JP6729489B2 - 反応性シリル基変性シリルケテンアセタール並びにシリルケテンアセタール末端を有する反応性シリル基変性ポリ(メタ)アクリル酸誘導体およびその製造方法 - Google Patents

反応性シリル基変性シリルケテンアセタール並びにシリルケテンアセタール末端を有する反応性シリル基変性ポリ(メタ)アクリル酸誘導体およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、反応性シリル基変性シリルケテンアセタール並びにシリルケテンアセタール末端を有する反応性シリル基変性ポリ(メタ)アクリル酸誘導体およびその製造方法に関する。
末端が反応性シリル基によって変性されたポリ(メタ)アクリル酸誘導体は、架橋反応させることができるため、塗料、接着剤、粘着剤、シーリング剤、高分子シランカップリング剤等として利用することができる。
これまで末端修飾が可能な重合法としてリビング重合が幅広く検討されてきた。末端修飾法としては、予め重合開始剤を反応性シリル基で変性する方法と、重合末端を反応性シリル基で変性する方法があるが、末端のみを修飾する方法としては前者の方が簡便である。
特許文献1には、グループトランスファー重合の開始剤となるシリルケテンアセタールに、メチレン鎖を介して反応性シリル基を導入した化合物が記載されている。
特許文献2には、シリルケテンアセタールの製造方法が開示され、この製造方法によって製造できる種々のシリルケテンアセタールが開示されている。
特許文献3の実施例には、特許文献1に記載されたメチレン鎖を介して反応性シリル基を導入したシリルケテンアセタールを開始剤として用いることにより、末端が反応性シリル基で変性されたポリメタクリル酸誘導体が得られることが記載されている。
特開昭64−22885号公報 特開2004−339200号公報 米国特許第5036139号明細書
一般にリビングアニオン重合の一種であるグループトランスファー重合は、温和な条件で速やかに重合が進行し、分子量分布の狭い重合体を与える反応である。
しかし、特許文献1記載の反応性シリル基変性シリルケテンアセタールは、熱的に不安定な化合物であり、製造時に触媒となる成分が存在すると活性化されたシリルケテンアセタールが分子内で反応性シリル基を求核攻撃し、環状体化合物が生成して収率が低下することがあった。しかも、重合開始剤であるシリルケテンアセタールが熱的に不安定であることから、重合中の活性末端も熱的に不安定となるため、重合時に反応性シリル基が反応して反応性シリル基を末端に有するポリ(メタ)アクリル酸誘導体の収率が低下することがあった。
また、特許文献2記載のメチレン鎖を介さず反応性シリル基が導入されたシリルケテンアセタールは、加水分解を受け易く、不安定な化合物である上に、特許文献2の製造方法では、上述の環状体化合物が生成し易い傾向にある。
さらに、特許文献3の反応性シリル基変性シリルケテンアセタールを用いた場合、ポリメタクリル酸誘導体を得ることはできるが、ポリアクリル酸誘導体を得ることは難しい。これはメタクリル酸誘導体がα位にメチル基を有するのに対し、アクリル酸誘導体はα位に水素原子を有するためで、重合時の活性末端が不安定であるためにα位の水素原子を引き抜いて失活してしまうことが原因と考えられている。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、熱に対する安定性に優れた反応性シリル基変性シリルケテンアセタール、並びにこれを開始剤として用いて重合することにより得られる、シリルケテンアセタール末端を有する反応性シリル基変性ポリ(メタ)アクリル酸誘導体およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、反応性シリル基変性シリルケテンアセタールの酸素に直接結合したケイ素原子に特定の置換基を置換することにより、熱に対する安定性が向上することを見出すとともに、このような反応性シリル基変性シリルケテンアセタールをアクリル酸誘導体の重合の開始剤として用いると、活性種が安定化されることから失活を抑制でき、シリルケテンアセタール末端を有する反応性シリル基変性ポリアクリル酸誘導体を容易に得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
1. 下記一般式(1)で表される反応性シリル基変性シリルケテンアセタール、
Figure 0006729489
(式中、R1〜R3は、互いに独立して、水素原子、炭素数1〜10の一価炭化水素基を表し、R4は、炭素数2〜10の二価炭化水素基を表し、R5およびR6は、互いに独立して、炭素数1〜10の一価炭化水素基を表し、R7〜R9は、互いに独立して、炭素数1〜10の一価炭化水素基を表すが、R7〜R9のうち少なくとも一つは分岐鎖状または環状の一価炭化水素基であり、R7〜R9の炭素数の合計は6以上である。nは、0〜2の整数を表す。)
2. 前記R7〜R9が、イソプロピル基である1の反応性シリル基変性シリルケテンアセタール、
3. 下記一般式(2)で表される、数平均分子量が500〜50,000のシリルケテンアセタール末端を有する反応性シリル基変性ポリ(メタ)アクリル酸誘導体、
Figure 0006729489
[式中、R10は、水素原子またはメチル基を表し、R11は、シリル基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリーロキシ基、炭素数1〜20のジアルキルアミノ基、またはシロキシ基を表し、これら各基中の、炭素原子の一部が−O−、−NR−(Rは、炭素数1〜20の一価炭化水素基を表す。)から選ばれる1種または2種以上で置換されていてもよいが、酸素原子および窒素原子のヘテロ原子同士は隣接しない。
Xは、下記一般式(3)で表される置換基を表し、Yは、下記一般式(4)で表される置換基を表し、zは2以上の整数を表す。
Figure 0006729489
(式中、R1〜R6およびnは、前記と同じ意味を表す。)
Figure 0006729489
(式中、R7〜R11は、前記と同じ意味を表す。)]
4. 分子量分布(Mw/Mn)が、1.6以下である3のシリルケテンアセタール末端を有する反応性シリル基変性ポリ(メタ)アクリル酸誘導体、
5. 下記一般式(1)
Figure 0006729489
(式中、R1〜R3は、互いに独立して、水素原子、炭素数1〜10の一価炭化水素基を表し、R4は、炭素数2〜10の二価炭化水素基を表し、R5およびR6は、互いに独立して、炭素数1〜10の一価炭化水素基を表し、R7〜R9は、互いに独立して、炭素数1〜10の一価炭化水素基を表すが、R7〜R9のうち少なくとも一つは分岐鎖状または環状の一価炭化水素基であり、R7〜R9の炭素数の合計は6以上である。nは、0〜2の整数を表す。)
で表される反応性シリル基変性シリルケテンアセタールを開始剤として、下記一般式(5)
Figure 0006729489
(式中、R10およびR11は、前記と同じ意味を表す。)
で表される(メタ)アクリル酸誘導体の1種または2種以上を、触媒存在下、グループトランスファー重合させることを特徴とする3または4のシリルケテンアセタール末端を有する反応性シリル基変性ポリ(メタ)アクリル酸誘導体の製造方法
を提供する。
本発明の反応性シリル基変性シリルケテンアセタールは熱安定性に優れるため、アクリル酸誘導体の重合の開始剤として用いた場合、重合時の失活を抑制でき、シリルケテンアセタール末端を有する反応性シリル基変性ポリ(メタ)アクリル酸誘導体を容易に得ることができる。
また、得られたシリルケテンアセタール末端を有する反応性シリル基変性ポリ(メタ)アクリル酸誘導体は、水やアルコールと反応させてシリルケテンアセタール末端を加水分解または加アルコール分解することにより、容易に反応性シリル基変性ポリ(メタ)アクリル酸誘導体に変換することができ、生じた反応性シリル基変性ポリ(メタ)アクリル酸誘導体は、塗料、接着剤、粘着剤、シーリング剤、高分子シランカップリング剤に利用することができる有用な化合物である。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明に係る反応性シリル基変性シリルケテンアセタールは、下記一般式(1)で表される。
