JP6730663B2 - ハイブリッド車両の排ガス循環故障診断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ハイブリッド車両の排ガス循環故障診断装置に係り、詳しくは車両に搭載されたエンジンの排ガス循環装置の故障を診断する故障診断装置に関する。
車両に搭載されたエンジンの排ガス中に含まれるNOxを低減する装置として、エンジンの排気側と吸気側とを接続する排ガス循環通路を経て排ガスを排ガス循環ガスとして吸気側に環流させることにより、筒内での燃焼温度を低下させてNOxの生成を抑制する排ガス循環装置が知られている。吸気側への排ガス循環ガスの環流量は、排ガス循環通路に介装された排ガス循環バルブの開度をエンジンの運転領域に応じて制御することで最適化を図っている。しかし、排ガス循環バルブの故障や排ガス循環通路の詰まり等により所期の排ガス循環還流量を達成不能になる場合があり、排ガス循環環流量が不足するとNOx排出量の増加を引き起こし、排ガス循環環流量が過剰になると燃焼悪化によるドライバビリティの低下、或いは排ガス中のHC、CO、黒煙等の増加を引き起こす。
このため、例えば特許文献1に記載のように、車両には排ガス循環装置が正常に機能しているか否かを診断する排ガス循環故障診断装置が備えられている。特許文献1に記載の車両は、走行モードの1つとしてシリーズモードを実行可能に構成されており、シリーズモードでは、エンジンによりモータジェネレータを駆動し、その発電電力を走行モータの駆動や走行バッテリの充電に利用している。
シリーズモードでのエンジンの運転点は、走行バッテリへの目標充電電力に応じて決定される。車両の走行中において、走行バッテリの実SOC(充電率:State Of Charge)と目標SOCとの偏差に基づき目標充電電力が逐次算出され、目標充電電力に対応するモータジェネレータの目標発電量を最小燃費で達成可能な運転点でエンジンが運転される。
このようなシリーズモードでの走行中に排ガス循環装置の故障診断は実施され、排ガス循環バルブを開弁及び閉弁したときのインテークマニホールド圧(以下、インマニ圧という)の変化に基づき、排ガス循環装置の正常・異常が判定される。インマニ圧はエンジンの回転速度や負荷の影響を受けるためエンジンの運転点を定める必要があり、また診断精度の点から排ガス循環バルブの開閉に伴いインマニ圧が明確に変化する運転点が望ましい。このような観点の下に、通常時のシリーズモードでのエンジンの運転点よりも低負荷側に予めモニタ領域が設定され、故障診断時には、モニタ領域の中央に目標運転点を定めてエンジンを運転している。このため故障診断時には、例えば図3に示すようにモニタ領域内の●印の運転点でエンジンが運転される。
特開2013−78995号公報
ところで、走行バッテリが満充電近くで充電を必要としない状況、或いは極低温で正常な充電が望めない状況(共に充電電力を制限すべき状況であり、以下、電池受入れ性の低下時と表現する)では、走行バッテリの保護のために目標充電電力が制限される。しかしながら、特許文献1に記載のハイブリッド車両の排ガス循環故障診断装置では、このように目標充電電力が制限されると、エンジンの運転点がモニタ領域内から逸脱して排ガス循環装置の故障診断を完了できないという問題があった。
即ち、電池受入れ性の低下時には、排ガス循環の故障診断よりも走行バッテリの保護が優先される結果、目標充電電力ひいてはモータジェネレータの目標発電量が制限される。そして、目標発電量が制限されることにより、エンジンの運転点は図3に○印で示すようにモニタ領域内から低負荷側に逸脱してしまう。
このため、モニタ領域内の図中の●印の運転点で排ガス循環装置の故障診断を実施しているときに、走行バッテリの電池受入れ性が低下した場合、或いは走行バッテリの電池受入れ性電池受入れ性の低下によりモニタ領域外の○印の運転点でエンジンを運転しているときに、排ガス循環装置の故障診断の実施条件が成立した場合には、モニタ領域内の●印の運転点に保つべくエンジン制御が試行されるが、バッテリ保護の優先によりモニタ領域外の○印の運転点に戻されてしまう。結果として、2つの運転点を行き来するハンチング現象が生じて排ガス循環装置の故障診断を完了できず、故障診断の頻度が減少してしまうという問題があった。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、走行バッテリの電池受入れ性の低下時においても、目標充電電力の制限により走行バッテリを保護しつつ、排ガス循環装置の故障診断を実施することができるハイブリッド車両の排ガス循環故障診断装置を提供することにある。
