JP6738289B2 - 中空ゴルフクラブヘッド及びソール部材 - Google Patents

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Description

本発明は、中空ゴルフクラブヘッドに関し、詳細には、ソール部分を交換可能にした中空ゴルフクラブヘッド及びソール部材に関する。
一般的に、中空構造の金属製のゴルフクラブヘッド(中空ゴルフクラブヘッド;以下、「ヘッド」とも称する)は、複数の外殻体(フェース部、クラウン部、ソール部等)を接合した一体化構造となっている。通常、ヘッドを構成する外殻体は、鋳造や鍛造等によって形成されており、ヘッドは、各外殻体を溶接や接着などによって一体化することで構成されている。
或いは、一部の外殻体を、他の一体化した状態の外殻体(以下、ヘッドを構成している外殻体の内、一部の外殻体が除かれた状態のものを「ヘッド本体」と称する)に対してピンなどの接合部材で固着することでヘッドを構成したものも知られている。例えば、特許文献1には、ヘッド本体に対して別体となるソール部材を単一平面に沿って面接し、ソール部材をヘッド本体に対してボルト止めしたヘッドが開示されている。また、本件特許出願人は、先の出願である特許文献2において、ヘッド本体に対して、複数種類のソール部材を準備しておき、ユーザの好みやスイング特性等に応じてソール部材を選択し、これを締結部材によって着脱可能に交換できるヘッドを提案している。
特表2002−528238号 特開2015−167742号
上記した特許文献1に開示されたヘッドは、ソール部材が交換できる構造でないため、ユーザの多様なニーズに応えることはできない。これに対して、特許文献2に開示されたヘッドは、形状が異なる複数種類のソール部材の中から、ユーザの好みやスイング特性等に応じて適切なソール部材を装着することは可能であるものの、重量や、ソール部材を装着したときのヘッドの重心位置については考慮されていない。
例えば、ユーザによっては、軽量化したソール部材を装着することで、ヘッドを軽量化したいと考えるケースもあるが、軽量化したソール部材を装着すると、ヘッドの下側が軽くなりヘッドの重心位置が高くなってしまう。そのため、ヘッドそのものは軽量化できるものの、スイートスポットの位置が高くなってしまい、スピン量が増加したりフェースの下側で打球したときの反発力が低下する等、飛距離が出なくなってしまう。
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、ユーザの好みに応じてソール部分を着脱調整可能にする中空ゴルフクラブヘッドにおいて、軽いソール部材を装着しても重心位置が高くならないようにした中空ゴルフクラブヘッド、及び、中空ゴルフクラブヘッドに着脱されるソール部材を提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明は、ヘッド本体に対してソール部材が交換可能に着脱される中空構造の金属製のゴルフクラブヘッドであって、前記交換されるソール部材は、重量が異なる2つ以上のタイプを備えており、重量が異なる各タイプのソール部材は、同一の締結部材及び前記ヘッド本体のソール側に対する同一の着脱構造によって前記ヘッド本体に対して付け替え可能に装着され、重量が異なるソール部材の内、軽量のソール部材の重心高さは、それよりも重いソール部材の重心高さに対して、低くなるように構成されていることを特徴とする。
上記した構成の中空ゴルフクラブヘッドは、ソール部材がヘッド本体に対して着脱できる構造となっている。着脱されるソール部材は、重量が異なる2以上のタイプが準備されており、ユーザの好みやスイング特性等に応じて適切なソール部材を選択して装着することが可能となっている。この場合、軽量のソール部材を装着しても、その重心位置は、それよりも重いソール部材の重心位置よりも低くなっていることから、このソール部材をヘッド本体に装着しても、ヘッドの重心位置の上昇を抑えることが可能となる。すなわち、ソール部材を軽いものに付け替えることで、ヘッドそのものを軽量化してスイングスピードの向上が図れるとともに、ヘッドの重心位置を大きく上昇させることはないため、打球時にスピン量が増大したり、フェース下部で打球した際の反発力の低下が抑制されるようになり、打球の飛距離が低下することはない。
