以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
[1.商品保管システムSの構成及び機能概要]
先ず、図1を参照して本実施形態に係る商品保管システムSの構成及び機能概要について説明する。図1は、商品保管システムSの概要構成例を示す図である。図1に示すように、商品保管システムSは、商品管理サーバSA1、保管ボックス管理サーバSA2、及びウィッシュリスト管理サーバSA3等を含んで構成される。商品管理サーバSA1は、商品の情報を管理するサーバである。保管ボックス管理サーバSA2は、商品を保管するための保管ボックスBOn(n=1,2,3・・・)の情報を管理するサーバである。ウィッシュリスト管理サーバSA3は、商品の配送に関して利用者(ユーザ)の希望条件を管理するサーバである。商品管理サーバSA1、保管ボックス管理サーバSA2、及びウィッシュリスト管理サーバSA3は、本発明のサーバ装置を構成する。なお、図1の例では、商品管理サーバSA1、保管ボックス管理サーバSA2、及びウィッシュリスト管理サーバSA3は、それぞれのハードウェアを独立させた構成としているが、一体的に構成されてもよい。
商品管理サーバSA1、保管ボックス管理サーバSA2、及びウィッシュリスト管理サーバSA3は、通信ネットワークNWを介して互いに通信可能になっている。通信ネットワークNWは、例えば、インターネット、移動体通信ネットワーク及びその無線基地局等から構成される。また、商品管理サーバSA1は、利用者により使用される利用者端末UTm(m=1,2,3・・・)との間で通信ネットワークNWを介して通信可能になっている。また、保管ボックス管理サーバSA2は、商品を配送(配達)する配送業者(例えば、配送車を運転し商品を配送するドライバー)により使用される配送業者端末DTとの間で通信ネットワークNWを介して通信可能になっている。さらに、保管ボックス管理サーバSA2は、保管ボックスBOnの扉の鍵の施解錠を制御する制御装置CO(以下、「保管ボックスBOnの制御装置CO」という)との間で通信ネットワークNWを介して通信可能になっている。
なお、保管ボックスBOnの近傍には、保管ボックスBOnの扉の鍵を解錠するためのパスワードを入力するタッチパネル等の入力部(以下、「保管ボックスBOnの入力部」という)が取り付けられている。利用者が正しいパスワードを保管ボックスBOnの入力部から入力すると、保管ボックスBOnの扉の鍵が制御装置COにより解錠されて扉が開くことになる。これにより、利用者は、保管ボックスBOnから荷物(商品)を取り出すことができる。
[1−1.商品管理サーバSA1の構成及び機能概要]
次に、図2を参照して商品管理サーバSA1の構成及び機能概要について説明する。図2(A)は、商品管理サーバSA1のハードウェア構成例を示す図である。図2(A)に示すように、商品管理サーバSA1は、通信部11、記憶部12、及びシステム制御部13等を備える。通信部11は、ネットワークNWに接続して通信を行う機能を担う。記憶部12は、例えば、ハードディスクドライブ等からなり、OS(オペレーティングシステム),サーバ用プログラム等を記憶する。また、記憶部12には、商品情報データベース(DB)121、注文情報データベース122、及び利用者情報データベース(DB)123等が構築される。
商品情報データベース121には、販売対象となる商品の商品IDに対応付けられて、商品名、商品カテゴリ、商品仕様、及び初期設定価格等が登録される。つまり、商品毎に区分されたレコードが登録される。商品IDは、商品を識別する識別情報である。上位の商品カテゴリの例として、家電、食品、飲料品、ベビー用品、薬、ファッション、書籍、雑貨、記録媒体(CDやDVDなど)、チケットなどが挙げられる。これらの上位の商品カテゴリは、さらに下位の商品カテゴリに区分されてもよい。例えば、食品の下位の商品カテゴリとして、野菜、肉、白米、菓子、スイーツ等が挙げられる。商品カテゴリによっては、時間経過とともに利用価値が低減する商品もある。特に、販売対象となる商品が食品の場合、賞味期限及び消費期限がある。初期設定価格は、最初の販売時の価格(例えば、定価)である。
注文情報データベース122には、注文IDに対応付けられて、注文(注文指示)された商品の商品ID、商品を注文した利用者のユーザID、商品名、注文日時、決済日時、決済方法、決済価格、商品受取場所、保管期限、キャンセル情報、及び再販売情報等が登録される。つまり、注文毎に区分されたレコードが登録される。注文IDは、注文事象を識別する識別情報であり、商品の注文IDともいう。ユーザIDは、利用者を識別する識別情報である。決済方法の例として、貨幣価値を有する電子バリューを用いた電子マネー決済、クレジットカードを用いたクレジット決済、所定の換算率で支払いに利用可能なポイントを用いたポイント決済、及びデビットカードを用いた即時引落決済(銀行口座からの即時引落決済)などが挙げられるが、特に限定されるものではない。決済価格は、利用者により購入された商品の購入価格である。
商品受取場所は、保管ボックスBOnが設置された場所(例えば、駅や施設)であり、例えば、その場所の名称(駅名や施設名など)で表される。保管期限は、商品が保管ボックスBOnに保管される期限であり、商品の受け取り期限でもある。販売対象となる商品が食品の場合、保管期限は、賞味期限または消費期限を超えないように設定される。キャンセル情報は、商品の購入がキャンセルされた場合に登録される。ここで、商品の購入がキャンセルされたとは、換言すると、商品の受け取りがキャンセルされたことをいう。キャンセル情報には、例えば、キャンセル日時、及び再販売期限等が含まれる。再販売期限は、保管期限にするとよい。再販売情報は、キャンセルされた商品が再販売された場合に登録される。再販売情報には、再販売された商品を購入した利用者のユーザID、決済日時、決済方法、及び決済価格等が含まれる。
利用者情報データベース123には、利用者のユーザIDに対応付けられて、氏名、電話番号、メールアドレス、居住地の住所、及び利用可能決済方法等が登録される。つまり、利用者毎に区分されたレコードが登録される。利用可能決済方法は、利用者が利用可能な決済方法である。利用者が電子マネー決済を利用可能である場合、利用可能決済方法の情報には、電子マネーカード番号、及び電子マネーのバリュー残高等が含まれる。また、利用者がクレジット決済を利用可能である場合、利用可能決済方法の情報には、クレジットカード番号、有効期限、与信限度額、及び利用可能額等が含まれる。利用可能額とは、現時点でクレジット決済を利用することができる総額(例えば、与信限度額から当月利用額を減じた額)である。また、利用者がポイント決済を利用可能である場合、利用可能決済方法の情報には、ポイントカード番号、及び残りポイント数等が含まれる。また、利用者が即時引落決済を利用可能である場合、利用可能決済方法の情報には、口座番号、預金残高、及び口座を管理する金融機関の金融機関ID等が含まれる。
