JP2020007908A - 水洗大便器 - Google Patents

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Shu Tojima
周 頭島
平河 智博
Tomohiro Hirakawa
智博 平河
北村 正樹
Masaki Kitamura
正樹 北村
祐紀 篠原
Yuki Shinohara
祐紀 篠原
雄基 下川
Yuki Shimokawa
雄基 下川
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【課題】ボウル部に汚物が残存することなく十分に洗い流すことができ、ボウル部内の汚物を排水管路内へと効率よく排出して、汚物排出性能を向上させることができる水洗大便器を提供する。【解決手段】水洗大便器は、汚物受け面16と、リム部18と、凹部20と、を備えたボウル部8と、リム部のボウル部の内部空間に露出する内周面に沿って洗浄水を吐水し旋回する旋回流を形成するリム吐水部と、凹部にその入口が接続され汚物を排出する排水管路と、を有し、ボウル部の汚物受け面は、ボウル部の左右方向の中央軸線B1を中心に左側汚物受け面44と右側汚物受け面46とによって形成され、ボウル部の前方側領域において、左側汚物受け面と右側汚物受け面は、リム吐水部から吐水された洗浄水がボウル部の前方側から凹部に流入する主流を形成するように互いに異なる形状で形成されている。【選択図】図5

Description

本発明は、水洗大便器に係り、特に、ボウル部内の浮遊系汚物を溜水内に沈めて排水管路内へと効率よく排出することができ、汚物排出性能を向上させることができる水洗大便器に関する。
従来から、給水源から供給される洗浄水により便器を洗浄して汚物を排出する水洗大便器として、例えば、特許文献1に記載されているように、リムの第1吐水口及び第2吐水口の2つのリム吐水口から洗浄水が吐水され、ボウル部の汚物受け面上に旋回流となって供給されるものが知られている。このような水洗大便器では、第1吐水口からの流出される洗浄水がボウル部の前方端を通過した後に流下し前方側からトラップ入口に向けて流れるようになっている。さらに、第2吐水口から流出される洗浄水が、ボウル部の立ち面の後部から連続して後方側へ凸状に湾曲した面に沿って流下し、直接的に排水トラップの入口に向かって洗浄水が供給されるようになっている。
また、従来の水洗大便器として、例えば、特許文献2に記載されているように、リムの第1吐水部から吐水された洗浄水が 棚部に沿って流れ、旋回しながらボウル部の汚物受け面を洗浄してボウル部の底部に流入し、ゼットの第2吐水部から吐水された洗浄水が、ボウル部の底部に流下し、ボウル部内の溜水を上下に攪拌するものも知られている。この便器おいては、ボウル部の前方側からトラップ入口に向けて勢い良く流すために、前方側の汚物受け面に凹部が形成されている。
特開2011-157738号公報 特許第5223988号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載されている水洗大便器においては、ボウル部の前方側からトラップの入口へと流れる水の流量が少ないため、汚物を十分に排出することができないという問題ある。
また、上述した特許文献2に記載されている水洗大便器においては、前方側の汚物受け面に凹部が形成されていることにより、ボウル部の前方側からトラップの入口へと流れる水の流量を増やす手段も考えられるが、前方側の汚物受け面に凹部が形成されていると、汚物を洗い流し難い凹部の屈曲部分に汚物が付着し、汚物が残存してしまうという問題がある。
そこで、本発明は、従来技術の問題を解決するためになされたものであり、ボウル部に汚物が残存することなく十分に洗い流すことができ、ボウル部内の汚物を排水管路内へと効率よく排出して、汚物排出性能を向上させることができる水洗大便器を提供することを目的としている。
上述した目的を達成するために、本発明は、給水源から供給される洗浄水により便器を洗浄して汚物を排出する水洗大便器であって、ボウル形状の汚物受け面と、上縁に位置するリム部と、上記汚物受け面の下方に形成された凹部と、を備え、この凹部が溜水水位より下方に位置する底面と、この底面と上記汚物受け面の下縁部とを接続する壁面と、を備えたボウル部と、上記リム部の上記ボウル部の内部空間に露出する内周面に沿って洗浄水を吐水し旋回する旋回流を形成するリム吐水部と、上記凹部にその入口が接続され汚物を排出する排水管路と、を有し、上記ボウル部の汚物受け面は、上記ボウル部の左右方向の中央軸を中心に左側汚物受け面と右側汚物受け面とによって形成され、上記ボウル部の前方側領域において、上記左側汚物受け面と上記右側汚物受け面は、上記リム吐水部から吐水された洗浄水が上記ボウル部の前方側から上記凹部に流入する主流を形成するように互いに異なる形状で形成されていることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、ボウル部の汚物受け面が、ボウル部の左右方向の中央軸を中心とした左側汚物受け面と右側汚物受け面とによって形成されており、ボウル部の前方側領域において、左側汚物受け面と右側汚物受け面は、リム吐水部から吐水された洗浄水がボウル部の前方側から凹部に流入する主流を形成するように互いに異なる形状で形成されているため、ボウル部の前方側から凹部に流入して排水管路の入口へと流れる主流の流量を増やすことができる。したがって、ボウル部に汚物が残存することなく十分に洗い流すことができ、ボウル部内の汚物を排水管路内へと効率よく排出して、汚物排出性能を向上させることができる。