本発明のハイブリッド車両の排ガス循環故障診断装置は、エンジンを所定の運転点で運転して発電機を駆動し、該発電機により発電された電力をバッテリに充電する充電制御手段と、前記バッテリへの充電電力を制限すべき電池受入れ性の低下時か否かを判定する電池受入れ性判定手段と、前記電池受入れ性判定手段により電池受入れ性の低下時と判定されたときに、前記バッテリへの充電電力を制限すべく前記エンジンの運転点を負荷低下方向に切り換え、発電機の発電電力を低下させる充電電力制限手段と、前記エンジンの排ガスを排ガス循環ガスとして吸気側に環流させる排ガス循環手段と、前記排ガス循環手段の故障診断の実施条件が成立したときに、前記エンジンの運転点を負荷と回転速度で規定されるモニタ領域内で前記排ガス循環手段の故障診断を実施する排ガス循環故障診断手段と、前記排ガス循環故障診断手段により前記排ガス循環手段の故障判定が実施される際に、前記電池受入れ性判定手段の判定に基づき前記エンジンの運転点が負荷低下方向に切り換えられると前記モニタ領域を逸脱する場合に、前記モニタ領域を拡大するモニタ領域拡大手段とを備え、前記モニタ領域拡大手段は、前記エンジンの負荷低下方向に前記モニタ領域を拡大して前記運転点を前記拡大されたモニタ領域内に保ち、前記モニタ領域拡大手段は、前記エンジンの回転増加方向に前記モニタ領域を拡大し、前記モニタ領域拡大手段による前記モニタ領域の拡大時に、前記エンジンの運転点を回転増加方向に切り換える運転点補正手段をさらに備えたことを特徴とする(請求項1)。
このように構成したハイブリッド車両の排ガス循環故障診断装置によれば、排ガス循環故障診断手段により排ガス循環手段の故障判定が実施される際に、電池受入れ性判定手段の判定に基づきエンジンの運転点が負荷低下方向に切り換えられるとモニタ領域を逸脱する場合には、モニタ領域が拡大される。従って、バッテリ保護のために充電電力を制限しながら、排ガス循環手段の故障診断を実施可能となる。
また、モニタ領域が負荷低下方向に拡大されることにより、エンジンの運転点がモニタ領域内に保たれる。従って、バッテリ保護のために充電電力を制限しながら、エンジンの運転点をモニタ領域内に保って排ガス循環手段の故障診断を実施可能となる。
また、モニタ領域が回転増加方向に拡大されると共に、エンジンの運転点が回転増加方向に切り換えられる。エンジンの運転点はモニタ領域から負荷低下方向に逸脱しているものの、回転速度の増加によりエンジンの燃焼状態が安定化することから、バッテリ保護のために充電電力を制限しながら、排ガス循環手段の故障診断を実施可能となる。
その他の態様として、前記排ガス循環手段が、前記エンジンの排ガスを排ガス循環バルブの開度に応じて排ガス循環通路を経て吸気側に環流させ、前記排ガス循環故障診断手段が、前記排ガス循環バルブを開弁及び閉弁したときの前記エンジンの吸気側の圧力変化に基づき前記排ガス循環手段の故障診断を実施すると共に、前記電池受入れ性判定手段の判定に基づく前記モニタ領域の拡大時に、通常時に比較して前記排ガス循環バルブの開弁時の開度を縮小することが好ましい(請求項)。
この態様によれば、このときのエンジンは負荷低下方向の運転点で運転されて燃焼悪化を生じる可能性があるが、通常時に比較して排ガス循環バルブの開弁時の開度が縮小されることにより燃焼悪化が抑制される。
その他の態様として、前記排ガス循環故障診断手段が、前記モニタ領域の拡大時に、通常時に比較して前記排ガス循環バルブの開弁時の開度を縮小すると共に、前記吸気側の圧力変化を判定する故障判定値として小さな値を適用することが好ましい(請求項)。
この態様によれば、排ガス循環バルブの開度が縮小されると、全閉時との差圧が縮小されるが、通常時に比較して故障判定値として小さな値が適用されるため、通常時と同様の判定が可能になる。
その他の態様として、前記排ガス循環手段が、前記エンジンの排ガスを排ガス循環バルブの開度に応じて排ガス循環通路を経て吸気側に環流させ、前記排ガス循環故障診断手段が、前記排ガス循環バルブを開弁及び閉弁したときの前記エンジンの吸気側の圧力変化に基づき前記排ガス循環手段の故障診断を実施すると共に、前記電池受入れ性判定手段の判定に基づく前記モニタ領域の拡大時に、通常時に比較して前記排ガス循環バルブの開弁時の開度を拡大することが好ましい(請求項)。
この態様によれば、エンジンの回転増加により、排ガス循環バルブの開閉に伴うエンジンの吸気側の圧力変化が縮小傾向になって誤判定し易くなるが、通常時に比較して排ガス循環バルブの開弁時の開度が拡大されることにより的確に故障診断可能となる。
その他の態様として、前記排ガス循環故障診断手段が、前記モニタ領域の拡大時に、通常時に比較して前記吸気側の圧力変化を判定する故障判定値として小さな値を適用することが好ましい(請求項)。
この態様によれば、エンジンの回転増加により、排ガス循環バルブの開閉に伴うエンジンの吸気側の圧力変化が縮小傾向になって誤判定し易くなるが、通常時に比較して故障判定値として小さな値が適用されることにより的確に故障診断可能となる。
その他の態様として、前記モニタ領域拡大手段が、前記モニタ領域を負荷低下方向に拡大して前記運転点を前記モニタ領域内に保つ第1の対応手段、及び前記モニタ領域を回転増加方向に拡大すると共に、前記エンジンの運転点を回転増加方向に切り換える第2の対応手段からなり、前記第1の対応手段により前記エンジンの運転点を前記モニタ領域内に保てる場合には該第1の対応手段に処理を実行させ、前記第1の対応手段により前記運転点をモニタ領域内に保てない場合には、前記第2の対応手段に処理を実行させる対応切換手段をさらに備えることが好ましい(請求項)。
