JP6727536B2 - 洗浄水タンク装置、及び、それを備えた水洗大便器 - Google Patents

洗浄水タンク装置、及び、それを備えた水洗大便器 Download PDF

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Description

本発明は、手洗い用の吐水部を備えた洗浄水タンク装置に係り、特に、便器を洗浄する洗浄水を貯水する洗浄水タンク装置、及び、それを備えた水洗大便器に関する。
従来から、便器を洗浄する洗浄水タンク装置として、陶器製のアウタータンク内に合成樹脂製のインナータンクが配置され、このインナータンクに蓋が装着された洗浄水タンク装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1における洗浄水タンク装置のインナータンクの内部には、フロート弁装置等の構成部品が配置されている。この洗浄水タンク装置において、アウタータンクの上面に手洗鉢(手洗いボウル部)が載設されており、この手洗鉢に手洗吐水管(手洗い吐水部)が立設している。また、手洗鉢の底部には排水口が開口されており、この排水口と対面する位置に、インナータンクの蓋と一体的に形成された水受け桶部(水受け部)が設けられている。この水受け桶部には、インナータンク内の前面壁に対峙する流出口が設けられている。
このような従来の洗浄水タンク装置において、蓋と一体的に設けられた水受け桶部によって手洗鉢からの落下水を受けてインナータンクの前面壁へ流出させるため、手洗鉢からの落下水がフロート弁装置等に飛散することを抑制することができる。
特開平11−324058号公報
しかしながら、上述した従来の洗浄水タンク装置において、手洗鉢の排水口から水受け桶部までの間は密閉された流路ではない、つまり、手洗鉢の排水口から水受け桶部にかけて、インナータンクの外部と連通する隙間が形成されている。そのため、手洗鉢からの落下水が水受け桶部の底面に当たって水が飛散し、この隙間からインナータンクの外部に水が漏れてしまうといった懸念がある。また、手洗鉢の排水口から水受け桶部へ水が排水され始めて所定時間経過後、水受け桶部に水が溜まり、水受け桶部に溜まった水の水面に手洗鉢からの落下水が当たって水が飛散し、隙間からインナータンクの外部に水が漏れてしまうといった懸念もある。
このように、インナータンクの外部に水が漏れてしまうと、アウタータンクとインナータンクの間の隙間から洗浄水タンク装置外に漏水してしまったり、インナータンクの近辺に電子機器が配置されるような場合(例えば、洗浄水タンク装置と温水洗浄便座装置等を一体的に構成する場合)において、漏電や機器の故障となってしまったりする懸念がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、手洗いボウル部から水受け部への落下水がインナータンクの外部に漏水してしまうことを抑制することができる洗浄水タンク装置及びそれを備えた水洗大便器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る洗浄水タンク装置によれば、便器を洗浄する洗浄水を貯水する洗浄水タンク装置であって、水を吐水する手洗い吐水部と、手洗い吐水部から吐水された水を受け、受けた水を排出させる排水口が開口した手洗いボウル部と、手洗いボウル部の下方に設けられたアウタータンクと、アウタータンク内に設けられたインナータンクと、排水口から排出された水を受ける底面と、底面の周縁から上方に向かって延びるように形成された内側壁面と、を有し、インナータンクの上部に設けられる水受け部と、を備え、水受け部の内側壁面は、排水口から水受け部に流れ込んだ水が、排水口からの落下水に向かって返るように、水受け部の外側に向けて膨出する曲面形状に形成されている。



この構成によれば、水受け部の内側壁面が、水受け部の外側に向けて膨出する曲面形状に形成されているので、手洗いボウル部の排水口から水受け部へ流れ込んだ水は、水受け部の底面から内側壁面に沿って水受け部の内側へ返るように流れる。これにより、手洗いボウル部の排水口から水受け部へ落下した水の飛散が抑制される。そのため、手洗いボウル部から水受け部への落下水がインナータンクの外部に漏水してしまうことを抑制することができる。