本発明において、好ましくは、上記汚物受け面の上記左側汚物受け面又は上記右側汚物受け面の一方は、上記リム吐水部が設けられている側の第1の汚物受け面であり、上記左側汚物受け面又は上記右側汚物受け面の他方は、上記リム吐水部が設けられていない側の第2の汚物受け面であり、この第2の汚物受け面は、上記第1の汚物受け面よりも低い高さ位置に形成されている。
このように構成された本発明においては、左側汚物受け面又は右側汚物受け面の一方は、リム吐水部が設けられている側の第1の汚物受け面であり、左側汚物受け面又は右側汚物受け面の他方は、リム吐水部が設けられていない側の第2の汚物受け面であり、この第2の汚物受け面は、第1の汚物受け面よりも低い高さ位置に形成されているため、ボウル部の前方側を通過した洗浄水が凹部に流入して排水管路の入口へ向けて斜めに流れる主流の流量を増やすことができる。したがって、ボウル部内の汚物を排水管路内へと効率よく排出することができ、汚物排出性能を向上させることができる。
本発明において、好ましくは、上記第1の汚物受け面及び上記第2の汚物受け面は、上記凹部にそれぞれ接合されており、上記第2の汚物受け面と上記凹部との接合部における曲率半径は、上記第1の汚物受け面と上記凹部との接合部における曲率半径よりも大きく形成されている。
このように構成された本発明においては、第1の汚物受け面及び第2の汚物受け面が、凹部にそれぞれ接合されており、第2の汚物受け面と凹部との接合部における曲率半径が、第1の汚物受け面と上記凹部との接合部における曲率半径よりも大きく形成されているため、ボウル部の前方側を通過した洗浄水が凹部に流入して排水管路の入口へ向けて斜めに流れる主流の流量を増やすことができる。したがって、ボウル部内の汚物を排水管路内へと効率よく排出することができ、汚物排出性能を向上させることができる。
本発明において、好ましくは、上記汚物受け面は、その前後方向に沿った中央領域において、上記リム部からほぼ等距離にある線に沿って、上記ボウル部の前方側に向かって下方へ徐々に傾斜するように形成されている。
このように形成された本発明においては、汚物受け面が、その前後方向に沿った中央領域において、リム部からほぼ等距離にある線に沿って、ボウル部の前方端領域に向かって下方へ徐々に傾斜するように形成されているため、ボウル部に汚物が残存することなく十分に洗い流すことができ、ボウル部の前方側から凹部に流入して排水管路の入口へと流れる主流の流量を増やすことができる。したがって、ボウル部内の汚物を排水管路内へと効率よく排出することができ、汚物排出性能を向上させることができる。
本発明において、好ましくは、上記リム吐水部は、上記ボウル部の左右方向の一方側に位置すると共に上記ボウル部の前方へ向けて洗浄水を吐水し、上記リム部の内周面に沿って旋回する旋回流を形成する第1リム吐水部と、上記ボウル部の左右方向の他方側に位置すると共に、上記リム部の内周面に洗浄水を吐水して上記第1リム吐水部による旋回流と同一方向の旋回流を形成する第2リム吐水部と、を備えている。
このように構成された本発明においては、リム吐水部が、ボウル部の左右方向の一方側に位置すると共にボウル部の前方へ向けて洗浄水を吐水し、リム部の内周面に沿って旋回する旋回流を形成する第1リム吐水部と、ボウル部の左右方向の他方側に位置すると共に、リム部の内周面に洗浄水を吐水して第1リム吐水部による旋回流と同一方向の旋回流を形成する第2リム吐水部とを備えていることにより、ボウル部に汚物が残存することなく十分に洗い流すことができ、ボウル部の前方側から凹部に流入して排水管路の入口へと流れる主流の流量を増やすことができる。したがって、ボウル部内の汚物を排水管路内へと効率よく排出することができ、汚物排出性能を向上させることができる。
本発明において、好ましくは、上記第1リム吐水部及び上記第2リム吐水部は、この第2リム吐水部から吐水された洗浄水が上記ボウル部の側方側より上記凹部に流入し、上記第1リム吐水部により形成される主流の下方位置に横方向から合流するように構成されている。
このように構成された本発明においては、第1リム吐水部及び第2リム吐水部が、この第2リム吐水部から吐水された洗浄水がボウル部の側方側より凹部に流入し、第1リム吐水部により形成される主流の下方位置に横方向から合流するように構成されているため、凹部内で上下方向に攪拌する流れを効果的に発生させることができる。したがって、ボウル部の前方側から排水管路の入口へと流れる主流と相俟って、ボウル部内の汚物を排水管路内へと効率よく排出することができ、汚物排出性能を向上させることができる。
本発明において、好ましくは、上記ボウル部の汚物受け面は、上記第2リム吐水部の下流付近における後方側領域に棚状に形成された後方側汚物受け面を備え、上記第2リム吐水部から吐水された洗浄水が上記後方側汚物受け面上を流れることにより上記凹部の前方側領域へ導かれるように構成されている。
このように構成された本発明においては、ボウル部の汚物受け面が、第2リム吐水部の下流付近における後方側領域に棚状に形成された後方側汚物受け面を備えており、第2リム吐水部から吐水された洗浄水が後方側汚物受け面上を流れることにより凹部の前方側領域へ導かれるように構成されているため、凹部内で上下方向に攪拌する流れをより効果的に発生させることができる。したがって、ボウル部の前方側から排水管路の入口へと流れる主流と相俟って、ボウル部内の汚物を排水管路内へと効率よく排出することができ、汚物排出性能を向上させることができる。
