JP7193778B2 - 手洗い器付き洗浄水タンク装置及びそれを備えた水洗大便器 - Google Patents
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Description
このような従来の手洗い器付き洗浄水タンク装置においては、便器洗浄用の洗浄水が貯水される内装タンクを収容する外装タンクと、この外装タンクの上方に設けられた手洗い器と、この手洗い器に洗浄水を吐水する手洗い吐水部と、手洗い器の排水口の下方に設けられた水受け部と、を備えている。これらにより、手洗い器の排水口から排出された洗浄水は、水受け部内で受けられた後、内装タンク内に排出されるようになっている。
これにより、水受け部の内側へ跳ね返った洗浄水は、手洗い器の排水口から水受け部内に順次流れ込んできた手洗い排水に対して覆い被さるように流れる。
したがって、水受け部内に残水が発生し易いため、水受け部内の残水に対して順次流れ込む手洗い排水が衝突し、水受け部の外部への水撥ねや飛び散りが発生するおそれがあるという問題がある。
よって、水受け部内の残水を抑制して洗浄水の水撥ねや飛び散りをいかに抑制し、手洗い器から排出された洗浄水について水受け部を介して内装タンク内にいかにスムーズに供給するかが要請された課題となっている。
このように構成された本発明においては、手洗い用の洗浄水が手洗い吐水部から手洗い器の手洗いボウル部に吐水されると、手洗いボウル部内の洗浄水が手洗い排水口から水受け部内の水受け面に向けて手洗い排水として排出される。
そして、このような手洗い排水が、水受け部内の上方に突出した突出部の頂部又は突出面に落下して着水する。
このとき、突出部は、その頂部又は突出面に落下して着水した領域の洗浄水について接触抵抗を低減させるように、頂部から下り傾斜した突出面に沿って勢い強めた状態で流下させることができる。
また、このように突出面に沿って勢い強めた状態で流下した洗浄水は、突出部に隣接する傾斜部の傾斜面を経て水勢を維持した状態で水受け部の流出口に速やかに導かれるか、或いは、突出部に隣接する傾斜部の傾斜面を経ずに水勢を維持した状態で水受け部の流出口に直接的に速やかに導かれるため、水受け部内の排水性を向上させることができる。
これらの結果、手洗い排水口から水受け部内に排出された手洗い排水について、水受け面に対する着水時の接触抵抗を確実に低減させて、水受け部内の残水の発生を抑制することができる。
したがって、次回の手洗い器の手洗い排水口から水受け部への手洗い排水時においても、前回の手洗い排水による水受け部内の残水が発生し難い状態であるため、水受け部内の残水に着水することによる水撥ねや飛び散りを抑制することができる。
これらの結果、手洗い器から排出された洗浄水を水受け部を介して内装タンク内にスムーズに供給することができる。
このように構成された本発明においては、手洗い排水口から水受け部内に排出された手洗い排水は、突出部の頂部に落下して着水した後、突出面に沿って流下し、少なくとも二箇所の流出口のそれぞれに向かって分流され、比較的流量が抑制される。
これにより、突出部の頂部に着水後の水受け部内の洗浄水について、少なくとも二箇所の流出口のそれぞれにスムーズに導くことができ、水受け部内の洗浄水同士の衝突による水撥ねや飛び散りを効果的に抑制することができる。
このように構成された本発明においては、水受け部内の洗浄水が、突出部の突出面や傾斜部の傾斜面を流下することにより水受け部の流出口から勢いを増した状態で流出し、洗浄水同士の衝突や乱れを誘発させる流れになっていたとしても、水受け部の流出口の下流側に設けられた排水部の排水路内の空間が過度な水勢を抑制する緩衝空間となる。
これにより、水受け部の流出口から流出した排水路内の洗浄水について、乱れを抑制して内装タンク内にスムーズに排出することができる。
