JP6738549B1 - Fe−Ni基超耐熱合金のリング圧延材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

AGGを抑制し、ASTM結晶粒度番号で8番以上の微細結晶粒組織を有し、高い真円度のFe−Ni基超耐熱合金リング圧延材の製造方法を提供する。718合金の組成を有するFe−Ni基超耐熱合金のリング圧延材の製造方法において、前記組成を有するリング状のリング圧延素材を仕上げのリング圧延工程として、900〜980℃の温度範囲で加熱して仕上げリング圧延し、仕上げリング圧延されたリング圧延材を980〜1010℃の温度範囲で加熱し、リングエキスパンダーを用いて、リング圧延材を拡径しながら楕円を矯正するFe−Ni基超耐熱合金のリング圧延材の製造方法。

Description

本発明は、Fe−Ni基超耐熱合金のリング圧延材の製造方法に関する。
718合金は、優れた機械的特性を具備しているため、従来から航空機エンジンのタービン部品に最も広く使用されている超耐熱合金である。この航空機エンジンに使用される718合金からなる回転部品には、高い疲労強度が要求されるため、その部品を構成する718合金には微細結晶粒組織が求められる。例えば、リング状の回転部品の場合、通常、インゴットからビレットを作製した後、デルタ相のピンニング効果を利用して、熱間での鍛造とリング圧延と型打ち鍛造とを経て微細結晶粒組織が造り込まれる。一方、製造コストの観点から、型打ち形状は製品に対する余肉を極力薄くした形状にすることが望ましく、そのために、型打ち鍛造に供するリング状の型打ち鍛造用素材には、特に高い真円度が求められる。
しかし、リング状の型打ち鍛造用素材を作製する際、高い真円度を得るために真円矯正を行うと、その後の型打ち鍛造温度への加熱中にデルタ相のピンニングを乗り越えて急速に結晶粒が粗大化する、いわゆる異常結晶粒成長(abnormal-grain-growth:以下AGGと記す場合がある)を引き起こしてしまうことがある。AGGの発生により、結晶粒径が10倍以上に粗大化する場合もあり、型打ち鍛造工程で結晶粒を微細化しきれない結果、製品に粗粒が残存し疲労特性が大きく損なわれる問題が生じる。AGGを回避する方法として、例えば、特許文献1では、熱間加工の条件として、以下の相当歪と相当歪速度の関係式(1)または(2)を満足する条件が有効としている。
[相当歪]≧0.139×[相当歪速度(/sec)]−0.30…(1)
[相当歪]≦0.017×[相当歪速度(/sec)]−0.34…(2)
特許第5994951号公報
特許文献1に記載の発明は、単一の熱間加工において、式(1)または(2)に示す条件でAGGを防止することができる点で優れる。しかし、式(1)を満足する相当歪を真円矯正の工程だけでリング状の型打ち鍛造用素材の全域に付与することは、加圧能力の点から現実的ではない。一方、式(2)を満足する相当歪をリング状の型打ち鍛造用素材に付与することは、リング圧延終了時のリング圧延材に残存する歪が一様ではないため、制御が難しい。このように、リング圧延の工程と真円矯正の工程との2つの工程で、それぞれAGGを防止することを独立に考えても、型打ち鍛造温度への加熱中にAGGが発生する問題を解決することは困難であった。
本発明の目的は、高い真円度を有し、且つAGGを抑制し、粒成長を抑制することが可能なFe−Ni基超耐熱合金リング圧延材の製造方法を提供することである。
本発明は上述した課題に鑑みてなされたものである。
即ち本発明は、リング圧延を用いた、質量%で、C:0.08%以下、Ni:50.0〜55.0%、Cr:17.0〜21.0%、Mo:2.8〜3.3%、Al:0.20〜0.80%、Ti:0.65〜1.15%、Nb+Ta:4.75〜5.50%、B:0.006%以下、残部がFe及び不可避的な不純物からなる組成を有するFe−Ni基超耐熱合金のリング圧延材の製造方法において、
前記リング圧延工程の仕上げとして、900〜980℃の温度範囲で加熱し、主ロールとマンドレルロールとからなる一対の圧延ロールと一対のアキシャルロールとを有するリング圧延機を用いて、前記リング圧延素材を拡径するとともに前記リング圧延素材の軸方向に押圧加工する仕上げリング圧延工程と、
