JP6736836B2 - 折畳み保持性、低収縮性、透明性、耐衝撃性に優れた積層フィルム、ガゼット袋およびブックカバー - Google Patents
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Description
1.合成樹脂からなる第一層と、第一層と同一の又は異なる組成物からなる第二層とを含む積層フィルムであって、積層フィルムは前記第一層と第二層を接着させたものであり、
以下の(1)〜(5)の要件を満たすことを特徴とする積層フィルム。
(1)積層フィルム全体の合計厚みが10〜100μmであり、
(2)20℃50%RHの環境下で1日保管させた後の折畳み保持角度が100度以下であり、
(3)95℃温湯へ10秒浸漬したあとの収縮率が長手方向、幅方向、いずれも10%以下であり、
(4)衝撃強度が0.8〜3.0Jである
(5)ヘイズが15%以下である
2.第二層は第一層とは異なる組成物からなる前記第1.に記載の積層フィルム。
3.第一層にはポリエステル樹脂が含まれている前記第1.又は第2.に記載の積層フィルム。
4.合成樹脂からなる第一層と、第一層とは異なる組成物からなる第二層と、第二層とは異なる組成物からなる第三層とを含む積層フィルムであって、第二層は、第一層と第三層との間に位置しており、積層フィルムは、前記第一層、第二層および第三層をこの順で接着させたものであり、
以下の(1)〜(5)の要件を満たすことを特徴とする積層フィルム。
(1)積層フィルム全体の合計厚みが10〜100μmであり、
(2)20℃50%RHの環境下で1日保管させた後の折畳み保持角度が100度以下であり、
(3)95℃温湯へ10秒浸漬したあとの収縮率が長手方向、幅方向、いずれも10%以下であり、
(4)衝撃強度が0.8〜3.0Jである
(5)ヘイズが15%以下である
5.第一層及び第三層にはポリエステル樹脂が含まれている前記第4.に記載の積層フィルム。
6.第一層と第三層とは同じ組成物からなる前記第4.又は第5.に記載の積層フィルム。
7.第二層にはナイロン樹脂又はポリプロピレン樹脂が含まれている前記第1.〜第6.のいずれかに記載の積層フィルム。
8.前記第1.〜第7.のいずれかに記載の積層フィルムからなるガゼット袋。
9.前記第1.〜第7.のいずれか1項に記載の積層フィルムからなるブックカバー。
本発明の第一層は合成樹脂からなり、第一層(以下、第一フィルムということもある)を形成する樹脂組成物にはポリエステル樹脂が含まれていることが好ましい。
上記ポリエステル樹脂は、エチレンテレフタレートユニットを主たる構成成分とすることが好ましい。エチレンテレフタレートユニットは、ポリエステルの構成ユニット100モル%中、40モル%以上が好ましく、50モル%以上がより好ましく、55モル%以上がさらに好ましい。本発明で用いられるポリエステルを構成する他のジカルボン酸成分としては、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、オルトフタル酸等の芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、および脂環族ジカルボン酸等を挙げることができる。
第二層は、第一層とは異なる組成物からなることが好ましいが、樹脂組成物からなる層であってもよいし、樹脂組成物以外の組成物からなる層であってもよい。ただし、積層フィルムのヘイズを15%以下として透明性を確保する観点からは、第二層は樹脂組成物であることが好ましい。第一層のデッドホールド性の良さを活かして、種々のシート状物を第二層として積層することによって、折り畳むことができる積層フィルムを提供できる。