また、水受け部の内側壁面が、水受け部の外側に向けて膨出する曲面形状に形成されているので、水受け部の底面から内側壁面に沿って水受け部の内側へ返ってきた水が、手洗いボウル部から水受け部へ順次流れ込んできた水に覆い被さる。これにより、手洗いボウル部の排水口から水受け部へ落下した水が、水受け部に溜まった水の水面に当たることによって発生する水の飛散が抑制される。そのため、手洗いボウル部から水受け部への落下水がインナータンクの外部に漏水してしまうことを抑制することができる。
また、本発明の一態様に係る洗浄水タンク装置において、好ましくは、水受け部の内側壁面の上部には、内側へ突出する突部が設けられている。
この構成によれば、水受け部の内側壁面の上部には、内側へ突出する突部が設けられているので、水受け部の底面から内側壁面に沿って水受け部の内側に返る水は、内側壁面から突部に沿って流れ、突部よりも上方に向かって流れることが抑制される。これにより、水受け部の内側へ返ってきた水が水受け部の上方に向かって流れることが抑制されるとともに、手洗いボウル部から水受け部へ順次流れ込んできた水に水受け部の内側へ返ってきた水をより確実に覆い被せることができる。そのため、手洗いボウル部から水受け部への落下水がインナータンクの外部に漏水してしまうことをより確実に抑制することができる。
また、本発明の一態様に係る洗浄水タンク装置において、好ましくは、水受け部は、受けた水をインナータンクへ排出する流出口を有し、水受け部の底面は、流出口に向かって下方に傾斜している。
この構成によれば、水受け部の底面は流出口に向かって下方に傾斜しているので、水受け部内の残水をインナータンクへ排出することができる。また、手洗いボウル部の排水口からの落下水を水受け部の底面の傾斜面で受けることができるので、平面で水を受ける場合に比べて、上方への水跳ねを抑制することができる。そのため、水受け部内の水はけ性能を向上させつつ、手洗いボウル部から水受け部への落下水がインナータンクの外部に漏水してしまうことをより確実に抑制することができる。
また、本発明の一態様は、洗浄水タンク装置を備えた水洗大便器である。
この構成によれば、洗浄水タンク装置を備えた水洗大便器において、手洗いボウル部から水受け部への落下水がインナータンクの外部に漏水してしまうことを抑制することができる。
本発明によれば、洗浄水タンク装置及びそれを備えた水洗大便器において、手洗いボウル部から水受け部への落下水がインナータンクの外部に漏水してしまうことを抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る洗浄水タンク装置の斜視図である。 本発明の一実施形態に係る洗浄水タンク装置の上面図である。 図2のIII−III線に沿って見た断面図である。 本発明の一実施形態に係るインナータンクの斜視図である。 本発明の一実施形態に係るインナータンクの分解斜視図である。 本発明の一実施形態に係る水受け部の斜視図である。 本発明の一実施形態に係る水受け部の背面図である。 図7のVIII−VIII線に沿って見た断面図である。 本発明の一実施形態に係る水受け部における水の流れを模式的に表した説明図である。 図9のX−X線に沿って見た断面図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照しながら説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
<洗浄水タンク装置の構成>
まず、図1〜図5を参照して、本発明の一実施形態に係る洗浄水タンク装置について説明する。なお、以下においては、図中に示す方向を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る洗浄水タンク装置の斜視図である。図2は、本発明の一実施形態に係る洗浄水タンク装置の上面図である。図3は、図2のIII−III線に沿って見た断面図である。図4は、本発明の一実施形態に係るインナータンクの斜視図である。図5は、本発明の一実施形態に係るインナータンクの分解斜視図である。
