JP6723620B1 - 調理器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】調理するプロセスの途中で食材を把持したり整形したり、または、調理後の食品の外形を損なわずに把持したりすることができる調理器具を提供する。【解決手段】調理器具1は、両端部が弾発的に変形する弾発部2を有している。弾発部2は、U字形金具からなり、両端部が弾性的に撓むようになっている。弾発部2の両端部には、一対の握り部4a,4bが接続されている。握り部4a,4bは、手で握るのに好適なサイズと形状を有し、弾発部2の作用により弾発的に開閉可能である。【選択図】図1

Description

本発明は、調理器具に関する。
調理器具の一つとして、食品を掴んで保持する目的で、トングが従来から使用されている。トングは、弾性的に開閉する一対の腕を有し、該腕の先端部に食品を掴みやすい形状の掴み部を有している調理器具である。掴み部と支点の間の腕部分は把持部になっており、そこを手で握ったり離したりすることで掴み部の間が閉じたり離れたりするようになっている。
意匠登録第1563759号
従来のトングは、掴み部が硬い一定の形状を有しているため、柔らかい食品の外形を損なわずに掴み上げるのが困難であった。特に、外形が軟らかい焼き魚や煮魚などをトングで掴み上げるのは困難であった。食品の外形を損なわないように緩く食品を掴もうとすると、食品を落とすことがあった。
また、同じ理由により、従来のトングは、例えば野菜サラダなどのように、分離して形状が一定しないものを掴み上げるのが困難であった。分離した形状の食品は挟む力を浸透させるのが困難であり、逆に、従来のトングで強く掴むと食品の一部にダメージを生じる可能性があった。
このため、調理器具の分野で、調理するプロセスの途中で食材を把持したり整形したり、または、調理後の食品の外形を損なわずに把持したりすることに対する要求があった。
そこで、本発明の目的は、上記の従来技術の問題に鑑み、調理するプロセスの途中で食材を把持したり整形したり、または、調理後の食品の外形を損なわずに把持したりすることができる調理器具を提供することにある。
上述した少なくとも1つの課題を解決するために、本発明に係る調理器具は、開閉可能な一対の握り部と、一対の前記握り部にそれぞれ接続された一対の掴み部とを含み、一対の前記掴み部の間で食材を掴む調理器具であって、少なくとも、一方の前記掴み部である第1掴み部は、ループ部分を有する複数の線材の前記ループ部分を所定間隔で配置して構成され、前記第1掴み部の前記ループ部分の少なくとも一部は、撓むことができる。
また、一対の前記握り部間の距離を調整することで、食材に当接する前記第1掴み部の前記ループ部分の数を増減できてもよい。
また、前記第1掴み部は、他方の前記掴み部である第2掴み部に最も近位の第1線材の前記ループ部分が、開き方向に撓むことができてもよい。
また、他方の前記掴み部である第2掴み部は、ループ部分を有する複数の線材の前記ループ部分を所定間隔で配置して構成されてもよい。
また、前記第1掴み部と前記第2掴み部とは、互いに相手方に対して凹状となるように構成され、前記第1掴み部と前記第2掴み部のそれぞれは、相手方に最も近位の第1線材の前記ループ部分が最も大きく、相手方に最も遠位の第4線材の前記ループ部分が最も小さいものでもよい。
また、前記第1掴み部と前記第2掴み部とは、一方が相手方に対して凸状となるように構成され、他方が相手方に対して凹状となるように構成され前記第1掴み部と前記第2掴み部のそれぞれは、相手方に最も近位の第1線材の前記ループ部分が最も大きく、相手方に最も遠位の第4線材の前記ループ部分が最も小さいものでもよい。
また、前記第1掴み部と前記第2掴み部とは、互いに相手方に対して凸状となるように構成され、前記第1掴み部と前記第2掴み部のそれぞれは、相手方に最も近位の第1線材の前記ループ部分が最も小さく、相手方に最も遠位の第4線材の前記ループ部分が最も大きいものでもい。
また、前記第1掴み部と前記第2掴み部のそれぞれは、相手方に最も近位の第1線材の前記ループ部分が最も大きく形成され、相手方に二番目に近位の第2線材の前記ループ部分が最も小さく形成され、前記第1掴み部と前記第2掴み部とは、前記第1線材を除く部分が、互いに相手側に対して凸状となるように構成されていてもよい。
また、初期状態において、一対の前記掴み部は、一対の前記握り部間の距離を調整することで、相手方に最も近位の第1線材同士が当接する状態から、前記第1線材同士が当接し且つ相手方に2番目に近位の第2線材同士が当接する状態に切り替えることができてもよい。
また、前記線材は、前記ループ部分の両端から直線状に延びる直線部分を有し、前記掴み部は、複数の前記線材の前記直線部分から構成される延伸部に連なるものでもよい。
また、前記延伸部には、前記線材に沿ってスライド可能で一対の前記掴み部の最小閉距離を調整するストッパーが設けられていてもよい。
また、他方の前記掴み部である第2掴み部は、スプーン先端部からなってもよい。
また、他方の前記掴み部である第2掴み部は、ターナー先端部からなってもよい。
また、前記第1掴み部及び前記第2掴み部は、一対の前記握り部とそれぞれ鈍角の角度をなしていてもよい。
また、前記ループ部分は、平面視でジグザグに屈曲したジグザグ部を有してもよい。
また、前記第1掴み部は、食材を掴む側に屈折した屈折部を有していてもよい。
また、一対の前記握り部の一方又は双方には、先端部に凹面である第1指掛け部が設けられていてもよい。
また、一対の前記握り部の一方又は双方には、幅方向に突出する凸部である載置部が設けられていてもよい。
また、一対の前記握り部の一方又は双方には、先端側に回転部が設けられ、前記回転部によって、前記掴み部が所定角度回転するものでもよい。。
本発明によれば、調理するプロセスの途中で食材を把持したり整形したり、または、調理後の食品の外形を損なわずに把持したりすることができる調理器具を提供することができる。
本発明の一実施形態による調理器具の斜視図である。 本発明の一実施形態による調理器具の使用状態を示した斜視図である。 本発明の一実施形態による調理器具の製作の一工程を示した斜視図である。 本発明の一実施形態による調理器具の製作の一工程を示した斜視図である。 本発明の一実施形態による調理器具の製作の一工程を示した斜視図である。 本発明の一実施形態による調理器具の製作の一工程を示した斜視図である。 本発明の一実施形態による調理器具の製作の一工程を示した斜視図である。 本発明の一実施形態による調理器具の製作の他の例を示した斜視図である。 本発明の一実施形態による調理器具の一例の側面図である。 本発明の一実施形態による調理器具が食材を掴む際の側面図である。 本発明の一実施形態による調理器具の握り部を説明するための図である 本発明の一実施形態による調理器具の使用状態を示した斜視図代用写真である。 本発明の一実施形態による調理器具の使用状態をスパゲッティを例に示す図である。 本発明の他の一実施形態による調理器具の側面図である。 本発明の他の一実施形態による調理器具の側面図である。 本発明の他の一実施形態による調理器具の側面図である。 本発明の他の一実施形態による調理器具の斜視図である。 本発明の他の一実施形態による調理器具の側面図(a)、平面図(b)である。 本発明の各実施形態の線材の他の例を示した図である。 本発明の他の一実施形態による調理器具の斜視図である。 本発明の他の一実施形態による調理器具の斜視図である。 本発明の他の一実施形態による調理器具の使用状態を示した斜視図代用写真である。 本発明の他の一実施形態による調理器具の側面図(a)、平面図(b)、底面図(c)である。 本発明の他の一実施形態による調理器具の斜視図である。 本発明の他の一実施形態による調理器具の斜視図である。 本発明の他の一実施形態による調理器具の斜視図である。 本発明の他の一実施形態による調理器具の斜視図である。 本発明の他の一実施形態による調理器具の使用の一例を示した平面図である。 本発明の他の一実施形態による調理器具の斜視図(a)、側面図(b)である。 本発明の他の一実施形態による調理器具の側面図である。
以下に実施形態の例を、図面を用いて説明する。本願に係る調理器具は、開閉可能な一対の握り部と、一対の握り部にそれぞれ接続された一対の掴み部とを含み、一対の掴み部の間で食材を掴むものである。なお、以下では掴み部が開閉する方向を開閉方向又は上下方向とし、調理器具の長手方向及び開閉方向と直交する方向を幅方向又は面方向として説明する。
図1は、一実施形態による調理器具1を示している。調理器具1は、両端部が弾発的に変形する弾発部2を有している。本実施形態の弾発部2は、U字形金具からなり、両端部が弾性的に撓むようになっている。弾発部2の両端部には、一対の握り部4a,4bが接続されている。握り部4a,4bは、好ましくは手で握るのに好適なサイズと形状を有し、弾発部2の作用により弾発的に開閉可能である。符号3は弾発部2の端部と握り部4a,4bを接続するためのねじ3を示している。
握り部4a,4bは、それぞれ接続部5a,5bを有し、弾発部2と接続する側の反対の側は、それぞれ接続部5a,5bを介して掴み部6aと掴み部6bに接続されている。握り部4a,4bが開閉することで、掴み部6a,6bが開閉する。握り部4a,4bは好ましくは断熱性の樹脂からなり、握りやすい形状を有している。
