JP6731477B2 - ヌクレオシドホスホルアミダート系プロドラッグの製造方法及びその中間体 - Google Patents

ヌクレオシドホスホルアミダート系プロドラッグの製造方法及びその中間体 Download PDF

Info

Publication number
JP6731477B2
JP6731477B2 JP2018512893A JP2018512893A JP6731477B2 JP 6731477 B2 JP6731477 B2 JP 6731477B2 JP 2018512893 A JP2018512893 A JP 2018512893A JP 2018512893 A JP2018512893 A JP 2018512893A JP 6731477 B2 JP6731477 B2 JP 6731477B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
group
ethyl acetate
methanol
substituted
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018512893A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018528957A (ja
Inventor
ジャンドン ユアン
ジャンドン ユアン
ヤンチン フアン
ヤンチン フアン
リンフェン ミアオ
リンフェン ミアオ
ジャニン グ
ジャニン グ
チャオフア リャン
チャオフア リャン
ジェンイェ ワン
ジェンイェ ワン
ジャンリ スン
ジャンリ スン
Original Assignee
ブライトジーン バイオ−メディカル テクノロジー カンパニー リミテッド
ブライトジーン バイオ−メディカル テクノロジー カンパニー リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=58288042&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP6731477(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by ブライトジーン バイオ−メディカル テクノロジー カンパニー リミテッド, ブライトジーン バイオ−メディカル テクノロジー カンパニー リミテッド filed Critical ブライトジーン バイオ−メディカル テクノロジー カンパニー リミテッド
Publication of JP2018528957A publication Critical patent/JP2018528957A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6731477B2 publication Critical patent/JP6731477B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H19/00Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof
    • C07H19/02Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof sharing nitrogen
    • C07H19/04Heterocyclic radicals containing only nitrogen atoms as ring hetero atom
    • C07H19/06Pyrimidine radicals
    • C07H19/10Pyrimidine radicals with the saccharide radical esterified by phosphoric or polyphosphoric acids
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic System
    • C07F9/02Phosphorus compounds
    • C07F9/06Phosphorus compounds without P—C bonds
    • C07F9/22Amides of acids of phosphorus
    • C07F9/24Esteramides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H1/00Processes for the preparation of sugar derivatives
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H1/00Processes for the preparation of sugar derivatives
    • C07H1/02Phosphorylation
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Description

本発明は医薬技術分野に関し、具体的にはヌクレオシドホスホルアミダート系プロドラッグの製造方法及びその中間体に関する。
NUC‐1031は、NuCana BioMed会社によって開発されたゲムシタビンプロドラッグであり、末期固形腫瘍、膵臓癌、乳癌などの癌の治療薬として、現在、第2相臨床試験中である。NUC‐1031はCASが840506‐29‐8であり、下記の式1で表される構造を有する。下記式で表されるRp‐1とSp‐1は、それぞれNUC‐1031のPのエナンチオマーである。


WO2005012327の明細書第70頁には、NUC‐1031の具体的な構造及び製造方法が記載されている。具体的には、溶媒としてTHF/ピリジンを用いて、NMIの存在下で、ゲムシタビンとベンジル−(ベンゾイル−L−アラニン)−クロロホスフェートを1:3のモル比で2時間反応させて粗生成物を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、ジクロロメタン/メタノール(95:5)で溶出することで、泡状固体NUC‐1031を得たが、収率は僅か16%であった。
WO2014076490A1には、下記のNUC‐1031の製造方法が記載されている。

3’−Boc保護ゲムシタビン(100mg)を2モル当量のフェニル(ベンジル−Lアラニン)クロロホスフェート(150mg)と反応させ、0.5モル当量のトリス(アセチルアセトナト)鉄(56mg)を触媒として、1.5モル当量のDIPEA(55μL)を塩基として、10mlのTHFを反応溶媒として用いて、窒素雰囲気下、室温で24時間反応させ、収率は45%であり、異性体RP:SPは3:1であった。
Application of ProTide Technology to Gemcitabine:A Successful Approach to Overcome the Key Cancer Resistance Mechanisms Leads to a New Agent(NUC‐1031)in Clinical Development(Journal of Medicinal Chemistry、Volume 57、Issue 4、Pages 1531‐1542)という文献には、ジクロロメタンを溶媒として用いて、TFAの存在下で下記の式の化合物5fからヒドロキシ保護基を脱離させ、最後にシリカゲルカラムで精製してNUC−1031を作製する方法が記載され、収率は70%であり、異性体の含有量はそれぞれ48%、52%であった。

これまでの先行技術には、NUC‐1031の単一異性体の製造方法に関する報告はなかった。NUC‐1031の分子構造中のキラルPの2つのエナンチオマーは構造が非常に類似し、極性が非常に近いので、高純度の単一異性体をNUC−1031異性体混合物から単離することは非常に困難になり、特に精製プロセスにおいて純度と収率を両立させることはさらに困難である。本発明者らは、当業界の通常の晶析、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、C18結合シリカの逆相分取クロマトグラフィー、球状シリカゲルの順相分取クロマトグラフィー、キラルカラム分離などの種々の方法によってNUC−1031異性体を分離しようと試みたが、いずれも、90%以上の純度を有する単一異性体を単離することはできなかった。
当業界で公知されているように、通常、異性体混合物である化合物を薬物として使用する場合、エナンチオマーの立体配置と薬理学の関係は、以下のように分けることができる。(1)薬物の薬理学的効果は、完全に、又は主として、エナンチオマーのうちの1つによりもたらされる。例えば、(S)−ナプロキセンは、異性体より35倍も強力な鎮痛効果を有する。(2)2つの異性体は全く反対の薬理学的効果を有する。例えば、ピケナドールの右旋性異性体はオピオイド受容体のアゴニストであるが、その左旋性異性体はオピオイド受容体のアンタゴニストである。(3)異性体の1つは重篤な有害反応を有する。例えば、駆虫薬であるテトライミダゾールの嘔吐反応はそのD−体によりもたらされる。(4)薬理学的効果の一つは、高い立体選択性を有するが、他の薬理学的効果は、立体選択性が低いか、又は立体選択性を有しない。例えば、鎮咳薬であるメトルファンの中毒性は主にそのL−体によりもたらされるが、鎮咳効果は両方の強さが同等である。(5)2つのエナンチオマーは薬理学的効果は異なるが、薬物に併用したほうが有利である。例えば、抗高血圧薬であるネビボロールのD−体はβ受容体遮断薬であり、L−体は末梢血管の抵抗を低減でき、そして心臓への保護効果がある。
NUC‐1031から単一異性体(RP‐1)又は(SP‐1)を単離し、それらの生物学的活性を別々に研究し、NUC‐1031の薬理学的効果、毒性や副作用又は有害反応を検討することにより、より良い活性、より小さな毒性や副作用を有する同じような薬物を開発することは非常に重要である。臨床研究のニーズを満足できる高純度の単一異性体(RP‐1)又は(SP‐1)の製造は現在でも、当業界で早急な解決が望まれている課題である。
上述した課題を解決するために、本発明は高純度の化合物SP‐1と化合物RP‐1の製造方法を提供する。
まず、本発明は、化合物SP‐1の製造方法を提供する。

この方法では、化合物61501cと化合物61501bを反応させて、化合物61501aを得ることを含む。
式中、RはH又はヒドロキシ保護基であり、Lは脱離基であり、
RがHでない場合、化合物61501aのヒドロキシ保護基を脱離させることで、化合物SP‐1を得てもよい。
好ましくは、Lはハロゲン、アリールオキシ、ベンゼンスルホネート基、カンファースルホネート基、又は少なくとも1つの電子求引基で置換されたアリールオキシである。より好ましくは、前記電子求引基は、ニトロ基又はハロゲンである。さらに好ましくは、Lは、ニトロフェノキシ、p−クロロフェノキシ、o−クロロフェノキシ、2,4‐ジニトロフェノキシ、又は、ペンタフルオロフェノキシである。
上記方法において、好ましくは、ヒドロキシ保護基Rは、シリル、アルキル又は置換アルキル、アシル又は置換アシル、アルコキシカルボニル又は置換アルコキシカルボニルである。さらに、前記ヒドロキシ保護基Rは、テトラヒドロピラニル、ベンジル、p−メチルベンジル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、ベンゾイル、tert−ブトキシカルボニル(Boc)、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、9‐フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)、ジメチルtert−ブチルシリル、トリメチルシリル又はジメチルフェニルシリルである。
上記方法において、好ましくは、RはH又はtert−ブトキシカルボニル(Boc)であり、Lはペンタフルオロフェノキシである。
RがHである場合、化合物SP‐1の製造方法は、

(1)化合物61501c(R=H)と化合物61501bを反応させ、化合物SP‐1を得ることを含む。
式中、Lはアリールオキシ、ベンゼンスルホネート基、カンファースルホネート基、又は少なくとも1つの電子求引基で置換されたアリールオキシである。
さらに、化合物SP‐1をクロマトグラフィー、抽出または晶析等の手法により処理し、精製したSP‐1を得ることを含んでもよい。
Rがヒドロキシ保護基である場合、化合物SP‐1の製造方法は、

