JP6739460B2 - 重力降下式搬送装置 - Google Patents

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Description

本発明は、荷物を載荷位置から下方の降荷位置に搬送する重力降下式搬送装置に関し、詳しくは、荷物が載せ置かれる載荷具と、載荷具が取り付けられた綱状具と、綱状具の長手方向における一方側部分と他方側部分との夫々が下方に延出する状態に綱状具が巻き掛けられて綱状具を支持するとともに綱状具の長手方向への移動を案内する上部案内具とを備え、上部案内具よりも低い載荷位置において載荷具に荷物が載せ置かれることで、荷物の重量により、綱状具の長手方向への移動を伴って、荷物が載せ置かれた載荷具が載荷位置から降荷位置に下降する重力降下式搬送装置に関する。
従来、この種の重力降下式搬送装置については、図18に示すように、上部案内具60aと下部案内具60bとに跨って巻き掛けられた綱状の無端回動具61と、等間隔配置で無端回動具61に取り付けられた複数の載荷具62とを備え、載荷位置Uwにおいて載荷具62に荷物Wが載せ置かれると、荷物Wの重量により、荷物Wが載せ置かれた載荷具62が載荷位置Uwから降荷位置Dwに下降するとともに、この荷物Wの下降に伴う無端回動具61の回動により、不載荷の次の載荷具62が載荷位置Uwに移動する一方向回動方式の重力降下式搬送装置が提案されている(特許文献1参照)。
また、この一方向回動方式とは別に、図19に示すように、上部案内具60aに巻き掛けられた綱状具63の一方側端部に載荷具64が取り付けられるのに対し、綱状具63の他方側端部にカウンターウエイト65が取り付けられ、載荷位置Uwにおいて載荷具64に荷物Wが載せ置かれると、荷物Wの重量により、カウンターウエイト65の上昇を伴い、荷物Wが載せ置かれた載荷具64が載荷位置Uwから降荷位置Dwに下降し、その後、降荷位置Dwにおいて荷物Wが載荷具64から降ろされると、カウンターウエイト65の重量により、カウンターウエイト65の下降に伴い、荷物Wが降ろされた不載荷の載荷具64が降荷位置Dwから載荷位置Uwに復帰上昇するカウンターウエイト方式の重力降下式搬送装置も提案されている(特許文献2参照)。
特開2007−119128号公報 特開2011−51728号公報
しかし、一方向回動方式の重力降下式搬送装置では、載荷位置Uwと降荷位置Dwとがともに無端回動具61の下降部分側に位置する関係上、順次に載荷位置Uwに移動する載荷具62の夫々に荷物Wを載せ置いて装置を継続的に動作させるには、少なくとも3個の載荷具62を無端回動具61に対して載荷位置Uwと降荷位置Dwとの間の離間寸法に等しい間隔で等間隔に装備する必要があり、この為、載荷位置Uwと降荷位置Dwとの離間寸法の割に長尺な綱状無端回動具61が必要になって装置が大型化する問題があった。
また、一方向回動方式の重力降下式搬送装置では、無端回動具61の回動に伴い載荷具62の夫々を上部案内具60aや下部案内具60bに対して乗り越えさせる形態で移動させることから、上部案内具60aの上方箇所や下部案内具60bの下方箇所に載荷具通過用のスペースを要し、このことからも装置が更に大型化する問題があった。
一方、カウンターウエイト方式の重力降下式搬送装置では、このような大型化の問題は生じないものの、降荷位置Dwで荷物Wを降ろした載荷具64をカウンターウエイト65の重量により載荷位置Uwまで復帰上昇させる間は荷物Wの搬送が途絶えることで、荷物Wの搬送能率が低く制限されてしまう問題があった。
これらの実情に鑑み、本発明の主たる課題は、合理的な動作形態を採用することで、上記した大型化の問題及び搬送能率の問題をともに解消する点にある。
本発明の第1特徴構成は、重力降下式搬送装置に係り、その特徴は、
荷物が載せ置かれる載荷具と、前記載荷具が取り付けられた綱状具と、前記綱状具の長手方向における一方側部分と他方側部分との夫々が下方に延出する状態に前記綱状具が巻き掛けられて、前記綱状具を支持するとともに前記綱状具の長手方向への移動を案内する上部案内具とを備え、
前記上部案内具よりも低い載荷位置において前記載荷具に荷物が載せ置かれることで、荷物の重量により、前記綱状具の長手方向への移動を伴って、荷物が載せ置かれた前記載荷具が前記載荷位置から降荷位置に下降する重力降下式搬送装置であって、
前記上部案内具を境とする前記綱状具の一方側部分と他方側部分との夫々に前記載荷具が取り付けられ、
前記綱状具の一方側部分に取り付けられた一方側の前記載荷具が、そこに載せ置かれた荷物の重量により前記載荷位置から前記降荷位置に下降するのに伴い、前記綱状具の長手方向への移動により、前記綱状具の他方側部分に取り付けられた他方側の不載荷の前記載荷具が前記降荷位置から前記載荷位置に上昇し、
前記載荷具は、荷物の載せ置きが可能な起立姿勢と前記載荷具の昇降経路に沿う姿勢で荷物の載せ置きが不能な倒伏姿勢とに切り換えが可能であり、
前記載荷具の移動力を用いて前記載荷具を前記起立姿勢と前記倒伏姿勢とに切り換える起伏用案内機構が設けられ、
前記起伏用案内機構は、前記載荷具が前記降荷位置から離れた後の上昇工程の初期部分において前記載荷具を前記起立姿勢から前記倒伏姿勢に切り換え、かつ、前記載荷具が前記載荷位置に到着する前の前記上昇工程の終期部分において前記載荷具を前記倒伏姿勢から前記起立姿勢に切り換える構成により、
荷物が載せ置かれて前記載荷位置から下降する一方側の前記載荷具と、該一方側載荷具の下降に伴い前記降荷位置から上昇する他方側の不載荷の前記載荷具とは、前記昇降経路における前記上昇工程の初期部分と終期部分との途中ですれ違いが生じる点にある。
この構成では、綱状具の一方側部分に取り付けられた一方側の載荷具がそれに載せ置かれた荷物の重量により載荷位置から降荷位置に下降するのに伴い、綱状具の他方側部分に取り付けられた不載荷の他方側の載荷具が降荷位置から載荷位置に上昇するから、降荷位置に下降した一方側の載荷具から荷物を降ろすとともに、載荷位置に上昇した他方側の載荷具に次の荷物を載せ置くことで、次には、他方の載荷具を荷物の重量により載荷位置から降荷位置に下降させるとともに、それに伴い、一方側の不載荷の載荷具を降荷位置から載荷位置に上昇させることができる。
したがって、前記したカウンターバランス方式の重力降下式搬送装置に比べ、載荷位置において一方側の載荷具と他方側の載荷具とに対して荷物を交互に載せ置く形態で、荷物を能率良く降荷位置に搬送することができる。
また、前記した一方向回動方式の重力降下式搬送装置のように、載荷位置と降下位置との間の離間寸法に等しい間隔で少なくとも3個の載荷具を等間隔配置で無端回動具に装備する必要がなくて、綱状具に2個の載荷具を装備するだけで済むから、綱状具の必要長さを短くすることができ、これにより、装置を小型化することができる。
そしてまた、一方向回動方式の重力降下式搬送装置のように、載荷具を上部案内具や下部案内具に対して乗り越えさせる形態で移動させるといったことがないから、上下方向における必要スペースも小さくすることができ、このことからも、装置を小型化することができる。
さらに、上記第1特徴構成では、
前記載荷具は、荷物の載せ置きが可能な起立姿勢と前記載荷具の昇降経路に沿う姿勢で荷物の載せ置きが不能な倒伏姿勢とに切り換えが可能であり、
前記載荷具の移動力を用いて前記載荷具を前記起立姿勢と前記倒伏姿勢とに切り換える起伏用案内機構が設けられ、