Figure 0006729489
(式中、nは、0〜2の整数を表す。)
上記一般式(1)において、R1〜R3は、互いに独立して、水素原子、炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素数1〜6の一価炭化水素基を表し、R4は、炭素数2〜10、好ましくは炭素数2〜8、より好ましくは炭素数3〜6の二価炭化水素基を表し、R5およびR6は、互いに独立して、炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素数1〜6の一価炭化水素基を表し、R7〜R9は、互いに独立して、炭素数1〜10、好ましくは炭素数2〜8の一価炭化水素基を表すが、R7〜R9のうち少なくとも一つは分岐鎖状または環状の一価炭化水素基であり、R7〜R9の炭素数の合計は、6以上、好ましくは9以上であり、上限は特に制限されないが20以下が好ましい。
上記R1〜R3およびR5〜R9における一価炭化水素基は、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれでもよく、その具体例としては、メチル,エチル,n−プロピル,n−ブチル,n−ヘキシル,n−ヘプチル,n−オクチル,n−ノニル,n−デシル基等の直鎖状アルキル基、イソプロピル,イソブチル,sec−ブチル,tert−ブチル,イソペンチル,2−ペンチル,3−ペンチル,tert−ペンチル基等の分岐鎖状アルキル基、シクロプロピル,シクロヘキシル,シクロペンチル,シクロオクチル基等の環状アルキル基等の飽和炭化水素基;ビニル,アリル,1−プロペニル,1−メチルプロペニル,ブテニル,ペンテニル,ヘキセニル,ヘプテニル,オクテニル,ノネニル,デセニル基等のアルケニル基、エチニル,プロピニル基等のアルキニル基等の不飽和炭化水素基;フェニル、トリル、キシリル、メシチル基等のアリール基;ベンジル、フェネチル、フェニルプロピル、フェニルブチル基等のアラルキル基などが挙げられる。
上記R4における二価炭化水素基の具体例としては、エチレン、トリメチレン、プロピレン、テトラメチレン、ペンタメチレン基等の直鎖または分岐鎖状アルキレン基などが挙げられる。
これらの中でも、R1およびR2としては、水素原子または炭素数1〜6の直鎖アルキル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
3としては、水素原子または炭素数1〜6の直鎖アルキル基が好ましく、炭素数1〜6の直鎖アルキル基がより好ましく、メチル基、エチル基がより一層好ましい。
4としては、炭素数3〜6の直鎖アルキレン基が好ましく、トリメチレン基、テトラメチレン基がより好ましい。
5およびR6としては、炭素数1〜6の直鎖アルキル基が好ましく、メチル基、エチル基がより好ましい。
7〜R9としては、炭素数2〜8のアルキル基、炭素数6〜8のアリール基が好ましく、メチル基、エチル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル、sec−ペンチル、ネオペンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル基がより好ましい(ただし、R7〜R9の少なくとも1つ、好ましくは2つ、より好ましくは3つが、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル、sec−ペンチル、ネオペンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル基である。)
一般式(1)において、SiR5 n(OR63-nで表される置換基の具体例としては、トリメトキシシリル基、メチルジメトキシシリル基、ジメチルメトキシシリル基、エチルジメトキシシリル基、ジエチルメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、ジエチルエトキシシリル基、エチルジエトキシシリル基等が挙げられる。
また、SiR789で表される置換基の具体例としては、トリイソプロピルシリル基、トリイソブチルシリル基、トリ−sec−ブチルシリル基、トリ−tert−ブチルシリル基、トリイソペンチルシリル基、トリ−sec−ペンチルシリル基、トリネオペンチルシリル基、トリシクロプロピルシリル基、トリシクロブチルシリル基、トリシクロペンチルシリル基、トリシクロヘキシルシリル基、トリフェニルシリル基、ジイソプロピルメチルシリル基、ジシクロペンチルメチルシリル基、ジエチルイソプロピルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、メチルジフェニルシリル基、ジメチルフェニルシリル基等が挙げられる。
一般式(1)で表される化合物の具体例としては、(2−トリメトキシシリル)エチル(ジフェニルメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(3−トリメトキシシリル)プロピル(ジフェニルメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(4−トリメトキシシリル)ブチル(ジフェニルメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(5−トリメトキシシリル)ペンチル(ジフェニルメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(6−トリメトキシシリル)ヘキシル(ジフェニルメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(2−トリメトキシシリル)エチル(フェニルジメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(3−トリメトキシシリル)プロピル(フェニルジメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(4−トリメトキシシリル)ブチル(フェニルジメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(5−トリメトキシシリル)ペンチル(フェニルジメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(6−トリメトキシシリル)ヘキシル(フェニルジメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(2−トリメトキシシリル)エチル(トリイソプロピルシリル)ジメチルケテンアセタール、(3−トリメトキシシリル)プロピル(トリイソプロピルシリル)ジメチルケテンアセタール、(4−トリメトキシシリル)ブチル(トリイソプロピルシリル)ジメチルケテンアセタール、(5−トリメトキシシリル)ペンチル(トリイソプロピルシリル)ジメチルケテンアセタール、(6−トリメトキシシリル)ヘキシル(トリイソプロピルシリル)ジメチルケテンアセタール、(2−トリメトキシシリル)エチル(トリイソブチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(3−トリメトキシシリル)プロピル(トリイソブチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(4−トリメトキシシリル)ブチル(トリイソブチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(5−トリメトキシシリル)ペンチル(トリイソブチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