JP6726434B2 - 道路勾配推定装置、及び、車両の走行制御装置 - Google Patents

道路勾配推定装置、及び、車両の走行制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、車輪速の値から車両の前後加速度を検出して道路勾配を推定する道路勾配推定装置、及び、車両の走行制御装置に関する。
近年、ミリ波レーダ、赤外線レーザレーダ、ステレオカメラや単眼カメラ等を用いて自車両前方の走行環境(先行車、障害物等)を認識して自車両の走行制御を行う技術が種々提案され、実用化されている。例えば、特開2014−152801号公報(以下、特許文献1)では、自車両前方に先行車を捕捉していない場合は、ドライバが設定した車速(セット車速)を目標車速として定速走行し、先行車を捕捉した場合は、この先行車の車速がセット車速以下のときは、先行車に対して、ドライバが選択した所定の車間距離で追従する追従走行制御が行われる車間距離制御付クルーズコントロール(ACC:Adaptive Cruise Control)装置の技術が開示されている。このACC装置では、自車速と目標車速との差分に応じ、走行抵抗や道路勾配を考慮して目標加速度を設定し、必要に応じて、エンジン制御或いはブレーキ制御を行って自車速を目標車速に収束させるようになっている。
特開2014−152801号公報
ところで、上述の特許文献1に開示されるようなACC装置では、目標加速度を設定する際に用いられる道路勾配の値は、例えば、前後加速度センサで検出される前後加速度と車輪速センサで検出される前後加速度の差から算出することができる。しかしながら、雪道など低μ路を走行すると、加減速中にスリップしてしまう場合があり、スリップによりタイヤが空転することで、車輪速センサで検出される前後加速度は、実際の前後加速度よりも大きな値となり、道路勾配の推定を精度良くできないという課題がある。道路勾配の推定が精度良く行えないと、例えば、スリップが生じて道路勾配推定値が誤って下りの値となり、下り勾配による加速を抑えようと減速し、そのまま減速していくと、やがて、タイヤがグリップするが、今度は、車輪速センサからの前後加速度と前後加速度センサからの前後加速度の乖離が逆方向で発生し、道路勾配推定値が上りの値となり、上り勾配に応じた強めの加速をしてしまい、これを繰り返して目標速度に適切に素早く収束させることができなくなる虞がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、たとえ、タイヤがスリップしても道路勾配を精度良く推定し、該道路勾配推定値を用いて適切に素早く目標速度に収束することができる道路勾配推定装置、及び、車両の走行制御装置を提供することを目的としている。
本発明の道路勾配推定装置の一態様は、駆動輪の車輪速度に基づいて車両の加速度を第1の加速度として算出する第1の加速度算出手段と、上記車両の制駆動手段の作動状態から推定される車両の加速度を第2の加速度として算出する第2の加速度算出手段と、実際に車両に生じている加速度を第3の加速度として検出する第3の加速度検出手段と、上記第1の加速度に基づいて第1のジャークを算出する第1のジャーク算出手段と、上記第2の加速度に基づいて第2のジャークを算出する第2のジャーク算出手段と、上記第1のジャーク、上記第2のジャークに対する上記第1のジャークの比、及び上記第1の加速度と上記第3の加速度との差の絶対値に基づいて、車輪のスリップを判定するスリップ判定手段と、上記スリップ判定手段で、車輪のスリップを判定した場合は、上記第1の加速度を上限値又は下限値で制限処理し、該上限値又は下限値で制限処理した第1の加速度と上記第3の加速度を基に道路勾配を推定する道路勾配推定値算出手段とを備えた。
