JP6741193B2 - 苗移植機 - Google Patents

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Description

本発明は、植付装置による苗株の植付けとともに、施肥装置によって施肥量調節が可能に圃場走行する苗移植機に関するものである。
先行特許文献1に示す苗移植機は、施肥量調節モータによって施肥量制御可能な施肥装置を備えており、これにより施肥量を細かく増減させることができ、施肥量の適正化を図ることができる。
特開2014−212718号公報
一方、植付装置においては、苗載置部材に積載された苗の重さを受けることにより、苗載置部材の苗取出口で苗が圧縮された状態で株分けされるので、苗載置部材内の苗量が苗の植付けによって次第に減少し、あるいは苗補充によって苗量が増加することにより、一株中の苗の本数が変動し、したがって、植付け本数に対する施肥量の過不足から植付株間の生育差が生じる問題がある。
また、施肥量は施肥量調節モータで調節する必要があるので、モータが故障した場合は施肥量の調節ができず、所要の施肥量を確保できないので、苗の生育が不安定になる問題がある。
さらに、施肥量調節モータの修理のために作業時間が延びる、あるいは作業日を変更せざるを得なくなり、苗植付作業の適期を逃してしまう問題がある。
本発明の目的は、苗植付部の施肥装置によって施肥しつつ植付けた苗株中の各苗について、所要の施肥量を確保して安定生育を可能とする苗移植機を提供することにある。
請求項1に係る発明は、圃場に苗を移植する植付装置(4)と、前記植付装置(4)による植付苗に施肥する施肥装置(5)と、前記施肥装置(5)の施肥量を変更調節する施肥量調節装置(400)とを走行車体(2)に備えて圃場走行可能な苗移植機において、
前記植付装置(4)の積載苗量を検知する積載苗量検知部材(53)を設け、前記積載苗量検知部材(53)が検知した苗量に合わせて前記施肥量調節装置(400)により施肥量を増減制御するよう構成し、
前記施肥量調節装置(400)は、エンジン(20)からの外部取出動力の伝達を受ける植付クラッチケース(25)から、施肥駆動ロッド機構(330)を介して駆動力を得るよう構成し、
前記施肥駆動ロッド機構(330)は、前記植付クラッチケース(25)に一端部が連結されて上下方向に往復移動するメイン駆動ロッド(331)と、
前記メイン駆動ロッド(331)から駆動力の伝達方向を変更するために左右方向に延びた中継ロッド(332)と、
前記中継ロッド(332)の他端部(332a)から駆動力を前記施肥量調節装置(400)側に伝達するサブ駆動ロッド(333)とを備え、
前記中継ロッド(332)は、肥料を搬送するための施肥ホース(62)を下方から支持するよう構成したことを特徴とし、さらに、
前記施肥装置(5)の肥料ホッパ(H)内に、扇状構成の肥料補給用均平板を設け、
前記肥料補給用均平板は、前記肥料ホッパ(H)内の後面の左右中心位置から放射状に複数のプレート(P…)を配置し、各プレート(P)が放射中心側から下方に傾斜するよう構成し、
前記積載苗量検知部材(53)は、積載苗と接触する長さによって苗量を検出する導通性の接触板(53b)によって構成し、前記接触板(53b)は、前記植付装置(4)の苗取出し位置に及ぶ範囲の積載苗案内溝部(51g)の側面(51s)で、且つ溝底から所定の高さ位置(A)に配置してなることを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記施肥量調節装置(400)は、前記施肥装置(5)の繰出動作量を回転動作位置に応じて調節する施肥量調節軸(420)と、前記施肥量調節軸(420)を回転伝動する伝動経路に介設する調節伝動ギア(410b)と、前記施肥量調節軸(420)の軸上で前記調節伝動ギア(410b)との間の回転伝動を断続する切替クラッチ(421)と、前記切替クラッチ(421)の前記施肥量調節軸(420)側で回転伝動を
断続操作する手動操作レバー(421a)とによって構成したことを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1または請求項2に係る発明において、前記植付装置(4)は、苗を積載する苗載置部材(51)と、苗を取出して植付ける苗植付部(52)とから構成し、前記苗植付部(52)は、前記苗載置部材(51)の下端に臨んで隣接間に延びる植付伝動ケース(50)と、前記植付伝動ケース(50)から駆動力を受けて苗植付具(52a)を前後方向に回転支持するロータリケース(50b)と、前記ロータリケース(50
b)の後部に取付けた保護部材(50c)と、前記保護部材(50c)と障害物との接触を検出する接触センサ(50d)とを備え、前記接触センサ(50d)によって接触検出を発報する報知装置を設けたことを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項に係る発明において、前記走行車体(2)に無段変速装置(23)と、この無段変速装置(23)の出力を切り替える変速制御アクチュエータ(23a)とを備え、前記接触センサ(50d)の接触検知により、前記変速制御アクチュエータ(23a)が前記無段変速装置(23)を中立に切り替えて走行を停止することを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項に係る発明において、前記走行車体(2)に無段変速装置(23)と、この無段変速装置(23)の出力を切り替える変速制御アクチュエータ(23a)とを備え、前記接触センサ(50d)の接触検知により、前記変速制御アクチュエータ(23a)が前記無段変速装置(23)を所定時間について前進側に出力し、その後中立に切り替えて走行を停止することを特徴とする。
請求項1に係る発明により、施肥装置(5)は、積載苗量検知部材(53)による検知苗量の多少に合わせて施肥量調節装置(400)によって施肥量が調節され、積載苗量が多いときに施肥量を増加し、また、積載苗量が少ないときに施肥量を減少することで一株中の苗一本当たりの施肥量を一定に維持することができるので、一株中の苗量が変動しても、苗の安定生育が可能となる。
