JP6729348B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
固体高分子型燃料電池は、電解質膜の両側に触媒電極層が配置された膜電極接合体を備える。膜電極接合体では電気化学反応が進行し、水が生成されることから、燃料電池スタック内部には水が存在する。このため、燃料電池が寒冷地などで使用される場合では、運転停止後に、燃料電池スタック内の水が凍結することがある。燃料電池スタック内の水が凍結するとガス流路が閉塞した状態になり、起動時における出力が低下することがある。そこで、燃料ガス及び酸化剤ガスの排ガスを排出する反応ガス排出配管に、燃料電池スタックから排出された水を捕集し保持する貯水部を設けることで、凍結起動時に高圧運転による起動を可能とする技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2010−250947号公報
しかしながら、特許文献1では、貯水部が燃料電池スタックの外部にあるため、貯水部の凍結状態と燃料電池スタック内部の凍結状態とが異なる場合がある。つまり、特許文献1の技術では、燃料電池スタック内部の凍結状態を精度良く把握することが難しい。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、燃料電池スタック内部の凍結状態を精度良く判断することを目的とする。
本発明は、複数の単セルが積層された燃料電池スタックと、前記燃料電池スタックの内部に設けられ、前記複数の単セルから排出される酸化剤排ガスが流通する内部流路と、前記燃料電池スタックの内部に前記内部流路に接続されて設けられ、前記複数の単セルから排出される生成水を貯水する貯水部と、前記燃料電池スタックの外部に前記内部流路に接続されて設けられ、前記酸化剤排ガスを排出する外部流路と、前記外部流路に設けられた調圧バルブと、前記貯水部と、前記調圧バルブよりも下流側における前記外部流路と、の間に接続されたバイパス流路と、前記バイパス流路に設けられ、前記複数の単セルが発電している間は閉じているバイパスバルブと、前記調圧バルブよりも上流側における前記外部流路に設けられた圧力センサと、燃料電池の起動時に、前記調圧バルブが閉じ且つ前記バイパスバルブが開いた状態で前記圧力センサから取得した圧力値を用いて、前記燃料電池スタックの内部の凍結状態を判断する凍結判断部と、を備える、燃料電池システムである。
本発明によれば、燃料電池スタック内部の凍結状態を精度良く判断することができる。
図1は、実施例1に係る燃料電池システムの構成を示す図である。 図2(a)は、燃料電池スタックの斜視図、図2(b)は、単セルの断面図である。 図3は、燃料電池スタックのうちのエンドプレートにおける酸化剤ガス排出マニホールド近傍の図である。 図4は、実施例1において、制御装置による凍結判断処理の一例を示すフローチャートである。 図5は、バイパスバルブを開いた後に圧力センサで検出される圧力値の変動を示す図である。 図6は、実施例2において、制御装置による凍結判断処理の一例を示すフローチャートである。 図7は、入口バルブ及びバイパスバルブを開いた後に圧力センサで検出される圧力の変動を示す図である。 図8は、実施例3に係る燃料電池システムの構成を示す図である。 図9は、実施例3において、制御装置による凍結判断処理の一例を示すフローチャートである。 図10は、入口バルブ及びバイパスバルブを開いた後の圧力損失の変動を示す図である。 図11(a)は、貯水部の他の例を示す図、図11(b)は、図11(a)をA方向から見た場合の図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施例について説明する。
図1は、実施例1に係る燃料電池システムの構成を示す図である。燃料電池システム100は、駆動用電源を供給するためのシステムとして、例えば燃料電池自動車や電気自動車などに搭載される。図1のように、燃料電池システム100は、燃料電池スタック10、酸化剤ガス配管系60、及び制御装置80を含む。なお、燃料電池システム100は、燃料ガス配管系及び冷媒配管系も含むが、図1では図示を省略している。