この態様によれば、第1の対応手段の処理では、モニタ領域を拡大するだけでエンジンの運転点は切り換えないのに対し、第2の対応手段の処理では、モニタ領域を拡大すると共に、エンジンの運転点を回転増加方向に切り換えるため騒音及び振動面で不利になる。本発明によれば、まず第1の対応手段の処理が優先して実施されることから良好なNVH性能が確保され、且つ第1の対応手段の処理が実施不能な場合には第2の対応手段の処理が実施されるため、これにより電池受入れ性の低下時であっても故障診断を実施可能となる。
本発明のハイブリッド車両の排ガス循環故障診断装置によれば、走行バッテリの電池受入れ性の低下時においても、目標充電電力の制限により走行バッテリを保護しつつ、排ガス循環装置の故障診断を実施することができる。
実施形態の排ガス循環故障診断装置が適用されたプラグインハイブリッド車両を示す全体構成図である。 エンジンに備えられた排ガス循環装置を示す構成図である。 第1実施形態の故障診断時のモニタ領域内でのエンジンの運転点を示すマップである。 第1実施形態の故障診断の実施状況を示すタイムチャートである。 第2実施形態の故障診断の実施状況を示すタイムチャートである。
以下、本発明をプラグインハイブリッド車両(以下、車両1という)の排ガス循環故障診断装置に具体化した一実施形態を説明する。
図1は本実施形態の排ガス循環故障診断装置が適用されたプラグインハイブリッド車両を示す全体構成図である。
本実施形態の車両1は、フロントモータ2の出力またはフロントモータ2及びエンジン3の出力により前輪4を駆動し、リヤモータ5の出力により後輪6を駆動するように構成された4輪駆動車である。
エンジン3の出力軸は減速機7を介して前輪4の駆動軸8と連結され、減速機7には内部の動力伝達を断接可能なクラッチ9が内蔵されている。クラッチ9の接続時にはエンジン3の駆動力が減速機7及び駆動軸8を経て前輪4に伝達され、クラッチ9の切断時には前輪4側からエンジン3が切り離されて単独で運転可能となる。
減速機7のクラッチ9より動力伝達方向の下流側(前輪4側)にはフロントモータ2が連結され、その駆動力が減速機7から駆動軸8を経て前輪4に伝達されるようになっている。また、減速機7のクラッチ9より動力伝達方向の上流側(反前輪4側)にはモータジェネレータ10が連結され、クラッチ9の切断時において、モータジェネレータ10はエンジン3の駆動により発電したり、或いはエンジン3を始動するスタータモータとして機能したりする。また、リヤモータ5は減速機11を介して後輪6の駆動軸12と連結され、その駆動力が減速機11から駆動軸12を経て後輪6に伝達されるようになっている。
エンジン3には、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)、中央演算処理装置(CPU)等から構成されたエンジンコントローラ14が接続され、このエンジンコントローラ14によりエンジン3のスロットル開度、燃料噴射量、点火時期等が制御されてエンジン3が運転される。
フロントモータ2、リヤモータ5及びモータジェネレータ10は三相交流電動機であり、それらの電源として走行バッテリ15(バッテリ)が備えられている。走行バッテリ15はリチウムイオン電池等の二次電池から構成され、そのSOC(充電率)の算出や温度TBATの検出を行うバッテリモニタリングユニット15aを内蔵している。
フロントモータ2及びモータジェネレータ10はフロントモータコントローラ16を介して走行バッテリ15に接続され、フロントモータコントローラ16にはフロントモータ用インバータ16a及びモータジェネレータ用インバータ16bが備えられている。走行バッテリ15の直流電力は、フロントモータ用インバータ16a及びモータジェネレータ用インバータ16bにより三相交流電力に変換されてフロントモータ2やモータジェネレータ10に供給される。また、フロントモータ2による回生電力やモータジェネレータ10による発電電力は、フロントモータ用インバータ16a及びモータジェネレータ用インバータ16bにより直流電力に変換されて走行バッテリ15に充電される。
同様に、リヤモータ5はリヤモータコントローラ17を介して走行バッテリ15に接続され、リヤモータコントローラ17にはリヤモータ用インバータ17aが備えられている。走行バッテリ15の直流電力は、リヤモータ用インバータ17aにより三相交流電力に変換されてリヤモータ5に供給され、リヤモータ5による回生電力は、リヤモータ用インバータ17aにより直流電力に変換されて走行バッテリ15に充電される。
また、車両1には、走行バッテリ15を外部電源によって充電する充電機13が備えられている。
