JP6736465B2 - 官能化低粘度エチレン系ポリマーを生成するための方法 - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、参照により援用される2013年12月30日に出願された米国仮出願第61/922,003号の利益を主張する。
反応押出中、低分子量低粘度のエチレン系ポリマーは、より高分子量でより高粘度のポリマーと比較して粘性の低いエネルギー消散のために、より低い溶融温度を有する。その結果、溶融温度を上昇させて過酸化物開始グラフト化を誘発するためには、長い押出機が必要とされる。
低分子量エチレン系ポリマーのグラフト化は現在、高い押出機長さ対直径(L/D)比(>60L/D、好ましくは≧80L/D)を必要とする。これは、2つのタンデム押出機(例えば、各々40L/D)を使用して達成され得る。低い溶融温度では、典型的な過酸化物は、標準的な反応押出プロセスには長過ぎる半減期を有する。したがって、押出機の長さのかなりの部分が、過酸化物が分解し、ポリマー上への相当なグラフト化のためにラジカルを誘発し得る温度まで、低粘度ポリマーを加熱する必要がある。しかしながら、これらのグラフトポリマーのペレット化には問題がある。グラフト化が発生する温度(典型的な過酸化物に関しては>200℃)では、低粘度グラフトポリマーは、極めて低い溶融強度を有し、水中でペレット化することができない。その結果、ペレット化のために十分に低い温度にグラフトポリマー溶融体を冷却するために、押出機のかなりの長さが必要となる。グラフトポリマー及び/または押出プロセスは、国際公開第2007/146875号及び国際公開第2006/039774号に説明されている。しかしながら、低分子量エチレン系ポリマーのための新たなグラフト化プロセスの必要が依然存在する。これらの必要性が、以下の発明によって満たされた。
本発明は、エチレン系ポリマーと少なくとも1つの極性化合物から「官能化エチレン系ポリマー」を形成するためのプロセスであって、
該エチレン系ポリマーと、該少なくとも1つの極性化合物と、少なくとも1つの過酸化物とを含む組成物を、少なくとも1つのバレルを備える少なくとも1つの押出機内で熱処理して、ポリマー溶融体を形成することを含み、
該少なくとも1つの過酸化物は、該少なくとも1つの押出機の最大バレル温度において、該少なくとも1つの押出機内の該ポリマー溶融体の最小滞留時間の1/4の半減期を有する、プロセスを提供する。
本発明はまた、少なくとも
a)350°F(177℃)において50,000cP未満の溶融体粘度を有するエチレン系ポリマーと、
b)160℃〜190℃の温度において0.10〜2.00分の半減期を有する少なくとも1つの過酸化物と、を含む、組成物も提供する。
高バレル温度(表2A及び2Bに定義される)における、過酸化物の種類と流速の関数としてのMAHグラフトレベルパーセントを示す。 低バレル温度(表2C及び2Dに定義される)における、過酸化物の種類と流速の関数としてのMAHグラフトレベルパーセントを示す。 低バレル温度(表2C及び2Dに定義される)における、過酸化物の種類及び流速の関数としての残留過酸化物を示す。
本発明のプロセスは、低粘度エチレン系ポリマーから形成される官能化エチレン系ポリマーの改善されたペレット化を提供することが見出された。また、低粘度エチレン系ポリマーの官能化反応は、より低い溶融温度で発生し得、したがって水中ペレット化のためにポリマー溶融体のより少ない冷却が必要であることも見出された。また、本発明のプロセスは、より短いL/D押出機を使用して十分な官能化レベルを提供することも見出された。
上述の通り、本発明は、エチレン系ポリマーと少なくとも1つの極性化合物とから「官能化エチレン系ポリマー」を形成するプロセスであって、
該エチレン系ポリマーと、該少なくとも1つの極性化合物と、少なくとも1つの過酸化物とを含む組成物を、少なくとも1つのバレルを備える少なくとも1つの押出機内で熱処理して、ポリマー溶融体を形成することを含み、
該少なくとも1つの過酸化物は、該少なくとも1つの押出機の最大バレル温度において、該少なくとも1つの押出機内の該ポリマー溶融体の最小滞留時間の1/4未満の半減期を有する、プロセスを提供する。
本発明のプロセスは、本明細書に説明される2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
一実施形態では、過酸化物は、少なくとも1つの押出機の最大バレル温度において、少なくとも1つの押出機内のポリマー溶融体の最小滞留時間の1/5未満、またさらには最小滞留時間の1/6未満の半減期を有する。
一実施形態では、押出機は、少なくとも2つのバレルセクションを備える。
一実施形態では、押出機は、モジュール式押出機内に少なくとも2つのバレルセクションを備える。
一実施形態では、過酸化物は、a)RCOO・(式中、Rは、アルキル、またさらにはC1−C6アルキルである)、b)RO・(式中、Rは、アルキル、またさらにはC1−C6アルキルである)、またはc)ROC(O)O・(式中、Rは、アルキル、またさらにはC1−C6アルキルである)のラジカルから選択される少なくとも1つの一次ラジカルに分解する。
一実施形態では、過酸化物は、1つ以上の一次ラジカル(Z・)に分解し、各ラジカルのエネルギーは、100kcal/モル以上である。
ラジカルと抽出されるべきポリマー上の水素との間のより大きなエネルギー差は好ましい。P.R.Dluzneski,「Peroxide Vulcanization of Elastomers」,Rubber Chemistry and Technology,Volume74,page452を参照されたい。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、350°F(177℃)において50,000cP未満、さらには40,000cP未満の溶融体粘度を有する。
一実施形態では、過酸化物は、80℃以下、さらには75℃以下、さらには70℃以下であるSADTを有する。SADTは、純粋な過酸化物(>90%純粋な過酸化物(重量%))のものを指す。
一実施形態では、純粋な過酸化物は、50℃以上、さらには55℃以上、さらには60℃以上であるSADTを有する。
一実施形態では、純粋な過酸化物は、55℃〜90℃、さらには55℃〜80℃のSADTを有する(>90%純粋な過酸化物(重量%))。
一実施形態では、純粋な過酸化物は、160℃〜190℃、さらには170℃〜190℃の温度において、0.10〜2.00分、さらには0.10〜1.00分、さらには0.10〜0.50分の半減期を有する。
一実施形態では、過酸化物は、160℃〜190℃、さらには170℃〜190℃の温度において、30秒未満、さらには25秒未満、さらには20秒未満の半減期を有する。
一実施形態では、過酸化物は、160℃〜200℃、さらには170℃〜195℃の温度において、30秒未満、さらには25秒未満、さらには20秒未満の半減期を有する。
一実施形態では、過酸化物は、160℃〜190℃、さらには170℃〜190℃の温度において、20秒未満、さらには15秒未満、さらには10秒未満の半減期を有する。一実施形態では、ポリマー溶融体の温度は、160℃〜190℃、さらには170℃〜190℃である。
一実施形態では、過酸化物は、160℃〜200℃、さらには170℃〜195℃の温度において、20秒未満、さらには15秒未満、さらには10秒未満の半減期を有する。一実施形態では、ポリマー溶融体の温度は、160℃〜200℃、さらには170℃〜195℃である。
一実施形態では、過酸化物は、160℃〜190℃、さらには170℃〜190℃の温度において、1秒〜30秒未満、さらには1秒〜25秒未満、さらには1秒〜20秒未満の半減期を有する。
一実施形態では、過酸化物は、160℃〜200℃、さらには170℃〜195℃の温度において、1秒〜30秒未満、さらには1秒〜25秒未満、さらには1秒〜20秒未満の半減期を有する。
一実施形態では、過酸化物は、160℃〜190℃、さらには170℃〜190℃の温度において、1秒〜20秒未満、さらには1秒〜15秒未満、さらには1秒〜10秒未満の半減期を有する。
一実施形態では、過酸化物は、160℃〜200℃、さらには170℃〜195℃の温度において、1秒〜30秒未満、さらには1秒〜25秒未満、さらには1秒〜20秒未満の半減期を有する。
好適な過酸化物としては、TRIGONOX 131(tert−アミルペルオキシ2−エチルヘキシルカーボネート、CAS番号70833−40−6)、TRIGONOX 117、及びTRIGONOX 42S(tert−ブチルペルオキシ−3,5,5トリメチルヘキサノエート、CAS番号13122−18−4)が挙げられるが、これらに限定されない。
過酸化物は、本明細書に説明される2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマーであり、該α−オレフィンは、C−C20α−オレフィン、さらにはC−C10α−オレフィンである。
一実施形態では、少なくとも1つの極性化合物は、無水物含有化合物(例えば、無水マレイン酸)及び/またはカルボン酸含有化合物(例えば、マレイン酸)である。さらなる実施形態では、組成物は、ケトンをさらに含む。さらなる実施形態では、極性化合物対ケトンの重量比は、0.80〜1.20、さらには0.90〜1.20、さらには1.00〜1.20である。
本発明はまた、少なくとも
a)350°F(177℃)において50,000cP未満の溶融体粘度を有するエチレン系ポリマーと、
b)160℃〜190℃、さらには170℃〜190℃の温度において0.10〜2.00分の半減期を有する少なくとも1つの過酸化物と、を含む、組成物も提供する。
本発明の組成物は、本明細書に説明される2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
一実施形態では、過酸化物は、a)RCOO・(式中、Rは、アルキル、またさらにはC1−C6アルキルである)、b)RO・(式中、Rは、アルキル、またさらにはC1−C6アルキルである)、またはc)ROC(O)O・(式中、Rは、アルキル、またさらにはC1−C6アルキルである)のラジカルから選択される少なくとも1つの一次ラジカルに分解する。
一実施形態では、過酸化物は、1つ以上の一次ラジカル(Z・)に分解し、各ラジカルのエネルギーは、100kcal/モル以上である。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、350°F(177℃)において、40,000cP未満、さらには30,000cP未満の溶融体粘度を有する。
一実施形態では、過酸化物は、80℃以下、さらには75℃以下、さらには70℃以下であるSADTを有する。SADTは、純粋な過酸化物(>90%純粋な過酸化物(重量%))のものを指す。
一実施形態では、純粋な過酸化物は、50℃以上、さらには55℃以上、さらには60℃以上であるSADTを有する。