このように構成された本発明においては、水受け部内の洗浄水のうち、第1立壁部及び第2立壁部のそれぞれの壁面に沿って角部に向かって流れた洗浄水は、この角部の流出口からスムーズに排出される。
したがって、水受け部内の第1立壁部及び第2立壁部のそれぞれの壁面に沿って角部に向かって流れた洗浄水同士が流出口から排出される前に激しく衝突することを抑制することができ、水受け部から外部への水撥ねや飛び散りを抑制することができる。
このように構成された本発明においては、水受け部内の突出部の突出面と傾斜部の傾斜面とが連結される連結部が洗浄水を流出口に向けてガイドするように形成されているため、手洗い排水口から排出された手洗い排水が水受け部内の突出部の突出面に落下して着水した後に連結部に流れ込んだ洗浄水について、流出口に向けてスムーズにガイドすることができる。
また、水受け部内の突出部の突出面に落下することなく傾斜部の傾斜面や連結部に直接的に落下した洗浄水についても、流出口に向けてスムーズにガイドすることができる。
このように構成された本発明においては、水受け部の流出口の下流側に設けられた排水部が水受け部の流出口に接続される上端部から下方に延びる排水路を形成し、この排水路の側壁面を形成する側壁部により、排水路内の洗浄水の周囲への飛び出しを規制することができる。
したがって、排水部の排水路から内装タンク内に向けて排出された洗浄水が内装タンクの外部に飛び出すことを抑制し、手洗い器から排出された洗浄水を水受け部を介して内装タンク内にスムーズに供給することができる。
このように構成された本発明においては、排水部の排水路の下端出口全域が、内装タンク内のオーバーフロー口に対して上下方向に重ならないようにオーバーフロー口の外縁よりも外側に位置しているため、排水路の下端出口から排出された洗浄水がオーバーフロー口内に直接的に流れ込むことによる無駄水の発生を抑制することできる。
したがって、排水路から排出された手洗い排水について、内装タンク内のオーバーフロー口以外の領域に確実に導くことができるため、手洗い器から排出された洗浄水を水受け部を介して内装タンク内に確実に供給することができる。
このように構成された本発明においては、排水部の側壁部のガイド部の長手方向の外縁部が、水受け部の流出口の底部に接続される上端部から排水路の排出口の下端部に向かって斜め下方に延びるように形成されており、ガイド部の下端部がオーバーフロー口よりも外側に位置しているため、特に、水受け部の流出口の底部から比較的低流量で流出した洗浄水について、排水部の側壁部のガイド部に沿って内装タンク内のオーバーフロー口よりも外側の領域に向けて確実に導いて、貯水することができる。
このように構成された本発明においては、排水部における互いに隣接する第1側壁部と第2側壁部とが接合される接合部について、水受け部の流出口と対角側の壁面が曲面形状に形成されているため、水受け部の流出口から流出した洗浄水は、流出口の対角側の第1側壁部と第2側壁部との接合部の曲面形状の壁面に沿って寄せ集められた後、排水路の下流側に向かってまとまりのある流れを形成することができる。
したがって、排水部の排水路内における洗浄水の乱れた流れを抑制してスムーズな流れを形成することができる。
これにより、排水部の排水路から洗浄水が内装タンク内に向けて排出される際に、外側へ水撥ねや飛び出しによる無駄水の発生を抑制し、手洗い器から排出された洗浄水を水受け部を介して内装タンク内にスムーズに供給することができる。
このように構成された本発明においては、手洗い器から排出された洗浄水を水受け部を介して内装タンク内にスムーズに供給することができる洗浄水タンク装置を備えた水洗大便器を提供することができる。
まず、図1は、本発明の一実施形態による手洗い器付き洗浄水タンク装置を備えた水洗大便器の概略斜視図を示す。
図1に示すように、本発明の一実施形態による手洗い器付き洗浄水タンク装置1は、水洗大便器2の便器本体4の上面における便座(図示せず)及びその上面を覆う便蓋6の後方側に設けられている。
