JP6740840B2 - クレーン - Google Patents

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本発明は、クレーンに関する。
従来、クレーン本体の上部旋回体に連結ビームを介して連結されてクレーン本体の動きに追従して移動可能なカウンタウェイト台車を備えたクレーンが知られている。下記特許文献1には、このようなクレーンの一例が示されている。
特許文献1に開示されたクレーンは、クレーン本体の上部旋回体である旋回構造体と、その旋回構造体から後方へ延びる連結ビームとしての入れ子ビームと、旋回構造体に入れ子ビームを介して連結されたカウンタウェイト台車としての貨車とを備えている。クレーン本体は自走可能に構成されており、貨車は、このクレーン本体の走行や旋回構造体の旋回に追従して移動するようになっている。
特開2000−198674号公報
ところで、クレーン本体の下の地面の状態とカウンタウェイト台車の下の地面の状態とが異なっている場合、例えば地面の傾斜や凹凸等が異なっていたり、地面の沈み込みやすさが異なっていたりしている場合には、クレーン本体とカウンタウェイト台車が互いに異なった傾きをそれぞれ生じる場合がある。この場合には、クレーン本体の上部旋回体とカウンタウェイト台車とを連結する連結ビームに捩れや曲げ変形が生じる。
本発明の目的は、クレーン本体の傾きとカウンタウェイト台車の傾きとの不一致を解消して連結ビームの変形を防ぐことが可能なクレーンを提供することである。
上記目的を達成するため、本発明によるクレーンは、自走可能な下部走行体及び前記下部走行体上に旋回可能に搭載された上部旋回体を含むクレーン本体と、カウンタウェイトを搭載しながら前記クレーン本体の動きに追従して移動可能なカウンタウェイト台車であって、台車フレームと、その台車フレームの下側に配置されて縦軸である旋回軸回りに旋回可能に前記台車フレームに取り付けられた車輪とを有するものと、前記上部旋回体からその上部旋回体の後方へ延び、当該上部旋回体と前記カウンタウェイト台車の前記台車フレームとを連結する連結ビームと、前記連結ビームの長手方向に一致する前記カウンタウェイト台車の前後方向とその前後方向に対して直交する前記カウンタウェイト台車の左右方向との少なくとも一方において互いに異なる位置で前記カウンタウェイト台車を下から支え、前記台車フレーム及び前記車輪を含む前記カウンタウェイト台車全体をジャッキアップするために伸長する複数のシリンダと、前記クレーン本体に対する前記カウンタウェイト台車の相対的な傾きを逐次導出する傾き導出部と、前記複数のシリンダの伸縮を個別に制御する制御部と、前記カウンタウェイト台車の地面からの高さ位置が前記車輪を前記旋回軸回りに操向可能となる高さ位置である規定位置に達したことを検知する高さ位置検知装置と、を備え、前記制御部は、前記高さ位置検知装置により前記カウンタウェイト台車の高さ位置が前記規定位置に達したことが検知されるまで前記複数のシリンダを伸長させて当該複数のシリンダに前記カウンタウェイト台車全体をジャッキアップさせるとともに、そのジャッキアップ中に前記傾き導出部により逐次導出される前記相対的な傾きが低減するように前記複数のシリンダの各々の伸長を制御して前記カウンタウェイト台車の傾きを調節する傾き調節制御を行う(請求項1)。
このクレーンでは、クレーン本体に対するカウンタウェイト台車の相対的な傾きが低減するように、カウンタウェイト台車を下から支える複数のシリンダの各々の伸長が制御されてカウンタウェイト台車の傾きが調節されるため、クレーン本体の傾きとカウンタウェイト台車の傾きとの不一致を解消することができ、その傾きの不一致に起因する連結ビームの変形を防ぐことができる。
前記クレーンは、前記複数のシリンダの各々の接地の有無を検出する接地検出部をさらに備え、前記制御部は、前記複数のシリンダを伸長させる過程でそれらの複数のシリンダのうちのいずれかが接地していないことが前記接地検出部により検出されている間は前記傾き調節制御を実行せず、前記複数のシリンダの全てが接地していることが前記接地検出部により検出された時点から前記傾き調節制御を開始することが好ましい(請求項2)。
この構成によれば、複数のシリンダの全てが接地してそれらのシリンダによりカウンタウェイト台車の傾きを調節可能な状態になった時点から前記傾き調節制御が開始される。このため、接地していないシリンダが存在していてカウンタウェイト台車の傾きを有効に調節できないにも関わらず傾き調節制御が開始される場合に比べて、カウンタウェイト台車の傾きの調節のための各シリンダの無駄な伸縮制御を削減することができるとともに、その伸縮制御にかかる時間を削減することができる。
前記クレーンにおいて、前記複数のシリンダは、前記カウンタウェイト台車のうち前記連結ビームが取り付けられた取付位置に対して右側に配置された第1シリンダと、前記取付位置に対して左側で前記第1シリンダと前記カウンタウェイト台車の左右方向に並ぶように配置された第2シリンダと、前記取付位置に対して右側で前記第1シリンダの後方に配置された第3シリンダと、前記取付位置に対して左側で前記第2シリンダの後方に配置された第4シリンダとを含み、前記制御部は、前記第1シリンダと前記第2シリンダの対と前記第3シリンダと前記第4シリンダの対との少なくとも一方の対の伸長を制御することで前記カウンタウェイト台車の前後方向の傾きを調節し、前記第1シリンダと前記第3シリンダの対と前記第2シリンダと前記第4シリンダの対との少なくとも一方の対の伸長を制御することで前記カウンタウェイト台車の左右方向の傾きを調節することが好ましい(請求項3)。
この構成によれば、カウンタウェイト台車の前後方向の傾きと左右方向の傾きを両方とも調節して、カウンタウェイト台車の左右方向の傾きに起因する連結ビームの捩れ変形と台車の前後方向の傾きに起因する連結ビームの曲げ変形とをいずれも防止することができる。
以上説明したように、本発明によれば、クレーン本体の傾きとカウンタウェイト台車の傾きとの不一致を解消して連結ビームの変形を防ぐことが可能なクレーンを提供できる。
本発明の一実施形態によるクレーンの側面図である。 クレーン本体の下部走行体を上から見た平面図である。 クレーン本体の下部走行体を後方から見た図である。 カウンタウェイト台車を後方から見た図である。 連結ビームを側方から見た図である。 連結ビームのうちビームアウターとインナー本体とを水平面に沿って破断させて示す図である。 カウンタウェイト台車及び連結ビームを上から見た状態で第1〜第4シリンダの配置を模式的に示す図である。 X軸方向において水平に配置されたカウンタウェイト台車を後方から見た状態で示す模式図である。 X軸方向においてプラス傾斜したカウンタウェイト台車を後方から見た状態で示す模式図である。 X軸方向においてマイナス傾斜したカウンタウェイト台車を後方から見た状態で示す模式図である。 Y軸方向において水平に配置されたカウンタウェイト台車を右方から見た状態で示す模式図である。 Y軸方向においてプラス傾斜したカウンタウェイト台車を右方から見た状態で示す模式図である。 Y軸方向においてマイナス傾斜したカウンタウェイト台車を右方から見た状態で示す模式図である。 X軸方向においてカウンタウェイト台車がクレーン本体に対してプラス傾斜した状態での連結ビームの軸方向に垂直な断面図である。 図14の状態からカウンタウェイト台車がX軸方向においてさらにプラス傾斜した状態での連結ビームの軸方向に垂直な断面図である。 本発明の一実施形態によるカウンタウェイト台車の傾き調節制御を行うための制御システムの機能ブロック図である。 傾き調節制御を伴うカウンタウェイト台車のジャッキアップのプロセスを示すフローチャートである。 図17中のステップS3のサブルーチンを示すフローチャートである。 図17中のステップS5のサブルーチンを示すフローチャートである。 図17中のステップS6のサブルーチンを示すフローチャートである。 図17中のステップS8のサブルーチンを示すフローチャートである。 図17中のステップS10のサブルーチンを示すフローチャートである。