一実施形態では、純粋な過酸化物は、55℃〜90℃、さらには55℃〜80℃のSADTを有する(>90%純粋な過酸化物(重量%))。
一実施形態では、純粋な過酸化物は、160℃〜190℃、さらには170℃〜190℃の温度において、0.10〜2.00分、さらには0.10〜1.00分、さらには0.10〜0.50分の半減期を有する。
一実施形態では、過酸化物は、160℃〜190℃、さらには170℃〜190℃の温度において、30秒未満、さらには25秒未満、さらには20秒未満の半減期を有する。
一実施形態では、過酸化物は、160℃〜190℃、さらには170℃〜190℃の温度において、15秒未満、さらには10秒未満の半減期を有する。
一実施形態では、ポリマー溶融体の温度は、160℃〜190℃、さらには170℃〜190℃である。
好適な過酸化物としては、TRIGONOX 131(tert−アミル−ペルオキシ−2−エチルヘキシルカーボネート、CAS番号70833−40−6)、TRIGONOX 117、及びTRIGONOX 42S(tert−ブチルペルオキシ3,5,5トリメチルヘキサノエート、CAS番号13122−18−4)が挙げられるが、これらに限定されない。
過酸化物は、本明細書に説明される2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマーであり、該α−オレフィンは、C−C20α−オレフィン、さらにはC−C10α−オレフィンである。
一実施形態では、組成物は、極性化合物をさらに含む。さらなる実施形態では、少なくとも1つの極性化合物は、無水物含有化合物(例えば、無水マレイン酸)及び/またはカルボン酸含有化合物(例えば、マレイン酸)である。さらなる実施形態では、組成物は、ケトンをさらに含む。さらなる実施形態では、極性化合物対ケトンの重量比は、0.80〜1.20、さらには0.90〜1.20、さらには1.00〜1.20である。
本発明はまた、本発明の組成物から形成される少なくとも1つの構成要素を備える物品も提供する。
一実施形態では、物品は、フィルム、繊維、発泡体、成形部品、コーティング、接着剤、または分散体から選択される。
一実施形態では、物品は、自動車部品、接着剤、コンピュータ部品、屋根材、建設材、敷物構成要素、または履物構成要素から選択される。
極性化合物
本明細書で使用するとき、用語「極性化合物」は、少なくとも1つのヘテロ原子(例えば、O、N、S、P)を含む有機化合物を指す。
極性化合物の例としては、エチレン性不飽和カルボン酸、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸、及びクロトン酸など、酸無水物、例えば、無水マレイン酸及び無水イタコン酸など、ビニルベンジルハロゲン化物、例えば、ビニルベンジルクロリド及びビニルベンジルブロミドなど、アクリル酸及びメタクリル酸アルキル、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、及びメタクリル酸ラウリルなど、ならびにエチレン性不飽和オキシラン、例えば、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、及びエタクリル酸グリシジルなどが挙げられるが、これらに限定されない。好ましいエチレン性不飽和アミン反応性化合物としては、無水マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジルが挙げられ、無水マレイン酸がより好ましい。米国特許第7,897,689号(第51欄〜第54欄)も参照されたい。
一実施形態では、極性化合物は、カルボニル含有化合物であり、それは、無水マレイン酸、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジシクロヘキシル、マレイン酸ジイソブチル、マレイン酸ジオクタデシル、N−フェニルマレイミド、無水シトラコン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水ブロモマレイン酸、無水クロロマレイン酸、無水ナディック酸、無水メチルナディック酸、無水アルケニルコハク酸、マレイン酸、フマル酸、フマル酸ジエチル、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、それらのエステル、それらのイミド、それらの塩、及びそれらのディールス・アルダー付加物からなる群から選択される。
一実施形態では、極性化合物は、無水物含有及び/またはカルボン酸含有化合物である。さらなる実施形態では、極性化合物は、無水マレイン酸である。さらなる実施形態では、組成物は、ケトンをさらに含む。さらなる実施形態では、極性化合物対ケトンの重量比は、0.80〜1.20、さらには0.90〜1.20、さらには1.00〜1.20である。
一実施形態では、極性化合物は、シラン、またさらにはビニルトリアルコキシシラン、例えば、ビニルトリメトキシシランまたはビニルトリエトキシシランである、
一実施形態では、極性化合物は、50〜500g/モル、さらには80〜400g/モル、さらには100〜300g/モルの分子量を有する。
極性化合物は、本明細書に説明される2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
押出
押出機の例としては、同時回転かみあい方型二軸押出機、逆回転二軸押出機、接線方向二軸押出機、Buss Kokneader押出機、遊星押出機、及び単軸押出機が挙げられるが、これらに限定されない。具体的な例としては、同時回転かみあい方型二軸押出機が挙げられる。さらに、関心の特徴は、設計仕様−長さ/直径(L/D比)、混合セクション(軸設計)である。典型的には、単一押出機において、可能な最大L/D比は、約60である。より長いL/D比に関しては、2つの押出機が連結される。軸設計としては、ニーディングディスクブロック、左巻き軸要素、タービン混合要素、ギア混合要素など、及びそれらからなる組み合わせなどの混合要素からなるものが挙げられるが、これらに限定されない。
一実施形態では、押出機のL/D比は、36〜80L/Dである。
一実施形態では、ポリマー溶融体の温度は、130℃〜220℃である。一実施形態では、ポリマー溶融体の温度は、130℃〜190℃、さらには130℃〜180℃である。
一実施形態では、ポリマー溶融体の温度を低下させるために、溶融冷却機などの冷却機器が押出機に取り付けられる。
一実施形態では、残留反応物質を除去するために、液化装置が押出機に取り付けられる。
一実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、官能化エチレン系ポリマーの重量に基づいて、0.01〜3.00重量%、さらには0.02〜2.50重量%、さらには0.03〜2.00重量%のグラフト極性化合物を含む。さらなる実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、無水マレイン酸グラフトエチレン系ポリマーである。
現在の押出機は、モジュール式バレル及び単一バレルのどちらも、種々のセクションにわたる温度制御の能力を有する。したがって、バレルの長さに沿って異なるバレル温度を設定及び制御することが可能である。最大バレル温度は、最高設定温度である。異なるバレル温度は、押出機の長さに沿ってポリマーペレット及び溶融温度を制御するために望ましい。
押出機バレルは、押出機の軸またはロータを格納する。それらは、押出機内にポリマーを含有するように機能し、加工されているポリマーに加熱機及び冷却路を通して加熱または冷却を提供するように設計される。それらは、押出動作中に受ける高温及び高圧に耐えるように設計される。
官能化エチレン系ポリマー
本明細書で使用するとき、用語「官能化エチレン系ポリマー」は、共有結合によって結合された少なくとも1つの化学基(化学置換基)を含むエチレン系ポリマーを指し、その基は、少なくとも1つのヘテロ原子を含む。ヘテロ原子とは、炭素または水素ではない原子として定義される。一般的なヘテロ原子としては、酸素、窒素、硫黄、リンが挙げられるが、これらに限定されない。
エチレン系ポリマー上にグラフト化され得る化合物のいくつかの例としては、エチレン性不飽和カルボン酸、ならびにエステル、無水物、及び酸性塩などの酸誘導体が挙げられる。例としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ノルボルン−5−エン−2,3−無水ジカルボン酸、無水ナディック酸、無水ハイミック酸(himic anhydride)、及びそれらの混合物が挙げられる。無水マレイン酸は、好ましい化合物である。
一実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、
無水物、及びそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの官能基を含み、式中、Rは、水素またはアルキルであり、R’は、水素またはアルキルである。さらなる実施形態では、各アルキル基は、独立して、メチル、エチル、プロピル、またはブチルである。一実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、官能化エチレンホモポリマーまたは官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマーから選択される。さらなる実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、官能化エチレンホモポリマーである。別の実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらには官能化エチレン/α−オレフィンコポリマーである。好ましいα−オレフィンとしては、C3−C8α−オレフィン、またさらにはプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンが挙げられる。
一実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、無水物、またさらには無水マレイン酸を含む。一実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、官能化エチレンホモポリマーまたは官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマーから選択される。さらなる実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、官能化エチレンホモポリマーである。別の実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらには官能化エチレン/α−オレフィンコポリマーである。好ましいα−オレフィンとしては、C3−C8α−オレフィン、またさらにはプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンが挙げられる。
