JP6734603B1 - 経口組成物 - Google Patents

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【課題】本発明は、嗜好性に優れると共に、優れた抗肥満効果、体脂肪低減効果を有する組成物を提供することを目的とする。【解決手段】葛花処理物並びにタンパク質を含有する経口組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、葛花処理物並びにタンパク質を含有する経口組成物に関する。
近年、健康に対する関心の高まり等を背景に、種々の健康食品の開発が行われており、健康食品に用いられる様々な素材の研究が行われている。
例えば、葛花処理物には肌質改善効果や血流改善効果があることが知られ、サプリメント等の健康食品に配合されている(特許文献1、2参照)。しかしながら、タンパク質等の原料との組み合わせに関しては十分に研究がなされていなかった。
特開2006−111541号公報 特開2006−249071号公報
本発明の課題は、葛花処理物並びにタンパク質を含有する経口組成物を提供することにある。
本出願人は、上記課題を解決するために、種々の物質について鋭意検討を積み重ねたところ、驚くべきことに、葛花処理物並びにタンパク質を含有することにより、嗜好性に優れた経口組成物が得られること、さらに、タンパク質としてホエイタンパク質を含有することにより、格段に優れた嗜好性に優れた経口組成物が得られることを見出した。また、本出願人は、得られた経口組成物について鋭意検討を積み重ねたところ、驚くべきことに、優れた体脂肪低減効果を示すことを見出した。本発明は、かかる知見に基づき、完成された発明である。
本発明の概要は、以下の通りである。
<1>葛花処理物並びにタンパク質を含有することを特徴とする経口組成物。
<2>タンパク質が乳由来タンパク質、ホエイタンパク質、カゼインタンパク質、鶏由来タンパク質、豚由来タンパク質、牛由来タンパク質、小麦由来タンパク質、大豆由来タンパク質、米由来タンパク質、エンドウ豆由来タンパク質のいずれか1種以上であることを特徴とする<1>に記載の経口組成物。
<3>組成物中のタンパク質含有量が15質量%以上である、<1>又は<2>に記載の経口組成物。
<4>抗肥満用である、<1>〜<3>のいずれかに記載の経口組成物。
<5>体脂肪低減用である、<1>〜<3>のいずれかに記載の経口組成物。
<6>脂肪燃焼促進用である、<1>〜<3>のいずれかに記載の経口組成物。
<7>脂肪蓄積抑制用である、<1>〜<3>のいずれかに記載の経口組成物。
本発明の経口組成物は、嗜好性に優れるものである。また、本発明の経口組成物は脂肪蓄積抑制効果及び脂肪燃焼効果を有することから、優れた抗肥満効果、体脂肪低減効果が期待できる。
実施例及び比較例における脂肪蓄積量の測定結果を示す。 実施例及び比較例におけるUcp1遺伝子発現量の測定結果を示す。
以下、本発明を詳細に説明する。
[1.葛花処理物]
本発明は、葛花処理物を必須成分とする。葛植物は、マメ科クズ属のつる性多年生植物であり、日本、中国、台湾、東南アジアなどに分布することが知られている。葛植物の種類としては、プエラリア・トムソニイ(Pueraria thomsonii)、プエラリア・ロバータ(Pueraria lobata)、プエラリア・スンバーギアナ(Pueraria thunbergiana)等が挙げられる。本発明においては、葛植物のどのような種のものを用いてもよく、特に制限はないが、体脂肪低減効果や血流改善効果、美肌効果が知られているプエラリア・トムソニイ(Pueraria thomsonii)を用いることが好ましい。また、本発明で用いる葛花処理物の原料である葛花は、花部の一部又は全体であればよく、いかなる開花の段階で採集された葛花であってもよいが、全開する前の蕾の段階で採集された葛花であることが好ましい。