加えて、施肥駆動ロッド機構(330)をコンパクトに構成することが出来、施肥ホース(62)を、左右方向に配置された中継ロッド(332)の上方を通過させ、下方から支持するよう構成したことにより、中継ロッド(332)が施肥ホース(62)の下方への垂れ下がりを防止するので、肥料が圃場に供給されるタイミングが遅れたり、肥料が施肥ホース(62)内に溜まったりすることが防止され、施肥精度が向上する。また、施肥ホース(62)が周辺の部材に圧迫され、潰れたり変形したりすることを防止できるので、耐久性が向上すると共に、肥料の移動が妨げられることが防止されることによって、施肥精度がさらに向上する。
加えて、積載苗量検知部材(53)は、積載苗案内溝部(51g)の側面(51s)に配置した導通式センサ(53b)が苗取出し位置までの積載苗量の変化を連続的に検出することから、施肥量を連続的に調節できるので、施肥量のムラが生じにくく、適量の肥料の供給が可能になる。
また、積載苗案内溝部(51g)の溝底から所定の高さ位置(A)に積載苗量検知部材(53)を配置したことにより、苗を積載する際に苗下面を受ける受具や積載苗の下面の土部分と直接接触することが防止され、積載苗量検知部材(53)が破損することが防止される。
加えて、肥料ホッパ(H)に、扇状構成の肥料補給用均平板を設けたことにより、肥料補給する際に、重い肥料袋をホッパの上で左右に移動する操作を要することなく、長手方向に均して補給することが可能となる。
請求項に係る発明により、請求項1に係る発明の効果に加え、施肥量調節装置(400)は、施肥量調節軸(420)の軸上に設けた切替クラッチ(421)の施肥量調節軸(420)側に設けた手動操作レバー(421a)の操作によって調節伝動ギア(410b)からの伝動が断続されることから、切替クラッチ(421)の回転伝動時は、調節伝動ギア(410b)に受ける回転伝動によって施肥量調節軸(420)が施肥装置(5)の繰出動作量を調節し、また、切替クラッチ(421)の伝動切断時は、手動操作レバー(421a)による施肥量調節軸(420)の回転操作によって施肥装置(5)の施肥量を調節することができるので、施肥量調節モータ(410)が故障しても植付け作業の中断が防止される。
請求項に係る発明により、請求項1または請求項に係る発明の効果に加え、ロータリケース(50b)の後部に保護部材(50c)を設けたことにより、ロータリケース(50b)や苗植付具(52a)が障害物から保護されるので、苗植付部(52)の破損が防止される。
また、接触センサ(50d)が障害物との接触を検知すると報知装置が発報することによって障害物との接触を操縦者が早期に認識できるので、保護部材(50c)が障害物に接触し続けてロータリケース(50b)等に負荷がかかることを防止できる。
請求項に係る発明により、請求項に係る発明の効果に加え、ロータリケース(50b)の後部の保護部材(50c)が障害物と接触すると、接触センサ(50d)の検出によって無段変速装置(23)が中立に制御されて走行が停止することにより、保護部材(50c)が障害物に接触した状態でそれ以上の機体移動が防止されるので、接触負荷の増大によるロータリケース(50b)側の破損が防止される。
請求項に係る発明により、請求項に係る発明の効果に加え、ロータリケース(50b)の後部の保護部材(50c)が障害物と接触すると、接触センサ(50d)の検出によって無段変速装置(23)が所定時間の前進走行の後に中立に制御されて走行が停止することにより、保護部材(50c)について障害物との接触が解消されるので、接触負荷によるロータリケース(50b)側の破損を最小限度に抑えることができる。
苗移植機の植付装置周りの側面図 積載苗量検知部材の別の構成例に係る苗載台の横断面図 高速繰出調節機構の施肥量制御部の側面図(a)およびそのC矢視図(b) ロータリケース後部の側面図 新旧の網形状図対比(a,b) 肥料補給用均平板の斜視図 プレート支持部の側面図(a)および隣接プレートとの関係図(b) 肥料ホッパの肥料補給開始時(a)および補給完了時(b)の斜視図 施肥装置を搭載した8条植の乗用型田植機の側面図 施肥装置を搭載した8条植の乗用型田植機の平面図 (a)施肥装置を田植機の後方から視た時の概略背面図、(b)施肥装置を右側面から視た時の概略側面図、(c)施肥駆動ロッド機構を示した概略斜視図 の施肥装置の繰出部の左側面断面図 高速繰出調節機構等の構成を示すための、図11(b)の要部拡大図 コントローラーを中心として、各種センサーと制御対象となる施肥量調節モーター等との制御関係を示す模式図
上記技術思想に基づいて具体的に構成した発明の実施形態について、以下に図面を参照しつつ詳細に説明する。
(施肥量制御)
苗移植機は、植付装置周りの側面図を図1に示すように、走行車体2の運転席31の後ろに施肥装置5を配置し、その後方に植付装置4を昇降リンク装置3によって昇降可能に支持して施肥植付走行可能に構成される。
植付装置4は、多条の苗植付け条別の苗案内溝を形成した苗載台51、その下端を受ける苗取出口51a、苗株を植付ける植付具52aを備える苗植付部52、均平用のフロート55,56等を備える。
苗載台51には、案内溝内のマット状の苗の積載上端位置を検出する積載苗量検知部材として、苗取出口51aに至る範囲に縦方向に複数のスイッチ53a…を設けることにより、積載苗量を複数段階に検出可能に構成する。
施肥装置5は、肥料ホッパ60から植付け条別の繰出部61と施肥ホース62とを備え、各施肥ホース62をフロート55,56に開口し、高速繰出調節機構400によって所要の繰出速度の施肥動作を可能に構成し、苗載台51の複数のスイッチ53a…の検出に応じた繰出速度で繰出部61を制御する。
このように、施肥装置5は、積載苗量検知部材による検知苗量の多少に合わせて高速繰出調節機構400によって施肥量が調節され、積載苗量が多いときに施肥量を増加し、また、積載苗量が少ないときに施肥量を減少することで、一株中の苗一本当たりの施肥量を一定に維持することができるので、一株中の苗量が変動しても、苗の安定生育が可能となる。