一実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、無水マレイン酸−グラフトポリマーである。一実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、官能化エチレンホモポリマーまたは官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマーから選択される。さらなる実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、官能化エチレンホモポリマーである。別の実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらには官能化エチレン/α−オレフィンコポリマーである。好ましいα−オレフィンとしては、C3−C8α−オレフィン、またさらにはプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンが挙げられる。
一実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、350°F(177℃)において、40,000cP以下、さらには30,000cP以下、さらには20,000cP以下、またさらには15,000cP以下の溶融体粘度を有する。さらなる実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン系ポリマーである。さらなる実施形態では、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン系ポリマーは、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはコポリマーである。好ましいα−オレフィンとしては、C3−C8α−オレフィン、またさらにはプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンが挙げられる。
一実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、350°F(177℃)において、2,000cP以上、さらには3,000cP以上、さらには4,000cP以上、またさらには5,000cP以上の溶融体粘度を有する。さらなる実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン系ポリマーである。さらなる実施形態では、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン系ポリマーは、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはコポリマーである。好ましいα−オレフィンとしては、C3−C8α−オレフィン、またさらにはプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンが挙げられる。
一実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、350°F(177℃)において、2,000cP〜50,000cP、さらには3,000cP〜40,000cP、さらには4,000cP〜30,000cPの、またさらには350°F(177℃)において5,000cP〜20,000cPの溶融体粘度を有する。さらなる実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン系ポリマーである。さらなる実施形態では、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン系ポリマーは、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはコポリマーである。好ましいα−オレフィンとしては、C3−C8α−オレフィン、またさらにはプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンが挙げられる。
一実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、5.0以下、さらには4.0以下、さらには3.5以下、またさらには3.2以下の分子量分布(M/M)を有する。さらなる実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン系ポリマーである。さらなる実施形態では、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン系ポリマーは、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはコポリマーである。好ましいα−オレフィンとしては、C3−C8α−オレフィン、またさらにはプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンが挙げられる。
一実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、3.0以下、さらには2.9以下、さらには2.8以下の分子量分布(M/M)を有する。さらなる実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン系ポリマーである。さらなる実施形態では、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン系ポリマーは、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはコポリマーである。好ましいα−オレフィンとしては、C3−C8α−オレフィン、またさらにはプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンが挙げられる。
一実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、1.1以上、さらには1.3以上、またさらには1.5以上の分子量分布(M/M)を有する。さらなる実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン系ポリマーである。さらなる実施形態では、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン系ポリマーは、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはコポリマーである。好ましいα−オレフィンとしては、C3−C8α−オレフィン、またさらにはプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンが挙げられる。
一実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、2.0以上、さらには2.2以上、またさらには2.5以上の分子量分布(M/M)を有する。さらなる実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン系ポリマーである。さらなる実施形態では、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン系ポリマーは、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはコポリマーである。好ましいα−オレフィンとしては、C3−C8α−オレフィン、またさらにはプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンが挙げられる。
一実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、2000g/モル以上、さらには3000g/モル以上、さらには4000g/モル以上の重量平均分子量(M)を有する。さらなる実施形態では、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン系ポリマーは、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはコポリマーである。好ましいα−オレフィンとしては、C3−C8α−オレフィン、またさらにはプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンが挙げられる。
一実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、60000g/モル以下、さらには50000g/モル以下、さらには40000g/モル以下の重量平均分子量(M)を有する。さらなる実施形態では、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン系ポリマーは、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはコポリマーである。好ましいα−オレフィンとしては、C3−C8α−オレフィン、またさらにはプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンが挙げられる。
一実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、300g/10分以上、さらには400g/10分以上、またさらには500g/10分以上のメルトインデックス(I)、または算出メルトインデックス(I)を有する。さらなる実施形態では、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン系ポリマーは、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはコポリマーである。好ましいα−オレフィンとしては、C3−C8α−オレフィン、またさらにはプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンが挙げられる。
一実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、1500g/10分以下、さらには1200g/10分以下、またさらには1000g/10分以下のメルトインデックス(I)、または算出メルトインデックス(I)を有する。さらなる実施形態では、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン系ポリマーは、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはコポリマーである。好ましいα−オレフィンとしては、C3−C8α−オレフィン、またさらにはプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンが挙げられる。
