JP6733506B2 - 捩り振動低減装置 - Google Patents

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この発明は、入力されたトルクの変動(振動)に起因する捩り振動を低減させる振動低減装置に関するものである。
この種の装置の一例が特許文献1に記載されている。その装置は、動力源に接続された環状の支持部材と、支持部材の円周方向に一定の間隔で形成されたガイド孔と、各ガイド孔のそれぞれに配置された複数の質量体とを有している。質量体は支軸と、当該支軸の両端にそれぞれ取り付けられた一対の円板とによって構成されている。支持部材が回転すると、遠心力によってガイド孔の内壁面のうち支持部材の半径方向で外側の内壁面に質量体における支軸の外周面が押し付けられる。遠心力によって半径方向で外側の内壁面に各質量体が押し付けられている状態でトルクが変動すると、前記半径方向で外側の内壁面に沿って各質量体が転動しながら往復動する。それらの質量体の慣性トルクがトルクの変動に対して制振トルクとして作用し、トルクの変動が低減される。
特開2012−77827号公報
特許文献1に記載された装置では、質量体の往復動によってトルクの変動を低減するため、例えば、軸線方向で支持部材と質量体との間に抵抗が生じると、それらの間の抵抗力によって質量体のスムーズな往復動が阻害されてしまう可能性がある。そのため、装置の全体として振動減衰性能を向上させる点で改善の余地があった。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、回転体と該回転体に対して、トルクの変動によって相対回転する部材の往復運動もしくは振り子運動をスムーズに生じさせて振動減衰性能を向上させることができる捩り振動低減装置を提供することを目的とするものである。
この発明は、上記の目的を達成するために、トルクが入力されて回転する回転体と、前記回転体と同一軸線上に配置されて前記回転体に対して相対回転可能な慣性質量体と、前記回転体に対して前記回転体の半径方向には移動可能でかつ前記回転体の回転方向には一体となり、さらに前記回転体の半径方向に移動することにより前記慣性質量体に係合する複数の連結用質量部とを備えた捩り振動低減装置において、前記回転体の外周部に前記半径方向で外側に延びる一対のガイド壁部が設けられており、前記連結用質量部は、前記一対のガイド壁部の間に前記半径方向に移動可能に配置されており、前記連結用質量部と前記ガイド壁部との間でトルクを伝達する第1箇所に、遠心力によって前記半径方向で外側に前記ガイド壁部に沿って前記連結用質量部が移動することにる前記第1箇所における抵抗力を減じる軸受機構が設けられていることを特徴とするものである
この発明では、前記連結用質量部と前記慣性質量体との間でトルクを伝達する第2箇所に、前記連結用質量部と前記慣性質量体との相対回転による抵抗力を減じる他の軸受機構が設けられていてよい。
この発明では、前記第1箇所は、互いに接触することによってトルクを伝達する前記連結用質量部と前記ガイド壁部との少なくとも一方を含んでおり、前記軸受機構は、前記連結用質量部に一体に設けられていてよい。
この発明では、前記慣性質量体は、板厚方向に貫通するガイド孔を有し、かつ、前記回転体の軸線方向で前記回転体と互いに隣接して配置されており、前記連結用質量部は、前記軸線方向に互いに隣接して配置されている前記慣性質量体と前記回転体との間に亘って延びており、前記軸線方向での前記連結用質量部の一方の端部は前記一対のガイド壁部の間に配置され、他方の端部は前記ガイド孔に配置されており、前記軸受機構は、前記一方の端部に一体に設けられていてよい。
