JP6722525B2 - 触媒の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、触媒の製造方法に関する。
従来より、種々の配位子を金属に配位させた所謂メタロセン触媒が、不飽和二重結合を有する単量体化合物の重合用の触媒として広く使用されている。具体的には、例えば、αオレフィン−ノルボルネンの共重合を良好に進行させる触媒として、下記構造の触媒が知られている(非特許文献1を参照)。
Figure 0006722525
なお、非特許文献1に記載される上記構造の触媒は、以下に示されるように、平衡によって、ハプト数が互いに異なり、Tiとフルオレン配位子との配位の形態が異なる、複数の錯体を含み得る。ここで、フルオレン配位子を用いる場合、ハプト数の範囲は1〜5である。
以下では、ハプト数5(η)である錯体と、ハプト数3(η)である錯体と、ハプト数1(η)である錯体との間での平衡を示している。
Figure 0006722525
中心の金属原子のシグマリガンドがアルキル又はアリール基である際に、メタロセン触媒は、通常以下の工程:
1)適切なリガンドをMX[Xはハロゲン、通常TiCl又はZrCl]と反応させることによるメタロセンジハライド(通常メタロセンジクロライド)の製造、
2)アルキル化剤(例えばアルキルリチウム、ジアルキルマグネシウム又は相当するグリニャール試薬)で金属原子に結合したハロゲンを所望のアルキル又はアリール基で置換することによる、工程1)で得られたメタロセンジハライドの相当するジアルキル又はジアリール錯体への転化、
からなる方法にしたがって得られる(特許文献1を参照)。
それにもかかわらず、上記のメタロセンは、特許文献1に開示されるような周知の方法論では簡便に合成できない。実際、従来技術の方法は、後で目的生成物に変換されるメタロセンジハライドの合成を常に含んでいる。このため、従来技術の方法は、全体的な収率が不十分であり、少なくとも2つの方法工程を要する。
非特許文献1に記載の上記構造の触媒を特許文献1の方法に従って製造する場合、、下記構造のリガンド(配位子)に対して、メチルリチウム等のメチル化されたアルカリ金属化合物、又はメチルマグネシウムブロマイドのようなメチル基を有するグリニャール試薬を4モル当量以上反応させた後、かかる反応の生成物を引き続きTiClのような金属化合物と反応させる方法が提案されている(特許文献1を参照。)。特許文献1には、下記構造のリガンドを含む一般式が記載されている。
そして、特許文献1では、ジエチルエーテルを含む溶媒を用いて触媒の合成が行なわれている。
なお、特許文献1において、メチルリチウムやメチルマグネシウムブロマイドの使用量の下限である4モル当量とは、下記構造のリガンドを用いて上記構造の触媒を製造する場合の化学量論的に必要な最少の量である。また、特許文献1において、触媒の製造は、ワンポットでの操作により実施される。
Figure 0006722525
特表2001−516367号公報
Living polymerization of olefins with ansa−dimethylsilylene(fluorenyl)(amido)dimethyltitanium−based catalystsTakeshi ShionoPolymer Journal,2011,43,p.331−351 Stereospecific polymerization of propylene with group 4 ansa−fluorenylamidodimethyl complexesTakeshi Shiono et al.Journal of Organometallic Chemistry,2006,vol.691,p.193−201 Linked amido−indenyl complexes of titanium Francisco Amor, Jun Okuda, J. Organomet. Chem.,520,p.245−248 (1996) Syndiospecific Polymerization of Propene with [tBuNSiMe2Flu]TiMe2−Based Catalysts by Chain−End Controlled MechanismHideaki Hagihara, Takeshi Shiono, Tomiki Ikeda, Macromolecules,vol.30,p.4783−4785.(1997)
特許文献1、及び非特許文献2に記載の方法は、上記構造のメタロセン触媒を含むジメチルメタロセン錯体を製造し得る方法である。
これらの文献に記載の方法では、いずれもジメチルメタロセン錯体の合成にメチルリチウムを有機金属反応剤として使用している。しかしながら、市販されているメチルリチウムは、通常、溶解性と安定性との問題からジエチルエーテル溶液として流通している。
このため、メチルリチウムを用いる特許文献1、及び非特許文献2に記載の方法には、ジエチルエーテル含む溶媒が引火しやすい点等で、工業的な実用性に問題がある。
他方、上記構造の触媒におけるフルオレン環をインデン環に置き換えた触媒であれば、ジエチルエーテルを含まない溶媒(例えば、ヘキサン)を用いて、所望する構造の触媒を合成可能であることが知られている(非特許文献3を参照。)
非特許文献3に記載の方法では、配位子の脱プロトンにn−ブチルリチウムを用いて、一旦チタンジクロライド錯体を調製し、これにメチルマグネシウムクロライドを作用させてジメチルチタン錯体へ変換している。
例えば、n−ブチルリチウムはヘキサン溶液として流通しており、メチルマグシウムクロライドはテトラヒドロフラン溶液として流通している。このように、非特許文献3に記載の方法については、ジエチルエーテルを含まない原材料の入手が容易である。