一実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、DSCによって決定するときに、40パーセント以下、さらには35パーセント以下、さらには30パーセント以下、さらには25パーセント以下、またさらには20パーセント以下の結晶化度パーセントを有する。さらなる実施形態では、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン系ポリマーは、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはコポリマーである。好ましいα−オレフィンとしては、C3−C8α−オレフィン、またさらにはプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンが挙げられる。
一実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、DSCによって決定するときに、2パーセント以上、さらには5パーセント以上、またさらには10パーセント以上の結晶化度パーセントを有する。さらなる実施形態では、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン系ポリマーは、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはコポリマーである。好ましいα−オレフィンとしては、C3−C8α−オレフィン、またさらにはプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンが挙げられる。
一実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、0.850g/cc以上、さらには0.855g/cc以上、またさらには0.860g/cc以上の密度を有する。さらなる実施形態では、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン系ポリマーは、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはコポリマーである。好ましいα−オレフィンとしては、C3−C8α−オレフィン、またさらにはプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンが挙げられる。
一実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、0.900g/cc以下、さらには0.895g/cc以下、またさらには0.890g/cc以下の密度を有する。さらなる実施形態では、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン系ポリマーは、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはコポリマーである。好ましいα−オレフィンとしては、C3−C8α−オレフィン、またさらにはプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンが挙げられる。
一実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、0.855g/cm〜0.900g/cm、さらには0.860g/cm〜0.895g/cm、またさらには0.865g/cm〜0.890g/cmの密度を有する。さらなる実施形態では、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン系ポリマーは、無水物及び/またはカルボン酸官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはコポリマーである。好ましいα−オレフィンとしては、C3−C8α−オレフィン、またさらにはプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンが挙げられる。
官能化エチレン系ポリマーは、本明細書に説明される2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、本明細書に説明される2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
官能化エチレン/α−オレフィンコポリマーは、本明細書に説明される2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
官能化のためのエチレン系ポリマー系ポリマー
好適なエチレン系ポリマーとしては、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(ULDPE)、均一に分岐した直鎖状エチレンポリマー、及び均一に分岐した実質的に直鎖状のエチレンポリマー(すなわち、均一に分岐した長鎖分岐状エチレン系ポリマー)が挙げられる。
好ましい実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンコポリマーである。
好適なα−オレフィンとしては、C3−C20α−オレフィン、またさらにはC3−C10α−オレフィンが挙げられるが、これらに限定されない。より好ましいα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、及び1−オクテンが挙げられ、またさらにはプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、及び1−オクテン、またさらには1−ブテン及び1−オクテンが挙げられる。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、350°F(177℃)において、50,000cP以下、さらには40,000cP以下、またさらには30,000cP以下の溶融体粘度を有する。さらなる実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンコポリマーである。好適なα−オレフィンは、上記に説明される。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、350°F(177℃)において、2,000cP以上、さらには4,000cP以上、またさらには5,000cP以上の溶融体粘度を有する。さらなる実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンコポリマーである。好適なα−オレフィンは、上記に説明される。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、350°F(177℃)において、2,000cP〜20,000cP、さらには4,000cP〜16,000cP、またさらには5,000cP〜10,000cPの溶融体粘度を有する。さらなる実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンコポリマーである。好適なα−オレフィンは、上記に説明される。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、3.5以下、またさらには3.0以下、またさらには2.7以下の分子量分布(M/M)を有する。さらなる実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンコポリマーである。好適なα−オレフィンは、上記に説明される。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、1.1〜3.5、またさらには1.1〜3.0、またさらには1.1〜2.7の分子量分布を有する。さらなる実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンコポリマーである。好適なα−オレフィンは、上記に説明される。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、500g/10分以上、さらには800g/10分以上、またさらには1000g/10分以上のメルトインデックス(IまたはMI)、または算出メルトインデックス(I)を有する。さらなる実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンコポリマーである。好適なα−オレフィンは、上記に説明される。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、2000g/10分以下、さらには1800g/10分以下、またさらには1600g/10分以下のメルトインデックス(IまたはMI)、または算出メルトインデックス(I)を有する。さらなる実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンコポリマーである。好適なα−オレフィンは、上記に説明される。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、DSCによって決定するときに、40パーセント以下、さらには30パーセント以下、またさらには20パーセント以下の結晶化度パーセントを有する。さらなる実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンコポリマーである。好適なα−オレフィンは、上記に説明される。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、DSCによって決定するときに、2パーセント以上、さらには5パーセント以上、またさらには10パーセント以上の結晶化度パーセントを有する。さらなる実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンコポリマーである。好適なα−オレフィンは、上記に説明される。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、DSCによって決定するときに、2〜30パーセント、さらには5〜25パーセント、またさらには10〜20パーセントの結晶化度パーセントを有する。さらなる実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンコポリマーである。好適なα−オレフィンは、上記に説明される。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、DSCによって決定するときに、10〜27パーセント、さらには15〜25パーセント、またさらには18〜23パーセントの結晶化度パーセントを有する。