本発明の葛花処理物は、粉砕物、搾汁、抽出物等の処理物を使用することができる。粉砕物としては、粉末、顆粒等が挙げられる。搾汁や抽出物は、液状であってもよいが、ペースト状や乾燥粉末として用いることもできる。抽出物は、適当な溶媒を用いて抽出することにより得ることができ、使用できる溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、1,3−ブチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、酢酸、酢酸エチル、エーテル、ヘキサン、またはこれらの混合溶媒が挙げられる。本発明においては、抗肥満効果や体脂肪低減効果、嗜好性の観点から、水、メタノール、エタノール、又はこれらの混合溶媒を使用することが好ましく、水を使用することが特に好ましい。抽出の際の温度は、室温から抽出溶媒の沸点以下の温度まで、適宜調整することができる。例えば、水を使用する場合は抽出効率の観点から、抽出温度は50℃以上が好ましく、60℃以上がより好ましく、70℃以上が特に好ましい。本発明においては、市販品を使用することができる。
本発明の経口組成物における葛花処理物の含有量は特に制限はないが、優れた抗肥満効果や体脂肪低減効果、嗜好性改善効果をもたらす点から、0.01質量%以上が好ましく、より好ましくは0.05質量%以上であり、特に好ましくは0.1質量%以上である。また、30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましく、20質量%以下が特に好ましい。
[2.タンパク質]
本発明は、葛花処理物に加えてタンパク質を必須成分とする。本発明で用いられるタンパク質としては、動物性タンパク質、植物性タンパク質、又はこれらの組み合わせを使用することができる。動物性タンパク質としては、例えば、乳由来タンパク質、ホエイタンパク質(乳清)、カゼインタンパク質、鶏卵、卵白などの卵タンパク質、魚由来タンパク質、貝由来タンパク質、鶏由来タンパク質、豚由来タンパク質、牛由来タンパク質、シルクプロテイン、コラーゲンが挙げられる。植物性タンパク質としては、例えば、小麦由来タンパク質、大豆由来タンパク質、米由来タンパク質、はと麦由来タンパク質、カラス麦由来タンパク質、とうもろこし由来タンパク質、エンドウ豆由来タンパク質、そら豆由来タンパク質等の穀類由来タンパク質、アーモンド由来タンパク質、ジャガイモ由来タンパク質、芋カス等の芋類由来タンパク質、麻の実由来タンパク質、クランベリー由来タンパク質、藻類由来タンパク質が挙げられる。本発明においては、乳由来タンパク質、ホエイタンパク質、カゼインタンパク質、鶏由来タンパク質、豚由来タンパク質、牛由来タンパク質、小麦由来タンパク質、大豆由来タンパク質、米由来タンパク質、エンドウ豆由来タンパク質が好ましく、乳由来タンパク質、ホエイタンパク質、カゼインタンパク質、小麦由来タンパク質、大豆由来タンパク質、米由来タンパク質がより好ましく、抗肥満効果、体脂肪低減効果、嗜好性の観点から、ホエイタンパク質、大豆由来タンパク質が特に好ましい。なお、本発明に用いるタンパク質は加水分解されたもの(ペプチド)や濃縮物(コンセントレート)、高純度物(アイソレート)であってもよい。また、本発明においては賦形剤等のタンパク質以外の成分を含むタンパク質含有原料を使用することもできる。
本発明の経口組成物におけるタンパク質の含有量は特に制限はないが、優れた体脂肪低減効果、抗肥満効果や体脂肪低減効果、嗜好性改善効果をもたらす点から、5質量%以上が好ましく、より好ましくは10質量%以上であり、特に好ましくは15質量%以上であり、とりわけ20質量%以上である。また、95質量%以下が好ましく、90質量%以下がより好ましく、85質量%以下が特に好ましい。また、使用する原料中のタンパク質含有量は30質量%以上が好ましく、より好ましくは40質量%以上であり、抗肥満効果や体脂肪低減効果、並びに嗜好性の観点から、特に好ましくは50質量%以上である。組成物中のタンパク質分析方法としては、経口組成物の分析で一般的に用いられる方法が採用され、例えば、燃焼法、ケルダール法、紫外吸収法、Biuret法、Bradford法、Lowry法、BCA法、アミノ酸組成に基づくタンパク質量の算出(アミノ酸分析による算出)が挙げられる。