前記起伏用案内機構は、前記載荷具が前記降荷位置から離れた後の上昇工程の初期部分において前記載荷具を前記起立姿勢から前記倒伏姿勢に切り換え、かつ、前記載荷具が前記載荷位置に到着する前の前記上昇工程の終期部分において前記載荷具を前記倒伏姿勢から前記起立姿勢に切り換える構成により、
荷物が載せ置かれて前記載荷位置から下降する一方側の前記載荷具と、該一方側載荷具の下降に伴い前記降荷位置から上昇する他方側の不載荷の前記載荷具とは、前記昇降経路における前記上昇工程の初期部分と終期部分との途中ですれ違いが生じるから、次の作用効果も奏する。
つまり、荷物が載せ置かれて載荷位置から下降する一方側の載荷具と、その一方側載荷具の下降に伴い降荷位置から上昇する他方側の不載荷の載荷具とのすれ違いが昇降経路の途中で生じることに対し、降荷位置から上昇する不載荷の載荷具が上昇工程における初期部分から終期部分の間では載荷具の昇降経路に沿う倒伏姿勢になることで、上記すれ違いに要するスペースを小さくすることができ、その分、装置を一層コンパクトにすることができる。
また、載荷具の起立姿勢と倒伏姿勢との切り換えは、載荷具の移動力(即ち、載荷具に載せ置いた荷物の重力)を用いて行うから、載荷具の姿勢切り換えを電動により行うなどに比べ、装置コストや運転コストもさらに安価にすることができる。
本発明の第特徴構成は、第特徴構成の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記載荷具には起伏用アームが一体的に取り付けられ、
前記起伏用案内機構は、前記起立姿勢にある前記載荷具を前記倒伏姿勢に切り換える倒伏用案内杆部分と、前記倒伏姿勢にある前記載荷具を前記起立姿勢に切り換える起立用案内杆部分とを備え、
前記上昇工程の初期部分では、前記起伏用アームが前記倒伏用案内杆部分に対する当接により姿勢変化することで、前記載荷具が前記起立姿勢から前記倒伏姿勢に切り換わり、
前記上昇工程の終期部分では、前記起伏用アームが前記起立用案内杆部分に当接することで、前記載荷具が前記倒伏姿勢から前記起立姿勢に切り換わる構成になっている点にある。
この構成によれば、起立用案内杆部分や倒伏用案内杆部分に対する起伏用アームの当接により、載荷具を起立姿勢と倒伏姿勢とに切り換えるから、各案内杆部分の形状設定や位置設定により、載荷具の姿勢を所定の位置で確実に切り換えることができ、これにより、載荷具の姿勢切り換えを電動などにより行うのに比べ、装置コストを安価にしながらも装置動作について高い信頼性を得ることができる。
本発明の第特徴構成は、第1又は第2特徴構成のいずれかの実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
複数の昇降構造部が間隔を空けて並置され、
前記昇降構造部の各々は、前記上部案内具と、前記綱状具と、前記綱状具の一方側部分に取り付けられた一方側の前記載荷具と、前記綱状具の他方側部分に取り付けられた他方側の前記載荷具とを備え、
前記載荷位置では、各々の前記昇降構造部において前記載荷位置にある前記載荷具の夫々に荷物を跨らせた状態で、それら複数の載荷具に荷物が載せ置かれる構成になっている点にある。
この構成によれば、荷物を、複数の昇降構造部の各々が備える載荷具に跨らせた状態で、それら複数の載荷具により支持するから、大重量の荷物や大型な荷物(特に長尺な荷物)も安定的に搬送することができる。
本発明の第特徴構成は、第特徴構成の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記昇降構造部どうしの間で前記載荷具の昇降動作を連動させる同期用連動機構が設けられている点にある。
この構成によれば、荷物を跨らせた状態で載せ置く複数の載荷具を、同期用連動機構により同位相を保った状態で昇降動作させることができ、これにより、それら複数の載荷具の昇降動作に位相差が生じることによる搬送トラブルを確実に防止することができる。
本発明の第特徴構成は、第1〜第特徴構成のいずれかの実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記載荷具の昇降速度を調整する調速装置が設けられ、
前記調速装置は、従動回転軸とブレーキシューとブレーキドラムとを備え、
前記従動回転軸は、前記載荷具の昇降動作に伴う前記綱状具の移動により回転し、
前記ブレーキシューは、前記従動回転軸の回転により生じる遠心力で前記ブレーキドラムに対して押圧作用する点にある。
この構成によれば、荷物の重量により生じる載荷具の昇降速度が大きくなるほど、載荷具の昇降動作に伴い回転する従動回転軸の回転速度が大きくなって、従動回転軸の回転により生じる遠心力が大きくなることで、ブレーキドラムに対するブレーキシューの押圧力が大きくなり、この押圧力の増大により、従動回転軸の回転に対する制動作用、即ち、載荷具の昇降動作に対する制動作用が強くなる。
また逆に、載荷具の昇降速度が小さくなるほど、従動回転軸の回転速度が小さくなって、従動回転軸の回転により生じる遠心力が小さくなることで、ブレーキドラムに対するブレーキシューの押圧力が小さくなり、この押圧力の減少により、従動回転軸の回転に対する制動作用、即ち、載荷具の昇降動作に対する制動作用が弱くなる。
したがって、これら昇降速度の大小に応じた制動作用の強弱変化により、載荷具の昇降速度を適度な速度に自動的に調整することができる。
本発明の第特徴構成は、第特徴構成の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
揺動自在なシュー操作アームが前記従動回転軸に装備され、
前記シュー操作アームの一端部が前記ブレーキシューに連結され、
制動力軽減用ウエイトが取り付けられるウエイト取付部が、前記シュー操作アームの揺動支点に対して前記ブレーキシューの連結側とは反対側で前記シュー操作アームに設けられている点にある。
この構成によれば、従動回転軸の回転速度が大きいほど、ブレーキシューに作用する遠心力、及び、シュー操作アームのウエイト取付部に取り付けられた制動力軽減用ウエイトに作用する遠心力はともに大きくなるが、ブレーキシューと制動力軽減用ウエイトとは、シュー操作アームの揺動支点に対して互いに反対側に位置することから、制動力軽減用ウエイトに作用する遠心力は、ブレーキシューに作用する遠心力を実質的に軽減するものとなる。
したがって、載荷具に載せ置く荷物の重量に応じて、シュー操作アームのウエイト取付部に取り付ける制動力軽減用ウエイトの重量を選択したり、制動力軽減用ウエイトの取付位置をズラせたり、あるいは、制動力軽減用ウエイトの取付けの要否を選択したりすることで、同じブレーキシューを使用しながらも、載荷具の昇降動作に対する制動作用の強さを荷物の重量に応じて調整することができる。
本発明の第特徴構成は、第1〜第特徴構成のいずれかの実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記載荷具が前記載荷位置に到着するのに伴い、前記載荷具を前記載荷位置に保持する載荷具保持装置が設けられるとともに、
前記載荷具保持装置による前記載荷具の保持を解除する解除操作部が設けられている点にある。
この構成によれば、載荷具が載荷位置に到着すると載荷具保持装置により載荷具が載荷位置に保持されるから、その保持状態の下で、載荷具に対する荷物の載せ置きを時間的な余裕のある状態で安全かつ的確に実施することができる。
そして、載荷具に対する荷物の載せ置きが完了すれば、載荷具保持装置による載荷具の保持を解除操作部により解除することで、荷物の重量により載荷具を昇降動作させる装置動作状態に速やかに復帰することができる。