酸化剤ガス配管系60は、燃料電池スタック10に酸化剤ガス(例えば空気)を供給する。燃料ガス配管系(不図示)は、燃料電池スタック10に燃料ガス(例えば水素)を供給する。冷媒配管系(不図示)は、燃料電池スタック10に冷媒を供給する。燃料電池スタック10は、固体高分子電解質型であり、複数の単セルを積層したスタック構造をしている。単セルは、酸化剤ガスと燃料ガスの供給を受けて発電を行い、発電に伴う電力を発生する。
図2(a)は、燃料電池スタックの斜視図、図2(b)は、単セルの断面図である。図2(a)のように、燃料電池スタック10は、反応ガスの電気化学反応により発電する単セル12と、単セル12が複数積層されて形成されるセル積層体14と、セル積層体14の積層方向両端を挟持する不図示の一対のターミナル、一対のインシュレータ16、及び一対のエンドプレート18と、両端のエンドプレート18同士を繋ぐテンションプレート20と、一端側のエンドプレート18とインシュレータ16との間に配置され、弾性体を単セル12の積層方向から挟持する一対のプレッシャプレート22と、を備える。
他端側のエンドプレート18には、燃料ガス用の燃料ガス供給マニホールド24及び燃料ガス排出マニホールド26と、酸化剤ガス用の酸化剤ガス供給マニホールド28及び酸化剤ガス排出マニホールド30と、冷媒用の冷媒供給マニホールド32及び冷媒排出マニホールド34と、が設けられている。
図2(b)のように、単セル12は、電解質膜42の一方の面にアノード触媒層44aが設けられ、他方の面にカソード触媒層44cが設けられた膜電極接合体40を備える。膜電極接合体40の両側には、一対のガス拡散層(アノードガス拡散層46a及びカソードガス拡散層46c)と、一対のセパレータ(アノード側セパレータ48a及びカソード側セパレータ48c)と、が配置されている。アノード側セパレータ48a及びカソード側セパレータ48cは、表面にガスが流通するガス流路を形成するための凹凸を有する。アノード側セパレータ48aは、アノードガス拡散層46aとの間に、燃料ガスが流通するアノードガス流路50aを形成する。カソード側セパレータ48cは、カソードガス拡散層46cとの間に、酸化剤ガスが流通するカソードガス流路50cを形成する。
図1のように、酸化剤ガス配管系60は、酸化剤ガス供給路62と酸化剤ガス排出路64を備える。酸化剤ガス供給路62は、不図示のコンプレッサを介して、酸化剤ガスを燃料電池スタック10に供給する。燃料電池スタック10に供給された酸化剤ガスは、酸化剤ガス供給マニホールド28及びカソードガス流路50cを介して複数の単セル12のカソード極に導かれる。酸化剤ガス供給路62には、酸化剤ガスを燃料電池スタック10に供給する又は供給を遮断する入口バルブ66が設けられている。入口バルブ66は、例えば電磁弁である。
酸化剤ガス排出路64は、複数の単セル12のカソード極からカソードガス流路50c及び酸化剤ガス排出マニホールド30を介して排出された酸化剤排ガスをシステム外に排出する。酸化剤ガス排出路64には、調圧バルブ68が設けられている。燃料電池スタック10から排出される酸化剤排ガスの圧力は、調圧バルブ68によって調圧される。酸化剤ガス排出路64における燃料電池スタック10と調圧バルブ68との間に、圧力センサ70が設けられている。すなわち、圧力センサ70は、調圧バルブ68よりも上流側における酸化剤ガス排出路64に設けられている。
図3は、燃料電池スタックのうちのエンドプレートにおける酸化剤ガス排出マニホールド近傍の図である。なお、図3では、インシュレータ16を省略している。図3のように、燃料電池スタック10の内部に酸化剤ガス排出マニホールド30に接続した貯水部72が設けられている。貯水部72は、例えばエンドプレート18内に設けられている。貯水部72は、酸化剤ガス排出マニホールド30よりも重力方向で下側に設けられていて、複数の単セル12で反応ガスの電気化学反応によって生成され、酸化剤ガス排出マニホールド30に排出された水94を貯水する。
酸化剤ガス排出マニホールド30は、例えばエンドプレート18内で重力方向に階段状に曲がっている。貯水部72は、階段の下側において、酸化剤ガス排出マニホールド30に接続されている。このように、酸化剤ガス排出マニホールド30を階段形状とし、階段の下側で貯水部72を接続させることで、貯水部72に溜まった水94が単セル12側に逆流することを抑制でき、貯水部72が満水になると、酸化剤ガス排出マニホールド30に接続された酸化剤ガス排出路64に排水できる。
