JP6738256B2 - 提灯及び提灯印刷装置 - Google Patents

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Description

本発明は、合成樹脂の成形により形成され、火袋にロゴ、イラスト等の模様が付された提灯及び提灯印刷装置に関するものである。
提灯は、祭りなどのイベントで使用され、店舗に吊してその表示、宣伝に使用され、また、装飾、インテリアとしても利用されている。提灯には、ロゴ、イラストなどの模様を付したものがあり、例えば、特許文献1では、装飾性に富む提灯が開示されている。特許文献1に記載の提灯は、火袋が、骨組みと、該骨組みの表面に設けられるシートとを有し、シートには色彩を有する模様が付されている。ここで、特許文献1の提灯は、縦長の楕円の上端及び下端を切り取った形状を有する複数のシートを骨組みに貼ることで形成される。そのシートは、例えば楮和紙を用いて、その表面にプリンタによって模様が印刷されている。
実用新案登録第3202612号公報
ところで、和紙で作られた提灯は、雨水に濡れたり風などによって破れたりし易く耐久性に乏しいので、近年は、樹脂の一体成形により製作されるものが増えている。このような樹脂製の提灯に模様を付すには、火袋に模様を印刷したシールを貼ったり、マスキング塗装をするなどして行なわれていた。
しかし、シールを蛇腹状の火袋の凹凸面に貼り付けるのは容易でなく手間もかかり、更には、シールの厚さ分の段差を生じることから見栄えもあまり良くなかった。また、マスキング塗装を行なうには、版と称せられる型が必要であるが、その型の作成に多大な費用がかかり、少数個製作の場合には適しなかった。また、マスキング塗装により複雑な模様を付すのは一般に容易ではなかった。このように、従来、樹脂製の提灯について模様を付すのは容易でなくコストもかかり、見栄えがあまり良くないこともあった。
そこで、本発明は、樹脂製の提灯であって、火袋に見栄え良く簡単かつ安価に模様を付することができる提灯及び提灯印刷装置の提供を課題とするものである。
請求項1の提灯は、合成樹脂の成形により形成され、火袋が蛇腹状の凹凸面に形成された提灯本体と、該提灯本体の火袋に模様が付された模様面と、を備え、前記模様面は、インクジェットプリンタによる印刷により形成されている。
請求項2の提灯は、提灯本体が、ポリエチレン樹脂をブロー成形することにより形成されている。
請求項1の提灯は、更に、インクジェットプリンタが、提灯本体の火袋の凹凸面における前記インクジェットプリンタのノズルと対向する位置に応じて該ノズルの吐出圧を可変する吐出圧可変手段を備えている。
そして、前記凹凸面の谷部への塗布における前記ノズルの吐出圧は、前記凹凸面の山部への塗布における前記ノズルの吐出圧より小さく設定されている。
請求項3の提灯印刷装置は、合成樹脂の成形により形成された提灯本体をその中心軸回りに回転自在に載置する台座を備え、前記提灯本体を中心軸回りに回転させながら、前記提灯本体の火袋の蛇腹状の凹凸面に模様を印刷するインクジェットプリンタを備えている。
請求項3の提灯印刷装置は、更に、インクジェットプリンタが、提灯本体の火袋の凹凸面における前記インクジェットプリンタのノズルと対向する位置に応じて該ノズルの吐出圧を可変する吐出圧可変手段を備えている。
そして、前記凹凸面の谷部への塗布における前記ノズルの吐出圧は、前記凹凸面の山部への塗布における前記ノズルの吐出圧より小さく設定されている。
請求項4の提灯印刷装置は、吐出圧可変手段が、提灯本体の火袋の凹凸面における前記ノズルと対向する位置を検出する位置検出器と、位置検出器により検出された前記位置に対応する前記ノズルの吐出圧を算出する吐出圧算出部と、吐出圧算出部の算出値に応じて前記ノズルの吐出圧を可変する吐出圧可変部と、を具備する。
請求項5の提灯印刷装置は、インクジェットプリンタのノズルの吐出圧が、0.1〜0.5MPaの範囲で可変される。
本発明は、インクジェットプリンタによる印刷によって火袋に模様が付されるので、蛇腹状の凹凸面に形成されている火袋の外表面に、見栄え良く簡単かつ安価に模様を付することができる。
請求項2の発明は、提灯本体が、ポリエチレン樹脂で形成されているので、加工し易く安価であり、耐薬品性、耐寒性、防水性、絶縁性、耐油性にも優れている。また、ブロー成形に簡単かつ安価に提灯本体を製造することができる。