また、本発明は、上記したようなヘッド本体に対して同一の締結部材及び前記ヘッド本体のソール側に対する同一の着脱構造によって交換可能に着脱される複数のソール部材を特徴とするものであり、ソール部材は、重量が異なる2つ以上のタイプを備え、軽量のソール部材の重心高さは、それよりも重いソール部材の重心高さに対して、低くなるように構成されていることを特徴とする。
なお、上記したようなソール部材を2つ準備する場合、軽いソール部材は、重いソール部材に対して重心位置が低くなるように構成されたものであれば良い。また、上記したようなソール部材を3つ以上準備する場合、少なくともその中の2つのソール部材同士が上記した関係を満足していれば良い。
本発明に係る中空ゴルフクラブヘッド及びソール部材によれば、ユーザの好みに応じてソール部分を交換する場合において、軽いソール部材を装着してもヘッドの重心位置が高くなることはなく、飛距離が低下することはない。
本発明に係る中空ゴルフクラブヘッドの一実施形態を示す平面図。 図1に示す中空ゴルフクラブヘッドをソール側から見た図。 図1に示す中空ゴルフクラブヘッドを正面から見た図。 図1に示す中空ゴルフクラブヘッドをトウ側から見た図。 ソール部材をヘッド本体から取り外した状態を示す分解斜視図。 ソール部材を示す図であり、(a)は正面図、(b)は裏面図、(c)は図(b)のA−A線断面図、(d)は斜視図、(e)は平面図。 図6に示すソール部材よりも軽量化されたソール部材の第1の例を示しており、当該ソール部材を装着した中空ゴルフクラブヘッドをソール側から見た図。 図7に示す中空ゴルフクラブヘッドをトウ側から見た図。 図7のソール部材を示す図であり、(a)は正面図、(b)は裏面図、(c)は図(b)のB−B線断面図、(d)は斜視図、(e)は平面図。 図6に示すソール部材よりも軽量化されたソール部材の第2の例を示しており、当該ソール部材を装着した中空ゴルフクラブヘッドをソール側から見た図。 図10に示す中空ゴルフクラブヘッドをトウ側から見た図。 図10のソール部材を示す図であり、(a)は正面図、(b)は裏面図、(c)は図(b)のC−C線断面図、(d)は斜視図、(e)は平面図。 軽量化されたソール部材を装着した中空ゴルフクラブヘッドにおいて、質量余力分の重量部材の第1の装着例を示す図。 図13に示す中空ゴルフクラブヘッドの平面図。 軽量化されたソール部材を装着した中空ゴルフクラブヘッドにおいて、質量余力分の重量部材の第2の装着例を示す図。 図15に示す中空ゴルフクラブヘッドの平面図。 軽量化されたソール部材を装着した中空ゴルフクラブヘッドにおいて、質量余力分の重量部材の第3の装着例を示す図。 図17に示す中空ゴルフクラブヘッドをトウ側から見た図。
以下、本発明に係る中空ゴルフクラブヘッドの一実施形態について説明する。なお、本発明の中空ゴルフクラブヘッド(以下、ヘッドとも称する)は、ソール部分となるソール部材が着脱可能となっており、上述したように、本発明ではヘッドからソール部材が取り外された状態のものを「ヘッド本体」と定義するようにしている。
ヘッド本体は、一般的に知られているように、鋳造や鍛造等によって形成された複数の外殻体を、溶接や接着などによって一体化した構造となっており、このように一体化された構造(ヘッド本体)に対して、ユーザの好みに応じて複数種類のソール部材が準備され、各ソール部材がヘッド本体に対して着脱可能に構成されている。ここで交換されるソール部材は、外観形状が同一(略同一も含む)で重さが異なるもの、或いは、外観形状が異なるとともに重さも異なるものが含まれており、少なくとも2つ以上のソール部材が準備される。
図1から図6は、ヘッド本体に対して、あるソール部材(対比説明する上で基準ソール部材とも称する)、及びそれを装着したヘッドを示しており、図7から図9は、同一のヘッド本体に対して、基準ソール部材よりも軽量化された別のソール部材、及びそれを装着したヘッドを示している。なお、これらの図では、ヘッドとして、フェアウェイウッドタイプ(ロフト角が17度の4番ウッド)を例示するが、本発明は中空構造の各種のウッド型タイプのヘッド(ドライバー、ユーティリティなど)に適用することが可能である。
本実施形態のヘッド1は、打球面(フェース面)を有するフェース部2と、フェース部2の上縁から後方に延出するクラウン部3と、フェース部2の下縁から後方に延出するソール部5と、フェース部2と対向するバック部6と、フェース部2からバック部6を経由するトウ部7及びヒール部8と、を備えている。なお、バック部6、トウ部7、ヒール部8は、前記クラウン部3及びソール部5の縁部を繋ぐことから、これらをサイド部とも称する。また、ソール部5に関しては、上記のように、その領域が着脱される構造となっていることから、着脱される部分をソール部材10とし、残った部分をソール側5Aと称する。すなわち、ソール部材10は、フェース部2、クラウン部3、ソール側5A、バック部6、トウ部7、ヒール部8を備えたヘッド本体1Aに対して着脱される。
