JP6735606B2 - 制振装置 - Google Patents

制振装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6735606B2
JP6735606B2 JP2016111099A JP2016111099A JP6735606B2 JP 6735606 B2 JP6735606 B2 JP 6735606B2 JP 2016111099 A JP2016111099 A JP 2016111099A JP 2016111099 A JP2016111099 A JP 2016111099A JP 6735606 B2 JP6735606 B2 JP 6735606B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vibration
actuator
piezoelectric element
pair
damping device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016111099A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017215029A (ja
Inventor
仁士 松下
仁士 松下
宏和 吉岡
宏和 吉岡
竜太 井上
竜太 井上
優輝 福田
優輝 福田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takenaka Corp
Original Assignee
Takenaka Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takenaka Corp filed Critical Takenaka Corp
Priority to JP2016111099A priority Critical patent/JP6735606B2/ja
Publication of JP2017215029A publication Critical patent/JP2017215029A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6735606B2 publication Critical patent/JP6735606B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Description

本発明は、制振装置に関する。
設備機器等の振動源を支持する載置台の振動を低減する制振装置(アクティブ制振装置)が知られている(例えば、特許文献1〜4参照)。
特許文献1に開示された制振装置では、載置台を支持するベース部材に設けられた一対の膜型圧電素子セラミックスによって、載置台の固定板を両側から挟み込むことで、載置台の振動を低減している。
特開2015−209959号公報 特開2014−020502号公報 特開2010−164107号公報 特開2012−017846号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、ベース部材の振動が一対の膜型圧電素子セラミックスを介して載置台に伝達される。したがって、ベース部材に対して相対変位する載置台の振動を低減するためには、さらなる改善の余地がある。
本発明は、上記の事実を考慮し、第1部材と相対変位する第2部材の振動を低減することを目的とする。
第1態様に係る制振装置は、第1部材と相対変位する第2部材を制振する制振装置であって、圧電素子を有し、前記第1部材に支持され、前記圧電素子の伸縮に伴って前記第2部材に制振力を付与するアクチュエータと、前記アクチュエータと前記第1部材との間、及び前記アクチュエータと前記第2部材との間の少なくとも一方に介在する弾性体と、を備える。
第1態様に係る制振装置によれば、アクチュエータは、圧電素子を有し、第1部材に支持される。このアクチュエータは、圧電素子の伸縮に伴って第2部材に制振力を付与する。これにより、第2部材の振動が低減される。
また、アクチュエータと第1部材との間、及びアクチュエータと第2部材との間の少なくとも一方には、弾性体が介在する。この弾性体によって、第1部材からアクチュエータを介して第2部材に伝達される振動が低減される。したがって、第2部材の振動を低減することができる。
第2態様に係る制振装置は、第1態様に係る制振装置において、前記アクチュエータは、前記第2部材に連結され、前記圧電素子の伸縮に伴って前記第1部材に対して前記第2部材を押し引きする。
第3態様に係る制振装置によれば、アクチュエータは、第2部材に連結されており、圧電素子の伸縮に伴って第1部材に対して第2部材を押し引きする。これにより、アクチュエータから第2部材に制振力が付与され、第2部材の振動が低減される。
