JP6729886B1 - 作業孔における土留め用コンクリート壁の構築方法 - Google Patents

作業孔における土留め用コンクリート壁の構築方法 Download PDF

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Abstract

【課題】工事現場等で作業孔の掘削後、作業孔の内側壁に対し低コストで土留めを行えるコンクリート壁の構築方法を提供する。【解決手段】作業孔2の内側壁に主型枠板P1の背面12を対面させ、型枠ユニットUの下端部を作業孔底部2bに押込んで固定する第1工程と、複数の杭8の下端8dを、型枠ユニットUの打設用空間Cを通して作業孔底部2bに打込む第2工程と、副型枠板P2の周辺で土31を埋め戻し且つ打設用空間Cに生コン21を一次投入する第3工程と、未硬化状態の生コン21を置去りのまま型枠ユニットUを持ち上げる第4工程と、副型枠板P2の周辺で土32を埋め戻し且つ打設用空間Cに生コン22を二次投入する第5工程と、未硬化状態の生コン22を置去りのまま型枠ユニットUを引き上げる第6工程と、生コン21,22が硬化してコンクリート壁Wが形成されるのを待って、第3,第5工程で埋め戻した土31,32を掘返す第7工程とを含む。【選択図】 図5

Description

本発明は、地面に、略鉛直且つ平坦な内側壁を有する作業孔を掘削した後、その作業孔の内側壁に接する土留め用コンクリート壁を構築する方法に関する。
建築物(例えばビル、マンション等)の建設工事等に付随して基礎工事を行う場合に、地面に作業孔を掘削し、その作業孔の底部に基礎を構築するようにしている。そして、この作業孔の掘削に当たり、例えば敷地スペースに余裕のない都市部での工事等の場合には、隣地ギリギリまで作業孔を略垂直に掘り下げることが多く、その場合には、作業孔の内側壁に対し土留めを行う必要がある。
そこで、その土留めのために、従来では例えば頑丈な鋼矢板を作業孔の内側壁に沿って垂直に打ち込むことで土留め壁を構築するシートパイル工法(例えば特許文献1を参照)や、複数の頑丈なH型の親杭を作業孔の内側壁に沿って相互に間隔をおいて垂直に打ち込み、隣り合う親杭間に土留め用の横矢板を掛け渡す親杭横矢板工法が知られている。
特開平5−140928号公報
しかしながら上記した何れの従来工法も、基礎工事の終了に伴い作業孔に土を埋め戻した後で、頑丈な鋼矢板や親杭・横矢板を地面より引き抜く必要があり、その引抜き作業が大掛かりとなってコスト増となる不都合があった。
また上記した土留め用の鋼矢板や親杭・横矢板は、頑丈に形成されていて比較的高価である。従って、これら頑丈な鋼矢板等は、上記引抜き作業を行わずに工事現場に置き去り(即ち使い捨て)にすることは、多大なコスト増の要因となってしまうため、現実的ではない。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたもので、従来工法の上記問題を解決可能として低コストで土留めを行うことができる、作業孔における土留め用コンクリート壁の構築方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、地面に、略鉛直且つ平坦な内側壁を有する作業孔を掘削した後、その作業孔の内側壁に接する土留め用コンクリート壁を構築し、前記構築に当たっては、矩形平板状の主型枠板と、その主型枠板の正面に固着されて該主型枠板との間に上下端が開放した扁平且つ直方体状の打設用空間を画成する副型枠板とを有する型枠ユニットを用いる、作業孔における土留め用コンクリート壁の構築方法であって、掘削後の前記作業孔の内側壁の一部に前記主型枠板の背面を近接、対面させると共に、前記型枠ユニットの下端部を該作業孔の底部に押込んで固定し、その底部で前記打設用空間の下端を閉じる第1工程と、次いで、前記作業孔の深さよりも長い複数の杭の下端を、前記打設用空間を通して相互に間隔をおいて前記作業孔の底部に打ち込む第2工程と、その後、少なくとも前記副型枠板の周辺で該副型枠板の上端と略同じ高さまで土を埋め戻し、且つ前記打設用空間に生コンを一次投入する第3工程と、次いで、前記型枠ユニットを、前記一次投入された未硬化状態の前記生コンを置き去りにしたまま、前記副型枠板の下端が該生コンの上端と略同じ高さとなるまで持ち上げる第4工程と、その後、少なくとも前記副型枠板の周辺で該副型枠板の上端と略同じ高さまで土を埋め戻し、且つ前記打設用空間に生コンを二次投入する第5工程と、次いで、前記型枠ユニットを、前記二次投入された未硬化状態の前記生コンを置き去りにしたまま前記作業孔の外に引き上げる第6工程と、その後、前記生コンが硬化して土留め用コンクリート壁が形成されるのを待って、前記第3工程及び前記第5工程で埋め戻した土を掘り返すことにより、該土留め用コンクリート壁を前記作業孔の内部空間に臨ませる第7工程とを少なくとも含むことを第1の特徴とする。