(6−トリメトキシシリル)ヘキシル(トリイソブチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(2−ジメトキシメチルシリル)エチル(ジフェニルメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(3−ジメトキシメチルシリル)プロピル(ジフェニルメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(4−ジメトキシメチルシリル)ブチル(ジフェニルメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(5−ジメトキシメチルシリル)ペンチル(ジフェニルメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(6−ジメトキシメチルシリル)ヘキシル(ジフェニルメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(2−ジメトキシメチルシリル)エチル(フェニルジメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(3−ジメトキシメチルシリル)プロピル(フェニルジメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(4−ジメトキシメチルシリル)ブチル(フェニルジメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(5−ジメトキシメチルシリル)ペンチル(フェニルジメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(6−ジメトキシメチルシリル)ヘキシル(フェニルジメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(2−ジメトキシメチルシリル)エチル(トリイソプロピルシリル)ジメチルケテンアセタール、(3−ジメトキシメチルシリル)プロピル(トリイソプロピルシリル)ジメチルケテンアセタール、(4−ジメトキシメチルシリル)ブチル(トリイソプロピルシリル)ジメチルケテンアセタール、(5−ジメトキシメチルシリル)ペンチル(トリイソプロピルシリル)ジメチルケテンアセタール、(6−ジメトキシメチルシリル)ヘキシル(トリイソプロピルシリル)ジメチルケテンアセタール、(2−ジメトキシメチルシリル)エチル(トリイソブチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(3−ジメトキシメチルシリル)プロピル(トリイソブチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(4−ジメトキシメチルシリル)ブチル(トリイソブチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(5−ジメトキシメチルシリル)ペンチル(トリイソブチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(6−ジメトキシメチルシリル)ヘキシル(トリイソブチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(2−メトキシジメチルシリル)エチル(ジフェニルメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(3−メトキシジメチルシリル)プロピル(ジフェニルメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(4−メトキシジメチルシリル)ブチル(ジフェニルメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(5−メトキシジメチルシリル)ペンチル(ジフェニルメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(6−メトキシジメチルシリル)ヘキシル(ジフェニルメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(2−メトキシジメチルシリル)エチル(フェニルジメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(3−メトキシジメチルシリル)プロピル(フェニルジメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(4−メトキシジメチルシリル)ブチル(フェニルジメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(5−メトキシジメチルシリル)ペンチル(フェニルジメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(6−メトキシジメチルシリル)ヘキシル(フェニルジメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(2−メトキシジメチルシリル)エチル(トリイソプロピルシリル)ジメチルケテンアセタール、(3−メトキシジメチルシリル)プロピル(トリイソプロピルシリル)ジメチルケテンアセタール、(4−メトキシジメチルシリル)ブチル(トリイソプロピルシリル)ジメチルケテンアセタール、(5−メトキシジメチルシリル)ペンチル(トリイソプロピルシリル)ジメチルケテンアセタール、(6−メトキシジメチルシリル)ヘキシル(トリイソプロピルシリル)ジメチルケテンアセタール、(2−メトキシジメチルシリル)エチル(トリイソブチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(3−メトキシジメチルシリル)プロピル(トリイソブチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(4−メトキシジメチルシリル)ブチル(トリイソブチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(5−メトキシジメチルシリル)ペンチル(トリイソブチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(6−メトキシジメチルシリル)ヘキシル(トリイソブチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(2−トリエトキシシリル)エチル(ジフェニルメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(3−トリエトキシシリル)プロピル(ジフェニルメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(4−トリエトキシシリル)ブチル(ジフェニルメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(5−トリエトキシシリル)ペンチル(ジフェニルメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(6−トリエトキシシリル)ヘキシル(ジフェニルメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(2−トリエトキシシリル)エチル(フェニルジメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(3−トリエトキシシリル)プロピル(フェニルジメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(4−トリエトキシシリル)ブチル(フェニルジメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