この発明によれば、回転体と同一軸線上であって回転体に対して相対回転可能に慣性質量体が配置されている。回転体と慣性質量体とは連結用質量部を介してトルク伝達可能に連結されている。連結用質量部は、回転体に対して回転体の半径方向には移動可能でかつ回転体の回転方向には一体となっており、また、回転体の半径方向に移動することにより慣性質量体に係合する。回転体と連結用質量部との間でトルクを伝達する第1箇所と、連結用質量部と慣性質量体との間でトルクを伝達する第2箇所との少なくともいずれか一方には、軸受機構が設けられている。回転体が回転して連結用質量部に遠心力が作用すると、連結用質量部は遠心力によって回転体の半径方向で外側に移動し、慣性質量体に係合する。トルクの変動がない場合には、回転体と連結用質量部と慣性質量体とが一体となって回転する。これに対してトルクが変動すると、回転体の回転に振動が生じる。また、連結用質量部の回転に振動が生じる。それに伴って、連結用質量部は慣性質量体に対して往復動し、慣性質量体は回転体に対して相対回転する。この場合において、第1箇所に軸受機構が設けられていれば、第1箇所つまり回転体と連結用質量部との相対回転による抵抗力を減じることができる。また、第2箇所に軸受機構が設けられていれば、第2箇所つまり連結用質量部と慣性質量体の相対回転による抵抗力を減じることができる。この発明では、第1箇所と第2箇所との少なくともいずれか一方に、軸受機構が設けられているため、回転体と連結用質量部との相対回転による抵抗力と、連結用質量部と慣性質量体との相対回転による抵抗力との少なくとも一方の抵抗力を減じることができる。その結果、回転体もしくは慣性質量体に対する連結用質量部の相対回転をスムーズにすることができる。これにより、回転体に対する慣性質量体の相対回転をスムーズにすることができるため、制振性能を向上することができる。また、第1箇所と第2箇所との少なくともいずれか一方に軸受機構が設けられていることにより、それらの間における摩耗を低減して装置の耐久性を向上することができる。
この発明の第1実施形態に係る捩り振動低減装置の一例を模式的に示す正面図である。 図1に示すII−II線に沿う断面図である。 この発明の第2実施形態に係る捩り振動低減装置の一例を模式的に示す断面図である。 この発明の第3実施形態に係る捩り振動低減装置の一例を模式的に示す断面図である。 この発明の第4実施形態に係る捩り振動低減装置の一例を模式的に示す正面図である。 この発明の第5実施形態に係る捩り振動低減装置の一例の一部を模式的に示す図である。 図4に示すVII−VIIに沿う断面図である。
(第1実施形態)
図1はこの発明の第1実施形態に係る捩り振動低減装置の一例を模式的に示す正面図であり、図2は図1に示すII−II線に沿う断面図である。この発明の第1実施形態に係る捩り振動低減装置1は、トルクが入力されて回転する回転体2と、回転体2と同一軸線上であってかつ互いに隣接して配置されていて錘に相当する慣性質量体3と、回転体2と慣性質量体3とをトルク伝達可能に連結する連結用質量部4とを備えている。捩り振動低減装置1は、回転体2に入力されるトルクが変動した場合に、回転体2に対して慣性質量体3を相対回転させ、慣性質量体3の慣性トルクによってトルクの変動を低減もしくは減衰するように構成されている。
先ず、慣性質量体3について説明する。慣性質量体3は、ここに示す例では、環状のプレートであって、中心部に回転体2の回転軸2Aが通される孔部3Aが形成されている。慣性質量体3の回転中心Oから同一の半径位置であって慣性質量体3の円周方向に一定の間隔で慣性質量体3を板厚方向に貫通するガイド孔5が形成されている。各ガイド孔5に連結用質量部4の少なくとも一部がそれぞれ配置される。各ガイド孔5は、入力トルクが変動した場合に連結用質量部4が所定の範囲で往復動できる適宜の形状および大きさに形成されている。例えば、ガイド孔5の形状は、図1に示す楕円形状であってもよく、あるいは単純な円形であってもよい。図1には、回転中心Oについて点対称となる位置に四つのガイド孔5を形成した例を示してあるが、回転中心Oについて点対称となる位置に少なくとも二つのガイド孔5を形成してもよい。要は、各連結用質量部4の重心の位置が上述した回転中心Oもしくは回転中心Oを通る軸線にほぼ一致していればよい。