加えて、本発明は、提灯本体の火袋の凹凸面におけるインクジェットプリンタのノズルと対向する位置に応じて該ノズルの吐出圧を可変する吐出圧可変手段を備えているので、空気の巻き上げ等が生じ易い凹凸面の谷部周辺への印刷においては吐出圧を小さくしてインク粒子の飛散を弱め、境界の外方までインク粒子が飛び散るのを抑えることができる。その結果、模様面の境界からのインク粒子のはみ出しを防いで見栄えが低下するのを防止することができる。一方、凹凸面の山部周辺への印刷においては吐出圧を大きくしてノズルのインク詰まりを防止することができるから、頻繁なノズル洗浄の手間を減らすことができる。
本発明の実施形態の提灯の正面図である。 本発明の実施形態の提灯印刷装置の概略図である。 本発明の実施形態の吐出圧可変手段のブロック図である。 図1の提灯本体の凹凸面の拡大断面図である。 (a)は従来の提灯の模様の印刷状態を示す拡大正面図、(b)は図1の提灯の模様の印刷状態を示す拡大正面図である。
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
図1において、提灯1は、合成樹脂の成形により形成され、火袋12の外表面が蛇腹状の凹凸面13に形成された提灯本体11と、提灯本体11の火袋12に模様が付された模様面14と、を備えており、模様面14は、インクジェットプリンタ22による印刷により形成されている。以下、提灯1の構成を詳細に説明する。
提灯本体11は、全体が略球形をなし、外表面が蛇腹状に形成されて折り畳み可能な火袋12と、火袋12の上端開口部に設けられた環状帯板からなる上輪15と、火袋12の下端開口部に設けられ、環状帯板及び円形底板16aからなる下輪16とで構成されている。上輪15には、提灯下げ17が取り付けられる2個の取付孔15aが対向する位置に設けられている。下輪16の円形底板16aの中央部には上輪15の開口から侵入した雨水を排出するための排出孔16bが設けられている。ここで、上輪15には、電球が取り付けられるようになっているが、その図示は省略する。
提灯本体11は、ポリエチレン樹脂のブロー成形により上輪15及び下輪16を含めて一体に形成されている。ポリエチレン樹脂は、加工し易く安価な素材であり、耐薬品性、耐寒性、防水性、絶縁性、耐油性にも優れる。但し、提灯本体11は、他の合成樹脂で形成してもよい。提灯本体11は、任意の色で形成することができ、透光性を有している。但し、提灯1が、インテリアとしての装飾用のものなどであって、電球が取り付けられないものである場合は、火袋12は必ずしも透光性を有するものでなくてもよい。本実施形態では、提灯本体11は白色のポリエチレン樹脂が使用されている。
火袋12は、外表面が蛇腹状をなし山形状あるいは波形状の山部18と谷部19とが上下方向に交互に形成された凹凸面13になっており、山部18及び谷部19は螺旋状でなく独立した円に形成されている、すなわち各山部18及び各谷部19は隣接する山部18及び谷部19とは独立した同一高さにある。ここで、本実施形態では、山部18は、概略、凹凸面13を形成する斜面13aの中間高さより天頂部18a側の部分を意味し、谷部19は、概略、凹凸面13を形成する斜面13aの中間高さより谷底部19a側の部分を意味するものとする。
火袋12の凹凸面13の山部18及び谷部19の大きさは提灯1の種類によって異なるが、本実施形態の提灯1の火袋12では、平均的には、図4の要部拡大図に示すように、山部18と谷部19との落差hは約3mm、山部18同士の間隔すなわちピッチpは約5.5mm、斜面13aの長さsは約4mmに形成されている。
火袋12に付された模様面14は、ロゴ、イラスト、風景写真、絵画、キャラクター画など各種の文字、図柄、デザインで模様が形成され、本実施形態の模様は、黒色の文字「献燈」が描かれたデザインとなっている。すなわち、提灯1全体としては、樹脂の白地に黒色のインク34で「献燈」の文字が表わされた模様面14が形成されたものとなっている。
次に、提灯1の火袋12の凹凸面13に模様を印刷する提灯印刷装置21を説明する。提灯印刷装置21は、図2に示すインクジェットプリンタ22を備えてなる。
