JP6736863B2 - 液体吐出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ノズルから液体を吐出する液体吐出装置に関する。
ノズルから液体を吐出する液体吐出装置として、特許文献1には、インクジェット方式などの記録部を搭載したキャリッジを、往復移動させて記録シートに印刷を行うシリアルプリンタが記載されている。特許文献1に記載のシリアルプリンタは、本体に固定されたスケール部と、キャリッジに固定された磁気ヘッド本体とを有する磁気式リニアエンコーダを備えている。このような磁気式リニアエンコーダでは、着磁ムラや環境温度の変化によって、パルスの欠落が生じることがある。そこで、特許文献1では、波形修正部を設け、パルスの欠落が生じたときに、波形修正部において、磁気ヘッド本体からの出力を反転させることで、パルスの欠落部分を補正している。
また、ノズルから液体を吐出する液体吐出装置として、特許文献2には、記録ヘッドを搭載したキャリッジを走査させて記録を行うシリアル記録方式の記録装置が記載されている。また、特許文献2には、記録装置に、キャリッジの位置検出のためのエンコーダを設けることが記載されている。また、特許文献2には、エンコーダとして、エンコーダセンサの光源から照射された光がエンコーダスリットに反射し、その反射光の明暗によって信号を生成する光学的エンコーダが記載されている。また、特許文献2には、エンコーダスリットへのインクの付着等により、正確に反射光を検知できなくなることが記載されている。
特開平6-255194号公報 特開2004-142199号公報
ここで、特許文献1に記載のシリアルプリンタでは、記録部が記録シートと接触するなどして、キャリッジが移動の途中で停止してしまうことがある。この場合、エンコーダから出力されるパルス信号は、キャリッジが停止した後、パルスの欠落が生じているときと同じような波形となる。そのため、特許文献1では、キャリッジが移動の途中で停止した場合にも、パルスの欠落部分の補正を行うときと同様の補正が行われる。その結果、キャリッジが停止しているにも関わらず、補正後のパルス信号が、キャリッジが移動していることを示すものとなってしまう。したがって、補正後のパルス信号を用いては、キャリッジの停止を正確に検出することができない。
本発明の目的は、キャリッジの位置や移動速度を適切に制御することができるとともに、キャリッジが移動の途中に停止したことも検出することが可能な液体吐出装置を提供することである。
本発明に係る液体吐出装置は、第1の観点では、ノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドが搭載され、走査方向に移動可能に構成されたキャリッジと、前記キャリッジを駆動するキャリッジモータと、前記キャリッジの外部に配置され、前記走査方向に延び、前記走査方向に第1領域と第2領域とが交互に並ぶエンコーダストリップと、前記エンコーダストリップと対向するように前記キャリッジに搭載され、前記第1領域と対向する場合と前記第2領域に対向する場合とで異なる出力値になる補正前パルス信号を出力するエンコーダセンサと、前記エンコーダセンサから出力された前記補正前パルス信号の立ち上がり及び立ち下がりのタイミングを補正し、補正後パルス信号として出力する補正回路と、前記補正前パルス信号及び前記補正後パルス信号が入力され、前記キャリッジモータの動作を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記エンコーダセンサから出力された前記補正前パルス信号と前記補正回路から出力された前記補正後パルス信号との両方の信号が入力されるとともに、その入力された前記両方の信号のうちの前記補正後パルス信号に基づいて、前記キャリッジの位置及び移動速度を制御させるように、前記キャリッジモータを制御する移動制御処理と、その入力された前記両方の信号のうちの前記補正前パルス信号に基づいて、前記キャリッジが停止したか否かを判定する停止判定処理と、を実行する。
また、本発明に係る液体吐出装置は、第2の観点では、ノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドが搭載され、走査方向に移動可能に構成されたキャリッジと、前記キャリッジを駆動するキャリッジモータと、前記キャリッジの外部に配置され、前記走査方向に延び、前記走査方向に第1領域と第2領域とが交互に並ぶエンコーダストリップと、前記エンコーダストリップと対向するように前記キャリッジに搭載され、前記第1領域と対向する場合と前記第2領域に対向する場合とで異なる出力値になる補正前パルス信号を出力するエンコーダセンサと、前記エンコーダセンサから出力された前記補正前パルス信号の立ち上がり及び立ち下がりのタイミングを補正し、補正後パルス信号として出力する補正回路と、前記補正前パルス信号及び前記補正後パルス信号が入力され、前記キャリッジモータの動作を制御する制御装置と、前記補正前パルス信号が入力され、前記補正前パルス信号の立ち上がりが入力された回数、又は、立ち下がりが入力された回数に応じて、前記走査方向における前記キャリッジの位置に関する位置情報を記憶する位置情報記憶部と、を備え、前記制御装置は、前記補正前パルス信号と前記補正後パルス信号とに基づいて、前記キャリッジの位置及び移動速度を制御させるように、前記キャリッジモータを制御する移動制御処理と、前記移動制御処理中に、前記補正前パルス信号に基づいて、前記キャリッジが停止したか否かを判定する停止判定処理と、を実行する。そして、前記制御装置は、前記停止判定処理において、所定時間以上、前記補正前パルス信号の立ち上がり又は立ち下がりが入力されなかったときに、前記キャリッジが停止したと判定し、さらに前記制御装置は、前記停止判定処理で前記キャリッジが停止したと判定したときに、前記キャリッジの停止位置を特定する停止位置特定処理をさらに実行し、前記停止位置特定処理において、前記位置情報記憶部に記憶された前記位置情報が示す位置を、前記キャリッジの停止位置として特定する。
また、本発明に係る液体吐出装置は、第3の観点では、ノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドが搭載され、走査方向に移動可能に構成されたキャリッジと、前記キャリッジを駆動するキャリッジモータと、前記キャリッジの外部に配置され、前記走査方向に延び、前記走査方向に第1領域と第2領域とが交互に並ぶエンコーダストリップと、前記エンコーダストリップと対向するように前記キャリッジに搭載され、前記第1領域と対向する場合と前記第2領域に対向する場合とで異なる出力値になる補正前パルス信号を出力するエンコーダセンサと、前記エンコーダセンサから出力された前記補正前パルス信号の立ち上がり及び立ち下がりのタイミングを補正し、補正後パルス信号として出力する補正回路と、前記補正前パルス信号及び前記補正後パルス信号が入力され、前記キャリッジモータの動作を制御する制御装置と、前記補正後パルス信号が入力され、前記補正後パルス信号の立ち上がりが入力された回数、又は、立ち下がりが入力された回数に応じて、前記走査方向における前記キャリッジの位置に関する第1位置情報を記憶する第1位置情報記憶部と、前記補正前パルス信号が入力され、前記補正前パルス信号の立ち上がりが入力されたとき、又は、立ち下がりが入力されたときに、その時点で前記第1位置情報記憶部に記憶されている前記第1位置情報を、第2位置情報として記憶する第2位置情報記憶部と、を備え、前記制御装置は、前記補正前パルス信号と前記補正後パルス信号とに基づいて、前記キャリッジの位置及び移動速度を制御させるように、前記キャリッジモータを制御する移動制御処理と、前記移動制御処理中に、前記補正前パルス信号に基づいて、前記キャリッジが停止したか否かを判定する停止判定処理と、を実行する。そして、前記制御装置は、前記停止判定処理において、所定時間以上、前記補正前パルス信号の立ち上がり又は立ち下がりが入力されなかったときに、前記キャリッジが停止したと判定し、さらに前記制御装置は、前記停止判定処理で前記キャリッジが停止したと判定したときに、前記キャリッジの停止位置を特定する停止位置特定処理をさらに実行し、前記停止位置特定処理において、前記第2位置情報記憶部に記憶された前記第2位置情報が示す位置を、前記キャリッジの停止位置として特定する。