さらなる実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンコポリマーである。好適なα−オレフィンは、上記に説明される。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、0.855g/cc以上、さらには0.860g/cc以上、またさらには0.865g/cc以上の密度を有する(1cc=1cm)。さらなる実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンコポリマーである。好適なα−オレフィンは、上記に説明される。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、0.900g/cc以下、さらには0.895g/cc以下、またさらには0.890g/cc以下の密度を有する。さらなる実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンコポリマーである。好適なα−オレフィンは、上記に説明される。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、0.855g/cc〜0.900g/cc、またさらには0.860g/cc〜0.895g/cc、またさらには0.865g/cc〜0.890g/ccの密度を有する。さらなる実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンコポリマーである。好適なα−オレフィンは、上記に説明される。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、0.870g/cc〜0.885g/cc、またさらには0.872g/cc〜0.882g/cc、またさらには0.875g/cc〜0.880g/ccの密度を有する。さらなる実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンコポリマーである。好適なα−オレフィンは、上記に説明される。
エチレン/α−オレフィンコポリマーのいくつかの例としては、Dow Chemical Companyから入手可能な好適なAFFINITY GA Polyolefin Plastomer、及びClariant製のLICOCENE Performance Polymerが挙げられる。本発明に好適なエチレン/α−オレフィンポリマーの他の例としては、各々参照により本明細書に完全に援用される米国特許第6,335,410号、同第6,054,544号、及び同第6,723,810号に説明される、超低分子量エチレンポリマーが挙げられる。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、均一に分岐した直鎖状エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはコポリマー、または均一な分岐した実質的に直鎖状のエチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはコポリマーである。好適なα−オレフィンは、上記に説明される。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、均一に分岐した直鎖状エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはコポリマーである。好適なα−オレフィンは、上記に説明される。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、均一な分岐した実質的に直鎖状のエチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはコポリマーである。好適なα−オレフィンは、上記に説明される。
用語「均一な」及び「均一に分岐した」は、α−オレフィンコモノマーが所与のポリマー分子内に無作為に分布し、ポリマー分子の全てが同一または実質的に同一のコモノマー対エチレン比を有するエチレン/α−オレフィンインターポリマーに関連して使用される。
均一に分岐した直鎖状エチレンインターポリマーは、長鎖分岐を欠くが短鎖分岐を有し、インターポリマーに重合されたコモノマーに由来し、また同一のポリマー鎖内と異なるポリマー鎖間との両方で均一に分布したエチレンポリマーである。これらのエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、直鎖状ポリマー主鎖を有し、測定可能な長鎖分岐を有さず、狭い分子量分布を有する。この種類のポリマーは、例えば、Elstonによって米国特許第3,645,992号に開示されており、またビス−メタロセン触媒を使用してかかるポリマーを生成するための後続プロセスは、例えば、欧州特許第0129368号、欧州特許第0260999号、米国特許第4,701,432号、米国特許第4,937,301号、米国特許第4,935,397号、米国特許第5,055,438号、及び国際公開第90/07526号に示される通り開発されており、それらは各々参照により本明細書に援用される。述べられる通り、均一に分岐した直鎖状エチレンインターポリマーは、直鎖状低密度ポリエチレンポリマーまたは直鎖状高密度ポリエチレンポリマーの場合と同様に、長鎖分岐を欠く。均一に分岐した直鎖状エチレン/α−オレフィンコポリマーの商業用の例としては、Mitsui Chemical Company 製のTAFMERポリマー、ならびにExxonMobil Chemical Company製のEXACT及びEXCEEDポリマーが挙げられる。
均一に分岐した実質的に直鎖状のエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、各々参照により本明細書に援用される、米国特許第5,272,236号、同第5,278,272号、同第6,054,544号、同第6,335,410号、及び同第6,723,810号に説明される。実質的に直鎖状のエチレン/α−オレフィンインターポリマー及びコポリマーは、長鎖分岐を有する。長鎖分岐は、ポリマー主鎖と同じコモノマー分布を有し、またポリマー主鎖の長さとほぼ同じ長さを有し得る。「実質的に直鎖状の」とは、典型的には、平均で「炭素1000個当たり0.01個の長鎖分岐」〜「炭素1000個当たり3個の長鎖分岐」で置換されたポリマーに関連する。長鎖分岐の長さは、ポリマー主鎖内への1つのコモノマーの組み込みから形成される短鎖分岐の炭素長さよりも長い。
いくつかのポリマーは、総炭素1000個当たり0.01個の長鎖分岐〜総炭素1000個当たり3個の長鎖分岐、さらには総炭素1000個当たり0.01個の長鎖分岐〜総炭素1000個当たり2個の長鎖分岐、またさらには総炭素1000個当たり0.01個の長鎖分岐〜総炭素1000個当たり1個の長鎖分岐と置換されてもよい。
実質的に直鎖状のエチレン/α−オレフィンインターポリマー及びコポリマーは、特有の種類の均一に分岐したエチレンポリマーを形成する。それらは、上述のような周知の種類の従来的な均一に分岐した直鎖状エチレン/α−オレフィンインターポリマーとは実質的に異なり、さらにそれらは、従来的な不均一な「チーグラー・ナッタ触媒重合」直鎖状エチレンポリマー(例えば、Anderson等によって米国特許第4,076,698号に開示される技術を使用して作製される、例えば、超低密度ポリエチレン(ULDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、または高密度ポリエチレン(HDPE))と同じ種類ではなく、また例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、エチレン−アクリル酸(EAA)コポリマー、及びエチレン酢酸ビニル(EVA)コポリマーなどの高圧フリーラジカル開始高度分岐状ポリエチレンと同じ種類でもない。
本発明に有用な均一に分岐した実質的に直鎖状のエチレン/α−オレフィンインターポリマー及びコポリマーは、比較的狭い分子量分布を有するにもかかわらず、優れた加工可能性を有する。驚くべきことに、実質的に直鎖状のエチレンインターポリマーのASTM D 1238に従うメルトフロー比(I10/I)は、分子量分布(M/MまたはMWD)とは本質的に独立して、広く変動し得る。この驚くべき挙動は、例えば、Elstonにより米国特許第3,645,992号に説明されるものなどの従来的な均一に分岐した直鎖状エチレンインターポリマー、及びAnderson等により米国特許第4,076,698号に説明されるものなどの不均一に分岐した従来的な「チーグラー・ナッタ重合」直鎖状ポリエチレンインターポリマーとは対照的である。実質的に直鎖状のエチレンインターポリマーとは異なり、直鎖状エチレンインターポリマー(均一に分岐しているかまたは不均一に分岐しているかにかかわらず)は、レオロジー特性を有し、その結果、分子量分布が増加するのに伴いI10/I値も増加する。
長鎖分岐は、13C核磁気共鳴(NMR)分光法を使用することによって決定され得、またその開示が参照により本明細書に援用されるRandallの方法(Rev.Macromol.Chem.Phys.,C29(2&3),1989,p.285−297)を使用して定量化され得る。2つの他の方法は、低角度レーザー光散乱検出器(GPCLALLS)と併用したゲル浸透クロマトグラフィー、及び示差粘度計検出器(GPC−DV)と併用したゲル浸透クロマトグラフィーである。長鎖分岐の検出のためのこれらの技術の使用、及び基本的理論は、文献に十分に文書化されている。例えば、Zimm,B.H. and Stockmayer,W.H.,J.Chem.Phys.,17,1301(1949)、及びRudin,A.,Modern Methods of Polymer Characterization,John Wiley & Sons,New York(1991)pp.103−112を参照されたい。
「実質的に直鎖状のエチレンインターポリマーまたはコポリマー」とは対照的に、「直鎖状エチレンインターポリマーまたはコポリマー」は、ポリマーが測定可能または実証可能な長鎖分岐を欠いており、すなわち、ポリマーが平均で炭素1000個当たり0.01個未満の長鎖分岐で置換されていることを意味する。
エチレン系ポリマーは、本明細書に説明される2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、本明細書に説明される2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
エチレン/α−オレフィンコポリマーは、本明細書に説明される2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
添加剤
本発明の組成物は、1つ以上の添加剤を含み得る。添加剤としては、安定剤、顔料、核形成剤、充填剤、スリップ剤、難燃剤、及び可塑剤が挙げられるが、これらに限定されない。