インクジェットプリンタ22は、基台31の中央部に提灯本体11を載せる台座32が設けられており、台座32に載置された提灯本体11は台座32が回転することによって中心軸回りに回転するようになっている。台座32は、円盤状に形成され、上面に提灯本体11を着脱自在に保持するテープが貼着され、あるいは提灯本体11を着脱自在に保持する治具が取り付けられるなどして、印刷中提灯1が一定姿勢に保持されるようになっている。
台座32に載置された提灯本体11の両側方には、フルカラープリント用に複数の円管状のインク容器33が備えられており、各インク容器33内のインク34はエアーコンプレッサ35から供給されるエアーの作用によってヘッド37内のノズル38に送り込まれ、提灯本体11に向けて吐出される。各インク容器33には、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、ホワイトなどのインク34が充填されている。また、提灯本体11がポリエチレン樹脂からなるので、各インク34とは別途に、インク34と提灯本体11との密着性を確保すべくインク34に先立って塗布される前処理剤としての透明なプライマ処理剤39が充填された円管状の前処理剤容器40もインク容器33に併設されている。インク容器33、前処理剤容器40及びノズル38は、台座32上の提灯本体11を挟む両側方に配置されており、提灯本体11の大きさに応じて両側のノズル38を水平方向に移動させて提灯本体11から所定距離離間した近接位置に調整して配置させることができるようになっている。
全てのインク容器33、前処理剤容器40及びノズル38は、水平取付台41に取り付けられ、基台31に対して水平取付台41が上下方向に移動することによって一体となって上下動するようになっている。一方、台座32上の提灯本体11は、中心軸回りに回転するものとなっている。これにより、提灯本体11は、自身の回転とノズル38の上下動とによって火袋12の上下両端部周辺を除く凹凸面13のほぼ全体に塗装し、模様面14を形成することが可能となっている。
火袋12の凹凸面13に塗装される模様は、予めパーソナルコンピュータ(以下、単に「パソコン」と称する。)にデータとして入力し保存される。インクジェットプリンタ22は、パソコン53内に保存されているデータを受信して、模様に合わせて各インク容器33内のインク34をノズル38から噴出させる。
更に、インクジェットプリンタ22は、提灯本体11の火袋12の凹凸面13におけるインクジェットプリンタ22のノズル38と対向する位置Pに応じてノズル38の吐出圧を可変する吐出圧可変手段51を備えている。ノズル38は、提灯本体11にインク34を吐出しながら上昇し、印刷途中の各時点において、凹凸面13の山部18及び谷部19のいずれかの位置Pと対向する。このうち、ノズル38が凹凸面13の谷部19周辺と対向する位置Pにあってその部分に向けてインク34を吐出するときは、ノズル38からのインク34の吐出圧は小さく設定されており、ノズル38が凹凸面13の山部18周辺と対向する位置Pにあってその部分に向けてインク34を吐出するときは、インク34の吐出圧は大きく設定されており、吐出圧はノズル38が凹凸面13の山部18及び谷部19を通過する度に可変するものとなっている。
吐出圧可変手段51は、具体的には、図3に示すように、ノズル38から提灯1の火袋12の凹凸面13におけるノズル38と対向する位置Pを検出する位置検出器52と、位置検出器52により検出された位置Pに対応するノズル38の吐出圧を算出する吐出圧算出部54と、吐出圧算出部54の算出値に切り換えるよう信号を送出して指令する指令部55と、吐出圧算出部54の算出値に応じてノズル38の吐出圧を可変する吐出圧可変部56と、を備えている。ここで、吐出圧算出部54及び指令部55はパソコン53内に格納されている。また、吐出圧可変部56は、エアーコンプレッサ35の下流側に設けられた圧力調整弁36で構成されている。
位置検出器52は、各種検出器を用いて、各時点における凹凸面13でのノズル38と対向する位置Pを直接的または間接的に検出する。この場合、台座32からのノズル38の高さと提灯本体11の凹凸面13における各位置Pとの相関関係を把握しておくことにより、ノズル38の高さを検出することにより各時点での凹凸面13におけるノズル38と対向する位置Pを算出することもできる。