本発明の一実施形態によるクレーン2は、図1に示すように、クレーン本体3と、カウンタウェイト台車4と、そのクレーン本体3とカウンタウェイト台車4とを繋ぐ連結ビーム5とを備える。以下、カウンタウェイト台車4を単に台車4と称する。
本実施形態では、クレーン本体3、台車4及び連結ビーム5に関する方向を規定するためにX軸とY軸が設定されている。X軸は、クレーン本体3の後述の上部旋回体7の左右方向及び台車4の左右方向に延びる軸線である。Y軸は、後述の上部旋回体7の前後方向及び台車4の前後方向に延びる軸線である。すなわち、X軸とY軸は、互いに直交している。また、上部旋回体7、台車4及び連結ビーム5に関する「前側」は、上部旋回体7の後述するブーム23が設けられた側を意味し、上部旋回体7、台車4及び連結ビーム5に関する「後側」は、ブーム23が設けられた側に対して反対側を意味する。また、上部旋回体7、台車4及び連結ビーム5に関する「右側」は、上部旋回体7、台車4及び連結ビーム5が一体となった状態でそれらの後側から前側へ向かって見た場合での右側を意味し、上部旋回体7、台車4及び連結ビーム5に関する「左側」は、上部旋回体7、台車4及び連結ビーム5が一体となった状態でそれらの後側から前側へ向かって見た場合での左側を意味する。
クレーン本体3は、下部走行体6と、上部旋回体7と、図略の旋回体駆動装置と、を備える。
下部走行体6は、クローラ式であり、自走可能に構成されている。下部走行体6は、図2に示すように、トラックフレーム14と、そのトラックフレーム14の左右両側に分かれて設けられた一対のクローラ装置17と、を備える。一対のクローラ装置17は、下部走行体6を走行させるための装置であり、クローラ17bをそれぞれ備えている。各クローラ装置17がクローラ17bを周回運動させることで下部走行体6が自走するようになっている。
上部旋回体7(図1参照)は、縦軸である旋回軸C1回りに旋回可能となるように下部走行体6のトラックフレーム14(図2参照)上に搭載されている。上部旋回体7は、図1に示すように、上部旋回体本体22と、ブーム23と、マスト24と、吊具25と、ブームガイライン26と、台車ガイライン27と、を備える。
上部旋回体本体22は、トラックフレーム14上に、旋回軸C1回りに旋回可能となるように取り付けられている。この上部旋回体本体22は、図略の旋回体駆動装置によりトラックフレーム14に対して旋回軸C1回りに旋回されるようになっている。
ブーム23は、上部旋回体本体22の前端部に起伏自在となるように取り付けられている。このブーム23の先端部から吊具25が吊り下げられる。吊具25は、クレーン2による吊作業時に吊荷を吊るものである。
マスト24は、ブーム23の後側の位置でその基端部(下端部)を支点として水平軸回りに回動可能となるように上部旋回体本体22に取り付けられている。マスト24の先端部(上端部)は、ブームガイライン26を介してブーム23の先端部と接続されている。これにより、マスト24は、起立状態のブーム23を後方からブームガイライン26を介して支える。また、マスト24の先端部は、台車ガイライン27を介して台車4に連結される。
クレーン本体3には、本体傾き検出部としての本体傾斜センサ86が設けられている。本体傾斜センサ86は、水平面に対するクレーン本体3の傾きを検出するものである。具体的に、本体傾斜センサ86は、水平面に対するクレーン本体3のX軸方向の傾斜角度を検出する。本実施形態では、上部旋回体7の右側が下がるようにクレーン本体3が傾いている場合のクレーン本体3のX軸方向の傾斜角度をプラスで表し、上部旋回体7の左側が下がるようにクレーン本体3が傾いている場合のクレーン本体3のX軸方向の傾斜角度をマイナスで表す。本体傾斜センサ86は、下部走行体6のトラックフレーム14に設けられており、そのトラックフレーム14の中央から前左側へ少し外れた位置に配置されている。本体傾斜センサ86は、一定の周期でクレーン本体3の傾斜角度を検出し、その検出した傾斜角度のデータをコントローラ90へ逐次送信する。
台車4は、その上にカウンタウェイト50を積載し、クレーン本体3の安定性を高めてクレーン2の吊能力を向上するものである。台車4は、上部旋回体7からその上部旋回体7の後側へ離れた位置に配置される。台車4は、前記のように台車ガイライン27(図1参照)を介してマスト24の先端部と連結されるとともに連結ビーム5を介して上部旋回体本体22の後部と連結されることにより、吊作業時に上部旋回体7の前部にかかる吊荷重やブーム23の荷重等とのバランスを取ってクレーン2の安定性を高め、それによってクレーン2の吊能力を向上する。台車4は、自走可能に構成されており、クレーン本体3の動き、すなわちクレーン本体3の下部走行体6による走行や上部旋回体7の旋回に追従して移動可能となっている。
台車4(図4参照)は、右側車輪ユニット52と、左側車輪ユニット54と、台車フレーム55と、図略の右側車輪操向装置と、図略の左側車輪操向装置と、第1シリンダ61と、第2シリンダ62と、第3シリンダ63と、第4シリンダ64とを有する。
右側車輪ユニット52と左側車輪ユニット54は、台車4の左右方向の中心を境に左右に分かれて配置されている。すなわち、台車4の左右方向の中心に対して右側に右側車輪ユニット52が配置され、台車4の左右方向の中心に対して左側に左側車輪ユニット54が配置されている。右側車輪ユニット52と左側車輪ユニット54は、それぞれ、複数の車輪58を有する。また、右側車輪ユニット52と左側車輪ユニット54の少なくとも一方は、車輪58を回転駆動して台車4を走行させる図略の台車駆動装置を有する。右側車輪ユニット52と左側車輪ユニット54は、縦軸である各々の旋回軸C2回りに旋回可能となるように台車フレーム55に取り付けられている。
台車フレーム55は、上から見て左右方向に長い略矩形状に形成された台車フレーム本体55aと、その台車フレーム本体55aの左右方向の中央部上に載置されて台車フレーム本体55aに結合される蓋部55cとを有する。台車フレーム55は、その左右方向の中心が上部旋回体本体22(図1参照)及び連結ビーム5の左右方向の中心と一致するように配置され、その状態で連結ビーム5の後部に結合されている。
台車フレーム本体55aの下側に右側車輪ユニット52及び左側車輪ユニット54が配置され、それらの車輪ユニット52,54が台車フレーム本体55aに結合されている。台車フレーム本体55aの左右方向の中央部には、凹部55bが形成されている。凹部55bは、上向きに開口しており、連結ビーム5の後部が嵌め込まれる。この連結ビーム5の後部が凹部55bに嵌め込まれた状態で、蓋部55cが連結ビーム5の後部上に被せられるとともに台車フレーム本体55aに固定されることにより、連結ビーム5と台車フレーム55とが相互に固定されている。カウンタウェイト50は、台車フレーム本体55a及び蓋部55cの上に積載される。