また、本発明の車両の走行制御装置の一態様は、ドライバの設定と車両の走行状態に基づいて目標加速度を算出し、該目標加速度に基づいて走行制御する車両の走行制御装置において、道路勾配を推定する上記請求項1記載の道路勾配推定装置を備え、上記走行制御の要求駆動力を、上記道路勾配の推定値及び上記目標加速度に基づいて算出する。
本発明による道路勾配推定装置、及び、車両の走行制御装置によれば、たとえ、タイヤがスリップしても道路勾配を精度良く推定し、該道路勾配推定値を用いて適切に素早く目標速度に収束することが可能となる。
本発明の実施の第1形態に係る走行制御装置を搭載する車両の概略図である。 本発明の実施の第1形態に係るアダプティブコントロールのフローチャートである。 本発明の実施の第1形態に係る道路勾配推定値算出プログラムのフローチャートである。 図3から続くフローチャートである。 本発明の実施の第1形態に係る加速度の上限値と下限値による制限処理の説明図である。 本発明の実施の第1形態に係る道路勾配推定値のフィルタ処理の説明図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1において、符号1は自動車等の車両(自車両)を示し、この車両1には、走行制御装置として、ACC装置2が搭載されている。
このACC装置2は、例えば、カメラ3と、画像認識装置4と、走行制御ユニット5と、を一体的に備えたカメラアセンブリ2aを中心として主要部が構成されている。そして、このカメラアセンブリ2aの走行制御ユニット5には、エンジン制御装置7、ブレーキ制御装置8、トランスミッション制御装置9等の各種車載制御装置が相互通信可能に接続されている。
カメラ3は、例えば、ステレオカメラであり、左右1組のカメラで構成されており、この1組のカメラは、それぞれ車室内の天井前方に一定の間隔を持って取り付けられ、車外の対象を異なる視点からステレオ撮像し、撮像した画像情報を画像認識装置4に出力する。
画像認識装置4は、カメラ3からの画像情報に基づいて自車両1前方の立体物データや白線データ等の前方情報を認識し、これら認識情報等に基づいて自車走行路を推定する。更に、画像認識装置4は、認識した立体物データ等に基づいて自車走行路上の先行車検出を行う。
ここで、画像認識装置4は、カメラ3からの画像情報の処理を、例えば以下のように行う。先ず、カメラ3で自車進行方向を撮像した1組のステレオ画像対に対し、対応する位置のずれ量から距離情報を生成する。そして、この距離情報に対して周知のグルーピング処理を行い、グルーピング処理した距離情報を予め記憶しておいた三次元的な道路形状データや立体物データ等と比較することにより、白線データ、道路に沿って存在するガードレール、縁石等の側壁データ、車両等の立体物データ等を抽出する。また、画像認識装置4は、白線データや側壁データ等に基づいて自車走行路を推定し、自車走行路上に存在する立体物であって、自車両1と略同じ方向に所定の速度で移動するものを先行車として抽出する。そして、先行車を検出した場合には、その先行車情報として、先行車距離(車間距離)Df、先行車速度Vf、先行車加速度af等を演算する。なお、先行車の中で、特に速度Vfが所定値以下(例えば、4Km/h以下)で、且つ、加速していないものは、略停止状態の先行車として認識される。
走行制御ユニット5には、車輪速センサ21から各車輪の車輪速(左前輪車輪速ωfl、右前輪車輪速ωfr、左後輪車輪速ωrl、右後輪車輪速ωrr)、第3の加速度検出手段としての前後加速度センサ22から第3の加速度として前後加速度Gxsが入力される。尚、本実施の形態では、自車両1は、全輪駆動車であり、従って、駆動輪の車輪速度は、例えば、全車輪速度の平均(=(ωfl+ωfr+ωrl+ωrr)/4)により算出され、この駆動輪の車輪速度の時間に対する変化を算出することにより第1の加速度Gxwが算出される。従って、走行制御ユニット5は、第1の加速度算出手段としての機能を有している。また、車両速度Vとしては、この全車輪速度の平均が用いられている。