本発明の水洗大便器によれば、ボウルに汚物が残存することなく十分に洗い流すことができ、ボウル部内の汚物を排水管路内へと効率よく排出することができ、汚物排出性能を向上させることができる。
本発明の一実施形態による水洗大便器を示す平面図である。 図1のII−II線に沿って見た断面図である。 図1のIII−III線に沿って見た断面図である。 図1のIV−IV線に沿って見た断面図である。 図1のV−V線に沿って見た断面図である。 図1のVI−VI線に沿って見た断面図である。 図1のVII−VII線に沿って見た断面図である。 図1のVIII−VIII線に沿って見た断面図である。 図1のIX−IX線に沿って見た断面図である。 図1のX−X線に沿って見た断面図である。 図1に示す本発明の一実施形態による水洗大便器の便器本体のボウル部を部分的に拡大した部分拡大平面図である。 本発明の一実施形態による水洗大便器の第1吐水口の断面図である。 本発明の一実施形態による水洗大便器の第2吐水口の断面図である。 本発明の実施形態による水洗大便器の洗浄水の流れの様子を示す平面図である。 図14の断面図である。 本発明の実施形態による水洗大便器の洗浄水の流れの様子を示す概略斜視図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態による水洗大便器について説明する。
まず、図1〜図8により、本発明の一実施形態による水洗大便器の基本構造を説明する。図1は、本発明の一実施形態による水洗大便器を示す平面図であり、図2は、図1のII−II線に沿って見た断面図であり、図3は、図1のIII−III線に沿って見た断面図である。また、図4は、図1のIV−IV線に沿って見た断面図であり、図5は、図1のV−V線に沿って見た断面図であり、図6は、図1のVI−VI線に沿って見た断面図である。さらに、図7は、図1のVII−VII線に沿って見た断面図であり、図8は、図1のVIII−VIII線に沿って見た断面図である。
図1〜図3に示すように、水洗大便器1は、ボウル部内の水の落差による流水作用で汚物を押し流す洗い落し式便器であり、便器本体2と、この便器本体2を洗浄する洗浄水を貯水する貯水タンク4とを備えている。便器本体2は、表面に釉薬層が形成された陶器製であり、下部にスカート部6が形成され、上半分のうち前方にボウル部8が形成されている。また、ボウル部8の後方上部には、その上流端が貯水タンク4に連通する共通通水路10が形成され、さらに、ボウル部8の後方下部に汚物を排出するための排水管路12が形成されている。
上述した貯水タンク4は、洗浄水源であり、この貯水タンク4内には、排水弁14が設けられており、操作レバー(図示せず)により開閉するようになっている。なお、本実施形態では、貯水タンク4を持たず水道から直接洗浄水が供給される直圧式水洗大便器や、フラッシュバルブにより洗浄水が供給されるタイプの水洗大便器等にも適用することができる。
ボウル部8は、詳細は後述するボウル形状の汚物受け面16と、上縁に位置するリム部18と、汚物受け面16の下方に形成された凹部20とを備えている。ここで、リム部18の内周面18aは、図2〜図7に示すように、内側に向かってオーバハングした形状となっており、旋回する洗浄水が外部へ飛び出ないようになっている。
ボウル部8のリム部18の内周面の前方から見て左側の中央部の少し後方側に、洗浄水を吐水する第1吐水口22が形成され、前方から見て右側後方側(下流側)に、第2吐水口24が形成されている。すなわち、第1吐水口22は、ボウル部8の左右方向の左側に位置すると共にボウル部8の前方へ向けて洗浄水を吐水し、ボウル部8の内部空間に露出するリム部18の内周面18aに沿って旋回する旋回流を形成するようになっている。
一方、第2吐水口24は、ボウル部8の左右方向の右側に位置すると共に、リム部18の内周面18aに洗浄水を吐水して第1リム吐水口22による旋回流と同一方向の旋回流を形成するようになっている。
また、水洗大便器1の後方上部に形成された共通通水路10は、便器前方に向かって、第1通水路26及び第2通水路28に分岐している。第1通水路26により、第1吐水口22に洗浄水が供給され、第2通水路28により、第2吐水口24に洗浄水が供給されるようになっている。
なお、本実施形態の水洗大便器1においては、第1吐水口22を含む第1通水路26及び第2吐水口24を含む第2通水路28が、陶器製の便器本体2と一体に形成されているが、本発明は、このような形態に限られず、第1吐水口を含む第1通水路及び第2吐水口を含む第2通水路を、便器本体とは別体のディストリビユータ等により形成するようにしても良い。
ここで、図2〜図7に示すように、本実施形態による水洗大便器1のボウル部8の汚物受け面16は、排水管路12の入口に向かった放射状の線に沿って、その全域において、上方に凸形状に形成されている。
さらに、図2及び図3に示すように、ボウル部8のリム部18の内周面18aの下方領域には、洗浄水を導く導水路30が形成されている。この導水路30は、第1吐水口22から吐水された洗浄水がリム部18の内周面18aに沿って旋回するためのものであり、第1吐水口22からボウル部8の前方端に向かって下方に徐々に傾斜し(図2参照)、この前方端から後方側に向かって上方へ徐々に傾斜している(図3参照)。第1吐水口22から吐水された洗浄水は、この導水路30に沿って旋回するので、ボウル部8の前方側より排水管路12の導入管路32の入口32aに向けて流れる大流量の主流M(図11参照)を形成することができるようになっている。
