JP6731233B2 - 梯子 - Google Patents
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Description
<第1実施形態>
はじめに、図1を参照して、本実施形態に係る梯子100について説明する。図1(a)は梯子100の正面図、図1(b)は梯子100の側面図である。本実施形態において、梯子100に昇る作業者から梯子100に向かう方向を前方Fr、前方Frの反対方向を後方Rrとする。そして、この作業者の上方をUp、下方をDw、右方をR、左方をLで示す。
主脚部130は、左右一対の支脚131と、所定数の踏み桟132とを備える。一対の支脚131と、踏み桟132とは、例えばそれぞれアルミニウム合金等の金属材料で形成される。
一対の支脚131は、全体として棒状の部材であり、図1(a)に示す通り、互いに平行になるように配置される。一対の支脚131は、それぞれ主支脚131Aと副支脚131Bとを備える。
主支脚131A及び副支脚131Bは、棒状の部材であって中空である。副支脚131Bは、上部の少なくとも一部が主支脚131Aに挿入され、主支脚131Aの下端から下方にスライド式に出し入れ可能である。副支脚131Bが主支脚131Aから引き出される長さを変えることで、支脚131の長さを調整できる。主支脚131Aの下部には、固定具133が設けられる。固定具133によって副支脚131Bを主支脚131Aに固定することで、支脚131を調整した長さに維持できる。
踏み桟132は、一対の支脚131、例えば一対の主支脚131Aの間に架け渡されている。
支柱111は、棒状の部材であり、支脚131の上端から上方に伸びるように配置される。梯子100の正面視(梯子100を前方Fr又は後方Rrから見て)において、支柱111と支脚131とは直線状になる。一方、梯子100の側面視(梯子100を右方R又は左方Lから見て)において、支柱111と支脚131とは直線状にならず、支柱111と支脚131との境界部分で折れた形状となる。
本実施形態では、支脚131を地面の垂線に対して所定の角度傾けて梯子100がトラックのあおり等に立てかけられた状態で、支柱111が地面に対して垂直になる。支脚131と、地面の垂線との角度は、支脚131の上端から支脚131に沿って伸びる仮想線L1と、支柱111との角度αに等しい。角度αは、例えば10°以上20°以下であり、本実施形態の梯子100では15°とする。また、梯子100がトラックのあおり等に立てかけられた状態で、踏み桟132の上面は支脚131の軸線に対して傾斜しており、踏み桟132の上面は地面と略平行になる。
親綱取付け部113は、一対の支柱111のそれぞれに設けられ、親綱を取付けることができる。親綱取付け部113は、図1(b)に示す通り、左右方向に貫通する貫通孔を備える金具であり、例えば鉄又はステンレス等で形成される。親綱取付け部113の貫通孔に親綱の端部に設けられたフック等の金具の一部を挿入してこの金具を親綱取付け部113に掛けたり、親綱を親綱取付け部113に結んだりして、親綱を親綱取付け部113に取付けることができる。本実施形態では、親綱取付け部113は、支柱111の上端部に設けられる。ただし、親綱取付け部113が設けられる位置は支柱111の上端部に限定されるものではなく、親綱取付け部113は、支柱111の上下方向の中央より上側、例えば支柱111の上部に設けられてもよい。また、親綱取付け部113は、支柱111のいずれかの側面に設けられてもよい。親綱取付け部113がこのような位置に設けられることで、親綱によって作業者の作業に支障がでるおそれが低減する。
親綱取付け部113には例えば逆U字状の金具が適用できる。親綱取付け部113と支柱111とで親綱取付け部113の貫通孔が形成されてもよい。なお、親綱取付け部113の形状は、鉤形や、親綱の金具に対応する取付け金具等、親綱を取付けることができれば他の形状であってもよい。
控綱取付け部114は、図1(a)に示す通り、前後方向に貫通する貫通孔を備える金具であり、例えば鉄又はステンレス等で形成される。控綱取付け部114の貫通孔に控綱の端部に設けられたフック等の金具の一部を挿入してこの金具を控綱取付け部114に掛けたり、控綱を控綱取付け部114に結んだりして、控綱を控綱取付け部114に取付けることができる。
控綱取付け部114には例えば横U字状の金具が適用できる。控綱取付け部114と支柱111とで控綱取付け部114の貫通孔が形成されてもよい。なお、控綱取付け部114の形状は、鉤形や、控綱の金具に対応する取付け金具等、他の形状であってもよい。
係止部140は、本体部141と、係止片142とを備える。本体部141は、支脚131から前方に伸びる形状であり、本体部141の下面が、後述のように、トラックのあおりの上面に接する。本体部141は、例えばリベットやネジ等の各種固定部材で支脚131に取付けられる。係止片142は、本体部141の前端から下方に伸びる形状を有する。図1(b)の例では、係止片142は下方かつ前方に伸びる形状であるが、係止片142は鉛直下方に伸びる形状でもよく、下方かつ後方に伸びる形状でよい。
また、係止部140は、支柱111の軸線方向(梯子100の上方)から見たときに、係止部140と支柱111とは、少なくとも一部が互いに重なる位置に配置される。また、本実施形態では、側面視において、係止部140の本体部141の下面の中心部と支脚131の上端とをつなぐ仮想線L2上に支柱111が設けられる。