なお、水洗大便器2としては、便器本体4のボウル(図示せず)内の水の落差による流水作用で汚物を押し流す、いわゆる、洗い落し式の水洗大便器の例について説明するが、このような洗い落し式の水洗大便器に限定されず、サイホン作用を利用して便器本体4のボウル(図示せず)内の汚物を吸い込んで排水トラップ管路(図示せず)から一気に外部に排出する、いわゆる、サイホン式の水洗大便器等の他のタイプの水洗大便器にも適用可能である。
手洗い器10は、手洗いボウル部(手洗いボウル10a)と、この手洗いボウル10a内に手洗い用の洗浄水を吐水する手洗い吐水部(スパウト10b)と、手洗いボウル10a内の洗浄水を排出させる手洗い排水口10cと、を備えている。
図2及び図3に示すように、洗浄水タンク装置1は、さらに、外装タンク8の内部に設けられた内装タンクユニット12、及び、この内装タンクユニット12の上部と手洗い器10の下部(手洗いボウル10aの手洗い排水口10cの下部)との間に設けられた水受けユニット14をそれぞれ備えている。
図2~図5に示すように、内装タンクユニット12は、便器洗浄用の洗浄水が貯水される貯水タンク16と、この貯水タンク16を収容する防露材18と、貯水タンク16の上端開口部を閉塞する上蓋20と、をそれぞれ備えている。
図2に示すように、貯水タンク16は、その内部に貯水された洗浄水について重力を利用して底部の排水口16aから排出することにより便器本体4の導水路4aに洗浄水を供給する、いわゆる、重力給水式の貯水タンクである。
まず、給水弁装置22は、洗浄水タンク装置1の外部の水道等の給水源(図示せず)から給水された洗浄水を貯水タンク16内に給水する給水弁として機能するものである。
この給水弁装置22は、給水路(図示せず)を開閉する給水バルブ(図示せず)や、給水動作及び止水動作のタイミングを調整するフロート(図示せず)等を備えているが、これらの詳細な構造については、従来のものと同様であるため、説明を省略する。
また、給水弁装置22は、給水源(図示せず)から給水された洗浄水について、貯水タンク16内に洗浄水を直接的に給水するタンク側給水管22aと、このタンク側給水管22aの途中から分岐して手洗い器10のスパウト10bの上流側に接続される手洗い側給水管22bと、を備えている。
これらにより、タンク側給水管22aに供給された洗浄水の一部は、手洗い側給水管22bを経てスパウト10bに供給されるようになっている。そして、スパウト10bの吐水口から手洗いボウル10a内に吐水された洗浄水は、手洗い器10における手洗いに利用され、手洗い排水口10cから水受けユニット14(詳細は後述する)に排出されるようになっている。
水受けユニット14に排出された手洗い排水は、貯水タンク16内に排水され、便器洗浄用の洗浄水として利用されるようになっている。
この排水弁装置24は、上下方向に摺動可能なオーバーフロー管24aと、このオーバーフロー管24aの下部に設けられた排水弁体24bと、を備えているが、これらの詳細な構造については、従来のものと同様であるため、説明を省略する。
さらに、図2、図4及び図5に示すように、洗浄水タンク装置1は、便器洗浄を開始する際に、排水弁装置24を開弁操作する電動操作ユニット26を備えている。
この電動操作ユニット26の詳細な構造については、従来のものと同様であるため、説明を省略するが、電動操作ユニット26の電動操作により、オーバーフロー管24a及び排水弁体24bが引き上げられ、開弁操作が可能となっている。
また、本実施形態では、操作装置Cの操作に応じて、便器洗浄開始時の排水弁装置24の排水弁体24bの最高開弁位置が調整されるようになっている。これにより、例えば、大洗浄、小洗浄、及び、エコ小洗浄の3種類の大中小の洗浄水量のうちのいずれかの洗浄水量が適宜選択され、洗浄水量が異なる便器洗浄が可能になっている。