掴み部6a,6bは、それぞれ複数のループ部分を有する線材7a,7bを有している。
説明の便宜上、図1の上側の掴み部6aについて説明すると、各線材7aは、線状であって、握り部4aの接続部5aから出発して、先端で広く湾曲したループを描いて折り返し、再び接続部5aに戻るような形状を有している。各線材7aのループ部分は大小のサイズを有している。これらの線材7aは、一定の順序で配列されている。すなわち、幅方向において内側になるに従って線材7aのループ部分の大きさが小さくなるように、線材7a同士が所定の間隔を置いて重ねて配置されている。各線材7aのループ部分が所定の間隔をおいて配置されている部分は、概略同心状となり、これらの線材のループ部分によって掴み部6aが構成される。掴み部6aは、基端で直接接続部5aに接続しても良いが、本実施形態のように、延伸部9aを介して接続部5aに接続してもよい。より具体的には、各線材7aはループ部分の両端から直線状に延びる直線部分を有し、延伸部9aは各線材7aの直線部分から構成される。言い換えれば、掴み部6aは延伸部9aに連なってもよい。
図1の下側の掴み部6bについても同様の構成を有している。すなわち、複数のループ部分を有する線材7bが備えられ、同様の構成の掴み部6bと延伸部9bが構成されている。言い換えれば、本実施形態では、一対の掴み部である第1掴み部及び第2掴み部の双方が複数の線材のループ部分から構成される。
上述したことをまとめると、掴み部6a,6bはそれぞれ、複数の、ループ部分を有する線材7a,7bを有し、線材7a,7bのループ部分が内側になるに従って小さくなるように、所定の間隔をおいて配置されることで掴み部6a,6bが構成され、該掴み部6a,6bと接続部5a,5bの間に、延伸部9a,9bが備えられている。
掴み部6a,6bはそれぞれ、平面状に構成されてもよいが、本実施形態のように、深さを有し、全体として窪んだ形状を有するようにしても良い。掴み部6a,6bの窪みは、対象物を掴む側に対して凹状になっているのが好ましく、凹状の部分が互いに対向しているのが好ましい。
掴み部6a,6bを窪んだ形状にするために、線材7a,7bは、平面的には(面方向では)上述の方法で配置され、さらに、掴み部6a,6bの主面(相手方に最も近接している線材のループ部分がなす面)に対して垂直方向(上下方向)に、所定の間隔を置いて配置されるのが好ましい。ループ部分の間隔は、掴み部6a,6bの面内でも、掴み部6a,6bの面に垂直な方向でも、一定の間隔でもよく、対象物の外形により徐々に変化させた間隔でもよい。
あるいは代替的に、線材7a,7bを接続部5a,5b近傍で屈曲させて、先端で掴み部6a,6bが互いに凹状で対向するようにしてもよい。
凹状の掴み部6a,6bの内側空間の大きさは、対象物を把持したときに、最も内側のループ部分が軽く対象物に接触する程度の内側空間を有するのが好ましい。
具体的には、該内側空間の大きさは、掴み部6a,6bを軽く閉じたときに、すなわち、最も内側のループ部分が初期状態から大幅に歪むことなく対象物に触れるようにし、例えば、直径10mm〜250mmの球体が収まる程度である。
また、例えば、球状体を複数一緒に掴む為に長手方向に長い形状としてもよい。また、長手の食材を壊さず掴む為に長手方向に長く伸びた楕円状の球体が収まる形状としてもうよい。また、幅方向に長手の楕円状の球体が収まる形状とすることで、幅方向で長手の食材を壊さず掴むことが可能となる。さらには、上下方向に延びた食材を掴むために、または、上下方向に複数の食材を重ねて掴むために、深さが面方向の幅より大きく形成されてもよい。
さらに具体的には、該内側空間の大きさは、漬物の個別のとりわけ(例えばラッキョや福神付け)用の小型には、直径10mm〜30mmの球体が収まる程度である。サラダ取り分け用、炒飯などの炒め用、肉団子用の中型には、直径20mm〜70mmの球体が収まる程度が好ましい。また、調理場や大型調理場などで使用する、例えば野菜や茹でた肉のとりわけ用の大型には、直径50mm〜250mmの球体が収まる程度が好ましい。
各線材7a,7bのループ部分は、本実施形態では平面視で概略U字形の形状を有しているが、後述する実施形態を含めて、矩形や多角形、楕円形、ハート形状、星形状など任意の形状を有してよい。
調理器具1は、上記小型のでは、全長Lが80mm〜200mm、好ましくは130mm〜180mmである。握り部4a,4bと弾発部2を含めた長さL2は、50mm〜140mm、好ましくは60mm〜120mmである。掴み部6a,6bと延伸部9a,9bを含めた長さL1は、50mm〜160mm、好ましくは60mm〜140mmである。
上記中型では、全長Lが180mm〜280mm、好ましくは200mm〜260mmである。握り部4a,4bと弾発部2を含めた長さL2は、80mm〜190mm、好ましくは90mm〜170mmである。掴み部6a,6bと延伸部9a,9bを含めた長さL1は、160mm〜240mm、好ましくは170mm〜220mmである。
また、上記大型では、全長Lが200mm〜500mm、好ましくは250mm〜400mmである。握り部4a,4bと弾発部2を含めた長さL2は、150mm〜300mm、好ましくは170mm〜280mmである。掴み部6a,6bと延伸部9a,9bを含めた長さL1は、200mm〜380mm、好ましくは210mm〜350mmである。
掴み部6a,6bの開閉距離(最大距離)W1は、上記小型では、15mm〜40mm、好ましくは18mm〜35mmである。上記中型では、35mm〜80mm、好ましくは40mm〜70mmである。また、上記大型では、70mm〜300mm、好ましくは80mm〜260mmである。
線材7a,7bは、例えば、上記小型では、直径0.6mm〜2.0mm、好ましくは0.8mm〜1.6mm、上記中型では、直径1.0mm〜3.0mm、好ましくは1.2mm〜2.5mm、上記大型では、直径2.0mm〜5.0mm、好ましくは2.2mm〜4.5mmの断面丸型である。なお、線材7a,7bは、断面が多角形でもよい。
線材の素材は、例えば、ステンレス鋼等の金属のほか、ナイロンや、ポリプロピレン等のプラスチックでもよい。また、鉄やステンレス鋼線にシリコンゴムや、ナイロンなどの被覆を施したしたものなどでも良い。
線材7a,7bの本数は、上記小型では、それぞれ2本から4本、上記中型ではそれぞれ2本から6本、好ましくはそれぞれ3本から5本、上記大型では、それぞれ2本から12本、好ましくはそれぞれ4本から10本である。
なお、上記線材7a,7bは、内側になるに従って撓みやすい線材からなるようにしてもよい。これは、内側に位置する線材7a,7bは、長さが短くなるため、剛性が高くなる傾向にあるためである。そこで、内側になるに従って線材7a,7bを撓みやすい線材によって構成することにより、中央部分が凹状に撓みやすい掴み部6a,6bを得られる。この掴み部6a,6bによれば、中央部分が幅広い形状の食品に対して、ソフトに包み込むように把持することができるようになり、撓みやすくする。つまむ断面の径を変えるため、それぞれの線材の線径を異にしたり、材質を柔らかいものに変えたりすることができる。
また、上記線材7a,7bは、外側になるに従って撓みやすい線材からなるようにしてもよい。これにより、内側でしっかり保持すると共に外側を撓みやすくすることで、食材の周りの部分を壊しにくくすることが出来る。このように、上記線材7a,7bにおける各線材の撓みを変化させることで、色々な食材に対応し、掴み方を変えることが出来る。
図2は、調理器具1の使用状態を示している。図示するように、使用に際しては、手10で握り部4a,4bを握り、手10を開いたり閉じたりすることにより、掴み部6a,6bを開閉させる。すなわち、手10を閉じる(握る)ことで握り部4a,4b間の距離が縮み、掴み部6a,6bが閉じ方向に動き、閉じた手10を開く(緩める)ことで握り部4a,4b間の距離が伸び、掴み部6a,6bが開き方向に動く。
上記大型の調理用などでは、両手を使用して開閉しても良い。また、その際、弾発部2は、弾発を有しないヒンジなどの回転軸で構成しても良い。さらに、開閉の途中まで弾発を有するバネを設けたヒンジなどの回転軸で構成しても良い。また、握り部4a,4bは、弾発部2より後部に位置しても良い。
図3〜図7は調理器具1の製造工程ないし製造方法を示している。説明の便宜上図1の下側の掴み部6bを中心に説明する。
最初に図3に示すように、ループ部分を有する線材7bを大きなループと小さなループのグループ(本実施形態では各グループは2本の線材7bを有している)に分け、それぞれを線材7bのループ部分が内側になるに従って小さくなるように所定の間隔をおいて配置する。なお、本実施形態では、各線材7bが所定の位置で所定角度折り曲げられており、この結果、先端部で各線材7b同士がループ部8bの主面に対して垂直な方向で所定の間隔を有している。
ループの大きさが異なる線材7bの各グループに対して、スペーサー11b,13bが用意されている。スペーサー11b,13bは、線材7bの基端部を平行に所定の間隔で支持するための部材である。スペーサー11bには、線材7bを挿通させる貫通孔12bが複数(偶数個)設けられている。同様にスペーサー13bにも貫通孔14bが複数(偶数個)設けられている。貫通孔12b,14bは、線材7bを挿通させて緩みがないように、線材7bの外径よりわずかに大きい内径を有しているのが好ましい。スペーサー11b,13bは好ましくは後に一体成形しやすいように樹脂材料からなる。