図略の右側車輪操向装置は、右側車輪ユニット52を台車フレーム55に対して旋回軸C2回りに旋回させることにより右側の車輪58を操向するものである。また、図略の左側車輪操向装置は、左側車輪ユニット54を台車フレーム55に対して旋回軸C2回りに旋回させることにより左側の車輪58を操向するものである。クレーン2が下部走行体6の自走により走行する走行モードである場合には、右側車輪操向装置が右側車輪ユニット52をその旋回軸C2回りに旋回させて当該右側車輪ユニット52の車輪58の向きを下部走行体6の進行方向に一致させ、左側車輪操向装置が左側車輪ユニット54をその旋回軸C2回りに旋回させて当該左側車輪ユニット54の車輪58の向きを下部走行体6の進行方向に一致させる。また、クレーン2が上部旋回体7を旋回させる旋回モードである場合には、右側車輪操向装置が右側車輪ユニット52をその旋回軸C2回りに旋回させて当該右側車輪ユニット52の車輪58の向きを上部旋回体7の旋回方向に沿う向きにし、左側車輪操向装置が左側車輪ユニット54をその旋回軸C2回りに旋回させて当該左側車輪ユニット54の車輪58の向きを上部旋回体7の旋回方向に沿う向きにする。
第1、第2、第3及び第4シリンダ61,62,63,64は、台車4の組み立て時に台車フレーム55を地面に対して支えるためや、右側車輪ユニット52及び左側車輪ユニット54の操向のために車輪58を据え切りできる程度もしくは車輪58が僅かに地面から浮く程度まで台車フレーム55をジャッキアップするために用いられる油圧シリンダである。第1〜第4シリンダ61〜64は、台車4の前後方向及び左右方向の少なくとも一方において互いに異なる位置で台車4を下から支える。具体的には、第1〜第4シリンダ61〜64は、台車フレーム55の下側に設けられており、台車4を上から見て台車フレーム55の四隅に分かれて配置されている(図7参照)。すなわち、第1シリンダ61は台車フレーム55の右前隅に配置されており、第2シリンダ62は台車フレーム55の左前隅に配置されており、第3シリンダ63は台車フレーム55の右後隅に配置されており、第4シリンダ64は台車フレーム55の左後隅に配置されている。
換言すれば、第1シリンダ61は、台車4のうち連結ビーム5が取り付けられた取付位置(凹部55b)に対して右側で台車フレーム55の前端の右端に配置されている。また、第2シリンダ62は、前記取付位置に対して左側に配置されて第1シリンダ61と台車4の左右方向に並ぶように配置されており、台車フレーム55の前端の左端に配置されている。また、第3シリンダ63は、前記取付位置に対して右側で第1シリンダ61の後方に配置されており、台車フレーム55の後端の右端に配置されている。また、第4シリンダ64は、前記取付位置の左側で第2シリンダ62の後方に配置されており、台車フレーム55の後端の左端に配置されている。第1〜第4シリンダ61〜64は、個別に独立して上下方向に伸縮可能となっており、台車4をジャッキアップするために伸長するようになっている。
本実施形態によるクレーン2は、台車4の傾き調節制御を行うための図16に示す制御システムを備えており、この制御システムは第1〜第4シリンダ61〜64の伸縮をそれぞれ制御することで台車4の傾き調節制御を行うようになっている。前記制御システムは、第1圧力センサ61aと、第2圧力センサ62aと、第3圧力センサ63aと、第4圧力センサ64aと、コントローラ90と、第1電磁切換弁91と、第2電磁切換弁92と、第3電磁切換弁93と、第4電磁切換弁94とを有する。
第1〜第4圧力センサ61a〜64aは、第1〜第4シリンダ61〜64の各々の接地の有無を検出するために用いられる。この第1〜第4圧力センサ61a〜64aは、本発明における接地検出部の一例である。
具体的に、第1圧力センサ61aは、第1シリンダ61に付設されており、当該第1シリンダ61の接地圧を検出する。第1圧力センサ61aは、検出した第1シリンダ61の接地圧のデータをコントローラ90へ送信する。
第2圧力センサ62aは、第2シリンダ62に付設されており、当該第2シリンダ62の接地圧を検出する。第2圧力センサ62aは、検出した第2シリンダ62の接地圧のデータをコントローラ90へ送信する。
第3圧力センサ63aは、第3シリンダ63に付設されており、当該第3シリンダ63の接地圧を検出する。第3圧力センサ63aは、検出した第3シリンダ63の接地圧のデータをコントローラ90へ送信する。
第4圧力センサ64aは、第4シリンダ64に付設されており、当該第4シリンダ64の接地圧を検出する。第4圧力センサ64aは、検出した第4シリンダ64の接地圧のデータをコントローラ90へ送信する。
第1〜第4シリンダ61〜64は、それぞれ、作動油の供給路を介して油圧源95と接続されている。油圧源95と第1シリンダ61とを繋ぐ作動油の供給路には、油圧源95から第1シリンダ61への作動油の供給を許容するオン状態とその作動油の供給を阻止するオフ状態とに切り換わる第1電磁切換弁91が設けられている。油圧源95と第2シリンダ62とを繋ぐ作動油の供給路には、油圧源95から第2シリンダ62への作動油の供給を許容するオン状態とその作動油の供給を阻止するオフ状態とに切り換わる第2電磁切換弁92が設けられている。油圧源95と第3シリンダ63とを繋ぐ作動油の供給路には、油圧源95から第3シリンダ63への作動油の供給を許容するオン状態とその作動油の供給を阻止するオフ状態とに切り換わる第3電磁切換弁93が設けられている。油圧源95と第4シリンダ64とを繋ぐ作動油の供給路には、油圧源95から第4シリンダ64への作動油の供給を許容するオン状態とその作動油の供給を阻止するオフ状態とに切り換わる第4電磁切換弁94が設けられている。
連結ビーム5(図1参照)は、クレーン本体3の上部旋回体7と台車4とを相互に連結するものである。連結ビーム5は、その前端部が上部旋回体本体22の後端部に取り付けられ、その取り付けられた状態で上部旋回体本体22の後端部から後方へ延びている。そして、前記のように、連結ビーム5の後部が台車フレーム55に結合されている。連結ビーム5は、上部旋回体本体22に取り付けられた状態で左右方向において上部旋回体本体22の略中央に相当する位置に配置されている。
連結ビーム5は、その長手方向(軸方向)、すなわち前後方向において伸縮可能に構成されている。これにより、クレーン本体3からの台車4の離間距離に応じて連結ビーム5の長さを適宜調節できるようになっている。連結ビーム5は、図5及び図6に示すように、ビームアウター66と、ビームインナー67と、一対のピン82a,82bとを有する。
ビームアウター66は、角筒状に形成されており、その後部が台車フレーム55に結合されている。すなわち、ビームアウター66の後部が台車フレーム本体55aの凹部55bに嵌め込まれて蓋部55cで固定されている。ビームアウター66は、台車フレーム55に結合された状態で台車フレーム55から前方へ延びている。ビームアウター66の前端は、開口している。