システム制御部13は、コンピュータとしてのCPU(Central Processing Unit),ROM(Central Processing Unit),及びRAM(Random Access Memory)等を備え、OS上でサーバ用プログラム等を実行する。図2(B)は、システム制御部13における機能ブロック例を示す図である。システム制御部13は、サーバ用プログラムの実行により、図2(B)に示すように、購入処理部131、キャンセル処理部132、通知処理部133、及び決済管理部134等として機能する。なお、通知処理部133は、本発明における第1処理手段、第2処理手段、及び第3処理手段の一例である。決済管理部134は、本発明における決済管理手段の一例である。
購入処理部131は、利用者端末UTmからの購入要求に応じて購入処理を行う。購入要求は、利用者端末UTmにおいて利用者により注文指示または購入指示された商品の購入要求を示すメッセージである。ここで、注文指示とは、初回販売に係る商品を購入するための指示をいい、購入指示とは、再販売(2次販売)に係る商品を購入するための指示をいうものとする。また、以下の説明において、初回販売に係る商品を購入する利用者を第1利用者と称し、再販売に係る商品を購入する利用者を第2利用者と称する。第1利用者は、第1ユーザID(例えば、U00001)により識別され、第2利用者は、第2ユーザID(例えば、U00002)により識別される。なお、第1利用者と第2利用者とが同一人物であっても異なるユーザIDを有していれば、本実施形態は適用可能である。
初回販売に係る商品の購入要求には、注文指示された商品の商品ID、注文指示した第1利用者のユーザID、第1利用者により指定された商品受取場所、及び第1利用者により指定された決済方法等が含まれる。初回販売に係る商品の購入処理では、注文IDが発行され、第1利用者により指定された決済方法で商品の決済が行われる。そして、注文IDに対応付けられて、当該商品の商品ID、第1利用者のユーザID、商品名、注文日時、決済日時、決済方法、決済価格、商品受取場所、及び保管期限等が注文情報データベース122に登録される。なお、商品の決済において、購入処理部131は、決済方法に応じて予め定められたサーバ(例えば、クレジットカード管理サーバ、電子マネー管理サーバ、ポイント管理サーバ、口座管理サーバ)との間で情報のやり取りを行う場合もある。
このように、初回販売に係る商品の購入要求に応じて購入処理が実行されることにより、注文指示された商品が第1利用者により購入されることになる。こうして購入された商品は、配送業者により商品受取場所へ配送されて所定の保管ボックスBOnに保管される。そして、第1利用者は、保管ボックスBOnの入力部に、配送されて保管された商品を保管ボックスBOnから取り出すために必要な第1パスワードを入力することで保管ボックスBOnから商品を取り出すことができる。或いは、第1利用者は、保管ボックスBOnに保管された商品を受け取ることができない場合、当該商品を取り出さずに当該商品の購入をキャンセルすることもできる。
一方、再販売に係る商品の購入要求には、当該商品の注文ID(初回販売時に発行された注文ID)、第2利用者のユーザID、及び第2利用者により指定された決済方法等が含まれる。再販売に係る商品の購入処理では、第2利用者により指定された決済方法で商品の決済が行われる。そして、当該商品の注文IDに対応付けられて、再販売情報が注文情報データベース122に登録される。このように、再販売に係る商品の購入要求に応じて購入処理が実行されることにより、購入指示された商品が第2利用者により購入されることになる。そして、第2利用者は、保管ボックスBOnの入力部に、保管状態で購入した商品を保管ボックスBOnから取り出すために必要な第2パスワードを入力することで保管ボックスBOnから商品を取り出すことができる。
キャンセル処理部132は、利用者端末UTmからのキャンセル要求に応じてキャンセル処理を行う。キャンセル要求は、利用者端末UTmにおいて第1利用者によりキャンセル指示された商品のキャンセル要求を示すメッセージである。キャンセル要求には、キャンセル指示された商品の注文ID等が含まれる。キャンセル処理では、キャンセル指示された商品の注文IDに対応付けられて、キャンセル情報が注文情報データベース122に登録される。
通知処理部133は、第1利用者により購入された商品が配送されて所定の保管ボックスBOnに保管されたことを検知した場合に、当該商品の配送が完了したことを示す配送完了情報を第1利用者に通知する処理(以下、「第1通知処理」という)を行う。ここで、保管ボックスBOnに商品が保管されたことは、例えば、保管ボックス管理サーバSA2から送信された商品搬入情報が通信部11により受信されることで検知される。商品搬入情報は、商品が配送され保管ボックスBOnに搬入されたことを示す情報である。第1通知処理では、例えば、当該配送完了情報を記述するメール(またはショートメール)が第1利用者のメールアドレス(または電話番号)宛に送信される。或いは、第1通知処理では、上記配送完了情報を記述するメッセージ(例えば、HTTPメッセージ)が第1利用者の利用者端末UTm(ブラウザ等のアプリケーション)へ送信される。なお、配送完了情報には、保管された商品を保管ボックスBOnから取り出すために必要な第1パスワードが含まれるとよい。ただし、第1利用者が設定した第1パスワードが保管ボックス管理サーバSA2により保管ボックスBOnに設定される場合、配送完了情報には、第1パスワードが含まれなくてもよい。
また、通知処理部133は、保管ボックスBOnに保管された商品の購入(言い換えれば、受け取り)が第1利用者によりキャンセルされた場合に、当該商品が再販売可能となったことを示す再販売可能情報を第2利用者に通知する処理(以下、「第2通知処理」という)を行う。ここで、商品の購入が第1利用者によりキャンセルされた場合とは、例えば、キャンセル処理部132によりキャンセル処理が行われた場合(換言すると、キャンセル処理が正常終了した場合)である。なお、キャンセル処理が商品管理サーバSA1とは異なる他のサーバにより行われるケースが想定される。このケースにおいて、商品の購入が第1利用者によりキャンセルされた場合とは、当該キャンセル処理を行う他のサーバからキャンセル処理完了を示すキャンセル完了情報を受信した場合になる。第2通知処理では、例えば、当該再販売可能情報を記述するメール(またはショートメール)が第2利用者のメールアドレス(または電話番号)宛に送信される。或いは、第2通知処理では、上記再販売可能情報を記述するメッセージ(例えば、HTTPメッセージ)が第2利用者の利用者端末UTm(ブラウザ等のアプリケーション)へ送信される。なお、再販売可能情報には、再販売に係る商品(つまり、再販売可能となった商品)の価格が示されるとよい。