(5−トリエトキシシリル)ペンチル(フェニルジメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(6−トリエトキシシリル)ヘキシル(フェニルジメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(2−トリエトキシシリル)エチル(トリイソプロピルシリル)ジメチルケテンアセタール、(3−トリエトキシシリル)プロピル(トリイソプロピルシリル)ジメチルケテンアセタール、(4−トリエトキシシリル)ブチル(トリイソプロピルシリル)ジメチルケテンアセタール、(5−トリエトキシシリル)ペンチル(トリイソプロピルシリル)ジメチルケテンアセタール、(6−トリエトキシシリル)ヘキシル(トリイソプロピルシリル)ジメチルケテンアセタール、(2−トリエトキシシリル)エチル(トリイソブチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(3−トリエトキシシリル)プロピル(トリイソブチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(4−トリエトキシシリル)ブチル(トリイソブチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(5−トリエトキシシリル)ペンチル(トリイソブチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(6−トリエトキシシリル)ヘキシル(トリイソブチルシリル)ジメチルケテンアセタール等が挙げられる。
これらの中でも、(3−トリメトキシシリル)プロピル(ジメチルフェニルシリル)ジメチルケテンアセタール、(3−トリメトキシシリル)プロピル(ジフェニルメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、(3−トリメトキシシリル)プロピル(トリイソプロピルシリル)ジメチルケテンアセタール、(4−トリメトキシシリル)ブチル(トリイソプロピルシリル)ジメチルケテンアセタール、(5−トリメトキシシリル)ペンチル(トリイソプロピルシリル)ジメチルケテンアセタール、(3−トリエトキシシリル)プロピル(トリイソプロピルシリル)ジメチルケテンアセタール、(4−トリエトキシシリル)ブチル(トリイソプロピルシリル)ジメチルケテンアセタール、(5−トリエトキシシリル)ペンチル(トリイソプロピルシリル)ジメチルケテンアセタールが好ましい。
上記一般式(1)で表される反応性シリル基変性シリルケテンアセタールは、例えば、下記一般式(6)で表されるα,β−不飽和カルボン酸エステルと、下記一般式(7)で表されるヒドロシランを、特定の触媒存在下、1,4−ヒドロシリル化することにより製造できる。
Figure 0006729489
(式中、R1〜R6およびnは、上記と同じ意味を表す。)
Figure 0006729489
(式中、R7〜R9は、上記と同じ意味を表す。)
一般式(6)で表されるα,β−不飽和カルボン酸エステルの具体例としては、(メタ)アクリル酸2−(トリメトキシシリル)エチル、(メタ)アクリル酸2−(トリエトキシシリル)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ジメトキシメチルシリル)エチル、(メタ)アクリル酸2−(メトキシジメチルシリル)エチル、(メタ)アクリル酸3−(トリメトキシシリル)プロピル、(メタ)アクリル酸3−(トリエトキシシリル)プロピル、(メタ)アクリル酸3−(ジメトキシメチルシリル)プロピル、(メタ)アクリル酸3−(メトキシジメチルシリル)プロピル、(メタ)アクリル酸4−(トリメトキシシリル)ブチル、(メタ)アクリル酸4−(トリエトキシシリル)ブチル、(メタ)アクリル酸4−(ジメトキシメチルシリル)ブチル、(メタ)アクリル酸4−(メトキシジメチルシリル)ブチル、(メタ)アクリル酸5−(トリメトキシシリル)ペンチル、(メタ)アクリル酸5−(トリエトキシシリル)ペンチル、(メタ)アクリル酸5−(ジメトキシメチルシリル)ペンチル、(メタ)アクリル酸5−(メトキシジメチルシリル)ペンチル、(メタ)アクリル酸6−(トリメトキシシリル)ヘキシル、(メタ)アクリル酸6−(トリエトキシシリル)ヘキシル、(メタ)アクリル酸6−(ジメトキシメチルシリル)ヘキシル、(メタ)アクリル酸6−(メトキシジメチルシリル)ヘキシル等が挙げられる。
一般式(7)で表されるヒドロシランの具体例としては、トリイソプロピルシラン、トリイソブチルシリル、トリ−sec−ブチルシラン、トリ−tert−ブチルシラン、トリイソペンチルシラン、トリ−sec−ペンチルシラン、トリネオペンチルシラン、トリシクロプロピルシラン、トリシクロブチルシラン、トリシクロペンチルシラン、トリシクロヘキシルシラン、トリフェニルシラン、ジイソプロピルメチルシラン、ジシクロペンチルメチルシラン、ジエチルイソプロピルシラン、tert−ブチルジメチルシラン、メチルジフェニルシラン、ジメチルフェニルシラン等が挙げられる。
触媒としては、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、三塩化ロジウム三水和物、トリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)クロリド、ロジウム−炭素等が挙げられる。これらの中でも収率良く一般式(1)で表される反応性シリル基変性シリルケテンアセタールを製造できる観点から、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランが好ましい。
上記反応において、基質と触媒の混合方式については特に限定されないが、触媒と一般式(6)のα,β−不飽和カルボン酸エステルを含む反応器に、一般式(7)のヒドロシランをフィードしながら反応させる方法か、触媒を含む反応器に一般式(6)のα,β−不飽和カルボン酸エステルおよび一般式(7)のヒドロシランをフィードしながら反応させる方法が好ましい。
一般式(7)で表されるヒドロシランの使用量は、一般式(6)で表されるα,β−不飽和カルボン酸エステル1molに対し、0.8〜1.2molが好ましく、0.9〜1.1molがより好ましく、0.95〜1.05molがより一層好ましい。この範囲の使用量で、目的とする一般式(1)で表される反応性シリル基変性シリルケテンアセタールを収率良く製造することができる。
触媒の使用量は、特に限定されないが、反応性または生産性の観点から、一般式(6)で表されるα,β−不飽和カルボン酸エステル1molに対し、0.0000001〜0.1molが好ましく、0.000001〜0.05molがより好ましく、0.00001〜0.01molがより一層好ましい。
反応温度は特に限定されないが、好ましくは−100〜200℃、より好ましくは−50〜100℃、より一層好ましくは0〜60℃である。
反応時間は特に限定されないが、好ましくは0.1〜30時間、より好ましくは0.5〜20時間、より一層好ましくは1〜10時間である。
反応雰囲気下は、大気下でもよいが、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気とすることが好ましい。
上記反応は、無溶媒でも進行するが、溶媒を用いることもできる。
溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、イソオクタン、トルエン、キシレン、メシチレン等の炭化水素系溶媒;ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素溶媒などが挙げられ、これらの溶媒は1種を単独で使用しても、2種以上を混合して使用してもよい。上記溶媒の中でも、特にトルエン、キシレン、メシチレンが好ましい。