典型的には、本発明において使用されるポリマー及びポリマー組成物は、1つ以上の安定剤、例えば、どちらもBASFにより供給されるIRGANOX 1010及びIRGAFOS 168などの酸化防止剤で処理される。ポリマーは、典型的には、押出または他の溶融プロセスの前に1つ以上の安定剤で処理される。
一実施形態では、組成物は、オレフィン系ポリマーをさらに含む。さらなる実施形態では、オレフィン系ポリマーは、ポリエチレンホモポリマー、エチレン系インターポリマー、ポリプロピレンホモポリマー、プロピレン系インターポリマー、またはブタジエンもしくは1モノマー当たり2つのビニル基を有する他の材料の水素化ホモポリマーもしくはコポリマーから選択される。
別の実施形態では、組成物は、極性ポリマーをさらに含む。さらなる実施形態では、極性ポリマーは、ポリエステル、ポリアミド、ポリエーテル、ポリエーテルイミド、ポリビニルアルコール、ポリ乳酸、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアミドエステル、またはポリ塩化ビニルから選択される。さらなる実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、極性ポリマーに分解されて、その粒子を形成する。
本発明の組成物は、本明細書に説明される2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
一実施形態では、官能化エチレン系ポリマーは、第1級−第2級ジアミン及び/またはアルカノールアミンとさらに反応される。第1級−第2級ジアミンとしては、N−エチルエチレンジアミン、N−フェニルエチレンジアミン、N−フェニル−1,2−フェニレン−ジアミン、N−フェニル−1,4−フェニレンジアミン、及びN−(2−ヒドロキシエチル)−エチレンジアミンが挙げられるが、これらに限定されない。アルカノールアミンとしては、2−アミノエタノール、2−アミノ−1−プロパノール、3−アミノ−1−プロパノール、2−アミノ−1−ブタノール、2−(2−アミノエトキシ)−エタノール、及び2−アミノベンジルアルコールが挙げられるが、これらに限定されない。
用途
本発明はまた、本発明の組成物から形成される少なくとも1つの構成要素を備える物品も提供する。
一実施形態では、物品は、フィルム、繊維、発泡体、成形部品、コーティング、接着剤、または分散体から選択される。
一実施形態では、物品は、自動車部品、接着剤、コンピュータ部品、屋根材、建設材、敷物構成要素、または履物構成要素から選択される。
一実施形態では、物品は、敷物、接着剤、電線被覆、ケーブル、コーティング、繊維、または発泡体である。別の実施形態では、物品は、押出シート、フィルム、もしくはプロファイル間のタイ層、キャストシート、フィルム、もしくはプロファイル間のタイ層、自動車表皮、天幕、タープ、屋根建設物品、ハンドル、粉末コーティング、粉末スラッシュ成形、耐久消費財、コンピュータ構成要素、ベルト、または履物構成要素である。
官能化エチレン系ポリマー組成物は、種々の用途に使用され得、限定されるものではないが、ポリマー基材及び発泡体への接着剤、例えば、ポリウレタンフィルム及び発泡体への接着剤、ならびにポリエステルへの接着剤、染料、塗料接着剤、及び塗料接着イネイブラー、溶接性用途、自動車の内装及び外装、潤滑剤及びエンジンオイル構成要素、繊維、織物、紙または段ボール梱包材、ポリマー組成物用の相溶化剤、ポリマー組成物用の強靱化剤、コンベヤーベルト、フィルム、接着剤、履物構成要素、人工皮革、例えば、射出成形おもちゃなどの射出成形物体、屋根及び建設材、分散体、例えば、敷物backingなどの敷物構成要素、ならびに人工芝が挙げられる。さらなる用途としては、接着剤、多層フィルム用のタイ層、及び耐衝撃性改質のための他の極性ポリマーとの配合物が挙げられる。
定義
別段にそうではないと指定されない限り、全ての試験法は、本開示の出願日時点のものである。
本明細書で使用するとき、用語「熱処理」は、材料または組成物への熱の適用を指す。熱は、例えば、異なる形態の電気加熱機器を通じた、油もしくは水被覆バレルを通じた、または機械ミキサ内の粘性消散を通じた熱伝導を使用して適用され得る。
本明細書で使用するとき、用語「組成物」は、該組成物を含む材料、ならびに該組成物の材料から形成される反応生成物及び分解生成物の混合物を含む。
本明細書で使用するとき、用語「ポリマー」は、同一の種類かまたは異なる種類かにかかわらず、モノマーを重合することによって調製されるポリマー化合物を指す。したがって、ポリマーという総称は、ホモポリマーという用語(微量の不純物がポリマー構造内に組み込まれ得るという了解の下で、1種類のモノマーのみから調製されるポリマーを指すために用いられる)、及び下記に定義されるインターポリマーという用語を包含する。例えば、触媒残留物などの微量の不純物は、ポリマー内及び/またはポリマー内部に組み込まれてもよい。本明細書で使用するとき、用語「インターポリマー」は、少なくとも2つの異なる種類のモノマーの重合によって調製されるポリマーを指す。したがって、インターポリマーという総称は、コポリマー(2つの異なる種類のモノマーから調製されるポリマーを指すために用いられる)、及び2つを超える種類のモノマーから形成されるポリマーを含む。
本明細書で使用するとき、用語「オレフィン系ポリマー」は、重合形態で、過半量のオレフィンモノマー、例えば、エチレンまたはプロピレン(ポリマーの重量に基づく)を含み、また任意追加的に1つ以上のコモノマーを含み得るポリマーを指す。
本明細書で使用するとき、用語「エチレン系ポリマー」は、重合形態で、過半量のエチレンモノマー(ポリマーの重量に基づく)を含み、また任意追加的に1つ以上のコモノマーを含み得るポリマーを指す。
本明細書で使用するとき、用語「エチレン/α−オレフィンインターポリマー」は、重合形態で、過半量のエチレンモノマー(インターポリマーの重量に基づく)と少なくとも1つのα−オレフィンとを含むインターポリマーを指す。
本明細書で使用するとき、用語「エチレン/α−オレフィンコポリマー」は、重合形態で、2つのみのモノマー種類として過半量のエチレンモノマー(コポリマーの重量に基づく)とα−オレフィンとを含むコポリマーを指す。
本明細書で使用するとき、用語「結合解離エネルギー」(BDE)は、化学結合の強度を指す。これは、298Kにおけるホモリシス反応の反応物質及び生成物を伴う、結合がホモリシスによって開裂されるときの標準エンタルピー変化として定義される。Blanksby S.J.and Ellison G.B.,Acc.Chem.Res.2003,36,255−263を参照されたい。水素のBDEは、水素原子と共に共同生成されるラジカルの安定性及び反応性を反映する。
本明細書で使用するとき、用語「一次ラジカル」は、過酸化物の初期分解から、β切断、脱炭酸化などの任意の二次反応が発生する前に形成されるラジカルを指す。
用語「含む(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」、及びそれらの派生語は、同一のものが具体的に開示されるか否かにかかわらず、任意の追加的な構成要素、ステップ、または手順の存在を除外することを意図するものではない。疑いを避けるために、用語「含む(comprising)」の使用を通じて特許請求される全ての組成物は、別段にそうではないと指示されない限り、ポリマーであるかないしは別のものであるかにかかわらず、任意の追加的な添加剤、補助剤、または化合物を含み得る。対照的に、用語「から本質的になる」は、操作性に本質的ではないものを除き、任意の他の構成要素、ステップ、または手順を任意の後続の記述の範囲から除外する。用語「からなる(consisting of)」は、具体的に描写または列挙されていない任意の構成要素、ステップ、または手順を除外する。
試験法
半減期
半減期値は、溶媒中の希釈過酸化物溶液の分解を測定することによって得られる。半減期は、アレニウスの式から以下の通り算出され得る:k=A・e−Ea/RT、式中、Aは、アレニウス頻度因子であり、Eは、活性化エネルギーであり、Tは、試験温度であり、Rは、理想気体定数である。例えば、下記の表Aを参照されたい。半減期(t1/2)は、以下の等式から算出される:t1/2=ln2/k。「A」の値及び「Ea」の値は、各々文献から決定され得る(例えば、Arkemaによる文献)。
本研究に関するデータは、「www.arkema−inc.com/pdf/HalfLife.xls」から入手可能であるArkema文献「Arkema Peroxide Half−Life Calculator」,2005 Arkema,Inc.,から得、これはドデカン(溶媒)中の0.2Mの過酸化物を使用した。
SADT(自己加速分解温度)
過酸化物のSADT値は、以下の通り決定され得る。過酸化物を含有するパッケージを、試験温度に平衡させたオーブン内に定置する。パッケージ化した過酸化物が意図する試験温度より2℃下に到達する時間を記録する。オーブンを、最大1週間、または暴走事象が発生するまで一定の試験温度に保持する。
パッケージ化された過酸化物が1週間以内に試験(オーブン)温度を6℃超えなければ、過酸化物は「合格」である。パッケージ化された過酸化物が1週間以内に試験温度を6℃超えれば、過酸化物は、「失敗」である。
試験は、失敗が到達されるまで、5℃増分で増加させた試験温度で反復する。失敗の温度を、過酸化物のSADTとして報告する。SADTは、1)過酸化物の構造、2)石油スピリット、鉱油、または他の希釈液による過酸化物の希釈、3)パッケージサイズ、の3つの主要因に依存する。好ましくは、純粋な過酸化物(>90重量%の過酸化物)を試験する。概して、SADTは、最大パッケージサイズに関して決定する。最大パッケージは、UN輸送分類及び規制によって決定する。例えば、Sanchez et al.,「Peroxides and Compounds(Organic)」,Encyclopedia of Chemical Technology,Volume18,1996を参照されたい。TRIGONOX 117及びTRIGINOX 101は、各々UN3105にして分類され、SADTは、110lbパッケージ上で測定される。TRIGONOX 29は、UN3101に分類され、SADTは、55lbパッケージ上で測定される。同様に、AkzoNobelの製品パンフレット、「Initiators and Reactor Additives for Thermoplastics,」2010も参照されたい。
溶融体粘度