図1及び図2に示すように、便器を洗浄する洗浄水を貯水する洗浄水タンク装置1は、図示しない水洗大便器の上方に設けられ、水を吐水する手洗い吐水部2と、手洗い吐水部2から吐水された水を受ける手洗いボウル部4と、手洗いボウル部4の下方に設けられるアウタータンク6とを備えている。さらに、洗浄水タンク装置1は、アウタータンク6の内部に設けられるインナータンク8と、インナータンク8の上部に固定される水受け部20とを備えている(図3参照)。
手洗い吐水部2は、ボウル形状の手洗いボウル部4の上面の後縁部の左右中央部に設けられている。また、手洗いボウル部4の上面には、上方から下方に向かって凹んでいるボウル面4aが形成されている。上面視において、このボウル面4aの中央には、排水口4bが開口されている。この排水口4bは手洗いボウル部4から下方に筒状に延びるように形成されており、排水口4bの下部が後述する蓋12の筒部12bに囲まれるようにインナータンク8が配置されている。つまり、排水口4bの下端部分の高さ位置よりも、後述する蓋12の筒部12bの上端部分の高さ位置の方が高く、排水口4bの下側の一部が蓋12の筒部12b内に位置している。手洗い吐水部2から吐水されてボウル面4aで受けられた水が、この排水口4bから蓋12を介して後述するインナータンク8の内部へ排出される。
図3〜図5に示すように、手洗いボウル部4及びアウタータンク6は陶器で形成されており、このアウタータンク6の内部であって手洗いボウル部4の下方には、インナータンク8が設けられている。
インナータンク8は、タンク本体10と、蓋12と、排水装置14と、操作装置16と、を有している。インナータンク8は全体として横長の略直方体形状を有しており、インナータンク8の内部には、便器を洗浄する洗浄水が貯水される。貯水された洗浄水は、操作装置16等が操作されることによって、後述する排出口18から図示しない水洗大便器へ供給される。
タンク本体10は、全体として左右方向に長い略直方体形状を有しており、箱状に構成されている。また、タンク本体10は樹脂材料によって形成され、タンク本体10の内部には、洗浄水が貯水される。タンク本体10の上部には、上方に向かって開口する開口部10aが形成されており、この開口部10aを閉塞してタンク本体10内を隠蔽するように蓋12が設けられている。また、タンク本体10の底面には、タンク本体10内に貯水された水を便器へ供給するための排出口18が開口している。
蓋12は、タンク本体10の開口部10aに対応した外形を有する基部である板状の平板部12aと、平板部12aから上方に向かって伸びるように形成される筒部12bとを有している。平板部12aの周縁には、タンク本体10の上部に固定するための係合片等の固定部が設けられている。筒部12bは、手洗いボウル部4の排水口4bの鉛直下方に配置されている。また、本実施形態に係る筒部12bの上部は上面視において略楕円状に形成されその外形に沿って略楕円状に上側を開口させている。筒部12b内には、筒部12bの上部と下部の間の楕円の内壁から水平方向に延びる台部12dと、この台部12dの直線状の前端から下方に向かって延びる垂直面12eとが形成されている。このため、筒部12bの下部は上面視において略楕円形状の後方端部がカットされたような形状に形成されている。さらに、筒部12bの内部には水受け部20が嵌合されている。この水受け部20は筒部12bに着脱自在に取り付けられ、水受け部20の外形は、筒部12bの内部に嵌合可能なように、上面視において略楕円形状の後方端部がカットされたような形状に形成されている。
また、筒部12bの左後方及び右後方には、筒部12bから左方及び右方に向かって突出して上下方向に延び筒部12bの内部と連通した空間を形成する間隙形成部12cが形成されている。この間隙形成部12cの下端は下方に向かって開口しており、蓋12が開口部10aを閉塞した状態においてタンク本体10の内部と間隙形成部12cの内部で上下に延びる内部空間とが連通している。また、水受け部20が筒部12b内に固定された状態において、筒部12bの上端の開口と水受け部20の内部と間隙形成部12cの内部空間とが連通している。つまり、排水口4bから排出された水は、筒部12bの上端の開口から水受け部20に流れ、水受け部20から間隙形成部12cの内部空間を通ってタンク本体10の内部へ流れる。