また、積載苗量検知部材の別の構成例について説明すると、苗載台の横断面図を図2に示すように、苗マットの両側に接触可能に長い電極状の導通式センサ53bを苗載台51の苗案内溝側面に沿って設けることにより、苗の検知による施肥量の増減が階段状になることなく株取位置まで連続的に検出できるので、施肥量のムラが生じにくく、適量の肥料の供給が可能になる。
この場合において、導通式センサ53bを積載苗案内溝部の溝底から所定の高さAに配置することにより、苗を積載する際に苗下面の受具や土部分と直接接触することが防止され、積載苗量検知部材が破損することが防止される。
(施肥量調節装置)
次に、施肥装置5の施肥量を調節する施肥量調節装置である高速繰出調節機構について説明する。
高速繰出調節機構400は、後述の施肥伝動機構300に組込まれて施肥装置5の施肥量を電動調節可能に構成するとともに、切替クラッチ421によって手動調節操作可能に構成する。
詳細には、高速繰出調節機構400は、その施肥量制御部の側面図(a)およびそのC矢視図(b)を図3に示すように、施肥装置5の繰出速度を回転位置に応じて調節する施肥量調節軸であるボールネジ420の一端に切替クラッチ421を設け、この切替クラッチ421に調節伝動ギア410bを設けて施肥量調節モータ410の回転出力を受け、切替クラッチ421のボールネジ420側に所定のストロークBで断続操作可能に手動操作レバー421aを設ける。
上記構成の施肥量制御部を備える高速繰出調節機構400は、手動操作レバー421aによって切替クラッチ421を接続することにより、施肥量調節モータ410による施肥量の電動制御調節が可能となり、また、手動操作レバー421aによって切替クラッチ421を切断することにより、手動操作レバー421aによるボールネジ420の回転操作が可能となることから、手動操作レバー421aの操作に応じて施肥量の調節が可能となる。
したがって、高速繰出調節機構400により、センサ対応の高精度の施肥量調節を確保しつつ、施肥量調節モータ410の故障時においても、手動操作による施肥量調節が可能となるので、植付け作業を続行することができる。
(ロータリケース)
次に、苗植付部52のロータリケース50bは、苗載置部材51の下部に左右方向に延びる植付伝動ケース50から後方に突出し、苗植付具52aを装着して構成される。
ロータリケース50bの後部には、要部側面図を図4に示すように、壁等の障害物との接触を保護する保護部材50cと、この保護部材50cが後方の障害物に接触したことを報知装置によって知らせるように接触センサ50dを設ける。
このように、ロータリケース50bの後部に保護部材50cを設けることにより、ロータリケース50bや苗植付具52aが障害物から保護されるので、苗植付部52の破損が防止される。
また、障害物接触センサ50dが障害物との接触を検知すると報知装置が発報することによって操縦者が早期に認識できるので、保護部材が障害物に接触し続けてロータリケース等に負荷がかかることを防止できる。
この場合において、走行車体2に無段変速装置23と、この無段変速装置23の出力を切り替える変速制御アクチュエータ23aとを備え、前記接触センサ50dの接触検知により、前記変速制御アクチュエータ23aが無段変速装置を中立に切り替えて走行を停止するように走行制御することにより、保護部材50cが障害物に接触した状態でそれ以上の機体移動が防止されるので、接触負荷の増大によるロータリケース50b側の破損が防止される。
また、接触センサ50dの接触検知により、前記変速制御アクチュエータ23aが無段変速装置23を所定時間について前進側に出力し、その後中立に切り替えて走行を停止するように走行制御することにより、保護部材50cについて障害物との接触が緩和され、または解消されるので、接触負荷によるロータリケース50b側の破損を小さく抑えることができる。
(ラジエタファン)
次に、ラジエータの冷却用電動ファンの制御について説明すると、田植機のラジエータ冷却用電動ファンは、キーオンで定速運転し、サーモスタット無し仕様の田植機は、冷涼気候下の苗つぎの際のオーバークールが懸念されることから、ラジエタのウォータアウトレットパイプにサーモスイッチを設定し、冷却水温が77℃未満でファンを停止する制御を設ける。
上記制御により、サーモスタット無し仕様の田植機におけるエンジンのオーバークールを防止して、オーバークールに伴う燃費悪化や、冷却水温度の上下によるエンジンの熱応力の繰返しを軽減することができる。
また、ウォータアウトレットパイプにサーモメータを設定し、冷却水温に応じてファン回転数を比例制御することによっても、上記同様に、サーモスタット無し仕様の田植機におけるエンジンのオーバークールを防止して、オーバークールに伴う燃費悪化や、冷却水温度の上下によるエンジンの熱応力の繰返しを軽減することができる。
また、冷却水温が77℃以上でファンを運転し、77℃未満でファンを停止する制御を設けることにより、大容量のジェネレータ搭載を要することなく、充放電のバランスを改善して施肥機等による電気使用量の増加に対応することができる。
(肥料ホッパ)
次に、施肥装置の肥料ホッパ内に設ける網について説明すると、新旧の網形状図を図5(a,b)に示すように、従来の網(b)は、四隅の角型の引掛け部とホッパHの側面との接触部に肥料が挟まって網の取外しに支障を生じていたことから、網(a)の四隅の引掛け部を丸くしてホッパ側面との接触部分を無くすことにより、ホッパ内に嵌め込まれた網を容易に取外すことができる。
また、肥料補給用均平板の斜視図を図6に示すように、肥料ホッパ内に扇状構成の肥料補給用均平板を設けることにより、細長いホッパHに肥料補給する際に、重い肥料袋をホッパの上で左右に移動する操作を要することなく、長手方向に均して補給することが可能となる。
詳細には、肥料補給用均平板は、機体の左右方向に長いホッパH内の後面の左右中心位置から放射状に複数のプレートP…を配置し、プレート支持部の側面図を図7(a)に示すように、各プレートPが放射中心側から下方に傾斜するように裏面に戻しバネを設けて軸支し、また、隣接プレートPとの関係図を図7(b)に示すように、各プレートPが隣接する内側のプレートPを上に載せるように縁を重ねて構成する。