本発明によると、補正後パルス信号に基づいて、キャリッジの位置や移動速度を制御することにより、エンコーダストリップに異常があっても、キャリッジの位置及び移動速度を適切に制御することができる。しかしながら、補正後パルス信号は、キャリッジが移動の途中で停止してしまった後にも、補正前パルス信号に立ち上がり及び立ち下がりが追加された信号となることがある。そして、この場合、キャリッジが停止した後も、補正後パルス信号が、キャリッジが移動していることを示すものとなる。そのため、補正後パルス信号に基づいては、キャリッジが移動の途中で停止したことを正確に検出することができない。そこで、本発明では、補正後パルス信号に基づいて、キャリッジの位置や移動速度を制御し、補正前パルス信号に基づいて、キャリッジが停止したか否かを判定する。これにより、キャリッジの位置及び移動速度を適切に制御することができるとともに、キャリッジが移動の途中で停止したことを検出することができる。
本発明の実施の形態に係るプリンタの概略構成図である。 (a)が搬送方向の下流側から見た、リニアエンコーダのエンコーダストリップと光学センサの配置を示す図であり、(b)が、走査方向から見た、光学センサの発光素子及び受光素子がエンコーダストリップの第1領域と対向している状態を示す図であり、(c)が、走査方向から見た、光学センサの発光素子及び受光素子がエンコーダストリップの第2領域と対向している状態を示す図である。 エンコーダストリップに汚れが付着していない場合の、補正前パルス信号及び補正後パルス信号を示す図である。 プリンタの電気的構成を示すブロック図である。 (a)プリンタにおいて印刷を行うときの処理の流れを示すフローチャートであり、(b)が(a)の単位印刷処理の流れを示すフローチャートである。 補正前パルス信号を補正する処理の流れを示すフローチャートである。 エンコーダストリップに汚れが付着している場合の、補正前パルス信号及び補正後パルス信号を示す図である。 エンコーダストリップに、図7とは別の汚れが付着している場合の、補正前パルス信号及び補正後パルス信号を示す図である。 エンコーダストリップに、図7、図9とは別の汚れが付着している場合の、補正前パルス信号及び補正後パルス信号を示す図である。 キャリッジの停止の判定などを行う処理の流れを示すフローチャートである。 キャリッジが移動の途中で停止した場合の補正前パルス信号及び補正後パルス信号の一例を示す図である。 変形例1の図11相当の図である。 変形例2で、どの第2領域に汚れが付着しているかを特定する方法を説明するための図である。 変形例2の停止位置特定処理の流れを示すフローチャートである。 変形例2の図11相当の図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について説明する。
(プリンタの全体構成)
図1に示すように、本実施の形態に係るプリンタ1は、キャリッジ2、インクジェットヘッド3(本発明の「液体吐出ヘッド」)、2つの用紙搬送ローラ4、リニアエンコーダ5などを備えている。キャリッジ2は、走査方向に延びた2本のガイドレール11、12に支持されている。ガイドレール11とガイドレール12とは、走査方向と直交する搬送方向に間隔をあけて配置されている。なお、以下では、図1に示すように走査方向の右側及び左側を定義して説明を行う。
搬送方向における下流側のガイドレール12の上面の、走査方向における両端部には、プーリ13、14が設けられている。プーリ13、14には、ゴム材料などからなる無端状のベルト15が巻き掛けられている。キャリッジ2は、ベルト15のプーリ13とプーリ14との間に位置する部分に取り付けられている。また、右側のプーリ13には、キャリッジモータ16が接続されている。そして、キャリッジモータ16を正転及び逆転させると、プーリ13、14が回転し、ベルト15が走行する。これにより、キャリッジ2が走査方向に往復移動する。
インクジェットヘッド3は、キャリッジ2に搭載され、その下面に形成された複数のノズル10からインクを吐出する。2つの用紙搬送ローラ4は、搬送方向におけるインクジェットヘッド3の両側に配置されている。2つの用紙搬送ローラ4は、搬送モータ17に駆動され、記録用紙Pを搬送方向に搬送する。
そして、プリンタ1では、用紙搬送ローラ4により記録用紙Pを搬送方向に搬送し、キャリッジ2を走査方向に往復移動させつつ、インクジェットヘッド3の複数のノズル10からインクを吐出することにより、記録用紙Pに印刷を行う。
リニアエンコーダ5は、いわゆる透過型のものであり、図1、図2に示すように、エンコーダストリップ21と、エンコーダセンサ22と、を有している。エンコーダストリップ21は、ガイドレール12の上面に配置され、キャリッジ2の移動範囲にわたって走査方向に延びている。また、エンコーダストリップ21は、走査方向に沿って周期的に並ぶ複数の第1領域21aと複数の第2領域21bとを有している。第1領域21aは光を透過しない領域であり、第2領域21bは光を透過する領域である。エンコーダセンサ22は、キャリッジ2に搭載されている。エンコーダセンサ22は、発光素子26と受光素子27とを有する光学センサ25を備えている。発光素子26は、搬送方向における、エンコーダストリップ21の下流側に配置され、受光素子27は、搬送方向における、エンコーダストリップ21の上流側に配置されている。これにより、発光素子26と受光素子27とは、エンコーダストリップ21を搬送方向から挟むように配置されている。発光素子26は、受光素子27に向けて光を照射する。受光素子27は、発光素子26から照射された光を受信し、その受光量に応じて、後述するような補正前パルス信号Raを出力する。
キャリッジ2が走査方向に移動すると、キャリッジ2に搭載されたエンコーダセンサ22も走査方向に移動し、光学センサ25が、エンコーダストリップ21の第1領域21aと対向した状態と、第2領域21bと対向した状態とが交互に切り換わる。そして、光学センサ25が、エンコーダストリップ21の第1領域21aと対向しているときには、発光素子26から照射された光は、第1領域21aによって遮断され、受光素子27は、発光素子26からの光を受信しない。一方、光学センサ25がエンコーダストリップ21の第2領域21bと対向しているときには、発光素子26から照射された光が第2領域21bを透過し、受光素子27が発光素子26からの光を受信する。これにより、光学センサ25は、第2領域21bと対向しているときに、第1領域21aと対向しているときよりも、受光素子27における受光量が大きくなる。
(補正前パルス信号)