ヘッド本体1Aは、様々な位置で分割した複数の外殻部材(外殻体)同士を溶着、接着等によって接合することで構成されている。それぞれの外殻部材は、例えば、チタン合金、アルミ系合金、マグネシウム合金等を鋳造、プレス成形することで一体形成することができ、それぞれの端縁領域を溶接等することによってヘッド本体1Aが作成される。この場合、ヘッド本体1Aを構成する外殻部材は、サイド部とソール側を一体化したり、クラウン部とサイド部を一体化する等、複数の部材、或いは各部材の部分的な構成要素を鋳造等で一体形成しておき、それらを溶着、接着等によって固定したものであっても良い。このため、各部の境界は、必ずしも稜線によって明確に区画されていなくても良く、バック部6、トウ部7、ヒール部8については、クラウン部3とソール部5とを境界なく連続的に繋ぐような曲面で構成されていてもよい。
前記フェース部2については、例えば、チタン、チタン合金等を、プレス加工、NC加工(CNC加工を含む)、或いは鍛造等することで一体形成されており、上記した溶接以外にも、例えば、レーザ溶接、ろう付け、接着等によって他の外殻部材に対して接合することが可能である。本実施形態のフェース部2は、板状に形成されており、これをクラウン部3、ソール部5及びサイド部(トウ部7及びヒール部8)の前端開口に接合することで構成されている。勿論、フェース部2に関しては、打球面を板状に構成しておき、これをフェース部に形成された開口に止着したり、或いは、カップ状に形成し、これをクラウン部、ソール部、及びサイド部の前端に形成された開口に接合して構成しても良い。このような構成では、カップ状のフェース部は、クラウン部、サイド部、ソール部の一部を構成している。なお、ヘッド本体の材料については、小さい容量のヘッド(ユーティリティヘッド)の場合は、フェース部材も含めてステンレス系合金を用いても良い。
本実施形態のヘッド1は、クラウン部及びソール部のフェース側に溝3a,5aが形成されている。溝3aは、図1に示すように、その両端部がトウ側及びヒール側のエッジ付近で終端するように形成され、溝5aは、図2に示すように、その両端部がサイド部とクラウン部とエッジ付近で終端するように形成されている。このように、ヘッドのフェース側に溝を形成しておくことで、打球時にフェース部に作用する衝撃を緩和して、衝撃が直接ソール部材10に伝達しないようにすることが可能となり、かつ、フェース部が撓み易くなって、ボールの飛距離を向上することが可能となる。この場合、溝の形状、深さ、溝幅、及び、その部分におけるヘッドの肉厚については、フェース部の撓み性及び衝撃緩衝効果等を考慮して種々変形することが可能である。なお、本発明のヘッドは、上記のような溝を形成しない構成であっても良い。
前記ヘッド1には、シャフト(図示せず)の先端を止着するホーゼル部9が一体形成されている。前記ホーゼル部9は、クラウン部3のフェース・ヒール側から上方に突出するように設けられており、この開口穴9aにシャフトの先端部を嵌合・止着することでゴルフクラブが構成される。
上記したように、ヘッド本体のソール側5Aには、ヘッド本体とは別部材であるソール部材10が締結部材30によって着脱可能に装着される。ソール部材10は、重さが異なる少なくとも2以上のタイプが準備され、各ソール部材は、同一の締結部材30及びソール側に対する同一の着脱構造によって、ユーザに適したものが装着される。着脱は、ユーザ自身が行っても良いし、専門のショップで行なっても良い。なお、準備されるソール部材10については、NC(CNC)加工によって形成することが好ましく、ソール部材とヘッド本体の接合面(本実施形態では平坦面とされる)については、NC加工することによって、両者の密着状態(位置決め)を高精度に出すことができる。特に、ソール部材については、そのような平坦面に加え、証となる円形突部、及び、ネジ孔、更には、その輪郭についてもNC加工する(好ましくは治具への一度の固定状態でNC加工する)ことによって、円形突部の平坦面に対する垂直度を精度良く出すことができる等、ソール部材の精度を向上することができ、かつ、複数準備されるソール部材についても、同様な加工を施すことにより、全てのソール部材を同精度で製造することが可能となる。
以下、ソール部材の具体的な構成について説明する。