本発明の第特徴構成は、第特徴構成の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記載荷位置にある前記載荷具に荷物を載せ置く載荷装置が設けられ、
前記解除操作部として、前記載荷装置と前記載荷具保持装置とを連係させるリンク機構が設けられ、
前記リンク機構は、前記載荷装置による荷物の載せ置き操作が完了すると前記載荷具保持装置による前記載荷具の保持を解除する構成になっている点にある。
この構成によれば、載荷装置による載荷具への荷物の載せ置きが完了すると、載荷装置と載荷具保持装置とを連係させるリンク機構により、載荷具保持装置による載荷具の保持が自動的に解除される。
したがって、載荷具保持装置による載荷具の保持を作業者が人為的に解除操作するのに比べ、載荷具保持装置による載荷具の保持を一層的確なタイミングで一層確実に解除することができる。
本発明の第特徴構成は、第1〜第特徴構成の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記載荷位置又は前記降荷位置の近傍で前記載荷具の昇降動作に対して緩衝作用する緩衝装置が装備されている点にある。
この構成によれば、載荷位置又は降荷位置に近傍において載荷具の昇降動作に対して緩衝装置が緩衝作用することで、荷物の重量を利用して載荷具を昇降動作させるものでありながらも、載荷具を載荷位置又は降荷位置に緩やかに到着させることができ、これにより、装置の安全性及び荷物の保全性を高めることができる。
本発明の第10特徴構成は、第特徴構成の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記緩衝装置は緩衝作用部材を備えており、
前記緩衝作用部材は、前記載荷具の昇降動作に対して緩衝作用を及ぼす緩衝作用位置とその緩衝作用位置から退避した退避位置とにわたる変位が自在であるとともに、前記緩衝用ウエイトの重量により前記緩衝作用位置の側に付勢されており、
前記緩衝作用部材は、前記載荷具の昇降動作により前記緩衝用ウエイトの重量に抗して前記緩衝作用位置から前記退避位置に一時的に切り換えられる点にある。
この構成によれば、載荷具が載荷位置又は降荷位置の近傍での昇降動作の過程で緩衝作用部材を緩衝用ウエイトの重量に抗して緩衝作用位置から退避位置に切り換える際に、反作用として載荷具に及ぶ緩衝用ウエイトの重量が載荷具の昇降動作に対して緩衝作用し、これにより、載荷具が緩やかに載荷位置又は降荷位置に到着する。
即ち、この構成であれば、緩衝用ウエイトの重量により載荷具の昇降動作に対して緩衝作用させるから、載荷具の昇降動作に対して電磁ブレーキなどにより緩衝作用を付与するのに比べ、装置コストや運転コストを一層安価にすることができる。
重力降下式搬送装置の側面図 重力降下式搬送装置の正面図 重力降下式搬送装置の平面図 昇降構造部の平面視拡大断面図 載荷具の下降過程を示す装置上部の側面図 載荷具の下降過程を示す装置下部の側面図 載荷具の上昇過程を示す装置下部の側面図 載荷具の上昇過程を示す装置上部の側面図 載荷具周りの側面図 載荷具周りの正面図 載荷装置の側面図 載荷装置の平面図 ストッパ装置の正面図 下側緩衝装置の側面図 調速装置の正面視構造図 調速装置の平面視構造図 別実施形態を示す重力降下式搬送装置の概略斜視図 従来の重力降下式搬送装置を示す概略側面図 従来における別の重力降下式搬送装置を示す概略側面図
図1〜図3は重力降下式の搬送装置1を示し、この搬送装置1は、互いに同じ構造で平行な立姿勢の昇降構造部2A,2Bを装置の左右両側部に備えており、これら左右の昇降構造部2A,2Bの夫々は、図4に示すように、近接配置された左右一対の支柱3と、これら支柱3どうしの間に配置されて各支柱3の夫々に装備された第1〜第3の案内杆4,5,6とを備えている。
支柱3の夫々はC型鋼材からなり、左右の昇降構造部2A,2Bの夫々において、左右一対の支柱3は、C型鋼材の開口部どうしが対向する平行配置で、床ピットP内の基台7に立設されている。
第1〜第3の案内杆4〜6は、所定間隔で前後方向に並べられて各支柱3に装備されており、前側の第1案内杆4と中央の第2案内杆5との夫々は、支柱3に沿う縦姿勢で装置の上端部から下端部にわたって直線状に延びている。
後側の第3案内杆6は、図5及び図6に示すように、縦方向において上部案内杆部分6aと中部案内杆部分6bと下部案内杆部分6cとに3分割されて、これら3つの案内杆部分6a〜6cが装置の上端部と下端部との間で、支柱3に沿う縦姿勢で直線状に並べられている。
装置上部において、第3案内杆6の上部案内杆部分6aと中部案内杆部分6bとの間には、上側の杆欠如部8aが設けられており、第3案内杆6における上部案内杆部分6aの下端からは、側面視湾曲形状で後方斜め下向きに延びる起立用案内杆部分6xが延設されている。
同様に、装置下部において、第3案内杆6の中部案内杆部分6bと下部案内杆部分6cとの間には、下側の杆欠如部8bが設けられており、第3案内杆6における下部案内杆部分6cの上端からは、側面視湾曲形状で後方斜め上向きに延びる倒伏用案内杆部分6yが延設されている。
これら起立用案内杆部分6x及び倒伏用案内杆部分6yは、後述の載荷具10を荷物Wの載せ置きが可能な水平な起立姿勢と、載荷具10の昇降経路に沿う垂直姿勢で荷物Wの載せ置きが不能な倒伏姿勢とに切り換える起伏用案内機構を構成する。
また、各支柱3の夫々には、上下方向に延びる案内溝状部9が装備されており、この案内溝状部9は、上部溝状部分9aと中部溝状部分9bと下部溝状部分9cとを備えている。
案内溝状部9の中部溝状部分9bは、支柱3の上下中間部においてC型鋼材における前辺部3aの外面に沿って上下方向に直線状に延びており、案内溝状部9の上部溝状部分9aは、中部溝状部分9bの上端から後方斜め上向きに延びて、その上端がC型鋼材における後辺部3bの内面の近傍で後向きに開放している。
案内溝状部9の下部溝状部分9cは、中部溝状部分9bの下端から後方斜め下向きに延びて、その下端がC型鋼材における後辺部3bの内面の近傍で後向きに拡口して開放している。
この案内溝状部9は、上記の起伏用案内機構(起立用案内杆部分6x及び倒伏用案内杆部分6y)による載荷具10の姿勢切り換えを補助する補助案内機構を構成する。
一方、左右の昇降構造部2A,2Bは夫々、荷物Wを載せ置く載荷具10として、左右一対の棒状載荷具10a,10bを備えており、図9,図10に示すように、これら棒状載荷具10a,10b夫々の後端部には起伏用アーム11が取り付けられている。
起伏用アーム11は、対応する棒状載荷具10a,10bが水平な起立姿勢であるときに側面視で後方斜め下向きに所定角度θa(例えばθa=70°程度)だけ傾斜する傾斜姿勢になる。
起伏用アーム11の基端部(即ち、棒状載荷具10a,10bに対する連結側の端部)には載荷具回転軸12が取り付けられており、起伏用アーム11の先端部には回転自在な起伏用ローラ13が取り付けられている。
また、左右一対の棒状載荷具10a,10bの夫々には、起伏用アーム11の載荷具回転軸12を介して昇降枠具14が連設されており、載荷具回転軸12は昇降枠具14の上端部に枢支されている。
載荷具回転軸12には、昇降枠具14の枠内において昇降用ローラ15が取り付けられ、昇降枠具14の下端部には下側の回転軸16が枢支されて、この下側回転軸16には、同じく昇降枠具14の枠内において下側の昇降用ローラ17が取り付けられている。