排水装置14は、タンク本体10の内部であって、タンク本体10の排出口18の上方に設けられている。この排水装置14によって排出口18を開閉することで、タンク本体10内に貯水された洗浄水を水洗大便器へ供給したり、タンク本体10内に洗浄水を貯水したりする。また、排水装置14は、オーバーフロー管14aと、弁体14bと、玉鎖14cと、ガイド部14dとを有している。
オーバーフロー管14aは、上下方向に延びる円筒部材である。また、オーバーフロー管14aの上端及び下端がそれぞれ上方及び下方に向かって開口しており、オーバーフロー管14aの内部と排出口18とが連通している。これにより、タンク本体10内の洗浄水が所定の満水時の水位よりも高くなると、オーバーフロー管14aの上端の開口から洗浄水が流入する。そして、オーバーフロー管14a内を通って排出口18から水洗大便器へ排水される。
また、オーバーフロー管14aの上端の開口は、上面視において、その開口範囲に、間隙形成部12cの下端の開口範囲を含まない位置に設けられている。つまり、オーバーフロー管14aの上端の開口は、上面視において、間隙形成部12cの下端の開口に対して開口範囲をオーバーラップさせない位置に設けられている。
オーバーフロー管14aの下端部の外周には、円環状の弁体14bが連接するように設けられている。弁体14bはいわゆるシール材であり、この弁体14bによって排出口18が閉止される。
玉鎖14cは、一端(下端)がオーバーフロー管14aの下端中央部分に固定されている。また、玉鎖14cは、オーバーフロー管14aの下端中央部分に対する固定部からオーバーフロー管14a内を通って上方に延び、玉鎖14cの他端(上端)は、後述する操作装置16に固定されている。つまり、玉鎖14cを上下方向に動作させると、玉鎖14cの移動に応じて、オーバーフロー管14a及びオーバーフロー管14aに連接する弁体14bが一体的に上下方向に移動する。
ガイド部14dは、オーバーフロー管14aの外周を覆うように、タンク本体10の底面から立設するように設けられており、オーバーフロー管14aを上下方向に摺動可能に保持している。
操作装置16は、タンク本体10の上部において、タンク本体10の外部から内部に掛けて横方向に挿通するように設けられている。また、タンク本体10の外部に位置する操作装置16の一端には、ハンドル16aが設けられており、タンク本体10の内部に位置する操作装置16の他端には、玉鎖14cの他端が固定されている。このハンドル16aを操作することにより、操作装置16が駆動して玉鎖14c、オーバーフロー管14a、弁体14bが上下方向に移動する。
さらに、操作装置16の内部には、モータ(図示せず)と、洗浄水タンク装置1の外部に設けられたコントローラ(図示せず)からの指令信号を受信する受信部(図示せず)とが設けられている。コントローラからの指令信号を受信すると、その指令信号に基づいてモータが駆動する。このモータの駆動により、玉鎖14c、オーバーフロー管14a、弁体14bが上下方向に移動する。
なお、ここでの「コントローラからの指令信号」とは、例えば水洗大便器等に設けられた人体(例えば使用者)を検知する人体検知センサ(図示せず)からの信号、又は、水洗大便器の洗浄操作を指令する洗浄ボタン(図示せず)を使用者が操作した信号等である。
<水受け部の構成>
つぎに、図6〜図8を参照して、本発明の一実施形態に係る水受け部の構成について説明する。
図6は、本発明の一実施形態に係る水受け部の斜視図である。図7は、本発明の一実施形態に係る水受け部の背面図である。図8は、図7のVIII−VIII線に沿って見た断面図である。
図6〜図8に示すように、手洗いボウル部4の排水口4bから排出された水を受ける水受け部20は、全体として略箱状の形状を有し、上面視において前後方向に長く形成されている。水受け部20は、左右対称に構成されている。