ガイド孔5の内壁面のうち慣性質量体3の半径方向で外側の内壁面は、連結用質量部4の少なくとも一部が遠心力によって押し付けられかつトルク変動によって連結用質量部4が往復動させられる転動面6となっている。転動面6は、慣性質量体3の外径の曲率半径より小さい曲率半径の円弧面もしくは当該円弧面に近似した曲面となっている。第1実施形態では、転動面6に連結用質量部4が接触することにより、連結用質量部4と慣性質量体3との間でトルクが伝達される。この連結用質量部4と慣性質量体3との間でのトルクの伝達箇所がこの発明の実施形態における第2箇所に相当している。連結用質量部4と慣性質量体3との間でのトルクの伝達箇所を、以下の説明では、第2箇所P2と称する。連結用質量部4はトルクの変動によって転動面6に沿って往復動するため、第2箇所P2はトルク変動に応じて転動面6に沿って慣性質量体3の半径方向に変化する。なお、この転動面6に続いている両側の内壁面が各ガイド孔5を区画している境界面となっており、連結用質量部4はこれらの境界面を限度として、あるいは各境界面同士の間で転動する。
連結用質量部4は所定の質量を有するいわゆる遠心マスであって、円柱状に形成された大径部4Aと、大径部4Aと一体に形成されていて大径部4Aより外径の小さい小径部4Bとを備えている。第1実施形態では、大径部4Aはガイド孔5内に配置されている。連結用質量部4の軸線方向における大径部4Aの長さは慣性質量体3の板厚より長く設定されている。ガイド孔5に大径部4Aを配置すると、慣性質量体3の軸線方向にガイド孔5から小径部4Bは凸出する。小径部4Bは以下に説明するガイド部8に配置される。また、小径部4Bの外周部分には、第1ベアリング7が嵌め合わされている。第1ベアリング7は、例えば、インナーレース7Aとアウターレース7Bとを有するラジアル玉軸受やラジアルコロ軸受などであってよく、インナーレース7Aは小径部4Bの外周部分に嵌め合わされる。図1および図2には、第1ベアリング7の一例としてラジアル玉軸受を記載してある。なお、ラジアル玉軸受やラジアルコロ軸受に替えて、小径部4Bの外周部分に滑り軸受を嵌め合わせてもよい。上述したラジアル玉軸受、ラジアルコロ軸受、滑り軸受などがこの発明の実施形態における軸受機構に相当している。
次いで、回転体2について説明する。回転体2は、慣性質量体3と同一軸線上であって慣性質量体3と互いに隣接して配置されている。回転体2は円板状に形成されていて、回転体2の回転軸2Aは慣性質量体3の孔部3Aに通され、また、図示しないエンジンの出力軸に連結される。回転体2の直径は、ここに示す例では、遠心力によって各転動面6に押し付けられる各連結用質量部4に対して慣性質量体3の半径方向で内側から接触する円の直径より小さい直径に設計されている。
回転体2の外周面であってガイド孔5に対応する位置に、上述した連結用質量部4の小径部4Bが配置されるガイド部8がそれぞれ形成されている。ガイド部8は回転体2の外周面から半径方向で外側に延びた一対のガイド壁部8Aを備え、回転体2の回転方向で一対のガイド壁部8A同士の間の長さは、小径部4Bに嵌め合わされた第1ベアリング7の外径より僅かに大きく設定されている。すなわち、ガイド部8は、回転体2が回転した場合には、連結用質量部4と回転体2とが一体となって回転するように構成されている。言い換えれば、ガイド部8は、回転体2の回転方向には、回転体2に対する連結用質量部4の相対移動を抑制するように構成されている。また、回転体2の半径方向におけるガイド壁部8Aの端部は、慣性質量体3の外周縁より回転体2の半径方向で内側であって、かつ、転動面6より回転体2の半径方向で外側に位置している。すなわち、ガイド部8は、回転体2の半径方向で外側には開口しており、回転体2の半径方向で外側に向けてガイド孔5を限度として連結用質量部4が移動可能に構成されている。
上述した第1実施形態では、ガイド壁部8Aと連結用質量部4とが接触することによりこれら間でトルクが伝達される。これらガイド壁部8Aと連結用質量部4との間でのトルクの伝達箇所が、この発明の実施形態における第1箇所に相当している。ガイド壁部8Aと連結用質量部4との間でのトルクの伝達箇所を、以下の説明では、第1箇所P1と称する。連結用質量部4は遠心力によってガイド壁部8Aに沿って回転体2の半径方向に移動するため、第1箇所P1はトルクの変動に応じて回転体2の半径方向に変化する。なお、回転体2は、慣性質量体3とほぼ同じ外径の円板状に形成されていてもよい。この場合においては、回転体2におけるガイド孔5に対応する位置に、連結用質量部4が配置する貫通孔を形成する。当該貫通孔は、回転体2の回転方向には回転体2と連結用質量部4とが一体に回転し、半径方向にはガイド孔5を限度として連結用質量部4が移動可能に形成されていればよい。