なお、便器洗浄については、3種類の洗浄水量による便器洗浄以外にも、大洗浄のみで便器洗浄を行うものであってもよいし、大洗浄及び小洗浄の2種類の洗浄水量で便器洗浄を行うものであってもよい。
図6~図9のそれぞれは、図5のVI-VI線、VII-VII線、VIII-VIII、及び、IX-IX線のそれぞれに沿った断面図である。また、図10は、図4のA部拡大図である。さらに、図11は、図4のXI-XI線に沿った断面図である。
図2~図11に示すように、水受けユニット14は、ベース部28、水受けカップ部30、及び、左右一対の排水路形成部(左側排水路形成部32、右側排水路形成部34)をそれぞれ備えている。
まず、水受けユニット14のベース部28は、貯水タンク16の上蓋20上に取り付けられた状態で固定されているが、貯水タンク16の上蓋20に対して一体的に形成されていてもよい。
つぎに、水受けユニット14の水受けカップ部30は、その上方が開口するようにベース部28に設けられている。この水受けカップ部30の構造の詳細については後述するが、水受けカップ部30の底面は、手洗い器10の手洗い排水口10cと上下方向に対向しており、手洗い排水口10cから排出された手洗い排水を受ける水受け面となっている。
図6~図12に示すように、水受けカップ部30は、その周囲を取り囲むように底面(水受け面)から上方に延びる立壁部(前側壁部30a、後側壁部30b、左側壁部30c、右側壁部30d)をそれぞれ備えている。
また、図6~図12に示すように、後側壁部30bの左右両端とこれらに隣接する左側壁部30c及び右側壁部30dのそれぞれの後端とが互いに接続される接合部(角部30e,30f)のそれぞれにおいては、左右一対の流出口(左側流出口36、右側流出口38)が設けられている。各流出口36,38は、鉛直方向に延びる長穴となっており、水受けカップ部30内の洗浄水を流出させることができるようになっている。
さらに、水受けユニット14の左右一対の排水路形成部32,34は、水受けカップ部30の後方側の左右両端部(角部)の左右一対の流出口36,38のそれぞれの下流側近傍に設けられた排水部である。この排水路形成部32,34の構造の詳細については後述する。
図4~図12に示すように、水受けカップ部30は、突出部40と、この突出部40に隣接して設けられた傾斜部42と、これらの突出部40及び傾斜部42を互いに連結する連結部44と、をそれぞれ備えている。
まず、図6~図12に示すように、水受けカップ部30の突出部40は、その全体が三角錐状に形成された左右に2つの突出面(左側突出面40a、右側突出面40b)をそれぞれ備えている。
つぎに、図6~図12に示すように、水受けカップ部30の傾斜部42は、水受けカップ部30内の前方側から各流出口36,38に向かって下り傾斜するように形成された傾斜面(左側傾斜面42a、右側傾斜面42b)をそれぞれ備えている。
また、図6~図12に示すように、水受けカップ部30の突出部40の各突出面40a,40bは、頂部40cから傾斜部42の各傾斜面42a,42bとの各連結部(左側連結部44a、右側連結部44b)に向かって下り傾斜する傾斜面を形成している。
さらに、図6~図12に示すように、水受けカップ部30の突出部40の各突出面40a,40bは、手洗い排水口10cから排出された洗浄水が落下して突出面40a,40bのいずれかの領域に着水した際、或いは、各突出面40a,40b同士の頂部40cの領域に着水した際に、水平方向に延びる平坦な底面(水受け面)に比べて、洗浄水との接触抵抗を低減させることができるようになっている。
これにより、手洗い排水口10cから排出されて頂部40cに着水した手洗い排水は、水受けカップ部30の突出部40の各突出面40a,40bのそれぞれに分流された後、各突出面40a,40bから各連結部44a,44bや傾斜部42の各傾斜面42aを経て各流出口36,38のそれぞれに向かって分流されるようになっている。