貯水部72の容量は、適宜設定することができるが、例えば100mL以下の場合が好ましい。また、貯水部72の上面は、単セル12の下端よりも上側に位置することが好ましい。
図1及び図3のように、貯水部72と、調圧バルブ68よりも下流側における酸化剤ガス排出路64と、の間を接続するバイパス流路74が設けられている。バイパス流路74には、バイパスバルブ76が設けられている。バイパスバルブ76は、例えば電磁弁である。バイパスバルブ76は、単セル12が発電している間は閉じている。このため、貯水部72には電気化学反応によって生成された水94が貯水される。
制御装置80は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)などを備えるマイクロコンピュータを含んで構成されている。制御装置80は、ROMに記憶されたプログラムに従って、システムの運転を制御する。ROMには、上記プログラムの他に、システムの制御に用いられるマップや閾値なども記憶されている。制御装置80は、後述する凍結判断処理を含むシステムの運転を制御する。制御装置80は、凍結判断処理において、バルブ制御部82、圧力取得部84、及び凍結判断部86として機能する。バルブ制御部82は、入口バルブ66、調圧バルブ68、及びバイパスバルブ76の開閉を制御する。圧力取得部84は、圧力センサ70から圧力値を取得する。凍結判断部86は、圧力取得部84で取得した圧力値を用いて、燃料電池スタック10内部の凍結状態を判断する。
図4は、実施例1において、制御装置による凍結判断処理の一例を示すフローチャートである。図4のように、制御装置80は、イグニッションオフ信号を検出した後、調圧バルブ68及び入口バルブ66を閉じて、燃料電池の運転を停止する(ステップS10)。バイパスバルブ76は発電中において閉じていることから、調圧バルブ68及び入口バルブ66を閉じることで、燃料電池スタック10内の酸化剤ガスが流れる流路は封止される。調圧バルブ68及び入口バルブ66を閉じた後も、燃料電池スタック10内に残留する燃料ガスと酸化剤ガスとによって電気化学反応が進行する。これにより、燃料電池スタック10内の圧力が低下する。また、燃料電池スタック10の温度低下によって燃料電池スタック10内に残留するガスの体積が変化することによっても燃料電池スタック10内の圧力が低下する。これらのために、燃料電池スタック10内は負圧になる。
次いで、制御装置80は、燃料電池を始動させるイグニッションオン信号を検出するまで待機する(ステップS12)。制御装置80は、イグニッションオン信号を検出した後(ステップS12:Yes)、圧力センサ70で検出された圧力値を圧力センサ70から取得する(ステップS14)。
次いで、制御装置80は、バイパスバルブ76を開く(ステップS16)。燃料電池スタック10内は負圧になっているため、バイパスバルブ76が開かれることで、外気がバイパス流路74を介して燃料電池スタック10内に流れ込もうとするが、貯水部72に溜まった水94の状態によって外気の流れ込み方が変化する。すなわち、貯水部72に溜まった水94の状態によって、圧力センサ70で検出される圧力値が変化する。
図5は、バイパスバルブを開いた後に圧力センサで検出される圧力値の変動を示す図である。図5の横軸は時間、縦軸は圧力である。図5のように、貯水部72に溜まった水94が全て凍結して氷となって存在している場合、外気が燃料電池スタック10内に流れ込むことができないため、圧力センサ70で検出される圧力値はほとんど変化しない。貯水部72に溜まった水94が全て液水の状態で存在している場合、外気は液水中を気泡となって通過して燃料電池スタック10内に流れ込むため、圧力センサ70で検出される圧力値は大気圧より低い圧力値まで短い時間で上昇する。貯水部72に溜まった水94が氷と液水の両方で存在している場合、外気は液水の部分のみを気泡となって通過して燃料電池スタック10内に流れ込むため、圧力センサ70で検出される圧力値はゆっくりと上昇する。