上記構成の肥料補給用均平板は、肥料ホッパの肥料補給時の斜視図を図8(a)に示すように、肥料袋から粒状の肥料が放射中心位置に供給されると、外側方に向いたプレートPが肥料の重量で大きく傾斜し、内方位置のプレートPが小さく傾斜することから、側方への傾斜によって肥料が両側方に流動し、次いで、その内方位置のプレートPの傾斜に肥料の流動線が移行することによって肥料が側端から内方まで均一に流動案内され、ホッパH内に肥料が満たされた時点では、補給完了時の斜視図を図8(b)に示すように、全プレートP…がホッパHの後面に貼り付くように、ホッパHの後面に沿って折り畳まれて邪魔にならない。
(関連機器)
次に、上述の発明の適用対象となる苗移植機について、関連する機器を中心に説明する。
図9は、8条植の乗用型田植機1の側面図であり、図10は、その平面図である。
この田植機1は、走行車体2の後側に昇降リンク装置3を介して植付装置4が昇降可能に装着され、走行車体2の後部上側に施肥装置5の本体部分が設けられている。
走行車体2は、駆動輪である左右一対の前輪10及び左右一対の後輪11を備えた四輪駆動車両であって、機体の前部にミッションケース12が配置され、そのミッションケース12の左右側方に前輪ファイナルケース13が設けられ、該左右前輪ファイナルケース13の操向方向を変更可能な各々の前輪支持部から外向きに突出する左右前輪車軸に前輪10がそれぞれ取り付けられている。
また、ミッションケース12の背面部にメインフレーム15の前端部が固着されており、そのメインフレーム15の後端左右中央部に前後水平に設けた後輪ローリング軸を支点にして後輪ギヤケース18がローリング自在に支持され、その後輪ギヤケース18から外向きに突出する左右後輪車軸に後輪11がそれぞれ取り付けられている。
エンジン20は、メインフレーム15の上に搭載されており、該エンジン20の回転動力が、ベルト伝動装置21及びHST(静油圧式無段階変速機)23を介してミッションケース12に伝達される。
ミッションケース12に伝達された回転動力は、ミッションケース12内のトランスミッションにより変速された後、走行動力と外部取出動力に分離して取り出される。そして、走行動力は、一部が前輪ファイナルケース13に伝達されて左右一対の前輪10、10を駆動すると共に、残りが後輪ギヤケース18に伝達されて左右一対の後輪11、11を駆動する。
また、外部取出動力は、走行車体2の後部に設けた植付クラッチケース25に伝達され、それから植付伝動軸26によって植付装置4へ伝達されるとともに、施肥装置100へも伝達される。施肥装置100については更に後述する。
エンジン20の上部はエンジンカバー30で覆われており、その上に運転席31が設置されている。運転席31の前方には各種操作機構を内蔵するボンネット32があり、その上方に前輪10を操向操作する操縦ハンドル34が設けられている。
また、ボンネット32で覆われた内部には、施肥装置100により圃場に散布される施肥量を、作業者が設定するための施肥量設定パネル200、及び施肥装置100の動作等を制御するコントローラー210が収納されている。施肥量設定パネル200からの入力信号はコントローラー210に送られる(図14参照)。また、施肥量設定パネル200に代えて、又は、それに加えて、施肥量設定パネル200と同等又はそれ以上の機能を備えたタブレット端末250を備える構成であっても良い。これらに関しては、更に後述する。
エンジンカバー30及びボンネット32の下端左右両側は水平状のフロアステップ35になっている。フロアステップ35は一部格子状になっており(図10参照)、フロアステップ35を歩く作業者の靴についた泥が圃場に落下する構成となっている。
昇降リンク装置3は平行リンク構成であって、1本の上リンク40と左右一対の下リンク41を備えている。上リンク40及び下リンク41は、それらの基部側がメインフレーム15の後端部に立設した背面視で門形のリンクベースフレーム42に回動自在に取り付けられ、それらの先端側に縦リンク43が連結されている。そして、縦リンク43の下端部に、植付装置4に回転自在に支承された連結軸44が挿入連結され、連結軸44を中心として植付装置4がローリング自在に連結されている。
メインフレーム15に固着した支持部材と上リンク40に一体形成したスイングアーム(図示せず)の先端部との間に昇降油圧シリンダー46が設けられており、昇降油圧シリンダー46を油圧で伸縮させることにより、上リンク40が上下に回動し、植付装置4がほぼ一定姿勢を保持したまま昇降する。
植付装置4は、8条植の構成で、フレームを兼ねる植付伝動ケース50、マット苗(図示省略)を載せて左右往復動し苗を一株分ずつ各条の苗取出口51a(図10参照)に供給するとともに、横一列分の苗を全て苗取出口51aに供給すると、苗送りベルト51bにより苗を下方に移送する苗載せ台51、及び、苗取出口51aに供給された苗を苗植付具52aによって圃場に植付ける苗植付部52等を備えている。
植付装置4の下部には中央にセンターフロート55、その左右両側にサイドフロート56がそれぞれ設けられている。これらフロート55、56を圃場の泥面に接地させた状態で機体を進行させると、フロート55、56が泥面を整地しつつ滑走し、その整地跡に苗植付部52により苗が植付けられる。
各フロート55、56は、圃場表土面の凹凸に対応して前端側が上下動する如く回動自在に取り付けられており、植付作業時にはセンターフロート55の前部の上下動が迎角制御センサー1141(図14参照)により検出され、その検出結果に対応して昇降油圧シリンダー46を制御する油圧バルブ(図示省略)を切り替えて植付装置4を昇降させることにより、苗の植付深さを常に一定に維持する。
施肥装置100は、肥料ホッパーに貯留されている粒状の肥料を、各苗植付条毎に設けられている繰出部61によって一定量ずつ繰り出し、その肥料を施肥ホース62でセンターフロート55及びサイドフロート56の左右両側に取り付けた施肥ガイド63まで導き、施肥ガイド63の前側に設けた作溝体64によって苗植付条の側部近傍に形成される施肥溝内に落とし込む構成となっている。