更に、走行制御ユニット5には、例えば、クルーズコントロール用スイッチ23を通じてドライバの各種設定情報が介して入力される。本実施の形態において、クルーズコントロール用スイッチ23は、例えば、ステアリングに配置されたプッシュスイッチ及びトグルスイッチ等からなる操作スイッチであり、ACCの作動をON/OFFするメインスイッチであるクルーズスイッチ、ACCを解除するためのキャンセルスイッチ、その時の自車両1の速度をセット車速Vsetとして設定するためのセットスイッチ、先行車と自車両との車間距離のモードを設定するための車間距離設定スイッチ、前回の記憶してあるセット車速Vsetを再セットするためのリジュームスイッチ等を有している。尚、本実施の形態において、車間距離のモードとしては「長」、「中」、「短」の何れかが設定され、走行制御ユニット5は、例えば、自車速Vに応じて、モード毎に異なる追従目標距離Dtrgを設定する。
そして、クルーズコントロール用スイッチ23のクルーズスイッチがオンされ、セットスイッチ等を通じてドライバが希望するセット車速Vsetが設定されるとともに、車間距離設定スイッチを通じて追従目標距離Dtrgの設定のためのモードが設定されると、走行制御ユニット5は、ACCを実行する。
この走行制御ユニット5で実行されるACCを、図2のアダプティブクルーズコントロールのフローチャートで説明する。
まず、ステップ(以下、「S」と略称)101で、目標加速度atを算出する。走行制御ユニット5は、画像認識装置4で先行車が検出されていない場合には、自車速Vをセット車速Vsetに収束させる定速走行制御を行う。また、走行制御ユニット5は、定速走行制御中に画像認識装置4にて先行車を認識した場合には、当該先行車との車間距離Dを追従目標距離Dtrgに収束させる追従走行制御(追従停止、追従発進も含む)を行う。
すなわち、定速走行制御が開始されると、走行制御ユニット5は、自車速Vをセット車速Vsetに収束させるための目標加速度a1を演算する。
具体的に説明すると、走行制御ユニット5は、例えば、自車速Vとセット車速Vsetとの車速偏差Vsrel(=Vset−V)を演算し、予め実験、計算等により設定しておいたマップ等を参照することにより、車速偏差Vsrelと自車速Vとに応じた目標加速度a1を演算する。尚、例えば、車速偏差Vsrelが正値である場合、目標加速度a1は、自車速Vに応じた上限値の範囲内において、車速偏差Vsrelが大きくなるほど大きな値が設定される。一方、例えば、車速偏差Vsrelが負値である場合、目標加速度a1は、自車速Vに応じた下限値の範囲内において、速度偏差Vsrelが小さくなるほど小さな値が設定される(車速偏差Vsrelが負側に大きくなるほど減速側に大きな値が設定される)。
また、定速走行制御中から追従走行制御に移行すると、走行制御ユニット5は、上述の目標加速度a1に加え、車間距離Dを追従目標距離Dtrgに収束させるための目標加速度a2を演算する。
具体的に説明すると、走行制御ユニット5には、例えば、車間距離のモード「短」及び「長」に対応する追従目標距離Dtrg設定用のマップが予め実験、計算等により設定されて格納されている。そして、走行制御ユニット5は、モードが「短」或いは「長」である場合には該当するマップを用いて自車速Vに応じた追従目標距離Dtrgを設定し、モードが「中」の場合にはモードが「短」及び「長」のときにそれぞれ演算される値の中間値を追従目標距離Dtrgとして設定する。また、走行制御ユニット5は、例えば、追従目標距離Dtrgと車間距離Dとの距離偏差ΔD(=Dtrg−D)を演算するとともに、先行車速度Vfと自車速Vとの相対速度Vfrel(=Vf−V)を演算し、これらをパラメータとして予め設定されたマップ等を参照して目標加速度a2を演算する。そして、走行制御ユニット5は、定速走行制御時においては目標加速度a1を目標加速度atとして設定し、追従走行制御時においては目標加速度a1,a2のうちの何れか小値を目標加速度atとして設定する。