最初に、図5及び図6を参照して、基準となるソール部材10及びその着脱構造について説明する。
ヘッド本体1Aのソール側5Aの溝5aよりもバック側には、ソール部材10の形状に合せて凹所5bが形成されている。この凹所5bによって形成される内壁5cは、装着されるソール部材10の回転を規制する役目を果たしている。前記凹所5bの底面5dは、装着されるソール部材が面接される平坦面となっており、その中央部分には円形状の開口5eが形成されている。また、底面5dには、前記開口5eの周囲でソール部材10を装着できるように、締結部材30用のネジ孔5fが複数個所(本実施形態では3箇所)形成されている。
前記ソール部材10には、前記凹所5bの底面5dと面接する平坦面10aが形成されるとともに、その平坦面10aの中央領域に、前記開口5eに嵌合する断面円形の突部10bが突出形成されている。このソール部材10の突部10bを、ソール側の開口5eに嵌合すると、ソール部材の外周縁10cは、前記凹所5bの内壁5cに当接(僅かに隙間が生じた状態でも良い)して、ソール部材10の回転が規制されるようになっており、付け替えられるソール部材について、ヘッド本体との間で証を出し易い構造となっている。なお、前記突部10bは、円柱状に構成しても良いが、本実施形態では、肉抜きして円筒形状に構成されており、ソール部材10を低重心化するようにしている(重心位置をGSで示す)。また、開口5eについては、後述する重量部材をヘッド本体内に接着し易いように、指が挿入できる程度に形成することが好ましい。
また、ソール部材10には、締結部材30用のネジ孔10dが複数個所(本実施形態では3箇所)形成されており、ソール部材10を前記凹所5bに装着すると、そのネジ孔10dは、ヘッド本体側のネジ孔5fと一致し、締結部材30を螺入できるようになっている。また、ソール部材10の平坦面10aには、必要に応じて凹所10e(1箇所でも良いし、複数個所でも良い)を形成しておいても良く、このような凹所を形成することによりソール部材10そのものを低重心化することが可能となる。さらに、ソール部材10の下面(地面と対向する接地面)10fは、スイングした際の抜けが良くなるように、全体的に湾曲状に形成されている。
ここで、上記したヘッド本体1A、基準となるソール部材10、及びソール部材10が装着されたヘッド1の重量、重心位置等について具体的に説明する。
ヘッド本体1Aは、チタン合金を鋳造して形成された複数の外殻部材を溶着した構造となっており、その重量は110gとなっている。このヘッド本体1Aには、図5に示すように、3つの締結部材(ネジ;M6程度で1つ2.5g)30を螺合することで、基準となるソール部材10が装着される。
ソール部材10は、ステンレス等の鉄系の合金によって形成されており、その重量は95gとなっている。本実施形態のソール部材10は、平坦面10aがソール側5Aの凹所5bの平坦となった底面5dに面接してヘッド本体1Aに装着されることから、この平坦面10aを基準面にすると、その重心GSの位置は、基準面の下方(T=3.23mm)の位置に存在している(図6(c))。
このため、ソール部材10をヘッド本体1Aに装着すると、その総重量は214gとなる(図示しないが、ソール部材10をヘッド本体に装着するに際しては、適所にゴムパッキン等の部材が用いられており、その重量は1.5gとなっているため、総重量は214gとなる)。この結果、ヘッド1の重心Gの位置は、図4で示す位置に存在しており、その重心位置からフェース部2に垂線を下したときの交点位置であるスイートスポットSSの高さHは、21.66mmとなっている。
本発明では、上記した構成の基準となるソール部材10に対して、図9に示すような重量が異なる別のソール部材10Aが用意されている。ここで、付け替えられるソール部材の第1の例について、図8及び図9を参照して説明する。なお、図6に示した上記の基準となるソール部材10と同じ構成要素については、同一の参照符号を付し、詳細な説明については省略する。
ソール部材10Aは、基準となるソール部材10に対して重量が異なる(軽量化されている)ように形成されており、ステンレス等の鉄系合金によってその重量が89gとなるように形成されている。このようにソール部材10Aは、ソール部材10に対して6gの軽量化が図られているが、その重心高さについては、ソール部材10に対して低くなるように形成されている。本実施形態では、全体として重量が下方側に偏重するような形状となっており、ソール面側の接地面積が広くなるように、その接地面10f´が略平面状になるように形成されている。すなわち、ソール部材10のように、接地面10fが全体的に湾曲状になった形状と比較して、最も下端領域となる部分を平面状にすることで、効率的に重量を下方側に偏重させることが可能となる。具体的に、接地面10f´は、重心位置が平坦面10aを基準面として、その下方(T=3.77mm)の位置に存在する(図9(c))ように形成されており、基準となるソール部材10と比較すると、重心高さが0.54mm低くなるように構成されている。