(1)化合物61501c(Rがヒドロキシ保護基である)と化合物61501bを反応させ、化合物61501aを得ることと、
(2)化合物61501aのヒドロキシ保護基を脱離させ、化合物SP‐1を得ることとを含む。
さらに、化合物SP‐1をクロマトグラフィー、抽出または晶析等の手法により処理し、精製したSP‐1を得ることを含んでもよい。
式中、Lはアリールオキシ、ベンゼンスルホネート基、カンファースルホネート基、又は少なくとも1つの電子求引基で置換されたアリールオキシである。
上記「ヒドロキシ保護基」とは、ヒドロキシル基と結合してエステル、シリルエーテル、アルキルエーテルを形成できる基を意味し、シリル、アルキル又は置換アルキル、アシル又は置換アシルを含む。例えば、ヒドロキシル基と結合してエステルを形成できるヒドロキシ保護基としては、例えばホルミル、アセチル、クロロアセチル、ブチリル、プロピオニル等のC1~6アルキルカルボニル;例えばtert−ブトキシカルボニル(Boc)、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、9‐フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)等の置換カルボニルが挙げられるが、これらに限定されない。上記シリルエーテルを形成するヒドロキシ保護基としては、トリフルオロメチルシリル、トリメチルシリル、ジメチルフェニルシリル、ジメチルtert−ブチルシリル等が挙げられるが、これらに限定されない。上記ヒドロキシル基とアルキルエーテルを形成できるヒドロキシ保護基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、tert−ブチル等のC1~6アルキル;例えばベンジル、p−メチルベンジル、トリフェニルメチル、テトラヒドロピラニルのような置換C1~6アルキルが挙げられるが、これらに限定されない。
上記方法において、当業界の一般的なヒドロキシ保護基の脱離方法により、化合物61501aの保護基Rを脱離させ、化合物SP‐1を得る。例えば、Rがベンジルまたは置換ベンジルである場合、Pb‐C/H2接触水素化の方法により保護基を脱離させることができ、反応溶媒は、テトラヒドロフラン(THF)、メタノール、トルエン又はヘキサン等であることが好ましい。Rがアルキルシリル(例えば、トリメチルシリル)である場合、好ましくは、酸性条件下の有機溶媒中(例えば、HCl‐MeOH、HCl‐ジオキサン系、又はAcOH‐THF系)で、保護基であるアルキルシリルを脱離させるか、又はフッ化テトラアルキルアンモニウムにより脱離させる。Rがアルキルアシル(例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル等)である場合、酸性または塩基性条件下で加水分解して脱離させることができ、例えばナトリウムメトキシドの条件下で、メタノールを溶媒として用いて室温で撹拌することにより、かかるアルキルアシルを脱離させることができる。
上記方法において、より好ましくは、ヒドロキシ保護基Rはtert−ブトキシカルボニル(Boc)である。好ましくは、窒素雰囲気下、化合物61501aを適切な溶媒(例えば、ジクロロメタン、酢酸エチル)及び適切な温度(例えば、‐10℃〜5℃、好ましくは0℃)条件において、酸(例えば、トリフルオロ酢酸、塩化水素/酢酸エチル)に接触させてヒドロキシ保護基を脱離させ、反応終了後、弱塩基性水溶液(例えば、飽和重炭酸ナトリウム溶液)及び有機溶媒(例えば、酢酸エチル)を加え、有機層を分離し、濃縮、乾燥させて、粗化合物SP‐1を得る。さらに好ましくは、上述の粗生成物を精製し、例えばシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより(ジクロロメタン‐メタノールを溶離液として用い)、高純度の化合物SP‐1を作製する。
上記方法において、化合物61501bは下記のものである。
式中、Lはアリールオキシ、ベンゼンスルホネート基、カンファースルホネート基、又は少なくとも1つの電子求引基で置換されたアリールオキシである。好ましくは、前記電子求引基はニトロ基又はハロゲンである。
さらに好ましくは、Lはニトロフェノキシ、p−クロロフェノキシ、o−クロロフェノキシ、2,4‐ジニトロフェノキシ又はペンタフルオロフェノキシである。
上記化合物SP‐1の製造方法では、より好ましくは、RはH又はtert−ブトキシカルボニル(Boc)であり、Lはペンタフルオロフェノキシである。
別の側面として、本発明は、上述したいずれかの方法により得られた組成物をさらに提供し、前記組成物は前記組成物の約95重量%以上の量の化合物SP‐1を含む。
さらに、本発明は、上述したいずれかの方法により得られた組成物をさらに提供し、前記組成物は前記組成物の約99重量%以上の量の化合物SP‐1を含む。
別の側面として、本発明は化合物RP‐1の製造方法をさらに提供する。
この方法では、化合物61501cを化合物61501eと反応させ、化合物61502aを得ることを含む。
式中、RはH又はヒドロキシ保護基であり、Lはアリールオキシ、ベンゼンスルホネート基、カンファースルホネート基、又は少なくとも1つの電子求引基で置換されたアリールオキシである。
必要に応じて、化合物61502aのヒドロキシ保護基を脱離させ、化合物RP‐1を得る。
RがHである場合、化合物RP‐1の製造方法は、
化合物61501c(R=H)を化合物61501eと反応させ、化合物RP‐1(化合物61502a、R=Hの場合)を得ることを含む。式中、Lはアリールオキシ、ベンゼンスルホネート基、カンファースルホネート基、又は少なくとも1つの電子求引基で置換されたアリールオキシである。
さらに、化合物RP‐1をクロマトグラフィー、抽出または晶析等の手法により処理し、精製したRP‐1を得ることを含んでもよい。
Rがヒドロキシ保護基である場合、化合物RP‐1の製造方法は、
(1)化合物61501c(Rがヒドロキシ保護基である)を化合物61501eと反応させ、化合物61502aを得ることと、
(2)化合物61502aのヒドロキシ保護基を脱離させ、化合物RP‐1を得ることとを含む。
さらに、化合物 P‐1をクロマトグラフィー、抽出または晶析等の手法により処理し、精製したRP‐1を得ることを含んでもよい。
式中、Lはアリールオキシ、ベンゼンスルホネート基、カンファースルホネート基、又は少なくとも1つの電子求引基で置換されたアリールオキシである。
上記「ヒドロキシ保護基」とは、ヒドロキシル基と結合してエステル、シリルエーテル、アルキルエーテルを生成できる基を意味し、シリル、アルキル又は置換アルキル、アシル又は置換アシルを含む。例えば、ヒドロキシル基と結合してエステルを生成できるヒドロキシ保護基としては、例えばホルミル、アセチル、クロロアセチル、ブチリル、プロピオニル等のC1〜6アルキルカルボニル;例えばtert−ブトキシカルボニル(Boc)、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、9‐フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)等の置換カルボニルが挙げられるが、これらに限定されない。上記シリルエーテルを形成するヒドロキシ保護基としては、トリフルオロメチルシリル、トリメチルシリル、ジメチルフェニルシリル、ジメチルtert−ブチルシリル等が挙げられるが、これらに限定されない。上記ヒドロキシル基とアルキルエーテルを形成できるヒドロキシ保護基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、tert−ブチル等のC1〜6アルキル;例えばベンジル、p−メチルベンジル、トリフェニルメチル、テトラヒドロピラニルのような置換C1〜6アルキルが挙げられるが、これらに限定されない。
上記方法において、当業界の一般的なヒドロキシ保護基の脱離方法により、化合物61502aの保護基Rを脱離させ、化合物RP‐1を得る。例えば、Rがベンジルまたは置換ベンジルである場合、Pb‐C/H2接触水素化の方法により保護基を脱離させることができ、反応溶媒は好ましくはTHF、メタノール、トルエン又はヘキサン等である。Rがアルキルシリル(例えばトリメチルシリル)である場合、好ましくは酸性条件下の有機溶媒中(例えばHCl‐MeOH、HCl‐ジオキサン系、又はAcOH‐THF系)で、保護基であるアルキルシリルを脱離させるか、又はフッ化テトラアルキルアンモニウムにより脱離させる。Rがアルキルアシル(例えばアセチル、プロピオニル、ブチリル等)である場合、酸性または塩基性条件下で加水分解して脱離させることができ、例えばナトリウムメトキシド条件下で、メタノールを溶媒として用いて室温で撹拌することにより、かかるアルキルアシルを脱離させることができる。
上記方法において、より好ましくは、ヒドロキシ保護基Rはtert−ブトキシカルボニル(Boc)である。好ましくは、窒素雰囲気下、化合物61502aを適切な溶媒(例えば、ジクロロメタン、酢酸エチル)及び適切な温度(例えば、‐10℃〜5℃、好ましくは0℃)条件において、酸(例えば、トリフルオロ酢酸、塩化水素/酢酸エチル)に接触させてヒドロキシ保護基を脱離させ、反応終了後、弱塩基性水溶液(例えば、飽和重炭酸ナトリウム溶液)及び有機溶媒(例えば、酢酸エチル)を加え、有機層を分離し、濃縮、乾燥させて、粗化合物RP‐1を得る。さらに好ましくは、上述の粗生成物を精製し、例えばシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより(ジクロロメタン‐メタノールを溶離液として用い)、高純度の化合物RP‐1を作製する。