このように本発明では、アクチュエータによって第2部材を押し引きすることにより、アクチュエータによって第2部材を片側から押すだけの場合と比較して、第2部材の振動をより効率的に低減することができる。
第3態様に係る制振装置は、第2態様に係る制振装置において、前記アクチュエータに設けられ、前記第2部材を貫通する軸部材と、前記第2部材の両側に配置され、前記軸部材にそれぞれ固定される一対の挟持部材と、を備え、前記弾性体は、前記第2部材と前記一対の挟持部材との間にそれぞれ設けられる。
第3態様に係る制振装置によれば、アクチュエータには、第2部材を貫通する軸部材が設けられる。また、第2部材の両側には、軸部材にそれぞれ固定される一対の挟持部材が配置される。この第2部材と一対の挟持部材との間に、弾性体がそれぞれ設けられる。
これにより、一対の挟持部材によって第2部材を押し引き可能にしつつ、一対の挟持部材の各々から第2部材に伝達される振動を弾性体によって低減することができる。
第4態様に係る制振装置は、第1態様〜第3態様の何れか1つに係る制振装置において、前記アクチュエータは、前記第1部材と前記第2部材との間に配置されるとともに、該第2部材側に凸状に湾曲された湾曲板を有し、前記圧電素子は、前記湾曲板の表面に設けられ、伸縮に伴って前記湾曲板の曲率を変化させる。
第4態様に係る制振装置によれば、アクチュエータは、第1部材と第2部材との間に配置されるとともに、第2部材側に凸状に湾曲された湾曲板を有する。この湾曲板の表面には、圧電素子が設けられる。そして、圧電素子の伸縮に伴って、湾曲板の曲率を変化(増減)させることにより、第2部材が第1部材に対して押し引きされる。
このように圧電素子の伸縮によって湾曲板の曲率を変化させることにより、第2部材を押し引きする力、すなわち第2部材を制振する制振力(推力)を効率的に得ることができる。
以上説明したように、本発明に係る制振装置によれば、第1部材と相対変位する第2部材の振動を低減することができる。
一実施形態に係る制振装置が適用されたアクティブ除振台を示す立面図である。 図1に示される制振装置を示す拡大立面図である。 (A)及び(B)は、図2に示されるアクチュエータの作動状態を示す立面図である。 図1に示される制振装置を示す平面図である。 図2に示される連結ユニットの他端側連結部を示す拡大断面図である。 図1に示されるアクティブ除振台、及び比較例1,2に係るアクティブ除振台の除振性能を示すグラフである。 (A)及び(B)は、図1に示されるアクチュエータの変形例を示す立面図である。 図1に示されるアクチュエータの変形例を示す立面図である。
以下、図面を参照しながら、一実施形態に係る制振装置について説明する。
(アクティブ除振台)
図1には、本実施形態に係る制振装置50が適用(実装)されたアクティブ除振台10が示されている。アクティブ除振台10は、架台12と、複数の弾性支持部材20と、載置台22と、振動センサ30と、制振装置50とを備えている。
架台12は、架台本体14と、複数の支柱16とを有している。架台本体14は、平面視にて矩形の板状に形成されている。この架台本体14の各角部には、床等の設置面18に設置される支柱16が設けられている。また、複数の支柱16の上には、弾性支持部材20がそれぞれ設けられている。
弾性支持部材20は、例えば、空気の供給又は排出により、推力を発生可能な空気ばねとされる。この弾性支持部材20の上には、載置台22が設けられている。つまり、載置台22は、弾性支持部材20を介して支柱16に支持されている。これにより、設置面18から架台12の支柱16を介して載置台22に伝達される振動が、弾性支持部材20によって低減(吸収)される。また、載置台22は、弾性支持部材20を介して架台12に、上下方向及び横方向(水平方向)に相対変位可能に支持されている。
載置台22は、例えば、平面視にて矩形の板状に形成される。この載置台22の上には、振動を嫌う精密機器(嫌振機器)等の除振対象物24が載置されている。この除振対象物24は、作動状況(作動モード)に応じて、振動を発生する振動源にもなり得る。
載置台22の下面には、後述する制振装置50が連結される連結ベース26が設けられている。連結ベース26は、板状に形成されている。この連結ベース26は、架台12の架台本体14と矢印T方向に対向して配置されている。なお、架台本体14は、第1部材の一例であり、連結ベース26は、架台本体14に対して相対変位する第2部材の一例である。
ここで、弾性支持部材20には、制御部28が電気的に接続されている。制御部28は、載置台22の振動に基づき、当該載置台22の振動が低減されるように、弾性支持部材20の推力を制御する。具体的には、制御部28には、振動センサ30が電気的に接続されている。