また、水受け部20は、底部22と、底部22の周縁から上方に向かって延びるように連続して形成される周壁部24とを有している。さらに、水受け部20は、上方に向かって開口する流入口26と、後方に向かって開口する流出口28と、を有している。つまり、水受け部20においては、底部22と周壁部24により、上側及び後側を開口させた空間が形成されている。
底部22の上側には、手洗いボウル部4の排水口4bから排出された水を受ける底面22aが形成されている。この底面22aは、流出口28に向かって(前方から後方に向かって)下方に傾斜している。そして、底面22aの下流端部(後方端部)は、流出口28へ接続している。つまり、底面22aの後端部は、流出口28の開口端部の下部を形成する。
水受け部20の前方側、左方側、右方側には、底部22の周縁から上方に向かって延びるように周壁部24が形成されており、水受け部20の後方側には流出口28が開口している。言い換えると、水受け部20の後方側には、周壁部24が形成されていない。
この周壁部24の水受け部20の内側の面である内側壁面24aは、底面22aの周縁から上方に向かって延びるように底面22aに連続して形成されている。また、内側壁面24aは、水受け部20の内側から外側に向けて膨出する曲面形状に形成されている。これにより、内側壁面24aの上部は、水受け部20の内側に向かってオーバーハングしている。水受け部20の内側から外側に向けて膨出する曲面形状は、内側壁面24aの左右の後方端部から前方側にかけて内側壁面24aの全面にわたって形成されている。したがって、周壁部24においては、周方向のいずれの部位においても、内側壁面24aの縦断面形状として、外側に凸な弧状の形状が表れる。また、底面22aと周壁部24との接続部において底面22aと周壁部24とが成す角度は90°より大きく180°より小さい。
なお、水受け部20の内側とは、水受け部20の底部22及び周壁部24によって囲まれる空間側である。
流入口26は、水受け部20の上面に設けられた開口であり、手洗いボウル部4の排水口4bから排出された水を水受け部20の内側に流入させる。この流入口26は、底面22aと対向する位置に設けられている。また、流入口26は、手洗いボウル部4の排水口4bの開口よりも大きく形成されており、上面視において、流入口26の開口内に排水口4bの開口が収まるように水受け部20が配置されている。
流出口28は、水受け部20の後方側に設けられた開口であり、水受け部20で受けた水、つまり、流入口26から水受け部20へ流入した水をインナータンク8のタンク本体10内へ排出する。
また、内側壁面24aの上部には、内側壁面24aから水受け部20の内側へ突出する突部30が設けられている。詳しくは、突部30は、内側壁面24aがオーバーハングしている部分よりも上方であって、流入口26よりも下方に形成されている。言い換えると、突部30は、上下方向において、内側壁面24aがオーバーハングしている部分と流入口26との間に形成されている。また、この突部30は、内側壁面24aから水平状に突出しており、水受け部20の内側の全周に設けられている。従って、突部30と周壁部24との接続部において突部30と周壁部24とが成す角度は90°より大きく180°より小さい。
また、水受け部20の後方には、底部22から後方側に向かって延びるように連続して形成される舌部32が設けられている。この舌部32は流出口28から後方側に延びるように形成されており、舌部32の後方端部の面32cは、水受け部20が蓋12に固定された状態において、筒部12bの後方側の内側面である垂直面12eと接している。このため、水受け部20が蓋12に固定された状態において、流出口28と垂直面12eとの間には、隙間が形成される(図10参照)。また、この隙間の前後方向の幅tは、間隙形成部12cによって形成される空間の前後方向の幅Tよりも小さく形成されている。