次に、第1実施形態の捩り振動低減装置1の作用について説明する。図示しないエンジンのトルクが入力されて回転体2が回転すると、連結用質量部4の小径部4Bはガイド部8に配置されているため、連結用質量部4は回転体2と一体となって回転する。それに伴って連結用質量部4の大径部4Aとガイド孔5の内壁面のうち回転体2の回転方向で前方側の内壁面とが接触する。こうして連結用質量部4に押されて慣性質量体3が回転する。回転体2の回転数が上昇して連結用質量部4に作用する遠心力が大きくなると、遠心力によって連結用質量部4は回転体2の半径方向で外側に向けて移動する。連結用質量部4の大径部4Aは、転動面6における慣性質量体3の回転中心Oから最も離れた箇所に移動し、転動面6に押し付けられる。このように転動面6に連結用質量部4の大径部4Aが押し付けられている状態で回転体2に伝達されるトルクの変動がない場合には、第1実施形態の捩り振動低減装置1の全体が一体となって回転する。
これに対して、回転体2に入力されるトルクが変動すると、回転体2の回転に振動が生じ、それに伴って連結用質量部4の回転に振動が生じる。連結用質量部4の大径部4Aは、遠心力によって転動面6に押し付けられているため、転動面6に沿って転動する。こうして回転体2と連結用質量部4とに対して慣性質量体3が所定角度、相対回転する。転動面6に沿って大径部4Aが転動すると、小径部4Bに嵌め合わされているインナーレース7Aはアウターレース7Bに対して相対回転する。これによりガイド部8における一対のガイド壁部8Aと連結用質量部4とが摺動することによる抵抗力を低減することができる。つまり第1箇所P1における抵抗力を減じることができる。その結果、トルクが変動した場合における回転体2と慣性質量体3との相対回転をスムーズに生じさせることができ、振動の減衰性能を向上することができる。また、第1実施形態に係る捩り振動低減装置1では、ガイド部8と連結用質量部4との間に第1ベアリング7が配置してあることにより、それらの間の摩耗を低減することができ、装置の耐久性を向上することができる。
(第2実施形態)
図3は、この発明の第2実施形態に係る捩り振動低減装置の一例を模式的に示す断面図である。ここに示す例は、第1ベアリング7が嵌め込まれた連結用質量部4の小径部4Bをガイド孔5内に配置し、大径部4Aをガイド部8に配置した例である。他の構成は図2に示す構成と同様であるため、図2に示す構成と同様の部分には図2と同様の符号を付してその説明を省略する。第2実施形態の捩り振動低減装置1の作用について説明する。図示しないエンジンのトルクが回転体2に入力されると、回転体2と連結用質量部4とが一体となって回転する。それに伴って、小径部4Bに嵌め合わされた第1ベアリング7のアウターレース7Bとガイド孔5の内壁面のうち回転体2の回転方向で前方側の内壁面とが接触する。こうして連結用質量部4に押されて慣性質量体3が回転する。回転体2の回転数が上昇して連結用質量部4に作用する遠心力が大きくなると、遠心力によって連結用質量部4は回転体2の半径方向で外側に向けて移動する。連結用質量部4の小径部4Bに嵌め合わされたアウターレース7Bは、転動面6における慣性質量体3の回転中心Oから最も離れた箇所に移動し、転動面6に押し付けられる。このように転動面6に第1ベアリング7のアウターレース7Bが押し付けられている状態で回転体2に伝達されるトルクの変動がない場合には、第2実施形態の捩り振動低減装置1の全体が一体となって回転する。