振動センサ30は、例えば、加速度センサ、速度センサ、又は変位センサ等とされており、載置台22の連結ベース26に設置されている。この振動センサ30は、載置台22の加速度、速度又は変位等の振動を検出し、当該振動(振動情報)を制御部28に出力する。なお、振動センサ30の配置は、適宜変更可能であり、振動センサ30は、例えば、載置台22や除振対象物24に設置しても良い。
制御部28は、振動センサ30で検出された載置台22の振動が低減されるように、各弾性支持部材20に空気を供給し又は各弾性支持部材20から空気を排出し、これらの弾性支持部材20の推力を増減させる。これにより、載置台22及び除振対象物24の振動が低減される。
(制振装置)
制振装置50は、架台12の架台本体14と、載置台22の連結ベース26との間に設置されている。この制振装置50は、除振対象物24が振動を発生した場合に、除振対象物24及び載置台22の振動を低減するものである。
図2に示されるように、制振装置50は、アクチュエータ60と、連結ユニット80とを有している。アクチュエータ60は、圧電素子66の伸縮を利用して、載置台22を制振する制振力(制御力)F1,F2を発生する。
具体的には、アクチュエータ60は、アクチュエータ本体62と、固定軸受け部70と、可動軸受け部74と、傾斜台76とを有している。アクチュエータ本体62は、基材としての湾曲板64と、圧電素子66とを有している。
湾曲板64は、板バネ等の金属板で形成されている。また、湾曲板64は、連結ベース26側(上側)に凸状に湾曲されている。この湾曲板64における連結ベース26側の表面には、圧電素子66が設けられている。なお、圧電素子66には、後述するアクチュエータ制御部96が電気的に接続されている。
圧電素子66は、例えば、可撓性を有するシート状の膜型圧電素子とされている。ここで、膜型圧電素子とは、例えば、繊維状の圧電セラミックの束で形成された繊維シートの両面に、電極がプリントされたポリイミドフィルム等をエポキシ樹脂により接着したものである。この圧電素子66は、印加された電圧に応じて所定方向(矢印K方向)に伸縮される。
圧電素子66は、湾曲板64の表面に重ねられており、湾曲板64とともに連結ベース26側に凸状に湾曲されている。そして、例えば、図3(A)に示されるように、圧電素子66に正の電圧を印加し、当該圧電素子66を伸長させると、湾曲板64がさらに湾曲変形(弾性変形)し、その曲率が大きくなる。
一方、図3(B)に示されるように、圧電素子66に負の電圧を印加し、当該圧電素子66を収縮させると、湾曲板64の湾曲変形が復元し、その曲率が小さくなる。このアクチュエータ本体62の変形に伴って、アクチュエータ本体62の頂部62Mが、架台本体14と連結ベース26(図2参照)との対向方向(矢印T方向)に変位する。
なお、圧電素子66の伸縮は、圧電素子66に印加する電圧の正負を入れ替えることで変更可能である。
図4に示されるように、湾曲板64の一端部64Aには、回転軸68が設けられている。回転軸68は、湾曲板64の一端部64Aに沿って設けられている。この回転軸68を介して湾曲板64の一端部64Aが、一対の固定軸受け部70に回転可能に支持(ピン支持)されている。
一方、湾曲板64の他端部64Bには、回転軸72が設けられている。回転軸72は、湾曲板64の他端部64Bに沿って設けられている。この回転軸72を介して湾曲板64の他端部64Bが、一対の可動軸受け部74に回転可能に支持(ピン支持)されている。
図3(A)及び図3(B)に示されるように、可動軸受け部74は、傾斜台76の傾斜面76Aに設けられたガイドレール78にスライド可能に支持されている。つまり、湾曲板64の他端部64Bは、架台本体14にピンローラー支持されている。
ガイドレール78は、架台本体14と連結ベース26との対向方向(矢印T方向)に対し、回転軸68と反対側へ所定角度θ(図2参照)で傾斜されている。これにより、アクチュエータ本体62の変形に伴って、一対の可動軸受け部74がガイドレール78に沿ってスライドする。この結果、アクチュエータ本体62の頂部62Mの矢印T方向の変位が大きくなる。なお、ガイドレール78の所定角度θは、例えば、40度〜50度が望ましい。
図2に示されるように、アクチュエータ本体62の頂部62Mには、連結ユニット80が設けられている。連結ユニット80は、アクチュエータ本体62の頂部62Mと連結ベース26とを連結している。この連結ユニット80は、軸部材82と、軸部材82の一端側に設けられた一端側連結部80Aと、軸部材82の他端側に設けられた他端側連結部80Bとを有している。
軸部材82は、例えば、ボルト等によって形成されており、架台本体14と連結ベース26との対向方向(矢印T方向)に沿って配置されている。この軸部材82の一端側(下端側)に、一端側連結部80Aが設けられている。