第二層は第一層と同様に、ヘイズが0.5%以上14.5%以下であることが好ましい。ヘイズが14.5%を超えると、透明性が低下するため、透明性が求められる袋等の包装材用途での使用が制限されることがある。一方、ヘイズ値が0.5%未満となると、傷などが目立ちやすく生産性が低下することがある。
第二層が、第一層と同一の樹脂組成物からなる場合、積層フィルムの折畳み保持角度は
、75度以下であるのが好ましく、より好ましくは70度以下、さらに好ましくは65度
以下、特に好ましくは55度以下である。75度を超えると、折り紙や包装紙等で折った
際に折り目が開き、きれいな美観を得られなくなるおそれがある。また、積層フィルムの
折畳み保持角度は小さいほど好ましいが、現状では25度程度が下限であるが、30度以
上であっても構わない。
本発明の第三層は合成樹脂からなり、本発明の第三層における好適な組成、物性、製法などは、第一層での記載と同一となるため、説明を省略する。また、第三層は、第一層と同じ樹脂組成物からなる層でも、異なる樹脂組成物からなる層でもよいが、第一層と同じ樹脂組成物からなる層であることが好ましい。
本発明に係る積層フィルムは、第一層と、第一層とは同一の又は異なる組成物からなる第二層とを含む構成、または、第一層と、第一層とは異なる組成物からなる第二層と、第二層とは異なる樹脂組成物からなる第三層とを含んでおり、第二層は、第一層と第三層との間に位置する構成となっている。このような構成とすることにより、第二層の折畳み保持角度が大きい場合であっても、第一層又は第三層が山折り面となるように山折りすると、積層フィルムの折畳み保持角度を小さくすることができる。なお、折畳み保持角度の大きい層が表層を形成した場合、折畳み保持角度の大きい層が山折り面となるように山折りすると、積層フィルムの折畳み保持角度が大きくなる場合があり、あまり好ましくない。
本発明に係る積層フィルムを作製する際には、ドライラミネートや押出ラミネートにより隣接するフィルム同士を接着することが好ましい。ドライラミネートの場合は市販のドライラミネーション用接着剤を用いることができる。代表例としては、DIC社製ディックドライ(登録商標)LX−703VL、DIC社製KR−90、三井化学社製タケネート(登録商標)A−4、三井化学社製タケラック(登録商標)A−905などである。押出ラミネートの場合は、層間、又は層とその他の層の間にポリエチレンなどを溶融させて接着させるが、層等の表面の接着性を高めるためにアンカーコート層を積層しておくことも好ましい。
本発明に係る積層フィルムは、ガゼット袋、ブックカバー、包装紙、折り紙などに用いることができる。以下に、本発明に係る積層フィルムを用いてガゼット袋を作製する方法及び本発明に係る積層フィルムを用いてブックカバーを作製する方法を以下に記載する。
ガゼット袋に用いる積層フィルムとしては、ガゼット袋を作製する際に積層フィルムの両面(表面、裏面)共に山折り面として用いるため、合成樹脂からなる第一層と、第一層とは異なる組成物からなる第二層と、第二層とは異なる組成物からなる第三層とを含む積層フィルムであって、第二層は、第一層と第三層との間に位置している積層フィルム(以下、3層フィルムという)であることが好ましい。第一層のように樹脂組成物からなる層をガゼット袋の表面とすることにより、従来の紙でできたガゼット袋と比べて、水分により破れが生じたり、印刷が変色したりすることが少ないので、本発明の積層フィルムから作製されたガゼット袋は耐久性に優れたものとなる。
の長さに裁断し、かつ折り癖が設けられたガゼット袋用積層フィルムを作製する工程の一
例を記載する。