なお、再販売可能情報を第2利用者に通知する条件として、商品の購入がキャンセルされたという条件に他の条件を加えてもよい。例えば、通知処理部133は、第2利用者が使用する利用者端末UTmの位置情報(例えば、緯度及び経度)が示す現在位置が保管ボックスBOnから所定範囲(例えば、当該位置が保管ボックスBOnから数百m以内)にある場合(つまり、利用者端末UTmの現在位置の条件を満たす場合)に、当該利用者端末UTmを通じて再販売可能情報を第2利用者に通知する第2通知処理を行ってもよい。この場合、システム制御部13は、第2利用者が使用する利用者端末UTmの位置情報を取得する取得手段として機能する。
また、通知処理部133は、再販売可能となった商品を保管する保管ボックスBOnが設置された場所(以下、「商品保管場所」という)と、ウィッシュリスト管理サーバSA3により予め登録された第2利用者の商品受取可能場所とが一致する場合(つまり、商品受取可能場所の希望条件を満たす場合)に、再販売可能情報を第2利用者に通知する第2通知処理を行ってもよい。ここで、商品受取可能場所は、利用者が商品を受け取り可能な場所であり、例えば、その場所の名称で表される。商品受取可能場所は、例えば、区市町村等のエリアであってもよく、この場合、そのエリアの名称(例えば、渋谷区)で表される。なお、商品受取可能場所と商品保管場所とが一致することには、商品受取可能場所(例えば、エリア内)に、商品保管場所が含まれることを含む。また、通知処理部133は、再販売可能となった商品の商品カテゴリと、ウィッシュリスト管理サーバSA3により予め登録された商品カテゴリとが一致する場合(つまり、商品カテゴリの希望条件を満たす場合)に、再販売可能情報を第2利用者に通知する処理を行ってもよい。なお、上記場所が一致するかどうかの比較判断、及び上記商品カテゴリが一致するかどうかの比較判断は、商品管理サーバSA1により行われてもよいし、ウィッシュリスト管理サーバSA3により行われてもよい。或いは、上記場所が一致するかどうかの比較判断、及び上記商品カテゴリが一致するかどうかの比較判断は、利用者端末UTmにより行われてもよい。
図3は、再販売可能情報が第2利用者に通知される様子を示す概念図である。図3の例では、利用者端末UT1において第1利用者によりキャンセル指示が行われたときに、利用者端末UT2〜4のうち希望条件を満たす利用者端末UT2の第2利用者及び利用者端末UT3の第2利用者に再販売可能情報が通知されている。このように、再販売可能情報の通知対象となる第2利用者は複数の場合もあるが、再販売可能情報が通知対象を絞ることで、商品管理サーバSA1の通知負荷を低減しつつ、再販売された商品が第2利用者に購入される確率を高めることができる。
そして、通知処理部133は、再販売可能となった商品が第2利用者により購入された場合に、当該商品を保管ボックスBOnから取り出すために必要な第2パスワードを含む購入完了情報を第2利用者に通知する処理(以下、「第3通知処理」という)を行う。ここで、再販売可能となった商品が第2利用者により購入された場合とは、例えば、購入処理部131により購入処理が行われた場合(換言すると、購入処理が正常終了した場合)である。なお、購入処理が商品管理サーバSA1とは異なる他のサーバにより行われるケースが想定される。このケースにおいて、再販売可能となった商品が第2利用者により購入された場合とは、当該購入処理を行う他のサーバから購入処理完了を示す購入完了情報を受信した場合になる。第3通知処理では、例えば、当該購入完了情報を記述するメール(またはショートメール)が第2利用者のメールアドレス(または電話番号)宛に送信される。或いは、第3通知処理では、上記購入完了情報を記述するメッセージ(例えば、HTTPメッセージ)が第2利用者の利用者端末UTm(ブラウザ等のアプリケーション)へ送信される。
決済管理部134は、第1利用者により購入された商品の購入価格より低い価格を、再販売可能となった商品の新たな価格として設定する。再販売可能となった商品は保管ボックスBOn内にあり配送は行われないので、決済管理部134は、第1利用者により購入された商品の購入価格から少なくとも商品の送料を差し引いた新たな価格を設定する。また、決済管理部134は、第1利用者による商品の購入またはキャンセルからの時間経過とともに低くなる新たな価格を設定するとよい。また、決済管理部134は、商品が保管ボックスBOnに保管される保管期限(受け取り期限)までの残り時間に応じた新たな価格を設定するとよい。つまり、残り時間が長ければ高く設定され、残り時間が短ければ低く設定される。図4は、再販売可能となった商品の価格の推移を示す概念図である。図4の例では、太線で示すように、商品の初回販売時点から受け取り期限までの販売期間において時間経過とともに、再販売可能となった商品の価格が段階的に低くなっている。これにより、第1利用者が購入した商品を保管ボックスBOnから受け取れない場合において当該商品の再販売を促進することができ、よりリーズナブルな価格で第2利用者に商品を購入させることができる。
また、決済管理部134は、再販売可能となった商品が第2利用者により上記新たな価格で購入された場合に、当該新たな価格に相当するバリューを第1利用者へ払い戻す処理を行う。これにより、第1利用者が購入した商品を保管ボックスBOnから受け取れない場合において当該商品の再販売を促進することができる。バリューの例として、金銭(貨幣)、電子マネー、及びポイント等が挙げられる。例えば、バリューが金銭である場合、決済管理部134は、第1利用者の口座に当該新たな価格分の金銭を振り込む要求を口座管理サーバへ送信する(キャッシュバック)。なお、上記バリューは、商品取引の際の支払いに利用可能な特典であってもよい。特典の例としては、商品の価格から所定額(例えば、1,000円)値引き(割引き)クーポンや、商品の価格から所定割合(例えば、50%)値引きクーポン等が挙げられる。
[1−2.保管ボックス管理サーバSA2の構成及び機能概要]
次に、図5を参照して保管ボックス管理サーバSA2の構成及び機能概要について説明する。図5(A)は、保管ボックス管理サーバSA2のハードウェア構成例を示す図である。図5(A)に示すように、保管ボックス管理サーバSA2は、通信部21、記憶部22、及びシステム制御部23等を備える。通信部21は、ネットワークNWに接続して通信を行う機能を担う。記憶部22は、例えば、ハードディスクドライブ等からなり、OS,サーバ用プログラム等を記憶する。また、記憶部22には、保管ボックス情報データベース221等が構築される。