上記方法において、化合物61501eは下記のものである。
式中、Lはアリールオキシ、ベンゼンスルホネート基、カンファースルホネート基、又は少なくとも1つの電子求引基で置換されたアリールオキシである。好ましくは、前記電子求引基はニトロ基又はハロゲンである。
さらに好ましくは、Lはニトロフェノキシ、p−クロロフェノキシ、o−クロロフェノキシ、2,4‐ジニトロフェノキシ又はペンタフルオロフェノキシである。
上記化合物RP‐1の製造方法では、より好ましくは、RはH又はtert−ブトキシカルボニル(Boc)であり、Lはペンタフルオロフェノキシである。
別の側面として、本発明は、上述したいずれかの方法により得られた組成物をさらに提供し、前記組成物は前記組成物の約95重量%以上の量の化合物RP‐1を含む。
さらに、本発明は、上述したいずれかの方法により得られた組成物をさらに提供し、前記組成物は前記組成物の約99重量%以上の量の化合物RP‐1を含む。
本発明において、化合物61501c(Rがヒドロキシ保護基である場合)は市販から入手できるか、又は一般的なヒドロキシ保護反応方法により作製できる。例えば、化合物61501c(Rがヒドロキシ保護基である場合)は化合物61501dから作製できる。
ここで、Rのヒドロキシ保護基の種類に応じて、当業界の一般的な反応条件を選択して操作する。例えば、Rがシリルエーテル系保護基(トリメチルシリルエーテル、t-ブチルジメチルクロロシラン、t-ヘキシルジメチルクロロシラン等)である場合には、通常、塩基性条件下、室温で反応させる必要がある。Rが置換アルキル、例えばベンジル又はp-メチルベンジル等である場合には、通常、塩基性条件下で、アセトニトリル又はアセトンを溶媒として用いて、還流して反応させる必要がある。Rがアシル又は置換アシル(例えば、tert−ブトキシカルボニル、クロロアセチル、アセチル等)である場合には、通常、塩基性環境下、室温で反応させることで得られる。
例を挙げると、Rがtert−ブトキシカルボニルである場合、化合物61501dを適切な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、イソプロパノール又はこれと水との混合溶液)中で、塩基性(例えば、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム等)条件下でジ-tert-ブチルジカーボネートと反応させることで得られることが好ましい。
別の側面として、本発明は、
(1)化合物(PhO)P(O)(L’)2をアラニンベンジルエステル及び第一アルカリ成分と反応させることで、(L’)P(O)(PhO)(Ala‐CH2Ph)を得る工程、
(2)(L’)P(O)(PhO)(Ala‐CH2Ph)をフェノール及び第二アルカリ成分と反応させることで、化合物61501b及び61501eを含む混合物を得る工程、及び、
(3)工程(2)における化合物61501b及び化合物61501eを含む混合物を抽出処理、クロマトグラフィー処理又は晶析処理することで、化合物61501b又は化合物61501eを得る工程、
を含む化合物61501b及び61501eの製造方法を提供する。
式中、Lは脱離基であり、前記脱離基は、アリールオキシ、ベンゼンスルホネート基、カンファースルホネート基、又は少なくとも1つの電子求引基で置換されたアリールオキシを含み、L’とLは、それぞれ独立にして、脱離基を示す。
アラニンベンジルエステルは、塩酸塩の形態も含まれ、前記第一アルカリ成分及び第二アルカリ成分は独立して有機アルカリ成分又は無機アルカリ成分から選ばれる。前記有機アルカリ成分としては、トリエチルアミン、DIPEA、NMM、ピリジン、ピペリジンが挙げられ、前記無機アルカリ成分としては、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム等が挙げられるが、これらに限定されない。
ここで、前記脱離基は、当業者に知られているものと同じ意味を有し(Advanced Organic Chemistry:reactions、mechanisms and structure(上級有機化学:反応、メカニズム、構造)‐第4版、Jerry March、John Wiley及びSons著;1992、第351〜357頁)、基質分子の一部であり、かつそれに結合している基である。基質分子が置換反応(例えば、求核試薬)を受ける反応において、脱離基はその次に置換される。脱離基の例としては、ハロゲン(F、Cl、Br、I)、好ましくはCl、Br又はI;トシレート基、メシラート基、トリフラート基、アセテート基、カンファースルホネート基、アリールオキシおよび少なくとも1つの電子求引基で置換されたアリールオキシ(例えば、p-ニトロフェノキシ、2‐クロロフェノキシ、4‐クロロフェノキシ、2、4ジニトロフェノキシ、ペンタフルオロフェノキシ等)等が挙げられるが、これらに限定されない。
例を挙げると、Lがペンタフルオロアリールオキシである場合、化合物61501hと化合物61501gを塩基性条件下で反応させた後、さらに化合物61501fと塩基性条件下で反応させることで、化合物61501eと61501bとの混合物が得られる。
上記工程において、好ましくは、反応を窒素雰囲気下で行い、化合物61501hを適切な溶媒(例えば、ジクロロメタン、イソプロパノール、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジオキサン等)中に加え、適切な温度(好ましくは‐80℃)下で、化合物61501g及び適切なアルカリ成分(例えば、トリエチルアミン、N、N‐ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、N‐メチルモルホリン(NMM)、ピリジン、ピペリジン)を加え、滴下完了後、好ましくは室温で一晩反応させ、その後、反応液に化合物61501f及び適切なアルカリ成分(例えば、トリエチルアミン、DIPEA、NMM、ピリジン、ピペリジン)を加え、反応終了後、溶媒を留去し、酢酸エチル及び水により抽出して分離することで、目的化合物61501eと61501bの混合物が得られる。
さらに、上記方法において、工程(3)は、化合物61501b及び化合物61501eの混合物を溶媒に溶解又は懸濁させ、貧溶媒を添加して晶析させることで、化合物61501bが得られる。
本発明の好ましい一例において、晶析法により化合物61501bを単離し、この処理は、化合物61502を有機溶媒に溶かし、撹拌して溶解させる工程1と、上記溶液系に貧溶媒を滴下し、晶析させて化合物61501bを得る工程2とを含む。
前記有機溶媒は、C1~8アルコール、C2~8エーテル、C3~7ケトン、C3~7エステル、C1~2塩素化炭素化合物及びC2~7ニトリルの少なくとも一種を含む。さらに好ましくは、前記有機溶媒は酢酸エチル、tert-ブチルメチルエーテル、イソプロパノール又はテトラヒドロフランから選ばれる。
前記貧溶媒は、C5~12飽和炭化水素、C6~12芳香族炭化水素及び石油エーテルの少なくとも一種を含む。さらに好ましくは、前記貧溶媒は石油エーテル又はヘキサンから選ばれる。
さらに、上記方法において、有機溶媒と貧溶媒の体積比は1:2〜10(v/v)であり、好ましくは1:4〜6(v/v)である。化合物61502と有機溶媒の使用量の比は1:1〜10(w/v)であり、好ましくは1:1.25〜2.5(w/v)である。
別の好ましい実施形態において、前記有機溶媒は酢酸エチルから選択され、前記貧溶媒は石油エーテルから選択される。
さらに好ましくは、上記方法において、前記晶析法は、化合物61502を酢酸エチルに溶かし、室温で撹拌して溶解させる工程1と、上記溶液系に石油エーテルを滴下し、晶析させてろ過することで化合物61501bを得る工程2を含む。好ましくは、化合物61502と酢酸エチルの使用量の比は1:1.25〜2.5(w/v)であり、酢酸エチルと石油エーテルの使用量の比は1:4〜6(v/v)である。
別の好ましい例において、撹拌溶解及び晶析の温度は10℃〜50℃であり、さらに好ましい温度は25℃〜30℃である。
さらに、上記方法において、工程(3)は、化合物61501b及び化合物61501eを含む混合物を分取カラムクロマトグラフィーにより分離することで、化合物61501eを得る。
本発明の別の好ましい例において、化合物61501eの製造方法は、化合物61502を液体クロマトグラフィーにより分離することで、化合物61501eを得ることを含む。
好ましくは、前記液体クロマトグラフィーの移動相はメタノール‐氷酢酸/水である。
より好ましくは、前記液体クロマトグラフィーは、C18、10μm充填剤の分取カラムにより化合物61501eを分取する。
さらに好ましくは、化合物61502をメタノールに溶解した後、C18、10μm逆相充填剤に通過させ、移動相としてメタノール、5‰酢酸/水を使用し、メタノールの比率を70%〜85%とし、グラジエント溶離することで、化合物61501eを得る。
さらに好ましい一例において、液体クロマトグラフィーの条件は下記の表1に示すとおりである。
表1:
本発明の別の側面として、下記化合物を提供する。