対して、本願発明者らが、非特許文献3に記載の触媒の合成方法を参照して、ジエチルエーテルを含まない溶媒中での非特許文献1に記載の上記構造の触媒の合成を試みたところ、メチルマグネシウムクロライドを使用したチタンジクロライド錯体のアルキル化が殆ど進行しないことが分かった(本願の比較例を参照)。
同様のアルキル化は、メチルリチウムを使用すれば速やかに進行し、上記構造の触媒を合成出来ることが知られている(非特許文献4を参照)。
以上の通り、従来の知見に従って、非特許文献1に記載の上記構造の触媒を合成する場合、工業的な実用性の問題を甘んじて受け入れたうえで、ジエチルエーテルを含む溶媒を使用せざるを得ない実情がある。
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであって、フルオレン骨格を含む特定の構造の配位子を用いて、メタロセン化合物である触媒を、ジエチルエーテルを除く非プロトン性溶媒を用いて製造する、触媒の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、フルオレン骨格を含む特定の構造の配位子に対して、特定量且つ特定の構造の有機リチウム化合物をジエチルエーテルを除く非プロトン性溶媒中で反応させる工程(I)と、工程(I)の生成物に、それぞれ所定の構造のMg化合物、Zn化合物、及びAl化合物からなる群より選択される1種以上を反応させる工程(II)と、工程(II)の生成物に、ハロゲン原子等を有するTi化合物、Zr化合物、又はHf化合物を、配位子に対して1モル当量以上反応させる工程(III)と、を含む方法により上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
より具体的には、本発明は以下のものを提供する。
(1) 下記式(1):
Figure 0006722525
(式(1)中、R、R、及びRは、それぞれ独立に、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基であり、R及びRは、それぞれC−Si結合、O−Si結合、Si−Si結合、又はN−Si結合によりケイ素原子に結合し、RはC−N結合、O−N結合、Si−N結合、又はN−N結合により窒素原子に結合し、Rはメチル基であり、R及びRは、それぞれ独立に、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素原子数1〜20の有機置換基、又は無機置換基であり、m及びnは、それぞれ独立に0〜4の整数であり、R及びRがそれぞれ複数である場合、複数のR及びRは異なる基であってもよく、複数のRのうちの2つの基、又は複数のRのうちの2つの基が芳香環上の隣接する位置に結合する場合、当該2つの基が相互に結合して環を形成してもよく、Mは、Ti、Zr、又はHfである。)
で表される触媒の製造方法であって、
(I)下記式(1a):
Figure 0006722525
(式(1a)中、R、R、R、R、R、m、及びnについて、前述の通り。)
で表される配位子を、下記式(1b):
LiR・・・(1b)
(式(1b)中、Rは、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素原子数2〜20の炭化水素基であり、C−Li結合によりリチウム原子に結合する。)
で表される有機リチウム化合物と、ジエチルエーテルを除く非プロトン性溶媒中で反応させる工程と、
(II)工程(I)で得られる生成物を、下記式(1c)で表される化合物、下記式(1d)で表される化合物、及び下記(1e)で表される化合物:
(RMgX(2−p)・・・(1c)
(RZnX(2−q)・・・(1d)
(RAlX(3−r)・・・(1e)
(式(1c)、(1d)、及び(1e)中、Rは前述の通りであり、Xはハロゲン原子でありpは1又は2であり、qは1又は2であり、rは1〜3の整数である。)
からなる群より選択される1種以上と反応させる工程と、
(III)工程(II)で得られる生成物を、配位子に対して1モル当量以上の下記式(1f):
MR ・・・(1f)
(式(1f)中、Mは、前述の通りであり、Rは、ハロゲン原子、又は−ORで表される基であり、Rは、ヘテロ原子を有してもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基であり、RはC−O結合により酸素原子に結合する。)
で表される化合物と反応させる工程と、を含み、
工程(I)において、有機リチウム化合物の使用量が配位子に対して1.8〜2.2モル当量であり、
工程(II)において、式(1c)で表される化合物、式(1d)で表される化合物、及び式(1e)で表される化合物からなる群より選択される化合物は、これらの化合物に含まれる基Rのモル数が、配位子のモル数の2倍以上であるような量使用される、触媒の製造方法。
(2) 非プロトン性溶媒が、炭化水素溶媒、及びジエチルエーテルを除くエーテル系溶媒からなる群より選択される1種以上である、(1)に記載の触媒の製造方法。
(3) 配位子が、下記式(1a−1):
Figure 0006722525
で表される化合物である、(1)又は(2)に記載の触媒の製造方法。
(4) 工程(II)において、工程(I)で得られる生成物を、式(1c)で表される化合物と反応させる、(1)〜(3)のいずれか1つに記載の触媒の製造方法。
(5) 式(1f)で表される化合物がTiClである、(1)〜(4)のいずれか1つに記載の触媒の製造方法。