また本発明は、第1の特徴に加えて、前記主型枠板は、前記第1工程の終了直後に該主型枠板の上端が前記作業孔の上方開口端と略同じ高さとなるように上下方向長さが設定され、前記副型枠板は、前記主型枠板の正面の下半部に固着されることをことを第2の特徴としている。
また本発明は、第1又は第2の特徴に加えて、前記副型枠板は、前記作業孔の深さの概ね半分に相当する上下方向長さを有することをことを第3の特徴としている。
また本発明は、第1〜第3の何れかの特徴に加えて、前記作業孔を掘削する建機(バックホー)を用いて、前記第1工程〜前記第7工程のうちの少なくとも一部の工程を実行することを第4の特徴としている。
本発明の第1の特徴によれば、作業孔を掘削後、第1工程で作業孔の内側壁の一部に型枠ユニットの主型枠板の背面を近接、対面させると共に、型枠ユニットの下端部を作業孔底部に押込んで固定し、次いで第2工程で、長い複数の杭の下端を、打設用空間を通して相互に間隔をおいて作業孔底部に打ち込み、その後、第3工程で、副型枠板の上端と略同じ高さまで土を埋め戻し、且つ打設用空間に生コンを一次投入し、次いで第4工程で、型枠ユニットを、一次投入された未硬化状態の生コンを置き去りにしたまま、副型枠板の下端が生コン上端と略同じ高さとなるまで持ち上げ、その後、第5工程で、副型枠板の上端と略同じ高さまで土を埋め戻し、且つ打設用空間に生コンを二次投入し、次いで第6工程で、型枠ユニットを、二次投入された未硬化状態の生コンを置き去りにしたまま作業孔の外に引き上げ、その後、第7工程で、生コンが硬化して土留め用コンクリート壁が形成されるのを待って、第3工程及び第5工程で埋め戻した土を掘り返すことにより、土留め用コンクリート壁を作業孔の内部空間に臨ませる。
これにより、構造簡単な型枠ユニットを使用して、これの打設用空間内に生コンを二段階、即ち第3・第5工程で投入することにより、縦長の土留め用コンクリート壁を上下に順次、段階的に成形できる。しかもこのコンクリート壁、及び壁中の杭は低コストであって、これらを作業孔の埋め戻し後に現場に置き去りにしても問題は無いから、その杭等の引き上げ作業を省略可能となる。その上、型枠ユニットは、これを作業孔の内側壁に沿って上下にずり動かすだけで、生コンの一次投入(第3工程)・二次投入(第5工程)の何れの段階でも型枠として利用できるため、型枠ユニット自体の軽量小型化が図られて取り扱いが簡便であり、更にコンクリート壁の構築後は、次のコンクリート壁の構築にも再利用可能である。以上の結果、全体として土留め壁の構築コストの節減と作業効率アップに大いに寄与することができる。
また第2の特徴によれば、型枠ユニットの主型枠板は、第1工程の終了直後に主型枠板の上端が作業孔の上方開口端と略同じ高さとなるように上下方向長さが設定され、副型枠板は、主型枠板の下半部に固着されるので、第1〜第3工程(即ち型枠ユニットの打設用空間に生コンを一次投入するまで)の間、作業孔の内側壁上部から零れ落ちる土が打設用空間に入るのを主型枠板の上半部で効果的に防止可能となる。これにより、コンクリート壁中にその打設用空間に落下土が混じることでコンクリート壁の強度が低下するのを未然に効果的に回避でき、コンクリートの打設作業を効率よく的確に行うことができる。
また第3の特徴によれば、副型枠板は、作業孔の深さの概ね半分に相当する上下方向長さを有するので、副型枠板の上下サイズを最小限に抑えることができて、型枠ユニットの更なる小型軽量化に寄与することができる。
また第4の特徴によれば、作業孔を掘削する建機を用いて、第1工程〜第7工程のうちの少なくとも一部の工程を実行するので、作業孔掘削用の建機(例えばバックホー)を利用して、コンクリート壁構築のための一連の作業工程(第1工程〜第7工程)の少なくとも一部を能率よく実行することができる。