そして、ブロアー用電動モーター66で駆動するブロアー67で発生させたエアが、左右方向に長いエアチャンバー68を経由して施肥ホース62に吹き込まれ、施肥ホース62内の肥料を風圧で強制的に搬送する構成となっている。
また、肥料ホッパーは、図10に示す通り、左側肥料ホッパー60Lと、右側肥料ホッパー60Rとに一定の隙間を空けて分離されて配置されており、その隙間には、高速繰出調節機構400が配置されている。この高速繰出調節機構400は、施肥伝動機構300を介して伝達される駆動力を利用して肥料を設定量ずつ繰り出すための繰出部61から繰り出される施肥量を調節するための機構である。施肥伝動機構300、高速繰出調節機構400については、更に後述する。
高速繰出調節機構400を、左側肥料ホッパー60Lと右側肥料ホッパー60Rの間の隙間に配置する構成としたことにより、左右の肥料ホッパー60L、60Rへの肥料の補給等の様々な作業において邪魔にならず、また、左右の肥料ホッパー60L、60Rの後部への傾斜も可能となる。
植付装置4には整地ローター27(第1整地ローター27aと第2整地ローター27bの組み合わせを単に整地ローター27と言うことがある)が取り付けられている。
また、苗載せ台51は、植付装置4の全体を支持する左右方向と上下方向に幅一杯の矩形の支持枠体65の上端部においてスライド可能に支持された支持ローラー65aにより左右方向にスライドする構成である。
また、走行車体2の前部左右両側には、補給用の苗を載せておく左右一対の予備苗枠38が設けられている。
また、操縦ハンドル34の近傍には、作業者による施肥量の減量設定を可能にした減肥設定スイッチ500が設けられており、例えば、標準の施肥量から0%減〜100%減までの間の任意の減量を設定できるスイッチである。減肥設定スイッチ500から入力された入力信号は、コントローラー210へ送られる(図14参照)。
尚、減肥設定スイッチ500に代えて、減肥設定スイッチ500と同等又はそれ以上の機能を備えたタブレット端末250を備える構成であっても良い。
また、左右一対の前輪10,10には、前輪10,10間の圃場における肥料濃度を検知するための電極板1100(図9参照)が配置されており、肥料濃度検知センサー1110(図14参照)を構成している。肥料濃度検知センサー1110で検知された肥料濃度の信号はコントローラー210へ送られる。電極板1100に関しては、更に後述する。
また、走行車体2の先端中央部には走行車体2の傾斜を検知する傾斜検知センサー1120(図9参照)が設けられており、傾斜検知センサー1120での検知結果はコントローラー210へ送られる(図14参照)。
また、操縦ハンドル34の前方であってボンネット32の上方にはGPS(Global Positioning System)機能を備えたGPS受信機1130(図10参照)が搭載されており、その受信信号はコントローラー210へ送られる(図14参照)。
また、平面視で、左右一対の前輪10,10の先端部より前であって、左右一対の前輪10,10の外側とフロアステップ35の外側のほぼ中間位置に、肥料濃度の検出に利用する圃場の水深を検知するために左右一対の超音波センサー1140が設けられており、超音波センサー1140による検知結果はコントローラー210へ送られる(図14参照)。超音波センサー1140を上記位置に取り付けたことにより、前輪10により持ち上げられた泥で水深の誤検知を防止出来るとともに、センサーの破損を防止出来る。水深データの検知に関しては、更に後述する。
以下、本実施の形態の施肥装置100の各部の構成について更に説明する。
図11(a)は、本実施の形態の施肥装置100を田植機1の後方から視た時の概略背面図であり、左側肥料ホッパー60Lは、基本的に右側肥料ホッパー60Rと同じ構造であるので、その一部の図示を省略した。また、図11(b)は、本実施の形態の施肥装置100を右側面から視た時の概略側面図であり、高速繰出調節機構400の概略構成を示すために、便宜上、右側肥料ホッパー60Rの図示を省略した。
また、図12は、本実施の形態の施肥装置100の繰出部61の左側面断面図である。
また、図13は、高速繰出調節機構400等の構成を示すための、図11(b)の要部拡大図である。
尚、図13において、揺動アーム350は図中の奥側に配置されており、揺動アーム連結プレート357はその手前側に配置されており、ガイドプレート355は、揺動アーム350と揺動アーム連結プレート357の間に配置されているが、奥側の揺動アーム350を見易くするために、便宜上、ガイドプレート355を二点鎖線で表している。
右側肥料ホッパー60Rは右側の4条分が共用で、上部に開閉可能な蓋60aが取り付けられている。右側肥料ホッパー60Rの下部は施肥条数分(4条分)に分岐して漏斗状60bになっており、その下部が各繰出部61の上端に接続されている。左側肥料ホッパー60Lについても上記構成と同じである。
図12に示す通り、繰出部61は、右側肥料ホッパー60R内(又は、左側肥料ホッパー60L内)の肥料を下方に繰り出す2個の第1繰出ロール73A及び第2繰出ロール73Bを内蔵している。これらの繰出ロール73A及び73Bは、外周部に溝状の凹部74が形成された回転体で、左右方向に設けた共通の繰出軸75の角軸部75a(図示例は四角軸)にそれぞれ一体回転する構成で嵌合している。尚、繰出軸75の駆動源については、図11(a)、(b)を用いて更に後述する。
第1繰出ロール73A及び第2繰出ロール73Bが図12の矢印方向に回転することにより、左側肥料ホッパー60L(又は、右側肥料ホッパー60R)から落下供給される肥料が凹部74に収容されて下方に繰り出される。第1繰出ロール73A及び第2繰出ロール73Bにより繰り出された肥料は、下端の吐出口61aから吐出される。
繰出部61の吐出口61aには、前端部がエアチャンバー68(図9、図10参照)の背面部に前後方向に挿入連結されて、後端部が繰出部61の吐出口61aに連通する接続管(図示省略)が接続されている。