一端側連結部80Aは、ベース部材84と、連結ボルト86と、ナット88とを有している。図4に示されるように、ベース部材84は、アクチュエータ本体62の頂部62Mに、当該アクチュエータ本体62の幅方向に沿って配置されている。このベース部材84の長手方向の中央部及び両端部は、連結ボルト86及びナット88(図2参照)によってアクチュエータ本体62に連結されている。これにより、連結ユニット80の一端側連結部80Aが、アクチュエータ本体62の頂部62Mに連結されている。
図5に示されるように、軸部材82の他端側は、連結ベース26に形成された貫通孔32に貫通されている。貫通孔32は、例えば、円形状の孔とされている。この貫通孔32の直径Dは、軸部材82の直径dよりも十分に大きくされている。これにより、貫通孔32の内周面32Aに、軸部材82の外周面が接触しないようになっている。つまり、軸部材82は、連結ベース26の貫通孔32に、当該貫通孔32の内周面32Aと非接触状態で挿入されている。
軸部材82の他端側(上端側)には、他端側連結部80Bが設けられている。他端側連結部80Bは、一対のナット90と、一対のワッシャ92と、一対の弾性体94とを有している。一対の挟持部材としての一対のナット90は、連結ベース26の両側に配置されている。各ナット90は、弾性体94及びワッシャ92を介して、軸部材82にそれぞれ締め込まれている。これにより、連結ユニット80の他端側連結部80Bが、連結ベース26に連結(固定)されている。
なお、本実施形態では、ナット90がダブルナットとされているが、ナット90は、シングルナットとされても良い。
一対の弾性体94は、例えば、リング状の板ゴム等によって形成されている。各弾性体94は、内側に軸部材82が貫通された状態で、連結ベース26とワッシャ92との間に配置されている。この一対の弾性体94によって、軸部材82から連結ベース26に伝達される振動が低減(吸収)される。
ここで、図2に示されるように、アクチュエータ60の圧電素子66には、アクチュエータ制御部96が電気的に接続されている。アクチュエータ制御部96には、前述した振動センサ30が電気的に接続されている。このアクチュエータ制御部96は、振動センサ30で検出された載置台22の振動、あるいは除振対象物24の振動に基づいて圧電素子66に電圧を印加し、載置台22の振動、あるいは除振対象物24の振動を打ち消すように、アクチュエータ60から連結ユニット80を介して連結ベース26に制振力(推力)F1,F2を付与する。これにより、載置台22の振動、あるいは除振対象物24の振動が低減される。
なお、本実施形態では、制御部28及びアクチュエータ制御部96には、同じ振動センサ30が接続されているが、制御部28及びアクチュエータ制御部96には、別々の振動センサが接続されても良い。
次に、本実施形態の作用について説明する。
図1に示されるように、本実施形態によれば、アクティブ除振台10の載置台22の上に、除振対象物24が設置されている。この載置台22は、複数の弾性支持部材20を介して架台12の支柱16に支持されている。これにより、設置面18から支柱16を介して伝達される振動が、複数の弾性支持部材20によって低減(吸収)される。
また、弾性支持部材20には、制御部28が電気的に接続されている。制御部28は、振動センサ30で検出された載置台22の振動が低減されるように、各弾性支持部材20の推力を増減する。これにより、載置台22の振動が効率的に低減される。
ここで、除振対象物24は、その作動モードによって振動を発生する。この場合、載置台22及び除振対象物24の振動が大きくなる可能性がある。この対策として本実施形態では、アクティブ除振台10に制振装置50が設けられている。
図2に示されるように、制振装置50のアクチュエータ60には、アクチュエータ制御部96が電気的に接続されている。アクチュエータ制御部96は、振動センサ30で検出された載置台22の振動、あるいは除振対象物24の振動に基づいて圧電素子66に電圧を印加し、アクチュエータ60から連結ユニット80を介して連結ベース26に制振力F1,F2を付与する。これにより、載置台22及び除振対象物24の振動が低減される。
具体的には、図3(A)に示されるように、例えば、アクチュエータ制御部96が圧電素子66に正の電圧を印加すると、圧電素子66が伸長し、湾曲板64が湾曲変形する。この湾曲板64の湾曲変形に伴い、湾曲板64の一端部64Aが固定軸受け部70に対して回転軸68を中心に回転するとともに、湾曲板64の他端部64Bが可動軸受け部74に対して回転軸72を中心に回転する。この際、可動軸受け部74が、ガイドレール78に沿って架台本体14側(矢印S1側)へスライドする。