載荷具回転軸12の横端部には補助アーム18が一体的に取り付けられており、この補助アーム18は、対応する棒状載荷具10a,10bが水平な起立姿勢であるときに、起伏用アーム13とは反対に、側面視で後方斜め上向きに所定角度θb(例えばθb=20°程度)だけ傾斜する傾斜姿勢になる。
そして、補助アーム18の先端部には、回転自在な補助ローラ19が取り付けられている。
即ち、棒状載荷具10a,10bの夫々と各棒状載荷具10a,10bに連設された起伏用アーム11及び補助アーム18の夫々とは、昇降枠具14に対して載荷具回転軸12の中心軸芯q1周りで一体的に回転する。
左右一対の棒状載荷具10a,10bの夫々に取り付けられた起伏用アーム11は、左右一対の支柱3どうしの間に配置されており、昇降枠具14に装備された上側及び下側の昇降用ローラ15,17は、対応する最寄りの支柱3に装備された第1案内杆4と第2案内杆5との間に配置され、これら第1案内杆4及び第2案内杆5により、上側及び下側の昇降用ローラ15,17の上下移動(換言すれば、棒状載荷具10a,10b及び昇降枠具14の上下移動)が案内される。
起伏用アーム11の先端部に取り付けられた起伏用ローラ13は、対応する最寄りの支柱3に装備された第2案内杆5と第3案内杆6との間に配置され、これら第2案内杆5及び第3案内杆6により、起伏用ローラ13の上下移動が案内される。
補助アーム18の先端部に取り付けられた補助ローラ19は、対応する最寄りの支柱3に装備された案内溝状部9の溝内に配置され、この案内溝状部9により補助ローラ19の移動が案内される。
左右の昇降構造部2A、2Bの夫々において、左右一対の支柱3の上端部どうしは上端連結部材20により連結されており、この上端連結部材20には、前後向き軸芯q2周りでの回転が自在な上部スプロケット21が上部案内具として取り付けられている。
同様に、左右の昇降構造部2A,2Bの夫々において、左右一対の支柱3の下端部どうしは、床ピットP内において下端連結部材22により連結されており、この下端連結部材22には、前後向き軸芯q3周りでの回転が自在な下部スプロケット23が下部案内具として取り付けられている。
上部案内具としての上部スプロケット21には、綱状具として上側チェーン24が巻き掛けられており、上部スプロケット21から一方の支柱3に沿って下方に延びる上側チェーン24の一方側部分24aの下端は、一方の棒状載荷具10aに連設された一方側の昇降枠具14の上端部に連結されている。
また、上部スプロケット21から他方の支柱3に沿って下方に延びる上側チェーン24の他方側部分24bの下端は、他方の棒状載荷具10bに連設された他方側の昇降枠具14の上端部に連結されている。
同様に、下部案内具としての下部スプロケット23には、下側チェーン25が巻き掛けられており、下部スプロケット23から一方の支柱3に沿って上方に延びる下側チェーン25の一方側部分25aの上端は、一方の棒状載荷具10aに連設された一方側の昇降枠具14の下端部に連結されている。
また、下部スプロケット23から他方の支柱3に沿って上方に延びる下側チェーン25の他方側部分25bの上端は、他方の棒状載荷具10bに連設された他方側の昇降枠具14の下端部に連結されている。
この搬送装置1は、装置の前面側(図2における手前側)において上部スプロケット21よりもやや低い位置を載荷位置Uwとし、装置の前面側において床Fよりもやや高い位置を降荷位置Dwとするものであり、左右の昇降構造部2A,2Bの夫々における上側チェーン24及び下側チェーン25夫々の長さは、一方側の棒状載荷具10aが載荷位置Uwに位置するときに、他方側の棒状載荷具10bが降荷位置Dwに位置する長さ(換言すれば、他方側の棒状載荷具10bが載荷位置Uwに位置するときに、一方側の棒状載荷具10aが降荷位置Dwに位置する長さ)になっている。
したがって、左右の昇降構造部2A,2Bの夫々において、一方側の棒状載荷具10aが載荷位置Uwから降荷位置Dwに下降すると、上部スプロケット21及び下部スプロケット23の回転を伴って上側チェーン24及び下側チェーン25がそれらの長手方向に移動することで、他方側の棒状載荷具10bが降荷位置Dwから載荷位置Uwに上昇する。
一方の昇降構造部2Aにおける上部スプロケット21の回転軸、及び、他方の昇降構造部2Bにおける上部スプロケット21の回転軸の夫々には、同期用スプロケット26が取り付けられ、それら左右の同期用スプロケット26には同期用チェーン27が巻き掛けられている。
これら同期用スプロケット26及び同期用チェーン27は、並置された昇降構造部2A,2Bどうしの間で棒状載荷具10a,10bの昇降動作を連動させる同期用連動機構を構成する。
即ち、この同期用チェーン27により、一方の昇降構造部2Aにおける上部スプロケット21と他方の昇降構造部2Bにおける上部スプロケット21とが連動して回転することで、左右の昇降構造部2A,2Bにおける一方側の棒状載荷具10aどうしが常に同期して同じ位相で上下移動し、また、左右の昇降構造部2A,2Bにおける他方側の棒状載荷具10bどうしも常に同期して同じ位相で上下移動する。
図5,図8に示すように、第3案内杆6における上部案内杆部分6aと中部案内杆部分6bとの間に設けられた上側の杆欠如部8aには、起伏用ローラ13の移動経路を切り換える上側切換具28が装備されている。
また、図6,図7に示すように、第3案内杆6における中部案内杆部分6bと下部案内杆部分6cとの間に設けられた下側の杆欠如部8bには、同じく起伏用ローラ13の移動経路を切り換える下側切換具29が装備されている。
上側切換具28は、左右向き軸芯q4周りでの回転が自在であるとともに、上側切換具28の下部に取り付けられた重錘部28aの重量により、常時、上側の杆欠如部8aを前方側から閉じて、第3案内杆6における上部案内杆部分6aと中部案内杆部分6bとを連続させる縦姿勢の側に付勢されている。
即ち、起伏用ローラ13が第3案内杆6の上部案内杆部分6aと第2案内杆5との間を下降する場合には、図5に示すように、上側切換具28により上側の杆欠如部aが閉じられていることで、起伏用ローラ13は、第3案内杆6の上部案内杆部分6aと第2案内杆5との間から、そのまま第3案内杆6の中部案内杆部分6bと第2案内杆5との間に移行して直線的に下降する。
また、このとき、起伏用ローラ13の下降に伴って支柱3であるC型鋼材の後辺部3bの内面に沿って下降する補助ローラ19も、案内溝状部9の上部溝状部分9aには浸入せず、そのまま、C型鋼材における後辺部3bの内面に沿って直線的に下降する。
しかし、起伏用ローラ13が第3案内杆6の中部案内杆部分6bより後方側の領域を上昇する場合には、図8に示すように、起伏用ローラ13が上昇過程で起立用案内杆分6xに当接して、その後、起伏用ローラ13の上昇移動が起立用案内杆部分6xにより前方斜め上向きに案内されることで、起伏用ローラ13が後方側から縦姿勢の上側切換具28に当接する。
そして、この起伏用ローラ13の当接により上側切換具28が重錘部28aの重量に抗して軸芯q4周りで前方側に傾倒することで、上側の杆欠如部8aが一時的に開かれ、これにより、起伏用ローラ13は、上側の杆欠如部8aを通過して、第3案内杆6の上部案内杆部分6aと第2案内杆5との間に浸入し、その後、起伏用ローラ13は、第3案内杆6の上部案内杆部分6aと第2案内杆5とにより案内されて直線的に上昇する。
また、起伏用ローラ13が上昇過程で起立用案内杆部分6xによる案内を受ける際には、起伏用ローラ13とともに上昇する補助ローラ19は、案内溝状部9の中部溝状部分9bから上部溝状部分9aに移行することで、補助ローラ19の上昇移動は後方斜め上向きに案内され、これに続き、補助ローラ19は、案内溝状部9の上部溝状部分9aを通過した後、支柱3であるC型鋼材の後辺部3bの内面に沿って直線的に上昇する。