上記したソール部材10Aをヘッド本体1Aに装着すると、その総重量は208gとなリ、ヘッド1としての重心Gの位置は、図8で示すように、図4で示した構成と比較すると下方に変位し、その重心位置からフェース部2に垂線を下したときの交点位置であるスイートスポットSSの高さHは、21.45mm(基準ソール部材に対して0.21mm低い)となる。すなわち、ソール部材を付け替えることで、ヘッドの総重量の軽量化を図りつつ、重心位置(スイートスポット)が上昇しないため、ヘッドの軽量化によるスイングスピードの向上が図れるとともに打球時のスピン量の増大及びフェース部下部で打球した際の反発力の低下が抑制され、飛距離の低下が生じることもない。特に、ドライバー以外のゴルフクラブでは、ティーアップしないケースが多く、フェース部の下部での打球性能は重要となるが、上記したようにソール部材を付け替えても、打球性能が低下するようなことはない。
図10から図12は、付け替えられるソール部材の第2の例を示す図である。
このソール部材10Bは、比重の異なる複数の材料で構成されている。具体的には、ソール部材10Bの本体をステンレス(比重;7.8)で構成し、ここに、それよりも比重の重いタングステン合金(比重;10〜17)をソール面側に組み込むことでソール部材の低重心化を図っている。具体的には、ソール部材10の下面10f´´を、図9で示した第1の例と比較して平面領域が少なくなるように構成しており、この平面領域に、タングステン合金による板状で円形状の重量部材20を組み込んでいる。このため、ソール部材10Bの本体には、ソール側の開口5eに嵌合する断面円形の突部10bの下方に凹所10hが形成されており、この部分に重量部材20が下方に露出するように取着されている(図12(c))。また、重心位置は平坦面10aを基準面として、その下方(T=3.58mm)の位置に存在するように形成されており、基準となるソール部材10と比較すると、重心高さが0.35mm低くなるように構成されている。
上記したソール部材10Bをヘッド本体1Aに装着すると、その総重量は208gとなリ、ヘッド1としての重心Gの位置は、図11で示すように、図4で示した構成と比較すると下方に変位し、その重心位置からフェース部2に垂線を下したときの交点位置であるスイートスポットSSの高さHは、21.59mm(基準ソール部材に対して0.07mm低い)となる。すなわち、ソール部材を付け替えることで、ヘッドの総重量の軽量化を図りつつ、重心位置(スイートスポット)が上昇しないため、前記ソール部材10Aと同様、スイングスピードの向上、打球時のスピン量の増大及びフェース部下部で打球した際の反発力の低下が抑制され、飛距離の低下が生じることもない。
なお、第2の例のソール部材10Bは、地面側に露出する部分の平面領域がソール部材10Aと比較して小さいため、ライの適応性が高くなる。すなわち、ライの適応性を高くしながら、ヘッドの軽量化と低重心化を図ることが可能となる。
上記したように、基準となるソール部材に対して、軽量化を図りつつ、その重心を下げる構成としては、第1の例のように同一の材料を用いながら下側に重量偏倚させる手法、及び、複数の材料を用い、ソール面側に高比重材料を配設する手法がある(勿論、両者を組み合わせて実施しても良い)。前者の例では、下方に肉厚部を形成したり、上方側に凹所を形成する等、その形状を適宜変形すれば良い。また、後者の例では、高比重材料の配設位置を適宜変更したり、高比重材料を複数の個所に配設しても良い、或いは、高比重材料を組み込む以外にも、低比重材を組み込むようにしても良い。例えば、ソール部材をステンレス材で構成し、その上方側に低比重のチタン合金を配設する等、適宜変形することが可能である。また、重心GSの位置については、基準となるソール部材と、トウ・ヒール方向及びフェース・バック方向の略同一の位置で、下側にシフトさせることが好ましい。すなわち、1つのヘッド本体に対して交換されるソール部材間では、重心深度の位置やトウ・ヒール方向やフェース・バック方向の位置が大きく変わらないことが好ましく、変える場合には、後述するように、軽量化した質量余力分で調整することが好ましい。