保管ボックス情報データベース221には、保管ボックスIDに対応付けられて、保管ボックスBOnの位置、ボックス番号、注文ID、パスワード、保管日時、及び取出日時等が登録される。つまり、保管ボックスBOnに区分されたレコードが登録される。保管ボックスIDは、保管ボックスBOnを識別する識別情報である。保管日時は、配送業者により商品が保管ボックスに搬入された日時である。取出日時は、利用者により商品が保管ボックスから取り出された日時である。なお、保管ボックス情報データベース221には、保管期限が登録されてもよい。
システム制御部23は、コンピュータとしてのCPU,ROM,及びRAM等を備え、OS上でサーバ用プログラム等を実行する。図5(B)は、システム制御部23における機能ブロック例を示す図である。システム制御部23は、サーバ用プログラムの実行により、図5(B)に示すように、パスワード管理部231、及びパスワード認証部232等として機能する。なお、パスワード管理部231は、本発明における設定手段の一例である。
パスワード管理部231は、配送業者により商品が保管ボックスBOnに搬入された場合に、当該商品を保管ボックスBOnから取り出すために必要な第1パスワードを生成(発行)する。ここで、商品が保管ボックスBOnに搬入された場合とは、例えば、当該商品を搬入した配送業者の配送業者端末DTから商品搬入完了を示す搬入完了情報を受信した場合、または、保管ボックスBOnの制御装置COから搬入完了情報を受信した場合になる。こうして生成された第1パスワードは、商品の注文ID、商品が保管された保管ボックスBOnの位置、ボックス番号及び保管日時とともに、当該保管ボックスBOnの保管ボックスIDに対応付けられて保管ボックス情報データベース221に登録される。なお、パスワード管理部231は、生成した第1パスワードを商品管理サーバSA1へ送信してもよい。
また、パスワード管理部231は、保管ボックスBOnに保管された商品の購入が第1利用者によりキャンセルされた場合に、当該商品を保管ボックスBOnから取り出すために必要な第1パスワードを無効(使用不可)に設定する。ここで、保管された商品の購入がキャンセルされた場合とは、例えば、商品管理サーバSA1からキャンセル指示があったことを示す情報、または、キャンセル処理完了を示すキャンセル完了情報を受信した場合になる。こうして無効に設定された第1パスワードは、例えば、保管ボックス情報データベース221から削除される。
また、パスワード管理部231は、再販売可能となった商品が購入された場合に、当該商品を保管ボックスBOnから取り出すために必要な第2パスワードを生成し、生成した第2パスワードを商品管理サーバSA1へ送信する。ここで、再販売可能となった商品が購入された場合とは、例えば、商品管理サーバSA1から再販売可能となった商品の購入処理完了を示す購入完了情報を受信した場合になる。こうして生成された第2パスワードは、当該商品が保管されている保管ボックスBOnの保管ボックスIDに対応付けられて保管ボックス情報データベース221に登録される。
なお、パスワード管理部231は、商品が保管ボックスBOnに保管される保管期限の経過状態に応じて第2パスワードを無効に設定するとよい。これにより、保管期限を踏まえた時期までに再販売されなかった商品の取り出しを迅速にロックすることができる。例えば、パスワード管理部231は、保管期限が経過した場合に第2パスワードを無効に設定してもよいし、保管期限から猶予時間(例えば、賞味期限までの時間)が経過した場合に第2パスワードを無効に設定してもよい。
パスワード認証部232は、保管ボックスBOnの入力部から入力されたパスワードと、当該保管ボックスBOnの保管ボックスIDに対応付けられたパスワードとを用いてパスワード認証を行う。なお、保管ボックスBOnの入力部から入力されたパスワードは、保管ボックスBOnの制御装置COにより受け付けられ、制御装置COから保管ボックス管理サーバSA2へ送信される。また、保管ボックスBOnの保管ボックスIDに対応付けられたパスワードは、保管ボックス情報データベース221から取得される。パスワード認証部232は、パスワード認証が成功(例えば、双方のパスワードが一致)すると、解錠許可を示す解錠許可情報を保管ボックスBOnの制御装置COへ送信する。
[1−3.ウィッシュリスト管理サーバSA3の構成及び機能概要]
次に、図6を参照してウィッシュリスト管理サーバSA3の構成及び機能概要について説明する。図6(A)は、ウィッシュリスト管理サーバSA3のハードウェア構成例を示す図である。図6(A)に示すように、ウィッシュリスト管理サーバSA3は、通信部31、記憶部32、及びシステム制御部33等を備える。通信部31は、ネットワークNWに接続して通信を行う機能を担う。記憶部32は、例えば、ハードディスクドライブ等からなり、OS,サーバ用プログラム等を記憶する。また、記憶部32には、ウィッシュリストデータベース321等が構築される。
ウィッシュリストデータベース321には、利用者のユーザIDに対応付けられて、商品受取可能場所と商品カテゴリとの少なくとも何れか一方が当該利用者の希望条件として登録される。つまり、利用者毎に区分されたレコードが登録される。図7は、ウィッシュリストデータベース321の登録内容を示す図である。図7の例では、ユーザID“U00002”に対応付けられて、商品受取可能場所として“二子玉川駅”が登録され、商品カテゴリとして“野菜、スイーツ、薬”が登録されている。また、ユーザID“U00003”に対応付けられて、商品受取可能場所として“渋谷区”が登録され、商品カテゴリとして“肉”が登録されている。また、ユーザID“U00004”に対応付けられて、商品受取可能場所として“世田谷区”が登録され、商品カテゴリとして“ベビー用品、薬”が登録されている。
システム制御部33は、コンピュータとしてのCPU,ROM,及びRAM等を備え、OS上でサーバ用プログラム等を実行する。図6(B)は、システム制御部33における機能ブロック例を示す図である。システム制御部33は、サーバ用プログラムの実行により、図6(B)に示すように、希望条件登録部331、及び通知対象検索部332等として機能する。なお、希望条件登録部331は、本発明における第1登録手段、及び第2登録手段の一例である。
希望条件登録部331は、利用者端末UTmからの希望条件情報を、利用者端末UTmの利用者のユーザIDに対応付けてウィッシュリストデータベース321に登録する。希望条件情報は、商品受取可能場所と商品カテゴリとの少なくとも何れか一方の希望条件を示す。なお、希望条件登録部331は、利用者のユーザIDに対応付けられて希望条件を登録する他のサーバ(例えば、ショッピングサーバ)から希望条件情報を取得して、当該ユーザIDに対応付けてウィッシュリストデータベース321に登録してもよい。