次いで、S102に進むと、後述する図3、4の道路勾配推定値算出プログラムにより推定される道路勾配推定値θを読み込む。
そして、S103に進み、走行制御ユニット5は、要求制駆動力Fdemandを、例えば、以下の(1)式により算出する。
Fdemand=m・(at+g・sinθ) …(1)
ここで、mは車両質量、gは重力加速度、θは道路勾配推定値(下り勾配を「−」符号とする)である。
走行制御ユニット5は、上述の(1)式により要求制駆動力Fdemandを算出すると、例えば、要求制駆動力Fdemandが、予め設定しておいた加速度以上の場合には、予め実験、計算等により設定しておいたFdemandのマップを参照し、要求駆動力を求め、制駆動手段としてのエンジン制御装置7に出力する。そして、走行制御ユニット5は、エンジン制御装置7を通じて電子制御スロットル弁7aの開度制御(エンジンの出力制御)を行うことにより、目標加速度atに応じた加速度を発生させる。すなわち、エンジン制御装置7には、例えば、トランスミッション制御装置9から現在の主変速ギヤ比itm等が入力され、目標加速度at、主変速ギヤ比itm等に基づき、予め設定されたマップ等を参照して目標スロットル開度を演算し、演算した目標スロットル開度に基づくスロットル弁7aの開度制御を通じてエンジンの出力制御を行う。
また、走行制御ユニット5は、要求制駆動力Fdemandが、エンジンの出力制御のみでは十分な負の加速度(減速度)が得られない(エンジンブレーキでは減速度が不足する)と判断した場合に、制駆動手段としてのブレーキ制御装置8を通じてブレーキ駆動部8aからのブレーキホイールシリンダ液圧制御(ブレーキの自動介入制御)を行うことにより目標加速度atに応じた制動力を発生させる。
また、このようなACCの実行中において、トランスミッション制御装置9は、基本的には、例えば、自車速Vとエンジンのスロットル開度とに基づき、予め設定された基本変速マップ等を参照して自動変速機(図示せず)の主変速ギヤ比itmを制御する。その一方で、トランスミッション制御装置9には勾配路走行時用の変速マップ等が予め設定されて格納されており、トランスミッション制御装置9は、例えば、道路勾配推定値θに基づいて自車走行路が所定以上の勾配路(登り勾配路、或いは、下り勾配路)であることを判定したとき、勾配路用の変速マップ等を参照して、主変速ギヤ比itmを適宜、基本変速マップ等で設定される主変速ギヤ比よりも低速側へと強制的にダウンシフトさせる。
次に、上述のS102で説明した道路勾配推定値算出プログラムについて、図3、4で説明する。
まず、S201では、駆動輪の車輪速度に基づき第1の加速度Gxwを算出する。尚、前述したように、本実施の形態では、自車両1は、全輪駆動車であり、従って、駆動輪の車輪速度は、例えば、全車輪速度の平均(=(ωfl+ωfr+ωrl+ωrr)/4)により算出され、この駆動輪の車輪速度の時間に対する変化を算出することにより第1の加速度Gxwが算出される。
次いで、S202に進み、第1の加速度Gxwが加速状態(Gxw≧0)か減速状態(Gxw<0)か判定する。
S202の判定の結果、Gxw≧0と判定されると、S203に進み、エンジントルクを基に第2の加速度Gxtを算出する。この第2の加速度Gxtは、例えば、以下の(2)式により算出される。
Gxt=(Te・t・itm・if/Rt・η−Fresist)/ …(2)
ここで、Teは推定エンジントルクであり、例えば、予め実験、計算等により設定しておいた、エンジン回転数−スロットル開度に基づくエンジン特性図から求められる。また、tはトルクコンバータのトルコントルク比であり、例えば、予め実験、計算等により設定しておいたエンジン回転数とタービン回転数の比に基づく特性図から求められる。更に、ifはファイナルギヤ比、Rtはタイヤ半径、ηはパワートレイン伝達効率である。また、Fresistは回転体の転がり抵抗を含む走行抵抗であり、予め実験、計算等により設定しておいた車速Vに応じた関数で設定されるものである。