舌部32の上面には、流出口28から流出した水を下流側へ導く導水面32aが形成されている。この導水面32aの上流側端部(前方側端部)は、流出口28に接続されている。つまり、導水面32aは、流出口28を介して底面22aと連続して形成されている。また、導水面32aは、左右方向の中央から左方側と右方側に分割されており、右方側の導水面32aは右斜め後方に向かって下方に傾斜し、左方側の導水面32aは左斜め後方に向かって下方に傾斜している。言い換えると、舌部32の導水面32aは、左方側又は右方側の間隙形成部12cの内部空間に向かって下方に傾斜している。右側の導水面32aと左側の導水面32aとにより、舌部32の左右中央位置に、前方から後方にかけて下るように傾斜した稜線が形成されている。
舌部32の右後方端部及び左後方端部には、下方に向かって延びる係合部32bが形成されている。この係合部32bが筒部12b内の下部前方に設けられた被係合部(図示せず)に係合し、筒部12b内の下部に設けられた支持部(図示せず)によって水受け部20が下方から支持されることで、水受け部20が蓋12に固定される。なお、水受け部20を蓋12に取り付ける際は、水受け部20を上方から下方に向かって蓋12の筒部12bの内部へ挿入して固定する。
以上のように、水受け部20は、手洗いボウル部4の排水口4bから排出された水を受ける底面22aを有し、底面22aの周縁から上方に向かって延びるように形成された内側壁面24aを有し、受けた水をインナータンク8に排出する流出口28を有する。
<動作及び作用>
つぎに、図9及び図10を参照して、本発明の一実施形態に係る洗浄水タンク装置の動作及び作用について説明する。
図9は、本発明の一実施形態に係る水受け部における水の流れを模式的に表した説明図である。図10は、図9のX−X線に沿って見た断面図である。
まず、図示しない水洗大便器の使用者によるハンドル16aの操作、又は、洗浄水タンク装置1の外部に設けられたコントローラ(図示せず)からの指令信号を操作装置16が受信することにより、操作装置16が駆動する。操作装置16が駆動すると玉鎖14cが引き上げられる。そして、この玉鎖14cの引き上げに伴い、オーバーフロー管14a及び弁体14bが上昇して排出口18が開く。排出口18が開かれると、インナータンク8のタンク本体10内に貯水された洗浄水が、排出口18から排出されて水洗大便器に供給される。
インナータンク8のタンク本体10内に貯水されていた洗浄水の排水が終了し、弁体14bによって排出口18が閉じられると、給水管(図示せず)からインナータンク8のタンク本体10内へ所定量の洗浄水が給水される。
ここで、弁体14bが引き上げられて排出口18が開くと同時、もしくは、排出口18が開いてから所定時間経過後、図示しない給水源から手洗い吐水部2に洗浄水が供給され、手洗い吐水部2から手洗いボウル部4のボウル面4aに向かって手洗い用の洗浄水が吐水される。ボウル面4aに吐水された洗浄水は、排水口4bからインナータンク8内へ排出される。
なお、ここでの給水源は、インナータンク8のタンク本体10内へ所定量の洗浄水を給水する給水管(図示せず)であってもよいし、別の管を用いてもよい。
図9及び図10に示すように、排水口4bから排出された水は、蓋12の筒部12bの内部を通って、水受け部20の流入口26から水受け部20の内部へ流入する。そして、排水口4bからの排水の初期に水受け部20の内部へ流入した水は、水受け部20の底面22aに衝突する。
このとき、水受け部20の底面22aは流出口28(後方側)に向かって下方に傾斜しているので、手洗いボウル部4の排水口4bからの落下水を水受け部20の底面22aの傾斜面で受けることができる。これにより、底面22aからの水跳ねの方向を後側寄りの方向とすることができ、手洗いボウル部4の排水口4bからの落下水を水平面で受ける場合に比べて、上方への水跳ねを抑制することができる。そのため、手洗いボウル部4から水受け部20への落下水が流入口26からインナータンク8の外部に漏水してしまうことを確実に抑制することができる。
水受け部20の底面22aに衝突した水は、底面22aに沿って四散する。底面22aに沿って後方側に向かって流れた水は、そのまま流出口28に向かって流れて流出口28から水受け部20の外部へ流出する。後方側以外に流れた水は、衝突した水の勢いによって、底面22aから内側壁面24aに沿って上方に流れる。ここで、内側壁面24aは、水受け部20の内側から外側に向けて膨出する曲面形状に形成されているので、内側壁面24aに沿って上方に流れる水は、下方から上方へ外側に凸の弧を描くように水受け部20の内側へ跳ね返る。そして、水受け部20の内側へ跳ね返った水は、排水口4bから順次流れ込んできた水に覆い被さるように流れる。内側壁面24aから内側へ返る水は、排水口4bから水受け部20内に流れ込む水に巻き込まれる態様となる。