本発明方法により土留め用コンクリート壁が構築された作業孔の一例を概略的に示す縦断面図 本発明方法の実施に用いる型枠ユニット及び杭の一例を示す斜視図 (A)は、図2の3A−3A線断面図、(B)は、図2の3B−3B線断面図 (a)は、第1工程の実施途中の状態を示す斜視図、(b)は、図4(a)のb−b線断面図 (c)は、第2工程の終了直後の状態を示す斜視図、(d)は、図5(c)のd−d線断面図、(e)は、図5(d)のe−e線断面図 (f)は、第3工程の終了直後の状態を示す斜視図、(g)は、図6(f)のg−g線断面図、(h)は、図6(g)のh−h線断面図 (i)は、第4工程の終了直後の状態を示す斜視図、(j)は、図7(i)のj−j線断面図 (k)は、第5工程の終了直後の状態を示す斜視図、(l)は、図8(k)のl−l線断面図、(m)は、図8(l)のm−m線断面図 (n)は、第9工程の終了直後の状態を示す斜視図、(o)は、図9(n)のo−o線断面図 型枠ユニットの変形例を示す斜視図(図2対応図)
本発明の一実施形態を、添付図面に示す本発明の好適な実施例に基づいて以下に説明する。
建築物(例えばビル、マンション等)の建設工事に付随して基礎工事を行う場合に、例えば図1に示すように、工事現場の地面Eに作業孔2を不図示の建機(例えばバックホー)により掘削し、その作業孔2の底部2bに基礎Bを構築する。この場合、例えば敷地スペースに余裕のない都市部での工事であれば、図1に示すように隣地ギリギリまで作業孔2を略鉛直に掘り下げ、掘削後は、作業孔2の略鉛直且つ平坦な内側壁2iに対し土留め壁Wが構築される。
そして、基礎工事が終了すると、作業孔2の少なくとも一部には、上記建機等を用いて土が埋め戻される。この場合、土留め壁Wは、一般的には工事現場より撤去されるケースが多いが、本実施形態では現場にそのまま置き去りにされる。
本実施形態の土留め壁は、後述する作業手順により構築されたコンクリート壁Wで構成され、それは、コンクリート製の壁本体Wmと、その壁本体Wm中に一体に埋設され且つ下端部8dが作業孔2の底部2bに打ち込まれる複数の杭8とを備える。そのコンクリート壁Wの構築に用いる型枠ユニットUの一例を、図2、図3を参照して次に説明する。
その型枠ユニットUは、鋼板をボックス状に枠組したものであって、それは、矩形平板状(図示例では上下方向に長い長方形状)の主型枠板P1と、その主型枠板P1の正面11に固着(例えば溶接)された横断面コ字状の副型枠板P2とを備えている。その副型枠板P2は、これと主型枠板P1との間に、上下端が開放した扁平且つ直方体状の打設用空間Cを画成する。
副型枠板P2は、作業孔2の深さの概ね半分に相当する上下方向長さを有して、主型枠板P1の正面11の下半部に固着される。
一方、主型枠板P1は、図5にも示すように、後述する第1工程の終了直後の状態(即ち型枠ユニットUの下端部を作業孔2の底部2bに押込み、固定した状態)で、主型枠板P1の上端P1uが作業孔2の上方開口端2oと略同じ高さとなるように上下方向長さが設定される。
また主型枠板P1の上部には、これを昇降駆動手段としての建機(例えばバックホー)でワイヤ51を介して吊り下げる際(図4参照)に、ワイヤ51の端末に付設したフック51fに係止させる目玉状の被係止片50の基部が回動可能に枢支連結される。
上記した作業孔2を掘削後、それの内側壁2iに土留め用のコンクリート壁Wを構築する手法は、例えば、以下の[第1工程]〜[第7工程]を順次、実行することで実施可能である。次に、その手法の一例を、図4〜図9を参照して具体的に説明する。
[第1工程]
先ず、建機で掘削された作業孔2の内側壁2iの一部に沿わせて、建機で吊り下げた型枠ユニットUを降ろす。この場合、図4に示すように作業孔2の内側壁2iに主型枠板P1の背面12を近接、対面(図示例では接触)させつつ、型枠ユニットUを鉛直姿勢のまま下降させる。そして、型枠ユニットUが作業孔2の底部2bに達したら、図5に示すように型枠ユニットUの下端部P1dを作業孔2の底部2bに押込んで固定し、これにより、その底部2bで打設用空間Cの開放下端が閉じられる。このとき、副型枠板P2の下端部P2dを作業孔2の底部2bに多少、食い込ませるようにしてもよい。