次に、S204に進み、第1の加速度Gxwの時間的な変化量を算出し、第1の加加速度(ジャーク)Jxwを算出し、第2の加速度Gxtの時間的な変化量を算出し、第2の加加速度(ジャーク)Jxtを算出する。
次いで、S205に進み、第2のジャークJxtに対する第1のジャークJxwの比(Jxw/Jxt)が、予め実験、計算等により設定しておいた閾値C1以上となった否か判定する。
そして、S205の判定の結果、Jxw/Jxt≧C1となって、第1のジャークJxwと第2のジャークJxtとが大きくずれていると判定した場合は、S206に進む。
S206では、第1のジャークJxwが、予め実験、計算等により設定しておいた閾値C2以上(Jxw≧C2)であり、第1のジャークJxwが大きな値となって、精度良く判定可能か否か判定する。
S206の判定の結果、Jxw≧C2であり、精度良く判定可能と判定された場合は、S207に進み、第1の加速度と第3の加速度の差の絶対値|Gxw−Gxs|が、予め実験、計算等により設定しておいた閾値C3以上(|Gxw−Gxs|≧C3)か否か判定する。
S207の判定の結果、|Gxw−Gxs|≧C3の場合は、S208に進み、加速中のスリップ状態にあると判定し、S209に進み、第1の加速度Gxwの上限値を、予め実験、計算等により設定しておいた値で制限処理する。具体的には、図5のt1の時間に示すように、上限値Gxmaxで制限する。
次いで、S210に進み、道路勾配推定値θを出力するフィルタの時定数Tを変更する。例えば、本実施の形態では、推定した道路勾配推定値θを、一次遅れフィルタ処理して出力しており、このフィルタの時定数Tを現在の値よりも大きな値に変更し、道路勾配推定値θの変化量を抑えてずれ幅を小さくするようになっている(図6参照)。
その後、S211に進み、道路勾配推定値θを、例えば、以下の(3)式により算出し、フィルタ処理して出力し、プログラムを抜ける。
θ=sin−1((Gxs−Gxw)/g) …(3)
尚、前述のS205で、Jxw/Jxt<C1であり、第1のジャークJxwと第2のジャークJxtとのずれが小さいと判定した場合、或いは、S206で、Jxw<C2であり、第1のジャークJxwが小さすぎて精度良い判定が行えないと判定した場合、或いは、S207で、|Gxw−Gxs|<C3であり、第1の加速度Gxwと第3の加速度Gxsの差が小さいと判定した場合は、S211にジャンプし、例えば、前述の(3)式により道路勾配推定値θを算出し、フィルタ処理して出力し、プログラムを抜ける。
一方、前述のS202で、Gxw<0と判定された場合は、S212に進み、ブレーキ制御装置8がブレーキ駆動部8aに指示するホイールシリンダ液圧を基に、予め実験、計算等により設定しておいたマップを参照して、負の加速度(減速度)を第2の加速度Gxcとして算出する。
次に、S213に進み、第1の加速度Gxwの時間的な変化量を算出し、第1の加加速度(ジャーク)Jxwを算出し、第2の加速度Gxcの時間的な変化量を算出し、第2の加加速度(ジャーク)Jxcを算出する。
次いで、S214に進み、第1の加速度と第3の加速度の差の絶対値|Gxw−Gxs|が、予め実験、計算等により設定しておいた閾値C4以上(|Gxw−Gxs|≧C4)か否か判定する。
S214の判定の結果、|Gxw−Gxs|≧C4で、第1の加速度Gxwと第3の加速度Gxsの差が大きいと判定した場合は、S215に進み、第1のジャークJxwが、予め実験、計算等により設定しておいた閾値C5以下(Jxw≦C5:JxwとC5は、共に「−」の値)であり、第1のジャークJxwの絶対値が大きな値となって、精度良く判定可能か否か判定する。