補助支脚151は、主補助支脚151Aと副補助支脚151Bとを備える。そして、補助支脚151は、支脚131と同様の構成により伸縮でき、長さの調整が可能である。なお、本実施形態では固定具153で長さが調整されるが、固定具153を使わない構成であってもよい。
リンク152は、第1リンク152Aと、第1リンク152Aに回転可能に接続された第2リンク152Bとを備え、補助支脚151と支脚131とをつないで、補助支脚151と支脚131とが所定の角度以上にならないようにする。
図1(a)に使用状態の梯子100を示す。図1(a)に示す通り、梯子100は、使用環境に応じて、主脚部130の支脚131、及び、アウトリガー150の補助支脚151が適切な長さに伸ばされている。また、補助支脚151が左右に広がった状態になり、梯子100の左右のぐらつきが防止又は抑制される。
図2に折り畳み状態の梯子100を示す。図2に示す通り、折り畳み状態の梯子100は、主脚部130の支脚131、及び、アウトリガー150の補助支脚151が最も短い状態になっている。また、補助支脚151は、第1リンク152Aと第2リンク152Bとを折り畳むことで、支脚131に近接する。このように折り畳み状態の梯子100は、使用状態の梯子100と比べて、正面視における占有面積が小さくなり、保管が容易になる。
作業者40は、トラック10のあおり14に乗って積載物16の出し入れ等の作業をする場合がある。この場合における梯子100の使用方法を次に説明する。
まず、作業者40は、梯子100をトラック10の荷台13に設置する。このとき、梯子100の側面視において、梯子100の支柱111が地面に対して垂直になるように支脚131及び補助支脚151の長さが調整される。
そして、梯子100は、例えば荷台13の後方に、支脚131を地面に対して傾けて立てかけられる。ここで、支柱111は、支脚131の係止部140が設けられる側とは反対側に傾いて上方に延伸する。したがって、支柱111は地面に対して垂直になり、支柱111がトラック10に積まれた積載物16に干渉することが防止又は抑制される。
このとき、作業者40は、親綱20の一方の端部を梯子100の左側の支柱111に設けられた親綱取付け部113に取り付け、親綱20の他方の端部をトラック10の鳥居12の上部に取付ける。なお、トラック10が親綱支柱を備えるときは、親綱20の他方の端部を、この親綱支柱に取付けてもよい。親綱20は、地面に対して平行に張るように取付けることが望ましい。
また、作業者40は、控綱21の一方の端部を梯子100の右側の支柱111に設けられた控綱取付け部114に取り付け、控綱21の他方の端部をトラック10のリアバンパー11等に取付ける。親綱20及び控綱21が梯子100の両側を引っ張るように梯子100に取付けられることで、梯子100はトラック10に安定して固定される。
作業者40は、親綱20に取付けたランヤード31を安全帯30に接続する。こうして作業者40はあおり14の上で安全に作業ができる。
また、梯子100は係止部140を備える。よって、係止部140をトラック10のあおり14等に引掛けることで、梯子100を安定させられる。したがって、作業者40は、支柱111を手掛り棒として使って梯子100を昇降するとき等に、梯子100がぐらつくおそれが低減する。
また、上方から見たときに、係止部140と支柱111とは少なくとも一部が互いに重なる。よって、梯子100の支脚131の長さを調整することで、図3(b)に示す通り、支柱111を、あおり14の上方で地面に対して略垂直になるように配置できる。したがって、支柱111が積載物16に接触することを防止できる。また、支柱111の手掛り棒としての利便性が向上する。
また、支柱111の伸びる方向は、踏み桟132の上面の垂線と平行である。よって、梯子100を昇降する作業者40の足元が安定する。
本実施形態では、図4及び5を参照して、折り畳み可能とした梯子200について説明する。また、本実施形態では、アウトリガーがない構成の梯子200の例を示す。図4は梯子200の正面図である。図5(a)は梯子200が使われる状態の側面図であり、図5(b)は畳まれた状態の側面図である。なお、以降の説明では、既に説明した実施形態と同様の部分については、当該部分と同じ名称や符号を使い、説明を省略する。
主脚部230は、一対の支脚231と、複数の踏み桟132とを備える。一対の支脚231と踏み桟132とは、それぞれアルミニウム合金等で形成される。一対の支脚231は、図4に示す通り、上下方向の中央よりやや上部で曲がっており、この曲がった部分よりも上側では互いに平行である。また、この曲がった部分よりも下側では下に行くほど互いの間隔が離れ、正面視において例えば台形状となる。
第2主支脚231Bは、第1主支脚231Aの下端に接続し、下方に伸びる棒状の部材であって中空である。第2主支脚231Bは、高さ方向の中央より上側で曲がっており、一対の支脚231のそれぞれの第2主支脚231Bは、図4に示す通り、上部では互いに平行であり、中央部以下の部分では、下に行くほど互いの間隔が離れる。第1主支脚231Aと第2主支脚231Bとは、折り畳み金具260で接続される。
副支脚231Cは、第1実施形態の支脚131と同様の構造で第2主支脚231Bに接続する。したがって、支脚231は伸縮でき、長さの調整が可能である。なお、本実施形態では、副支脚231Cは固定具233で支脚231の長さが調整されるが、固定具233を使わない構成であってもよい。