式中、L1はアリールオキシ、ベンゼンスルホネート基、カンファースルホネート基、又は1つ以上の同一又は非同一の電子求引基により置換されたアリールオキシである。
ただし、上記化合物中のL1はペンタフルオロフェノキシ化合物ではなく、かつ、化合物61502‐2中のL1はp−ニトロフェノキシではない。
さらに、本発明は下記化合物を提供する。
下記の化合物を含む。

別の側面として、本発明はさらに、RP‐1又はSP‐1を作製するための上記化合物の使用を提供する。
以下の定義及び用語は本明細書において使用され、これらの用語は当業者に周知されている。特に規定がない限り、これらの定義は、明細書および特許請求の範囲全体に共通している。化学名、一般名、および化学構造は、同じ構造を説明するために交換可能に使用される。これらの定義は、用語が単独で、または他の用語と組み合わせて使用されるか否かにかかわらず適用される。したがって、「アルキル」の定義は「アルキル」のみならず、「ヒドロキシアルキル」、「ハロアルキル」、「アルコキシ」等のアルキル部分にも適用される。他の記載、規定または反対の事実証明がない限り、複数の用語で表される置換基(2つ以上の用語の組み合わせにより特定される1つの置換基)と骨格構造との結合点は、当該複数の用語で表される置換基の最終用語で示すところにある。例えば、シクロアルキルアルキルという置換基は、「アルキル」部分を介して標的構造に結合される(例えば、標的構造−アルキル−シクロアルキル)。
用語「アルキル」とは、1〜30個の炭素原子を含む直鎖又は分枝鎖の飽和一価炭化水素残基を指す。用語「C1~6アルキル」とは、1〜6個の炭素原子を含むアルキルを指す。アルキルの実例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチルを含む低級アルキル、又はペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチルおよびオクチルが挙げられるが、これらに限定されない。用語「置換アルキル」とは、ハロゲン、アリール、シクロアルキル、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシおよび−C(O)O−アルキルから独立して選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよいアルキルを指す。
用語「アルコキシ」とは、アルキル−O−基を指し、アルキルが上述の定義のとおりである。アルコキシは、1〜12個の炭素原子を含むのが好ましく、1〜6個の炭素原子を含むのがさらに好ましい。好適なアルコキシとしては、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシが挙げられるが、これらに限定されない。アルコキシ中のアルキルは、エーテル酸素原子を介して、隣接する部分に結合している。
用語「ハロゲン」及び「ハロゲン化物」とは、塩素、臭素、ヨウ素又はフッ素原子の基を指す。塩化物、臭化物、ヨウ化物およびフッ化物は、好ましいハロゲン化物である。
用語「アリール」とは、1〜2個の芳香族環を有する置換又は非置換の芳香族、単環式又は二環式の化学的に実現可能な炭素環系を指す。アリール部分は通常、6〜14個の炭素原子を有する。代表的な実例としては、フェニル、トリル、キシリル、ナフチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。炭素環部分は、ハロゲン、アルキル、フェニル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノなどを含む1〜5個、好ましくは1〜3個の置換基で置換されていてもよい。
用語「アシル」とは、カルボニル部分と非カルボニル部分を含む置換基を指す。前記カルボニル部分は、カルボニル炭素とヘテロ原子との間に二重結合を有し、前記ヘテロ原子はO、NおよびSから選択される。前記ヘテロ原子がNである場合、Nは低級アルキルで置換される。前記非カルボニル部分は、直鎖状、分岐状又は環状のC1~20アルキル、C1~10アルキル又は低級アルキルなどの直鎖状、分岐状および環状アルキル;メトキシメチルなどのアルコキシアルキル;ベンジルなどのアリールアルキル;フェノキシメチルなどのアリールオキシアルキル;または、ハロゲン(F、Cl、Br、I)、ヒドロキシ、C1~4アルキル若しくはC1~4アルコキシ、アルキルまたはアラルキルスルホニルなどのスルホネート、例えばメチルスルホニル、モノ−、ジ−若しくはトリホスフェート、トリチル若しくはモノメトキシトリチル、置換ベンジル、トリアルキルシリル(例えば、ジメチルt−ブチルシリル)またはジフェニルメチルシリルにより任意に置換されたフェニルを含むアリールから選ばれる。少なくとも1つのアリールが非カルボニル部分に存在する場合、該アリールは、フェニルを含むことが好ましい。用語「置換アシル」とは、ハロゲン、アリール、シクロアルキル、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシおよび−C(O)O−アルキルから独立して選択される1つ以上の置換基で置換されているアシルを指す。
用語「電子求引基」は本明細書において通常の意味を有する。電子求引基の例としては、ハロゲン、‐NO2、‐C(O)(低級アルキル)、‐C(O)(アリール)、‐C(O)O(低級アルキル)、‐C(O)O(アリール)等が挙げられるが、これらに限定されない。
用語「P*」は、リン原子がキラル原子であることを意味し、対応する「R」又は「S」のCahn−Ingold−Prelog命名を有し、これらの公知の一般的な意味を有する。
別の側面として、本発明はさらに、膵臓癌、末期固形腫瘍、卵巣腫瘍、乳癌を含む癌の治療薬を製造するための前記化合物RP‐1、SP‐1の使用を提供する。
本発明はさらに、前記化合物(RP‐1)又は化合物(SP‐1)を医薬活性成分として含むとともに、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
前記医薬組成物は、静脈内、皮下、腹腔内、筋肉内、吸入、直腸、および局所(頬側または舌下など)の投与を含む経口または非経口の投与が可能である。
経口投与のための医薬組成物は、錠剤、カプセル、顆粒剤または懸濁剤を含む。経口投与のための錠剤は、本発明で提供する組成物を活性成分として含むとともに、1種以上の薬学的に許容される賦形剤、例えば希釈剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、甘味料、香味剤、着色料および防腐剤を含んでもよい。コーンスターチおよびアルギン酸が崩壊剤として使用される場合、適切な不活性希釈剤としては、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、リン酸ナトリウム、リン酸カルシウムおよびラクトースが挙げられる。結合剤としては、デンプンおよびゼラチンが挙げられる。潤滑剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクであってもよい。前記錠剤は、胃における吸収を遅延させるために、さらに、グリセロールモノステアレートまたはグリセロールジステアレートでコーティングしてもよい。
経口投与のためのカプセル剤としては、硬質カプセルおよび軟質カプセルが挙げられる。硬質カプセルは、活性成分としての本発明で提供する組成物と、固体希釈剤とを含む。軟質カプセルは、活性成分としての本発明で提供する医薬組成物と、水又は油(例えば、ピーナッツ油、流動パラフィンまたはオリーブ油)を含む。
直腸投与のための坐剤は、坐剤の基剤がココアバターまたはサリチル酸塩であってもよい。
膣内投与のための製剤は、活性成分である組成物と、当業界で公知の一般的な担体とを含む、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、フォームまたはスプレーの形態である。
静脈内、腹腔内、皮下および筋肉内投与のための剤形に使用される場合、本発明で提供する組成物は通常、滅菌溶液または滅菌懸濁液であり、適切なpHおよび浸透圧を有する。このような製剤の調製については、当業界で公知の一般的な方法に従って調製すればよい。
前記組成物の投与量は0.1〜300mg/kg体重/日であり、好ましくは0.5mg/kg体重/日であり、より好ましい適切な投与量は1〜50mg/kg体重/日であり、さらに好ましくは1〜50mg/kg体重/日である。好ましくは1日2回、3回、4回又は5回に分けて間隔をもって投与する。好ましくは活性成分10〜1500mg、さらに好ましくは活性成分20〜1000mg、最も好ましくは活性成分50〜700mgを1つの投与量単位として含む。
本発明で提供する組成物は、単一異性体RP‐1又はSP‐1の含有量が高いものとして、臨床におけるNUC‐1031の薬理学的活性への更なる研究、今後の良好な活性および低い副作用を有する新規な抗癌剤の開発のために原料基礎を提供する。また、本発明者らは独創的に、第1段階の反応終了後から単一異性体の単離を行うため、異性体混合物及び/又はラセミ体から単一異性体を単離する従来の方法に比べて、原料を大幅に節約できる。さらに、第1段階の反応の異性体分離は、液体クロマトグラフィー又は晶析法により行うため、操作が簡便であり、従来のキラルカラムによる分離に比べて、コストを大幅に節約できる。また、本発明で提供する製造方法の全体の経路は、操作が簡単で、設備への要求が低く、高純度の製品を取得できるため、工業生産に適する。
図1は実施例3の方法により作製された化合物61501bのHPLC分析スペクトルを示すものである。図中、化合物61501bのHPLC純度は100%であり、ピークデータは下記<データ1>のとおりである。 図2は実施例10の方法により作製された化合物RP‐1の31P‐NMRスペクトルを示すものである。図中、δPは3.81である。 図3は実施例20の方法により作製された化合物SP‐1のHPLC分析スペクトルを示すものである。図中、化合物SP‐1のHPLC純度は100%であり、ピークデータは下記<データ2>のとおりである。 図4は実施例20の方法により作製された化合物SP‐1の31P‐NMRスペクトルを示すものである。図中、δPは3.64である。 図5は実施例20の方法により作製された化合物SP‐1の1H‐NMRを示すものである。 図6は化合物S P ‐1単結晶のシミュレーションXRPDと単結晶の反射XRPDとの比較を示すものである。 図7は化合物S P ‐1単結晶の顕微鏡写真を示すものである。 図8は化合物SP‐1単結晶のセルを示すものである。 図9は化合物SP‐1分子の三次元構造を示すものである。 図10は化合物SP‐1分子の三次元構造を示すものである。
<データ1>