溶融体粘度は、ブルックフィールドデジタル粘度計(Model DV−III、バージョン3)、及び使い捨てアルミニウム試料チャンバを使用して、ASTM D 3236(177℃、350°F)に従って測定される。使用するスピンドルは、概して、10〜100,000センチポアズの範囲の粘度の測定に好適なSC−31ホットメルトスピンドルである。試料をチャンバ内に注ぎ、次にチャンバをBrookfield Thermosel内に挿入し、定位置に固定する。試料チャンバは、スピンドルが挿入され回転するときにチャンバが回転し得ないことを確実にするために、Brookfield Thermoselの底部に適合する刻み目を底部に有する。試料(およそ8〜10グラムの樹脂)を、溶融した試料が試料チャンバの上部の約1インチ下になるまで必要温度に加熱する。粘度計装置を降下させ、スピンドルを試料チャンバ中に沈める。粘度計上のブラケットがThermoselと整列するまで降下を継続する。粘度計を開始させ、粘度計のrpm出力に基づいて総トルク能力の40〜60パーセントの範囲のトルク読み取りを導く剪断速度で動作するように設定する。読み取りは、約15分間毎分、または値が安定するまで行い、その時点で最終読み取りを記録する。
メルトインデックス
エチレン系ポリマーのメルトインデックス(I、またはMI)は、ASTM D−1238に従って190℃/2.16kgの条件で測定される。高いIポリマー(200g/モル以上のIに関しては、メルトインデックスは好ましくは、米国特許第6,335,410号、同第6,054,544号、同第6,723,810号に説明される通りブルックフィールド粘度から算出される。I(190℃/2.16kg)=3.6126[10(log(η)−6.6928)/−1.1363]−9.3185、式中、η=350°FにおけるcPでの溶融体粘度。
ゲル浸透クロマトグラフィー
エチレン系ポリマーの平均分子量及び分子量分布は、Polymer Laboratories Model PL−210かまたはPolymer Laboratories Model PL−220かのいずれかからなるクロマトグラフィーシステムを用いて決定される。カラム及びカルーセルコンパートメントを、エチレン系ポリマーに関して140℃で動作させる。カラムは、3つのPolymer Laboratories10−ミクロン、Mixed−Bカラムである。溶媒は、1,2,4−トリ−クロロベンゼンである。試料を、「50ミリリットル」の溶媒中の「0.1グラムのポリマー」の濃度で調製する。試料を調製するために使用する溶媒は、「200ppmのブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)」を含有する。160℃で2時間軽く撹拌することによって試料を調製する。注入体積は、「100マイクロリットル」であり、流速は、1.0ミリリットル/分である。Polymer Laboratories(英国)から購入した狭分子量分布ポリスチレン基準を用いて、GPCカラムセットの較正を実施する。以下の等式を使用して(Williams and Ward,J.Polym.Sci.,Polym.Let.,6,621(1968)に説明される通り)、ポリスチレン基準ピーク分子量をポリエチレン分子量に変換する:
ポリエチレン=Ax(Mポリスチレン
式中、Mは、分子量であり、Aは、0.4315の値であり、Bは、1.0に等しい。
ポリエチレン当量分子量の算出は、VISCOTEK TriSECソフトウェアバージョン3.0を使用して実施される。ポリプロピレン系ポリマーの分子量は、マルク・ホウインク比を使用してASTM D6474.9714−1に従って決定され得、ポリスチレンに関しては、a=0.702、及びlogK=−3.9であり、ポリプロピレンに関しては、a=0.725及びlogK=−3.721である。ポリプロピレン系試料に関して、カラム及びカルーセルコンパートメントは、160℃で動作させる。
示差走査熱量測定
示差走査熱量測定(DSC)を使用して、ポリエチレン(PE)系試料及びポリプロピレン(PP)系試料中の結晶化度を測定する。約5〜8ミリグラムの試料を秤量し、DSCパン内に定置する。閉鎖された雰囲気を確実にするために、蓋を圧着する。試料パンをDSCセル内に定置した後、PEに関しておよそ10℃/分の速度で180℃の温度まで加熱する(PPに関しては230℃)。試料をこの温度で3分間維持する。次に、試料を10℃/分の速度でPEに関して−60℃まで(PPに関しては−40℃)冷却し、この温度で3分間、等温維持する。次に、完全な溶融まで試料を10℃/分の速度で加熱する(第2の加熱)。結晶化度パーセントを、第2の加熱曲線から決定した融解熱(H)をPEに関する292J/gの理論的融解熱(PPに関しては165J/g)で除し、この量に100を乗ずることによって算出する(例えば、PEに関しては、結晶化度%=(H/292J/g)×100、PPに関しては、結晶化度%=(H/165J/g)×100)。
別段にそうではないと指定されない限り、各ポリマーの溶融点(単数または複数)(T)は、上記に説明される通り、DSCから得られる第2の加熱曲線から決定される。結晶化温度(T)は、第1の冷却曲線から測定される。
密度
密度測定のための試料を、ASTM D 1928に従って調製する。ポリマー試料を190℃及び30,000psi(207MPa)で3分間、次に21℃及び30,000psi(207MPa)で1分間プレスする。測定は、ASTM D792、方法Bを使用して試料のプレスの1時間以内に行う。
フーリエ変換赤外分光(FTIR)分析−無水マレイン酸含量。
無水マレイン酸の濃度は、波数1791cm−1における無水マレイン酸のピーク高さのポリマー基準ピークに対する比によって決定され、該ポリマー基準ピークは、ポリエチレンの場合、波数2019cm−1における。無水マレイン酸含量は、この比に適切な較正定数を乗じることによって算出される。マレイン酸グラフトポリオレフィンに(ポリエチレンに関する基準ピークと共に)使用する等式は、等式1に示される通り、以下の形式を有する。
MAH(重量%)=A*{[FTIRピーク面積@1791cm−1]/[FTIRピーク面積@2019cm−1]+B*[FTIRピーク面積@1712cm−1]/[FTIR_ピーク面積@2019cm−1]} (等式1)
較正定数Aは、C13 NMR基準を使用して決定され得る。実際の較正定数は、計器及びポリマーに応じて僅かに異なる場合がある。波数1712cm−1における第2の構成要素はマレイン酸の存在を説明するが、これは新たにグラフト化された材料に関しては無視できる。しかしながら、無水マレイン酸は、水分の存在下で時間と共にマレイン酸に容易に変換される。表面積に応じて、著しい加水分解が周囲条件下において僅か数日で発生し得る。酸は、波数1712cm−1において明らかなピークを有する。等式1中の定数Bは、無水物と酸基との間の減衰係数の差についての補正である。
試料調製手順は、加熱したプレス機において2つの保護フィルム間にて150〜180℃で1時間、典型的には厚さ0.05〜0.15ミリメートルで、プレスを行うことによって開始する。MYLAR及びTEFLON(登録商標)は、試料をプラテンから保護するのに好適な保護フィルムである。アルミニウム箔は決して使用してはならない(無水マレイン酸はアルミニウムと反応する)。プラテンは、約5分間、圧力下(〜10トン)にあるべきである。試料を室温に冷却し、適切な試料保持器内に定置し、次にFTIR内スキャンする。各試料スキャンの前、または必要に応じて、バックグラウンドスキャンを実行するべきである。試験の正確さは良好であり、固有可変性は±5%未満である。試料は、過度の加水分解を防止するために乾燥剤と共に保管するべきである。生成物中の水分含量は、最大0.1重量%と測定されている。しかしながら、無水物の酸への変換は、温度と共に可逆的であるが、完全な変換には最大1週間を要し得る。逆転は、150℃の真空オーブン内で最良に実施され、十分な真空(30インチHg近く)が必要である。真空が適切なものより少ない場合、試料は、酸化して、およそ1740cm−1における赤外ピークをもたらす傾向があり、これは低過ぎるグラフトレベルの値を引き起こすであろう。無水マレイン酸及び酸は、それぞれ、約1791及び1712cm−1におけるピークによって表される。
本願発明には以下の態様が含まれる。
項1.
エチレン系ポリマーと少なくとも1つの極性化合物とから「官能化エチレン系ポリマー」を形成するためのプロセスであって、
前記エチレン系ポリマーと、前記少なくとも1つの極性化合物と、少なくとも1つの過酸化物とを含む組成物を、少なくとも1つのバレルを備える少なくとも1つの押出機内で熱処理して、ポリマー溶融体を形成することを含み、
前記少なくとも1つの過酸化物は、前記少なくとも1つの押出機の最大バレル温度において、前記少なくとも1つの押出機内の前記ポリマー溶融体の最小滞留時間の1/4未満の半減期を有する、前記プロセス。
項2.
前記過酸化物は、前記少なくとも1つの押出機の最大バレル温度において、前記少なくとも1つの押出機内の前記ポリマー溶融体の最小滞留時間の1/5未満の半減期を有する、項1に記載の前記プロセス。
項3.
前記過酸化物は、a)RCOO・(式中、Rは、アルキルである)、b)RO・(式中、Rは、アルキルである)、またはc)ROC(O)O・(式中、Rは、アルキルである)のラジカルから選択される少なくとも1つの一次ラジカルに分解する、項1または項2に記載の前記プロセス。
項4.
前記過酸化物は、1つ以上の一次ラジカル(Z・)に分解し、各ラジカルのエネルギーは、100kcal/モル以上である、項1〜3のいずれか一項に記載の前記プロセス。
項5.
前記エチレン系ポリマーは、350°F(177℃)において50,000cP未満の溶融体粘度を有する、項1〜4のいずれか一項に記載の前記プロセス。
項6.
前記過酸化物は、純粋な過酸化物を基準として、55℃〜80℃のSADTを有する、項1〜5のいずれか一項に記載の前記プロセス。
項7.
前記過酸化物は、160℃〜190℃の温度において0.10〜2.00分の半減期を有する、項1〜6のいずれか一項に記載の前記プロセス。
項8.
前記ポリマー溶融体の前記温度は、160℃〜190℃である、項1〜7のいずれか一項に記載の前記プロセス。
項9.
前記エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマーであり、前記α−オレフィンは、C 〜C 20 α−オレフィンである、項1〜8のいずれか一項に記載の前記プロセス。
項10.
前記少なくとも1つの極性化合物は、無水物含有及び/またはカルボン酸含有化合物である、項1〜9のいずれか一項に記載の前記プロセス。
項11.
少なくとも、
a)350°F(177℃)において50,000cP未満の溶融体粘度を有するエチレン系ポリマーと、
b)160℃〜190℃の温度において0.10〜2.00分の半減期を有する少なくとも1つの過酸化物と、を含む、組成物。
項12.
前記エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマーであり、前記α−オレフィンは、C 〜C 20 α−オレフィンである、項11に記載の前記組成物。
項13.
少なくとも1つの極性化合物をさらに含む、項11または項12に記載の前記組成物。
項14.
前記少なくとも1つの極性化合物は、無水物含有及び/またはカルボン酸含有化合物である、項13に記載の前記組成物。
項15.
