統の並列構成となっている。並列構成で各流路の長さを短くすることで、圧力損失を低減でき、かつ、冷媒の温度上昇による冷却能力の悪化を低減できる。さらに、本実施形態の伝熱体124aおよび伝熱体124bの直径は、各伝熱体と基準プレート501との隙間503が10μmから1mm程度になるように構成されている。
コイル105aおよびコイル105bで発生した熱は、伝熱体124aおよび124bに伝熱し、隙間503の空気層を介して基準プレート501に伝熱し、流路502で回収される。この場合、隙間503に熱伝導率の良い熱伝導部材を挿入することで、冷却効果を向上させることができる。発熱量の大きなコイル105aに連結する伝熱124aは、端部にペルチェ素子301を有し、流路502の冷却能力を補い、コイル105bに比べ冷却能力が強化されている。
本実施形態は、上記実施形態と比べて、別体の冷却プレート125がないため、装置サイズおよび装置構成の点で有利である。特に、基準プレート501内に流路50が形成されているため、基準プレート501の温度は冷媒と略等しい温度となり、光学装置500の置かれている環境温度が変動しても、基準プレート501の温度変動は低減される。本実施形態の光学装置も、第1実施形態および第2実施形態と同様の効果を奏する。なお、上記実施形態の基準プレートは、本実施形態の基準プレート501と置き換えてもよい。
なお、上記実施形態では、露光装置に適用する例を説明したが、上記実施形態に係る光学装置を適用可能な装置は、例えば、EUV光の照射により基板上にレジストの潜像パターンを形成するリソグラフィ装置がある。その他、レーザ加工装置、眼底撮影装置、望遠鏡等にも適用可能である。
(物品の製造方法)
本発明の実施形態にかかる物品の製造方法は、例えば、半導体デバイス等のマイクロデバイスや微細構造を有する素子等の物品を製造するのに好適である。本実施形態の物品の製造方法は、基板に塗布された感光剤に上記の露光装置を用いて潜像パターンを形成する工程(基板を露光する工程)と、かかる工程で潜像パターンが形成された基板を現像する工程とを含む。さらに、かかる製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含む。本実施形態の物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
101 光学素子
103a、b アクチュエータユニット
104a、b 磁性部材
105a、b コイル
124a、b 伝熱体
125 冷却プレート
301 ペルチェ素子
303 ヒートシンク
121 基準プレート
302 計測部

Claims (12)

  1. 光学素子を変形させる光学装置であって、
    前記光学素子に取り付けられた第1磁性部材と、前記第1磁性部材と非接触に対向して配置される第1コイルと、を含み、前記光学素子を変形させる第1アクチュエータユニットと、
    前記光学素子に取り付けられた第2磁性部材と、前記第2磁性部材と非接触に対向して配置される第2コイルと、を含み、前記光学素子を変形させる第2アクチュエータユニットと、
    前記第1コイルと前記第2コイルを冷却する冷却部と、を備え、
    前記第1アクチュエータユニットが発生する推力は、前記第2アクチュエータユニットが発生する推力より大きく、
    前記冷却部は、前記第1コイルに連結され、前記第1コイルから発生した熱を伝える第1伝熱体と、前記第2コイルに連結され、前記第2コイルから発生した熱を伝える第2伝熱体と、を含み、
    前記第1伝熱体と前記第2伝熱体はそれぞれ棒状の形状であり、前記第1伝熱体の径は、前記第2伝熱体の径よりも大きいことを特徴とする光学装置。
  2. 前記冷却部が前記第1コイルを冷却する第1冷却力は、前記冷却部が前記第2コイルを冷却する第2冷却力より大きいことを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
  3. 前記第1冷却力は前記第1コイルの発熱量により決定され、前記第2冷却力は前記第2コイルの発熱量により決定されることを特徴とする請求項2に記載の光学装置。
  4. 前記第1コイルの発熱量は、前記光学素子の厚みを含むパラメータに基づき推定されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光学装置。
  5. 前記光学素子を保持し、前記第1コイルと前記第2コイルが配置される基準プレートを備え、
    前記第1コイルの発熱量は、前記基準プレートが前記光学素子を保持する部分と前記第1コイルが配置される位置との距離を含むパラメータに基づき推定され、
    前記第2コイルの発熱量は、前記基準プレートが前記光学素子を保持する部分と前記第2コイルが配置される位置との距離を含むパラメータに基づいて推定されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光学装置。
  6. 前記第1コイルと前記第2コイルの近傍の温度を計測する計測部と、
    前記冷却部の冷却力を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記計測部の計測結果に基づいて、前記冷却力を制御することを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の光学装置。
  7. 前記第1コイルに連結され、前記第1コイルから発生した熱を伝える第1伝熱体は、前記第1コイルから伝わった熱の放熱量を調節する第1放熱部と、前記第1コイルから伝わった熱を一律に放熱する第2放熱部を備え、
    前記制御部は、前記計測結果に基づいて、前記第1放熱部の放熱量を制御することを特徴とする請求項に記載の光学装置。
  8. 前記計測部は、前記第1コイルの近傍の温度を計測することを特徴とする請求項又はに記載の光学装置。
  9. 前記光学素子を保持し、前記第1コイルと前記第2コイルが配置される基準プレートを備え、
    前記冷却部は、冷媒を流す流路を内部に備えた前記基準プレートを含むことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の光学装置。
  10. 前記光学素子は表面に反射面を有するミラーであり、
    前記ミラーの裏面に設けられることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の光学装置。
  11. 請求項1ないし10のいずれか1項に記載の光学装置を有することを特徴とする露光装置。
  12. 請求項11に記載の露光装置を用いて基板を露光する工程と、
    前記露光された前記基板を現像する工程と、を含み
    現像された前記基板から物品を製造することを特徴とする物品の製造方法。
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