本発明の経口組成物の1日の使用量は特に限定されず、使用態様や使用者の使用内容などに応じて適宜設定され得るが、例えば、使用者の体重を基準として、1〜6000mg/kgであり、好ましくは5〜4000mg/kgであり、より好ましくは10〜3000mg/kgであり、抗肥満効果、体脂肪低減効果、嗜好性の観点から、さらに好ましくは10〜2000mg/kgである。本発明の経口組成物の1回の使用量についても同様に特に限定されず、例えば、使用者の体重を基準として、0.5〜3000mg/kgであり、好ましくは1〜2000mg/kgであり、抗肥満効果、体脂肪低減効果、嗜好性の観点から、より好ましくは5〜1000mg/kgである。
また、本発明の経口組成物の1日の使用量は特に限定されず、例えば、0.1〜300g、好ましくは0.5〜200g、抗肥満効果、体脂肪低減効果、嗜好性の観点から、特に好ましくは1〜150gとすることができる。本発明の経口組成物の1回の使用量は、例えば、0.1〜100g、好ましくは0.5〜80g、抗肥満効果、体脂肪低減効果、嗜好性の観点から、より好ましくは1〜60gとすることができる。
本発明の経口組成物における葛花処理物とタンパク質の配合比は特に限定されないが、葛花処理物:タンパク質=1:0.01〜800が好ましく、より好ましくは1:0.05〜400であり、抗肥満効果、体脂肪低減効果、嗜好性の観点から、特に好ましくは1:0.1〜300である。
本発明の経口組成物は、葛花処理物、タンパク質のみを含むものであってもよいし、上記2成分に加えて、その他の成分を含んでもよい。その他の成分としては、例えば、ビタミン、ミネラル等の栄養成分、種々の賦形剤、結合剤、滑沢剤、安定剤、希釈剤、増量剤、増粘剤、乳化剤、着色料、香料、甘味料、添加剤などを挙げることができる。その他の成分の含有量は、本発明の経口組成物の利用形態などに応じて適宜選択することができる。
本発明の経口組成物は、抗肥満効果、体脂肪低減効果を得ることを目的とした種々の形態で利用され得る。
本発明の組成物は、抗肥満、体脂肪低減、脂肪蓄積抑制、脂肪燃焼、ダイエットの用途に用いられる点において、製品として他の製品と区別できるものであればよく、例えば、脂肪燃焼の機能がある旨の表示とは、肥満が気になる方に、お腹まわりが気になる方に、体重が気になる方に、お腹の脂肪(内臓脂肪と皮下脂肪など)が気になる方に、などのように体脂肪を気にする対象者に訴えかける表示や、体重を減らすのを助ける、お腹の脂肪(内臓脂肪と皮下脂肪など)を減らすのを助ける、ウエスト周囲径を減らすのを助ける、肥満解消をサポートする、ダイエットをサポートする、脂肪を消費しやすくする、脂肪を燃焼しやすくする、脂肪の消費を助ける、脂肪の燃焼を助ける、脂肪の分解を促進する、脂肪を分解しやすくする、脂肪の分解を助ける、などのように体の脂肪を低減するのに役立つことを表示するものをいう。
本発明の経口組成物の形態は特に限定されず、任意の形態とすることができる。例えば、経口的な使用に適した形態、具体的には、粉末状、粒状、顆粒状、錠状、液状、ペースト状、ハードカプセルやソフトカプセルのようなカプセル状、カプレット状、タブレット状などの各形態が挙げられる。
本発明の経口組成物の包装形態は特に限定されず、剤形などに応じて適宜選択できるが、例えば、PTPなどのブリスターパック;ストリップ包装;ヒートシール;アルミパウチ;プラスチックや合成樹脂などを用いるフィルム包装;バイアルなどのガラス容器;アンプルなどのプラスチック容器などが挙げられる。