<データ2>

以下には、実施例により本発明の内容をさらに解釈・説明するが、これらの実施例は本発明を説明するためのものにすぎず、本発明の範囲を限定するものではない。下記実施例において具体的な条件を明記しない実験方法は、通常の条件又はメーカーの推奨条件で実施する。別段の説明がない限り、すべての百分率、比率、割合又は部数は重量によるものである。
本発明における重量体積百分率の単位は、当業者に周知されているものであり、例えば、100mlの溶液中の溶質の重量を指す。別段の定義がない限り、本明細書で使用する全ての専門用語および科学用語は、当業者に周知されているものと同じ意味を有する。さらに、本明細書の記載と同様又は等価な任意の方法および材料はいずれも、本発明の方法に使用できる。本明細書に記載の好ましい実施方法および材料は、例示のためのものにすぎない。
本発明の中間体である化合物61501e、61501bの純度はHPLC法により測定する。HPLCは、カラム:YMC hydrosphere 150×4.6mm、3μm;移動相:40%〜85%メタノール、2‰リン酸/水、実行時間46min、グラジエント溶離、必要に応じて移動相の溶媒比率を調整し、1.0(ml/min)の条件で行う。
本発明において、化合物RP‐1、SP‐1の純度はHPLC法により測定する。HPLCは、カラム:オクタデシルシラン結合シリカを充填剤として使用するもの(YMC‐hydrosphere C18カラム、150mm×4.6mm 3μm)、移動相:0.1%リン酸‐メタノール(10〜50:90〜50)、流量1.0(ml/min)、検出波長272nmの条件で行う。
実施例1 化合物61502の作製
‐80℃で、61501h 20gのジクロロメタン溶液60mlに61501g 20.6gを加え、続いてトリエチルアミン19.3gのジクロロメタン希釈液20mlを加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物に61501fを加え、続いてトリエチルアミン19.3gのジクロロメタン希釈液20mlを加え、混合物を室温で4h撹拌した。混合物を直接脱溶媒し、残渣を酢酸エチル200ml及び水400mlに溶解した。酢酸エチルを分離した後、酢酸エチル(2×100ml)で水相を2回洗い、1回につき酢酸エチル100mlを用いた。酢酸エチル相を併合し、酢酸エチル相を食塩水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。酢酸エチルを留去して、目的化合物61502を得、このまま次の精製に使用した。
実施例2 化合物61501eの作製
化合物61502 47gをメタノール470mlに溶かし、C18,10μm充填剤の分取カラムで精製した。製造方法は下記の表1に示すとおりであり、移動相はそれぞれメタノール、5‰酢酸/水で、メタノールの比率を70%から85%に上昇させてグラジエント溶離を行った。
表1:製造方法
溶離液を段階的に収集し、化合物61501e 12gを得た。収率は28%であり、HPLC純度は99.8%である。
実施例3 化合物61501bの作製
化合物61502 120gを酢酸エチル240mlに溶かし、撹拌し続け、室温で石油エーテル720mlを徐々に滴下し、結晶が析出した後、ろ液をろ過により除去することで、化合物61501b 48.8gを得、収率は40.6%であり、HPLC純度は100%である(図1参照)。
実施例4 化合物61501cの作製
室温で化合物61501d 20gとテトラヒドロフラン200ml及び水100mlとの混合溶液に炭酸ナトリウム35.4gを加え、続いてジ-tert-ブチルジカーボネート17.5gを加え、反応終了まで室温で撹拌し続けた。酢酸エチルで混合物を3回抽出し、1回につき酢酸エチル200mlを用いた。酢酸エチルを併合し、食塩水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:メタノール/ジクロロメタン(メタノールの比率を2.5%から10%に上昇)、グラジエント溶離)により、化合物61501c 18gを得た。
実施例5 化合物61501c2の作製
室温の窒素雰囲気下で、炭酸カリウム3gを、61501d 1g及びBnBr 1gを溶解したアセトニトリルに加え、反応を還流まで昇温させ、反応終了まで保温した。反応液を直接脱溶媒し、残渣を酢酸エチル50mlに溶解し、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。脱溶媒した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:メタノール/ジクロロメタン(メタノールの比率を2.5%から10%に上昇)、グラジエント溶離)により、化合物61501c2 900mgを得た。
実施例6 化合物61501c3の作製
室温の窒素雰囲気下で、tert-ブチルジメチルクロロシラン0.8gを、61501d 1gを溶解してなるピリジン10mlに加え、反応終了まで保温した。反応液を直接脱溶媒し、残渣を酢酸エチル50mlに溶解した後、飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。脱溶媒した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:メタノール/ジクロロメタン(メタノールの比率を2.5%から10%に上昇)、グラジエント溶離)により、化合物61501c3 500mgを得た。
実施例7 化合物61501c4の作製
室温の窒素雰囲気下で、BzCl 0.8gを、61501d 1gのピリジン10mlに加え、反応終了まで保温した。反応液を直接脱溶媒し、残渣を酢酸エチル50mlに溶解した後、飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。脱溶媒した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:メタノール/ジクロロメタン(メタノールの比率を2.5%から10%に上昇)、グラジエント溶離)により、化合物61501c4 600mgを得た。
実施例8 化合物RP‐1の作製

(1)化合物61502a2の作製
0℃で、化合物61501c2 800mgのテトラヒドロフラン10ml溶液にtert-ブチルマグネシウムクロリド溶液(1.0mol/L、6.5ml)を加え、1h撹拌して反応させた後、化合物61501e 2gを加え、反応終了まで室温で撹拌し続けた。混合物に水50mlを加え、酢酸エチルにより水相を3回抽出し、1回につき酢酸エチル50mlを用いた。酢酸エチル相を併合し、食塩水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、脱溶媒した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:メタノール/ジクロロメタン(メタノールの比率を2.5%から5%に上昇)、グラジエント溶離)により精製することで、化合物61502a2 700mgを得た。
(2)化合物RP‐1の作製
室温で、化合物61502a2 500mgのメタノール溶液5mlにPd/C100mgを加え、反応系を水素で置換した後、圧力を0.4barに維持し、室温で反応終了まで反応した。反応液は直接ろ過し、ろ液は脱溶媒した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:メタノール/ジクロロメタン(メタノールの比率を2.5%から10%に上昇)、グラジエント溶離)により精製することで、化合物RP‐1 240mgを得、HPLC純度は99.5%である。31P‐NMR(202MHz、MeOD):δP3.81.1H‐NMR(500MHz、MeOD):δH:7.56、7.52(2d、J=7.5Hz、1H、H‐6)、7.38‐7.33(m、7H、ArH)、7.26‐7.19(m、3H、ArH)、6.25(apparent q、J=7.5Hz、1H、H‐1’)、5.88、5.84(2×d、J=7.5Hz、1H、H‐5)、5.18‐5.12(m、2H、OCH2Ph)、4.49‐4.42(m、1H、H‐5’)、4.38‐4.31(m、1H、H‐5’)、4.25‐4.18(m、1H、H‐3’)、4.07‐4.01(m、2H、H‐4’、CHCH3)、1.38(apparent t、J=8.5Hz、3H、CHCH3)。
実施例9 化合物RP‐1の作製

(1)化合物61502a3の作製
0℃で、化合物61501c3 800mgのテトラヒドロフラン10ml溶液にtert-ブチルマグネシウムクロリド溶液(1.0mol/L、7ml)を加え、1h撹拌して反応させた後、化合物61501e 2gを加え、反応終了まで室温で撹拌し続けた。混合物に水50mlを加え、酢酸エチルで水相を3回抽出し、1回につき酢酸エチル50mlを用いた。酢酸エチル相を併合し、食塩水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、脱溶媒した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:メタノール/ジクロロメタン(メタノールの比率を2.5%から5%に上昇)、グラジエント溶離)により精製することで、化合物61502a3 400mgを得た。
(2)化合物RP‐1の作製
0℃で、化合物61502a3 400mgのメタノール5ml溶液に1mol/L塩酸(1ml)を加え、0℃で反応終了まで反応した。反応液を直接脱溶媒し、残渣を酢酸エチル50mlに溶解した後、飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。脱溶媒した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:メタノール/ジクロロメタン(メタノールの比率を2.5%から10%に上昇)、グラジエント溶離)により精製することで、化合物RP‐1(200mg)を得、HPLC純度は99.2%である。
実施例10 化合物RP‐1の作製

(1)化合物61502aの作製
0℃で、化合物61501c 2gのテトラヒドロフラン10ml溶液にtert-ブチルマグネシウムクロリド溶液(1.0mol/L、16ml)を加え、1h撹拌して反応させた後、化合物61501e 5gを加え、反応終了まで室温で撹拌し続けた。混合物に水50mlを加え、酢酸エチルで水相を3回抽出し、1回につき酢酸エチル100mlを用いた。酢酸エチル相を併合し、食塩水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、脱溶媒した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:メタノール/ジクロロメタン2.5%〜5%)により精製することで、化合物61502a 2gを得、収率は55%である。
(2)化合物RP‐1の作製
0℃で、化合物61502a 2gのジクロロメタン10ml溶液にトリフルオロ酢酸6mlを加え、反応終了まで保温して撹拌した。混合物を脱溶媒した後、重炭酸ナトリウム溶液50mlを加え、酢酸エチルで3回抽出し、1回につき酢酸エチル50mlを用いた。酢酸エチル相を併合し、食塩水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。脱溶媒した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:メタノール/ジクロロメタン(メタノールの比率を2.5%から5%に上昇)、グラジエント溶離)により、化合物RP‐1 700mgを得、HPLC純度は99.1%である。31P‐NMR(202MHz、MeOD):δP3.81(図2参照)である。1H‐NMR(500MHz、MeOD):δH:7.56、7.52(2d、J=7.5Hz、1H、H‐6)、7.38‐7.33(m、7H、ArH)、7.26‐7.19(m、3H、ArH)、6.25(apparent q、J=7.5Hz、1H、H‐1’)、5.88、5.84(2×d、J=7.5Hz、1H、H‐5)、5.18‐5.12(m、2H、OCH2Ph)、4.49‐4.42(m、1H、H‐5’)、4.38‐4.31(m、1H、H‐5’)、4.25‐4.18(m、1H、H‐3’)、4.07‐4.01(m、2H、H‐4’、CHCH3)、1.38(apparent t、J=8.5Hz、3H、CHCH3)。
実施例11 化合物RP‐1の作製