これに対して、回転体2に入力されるトルクが変動すると、上述した第1実施形態と同様に、回転体2と連結用質量部4との回転に振動が生じる。第1ベアリング7のアウターレース7Bは、転動面6に沿って転動する。こうして回転体2と連結用質量部4とに対して慣性質量体3が所定角度、相対回転する。また、アウターレース7Bとインナーレース7Aとが相対回転する。これにより転動面6と連結用質量部4とが摺動することによる抵抗力を低減することができる。つまり第2箇所P2における抵抗力を減じることができる。その結果、回転体2に対する慣性質量体3の相対回転をスムーズに生じさせることができ、振動の減衰性能を向上することができる。
(第3実施形態)
図4は、この発明の第3実施形態に係る捩り振動低減装置の一例を模式的に示す断面図である。ここに示す例は、連結用質量部4を円柱状に形成し、その一方の端部4Cに第1ベアリング7を嵌め合わせ、他方の端部4Dに第2ベアリング9を嵌め合わせた例である。また、第1ベアリング7はガイド部8に配置され、第2ベアリング9はガイド孔5内に配置されている。第2ベアリング9は、第1ベアリング7と同様に、インナーレース9Aとアウターレース9Bとを有するラジアル玉軸受やラジアルコロ軸受などであってよく、インナーレース9Aは他方の端部4Dの外周部分に嵌め合わされる。図4には、第2ベアリング9としてラジアル玉軸受を記載してある。なお、ラジアル玉軸受やラジアルコロ軸受に替えて、滑り軸受であってもよい。他の構成は図2に示す構成と同様であるため、図2に示す構成と同様の部分には図2と同様の符号を付してその説明を省略する。
第3実施形態の捩り振動低減装置1の作用について説明する。図示しないエンジンのトルクが回転体2に入力されると、連結用質量部4は回転体2と一体となって回転する。第2ベアリング9のアウターレース9Bはガイド孔5の内壁面のうち回転体2の回転方向で前方側の内壁面に接触する。こうして連結用質量部4に押されて慣性質量体3が回転する。回転体2の回転数が上昇して連結用質量部4に作用する遠心力が大きくなると、遠心力によって連結用質量部4は回転体2の半径方向で外側に向けて移動する。前記アウターレース9Bは転動面6における慣性質量体3の回転中心Oから最も離れた箇所に移動し、転動面6に押し付けられる。この状態で回転体2に伝達されるトルクの変動がない場合には、第3実施形態の捩り振動低減装置1の全体が一体となって回転する。
これに対して、回転体2に入力されるトルクが変動すると、第1実施形態および第2実施形態と同様に、回転体2と連結用質量部4との回転に振動が生じる。第2ベアリング9のアウターレース9Bは、転動面6に沿って転動する。こうして回転体2と連結用質量部4とに対して慣性質量体3が所定角度、相対回転する。また、アウターレース9Bとインナーレース9Aとが相対回転する。これにより、慣性質量体3と連結用質量部4とが相対回転することによる抵抗力を低減することができる。また、インナーレース9Aが回転することにより第1ベアリング7のインナーレース7Aが回転し、インナーレース7Aとアウターレース7Bとが相対回転する。そのため、回転体2と連結用質量部4とが相対回転することによる抵抗力を低減することができる。つまり第1箇所P1と第2箇所P2とにおける抵抗力を減じることができる。その結果、回転体2に対する慣性質量体3の相対回転をスムーズに生じさせて、振動減衰性能を向上することができる。
(第4実施形態)
図5は、この発明の第4実施形態に係る捩り振動低減装置の一例を模式的に示す正面図である。ここに示す例は、第1ベアリング7に替えて、1つのガイド壁部8Aにおける長さ方向での中央部にピン10を介してローラ11を回転可能に取り付けた例である。図5には、1つのガイド壁部8Aに1つのローラ11を取り付けた例を示してあるが、複数のローラ11を取り付けてもよい。また、図5に示す例では、連結用質量部4は、円柱状に形成されている。連結用質量部4の一方の端部4Cは一対のローラ11同士の間に配置され、他方の端部4Dは慣性質量体3に形成されたガイド孔5に配置されている。回転体2の回転方向で一対のローラ11同士の間の長さは、連結用質量部4の外径より僅かに大きく設定されている。なお、連結用質量部4は、第1実施形態に示すように、大径部4Aと小径部4Bとを備えていてもよい。連結用質量部4が大径部4Aと小径部4Bとを備える場合には、一対のローラ11同士の間に大径部4Aと小径部4Bとのうちいずれか一方を配置し、一対のローラ11同士の間の長さを大径部4Aと小径部4Bとのうちいずれか一方の外径より僅かに大きく設定する。そして、ガイド孔5に大径部4Aと小径部4Bとのうちいずれか他方を配置する。他の構成は図1に示す構成と同様であるため、図1に示す構成と同様の部分には図1と同様の符号を付してその説明を省略する。