下側切換具29は、左右向き軸芯q5周りでの回転が自在であるとともに、下側切換具29の上部に取り付けられた重錘部29aの重量により、常時、下側の杆欠如部8bを開いて、第3案内杆6の中部案内杆部分6bを第2案内杆5の下部に連続させる後傾姿勢の側に付勢されている。
即ち、起伏用ローラ13が第3案内杆6の中部案内杆部分6bと第2案内杆5との間を下降する場合には、図6に示すように、起伏用ローラ13が上方から後傾姿勢の下側切換具29に当接する。
そして、この起伏用ローラ13の当接により、下側切換具29が重錘部29aの重量に抗して軸心q5周りで縦姿勢の側に回動することで、一時的に下側の杆欠如部8bが閉じられて第3案内杆6の下部案内杆部分6cと第2案内杆5との間が開かれ、これにより、起伏用ローラ13は、第3案内杆6の中部案内杆部分6bと第2案内杆5との間から、そのまま第3案内杆6の下部案内杆部分6cと第2案内杆5との間に移行して、その後も直線的に下降する。
また、このとき、起伏用ローラ13の下降に伴って支柱3であるC型鋼材の後辺部3bの内面に沿って下降する補助ローラ19は、そのまま、C型鋼材における後辺部3bの内面に沿って直線的に下降する。
しかし、起伏用ローラ13が第3案内杆6の下部案内杆部分6cと第2案内杆5との間を上昇する場合には、図7に示すように、下側切換具29が重錘部29aの重量により後傾姿勢にあって下側の杆欠如部8bが開かれていることから、起伏用ローラ13は、棒状載荷具10a(10b)の重力による載荷具回転軸12の中心軸芯q1周りでの起伏用アーム13の回動に伴い上昇しつつ下側の杆欠如部8bに進入する。
これにより、起伏ローラ13は下側の杆欠如部8bを通過して、その後、起伏用ローラ13の上昇移動は、倒伏用案内杆部分6yにより後方斜め上向きに案内され、そして、起伏用ローラ13が倒伏用案内杆部分6yの上端に至ると、その後、起伏用ローラ13は、第3案内杆6の中部案内杆部分6bよりも後方側の領域を直線的に上昇する。
また、起伏用ローラ13が上昇過程で倒伏用案内杆部分6yによる案内を受ける際には、起伏用ローラ13とともに上昇する補助ローラ19は、起伏用アーム11の姿勢変化に伴う補助アーム18の姿勢変化により、案内溝状部9の下部溝状部分9cに侵入する。
これにより、補助ローラ19の上昇移動は、案内溝状部9の下部溝状部分9cにより前方斜め上向きに案内され、その後、補助ローラ19が案内溝状部9の中部溝状部分9bに移行することで、補助ローラ19は、支柱3であるC型鋼材の前辺部3aの外面に沿って直線的に上昇する。
したがって、棒状載荷具10a,10b夫々の載荷位置Uwから降荷位置Dwへの下降移動の全体を通じて見れば(図1、図5,図6参照)、先ず、載荷位置Uwでは、第1案内杆4と第2案内杆5との間に上側の昇降用ローラ15(即ち、載荷具回転軸12)が位置するのに対して、起伏用ローラ13が第3案内杆6の上部案内杆部分6aと第2案内杆5との間に位置し、また、補助ローラ19がC型鋼材の後辺部3bの内面に近接することで、載荷位置Uwにある棒状載荷具10a(10b)は、ほぼ水平な起立姿勢になる。
ここで、一方の昇降構造部2Aにおいて一方側の棒状載荷具10aが載荷位置Uwに位置して水平な起立姿勢になったときには、同期用チェーン27による連動により、他方の昇降構造部2Bにおける一方側の棒状載荷具10aも載荷位置Uwに位置して水平な起立姿勢になるから、載荷装置30により載荷位置Uwに搬送される荷物Wは、左右の昇降構造部2a,2bにおいて載荷位置Uwで起立姿勢になった一方側の棒状載荷具10a,10aどうしに跨らせる状態で、それら起立姿勢の2つの一方側の棒状載荷具10a,10aに対して載せ置かれる。
また、この載荷装置30による荷物Wの載せ置きは、左右の昇降構造部2A,2Bにおいて他方側の棒状載荷具10b,10bの夫々が載荷位置Uwに位置して水平な起立姿勢になったときにも、同様に行われる。
左右の昇降構造部2A,2Bの夫々において、載荷位置Uwで荷物Wが載せ置かれた棒状載荷具10a(10b)は、荷物Wの重量により載荷位置Uwからの下降を開始するが、これに伴い、昇降用ローラ15,17も第1案内杆4と第2案内杆5との間を直線的に下降する。
そして、載荷位置Uwからの棒状載荷具10a(10b)の下降において、ともに下降する起伏用ローラ13は、既述のように上側切換具28が縦姿勢にあることから、第3案内杆6の上部案内杆部分6aと第2案内杆5との間を直線的に下降するのに続いて、第3案内杆6の中部案内杆部分6bと第2案内杆5との間を直線的に下降する。
さらに、起伏用ローラ13は、既述のように、傾倒姿勢にある下側切換具29を押し開いて、第3案内杆6の中部案内杆部分6bと第2案内杆5との間から、第3案内杆6の下部案内杆部分6cと第2案内杆5との間に移行して、引き続き直線的に下降する。
また、載荷位置Uwからの棒状載荷具10a(10b)の下降において、ともに下降する補助ローラ19は、既述のように案内溝状部9の上部溝状部分9aには侵入せず、C型鋼材の後辺部3bの内面に沿って装置下部まで直線的に下降する。
即ち、載荷位置Uwからの棒状載荷具10a(10b)の下降では、起伏用ローラ13及び補助ローラ19は、昇降枠具14に対する相対的な位置関係を載荷位置Uwに棒状載荷具10a(10b)があるときの位置関係に保ったままで装置下部まで直線的に下降し、このことから、棒状載荷具10a(10b)は、水平な起立姿勢を保ったままで荷物Wの重量により載荷位置Uwから降荷位置Dwまで下降する。
ここで、降荷位置Dwでは、降荷用コンベア38が荷物Wの下降を待ち受けており、左右の昇降構造部2A,2Bにおいて同位相で下降する2つの一方側の棒状載荷具10a,10aが降荷位置Dwに到着した時点で、荷物Wは降荷用コンベア38に載せ替えられて、それら2つの一方側の棒状載荷具10a,10aは不載荷の状態になる。
この降荷用コンベア38への荷物Wの載せ替え(即ち、降荷)は、左右の昇降構造部2A,2Bにおいて2つの他方側の棒状載荷具10b,10bが降荷位置Dwまで下降したときにも、同様に行われる。
しかし、左右の昇降構造部2A,2Bにおいて、2つの一方側の棒状載荷具10a,10aが載荷位置Uwから下降して降荷位置Dwに到着するのに伴い、残りの2つの他方側の棒状載荷具10b,10bが降荷位置Dwから上昇して載荷位置Uwに到着するから、それら2つの他方側の棒状載荷具10b,10bに次の荷物Wが載荷装置30により載せ置かれることで、荷物Wの重量による装置動作は継続される。
次に、棒状載荷具10a,10b夫々の降荷位置Dwから載荷位置Uwへの上昇移動の全体を通じて見れば(図1,図7,図8参照)、載荷位置Uwにある棒状載荷具10b(10a)に載せ置かれた荷物Wの重量により、降荷位置Dwにある降荷後の棒状載荷具10a(10b)が上昇移動を開始した際には、第1案内杆4と第2案内杆5との間を上側及び下側の昇降用ローラ15,17が直線的に上昇するのに対し、起伏用ローラ13は第3案内杆6の下部案内杆部分6cと第2案内杆5との間を上昇して傾倒姿勢の下側切換具29に当接し、この当接により、起伏用ローラ13は下側の杆欠如部8bを通過し、これにより、起伏用ローラ13の上昇移動は、倒伏用案内杆部分6yにより後方斜め上向きに案内される。