次に、図3の状態から図4に示すように各グループの線材7bの基端部をスペーサー11b,13bの貫通孔12b,14bに挿通させる。この結果、図4に示すように、ループの大きさが異なる各グループの線材7bは、それぞれ所望の間隔を維持しながら、スペーサー11b,13bによって支持される。線材7bの基端部は、後述する工程のために、スペーサー11b,13bから所定の距離突出させる。
次に、図5に示すように、スペーサー11b,13bから突出した線材7bの端部に、留め具15b,16bを固定する。留め具15b,16bは、例えば溶接、接着、カシメ等により線材7bに固定することができる。留め具15b,16bを固定する際は、ループ部8bの線材7b同士の間隔、位置、向きを維持するように留意しながら固定する。なお、固定方法はこれに限定されず、留め具15b,16bを使わない方法でもよい。
次に、図6に示すように、ループ部8bの全体の形状が一つの凹状の形状をなすように、留め具15b,16bの位置を合わせながらスペーサー11b,13bを重ねる。この状態を維持するように、スペーサー11b,13b同士を重ねる。その際、例えば勘合する構造にしたり、接着等により仮に固定したりしてもよい。
また、この製造方法により製造された調理器具は、線材と線材の各間隔があいていると共に、スペーサー11b,13bの間もストレートに空いているため、洗浄がしやすい。
次に、図7に示すように、スペーサー11b,13bの部分を握り部4bの接続部5bにインサート成形によって一体的に成形する。インサート成形時は、スペーサー11b、13b全体を挿入して成形してもよいし、途中まで(一部のみ)を挿入して成形してもよい。なお、一体化する方法は、インサート成形に限らず、例えば、成型した握り部4bに差し込み接着するなど任意の固定方法でもよい。
さらに、図示しないが、成型した握り部に、スペーサー11b,13bの取付部の内部を線材が移動できる空間を設けることで、掴み部6a,6bと延伸部9a,9bの長さL1を可変させることが出来る。また、その際線材位置を段階的に固定するため、例えば線材に突起を設けても良い。
なお、図7では、弾発部2として、バネ付きヒンジ17を使用した例を示している。バネ付きヒンジ17は、ピン18を有するヒンジ19とバネ20とを有している。符号21は、ストッパー21を示している。
上記図3〜図7では図1の下側の掴み部6bに関して説明したが、図1の上側の掴み部6aに関しても同様に製造され、両者は例えばバネ付きヒンジ17などの弾発部2を介して接続され、調理器具1が完成される。
図8は調理器具1の製造工程ないし製造方法の他の例を示している。説明の便宜上図1の下側の掴み部6bを中心に説明する。以下では、上記例と異なる点を中心に説明する。
図8(a)に示すように、上記例と異なり、本例では、ループの大きさが異なる線材7bの複数のグループに対して、1つのスペーサー50bが用意される。スペーサー50bには、線材のグループごとに貫通孔が設けられ、ここでは、2つのグループの線材に対して、2組の貫通孔(51bと52b)が設けられる。より具体的には、ループが大きいグループの2本の線材の基端部に対応して、上段に4つの貫通孔51bが設けられ、ループが小さいグループの2本の線材の基端部に対応して、下段に4つの貫通孔52b設けられる。
図8(b)に示すように、各グループの線材7bの基端部をスペーサー50bの貫通孔51b、52bに挿通させると、上記例と同様に、ループの大きさが異なる各グループの線材7bは、所望の間隔を維持しながら、スペーサー50bによって支持される。上記例と異なり、1つのスペーサー59bを用いることで、この段階で、ループ部8bの全体の形状が一つの凹状の形状をなすようになる。
図8(c)に示すように、スペーサー50bから突出した線材7bの端部に、留め具15b,16bを固定する。
続いて、図8(d)に示すように、スペーサー50bの部分を握り部4bにインサート成形によって一体的に成形する。または、握り部4bにスペーサー50bの部分を差し込み(叩き込む、差し込む、接着する、溶着するなどにより)固定する。スペーサー50は、図示のように、前端部53b、即ち掴み部側の端部53bが他の部分より上下方向及び幅方向のいずれにおいても幅広く形成され、インサート成形時に握り部に挿入されず、外側に位置してもよい。
このように製造された調理器具は、線材と線材の各間隔があいていると共に、スペーサー50bにグループごとに段違いに線材が相通されるため、所望の間隔が空けられ、洗浄しやすい。また、上記例に比べて、部品点数が減り、作業の簡素化が図られる。
弾発部2は、図8(d)に示すように、略U字形をなし、握り部に挿入される形で、握り部と一体的に成形されてもよい。なお、弾発部2を別体でインサート成形し、これを上記製造方法による握り部に、叩き込む、差し込む、接着する、溶着するなどして接合してもよい。
調理器具1は、一対の握り部間の距離を調整することで、食材に当接するループ部分数を増減できる。食材に当接する線材のループ部分の数が増減すると、食材との接触面積が増減し、食材に加わる力も増減するため、食材に適した接触面積と力で食材を掴むことができ、軟らかい食材でも、外形を損なわず掴むことができる。以下では、より具体的に説明する。図9は調理器具1の一例の側面図で、図9(a)は初期状態、図9(b)は第1線材のループ部分同士が平行な状態、図9(c)は握り部同士が当接する状態を示す図である。図10は調理器具1が食材を段階的に掴む際の側面図である。
調理器具1の掴み部6a,6bは、ループ部分を有する複数の線材を、所定間隔をおいて配して構成される。掴み部6a,6bは、好ましくはそれぞれ2本〜6本の線材のループ部分で構成され、1〜3グループに分けて握り部に接続される。図9(a)に示すように、一例として、掴み部6aは第1線材71a、第2線材72a、第3線材73a、第4線材74aの4本の線材を有し、掴み部6bは第1線材71b、第2線材72b、第3線材73b、第4線材74bの4本の線材を有する。
好ましくは、掴み部6bは、掴み部6aと略対称的に形成される。以下では掴み部6aを例に説明する。掴み部6aにおいて、第1線材71aが最も大きいなループ部分を有し、他方(相手側)の掴み部6bに最も近接する位置(近位)に配置される。また、第2線材72a、第3線材73a、第4線材74aの順に、ループ部分が小さくなり、他方の掴み部6bに遠い位置(遠位)に配置される。
図9(a)に示すように、第1線材71aのループ部分は、直線部分から他方の掴み部6b方向に向かって第1角度α分だけ屈曲した後、反対側に向かって第2角度β分だけ屈曲する略Z形状を成している。第1角度αと第2角度βは、例えば、160度〜175度程度の角度であり、両者は同じ角度でもよい。第1線材71aを略Z形状に形成することで、ループ部分が撓みやすく、可撓性が高まる。すなわち、第1線材71aのループ部分は、β角度で屈曲しているため、食材に過度に作用しないように食材から逃げる方向に撓みやすくなっている。
第2線材72aの直線部分は上下方向(開閉方向)において第1線材71aと同位置に配置され、第2線材72aのループ部分は直線部分からわずかに屈曲するか屈曲せずに直線状に延びている。従って、第1線材71aのループ部分と第2線材72aのループ部分との間には、所定の間隔が形成される。第2線材72aをこのように形成することで、第1線材だけでは食材を掴み上げられない場合、第1線材のループ部分が第2線材方向に撓み、間隔が縮まって、第1線材のループ部分と第2線材のループ部分とが共同で食材に作用し得るようになる。
第3線材73aのループ部分は直線部分からわずかに屈曲するか屈曲せずに直線状に延びている。第4線材74aの直線部分は上下方向(開閉方向)において第3線材73aと同位置に配置される。第4線材74aのループ部分は、直線部分から他方の掴み部6b方向と反対方向に向かって屈曲した後、他方の掴み部6b方向に向かって第3角度γ分だけ屈曲する略Z形状を成している。第3角度γは、例えば、160度〜175度である。従って、第3線材73aのループ部分と第4線材74aのループ部分の間には、所定の間隔が形成される。
第1線材71aのループ部分と第2線材72aのループ部分との間の間隔(相対する内側部分間の間隔)である第1ループ間隔S1は、先端部分において、例えば、1mm〜20mm、好ましくは2mmから15mmである。第2線材72aのループ部分と第3線材73aのループ部分との間の間隔である第2ループ間隔S2は、上記第1ループ間隔S1と同様の間隔に設定できる。また、第3線材73aのループ部分と第4線材74aのループ部分との間の間隔である第3ループ間隔S3は、上記第1ループ間隔S1と同様の間隔に設定できる。隣同士の線材のループ部分間の間隔は、第1線材71aから第4線材74aに亘って徐々に小さくなるように設定されてもよい。各線材のループ部分は、互いに平行して配されてもよいし、平行しない状態に配されてもよい。なお、第1ループ間隔S1、第2ループ間隔S2、第3ループ間隔S3のうちの1つ以上の間隔が0でもよい。すなわち、一部の隣同士の線材のループ部分が上下方向において同位置に配置され、同じ面を構成してもよい。