つぎに、図2及び図3に示すように、排水管路12は、凹部20の底面と接続し且つ後方下方へ延びる導入管路32と、この導入管路32と接続し上方へ延びる排水トラップ管路34とを備えている。また、排水トラップ管路34は、上昇管路34aと下降管路34bとから構成されている。
この導入管路32は、凹部20の底面と滑らかな連続湾曲面として繋がっており、凹部20から導入管路32に流入した洗浄水が導入管路32内をスムーズに流れるようになっている。
つぎに、図1〜図7及び図9〜図11により、ボウル部8における汚物受け面16と凹部20について詳細に説明する。図9は、図1のIX−IX線に沿って見た断面図であり、図10は、図1のX−X線に沿って見た断面図であり、図11は、図1に示す本発明の一実施形態による水洗大便器の便器本体のボウル部を部分的に拡大した部分拡大平面図である。図1におけるIX−IX線及びX−X線は、後方側汚物受け面16a及び前方側汚物受け面16bにおいて、ボウル部の後方側及び前方側では、左右方向の中心にある前後方向に延びる中心線に沿っており、中央領域では、リム部18からほぼ等距離にある線に沿っている。
まず、図1〜図7及び図9〜図11に示すように、汚物受け面16は、その前後方向に沿った中央領域において、リム部18からほぼ等距離にある線L1,L2(図9及び図10参照)に沿って、ボウル部8の前方側に向かって下方へ徐々に傾斜するように形成されている。
また、図2及び図7に示すように、後方側汚物受け面16aは、第2吐水口24の下流付近における汚物受け面16の後方側領域に棚状に形成されている。これにより、図11に示されているように、第2吐水口24から後方側汚物受け面16aの中央部C1付近に吐水された洗浄水の大半の流れ(主流でもある)mは、後方側汚物受け面16aに沿って凹部20の後方側を迂回し、凹部20の側方側(凹部20を前方側から見て左側)へ旋回し、ボウル部8の側方側より凹部20に流入するようになっている。そして、このボウル部8の側方側より凹部20に流入する流れは、第1吐水口22により形成される主流Mの下方位置に横方向から合流するようになっている。
この第2吐水口24から吐水される洗浄水量は、第1吐水口22から吐水される大流量の洗浄水量よりも少なく設定されている。例えば、共通通水路10を通過した洗浄水量の60%〜90%が第1通水路26を経て第1吐水口22から吐水され、共通通水路10を通過した洗浄水量の10%〜40%が第2通水路28を経て第2吐水口24から吐水されるようになっている。
さらに、第2吐水口24から吐水される大半の流れmの洗浄水量は、第2吐水口24から吐水される洗浄量全体に対して、ほぼ50%以上の洗浄水量に設定されるのが好ましい。
また、第2吐水口24から吐水された洗浄水の一部m1は、第1吐水口22から吐水されて前方側から凹部20に大流量の主流Mとして流入する洗浄水に加えて、前方側から凹部20に主流Mと共に流入することができるようになっている。
つぎに、図2、図3及び図11に示すように、ボウル部8の凹部20は、溜水水位Wより下方に位置する底面36と、この底面36と汚物受け面16の下縁部とを接続する壁面38とを備えている。また、この底面36は、導入管路32の入口32aから前側の領域(前側領域)に形成された前側底面40と、導入管路32の入口32aから後側の領域に形成された後側底面42とを備えている。
凹部20の底部36の前側底面40は、水平に形成されている。この前側底面40は、後方に向けて下方に傾斜させてもよい。
また、凹部20の前側底面40は、この面の全領域が、溜水水位Wより下方に位置し、後側底面42の下端42aよりも上方に位置するように形成されている。
凹部20の底部36の後側底面42は、導入管路32の前側領域へ指向し、内側に向けて下方に傾斜するように形成されている。また、凹部20の後側底面42は、この面の全領域が、溜水水位Wより下方に位置するように形成されている。なお、凹部20の後側底面42は、平坦面である必要はなく、上方に凸状に僅かに湾曲した湾曲面で形成してもよい。
つぎに、前側底面40の面積A1は、図11に示す平面視において、溜水面Sの面積A2の半分よりも大きく設定されている。これにより、図11に示されているように、第2吐水口24から後方側汚物受け面16aの中央部C1付近に吐水された洗浄水の大半の流れ(主流でもある)mは、後方側汚物受け面16aに沿って凹部20の後方側を通過し、凹部20の側方側(凹部20を前方側から見て左側)へ旋回し、凹部20内に向かって横方向の流れを形成するようになっている。そして、この洗浄水の横方向の流れmは、凹部20の左側壁面38aの上方付近から左側壁面38aに沿って前側底面40に潜り込むようになっている。
また、この凹部20内に潜り込んだ洗浄水の流れmは、凹部20の前側底面40から右側壁面38bに沿って上方に旋回し、上下方向に溜水を効果的に攪拌させる流れを形成するようになっている。そして、この流れmは、第1吐水口22から吐水されて前方側から凹部20に流入する大流量の主流Mに合流するようになっている。
なお、本実施形態では、前側底面40の面積A1が、図11に示す平面視において、溜水面Sの面積A2の半分よりも大きく設定された形態について説明したが、前側底面40の面積A1が溜水面Sの面積A2の半分と等しくてもよく、要するに、前側底面40の面積A1については、溜水面Sの面積A2の半分以上に設定すればよい。
つぎに、図11〜図13により、ボウル部8における第1吐水口22と第2吐水口24について詳細に説明する。
図12は、本発明の一実施形態による水洗大便器の第1吐水口の断面図であり、図13は、本発明の一実施形態による水洗大便器の第2吐水口の断面図である。