これにより、アクチュエータ本体62の頂部62Mが連結ベース26側へ移動し、連結ユニット80を介して連結ベース26を載置台22側へ押圧する。つまり、アクチュエータ本体62の頂部62Mから連結ユニット80を介して連結ベース26に、載置台22側へ向かう制振力F1が付与される。
一方、図3(B)に示されるように、アクチュエータ制御部96が圧電素子66に対して負の電圧を印加すると、圧電素子66が収縮し、湾曲板64の湾曲変形が復元する。この湾曲板64の復元に伴い、湾曲板64の一端部64Aが固定軸受け部70に対して回転軸68を中心に回転するとともに、湾曲板64の他端部64Bが可動軸受け部74に対して回転軸72を中心に回転する。この際、可動軸受け部74が、ガイドレール78に沿って連結ベース26側(矢印S2側)へスライドする。
これにより、アクチュエータ本体62の頂部62Mが架台本体14側へ移動し、連結ユニット80を介して連結ベース26を架台本体14側へ引き込む。つまり、アクチュエータ本体62の頂部62Mから連結ユニット80を介して連結ベース26に、架台本体14側へ向かう制振力F2が付与される。
このように載置台22の振動、あるいは除振対象物24の振動に応じて、アクチュエータ本体62の頂部62Mから連結ベース26に制振力F1,F2を付与することにより、載置台22及び除振対象物24の振動が低減される。
また、圧電素子66の伸縮によって湾曲板64の曲率を変化させることにより、載置台22を制振する制振力F1,F2を効率的に得ることができる。
さらに、アクチュエータ60は、連結ユニット80を介して連結ベース26と連結されており、圧電素子66の伸縮に伴って架台本体14に対して連結ベース26を押し引きする(矢印F1,F2方向)。これにより、本実施形態では、アクチュエータによって連結ベース26を片側から押すだけの場合と比較して、載置台22及び除振対象物24の振動をより効率的に低減することができる。
しかも、アクチュエータ60は、連結ベース26の片側(下側)にのみ設置される。これにより、制振装置50の小型化を図ることができる。
ところで、アクチュエータ60と連結ベース26とを連結ユニット80を介して連結すると、架台12(設置面18)の振動が、アクチュエータ60及び連結ユニット80を介して連結ベース26に伝達される可能性がある。
これに対して本実施形態では、図5に示されるように、連結ユニット80の他端側連結部80Bには、軸部材82と、一対のナット90と、一対の弾性体94とが設けられている。軸部材82は、連結ベース26の貫通孔32に、当該貫通孔32の内周面32Aと非接触状態で挿入されている。これにより、架台12(設置面18)の振動が、軸部材82を介して連結ベース26に伝達されることが抑制される。
また、一対のナット90は、連結ベース26の両側に配置されており、一対のワッシャ92を介して軸部材82に締め込まれている。この一対のナット90によって連結ベース26を両側から把持することにより、連結ベース26に連結ユニット80が連結(固定)されている。
ここで、本実施形態では、一対のナット90と連結ベース26との間に、弾性体94がそれぞれ設けられている。これにより、一対のナット90の各々から連結ベース26に伝達される振動が、一対の弾性体94によって低減(吸収)される。したがって、架台12(設置面18)から、一対のナット90を介して連結ベース26に伝達される振動が低減される。
このように本実施形態では、一対のナット90によって連結ユニット80を連結ベース26に連結しつつ、一対のナット90の各々から連結ベース26に伝達される振動を低減することができる。したがって、載置台22及び除振対象物24の振動がさらに低減される。
また、本実施形態では、軸部材82に対する一対のナット90の締め込み量によって、弾性体94の剛性を容易に調整することができる。
次に、比較例と対比しながら、本実施形態に係るアクティブ除振台10の除振性能について説明する。
図6には、アクティブ除振台が設置される設置面の振動の振動数と、アクティブ除振台の載置台の振幅倍率との関係が示されている。なお、振幅倍率とは、設置面の振動振幅に対する載置台の振動振幅の比であり、その値が1未満の場合、載置台の振動が低減(除振)されたことを意味する。
図6には、比較例1,2に係るアクティブ除振台のグラフC1,C2と、本実施形態に係るアクティブ除振台10のグラフEが示されている。比較例1に係るアクティブ除振台は、制振装置50を備えない点で、本実施形態に係るアクティブ除振台10と相違している。また、比較例2に係るアクティブ除振台は、連結ベース26と一対のナット88との間に弾性体94が配置されておらず、連結ベース26に一対のナット88が接触される点で、本実施形態に係るアクティブ除振台10と相違している。