また、第1ループ間隔S1に対して、第2ループ間隔S2、第3ループ間隔S3を狭めて設定してもよい。後述の握り部間の距離V1を掴み部間の距離W1に近づけることで、第2線材72aに第3線材73aを近づけ、さらに第4線材74aも近づけさせてもよい。
図9(a)に示すように、初期状態では、握り部に力が加わっておらず、握り部4a,4bの間の距離は、最大距離である開閉距離V1である。この場合、掴み部6a,6bの間の距離は最大距離である開閉距離W1である。掴み部間の距離W1は、握り部間の距離V1より大きい。初期状態の距離V1は、例えば20mm〜70mmであり、好ましくは25mm〜60mmである。掴み部間の距離W1は、例えば、35mm〜80mmであり、好ましくは40mm〜70mmである。
握り部に力が加わって(図示しない使用者の手によって閉じる方向に力が加わって)、例えば、図9(b)に示すように、握り部4a,4b間の距離がV2に縮まると、掴み部6a,6b間の距離がW2に縮まる。好ましくは、距離がV2の場合、第1線材71a,71bのループ部分が平行状態にある。好ましくは、距離W2と距離V2が同程度、又は距離W2が距離V2より小さい。第1線材71a,71bのループ部分が略平行状態にある場合の、距離V2は、例えば10mm〜45mmであり、好ましくは15mm〜40mmである。掴み部間の距離W2は、例えば、10〜45mmであり、好ましくは15〜40mmである。
図示しないが、握り部に加わる力が大きくなり、距離V2がさらに縮まると、第1線材71a,71bのループ部分同士が当接し、掴み部間の距離W2が0になる。
図9(c)に示すように、握り部に加わる力がさらに大きくなって、握り部4a,4b同士が当接する(距離が0になる)と、第1線材71a,71bのループ部分同士が当接し、さらに第2線材方向に撓み、第2線材72a,72bのループ部分同士が当接する。これらの線材のループ部分は同一平面に位置し、第1線材同士が外側、第2線材同士が内側に位置する。この状態では、第3線材同士、第4線材同士のループ部分は、当接しない。
このように、調理器具1は、一対の握り部4a,4b間の距離に応じて、一対の掴み部間の距離が変化し、線材のループ部分間隔が変化する。調理器具1は、一対の握り部4a,4b間の距離を調整することで、食材に当接する一対の掴み部間の距離を変化させ、線材を変形させて、掴み状態ないし線材の当接状態を切り替えて、適宜な力と接触面積で食材を掴み上げる。
また、掴み部間が平行になった時点での掴み部間の距離W2から、外周のループ部分(主面)が食材の表面を平行に把持して摘まむことが出来る様になる。また、その後の握り部に力を増加していった場合にも、食材の表面を平行に把持していくことが出来る。従って、食材を鋏込む高さに対応して掴み部間の距離W2が設定され、距離W2に対し距離V2を大きくすることで、第4線材同士のループ部分を当接させることが出来る。
図10に示すように、調理器具1は、食材44を段階的に掴みあげることができる。まずは、図10(a)に示すように、握り部4a,4b間の距離を調整して、第1線材71a,71bのループ部分同士で食材44を掴み上げる。
食材44がやや重く、第1線材同士だけでは掴み上げられない場合は、握り部4a,4bを握る力を大きくして、図10(b)に示すように、一対の握り部間の距離を縮め、第2線材72a,72bのループ部分同士も食材44に当接し、第1線材71a,71bが開く方向に撓むようにして、第1線材、第2線材のループ部分が共同して食材44を掴み上げるようにする。この場合、第1線材71a,71bのループ部分が食材から逃げる方向(第2線材方向)に撓むため、柔らかい食材でも外形を損なわずに掴み上げることができる。
この状態でも食材44を掴み上げられない場合は、握り部4a,4bを握る力をさらに大きくして、図10(c)に示すように、第3線材73a,73bのループ部分も食材44に当接して食材44を掴み上げるようにする。第1線材71a,71bのループ部分が可撓性が大きいため、さらに開き方向に撓み、第2線材72a,72bのループ部分も開き方向に撓むため、柔らかい食材でも外形を損なわずに掴み上げることができる。図示しないが、さらに、第4線材74a,74bのループ部分も食材44に当接するようにしてもよい。
このように、調理器具1は、一対の握り部間の距離を調整することで、食材に当接する掴み部の線材の数を段階的に増減させ、食材に適した接触面積と力で食材を掴み上げることができる。また、一対の掴み部の外側の線材同士が開き方向に撓みながら内側の線材同士と共同で食材を掴み上げるので、軟らかい食材でも外形を損なわず掴み上げることができる。
なお、図示の調理器具1は、掴み部6a,6bが互いに、相手側に対して凹状に凹む形状であるため、握り部4a,4b間の距離を縮めて掴み部6a,6bを接近させると、調理器具1は、掴み部6a,6bの凹状部分の空間を合わせた増大した内側空間が形成される。
図11は、調理器具1の握り部を説明するための図である。図11(a)に示すように、調理器具1は、握り部4a,4bにそれぞれ第1指掛け部42a,42bを有してもよい。握り部4a,4bは、好ましくは、掴み部側端部(「先端部」ともいう)の厚みが最も厚く(上下幅が最も大きく)形成され、この部分に第1指掛け部42a,42bが設けられる。なお、上述のように、握り部の掴み部側端部には各線材の基端部が接続されている。
第1指掛け部42a,42bは、親指と人差し指を掛けるための部分で、握り部の表面から凹んで形成される凹面であり、好ましくは、中央部分が周り部分より深く凹下する球面或いは曲面、またはこのような球面が設けられた凹面である。第1指掛け部42a,42bは、好ましくは、図示のように、最も厚い先端部において、言い換えれば、握り部同士が最も近接している部分、の反対側に形成される。図示のように、第1指掛け部42a,42bの反対側は、相手側の握り部に凸となる凸面状に形成されてもよい。
調理器具1は、上記のように握り部間の間隔を調整しながら食材を掴む必要があるところ、第1指掛け部42a,42bを設けることで調整位置が分かりやすく、また指がずれにくいため、操作しやすくなる。調理器具1は、一対の掴み部を左右に開いて食材を左右両側で掴みあげる左右側操作でもよいし、一対の掴み部を上下に開いて食材を上下両側で掴み上げる上下側操作でもよいが、第1指掛け部はいずれの場合も操作しやすくなる。
また、調理器具1は、握り部4a,4bにそれぞれ1以上の第2指掛け部43a,43bを有してもよい。ここでは、それぞれ2つの第2指掛け部43a,43bを有する例を図示しているが、それぞれ三つ設けてもよい。第2指掛け部43a,43bは、その他の指を掛ける部分であり、握り部の表面から凹んで形成される。第2指掛け部43a,43bは、図示のように側面視において波形状の波底のように形成されてもよい。第2指掛け部43a,43bは、握り部の中央ないし中央よりやや先端に近い位置に形成される。第2指掛け部43a,43bを設けることで左右側操作、上下側操作のいずれにおいてもさらに操作しやすくなる。
さらに、握り部に指を掛ける方法及び対応した操作方法を説明する。図11(a)に示すように、一方の握り部4aの第1指掛け部42aに親指を立てて親指の腹を球面に当接し、他方の握り部4bの第1指掛け部42bに人差し指を掛け、第2指掛け部43bに少なくとも中指を掛ける(絡める)。この持ち方は、正確に目的の食材に狙いを定めた持ち方として有効である一方、指先に力を入れにくい、手が大きく開かないなど手を器用に動かせない使用者、例えば子供などには難しい。
そこで、図11(b)に示すように、調理器具1は、棒を握るような単純な握り方でも操作できるようになっている。図示すように、親指の根本を一方の握り部4aに掛け、他の指を他方の握り部4bに掛けて、棒を握るように握り部を握ることができる。この持ち方は、一般的な手を開いて握る操作で、単純な動きであるため、子供でもできる。この場合でも、親指の根元が握り部4aの第2指掛け部43aに掛かり、人差し指が握り部4bの第1指掛け部42bに掛かり、少なくとも中指が握り部4bの第2指掛け部43bに掛かるため、一定の操作性が確保される。
この握り方を用いる場合、必ずしも作用部が柔軟性を有するワイヤー構造でなく、例えば、スプーン型の金属や、プラスチック樹脂、シリコンゴムなどを用いたものでも有効である。
図12は調理器具1の使用状態を示す図である。図12(a)に示すように、調理器具1によれば、千切りになった野菜サラダを傷めることなく必要な量だけ掴み上げることができる。また、図示のよう、比較的大量な野菜サラダを落とさずに把持することができる。また、パスタや素麺のような麺類も、握り部間の距離を調整しながら、必要な量だけ優しく掴み上げることができ、力を入れすぎた場合でもパスタ等をいたずらに切断してしまうのを防ぐことができる。また、レタス等軽く傷つきやすい野菜でも、優しく掴み上げることができる。
図12(b)に示すように、調理器具1によれば、チャーハンなどのような、固めずに内部に火を通したい料理に対して、食品をほぐしながら調理することができる。調理器具1によれば、線材7a,7bの間を通して食品の調理の状態を確認することができ、有利である。また、階層的に重なっている線材のループ部分がほどよい距離でそれぞれ食材に当接するため、食材をほぐしやすく、また、必要に応じて掴み上げたりして全体を混ぜやすい。