まず、図12に示すように、第1吐水口22の開口断面D1、及びこの第1吐水口22の開口断面D1に至る第1通水路26の流路断面は、第1通水路26のほぼ全域に亘って縦長の扁平形状に形成されている。これにより、第1通水路26を通過して第1吐水口22から吐水された洗浄水は、吐水直後に大半が前方側汚物受け面16bに落ちることなく、少なくともボウル部8内の前方端まで旋回することができるようになっており、ボウル部8内の前方側から凹部20に流入する主流Mを効果的に形成することができるようになっている。
なお、第1吐水口22の開口断面D1における最大の縦寸法h1と最大の幅寸法w1との比(h1/w1)は、1〜5に設定されているのが好ましく、1.5〜3に設定されているのがより好ましい。
また、図13に示すように、第2吐水口24の開口断面D2は、第1吐水口22の開口断面D1よりも小さい大きさとなっているが、第1吐水口22の開口断面D1と同様に、縦長の扁平形状に形成されている。これにより、第2通水路28を通過して第2吐水口24から吐水された洗浄水についても、第2吐水口24の吐水直後に、大半が後方側汚物受け面16aから凹部20内の後方領域に落ちることなく、凹部20の左側壁面38aの上方付近まで旋回することができるようになっている。
なお、第2吐水口24の開口断面D2における最大の縦寸法h2と最大の幅寸法w2との比(h2/w2)は、1〜5に設定されているのが好ましく、1.5〜3に設定されているのがより好ましい。
つぎに、図2、図3、図11及び図13に示すように、棚状に形成された後方側汚物受け面16aの中央部C1における前後方向の幅Lと第2吐水口24の最大の幅寸法w2との比L/w2は、2〜10に設定されているのが好ましく、3〜9に設定されているのがより好ましく、4〜8に設定されているのが最も好ましい。これにより、図11に示されているように、第2吐水口24から後方側汚物受け面16aの中央部C1付近に吐水された洗浄水の大半の流れ(主流でもある)mは、後方側汚物受け面16aに沿って凹部20の後方側を通過し、凹部20の側方側(凹部20を前方側から見て左側)へ旋回し、凹部20内に向かって横方向の流れを形成し、凹部20の前方側領域へと導かれるようになっているため、第1吐水口22からの主流Mに対して第2吐水口24からの洗浄水の主流mを横方向から確実に流入させることができ、凹部20内の溜水を上下方向に効果的に攪拌することができるようになっている。
つぎに、再び図5〜図7及び図11を参照して、ボウル部8の汚物受け面16の詳細について説明する。
図5〜図7に示すように、ボウル部8の汚物受け面16は、図5〜図7に示されているボウル部8の左右方向の各中央軸線B1,B2,B3を中心に、第1吐水口22が設けられている側の左側汚物受け面44と、第1吐水口22が設けられていない側の右側汚物受け面46とによって形成されている。また、これらの左側汚物受け面44と右側汚物受け面46は、ボウル部8の前方側汚物受け面16b(図11参照)において、第1吐水口22から吐水された洗浄水がボウル部8の前方側から凹部20に流入する主流Mを形成するように互いに異なる形状で形成されており、右側汚物受け面46は、左側汚物受け面44よりも低い高さ位置に形成されている。
さらに、図5〜図7に示すように、左側汚物受け面44及び右側汚物受け面46は、凹部20にそれぞれ接合されており、右側汚物受け面46と凹部20との接合部P1における曲率半径ρ1は、左側汚物受け面44と凹部20との接合部P2における曲率半ρ2よりも大きく形成されている。
つぎに、図1〜図16を参照して、本実施形態による水洗大便器における洗浄動作を説明する。
図14は本発明の実施形態による水洗大便器の洗浄水の流れの様子を示す平面図であり、図15は図14の断面図であり、図16は本発明の実施形態による水洗大便器の洗浄水の流れの様子を示す概略斜視図である。
まず、使用者が貯水タンク4の操作レバー(図示せず)を操作すると、排水弁14が開き、貯水タンク4内の洗浄水が、共通通水路10に流れ、この共通通水路10から分岐した第1通水路26及び第2通水路28を経て、第1吐水口22及び第2吐水口24のそれぞれから、洗浄水が吐水される。
第1吐水口22から吐水された洗浄水は、ボウル部8のリム部18の内周面18aに形成された導水路30に沿って、まず、前方に向けて流れ、ボウル部8の前方端を通過した後は、後方に向けて流れる。このとき、洗浄水の一部は、旋回しながらボウル部8を落下し、汚物受け面16を洗浄する。
また、第1吐水口22から吐水され導水路30に沿って流れる洗浄水の相当量は、ボウル部8の前方側より排水管路12の導入管路32の入口32aに向けて流れる大流量の主流Mを形成する(図14及び図16参照)。この主流Mの一部の流れM1は、凹部20の底面36の後側底面42に衝突し、その後、導入管路32内の前方領域に向けて斜め下方前方に流出する(図15参照)。また、主流Mの他の一部の流れM2は、導入管路32の入口32aに直接流入する(図15参照)。
ここで、本実施形態においては、洗浄水がリム部18の内周面18aに沿って旋回するための導水路30が形成され、この導水路30が第1吐水口22からボウル部8の前方端に向かって下方へ徐々に傾斜し、前方端から後方側に向かって上方へ徐々に傾斜するように形成されているので、大流量の主流Mを形成することができる。また、この主流Mの一部M1が凹部20の底面36の後側底面42に衝突し、この衝突した主流の一部M1が導入管路32内の前方領域に向けて流れる。特に、底面36の後側底面42は、内側に向けて下方に傾斜するように形成されているため、この後側底面42に衝突した主流の一部の流れM1を導入管路32の前側領域に向けてスムーズに導くことができる。また、導入管路32内の後方領域には、洗浄水の主流の他の一部の流れM2が流入する。