一方、エアチャンバー68の左端部はエア切替管(図示省略)を介してブロアー67(図9、図10参照)に接続されており、該ブロアー67からのエアがエアチャンバー68を経由し接続管から繰出部61の吐出口61aを通過する際に、肥料を巻き込みながら施肥ホース62側に吹き込まれる構成となっている。
また、図示例の第1繰出ロール73A及び第2繰出ロール73Bの凹部74の数は6個であり、両者の凹部74の位置が隣り合わない様にするために、その位相は異ならせて配置されている。これにより、第1繰出ロール73A及び第2繰出ロール73Bの各凹部74が交互に肥料を繰り出すこととなり、吐出口61aから吐出される肥料の量が時間的に均等化されている。
第1繰出ロール73A及び第2繰出ロール73Bの何れかを繰出軸75から外して位相を適当に変更して付け直すことにより、第1繰出ロール73A及び第2繰出ロール73Bの凹部74の位相を等しくすることも出来る。これで、圃場に点状に肥料を散布するときに適用可能となる。
又、繰出部61の内部には、凹部74が下方に移動する側(前側)の第1繰出ロール73A及び第2繰出ロール73Bの外周面に摺接するブラシ76が着脱自在に設けられている。このブラシ76によって第1繰出ロール73A及び第2繰出ロール73Bの凹部74に肥料が摺り切り状態で収容され、第1繰出ロール73A及び第2繰出ロール73Bによる肥料繰出量が一定に保たれる。
ここで、主として図11(a)、図11(b)を参照しながら上述した繰出軸75(図12参照)の駆動源について説明する。
即ち、繰出軸75は、繰出部61の外壁部を外側に貫通して突き出しており、その突き出した先端部には繰出駆動ギヤ81(図11(a)参照)が固定されており、繰出駆動ギヤ81には、植付クラッチケース25側からの回転駆動力を伝達する繰出伝達ギヤ82と回動可能に噛み合わされている。
各繰出伝達ギヤ82は、図11(a)に示す通り、各繰出部61の下端部において左右方向に回動可能に配置された繰出回動シャフト310L、310Rにそれぞれ固定されている。そして、繰出回動シャフト310L、310Rが間歇的に回転動作することにより、繰出伝達ギヤ82、及び繰出駆動ギヤ81を介して、第1繰出ロール73A及び第2繰出ロール73Bが図12の矢印方向に間歇的に回動する。
ここで、図11(a)、図11(b)を用いて、繰出回動シャフト310L、310Rを回動するための、施肥伝動機構300、施肥駆動ロッド機構330、及び揺動アーム350等を中心に説明する。
図11(a)、図11(b)に示す通り、走行車体2の後部に固定された植付クラッチケース25の後面から突出するクランクアーム25aが出力回転し、クランクアーム25aに一端部が連結された施肥駆動ロッド機構330を介することで上下方向の往復動作に変換されて、揺動アーム350の一端部350aに伝達される構成である。ここで、揺動アーム350は、高速繰出調節機構400により、前後方向であって水平移動可能に構成された揺動支点ピン360により揺動可能に支持されている。
尚、高速繰出調節機構400については、図13を用いて更に後述する。
揺動アーム350が、揺動支点ピン360を揺動支点として上下方向に揺動することで、上側の一端部370aが揺動アーム350の他端部350bに連結された繰出伝動アーム370が上下方向に往復移動して、繰出伝動アーム370の下側の他端部370bに連結された繰出入力アーム380(図13参照)を介して、一方向クラッチ機構390へ伝達される構成である。一方向クラッチ機構390から左右方向に突き出した一方向クラッチ回動軸391L、391Rは、それぞれ繰出回動シャフト310L、310Rと連結固定されている。
本実施の形態では、繰出伝動アーム370、繰出入力アーム380、一方向クラッチ機構390及び、繰出回動シャフト310L、310Rを含む構成をまとめて施肥伝動機構300と呼ぶ。
ここで、施肥駆動ロッド機構330について、主として図11(c)を参照しながら更に説明する。図11(c)は、施肥駆動ロッド機構330を示した概略斜視図である。
図11(c)に示す通り、施肥駆動ロッド機構330は、クランクアーム25aに一端部が連結されて上下方向に往復移動するメイン駆動ロッド331と、メイン駆動ロッド331から駆動力の伝達方向を変更するために左右方向に延びた中継ロッド332と、メイン駆動ロッド331と中継ロッド332との間に連結配置されて、中央部の揺動連結支点ピン334aを支持軸として、メイン駆動ロッド331の上下動に連動して両端が上下方向に揺動する揺動連結プレート334と、中継ロッド332の他端部332aから駆動力を揺動アーム350に伝達するサブ駆動ロッド333とで構成されている。揺動連結支点ピン334aは、走行車体2のフレームに固定されている。
上記構成によれば、施肥駆動ロッド機構330の構成がコンパクトに出来る。
また、上記構成によれば、メイン駆動ロッド331とサブ駆動ロッド333の連結部にスペースが確保出来るので、中継ロッド332近傍を通過する施肥ホース62を、中継ロッド332の上方を通過すべく配置出来る。
施肥ホースを、左右方向に配置された中継ロッド332の上方を通過させることで、下方から支持される構成としたことにより、中継ロッド332が施肥ホース62の下方への垂れ下がりを防止することができるので、肥料が圃場に供給されるタイミングが遅れたり、肥料が施肥ホース62内に溜まったりすることが防止され、施肥精度が向上する。
また、施肥ホース62が周辺の部材に圧迫され、潰れたり変形したりすることを防止できるので、耐久性が向上すると共に、肥料の移動が妨げられることが防止され、施肥精度が向上する。
また、植付装置がリフトアップされる際に、中継ロッド332近傍の施肥ホース62が上方に曲がっても、施肥ホース62を、左右方向に配置された中継ロッド332の上方を通過させて設けたことにより、中継ロッド332が邪魔にならない。
次に、主として図13を参照しながら、施肥伝動機構300の揺動アーム350を中心とする構成と、高速繰出調節機構400について更に説明する。