ビームアウター66は、図14に示すように、当該ビームアウター66の上面を形成する上板68と、当該ビームアウター66の下面を形成する下板69と、当該ビームアウター66の右側面を形成する右側板70と、当該ビームアウター66の左側面を形成する左側板71と、を有する。台車4(台車フレーム55)が水平面に対して傾いていない状態では、上板68及び下板69は水平方向に沿うように配置され、右側板70及び左側板71は鉛直方向に沿うように配置される。右側板70の前端に近い位置には、当該右側板70を板厚方向(左右方向)に貫通する穴70a(図5及び図7参照)が形成され、左側板71の前端に近い位置には、当該左側板71を板厚方向(左右方向)に貫通する穴71a(図7参照)が形成されている。
ビームインナー67は、上部旋回体本体22の後部に取り付けられる取付部74(図5〜図7参照)と、取付部74と一体に形成されてその取付部74から後方へ延びるインナー本体75(図7参照)とを有する。
取付部74は、左右に分かれた一対の結合部76(図7参照)を前端部に有する。一対の結合部76は、上部旋回体本体22の後端部と結合される部分である。具体的に、上部旋回体本体22は、一対の結合部76と対応する一対の被結合部22aを後端部に有する。各被結合部22aは、板状であり、その板厚方向が上部旋回体本体22の左右方向に一致する姿勢で配置されている。各被結合部22aには、左右方向に貫通する穴が形成されている。また、各結合部76は、左右方向において僅かに隙間をあけて配置された一対の結合板部76aをそれぞれ有する。各結合板部76aは、板状のものであり、その板厚方向が左右方向に一致する姿勢で配置されている。各結合板部76aには、左右方向に貫通する穴が形成されている。そして、各結合部76の一対の結合板部76a間に対応する被結合部22aが挿入され、その一対の結合板部76aに形成された穴及び被結合部22aに形成された穴に取付ピン77が挿嵌されることで、各結合部76と対応する被結合部22aとが相互に結合されている。
インナー本体75(図7参照)は、角筒状に形成されている。インナー本体75は、ビームアウター66内に挿入されてそのビームアウター66と同軸状態で配置されている。インナー本体75の軸方向に直交する断面の形状(図8参照)は、ビームアウター66の軸方向に直交する断面の形状に対して一回り小さい相似形となっている。インナー本体75は、当該インナー本体75の上面を形成する上板78と、当該インナー本体75の下面を形成する下板79と、当該インナー本体75の右側面を形成する右側板80と、当該インナー本体75の左側面を形成する左側板81と、を有する。クレーン本体3(上部旋回体本体22)が水平面に対して傾いていない状態では、上板78及び下板79は水平方向に沿うように配置され、右側板80及び左側板81は鉛直方向に沿うように配置される。
右側板80には、当該右側板80を板厚方向(左右方向)に貫通する複数の穴80a(図7参照)が形成され、左側板81には、当該左側板81を板厚方向(左右方向)に貫通する複数の穴81a(図7参照)が形成されている。複数の穴80aは、右側板80の前端に近い位置から後側へ等間隔に並んでおり、複数の穴81aは、左側板81の前端に近い位置から後側へ等間隔に並んでいる。
インナー本体75は、その軸方向においてビームアウター66に対して進退可能となっている。インナー本体75をビームアウター66から進出させることで連結ビーム5が伸長し、インナー本体75をビームアウター66内に退入させることで連結ビーム5が縮小するようになっている。
ビームアウター66の右側板70の穴70aとインナー本体75の右側板80のいずれかの穴80aとを位置合わせしてピン82aがそれらの穴70a,80aに挿嵌されるとともに、ビームアウター66の左側板71の穴71aとインナー本体75の左側板81のいずれかの穴81aとを位置合わせしてピン82bがそれらの穴71a,81aに挿嵌されることにより、ビームアウター66に対するインナー本体75の進退位置が固定され、連結ビーム5の長さが固定されるようになっている。
インナー本体75の右側板80の各穴80aの内径は、ピン82aを各穴80aに遊びを持って挿嵌できるようにピン82aの外径よりも一回り大きくなっており、インナー本体75の左側板81の各穴81aの内径は、ピン82bを各穴81aに遊びを持って挿嵌できるようにピン82bの外径よりも一回り大きくなっている。これにより、ビームアウター66の穴70aとインナー本体75の穴80aとの位置決め精度が多少低い場合であっても、それらの穴70a,80aにピン82aを挿嵌できるようになっているとともに、ビームアウター66の穴71aとインナー本体75の穴81aとの位置決め精度が多少低い場合であっても、それらの穴71a,81aにピン82bを挿嵌できるようになっている。
上部旋回体7及び台車4に傾きがない状態や上部旋回体7の傾きと台車4の傾きとが一致している状態で、ビームアウター66とインナー本体75とが同軸状態で配置されている場合には、ビームアウター66の内面全体とインナー本体75の外面全体との間に隙間が設けられている。具体的には、ビームアウター66の上板68とインナー本体75の上板78との間、ビームアウター66の下板69とインナー本体75の下板79との間、ビームアウター66の右側板70とインナー本体75の右側板80との間、及び、ビームアウター66の左側板71とインナー本体75の左側板81との間にそれぞれ隙間が設けられている。
穴80aに挿嵌されたピン82aがその穴80a内で遊びを持っているとともに穴81aに挿嵌されたピン82bがその穴81a内で遊びを持っている。クレーン本体3(上部旋回体7)のX軸方向の傾きと台車4のX軸方向の傾きとが一致していない場合には、前記の遊びがあることにより、ビームアウター66とインナー本体75がそれらの軸心回りに相対的に僅かに回転した状態になる。
図14は、X軸方向において台車4がクレーン本体3に対してプラス傾斜(左傾斜)してインナー本体75の外面がビームアウター66の内面にちょうど接触した状態での連結ビーム5の軸方向に垂直な断面を示している。また、図15は、図14の状態から台車4がX軸方向において上部旋回体7に対してさらにプラス傾斜(左傾斜)した状態での連結ビーム5の軸方向に垂直な断面を示している。この図15の状態では、図14の状態でビームアウター66の内面に接触したインナー本体75の各部位がさらに押圧されて変形又は破損する虞がある。
また、台車4がY軸方向において水平面に対して傾いている場合には、ビームアウター66とインナー本体75が穴80aに挿嵌されたピン82aを軸として相対的に僅かに回動した状態になる。この場合には、連結ビーム5に曲げ変形が生じる虞がある。
台車4の台車フレーム55には、台車傾き検出部としての台車傾斜センサ88が設けられている。台車傾斜センサ88は、水平面に対する台車4の傾きを検出するものである。具体的には、台車傾斜センサ88は、水平面に対する台車4の台車フレーム55のX軸方向の傾斜角度と、水平面に対する台車4の台車フレーム55のY軸方向の傾斜角度とを検出する。