また、受光素子27は、受光量が閾値以下のときに電位VaがV1となり、閾値を超えたときに電位VaがV2(V2<V1)となるような補正前パルス信号Raを出力する。ここで、上記閾値は、光学センサ25が第1領域21aと対向しているときの受光素子27の受光量よりも大きく、且つ、光学センサ25が第2領域21bと対向しているときの受光素子27の受光量よりも小さい。これにより、補正前パルス信号Raは、図3に示すように、光学センサ25が第1領域21aと対向しているときに電位VaがV1となり、光学センサ25が第2領域21bと対向しているときに電位VaがV2となる。なお、図3の各第1領域21a及び第2領域21bの下に示した[n−1]、n、[n+1]等は、第1領域21a及び第2領域21bが、キャリッジ2の移動方向において何番目のものであるかを示している。
(制御装置)
次に、プリンタ1の動作を制御する制御装置50について説明する。図4に示すように、制御装置50は、CPU(Central Processing Unit)51、ROM(Read Only Memory)52、RAM(Random Access Memory)53、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)54、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)55等を備え、これらが、キャリッジモータ16、インクジェットヘッド3、搬送モータ17、光学センサ25の発光素子26などの動作を制御する。また、ASIC55は、補正回路56、PMC(Programmable Machine Controller)57等の回路を備えている。補正回路56は、受光素子27から補正前パルス信号Raが入力され、補正前パルス信号Raを補正して、後述する補正後パルス信号Rbとして出力する。PMC57には、光学センサ25から補正前パルス信号Raが入力され、補正回路56から補正後パルス信号Rbが入力される。そして、PMC57は、入力された補正前パルス信号Ra及び補正後パルス信号Rbを用いて、後述するようにキャリッジモータ16の動作を制御する。
なお、図4では、制御装置50がCPU51を1つだけ備えているが、制御装置50は、CPU51を1つだけ備え、この1つのCPU51が処理を一括して行うものであってもよいし、CPU51を複数備え、これら複数のCPU51が処理を分担して行うものであってもよい。また、図4では、制御装置50がASIC55を1つだけ備えているが、制御装置50は、ASIC55を1つだけ備え、この1つのASIC55が処理を一括して行うものであってもよいし、ASIC55を複数備え、これら複数のASIC55が処理を分担して行うものであってもよい。
(印刷時の制御)
次に、プリンタ1において記録用紙Pに印刷を行う時の制御について説明する。プリンタ1で記録用紙Pに印刷を行うときには、制御装置50は、図5(a)に示すように、単位印刷処理(S101)と用紙搬送処理(S102)とを、記録用紙Pへの印刷が完了するまで(S103:NO)、繰り返し実行する。ここで、S101の単位印刷処理とは、キャリッジモータ16を駆動してキャリッジ2を走査方向に移動させつつ、インクジェットヘッド3に複数のノズル10からインクを吐出させる処理である。また、S102の用紙搬送処理は、搬送モータ17を駆動して記録用紙Pを搬送方向に所定距離だけ搬送させる処理である。そして、記録用紙Pへの印刷が完了したときには(S103:YES)、搬送モータ17を駆動して記録用紙Pを排出させる用紙排出処理を実行し(S104)、図5(a)のフローを終了する。
S101の単位印刷処理について詳細に説明する。S101の単位印刷処理では、制御装置50は、図5(b)に示すように、走査方向におけるキャリッジ2の位置及びキャリッジ2の移動速度を算出する(S201)。S201では、後述するように、補正後パルス信号Rbに基づいて、走査方向におけるキャリッジ2の位置、及び、キャリッジ2の移動速度を算出する。そして、S201で算出したキャリッジ2の移動速度に基づいて、キャリッジ2の移動速度を制御する(S202)。具体的には、算出されたキャリッジ2の移動速度が、設定された移動速度よりも速い場合にはキャリッジモータ16の回転速度を低下させ、設定された移動速度よりも遅い場合にはキャリッジモータ16の回転速度を増加させる。続いて、S201で算出したキャリッジ2の位置及び移動速度に基づいて、インクジェットヘッド3に複数のノズル10からインクを吐出させる(S203)。そして、単位印刷処理が完了するまで(S204:NO)、S201〜S203の処理を繰り返し実行し、単位印刷処理が完了したときに(S204:YES)、S102の用紙搬送処理に進む。なお、図5(b)では、便宜上、S202、S203の処理を順に行うようにしているが、S202とS203とは並行して行われる。
(パルス信号の補正)
次に、補正回路56での補正前パルス信号Raを補正について説明する。ここで、補正前パルス信号Raを補正した補正後パルス信号Rbは、電位VbがV1とV2との間で切り換わるパルス信号である。
補正前パルス信号Raの補正は図6のフローに沿って行われる。ここで、図6のフローは、S101の単位印刷処理が開始されたときに開始される。補正前パルス信号Raを補正するために、制御装置50は、図6に示すように、まず、変数nを1に設定する(S301)。続いて、S101の単位印刷処理を開始したときの補正前パルス信号Raの電位VaがV1のときには(S302:YES)、補正後パルス信号Rbの電位VbをV1とする(S303)。この後、S101の単位印刷処理が継続していれば(S304:NO)、補正前パルス信号Raの電位VaがV1に維持され(S305:NO)、且つ、補正後パルス信号Rbの電位VbがV1となる区間の継続時間Hn(n=1、2、3、・・)が所定の第1基準時間Hfn(n=1、2、3、・・)以下である間は(S306:NO)、補正後パルス信号Rbの電位VbがV1の状態を維持する。ここで、継続時間Hnは、単位印刷処理において、補正後パルス信号Rbの電位Vbがn番目にV1となる区間の継続時間を示している。また、第1基準時間Hfnは、補正後パルス信号Rbの電位Vaがn番目にV1となる区間の継続時間の予想値である。第1基準時間Hfnの算出方法については後程詳細に説明する。そして、補正前パルス信号Raの電位VaがV1からV2に切り換わったとき(S305:YES)、又は、補正後パルス信号Rbの電位VbがV1となっている区間の継続時間Hnが、第1基準時間Hfnを超えたときに(S306:YES)、補正後パルス信号Rbの電位VbをV1からV2に切り換える(S307)。
S307で補正後パルス信号Rbの電位VbをV1からV2に切り換えた後には、S101の単位印刷処理が継続していれば(S308:NO)、補正後パルス信号Rbの電位VbがV2の区間の継続時間Ln(n=1、2、3、・・)が、所定の第2基準時間Lfn(n=1、2、3、・・)以下である(S309:NO)、又は、補正前パルス信号Raの電位VaがV2である(S310:NO)間は、補正後パルス信号Rbの電位VbがV2である状態を維持する。ここで、継続時間Lnは、単位印刷処理において、補正後パルス信号Rbの電位Vbがn番目にV2となる区間の継続時間を示している。また、第2基準時間Lfnは、補正後パルス信号Rbの電位Vbがn番目にV2となる区間の継続時間の予想値である。第2基準時間Lfnの算出方法については後程詳細に説明する。そして、補正後パルス信号Rbの電位VbがV2の区間の継続時間Lnが、第2基準時間Lfnを超え(S309:YES)、且つ、補正前パルス信号Raの電位VaがV1であるときに(S310:YES)、補正後パルス信号Rbの電位VbをV2からV1に切り換え(S311)、nを1増加させて(S312)からS304に戻る。