次に、第4実施形態に係る捩り振動低減装置1の作用について説明する。図示しないエンジンのトルクが入力されて回転体2が回転すると、回転体2と一体となって連結用質量部4が回転する。連結用質量部4の他方の端部4Dはガイド孔5の内壁面のうち回転体2の回転方向で前方側の内壁面に接触する。こうして連結用質量部4に押されて慣性質量体3が回転する。回転体2の回転数が上昇して連結用質量部4に作用する遠心力が大きくなると、遠心力によって連結用質量部4は回転体2の半径方向で外側に向けて移動する。それによって、連結用質量部4の一方の端部4Cは、ローラ11に接触する。また、連結用質量部4の他方の端部4Dは、転動面6における慣性質量体3の回転中心Oから最も離れた箇所に移動し、転動面6に押し付けられる。この状態で回転体2に伝達されるトルクの変動がない場合には、第4実施形態の捩り振動低減装置1の全体が一体となって回転する。
入力トルクが変動すると、上述した各実施形態と同様に、回転体2と連結用質量部4との回転に振動が生じ、連結用質量部4の他方の端部4Dは転動面6に沿って転動する。こうして、連結用質量部4と慣性質量体3とが所定角度、相対回転する。また、連結用質量部4の一方の端部4Cが回転し、連結用質量部4の一方の端部4Cに接触しているローラ11が回転する。そのため、ガイド部8における一対のガイド壁部8Aと連結用質量部4とが摺動することによる抵抗力を低減することができる。つまり第1箇所P1における抵抗力を減じることができる。その結果、回転体2に対する慣性質量体3の相対回転をスムーズに生じさせて、振動減衰性能を向上することができる。また、第4実施形態に係る捩り振動低減装置1であっても、ローラ11によってガイド部8と連結用質量部4との間の摩耗を低減して装置の耐久性を向上することができる。
(第5実施形態)
図6はこの発明の第5実施形態に係る捩り振動低減装置の一例の一部を模式的に示す正面図であり、図7は図1に示すVII−VII線に沿う断面図である。ここに示す例では、ガイド孔5内に第3ベアリング12が配置されている。第3ベアリング12は、第1ベアリング7および第2ベアリング9と同様に、インナーレース12Aとアウターレース12Bとを有するラジアル玉軸受やラジアルコロ軸受などであってよく、図6および図7には、第3ベアリング12としてラジアル玉軸受を記載してある。なお、ラジアル玉軸受やラジアルコロ軸受に替えて、滑り軸受であってもよい。図6に示すように、回転体2の外周面であってガイド孔5に対応する位置に、この発明の実施形態におけるガイド部に相当するガイドバー13が形成されている。ガイドバー13は回転体2の半径方向で外側に向けて延びている。ガイドバー13の端部に慣性質量体3側に延びるガイド突起部14が形成されている。ガイド突起部14は、第3ベアリング12のインナーレース12Aの内周側に配置される。また、ガイド突起部14は、回転体2の回転方向には第3ベアリング12と回転体2とが一体となって回転するように構成され、回転体2の半径方向には回転体2に対して第3ベアリング12が移動可能に構成されている。第3ベアリング12のアウターレース12Bは連結用質量部4を兼ねており、その外周面は転動面6に接触している。また、アウターレース7Bはインナーレース7Aより厚肉に形成されている。なお、図6および図7には、第3ベアリング12のインナーレース12Aよりアウターレース12Bを厚肉に形成した例を示してあるが、インナーレース12Aとアウターレース12Bとは同じ厚さに形成されていてもよく、また、アウターレース12Bよりインナーレース12Aが厚肉に形成されていてもよい。