各時点での凹凸面13におけるノズル38が対向する位置Pを検出した値は、情報データとしてパソコン53内の吐出圧算出部54に送信される。吐出圧算出部54は、位置Pの検出値に対するノズル38の吐出圧を算出し、指令部55から吐出圧可変部56を構成する圧力調整弁36に信号を送出して吐出圧を指令する。圧力調整弁36はそれに基づいてバルブの開度を調整する。すなわち、圧力調整弁36は、ノズル38と対向する位置Pが凹凸面13の谷部19の範囲にあるときは、バルブを絞って吐出圧を小さくし、山部18の範囲にあるときは、吐出圧を大きくする。
次に、提灯本体11の火袋12に模様面14を形成すべくインクジェットプリンタ22を用いて模様を印刷する手順及び状態を説明する。
最初に、編集ソフト等を使用して印刷しようとする所定の字体の黒色の文字「献燈」からなる模様をデータとしてパソコン53に入力しておく。
次に、提灯本体11を脱脂し、これを提灯印刷装置21の台座32の上に載置し保持する。本実施形態では、台座32の上面にテープが貼着されており、提灯本体11は下輪16の円形底板16aをテープ上に載置することにより着脱自在に取り付けられる。台座32に取り付けられた提灯本体11は垂直姿勢に保持される。
その後、パソコン53のデータファイルから「献燈」の文字からなる前記模様を選択し、印刷を開始し、台座32上の提灯本体11は、その中心軸回りに回転を始める。同時に、インクジェットプリンタ22は最下点の位置で待機していた水平取付台41が低速度で上昇を開始する。そして、水平取付台41に取り付けられたヘッド37が所定の高さに達したら、インク34の吐出が開始される。以後、提灯本体11は垂直姿勢を維持した状態で中心軸回りに回転するとともに、水平取付台41が低速度で上昇し、この状態で、プログラムに従ってノズル38からインク34が吐出される。ここで、各色のインク34の吐出に先だって、密着性を確保するための下地処理として透明なプライマ処理剤39が印刷部分より僅かに広い範囲でノズル38から吐出され、インク34はプライマ処理剤39の吐出により形成された処理層の上に積層されるようにして塗布される。
印刷中は、火袋12の凹凸面13におけるノズル38と対向する位置Pが位置検出器52によって検出される。その検出により、凹凸面13においてノズル38と対向する位置Pが山部18の範囲にあるときは、その位置情報がパソコン53に送信され、パソコン53では吐出圧算出部54で検出値から0.4MPaの吐出圧を算出し、指令部55からその吐出圧でインク34を吐出するよう吐出圧可変部56の圧力調整弁36に指令信号が送られる。一方、凹凸面13においてノズル38と対向する位置Pが谷部19の範囲にあるときは、ノズル38から0.15MPaの吐出圧で吐出するよう指令される。つまり、ノズル38の上昇移動に伴って、ノズル38からの吐出圧は、凹凸面13においてノズル38と対向する位置Pが山部18の範囲にあるか谷部19の範囲にあるかによってノズル38が山部18及び谷部19を通過する毎に交互に0.4MPaまたは0.15MPaに細めに切り替えられる。
このようにして、模様全体にインク34が塗布され、ポリエチレン樹脂の白地にインク34による黒色の文字「献燈」の模様が印刷された模様面14が形成され、印刷が完了したら、インク34の吐出を停止し、印刷された提灯本体11を取り外す。その後、台座32は下降して元の位置に復帰し、次の提灯本体11の印刷に備える。
なお、取り出された提灯本体11は自然乾燥あるいは強制乾燥によりインク34が乾燥した後、提灯下げ17が取り付けられ、提灯1が完成する。そして、所定個数の提灯本体11の印刷が終了する毎にまた印刷作業が終了する毎に、ノズル38やインク容器33等にはアセトン等の溶剤が流されて洗浄され、ノズル38等のインク詰まりが防止される。
次に、本実施形態の提灯1及び提灯印刷装置21の作用を説明する。
提灯本体11は、インクジェットプリンタ22による印刷によって火袋12に模様が付されるので、蛇腹状の凹凸面13を有する火袋12であっても、火袋12に向けて単に直交方向からインク34を吐出するだけで印刷できるから、従来、シールの貼り付けによって模様を形成する場合に発生することがあった境界部分の段差を生じることもなく、また、マスキング塗装の場合には版と称せられる型が必要でそれに多大な費用がかかったり、凹凸面13とマスキング部材との間に生じる僅かな隙間によって境界が不鮮明になるというような不具合を生じることもなく、見栄え良く簡単かつ安価に模様面14を形成することができる。