また、S101の単位印刷処理を開始したときの補正前パルス信号Raの電位VaがV2のときには(S302:NO)、補正後パルス信号Rbの電位VbをV2とし(S313)、S308に進む。また、図6のフローは、単位印刷処理が完了したと判定されたとき(S304:YES、又は、S308:YES)に終了する。
(第1基準時間及び第2基準時間)
次に、第1基準時間Hfn及び第2基準時間Lfnの算出方法について説明する。ここで、EEPROM54には、予め、n=1、2のときの、第1基準時間Hf1、Lf2、及び、第2基準時間Lf1、Hf2が記憶されている。ここで、第1基準時間Hf1、Lf2は、例えば、キャリッジが走査方向におけるエンコーダストリップ21の第1領域21aの長さWaだけ移動するのにかかる時間、すなわち、キャリッジ2の移動速度をSとして、Hf1、Hf2=Wa/Sによって算出される時間である。また、第2基準時間Lf1、Lf2は、例えば、キャリッジが走査方向におけるエンコーダストリップ21の第2領域21bの長さWbだけ移動するのにかかる時間、すなわち、Lf1、Lf2=Wb/Sによって算出される時間である。
また、nが3以上の場合の第1基準時間Hfn及び第2基準時間Lfnは、以下の式によって算出する。
Hfn=(Ln-2+Hn-2)×D ・・・・・・・・・・(1)
Lfn=(Ln-2+Hn-1)×(1−D)・・・・・・・(2)
ここで、本実施の形態では、例えば、制御装置50が、補正後パルス信号Rbの電位Vbが電位V1に切り換わってから電位V2に切り換わるまでの時間を計測することによって継続時間Hnを取得し、RAM53に記憶させている。同様に、本実施の形態では、例えば、制御装置50が、補正後パルス信号Rbの電位Vbが電位V2に切り換わってから電位V1に切り換わるまでの時間を計測することによって継続時間Lnを取得し、RAM53に記憶させている。
また、Dは、エンコーダストリップ21の、走査方向における第1領域21aの長さWaと第1領域21aの長さWaの合計に対する、第1領域21aの長さWaの割合、すなわち、D=Wa/(Wa+Wb)によって算出される定数である。Dの値は、予め、EEPROM54に記憶されている。
あるいは、nが3以上の場合に、上記(1)、(2)の関係式で用いた継続時間(Ln-3、Hn-3、Hn-2)よりもさらに前の補正後パルス信号Rbの電位VbがV1、V2となる区間の継続時間を用いて、第1、第2基準時間Hfn、Lfnを算出してもよい。ただし、第1、第2基準時間Hfn、Lfnを算出するのに、あまりに前の、補正後パルス信号Rbの電位VbがV1、V2となる区間の継続時間を用いると、第1、第2基準時間Hfn、Lfnを適切に算出することができない虞がある。そのため、第1、第2基準時間Hfn、Lfnの算出には、算出される値が適切なものとなる程度に新しい、補正後パルス信号Rbの電位VbがV1、V2となる区間での継続時間を用いることが好ましい。
また、第1、第2基準時間Hfn、Lfnの算出に、それぞれ、過去の複数組の補正後パルス信号Rbの電位VbがV1、V2となる区間の継続時間を用いてもよい。例えば、補正後パル信号Rbの電位VbがV1となる過去の複数の区間の継続時間の平均値と、電位VbがV2となる過去の複数の区間の継続時間の平均値とを用いて、第1、第2基準時間Hfn、Lfnをそれぞれ算出してもよい。
(補正前パルス信号と補正後パルス信号との比較)
次に、補正前パルス信号Raと補正後パルス信号Rbとを比較して説明する。補正前パルス信号Raは、上記のとおり、光学センサ25が第1領域21aと対向しているときに電位VaがV1となり、第2領域21bと対向しているときに電位VaがV2となる。そのため、エンコーダストリップ21に汚れが付着していなければ、補正前パルス信号Raの電位Vaが切り換わった回数が、キャリッジ2の走査方向の位置に対応し、補正前パルス信号Raの電位がV1、V2となる区間の継続時間が、キャリッジ2の移動速度に対応する。また、この場合には、図3に示すように、補正前パルス信号Raと補正後パルス信号Rbとで、電位がV1からV2に切り換わるタイミング、及び、電位がV2からV1に切り換わるタイミングが同じとなる。したがって、補正後パルス信号Rbの電位Vbが切り換わった回数が、キャリッジ2の走査方向の位置に対応し、補正前パルス信号Rbの電位がV1、V2となる区間の継続間隔が、キャリッジ2の移動速度に対応する。
<エンコーダストリップに汚れが付着している場合>
これに対して、プリンタ1では、例えば、ノズル10からインクを吐出したときに、インクのミストが発生し、このミストがエンコーダストリップ21に付着するなど、エンコーダストリップ21に汚れが付着してしまうことがある。そして、エンコーダストリップ21の第2領域21bに汚れが付着してしまうと、光学センサ25が第2領域21bの汚れが付着した部分と対向しているときに、受光素子27の受光量が本来の受光量よりも小さくなり、上記閾値以下となる虞がある。この場合には、光学センサ25が第2領域21bの汚れが付着した部分と対向しているときに、補正前パルス信号Raの電位VaがV1となってしまう。
そのため、例えば、図7に示すように、キャリッジ2の移動方向において、n番目の第2領域21bの下流側の端部に、[n+1]番目の第1領域21aとつながる汚れY1が付着していると、この第2領域21bに対応する、補正前パルス信号Raの電位VaがV2となる区間の継続時間Jnが短くなる。また、この次の、補正前パルスの電位VaがV1となる区間の継続時間Kn+1が長くなる。ここで、継続時間Jn(n=1、2、3、・・)は、補正前パルス信号Raの電位Vaがn番目にV2となる区間の継続時間である。また、継続時間Kn(n=1、2、3、・・)は、補正前パルス信号Raの電位Vaがn番目にV1となる区間の継続時間である。
また、例えば、図8に示すように、キャリッジ2の移動方向において、n番目の第2領域21bの上流側の端部に、n番目の第1領域21aとつながる汚れY2が付着していると、この第2領域21bに対応する、補正前パルス信号Raの電位VaがV2となる区間の継続時間Jnが短くなる。また、この直前の、補正前パルスの電位VaがV1となる区間の継続時間Kn長くなる。
また、例えば、図9に示すように、キャリッジ2の移動方向において、n番目の第2領域21bの全体にY3が付着していると、光学センサ25がこの第2領域21bに対応する区間、及び、その両側に隣接する2つの第1領域21aと対向している間、補正前パルス信号Raの電位がV1に維持される。
そのため、これらの場合には、補正前パルス信号Raに基づいては、キャリッジ2の移動速度を正確に検出することができない。さらに、上記の汚れY3が付着している場合には、補正前パルス信号Raの電位Vaが切り換わる回数が減少する。そのため、補正前パルス信号Raに基づいては、走査方向におけるキャリッジ2の位置を正確に検出することもできない。
ここで、第2領域21bに汚れが付着していると、補正前パルス信号の電位VaがV1となる区間の継続時間が増大し、V2となる区間の継続時間が減少する。これに対して、第1領域21aに汚れが付着しても、受光素子27の受光量が大きくなるということはない。そこで、本実施の形態では、上述したように、(a)補正前パルス信号Raの電位VaがV1からV2に切り換わったとき(S305:YES)、又は、(b)補正後パルス信号Rbの電位VbがV1となる区間の継続時間Hnが第1基準時間Hfnを超えたとき(S306:YES)に、補正後パルス信号Rbの電位VbをV1からV2に切り換える。