ハイブリッドコントローラ18は、車両1の総合的な制御を行うための制御装置であり、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)、中央演算処理装置(CPU)等から構成されている。このハイブリッドコントローラ18により、エンジン3、フロントモータ2、モータジェネレータ10、リヤモータ5の各運転状態、及び減速機7のクラッチ9の断接状態等が制御される。そのために、ハイブリッドコントローラ18の入力側には、走行バッテリ15のバッテリモニタリングユニット15a、フロントモータコントローラ16、リヤモータコントローラ17、エンジンコントローラ14、アクセル開度θaccを検出するアクセル開度センサ19、及び車速Vを検出する車速センサ20が接続されており、これらの機器からの検出及び作動情報が入力される。
また、ハイブリッドコントローラ18の出力側には、フロントモータコントローラ16、リヤモータコントローラ17、減速機7のクラッチ9、及びエンジンコントローラ14が接続されている。
そして、ハイブリッドコントローラ18は、アクセル開度センサ19等の上記各種検出量及び作動情報に基づき、車両1の走行モードをEVモード、シリーズモード、パラレルモードの間で切り換える。例えば、高速領域のようにエンジン3の効率が高い領域では、走行モードをパラレルモードとする。また、中低速領域では、走行バッテリ15の充電率SOCや運転領域に基づきEVモードとシリーズモードとの間で切り換える。
EVモードでは、減速機7のクラッチ9を切断すると共にエンジン3を停止し、走行バッテリ15からの電力によりフロントモータ2やリヤモータ5を駆動して車両1を走行させる。
シリーズモードでは、減速機7のクラッチ9を切断した上で、エンジン3を運転してモータジェネレータ10を駆動し、その発電電力及び走行バッテリ15からの電力によりフロントモータ2やリヤモータ5を駆動して車両1を走行させると共に、余剰電力を走行バッテリ15に充電する。
パラレルモードでは、減速機7のクラッチ9を接続した上で、エンジン3を運転して駆動力を減速機7から前輪4に伝達すると共に、エンジン駆動力に余剰があるときには、フロントモータ2で回生し、エンジン駆動力が足りないときには、バッテリ電力を使ってフロントモータ2でアシストする。
また、ハイブリッドコントローラ18は、上記各種検出量及び作動情報に基づき車両1の走行に必要な総要求出力を算出し、その総要求出力を、EVモード及びシリーズモードではフロントモータ2側とリヤモータ5側とに配分し、パラレルモードではフロントモータ2側とエンジン3側とリヤモータ5側とに配分する。そして、それぞれに配分した要求出力、及びフロントモータ2から前輪4までの減速機7のギヤ比、エンジン3から前輪4までの減速機7のギヤ比、リヤモータ5から後輪6までの減速機11のギヤ比に基づき、フロントモータ2、エンジン3、リヤモータ5のそれぞれの要求トルクを設定し、各要求トルクを達成するようにフロントモータコントローラ16、リヤモータコントローラ17及びエンジンコントローラ14に指令信号を出力する。
フロントモータコントローラ16及びリヤモータコントローラ17ではハイブリッドコントローラ18からの指令信号に基づき、要求トルクを達成するためにフロントモータ2及びリヤモータ5の各相のコイルに流すべき目標電流値を算出する。そして、それらの目標電流値に基づきフロントモータ用インバータ16a及びリヤモータ用インバータ17aをスイッチング制御し、それぞれの要求トルクを達成する。尚、モータジェネレータ10の発電時も同様であり、負側の要求トルクから求めた目標電流値に基づき、モータジェネレータ用インバータ16bをスイッチング制御して要求トルクを達成する。
エンジンコントローラ14ではハイブリッドコントローラ18からの指令信号に基づき、要求トルクの達成のためのスロットル開度、燃料噴射量、点火時期等の目標値を算出し、それらの目標値に基づく制御によりエンジン3を運転して要求トルクを達成する。
また、ハイブリッドコントローラ18は、シリーズモードによる車両1の走行中において走行バッテリ15の充電状態を最適化すべく、モータジェネレータ10を駆動しているエンジン3の運転点を制御している。具体的には、走行バッテリ15の実SOCと目標SOCとの偏差に基づき目標充電電力を逐次算出し、目標充電電力に対応するモータジェネレータ10の目標発電量を最小燃費で達成可能な運転点を求め、その運転点でエンジン3を運転する。概括的に表現すると、走行バッテリ15のSOCが増加して満充電に近づくほど目標充電電力が低下し、エンジン3の運転点は低負荷側に移行する(充電制御手段)。
加えて、ハイブリッドコントローラ18は、走行バッテリ15の電池受入れ性の低下(満充電近くで充電を必要としない状況、或いは極低温で正常な充電が望めない状況)を常に監視しており(電池受入れ性判定手段)、電池受入れ性の低下判定を下したとき場合には、走行バッテリ15の保護のために目標充電電流を制限する処理を実施する(充電電力制限手段)。
例えば、以下の1),2)の条件の成立時に、走行バッテリ15の電池受入れ性が低下したと判定する。
1)最大充電電力―目標充電電力≦制限電力判定値(例えば10kw)