そして、特に、火袋12の凹凸面13におけるノズル38と対向する位置Pに応じてノズル38の吐出圧を可変する吐出圧可変手段51を備えているので、凹凸面13の特に谷部19周辺においてインク粒子が模様の境界部分の外側にまではみ出して飛散することによって模様の境界部分が不鮮明となったり見栄えが低下したりするのを防止することができるとともに、ノズル38等におけるインク詰まりを防止するための頻繁な洗浄を減らすことができる。
この点について説明を加えると、今、吐出圧が常に一定の0.4MPaであるとすると、図4に示すように、噴出する圧力が大きいために、インク34が谷部19の底部周辺に吹き付けられたとき、狭い谷底部19a周辺の空間が行き止まりの吹き溜まりとなって、谷底部19a周辺に衝突して巻き上げられたインク粒子は上下左右各方位に拡散する。このため、図5(a)に示すように、インク粒子は谷部19周辺の両側の斜面13aに当たってこれに付着したり、谷底部19aに沿って水平横方向にも吹き付けられて付着する。これにより、飛散したインク34は、凹凸面13の斜面13aにまではみ出してぼかしのような状態で付着することになり、また、谷底部19aに沿って両横方向に髭状に付着するから、模様が不鮮明となり見苦しいものとなる。なお、図5は、文字「献」の上端部を拡大して示している。一方、山部18の周辺においては山部18と衝突したインク粒子はそこで跳ね返っても周辺には凹凸面13の斜面13aがないからそれに付着することなくそのまま外方に解放される。したがって、山部18の周辺においては、インク34のはみ出しにより境界がぼやけて不鮮明になることはほとんどない。
一方、吐出圧が常に0.15MPaの小さい値である場合は、飛散力が弱いためにインク粒子が模様の境界を越えて外方にまで飛び散って境界部分にぼかし状態を生じたりすることはほとんどないことが発明者らによって実証されている。その点からすれば、吐出圧は常時小さい値で吐出するのがよいことになる。しかし、その場合には、吐出の力が小さくインク詰まりを生じ易くノズル38等が目詰まりし易くなる。
このような状況下、本実施形態の場合は、ノズル38と対向する位置Pに応じてノズル38の吐出圧を可変し、ノズル38と対向する位置Pが凹凸面13の山部18の範囲にあるときは0.4MPaの吐出圧とし、谷部19の範囲にあるときは0.15MPaの吐出圧とする制御を行なっている。これによれば、、谷部19の範囲では、小さい0.15MPaの吐出圧でインク34を吐出することにより模様の境界から外方にまでインク粒子が飛散してはみ出すのが抑えられて見栄えが低下するのが防止されるとともに、谷部19の範囲から次の山部18の範囲にノズル38の位置が移行する際には、大きい0.4MPaの吐出圧に切り替わってインク34が吐出される、つまり、ノズル38の移動に伴って吐出圧の切り替えが短かい周期で頻繁に繰り返されるから、インク詰まりは起こり難い。
したがって、模様面14の境界からのインク34のはみ出しを防いで見栄えの低下を防止できるとともに、ノズル38のインク詰まりを防いで頻繁なノズル38洗浄を減らし作業効率を向上させることができ、また、頻繁なノズル38洗浄に伴うインク34及び洗浄剤の無駄な消費を減らすことができる。
ところで、上記実施形態では、模様が白地に黒色の文字「献燈」が描かれたものであって、文字の境界部にインク34のはみ出しがあると目立ち易いデザインとなっているため、吐出圧は、山部18の範囲では0.4MPa、谷部19の範囲では0.15MPaに設定されているが、必ずしもこの吐出圧に限定する必要はなく、模様の種類によっては、境界部分のインク34のはみ出しがあまり目立たない場合もあり、そのような場合では、谷部19の範囲の吐出圧をもう少し上げて0.2MPaあるいは0.25MPaなどに設定することも可能である。それにより低圧での吐出によるノズル38のインク詰まりをより一層抑えることができる。
なお、発明者らのトライによれば、他の種類の提灯本体11を含め、全体的に、0.1〜0.5MPaの範囲の吐出圧で可変調整すると外観及びインク詰まりの点について良好な結果が得られている。
また、上記実施形態の吐出圧可変手段51は、凹凸面13においてノズル38が対向する位置Pが山部18の範囲にあるか谷部19の範囲にあるかで吐出圧を大小2段階に可変しているが、凹凸面13においてノズル38が対向する位置Pが山部18周辺と谷部19周辺とその中間部との3段階などに吐出圧を可変するものとしてもよい。更に、このように吐出圧を段階的に可変するものでなく、低圧と高圧との間で吐出圧が徐々に連続して可変するものとすることも可能である。