図13に示す通り、揺動アーム350は、細長い略直方体形状の筐体であり、その左右側面には、図中奥側壁と手前側壁とを貫通した揺動支点ピン移動用長孔351が形成されている。また、揺動支点ピン移動用長孔351の前端部351bは、繰出伝動アーム370の一端部370aに隣接する位置まで形成されている。
そして、揺動支点ピン移動用長孔351を図中奥側から手前側に向けて貫通するべく配置された揺動支点ピン360が、その揺動支点ピン移動用長孔351の両端間を高速で水平移動可能に配置されており、その揺動支点ピン360の先端部(図中手前側)は、一方向クラッチ機構390の左側に立設固定されたガイドプレート355の上部に、揺動支点ピン移動用長孔351に対応して形成されたガイド用長孔356の内周縁部により高速で水平移動可能に支持されている。
また、揺動アーム350の一端部350aは、揺動アーム連結プレート357の一端部357aとともに、サブ駆動ロッド333の上端部333aと回動可能に連結されている。尚、揺動アーム連結プレート357の他端部357bは、ガイドプレート355上のガイド用長孔356の後端部356aに隣接した位置の連結プレート回動軸358を中心として回動可能に連結されている。
尚、図13では、揺動支点ピン移動用長孔351の前端部351bが、側面視で、繰出伝動アーム370の連結部である一端部370aと重なる位置に形成されていない構成が示されているが、これに限らず例えば、双方の位置が、側面視で完全に重なる構成としても良い。但しこの場合、揺動支点ピン360が前端部351bに移動した際に、繰出伝動アーム370との連結部である一端部370aと干渉しない構成とする必要がある。
この構成によれば、揺動支点ピン360を揺動支点ピン移動用長孔351の前端部351bに移動させることにより、揺動アーム350の一端部350aが上下方向に大きく揺動するが、側面視で、揺動支点ピン360の位置に一端部370aが連結されている繰出伝動アーム370の上下方向への揺動は停止した状態となる。
即ち、この構成によれば、高速繰出調節機構400の設定量を「最小」にすると繰出伝動アーム370の揺動が停止することにより、繰出部61の動作を瞬時に停止させることができるので、施肥の要否の状況に合わせた切替操作を能率よく行なうことができる。また、高速繰出調節機構400が施肥装置100の伝動クラッチ機能を兼ねることができるので、施肥装置100の伝動クラッチを別途設ける必要が無くなり、部品点数の削減が図られる。
次に、高速繰出調節機構400について説明する。
図13に示す通り、高速繰出調節機構400は、施肥量設定パネル200や減肥設定スイッチ500からの入力、或いは肥料濃度検知センサー1110等の各種センサーからの信号を受けたコントローラー210(図14参照)からの指示に応じて正逆自在に高速回転する施肥量調節モーター410と、施肥量調節モーター410によって高速で回転するボールネジ420と、ボールネジ420の表面に形成された螺旋形状の溝に螺合して高速で移動するボールナット430と、ボールナット430の下方に固定された揺動支点ピン360と、ボールナット430の移動量を検知するストロークセンサー440とを備えている。
即ち、施肥量調節モーター410は、走行車体2のフレーム側に固定されたモーター固定プレート411に固定されて、左側肥料ホッパー60Lの前側であって、運転席31の後方に配置されている(図9,図10参照)。
これにより、また、ボールネジ420上をボールナットがスライドしても、施肥量調節モーター410は固定されているので、振動の発生が防止出来る。また、施肥量調節モーター410が、運転席31の後方と左側肥料ホッパー60Lの間に配置されている構成により、エンジンカバー30の左右の有効スペースが確保されているので、作業性の向上が図れる。
また、ボールネジ420は、一端部420aが施肥量調節モーター410の出力回転軸に連結されるとともに、軸受けベアリング423により回動自在に支持されており、他端部420bが軸受けベアリング423により回動自在に支持されて、前後方向に水平に配置されて、左右の肥料ホッパー60L、60Rの前後幅内に納める構成である。尚、軸受けベアリング423は、モーター固定プレート411に固定されている。
ボールネジ420を左右の肥料ホッパー60L、60Rの前後幅内に納める構成としたことで、安全性、作業性の向上が図れる。
また、ボールネジ420に回動自在に嵌め込まれたボールナット430を、ボールネジ420の軸方向に対して移動可能に保持するボールナット保持プレート431が、ボールナット430に固定されている。そして、ボールナット保持プレート431の上端部431aには、ボールナット430の上側において上向きに指針432が形成されている。一方、ボールナット保持プレート431の下端部431bには、揺動支点ピン360が立設固定されている。また、ボールネジ420の上方に平行に配置されたストロークセンサー440の可動シャフト441の先端部が、ボールナット保持プレート431の上端部431aに固定されている。尚、ストロークセンサー440は、可動シャフト441の移動に応じて抵抗値が変化することを利用して、ボールナット430の移動量を検知する構成である。
上記構成によれば、施肥量調節モーター410の正逆方向への高速回転により、ボールナット430が高速で前進又は後進(図13の矢印A参照)すると同時に、ボールナット保持プレート431に固定された揺動支点ピン360が、ガイド用長孔356に沿って、高速で前進又は後進(図13の矢印A参照)する。
また、指針432が、左右の肥料ホッパー60L、60R内に納められ、ボールネジ420上を上向きに配置された構成により、視認性の向上、破損防止となる。
また、ボールネジ420とボールナット430の上方には、保護カバー450が配置されている。この保護カバー450は、左側肥料ホッパー60Lの中央側面60Laに固定されており、苗や肥料の補給時に肥料や土がこぼれても、それらが回転部分などに付着することを防止し、故障の発生を防止出来る。
尚、図14は、施肥量設定パネル200や減肥設定スイッチ500からの入力、或いは肥料濃度検知センサー1110等の各種センサーからの信号を受けるコントローラー210と、制御対象となる施肥量調節モーター410等の制御関係を示す模式図である。