また、補正前パルス信号の電位VaがV2からV1に切り換わったことだけでは、発光素子26及び受光素子27が、第1領域21aと対向する位置に到達したのか、第2領域21bの汚れが付着した部分と対向する位置に到達したのかを区別することはできない。一方で、補正前パルス信号Raの電位VaがV2となる区間の継続時間Lnは、エンコーダストリップ21に汚れが付着したことによって長くなることはない。そこで、本実施の形態では、(c)補正後パルス信号Rbの電位VbがV2となる区間の継続時間Lnが第2基準時間Lfnを超え(S309:YES)、且つ、(d)補正前パルス信号Raの電位VbがV1である(S310:YES)ときに、補正後パルス信号Rbの電位VbをV2からV1に切り換える。
そして、以上のように補正後パルス信号Rbの電位Vbを、V1とV2との間で切り換えることにより、補正後パルス信号Rbは、補正前パルス信号Raと比較して、光学センサ25が第1領域21a及び第2領域21bのいずれと対向しているかを正確に表すものとなる。したがって、補正後パルス信号Rbに基づいて、キャリッジ2の移動速度や走査方向の位置を正確に算出することができる。
ここで、図7〜図9に示すように、エンコーダストリップ21に汚れY1〜Y3が付着した場合を例に挙げて、補正後パルス信号Rbの電位Vbが切り換わるタイミングについて説明する。
図7に示すように、キャリッジ2の移動方向におけるn番目の第2領域21bに汚れY1が付着している場合、補正前パルス信号Raの電位Va及び補正後パルス信号Rbの電位Vbがn番目にV2となる区間の開始時刻t11から、補正前パルス信号Raの電位Vaがn番目にV2となる区間の継続時間Jnが経過した時刻t12では、時刻t11から第2基準時間Lfnが経過していない(S309:NO)。そのため、補正後パルス信号Rbの電位Vbは、時刻t12においては、電位VbがV2からV1に切り換わらず、時刻t11から第2基準時間Lfn経過した(S309:YES、S310:YES)時刻t13にV2からV1に切り換わる(S311)。すなわち、補正後パルス信号Rbの電位Vbがn番目にV2となる区間の継続時間Lnは、第2基準時間Lfnと同じ長さとなる。これにより、継続時間Lnは、汚れY1が付着していない場合とほぼ同じとなる。その結果、補正後パルス信号Rbの電位Vbがn番目にV2となる区間の継続時間Ln、及び、補正後パルス信号Rbの電位Vbが[n+1]番目にV1となる区間の継続時間Hn+1が、汚れY1によって変動してしまうのが抑えられる。
また、図8に示すように、キャリッジ2の移動方向におけるn番目の第2領域21bに汚れY2が付着している場合には、補正前パルス信号Raの電位Va及び補正後パルス信号Rbの電位Vbがn番目にV1となる区間の開始時刻t21から第1基準時間Hfnが経過するまでに、補正前パルス信号Raの電位VaがV1からV2に切り換わることがないため(S305:NO)、時刻t21から第1基準時間Hfnが経過した時刻t22に(S306:YES)、補正後パルス信号Rbの電位VbがV1からV2に切り換わる(S307)。すなわち、左からn番目の第1領域21aに対応する、補正後パルス信号Rbの電位VbがV1となる区間の継続時間Hnは第1基準時間Hfnと同じとなる。これにより、継続時間Hnは、汚れY2がないとした場合とほぼ同じとなる。その結果、補正後パルス信号Rbの電位Vbがn番目にV1となる区間の継続時間Hn、及び、補正後パルス信号Rbの電位Vbがn番目にV2となる区間の継続時間Lnが、汚れY2によって変動してしまうのが抑えられる。
また、図9に示すように、キャリッジ2の移動方向におけるn番目の第2領域21bの全体に汚れY3が付着している場合には、補正前パルス信号Raの電位Va及び補正後パルス信号Rbの電位Vbがn番目にV1となる区間の開始時刻t31から第1基準時間Hfnが経過するまでの間に、補正前パルス信号Raの電位VaがV1からV2に切り換わることはない(S305:NO)。そのため、補正後パルス信号Rbの電位Vbは、時刻t31から第1基準時間Hfnが経過した時刻t32に(S306:YES)、V1からV2に切り換わる(S307)。すなわち、補正後パルス信号Rbの電位Vbがn番目にV1となる区間の継続時間Hnは第1基準時間Hfnと同じとなる。
さらに、補正前パルス信号Raの電位Vaは、時刻t32から第2基準時間Lfnが経過するまでの間、V1に保持されたままである。そのため、時刻t32から第2基準時間Lfnが経過した時刻t33に、補正後パルス信号Rbの電位VbがV2からV1に切り換わる。すなわち、補正後パルス信号Rbの電位Vbがn番目にV2となる区間の継続時間Lnは第2基準時間Lfnと同じとなる。
そして、これらのことから、補正後パルス信号Rbの電位Vbがn番目にV2となる区間の継続時間Ln、及び、その直前及びその直後の、補正後パルス信号Rbの電位Vbがn、[n+1]番目にV1となる区間の継続時間Hn、Hn+1が汚れY3によって変動してしまうのが抑えられる。
(キャリッジの停止判断等)
また、本実施の形態では、制御装置50は、上述したように、補正後パルス信号Rbに基づいて、キャリッジ2の位置や移動速度の制御を行うのに加えて、図10のフローに沿って処理を行うことにより、キャリッジ2が移動の途中で停止したか否かの判定、キャリッジ2が停止した場合のキャリッジ2の復帰等を行う。図10のフローは、S101の単位印刷処理が開始されたときに開始される。
図10のフローでは、まず、経過時間Tを0にリセットする(S401)。経過時間TはRAM53に記憶される。そして、S101の単位印刷処理が継続している間(S402:NO)は、次に説明するS403〜S407の処理を実行し、単位印刷処理が完了したときには(S402:YES)、フローを終了する。
S403では、PMC57に補正前パルス信号Raの立ち上がり(電位VaのV2からV1への切換)、又は、立ち下がり(電位VaのV2からV1への切換)が入力されたか否かを判定する。そして、PMC57に補正前パルス信号Raの立ち上がり又は立ち下がりが入力された場合には(S403:YES)、S401に戻る。また、PMC57に補正前パルス信号Raの立ち上がり又は立ち下がりが入力されない場合でも(S403:NO)、経過時間Tが所定時間Tm未満の場合には(S404:NO)、S402に戻る。
ここで、所定時間Tmは、例えば、キャリッジ2がエンコーダストリップ21における第1領域21a及び第2領域21bの配置周期W(=Wa+Wb)を所定整数M倍した長さだけ移動するのにかかる時間である。すなわち、キャリッジ2の移動速度をSとして、所定時間Tmは、Tm=(W×M)/Sによって算出される時間である。また、所定整数Mは、印刷される画像の解像度などに応じた値である。
一方、PMC57に補正前パルス信号Raの立ち上がり又は立ち下がりが入力されることなく(S403:NO)、経過時間Tが所定時間Tm以上となったときには(S404:YES)、キャリッジ2が移動の途中に停止したと判定して、キャリッジモータ16を停止させる(S405)。なお、本実施の形態では、S403とS404の処理とを合わせたものが、本発明の「停止判定処理」に相当する。
ここで、上述したように、エンコーダストリップ21の第2領域21bに汚れY3が付着している場合には、光学センサ25が、汚れY3が付着した第2領域21bの両端と対向するときに、PMC57に補正前パルス信号Raの立ち上がり及び立ち下がりが入力されない。そこで、本実施の形態では、上述したように、補正前パルス信号Raを補正することにより、補正後パルス信号Rbを、補正前パルス信号Raに対して、光学センサ25が、上記第2領域21bの両端と対向するときに対応する立ち上がり(電位VbのV2からV1への切換)、及び、立ち下がり(電位VbのV1からV2への切換)が追加された信号としている。