また、特に図12(c)に示すように、両手をあわせて食材(例えばおにぎり)を握るように、一対の掴み部を閉じて食材を閉じ込めながらまとめることができる。調理器具1によれば、チャーハンなどのような、ばらばらになりがちな食品をまとめることができる。また、例えば、天ぷらの具と衣を混ぜたものを、整形したりするのに有利である。調理器具1によって食品を整形する場合、線材7a,7bが弾力を有しているため、また、掴み部6a,6bが包み込む形状を有しているため、硬く握りしめ過ぎることなく、ソフトに整形することができる。
もちろん、図12(c)に示すように、調理した食品を取り分けるときも、食品の外形を損なうことなく把持し、取り分けることができる。
また、図12(d)に示すように、調理器具1によれば、通常は取りにくい円形のもの、例えばミニトマトのようなものを、一対の掴み部の間に閉じ込めることで、両手で包み込むように左右側操作でも外形や品質を損なうことなく取り分けることができる。
また、調理器具1は、掴み部が、線材から構成されているため、食材が掴み部に付きにくく、落としやすく、洗いやすい。
例えば、パスタを茹でてから炒める料理の場合、パスタを調理器具1でほぐしながら茹でることができ、茹で上がったパスタを調理器具1で掴んで取り出すことができる。その後、トマトケチャップやソース等粘着性が高い調味料を加えてパスタを炒める、絡める等の一連の作業も調理器具1を用いれば容易にでき、出来上がった料理は調理器具1を用いてそのまま盛り付けることができる。
図13はスパゲッティを例に調理器具1の使用状態を示す図で、図13(a)は側面図、図13(b)は図13(a)のA−A線断面図、図13(c)は図13(a)のB−B線断面図である。なお、説明の便宜上、スパゲッティは太くして図示している。また、図示は説明のために模式化した一態様である。
図13(a)に示すように、調理器具1でスパゲッティ54を上下で掴む場合、第1線材71a,71bのループ部分の一部がスパゲッティ54と交差してこれを押えている。また、第2線材72a,72bのループ部分の一部もスパゲッティ54と交差してこれを押えている。以下では、各線材のループ部分におけるこの食材を押えている部分を「押え部」とする。
図13(b)に示すように、第1線材71a,71bの押え部55同士が両側で(上下で)スパゲッティ54を挟むようにして掴み、第2線材72a,72bの掴み部55同士が両側でスパゲッティ54を挟むようにして掴んでいる。図13(a)に示すように、第1線材同士、第2線材同士が略平行になっているため、図13(b)に示すように、押さえ部55同士はスパゲッティの幅全体に亘って押え、挟んでいる。また、第1線材同士が外側ループ、第2線材同士が内側ループを構成して、1本のスパゲッティに対して計4箇所を8つの押え部55で両側で(上下で)挟み、押えている。
このように、第1線材71a,71bの押え部全体に渡りスパゲッティを確実に挟み押えることが出来る。
また、沢山の量を挟み込んだ時にも、押え部の線材内部に包み込むと共に、第1線材71a,71bから外側にはみ出したスパゲッティを第1線材71a,71bの隙間に全体的に広げる力が働くことで確実な挟み押えることが出来る。これらにより安定した操作が可能になる。
図13(c)に示すように、押え部55の断面は円形であり、スパゲッティ54の周面を円弧面で押えているため、スパゲッティ54を傷つけにくくなっている。また、スパゲッティ54において押え部55で押された部分は、中央に凹み部56が、両サイドに食材段差部57がそれぞれ形成されているため、押さえ部55を用いて両側(上下)で挟んだ場合、滑り落ちにくくなっている。なお、ここでは、説明の便宜上、2対の線材のうちの一対の線材のみを図示している。
このように、調理器具1は、従来のトングに比べて、線材の円形断面が均一な力でスパゲッティの断面を押さえることができ、スパゲッティを傷つけることなく優しくグリップすることができる。また、スパゲッティの複数の箇所を両側で対応して挟むことができ、スパゲッティを確実に掴むことができる。
また、調理器具1は、掴み部の先端が曲線状であるため、ボールや皿、フライパンの内面にフィットして食材を掴むことが出来る。また、かき混ぜるなどの場合も、容器や器具の隅々まで接触できるため使いやすい。さらに、掴み部が曲線状で、各線材の断面が円形であるため、容器や器具を傷つけにくい。
図14は他の実施形態による調理器具1Iの側面図を示している。以下の各実施形態の説明では、上記実施形態の調理器具1と同様な構成については同様な符号を付し、説明を適宜省略する。
図示のように、調理器具1Iは、掴み部と延伸部が上記調理器具1と異なる。より具体的には、一対の掴み部と一対の延伸部のうち、上方の掴み部6Ia及び上方の延伸部9Iaが異なる。
上記調理器具1では、一方の掴み部及び延伸部と他方の掴み部及び延伸部が対称的に構成されているのに対して、図示のように、本実施形態の調理器具1Iは、一方の掴み部6Ia及び延伸部9Iaが他方の掴み部6Ib及び9Ibと同様に構成される。言い換えれば、一方の掴み部6Iaが他方の掴み部6Ibに対して凸状となり、他方の掴み部6Ibが一方の掴み部6Iaに対して凹状となるように線材が配置され、他方の掴み部に最も近位の第1線材71Iaのループ部分が最も小さく、他方の掴み部に最も遠位の第4線材74Iaのループ部分が最も大きく、両者の間の線材のループ部分は遠位になるにつれて大きくなる。したがって、初期状態で、一対の握り部の距離を縮めると、上方の掴み部6Iaの少なくとも一部が下方の掴み部6Iabの内側空間に入り込める構成になっている。
調理器具1Iは、一方の掴み部が他方の掴み部の内側空間に入り込んで、他方の掴み部の内側空間を上方から狭めて、両者の間に断面略円弧状の所定幅の縮小空間が形成される。このような調理器具1Iは、薄いシート状の食材を挟んで掴む場合、食材を潰して掴む場合などに好適である。
また、線材71Ia、72Ia、73Ia、74Iaの隙間を狭くするなどにより、掴み部9Ibで例えば水気のある食材(ワカメや油揚げ、もやしなど)を掬い取り、上部から掴み部6Iaで押し付けて水けを取るなどとしても良い。
図15は他の実施形態による調理器具1Kの側面図を示している。図示のように、調理器具1Kは、掴み部と延伸部が上記調理器具1と異なる。より具体的には、一対の掴み部のそれぞれが上記調理器具1の掴み部と上下逆に構成され、一対の延伸部のそれぞれが上記調理器具1の延伸部と上下逆に構成される。
より具体的には、掴み部同士は、互いに向かって凸状となるように線材が配置され、他方の掴み部に最も近位の第1線材71Ka,71Kbのループ部分が最も小さく、他方の掴み部に最も遠位の第4線材74Ka,74Kbのループ部分が最も大きく、両者の間の線材のループ部分は遠位になるにつれて大きくなる。したがって、初期状態で、一対の握り部の距離を縮めると、最もループ部分が小さい第1線材71Ka,71Kb同士が当接し、さらに縮めると、2番目に小さい第2線材72Ka,72Kb同士が当接する。
調理器具1Kは、薄いシート状の食材に好適である。また、中央に芯が有り、周りが柔らかく傷つきやすい食材にも好適である。調理器具1Kは、このような食材でも、中央の芯部分をしっかり挟み、周りの部分はソフトにタッチして、食材を傷つけずに掴むことができる。
また、第1線材71Ka,71Kbを細い線材や、やわらかい線材で、第2線材72Ka,72Kbに向かって太い線材とすることでより、ソフトなタッチで摘まむことが出来る。また、この際、握り部4a、4bが接触する時点で、第4線材74Ka,74Kbがほとんど重なるように構成するとシート状の食材を傷めることが無い。
図16は他の実施形態による調理器具1Lの側面図を示している。図示のように、調理器具1Lは、掴み部と延伸部が上記調理器具1Kと異なる。
より具体的には、第1線材71La,71Lbが、上記第1線材71Ka,71Kbよりループ部分が大きく構成される。第1線材71La,71Lbのループ部分は、第4線材74La,74Lbのループ部分と同等又はより大きく構成されてもよい。
調理器具1Lは、第1線材71La,71Lbのループ部分が、長手方向にのみ第4線材74La,74Lbより大きく、幅方向は最も小さく、細長く構成されてもよい。
これにより、第1線材71La,71Lbで箸の様に摘み、その後第1線材71La,71Lbを、第2線材72La,72Lbが第1線材71La,71Lbを押し付け、次々に他の線材が押し付けることで確実な摘みを実現することが出来る。
また、第1線材71La,71Lbのループ部分は、幅方向にのみ第4線材74La,74Lbより大きく、長手方向は最も小さく構成されてもよい。このように構成することで、食材を挟み上げるとき、他の線材が第1線材71La,71Lbの内側に入り込めなくなり(重ならなくなり)、掴む食材の平面上で掴む食材の周りの部分を壊すことが無いようにできる。
図17は、他の実施形態による調理器具1Aの斜視図を示している。
調理器具1Aは、図1のU字形金具に代えてU字形樹脂部からなる弾発部2Aを有するほかは、図1の調理器具1と同様の構成を有している。弾発部2Aは、好ましくは握り部4Aa,4Abと一体成形され、両端部が弾発的に変形可能になっている。
本実施形態の弾発部2Aは、ダンパー部40を有している。ダンパー部40は、弾発部2Aの湾曲部の変形量を大きくし、かつ、変形に対する弾力を減少させる機能を有している。ダンパー部40を有することにより、握り部4Aa,4Abの開閉をほぼ一定の力で行うことができるようになる利点を有している。