2)充電電流>制限電流判定値またはバッテリ電圧>制限電圧判定値
ここに、最大充電電力は、走行バッテリ15のSOH(劣化指標:State of Health)や温度等から定まる現在の走行バッテリ15が充電可能な上限電力である。
このような電池受入れ性の低下判定を下すと、ハイブリッドコントローラ18は走行バッテリ15への目標充電電力を制限する。必然的にモータジェネレータ10の目標発電量が低下することから、エンジン制御側でエンジン3の運転点が低負荷側に切り換えられる。
一方、エンジン3には排ガス中に含まれるNOxを低減するために排ガス循環装置21が備えられており、その構成を図2に示す。
排ガス循環装置21は、エンジン3のエキゾーストマニホールド24(排気側)とインテークマニホールド25(吸気側)とを接続する排ガス循環通路22、及び排ガス循環通路22の開度を調整する排ガス循環バルブ23から構成されている。排ガス循環バルブ23の開度はエンジン3の運転領域に基づきエンジンコントローラ14により制御され、排ガス循環バルブ23の開度に応じて排ガスが排ガス循環通路22を経て排ガス循環ガスとして吸気側に還流され、これにより筒内での燃焼温度が低下してNOxの生成が抑制される。
そして、排ガス循環バルブ23の故障や排ガス循環通路22の詰まり等により所期の排ガス循環還流量を達成不能になると、エミッションやドライバビリティの面で種々の不具合が生じることから、車両1には排ガス循環装置21の故障を診断する排ガス循環故障診断装置(排ガス循環故障診断手段)が備えられている。本実施形態では排ガス循環故障診断装置として、インテークマニホールド25に設けられた圧力センサ26及びハイブリッドコントローラ18が機能し、後述するように、ハイブリッドコントローラ18が圧力センサ26により検出される排ガス循環バルブ23の全閉(0%)時と所定量(20%)時との差圧ΔPを故障判定値と比較して、排ガス循環装置21の正常・異常を判定する。
排ガス循環装置21の故障診断は車両1がシリーズモードで走行しているときに実施され、エンジン3の回転速度Ne及び充填効率Ec(負荷)により規定されるエンジン3の運転点は、走行バッテリ15への目標充電電力に基づく通常時の値から、故障診断に好適なより低負荷側の値に切り換えられる。具体的には、予め故障診断のためのモニタ領域(例えば1250〜1750rpm,15〜25%)が設定され、そのモニタ領域の中央をエンジン3の目標運転点(例えば1500rpm,20%)として定めている。
図3は故障診断時のモニタ領域内でのエンジン3の運転点を示すマップであり、例えば図中にハッチング枠で示すようにモニタ領域が設定され、モニタ領域内の●印で示す運転点でエンジン3を運転しながら故障診断が実施される。なお、図中に併記しているように、エンジン3の回転速度Neが増加するほど、或いは充填効率Ecが増加するほど、失火が抑制されてエンジン3の燃焼状態が良好になる反面、排ガス循環バルブ23の開閉に伴う差圧ΔPが縮小して故障診断を誤判定する可能性が高まる。
このようにモニタ領域に基づき故障診断が実施されるのであるが、[発明が解決しようとする課題]で述べたように、電池受入れ性の低下時には、排ガス循環の故障診断よりも走行バッテリ15の保護が優先される結果、エンジン3の運転点が図3に○印で示すようにモニタ領域から低負荷側に逸脱してしまい、排ガス循環装置21の故障診断を完了できないという問題があった。
このような不具合を鑑みて本発明者は、走行バッテリ15の保護のために目標充電電力を制限しつつ排ガス循環装置21の故障診断を完了するために、モニタ領域を拡大する対策を見出した。以下、この知見に基づく実施形態を第1及び第2施形態として説明する。
[第1実施形態]
上記したようにモニタ領域はエンジン3の回転速度Ne及び充填効率Ecにより規定されており、モータジェネレータ10の目標発電量の制限によりエンジン3の運転点が充填効率Ecの下限を下回った場合に、排ガス循環装置21の故障診断を実施不能な事態に陥る。そこで、走行バッテリ15の電池受入れ性の低下時に限り、モニタ領域を負荷低下方向に拡大すること、より詳しくはモニタ領域の充填効率Ecに関する下限を低下させることにより、エンジン3の運転点を切り換えることなくモニタ領域内に保つ手法を採用したものが本実施形態である。
図4は本実施形態の故障診断の実施状況を示すタイムチャートである。説明の前提として、故障診断のためのモニタ領域がエンジン3の回転速度Ne1250〜1750rpm、充填効率Ec15〜25%に予め設定され、その中央の回転速度Ne1500rpm、充填効率Ec20%が故障診断時の目標運転点として設定され、さらに電池受入れ性の低下時には、エンジン3の運転点がモータジェネレータ10の発電制限のために充填効率Ec10%(図3中の○印)まで低下するものとする。
まず、走行バッテリ15の電池受入れ性が低下してない通常時の故障診断について述べる。排ガス循環装置21の故障診断の実施条件が成立していないとき、上記したように、エンジン3はモータジェネレータ10の目標発電量を最小燃費で達成可能な運転点で運転され、排ガス循環バルブ23はエンジン3の運転領域に応じた開度に制御されている。