[第2工程]
次いで、図5に示すように、作業孔2の深さよりも長い複数の杭8の下端8dを、打設用空間Cを通して相互に間隔をおいて作業孔2の底部2bに強固に打ち込む。
[第3工程]
その後、図6に示すように、少なくとも副型枠板P2の周辺で副型枠板P2の上端P2uと略同じ高さまで土31を埋め戻して固め、且つ打設用空間Cに生コン21を一次投入する。この場合、土31の埋め戻し作業と、生コン21の一次投入作業との作業順序は、何れを先にしてもよく、例えば、土31の埋め戻し後に生コン21を一次投入してもよいし、或いは、生コン21の一次投入後に土31を埋め戻してもよい。また、土31の埋め戻し範囲と埋め戻し部分の固さは、次の第4工程で型枠ユニットUを引き上げた状態でも土31が崩れない程度(換言すれば、埋め戻した土31と、作業孔2の内側壁2iとが生コン21を囲む型枠の機能を発揮し得る程度)に設定される。
[第4工程]
次いで、型枠ユニットUを、一次投入された未硬化状態の生コン21を置き去りにしたまま、図7に示す如く副型枠板P2の下端P2dが生コン21の上端21uと略同じ高さとなるまで持ち上げる。その持ち上げ状態で、型枠ユニットUの打設用空間Cの開放下端は、土31の中に置き去りにされた未硬化の生コン21の上端面で塞がれる。
[第5工程]
その後、図8に示すように、少なくとも副型枠板P2の周辺で副型枠板P2の上端P2uと略同じ高さまで土32を埋め戻して固め、且つ打設用空間Cに生コン22を二次投入する。この場合、土32の埋め戻し作業と、生コン22の二次投入作業との作業順序は、何れを先にしてもよく、例えば、土32の埋め戻し後に生コン22を二次投入してもよいし、或いは、生コン22の二次投入後に土32を埋め戻してもよい。また、土32の埋め戻し範囲と埋め戻し部分の固さは、次の第6工程で型枠ユニットUを引き上げた状態でも土32が崩れない程度(換言すれば、埋め戻した土32と、作業孔2の内側壁2iとが生コン22を囲む型枠の機能を発揮し得る程度)に設定される。
[第6工程]
次いで、型枠ユニットUを、二次投入された未硬化状態の生コン22を置き去りにしたまま作業孔2の外に引き上げる。
[第7工程]
その後、生コン21,22が完全に固化して土留め用コンクリート壁Wが形成されるのを待って、第3工程及び第5工程で埋め戻した土31,32を掘り返すことにより、図9に示すように土留め用コンクリート壁Wを作業孔2の内部空間40に臨ませる。尚、この状態でコンクリート壁Wの表面には土31,32の一部が付着している。
以上の第1〜第7工程を経て、作業孔2の内側壁2iに土留め用コンクリート壁Wが、図9の実線に示すように構築される。
次に、作業孔2の内側壁2iの、コンクリート壁Wの隣の区画において、図9の二点鎖線に示す新たなコンクリート壁Wを上記と同様の手法で構築する。そして、新たなコンクリート壁Wが構築されたら、更に隣の区画に次のコンクリート壁Wを同様の要領で構築し、これが次々と繰り返されて作業孔の内側壁2iにその周囲全周に亘りコンクリート壁Wが構築される。
その場合、相隣なるコンクリート壁Wの隣接端間には隙間が形成され、そこから土中の水が滲み出して作業孔2の底部2bに溜まる可能性がある。その場合は、排水ポンプ等の排水手段(図示せず)を用いて孔外に排水すればよい。
尚、上記したようにコンクリート壁Wを1個ずつ順次に構築する代わりに、複数の型枠ユニットUを用意して作業孔2の内側壁2iに沿うよう並列配置し、その複数の型枠ユニットUを用いて前記第1〜第7工程を各々実行することで、並列状態の複数のコンクリート壁Wを同時並行的に構築するようにしてもよい。
次に前記実施形態の作用を説明する。
以上説明した本実施形態に係る土留め用コンクリート壁Wの構築方法の実行に際しては、作業孔2を掘削後、先ず、第1工程で作業孔2の内側壁2iの一部に型枠ユニットUの主型枠板P1の背面12を近接、対面(図示例では接触)させると共に、型枠ユニットUの下端部(即ち主型枠板P1の下端部P1d)を作業孔2の底部2bに押込んで固定する。次いで第2工程で、長い複数の杭8の下端8dを、打設用空間Cを通して相互に間隔をおいて作業孔2底部2bに打ち込み、その後、第3工程で、副型枠板P2の上端P2uと略同じ高さまで土31を埋め戻して固め、且つ打設用空間Cに上方より生コン21を一次投入する。