図18は、さらに他の実施形態による調理器具1Bの側面図(図18(a))と平面図(図18(b))を示している。
調理器具1Bは、図1のU字形金具に比してやや角張った形状のU字形金具の弾発部2Bを有している。弾発部2Bは、両端部が握り部4Ba,4Bbの中に挿入され、握り部4Ba,4Bbと一体的に成形されている。
また、調理器具1Bは、図示のように、線材7Ba,7Bbの少なくとも一部が、螺旋状に巻いて掴み部6Ba,6Bbの少なくとも一部を形成している。
本実施形態によれば、一本の線材で複数のループを形成することができるため、少ない本数の線材7Ba,7Bbによって、巻数の多い掴み部6Ba,6Bbを形成することができる。
また、線材7Ba,7Bbのループの間が互いに螺旋状に連結されているため、弾性を有し、かつ、形状を維持しやすい掴み部6Ba,6Bbを有することができる。
図19は上記各実施形態の線材の他の例を示している。上記各実施形態に係る線材7a、7bは、図示の線材7Mの有する構成を備えてもよい。
線材7Mは、中央部分にループ部分701Mを有し、両端(基端部)703Mとループ部分702Mの間に略直線状に延びる直線部分702Mを有する。
図示のように、ループ部分701Mは、複数の線材段差部704Mが形成されている。線材段差部704Mは、線材7Mを上下方向に折り曲げて凹状に形成されてもよいし、線材7Mの表面に上下方向の切欠きないし溝を設けることで形成されてもよい。複数の線材段差部704Mは、同じ形状でもよいし、一部又は全部がそれぞれ異なる形状でもよい。また、複数の線材段差部704Mは、隣同士の間隔がすべて同じでもよいし、形成される位置によって間隔が異なってもよい。好ましくは、長手方向の中心線を基準に、両側の線材段差部704Mの形状、間隔などが対称的に構成される。なお、1つの線材に1つの線材段差部のみが形成されてもよいことは言うまでもない。
上記(又は下記)調理器具の掴み部において、線材7Mは一部の線材に適用されてもよいし、全部の線材に適用されてもよい。言い換えれば、掴み部の一部の線材にのみ、線材段差部が形成されてもよい。また、掴み部の各線材に形成される線材段差部が、形状や間隔が異なってもよい。線材段差部を設けることで、掴み部の保持力を高めることができる。
図20は、さらに他の実施形態による調理器具1Cの斜視図を示している。
本実施形態の調理器具1Cは、握り部4Ca,4Cbと一体に成形されたU字形樹脂部からなる弾発部2Cを有している。
握り部4Caは、接続部5Caを介して、ターナー先端部22Caに接続されている。ターナー先端部22Caは、食品をいためたり返したりする部分になっており、対になっている片方の掴み部(第2掴み部)6Caになっている。ターナー先端部22Caと握り部4Caの間には連結部45Caが長手方向に延在する。
これに対して、握り部4Cbは、接続部5Cbと延伸部9Cbを介して、対になっている他方の掴み部(第1掴み部)6Cbに接続されている。後述のように、第1掴み部6Cbが平面状であるため、延伸部9Cbは第1掴み部6Cbに向かって上下方向の幅を徐々に減らすように形成される。
本実施形態の線材7Cbは、ループ部分が概略矩形になっている。概略矩形のループ部分は、互いに所定の間隔をおいて配置され、全体として図示のように、平面形状で、ターナー先端部22Caの形状と同様な形状の掴み部6Cbになっている。
上述した形態の調理器具1Cによれば、第2掴み部であるターナー先端部22Caによって掬い上げられた食品を、第1掴み部6Cbで包み込むように把持することができる。第1掴み部6Cbは、好ましくは、細く、弾性に優れた線材からなり、ループ部分間で撓むことができるため、ターナー先端部22Caによって掬い上げられた食品、例えば煮魚や焼き魚などの返しや取り分け時に外形を損なわずに把持することができる。
また、本実施形態によれば、第2掴み部6Cbが線材のループ部分から構成されるため、調理の途中の食品の状態を線材7Cbの間を通して確認することができ、調理の進行状態を確認しながら調理を行うことができる。
ここでのターナー先端部22Caの形状は四角形をしているが、円形や三角形などでもよい。また、第1掴み部6Cbの形状もターナー先端部22Caに準じてもよいし、異なった形状としても良い。
さらに、第2掴み部を第1掴み部6Cbと同様に構成しても良く、ループ部分はそれぞれ同じ形状でも、異なった形状でも良い。
図21は、さらに他の実施形態による調理器具1Dの斜視図を示している。図22は、調理器具1Dの使用状態を示す図である。
本実施形態の調理器具1Dは、U字形金具の弾発部2Dを有し、弾発部2Dの一端部は握り部4Db内に挿入固定されている。弾発部2Dの他端部は延伸して握り部4Daを構成する部分を経て、連結部45Daを経て、先端部がスプーン先端部23Daになっている。スプーン先端部23Daは、食品を掬ったり挟んだりする部分になっており、対になっている片方の掴み部(第2掴み部)6Daになっている。スプーン先端部23Daは、長手方向の中心線に対して対称の形状である必要はなく、図示のように、片側が緩いカーブになっていてよい。本実施形態のスプーン先端部23Daは、凹状に窪んだ曲面24を有し、該曲面24にスリット25や孔26が設けられている。スリット25や孔26は、食品の汁を排出するために設けられているが、対象物に応じて適宜省略することができる。
これに対して、握り部4Dbの先端部は、接続部5Dbと延伸部9Dbを介して、対になっている他方の掴み部(第1掴み部)6Dbに接続されている。
本実施形態の線材7Dbは、ループ部分がスプーン先端部23Daに対応する形状になっており、線材7Dbのループ部分が互いに所定の間隔をおいて配置され、全体として図14に示すように、スプーン先端部23Daの形状と同様な形状の第1掴み部6Dbになっている。すなわち、第1掴み部6Dbを構成する線材7Dbは、平面的にスプーン先端部23Daと同様の形状のループ部分を有し、平面的に互いに所定の間隔をおいて配置され、かつ、第1掴み部6Dbの主面に対して垂直な方向に互いに所定の間隔をおいて配置されている。
上述した形態の調理器具1Dによれば、スプーン先端部23Daによって食材を調理し、スプーン先端部23Daで掬い上げられた食品を、ループ部分を有する第1掴み部6Dbで把持することができる。第1掴み部6Dbは、ループ部分間で撓むことができるため、スプーン先端部23Daによって掬い上げられた食品を、外形を損なわずに把持することができる。
また、本実施形態によれば、第1掴み部6Dbが線材のループ部分から構成されるため、調理の途中の食品の状態を線材7Dbの間を通して確認することができ、調理の進行状態を確認しながら調理を行うことができる。
ここでは、スプーン先端部23Daにスリットや孔が設けられていることで、トロミのかかった食材などを具と、トロミをバランスよく掬ったり、汁物から汁を絞ったりすることが出来る。
また、図22に示すように、調理器具1Dによれば、水分を含んだもの、例えば野菜炒めのような食品に対して、スプーン先端部23Daで水分を落としながら第1掴み部6Dbによって外形や品質を損なうことなく取り分けることができる。また既に述べたように、調理器具1Dによれば、線材7Dbの間から食品の状態を確認しながら、調理を行うことができる。
図12、図22から明らかに推察できるように、一般に肉団子、つみれ、つくね、ハンバーグなどの生地は、油を含み、べたべたと粘性があるため、塊を作りにくいが、本実施形態の調理器具によれば、まとまる様子を確認しながら、塊にまとめることができる。また、複数種類の具材をひとつにまとめる場合でも、掴んだ具材を視認できるので、含ませる具材を選別しながら掴むことができる。また、放し易いので、そのまま形を崩さずに鍋に投入することができる。
第1掴み部の形状は、例えば、ハンバーグに沿った略楕円形やおにぎりに沿った略四角形、略三角形などとし、両側から平面状に押し付ける内面空間形状としても良い。
また、線材による接触面で把持するため、粘性を持った食材でも第1掴み部から放した際に離れやすい。また、第1摘み部にくっついて残る粘性の残留物がすくない。さらに、ワイヤー(線材)の為洗浄性が良い点などの利点がある。
さらには、スライスされ、重なっている複数のハムなどの食材をスプーン先端部23Daで剥し(分離し)、第1掴み部6Dbの線材7Dbのループ部分で挟んで取り分ける、ロールケーキなどを切り分けるなどもできる。または、切り分けて重なった状態から剥がし取り分けすることが出来る。
図23は調理器具1Dの他の例を示す図で、図23(a)は側面図、図23(b)は平面図、図23(c)は底面図を示している。
上記のように、調理器具1Dの第1掴み部6Dbは複数のループ部分からなり、第2掴み部6Daはスプーン先端部23Daからなっている。図23(a)に示すように、第1掴み部6Dbは側面視において上記調理器具1の第2掴み部6aと同様に形成されてもよい。これによって、一対の握り部間の距離を調整することで、食材に当接する第1掴み部6Dbの線材のループ部分の数を段階的に増減させることができ、軟らかい食材でも外形を損なわず掴み上げることができる。