したがって、バイパスバルブ76を開いてから所定時間経過した後に圧力センサ70から取得した圧力値を用いることで、貯水部72に溜まった水94が凍結しているか否かを判断できる。ここで、貯水部72は燃料電池スタック10の内部に設けられているため、貯水部72の温度と燃料電池スタック10内部の温度とはほぼ同じである。すなわち、貯水部72の凍結状態と燃料電池スタック10内部の凍結状態とはほぼ同じである。したがって、貯水部72に溜まった水94が凍結しているか否かを判断することで、燃料電池スタック10内部の凍結状態を精度良く判断できる。
そこで、図4のように、制御装置80は、バイパスバルブ76を開いてから所定時間経過した後に、圧力センサ70で検出された圧力値を圧力センサ70から取得する(ステップS18)。そして、制御装置80は、ステップS14及びステップS18で取得した圧力値を用いて貯水部72に溜まった水94が凍結しているか否かを判断することで、燃料電池スタック10内部の凍結状態を判断する(ステップS20)。例えば、バイパスバルブ76を開いてから所定時間経過した後の圧力値(ステップS18で取得した圧力値)とバイパスバルブ76を開く前の圧力値(ステップS14で取得した圧力値)との差が所定値以下の場合には、貯水部72に溜まった水94の少なくとも一部は凍結していると判断し、燃料電池スタック10内部は凍結状態にあると判断する。
燃料電池スタック10内部が凍結していると出力が低下することから、凍結状態にあると判断した場合(ステップS20:Yes)、制御装置80は、氷点下始動モードで燃料電池の運転を開始する(ステップS22)。氷点下始動モードは、例えば酸化剤ガスの供給量を通常モードよりも少なくして、各単セル12のセル電圧が通常モードよりも低くなるように運転するモードである。これにより、発電損失分が多くなり、多くの熱が発生するため、燃料電池スタック10の温度上昇を促進させることができる。
次いで、制御装置80は、燃料電池スタック10に供給される冷媒の温度が所定値以上になったか否かを判断する(ステップS24)。冷媒の温度が所定値よりも低い場合(ステップS24:No)、制御装置80は、氷点下始動モードを継続する(ステップS22)。冷媒の温度が所定値以上になった場合(ステップS24:Yes)、制御装置80は、氷点下始動モードを止めて、通常モードで燃料電池の運転を開始する(ステップS26)。
ステップS20において、燃料電池スタック10内部が凍結状態になっていないと判断した場合(ステップS20:No)、制御装置80は、通常モードで燃料電池の運転を開始する(ステップS26)。
実施例1によれば、燃料電池システム100は、燃料電池スタック10の内部に設けられた貯水部72と、貯水部72と調圧バルブ68よりも下流側における酸化剤ガス排出路64との間に接続されたバイパス流路74と、バイパス流路74に設けられたバイパスバルブ76と、を備える。制御装置80は、燃料電池の起動時に、調圧バルブ68が閉じ且つバイパスバルブ76が開いた状態で調圧バルブ68よりも上流側における酸化剤ガス排出路64に配置された圧力センサ70から圧力値を取得し(ステップS18)、取得した圧力値を用いて燃料電池スタック10内部の凍結状態を判断する(ステップS20)。これにより、燃料電池スタック10の内部に設けられた貯水部72に溜まった水94によって燃料電池スタック10内部の凍結状態を判断できるため、凍結状態の判断を精度良く行える。
また、実施例1によれば、貯水部72はエンドプレート18内に設けられている。燃料電池スタック10は端に位置する単セル12から凍結が進んでいく。したがって、スタックの端に位置する単セル12に近いエンドプレート18内に貯水部72を設けることで、燃料電池スタック10内部の凍結状態を精度良く判断できる。また、エンドプレート18は厚みがあるため、貯水部72を形成するのに適している。なお、貯水部72は、エンドプレート18以外の燃料電池スタック10内、例えばインシュレータ16に設けられていてもよい。
また、実施例1によれば、温度センサやセル電圧を測定するセルモニタを用いることなく燃料電池スタック10内部の凍結状態を判断できるため、部品点数の削減及びコストの低減が図れる。