次いで第4工程で、型枠ユニットUを、一次投入された未硬化状態の生コン21を置き去りにしたまま、副型枠板P2の下端P2dが生コン21の上端21uと略同じ高さとなるまで持ち上げる。この場合、副型枠板P2の下端P2dと、生コン21の上端21uとを多少オーバラップさせれば、次の第5工程で二次投入された生コン22が型枠ユニットUの打設用空間C外に流出するのを効果的に防止可能である。
その後、第5工程で、副型枠板P2の上端P2uと略同じ高さまで土32を埋め戻して固め、且つ打設用空間Cに上方より生コン22を二次投入する。次いで第6工程で、型枠ユニットUを、二次投入された未硬化状態の生コン22を置き去りにしたまま作業孔2の外に引き上げる。その後、第7工程で、前述の生コン21,22が完全に固化して土留め用コンクリート壁Wが形成されるのを待って、第3工程及び第5工程で埋め戻した土31,32を掘り返すことにより、土留め用コンクリート壁Wを作業孔2の内部空間40に臨ませる。
上記したようなコンクリート壁Wの構築方法によれば、構造簡単な型枠ユニットUを使用して、これの打設用空間C内に生コン21,22を二段階、即ち第3・第5工程で投入することにより、縦長の土留め用コンクリート壁Wを上下に順次、段階的に成形することができる。しかもこのコンクリート壁W、及び壁中の杭8は、低コストであって、これらを作業孔の埋め戻し後に現場に置き去りにしても(即ち、一々引き上げて回収しなくても)問題は生じないから、その杭等の引き上げ作業を省略可能となる。その上、型枠ユニットUは、これを作業孔2の内側壁2iに沿って単に上下にずらすだけで、生コン21,22の一次投入(第3工程)・二次投入(第5工程)の何れの段階でも型枠として有効活用できるため、型枠ユニットU自体の軽量小型化が図られて取り扱いが簡便であり、更にコンクリート壁Wの構築後は、作業孔2の外に一旦引き上げて次のコンクリート壁の構築にも再利用可能である。
以上の結果、全体として土留め用コンクリート壁Wの構築コストの節減と、構築作業の効率アップに大いに寄与することができる。
また特に本実施形態の型枠ユニットUの主型枠板P1は、第1工程の終了直後に主型枠板P1の上端P1uが作業孔2の上方開口端2oと略同じ高さとなるように上下方向長さが設定され、副型枠板P2は、主型枠板P1の下半部に固着されている。これにより、第1〜第3工程(即ち型枠ユニットUの打設用空間Cに生コン21を一次投入するまでの間、作業孔2の内側壁2i上部から零れ落ちる土が打設用空間Cに入るのを主型枠板P1の上半部で効果的に防止可能となるため、コンクリート壁Wの中に落下土が混じることでコンクリート壁Wの強度が低下するのを未然に効果的に回避でき、コンクリートの打設作業を効率よく的確に行うことができる。
また本実施形態の副型枠板P2は、作業孔2の深さの概ね半分に相当する上下方向長さを有している。これにより、副型枠板P2の上下サイズを最小限に抑えることができるから、型枠ユニットUの更なる小型軽量化が図られる。
また本実施形態では、作業孔2を掘削する建機を用いて、第1工程〜第7工程のうちの少なくとも一部(図示例では全て)の工程を実行するので、作業孔掘削用の建機(例えばバックホー)を利用して、コンクリート壁Wの構築のための一連の作業工程(第1工程〜第7工程)の少なくとも一部を能率よく実行可能となる。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はそれに限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、作業孔2を掘削する建機(例えばバックホー)を用いて、コンクリート壁Wの構築のための一連の作業工程(第1工程〜第7工程)の少なくとも一部(図示例では全て)の工程を実行するものを示したが、本発明の第1〜第3の特徴においては、作業孔掘削用の建機とは異なる別の作業機械を用いて、或いは手作業を併用して、コンクリート壁Wの構築のための一連の作業工程(第1工程〜第7工程)の少なくとも一部を実行してもよい。
また前記実施形態では、建設工事に付随した基礎工事を行うために作業孔2を掘削する場合の土留め壁の構築に本発明方法を適用するものを例示したが、土留め壁を構築すべき作業孔2は、基礎工事以外の種々の工事作業用孔であってもよい。