また、内側壁面24aの上部には、内側壁面24aから水受け部20の内側へ突出する突部30が設けられている。これにより、内側壁面24aに沿って流れる水が水受け部20の内側に向かって跳ね返るとき、水の鉛直上方向成分の勢いが弱まり、水平方向成分の勢いが強まる。つまり、水受け部20の底面22aから内側壁面24aに沿って水受け部20の内側へ返る水は、内側壁面24aから突部30に沿って流れ、突部30よりも上方に流れることが抑制される。これにより、水受け部20の内側へ返ってきた水が水受け部20の上方に向かって流れることが抑制されるとともに、手洗いボウル部4から水受け部20へ順次流れ込んできた水に水受け部20の内側へ返ってきた水をより確実に覆い被せることができる。そのため、手洗いボウル部4から水受け部20への落下水が流入口26からインナータンク8の外部に漏水してしまうことをより確実に抑制することができる。なお、図9においては、水受け部20への落下水及び水受け部20内における水の流れを破線矢印で示している。
このように、水受け部20の内側壁面24aが、水受け部20の外側に向けて膨出する曲面形状に形成されているので、手洗いボウル部4の排水口4bから水受け部20へ流れ込んだ水は、水受け部20の底面22aから内側壁面24aに沿って水受け部20の内側へ返るように流れる。これにより、手洗いボウル部4の排水口4bから水受け部20へ落下した水の飛散が抑制される。そのため、手洗いボウル部4から水受け部20への落下水がインナータンク8の外部に漏水してしまうことを抑制することができる。
また、水受け部20の内側壁面24aが、水受け部20の外側に向けて膨出する曲面形状に形成されているので、水受け部20の底面22aから内側壁面24aに沿って水受け部20の内側へ返ってきた水が、手洗いボウル部4から水受け部20へ順次流れ込んできた水に覆い被さる。これにより、手洗いボウル部4の排水口4bから水受け部20へ落下した水が、水受け部20に溜まった水の水面に当たることによって発生する水の飛散が抑制される。そのため、手洗いボウル部4から水受け部20への落下水がインナータンク8の外部に漏水してしまうことを抑制することができる。
さらに、水受け部20の内側から外側に向けて膨出する内側壁面24aの曲面形状は、内側壁面24aの全面、つまり、流出口28が設けられている後面部分以外の内側壁面24aの全周にわたって形成されている。これにより、排水口4bから流下してきた水が、底面22aのどの位置に落下した場合でも、水受け部20の底面22aから内側壁面24aに沿って水受け部20の内側へ返るように流れる。そのため、手洗いボウル部4の排水口4bから水受け部20へ落下した水の飛散をより抑制することができる。
そして、水受け部20の内側へ跳ね返った水は、流出口28に向かって流れて、水受け部20の流出口28から流出する。
ここで、水受け部20の底面22aは流出口28に向かって下方に傾斜しているので、水受け部20内の残水をインナータンク8へ排出することができる。そのため、水受け部20内の水はけ性能を向上させることができる。
水受け部20の流出口28から流出した水は、筒部12bの垂直面12eに衝突して左右方向に分かれる。左右方向に分かれた水は、それぞれ右方側又は左方側の導水面32aに導かれて、間隙形成部12cによって形成される空間に向かって流れる(図10、破線矢印参照)。そして、間隙形成部12cによって形成される空間に流れた水は、そのまま下方へ流下し、間隙形成部12cの下端の開口からタンク本体10内へ流れる。このとき、オーバーフロー管14aの上端の開口は、上面視において、間隙形成部12cの下端の開口と重複しない位置に設けられているので、間隙形成部12cの下端の開口から流下した水が排出口18に連通するオーバーフロー管14a内へ流入することが抑制される。そのため、手洗い用の吐水をより確実にタンク本体10内に貯水することができ、無駄水を流してしまうことを抑制することができる。