グラフE,C2から分かるように、本実施形態に係るアクティブ除振台10の除振性能は、比較例2に係るアクティブ除振台の除振性能よりも優れていることが分かる。これは、本実施形態に係るアクティブ除振台10では、連結ベース26と一対のナット88との間に介在する弾性体94によって、設置面18から載置台22に伝達される振動が低減(吸収)されたためと考えられる。
なお、グラフC1から分かるように、比較例1に係るアクティブ除振台の除振性能が最も優れている。これは、比較例1は、本実施形態における制振装置50を備えておらず、本実施形態に係るアクティブ除振台10よりも設置面から載置台への振動の伝達経路が少ないためと考えられる。
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
上記実施形態では、湾曲板64の片面に圧電素子66を設けたが、圧電素子66は、湾曲板64の両面に設けても良い。
また、図7(A)及び図7(B)に示されるように、圧電素子66は、平板状の基材100の表面に設けても良い。具体的には、図7(A)に示される変形例では、一対の基材100が略三角形状に連結されている。この一対の基材100の一端部100Aは、架台本体14に回転可能に支持(ピン支持)されている。
一方、一対の基材100の他端部100B同士は、互いに回転可能に接合(ピン接合)されている。この一対の基材100の表面には、圧電素子66がそれぞれ設けられている。なお、一対の基材100の他端部100Bは、図示しない連結ユニットを介して連結ベースに連結されている。
これにより、例えば、二点鎖線で示されるように、圧電素子66の伸長(矢印K方向)に伴って一対の基材100がそれぞれ伸長すると、連結ベース26(図2参照)を載置台22側へ押圧する制振力F1が発生する。一方、圧電素子66の収縮に伴って一対の基材100がそれぞれ収縮すると、連結ベース26を架台本体14側へ引き込む制振力F2が発生する。これにより、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、図7(B)に示される変形例では、1枚の基材100の表面に圧電素子66が設けられている。この変形例では、例えば、二点鎖線で示されるように、圧電素子66の伸長に伴って基材100が伸長(矢印K方向)すると、連結ベース26(図2参照)を載置台22側へ押圧する制振力F1が発生する。一方、圧電素子66の収縮に伴って、基材100が収縮すると、連結ベース26を架台12側へ引き込む制振力F2が発生する。これにより、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、例えば、図8に示される変形例では、架台本体14に第1アクチュエータ110が設けられており、連結ベース26に第2アクチュエータ120が設けられている。第1アクチュエータ110及び第2アクチュエータ120は、湾曲板64及び圧電素子66をそれぞれ有している。
ここで、第1アクチュエータ110は、弾性体130を介して第2アクチュエータ120に連結されている。これにより、架台本体14から第1アクチュエータ110及び第2アクチュエータ120を介して連結ベース26に伝達される振動が、弾性体130によって吸収される。したがって、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、弾性体130は、第1アクチュエータ110及び第2アクチュエータ120の少なくとも一方に固定されていれば良い。また、図8に示される変形例では、架台本体14が第1部材となり、第2アクチュエータ120が第2部材となる。また、第1アクチュエータ110がアクチュエータとなる。
また、上記実施形態では、連結ユニット80の他端側連結部80Bに弾性体94を設けたが、上記実施形態はこれに限らない。弾性体は、連結ユニット80の一端側連結部80Aに設けても良い。また、弾性体は、固定軸受け部70と架台本体14との間や、傾斜台76と架台本体14との間に設けても良い。つまり、弾性体は、アクチュエータ60と第1部材としての架台本体14との間、及びアクチュエータ60と第2部材としての連結ベース26との間の少なくとも一方に介在させることができる。
また、上記実施形態では、一対の把持部材としての一対のナット88によって軸部材82が連結ベース26に連結されるが、上記実施形態はこれに限らない。一対の把持部材としては、例えば、軸部材82に固定されるクリップ等であっても良い。
また、上記実施形態では、アクチュエータ60が連結ユニット80を介して連結ベース26に連結されるが、連結ユニット80の構成は、適宜変更可能である。また、連結ユニット80を省略し、アクチュエータ60を弾性体を介して連結ベース26に連結しても良い。
また、上記実施形態では、アクチュエータ60が連結ベース26に連結されるが、上記実施形態はこれに限らない。アクチュエータ60を連結ベース26に連結せずに、弾性体を介して連結ベース26に接触させても良い。この場合、弾性体は、連結ベース26及びアクチュエータ60の一方に固定される。