次に、第5実施形態に係る捩り振動低減装置の作用について説明する。図示しないエンジンのトルクが入力されて回転体2が回転すると、回転体2と一体となって第3ベアリング12が回転する。回転体2に入力されるトルクの変動がない場合には、第5実施形態の捩り振動低減装置1の全体が一体となって回転する。
入力トルクが変動すると、回転体2との回転に振動が生じ、また、第3ベアリング12の回転に振動が生じる。第3ベアリング12のアウターレース12Bは転動面6に沿って転動する。こうして回転体2と慣性質量体3とが所定角度、相対回転する。また、インナーレース12Aとアウターレース12Bとは相対回転する。これにより、ガイド突起部14と連結用質量部4として機能するアウターレース12Bとが摺動することによる抵抗力を低減することができる。つまり第1箇所P1における抵抗力を減じることができる。その結果、回転体2に対する慣性質量体3の相対回転をスムーズに生じさせて、振動減衰性能を向上することができる。また、第5実施形態に係る捩り振動低減装置であっても、回転体2と連結用質量部4として機能するアウターレース12Bとの間の摩耗を低減して装置の耐久性を向上することができる。
なお、この発明を複数の実施形態に基づいて説明したが、この発明は上述した実施形態に限定されない。例えば、慣性質量体3を複数に分割し、各分割片にガイド孔5を形成してもよい。
1…捩り振動低減装置、 2…回転体、 3…慣性質量体、 4…連結用質量部、 6…転動面、 7…第1ベアリング(軸受機構)、 8…ガイド部、 9…第2ベアリング(軸受機構)、 11…ローラ(軸受機構)、 12…第3ベアリング(軸受機構)、 P1…第1箇所、 P2…第2箇所。

Claims (4)

  1. トルクが入力されて回転する回転体と、
    前記回転体と同一軸線上に配置されて前記回転体に対して相対回転可能な慣性質量体と、
    前記回転体に対して前記回転体の半径方向には移動可能でかつ前記回転体の回転方向には一体となり、さらに前記回転体の半径方向に移動することにより前記慣性質量体に係合する複数の連結用質量部と
    を備えた捩り振動低減装置において
    前記回転体の外周部に前記半径方向で外側に延びる一対のガイド壁部が設けられており、
    前記連結用質量部は、前記一対のガイド壁部の間に前記半径方向に移動可能に配置されており、
    記連結用質量部と前記ガイド壁部との間でトルクを伝達する第1箇所に、遠心力によって前記半径方向で外側に前記ガイド壁部に沿って前記連結用質量部が移動することにる前記第1箇所における抵抗力を減じる軸受機構が設けられている
    ことを特徴とする捩り振動低減装置。
  2. 請求項1に記載の捩り振動低減装置において、
    前記連結用質量部と前記慣性質量体との間でトルクを伝達する第2箇所に、前記連結用質量部と前記慣性質量体との相対回転による抵抗力を減じる他の軸受機構が設けられている
    ことを特徴とする捩り振動低減装置。
  3. 請求項1に記載の捩り振動低減装置において、
    前記第1箇所は、互いに接触することによってトルクを伝達する前記連結用質量部と前記ガイド壁部との少なくとも一方を含んでおり、
    前記軸受機構は、前記連結用質量部に一体に設けられている
    ことを特徴とする捩り振動低減装置。
  4. 請求項3に記載の捩り振動低減装置において、
    前記慣性質量体は、板厚方向に貫通するガイド孔を有し、かつ、前記回転体の軸線方向で前記回転体と互いに隣接して配置されており、
    前記連結用質量部は、前記軸線方向に互いに隣接して配置されている前記慣性質量体と前記回転体との間に亘って延びており、
    前記軸線方向での前記連結用質量部の一方の端部は前記一対のガイド壁部の間に配置され、他方の端部は前記ガイド孔に配置されており、
    前記軸受機構は、前記一方の端部に一体に設けられている
    ことを特徴とする捩り振動低減装置。
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