前記仕上げリング圧延工程で圧延されたリング圧延材を980〜1010℃の温度範囲で加熱する加熱工程と、
拡管コーンと拡管ダイスとから構成されるリングエキスパンダーを用いて、前記加熱工程で加熱されたリング圧延材を拡径しながら真円度を向上させる真円矯正工程と、を備えるFe−Ni基超耐熱合金のリング圧延材の製造方法である。
また、本発明のFe−Ni基超耐熱合金のリング圧延材の製造方法では、前記真円矯正工程において、前記リング圧延材のリング外径の拡径率が0.8%以下であることが好ましい。
また、本発明は、前記仕上げリング圧延工程の前工程として、前記リング圧延素材を980℃を超えて1010℃以下の温度に加熱したリング圧延素材を用いて、主ロールとマンドレルロールとからなる一対の圧延ロールと一対のアキシャルロールとを有するリング圧延機を用いて、前記リング圧延素材を拡径するとともに前記リング圧延素材の軸方向に押圧加工する中間リング圧延工程を更に含むことが好ましい。
本発明によれば、高い真円度を有し、且つAGGを抑制し、粒成長を抑制したFe−Ni基超耐熱合金のリング圧延材を得ることができる。例えば、これを用いてなる航空機エンジンのタービン部品等の疲労特性の信頼性を向上させることができる。
本発明のリング圧延材の製造方法を適用したリング圧延材の金属組織写真である。 異常結晶粒成長が発生した比較例のリング圧延材の金属組織写真である。
本発明の最大の特徴は、リング圧延工程とリング圧延材の真円矯正工程との条件を適正化することにより、AGGを防止することにある。AGGは、歪が残留していない初期状態に低歪を加えた後の熱処理中に発生する。本発明のAGG発生を抑制する技術思想は次の通りである。
リング圧延で歪を十分に蓄積させた状態で加熱処理による静的再結晶でリング圧延材に蓄積された歪を極力ゼロに下げる。この状態から真円矯正(低歪付与)を行えば、AGGを回避することができる。
なお、本発明で規定する合金組成は、JIS−G4901に示されるNCF718合金(Fe−Ni基超耐熱合金)として知られているものであるため、組成に関する説明は割愛する。以後は単に「718合金」と記す。なお、718合金の組成は、本発明で規定した各元素以外にSi0.35%以下、Mn0.35%以下、P0.015%以下、S0.015%以下、Cu0.30%以下の範囲で含有することができる。
<リング圧延工程>
先ず、本発明で特徴的な「仕上げリング圧延工程」から説明する。なお、「仕上げリング圧延工程」とは最終のリング圧延工程である。
718合金の組成を有する仕上げリング圧延工程用のリング圧延素材を用意し、そのリング圧延素材を900〜980℃の温度範囲で加熱する。そして、主ロールとマンドレルロールとからなる一対の圧延ロールと一対のアキシャルロールとを有するリング圧延機を用いて、加熱されたリング圧延素材を拡径するとともにリング圧延素材の軸方向に押圧加工する仕上げリング圧延を行う。
718合金のAGGの発生は、微細結晶粒組織を有する718合金に低歪が導入されると、その後の加熱処理中にピンニングを乗り越えて結晶粒が著しく成長する現象として確認されている。前記したとおり、リング圧延材の真円矯正の工程で、AGG発生を回避するためのわずかな歪を導入することは、リング圧延終了時のリング圧延材に歪が分布をもって残存しているため、制御が困難である。しかし、仕上げリング圧延工程でリング圧延材に歪を十分蓄積させた状態とし、その後再加熱すれば、静的な再結晶の発生によりリング圧延材全域で蓄積歪を極力低減させることができる。これにより、例えば、真円矯正工程で限られた低歪付与の制御が可能となり、AGG発生を防ぐことができる。そのため、仕上げリング圧延工程においては、リング圧延素材の加熱温度を900〜980℃の範囲とし、それをリング圧延することにより、リング圧延中の再結晶を抑制し、リング圧延終了時のリング圧延材を未再結晶または部分再結晶組織として、リング圧延材に歪を残存させる。加熱温度が980℃を超えるとリング圧延中の再結晶が促進され、リング圧延材に歪を十分に蓄積させることはできない。一方、加熱温度が900℃未満では再結晶はほぼ完全に抑制されるものの、圧延荷重が著しく高くなり、リング圧延が困難となる。したがって、リング圧延素材の加熱温度は900〜980℃とする。好ましい加熱温度の下限は910℃であり、更に好ましくは920℃である。また、好ましい加熱温度の上限は970℃であり、更に好ましくは960℃である。