或いは、手洗い排水口10cから排出されて頂部40cに着水した手洗い排水は、水受けカップ部30の突出部40の各突出面40a,40bのそれぞれに分流された後、各突出面40a,40bから各流出口36,38のそれぞれに向かって直接的に分流されるようになっている。
まず、図4~図12に示すように、水受けユニット14の各排水路形成部32,34は、水受けカップ部30の各流出口36,38に接続される上端部にそれぞれ設けられた上側壁部32a,34aと、この上側壁部32a,34aから下方に延びる側壁部(前側壁部32b,34b、後側壁部32c,34c、左側壁部32d,34d、右側壁部32e,34e)と、をそれぞれ備えている。
また、各排水路形成部32,34においては、これらの壁部32a~32e及び壁部34a~34eにより、上下方向に延びて且つ下方が開放された排水路46,48(図11参照)がそれぞれ形成されている。
さらに、各排水路形成部32,34の側壁部32b~32e及び側壁部34b~34eは、各排水路46,48内の洗浄水の周囲への飛び出しを規制することができるようになっている。
なお、各排水路形成部32,34については、上側壁部32a,34aを設けずに、各排水路46,48の上方が開放されるような形態であってもよい。
また、図6~図9及び図11に示すように、各排水路46,48の下端出口(排出口46a,48a)の全域は、貯水タンク16内のオーバーフロー口24cに対して上下方向に重ならないように、オーバーフロー口24cの外縁よりも外側に位置している。
さらに、図6~図9に示すように、各ガイドプレート50,52の長手方向の外縁部50a,52aは、各流出口36,38の底部36a,38aに接続される上端部50b,52bから各排水路46,48の排出口46a,48aの下端に位置する下端部50c,52cに向かって斜め下方に延びるように形成されている。
また、各ガイドプレート50,52の下端部50c,52cについても、貯水タンク16内のオーバーフロー管24aの上端のオーバーフロー口24cの外縁よりも外側に位置している。
同様に、図11及び図12に示すように、右側排水路形成部34の右側排水路48において、後側壁部34cの右端と右側壁部34eの後端とが互いに接合される接合部の壁面は、平面視で部分円弧状の曲面R2で形成されている。
各排水路46,48の側壁面の各曲面R1,R2の部分は、水受けカップ30の各流出口36,38に対して対角側に位置している。
まず、上述した本発明の一実施形態による手洗い器付き洗浄水タンク装置1によれば、手洗い用の洗浄水がスパウト10bから手洗い器10の手洗いボウル10aに吐水されると、手洗いボウル10a内の洗浄水が手洗い排水口10cから水受けユニット14の水受けカップ部30内の水受け面(上方に突出した突出部40の頂部40c、突出面40a,40b、傾斜部42の傾斜面42a,42bの少なくともいずれかの面)に向けて手洗い排水として排出される。
そして、このような手洗い排水が、水受けカップ部30内の突出部40の頂部40c、突出面40a,40bのいずれかの面に落下して着水した場合には、突出部40が、その頂部40c又は突出面40a,40bに落下して着水した領域の洗浄水について接触抵抗を低減させるように、頂部40cから下り傾斜した突出面40a,40bに沿って勢い強めた状態で流下させることができる。
また、このように突出面40a,40bに沿って勢い強めた状態で流下した洗浄水は、突出部40に隣接する傾斜部42の傾斜面42a,42bを経て水勢を維持した状態で水受けカップ部30の各流出口36,38に速やかに導かれるか、或いは、突出部40に隣接する傾斜部42の傾斜面42a,42bを経ずに水勢を維持した状態で各流出口36,38に直接的に速やかに導かれるため、水受けカップ部30内の排水性を向上させることができる。
これらの結果、手洗い排水口10cから水受けカップ部30内に排出された手洗い排水について、水受け面(突出部40の突出面40a,40b、傾斜部42の傾斜面42a,42b)に対する着水時の接触抵抗を確実に低減させて、水受けカップ部30内の残水の発生を抑制することができる。