一方で、インクジェットヘッド3が記録用紙Pに接触するなどして、キャリッジ2が移動の途中に停止したときには、図11に示すように、それ以降、PMC57に補正前パルス信号Raの立ち上がり及び立ち下がりが入力されない。そのため、補正回路56では、キャリッジ2が移動の途中に停止した場合にも、エンコーダストリップ21の第2領域21bに汚れY3が付着した場合と同様に、補正前パルス信号Raを補正し、補正後パルス信号Rbは、補正前パルス信号Raに対して、立ち上がり及び立ち下がりが追加された信号となってしまう。そのため、キャリッジ2が停止しているにも関わらず、補正後パルス信号Rbはキャリッジ2が移動していることを示すものとなってしまう。したがって、補正後パルス信号Rbに基づいては、キャリッジ2が停止したことを正確に検出することができない。
そこで、本実施の形態では、上述したように、所定時間Tm以上、PMC57に補正前パルス信号Raの立ち上がり又は立ち下がりが入力されないときに、キャリッジ2が停止したと判定する。これにより、キャリッジ2の停止を正確に検出することができる。
キャリッジ2が停止したと判定された場合には、続いて、走査方向におけるキャリッジ2の停止位置を特定する停止位置特定処理を実行する(S406)。
ここで、制御装置50は、単位印刷処理中において、PMC57に補正前パルス信号Raの立ち上がりが入力された回数Na(本発明の「位置情報」)、及び、PMC57に補正後パルス信号Rbの立ち上がりが入力された回数Nbをカウントし、RAM53に記憶させている。図11には、キャリッジ2が移動の途中で停止した場合の、補正前パルス信号Ra及び補正後パルス信号Rbと回数Na、Nbの関係を示している。なお、本実施の形態では、回数Naを記憶するRAM53が、本発明の「位置情報記憶部」に相当する。
補正後パルス信号Rbでは、キャリッジ2が停止した後にも、立ち上がり及び立ち下がりが生じる。そのため、図11に示すように、キャリッジ2が停止してから、キャリッジ2が停止したと判断されるまでの間にも、PMC57に補正後パルス信号Rbの立ち上がり及び立ち下がりが入力され、回数Nbが増加する。例えば、図11の場合には、回数Nbがnの時点でキャリッジ2が停止しているが、キャリッジ2が停止したと判定されるまで(補正前パルス信号Raのn番目の立ち上がりから所定時間Tmが経過するまで)の間に回数Nbは[n+2]まで増加している。そのため、本実施の形態と異なり、補正後パルス信号Rbの立ち上がり回数Nbが示す位置を、キャリッジ2の停止位置として特定すると、特定したキャリッジ2の停止位置が、実際の停止位置からずれてしまう。
これに対して、補正前パルス信号Raでは、キャリッジ2が停止した後には、立ち上がり及び立ち下がりが生じることがない。そのため、キャリッジ2が停止した後には、PMC57に補正前パルス信号Raの立ち上がりが入力されて回数Naが増加することはない。例えば、図11の場合、回数Naがnの時点でキャリッジ2が停止しているが、それ以降、回数Naはnに維持される。
そこで、停止位置特定処理では、補正前パルス信号Raの立ち上がり回数Naが示す位置を、キャリッジ2の停止位置として特定する。具体的には、例えば、図11の場合、回数Naがnであることから、キャリッジ2は、光学センサ25が、キャリッジ2の移動方向におけるn番目の第1領域21aと対向する位置を通過したが、[n+1]番目の第1領域21aと対向する位置には到達していないことがわかる。すなわち、キャリッジ2は、光学センサ25が、これら2つの間の第1領域21a(キャリッジ2の移動方向におけるn番目の第1領域21a)と対向する位置で停止したことがわかる。したがって、停止位置特定処理では、キャリッジ2の移動方向におけるn番目の第1領域21aの位置をキャリッジ2の停止位置として特定する。すなわち、回数Naが示す位置とは、光学センサ25がキャリッジ2の移動方向におけるNa番目の第1領域21aと対向しているときのキャリッジの位置のことである。そして、このように回数Naに基づいて、キャリッジ2の停止位置を特定することにより、キャリッジ2の停止位置を正確に特定することができる。
次に、キャリッジ2を復帰させるキャリッジ復帰処理を実行する(S407)。そして、キャリッジ復帰処理の完了後、図10のフローを終了する。キャリッジ復帰処理では、例えば、停止したキャリッジモータ16を、それまでと同じ方向に、それまでと同じ回転速度で再度回転させる。この動作によってキャリッジ2の移動が再開された場合には、単位印刷処理を再開する。
また、上記動作によってキャリッジ2の移動を再開させることができなかった場合には、キャリッジモータ16をそれまでと同じ方向に、よりも小さい回転速度で駆動することでキャリッジモータ16のトルクを大きくする。この動作によってキャリッジ2の移動が再開された場合にも、単位印刷処理を再開する。ただし、この場合には、キャリッジ2の移動速度が遅くなるため、これに合わせて複数のノズル10からのインクの吐出タイミングを変更する必要がある。
さらに、この動作によっても、キャリッジ2の移動を再開させることができなかった場合には、キャリッジモータ16をそれまでと反対方向に回転させることにより、キャリッジ2をそれまでと反対方向に移動させて、記録用紙Pと重ならない位置に退避させる。
また、キャリッジ復帰処理においてキャリッジ2の移動を再開させるときには、S406で特定した停止位置を基準に、移動再開後のキャリッジ2の位置を制御する。
次に、本実施の形態に種々の変更を加えた変形例について説明する。
上述の実施の形態では、S406の停止位置特定処理において、補正前パルス信号Raの立ち上がり回数Naが示す位置を、キャリッジ2の停止位置として特定したが、これには限られない。
(変形例1)
変形例1では、上述の実施の形態と同様、制御装置50が、RAM53に、回数Na及び回数Nb(本発明の「第1位置情報」)を記憶させている。また、制御装置50は、RAM53に、回数Na、Nbとは別に回数Nc(本発明の「第2位置情報」)を記憶させている。回数Ncは、PMC57に補正前パルス信号Raの立ち上がりが入力されたときに、その時点でRAM53に記憶されている補正後パルス信号Rbの立ち上がり回数Nbである。なお、変形例1では、回数Nb、Ncを記憶するRAM53が、本発明の「第1位置情報記憶部」と「第2位置情報記憶部」とを兼ねている。
そして、S406の停止位置特定処理では、RAM53に記憶された回数Ncが示す位置を、キャリッジ2の停止位置として特定する。エンコーダストリップ21の第2領域21bに汚れY3(図9参照)が付着している場合には、図12に示すように、光学センサ25が、汚れY3が付着した第2領域21bを通過する際に、PMC57に補正前パルス信号Raの立ち上がり及び立ち下がりが入力されない。そのため、光学センサ25が汚れY3が付着した第2領域21bを通過した後の回数Naは、その第2領域21bに汚れY3が付着していないとした場合よりも少なくなる。そのため、光学センサ25が汚れY3が付着した第2領域21bを通過した後に、キャリッジ2が停止した場合には、停止位置特定処理において、補正前パルス信号Raに立ち上がりが生じた回数Naが示す位置を、キャリッジ2の停止位置として特定すると、特定したキャリッジ2の停止位置が、実際の停止位置とずれてしまう。
一方、上述したように、光学センサ25が汚れY3が付着した第2領域21bを通過する際にも、PMC57に補正後パルス信号Rbの立ち上がり及び立ち下がりが入力されるため、第2領域21bに汚れY3が付着しているか否かによって、回数Nbが変化することはない。ただし、上述したように、キャリッジ2が停止してから、キャリッジ2が停止したと判断されるまでの間に、回数Nbが増加する。