なお、反応の際には重合禁止剤を添加してもよい。重合禁止剤としては、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)のようなヒンダードフェノール系が好ましい。
また、一般式(1)で表される反応性シリル基変性シリルケテンアセタールは、例えば、下記一般式(8)で表される末端に不飽和結合を有するシリルケテンアセタールと、下記一般式(9)で表されるヒドロシランとを、白金化合物含有触媒存在下、ヒドロシリル化することでも製造できる。
Figure 0006729489
(式中、R1〜R3およびR7〜R9は、上記と同じ意味を表し、mは0〜8の整数を表す。)
Figure 0006729489
(式中、R4〜R6およびnは、上記と同じ意味を表す。)
一般式(8)で表される反応性シリル基変性シリルケテンアセタールの具体例としては、ビニル(トリイソプロピルシリル)ジメチルケテンアセタール、アリル(トリイソプロピルシリル)ジメチルケテンアセタール、3−ブテニル(トリイソプロピルシリル)ジメチルケテンアセタール、4−ペンテニル(トリイソプロピルシリル)ジメチルケテンアセタール、5−ヘキセニル(トリイソプロピルシリル)ジメチルケテンアセタール、ビニル(ジフェニルメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、アリル(ジフェニルメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、3−ブテニル(ジフェニルメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、4−ペンテニル(ジフェニルメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、5−ヘキセニル(ジフェニルメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、ビニル(フェニルジメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、アリル(フェニルジメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、3−ブテニル(フェニルジメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、4−ペンテニル(フェニルジメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、5−ヘキセニル(フェニルジメチルシリル)ジメチルケテンアセタール、ビニル(トリイソブチルシリル)ジメチルケテンアセタール、アリル(トリイソブチルシリル)ジメチルケテンアセタール、3−ブテニル(トリイソブチルシリル)ジメチルケテンアセタール、4−ペンテニル(トリイソブチルシリル)ジメチルケテンアセタール、5−ヘキセニル(トリイソブチルシリル)ジメチルケテンアセタール等が挙げられる。
一般式(9)で表されるヒドロシランの具体例としては、トリメトキシシラン、メチルジメトキシシラン、ジメチルメトキシシラン、エチルジメトキシシラン、ジエチルメトキシシラン、トリエトキシシラン、ジエチルエトキシシラン、エチルジエトキシシラン等が挙げられる。
白金化合物含有触媒としては、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール溶液、白金−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体のトルエンまたはキシレン溶液、テトラキストリフェニルホスフィン白金、ジクロロビストリフェニルホスフィン白金、ジクロロビスアセトニトリル白金、ジクロロビスベンゾニトリル白金、ジクロロシクロオクタジエン白金、白金−炭素、白金−アルミナ、白金−シリカ等の担持触媒等が挙げられる。これらの中でも選択性の面から、白金−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体のトルエンまたはキシレン溶液が好ましい。
基質と触媒の混合方式については特に限定されないが、白金化合物含有触媒と一般式(8)の末端に不飽和結合を有するシリルケテンアセタールを含む反応器に、一般式(9)のヒドロシランをフィードしながら反応させる方法が好ましい。
一般式(9)で表されるヒドロシランの使用量は、一般式(8)で表される化合物1molに対し、0.8〜1.2molが好ましく、0.9〜1.1molがより好ましく、0.95〜1.05molがより一層好ましい。
白金化合物含有触媒の使用量は特に限定されないが、反応性または生産性の観点から、一般式(8)で表される末端に不飽和結合を有するシリルケテンアセタール1molに対し、含有される白金原子が0.0000001〜0.01molが好ましく、0.0000001〜0.001molがより好ましく、0.000001〜0.001molがより一層好ましい。
反応温度は特に限定されないが、0〜20℃が好ましく、20〜100℃がより好ましく、40〜90℃がより一層好ましい。
反応時間は特に限定されないが、1〜30時間が好ましく、1〜20時間がより好ましく、1〜10時間がより一層好ましい。
反応雰囲気下は、大気下でもよいが、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気とすることが好ましい。
上記反応は、無溶媒でも進行するが、溶媒を用いることもできる。
溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、イソオクタン、トルエン、キシレン、メシチレン等の炭化水素系溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性溶媒;ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素溶媒等が挙げられ、これらの溶媒は1種を単独で使用しても、2種以上を混合して使用してもよい。上記溶媒の中でも、特にトルエン、キシレン、メシチレン、テトラヒドロフランが好ましい。
上記各製造方法によって得られた一般式(1)で表される反応性シリル基変性シリルケテンアセタールは、反応混合物から蒸留等の方法で単離することができる。
また、本発明のシリルケテンアセタール末端を有する反応性シリル基変性ポリ(メタ)アクリル酸誘導体は、下記一般式(2)で表される。
Figure 0006729489
(式中、zは、2以上の整数を表す。)
上記一般式(2)において、R10は、水素原子またはメチル基を表し、R11は、シリル基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリーロキシ基、炭素数1〜20のジアルキルアミノ基、またはシロキシ基を表し、これら各基中の、炭素原子の一部が−O−、−NR−(Rは、炭素数1〜20の一価炭化水素基を表す。)から選ばれる1種または2種以上で置換されていてもよいが、酸素原子および窒素原子のヘテロ原子同士は隣接しない。
また、Xは、下記一般式(3)で表される置換基を表し、Yは、下記一般式(4)で表される置換基を表す。
Figure 0006729489
(式中、R1〜R6およびnは、上記と同じ意味を表す。)
Figure 0006729489
(式中、R7〜R11は、上記と同じ意味を表す。)
11の炭素数1〜20のアルコキシ基において、その中のアルキル基は直鎖、分岐、または環状のいずれでもよく、その具体例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、n−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ、n−ヘプチルオキシ、n−オクチルオキシ、n−ノニルオキシ、n−デシルオキシ、n−ドデシルオキシ、n−オクタデシルオキシ、n−ビニルオキシ、n−アリルオキシ基等の直鎖状のアルコキシ基;イソプロポキシ、イソブトキシ、tert−ブトキシ、イソペンチルオキシ、sec−ペンチルオキシ、tert−ペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、1−メチルペンチルオキシ、イソオクチルオキシ、イソデシルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ基等の分岐鎖状のアルコキシ基;シクロヘキシルオキシ、4−tert−ブチルシクロヘキシル、シクロデシルオキシ基等の環状のアルコキシ基が挙げられる。