加えて、上記実施形態の吐出圧可変手段51は、凹凸面13の山部18に対する吐出圧と谷部19に対する吐出圧とをノズル38が山部18及び谷部19を通過する度に交互に切り換えているが、山部18及び谷部19のいずれか一方を先に印刷しておき、その後残りの山部18及び谷部19のいずれか他方を異なる吐出圧でインク34を吐出するようにすることも可能である。
なお、谷部19周辺に低圧でインク34を吐出することにより、インク34の膜厚が小さくなって色調が薄くなりそれが目立つような場合は、吐出圧可変手段51と同様に、ノズル38が谷部19周辺の位置Pにある場合には提灯本体11の回転速度を少し遅くし吐出時間を長くする手段を設けて制御し、それにより谷部19周辺でのインク34厚を確保するようにすることも可能である。
また、上記実施形態では、模様が2文字からなるものを示しているが、本発明は、火袋12の凹凸面13に印刷される模様が、文字の他、各種図柄のものである場合にも同様に適用することができる。
更に、上記実施形態の提灯本体11は、略球形状をなしているが、本発明の提灯本体11は、縦長の楕円球状、横長の楕円球状、外径一定の円管状など各種形状のものに適用することができる。
加えて、上記実施形態の提灯印刷装置21は、提灯本体11を台座32に載置して回転させ、インク容器33やノズル38が取り付けられた水平取付台41を上下動させているが、これに限られるものではなく、台座32を提灯本体11の中心軸周りに回転させると同時に、上下方向にも昇降させ、水平取付台41は常時同一高さとするようにしてもよい。
1 提灯 36 圧力調整弁(吐出圧可変部)
11 提灯本体 38 ノズル
12 火袋 51 吐出圧可変手段
13 凹凸面 52 位置検出器
14 模様面 54 吐出圧算出部
21 提灯印刷装置 56 吐出圧可変部
22 インクジェットプリンタ P 凹凸面におけるノズルと対向する位置
32 台座

Claims (5)

  1. 合成樹脂の成形により形成され、火袋が蛇腹状の山部及び谷部を有する凹凸面に形成された提灯本体と、
    該提灯本体の火袋に模様が付された模様面と、
    を備え、
    前記模様面は、インクジェットプリンタによる印刷により形成され
    前記インクジェットプリンタは、前記提灯本体の火袋の凹凸面における前記インクジェットプリンタのノズルと対向する位置に応じて該ノズルの吐出圧を可変する吐出圧可変手段を備え、
    前記凹凸面の谷部への塗布における前記ノズルの吐出圧は、前記凹凸面の山部への塗布における前記ノズルの吐出圧より小さく設定されていることを特徴とする提灯。
  2. 前記提灯本体は、ポリエチレン樹脂のブロー成形により形成されたことを特徴とする請求項1に記載の提灯。
  3. 合成樹脂の成形により形成された提灯本体をその中心軸回りに回転自在に載置する台座を備え、前記提灯本体を中心軸回りに回転させながら、前記提灯本体の火袋の蛇腹状の山部及び谷部を有する凹凸面に模様を印刷するインクジェットプリンタを備え
    前記インクジェットプリンタは、前記提灯本体の火袋の凹凸面における前記インクジェットプリンタのノズルと対向する位置に応じて該ノズルの吐出圧を可変する吐出圧可変手段を備え、
    前記凹凸面の谷部への塗布における前記ノズルの吐出圧は、前記凹凸面の山部への塗布における前記ノズルの吐出圧より小さく設定されていることを特徴とする提灯印刷装置。
  4. 前記吐出圧可変手段は、
    前記提灯本体の火袋の凹凸面における前記ノズルと対向する位置を検出する位置検出器と、
    該位置検出器により検出された前記位置に対応する前記ノズルの吐出圧を算出する吐出圧算出部と、
    該吐出圧算出部の算出値に応じて前記ノズルの吐出圧を可変する吐出圧可変部と、
    を具備することを特徴とする請求項3に記載の提灯印刷装置。
  5. 前記インクジェットプリンタのノズルの吐出圧は、0.1〜0.5MPaの範囲で可変されることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の提灯印刷装置。
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