なお、実施例1では、バイパスバルブ76を開いてから所定時間経過した後の圧力値とバイパスバルブ76を開く前の圧力値との差を用いて凍結状態を判断する場合を例に示したが、この場合に限られる訳ではない。例えば、バイパスバルブ76を開いてから所定時間経過した後の圧力値そのものによって凍結状態を判断してもよいし、バイパスバルブ76を開いてから所定時間経過した後の圧力値がバイパスバルブ76を開く前の圧力値からどの程度上昇したかの上昇率や上昇の速度によって凍結状態を判断してもよい。
なお、実施例1では、貯水部72に溜まった水94の少なくとも一部が凍結している場合に燃料電池スタック10内部は凍結状態にあると判断しているが、この場合に限られない。貯水部72に溜まった水94の一部のみが凍結している場合では燃料電池スタック10内部は凍結状態にないと判断し、貯水部72に溜まった水94の全てが凍結している場合にのみ燃料電池スタック10内部は凍結状態にあると判断する場合でもよい。
実施例2に係る燃料電池システムの構成は実施例1の図1と同じであり、エンドプレート18内に貯水部72が設けられていることも実施例1の図3と同じであるため図示及び説明を省略する。図6は、実施例2において、制御装置による凍結判断処理の一例を示すフローチャートである。図6のように、制御装置80は、まずステップS40〜ステップS44において、実施例1の図4で説明したステップS10〜ステップS14と同じ処理を行う。
次いで、制御装置80は、入口バルブ66及びバイパスバルブ76を開くと供に、コンプレッサを稼働させて、燃料電池スタック10内に酸化剤ガスを供給する(ステップS46)。この際、貯水部72に溜まった水94の状態によって、酸化剤ガスのバイパス流路74への流れ込み方が変化し、圧力センサ70で検出される圧力値が変化する。
図7は、入口バルブ及びバイパスバルブを開いた後に圧力センサで検出される圧力値の変動を示す図である。図7の横軸は時間、縦軸は圧力である。図7のように、貯水部72に溜まった水94が全て凍結して氷となって存在している場合、酸化剤ガスはバイパス流路74に流れ込むことができないため、圧力センサ70で検出される圧力値は上昇していく。貯水部72に溜まった水94が全て液水で存在している場合、酸化剤ガスによって液水をバイパス流路74側に押し出した後に、酸化剤ガスがバイパス流路74に流れ込むようになる。このため、液水の排水中は圧力センサ70で検出される圧力値は上昇するが、排水後は低下していく。貯水部72に溜まった水94が氷と液水の両方で存在している場合、貯水部72に溜まった水94が全て液水で存在している場合と同様に、酸化剤ガスによって液水をバイパス流路74側に押し出した後に、酸化剤ガスがバイパス流路74に流れ込むようになる。このため、液水の排水中は圧力センサ70で検出される圧力値は上昇し、排水後は低下していくが、氷によって酸化剤ガスの流路が狭められているため、圧力の低下は全て液水で存在している場合(破線の場合)に比べて小さくなる。
したがって、入口バルブ66及びバイパスバルブ76を開いてから所定時間経過した後に圧力センサ70から取得した圧力値を用いることで、貯水部72に溜まった水94が凍結しているか否かを判断でき、その結果、燃料電池スタック10内部が凍結状態か否かを判断できる。
そこで、図6のように、制御装置80は、入口バルブ66及びバイパスバルブ76を開いてから所定時間経過した後に、圧力センサ70で検出された圧力値を圧力センサ70から取得する(ステップS48)。そして、制御装置80は、ステップS44及びステップS48で取得した圧力値を用いて貯水部72に溜まった水94が凍結しているか否かを判断することで、燃料電池スタック10内部の凍結状態を判断する(ステップS50)。例えば、入口バルブ66及びバイパスバルブ76を開いてから所定時間経過した後の圧力値(ステップS48で取得した圧力値)と入口バルブ66及びバイパスバルブ76を開く前の圧力値(ステップS44で取得した圧力値)の差が所定値以上である場合に、貯水部72に溜まった水94の少なくとも一部は凍結していると判断し、燃料電池スタック10内部は凍結状態にあると判断する。
凍結状態にあると判断した場合(ステップS50:Yes)、実施例1の図4で説明したステップS22〜ステップS26と同じ処理であるステップS52〜ステップS56を行う。凍結状態にないと判断した場合(ステップS50:No)、ステップS56を行う。