施肥量調節モーター410が回転してボールナット430が図13に示した通り、最後端の位置まで高速で移動した時、揺動支点ピン360は最も後側に移動する。そして、図13に示した通り、揺動アーム350の揺動により繰出伝動アーム370の上下方向の移動距離が最大となり、一方向クラッチ機構390の回動距離も最大となるので、一方向クラッチ回動軸391L、391Rに連結された繰出回動シャフト310L、310Rの間歇的な回転速度も最大となり、繰出部61から繰り出される施肥量は最大となる。
また、施肥量調節モーター410が回転してボールナット430が、最前端の位置まで高速で移動した時、揺動支点ピン360は最も前側に移動する。そして、揺動アーム350の揺動により繰出伝動アーム370の上下方向の移動距離が最小となり、一方向クラッチ機構390の回動距離も最小となるので、一方向クラッチ回動軸391L、391Rに連結された繰出回動シャフト310L、310Rの間歇的な回転速度も最小となり、繰出部61から繰り出される施肥量は最小となる。
また、植付作業の停止時には、揺動アーム350は、常に水平位置で停止される構成とする。これにより、停止時に施肥量を調節する時に、ボールナット430が、ボールネジ420上をスムーズに移動出来、高速繰出調節機構400の破損が防止出来る。
2 走行車体
4 植付装置
5 施肥装置
23 無段変速装置
23a 変速制御アクチュエータ
50 植付伝動ケース
50b ロータリケース
50c 保護部材
50d 接触センサ
51 苗載置部材
51g 積載苗案内溝部
51s 側面
52 苗植付部
52a 苗植付具
53 積載苗量検知部材
53b 接触板(導通式センサ)
400 高速繰出調節機構(施肥量調節装置)
410 施肥量調節モータ
410b 調節伝動ギア
420 ボールネジ(施肥量調節軸)
421 切替クラッチ
421a 手動操作レバー
A 高さ位置


Claims (5)

  1. 圃場に苗を移植する植付装置(4)と、前記植付装置(4)による植付苗に施肥する施肥装置(5)と、前記施肥装置(5)の施肥量を変更調節する施肥量調節装置(400)とを走行車体(2)に備えて圃場走行可能な苗移植機において、
    前記植付装置(4)の積載苗量を検知する積載苗量検知部材(53)を設け、前記積載苗量検知部材(53)が検知した苗量に合わせて前記施肥量調節装置(400)により施肥量を増減制御するよう構成し、
    前記施肥量調節装置(400)は、エンジン(20)からの外部取出動力の伝達を受ける植付クラッチケース(25)から、施肥駆動ロッド機構(330)を介して駆動力を得るよう構成し、
    前記施肥駆動ロッド機構(330)は、前記植付クラッチケース(25)に一端部が連結されて上下方向に往復移動するメイン駆動ロッド(331)と、
    前記メイン駆動ロッド(331)から駆動力の伝達方向を変更するために左右方向に延びた中継ロッド(332)と、
    前記中継ロッド(332)の他端部(332a)から駆動力を前記施肥量調節装置(400)側に伝達するサブ駆動ロッド(333)とを備え、
    前記中継ロッド(332)は、肥料を搬送するための施肥ホース(62)を下方から支持するよう構成したことを特徴とし、さらに、
    前記施肥装置(5)の肥料ホッパ(H)内に、扇状構成の肥料補給用均平板を設け、
    前記肥料補給用均平板は、前記肥料ホッパ(H)内の後面の左右中心位置から放射状に複数のプレート(P…)を配置し、各プレート(P)が放射中心側から下方に傾斜するよう構成し、
    前記積載苗量検知部材(53)は、積載苗と接触する長さによって苗量を検出する導通性の接触板(53b)によって構成し、前記接触板(53b)は、前記植付装置(4)の苗取出し位置に及ぶ範囲の積載苗案内溝部(51g)の側面(51s)で、且つ溝底から所定の高さ位置(A)に配置してなることを特徴とする苗移植機。
  2. 前記施肥量調節装置(400)は、前記施肥装置(5)の繰出動作量を回転動作位置に応じて調節する施肥量調節軸(420)と、前記施肥量調節軸(420)を回転伝動する伝動経路に介設する調節伝動ギア(410b)と、前記施肥量調節軸(420)の軸上で前記調節伝動ギア(410b)との間の回転伝動を断続する切替クラッチ(421)と、前記切替クラッチ(421)の前記施肥量調節軸(420)側で回転伝動を断続操作する手動操作レバー(421a)とによって構成したことを特徴とする請求項1に記載の苗移植機。
  3. 前記植付装置(4)は、苗を積載する苗載置部材(51)と、苗を取出して植付ける苗植付部(52)とから構成し、前記苗植付部(52)は、前記苗載置部材(51)の下端に臨んで隣接間に延びる植付伝動ケース(50)と、前記植付伝動ケース(50)から駆動力を受けて苗植付具(52a)を前後方向に回転支持するロータリケース(50b)と、前記ロータリケース(50b)の後部に取付けた保護部材(50c)と、前記保護部材(50c)と障害物との接触を検出する接触センサ(50d)とを備え、前記接触センサ(50d)によって接触検出を発報する報知装置を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の苗移植機。
  4. 前記走行車体(2)に無段変速装置(23)と、この無段変速装置(23)の出力を切り替える変速制御アクチュエータ(23a)とを備え、前記接触センサ(50d)の接触検知により、前記変速制御アクチュエータ(23a)が前記無段変速装置(23)を中立に切り替えて走行を停止することを特徴とする請求項に記載の苗移植機。
  5. 前記走行車体(2)に無段変速装置(23)と、この無段変速装置(23)の出力を切り替える変速制御アクチュエータ(23a)とを備え、前記接触センサ(50d)の接触検知により、前記変速制御アクチュエータ(23a)が前記無段変速装置(23)を所定時間について前進側に出力し、その後中立に切り替えて走行を停止することを特徴とする請求項に記載の苗移植機。
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