また、このとき補助ローラ19は、起伏用アーム11の姿勢変化に伴う補助アーム18の姿勢変化により、案内溝状部9の下部溝状部分9cに侵入し、これにより、補助ローラ19の上昇移動は、案内溝状部9の下部溝状部分9cにより前方斜め上向きに案内される。
このように、上側の昇降ローラ15(即ち、載荷具回転軸12)が第1案内杆4と第2案内杆5との間を直線的に上昇するのに対して、起伏用ローラ13の上昇移動が倒伏用案内杆部分6yにより後方斜め上向きに案内されるとともに、補助ローラ19の上昇移動が案内溝状部9の下部溝状部分9cにより前方斜め上向きに案内されることで、棒状載荷具10a(10b)は、上昇工程の初期部分において、上昇に伴い載荷具回転軸12周りで回転して、水平な起立姿勢から垂直な倒伏姿勢へと徐々に姿勢変化する。
そして、起伏用ローラ13が倒伏用案内杆部分6yの上端に至って、その後、起伏用ローラ13が第3案内杆6の中部案内杆部分6bよりも後方側の領域を直線的に上昇し、また、補助ローラ19が案内溝状部9の下部溝状部分9cから中部溝状部分9bに移行して、その後、補助ローラ19がC型鋼材の前辺部3aの外面に沿って直線的に上昇する過程では、棒状載荷具10a(10b)は垂直な倒伏姿勢を保って上昇し、この倒伏姿勢での上昇過程において、棒状載荷具10a(10b)は、載荷状態で載荷位置Uwから下降する起立姿勢の棒状載荷具10b(10a)とすれ違う。
このすれ違い後も直線的に上昇する起伏用ローラ13は、起立用案内杆部分6xに当接し、この当接により起伏用ローラ13の上昇移動は、起立用案内杆部分6xにより前方斜め上向きに案内される。
また、このとき補助ローラ19は案内溝状部9の中部溝状部分9bから上部溝状部分9aに移行し、これにより、補助ローラ19の上昇移動は、案内溝状部9の上部溝状部分9aにより後方斜め上向きに案内される。
このように、上側の昇降ローラ15(即ち、載荷具回転軸12)が第1案内杆4と第2案内杆5との間を直線的に上昇するのに対して、起伏用ローラ13の上昇移動が起立用案内杆部分6xにより前方斜め上向きに案内されるとともに、補助ローラ19の上昇移動が案内溝状部9の上部溝状部分9aにより後方斜め上向きに案内されることで、棒状載荷具10a(10b)は、上昇工程の終期部分において、上昇に伴い載荷具回転軸12周りで逆回転して、垂直な倒伏姿勢から再び水平な起立姿勢へと徐々に姿勢変化する。
そして、その後、起伏用ローラ13が縦姿勢の上側切換具28に対し後方側から当接して上側の杆欠如部8aが開かれることで、起伏用ローラ13は第3案内杆6の上部案内杆部分6aと第2案内杆5との間を直線的に上昇する。
また、補助ローラ19は、案内溝状部9の上部溝状部分9aを通過した後、支柱3であるC型鋼材の後辺部3bの内面に沿って直線的に上昇し、これにより、棒状載荷具10a(10b)は、水平な起立姿勢で再び載荷位置Uwに戻る。
図11,図12は載荷装置30を示し、この載荷装置30は、固定的に設置された基台フレーム31と、基台フレーム31に装備されたリフトフレーム32と、リフトフレーム32に装備されたスライドフレーム33とを備えている。
基台フレーム31とリフトフレーム32との間には載荷用シリンダ34が介装されており、この載荷用シリンダ34の伸長動作により、リフトフレーム32は左右向き軸芯q6周りで上昇側に回動し、この上昇側への回動により、リフトフレーム32は、基台フレーム31に沿った下降姿勢から、リフトフレーム32における載荷位置Uw側が上昇した先上り傾斜姿勢になる。
スライドフレーム33は、載荷位置Uwの側へのスライド移動が自在な状態でリフトフレーム32に装備されており、載荷用モータ35によるスライド用チェーン36の駆動により、スライドフレーム33は、リフトフレーム32上に位置する退避状態とリフトフレーム32から載荷位置Uwの側に突出した突出状態とにわたって、リフトフレーム32に対してスライド移動する。
即ち、この載荷装置30は、下降姿勢のリフトフレーム32において退避状態にあるスライドフレーム33の上方まで、載荷用コンベア37により荷物W搬送されると、載荷用シリンダ34を伸長動作させてリフトフレーム32を先上り傾斜姿勢にすることで、荷物W(本例では前後に並ぶ2つの荷物W)を載荷用コンベア37からスライドフレーム33上に受け取る。
そして、この荷物Wの受け取りに続いて、リフトフレーム32の先上り傾斜姿勢を保った状態でスライドフレーム33を退避状態から突出状態にスライド移動させることで、スライドフレーム33上の荷物Wを、起立姿勢で載荷位置Uwに位置する2つの棒状載荷具10a,10a(又は10b,10b)の上方に位置させ、この状態で、載荷用シリンダ34を短縮動作させてリフトフレーム32をスライドフレーム33とともに下降させることで、スライドフレーム33上の荷物Wを2つの棒状載荷具10a,10a(又は10b,10b)に載せ置く。
その後は、下降姿勢にあるリフトフレーム32上でスライドフレーム33を突出状態から退避状態にスライド移動させ、これにより、載荷用コンベア37からの次の荷物Wの受け取りに備える。
各支柱3において載荷位置Uwより少し低い位置には、載荷具保持装置と上部側の緩衝装置とを兼ねるストッパ装置39が装備されており、このストッパ装置39は、図13に示すように前後向き軸芯q7周りで回転自在なストッパ部材40を備えている。
このストッパ部材40には受止用切欠部40aが形成されており、ストッパ部材40は、各昇降枠具14の下端部に取り付けられたカムフォロア45aを受止用切欠部40aに係合させることで、各昇降枠具14の下降、即ち、棒状載荷具10a,10bの下降を阻止する。
即ち、この点において、ストッパ装置39は、棒状載荷具10a,10bが載荷位置Uwに到着するのに伴い、到着した棒状載荷具10a,10bを載荷位置Uwに保持する載荷具保持装置を構成する。
また、ストッパ部材40の下部には、緩衝作用部材として、滑らかな曲線状に形成された緩衝用カム部40bが形成されており、棒状載荷具10a,10bの上昇過程では、上記カムフォロア45aが下方からストッパ部材40の緩衝用カム部40bに当接することで、ストッパ部材40は、受止用切欠部40a及び緩衝用カム部40bの形成部分がカムフォロア45aの昇降経路から外れる開き姿勢の側へ軸芯q7周りで回転し、これにより、棒状載荷具10a,10bの上昇移動が許容される。
そして、ストッパ部材40の上部には、緩衝用ウエイト41が取り付けられており、このウエイト41の重量によりストッパ部材40は、受止用切欠部40a及び緩衝用カム部40bの形成部分がカムフォロア45aの昇降経路内に位置する閉じ姿勢の側(つまり、緩衝作用位置の側)に常時付勢されている。
即ち、起立姿勢に近い棒状載荷具10a,10bが上昇過程において載荷位置Uwに近付くと、カムフォロア45aがストッパ部材40の緩衝用カム部40bに当接して、この当接によりカムフォロア45aがウエイト41の重量に抗してストッパ部材40を緩衝作用位置から退避位置の側に押し開くことで、ウエイト41の重量により棒状載荷具10a,10bの上昇速度が減速され、これにより、棒状載荷具10a,10bが緩衝された状態で載荷位置Uwに到達する。
また、このような緩衝作用を受けながらカムフォロア45aがストッパ部材40の装備箇所を上向きに通過した後は、ウエイト41の重量によりストッパ部材40が直ちに閉じ姿勢に戻り、これにより、載荷装置30による棒状載荷具10a,10bへの荷物Wの載せ置き操作が完了するまでは、受止用切欠部40aに対するカムフォロア45aの係合により、棒状載荷具10a,10bの昇降動作が一時的に停止される。