なお、リング圧延工程は再加熱して繰り返し行っても良い。その場合、前述の仕上げリング圧延工程の前工程として「中間リング圧延工程」を適用しても良い。
中間リング圧延工程の加熱温度を980℃を超えて1010℃以下の範囲とするのは、十分な再結晶組織を得るためである。980℃以下の温度範囲では十分な再結晶を得にくくなり、1010℃を超えると結晶粒が粗大化しやすくなる。この中間のリング圧延工程の好ましい加熱温度の下限は985℃であり、前述した仕上げリング圧延工程よりも10℃以上高めの温度で行うのが好ましい。この中間リング圧延工程の加熱温度で加熱されたリング圧延素材に中間のリング圧延を施し再結晶促進による微細結晶粒組織の造り込みを行い、最終の(仕上げの)リング圧延時の加熱温度を900〜980℃の温度範囲とし、最終のリング圧延を行うこととしても良い。つまり、加熱とリング圧延を複数回行う場合は、最終の(仕上げの)リング圧延を行う際のリング圧延素材の加熱を900〜980℃の温度範囲で行えば良い。
<加熱工程>
上述したリング圧延工程でリング圧延材に歪を残存させ、続く加熱工程による加熱により再結晶をリング圧延材全域に発生させれば、リング圧延材を真円矯正する工程でAGGを回避する低歪の付与が制御しやすくなる。そのため、真円矯正工程前のリング圧延材の加熱を980〜1010℃の温度範囲で行う。980℃未満では再結晶が促進されず、蓄積歪を十分に低減することができない。一方、1010℃を超えると結晶粒成長のリスクが高く、型打ち鍛造前の荒地の内質としては不適当となるおそれがある。好ましい加熱温度の下限は985℃であり、更に好ましくは990℃である。また、好ましい加熱温度の上限は1005℃であり、更に好ましくは1000℃である。
<真円矯正工程>
拡管コーンと拡管ダイスとから構成されるリングエキスパンダーを用いて、上述した加熱工程で加熱されたリング圧延材の内径側に拡管ダイス押し当てながら拡径して楕円を矯正し、真円度を向上させる真円矯正を行う。この真円矯正工程では、AGG発生を回避する低歪の付与でなければならないため、リング外径での拡径率は0.8%以下で行うことが好ましい。より好ましくは0.6%以下、さらに好ましくは0.5%以下である。なお、拡径率は、{(DEXP―RM)/DRM}×100[%](ここでDEXPは真円矯正後のリング外径、DRMは真円矯正前のリング外径)で求める。この真円矯正工程により、リング圧延材の真円度を3mm以下とすることができる。なお、真円度は(DMAX−DMIN)/2[mm](ここでDMAXは真円矯正後のリング外径の最大値、DMINは真円矯正後のリング外径の最小値)で求めたものである。
なお、真円矯正は複数回に分けて行っても良い。その場合、最終の仕上げ真円矯正のみを前述した加熱工程を適用し、それまでの真円矯正ではリング圧延で残存させた蓄積歪を解放させないように再加熱を行わずに真円矯正するか、低温で再加熱して行うのが良い。低温で再加熱する場合は、時効温度域である600〜760℃を避けた960℃以下とする。好ましくは950℃以下、より好ましくは940℃以下である。
上述した本発明のリング圧延材を熱間鍛造用素材として用いて、980〜1010℃の鍛造前加熱を適用すると、AGGの発生と粒成長とを抑制した金属組織とすることができる。鍛造前の加熱温度の好ましい下限温度は985℃であり、更に好ましくは990℃である。好ましい加熱温度の上限は1005℃であり、さらに好ましくは1000℃である。
また、高い真円度を有しているため、型打鍛造用の熱間鍛造用素材として好適である。
(実施例1)
表1に示すFe−Ni基超耐熱合金(718合金)に相当する化学組成のビレットを980〜1010℃の温度範囲で熱間鍛造を行った後、ピアシングで作製したリング状のリング圧延素材を得た。このリング圧延素材を加熱温度が980℃を超えて1000℃以下の範囲で加熱し、中間のリング圧延を行った。次いで加熱温度が960℃で加熱した後、仕上げのリング圧延を行い、外径が約1300mm、内径が約1100mm、高さが約200mmのリング圧延材を得た。得られたリング圧延材はやや楕円となっていた。真円度はおおよそ3mmを超えていた。