通知対象検索部332は、上記再販売可能情報を通知する対象となる第2利用者を検索する検索処理を行う。例えば、通知対象検索部332は、商品管理サーバSA1からの検索要求に応じて、再販売可能となった商品の商品保管場所と、ウィッシュリストデータベース321に登録された商品受取可能場所とを利用者毎に比較し、当該登録された商品受取可能場所が商品保管場所と一致する利用者のユーザIDをウィッシュリストデータベース321から抽出して商品管理サーバSA1へ送信する。また、通知対象検索部332は、商品管理サーバSA1からの検索要求に応じて、再販売可能となった商品の商品カテゴリと、ウィッシュリスト管理サーバSA3により予め登録された商品カテゴリとを比較し、当該登録された商品カテゴリが再販売可能となった商品の商品カテゴリと一致する利用者のユーザIDをウィッシュリストデータベース321から抽出して商品管理サーバSA1へ送信する。
[1−4.利用者端末UTmの構成及び機能概要]
次に、図8を参照して利用者端末UTmの構成及び機能概要について説明する。図8は、利用者端末UTmのハードウェア構成例を示す図である。利用者端末UTmは、操作・表示部41、GPS(Global Positioning System)受信部42、通信部43、記憶部44、及び制御部45等を備える。なお、利用者端末UTmの例として、スマートフォン、パーソナルコンピュータ、携帯電話機、携帯ゲーム機等が挙げられる。
操作・表示部41は、例えば、利用者の指やペン等による操作を受け付ける入力機能と、情報を表示画面に表示する表示機能を有するタッチパネルを備える。GPS受信部42は、GPS衛星から出力される航法電波を、アンテナを介して受信し、利用者端末UTmの現在位置(緯度及び経度)を検出する。通信部43は、通信ネットワークNWに接続して通信を行う機能を担う。記憶部44は、OS,アプリケーションプログラム(本発明の端末用プログラムを含む),Webブラウザプログラム,メールプログラム等を記憶する。なお、アプリケーションプログラムは、所定のサーバから利用者端末UTmにダウンロードされてもよいし、CD、DVDなどの記録媒体に記録(コンピュータにより読み取り可能に記録)されており、当該記録媒体から読み込まれて記憶部44に記憶されるようにしてもよい。
制御部45は、コンピュータとしてのCPU,ROM,及びRAM等を備え、OS上でアプリケーションプログラム等を実行する。なお、制御部45は、本発明における第1受信手段、第1表示制御手段、送信手段、第2受信手段、及び第2表示制御手段の一例である。制御部45は、アプリケーションプログラムを起動することにより商品管理サーバSA1にアクセスして商品管理サーバSA1との間で通信を行う。この通信において、制御部45は、商品管理サーバSA1から送信された情報に応じた各種画面を操作・表示部41に表示する。操作・表示部41に表示される画面には、例えば、商品注文画面、商品配送完了画面、及び商品再販売画面等がある。
商品注文画面は、第1利用者が所望の商品を注文するための画面である。利用者は、商品注文画面上で、商品受取場所を指定して商品の注文指示を行うことができる。これにより、商品の注文要求が利用者端末UTmから商品管理サーバSA1へ送信される。なお、商品受取場所は、例えば、商品注文画面上に表示された複数の場所のそれぞれの名称(例えば、駅名や施設名)の中から利用者が選択することで指定される。
商品配送完了画面は、購入された商品が保管ボックスBOnに保管されたことを利用者に通知するための画面である。商品配送完了画面には、商品の配送が完了したことを示す配送完了情報が表示される。表示される配送完了情報には、保管された商品を保管ボックスBOnから取り出すために必要な第1パスワードが含まれるとよい。また、第1利用者は、商品配送完了画面上で、保管ボックスBOnに保管された商品の購入のキャンセル指示を行うことができる。これにより、商品の購入のキャンセル要求が利用者端末UTmから商品管理サーバSA1へ送信される。こうして購入がキャンセルされた商品は保管ボックスに保管されている状態で再販売可能になる。
商品再販売画面は、第2利用者が再販売可能となった商品を購入するための画面である。第2利用者は、商品再販売画面上で、再販売可能となった商品の購入指示を行うことができる。これにより、商品の購入要求が利用者端末UTmから商品管理サーバSA1へ送信される。こうして再販売可能となった商品が第2利用者により購入されることにより、保管された商品を保管ボックスBOnから取り出すために必要な第2パスワードが当該第2利用者に通知される。
[2.商品保管システムSの動作]
次に、図9〜図12を参照して本実施形態に係る商品保管システムSの動作について説明する。図9は、購入された商品の配送からキャンセルされるまで動作と、キャンセルされた商品が再販売される際の動作の一例を示すシーケンス図である。図10は、再販売された商品が保管ボックスBO1から受け取られる際の動作と、保管ボックスBO1に保管された商品が廃棄される際の動作の一例を示すシーケンス図である。図11は、第1利用者により使用される利用者端末UT1(第1端末の一例)に表示された画面の遷移例である。図12は、第2利用者により使用される利用者端末UT2(第2端末の一例)に表示された画面の遷移例である。なお、以下の説明の前提として、利用者端末UT1において第1利用者により注文指示された商品の購入処理が行われたものとする。
[2−1.購入された商品の配送からキャンセルされるまでの動作]
図9において、第1利用者により購入された商品が配送業者により配送され保管ボックスBO1に搬入されて保管されると、配送業者端末DTは、配送業者の操作に応じて搬入完了情報を保管ボックス管理サーバSA2へ送信する(ステップS1)。当該搬入完了情報には、保管された商品の注文ID、商品が保管された保管ボックスBO1の位置及びボックス番号が含まれる。
次いで、保管ボックス管理サーバSA2は、配送業者端末DTからの搬入完了情報を受信すると、保管された商品を保管ボックスBO1から取り出すために必要な第1パスワードを生成する(ステップS2)。こうして生成された第1パスワードは、搬入完了情報から取得された注文ID、保管ボックスBO1の位置、ボックス番号及び保管日時とともに、当該保管ボックスBO1の保管ボックスIDに対応付けられて保管ボックス情報データベース221に登録される。次いで、保管ボックス管理サーバSA2は、搬入完了情報を商品管理サーバSA1へ送信する(ステップS3)。当該搬入完了情報には、保管された商品の注文ID、保管ボックスBO1の位置及びボックス番号に加え、ステップS2で生成された第1パスワードが含まれる。