図5(a)に使用状態の梯子200を示す。このとき、第1主支脚231Aの下部と第2主支脚231Bの上部が同一直線上の配置となり、折り畳み金具260の第1金具261及び第2金具262がロックされている。
このような本実施形態の梯子200は、第1実施形態の梯子100と同様の効果を奏する。
本実施形態は、図6を参照して、第1、第2実施形態とは構成が異なる係止部340を備える梯子300について説明する。図6は梯子300における係止部340の部分を拡大した側面図である。なお、係止部340以外は、第1、第2実施形態と同様の構成でよいため、説明を省略する。
本体部341は、上部がリベットやネジ等の各種固定部材で支脚131の左右の側面に接合され、下方に伸びる。
上側係止部342は、本体部341の上部から前方に伸びる部分であり、その下面に滑り止め部342Aを備える。滑り止め部342Aは、後述の板材50の上面に接触し、板材50との間で滑ることを防止する部材であり、樹脂やゴム等、弾性体で形成される。
レバー支持部343は、本体部341の下端部に接合され、本体部341の左右の両端部から前方に伸びる。
そして、レバー344は、上側の配置と下側の配置とを行き来できる。上側の配置は、軸347Aを中心とした回転可能範囲における、レバー344の握り部344A側の端部が最も上になる上側のレバー344の配置であり、図6では実線で示さるレバー344の配置である。下側の配置は、軸347Aを中心とした回転可能範囲における、レバー344の握り部344A側の端部が、軸347Aに対して下側となり、最も支脚131側になるレバー344の配置であり、図6では二点破線で示さるレバー344の配置である。
下側係止部346は、棒状であり、上下方向に伸びるように配置される。下側係止部346の下端部は、リンク345における軸347Bとは反対側の端部の軸347Cで、リンク345に回転可能に連結される。下側係止部346の上端には、天板部346Aが設けられる。天板部346Aは板状(例えば円盤状)であり、上面が上側係止部342の下面と平行になる。天板部346Aは、上面に滑り止め部346Bを備える。滑り止め部346Bは、板材50の下面に接触し、板材50との間で滑ることを防止する部材であり、樹脂やゴム等、弾性体で形成される。
次に、上側係止部342と下側係止部346との間に板材50の端部を入り込ませる。
次に、作業者がレバー344を上方Upに回転させる。これにより、下側係止部346が上方Upに動き、板材50が、上側係止部342及び下側係止部346と接触して、上側係止部342及び下側係止部346で挟み込まれて係止され、係止部340が板材50に固定される。
作業者がレバー344を下側の位置から上方Upに回転させるにつれて、リンク345における横U字状の開口部に対して閉じる方向に力が加わって、この開口部が閉じる方向に変形する。作業者がさらにレバー344を上方Upに回転させると、所定の位置より上方Upに回転した時点で、リンク345における横U字状の開口部に対して閉じる方向に加わっていた力がなくなる。そして、リンク345における横U字状の開口部が開く方向に変形する。こうして、レバー344は上側の位置で固定される。
係止部340の固定を解除するには、作業者がレバー344を下方Dwに回転させる。これにより、下側係止部346が下方Dwに移動し、係止部340の固定が解除される。
以上、本発明を実施形態と共に説明したが、上記実施形態は本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
例えば、梯子100に梯子200の折り畳み金具260を取付けて折り畳み可能にしたり、梯子200に梯子100のアウトリガー150を取付けたりしてもよい。
Claims (7)
- 所定数の踏み桟が架け渡される左右一対の支脚と、
側面視において前記支脚の一方の側に設けられ、上下方向に伸びる部材の上面又は水平方向に伸びる部材の上面に接触させて係止させる係止部と、
下端部が前記支脚の上端部に接続して、上方に延伸する支柱と、を備え、
前記支柱は、前記支脚に対して、前記係止部が設けられる側とは反対側に傾斜しており、
前記支柱の軸線方向から見て、前記係止部と前記支柱と前記支脚の上端部とは、少なくとも一部が互いに重なる位置に配置されることを特徴とする梯子。 - 前記支柱は、親綱を取付け可能な親綱取付け部を備えることを特徴とする請求項1に記載の梯子。
- 一対の前記支柱の間に架け渡される補強部をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の梯子。
- 前記支脚は前記支柱と重なるように折り曲げ可能であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の梯子。
- 前記踏み桟の上面は支脚の軸線に対して傾斜していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の梯子。
- 一対の前記支脚は、下部において、下に行くほど互いの間隔が離れることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の梯子。
- 前記支脚の軸線方向及び前記踏み桟の軸線方向に垂直な方向から見て一対の前記支脚の外側に設けられたアウトリガーをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の梯子。
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