本発明の経口組成物は、粉末状(粉末、顆粒などの粉の形態)であって、水と混合した混合物を経口的に使用する形態であると、腐敗を防ぎ長期保存に適することから好ましい。また本発明の経口組成物が粉末状やタブレット状などの固体の形態である場合、上述したように、これを水と混合して液状体となし、経口的に使用することができるが、使用者の好みなどに応じて、固体のまま経口的に使用してもよい。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の課題を解決し得る限り、本発明は種々の態様をとることができる。
1.官能評価(1)
[被験物質]
被験物質として、以下の物質を使用した。
・葛花処理物:葛花の熱水抽出物の乾燥粉末を用いた。
・タンパク質:牛乳中の生乳タンパクを限外濾過により製造したホエイプロテイン(乾燥重量中のタンパク質含有量93%)を用いた。
・デキストリン:食品素材として市販されている原料を用いた。
[被験物質の調製]
下記表1の配合を有する粉末状の経口組成物を調製した。表1の被験物質各2gを、水300mLと混合して試験サンプルを得た。
[サンプルの評価]
被験者として、健常な成人5名を無作為に選出した。これらの被験者5名に対し、下記表2の評価項目について、アンケートを実施し、官能評価を行った。具体的には、比較例1を基準(0点)として他のサンプルを比較し、それぞれ−3点(悪い)〜+3点(良い)の7段階で点数をつけた。
各サンプルについて、被験者の点数の平均点を算出した。結果を表3に示す。
表3に示すように、葛花処理物を配合した実施例1及び2は、比較例1と比べて摂取時の乳臭さ、口当たり、摂取後の後味の生臭さ、乳臭さを改善するとともに、美味しさ、コク、味の濃さに優れることから、嗜好性に優れた組成物であることがわかった。
2.官能評価(2)
[被験物質]
官能評価(1)と同じ原料を用いた。
[被験物質の調製]
下記表1の配合を有する粉末状の経口組成物を調製した。表4の被験物質各22gを、水300mLと混合して試験サンプルを得た。
[サンプルの評価]
表4のサンプルについて、比較例2を基準(0点)として他のサンプルを比較した以外は、官能評価(1)と同様の方法にて評価を行った。各サンプルについて、被験者の点数の平均点を算出した。結果を表5に示す。
表5に示すように、葛花処理物を配合した実施例3及び4は、比較例2と比べて摂取時の乳臭さ、口当たり、摂取後の後味の生臭さ、乳臭さを改善するとともに、おいしさ、コク、味の濃さに優れることから、嗜好性に優れた組成物であることがわかった。
3.脂肪蓄積抑制効果の評価
[被験物質]
被験物質として、以下の物質を使用した。
・葛花処理物:葛花の熱水抽出物の乾燥粉末を用いた。
・タンパク質:牛乳中の生乳タンパクを限外濾過により製造したホエイプロテイン(乾燥重量中のタンパク質含有量94%)を用いた。
[被験物質の調製]
葛花処理物又はホエイプロテインをそれぞれ10%DMSO含有DMEMに溶解し、DMEMでDMSOの濃度がすべて1%となるよう希釈し、1600μg/mLに調整した。実施例5に関しては、調製したサンプルを1:1で混合したものを使用した。細胞への添加時に3mMオレイン酸-2%BSA溶液含有DMEMとサンプル溶液を等量に添加した。下記試験に用いた被験物質の含有量は表6のとおりである。
[脂肪蓄積抑制効果の評価]
(1)細胞培養
37℃、5%CO2インキュベーター内で、75cm2フラスコを用いて、ヒト肝癌由来細胞(HepG2)を10%FBS-DMEMにより培養した。トリプシン処理により浮遊させた細胞を、75cm2フラスコから96wellプレートの各wellに2×104cells/wellの細胞密度で播種した。37℃、5%CO2インキュベーター内で24時間培養した後、サンプルを添加した。サンプル添加24時間後に脂肪滴の染色を行った。