次いで、商品管理サーバSA1は、保管ボックス管理サーバSA2からの搬入完了情報を受信すると、当該搬入完了情報から取得した注文IDに対応付けられた商品ID、ユーザID、商品名、商品カテゴリ、商品受取場所、及び保管期限(受け取り期限)を注文情報データベース122から取得する(ステップS4)。なお、この段階では、既に商品が保管ボックスBO1に保管されているので、ここで取得された商品受取場所は、商品保管場所でもある。次いで、商品管理サーバSA1は、ステップS4で取得されたユーザIDにより識別される第1利用者の情報(例えば、メールアドレス)を利用者情報データベース123から取得し、当該第1利用者に配送完了情報を通知する第1通知処理を実行する。この第1通知処理により、配送完了情報は利用者端末UT1へ送信される(ステップS5)。当該配送完了情報には、保管された商品の注文ID、商品名、商品受取場所、ボックス番号、保管期限、及び第1パスワードが含まれる。
次いで、利用者端末UT1は、商品管理サーバSA1からの配送完了情報を受信すると、商品配送完了画面をポップアップ表示させ、当該配送完了情報を商品配送完了画面に表示させる(ステップS6)。図11(A)に示す商品配送完了画面には、商品の配送が完了した旨、注文ID、商品名、商品受取場所、ボックス番号、受け取り期限、及び受け取りパスワード(第1パスワード)が表示されている。
さらに、図11(A)に示す商品配送完了画面には、第1利用者からキャンセル指示を受け付けるためのキャンセルボタンCBが表示されている。第1利用者がキャンセルボタンCBを押下すると、利用者端末UT1は、第1利用者のキャンセル指示を受け付け、上記配送完了情報から取得した注文IDを含むキャンセル要求を商品管理サーバSA1へ送信する(ステップS7)。すなわち、利用者端末UT1は、商品管理サーバSA1から受信した配送完了情報が示す商品の購入のキャンセル指示を第1利用者から受け付けた場合に、当該商品の購入のキャンセル要求を商品管理サーバSA1へ送信する。なお、第1利用者は、商品配送完了画面が表示されたときにキャンセル指示を行わず、例えば数日後に、利用者端末UT1から商品管理サーバSA1にアクセスすることで表示された画面上でキャンセル指示を行ってもよい。
次いで、商品管理サーバSA1は、利用者端末UT1からのキャンセル要求を受信すると、当該キャンセル要求から取得した注文IDにより識別される注文のレコードを注文情報データベース122から特定してキャンセル処理を実行する(ステップS8)。このキャンセル処理では、例えば、上記特定された注文のレコード中に、上記注文IDに対応付けられてキャンセル情報が登録(注文ステータスの更新)される。この注文ステータスの更新は、後述するパスワード無効情報が保管ボックス管理サーバSA2から受信された後に行われてもよい。次いで、商品管理サーバSA1は、キャンセル完了情報を保管ボックス管理サーバSA2へ送信する(ステップS9)。当該キャンセル完了情報には、購入がキャンセルされた商品の注文IDが含まれる。
次いで、保管ボックス管理サーバSA2は、商品管理サーバSA1からのキャンセル完了情報を受信すると、当該キャンセル完了情報から取得した注文IDにより識別される商品を保管ボックスBO1から取り出すために必要な第1パスワードを無効に設定する(ステップS10)。これにより、例えば、当該注文IDに対応つけられた第1パスワードが保管ボックス情報データベース221から削除され、当該商品の取り出しがロックされる。また、購入がキャンセルされた商品は再販売可能となる。次いで、保管ボックス管理サーバSA2は、第1パスワードを無効に設定したことを示すパスワード無効情報を商品管理サーバSA1へ送信する(ステップS11)。当該パスワード無効情報には、購入がキャンセルされた商品の注文IDが含まれる。
次いで、商品管理サーバSA1は、保管ボックス管理サーバSA2からのパスワード無効情報を受信すると、保管された商品の購入がキャンセルされたことを示すキャンセル通知情報を利用者端末UT1へ送信する(ステップS12)。当該キャンセル通知情報には、購入がキャンセルされた商品の注文ID、商品名、及び保管期限が含まれる。次いで、利用者端末UT1は、商品管理サーバSA1からのキャンセル通知情報を受信すると、キャンセル通知画面をポップアップ表示させ、当該キャンセル通知情報をキャンセル通知画面に表示させる(ステップS13)。図11(B)に示すキャンセル通知画面には、商品の受け取りがキャンセルされた旨、注文ID、商品名、及び再販売期限(保管期限と同様)が表示されている。
[2−2.キャンセルされた商品が再販売される際の動作]
図9において、商品管理サーバSA1は、キャンセル通知情報を利用者端末UT1へ送信すると、再販売可能情報を通知する対象となる第2利用者の検索要求をウィッシュリスト管理サーバSA3へ送信する(ステップS14)。当該再販売可能情報は、購入された商品が配送されて所定の保管ボックスに保管された後に、当該購入がキャンセルされた商品が再販売可能となったことを示す情報である。当該検索要求には、例えば、再販売可能となった商品の商品保管場所、及び当該商品の商品カテゴリが含まれる。
次いで、ウィッシュリスト管理サーバSA3は、商品管理サーバSA1からの検索要求を受信すると、再販売可能情報を通知する対象となる第2利用者を検索する検索処理を実行する(ステップS15)。例えば、ウィッシュリスト管理サーバSA3は、ウィッシュリストデータベース321に登録された商品受取可能場所が上記検索要求に含まれる商品保管場所と一致する利用者(上記第1利用者を除く)で、且つ、ウィッシュリストデータベース321に登録された商品カテゴリが上記検索要求に含まれる商品カテゴリと一致する利用者(上記第1利用者を除く)のユーザIDをウィッシュリストデータベース321から抽出する。例えば、再販売可能となった商品の商品保管場所が“二子玉川駅”であり、当該商品の商品カテゴリが“野菜”である場合、図7の例では、ユーザID“U00002”が抽出されることになる。次いで、ウィッシュリスト管理サーバSA3は、ステップS15で抽出されたユーザIDを含む対象利用者リストを商品管理サーバSA1へ送信する(ステップS16)。なお、ウィッシュリスト管理サーバSA3は、ウィッシュリストデータベース321に登録された商品受取可能場所が上記検索要求に含まれる商品保管場所と一致する利用者のユーザIDと、ウィッシュリストデータベース321に登録された商品カテゴリが上記検索要求に含まれる商品カテゴリと一致する利用者のユーザIDとのそれぞれをウィッシュリストデータベース321から抽出してもよい。
次いで、商品管理サーバSA1は、ウィッシュリスト管理サーバSA3からの対象利用者リストを受信すると、キャンセルされた商品の購入価格に基づいて再販売可能となった商品の新たな価格を計算して設定する(ステップS17)。例えば、上述したように、上記キャンセルからの時間経過とともに低くなる新たな価格が設定される。次いで、商品管理サーバSA1は、上記受信された対象利用者リストから取得したユーザIDにより識別される第2利用者の情報(例えば、メールアドレス)を利用者情報データベース123から取得し、当該第2利用者に再販売可能情報を通知する第2通知処理を実行する。この第2通知処理により、再販売可能情報は利用者端末UT2へ送信される(ステップS18)。当該再販売可能情報には、再販売可能となった商品の注文ID、商品名、新たな価格、商品受取場所、保管ボックスBO1の位置、ボックス番号、及び保管期限が含まれる(商品カテゴリが含まれてもよい)。なお、対象利用者リストに複数のユーザIDが含まれる場合、それぞれのユーザIDにより識別される第2利用者に再販売可能情報が通知される。