本実施形態では、図8及び図11に示すように台車4が水平面に対して傾いていない状態での当該台車4のX軸方向の傾斜角度及びY軸方向の傾斜角度を0とする。そして、図9に示すように台車4の右側が下がるように当該台車4が傾いている場合の水平面に対する当該台車4のX軸方向の傾斜角度をプラスで表し、図10に示すように台車4の左側が下がるように当該台車4が傾いている場合の水平面に対する当該台車4のX軸方向の傾斜角度をマイナスで表す。また、図12に示すように台車4の前側が下がるように当該台車4が傾いている場合の水平面に対する当該台車4のY軸方向の傾斜角度をプラスで表し、図13に示すように台車4の後側が下がるように当該台車4が傾いている場合の水平面に対する当該台車4のY軸方向の傾斜角度をマイナスで表す。台車傾斜センサ88は、図4に示すように、台車フレーム本体55aに設けられており、その台車フレーム本体55aの中央から右側に少し外れた位置に配置されている。台車傾斜センサ88は、本体傾斜センサ86が上部旋回体7の傾斜角度を検出する周期と同じ一定の周期で台車4の傾斜角度を検出し、その検出した傾斜角度のデータをコントローラ90へ逐次送信する。
台車4には、高さ位置検知装置56が設けられている。この高さ位置検知装置56は、台車4の高さ位置が規定位置に達したことを検知するものである。前記規定位置は、右側車輪ユニット52と左側車輪ユニット54を各々のC2軸回りに操向する際に車輪58を据え切り可能な程度まで当該車輪58にかかる台車4の自重が軽減される高さ位置に規定されている。高さ位置検知装置56は、図略のリミットスイッチを有しており、台車4の地面からの高さ位置が規定位置に達したときにそのリミットスイッチがオンになり、コントローラ90へ検知信号を送信するようになっている。
コントローラ90(図16参照)は、機能ブロックとして、傾き演算部90aと制御部90bを有する。
傾き演算部90aは、クレーン本体3に対する台車4の相対的な傾き(傾斜角度)を演算するものである。具体的には、傾き演算部90aは、本体傾斜センサ86から受信したクレーン本体3のX軸方向の傾斜角度と台車傾斜センサ88から受信した台車4のX軸方向の傾斜角度とに基づいて、クレーン本体3に対する台車4のX軸方向における相対的な傾斜角度を算出する。以下、クレーン本体3に対する台車4のX軸方向における相対的な傾斜角度のことを台車4のX軸相対角度と称する。本体傾斜センサ86と台車傾斜センサ88と当該傾き演算部90aとによりクレーン本体3に対する台車4の相対的な傾き(傾斜角度)を導出する傾き導出部89が構成されており、本実施形態のクレーン2は当該傾き導出部89を有する。
コントローラ90の制御部90bは、第1〜第4シリンダ61〜64の伸縮を個別に制御する。そして、この制御部90bは、傾き導出部89により導出される前記の相対的な傾き、すなわち台車4のX軸相対角度が低減するように第1〜第4シリンダ61〜64の伸長動作を個別に制御して台車4の傾きを調節する傾き調節制御を行う。換言すれば、制御部90bは、台車傾斜センサ88により検出される台車4のX軸方向の傾斜角度が本体傾斜センサ86により検出されるクレーン本体3のX軸方向の傾斜角度に近づくように第1〜第4シリンダ61〜64の伸長動作を個別に制御して台車4の傾きを調節する傾き調節制御を行う。具体的には、制御部90bは、傾き演算部90aにより算出された台車4のX軸相対角度がプラスの値である場合には、右側の第1及び第3シリンダ61,63を伸長させ、それによって台車4の右側を持ち上げることで当該台車4のX軸相対角度を0に近づける。また、制御部90bは、傾き演算部90aにより算出された台車4のX軸相対角度がマイナスの値である場合には、左側の第2及び第4シリンダ62,64を伸長させ、それによって台車4の左側を持ち上げることで当該台車4のX軸相対角度を0に近づける。
また、制御部90bは、台車4の前記傾き調節制御において、台車傾斜センサ88から受信した台車4のY軸方向の傾斜角度が0に近づくように第1〜第4シリンダ61〜64の伸長動作を制御する。具体的には、制御部90bは、受信した台車4のY軸方向の傾斜角度がプラスの値である場合には前側の第1及び第2シリンダ61,62を伸長させ、それによって台車4の前側を持ち上げることでそのY軸方向の傾斜角度を0に近づける。また、制御部90bは、受信した台車4のY軸方向の傾斜角度がマイナスの値である場合には後側の第3及び第4シリンダ63,64を伸長させ、それによって台車4の後側を持ち上げることでそのY軸方向の傾斜角度を0に近づける。
制御部90bは、第1シリンダ61を伸長させるときには、第1電磁切換弁91(図16参照)に制御信号を入力して当該第1電磁切換弁91を油圧源95から第1シリンダ61の伸長側のポートへの作動油の供給を許容するオン状態に切り換え、それによって第1シリンダ61を油圧源95から供給される作動油の油圧で伸長させる。また、制御部90bは、第2シリンダ62を伸長させるときには第2電磁切換弁92に制御信号を入力し、第3シリンダ63を伸長させるときには第3電磁切換弁93に制御信号を入力し、第4シリンダ64を伸長させるときには第4電磁切換弁94に制御信号を入力することで、第1シリンダ61の場合と同様に、第2〜第4シリンダ62〜64をそれぞれ油圧源95から供給される作動油の油圧で伸長させる。
本実施形態では、第1〜第4シリンダ61〜64を伸長させて台車4をジャッキアップする過程でクレーン本体3と台車4の傾きの不一致を解消するように第1〜第4シリンダ61〜64の伸長動作を制御する。図17〜図22は、この第1〜第4シリンダ61〜64の伸長動作の制御を伴う台車4のジャッキアップの過程を示すフローチャートである。以下、図17〜図22を参照して、この第1〜第4シリンダ61〜64の伸長動作の制御を伴う台車4のジャッキアップについて説明する。
コントローラ90は、第1圧力センサ61aから第1シリンダ61の接地圧のデータを受信し、第2圧力センサ62aから第2シリンダ62の接地圧のデータを受信し、第3圧力センサ63aから第3シリンダ63の接地圧のデータを受信し、第4圧力センサ64aから第4シリンダ64の接地圧のデータを受信している。制御部90bは、コントローラ90が受信した接地圧のデータに基づいて第1〜第4シリンダ61〜64が全て接地しているか否かを判断する(図17のステップS1)。具体的には、制御部90bは、1MPa以上の接地圧を有するシリンダは接地していると判断し、1MPa未満の接地圧を有するシリンダは接地していないと判断する。
制御部90bは、第1〜第4シリンダ61〜64に非接地のシリンダがあると判断した場合には、その非接地のシリンダ、すなわち1MPa未満の接地圧を有するシリンダを伸長させる(ステップS2)。具体的には、制御部90bは、第1〜第4電磁切換弁91〜94のうち非接地のシリンダへの作動油の供給路に設けられた電磁切換弁に制御信号を入力することによりその電磁切換弁を非接地のシリンダの伸長側のポートへの作動油の供給を許容するオン状態に切り換え、それによってその非接地のシリンダを伸長させる。その後、前記ステップS1以降の処理を繰り返し行う。すなわち、制御部90bは、第1〜第4シリンダ61〜64を伸長させる過程でそれらのシリンダのうちのいずれかが接地していないことが第1〜第4圧力センサ61a〜64aにより検出されている間は、以降の台車4の傾き調節制御を実行せず、第1〜第4シリンダ61〜64の全てが接地していることが第1〜第4圧力センサ61a〜64aにより検出された時点から以降の傾き調節制御を開始する。
そして、制御部90bは、前記ステップS1で第1〜第4シリンダ61〜64が全て接地していると判断した場合には、次に、クレーン本体3に対する台車4のX軸相対角度の演算とX軸フラグの判定とを行う(ステップS3)。X軸フラグは、クレーン本体3に対する台車4の相対的なX軸方向の傾斜の向きとその台車4のX軸相対角度の大きさとについて区分けするものであり、当該X軸フラグの判定は前記演算により算出される台車4のX軸相対角度に基づいて行われる。図18は、このX軸相対角度の演算及びX軸フラグの判定の処理を示すフローチャートである。