炭素数6〜20のアリーロキシ基の具体例としては、フェノキシ、ベンジルオキシ、p−メチルフェノキシ、ナフトキシ基等が挙げられる。
炭素数1〜20のジアルキルアミノ基の具体例としては、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジ−n−プロピルアミノ基等が挙げられる。
シロキシ基の具体例としては、トリメチルシロキシ、トリエチルシロキシ、トリイソプロピルシロキシ基等のトリアルキルシロキシ基などが挙げられる。
−O−を含むアルコキシ基の具体例としては、メトキシメチルオキシ、エトキシメチルオキシ、2−メトキシエチルオキシ、3−メトキシプロピルオキシ、4−メトキシブチルオキシ、2−エトキシエチル、3−エトキシプロピルオキシ、4−エトキシブチルオキシ、5−メトキシ−3−オキサ−ペンチルオキシ、8−メトキシ−3,6−ジオキサオクチルオキシ基等が挙げられる。
−O−を含むアミノ基の具体例としては、N−(メトキシメチル)メチルアミノ、N−(2−メトキシエチル)メチルアミノ基等が挙げられる。
−NR−を含むアミノ基の具体例としては、N−(ジメチルアミノメチル)メチルアミノ、N−(2−ジメチルアミノエチル)メチルアミノ基等が挙げられる。
−NR−を含むアルコキシ基の具体例としては、ジメチルアミノメチルオキシ、2−ジメチルアミノエチルオキシ、2−ジエチルアミノエチルオキシ、2−エチルメチルアミノエチルオキシ、tert−ブチルアミノエチルオキシ基等が挙げられる。
シリル基および−O−を含むアルコキシ基の具体例としては、トリメチルシロキシメチルオキシ、トリエチルシロキシメチルオキシ、2−トリメチルシロキシエチルオキシ、3−トリメチルシロキシプロピルオキシ、4−トリメチルシロキシブチルオキシ基等が挙げられる。
なお、上記−NR−を含む一価炭化水素基中のRの具体例としては、上記R1の飽和炭化水素基、不飽和炭化水素基、アリール基、アラルキル基で例示した基と同様のものが挙げられる。
本発明において、シリルケテンアセタール末端を有する反応性シリル基変性ポリ(メタ)アクリル酸誘導体の数平均分子量(Mn)は、重合中に失活することなく定量的に反応が進行する観点から、500〜50,000が好ましく、500〜30,000がより好ましく、500〜25,000がより一層好ましい
また、シリルケテンアセタール末端を有する反応性シリル基変性ポリ(メタ)アクリル酸誘導体の分子量分布(Mw/Mn)は特に限定されないが、高分子量成分または低分子量成分の影響を排除する観点から、1.6以下が好ましく、1.5以下がより好ましく、1.4以下がより一層好ましい。なお、分子量分布の下限は特に制限されないが、好ましくは1.0である。
なお、上記数平均分子量および分子量分布の値は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」という。)により求めたポリスチレン換算値である。GPC条件は以下の通りである。
(GPC条件)
装置:HLC−8220GPC(東ソー(株)製)
カラム:KF−402.5HQ(4.6mm×250mm)+KF−404HQ(4.6mm×250mm)(Shodex社製)
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:0.35ml/min
検出器:RI
カラム恒温槽温度:40℃
標準物質:ポリスチレン
上記式(2)で表されるシリルケテンアセタール末端を有する反応性シリル基変性ポリ(メタ)アクリル酸誘導体は、上記一般式(1)で表される反応性シリル基変性シリルケテンアセタールを開始剤として、下記一般式(5)で表される(メタ)アクリル酸誘導体を触媒存在下、グループトランスファー重合して製造できる。
具体的には、(メタ)アクリル酸誘導体、触媒、開始剤のうちいずれか2つを仕込んでおき、残り1つを添加すると重合が開始する。添加順序については特に限定されず、いずれの添加順序によっても重合は開始する。
Figure 0006729489
(式中、R10およびR11は、上記と同じ意味を表す。)
一般式(5)で表される(メタ)アクリル酸誘導体の具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸sec−ペンチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸1−メチルペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2,3,4−トリメチルヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ビニル、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸4−tert−ブチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロデシル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸−p−メチルフェニル、(メタ)アクリル酸ナフチル、(メタ)アクリル酸トリメチルシリル、(メタ)アクリル酸トリエチルシリル、(メタ)アクリル酸トリn−プロピルシリル、(メタ)アクリル酸トリ−n−ブチルシリル、(メタ)アクリル酸ジメチルフェニルシリル、(メタ)アクリル酸メチルジフェニルシリル、(メタ)アクリル酸トリフェニルシリル、(メタ)アクリル酸tert−ブチルジメチルシリル、(メタ)アクリル酸2−(トリメチルシロキシ)−エチル、(メタ)アクリル酸3−(トリメチルシロキシ)−プロピル、(メタ)アクリル酸メトキシメチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸3−メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−メトキシブチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸3−エトキシプロピル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノメチル、(メタ)アクリル酸2−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸2−ジエチルアミノエチル、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−(メトキシメチル)メチル(メタ)アクリルアミド、N,N−(エトキシメチル)メチル(メタ)アクリルアミド、N,N−(ジメチルアミノメチル)メチル(メタ)アクリルアミド、N,N−(2−ジメチルアミノエチル)メチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
なお、シリルケテンアセタール末端を有する反応性シリル基変性ポリ(メタ)アクリル酸誘導体の製造において、一般式(5)で表される(メタ)アクリル酸誘導体を2種類以上使用して共重合体を製造することもできる。異なる(メタ)アクリル酸誘導体の添加法は、反応開始時に(メタ)アクリル酸誘導体全量を反応系に仕込んでもよく、1種または2種を仕込んで重合反応を開始し、目的の重合率まで達した後、逐次残りの(メタ)アクリル酸誘導体を加えてブロック共重合体を得てもよい。