第2掴み部6Daであるスプーン先端部23Daには、桜の花ないしなでしこの花形状の貫通孔群47Daが設けられてもよい。さらに、桜の花弁ないしなでしこの花弁形状の貫通孔48Daが1つ以上散らばるように設けられてもよい。これによって、調理器具1Dの意匠性を高めることができる。また、図23(b)、図23(c)のように、第1掴み部6Db側からは第2掴み部6Daの花形状、花弁形状、第2掴み部6Da側からは第1掴み部6Dbの線材が見えるため、意匠性がさらに高まる。
調理器具1Dは握り部4Da,4Dbに載置部46Da,46Dbを設けてもよい。載置部46Da,46Dbは、例えば、握り部4Da,4Dbの先端部分から幅方向にそれぞれ突出する凸部である。調理器具1Dは、掴み部6Da,6Dbがテーブル等に接しないように載置でき、例えば、載置部46Da,46Dbと弾発部2Dの三点でテーブル等に接して調理器具1を載置できる。これによって、食材に直接触れる掴み部をきれいに保つことができ、またテーブル等を汚すこともなくなる。
調理器具1Dは、載置部46Da,46Dbは凸状に形成されるため、載置部46Da,46Dbを中心に、掴み部側の隣接部分が凹部に形成され、握り部側の隣接部分も凹部に形成される。この凹部を利用して、言い換えれば、載置部46Da,46Dbの凸状部分を、例えば、サラダボールの縁にかけることもできる。これによって、食材に直接触れる掴み部をきれいに保つことができ、またテーブル等を汚すこともなくなる。
調理器具1Dは、一対の掴み部が長手方向の中心線に対して非対称の形状であり、片側が緩いカーブになっているため、皿やボール等から食材を掴み上げるときは緩いカーブを下方にして操作し、薄い食材(例えば生ハム)等繊細な作業が必要なときは反対側を下方にするなど食材に応じて操作できる。
調理器具1Dは、上記調理器具1と同様に、握り部4Dbに第1指かけ部42Dbが形成されてもよい。このような第1指掛け部は、握り部4Daにも設けてもよい。
なお、調理器具1Dは、第2掴み部6Daのスプーン先端部の縁部が平面状でもよい。さらには、第2掴み部6Daのスプーン先端部全体が平面状でも良い。
図24は、さらに他の実施形態による調理器具1Eの斜視図を示している。
本実施形態の調理器具1Eは、掴み部6Ea,6Ebと延伸部9Ea,9Ebと握り部4Ea,4Ebと弾発部2Eが、一続きの線材7Ea,7Ebからなっている。
弾発部2Eは、線材7Ea,7Ebの弾力を利用して弾発し、握り部4Ea,4Ebは、直接線材7Ea,7Ebを握るようになっている。線材7Ea,7Ebは、接続部5Ea,5Ebにおいて、ワイヤー留め具41によって分散しないように固定されている。ワイヤー留め具41の固定方法は、例えば溶接、接着、カシメ等により固定することができる。また、ワイヤー留め具は2か所を示すが好ましくは3か所以上設ける。
線材7Ea,7Ebのループ部分は、平面視で概略矩形の形状を有し、互いに間隔をおいて配置されて概略矩形の掴み部6Ea,6Ebを構成する。掴み部6Ea,6Ebは、対象物を掴む側に面して凹状に湾曲する曲面になっている。すなわち、掴み部6Eaを構成する全ての線材が同一曲面をなすように同じ曲度で長手方向に対して湾曲する。掴み部6Ebを構成する全ての線材はこれと対称的に湾曲する。これにより、例えば図示のような、円柱形あるいは円錐台形の食品27を、くずれにくく、ソフトにしっかり把持することができる。
本実施形態によれば、構成材料の種類や部品点数が少なく、安価な調理器具1Eを得ることができる。
図25は、さらに他の実施形態による調理器具1Fの斜視図を示している。
図示の調理器具1Fは、掴み部6Fa,6Fbのループ部分が、対象物を掴む側に屈折した屈折部28a,28bを有している他は、図24の調理器具1Eと同様の構成を有している。すなわち、掴み部6Faを構成する全ての線材が同一角度で長手方向に対して屈折する。掴み部6Fbを構成する全ての線材はこれと対称的に屈折する。
本実施形態の掴み部6Fa,6Fbによれば、図示のように、角柱形の食品29に対して、屈折部28a,28bで角部を把持することにより、くずれにくく、しっかり食品29を把持することができる。
図26は、さらに他の実施形態による調理器具1Gの斜視図を示している。
図示の調理器具1Gは、掴み部6Ga,6Gbにおいて、線材7Ga,7Gbのループ部分が、平面視でジグザグに屈曲したジグザグ部30a,30bを有している。ジグザグ部は、幅方向に凹凸する形状で、不規則な形状でもよいし、規則的な三角波状、矩形波状、湾曲波状でもよい。
また、掴み部6Ga,6Gbの長手方向に直交する横断方向のいずれかの外側(本実施形態では図19の下側)の線材7Ga,7Gbは、掴み部6Ga,6Gbの主面に対して垂直方向に、対象物を掴む側に折り曲げられた折曲げ支持部31a,31bになっている。
調理器具1Gのその他の構成は、図24,25の調理器具1E,1Fと同様の構成を有している。
本実施形態の掴み部6Ga,6Gbによれば、掴み部6Ga,6Gbによって両側から挟んだものを、折曲げ支持部31a,31bによって下から支えることができる。
折曲げ支持部31a,31bによって下から支持できるため、対象物を落とさないように必要以上に挟む必要がなくなり、少しの力で食品の形を保護しながら把持することができる。
また、ジグザグ部30a,30bは、把持対象物との接触面積を増やすことができ、それによってさらに、把持対象物の滑り落ちを防止することができる。
本実施形態による調理器具1Gの作用効果は上述した特別なものの他は図1〜図9および図17,18に関連して示した各実施形態と同様である。
図27は、さらに他の実施形態による調理器具1Hの斜視図を示している。
本実施形態の調理器具1Hは、掴み部6Ha,6Hbと延伸部9Ha,9Hbと握り部4Ha,4Hbと弾発部2Hを通して、一続きの線材7Ha,7Hbからなっている。
弾発部2Hは、線材7Ha,7Hbの弾力を利用して弾発するようになっている。握り部4Ha,4Hbは、線材7Ha,7Hb上に樹脂材料で形状を付加したものになっている。
延伸部9Ha,9Hbには、線材7Ha,7Hbに沿って方向Sにスライド可能なストッパー34,35が設けられている。ストッパー34,35は、スライドして掴み部6Ha,6Hbの最小閉距離を調整することができるようになっている。ストッパー34,35は握り部4Ha,4Hbから遠ざけるほど、掴み部6Ha,6Hbの最小閉距離を小さくすることができる。
掴み部6Ha,6Hbのループ部分は、平面視で概略矩形の形状を有している。
掴み部6Haの長手方向に直交する横断方向のいずれかの外側(本実施形態では下側)の線材7Haは、掴み部6Haの主面に対して垂直方向に、対象物を掴む側に折り曲げられた折曲げ支持部32,33になっている。
本実施形態によれば、ストッパー34,35によって掴み部6Ha,6Hbの最小閉距離を調節でき、かつ、折曲げ支持部32,33によって、対象物を下から支えることができる。
折曲げ支持部32,33は、掴み部6Ha,6Hbの片方にのみ設けられていることにより、対象物を掴むときに、対象物の下に差し込む折曲げ支持部32,33に集中して対象物を掴むことができる。
図28に調理器具1Hによって、丸型ケーキを1/8程度にカットしたケーキ36を掴むところを示す。
図28(a)に示すように、ケーキ36の側面とほぼ平行に、調理器具1Hによってケーキ36を両側から挟むことができる。
図28(b)に示すように、調理器具1Hによれば、ストッパー34,35を方向Sに適当にスライドすることにより、掴み部6Ha,6Hbを最大限閉じたところで、すなわちストッパー34,35が互いに当接するところで、掴み部6Ha,6Hbがちょうどケーキ36の両側面を軽く挟む程度に調節することができる。
この状態で図28(b)に示すように、折曲げ支持部32,33は、ケーキ36の下方に差し込まれた状態になり、ケーキ36を下方から支持することができる。この状態でケーキ36を持ち上げることにより、ケーキ36の姿勢を変えずに、かつ、ケーキ36の外形を損なうことなく把持して取り分けることができる。
図29は、さらに他の実施形態による調理器具1Jの斜視図を示している。調理器具1Jは、一対の掴み部が一対の握り部に対して屈曲している。
握り部4Ja、4Jbの一端は、U字形金具からなる弾発部2Jの両端にそれぞれ接続されている。握り部4Jaの他端にはターナー先端部22Jaからなる第2掴み部6Jaが接続され、握り部4Jbの他端には複数の線材のループ部分からなる掴み部6Jbが接続されている。
ターナー先端部22Jaからなる第2掴み部6Jaは、複数の線材のループ部分からなる第1掴み部6Jbの下方に配置される。
ターナー先端部22Jaに連なる連結部45Jaは、握り部4Jaに直線状に接続される。ターナー先端部22Jaは、連結部45Jaから第1掴み部6Jb方向に向かって屈曲し、連結部45Jaないし握り部4Jaと鈍角をなしている。鈍角は、例えば、150度〜170度である。これによって、食材をフライパン等の底部に沿ってやさしく掴み上げることができる。
ターナー先端部22Jaには、上記桜の花ないしなでしこの花形状の貫通孔群47Jaと、上記桜の花弁ないしなでしこの花弁形状の貫通孔48Jaが1以上設けられる。これによって、意匠性が高くなり、汁などを落とせるため実用性も高くなる。
ターナー先端部22Jaは、先端に向かって幅広となる形状である。ターナー先端部22Jaの先端49は幅方向に直線状であり、下方に反っている。これによって食材をさらに載せやすくなり、掴みやすくなる。