次に、ヘッド重量を軽量化する上でのメリットについて説明する。
上記したように、ソール部材を付け替えることでヘッドの重量が軽くなるため、シャフトの長さを長くしてヘッドスピードを向上することができ、飛距離を伸ばすことが可能となる。この場合、シャフトは半インチ長くすると、ウッドクラブの場合、ヘッドは4g軽くしないと同一バランスにならないことから、基準となるソール部材を装着していた場合において、軽量化したソール部材を付け替えるのであれば、その重量差は4g以上あることが好ましい。なお、シニア用、或いは、レディース用としてヘッドを軽い重量にしてシャフトを長くすることなく、スイングバランスを軽くすることで楽にスイングできるようなクラブ構成にしても良い。その場合は、軽くて柔らかいシャフトを用いることが好ましい。
また、本発明の構成によれば、低重心化を図りつつ軽量なヘッドを構築するに際して、単にソール部材を付け替えるだけで、そのような特性が得られることから、ヘッド設計が容易になる。特に、比重の重い材料をソール側に配設したソール部材では、基準となるソール部材と外形状を略同一にすることが容易になるため、ソール部材の設計が容易になる。また、比重の重い材料を付加するだけで良いことから、ソール部材の形状の自由度が増す。この場合、ヘッドが軽量化されても、上記したように、スイートスポットの位置は高くならないため、スピンが多くなって飛距離が損なわれることは無い。
なお、スイートスポットの高さについては、ヘッドが軽量化された際に、低くなる(基準のソール部材を装着した際のスイートスポット位置の高さ以下)ようにすることで、低重心化を図りつつ軽量なヘッドを容易に設計することが可能となるが、スイートスポットの高さについては、基準のソール部材との間で略一致(変化しない)するようにしても良い。すなわち、ソール部材を付け替えてもスイートスポットの高さが大きく変化しなければ、プレーヤは、同様な打球感覚を得ることが可能となる。具体的には、スイートスポットの高さについては、ソール部材を付け替えても、±0.5mmの範囲内にあれば、同様な打球感覚を得ることが可能である。
以上のように、ソール部材を付け替えることで、ヘッドの総重量を軽くする(6gの軽量化)ことが可能となるが、その質量余力分については、それと同等の重量部材(6gの重量部材)としてヘッド本体の適所に装着してヘッドのバランスを容易に調整するようにしても良い。
以下、そのような重量部材の装着例について説明する。なお、ソール部材については、図9に示したソール部材10Bを装着したものを図示する。
図13及び図14は、重量部材の第1の装着例を示す図である。この装着例では、ヘッド本体のトウ側のサイド壁の内面に重量部材40を接着した例を示している。重量部材40は、例えば、タングステン粉と樹脂の複合材をシート状にしたものであり、ソール側に形成された開口5eを介してサイド壁の内面に容易に接着することができ、ヘッドの重心位置Gをトウ側に変位させることが可能となる(重量部材40の接着によって変位した重心位置をG1で示す)。
このように、ヘッドのトウ側に重量部材40を装着することで、シャフトの軸から重心までの距離を長くすることができ、ヘッドのターンを抑えることが可能となる。すなわち、打球時にフックを抑制して左に打球し難いゴルフクラブにすることができる。
図15及び図16は、重量部材の第2の装着例を示す図である。この装着例では、ヘッド本体のヒール側のサイド壁の内面に第1の装着例と同様な重量部材40を接着した例を示している。重量部材40は、ソール側に形成された開口5eを介してサイド壁の内面に容易に接着することができ、これにより、ヘッドの重心位置Gをヒール側に変位させることが可能となる(重量部材40の接着によって変位した重心位置をG2で示す)。
このように、ヘッドのヒール側に重量部材40を装着することで、シャフトの軸から重心までの距離を短くすることができ、ヘッドのターンを促進することが可能となる。すなわち、打球時にスライスを抑制して右に打球し難いゴルフクラブにすることができる。
なお、上記した第1の装着例及び第2の装着例では、重量部材をサイド壁の内面に接着するようにしたが、これ以外にも、上記した締結部材を取り付ける部分を重量化するようにしても良い。例えば、図13に示すように、トウ側に配設される締結部材30aを高比重材で構成することで、重心位置をトウ側にシフトすることが可能である。また、ヒール側に配設される締結部材30bを高比重材で構成することで、重心位置をヒール側にシフトすることが可能である。