グループトランスファー重合の触媒としては、フッ素、アジド、シアニド、カルボキシラート、またはこれらの共役酸との塩を対アニオンとするオニウム化合物、金属フッ化物、有機リン化合物、イミダゾリウム塩、ルイス酸、ブレンステッド酸等が挙げられる。
それらの具体例としては、テトラブチルアンモニウムフルオリド、テトラブチルアンモニウムビフルオリド、テトラエチルアンモニウムフルオリド、テトラメチルアンモニウムフルオリド、テトラブチルアンモニウムアセテート、テトラブチルアンモニウムビアセテート、テトラブチルアンモニウムベンゾエート、テトラブチルアンモニウム−m−クロロベンゾエート、テトラブチルアンモニウムビベンゾエート、テトラブチルアンモニウムシアニド、トリス(ジメチルアミノ)スルホニウムジフルオロトリメチルシリケート、トリス(ジメチルアミノ)スルホニウムアジド、トリス(ジメチルアミノ)スルホニウムシアニド、トリス(ジメチルアミノ)スルホニウムビフルオリド等のオニウム化合物;フッ化カリウム、フッ化ナトリウム、フッ化セシウム等の金属フッ化物;ホスファゼン塩基、トリス(2,4,6−トリメトキシフェニル)ホスフィン等の有機リン化合物;1,3−ジイソプロピル−4,5−ジメチルイミダゾール−2−イリデン、1,3−ジイソプロピルイミダゾール−2−イリデン、1,3−ジ−tert−ブチルイミダゾール−2−イリデン等のイミダゾリウム塩;塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、ジエチルアルミニウムクロリド、エチルアルミニウムクロリド、ジメチルアルミニウムクロリド、ジイソブチルアルミニウムクロリド、塩化アルミニウム、四塩化チタン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、トリフェニルメチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート、N−(トリメチルシリル)ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド等のルイス酸;ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニルビス(トリフルオロメタンスルホニル)メタン等のブレンステッド酸が挙げられる。
これらの中でも、テトラブチルアンモニウムビフルオリド、テトラブチルアンモニウムアセテート、テトラブチルアンモニウムビアセテート、テトラブチルアンモニウムベンゾエート、テトラブチルアンモニウム−m−クロロベンゾエート、テトラブチルアンモニウムビベンゾエート、トリス(ジメチルアミノ)スルホニウムジフルオロトリメチルシリケート、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニルビス(トリフルオロメタンスルホニル)メタン、N−(トリメチルシリル)ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドが好ましい
グループトランスファー重合は、開始剤である一般式(1)で表される反応性シリル基変性シリルケテンアセタールの使用量によって分子量を設定することができる。すなわち、重合度は[(メタ)アクリル酸誘導体のモル数)/(開始剤のモル数)]に一致するため、重合度に(メタ)アクリル酸誘導体の分子量および(メタ)アクリル酸誘導体の転換率を乗じたものが重合体の理論分子量となる。
したがって、(メタ)アクリル酸誘導体の使用量と開始剤の使用量を決めておけば、一定の分子量の重合体を得ることができる。
開始剤の使用量は、使用する(メタ)アクリル酸誘導体全体に対し、0.001〜0.2当量が好ましく、0.005〜0.15当量がより好ましく、0.007〜0.1当量がより一層好ましい。
触媒の使用量は、特に限定されないが、反応性または生産性の観点から、一般式(1)で表される反応性シリル基変性シリルケテンアセタール1molに対し、0.0001〜1molが好ましく、0.0005〜0.1molがより好ましく、0.001〜0.05molより一層好ましい。
反応温度は特に限定されないが、−100〜200℃が好ましく、−50〜100℃がより好ましく、0〜50℃より一層好ましい。
反応時間は特に限定されないが、0.01〜30時間が好ましく、0.05〜20時間がより好ましく、0.1〜10時間より一層好ましい。
反応雰囲気下は、大気下でもよいが、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気とすることが好ましい。
上記重合反応は、無溶媒でも進行するが、溶媒を用いることもできる。
溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、イソオクタン、トルエン、キシレン、メシチレン等の炭化水素系溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等の非プロトン性極性溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒等が挙げられ、これらの溶媒は1種を単独で使用しても、2種以上を混合して使用してもよい。上記溶媒の中でも、特にトルエン、キシレン、メシチレン、テトラヒドロフランが好ましい。
得られたシリルケテンアセタール末端を有する反応性シリル基変性ポリ(メタ)アクリル酸誘導体に、水またはアルコールを添加することにより、末端のシリルケテンアセタールをカルボン酸またはエステルに変換することができ、反応性シリル基変性ポリ(メタ)アクリル酸誘導体を得ることができる。これらのうち、水を添加すると反応性シリル基も加水分解することがあるため、アルコールを添加することが好ましい。
アルコールの具体例としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール等が挙げられる。
水またはアルコールの使用量は特に限定されないが、使用する一般式(1)で表される反応性シリル基変性シリルケテンアセタール1molに対し、0.1〜10molが好ましく、0.5〜7molがより好ましく、1〜5molがより一層好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]化合物(A−1)の合成
Figure 0006729489
100mlの4つ口丸底フラスコに、還流冷却器、温度計および撹拌機を取り付け、内部を窒素置換した。フラスコ内にトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン5.1mg(0.01mmol)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)440mg(2.0mmol)、トルエン20mlを仕込み、氷水浴で3℃に冷却した。滴下ロートからメタクリル酸3−(トリメトキシシリル)プロピル49.6g(0.2mol)とジメチルフェニルシラン27.3g(0.2mol)の混合液を2.5時間かけて滴下した。滴下終了後、4℃で1時間撹拌を続けたところ、メタクリル酸3−(トリメトキシシリル)プロピルは消失していた。
反応混合物を160℃/0.1kPaで減圧して低沸成分を除去し、67.8gの液体が得られた。下記GC−MSおよび1H−NMRの分析結果から、この液体は(3−トリメトキシシリル)プロピル(ジメチルフェニルシリル)ジメチルケテンアセタール(A−1)であると同定された。収率は88.1%であった。
GC−MS(EI) m/z:384(M+
1H−NMR(600MHz,CDCl3):δ(ppm)0.45−0.48(m,6H),0.59−0.63(m,2H),1.49(s,3H),1.56(s,3H),1.59−1.64(m,2H),3.55(s,9H),3.56−3.59(m,2H),7.35−7.44(m,3H),7.60−7.65(m,2H)
[実施例2]化合物(A−2)の合成
Figure 0006729489