そして、手洗い吐水部2から手洗い用の洗浄水が吐水されてから所定時間が経過すると、手洗い吐水部2からの吐水が終了する。
本発明の一実施形態に係る洗浄水タンク装置1によれば、洗浄水タンク装置1を備えた水洗大便器において、手洗いボウル部4から水受け部20への落下水がインナータンク8の外部に漏水してしまうことを抑制することができる。
<変形例>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。
例えば、手洗いボウル部4及びアウタータンク6は、陶器で形成される構成を説明したが、樹脂材料等で形成されていてもよい。また、インナータンク8のタンク本体10は、樹脂材料によって形成される構成を説明したが、内部に洗浄水を貯水する機能を有していればよく、その他の材料によって形成されていてもよい。
また、水受け部20は、蓋12に設けられる構成を説明したが、蓋12以外の部分、例えばインナータンク8のタンク本体10等に固定されていてもよい。その場合、蓋12は必ずしも設けられなくてもよい。
また、水受け部20は、蓋12と着脱自在(別体)である構成を説明したが、蓋12と一体的に形成されていてもよい。
また、水受け部20の内側から外側に向けて膨出する内側壁面24aの曲面形状は、内側壁面24aの全面にわたって形成されていなくてもよい。例えば、排水口4bからの落下水が底面22aに衝突する位置から近い内側壁面24aのみに形成されていてもよい。
また、突部30は水受け部20の内側の全周に設けられていなくてもよい。例えば、水受け部20の内側から外側に向けて膨出する曲面形状が形成されている内側壁面24aの上部のみに形成されていてもよい。
前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1 洗浄水タンク装置
2 手洗い吐水部
4 手洗いボウル部
4a ボウル面
4b 排水口
6 アウタータンク
8 インナータンク
10 タンク本体
10a 開口部
12 蓋
12a 平板部
12b 筒部
12c 間隙形成部
12d 台部
12e 垂直面
14 排水装置
14a オーバーフロー管
14b 弁体
14c 玉鎖
14d ガイド部
16 操作装置
16a ハンドル
18 排出口
20 水受け部
22 底部
22a 底面
24 周壁部
24a 内側壁面
26 流入口
28 流出口
30 突部
32 舌部
32a 導水面
32b 係合部
T、t 幅

Claims (4)

  1. 便器を洗浄する洗浄水を貯水する洗浄水タンク装置であって、
    水を吐水する手洗い吐水部と、
    前記手洗い吐水部から吐水された水を受け、受けた水を排出させる排水口が開口した手洗いボウル部と、
    前記手洗いボウル部の下方に設けられたアウタータンクと、
    前記アウタータンク内に設けられたインナータンクと、
    前記排水口から排出された水を受ける底面と、前記底面の周縁から上方に向かって延びるように形成された内側壁面と、を有し、前記インナータンクの上部に設けられる水受け部と、を備え、
    前記水受け部の前記内側壁面は、前記排水口から前記水受け部に流れ込んだ水が、前記排水口からの落下水に向かって返るように、前記水受け部の外側に向けて膨出する曲面形状に形成されている
    洗浄水タンク装置。
  2. 前記水受け部の前記内側壁面の上部には、内側へ突出する突部が設けられている
    請求項1に記載の洗浄水タンク装置。
  3. 前記水受け部は、受けた水を前記インナータンクへ排出する流出口を有し、
    前記水受け部の前記底面は、前記流出口に向かって下方に傾斜している
    請求項1又は請求項2に記載の洗浄水タンク装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の前記洗浄水タンク装置を備えた水洗大便器。
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