(2)細胞内脂肪滴の染色
培養後の細胞に、サンプル100μLと等量の10%ホルマリン溶液を添加し、遮光して10分間室温で静置した。ホルマリン液を除去し、新たに10%ホルマリン溶液を100μL/wellで細胞に添加し、遮光して10分間室温で静置し、細胞を固定した。ホルマリン溶液を除去し、PBSにて1回洗浄した。60%イソプロパノール-オイルレッド溶液を50μL/wellで細胞とblank のwellに添加し、遮光して30分間室温で静置して脂肪滴を染色した。染色液を除去し、60%イソプロパノールを100μL/well添加した。60%イソプロパノールを除去し、PBSで2回洗浄した。100%イソプロパノールを細胞とブランクのwellに50μL/well添加し、10分間ほど振とうして染色液を抽出した。染色液が抽出されたイソプロパノール液の520、650nmにおける吸光度を測定した。
(3)タンパク質定量方法
37℃のヒーター上に静置してプレート内のイソプロパノールを完全に揮発させ、除去した。イソプロパノール除去後、96wellプレートにPBSを10μL/wellに入れ、-80℃のフリーザーで完全に凍結するまで静置した。フリーザーから96wellプレートを取り出し、室温にて完全に融解するまで静置した。プロテインアッセイBCAキットの反応溶液を150μL/wellで添加した。プレートシェーカーにて軽く振とうした後、37℃で30分間インキュベートした。インキュベート後、上清を120μL/wellで採取し、別の96wellプレートに移した。562nmにおける吸光度を測定した。
(4)データ解析
得られたデータをもとにタンパク質当たりの脂肪蓄積量を算出した。
〔(Data 520nm-Data 650nm)-(Blank Data 520nm-Blank Date 650nm)〕/〔タンパク質濃度〕
タンパク質濃度は、Standardの吸光度から検量線(y=Ax+B)を引き、タンパク質濃度を算出した。
Data 520nm:サンプル添加ウェルのオイルレッド染色後の520nmにおける吸光度の値
Data 650nm:サンプル添加ウェルのオイルレッド染色後の650nmにおける吸光度の値
Blank Data 520nm:Blankウェルのオイルレッド染色後の520nmにおける吸光度の値
Blank Data 650nm:Blankウェルのオイルレッド染色後の650nmにおける吸光度の値
1.5mMオレイン酸のみを添加した比較例3を基準(100)とし、比較例及び実施例の値を算出した。結果を図1に示す。
図1より、葛花処理物及びタンパク質を組み合わせた実施例5は、葛花処理物単独である比較例4と比べて11%、タンパク質単独である比較例5と比べて34%低く、脂肪を蓄積しにくいこととがわかる。このことから、本発明の経口組成物は、優れた脂肪蓄積抑制効果を有することから、抗肥満効果、体脂肪低減効果を有するものであることがわかる。
4.脂肪燃焼効果の評価
[被験物質]
・葛花処理物:葛花の熱水抽出物の乾燥粉末を用いた。
・タンパク質:牛乳中の生乳タンパクを限外濾過により製造したホエイプロテイン(乾燥重量中のタンパク質含有量94%)を用いた。
[被験物質の調製]
葛花処理物又はホエイプロテインをDMSOに溶解し、分化維持培地でDMSOの濃度がすべて0.5%となるよう希釈し、1000μg/mLに調製した。実施例5に関しては調製したサンプルを1:1で混合したものを使用した。下記試験に用いた被験物質の含有量は表7のとおりである。
[UCP1遺伝子発現量の測定]
(1)ラット褐色脂肪前駆細胞(コスモ・バイオ製)をコラーゲンコートした24ウェルプレートに3.0×104cells/wellとなるように播種し、37℃、5%CO2インキュベーター内で、48時間培養した。