また、上記実施形態では、アクチュエータ60が湾曲板64及び圧電素子66によって構成されるが、湾曲板64を省略し、圧電素子によってアクチュエータを構成しても良い。
また、上記実施形態では、制振装置50が、載置台22の上下方向の振動を低減するように制振力F1,F2を発揮するが、上記実施形態はこれに限らない。例えば、図1に示される制振装置50を90度回転させ、載置台22の横方向(水平方向)の振動を低減するように、制振装置50に制振力を発揮させても良い。
また、上記実施形態では、第1部材としての架台本体14と、第2部材としての連結ベース26とが上下方向に対向するが、上記実施形態はこれに限らない。第1部材と第2部材とは、横方向(水平方向)や斜め方向に対向しても良い。この場合、第1部材と第2部材との間に制振装置50が適宜設置される。
また、上記実施形態では、弾性支持部材20が空気ばねとされるが、上記実施形態はこれに限らない。弾性支持部材としては、例えば、天然ゴムや剛性ゴム、コイルスプリング等であって良い。また、上記実施形態では、弾性支持部材20がアクティブ制御されるが、弾性支持部材は、アクティブ制御されなくても良い。つまり、上記実施形態に係る制振装置50は、パッシブ除振台にも適用可能である。
また、上記実施形態に係る制振装置50は、除振台に限らず、例えば、防振装置等にも適宜強可能である。さらには、上記実施形態に係る制振装置50は、第1部材に対して相対変位する種々の第2部材に適用可能である。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、一実施形態及び各種の変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
14 架台本体(第1部材)
26 連結ベース(第2部材)
50 制振装置
60 アクチュエータ
64 湾曲板
66 圧電素子
82 軸部材
90 ナット(一対の把持部材)
94 弾性体
110 第1アクチュエータ(アクチュエータ)
130 弾性体

Claims (3)

  1. 第1部材と相対変位する第2部材を制振する制振装置であって、
    圧電素子を有し、前記第1部材に支持されるとともに前記第2部材に連結され、前記圧電素子の伸縮に伴って前記第1部材に対して前記第2部材を押し引きし、前記第2部材に制振力を付与するアクチュエータと、
    前記アクチュエータと前記第1部材との間、及び前記アクチュエータと前記第2部材との間の少なくとも一方に介在するゴムからなる弾性体と、
    を備え、
    前記アクチュエータは、前記第1部材と前記第2部材との間に配置されるとともに、該第2部材側に凸状に湾曲された湾曲板を有し、
    前記圧電素子は、前記湾曲板の表面に設けられ、伸縮に伴って前記湾曲板の曲率を変化させる、
    制振装置。
  2. 前記アクチュエータは、前記第2部材の片側にのみ配置される、
    請求項1に記載の制振装置。
  3. 前記アクチュエータに設けられ、前記第2部材を貫通する軸部材と、
    前記第2部材の両側に配置され、前記軸部材にそれぞれ固定される一対の挟持部材と、
    を備え、
    前記弾性体は、前記第2部材と前記一対の挟持部材との間にそれぞれ設けられる、
    請求項1又は請求項2に記載の制振装置。
JP2016111099A 2016-06-02 2016-06-02 制振装置 Active JP6735606B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016111099A JP6735606B2 (ja) 2016-06-02 2016-06-02 制振装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016111099A JP6735606B2 (ja) 2016-06-02 2016-06-02 制振装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017215029A JP2017215029A (ja) 2017-12-07
JP6735606B2 true JP6735606B2 (ja) 2020-08-05

Family

ID=60576681

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016111099A Active JP6735606B2 (ja) 2016-06-02 2016-06-02 制振装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6735606B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019121688A (ja) * 2018-01-05 2019-07-22 株式会社ニューフレアテクノロジー 制振システム及び、その制振システムを備える光学装置