故障診断の実施条件が成立すると、モニタ領域へのエンジン3の運転点の切換要求がなされ、それに呼応してエンジン3の運転点がモニタ領域内の目標運転点に切り換えられる。モータジェネレータ10が発電制限されていないため、エンジン3は何ら問題なく目標運転点で運転されてモニタ領域内に保たれ続ける。この時点で排ガス循環バルブ23が一旦全閉(0%)された上で、圧力センサ26によるインマニ圧の検出値が第1圧力P1として記憶され、その後に排ガス循環バルブ23が所定量開(20%)されて、インマニ圧の検出値が第2圧力P2として記憶される。これらの第1及び第2圧力P1,P2の差圧ΔPが予め設定された故障判定値以上のときには排ガス循環装置21の正常判定を下し、故障判定値未満のときには異常判定を下す。
なお、正常・異常の判定後には故障診断の実施条件が不成立となり、エンジン3は再びモータジェネレータ10の目標発電量に基づく運転点で運転され、エンジン3の運転領域に応じて排ガス循環バルブ23の開度が制御される。
一方、走行バッテリ15の電池受入れ性が低下している場合について述べる。このときのエンジン3の運転点は、モータジェネレータ10の発電制限によりモニタ領域の下限の充填効率Ec15%を下回る10%まで低下しているため、通常であればモニタ領域を逸脱していると見なされて故障診断は開始されない。本実施形態では、故障診断の実施条件が成立した時点で、図3に仮想線で示すように、モニタ領域の下限が充填効率Ec15%から10%に切り換えられて負荷低下方向に拡大される(モニタ領域拡大手段、第1の対応手段)。このため、図4中に破線で示すように充填効率Ec10%のエンジン3の運転点であっても、運転点がモニタ領域内に保たれていると見なされ、問題なく故障診断が開始される。
そして、この電池受入れ性が低下しているときの故障診断では、通常時とは異なる排ガス循環バルブ23の開度及び故障判定値が適用され、その趣旨は以下に述べる通りである。
[背景技術]で述べたように、モニタ領域は診断精度等を配慮した結果、シリーズモードでの通常時の運転に比較して低負荷側に設定されおり、その下限である充填効率Ec15%は、排ガス循環バルブ23を所定量開しても排ガス循環ガスによりエンジン3の燃焼状態が悪化して失火に至らない限界付近の値として設定されている。このような燃焼安定性に関してほとんど余裕がないモニタ領域の下限を、本実施形態ではさらに充填効率Ec10%まで低下させるため、エンジン3の燃焼悪化により失火する虞がある。
そこで本実施形態では、電池受入れ性が低下しているときの故障診断時に、排ガス循環バルブ23の開度を通常時に適用される開度よりも小開度、例えば図4中に破線で示す10%にとどめて燃焼悪化を抑制している。また、排ガス循環バルブ23の開度が小さくなると、図4中に破線で示すように全閉時との差圧ΔPが縮小されるため、それに応じて故障判定値に関しても通常時よりも小さな値を適用している。
以上のように本実施形態によれば、電池受入れ性の低下によりエンジン3の運転点を充填効率Ec10%まで低下させている状態で故障診断の実施条件が成立したときに、モニタ領域の下限を充填効率Ec10%まで低下させて負荷低下方向に拡大している。このため、エンジン3の運転点がモニタ領域内に保たれ、問題なく故障診断を実施できる。
そして、故障診断時の排ガス循環バルブ23の開度を通常時よりも小開度にとどめているため、排ガス循環ガスの環流に起因するエンジン3の燃焼悪化を抑制できる。さらに、排ガス循環バルブ開度の縮小に対応する適切な故障判定値を適用するため、通常時と同様に排ガス循環装置21の正常・異常を的確に判定できる。結果として本実施形態によれば、走行バッテリ15の電池受入れ性の低下時においても、目標充電電力の制限により走行バッテリ15を保護しつつ、エンジン3の運転点をモニタ領域内に保って排ガス循環装置21の故障診断を実施することができる。
なお、上記したエンジン3の充填効率Ecや回転速度Neに関する例示は一例にすぎず、任意に変更可能であることは言うまでもない。
ところで以上の説明は、故障診断を開始する以前に既に電池受入れ性が低下していた場合であるが、故障診断の開始後に電池受入れ性が低下した場合にも応用できる。例えば、故障診断は開始したが未だインマニ圧の検出を開始していない段階で、電池受入れ性の低下判定が下された場合には、その時点でエンジン3の運転点を充填効率Ec10%まで低下させると共に、モニタ領域の下限を充填効率Ec10%に切り換えればよい。これによりエンジン3の運転点がモニタ領域内に保たれるため、上記と同様に問題なく故障診断が実施することができる。
また、インマニ圧の検出の開始後に電池受入れ性の低下判定が下された場合には、エンジン3の運転点を充填効率Ec10%まで低下させ、モニタ領域の下限を充填効率Ec10%に切り換えた上で、インマニ圧の検出を最初から実施すればよい。
[第2実施形態]