ストッパ部材40はリンク機構42により載荷装置30に連係されており、具体的には、載荷装置30におけるスライドフレーム33が、棒状載荷具10a,10bに対する荷物Wの載せ置きを完了して退避状態に戻る過程でリンク機構42の操作アーム42aに当接して、その操作アーム42aが操作されることで、ストッパ部材40がウエイト41の重量に抗して一時的に開き姿勢の側に切り換えられ、これにより、載荷位置Uwに保持されていた棒状載荷具10a,10bの荷物Wの重量による下降が許容される。
即ち、リンク機構42は、載荷具保持装置としてのストッパ装置39による載荷具10a,10bの保持を解除する解除操作部を構成する。
一方、各支柱3の下部には下側の緩衝装置43を装備してあり、この下部側の緩衝装置43は、図14に示すように、緩衝作用部材として、左右向き軸芯q8周りでシーソー動作するシーソー部材44を備えている。
第1案内杆4及び第2案内杆5に沿って棒状載荷具10a,10bとともに昇降移動する各昇降枠具14の下端部には、前方側に突出する緩衝用舌片45が取り付けられており、シーソー部材44の一端部は緩衝用舌片45の下降経路内に配置されている。また、前記したカムフォロア45aは、この緩衝用舌部45を介して昇降枠具14の下端部に取り付けられている。
シーソー部材44の他端部には緩衝用ウエイト46が取り付けられており、この緩衝用ウエイト46の重量により、シーソー部材44は、常時、軸芯q8周りでの回転により一端側が上昇して他端側が下降した傾斜姿勢の側(緩衝作用位置の側)に付勢されている。
つまり、下降する昇降枠具14の緩衝用舌片45がシーソー部材44の一端部に当接して、この当接により、緩衝用舌片45が緩衝用ウエイト46の重量に抗してシーソー部材44の一端部を緩衝作用位置から退避位置の側に押し下げることで、緩衝用ウエイト46の重量により昇降枠具14の下降速度が減速され、これにより、棒状載荷具10a,10bが緩衝された状態で降荷位置Dwに到達する。
さらに、左右一方の昇降構造部2Aの上端には調速装置47が装備されており、この調速装置47は、荷物Wの重量により下降する棒状載荷具10a,10bの下降速度(換言すれば、荷物Wの重量により一方の棒状載荷具10a(10b)が下降するのに伴い上昇する他方の棒状載荷具10b(10a)の上昇速度)を適正速度に自動的に調整する。
図15及び図16に示すように、調速装置47は、縦姿勢の従動回転軸48と、1対のシュー操作アーム49と、一対のブレーキシュー50と、支柱3に固定されたブレーキドラム51とを備えている。
縦姿勢の従動回転軸48は、ベベルギア機構52を介して一方の上部スプロケット21及び同期用スプロケット26に連係されており、棒状載荷具10a,10bの昇降に伴う上側チェーン24の移動により上部スプロケット21及び同期用スプロケット26が回転するのに伴い、ベベルギア機構52を介して従動回転軸48が回転する。
一対のシュー操作アーム49は、夫々、アーム長手方向中間部における横向き軸芯q9回りでの回転が自在な状態で従動回転軸48に連結されており、軸芯q9に対して各シュー操作アーム49の上側部分には、制動力軽減用ウエイト53aが取り付けられるウエイト取付部が設けられ、一方、軸芯q9に対して各シュー操作アーム49の下側部分には、制動力増強用ウエイト53bが取り付けられるウエイト取付部が設けられている。
一対のブレーキシュー50は、それらブレーキシュー50どうしの間に従動回転軸48を囲い込む状態に配置されており、ブレーキドラム51は、それら一対のブレーキシュー50を囲む状態に配置されている。
従動回転軸48には、従動回転軸48の半径方向に延びるシュー取付アーム54が設けられており、各ブレーキシュー50は、それらブレーキシュー50の一端部においてシュー取付アーム54の先端部に、縦軸芯q10周りでの回転が自在な状態で連結されている。
そして、各ブレーキシュー50の上面部には、各シュー操作アーム49の下端部が連結具55を介して連結されている。
即ち、この調速装置47では、棒状載荷具10a,10bの下降又は上昇に伴い従動回転軸48が回転すると、各シュー操作アーム49の下端部が遠心力により回転半径方向における外方側へ移動する形態で、各シュー操作アーム49が軸心q9周りでの回転により傾動し、これに伴い、各ブレーキシュー50が縦軸心q10周りでの回転により回転半径方向における外方側に移動することで、各ブレーキシュー50がブレーキドラム51の内周面に対して圧接され、これにより、従動回転軸48の回転が制動されて、棒状載荷具10a,10bの下降速度又は上昇速度は適正速度に抑えられる。
また、このとき、各シュー操作アーム49において軸心q9よりも低い下側部分に取り付けられた制動力増強用ウエイト53bに対して作用する遠心力は、ブレーキドラム51の内周面に対する各ブレーキシュー50の圧接力を増大させる力となるのに対して、各シュー操作アーム49において軸心q9よりも高い上側部分に取り付けられた制動力軽減用ウエイト53aに対して作用する遠心力は、ブレーキドラム51の内周面に対する各ブレーキシュー50の圧接力を減少させる力となる。
したがって、これらウエイト53a,53b夫々のシュー操作アーム49に対する取り付け位置をシュー操作アーム49の長手方向において調整することで、荷物Wの重量にかかわらず、棒状載荷具10a,10bの下降速度及び上昇速度を適正速度に調整することができる。
左右一方の昇降構造部2Aの上端には、上記調速装置47とともに、電磁ブレーキ56及び非常用モータ57が装備されており、電磁ブレーキ56は、棒状載荷具10a,10bが載荷位置Uw及び降荷位置Dwに到着したことが作動用センサ(図示省略)により検出されると、上部スプロケット21及び同期スプロケット26の回転を阻止する制動状態に切り換わり、これにより、棒状載荷具10a,10bを載荷位置Uw及び降荷位置Dwに保持する。
また、電磁ブレーキ56は、前記したストッパ部材40がリンク機構42により開き側(即ち、棒状載荷具10a,10bの下降を許容する側)に切り換えられたことが解除用センサ(図示省略)により検出されると、上部スプロケット21及び同期スプロケット26の回転を許容する制動解除状態に切り換わり、これにより、棒状載荷具10a,10bの昇降移動が許容される。
そしてまた、電磁ブレーキ56は、装置の点検補修時や非常時などにおいて、棒状載荷具10a,10bを任意の昇降位置で強制停止させることにも使用される。
非常用モータ57は、上部スプロケット21及び同期用スプロケット26に対し電磁クラッチ58を介して連結されており、装置の点検補修時などには電磁クラッチ58をモータ接続側に切り換えて非常用モータ57を運転することにより、非常用モータ57の駆動力により棒状載荷具10a,10bを昇降動作させることができる。
〔別実施形態〕
次に本発明の別実施形態を列記する。
載荷具10a,10bは、上述の実施形態で示した棒状具に限らず、台状や容器状あるいは櫛刃状や網棚状など、どのような構造のものであってもよく、また、荷物Wを吊り下げ形態で載せ置く構造の載荷具であってもよい。
載荷具10a,10bが降荷位置Dwから離れた後の上昇工程の初期部分において載荷具10a,10bを起立姿勢から倒伏姿勢に切り換え、かつ、載荷具10a,10bが載荷位置Uwに到着する前の上昇工程の終期部分において載荷具10a,10bを倒伏姿勢から起立姿勢に切り換える起伏用案内機構は、上述の実施形態で示した倒伏用案内杆部分6yや起立用案内杆部分6xに限られるものではなく、載荷具10a,10bの移動力を利用して載荷具10a,10bを倒伏姿勢や起立姿勢に切り換えるものであれば、どのような案内構造を備えるものであってもよい。