したがって、次回の手洗い器10の手洗い排水口10cから水受けカップ部30への手洗い排水時においても、前回の手洗い排水による水受けカップ部30内の残水が発生し難い状態であるため、水受けカップ部30内の残水に着水することによる水撥ねや飛び散りを抑制することができる。
これらの結果、手洗い器10から排出された洗浄水を水受けカップ部30を介して貯水タンク16内にスムーズに供給することができる。
これにより、突出部40の頂部40cに着水後の水受け部内の洗浄水について、少なくとも二箇所の流出口のそれぞれにスムーズに導くことができ、水受けカップ部30内の洗浄水同士の衝突による水撥ねや飛び散りを効果的に抑制することができる。
これにより、水受けカップ部30の各流出口36,38から流出した各排水路46,48内の洗浄水について、乱れを抑制して貯水タンク16内にスムーズに排出することができる。
したがって、水受けカップ部30内の後側壁部30b及び側壁部30c,30dのそれぞれの壁面に沿って各角部30e,30fに向かって流れた洗浄水同士が各流出口36,38から排出される前に激しく衝突することを抑制することができ、水受けカップ部30から外部への水撥ねや飛び散りを抑制することができる。
また、水受けカップ部30内の突出部40の各突出面40a,40b落下することなく傾斜部42の各傾斜面42a,42bや連結部44a,44bに直接的に落下した洗浄水についても、各流出口36,38に向けてスムーズにガイドすることができる。
したがって、各排水路形成部32,34の排水路46,48から貯水タンク16内に向けて排出された洗浄水が貯水タンク16の外部に飛び出すことを抑制し、手洗い器10から排出された洗浄水を水受けカップ部30を介して貯水タンク16内にスムーズに供給することができる。
よって、各排水路46,48の下端出口(排出口46a,48a)から排出された洗浄水がオーバーフロー口24c内に直接的に流れ込むことによる無駄水の発生を抑制することできる。
したがって、各排水路46,48から排出された手洗い排水について、貯水タンク16内のオーバーフロー口24c以外の領域に確実に導くことができるため、手洗い器10から排出された洗浄水を水受けカップ部30を介して貯水タンク16内に確実に供給することができる。
これにより、特に、水受けカップ部30の各流出口36,38の底部36a,38aから比較的低流量で流出した洗浄水について、各排水路形成部32,34の側壁部32e,34dのガイドプレート50,52に沿って貯水タンク16内のオーバーフロー口24cよりも外側の領域に向けて確実に導いて、貯水することができる。
なお、各各排水路46,48から排出された手洗い排水が、給水弁装置22のフロート(図示せず)等に着水した場合には、給水弁装置22の給水動作や止水動作のタイミングに影響して正確な動作が損なわれるおそれがあるため、貯水タンク16内のオーバーフロー口24cよりも外側の領域については、ガイドプレート50,52に沿ってガイドされた手洗い排水が給水弁装置22のフロート(図示せず)等に着水しないような領域に設定しておくことが好ましい。
同様に、図11及び図12に示すように、右側排水路形成部34の右側排水路48において、後側壁部34cの右端と右側壁部34eの後端とが互いに接合される接合部の壁面は、平面視で部分円弧状の曲面R2で形成されている。
これらにより、水受けカップ部30の各流出口36,38から流出した洗浄水は、各流出口36,38の対角側に位置する後側壁部34cの両端と側壁部32d,34eとの接合部の曲面形状の壁面R1,R2に沿って寄せ集められた後、各排水路46,48の下流側に向かってまとまりのある流れを形成することができる。
したがって、排水部の排水路内における洗浄水の乱れた流れを抑制してスムーズな流れを形成することができる。