一方、第2吐水口24から吐水された洗浄水は、旋回しながらボウル部8を落下し、汚物受け面16の後方領域を洗浄する。さらに、図14〜図16に示すように、第2吐水口24から後方側汚物受け面16aの中央部C1付近に吐水された洗浄水の大半の流れ(主流でもある)mは、後方側汚物受け面16aに沿って凹部20の後方側を通過し、凹部20の側方側(凹部20を前方側から見て左側)へ旋回し、凹部20内に向かって横方向の流れを形成する。
また、図14に示すように、第2吐水口24から吐水された洗浄水の一部m1は、ボウル部8の前方側から凹部20に主流Mとして流入する第1吐水口22からの洗浄水に合流し、主流Mと共に前方側から凹部20に流入する。
さらに、凹部20内に流入する洗浄水の横方向の流れ(主流でもある)mは、凹部20の左側壁面38aの上方付近から左側壁面38aに沿って前側底面40に潜り込む。この凹部20内に潜り込んだ洗浄水の流れmは、凹部20の前側底面40から右側壁面38bに沿って上方に旋回し、上下方向に溜水を効果的に攪拌させる流れを形成するようになっている。そして、この第2吐水口24からの洗浄水の流れmは、第1吐水口22から吐水されて前方側から凹部20に流入する大流量の主流Mに合流する。このとき、第2吐水口24から吐水された洗浄水の流れmは、前側底面40に衝突して上昇し、その上方を流れる主流M1,M2と混合される。これにより、汚物が効果的に攪拌され、導入管路32内にスムーズに流入することになる。
上述した本発明の一実施形態による水洗大便器1によれば、ボウル部8の汚物受け面16が、ボウル部8の左右方向の中央軸線B1,B2,B3を中心とした左側汚物受け面44と右側汚物受け面46とによって形成されており、ボウル部8の前方側領域において、左側汚物受け面44と右側汚物受け面46は、第1吐水口22から吐水された洗浄水がボウル部8の前方側から凹部20に流入する主流Mを形成するように互いに異なる形状で形成されているため、ボウル部8の前方側から凹部20に流入して排水管路12の入口32aへと流れる主流の流量を増やすことができる。したがって、ボウル部8に汚物が残存することなく十分に洗い流すことができ、ボウル部8内の汚物を排水管路12内へと効率よく排出して、汚物排出性能を向上させることができる。
また、本実施形態による水洗大便器1によれば、第1吐水口22が設けられていない側の右側汚物受け面46が、第1吐水口22が設けられている側の左側汚物受け面44よりも低い高さ位置に形成されているため、ボウル部8の前方側を通過した洗浄水が凹部20に流入して排水管路12の入口32aへ向けて斜めに流れる主流Mの流量を増やすことができる。したがって、ボウル部8内の汚物を排水管路12内へと効率よく排出することができ、汚物排出性能を向上させることができる。
さらに、本実施形態による水洗大便器1によれば、右側汚物受け面46と凹部20との接合部P1における曲率半径ρ1が、左側汚物受け面44と凹部20との接合部P2における曲率半径ρ2よりも大きく形成されているため、ボウル部8の前方側を通過した洗浄水が凹部20に流入して排水管路12の入口32aへ向けて斜めに流れる主流Mの流量を増やすことができる。したがって、ボウル部8内の汚物を排水管路12内へと効率よく排出することができ、汚物排出性能を向上させることができる。
また、本実施形態による水洗大便器1によれば、汚物受け面16が、その前後方向に沿った中央領域において、リム部18からほぼ等距離にある線L1,L2に沿って、ボウル部8の前方端領域に向かって下方へ徐々に傾斜するように形成されているため、ボウル部に汚物が残存することなく十分に洗い流すことができ、ボウル部8の前方側から凹部20に流入して排水管路12の入口32aへと流れる主流の流量を増やすことができる。したがって、ボウル部8内の汚物を排水管路12内へと効率よく排出することができ、汚物排出性能を向上させることができる。
さらに、本実施形態による水洗大便器1によれば、第1吐水口22が、ボウル部8の左右方向の左側に位置すると共にボウル部8の前方へ向けて洗浄水を吐水し、リム部18の内周面18aに沿って旋回する旋回流を形成するようになっている。一方、第2吐水口24は、ボウル部8の左右方向の右側に位置すると共に、リム部18の内周面18aに洗浄水を吐水して第1リム吐水口22による旋回流と同一方向の旋回流を形成するようになっている。これにより、ボウル部8に汚物が残存することなく十分に洗い流すことができ、ボウル部8の前方側から凹部20に流入して排水管路12の入口32aへと流れる主流Mの流量を増やすことができる。したがって、ボウル部8内の汚物を排水管路12内へと効率よく排出することができ、汚物排出性能を向上させることができる。
また、本実施形態による水洗大便器1によれば、第2吐水口24から吐水された洗浄水がボウル部8の側方側より凹部20に流入し、第1吐水口22により形成される主流Mの下方位置に横方向から合流するため、凹部20内で上下方向に攪拌する流れmを効果的に発生させることができる。したがって、ボウル部8の前方側から排水管路12の入口32aへと流れる主流Mと相俟って、ボウル部8内の汚物を排水管路12内へと効率よく排出することができ、汚物排出性能を向上させることができる。