次いで、利用者端末UT2は、商品管理サーバSA1からの再販売可能情報を受信すると、商品再販売画面をポップアップ表示させ、当該再販売可能情報を商品再販売画面に表示させる(ステップS19)。図12(A)に示す商品再販売画面には、商品受取場所、商品名、購入期限(保管期限と同様)、及びOkボタンが表示されている。Okボタンは、再販売可能となった商品の詳細を表示させるためのボタンであり、このOkボタンが押下されることにより、図12(B)に示す商品再販売画面に遷移する。図12(B)に示す商品再販売画面には、商品名、商品受取場所、価格、及び受け取り期限が表示されている。
さらに、図12(B)に示す商品再販売画面には、第2利用者から購入指示を受け付けるための購入ボタンPBが表示されている。第2利用者が購入ボタンPBを押下すると、利用者端末UT2は、第2利用者の購入指示を受け付け、再販売可能情報から取得した注文IDを含む購入要求を商品管理サーバSA1へ送信する(ステップS20)。すなわち、利用者端末UT2は、商品管理サーバSA1から受信した再販売可能情報が示す商品の購入指示を第2利用者から受け付けた場合に、当該商品の購入要求を商品管理サーバSA1へ送信する。当該購入要求には、再販売可能となった商品の注文ID、及び第2利用者により指定された決済方法等が含まれる。なお、第2利用者は、商品再販売画面が表示されたときに購入指示を行わず、例えば数日後に、利用者端末UT2から商品管理サーバSA1にアクセスすることで表示された画面上で購入指示を行ってもよい。
なお、商品管理サーバSA1は、ステップS14において検索要求をウィッシュリスト管理サーバSA3へ送信せず(従って、ステップS15及びS16の処理は行われない)、利用者情報データベース123から所定数の利用者(上記第1利用者を除く)を選定してもよい。この場合、それぞれの利用者端末UTmの記憶部44には、それぞれの利用者の希望条件情報が記憶されるとよい。そして、例えば利用者端末UT2は、商品管理サーバSA1からの再販売可能情報を受信すると、当該再販売可能情報に含まれる商品保管場所(商品受取場所)と、記憶部44に記憶されている希望条件情報が示す商品受取可能場所とが一致するか否かを判断し、当該商品保管場所と当該商品受取可能場所とが一致する場合(希望条件を満たす場合)に、当該再販売可能情報を商品再販売画面に表示させる(つまり、当該再販売可能情報を第2利用者に通知する)。或いは、利用者端末UT2は、上記再販売可能情報に含まれる商品カテゴリと、上記希望条件情報が示す商品カテゴリとが一致するか否かを判断し、双方の商品カテゴリが一致する場合(希望条件を満たす場合)にに、当該再販売可能情報を商品再販売画面に表示させる。或いは、利用者端末UT2は、上記商品保管場所と上記商品受取可能場所とが一致し、且つ、双方の商品カテゴリが一致する場合(希望条件を満たす場合)にに、当該再販売可能情報を商品再販売画面に表示させる。なお、利用者端末UT2は、上記希望条件を満たさない場合であっても、当該再販売可能情報を商品再販売画面に表示させるが当該商品再販売画面に購入ボタンPBを指定可能(アクティブ)にしない(または購入ボタンPBを表示させない)ように構成してもよい。
次いで、商品管理サーバSA1は、利用者端末UT2からの購入要求を受信すると、当該購入要求から取得した注文IDにより識別される注文のレコードを注文情報データベース122から特定して購入処理を実行する(ステップS21)。この購入処理では、第2利用者により指定された決済方法で商品の決済(ステップS17で設定された新たな価格で決済)が行われ、上記特定された注文のレコード中に、上記注文IDに対応付けられて、再販売された商品を購入した第2利用者のユーザID、決済日時、決済方法、及び決済価格等を含む再販売情報が登録(注文ステータスの更新)される。次いで、商品管理サーバSA1は、再販売可能となった商品の購入処理完了を示す購入完了情報を保管ボックス管理サーバSA2へ送信する(ステップS22)。当該購入完了情報には、再販売された商品の注文IDが含まれる。
次いで、保管ボックス管理サーバSA2は、商品管理サーバSA1からの購入完了情報を受信すると、購入された商品を保管ボックスBO1から取り出すために必要な第2パスワードを生成する(ステップS23)。こうして生成された第2パスワードは、当該保管ボックスBO1の保管ボックスIDに対応付けられて保管ボックス情報データベース221に登録される。次いで、保管ボックス管理サーバSA2は、新パスワード発行情報を商品管理サーバSA1へ送信する(ステップS24)。当該新パスワード発行情報には、再販売された商品の注文ID、及び第2パスワードが含まれる。
次いで、商品管理サーバSA1は、保管ボックス管理サーバSA2からの新パスワード発行情報を受信すると、上記購入要求を送信した利用者端末UT2を使用する第2利用者に購入完了情報を通知する第3通知処理を実行する。この第3通知処理により、購入完了情報は利用者端末UT2へ送信される(ステップS25)。当該購入完了情報には、再販売された商品の注文ID、商品名、商品受取場所、保管ボックスBO1の位置、ボックス番号、保管期限、及び第2パスワードが含まれる。次いで、利用者端末UT2は、商品管理サーバSA1からの購入完了情報を受信すると、商品購入完了画面をポップアップ表示させ、当該購入完了情報を商品購入完了画面に表示させる(ステップS26)。図12(C)に示す商品購入完了画面には、商品の購入が完了した旨、注文ID、商品名、商品受取場所、ボックス番号、受け取り期限、及び受け取りパスワード(第2パスワード)が表示されている。
一方、商品管理サーバSA1は、購入完了情報を利用者端末UT2へ送信すると、ステップS17で設定された新たな価格に相当するバリューを第1利用者へ払い戻す処理を行う(ステップS27)。次いで、商品管理サーバSA1は、当該第1利用者に払い戻し情報を通知する処理を実行する。この処理により、払い戻し情報は利用者端末UT1へ送信される(ステップS28)。当該払い戻し情報には、再販売された商品の注文ID、商品名、及び払い戻しバリュー(例えば、返金額)が含まれる。次いで、利用者端末UT1は、商品管理サーバSA1からの払い戻し情報を受信すると、払い戻し画面をポップアップ表示させ、当該払い戻し情報を払い戻し画面に表示させる(ステップS29)。図11(C)に示す払い戻し画面には、キャンセルされた商品が再販売された旨、注文ID、商品名、及び返金額が表示されている。