(2)培地を除去後、分化誘導培地(コスモ・バイオ製)を500μL/well添加し、37℃、5%CO2インキュベーター内で48時間培養した(褐色脂肪細胞への分化を誘導した)。
(3)培地を除去後、増殖培地(コスモ・バイオ製)で2回洗浄し、被験物質含有の分化維持培地(コスモ・バイオ製)を500μL/well 添加し、37℃、5%CO2インキュベーター内で96時間培養した。
(4)培地を除去後、被験物質含有の分化維持培地を500μL/well添加し、37℃、5%CO2インキュベーター内でさらに48時間培養した。
(5)培地を除去後、PBSで2回洗浄し、RNeasy Mini Kit(QIAGEN製)を用いてRNAを回収し、ReverTra Ace(R)qPCR RT Master Mix(TOYOBO製)を用いてcDNAを合成した。
(6)得られたcDNAを鋳型として、Ucp1遺伝子のプライマー(QIAGEN製)を用いて、Rotor-Gene SYBR Green PCR Kit(QIAGEN製)により定量リアルタイムPCRを行い、Ucp1遺伝子のmRNA発現量を測定した。内在性コントロールとして、Gapdhのプライマー(QIAGEN製)を用いて、GapdhのmRNA発現量を測定した。結果を図2に示す。
UCP1遺伝子は脂肪燃焼効果に関与することが知られている。図2より、UCP1遺伝子発現量は、葛花処理物及びタンパク質を組み合わせた実施例6は、葛花処理物単独である比較例6と比べて2.5倍、タンパク質単独である比較例7と比べて1.9倍と非常に高いことがわかる。このことから、本発明の経口組成物は、優れた脂肪燃焼効果を有することから、抗肥満効果、体脂肪低減効果を有するものであることがわかる。
下記成分からなる顆粒剤を製造した。得られた顆粒剤は嗜好性に優れるものであり、同顆粒剤を1日3回、1回あたり5gを水に懸濁して摂取することで、優れた抗肥満効果、体脂肪低減効果が得られる。
下記成分からなる顆粒剤を製造した。得られた顆粒剤は嗜好性に優れるものであり、同顆粒剤を1日2回、1回あたり30gを水に懸濁して摂取することで、優れた抗肥満効果、体脂肪低減効果が得られる。
下記成分からなる粉末を製造した。得られた粉末は嗜好性に優れるものであり、同粉末を1日2回、1回あたり5gを水に懸濁して摂取することで、優れた抗肥満効果、体脂肪低減効果が得られる。
下記成分からなる顆粒剤を製造した。得られた顆粒剤は嗜好性に優れるものであり、同顆粒剤を1日2回、1回あたり30gを水に懸濁して摂取することで、優れた抗肥満効果、体脂肪低減効果が得られる。
下記成分からなる顆粒剤を製造した。得られた顆粒剤は嗜好性に優れるものであり、同顆粒剤を1日1回、1回あたり15gを水に懸濁して摂取することで、優れた抗肥満効果、体脂肪低減効果が得られる。
下記成分からなる錠剤を製造した。得られた錠剤は嗜好性に優れるものであり、同錠剤を1日4回、1回あたり10粒(1粒250mg)を摂取することで、優れた抗肥満効果、体脂肪低減効果が得られる。
下記成分からなるカプセル剤を製造した。カプセル剤を1日3回、1回あたり10粒(1粒300mg)を摂取することで、優れた抗肥満効果、体脂肪低減効果が得られる。
下記成分からなる顆粒剤を製造した。得られた顆粒剤は嗜好性に優れるものであり、同顆粒剤を1日3回、1回あたり20gを水に懸濁して摂取することで、優れた抗肥満効果、体脂肪低減効果が得られる。
本発明の経口組成物は、嗜好性に優れると共に、優れた抗肥満効果、体脂肪低減効果を有することから、産業上の有用性は高い。

Claims (2)

  1. 葛花処理物を含有する抗肥満用経口組成物であって、さらにホエイタンパク質を含有することを特徴とする抗肥満用経口組成物。
  2. 組成物中のタンパク質含有量が15質量%以上であることを特徴とする、請求項1に記載の抗肥満用経口組成物。
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