ブックカバーに用いる積層フィルムとしては、第一層と、第一層とは同一の又は異なる組成物からなる第二層とを含む積層フィルム(以下、2層フィルムという)又は3層フィルムが好ましい。2層フィルムであっても、第一層が山折り面となるように折畳みを行ってブックカバーを作製することで折畳み保持角度を低くすることができる。よって、2層フィルム又は3層フィルムを用いることにより、デッドホールド性に優れたブックカバーを作製することができ、第一層のように樹脂組成物からなる層をブックカバーの表面とすることにより、従来の紙でできたブックカバーと比べて、水分により破れが生じたり、印刷が変色することが少ないので、本発明の積層フィルムから作製されたブックカバーは耐久性に優れたものとなる。
マイクロメーター(ファインプリューフ社製ミリトロン1254D)を用いて、1枚当たり5点を計3枚の15点を測定し、その平均値を求めた。
(単層フィルム)
20℃50%RH環境の恒温室で単層フィルムを24時間放置する。その後直ちに、単層フィルムを20℃65%RH環境で10cm×10cmの正方形に裁断し、軽く4つ折り(2.5cm×2.5cmの正方形が重なった状態)にし、テストシーラーで0.5kgの荷重を1秒間かけた。そして、図5に示すように、サンプル41の四隅がガラス板42に接する又はガラス板42近傍に位置する(折り目の頂点(4つ折り前のサンプル41の中央部)がガラス板42から離れたところに位置する)ように4つ折りにしたサンプル41をガラス板42上に置き、1分経過後に折られた単層フィルムが開いた角度43(完全に折りたたまれた状態を0度とした)を測定して折畳み保持角度を求めた。また、フィルム縦方向、横方向の両方の折畳み保持角度を測定し、角度が大きい方の値を折畳み保持角度とした。なお、折畳み保持角度の測定においては、フィルム縦方向と横方向が不明瞭なフィルムサンプルの場合、一方向を仮に縦方向と定め、前記仮の縦方向と直交する方向を仮の横方向とした。
2層以上積層した積層フィルムでも、以下の点を除いては上記測定方法と同様に折畳み保持角度を測定した。4つ折り状態とする際にまず2つ折りを行うが、積層フィルムの一方の面(表面)が山折り面となるように2つ折りした場合の折畳み保持角度と、積層フィルムの他方の面(裏面)が山折り面となるように2つ折りした場合の折畳み保持角度とを測定し、角度が小さい方の値を折畳み保持角度とした。
フィルムを10cm×10cmの正方形に裁断し、95℃±0.5℃の温湯中に無荷重状態で10秒間浸漬して熱収縮させた後、25℃±0.5℃の水中に10秒間浸漬し、水中から引き出してフィルムの縦および横方向の寸法を測定し、下記式(1)にしたがって、それぞれ熱収縮率を求めた。
熱収縮率={(収縮前の長さ−収縮後の長さ)/収縮前の長さ}×100(%) …式(
1)
測定方向をフィルム幅方向とすると、幅方向に140mm、測定方向と直交する方向(フィルム長手方向)に20mmの短冊状の試験片を作製した。万能引張試験機「DSS−100」(島津製作所製)を用いて、試験片の両端からチャックで各々20mmずつ把持(チャック間距離100mm)して、雰囲気温度23℃、引張速度200mm/min.の条件にて引張試験を行った。得られた応力−ひずみ曲線より、ひずみ40%時の応力を40%伸張時の応力とした。長手方向の測定は、前記幅方向の測定と試料片の作成方向を90度変更して実施した。尚、ひずみが40%に到達する前にフィルムが破断した場合は、応力を0MPaとした。最終的には幅方向と長手方向、それぞれから得られた応力の平均値をひずみ40%時の応力として用いた。
JIS-K-7136に準拠し、ヘイズメータ(日本電色工業株式会社製、300A)を用いて測定した。なお、測定は2回行い、その平均値を求めた。
測定方向をフィルム幅方向とすると、幅方向に140mm、測定方向と直交する方向(フィルム長手方向)に20mmの短冊状の試験片を作製した。万能引張試験機「DSS−100」(島津製作所製)を用いて、試験片の両端からチャックで各々20mmずつ把持(チャック間距離100mm)して、雰囲気温度23℃、引張速度200mm/min.の条件にて引張試験を行い、引張破壊時の応力を引張破壊強さとした。長手方向の測定は、前記幅方向の測定と試料片の作成方向を90度変更して実施した。