項11〜14のいずれか一項に記載の前記組成物から形成される少なくとも1つの構成要素を備える、物品。
本発明のポリマー、組成物、及びプロセス、ならびにそれらの使用は、以下の実施例によってより完全に説明される。以下の実施例は、本発明の例証の目的のために提供され、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
実験
本研究で使用する材料及びそれらの特性を、表1A及び1Bに示す。
下記の表1Cは、異なる温度における3つの過酸化物の半減期を示す。経験則として、過酸化物をラジカルに99%超分解して、グラフト化を開始するために、約5〜6半減期が必要とされる。典型的な反応押出プロセスでは、不当に低い生成速度を回避するために、ほぼ1分未満の滞留時間を有することが望ましい。したがって、グラフト化が実行される溶融温度において、約10秒の半減期を有することが望ましい。この場合、溶融温度は170℃〜190℃である。
表1Bに見られる通り、「より低い半減期」の過酸化物は、典型的にはより低いSADT(自己加速分解温度)値も有する。SADTが室温に近い値まで減少する場合、低いSADT値に関連付けられる安全上の問題を回避するために、特別な輸送及び保管要件が保証される。したがって、過酸化物の選択は、半減期によってのみではなく、同様に安全取り扱い要件によっても決定される。
グラフト化反応
グラフト化実験を、Coperion 25mm、48L/Dの二軸反応押出ライン上で完了した。12個のバレル及び9個の温度区画が存在した。無水マレイン酸を、メチルエチルケトン(MEK)溶媒中に、溶液の重量に基づいて50重量%無水マレイン酸で溶解させた。無水マレイン酸を、フラスコ内でMEKに添加し、磁気撹拌棒を用いて一晩撹拌した。MEK溶媒、無水マレイン酸、及び過酸化物の混合物を、押出機のバレル番号4(区画番号3)に注入した。液体ポンプシステムは、ISCO D1000容積式ポンプであった。未反応過酸化物及び揮発性化合物を、バレル番号10(区画番号8)内のデヴォポート(devo port)において「水切りポット」を介して除去した。揮発性物質の除去を助けるために、スターリング液体リング真空ポンプ(モデルLEMC 60)は「20 in Hg」の陰圧を提供した。
K−tronモデルKCLKT20二軸ロス・イン・ウェイトフィーダーを使用して、ポリマーペレットを押出機口内に計量する。供給速度は、固定の500rpmの軸速度において12.5〜37.5lb/時間で変動した。表2A〜2Dは、この試運転中に使用した典型的な条件を示す。
最小滞留時間の測定
押出機内の滞留時間を、パルス法を使用して、ゼロ時間において色標識を導入し、押出機の送出における応答(色変化)を時間の関数として観察することによって測定した。押出機内の最小滞留時間を、トレーサー粒子の導入とダイ出口において色が初めに観察された時間との間の時間として測定した。
色濃縮物添加剤を、関心のシステム(組成物)と同一のベース樹脂と共に選択した。本研究では、AMPACET製の濃紅のポリエチレン色濃縮物を選択した。ベース樹脂は、色濃縮物中の顔料が押出機内の樹脂システムに適合するであろうことを確実にする。
押出システムを、測定に所望される標準的な動作条件で開始させる。システムが定常状態動作に到達するまで、プロセスを数分間実行した。二軸押出機に関して、3〜5個の色濃縮物ペレットを押出機の供給口内に落とした。色濃縮物ペレットがシステム内に導入され次第、ストップウォッチを開始させた。これは、測定の開始時間であった。ダイから出てくる材料の束を観察した。最初の知覚可能なレベルの色がダイ出口に存在次第、ストップウォッチを停止させた。この時間は、押出機システムを通る最小滞留時間を表した。3回の測定を行い、平均を記録した。
平均滞留時間の算出
平均滞留時間を、商業用の「AKRO−CO−TWIN SCREW、バージョン3」ソフトウェアを使用して算出した。AKRO−COソフトウェアを使用した平均滞留時間の算出は、S.Bawiskar & J.L.Whiteによる論文「A Composite Model for Solid Conveying, Melting, Pressure and Fill Factor Profiles in Modular Co−rotating Twin Screw Extruders」、International Polymer Processing, Vol XII(4),1997,pp.331−340に述べられている。
プロセスの平均滞留時間=押出の総充填体積/ポリマーの総体積流速。押出機の体積の算出は、Booy M.L.による論文「Geometry of Fully Wiped Twin Screw Equipment」,Polymer Engineering and Science,Volume 18,Issue 12,pages 973−984(1978年9月)に説明されるプロセスを使用して決定され得る。充填体積は、軸設計内の個々の軸要素の流動特徴に基づいて算出される。体積流速は、供給速度及び溶融密度に基づく。プロセス結果は、下記の表2A〜2Dに示される。
無水マレイン酸グラフト化実験の第1のセットの結果は、表2A、表2B、及び図1に示される。TRIGONOX 101は、表2Aの実施例において使用した。表2Bでは、実施例(1−4〜1−9)は各々、代替的な過酸化物、TRIGONOX 29、またはTRIGONOX 117を用いて調製した。
表2に見られる通り、同じ「最大バレル温度」では、MAHグラフト含量は、比較実施例1−2及び1−3で減少し、残留過酸化物レベルは増加した。表2Bに見られる通り、無水マレイン酸は、全実施例1−4〜1−9においてグラフト化したが、しかしながら、「より低温の」過酸化物、TRIGONOX 117を使用する実施例(1−7〜1−9)では、はるかに高いレベルの無水マレイン酸グラフトが達成された。
この実験は、等価質量流速では、より短い半減期を有する過酸化物の全てがポリマー主鎖上への無水マレイン酸モノマーのグラフト化に有効なわけではないことを実証している。等価質量流速では、代替的な過酸化物TRIGONOX 117は、他の過酸化物を含有する組成物と比較して、無水マレイン酸をベースポリマー上にグラフト化するためのより高い反応効率を有した。
「より短い半減期の過酸化物」のうちの1つ、TRIGONOX 29は、TRIGONOX 117と比較して、本研究の流速範囲にわたってより低いグラフト化レベルを示している。これは、グラフト化レベルの増加が、より短い半減期と、ポリマー鎖から水素を抽出して、無水マレイン酸モノマーのビニル基上にグラフト化するポリマー上にラジカルを作成するのに十分なエネルギーのラジカルとの両方を必要とすることを示唆している。
表2−C及び表2−Dは、それぞれ、TRIGONOX 101及びTRIGONOX 117を用いたより低いバレル温度を使用した実験を示す。変換に対する過酸化物の種類の効果は、異なる流速において図2及び図3にグラフ表示される。等しい濃度では、TRIGONOX 117過酸化物を含有する試料は、TRIGONOX 101から作製された対応する試料よりも高い無水マレイン酸グラフト含量を有した。
TRIGONOX 117試料はまた、過酸化物の1モル当たりの形成されるラジカル数を説明するために、より高い重量パーセンテージ(0.23重量%)でも実施した。活性を基準として、TRIGONOX 117の「0.23重量%」試料は、「0.15重量%」におけるTRIGONOX 101試料と同じ数の発生されるラジカルを有した。10lb/rの速度では、TRIGONOX 117試料は、およそ「3倍高いレベルの」グラフト無水マレイン酸を有した。このデータは、代替的な過酸化物、TRIGONOX 117が、より高いグラフト化効率を提供することを実証している。
過酸化物のより高い反応性を実証するための変動する代替的な応答は、最終的な固体試料中に存在する未反応過酸化物の量を測定するためである。図3は、流速の関数として、2つの過酸化物の種類の結果を示す。より高い流速、より滞留時間では、TRIGONOX 101試料の各々の残留過酸化物含量は、対応するTRIGONOX 117試料よりも常に著しく高かった。この結果は、反応押出プロセスの滞留時間中に、TRIGONOX 117からより高い割合の過酸化物が分解し、したがってポリマーグラフト化を開始するために利用可能であったことを示している。
要約すると、代替的な過酸化物(TRIGONOX 117)は一貫して、より短い滞留時間(より高い質量流速)においてより高いレベルの反応効率を提供した。これは、より低い温度またはより高い質量流速におけるグラフト化速度の増加の手段を提供する。

Claims (6)

  1. エチレン系ポリマーと少なくとも1つの極性化合物とから「官能化エチレン系ポリマー」を形成するためのプロセスであって、
    前記極性化合物は、無水物含化合物及びカルボン酸含有化合物から選択され、
    前記プロセスは、前記エチレン系ポリマーと、前記少なくとも1つの極性化合物と、tert−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキシルカーボネートを含む少なくとも1つの過酸化物とを含む組成物を、少なくとも1つのバレルを備える少なくとも1つの押出機内で熱処理して、ポリマー溶融体を形成することを含み、
    前記少なくとも1つの過酸化物は、少なくとも1つの押出機の最大バレル温度において、該少なくとも1つの押出機内の該ポリマー溶融体の最小滞留時間の1/4未満の半減期を有し、
    前記プロセスは79±2(平均±SD(n=3))秒以下の最小滞留時間を使用して実行され、
    前記過酸化物は、少なくとも1つの一次ラジカルROC(O)O・(式中、Rは、アルキルである)に分解する、前記プロセス。
  2. 前記各ラジカルのエネルギーは100kcal/モル以上である、請求項1に記載の前記プロセス。
  3. 前記エチレン系ポリマーは、350°F(177℃)において50,000cP未満の溶融体粘度を有する、請求項1または2に記載の前記プロセス。
  4. 前記過酸化物は、純粋な過酸化物を基準として、55℃〜80℃のSADTを有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の前記プロセス。
  5. 前記ポリマー溶融体の前記温度は160℃〜190℃である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の前記プロセス。
  6. 前記エチレン系ポリマーはエチレン/α−オレフィンインターポリマーであり、前記α−オレフィンはC〜C20α−オレフィンである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の前記プロセス。
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