[2−3.再販売された商品が保管ボックスBO1から受け取られる際の動作]
図10において、利用者端末UT2を使用する第2利用者は、図12(C)に示す商品購入完了画面に表示された商品受取場所に赴き、第2パスワードを保管ボックスBO1の入力部に入力する。こうして入力された第2パスワードは、保管ボックスBO1の制御装置COにより受け付けられ、保管ボックスBO1の保管ボックスID(保管ボックスBO1の位置またはボックス番号でもよい)とともに、制御装置COから保管ボックス管理サーバSA2へ送信される(ステップS30)。
次いで、保管ボックス管理サーバSA2は、商品管理サーバSA1からの第2パスワードを受信すると、当該受信された第2パスワードと、保管ボックスBO1の保管ボックスIDに対応付けられて登録された第2パスワードとを用いてパスワード認証を実行する(ステップS31)。そして、保管ボックス管理サーバSA2は、パスワード認証が成功(例えば、双方の第2パスワードが一致)した場合に、解錠許可を示す解錠許可情報を保管ボックスBO1の制御装置COへ送信する(ステップS32)。当該解錠許可情報には、保管ボックスBO1の保管ボックスIDが含まれる。次いで、制御装置COは、保管ボックス管理サーバSA2からの解錠許可情報を受信すると、保管ボックスBO1の扉の鍵を解錠する(ステップS33)。これにより、第2利用者は、保管ボックスBO1から商品を取り出す。次いで、制御装置COは、保管ボックスBO1の扉の鍵の解錠が完了したことを示す解錠完了情報を保管ボックス管理サーバSA2へ送信する(ステップS34)。
次いで、保管ボックス管理サーバSA2は、制御装置COからの解錠完了情報を受信すると、当該解錠完了情報を商品管理サーバSA1へ送信する(ステップS35)。当該解錠完了情報には、取り出された商品の注文IDが含まれる。次いで、商品管理サーバSA1は、保管ボックス管理サーバSA2からの解錠完了情報を受信すると、購入された商品の取り出し確認を示す取出確認情報を利用者端末UT2へ送信する(ステップS36)。当該取出確認情報には、取り出された商品の注文ID、商品名、商品受取場所、保管ボックスBO1の位置及びボックス番号が含まれる。なお、上記解錠完了情報から取得された注文IDに対応付けられて、購入された商品の取り出しが完了したことを示す取出完了情報が注文情報データベース122に登録(注文ステータスの更新)される。
[2−4.保管ボックスBO1に保管された商品が廃棄される際の動作]
図10において、商品管理サーバSA1は、保管ボックスBOnに保管された商品の受け取り期限をチェックしており、例えば、保管ボックスBO1に保管された商品の受け取り期限が経過すると、当該商品の受け取り期限が経過したことを示す受取期限経過情報を保管ボックス管理サーバSA2へ送信する(ステップS37)。当該受取期限経過情報には、受け取り期限が経過した商品の注文IDが含まれる。
次いで、保管ボックス管理サーバSA2は、商品管理サーバSA1からの受取期限経過情報を受信すると、当該受取期限経過情報から取得した注文IDにより識別される商品を保管ボックスBO1から取り出すために必要な第2パスワードを無効に設定する(ステップS38)。これにより、例えば、当該注文IDに対応つけられた第2パスワードが保管ボックス情報データベース221から削除され、当該商品の取り出しがロックされる。
次いで、保管ボックス管理サーバSA2は、第2パスワードを無効に設定したことを示すパスワード無効情報を商品管理サーバSA1送信する(ステップS39)。当該パスワード無効情報には、取り出しがロックされた商品の注文IDが含まれる。次いで、商品管理サーバSA1は、保管ボックス管理サーバSA2からのパスワード無効情報を受信すると、購入された商品の受け取り期限が経過(期限切れ)したことを示す受取期限経過情報を利用者端末UT2へ送信する(ステップS40)。当該受取期限経過情報には、取り出しがロックされた商品の注文ID、商品名、及び保管期限が含まれる。
また、保管ボックス管理サーバSA2は、保管ボックスBO1に保管されている商品の廃棄依頼を示す廃棄依頼情報を配送業者端末DTへ送信する(ステップS41)。当該廃棄依頼情報には、取り出しがロックされた商品の注文ID、保管ボックスBO1の保管ボックスID、及び保管ボックスBO1から商品を取り出すために必要な期限付きのパスワード(上述した第1及び第2パスワードとは異なる)が含まれる。次いで、配送業者端末DTは、保管ボックス管理サーバSA2からの廃棄依頼情報を受信すると、廃棄依頼画面をポップアップ表示させ、当該廃棄依頼情報を廃棄依頼画面に表示させる(ステップS42)。こうして配送業者は、廃棄依頼画面に表示された期限付きのパスワードを保管ボックスBO1の入力部から入力することにより扉を開き、商品を取り出して廃棄する。
以上説明したように、上記実施形態によれば、商品保管システムSは、第1利用者により購入された商品が保管ボックスBOnに保管された場合に配送完了情報を第1利用者を通知し、当該商品の購入が第1利用者によりキャンセルされた場合に保管ボックスBOnから商品を取り出すために必要な第1パスワードを無効に設定し、且つ、再販売可能情報を第2利用者に通知し、再販売可能となった商品が第2利用者により購入された場合に当該商品を保管ボックスBOnから取り出すために必要な第2パスワードを第2利用者に通知するように構成したので、保管ボックスBOnに保管されている状態の商品の再販売を実現し、保管ボックスBOnからの商品の取り出しを促進することができる。このため、他の利用者が保管ボックスBOnを利用できなくなるという不都合を解消し、また、賞味期限や消費期限切れにより商品が無駄になるという不都合を解消することができる。また、再販売可能となった商品が第1利用者による商品の購入価格から時間経過とともに低くなる新たな価格で第2利用者により購入された場合に、当該新たな価格に相当するバリューが第1利用者へ払い戻されるように構成したので、第1利用者が商品を保管ボックスBOnから受け取れない場合において当該商品の再販売を促進することができ、よりリーズナブルな価格で第2利用者に商品を購入させることができる。
なお、以上のように本発明の一実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態から種々構成等に変更を加えてもよく、その場合も本発明の技術的範囲に含まれる。例えば、上記実施形態において、第2利用者により購入された商品がキャンセルされた場合に、上記第2パスワードを無効に設定し、且つ、再販売可能情報を当該第2利用者以外の他の利用者に通知し、再販売可能となった商品が当該他の利用者により購入された場合に当該商品を保管ボックスBOnから取り出すために必要な第3パスワードを当該他の利用者に通知してもよい。