JIS-K-7128に準拠し、東洋精機製作所社製のフィルムインパクトテスターを使用し、温度23℃、相対湿度65%の環境下で測定した。
温度変調示差走査熱量計(DSC)「Q100」(TA Instruments 社製)を用いて、30℃、85%RH雰囲気下で672時間エージングした後のフィルムサンプルをハーメチックアルミニウムパン内に5.0mg秤量し、MDSC(登録商標)ヒートオンリーモードで、平均昇温速度2.0℃/min、変調周期60秒で測定して得られる可逆熱流束曲線を測定した。得られた可逆熱流束曲線の変曲点の前後に接線を引き、ガラス転移温度以下のベースラインの延長線と遷移部における最大傾斜を示す接線との交点をガラス転移点(Tg;℃)とした。
セイコー電子工業株式会社製の示差走査熱量計(型式:DSC220)を用いて、JIS−K−7121に従って低温側の補外融解開始温度を求めた。まずフィルム10mgを20℃から300℃まで昇温速度10℃/分で昇温し、昇温プロファイルを得た。昇温プロファイルにおいて、低温側のベースラインを高温側に延長した直線と融解ピークの低温側の曲線に勾配が最大になる点で引いた接線の交点の温度を融解開始温度として読み取った。
フィルムを長さ12m×幅40mmの長尺なロール状にサンプリングし、ミクロン測定器株式会社製の連続接触式厚み計を用いて、測定速度5m/分でフィルムの長手方向に沿って連続的に厚みを測定した(測定長さは10m)。測定時の最大厚みをTmax.、最小厚みをTmin.、平均厚みをTave.とし、下式(2)からフィルムの長手方向の厚み斑を算出した。
厚み斑={(Tmax.−Tmin.)/Tave.}×100 (%) ・・式(2)
フィルムを長さ40mm×幅1.2mの幅広な帯状にサンプリングし、ミクロン測定器株式会社製の連続接触式厚み計を用いて、測定速度5m/分でフィルム試料の幅方向に沿って連続的に厚みを測定した(測定長さは500mm)。測定時の最大厚みをTmax.、最小厚みをTmin.、平均厚みをTave.とし、上式(2)からフィルムの幅方向の厚み斑を算出した。
ポリエステルA〜Eは以下の表1に記載の酸性分と多価アルコール成分とを公知の方法で反応させて得られたポリエステルであり、ポリエステルEに含有されている滑剤は富士シリシア社製サイリシア(登録商標)266である。上記ポリエステルA〜Eを用いてポリエステルフィルムNo.1〜7を作製した。組成を表1に示す。なお、表中、IPAはイソフタル酸、NPGはネオペンチルグリコール、CHDMは1,4−シクロヘキサンジメタノール、BDは1,4−ブタンジオール、ε−CLはε−カプロラクトン、DEGは副生成物のジエチレングリコールである。
以下に各フィルムの製膜方法について記載する。
上記したポリエステルAとポリエステルBとポリエステルDとポリエステルFを重量比5:66:24:5で混合し、混合して押出機に投入した。この混合樹脂を270℃で溶融させてTダイから押出し、表面温度25℃に冷却された回転する金属ロールに巻き付けて急冷することにより、厚さ280μmの未延伸フィルムを得た。未延伸フィルムのガラス転移温度は61℃、融解開始温度は130℃であった。得られた未延伸フィルムを、複数のロール群を連続的に配置した縦延伸機へ導き、予熱ロールでフィルム温度が70℃になるまで予備加熱した後、表面温度80℃に設定された低速回転ロールと、表面温度80℃に設定された高速回転ロールとの間で、回転速度差を利用して、縦方向に3.5倍延伸した。しかる後、縦延伸後のフィルムを、テンター内で幅方向の両端際をクリップによって把持した状態で、まずフィルムの表面温度が100℃になるまで予備加熱を行い、その後、90℃で横方向に4.0倍に延伸した。横延伸後のフィルムは、幅方向の両端際をクリップによって把持した状態でテンター内の熱処理ゾーンに導き、当該熱処理ゾーンにおいて、150℃の温度で8秒間に亘って熱処理を施した後に冷却した。しかる後、両縁部を裁断除去して幅400mmでロール状に巻き取ることによって、フィルム厚みが約20μmの二軸延伸フィルムを所定の長さに亘って連続的に製膜してポリエステルフィルムNo.1(以下、フィルムNo.1という)を得た。