また、本実施形態による水洗大便器1によれば、ボウル部8の汚物受け面16が、第2吐水口24の下流付近における後方側領域に棚状に形成された後方側汚物受け面16bを備えており、第2吐水口24から吐水された洗浄水が後方側汚物受け面16b上を流れることにより凹部20の前方側領域へ導くことができるため、凹部20内で上下方向に攪拌する流れをより効果的に発生させることができる。したがって、ボウル部8の前方側から排水管路12の入口32aへと流れる主流Mと相俟って、ボウル部8内の汚物を排水管路12内へと効率よく排出することができ、汚物排出性能を向上させることができる。
なお、上述した本実施形態による水洗大便器1においては、例として、洗い落し式の水洗大便器について説明したが、サイホン作用を利用してボウル部内の汚物を吸い込んで排水トラップ管路から一気に外部に排出する、いわゆる、サイホン式の水洗大便器であってもよい。
また、上述した本実施形態による水洗大便器1においては、ボウル部8のリム部18の内周面の前方から見て左側の中央部の少し後方側に、洗浄水を吐水する第1吐水口22が形成され、前方から見て右側後方側(下流側)に、第2吐水口24が形成されている形態について説明したが、第1吐水口22と第2吐水口24の配置については、ボウル部8の左右方向の各中央軸線B1,B2,B3に対して左右方向に入れ換えてもよく、この場合、左側汚物受け面44を右側汚物受け面46よりも低い高さ位置に設定し、右側汚物受け面46と凹部20との接合部P1における曲率半径ρ1を左側汚物受け面44と凹部20との接合部P2における曲率半ρ2よりも小さく設定すればよい。
1 水洗大便器
2 便器本体
4 貯水タンク
6 便器本体のスカート部
8 便器本体のボウル部
10 共通通水路
12 排水管路
14 排水弁
16 汚物受け面
16a 後方側汚物受け面
16b 前方側汚物受け面
18 リム部
18a 内周面
20 凹部
22 第1吐水口(第1リム吐水部)
24 第2吐水口(第2リム吐水部)
26 第1通水路
28 第2通水路
30 導水路
32 導入管路
32a 入口
34 排水トラップ管路
34a 上昇管路
34b 下降管路
36 底面
38 壁面
38a 左側壁面
38b 右側壁面
40 前側底面
42 後側底面
42a 下端
44 左側汚物受け面(第1の汚物受け面)
46 右側汚物受け面(第2の汚物受け面)
A1 凹部の前側底面の面積
A2 溜水面の面積
B1 ボウル部の左右方向の中央軸線(ボウル部の左右方向の中央軸)
B2 ボウル部の左右方向の中央軸線(ボウル部の左右方向の中央軸)
B3 ボウル部の左右方向の中央軸線(ボウル部の左右方向の中央軸)
C1 後方側汚物受け面の中央部
D1 第1吐水口の開口断面
D2 第2吐水口の開口断面
h1 第1吐水口の開口断面の最大の縦寸法
h2 第2吐水口の開口断面の最大の縦寸法
L 後方側汚物受け面の中央部の前後方向の幅
L1 汚物受け面の前後方向に沿った中央領域におけるリム部からほぼ等距離にある線
L2 汚物受け面の前後方向に沿った中央領域におけるリム部からほぼ等距離にある線
M 第1吐水口から吐水された洗浄水の主流
M1 第1吐水口から吐水された洗浄水の主流の一部
M2 第1吐水口から吐水された洗浄水の主流の他の一部
m 第2吐水口から吐水された洗浄水の主流
m1 第2吐水口から吐水された洗浄水の一部
P1 右側汚物受け面と凹部との接合部
P2 左側汚物受け面と凹部との接合部
S 溜水面
W 溜水水位
w1 第1吐水口の開口断面の最大の幅寸法
w2 第2吐水口の開口断面の最大の幅寸法
ρ1 右側汚物受け面と凹部との接合部における曲率半径
ρ2 左側汚物受け面と凹部との接合部における曲率半径
上述した目的を達成するために、本発明は、給水源から供給される洗浄水により便器を洗浄して汚物を排出する水洗大便器であって、
ボウル形状の汚物受け面と、上縁に位置するリム部と、上記汚物受け面の下方に形成された凹部と、を備え、この凹部が溜水水位より下方に位置する底面と、この底面から上方に延びた壁面と、を備えたボウル部と、上記リム部の上記ボウル部の前方に向けて吐水し、内部空間に露出する内周面に沿って洗浄水を吐水するリム吐水部と、上記凹部にその入口が接続され汚物を排出する排水管路と、を有し、上記ボウル部の汚物受け面は、上記凹部の壁面の上端に接続され、上方に凸形状に形成された接合部を備え、上記ボウル部の左右方向の中央軸を中心に左側汚物受け面と右側汚物受け面とによって形成され、上記リム吐水部は、上記左側汚物受け面又は上記右側汚物受け面の一方側の第1の汚物受け面側に設けられており、少なくとも上記ボウル部の前方側領域において、上記接合部は、上記第1の汚物受け面に設けられた第1接合部と、上記左側汚物受け面又は上記右側汚物受け面の他方側の第2の汚物受け面に設けられた第2接合部と、を備えており、上記第2接合部が接続される上記凹部の壁面の上端位置は、正面断面視において、上記第1接合部が接続される上記凹部の壁面の上端位置よりも低い位置に設定されていることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、ボウル部の汚物受け面が、ボウル部の左右方向の中央軸を中心とした左側汚物受け面と右側汚物受け面とによって形成されており、ボウル部の前方側領域において、左側汚物受け面と右側汚物受け面は、リム吐水部から吐水された洗浄水がボウル部の前方側から凹部に流入する主流を形成するように互いに異なる形状で形成されているため、ボウル部の前方側から凹部に流入して排水管路の入口へと流れる主流の流量を増やすことができる。したがって、ボウル部に汚物が残存することなく十分に洗い流すことができ、ボウル部内の汚物を排水管路内へと効率よく排出して、汚物排出性能を向上させることができる。