(1)化合物61502a4の作製
0℃で化合物61501c4 1gのテトラヒドロフラン10ml溶液にtert-ブチルマグネシウムクロリド溶液(1.0mol/L、8ml)を加え、1h撹拌して反応させた後、化合物61501e 2.5gを加え、反応終了まで室温で撹拌し続けた。混合物に水50mlを加え、酢酸エチルで水相を3回抽出し、1回につき酢酸エチル50mlを用いた。酢酸エチル相を併合し、食塩水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、脱溶媒した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:メタノール/ジクロロメタン(メタノールの比率を2.5%から5%に上昇)、グラジエント溶離)により精製することで、化合物61502a4 900mgを得た。
(2)化合物RP‐1の作製
室温で化合物61502a4 900mgのメタノール5ml溶液に7mol/Lのメタノールアンモニア溶液1.5mlを加え、室温で反応終了まで反応した。反応液を直接脱溶媒し、残渣を酢酸エチル50mlに溶解し、飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、脱溶媒し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:メタノール/ジクロロメタン(メタノールの比率を2.5%から5%に上昇)、グラジエント溶離)により、化合物RP‐1 500mgを得、HPLC純度は99.5%である。
実施例12 化合物RP‐1の作製
(1)化合物RP‐1の作製
0℃で、化合物61501d 1gのテトラヒドロフラン10ml溶液にtert-ブチルマグネシウムクロリド溶液(1.0mol/L、8ml)を加え、1h撹拌して反応させた後、化合物61501e 2.5gを加え、反応終了まで室温で撹拌し続けた。混合物に水50mlを加え、酢酸エチルで水相を3回抽出し、1回につき酢酸エチル50mlを用いた。酢酸エチル相を併合し、食塩水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、脱溶媒した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:メタノール/ジクロロメタン(メタノールの比率を2.5%から5%に上昇)、グラジエント溶離)により精製することで、化合物RP‐1 421mgを得た。HPLC純度は99.5%である。
実施例13 化合物61502‐1r及び化合物61502‐1sの作製
‐80℃で、61501h 2gのジクロロメタン溶液10mlに61501g 2.1gを加え、続いてトリエチルアミン2gのジクロロメタン希釈液5mlを加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物に61501f1、続いてトリエチルアミン2g(5mlジクロロメタン希釈)の溶液を加え、混合物を室温で4h撹拌した。混合物を直接脱溶媒し、残渣を酢酸エチル50ml及び水100mlに溶解した。酢酸エチルを分離した後、酢酸エチルで水相を2回洗い、1回につき酢酸エチル30mlを用いた。酢酸エチル相を併合し、酢酸エチル相を食塩水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。酢酸エチルを留去して、目的化合物61502‐1を得、このまま次の精製に使用した。
化合物61502‐1 8gをメタノール50mlに溶解し、C18,10μm充填剤の分取カラムで精製した。製造方法は下記の表1のとおりであり、移動相はそれぞれメタノール、5‰酢酸/水で、メタノールの比率を70%から80%に上昇させてグラジエント溶離を行った。
表1:製造方法
溶離液を段階的に収集し、化合物61502‐1r(1.1g)、61502‐1s(1.3g)を得た。
実施例14 化合物RP‐1の作製

実施例12の方法と同じように、化合物61501eの代わりに、化合物61502‐1r又は61502‐4rを用いて化合物RP‐1を作製した。HPLC純度はそれぞれ98.9%、99.1%である。31P‐NMR(202MHz、MeOD):δP 3.81;1H‐NMR(500MHz、MeOD):δH:7.56、7.52(2d、J=7.5Hz、1H、H‐6)、7.38‐7.33(m、7H、ArH)、7.26‐7.19(m、3H、ArH)、6.25(apparent q、J=7.5Hz、1H、H‐1’)、5.88、5.84(2×d、J=7.5Hz、1H、H‐5)、5.18‐5.12(m、2H、OCH2Ph)、4.49‐4.42(m、1H、H‐5’)、4.38‐4.31(m、1H、H‐5’)、4.25‐4.18(m、1H、H‐3’)、4.07‐4.01(m、2H、H‐4’、CHCH3)、1.38(apparent t、J=8.5Hz、3H、CHCH3)。
実施例15 化合物SP‐1の作製
(1)化合物SP‐1の作製
0℃で、化合物61501d(500mg)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液にtert-ブチルマグネシウムクロリド溶液(1.0mol/L、5ml)を加え、1h撹拌して反応させた後、化合物61502‐1s 1gを加え、反応終了まで室温で撹拌し続けた。混合物に水30mlを加え、酢酸エチルで水相を3回抽出し、1回につき酢酸エチル20mlを用いた。酢酸エチル相を併合し、食塩水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、脱溶媒した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:メタノール/ジクロロメタン(メタノールの比率を2.5%から5%に上昇)、グラジエント溶離)により精製することで、化合物SP‐1(186mg)を得た。HPLC純度は99.4%である。31P‐NMR(202MHz、MeOD):δP 3.64;1H‐NMR(500MHz、MeOD):δH:7.56、7.52(2d、J=7.5Hz、1H、H‐6)、7.38‐7.33(m、7H、ArH)、7.26‐7.19(m、3H、ArH)、6.25(apparent q、J=7.5Hz、1H、H‐1’)、5.88、5.84(2×d、J=7.5Hz、1H、H‐5)、5.18‐5.12(m、2H、OCH2Ph)、4.49‐4.42(m、1H、H‐5’)、4.38‐4.31(m、1H、H‐5’)、4.25‐4.18(m、1H、H‐3’)、4.07‐4.01(m、2H、H‐4’、CHCH3)、1.38(apparent t、J=8.5Hz、3H、CHCH3)。
実施例16 化合物61502‐4、化合物61502‐4s及び61502‐4rの作製
‐80℃で、61501h(2g)のジクロロメタン(10ml)溶液に61501g(2.1g)を加え、続いて2gトリエチルアミン(5mlジクロロメタン希釈)溶液を加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物に61501f4を加え、続いてトリエチルアミン2g(5mlジクロロメタン希釈)の溶液を加え、混合物を室温で4h撹拌した。混合物を直接脱溶媒し、残渣を酢酸エチル50ml及び水100mlに溶解した。酢酸エチルを分離した後、酢酸エチルで水相を2回洗い、1回につき酢酸エチル30mlを用いた。酢酸エチル相を併合し、酢酸エチル相を食塩水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。酢酸エチルを留去して、目的化合物61502‐4を得、このまま次の精製に使用した。
化合物61502‐4(7.8g)をメタノール50mlに溶解し、C18,10μm充填剤の分取カラムで精製した。製造方法は下記の表1のとおりであり、移動相はそれぞれメタノール、5‰酢酸/水で、メタノールの比率を70%から80に上昇させてグラジエント溶離を行った。
表1:製造方法
溶離液を段階的に収集し、化合物61502‐4r(1.05g)、61502‐4s(1.1g)を得た。
実施例17 化合物SP‐1の作製
(1)化合物SP‐1の作製
0℃で、化合物61501d(500mg)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液にtert-ブチルマグネシウムクロリド溶液(1.0mol/L、5ml)を加え、1h撹拌して反応させた後、化合物61502‐4s(1g)を加え、反応終了まで室温で撹拌し続けた。混合物に水30mlを加え、酢酸エチルで水相を3回抽出し、1回につき酢酸エチル20mlを用いた。酢酸エチル相を併合し、食塩水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、脱溶媒した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:メタノール/ジクロロメタン(メタノールの比率を2.5%から5%に上昇)、グラジエント溶離)により精製することで、化合物SP‐1(203mg)を得た。HPLC純度は98.3%である。31P‐NMR(202MHz、MeOD):δP 3.64;1H‐NMR(500MHz、MeOD):δH:7.56、7.52(2d、J=7.5Hz、1H、H‐6)、7.38‐7.33(m、7H、ArH)、7.26‐7.19(m、3H、ArH)、6.25(apparent q、J=7.5Hz、1H、H‐1’)、5.88、5.84(2×d、J=7.5Hz、1H、H‐5)、5.18‐5.12(m、2H、OCH2Ph)、4.49‐4.42(m、1H、H‐5’)、4.38‐4.31(m、1H、H‐5’)、4.25‐4.18(m、1H、H‐3’)、4.07‐4.01(m、2H、H‐4’、CHCH3)、1.38(apparent t、J=8.5Hz、3H、CHCH3)。
実施例18 化合物SP‐1の作製