これに対して、回数Ncは、光学センサ25が汚れY3を通過した後には、PMC57に補正前パルス信号Raの立ち上がりが入力されたときに、その時点での補正後パルス信号Rbの立ち上がり回数Nbに設定される。さらに、その後、キャリッジ2が停止した後には、PMC57に補正前パルス信号Raの立ち上がりが入力されることがないため、キャリッジ2が停止してから、キャリッジ2が停止したと判断されるまでの間に回数Ncが増加することはない。したがって、回数Ncが示す位置を、キャリッジ2の停止位置として特定することにより、光学センサ25が汚れY3を通過した後に、キャリッジ2が停止した場合でも、キャリッジ2の停止位置を正確に特定することができる。
(変形例2)
変形例2では、変形例1と同様、RAM53に回数Ncを記憶させる。また、変形例2では、予め、エンコーダストリップ21のどの第2領域21bに汚れY3が付着しているか(エンコーダストリップ21の異常がある領域の範囲)に関する異常範囲情報を、予めEEPROM54に記憶させておく。なお、変形例2では、異常範囲情報を記憶するEEPROM54が本発明の「異常範囲情報記憶部」に相当する。
異常範囲情報を取得するためには、例えば、記録用紙Pへの印刷を行うことなくキャリッジ2を走査方向に移動させることによって、キャリッジ2が途中で停止しない場合の補正前パルス信号Raと補正後パルス信号RbとをRAM53に記憶させる。そして、記憶された補正前パルス信号Raと補正後パルス信号Rbの立ち上がり及び立ち下がりのタイミングの違いから、どの第2領域21bに汚れY3が付着しているかを取得し、その情報をEEPEOM54に記憶させる。
具体的に説明すると、キャリッジ2が移動の途中で停止しない場合の、補正前パルス信号Ra及び補正後パルス信号Rbが図13のようなものである場合、補正前パルス信号Raと補正後パルス信号Rbとを比較すると、補正前パルス信号Raに、キャリッジ2の移動方向におけるn〜[n+2]番目の第2領域21bに対応する立ち上がり及び立ち下がりが生じていないことがわかる。このことから、キャリッジ2の移動方向におけるn〜[n+2]番目の第2領域21bに汚れY3が付着していることがわかる。そして、EEPROM54には、n〜[n+2]番目の第2領域21bに汚れY3が付着していることを示す情報を記憶させる。
そして、変形例2では、S406の停止位置特定処理において、図14に示すように、回数Ncが示す位置が、EEPROM54に記憶された、汚れY3が付着した第2領域21bの位置の範囲に含まれていない場合には(S501:NO)、変形例1と同様、回数Ncが示す位置を、キャリッジ2の停止位置として特定する(S502)。これにより、変形例1と同様、キャリッジ2の停止位置を正確に特定することができる。
一方、回数Ncが示す位置が、EEPROM54に記憶された、汚れY3が付着した第2領域21bの位置の範囲に含まれている場合には(S501:YES)、上記範囲の中央の位置を、キャリッジ2の停止位置として特定する。例えば、補正前パルス信号Ra及び補正後パルス信号Rbが図15に示すようなものである場合、キャリッジ2が停止したと判定された時点での回数Ncはnとなる。回数Ncがnのときに回数Ncが示す位置は、光学センサ25が、キャリッジ2の移動方向におけるn番目の第2領域21aと対向する位置である。この位置は、EEPROM54に記憶された、汚れY3が付着している第2領域21bに含まれている。したがって、この場合には、キャリッジ2の移動方向におけるn〜[n+2]番目の第2領域21bのうち、中央に位置する[n+1]番目の第2領域21bの位置を、キャリッジ2の停止位置として特定する。
光学センサ25が汚れY3が付着している第2領域21bと対向しているときに、キャリッジ2が停止した場合、キャリッジ2の停止位置を正確に検出することができない。例えば、図15のような場合、光学センサ25が、キャリッジ2の移動方向におけるn〜[n+2]番目の3つの第2領域21bのうち、どの第2領域21bと対向する位置で、キャリッジ2が停止したかを判別することができない。そこで、変形例3では、このような場合に、Y3が付着している範囲の中央の位置をキャリッジ2の停止位置として特定する。これにより、特定されたキャリッジ2の停止位置の、実際の停止位置に対するずれが大きくなってしまうのを抑えることができる。
また、以上の例では、回数Naが、PMC57に補正前パルス信号Raの立ち上がりが入力された回数であり、回数Nbが、PMC57に補正後パルス信号Rbの立ち上がりが入力された回数であったが、これには限られない。回数Naを、PMC57に補正前パルス信号Raの立ち下がりが入力された回数とし、回数Nbを、PMC57に補正後パルス信号Rbの立ち下がり入力された回数としてもよい。
また、以上の例では、キャリッジ2が停止したと判定されたときに、キャリッジ2の停止位置を特定したが、停止位置の特定は行わなくてもよい。例えば、キャリッジ2がその移動範囲の端に位置しているときに、プリンタ1の所定の部分と接触することで、それ以上キャリッジ2が移動しないように構成し、キャリッジ2の移動を再開させたときに、キャリッジ2を上記部分に接触するまで移動させるようにしてもよい。キャリッジ2を上記部分に接触する位置まで移動させれば、キャリッジ2を一定の位置に位置させることができるため、この位置を基準に印刷を再開することなどが可能となる。ここで、キャリッジ2が上記部分に接触した後、キャリッジモータ16を駆動させ続けても、キャリッジ2が移動しないため、キャリッジモータ16に流れる電流が大きくなる。したがって、キャリッジモータ16に流れる電流が所定の閾値を超えたことを検出することによって、キャリッジ2が上記部分と接触する位置まで移動したことを検出することができる。
また、上述の実施の形態では、PMC57に、補正前パルス信号Raの立ち上がり又は立ち下がりが所定時間Tm以上入力されないときに、キャリッジ2が移動の途中に停止したと判断したがこれには限られない。補正前パルス信号Raに基づく別の方法によって、キャリッジ2が移動の途中に停止した否かの判定を行ってもよい。
また、補正前パルス信号Raを補正して、補正後パルス信号Rbとして出力する方法は、上述の実施形態のものに限られない。上述の実施の形態とは別の方法によって、補正前パルス信号Raに立ち上がり及び立ち下がりを追加するような補正を行い、補正後パルス信号Rbとして出力してもよい。
また、上述の実施の形態では、リニアエンコーダ5がいわゆる透過型のものであったが、これには限られない。リニアエンコーダは、エンコーダストリップが、光を反射する複数の領域と、光を反射しない複数の領域とが走査方向に周期的に並んだものであり、発光素子と受光素子とがエンコーダストリップに対して同じ側に配置された、いわゆる反射型のものであってもよい。あるいは、リニアエンコーダは例えば磁気式のものである等、光学式以外のものであってもよい。
また、以上では、ノズルからインクを吐出することによって印刷を行うプリンタに本発明を適用した例について説明したが、これには限られない。インク以外の液体を吐出する、プリンタ以外の液体吐出装置に本発明を適用することも可能である。
1 プリンタ
2 キャリッジ
3 インクジェットヘッド
10 ノズル
16 キャリッジモータ
21 エンコーダストリップ
22 エンコーダセンサ
53 RAM
54 EEPROM
56 補正回路
57 PMC

Claims (5)

  1. ノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドが搭載され、走査方向に移動可能に構成されたキャリッジと、