CN108613705A (zh) * 2018-07-11 2018-10-02 刘喃喃 一种用于区域环境监测的物联网机器人
JP7166865B2 (ja) * 2018-10-01 2022-11-08 株式会社ニューフレアテクノロジー 荷電粒子ビーム装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5838174Y2 (ja) * 1980-05-06 1983-08-29 東京建装株式会社 防振支承装置
JPH047749U (ja) * 1990-05-09 1992-01-23
JP2936989B2 (ja) * 1993-12-28 1999-08-23 日立プラント建設株式会社 アクティブ型除振装置
JP4714121B2 (ja) * 2006-10-13 2011-06-29 日本車輌製造株式会社 アクティブ制振装置
JP5199133B2 (ja) * 2009-01-14 2013-05-15 株式会社竹中工務店 載置台の支持装置
JP5820621B2 (ja) * 2010-06-09 2015-11-24 株式会社竹中工務店 載置台の振動抑制装置及び載置台の振動抑制方法
JP5995575B2 (ja) * 2012-07-20 2016-09-21 株式会社竹中工務店 振動抑制装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017215029A (ja) 2017-12-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6735606B2 (ja) 制振装置
WO2012053202A1 (ja) タッチパネル装置
US8186490B2 (en) Pushing force deviating interface for damping mechanical vibrations
JP6254707B2 (ja) 磁石を用いた振動低減装置
US10965223B2 (en) Ultrasonic motor with thermal compensation platform
CN109890517B (zh) 用于产生触觉反馈的设备和电子仪器
JP5090293B2 (ja) 衝撃緩衝構造
JP5199133B2 (ja) 載置台の支持装置
JP5995575B2 (ja) 振動抑制装置
CN112984044B (zh) 精密设备搭载用除振装置
JP6765849B2 (ja) 振動型アクチュエータ及び電子機器
JP2019126220A5 (ja)
US5831370A (en) Vibration actuator
CN110007418B (zh) 减振系统以及具备该减振系统的光学装置
JP2002321700A (ja) 衛星構体パネルの制振方法及び制振装置
JP3587313B2 (ja) 除振装置
JP2016178782A (ja) 容量性アクチュエータモータ、容量性アクチュエータ、及び、容量性アクチュエータユニット
JP5153583B2 (ja) 駆動装置
JP4654884B2 (ja) 多自由度超音波モータ
JP2007270898A (ja) 除振装置及び除振方法
JP2009168246A (ja) 能動減衰型の軸受装置
JP2000314442A (ja) アクティブ制振装置
JPH10196716A (ja) アクティブ除振装置
JP6030016B2 (ja) アクチュエータ
JP6393514B2 (ja) 変位抑制装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190325

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200204

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200316

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200707

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200714

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6735606

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150