実施例1では、イグニッションオン信号を検出した後にバイパスバルブ76のみを開き、圧力センサ70から取得した圧力値を用いて燃料電池スタック10内部の凍結状態を判断したが、実施例2のように、イグニッションオン信号を検出した後に入口バルブ66とバイパスバルブ76を開き、圧力センサ70から取得した圧力値を用いて燃料電池スタック10内部の凍結状態を判断してもよい。
なお、実施例2では、入口バルブ66及びバイパスバルブ76を開いてから所定時間経過した後の圧力値と、入口バルブ66及びバイパスバルブ76を開く前の圧力値と、の差を用いて凍結状態を判断する場合を例に示したが、この場合に限られない。例えば、入口バルブ66及びバイパスバルブ76を開いてから所定時間経過した後の圧力値そのものによって凍結状態を判断してもよいし、入口バルブ66及びバイパスバルブ76を開いてから所定時間経過した後の圧力値が、入口バルブ66及びバイパスバルブ76を開く前の圧力値からどの程度上昇したかの上昇率によって凍結状態を判断してもよい。
図8は、実施例3に係る燃料電池システムの構成を示す図である。図8のように、実施例3の燃料電池システム300は、バイパスバルブ76よりも下流側におけるバイパス流路74に圧力センサ78が設けられている。制御装置80は、凍結判断処理において、バルブ制御部82、圧力取得部84、凍結判断部86に加えて、圧力損失算出部88としても機能する。圧力損失算出部88は、圧力取得部84が圧力センサ70及び圧力センサ78から取得した圧力値を用いて圧力損失を計算する。その他の構成は、実施例1と同じであり説明を省略する。
図9は、実施例3において、制御装置による凍結判断処理の一例を示すフローチャートである。図9のように、制御装置80は、まずステップS70、S72において、実施例1の図4で説明したステップS10、S12と同じ処理を行う。
次いで、制御装置80は、イグニッションオン信号を検出した後(ステップS72:Yes)、入口バルブ66及びバイパスバルブ76を開くと供に、コンプレッサを稼働させて、燃料電池スタック10内に酸化剤ガスを供給する(ステップS74)。次いで、制御装置80は、入口バルブ66及びバイパスバルブ76を開いてから所定時間経過した後に、圧力センサ70及び圧力センサ78から圧力値を取得する(ステップS76)。次いで、制御装置80は、取得した圧力値を用いて圧力損失を算出する(ステップS78)。圧力損失は、例えば圧力センサ70から取得した圧力値(第1圧力値)と圧力センサ78から取得した圧力値(第2圧力値)との差(第1圧力値−第2圧力値)を計算することで算出する。
図10は、入口バルブ及びバイパスバルブを開いた後の圧力損失の変動を示す図である。図10の横軸は時間、縦軸は圧力損失である。実施例2の図7で説明したように、貯水部72に溜まった水94の状態によって酸化剤ガスのバイパス流路74への流れ込み方が変化する。このため、入口バルブ66及びバイパスバルブ76を開いた後の圧力損失の変動は図10のようになる。すなわち、貯水部72に溜まった水94が全て凍結して氷となって存在している場合は、圧力損失は上昇していく。貯水部72に溜まった水94が全て液水で存在している場合は、液水の排水中は圧力損失が上昇するが、排水後は低下していく。貯水部72に溜まった水94が氷と液水の両方で存在している場合は、液水の排水中は圧力損失が上昇し、排水後は低下していくが、氷によって酸化剤ガスの流路が狭められているため、圧力損失の低下は全て液水で存在している場合に比べて小さくなる。
このように、入口バルブ66及びバイパスバルブ76を開いてから所定時間経過した後の圧力損失を用いて、貯水部72に溜まった水94が凍結しているか否かを判断でき、その結果、燃料電池スタック10内部が凍結状態か否かを判断できる。
そこで、図9のように、制御装置80は、ステップS78で算出した圧力損失を用いて、貯水部72に溜まった水94が凍結しているか否かを判断することで、燃料電池スタック10内部の凍結状態を判断する(ステップS80)。例えば、圧力損失が所定値以上である場合に、貯水部72に溜まった水94の少なくとも一部は凍結していると判断し、燃料電池スタック10内部は凍結状態にあると判断する。