これにより、各排水路形成部32,34の排水路46,48から洗浄水が貯水タンク16内に向けて排出される際に、外側へ水撥ねや飛び出しによる無駄水の発生を抑制し、手洗い器10から排出された洗浄水を水受けカップ部30を介して貯水タンク16内にスムーズに供給することができる。
2 水洗大便器
4 便器本体
4a 導水路
6 便蓋
8 外装タンク
10 手洗い器
10a 手洗いボウル(手洗いボウル部)
10b スパウト(手洗い吐水部)
10c 手洗い排水口
12 内装タンクユニット
14 水受けユニット(水受け部)
16 貯水タンク(内装タンク)
16a 排水口
18 防露材
20 上蓋
22 給水弁装置
22a タンク側給水管
22b 手洗い側給水管
24 排水弁装置
24a オーバーフロー管
24b 排水弁体
24c オーバーフロー口
26 電動操作ユニット
28 水受けユニットのベース部
30 水受けユニットの水受けカップ部(水受け部)
30a 水受けカップ部の前側壁部
30b 水受けカップ部の後側壁部(立壁部、第1立壁部)
30c 水受けカップ部の左側壁部(立壁部、第2立壁部)
30d 水受けカップ部の右側壁部(立壁部、第2立壁部)
30e 水受けカップ部の角部(水受け部の角部)
30f 水受けカップ部の角部(水受け部の角部)
32 水受けユニットの左側排水路形成部(排水部)
32a 水受けユニットの左側排水路形成部の上側壁部
32b 水受けユニットの左側排水路形成部の前側壁部(排水路の側壁部)
32c 水受けユニットの左側排水路形成部の後側壁部(排水路の側壁部)
32d 水受けユニットの左側排水路形成部の左側壁部(排水路の側壁部)
32e 水受けユニットの左側排水路形成部の右側壁部(排水路の側壁部)
34 水受けユニットの右側排水路形成部(排水部)
34a 水受けユニットの右側排水路形成部の上側壁部
34b 水受けユニットの右側排水路形成部の前側壁部(排水路の側壁部)
34c 水受けユニットの右側排水路形成部の後側壁部(排水路の側壁部)
34d 水受けユニットの右側排水路形成部の左側壁部(排水路の側壁部)
34e 水受けユニットの右側排水路形成部の右側壁部(排水路の側壁部)
36 水受けカップ部の左側流出口(水受け部の流出口)
36a 水受けカップ部の左側流出口の底部(水受け部の流出口の底部)
38 水受けカップ部の右側流出口(水受け部の流出口)
38a 水受けカップ部の右側流出口の底部(水受け部の流出口の底部)
40 水受けカップ部の突出部(水受け部の突出部)
40a 水受けカップ部の突出部の左側突出面
(水受け部の突出部の突出面、水受け面)
40b 水受けカップ部の突出部の右側突出面
(水受け部の突出部の突出面、水受け面)
40c 水受けカップ部の突出部の頂部(水受け部の突出部の頂部)
42 水受けカップ部の傾斜部(水受け部の傾斜部)
42a 水受けカップ部の傾斜部の左側傾斜面
(水受け部の傾斜部の傾斜面、水受け面)
42b 水受けカップ部の傾斜部の右側傾斜面
(水受け部の傾斜部の傾斜面、水受け面)
44 水受けカップ部の突出部と傾斜部との連結部
(水受け部の突出部の突出面と傾斜部の傾斜面とが連結される連結部)
44a 水受けカップ部の突出部と傾斜部との左側連結部
44b 水受けカップ部の突出部と傾斜部との右側連結部
46 左側排水路(排水部の排水路)
46a 左側排水路の排出口(排水部の排水路)
48 右側排水路(排水部の排水路)
48a 右側排水路の排出口(排水部の排水路)
50 ガイドプレート(排水部の側壁部のガイド部)
50a ガイドプレートの長手方向の外縁部
50b ガイドプレートの長手方向の外縁部の上端部
50c ガイドプレートの長手方向の外縁部の下端部
52 ガイドプレート(排水部の側壁部のガイド部)
52a ガイドプレートの長手方向の外縁部
52b ガイドプレートの長手方向の外縁部の上端部
52c ガイドプレートの長手方向の外縁部の下端部
C 操作装置
R1 曲面
R2 曲面