本発明において、好ましくは、上記第2の汚物受け面の第2接合部における曲率半径は、上記第1の汚物受け面の第1接合部における曲率半径よりも大きく形成されている。
このように構成された本発明においては、ボウル部の前方側を通過した洗浄水が凹部に流入して排水管路の入口へ向けて斜めに流れる主流の流量を増やすことができる。したがって、ボウル部内の汚物を排水管路内へと効率よく排出することができ、汚物排出性能を向上させることができる。
本発明において、好ましくは、上記第2の汚物受け面の第2接合部は、正面断面視において、上記第1の汚物受け面の第1接合部よりも表面積が大きい
このように形成された本発明においては、ボウル部に汚物が残存することなく十分に洗い流すことができ、ボウル部の前方側から凹部に流入して排水管路の入口へと流れる主流の流量を増やすことができる。したがって、ボウル部内の汚物を排水管路内へと効率よく排出することができ、汚物排出性能を向上させることができる。
本発明において、好ましくは、上記リム吐水部は、上記ボウル部の左右方向の一方側に位置すると共に上記ボウル部の前方へ向けて洗浄水を吐水し、上記リム部の内周面に沿って旋回する旋回流を形成する第1リム吐水部と、上記ボウル部の左右方向の他方側に位置すると共に、上記リム部の内周面に洗浄水を吐水して一方側に洗浄水を吐水する第2リム吐水部と、を備え、この第2リム吐水部は、上記ボウル部の後方側領域に設けられている。
このように構成された本発明においては、ボウル部に汚物が残存することなく十分に洗い流すことができ、ボウル部の前方側から凹部に流入して排水管路の入口へと流れる主流の流量を増やすことができる。したがって、ボウル部内の汚物を排水管路内へと効率よく排出することができ、汚物排出性能を向上させることができる。
本発明において、好ましくは、上記ボウル部の後方側領域における上記第2の汚物受け面の第2接合部は、上記ボウル部の前方側領域における上記第2の汚物受け面の第2接合部よりも高い位置に形成されている。
このように構成された本発明においては、凹部内で上下方向に攪拌する流れを効果的に発生させることができる。したがって、ボウル部の前方側から排水管路の入口へと流れる主流と相俟って、ボウル部内の汚物を排水管路内へと効率よく排出することができ、汚物排出性能を向上させることができる。

Claims (7)

  1. 給水源から供給される洗浄水により便器を洗浄して汚物を排出する水洗大便器であって、
    ボウル形状の汚物受け面と、上縁に位置するリム部と、上記汚物受け面の下方に形成された凹部と、を備え、この凹部が溜水水位より下方に位置する底面と、この底面と上記汚物受け面の下縁部とを接続する壁面と、を備えたボウル部と、
    上記リム部の上記ボウル部の内部空間に露出する内周面に沿って洗浄水を吐水し旋回する旋回流を形成するリム吐水部と、
    上記凹部にその入口が接続され汚物を排出する排水管路と、を有し、
    上記ボウル部の汚物受け面は、上記ボウル部の左右方向の中央軸を中心に左側汚物受け面と右側汚物受け面とによって形成され、上記ボウル部の前方側領域において、上記左側汚物受け面と上記右側汚物受け面は、上記リム吐水部から吐水された洗浄水が上記ボウル部の前方側から上記凹部に流入する主流を形成するように互いに異なる形状で形成されていることを特徴とする水洗大便器。
  2. 上記汚物受け面の上記左側汚物受け面又は上記右側汚物受け面の一方は、上記リム吐水部が設けられている側の第1の汚物受け面であり、上記左側汚物受け面又は上記右側汚物受け面の他方は、上記リム吐水部が設けられていない側の第2の汚物受け面であり、この第2の汚物受け面は、上記第1の汚物受け面よりも低い高さ位置に形成されている請求項1記載の水洗大便器。
  3. 上記第1の汚物受け面及び上記第2の汚物受け面は、上記凹部にそれぞれ接合されており、上記第2の汚物受け面と上記凹部との接合部における曲率半径は、上記第1の汚物受け面と上記凹部との接合部における曲率半径よりも大きく形成されている請求項2記載の水洗大便器。
  4. 上記汚物受け面は、その前後方向に沿った中央領域において、上記リム部からほぼ等距離にある線に沿って、上記ボウル部の前方側に向かって下方へ徐々に傾斜するように形成されている請求項1乃至3の何れか1項に記載の水洗大便器。
  5. 上記リム吐水部は、上記ボウル部の左右方向の一方側に位置すると共に上記ボウル部の前方へ向けて洗浄水を吐水し、上記リム部の内周面に沿って旋回する旋回流を形成する第1リム吐水部と、上記ボウル部の左右方向の他方側に位置すると共に、上記リム部の内周面に洗浄水を吐水して上記第1リム吐水部による旋回流と同一方向の旋回流を形成する第2リム吐水部と、を備えている請求項1乃至4の何れか1項に記載の水洗大便器。
  6. 上記第1リム吐水部及び上記第2リム吐水部は、この第2リム吐水部から吐水された洗浄水が上記ボウル部の側方側より上記凹部に流入し、上記第1リム吐水部により形成される主流の下方位置に横方向から合流するように構成されている請求項5記載の水洗大便器。
  7. 上記ボウル部の汚物受け面は、上記第2リム吐水部の下流付近における後方側領域に棚状に形成された後方側汚物受け面を備え、上記第2リム吐水部から吐水された洗浄水が上記後方側汚物受け面上を流れることにより上記凹部の前方側領域へ導かれるように構成されている請求項6記載の水洗大便器。
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