100mlの4つ口丸底フラスコに、還流冷却器、温度計および撹拌機を取り付け、内部を窒素置換した。4−ブテニル(トリイソプロピルシリル)ジメチルケテンアセタール3.0g(10.0mmol)、白金−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体のトルエン溶液(白金原子として1×10-3mmol)を仕込み、トリメトキシシラン1.2g(10.0mmol)を内温49℃〜51℃で10分かけて滴下した。その温度で3.5時間撹拌し、ガスクロマトグラフィーにより原料が消失したことを確認した後、フラスコ内を0.1kPaまで減圧し低沸成分を除去し、3.8gの液体が得られた。
得られた液体の下記GC−MSおよび1H−NMRの分析結果から、この液体は(4−トリメトキシシリル)ブチル(トリイソプロピルシリル)ジメチルケテンアセタール(A−2)であると同定された。収率は90.3%であった。
GC−MS(EI) m/z:420(M+
1H−NMR(600MHz,CDCl3):δ(ppm) 0.65−0.70(m,2H),1.06−1.12(m,18H),1.12−1.21(m,3H),1.47−1.54(m,2H),1.54−1.58(m,6H),1.63−1.70(quin,J=7.3Hz,2H),3.56(s,9H),3.71(t,J=6.9Hz,2H)
[実施例3]トリメトキシシリル基変性ポリアクリルn−ブチル(A−3)の合成
Figure 0006729489
100mlの4つ口丸底フラスコに、還流冷却器、温度計および撹拌機を取り付け、内部を窒素置換した。このフラスコに、アクリル酸n−ブチル1.0g(7.8mmol)、(4−トリメトキシシリル)ブチル(トリイソプロピルシリル)ジメチルケテンアセタール(化合物A−2)281.9mg(0.67mmol)、およびトルエン7.8mlを仕込み、少量のトルエンに溶解させた2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニルビス(トリフルオロメタンスルホニル)メタン3.0mg(0.0067mmol)を室温で添加した。10分間撹拌することで、ほぼ定量的に重合体溶液が得られた。得られた溶液の数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)をGPCにより求めた値(ポリスチレン換算)は以下の通りであった。
Mn:3400
Mw:4200
Mw/Mn:1.24
続いて、得られた重合体溶液に少量のメタノールを添加した後、MALDI−TOFMSスペクトルを測定した結果、上記式(A−3)で表されるトリメトキシシリル基で変性されたポリアクリル酸n−ブチルであると同定された。
MALDI−TOFMS m/z:1567.9[M(n=10)+Na+],1697.0[M(n=11)+Na+],1825.1[M(n=12)+Na+],1953.2[M(n=13)+Na+],2081.3[M(n=14)+Na+],2209.4[M(n=15)+Na+],2337.5[M(n=16)+Na+],2429.6[M(n=17)+Na+],2593.7[M(n=18)+Na+],2721.8[M(n=19)+Na+],2849.9[M(n=20)+Na+
以上の結果から、シリルケテンアセタール末端を有するトリメトキシシリル基で変性ポリアクリル酸n−ブチルを経てトリメトキシシリル基で変性されたポリアクリル酸n−ブチルが生成していると考えられる。
[比較例1]トリメトキシシリル基変性ポリアクリルn−ブチル(A−4)の合成
100mlの4つ口丸底フラスコに、還流冷却器、温度計および撹拌機を取り付け、内部を窒素置換した。このフラスコに、(3−トリメトキシシリル)プロピル(トリメチルシリル)ジメチルケテンアセタール216.1mg(0.67mmol)、少量のトルエンに溶解させた2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニルビス(トリフルオロメタンスルホニル)メタン3.0mg(0.0067mmol)、トルエン7.8mlを仕込み室温でアクリル酸ブチル1.0g(7.8mmol)を滴下した。得られた溶液のGPC分析を行ったところ、重合体の生成は確認できなかった。

Claims (5)

  1. 下記一般式(1)で表される反応性シリル基変性シリルケテンアセタール。
    Figure 0006729489
    (式中、R1〜R3は、互いに独立して、水素原子、炭素数1〜10の一価炭化水素基を表し、R4は、炭素数2〜10の二価炭化水素基を表し、R5およびR6は、互いに独立して、炭素数1〜10の一価炭化水素基を表し、R7〜R9は、互いに独立して、炭素数1〜10の一価炭化水素基を表すが、R7〜R9のうち少なくとも一つは分岐鎖状または環状の一価炭化水素基であり、R7〜R9の炭素数の合計は6以上である。nは、0〜2の整数を表す。)
  2. 前記R7〜R9が、イソプロピル基である請求項1記載の反応性シリル基変性シリルケテンアセタール。
  3. 下記一般式(2)で表される、数平均分子量が500〜50,000のシリルケテンアセタール末端を有する反応性シリル基変性ポリ(メタ)アクリル酸誘導体。
    Figure 0006729489
    [式中、R10は、水素原子またはメチル基を表し、R11は、シリル基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリーロキシ基、炭素数1〜20のジアルキルアミノ基、またはシロキシ基を表し、これら各基中の、炭素原子の一部が−O−、−NR−(Rは、炭素数1〜20の一価炭化水素基を表す。)から選ばれる1種または2種以上で置換されていてもよいが、酸素原子および窒素原子のヘテロ原子同士は隣接しない。
    Xは、下記一般式(3)で表される置換基を表し、Yは、下記一般式(4)で表される置換基を表し、zは2以上の整数を表す。
    Figure 0006729489
    (式中、 1 〜R 3 は、互いに独立して、水素原子、炭素数1〜10の一価炭化水素基を表し、R 4 は、炭素数2〜10の二価炭化水素基を表し、R 5 およびR 6 は、互いに独立して、炭素数1〜10の一価炭化水素基を表し、nは、0〜2の整数を表す。
    Figure 0006729489
    (式中、R 10 および11は、前記と同じ意味を表す。 7 〜R 9 は、互いに独立して、炭素数1〜10の一価炭化水素基を表すが、R 7 〜R 9 のうち少なくとも一つは分岐鎖状または環状の一価炭化水素基であり、R 7 〜R 9 の炭素数の合計は6以上である。)]
  4. 分子量分布(Mw/Mn)が、1.6以下である請求項3記載のシリルケテンアセタール末端を有する反応性シリル基変性ポリ(メタ)アクリル酸誘導体。
  5. 下記一般式(1)
    Figure 0006729489
    (式中、R1〜R3は、互いに独立して、水素原子、炭素数1〜10の一価炭化水素基を表し、R4は、炭素数2〜10の二価炭化水素基を表し、R5およびR6は、互いに独立して、炭素数1〜10の一価炭化水素基を表し、R7〜R9は、互いに独立して、炭素数1〜10の一価炭化水素基を表すが、R7〜R9のうち少なくとも一つは分岐鎖状または環状の一価炭化水素基であり、R7〜R9の炭素数の合計は6以上である。nは、0〜2の整数を表す。)
    で表される反応性シリル基変性シリルケテンアセタールを開始剤として、下記一般式(5)
    Figure 0006729489
    (式中、R10およびR11は、前記と同じ意味を表す。)
    で表される(メタ)アクリル酸誘導体の1種または2種以上を、触媒存在下、グループトランスファー重合させることを特徴とする請求項3または4記載のシリルケテンアセタール末端を有する反応性シリル基変性ポリ(メタ)アクリル酸誘導体の製造方法。
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