本体傾斜センサ86は、水平面に対するクレーン本体3のX軸方向の傾斜角度X1と、水平面に対するクレーン本体3のY軸の傾斜角度Y1とを検出し、その検出した傾斜角度X1及びY1のデータをコントローラ90へ送信している。また、台車傾斜センサ88は、水平面に対する台車4のX軸方向の傾斜角度X2と、水平面に対する台車4の傾斜角度Y2とを検出し、その検出した傾斜角度X2及びY2のデータをコントローラ90へ送信している。
傾き演算部90aは、コントローラ90が本体傾斜センサ86から受信したクレーン本体3のX軸方向の傾斜角度X1とコントローラ90が台車傾斜センサ88から受信した台車4のX軸方向の傾斜角度X2とに基づいて、次式(1)によりクレーン本体3に対する台車4のX軸相対角度X°を算出する(図18のステップS12)。
X°=X2−X1・・・(1)
次に、制御部90bは、傾き演算部90aにより算出された台車4のX軸相対角度X°の絶対値が0.5°未満であるか否かを判断する(ステップS13)。制御部90bは、台車4のX軸相対角度X°の絶対値は0.5°未満であると判断した場合には、台車4のX軸フラグはNであると判定する(ステップS14)。一方、制御部90bは、台車4のX軸相対角度X°の絶対値は0.5未満ではないと判断した場合には、次に、当該台車4のX軸相対角度X°の絶対値は0.5°以上1°未満であるか否かを判断する(ステップS15)。
制御部90bは、台車4のX軸相対角度X°の絶対値が0.5°以上1°未満であると判断した場合には、台車4のX軸フラグを前回判定したX軸フラグに維持する(ステップS16)。すなわち、本実施形態では、台車4が車輪58の据え切りが可能となる規定位置にジャッキアップされるまで図17〜図22のフローチャートに従う第1〜第4シリンダ61〜64の伸縮動作の処理を繰り返し行っており、ステップS16では前回の処理サイクルのステップS13〜S19で判定したX軸フラグを維持する。
また、制御部90bは、前記ステップS15において台車4のX軸相対角度X°の絶対値は0.5°以上1°未満ではないと判断した場合には、次に、当該台車4のX軸相対角度X°は0°よりも大きいか否かを判断する(ステップS17)。ここで、制御部90bは、台車4のX軸相対角度X°が0°よりも大きい場合には、台車4のX軸フラグはAであると判定し(ステップS18)、台車4のX軸相対角度X°が0°よりも大きくない場合には、台車4のX軸フラグはBであると判定する(ステップS19)。以上のようにして、台車4のX軸相対角度の演算及びX軸フラグの判定の処理が行われる。
次に、制御部90bは、判定した台車4のX軸フラグはNであるか否かを判断する(図17のステップS4)。制御部90bは、判定した台車4のX軸フラグがNではない場合、すなわちX軸フラグがA又はBである場合には、クレーン本体3に対する台車4のX軸相対角度の修正のための処理、すなわち台車4のX軸方向の傾斜角度をクレーン本体3のX軸方向の傾斜角度に近づけるための処理を行う(ステップS5)。図19は、この台車4のX軸相対角度の修正処理を示すフローチャートである。
この修正処理では、制御部90bは、前記のように判定した台車4のX軸フラグがAであるか否かを判断する(ステップS21)。制御部90bは、台車4のX軸フラグがAである場合には、次に、第1及び第3シリンダ61,63を伸長させる一方、第2及び第4シリンダ62,64の伸長を停止させる処理を行う(ステップS22)。具体的には、制御部90bは、第1及び第3電磁切換弁91,93に制御信号を入力して当該第1及び第3電磁切換弁91,93をオン状態にするとともに、第2及び第4電磁切換弁92,94に制御信号を入力して当該第2及び第4電磁切換弁92,94をオフ状態にする。これにより、油圧源95から第1及び第3シリンダ61,63の伸長側のポートに作動油が供給されて第1及び第3シリンダ61,63が伸長する。また、第2及び第4シリンダ62,64には油圧源95から作動油が供給されず、第2及び第4シリンダ62,64の伸長が停止する。
この第1及び第3シリンダ61,63の伸長と第2及び第4シリンダ62,64の伸長停止により台車4の右側が持ち上げられ、クレーン本体3に対する台車4のプラスのX軸相対角度が0に近づくように台車4の傾きが修正される。
また、制御部90bは、前記ステップS21において台車4のX軸フラグがAではないと判断した場合には、次に、第2及び第4シリンダ62,64を伸長させる一方、第1及び第3シリンダ61,63の伸長を停止させる処理を行う(ステップS23)。具体的には、制御部90bは、第2及び第4電磁切換弁92,94に制御信号を入力して当該第2及び第4電磁切換弁92,94をオン状態にするとともに、第1及び第3電磁切換弁91,93に制御信号を入力して当該第1及び第3電磁切換弁91,93をオフ状態にする。これにより、油圧源95から第2及び第4シリンダ62,64の伸長側のポートに作動油が供給されて第2及び第4シリンダ62,64が伸長する。また、第1及び第3シリンダ61,63には油圧源95から作動油が供給されず、第1及び第3シリンダ61,63の伸長が停止する。
この第2及び第4シリンダ62,64の伸長と第1及び第3シリンダ61,63の伸長停止により台車4の左側が持ち上げられ、クレーン本体3に対する台車4のマイナスのX軸相対角度が0に近づくように台車4の傾きが修正される。以上のようにして、台車4のX軸方向の傾斜角度をクレーン本体3のX軸方向の傾斜角度に近づけるための台車4のX軸相対角度の修正処理が行われる。この修正処理の後、後述する第1〜第4シリンダ61〜64の伸長停止についての判定処理(ステップS10)が行われる。
前記ステップS4において、制御部90bは、台車4のX軸フラグはNであると判断した場合には、次に、台車4のY軸フラグの判定を行う(ステップS6)。Y軸フラグは、水平面に対する台車4のY軸の傾斜の向きとそのY軸の傾斜角度の大きさとについて区分けするものであり、制御部90bは、当該Y軸フラグの判定を、台車傾斜センサ88から受信した台車4のY軸の傾斜角度のデータに基づいて行う。図20は、このY軸フラグの判定の処理を示すフローチャートである。
制御部90bは、台車4のY軸の傾斜角度Y°の絶対値が0.5°未満であるか否かを判断する(図20のステップS25)。ここで、制御部90bは、台車4のY軸の傾斜角度Y°の絶対値が0.5°未満である場合には、台車4のY軸フラグはNであると判定する(ステップS26)。一方、制御部90bは、台車4のY軸の傾斜角度Y°の絶対値は0.5未満ではないと判断した場合には、次に、当該台車4のY軸の傾斜角度Y°の絶対値は0.5°以上1°未満であるか否かを判断する(ステップS27)。
制御部90bは、台車4のY軸の傾斜角度Y°の絶対値が0.5°以上1°未満であると判断した場合には、台車4のY軸フラグを前回の処理サイクルで判定したY軸フラグに維持する(ステップS28)。
また、制御部90bは、前記ステップS27において台車4のY軸の傾斜角度Y°の絶対値が0.5°以上1°未満ではないと判断した場合には、次に、当該台車4のY軸の傾斜角度Y°は0°よりも大きいか否かを判断する(ステップS29)。ここで、制御部90bは、台車4のY軸の傾斜角度Y°が0°よりも大きい場合には、台車4のY軸フラグはAであると判定し(ステップS30)、台車4のY軸の傾斜角度Y°が0°よりも大きくない場合には、台車4のY軸フラグはBであると判定する(ステップS31)。以上のようにして、台車4のY軸フラグの判定の処理が行われる。