第1実施形態と同じく本実施形態でもモニタ領域を拡大しているが、その目的は、通常のモニタ領域の下限を下回る充填効率Ec(例えば10%)の運転点をモニタ領域内に含めるためではなく、エンジン3の燃焼を安定化することにより、運転点がモニタ領域を逸脱しているままであっても排ガス循環装置21の故障診断を実施可能とする趣旨である。
図5は本実施形態の故障診断の実施状況を示すタイムチャートである。
本実施形態ではエンジン3の燃焼悪化の対策として、エンジン3の目標運転点を回転増加方向、例えば図5中に破線で示すように1500rpmから2000rpmに切り換えると共に(運転点補正手段、第2の対応手段)、モニタ領域の回転速度Neに関する上限についても1750rpmから2000rpmに拡大する(モニタ領域拡大手段、第2の対応手段)。結果としてエンジン3は目標運転点2000rpm,10%で運転され、図3のマップから判るように、回転速度Neの増加によりエンジン3の燃焼状態が安定化する。運転点は回転速度Neに関して回転増加方向に拡大されたモニタ領域内にあり、充填効率Ecに関しては、依然としてモニタ領域の下限である15%を下回っている。しかし、燃焼の安定化により故障診断を実施可能な環境が整ったものと見なし、本実施形態では、そのまま排ガス循環装置21の故障診断を開始する。
そして、このようにエンジン3の回転速度Neが増加すると、図5中に破線で示すように、同一排ガス循環開度であっても通常時に比較して差圧ΔPが縮小傾向になって誤判定し易くなる。そこで、通常時には排ガス循環バルブ23の開度を小開度、例えば図5中に実線で示す20%にとどめ、電池受入れ性の低下時には、破線で示すように排ガス循環バルブ23の開度を40%としている。
以上のように本実施形態によれば、故障診断時のモニタ領域を回転増加方向に拡大した上で、エンジン3の目標運転点についても回転増加方向に切り換えることにより、エンジン3の燃焼を安定化した上で排ガス循環装置21の故障診断を実施している。このため、充填効率Ecに関してはモニタ領域を逸脱しているものの、エンジン3が失火を発生し難い高回転域で運転されることから、故障診断により排ガス循環ガスが導入されても失火による燃焼悪化を抑制できる。
さらに、エンジン3の回転増加に起因する差圧ΔPの縮小を防止すべく、通常時に比較して排ガス循環バルブ23の開度を拡大しているため、通常時と同様の故障判定値に基づき排ガス循環装置21の正常・異常を的確に判定できる。結果として本実施形態によれば、走行バッテリ15の電池受入れ性の低下時においても、目標充電電力の制限により走行バッテリ15を保護しつつ、排ガス循環装置21の故障診断を実施することができる。
なお本実施形態では、通常時と電池受入れ性の低下時との差圧ΔPの格差を解消すべく排ガス循環開度を変更したが、これに代えて、電池受入れ性の低下時には通常時よりも故障判定値として小さな値を適用してもよい。
また、上記したエンジン3の充填効率Ecや回転速度Neに関する例示は一例にすぎず、任意に変更可能であり、さらに第1実施形態で述べたように、以上の本実施形態の制御を、故障診断の開始後に電池受入れ性が低下した場合に応用してもよい。
ところで、以上のように排ガス循環装置21の故障診断を実施する際に、電池受入れ性の低下判定に基づきエンジン3の運転点を負荷低下方向に切り換えるとモニタ領域を逸脱してしまう場合に、第1実施形態では、モニタ領域を負荷低下方向に拡大して、エンジン3の運転点を切り換えることなくモニタ領域内に保ち(第1の対応手段)、第2実施形態では、モニタ領域を回転増加方向に拡大すると共にエンジン3の運転点を回転増加方向に切り換えている(第2の対応手段)。
これらの手法を比較すると、エンジン3を回転増加させる第2実施形態の手法では、故障診断の度に騒音及び振動が増加するため運転者に違和感を与える可能性があるため、NVH性能の点で、モニタ領域を拡大するだけの第1実施形態の手法の方が優れる。一方で第1実施形態の手法は、エンジン3の運転点をモニタ領域内に保つことを条件としているため、運転点が充填効率Ecに関して大きく低下している場合にはモニタ領域内に保つことができない。
そこで、第1実施形態の手法でエンジン3の運転点をモニタ領域内に保てる場合には、第1実施形態の手法により故障診断を実施し、第1実施形態の手法ではエンジン3の運転点をモニタ領域内に保てない場合には、第2実施形態の手法により故障診断を実施するようにしてもよい(対応切換手段)。
このように双方の手法を適宜切り換えるようにすれば、まず第1実施形態の手法が優先して実施されることから良好なNVH性能を確保でき、且つ第1実施形態の手法が実施不能な場合であっても第2実施形態を実施可能なため、これにより電池受入れ性の低下時であっても故障診断を実施することができる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、走行モードをEVモード、シリーズモード、パラレルモードの間で切換可能なプラグインハイブリッド車両1の排ガス循環故障診断装置に具体化したが、車両1の種別はこれに限るものではない。エンジンにより発電機を駆動して発電電力を走行バッテリに充電するシリーズモードを実行可能なハイブリッド車両であれば任意に適用可能である。