S215の判定の結果、Jxw≦C5と判定された場合は、S216に進み、第1のジャークJxwは前回値以下、すなわち、減速が強まる方向にあるか否か判定する。
S216の判定の結果、第1のジャークJxwは前回値以下で、減速が強まる方向にあると判定した場合は、S217に進み、ホイールシリンダ液圧が「0」か否か判定される。
このS216の判定の結果、ホイールシリンダ液圧が「0」であり、ブレーキ制御装置8が作動していないにも係わらず、上述のS214、S215、S216の判定が全て成立する場合は、S218に進み、減速中のスリップ状態にあると判定し、S220に進み、第1の加速度Gxwの下限値を、予め実験、計算等により設定しておいた値で制限処理する。具体的には、図5のt2の時間に示すように、下限値Gxminで制限する。
その後、前述のS210に進み、道路勾配推定値θを出力するフィルタの時定数Tを変更し、S211に進んで、道路勾配推定値θを、例えば、前述の(3)式により算出し、フィルタ処理して出力し、プログラムを抜ける。
一方、前述のS217で、ホイールシリンダ液圧が「0」ではなく、ブレーキ力が付加されていると判定した場合は、S219に進み、第2のジャークJxcに対する第1のジャークJxwの比(Jxw/Jxc)が、予め実験、計算等により設定しておいた閾値C6以上となった否か判定する。
そして、S219の判定の結果、Jxw/Jxc≧C6となって、第1のジャークJxwと第2のジャークJxcとが大きくずれていると判定した場合に、前述のS218に進み、減速中のスリップ状態にあると判定し、S220に進み、第1の加速度Gxwの下限値を、予め実験、計算等により設定しておいた値で制限処理する。そして、前述のS210に進み、道路勾配推定値θを出力するフィルタの時定数Tを変更し、S211に進んで、道路勾配推定値θを、例えば、前述の(3)式により算出し、フィルタ処理して出力し、プログラムを抜ける。
尚、前述のS214で、|Gxw−Gxs|<C4であり、第1の加速度Gxwと第3の加速度Gxsの差が小さいと判定した場合、或いは、S215で、Jxw>C5であり、第1のジャークJxwの絶対値が小さすぎて精度良い判定が行えないと判定した場合、或いは、S216で、第1のジャークJxwは前回値より大きく、減速が継続しないと判定された場合、或いは、S219で、Jxw/Jxc<C6であり、第1のジャークJxwと第2のジャークJxcとのずれが小さいと判定した場合は、S211にジャンプし、例えば、前述の(3)式により道路勾配推定値θを算出し、フィルタ処理して出力し、プログラムを抜ける。
このように、本実施の形態では、走行制御ユニット5は、ドライバにより設定されたセット車速Vset、及び、先行車との車間距離Dtrgに基づいて目標加速度atを算出し、該目標加速度atを道路勾配推定値θにより補正し、加減速制御して走行制御する。ここで、走行制御ユニット5は、駆動輪の車輪速度に基づき算出した第1の加速度Gxwと、前後加速度センサ22で検出した第3の加速度としての前後加速度Gxsに加え、車両のエンジン制御装置7の作動状態から推定される加速度を第2の加速度Gxtとして算出し、或いは、車両のブレーキ制御装置8の作動状態から推定される加速度を第2の加速度Gxcとして算出する。そして、第1の加速度Gxwに基づいて第1のジャークJxwを算出し、第2の加速度(Gxt、或いは、Gxc)に基づいて第2のジャーク(Jxt、或いは、Jxc)を算出し、第1の加速度Gxwと第3の加速度Gxwの差の絶対値が予め実験、計算等により設定した閾値(C3、或いは、C4)以上の場合に、第1のジャークJxwと第2のジャーク(Jxt、或いは、Jxc)とに応じて車輪のスリップを判定し、車輪のスリップを判定した場合は、第1の加速度Gxwを制限処理し、該制限処理した第1の加速度Gxwと第3の加速度Gxwを基に道路勾配を推定する。すなわち、走行制御ユニット5は、第1の加速度算出手段、第2の加速度算出手段、第1のジャーク算出手段、第2のジャーク算出手段、スリップ判定手段、道路勾配推定値算出手段としての機能を有している。このため、走行制御ユニット5は、たとえ、タイヤがスリップしても道路勾配を精度良く推定し、該道路勾配推定値を用いて適切に素早く目標速度に収束することが可能となる。尚、本実施の形態の走行制御ユニット5が備える道路勾配の推定機能は、道路勾配推定値を利用する他の装置にも適用できることは言うまでもない。