次に、制御部90bは、判定した台車4のY軸フラグはNであるか否かを判断する(図17のステップS7)。制御部90bは、判定した台車4のY軸フラグがNではない場合、すなわちY軸フラグがA又はBである場合には、台車4のY軸の傾斜角度の修正のための処理、すなわち台車4のY軸の傾斜角度を0に近づけるための処理を行う(ステップS8)。図21は、この台車4のY軸の傾斜角度の修正処理を示すフローチャートである。
この修正処理では、制御部90bは、前記のように判定した台車4のY軸フラグがAであるか否かを判断する(ステップS33)。制御部90bは、台車4のY軸フラグがAである場合には、次に、第1及び第2シリンダ61,62を伸長させる一方、第3及び第4シリンダ63,64の伸長を停止させる処理を行う(ステップS34)。具体的には、制御部90bは、第1及び第2電磁切換弁91,92に制御信号を入力して当該第1及び第2電磁切換弁91,92をオン状態にするとともに、第3及び第4電磁切換弁93,94に制御信号を入力して当該第3及び第4電磁切換弁93,94をオフ状態にする。これにより、油圧源95から第1及び第2シリンダ61,62の伸長側のポートに作動油が供給されて第1及び第2シリンダ61,62が伸長する。また、第3及び第4シリンダ63,64には油圧源95から作動油が供給されず、第3及び第4シリンダ63,64の伸長が停止する。
この第1及び第2シリンダ61,62の伸長と第3及び第4シリンダ63,64の伸長停止により台車4の前側が持ち上げられ、台車4のY軸のプラスの傾斜角度が0に近づくように台車4の傾きが修正される。
また、制御部90bは、前記ステップS33において台車4のY軸フラグがAではないと判断した場合には、次に、第3及び第4シリンダ63,64を伸長させる一方、第1及び第2シリンダ61,62の伸長を停止させる処理を行う(ステップS35)。具体的には、制御部90bは、第3及び第4電磁切換弁93,94に制御信号を入力して当該第3及び第4電磁切換弁93,94をオン状態にするとともに、第1及び第2電磁切換弁91,92に制御信号を入力して当該第1及び第2電磁切換弁91,92をオフ状態にする。これにより、油圧源95から第3及び第4シリンダ63,64の伸長側のポートに作動油が供給されて第3及び第4シリンダ63,64が伸長する。また、第1及び第2シリンダ61,62には油圧源95から作動油が供給されず、第1及び第2シリンダ61,63の伸長が停止する。
この第3及び第4シリンダ63,64の伸長と第1及び第2シリンダ61,62の伸長停止により台車4の後側が持ち上げられ、台車4のY軸のマイナスの傾斜角度が0に近づくように台車4の傾きが修正される。以上のようにして、台車4のY軸の傾斜角度を0に近づけるための台車4の傾きの修正処理が行われる。この修正処理の後、後述する第1〜第4シリンダ61〜64の伸長停止についての判定処理(ステップS10)が行われる。
前記ステップS7において、制御部90bは、台車4のY軸フラグはNであると判断した場合には、次に、第1〜第4シリンダ61〜64の全てを伸長させる(ステップS9)。
すなわち、このステップS7で台車4のY軸フラグがNであると判断された場合は、前記ステップS4で既に台車4のX軸フラグがNであると判断されている場合であり、クレーン本体3に対する台車4のX軸相対角度の絶対値が0.5°未満で且つ水平面に対する台車4のY軸の傾斜角度の絶対値が0.5°未満の場合に相当する。この場合は、クレーン本体3に対する台車4のX軸方向の相対的な傾き及び台車4のY軸方向の傾きが、共に、連結ビーム5に問題となるほどの捩れや曲げ変形を生じさせない微小な程度であるため、第1〜第4シリンダ61〜64を全て同様に伸長させて台車4のジャッキアップを進行させる。この場合、制御部90bは、第1〜第4電磁切換弁91〜94に制御信号を入力してそれらの第1〜第4電磁切換弁91〜94を全てオン状態にする。これにより、油圧源95から第1〜第4シリンダ61〜64の各々の伸長側のポートに作動油が供給され、それによって第1〜第4シリンダ61〜64が伸長する。
次に、制御部90bは、第1〜第4シリンダ61〜64の伸長停止についての判定処理を行う(ステップS10)。図22は、この判定処理を示すフローチャートである。
この判定処理では、制御部90bは、台車4の高さ位置が車輪58を据え切り可能な規定位置に達したか否かを判断する(ステップS37)。具体的には、制御部90bは、高さ位置検知装置56が台車4の高さ位置が規定位置に達したことを検知して出力する検知信号をコントローラ90が受信した場合に台車4の高さ位置が規定位置に達したと判断する一方、その検知信号をコントローラ90が受信していない場合には台車4の高さ位置はまだ規定位置に達していないと判断する。
制御部90bが台車4の高さ位置は前記規定位置に達したと判断した場合には、台車4のジャッキアップが終了する。一方、制御部90bが台車4の高さ位置は前記規定位置に達していないと判断した場合には、前記ステップS3以降の処理を繰り返し行う。
以上のようにして、本実施形態による台車4のジャッキアップが行われる。
本実施形態では、台車4のジャッキアップの過程で、台車4のX軸方向の傾斜角度がクレーン本体3のX軸方向の傾斜角度に近づくように、台車4を下から支える第1〜第4シリンダ61〜64の伸長を制御して台車4の傾きを調節する台車4の傾き調節制御が行われるため、例えばクレーン本体3の下の地面の状態と台車4の下の地面の状態とが異なっている場合に生じるクレーン本体3のX軸方向(左右方向)の傾きと台車4のX軸方向(左右方向)の傾きとの不一致を解消することができる。そのため、このX軸方向の傾きの不一致に起因する連結ビーム5の捩れ変形を防ぐことができる。
また、本実施形態では、台車4の傾き調節制御において、台車4のY軸方向の傾斜角度が0に近づくように第1〜第4シリンダ61〜64の伸長を制御する。これにより、台車4がY軸方向において水平に近づくため、そのY軸方向における連結ビーム5の曲げ変形を抑制することができる。
また、本実施形態では、第1〜第4シリンダ61〜64を伸長させる過程でそれら第1〜第4シリンダ61〜64のいずれかが接地していないことが第1〜第4圧力センサ61a〜64aにより検出されている間は台車4の傾き調節制御が実行されず、第1〜第4シリンダ61〜64の全てが接地していることが第1〜第4圧力センサ61a〜64aにより検出された時点から台車4の傾き調節制御が開始される。すなわち、第1〜第4シリンダ61〜64の全てが接地してそれらのシリンダにより台車4の傾きを調節可能な状態になった時点から台車4の傾き調節制御が開始される。このため、第1〜第4シリンダ61〜64の中に接地していないシリンダが存在していて台車4の傾きを有効に調節できないにも関わらず当該台車4の傾き調節制御が開始される場合に比べて、台車4の傾きの調節のための第1〜第4シリンダ61〜64の無駄な伸長制御を削減できるとともに、その伸長制御にかかる時間を削減できる。
本発明によるクレーンは、前記のようなものに必ずしも限定されない。本発明によるクレーンの構成として、例えば以下のような構成を採用可能である。