凍結状態にあると判断した場合(ステップS80:Yes)、実施例1の図4で説明したステップS22〜ステップS26と同じ処理であるステップS82〜ステップS86を行う。凍結状態にないと判断した場合(ステップS80:No)、ステップS86を行う。
実施例3によれば、制御装置80は、入口バルブ66及びバイパスバルブ76を開いてから所定時間経過した後に圧力センサ70及び圧力センサ78から取得した圧力値から圧力損失を算出し、圧力損失によって燃料電池スタック10内部の凍結状態を判断している。これにより、実施例2の場合に比べて、燃料電池スタック10内部の凍結状態をより正確に判断することができる。
実施例1から実施例3において、貯水部72は直方体の形状をしている場合を例に示したが、円柱や三角柱などその他の形状をしていてもよい。図11(a)は、貯水部の他の例を示す図、図11(b)は、図11(a)をA方向から見た場合の図である。図11(a)及び図11(b)のように、貯水部72aは、酸化剤ガス排出マニホールド30に接続する部分の断面積が反対側よりも大きく、断面積が大きい太径部90と断面積が小さい細径部92とが下向きの傾斜面で接続されていてもよい。太径部90及び細径部92の断面は、例えば円形形状をしているが、楕円形形状や矩形形状など、その他の形状をしていてもよい。
細径部92の直径は3mm以下の場合が好ましく、1mm以下の場合がより好ましい。例えば、細径部92の断面積を、カソードガス流路50cを構成する複数の溝のうちの1本の断面積と同等にしてもよい。細径部92の断面積をカソードガス流路50cの断面積と同等にすることで、貯水部72aに溜まった水94の凍結状態をカソードガス流路50cに残存した水の凍結状態に近づけることができる。
酸化剤ガス排出マニホールド30に接続する部分を太径部90として断面積を大きくすることで、酸化剤ガス排出マニホールド30から貯水部72aに水を流れ込みやすくできる。また、太径部90と細径部92との間を下向きの傾斜面とすることで、細径部92に水が溜まり易いようにできる。
細径部92は、1本だけ設けられていてもよいが、複数本設けられていてもよい。複数の細径部92を設けることで、例えば1本の細径部92が凍結以外の何らかの理由によって閉塞した場合でも凍結状態を判断することが可能となる。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10 燃料電池スタック
12 単セル
16 インシュレータ
18 エンドプレート
28 酸化剤ガス供給マニホールド
30 酸化剤ガス排出マニホールド
60 酸化剤ガス配管系
62 酸化剤ガス供給路
64 酸化剤ガス排出路
66 入口バルブ
68 調圧バルブ
70 圧力センサ
72、72a 貯水部
74 バイパス流路
76 バイパスバルブ
78 圧力センサ
80 制御装置
82 バルブ制御部
84 圧力取得部
86 凍結判断部
88 圧力損失算出部
90 太径部
92 細径部
94 水
100、300 燃料電池システム

Claims (1)

  1. 複数の単セルが積層された燃料電池スタックと、
    前記燃料電池スタックの内部に設けられ、前記複数の単セルから排出される酸化剤排ガスが流通する内部流路と、
    前記燃料電池スタックの内部に前記内部流路に接続されて設けられ、前記複数の単セルから排出される生成水を貯水する貯水部と、
    前記燃料電池スタックの外部に前記内部流路に接続されて設けられ、前記酸化剤排ガスを排出する外部流路と、
    前記外部流路に設けられた調圧バルブと、
    前記貯水部と、前記調圧バルブよりも下流側における前記外部流路と、の間に接続されたバイパス流路と、
    前記バイパス流路に設けられ、前記複数の単セルが発電している間は閉じているバイパスバルブと、
    前記調圧バルブよりも上流側における前記外部流路に設けられた圧力センサと、
    燃料電池の起動時に、前記調圧バルブが閉じ且つ前記バイパスバルブが開いた状態で前記圧力センサから取得した圧力値を用いて、前記燃料電池スタックの内部の凍結状態を判断する凍結判断部と、を備える、燃料電池システム。
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