フィルムNo.1と同じポリエステル原料をフィルムNo.1と同様に溶融押し出しし、厚さ170μmの未延伸フィルムを得た。その後、フィルムNo.1と同じ方法で縦延伸し、縦延伸直後のフィルムを熱炉へ通した。加熱炉内は熱風ヒータで加熱されており、設定温度は95℃であった。加熱炉の入口と出口のロール間の速度差を利用して、長手方向に40%リラックス処理を行った。リラックスの時間は0.6秒であった。続いてフィルムNo.1と同様の方法で横延伸と熱固定を行い、両縁部を裁断除去して幅400mmでロール状に巻き取ることによって、フィルム厚みが約20μmの二軸延伸フィルムを所定の長さに亘って連続的に製膜してポリエステルフィルムNo.2(以下、フィルムNo.2という)を得た。
フィルムNo.1と同じポリエステル原料をフィルムNo.1と同様に溶融押し出しし、厚さ160μmの未延伸フィルムを得た。その後、フィルムNo.1と同じ方法で縦延伸し、フィルムNo.2と同様の方法でリラックスを行った。続いてフィルムNo.1と同様の方法で横延伸を行い、幅方向の両端際をクリップによって把持した状態でテンター内の熱処理ゾーンに導き、当該熱処理ゾーンにおいて、クリップ間の距離を縮めてリラックス処理を行いながら150℃の温度で8秒間に亘って熱処理を施した。このときのリラックス率は5%であった。しかる後、フィルムを冷却し、両縁部を裁断除去して幅400mmでロール状に巻き取ることによって、フィルム厚みが約20μmの二軸延伸フィルムを所定の長さに亘って連続的に製膜してポリエステルフィルムNo.3(以下、フィルムNo.3という)を得た。
フィルムNo.1と同じポリエステル原料をフィルムNo.1と同様に溶融押し出しし、厚さ560μmの未延伸フィルムを得た。その後、フィルムNo.1と同様の方法で縦延伸、横延伸、熱処理を行い、両縁部を裁断除去して幅400mmでロール状に巻き取ることによって、フィルム厚みが約40μmの二軸延伸フィルムを所定の長さに亘って連続的に製膜してポリエステルフィルムNo.4(以下、フィルムNo.4という)を得た。
上記したポリエステルAとポリエステルBとポリエステルEとポリエステルFを重量比5:75:15:5で混合し、混合して押出機に投入した。この混合樹脂をフィルムNo.1と同様の方法で溶融押し出しし、厚さ505μmの未延伸フィルムを得た。未延伸フィルムのガラス転移温度は60℃、融解開始温度は125℃であった。その後、縦延伸後のリラックス率を50%とした以外は、フィルムNo.2と同様の方法で縦延伸、縦延伸後のリラックス、横延伸、熱処理を行い、両縁部を裁断除去して幅400mmでロール状に巻き取ることによって、フィルム厚みが約60μmの二軸延伸フィルムを所定の長さに亘って連続的に製膜してポリエステルフィルムNo.5(以下、フィルムNo.5という)を得た。
上記したポリエステルAとポリエステルCとポリエステルEとポリエステルFとポリエステルGを重量比5:20:10:5:60で混合し、混合して押出機に投入した。この混合樹脂をフィルムNo.1と同様の方法で溶融押し出しし、厚さ67μmの未延伸フィルムを得た。未延伸フィルムのガラス転移温度は65℃、融解開始温度は140℃であった。得られた実延伸フィルムをフィルムNo.1と同じ方法で縦延伸し、フィルムNo.5と同じ方法で縦延伸後のリラックスを行った。その後、横延伸の温度を95℃、熱処理を160℃とした以外はフィルムNo.3と同様の方法で横延伸、熱処理、リラックスを行った。しかる後、両縁部を裁断除去して幅400mmでロール状に巻き取ることによって、フィルム厚みが約10μmの二軸延伸フィルムを所定の長さに亘って連続的に製膜してポリエステルフィルムNo.6(以下、フィルムNo.6という)を得た。