台車傾き検出部は、必ずしも前記のような台車傾斜センサに限定されない。例えば、各シリンダにかかる圧力を検出する圧力センサを台車傾き検出部として用いてもよい。すなわち、台車が傾いている側のシリンダにはより大きな圧力がかかるため、各シリンダにかかる圧力と台車の傾斜角度との相関関係を予め導出しておき、圧力センサで検出した各シリンダにかかる圧力からその相関関係に基づいて台車の傾斜角度を算出するようにしてもよい。
また、台車傾き検出部として、各シリンダの長さを検出するストローク検出センサを用いてもよい。この場合、各シリンダの長さの組み合わせと台車の傾斜角度との相関関係を予め導出しておき、ストローク検出センサで検出した各シリンダの長さからその相関関係に基づいて台車の傾斜角度を算出するようにしてもよい。
また、各シリンダについて複数の設定長さを規定し、その各シリンダがその各設定長さに達した場合にそれを検知する複数のリミットスイッチや複数の近接センサを台車傾き検出部として用いてもよい。この場合、各シリンダの各設定長さの組み合わせと台車の傾斜角度との相関関係を予め導出しておき、リミットスイッチや近接センサで各シリンダが到達したことが検知された設定長さからその相関関係に基づいて台車の傾斜角度を算出するようにしてもよい。
また、各シリンダへ供給される作動油の流量を計測する流量計を用いて各シリンダの伸長速度を導出してもよい。
また、本体傾斜センサは、連結ビームのうち上部旋回体に結合されたビームインナーに取り付けてもよい。また、台車傾斜センサは、連結ビームのうち台車に結合されたビームアウターに取り付けてもよい。
また、第1〜第4シリンダへの作動油の供給を制御する手段として、前記のような第1〜第4シリンダへの作動油の供給と供給停止とを切り換える第1〜第4電磁切換弁の代わりに、第1〜第4シリンダへの作動油の供給流量を調節するための可変絞りを用いてもよい。この場合には、台車の傾き調節制御において各シリンダの伸長を停止させることなくその伸長速度を調節して滑らかな動きで台車の傾きをクレーン本体の傾きに近づけることができる。
また、台車をジャッキアップするためのシリンダは、台車に必ずしも4つ設けられていなくてもよい。例えば、台車に設けられたジャッキアップ用のシリンダは、連結ビームの長手方向と同方向の台車の前後方向において互いに異なる位置で台車を下から支える2つのシリンダのみであってもよい。この場合は、この2つのシリンダの伸長を個別に制御することで、台車のY軸方向の傾斜角度を0に近づけて連結ビームの曲げ変形を抑制することができる。
また、台車に設けられたジャッキアップ用のシリンダは、連結ビームの長手方向に対して直交する台車の左右方向において互いに異なる位置で台車を下から支える2つのシリンダのみであってもよい。この場合は、この2つのシリンダの伸長を個別に制御することで、クレーン本体に対する台車のX軸相対角度を0に近づけて連結ビームの捩れ変形を防ぐことができる。
また、前記実施形態では、第1〜第4シリンダの伸長動作を制御することで台車の傾きを調節したが、参考例として、第1〜第4シリンダの収縮動作を制御することで台車の傾きを調節してもよい。
また、クレーン本体の水平面に対するY軸方向(前後方向)の傾斜角度を本体傾斜センサによって検出し、その検出した傾斜角度と台車傾斜センサにより検出された台車の水平面に対するY軸方向(前後方向)の傾斜角度とから、クレーン本体に対する台車のY軸方向(前後方向)の相対的な傾斜角度(Y軸相対角度)を算出し、その算出したY軸相対角度が0に近づくように各シリンダの伸縮動作を制御して台車のY軸方向の傾きを調節してもよい。
3 クレーン本体
4 カウンタウェイト台車
5 連結ビーム
6 下部走行体
7 上部旋回体
50 カウンタウェイト
61 第1シリンダ
61a 第1圧力センサ(接地検出部)
62 第2シリンダ
62a 第2圧力センサ(接地検出部)
63 第3シリンダ
63a 第3圧力センサ(接地検出部)
64 第4シリンダ
64a 第4圧力センサ(接地検出部)
89 傾き導出部
90b 制御部

Claims (3)

  1. 自走可能な下部走行体及び前記下部走行体上に旋回可能に搭載された上部旋回体を含むクレーン本体と、
    カウンタウェイトを搭載しながら前記クレーン本体の動きに追従して移動可能なカウンタウェイト台車であって、台車フレームと、その台車フレームの下側に配置されて縦軸である旋回軸回りに旋回可能に前記台車フレームに取り付けられた車輪とを有するものと、
    前記上部旋回体からその上部旋回体の後方へ延び、当該上部旋回体と前記カウンタウェイト台車の前記台車フレームとを連結する連結ビームと、
    前記連結ビームの長手方向に一致する前記カウンタウェイト台車の前後方向とその前後方向に対して直交する前記カウンタウェイト台車の左右方向との少なくとも一方において互いに異なる位置で前記カウンタウェイト台車を下から支え、前記台車フレーム及び前記車輪を含む前記カウンタウェイト台車全体をジャッキアップするために伸長する複数のシリンダと、
    前記クレーン本体に対する前記カウンタウェイト台車の相対的な傾きを逐次導出する傾き導出部と、
    前記複数のシリンダの伸縮を個別に制御する制御部と、
    前記カウンタウェイト台車の地面からの高さ位置が前記車輪を前記旋回軸回りに操向可能となる高さ位置である規定位置に達したことを検知する高さ位置検知装置と、を備え、
    前記制御部は、前記高さ位置検知装置により前記カウンタウェイト台車の高さ位置が前記規定位置に達したことが検知されるまで前記複数のシリンダを伸長させて当該複数のシリンダに前記カウンタウェイト台車全体をジャッキアップさせるとともに、そのジャッキアップ中に前記傾き導出部により逐次導出される前記相対的な傾きが低減するように前記複数のシリンダの各々の伸長を制御して前記カウンタウェイト台車の傾きを調節する傾き調節制御を行う、クレーン。
  2. 前記複数のシリンダの各々の接地の有無を検出する接地検出部をさらに備え、
    前記制御部は、前記複数のシリンダを伸長させる過程でそれらの複数のシリンダのうちのいずれかが接地していないことが前記接地検出部により検出されている間は前記傾き調節制御を実行せず、前記複数のシリンダの全てが接地していることが前記接地検出部により検出された時点から前記傾き調節制御を開始する、請求項1に記載のクレーン。
  3. 前記複数のシリンダは、前記カウンタウェイト台車のうち前記連結ビームが取り付けられた取付位置に対して右側に配置された第1シリンダと、前記取付位置に対して左側で前記第1シリンダと前記カウンタウェイト台車の左右方向に並ぶように配置された第2シリンダと、前記取付位置に対して右側で前記第1シリンダの後方に配置された第3シリンダと、前記取付位置に対して左側で前記第2シリンダの後方に配置された第4シリンダとを含み、
    前記制御部は、前記第1シリンダと前記第2シリンダの対と前記第3シリンダと前記第4シリンダの対との少なくとも一方の対の伸長を制御することで前記カウンタウェイト台車の前後方向の傾きを調節し、前記第1シリンダと前記第3シリンダの対と前記第2シリンダと前記第4シリンダの対との少なくとも一方の対の伸長を制御することで前記カウンタウェイト台車の左右方向の傾きを調節する、請求項1又は2に記載のクレーン。
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