第1掴み部6Jbは、平面視ハート形状であり、ターナー先端部22Jaに対応して、ハート形状の幅広部分が第1掴み部6Jbの先端に向いている。また、幅広で緩やかに曲げられた部分が先端に向いていることで、食材を傷つきにくくなる。第1掴み部6Jbは、一例として、図示のように、3本の線材から構成される。各線材は、同じ面をなすように、上下方向に同位置に配置される。また、幅方向では、内側になるにつれてループ部分が小さくなるように配置される。
第1掴み部6Jbは、ターナー先端部22Jaに対応して、握り部4Jbに対して屈曲し、鈍角をなしている。また、ターナー先端部22Jaに合わせる面積を増やすため、第1掴み部6Jb自体がハート形状の先端部分で屈曲している。言い換えれば、図29(b)に示すように、各線材は、ループ部分が、延伸部分から他方の掴み部方向(下方)に鈍角で屈曲した後、反対側に向かって前記鈍角より小さい鈍角で屈曲して、第1掴み部6Jb自体が屈曲している。
調理器具1Jは、食材を上下側操作で掴み上げるのに適している。上方に位置する握り部4Jbには、好ましくは、操作しやすいように第1指掛け部42Jbが設けられる。
なお、調理器具1Jは、第1掴み部6Jbが上記のように平面状ではなく、段違い状に構成されてもよい。例えば、各線材のループ部分が上下方向において所定のループ間隔を有するように構成されてもよい。
図30は、さらに他の実施形態による調理器具1Mの側面図を示している。調理器具1Mは、上記と異なる点は、握り部の掴み部側に回転部58Ma,58Mbを設けたことである。すなわち、調理器具1Mは、一対の握り部の一方又は双方に、先端側に回転部が設けられ、回転部によって、それぞれの握り部の略中心を通る中心線Yを軸に、一方又は双方の掴み部が所定角度回転する。
図30(a)は第1掴み部6Mb、ターナー先端部22Maがそれぞれ上方に屈曲した状態を示す。前記図29で示した使い方と同様になる。
図30(b)は、第1掴み部6Mbの回転部58Mbを180°回転した状態を示す。
厚みがあり丸みのある食材(例えば、焼き豚など)を摘み上げるのに適している。
図30(c)は第1掴み部6Mbとさらにターナー先端部22Maを回転部で180°回転した状態を示し、使用時は図30(c)を180°回転した状態とすることで、ワイヤー状の第1掴み部6Mbを下側にして使用する。これにより、汁や、トロミのある食材から汁やとろみを掬い上げたくないときや、トロミで食材が貼り付き易い時に分離がしやすい。
回転部58Ma,58Mbは、回転部を引き出し、180°回転し差し込みロックする、ネジで固定する方式や、例えばコイルバネで掴み部(延伸部)側を係留すると共に、ラッチを設け回転部を外側に引き回転させ、スプリングによりもどる機構を設けるなどをしても良い。
また回転角は、180°ずつとせず、例えば、90°ずつや60°ずつ刻みとしても良い。
さらに、ワイヤーの使用以外の、例えば掴み部にスプーン状の金属やプラスチック樹脂などを用いるトングとしても良い。
なお、上記各実施形態の調理器具は、その特徴的な構成を組み合わせたものでもよい。例えば、図1の調理器具1の掴み部を構成する各線材のループ部分が、食材を掴む側に面して凹状に湾曲する曲面をその一部に有してもよいし、食材を掴む側に屈折した屈折部をその一部に有してもよい。
上記の記載に基づいて、当業者であれば、本発明の追加の効果や種々の変形を想到できるかもしれないが、本発明の態様は、上述した実施形態の例に限定されるものではない。特許請求の範囲に規定された内容及びその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更及び部分的削除が可能である。
1、1A、1B、1C、1D、1E、1F、1G、1H、1J:調理器具
2、2A、2B、2C、2D、2E、2H、2J:弾発部

3:ねじ
4a、4Aa、4Ab、4b、4Ba、4Bb、4Ca、4Cb、4Da、4Db、4Ea、4Eb、4Ha、4Hb、4Ja、4Jb:握り部
5a、5b、5Ca、5Cb、5Db、5Ea、5Eb:接続部
6a、6b、6Ca、6Cb、6Da、6Db、6Ea、6Eb、6Fa、6Fb、6Ga、6Gb、6Ha、6Hb、6Ja、6Jb:掴み部
7a、7b、7Ba、7Bb、7Cb、7Db、7Ea、7Eb、7Ga、7Gb、7Ha、7Hb、7Jb:線材
8a、8b、8Ba、8Bb、8Cb、8Db、8Ea、8Eb、8Ga、8Gb、8Ha、8Hb、8Jb:ループ部
9a、9b、9Cb、9Db、9Ea、9Eb、9Ha、9Hb、9Jb:延伸部
10:手
11b、13b:スペーサー
12b、14b:貫通孔
15b、16b:留め具
17:バネ付きヒンジ
18:ピン
19:ヒンジ
20:バネ
21、34、35:ストッパー
22Ca、22Ja:ターナー先端部
23Da:スプーン先端部
24:曲面
25:スリット
26:孔
27、29:食品
28a、28b:屈折部
30a、30b:ジグザグ部
31a、31b、32、33:折曲げ支持部
36:ケーキ
40:ダンパー部
41:ワイヤー留め具

Claims (5)

  1. 開閉可能な一対の握り部と、一対の前記握り部にそれぞれ接続された一対の掴み部とを含み、一対の前記掴み部の間で食材を掴む調理器具であって、
    少なくとも、一方の前記掴み部である第1掴み部は、ループ部分を有する複数の線材の前記ループ部分を所定間隔で配置して構成され、
    他方の前記掴み部である第2掴み部は、ループ部分を有する複数の線材の前記ループ部分を所定間隔で配置して構成され、
    前記第1掴み部と前記第2掴み部とは、一方が相手方に対して凸状となるように構成され、他方が相手方に対して凹状となるように構成され、
    前記第1掴み部と前記第2掴み部は、一方が相手方に最も近位の最近位線材の前記ループ部分が最も小さく、相手方に最も遠位の最遠位線材の前記ループ部分が最も大きく、他方が相手方に最も近位の最近位線材の前記ループ部分が最も大きく、相手方に最も遠位の最遠位線材の前記ループ部分が最も小さい
    ことを特徴とする調理器具。
  2. 開閉可能な一対の握り部と、一対の前記握り部にそれぞれ接続された一対の掴み部とを含み、一対の前記掴み部の間で食材を掴む調理器具であって、
    少なくとも、一方の前記掴み部である第1掴み部は、ループ部分を有する複数の線材の前記ループ部分を所定間隔で配置して構成され、
    他方の前記掴み部である第2掴み部は、ループ部分を有する複数の線材の前記ループ部分を所定間隔で配置して構成され、
    前記第1掴み部と前記第2掴み部とは、互いに相手方に対して凸状となるように構成され、
    前記第1掴み部と前記第2掴み部のそれぞれは、相手方に最も近位の最近位線材の前記ループ部分が最も小さく、相手方に最も遠位の最遠位線材の前記ループ部分が最も大きい
    ことを特徴とする調理器具。
  3. 開閉可能な一対の握り部と、一対の前記握り部にそれぞれ接続された一対の掴み部とを含み、一対の前記掴み部の間で食材を掴む調理器具であって、
    少なくとも、一方の前記掴み部である第1掴み部は、ループ部分を有する複数の線材の前記ループ部分を所定間隔で配置して構成され、
    他方の前記掴み部である第2掴み部は、ループ部分を有する複数の線材の前記ループ部分を所定間隔で配置して構成され、
    前記第1掴み部と前記第2掴み部のそれぞれは、相手方に最も近位の最近位線材の前記ループ部分が最も大きく形成され、相手方に二番目に近位の第2近位線材の前記ループ部分が最も小さく形成され、
    前記第1掴み部と前記第2掴み部とは、前記最近位線材を除く部分が、互いに相手側に対して凸状となるように構成されている
    ことを特徴とする調理器具。
  4. 開閉可能な一対の握り部と、一対の前記握り部にそれぞれ接続された一対の掴み部とを含み、一対の前記掴み部の間で食材を掴む調理器具であって、
    少なくとも、一方の前記掴み部である第1掴み部は、ループ部分を有する複数の線材の前記ループ部分を所定間隔で配置して構成され、
    他方の前記掴み部である第2掴み部は、ループ部分を有する複数の線材の前記ループ部分を所定間隔で配置して構成され、
    初期状態において、一対の前記掴み部は、一対の前記握り部間の距離を調整することで、相手方に最も近位の最近位線材同士が当接する状態から、前記最近位線材同士が当接し且つ相手方に2番目に近位の第2近位線材同士が当接する状態に切り替えることができる
    ことを特徴とする調理器具。
  5. 開閉可能な一対の握り部と、一対の前記握り部にそれぞれ接続された一対の掴み部とを含み、一対の前記掴み部の間で食材を掴む調理器具であって、
    少なくとも、一方の前記掴み部である第1掴み部は、ループ部分を有する複数の線材の前記ループ部分を所定間隔で配置して構成され、
    前記線材は、前記ループ部分の両端から直線状に延びる直線部分を有し、
    前記掴み部は、複数の前記線材の前記直線部分から構成される延伸部に連なり、
    前記延伸部には、前記線材に沿ってスライド可能で一対の前記掴み部の最小閉距離を調整するストッパーが設けられている
    ことを特徴とする調理器具。
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