    前記キャリッジを駆動するキャリッジモータと、
    前記キャリッジの外部に配置され、前記走査方向に延び、前記走査方向に第1領域と第2領域とが交互に並ぶエンコーダストリップと、
    前記エンコーダストリップと対向するように前記キャリッジに搭載され、前記第1領域と対向する場合と前記第2領域に対向する場合とで異なる出力値になる補正前パルス信号を出力するエンコーダセンサと、
    前記エンコーダセンサから出力された前記補正前パルス信号の立ち上がり及び立ち下がりのタイミングを補正し、補正後パルス信号として出力する補正回路と、
    前記補正前パルス信号及び前記補正後パルス信号が入力され、前記キャリッジモータの動作を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記エンコーダセンサから出力された前記補正前パルス信号と前記補正回路から出力された前記補正後パルス信号との両方の信号が入力されるとともに、
    その入力された前記両方の信号のうちの前記補正後パルス信号に基づいて、前記キャリッジの位置及び移動速度を制御させるように、前記キャリッジモータを制御する移動制御処理と、
    その入力された前記両方の信号のうちの前記補正前パルス信号に基づいて、前記キャリッジが停止したか否かを判定する停止判定処理と、を実行することを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記制御装置は、前記停止判定処理において、所定時間以上、前記補正前パルス信号の立ち上がり又は立ち下がりが入力されなかったときに、前記キャリッジが停止したと判定することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. ノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドが搭載され、走査方向に移動可能に構成されたキャリッジと、
    前記キャリッジを駆動するキャリッジモータと、
    前記キャリッジの外部に配置され、前記走査方向に延び、前記走査方向に第1領域と第2領域とが交互に並ぶエンコーダストリップと、
    前記エンコーダストリップと対向するように前記キャリッジに搭載され、前記第1領域と対向する場合と前記第2領域に対向する場合とで異なる出力値になる補正前パルス信号を出力するエンコーダセンサと、
    前記エンコーダセンサから出力された前記補正前パルス信号の立ち上がり及び立ち下がりのタイミングを補正し、補正後パルス信号として出力する補正回路と、
    前記補正前パルス信号及び前記補正後パルス信号が入力され、前記キャリッジモータの動作を制御する制御装置と、
    前記補正前パルス信号が入力され、前記補正前パルス信号の立ち上がりが入力された回数、又は、立ち下がりが入力された回数に応じて、前記走査方向における前記キャリッジの位置に関する位置情報を記憶する位置情報記憶部と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記補正前パルス信号と前記補正後パルス信号とに基づいて、前記キャリッジの位置及び移動速度を制御させるように、前記キャリッジモータを制御する移動制御処理と、
    前記移動制御処理中に、前記補正前パルス信号に基づいて、前記キャリッジが停止したか否かを判定する停止判定処理と、を実行し、
    前記制御装置は、前記停止判定処理において、所定時間以上、前記補正前パルス信号の立ち上がり又は立ち下がりが入力されなかったときに、前記キャリッジが停止したと判定し、
    さらに前記制御装置は、前記停止判定処理で前記キャリッジが停止したと判定したときに、前記キャリッジの停止位置を特定する停止位置特定処理をさらに実行し、前記停止位置特定処理において、前記位置情報記憶部に記憶された前記位置情報が示す位置を、前記キャリッジの停止位置として特定することを特徴とする液体吐出装置。
  4. ノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドが搭載され、走査方向に移動可能に構成されたキャリッジと、
    前記キャリッジを駆動するキャリッジモータと、
    前記キャリッジの外部に配置され、前記走査方向に延び、前記走査方向に第1領域と第2領域とが交互に並ぶエンコーダストリップと、
    前記エンコーダストリップと対向するように前記キャリッジに搭載され、前記第1領域と対向する場合と前記第2領域に対向する場合とで異なる出力値になる補正前パルス信号を出力するエンコーダセンサと、
    前記エンコーダセンサから出力された前記補正前パルス信号の立ち上がり及び立ち下がりのタイミングを補正し、補正後パルス信号として出力する補正回路と、
    前記補正前パルス信号及び前記補正後パルス信号が入力され、前記キャリッジモータの動作を制御する制御装置と、
    前記補正後パルス信号が入力され、前記補正後パルス信号の立ち上がりが入力された回数、又は、立ち下がりが入力された回数に応じて、前記走査方向における前記キャリッジの位置に関する第1位置情報を記憶する第1位置情報記憶部と、
    前記補正前パルス信号が入力され、前記補正前パルス信号の立ち上がりが入力されたとき、又は、立ち下がりが入力されたときに、その時点で前記第1位置情報記憶部に記憶されている前記第1位置情報を、第2位置情報として記憶する第2位置情報記憶部と、備え、
    前記制御装置は、
    前記補正前パルス信号と前記補正後パルス信号とに基づいて、前記キャリッジの位置及び移動速度を制御させるように、前記キャリッジモータを制御する移動制御処理と、
    前記移動制御処理中に、前記補正前パルス信号に基づいて、前記キャリッジが停止したか否かを判定する停止判定処理と、を実行し、
    前記制御装置は、前記停止判定処理において、所定時間以上、前記補正前パルス信号の立ち上がり又は立ち下がりが入力されなかったときに、前記キャリッジが停止したと判定し、
    さらに前記制御装置は、前記停止判定処理で前記キャリッジが停止したと判定したときに、前記キャリッジの停止位置を特定する停止位置特定処理をさらに実行し、前記停止位置特定処理において、前記第2位置情報記憶部に記憶された前記第2位置情報が示す位置を、前記キャリッジの停止位置として特定することを特徴とする液体吐出装置。
  5. 前記キャリッジが移動の途中で停止しない場合における、前記エンコーダストリップの異常がある領域の、前記走査方向における位置の範囲に関する異常範囲情報を予め記憶する異常範囲情報記憶部、をさらに備え、
    前記制御装置は、前記停止位置特定処理において、
    前記停止判定処理で前記キャリッジが停止したと判定した時点で、前記第2位置情報記憶部に記憶されている前記第2位置情報が示す位置が、前記異常範囲情報記憶部に記憶された前記異常範囲情報が示す範囲に含まれていない場合には、前記第2位置情報記憶部に記憶された前記第2位置情報が示す位置を、前記キャリッジの停止位置として特定し、
    前記停止判定処理で前記キャリッジが停止したと判定した時点で、前記第2位置情報記憶部に記憶されている前記第2位置情報が示す位置が、前記異常範囲情報記憶部に記憶された前記異常範囲情報が示す範囲に含まれている場合には、前記異常範囲情報記憶部に記憶された前記異常範囲情報が示す範囲の中央の位置を、前記キャリッジの停止位置として特定することを特徴とする請求項4に記載の液体吐出装置。
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