S 人感センサー
Claims (10)
- 洗浄水を便器に供給する手洗い器付き洗浄水タンク装置であって、
外装タンクと、
この外装タンクの内部に設けられて便器洗浄用の洗浄水が貯水される内装タンクと、
手洗い用の洗浄水を吐水する手洗い吐水部と、
この外装タンクの上部に設けられた手洗い器であって、上記手洗い吐水部から吐水された洗浄水を受ける手洗いボウル部と、この手洗いボウル部内の洗浄水を排出させる手洗い排水口と、を備えた上記手洗い器と、
上記内装タンクの上部と上記手洗い器の下部との間に設けられ、上記手洗い排水口から排出された洗浄水を受ける水受け部であって、この水受け部内の洗浄水を上記内装タンク内に流出させる流出口を備えた上記水受け部と、を有し、
上記水受け部は、上記手洗い排水口と対向する水受け面を備え、この水受け面は、上記手洗い排水口から排出された洗浄水が落下した領域において洗浄水との接触抵抗を低減させるように上方に突出する突出面を形成する突出部と、この突出部に隣接して設けられて上記流出口に向かって下り傾斜する傾斜面を形成する傾斜部と、を備え、
上記突出面は、その頂部から上記傾斜面に向かって下り傾斜するように形成されていることを特徴とする手洗い器付き洗浄水タンク装置。 - 上記流出口は、上記水受け部の少なくとも二箇所に設けられており、上記突出部の突出面は、上記頂部に着水した洗浄水を上記少なくとも二箇所の流出口のそれぞれに向かって分流させるように形成されている請求項1記載の手洗い器付き洗浄水タンク装置。
- さらに、上記水受け部の流出口の下流側に設けられて上記流出口から流出した洗浄水を上記内装タンク内に排出する排水部を有し、この排水部は、少なくとも下方が開放された排水路を形成している請求項1又は2に記載の手洗い器付き洗浄水タンク装置。
- 上記水受け部は、さらに、上記水受け面の周囲を取り囲むように上記水受け面から上方に延びる立壁部を備え、この立壁部は、互いに隣接する第1立壁部及び第2立壁部を備え、上記流出口は、上記第1立壁部と上記第2立壁部とが互いに接続される上記水受け部の角部に形成されている請求項1乃至3の何れか1項に記載の手洗い器付き洗浄水タンク装置。
- 上記水受け部は、さらに、上記突出部の突出面と上記傾斜部の傾斜面とが連結される連結部を備え、この連結部は、洗浄水を上記流出口に向けてガイドするように形成されている請求項1乃至4の何れか1項に記載の手洗い器付き洗浄水タンク装置。
- 上記排水部は、上記水受け部の流出口に接続される上端部から下方に延びて上記排水路の側壁面を形成する側壁部を備え、この側壁部は、上記排水路内の洗浄水の周囲への飛び出しを規制するように構成されている請求項3記載の手洗い器付き洗浄水タンク装置。
- 上記排水部の排水路の下端出口全域は、上記内装タンク内のオーバーフロー口に対して上下方向に重ならないように、上記オーバーフロー口の外縁よりも外側に位置している請求項6記載の手洗い器付き洗浄水タンク装置。
- 上記排水部の側壁部は、上記排水路内の洗浄水を上記内装タンク内のオーバーフロー口よりも外側の領域に導くガイド部を備えており、このガイド部の長手方向の外縁部は、上記流出口の底部に接続される上端部から上記排水路の排出口の下端部に向かって斜め下方に延びるように形成されており、上記ガイド部の下端部は、上記オーバーフロー口よりも外側に位置している請求項6又は7に記載の手洗い器付き洗浄水タンク装置。
- 上記排水部の側壁部は、互いに隣接する第1側壁部及び第2側壁部と、上記第1側壁部及び上記第2側壁部とが互いに接合される接合部と、を備え、この接合部は、上記水受け部の流出口と対角側の壁面が曲面形状に形成されている請求項6乃至8の何れか1項に記載の手洗い器付き洗浄水タンク装置。
- 上記請求項1乃至9の何れか1項に記載の手洗い器付き洗浄水タンク装置を備えた水洗大便器。
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