(実施例1)
2つの20μmのフィルムNo.1をドライラミネーション用接着剤(三井化学社製タ
ケラック(登録商標)A−950)を用いて積層することによって、2層フィルムを作製
した。得られた2層フィルムの物性を測定し、その結果を表4に示す。
実施例2〜10は、実施例1で用いたフィルムを変更し、実施例1と同じ方法で種々の2層フィルムを作製した。得られた2層フィルムの物性を測定し、その結果を表4に示す。
10μmのフィルムNo.6と12μmのE5102フィルムとを接着剤(三井化学社製タケラック(登録商標)A−950)を用いて積層し、12μmのE5102フィルムが積層されていない面に別の10μmのフィルムNo.6を接着剤(三井化学社製タケラック(登録商標)A−950)を用いて接着することによって、3層フィルムを得た。得られた3層フィルムの物性を測定し、その結果を表4に示す。
実施例12〜16は、実施例11で用いたフィルムを変更し、実施例11と同じ方法で種々の3層フィルムを作製した。得られた3層フィルムの物性を測定し、その結果を表4に示す。
20μmのP2161と10μmのフィルムNo.6とを接着剤(三井化学社製タケラック(登録商標)A−950)を用いて積層し、10μmのフィルムNo.6とが積層されていない面に別の20μmのP2161を接着剤(三井化学社製タケラック(登録商標)A−950)を用いて接着することによって、3層フィルムを得た。得られた3層フィルムの物性を測定し、その結果を表4に示す。
比較例2、3は、比較例1で用いたフィルムを変更し、比較例1と同じ方法で種々の3層フィルムを作製した。得られた3層フィルムの物性を測定し、その結果を表4に示す。
11 センターシール部
12 左折り込み部
13 右折り込み部
20 ガゼット袋用積層フィルム
a 縦折り癖
b 左折り目
c 右折り目
d 上折り癖
e 下折り癖
Claims (6)
- 非晶成分となりうるモノマー成分の合計量が13モル%以上30モル%以下のポリエステルからなる第一層と、第一層とは異なる樹脂組成物からなる第二層と、第二層とは異なる樹脂組成物からなる第三層とを含む積層フィルムであって、第二層は、第一層と第三層との間に位置しており、積層フィルムは、前記第一層、第二層および第三層をこの順で接着させたものであり、
以下の(1)〜(5)の要件を満たすことを特徴とする積層フィルム。
(1)積層フィルム全体の合計厚みが10〜100μmであり、
(2)20℃50%RHの環境下で1日保管させた後の折畳み保持角度が100度以下 であり、
(3)95℃温湯へ10秒浸漬したあとの収縮率が長手方向、幅方向、いずれも10% 以下であり、
(4)衝撃強度が0.8〜3.0Jである
(5)ヘイズが15%以下である - 第一層及び第三層にはポリエステル樹脂が含まれている請求項1に記載の積層フィルム。
- 第一層と第三層とは同じ樹脂組成物からなる請求項1又は2に記載の積層フィルム。
- 第二層にはナイロン樹脂又はポリプロピレン樹脂が含まれている請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層フィルム。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層フィルムからなるガゼット袋。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層フィルムからなるブックカバー。
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