昇降構造部2A,2Bどうしの間で載荷具10a,10bの昇降動作を連動させる同期用連動機構は、上述の実施形態で示した同期用スプロケット26や同期用チェーン27に限られるものではなく、ベルト連動式やギア連動式など、どのような連動方式のものであってもよい。
前述の実施形態では、各々が左右一対の載荷具10a,10bを備える2つの昇降構造部2A,2Bを並置する装置構造を示したが、これに代えて、図17に模式的に示すように、左右一対の載荷具10a,10bを備える1つの昇降構造部2のみを備える装置構造を採用して、左右の載荷具10a,10bの個々に対して荷物Wを載せ置くようにしてもよい。
本発明による重力降下式搬送装置は、各種分野において種々の物品を下降搬送するのに利用することができる。
W 荷物
10a,10b 載荷具
24 上側チェーン(綱状具)
24a 上側チェーンの一方側部分
24b 上側チェーンの他方側部分
21 上部スプロケット(上部案内具)
Uw 載荷位置
Dw 降荷位置
6x 起立用案内杆部分(起伏用案内機構)
6y 倒伏用案内杆部分(起伏用案内機構)
11 起伏用アーム
2A,2B 昇降構造部
26 同期用スプロケット(同期用連動機構)
27 同期用チェーン(同期用連動機構)
47 調速装置
48 従動回転軸
50 ブレーキシュー
51 ブレーキドラム
49 シュー操作アーム
53a 制動力軽減用ウエイト
39 ストッパ装置(載荷具保持装置、緩衝装置)
42 リンク機構(解除操作部)
30 載荷装置
43 緩衝装置
40b 緩衝用カム部(緩衝作用部材)
44 シーソー部材(緩衝作用部材)
41 ウエイト(緩衝用ウエイト)
46 緩衝用ウエイト

Claims (10)

  1. 荷物が載せ置かれる載荷具と、前記載荷具が取り付けられた綱状具と、前記綱状具の長手方向における一方側部分と他方側部分との夫々が下方に延出する状態に前記綱状具が巻き掛けられて、前記綱状具を支持するとともに前記綱状具の長手方向への移動を案内する上部案内具とを備え、
    前記上部案内具よりも低い載荷位置において前記載荷具に荷物が載せ置かれることで、荷物の重量により、前記綱状具の長手方向への移動を伴って、荷物が載せ置かれた前記載荷具が前記載荷位置から降荷位置に下降する重力降下式搬送装置であって、
    前記上部案内具を境とする前記綱状具の一方側部分と他方側部分との夫々に前記載荷具が取り付けられ、
    前記綱状具の一方側部分に取り付けられた一方側の前記載荷具が、そこに載せ置かれた荷物の重量により前記載荷位置から前記降荷位置に下降するのに伴い、前記綱状具の長手方向への移動により、前記綱状具の他方側部分に取り付けられた他方側の不載荷の前記載荷具が前記降荷位置から前記載荷位置に上昇し、
    前記載荷具は、荷物の載せ置きが可能な起立姿勢と前記載荷具の昇降経路に沿う姿勢で荷物の載せ置きが不能な倒伏姿勢とに切り換えが可能であり、
    前記載荷具の移動力を用いて前記載荷具を前記起立姿勢と前記倒伏姿勢とに切り換える起伏用案内機構が設けられ、
    前記起伏用案内機構は、前記載荷具が前記降荷位置から離れた後の上昇工程の初期部分において前記載荷具を前記起立姿勢から前記倒伏姿勢に切り換え、かつ、前記載荷具が前記載荷位置に到着する前の前記上昇工程の終期部分において前記載荷具を前記倒伏姿勢から前記起立姿勢に切り換える構成により、
    荷物が載せ置かれて前記載荷位置から下降する一方側の前記載荷具と、該一方側載荷具の下降に伴い前記降荷位置から上昇する他方側の不載荷の前記載荷具とは、前記昇降経路における前記上昇工程の初期部分と終期部分との途中ですれ違いが生じる、ことを特徴とする重力降下式搬送装置。
  2. 前記載荷具には起伏用アームが一体的に取り付けられ、
    前記起伏用案内機構は、前記起立姿勢にある前記載荷具を前記倒伏姿勢に切り換える倒伏用案内杆部分と、前記倒伏姿勢にある前記載荷具を前記起立姿勢に切り換える起立用案内杆部分とを備え、
    前記上昇工程の初期部分では、前記起伏用アームが前記倒伏用案内杆部分に対する当接により姿勢変化することで、前記載荷具が前記起立姿勢から前記倒伏姿勢に切り換わり、
    前記上昇工程の終期部分では、前記起伏用アームが前記起立用案内杆部分に当接することで、前記載荷具が前記倒伏姿勢から前記起立姿勢に切り換わる構成になっている請求項1記載の重力降下式搬送装置。
  3. 複数の昇降構造部が間隔を空けて並置され、
    前記昇降構造部の各々は、前記上部案内具と、前記綱状具と、前記綱状具の一方側部分に取り付けられた一方側の前記載荷具と、前記綱状具の他方側部分に取り付けられた他方側の前記載荷具とを備え、
    前記載荷位置では、各々の前記昇降構造部において前記載荷位置にある前記載荷具の夫々に荷物を跨らせた状態で、それら複数の載荷具に荷物が載せ置かれる構成になっている請求項1又は2記載の重力降下式搬送装置。
  4. 前記昇降構造部どうしの間で前記載荷具の昇降動作を連動させる同期用連動機構が設けられている請求項3記載の重力降下式搬送装置。
  5. 前記載荷具の昇降速度を調整する調速装置が設けられ、
    前記調速装置は、従動回転軸とブレーキシューとブレーキドラムとを備え、
    前記従動回転軸は、前記載荷具の昇降動作に伴う前記綱状具の移動により回転し、
    前記ブレーキシューは、前記従動回転軸の回転により生じる遠心力で前記ブレーキドラムに対して押圧作用する請求項1〜4のいずれか1項に記載の重力降下式搬送装置。
  6. 揺動自在なシュー操作アームが前記従動回転軸に装備され、
    前記シュー操作アームの一端部が前記ブレーキシューに連結され、
    制動力軽減用ウエイトが取り付けられるウエイト取付部が、前記シュー操作アームの揺動支点に対して前記ブレーキシューの連結側とは反対側で前記シュー操作アームに設けられている請求項5記載の重力降下式搬送装置。
  7. 前記載荷具が前記載荷位置に到着するのに伴い、前記載荷具を前記載荷位置に保持する載荷具保持装置が設けられるとともに、
    前記載荷具保持装置による前記載荷具の保持を解除する解除操作部が設けられている請求項1〜6のいずれか1項に記載の重力降下式搬送装置。
  8. 前記載荷位置にある前記載荷具に荷物を載せ置く載荷装置が設けられ、
    前記解除操作部として、前記載荷装置と前記載荷具保持装置とを連係させるリンク機構が設けられ、
    前記リンク機構は、前記載荷装置による荷物の載せ置き操作が完了すると前記載荷具保持装置による前記載荷具の保持を解除する構成になっている請求項7記載の重力降下式搬送装置。
  9. 前記載荷位置又は前記降荷位置の近傍で前記載荷具の昇降動作に対して緩衝作用する緩衝装置が装備されている請求項1〜8のいずれか1項に記載の重力降下式搬送装置。
  10. 前記緩衝装置は緩衝作用部材を備えており、
    前記緩衝作用部材は、前記載荷具の昇降動作に対して緩衝作用を及ぼす緩衝作用位置とその緩衝作用位置から退避した退避位置とにわたる変位が自在であるとともに、緩衝用ウエイトの重量により前記緩衝作用位置の側に付勢されており、
    前記緩衝作用部材は、前記載荷具の昇降動作により前記緩衝用ウエイトの重量に抗して前記緩衝作用位置から前記退避位置に一時的に切り換えられる請求項9記載の重力降下式搬送装置。
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