(1)化合物61501a2の作製
0℃で、化合物61501c2(700mg)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液にtert-ブチルマグネシウムクロリド溶液(1.0mol/L、7ml)を加え、1h撹拌して反応させた後、化合物61501b(2g)を加え、反応終了まで室温で撹拌し続けた。混合物に水50mlを加え、酢酸エチルで水相を3回抽出し、1回につき酢酸エチル50mlを用いた。酢酸エチル相を併合し、食塩水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、脱溶媒した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:メタノール/ジクロロメタン(メタノールの比率を2.5%から5%に上昇)、グラジエント溶離)により精製することで、化合物61501a 2700mgを得、収率は55%である。
(2)化合物SP‐1の作製
室温で、化合物61501a2(700mg)のメタノール(5ml)溶液にPd/C(150mg)を加え、反応系を水素で置換した後、圧力を0.4barに維持し、室温で反応終了まで反応した。反応液は直接ろ過し、ろ液は脱溶媒した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:メタノール/ジクロロメタン(メタノールの比率を2.5%から10%に上昇)、グラジエント溶離)により精製することで、化合物SP‐1(350mg)を得、HPLC純度は99.3%である。31P‐NMR(202MHz、MeOD):δP 3.64.1H‐NMR(500MHz、MeOD):δH:7.56、7.52(2d、J=7.5Hz、1H、H‐6)、7.38‐7.33(m、7H、ArH)、7.26‐7.19(m、3H、ArH)、6.25(apparent q、J=7.5Hz、1H、H‐1’)、5.88、5.84(2×d、J=7.5Hz、1H、H‐5)、5.18‐5.12(m、2H、OCH2Ph)、4.49‐4.42(m、1H、H‐5’)、4.38‐4.31(m、1H、H‐5’)、4.25‐4.18(m、1H、H‐3’)、4.07‐4.01(m、2H、H‐4’、CHCH3)、1.38(apparent t、J=8.5Hz、3H、CHCH3)。
実施例19 化合物SP‐1の作製

(1)化合物61501a3の作製
0℃で、化合物61501c3(700mg)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液にtert-ブチルマグネシウムクロリド溶液(1.0mol/L、8ml)を加え、1h撹拌して反応させた後、化合物61501b(2g)を加え、反応終了まで室温で撹拌し続けた。混合物に水50mlを加え、酢酸エチルで水相を3回抽出し、1回につき酢酸エチル50mlを用いた。酢酸エチル相を併合し、食塩水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、脱溶媒した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:メタノール/ジクロロメタン(メタノールの比率を2.5%から5%に上昇)、グラジエント溶離)により精製することで、化合物61501a 3600mgを得た。
(2)化合物SP‐1の作製
0℃で、化合物61501a3(600mg)のメタノール(5ml)溶液に1mol/L塩酸(1ml)を加え、0℃で反応終了まで反応した。反応液を直接脱溶媒し、残渣を酢酸エチル50mlに溶解した後、飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。脱溶媒した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:メタノール/ジクロロメタン(メタノールの比率を2.5%から10%に上昇)、グラジエント溶離)により精製することで、化合物SP‐1(300mg)を得、HPLC純度は99.5%である。31P‐NMR(202MHz、MeOD):δP 3.64.。1H‐NMR(500MHz、MeOD):δH:7.56、7.52(2d、J=7.5Hz、1H、H‐6)、7.38‐7.33(m、7H、ArH)、7.26‐7.19(m、3H、ArH)、6.25(apparent q、J=7.5Hz、1H、H‐1’)、5.88、5.84(2×d、J=7.5Hz、1H、H‐5)、5.18‐5.12(m、2H、OCH2Ph)、4.49‐4.42(m、1H、H‐5’)、4.38‐4.31(m、1H、H‐5’)、4.25‐4.18(m、1H、H‐3’)、4.07‐4.01(m、2H、H‐4’、CHCH3)、1.38(apparent t、J=8.5Hz、3H、CHCH3)。
実施例20 化合物SP‐1の作製

(1)化合物61501aの作製
0℃で、化合物61501c(2g)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液にtert-ブチルマグネシウムクロリド溶液(1.0mol/L、16ml)を加え、1h撹拌して反応させた後、化合物61501b(5g)を加え、室温で反応終了まで撹拌した。混合物に水50mlを加え、酢酸エチルで水相を3回抽出し、1回につき酢酸エチル100mlを用いた。酢酸エチル相を併合し、食塩水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、脱溶媒した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:メタノール/ジクロロメタン2.5%〜5%)精製し、化合物61501a 2.8gを得、収率は77%であり、HPLC純度は93%である。
(2)化合物SP‐1の作製
0℃で、化合物61501a(2g)のジクロロメタン(10ml)溶液にトリフルオロ酢酸6mlを加え、反応終了まで保温して撹拌した。混合物を脱溶媒した後、重炭酸ナトリウム溶液50mlを加え、酢酸エチルで3回抽出し、1回につき酢酸エチル50mlを用いた。酢酸エチル相を併合し、食塩水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。脱溶媒した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:メタノール/ジクロロメタン(メタノールの比率を2.5%から5%に上昇)、グラジエント溶離)により、化合物SP‐1(700mg)を得、HPLC純度は100%である(図3参照)。31P‐NMR(202MHz、MeOD):δP 3.64.(図4参照)。1H‐NMR(500MHz、MeOD):δH:7.56、7.52(2d、J=7.5Hz、1H、H‐6)、7.38‐7.33(m、7H、ArH)、7.26‐7.19(m、3H、ArH)、6.25(apparent q、J=7.5Hz、1H、H‐1’)、5.88、5.84(2×d、J=7.5Hz、1H、H‐5)、5.18‐5.12(m、2H、OCH2Ph)、4.49‐4.42(m、1H、H‐5’)、4.38‐4.31(m、1H、H‐5’)、4.25‐4.18(m、1H、H‐3’)、4.07‐4.01(m、2H、H‐4’、CHCH3)、1.38(apparent t、J=8.5Hz、3H、CHCH3)(図5参照)。
実施例21 化合物SP‐1の作製

(1)化合物61501a4の作製
0℃で、化合物61501c4(600mg)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液にtert-ブチルマグネシウムクロリド溶液(1.0mol/L、7ml)を加え、1h撹拌して反応させた後、化合物61501b(1.8g)を加え、反応終了まで室温で撹拌し続けた。混合物に水50mlを加え、酢酸エチルで水相を3回抽出し、1回につき酢酸エチル50mlを用いた。酢酸エチル相を併合し、食塩水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、脱溶媒した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:メタノール/ジクロロメタン(メタノールの比率を2.5%から5%に上昇)、グラジエント溶離)により精製することで、化合物(61501a4)550mgを得た。
(2)化合物SP‐1の作製
室温で、化合物61501a4(500mg)のメタノール(5ml)溶液に7mol/Lのメタノールアンモニア溶液1.5mlを加え、室温で反応終了まで反応した。反応液を直接脱溶媒し、残渣を酢酸エチル50mlに溶解し、飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、脱溶媒し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:メタノール/ジクロロメタン(メタノールの比率を2.5%から5%に上昇)、グラジエント溶離)により、化合物SP‐1(300mg)を得、HPLC純度は99.5%である。31P‐NMR(202MHz、MeOD):δP 3.64.1H‐NMR(500MHz、MeOD):δH:7.56、7.52(2d、J=7.5Hz、1H、H‐6)、7.38‐7.33(m、7H、ArH)、7.26‐7.19(m、3H、ArH)、6.25(apparent q、J=7.5Hz、1H、H‐1’)、5.88、5.84(2×d、J=7.5Hz、1H、H‐5)、5.18‐5.12(m、2H、OCH2Ph)、4.49‐4.42(m、1H、H‐5’)、4.38‐4.31(m、1H、H‐5’)、4.25‐4.18(m、1H、H‐3’)、4.07‐4.01(m、2H、H‐4’、CHCH3)、1.38(apparent t、J=8.5Hz、3H、CHCH3)。
実施例22 化合物SP‐1の立体配置の確認
本発明の化合物SP‐1の立体配置をさらに確認するために、発明者は本発明で提供する方法、例えば実施例15、17、18〜21の方法により得られた化合物SP‐1の単結晶成長をした。例えば、化合物SP‐1を溶媒、例えば低級アルコール及び水からなる溶媒に加え、系温度を30〜50℃から0〜5℃に徐々に降下させることで、棒状単結晶を得た。好ましくは前記低級アルコールはC1~3アルコール(例えばメタノール、エタノール、プロパノール又はイソプロパノール)であり、さらに好ましくは、前記低級アルコールはエタノールである。低級アルコールと水の使用量比は1:3(v/v)であることが好ましい。そして、単結晶分析を行った。
新規結晶形の鑑定に資するために、本発明はX線回折分析データ及これらのデータの測定条件を以下のとおり提供する。
単結晶回折データは、Buker D8 ADVANCE単結晶回折装置(Mo Kα、λ=0.71073)により123(2)Kにおいて取得した。
結晶形態の化合物SP‐1の作製
実施例15で作製された化合物SP‐1をエタノール/水(1/3、v/v)系に加え、50℃から0.01℃/minの速度で5℃まで徐々に降温させ、棒状単結晶を得た(図参照)。単結晶の反射XRPDパターンは図に示すとおりであり、単結晶のセルパターンは図8に示すとおりである。単結晶分析により、化合物SP‐1分子の絶対配置が、リン原子P1(S)と、C9(S)、C18(R)、C19(R)、C21(R)であると確認した(図9、10参照)。

Claims (14)

  1. 化合物61501cと化合物61501bを反応させ、化合物61501aを得ることを含む、化合物SP‐1の製造方法であって、

    (式中、Rは、H又はヒドロキシ保護基であり、Lは脱離基である。)
    前記RがHでない場合、化合物61501aのヒドロキシ保護基を脱離させることで、化合物SP‐1を得てもよい、化合物SP‐1の製造方法。
  2. Lは、ハロゲン、アリールオキシ、ベンゼンスルホネート基、カンファースルホネート基、又は少なくとも1つの電子求引基で置換されたアリールオキシであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記電子求引基は、ニトロ基又はハロゲンであることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. Lは、ニトロフェノキシ、p−クロロフェノキシ、o−クロロフェノキシ、2,4‐ジニトロフェノキシ、又は、ペンタフルオロフェノキシであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  5. 前記ヒドロキシ保護基Rは、シリル、アルキル又は置換アルキル、アシル又は置換アシル、アルコキシカルボニル又は置換アルコキシカルボニルであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記ヒドロキシ保護基Rは、テトラヒドロピラニル、ベンジル、p−メチルベンジル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、ベンゾイル、tert−ブトキシカルボニル(Boc)、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、9‐フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)、ジメチルtert−ブチルシリル、トリメチルシリル、又は、ジメチルフェニルシリルであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  7. Rは、H又はtert−ブトキシカルボニル(Boc)であり、Lはペンタフルオロフェノキシであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  8. 化合物SP‐1を約95重量%以上含むことを特徴とする、組成物