C・・・・・・打設用空間
P1,P2・・主型枠板,副型枠板
P1u・・・・主型枠板の上端
P1d・・・・型枠ユニットの下端部としての主型枠板の下端部
P2u,P2d・・副型枠板の上端,下端
P2u・・・・副型枠板の上端
U・・・・・・型枠ユニット
W・・・・・・土留め用コンクリート壁
1・・・・・・地面
2・・・・・・作業孔
2b・・・・・作業孔の底部
2i・・・・・作業孔の内側壁
2o・・・・・作業孔の上方開口端
8・・・・・・杭
8d・・・・・杭の下端
11,12・・主型枠板の正面,背面
21,22・・生コン
21u・・・・一次投入された生コンの上端
31,32・・土
40・・・・・作業孔の内部空間

Claims (4)

  1. 地面(1)に、略鉛直且つ平坦な内側壁(2i)を有する作業孔(2)を掘削した後、その作業孔(2)の内側壁(2i)に接する土留め用コンクリート壁(W)を構築し、
    前記構築に当たっては、矩形平板状の主型枠板(P1)と、その主型枠板(P1)の正面(11)に固着されて該主型枠板(P1)との間に上下端が開放した扁平且つ直方体状の打設用空間(C)を画成する副型枠板(P2)とを有する型枠ユニット(U)を用いる、作業孔における土留め用コンクリート壁の構築方法であって、
    掘削後の前記作業孔(2)の内側壁(2i)の一部に前記主型枠板(P1)の背面(12)を近接、対面させると共に、前記型枠ユニット(U)の下端部(P1d)を該作業孔(2)の底部(2b)に押込んで固定し、その底部(2b)で前記打設用空間(C)の下端を閉じる第1工程と、
    次いで前記作業孔(2)の深さよりも長い複数の杭(8)の下端(8d)を、前記打設用空間(C)を通して相互に間隔をおいて前記作業孔(2)の底部(2b)に打ち込む第2工程と、
    その後、少なくとも前記副型枠板(P2)の周辺で該副型枠板(P2)の上端(P2u)と略同じ高さまで土(31)を埋め戻し、且つ前記打設用空間(C)に生コン(21)を一次投入する第3工程と、
    次いで、前記型枠ユニット(U)を、前記一次投入された未硬化状態の前記生コン(21)を置き去りにしたまま、前記副型枠板(P2)の下端(P2d)が該生コン(21)の上端(21u)と略同じ高さとなるまで持ち上げる第4工程と、
    その後、少なくとも前記副型枠板(P2)の周辺で該副型枠板(P2)の上端(P2u)と略同じ高さまで土(32)を埋め戻し、且つ前記打設用空間(C)に生コン(22)を二次投入する第5工程と、
    次いで、前記型枠ユニット(U)を、前記二次投入された未硬化状態の前記生コン(22)を置き去りにしたまま前記作業孔(2)の外に引き上げる第6工程と、
    その後、前記生コン(21,22)が硬化して土留め用コンクリート壁(W)が形成されるのを待って、前記3工程及び前記第5工程で埋め戻した土(31,32)を掘り返すことにより、該土留め用コンクリート壁(W)を前記作業孔(2)の内部空間(40)に臨ませる第7工程と
    を少なくとも含むことを特徴とする、作業孔における土留め用コンクリート壁の構築方法。
  2. 前記主型枠板(P1)は、前記第1工程の終了直後に該主型枠板(P1)の上端(P1u)が前記作業孔(2)の上方開口端(2o)と略同じ高さとなるように上下方向長さが設定され、
    前記副型枠板(P2)は、前記主型枠板(P1)の正面の下半部に固着されることを特徴とする、請求項1に記載の作業孔における土留め用コンクリート壁の構築方法。
  3. 前記副型枠板(P2)は、前記作業孔(2)の深さの概ね半分に相当する上下方向長さを有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の作業孔における土留め用コンクリート壁の構築方法。
  4. 前記作業孔(2)を掘削する建機を用いて、前記第1工程〜前記第7工程のうちの少なくとも一部の工程を実行することを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の作業孔における土留め用コンクリート壁の構築方法。
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