1 車両
3 エンジン
10 モータジェネレータ(発電機)
15 走行バッテリ
18 ハイブリッドコントローラ(排ガス循環手段、充電制御手段、電池受入れ性判定手段、充電電力制限手段、排ガス循環故障診断手段、運転点補正手段、モニタ領域拡大手段、第1,2の対応手段、対応切換手段)
21 排ガス循環装置(排ガス循環手段)
22 排ガス循環通路
23 排ガス循環バルブ
24 エキゾーストマニホールド(排気側)
25 インテークマニホールド(吸気側)
26 圧力センサ(排ガス循環故障診断手段)

Claims (6)

  1. エンジンを所定の運転点で運転して発電機を駆動し、該発電機により発電された電力をバッテリに充電する充電制御手段と、
    前記バッテリへの充電電力を制限すべき電池受入れ性の低下時か否かを判定する電池受入れ性判定手段と、
    前記電池受入れ性判定手段により電池受入れ性の低下時と判定されたときに、前記バッテリへの充電電力を制限すべく前記エンジンの運転点を負荷低下方向に切り換え、発電機の発電電力を低下させる充電電力制限手段と、
    前記エンジンの排ガスを排ガス循環ガスとして吸気側に環流させる排ガス循環手段と、
    前記排ガス循環手段の故障診断の実施条件が成立したときに、前記エンジンの運転点を負荷と回転速度で規定されるモニタ領域内で前記排ガス循環手段の故障診断を実施する排ガス循環故障診断手段と、
    前記排ガス循環故障診断手段により前記排ガス循環手段の故障判定が実施される際に、前記電池受入れ性判定手段の判定に基づき前記エンジンの運転点が負荷低下方向に切り換えられると前記モニタ領域を逸脱する場合に、前記モニタ領域を拡大するモニタ領域拡大手段と
    を備え
    前記モニタ領域拡大手段は、前記エンジンの負荷低下方向に前記モニタ領域を拡大して前記運転点を前記拡大されたモニタ領域内に保ち、
    前記モニタ領域拡大手段は、前記エンジンの回転増加方向に前記モニタ領域を拡大し、
    前記モニタ領域拡大手段による前記モニタ領域の拡大時に、前記エンジンの運転点を回転増加方向に切り換える運転点補正手段をさらに備えた
    ことを特徴とするハイブリッド車両の排ガス循環故障診断装置。
  2. 前記排ガス循環手段は、前記エンジンの排ガスを排ガス循環バルブの開度に応じて排ガス循環通路を経て吸気側に環流させ、
    前記排ガス循環故障診断手段は、前記排ガス循環バルブを開弁及び閉弁したときの前記エンジンの吸気側の圧力変化に基づき前記排ガス循環手段の故障診断を実施すると共に、前記電池受入れ性判定手段の判定に基づく前記モニタ領域の拡大時に、通常時に比較して前記排ガス循環バルブの開弁時の開度を縮小する
    ことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の排ガス循環故障診断装置。
  3. 前記排ガス循環故障診断手段は、前記モニタ領域の拡大時に、通常時に比較して前記排ガス循環バルブの開弁時の開度を縮小すると共に、前記吸気側の圧力変化を判定する故障判定値として小さな値を適用する
    ことを特徴とする請求項に記載のハイブリッド車両の排ガス循環故障診断装置。
  4. 前記排ガス循環手段は、前記エンジンの排ガスを排ガス循環バルブの開度に応じて排ガス循環通路を経て吸気側に環流させ、
    前記排ガス循環故障診断手段は、前記排ガス循環バルブを開弁及び閉弁したときの前記エンジンの吸気側の圧力変化に基づき前記排ガス循環手段の故障診断を実施すると共に、前記電池受入れ性判定手段の判定に基づく前記モニタ領域の拡大時に、通常時に比較して前記排ガス循環バルブの開弁時の開度を拡大する
    ことを特徴とする請求項に記載のハイブリッド車両の排ガス循環故障診断装置。
  5. 前記排ガス循環故障診断手段は、前記モニタ領域の拡大時に、通常時に比較して前記吸気側の圧力変化を判定する故障判定値として小さな値を適用する
    ことを特徴とする請求項に記載のハイブリッド車両の排ガス循環故障診断装置。
  6. 前記モニタ領域拡大手段は、前記モニタ領域を負荷低下方向に拡大して前記運転点を前記モニタ領域内に保つ第1の対応手段、及び前記モニタ領域を回転増加方向に拡大すると共に、前記エンジンの運転点を回転増加方向に切り換える第2の対応手段からなり、
    前記第1の対応手段により前記エンジンの運転点を前記モニタ領域内に保てる場合には該第1の対応手段に処理を実行させ、前記第1の対応手段により前記運転点をモニタ領域内に保てない場合には、前記第2の対応手段に処理を実行させる対応切換手段をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の排ガス循環故障診断装置。
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