  9. 化合物SP‐1を約99重量%以上含むことを特徴とする、請求項8に記載の組成物。
  10. 化合物61501bの製造方法は、
    (1)化合物(PhO)P(O)(L’)2を、アラニンベンジルエステル及び第一アルカリ成分と反応させることで、(L’)P(O)(PhO)(Ala‐CH2Ph)を得る工程、
    (2)(L’)P(O)(PhO)(Ala‐CH2Ph)を、フェノール及び第二アルカリ成分と反応させることで、化合物61501bと61501eを含む混合物を得る工程、及び、
    (3)工程(2)における化合物61501b及び化合物61501eを含む混合物を抽出処理、クロマトグラフィー処理又は晶析処理することで、化合物61501bを得る工程、
    を含む、請求項1に記載の方法。

    (式中、Lはアリールオキシ、ベンゼンスルホネート基、カンファースルホネート基、又は少なくとも1つの電子求引基で置換されたアリールオキシであり、L’とLは、それぞれ独立にして、脱離基を示す。)
  11. 工程(3)においては、化合物61501b及び化合物61501eを含む混合物を溶媒に溶解又は懸濁させ、貧溶媒を添加して晶析させることで、化合物61501bを得ることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
  12. 化合物61501bは、下記化合物から選ばれることを特徴とする、請求項1に記載の方法。

    (式中、L1は、アリールオキシ、ベンゼンスルホネート基、カンファースルホネート基、又は1つ以上の同一又は異なる電子求引基により置換されたアリールオキシである。
    ただし、上記化合物では、L1はペンタフルオロフェノキシ化合物ではない。)
  13. 前記電子求引基は、F、Cl、Br、ニトロ基、カルボキシル基、スルホネート基、シアノ基又はカルボニル基から選ばれることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 化合物61501bは、下記化合物から選ばれることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
JP2018512893A 2015-09-16 2016-09-13 ヌクレオシドホスホルアミダート系プロドラッグの製造方法及びその中間体 Active JP6731477B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CN201510588122.1A CN106543252A (zh) 2015-09-16 2015-09-16 核苷氨基磷酸酯类前药的制备方法及其中间体
CN201510588122.1 2015-09-16
PCT/CN2016/098846 WO2017045582A1 (zh) 2015-09-16 2016-09-13 核苷氨基磷酸酯类前药的制备方法及其中间体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018528957A JP2018528957A (ja) 2018-10-04
JP6731477B2 true JP6731477B2 (ja) 2020-07-29

Family

ID=58288042

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018512893A Active JP6731477B2 (ja) 2015-09-16 2016-09-13 ヌクレオシドホスホルアミダート系プロドラッグの製造方法及びその中間体

Country Status (8)

Country Link
US (1) US20180237466A1 (ja)
EP (1) EP3351551B1 (ja)
JP (1) JP6731477B2 (ja)
KR (1) KR102226164B1 (ja)
CN (1) CN106543252A (ja)
AU (1) AU2016322374B2 (ja)
CA (1) CA2997203C (ja)
WO (1) WO2017045582A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106543220A (zh) 2015-09-16 2017-03-29 博瑞生物医药(苏州)股份有限公司 氨基磷酸酯化合物及其制备方法和晶体
AU2016367237B2 (en) 2015-12-11 2020-12-24 Laurus Labs Limited Diastereoselective synthesis of phosphate derivatives and of the gemcitabine prodrug NUC-1031
GB201522771D0 (en) * 2015-12-23 2016-02-03 Nucana Biomed Ltd Crystalline form of a phosphate derivative
GB201709471D0 (en) 2017-06-14 2017-07-26 Nucana Biomed Ltd Diastereoselective synthesis of hosphate derivatives
CN110467647B (zh) * 2018-05-09 2022-08-30 博瑞生物医药(苏州)股份有限公司 双核苷酸前体药物的制备方法
CN112409421A (zh) * 2020-12-01 2021-02-26 上海兆维科技发展有限公司 一种3’-磷酸酯核苷的制备方法
CN112778388B (zh) * 2021-01-21 2022-08-23 大连医科大学 一种核苷类似物及其制备方法和应用
CN113234102A (zh) * 2021-05-18 2021-08-10 宁波大学 一种三配位磷衍生物及中间体及制备方法

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB0317009D0 (en) * 2003-07-21 2003-08-27 Univ Cardiff Chemical compounds
US8618076B2 (en) * 2009-05-20 2013-12-31 Gilead Pharmasset Llc Nucleoside phosphoramidates
SG184323A1 (en) * 2010-03-31 2012-11-29 Gilead Pharmasett Llc Stereoselective synthesis of phosphorus containing actives
CA2818853A1 (en) * 2010-11-30 2012-06-07 Gilead Pharmasset Llc 2'-spirocyclo-nucleosides for use in therapy of hcv or dengue virus
US20130143835A1 (en) * 2011-12-05 2013-06-06 Medivir Ab HCV Polymerase Inhibitors
CN104640444B (zh) * 2012-06-16 2016-12-14 河南美泰宝生物制药有限公司 双肝脏靶向氨基磷酸酯和氨基膦酸酯前药
WO2014033617A1 (en) * 2012-08-31 2014-03-06 Novartis Ag 2'-ethynyl nucleoside derivatives for treatment of viral infections
AP2015008384A0 (en) * 2012-10-08 2015-04-30 Univ Montpellier Ct Nat De La Rech Scient 2'-Chloro nucleoside analogs for hcv infection
HUE044605T2 (hu) * 2012-11-16 2019-11-28 Univ College Cardiff Consultants Ltd RP/SP gemcitabin-[fenil-(benziloxi-L-alaninil)]-foszfát keveréke
WO2015012327A1 (ja) * 2013-07-23 2015-01-29 Jx日鉱日石金属株式会社 表面処理銅箔、キャリア付銅箔、基材、樹脂基材、プリント配線板、銅張積層板及びプリント配線板の製造方法
WO2015198059A1 (en) 2014-06-25 2015-12-30 Nucana Biomed Limited Formulation comprising a gemcitabine-prodrug
MX2021001140A (es) * 2014-06-25 2022-04-21 Nucana Biomed Ltd Profármacos de gemcitabina.
GB201417644D0 (en) 2014-10-06 2014-11-19 Nucana Biomed Ltd Method of separating phosphate diastereoisomers

Also Published As

Publication number Publication date
KR102226164B1 (ko) 2021-03-10
EP3351551A4 (en) 2019-05-15
US20180237466A1 (en) 2018-08-23
WO2017045582A1 (zh) 2017-03-23
AU2016322374B2 (en) 2020-07-02
JP2018528957A (ja) 2018-10-04
AU2016322374A1 (en) 2018-03-22
CA2997203C (en) 2022-05-31
EP3351551B1 (en) 2022-12-07
CA2997203A1 (en) 2017-03-23
EP3351551A1 (en) 2018-07-25
CN106543252A (zh) 2017-03-29
KR20180053320A (ko) 2018-05-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6731477B2 (ja) ヌクレオシドホスホルアミダート系プロドラッグの製造方法及びその中間体
KR102226169B1 (ko) Nuc-1031의 단일 이성질체가 풍부한 조성물 및 이의 제조방법 및 용도
JP2020530452A (ja) 大員環免疫調節剤
KR101982951B1 (ko) 신규한 유형의 시티딘 유도체 및 그의 용도
WO1995009864A1 (fr) Nouveau derive peptidique
JPH04327587A (ja) 6’−c−アルキル−3−デアザネプラノシンa誘導体、その製造法およびその用途
CN117751116A (zh) 作为KRas G12D抑制剂的稠环化合物
EP4032890A1 (en) Heterocyclic amide compound, pharmaceutically acceptable salt thereof, and preparation method therefor and use thereof
JPH051795B2 (ja)
JP7245918B2 (ja) サルササポゲニン構造に基づく誘導体、医薬組成物及びその使用
JP2007291050A (ja) ピログルタミン酸誘導体の合成および用途
CA3026142A1 (en) Crystalline form of compound suppressing protein kinase activity, and application thereof
JP4989649B2 (ja) 3’−エチニルシチジン誘導体
US6677456B2 (en) Pentacyclic taxan compound
WO2001027115A1 (fr) Composes pentacycliques au taxane
CN101805339B (zh) 一种制备恩替卡韦化合物的方法
JP2014141498A (ja) ゼラレノンマクロライドアナログを作製するための中間体および方法
JP3776818B2 (ja) 五環性タキサン化合物およびその製造方法
CN117412953A (zh) Axl抑制剂
CN117940436A (en) 7- (Naphthalene-1-yl) pyrido [4,3-d ] pyrimidine derivative and preparation and application thereof

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180319

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190314

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200210

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200508

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200608

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200706

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6731477

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250