1 自車両
2 車間距離制御付クルーズコントロール装置
3 カメラ
4 画像認識装置
5 走行制御ユニット(第1の加速度算出手段、第2の加速度算出手段、第1のジャーク算出手段、第2のジャーク算出手段、スリップ判定手段、道路勾配推定値算出手段)
7 エンジン制御装置(駆動手段)
8 ブレーキ制御装置(制動手段)
9 トランスミッション制御装置
21 車輪速センサ
22 前後加速度センサ(第3の加速度検出手段)
23 クルーズコントロール用スイッチ

Claims (4)

  1. 駆動輪の車輪速度に基づいて車両の加速度を第1の加速度として算出する第1の加速度算出手段と、
    上記車両の制駆動手段の作動状態から推定される車両の加速度を第2の加速度として算出する第2の加速度算出手段と、
    実際に車両に生じている加速度を第3の加速度として検出する第3の加速度検出手段と、
    上記第1の加速度に基づいて第1のジャークを算出する第1のジャーク算出手段と、
    上記第2の加速度に基づいて第2のジャークを算出する第2のジャーク算出手段と、
    上記第1のジャーク、上記第2のジャークに対する上記第1のジャークの比、及び上記第1の加速度と上記第3の加速度との差の絶対値に基づいて、車輪のスリップを判定するスリップ判定手段と、
    上記スリップ判定手段で、車輪のスリップを判定した場合は、上記第1の加速度を上限値又は下限値で制限処理し、該上限値又は下限値で制限処理した第1の加速度と上記第3の加速度を基に道路勾配を推定する道路勾配推定値算出手段と、
    を備えたことを特徴とする道路勾配推定装置。
  2. 上記第1の加速度が加速状態の場合、上記第2の加速度算出手段は、上記車両の制駆動手段の駆動手段の作動状態から推定される車両の加速度を上記第2の加速度として算出し、上記スリップ判定手段は、上記第2のジャークに対する上記第1のジャークの比が予め設定した閾値以上、かつ、上記第1のジャークが予め設定した閾値以上、かつ、上記第1の加速度と上記第3の加速度の差の絶対値が予め設定した閾値以上の場合に、スリップ状態であると判定し、上記制限処理は上記上限値で行うことを特徴とする請求項1記載の道路勾配推定装置。
  3. 上記第1の加速度が減速状態の場合、上記第2の加速度算出手段は、上記車両の制駆動手段の制動手段の作動状態から推定される車両の加速度を上記第2の加速度として算出し、上記スリップ判定手段は、上記第1の加速度と上記第3の加速度の差の絶対値が予め設定した閾値以上の場合に、上記第1のジャークが予め設定した閾値以下で、上記第1のジャークの絶対値が増加傾向で上記制動手段が作動している場合に、上記第2のジャークに対する上記第1のジャークの比が予め設定した閾値以上の場合に、スリップ状態であると判定し、上記制限処理は上記下限値で行うことを特徴とする請求項1記載の道路勾配推定装置。
  4. ドライバの設定と車両の走行状態に基づいて目標加速度を算出し、該目標加速度に基づいて走行制御する車両の走行制御装置において、
    道路勾配を推定する上記請求項1記載の道路勾配推定装置を備え、
    上記走行制御の要求駆動力を、上記道路勾配の推定値及び上記目標加速度に基づいて算出することを特徴とする車両の走行制御装置。
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