図17及び図18は、重量部材の第3の装着例を示す図である。この装着例では、重量部材を弾道調整に活用した例を示している。すなわち、板状の重量部材40Aをソール部材10Bの内面(重量部材20の内面)に接着した例を示しており、ヘッドの重心位置Gをソール側に変位させている(重量部材40Aの接着によって変位した重心位置をG3で示す)。
このように、ヘッドのソールの内面に重量部材40Aを装着することで、スイートスポットSS´の位置を低くすることができ、少ないスピンで打球することができるとともに、トップした際に打球をスイートスポット付近で打球させることができ、トップに強いゴルフクラブにすることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態に示す構造に限定されることは無く、種々変形して実施することが可能である。
本発明は、ヘッド本体に対して着脱されるソール部材が2つ以上あれば良く、ソール部材間で異なる重量のものが存在し、その関係において、軽量のソール部材が、それよりも重いソール部材に対して、重心位置が低くなるように構成されていれば良く、ソール部材の形状、材質、ヘッド本体に対する装着の仕方(接合面や締結方法等)については上記した実施形態に限定されることはなく、種々変形することが可能である。また、ソール部材の重心位置GSを低くする方法としては、形状によるものと材料によるものとを組み合わせて実施しても良い。
また、ヘッド本体の形状についても、適宜、変形することが可能である。
1 ヘッド(中空ゴルフクラブヘッド)
1A ヘッド本体
2 フェース部
3 クラウン部
5 ソール部
5A ソール側
10,10A,10B ソール部材
20 重量部材
30 締結部材
40 重量部材

Claims (8)

  1. ヘッド本体に対してソール部材が交換可能に着脱される中空構造の金属製のゴルフクラブヘッドであって、
    前記交換されるソール部材は、重量が異なる2つ以上のタイプを備えており、
    重量が異なる各タイプのソール部材は、同一の締結部材及び前記ヘッド本体のソール側に対する同一の着脱構造によって前記ヘッド本体に対して付け替え可能に装着され、
    重量が異なるソール部材の内、軽量のソール部材の重心高さは、それよりも重いソール部材の重心高さに対して、低くなるように構成されていることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
  2. 前記軽量のソール部材は、それよりも重いソール部材に対して、ソール面側の接地面積が広く構成されていることを特徴とする請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
  3. 前記軽量のソール部材は、比重の異なる複数材料を具備し、高比重材料をソール面側に配設したことを特徴とする請求項1又は2に記載のゴルフクラブヘッド。
  4. 前記軽量のソール部材をヘッド本体に装着したときのヘッドの重心位置の高さは、それよりも重いソール部材をヘッド本体に装着したときのヘッドの重心位置の高さと略同一になることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
  5. 前記重いソール部材に対して軽量なソール部材を装着した際の質量余力分の重量部材をヘッド本体に装着したことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
  6. 中空構造の金属製のゴルフクラブヘッドのヘッド本体に対して同一の締結部材及び前記ヘッド本体のソール側に対する同一の着脱構造によって交換可能に着脱される複数のソール部材であって、
    前記ソール部材は、重量が異なる2つ以上のタイプを備えており、
    軽量のソール部材の重心高さは、それよりも重いソール部材の重心高さに対して、低くなるように構成されていることを特徴とするソール部材。
  7. 前記軽量のソール部材は、それよりも重いソール部材に対して、ソール面側の接地面積が広く構成されていることを特徴とする請求項6に記載のソール部材。
  8. 前記軽量のソール部材は、比重の異なる複数材料を具備し、高比重材料をソール面側に配設したことを特徴とする請求項6又は7に記載のソール部材。
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