仕上げのリング圧延を終了後、リング圧延材を加熱温度980℃で加熱した。そして、拡管コーンと拡管ダイスとから構成されるリングエキスパンダーを用いて拡径量が5〜10mmの範囲となるように真円矯正を行った。このときの拡径率は0.3%であった。このリング圧延材の真円度は、真円矯正後で1.5mmであった。真円矯正後、1000℃で3時間の型打ち鍛造用の加熱を行い、本発明例(No.1)を作製した。比較のため、仕上げのリング圧延を行うリング圧延素材の加熱温度と真円矯正を行うリング圧延材の加熱温度を変えた比較例(No.11〜14)を作製した。それらの加熱温度を表2に示す。
なお、上記のリング圧延材を製造するときに用いたリング圧延機は、主ロールとマンドレルロールとからなる一対の圧延ロールにより、リング圧延素材の内径及び外径の直径を拡張し、一対のアキシャルロールにより、リング圧延素材の高さ(厚み)方向を押圧する機能を有するものである。
Figure 0006738549
型打ち鍛造用の加熱を行った後、本発明例と比較例とのリング圧延材のリングラジアル方向に対する横断面全域の金属組織を光学顕微鏡で観察した。ASTM−E112で規定される方法で結晶粒度番号を測定した結果を表2に示す。本発明のNo.1では、型打ち鍛造を想定した1000℃で加熱後の結晶粒度番号はASTM結晶粒度番号で8以上の微細結晶粒組織が得られている。このような均一な微細結晶粒素材を用いることで、最終製品を成型する型鍛造後も良好な金属組織が得られる。一方、比較例のNo.11〜14では結晶粒度番号で6以下の粗大結晶粒が多数確認された。No.11、13、14は仕上げ圧延リング圧延の加熱温度が高く、圧延中に再結晶が起きて十分な歪量が蓄積されていないため、真円矯正前の加熱で十分な再結晶が起きなかった。No.12は、仕上げリング圧延の加熱温度は本発明と同等であり、十分な歪が蓄積されているが、真円矯正前の加熱温度が低く、再結晶が不十分であったと考えられる。なお、図1に本発明例の金属組織写真を、図2に比較例のNo.11の金属組織写真を示す。
Figure 0006738549
以上説明する通り、本発明の製造方法を適用すると、高い真円度を有し、且つAGGを抑制し、ASTM結晶粒度番号で8番以上の微細結晶粒組織を備えたFe−Ni基超耐熱合金リング圧延材を得られることがわかる。このことから、航空機エンジンのタービン部品等の疲労特性の信頼性を向上させることができる。

Claims (3)

  1. リング圧延を用いた、質量%で、C:0.08%以下、Ni:50.0〜55.0%、Cr:17.0〜21.0%、Mo:2.8〜3.3%、Al:0.20〜0.80%、Ti:0.65〜1.15%、Nb+Ta:4.75〜5.50%、B:0.006%以下、残部がFeおよび不可避的な不純物からなる組成を有するFe−Ni基超耐熱合金のリング圧延材の製造方法において、
    前記リング圧延工程の仕上げとして、900〜980℃の温度範囲で加熱し、主ロールとマンドレルロールとからなる一対の圧延ロールと一対のアキシャルロールとを有するリング圧延機を用いて、前記リング圧延素材を拡径するとともに前記リング圧延素材の軸方向に押圧加工する仕上げリング圧延工程と、
    前記仕上げリング圧延工程で圧延されたリング圧延材を980〜1010℃の温度範囲で加熱する加熱工程と、
    拡管コーンと拡管ダイスとから構成されるリングエキスパンダーを用いて、前記加熱工程で加熱されたリング圧延材を拡径しながら真円度を向上させる真円矯正工程と、を備えることを特徴とするFe−Ni基超耐熱合金のリング圧延材の製造方法。
  2. 前記真円矯正工程において、前記リング圧延材のリング外径の拡径率が0.8%以下である、請求項1に記載のFe−Ni基超耐熱合金のリング圧延材の製造方法。
  3. 前記仕上げリング圧延工程の前工程として、前記リング圧延素材を980℃を超えて1010℃以下の温度に加熱したリング圧延素材を用いて、主ロールとマンドレルロールとからなる一対の圧延ロールと一対のアキシャルロールとを有するリング圧延機を用いて、前記リング圧延素材を拡径するとともに前記リング圧延素材の軸方向に押圧加工する中間リング圧延工程を更に含む請求項1または2に記載のFe−Ni基超耐熱合金のリング圧延材の製造方法。
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