本発明によれば、フルオレン骨格を含む特定の構造の配位子を用いて、メタロセン化合物である触媒を、ジエチルエーテルを除く非プロトン性溶媒を用いて製造する、触媒の製造方法を提供することができる。
≪触媒の製造方法≫
本発明にかかる触媒の製造方法では、以下に説明する式(1)で表される構造の触媒を製造する。
また、本発明にかかる触媒の製造方法は、
それぞれ後述する、式(1a)で表される配位子と、式(1b)で表される有機リチウム化合物とを、ジエチルエーテルを除く非プロトン性溶媒中で反応させる工程である工程(I)と、
工程(I)で得られる生成物を、それぞれ所定の構造のMg化合物、Zn化合物、及びAl化合物からなる群より選択される1種以上と反応させる工程である工程(II)と、
工程(II)で得られる生成物を、配位子に対して1モル当量以上の後述する式(1f)で表される金属化合物と反応させる工程である工程(III)とを含む。
以下、触媒と、工程(I)、工程(II)、及び工程(III)と、その他の工程とについて説明する。
<触媒>
まず、本発明の方法により製造される触媒について説明する。本発明の方法により製造されるのは、フルオレン骨格を有する配位子を含む下記式(1)で表される構造の触媒である。
Figure 0006722525
式(1)中、R、R、及びRは、それぞれ独立に、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基である。
及びRは、それぞれC−Si結合、O−Si結合、Si−Si結合、又はN−Si結合によりケイ素原子に結合する。
はC−N結合、O−N結合、Si−N結合、又はN−N結合により窒素原子に結合する。
はメチル基である。
及びRは、それぞれ独立に、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素原子数1〜20の有機置換基、又は無機置換基であり、m及びnは、それぞれ独立に0〜4の整数である。
及びRがそれぞれ複数である場合、複数のR及びRは異なる基であってもよい。
複数のRのうちの2つの基、又は複数のRのうちの2つの基が芳香環上の隣接する位置に結合する場合、当該2つの基が相互に結合して環を形成してもよい。
Mは、Ti、Zr、又はHfである。
なお、式(1)中の金属原子Mは、ハプト数1〜5の範囲において、フルオレン骨格を有する配位子と、任意の配位形式をとることができる。
、R、及びRは、それぞれ独立に、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基である。
炭化水素基がヘテロ原子を含む場合、ヘテロ原子の種類は本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。ヘテロ原子の具体例としては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、リン原子、ケイ素原子、セレン原子、及びハロゲン原子等が挙げられる。
炭化水素基がヘテロ原子を含む場合、ヘテロ原子の数は特に限定されない。
炭化水素基がヘテロ原子を含む場合、炭素原子数と、ヘテロ原子数との合計は30以下が好ましく、25以下がより好ましく、20以下が特に好ましい。
炭化水素基がヘテロ原子を含む場合、ヘテロ原子の数は10以下が好ましく、5以下がより好ましく、3以下が特に好ましい。
炭化水素基が含んでいてもよいヘテロ原子を含む結合としては、例えば、−O−、−C(=O)−、−C(=O)−O−、−C(=O)−O−C(=O)−、−O−C(=O)−O−、−C(=O)−N<、>N−C(=O)−N<、−S−、−S(=O)−、−S(=O)−、−S−S−、−C(=O)−S−、−C(=S)−O−、−C(=S)−S−、−C(=S)−N<、−N=、−N<、−N=N−、=N−O−、=N−S−、=N−N<、=N−Se−、−S(=O)−N<、−C=N−O−、−P<、−P(=O)<−Se−、−Se(=O)−、>Si<、及びシロキサン結合が挙げられる。
炭化水素基は、これらのヘテロ原子を含む結合を単独で含んでいてもよく、2種以上を組み合わせて含んでいてもよい。
及びRは、それぞれC−Si結合、O−Si結合、Si−Si結合、又はN−Si結合によりケイ素原子に結合する。
O−Si結合によりケイ素原子に結合するR及びRの好適な例としては、−OR、及び−O−C(=O)−Rで表される基が挙げられる。
Si−Si結合によりケイ素原子に結合するR及びRの好適な例としては、−SiR、−Si(OR)R、−Si(OR)R、及び−Si(OR)で表される基が挙げられる。
N−Si結合によりケイ素原子に結合するR及びRの好適な例としては、−NHR、及び−NRで表される基が挙げられる。
ここで、上記のRはいずれも炭化水素基である。
は、C−N結合、O−N結合、Si−N結合、又はN−N結合により窒素原子に結合する。
O−N結合により窒素原子に結合するRの好適な例としては、−OR、及び−O−C(=O)−Rで表される基が挙げられる。
Si−N結合により窒素原子に結合するRの好適な例としては、−SiR、−Si(OR)R、−Si(OR)R、及び−Si(OR)で表される基が挙げられる。
N−N結合により窒素原子に結合するRの好適な例としては、−NHR、及び−NRで表される基が挙げられる。
ここで、上記のRはいずれも炭化水素基である。
配位子として使用する化合物の調製や入手が容易であることから、RとRとは同一の基であるのが好ましい。
、R、及びRとしては、化学的な安定性に優れることから、ヘテロ原子を含まない炭化水素基が好ましい。
かかる炭化水素基としては、直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基、二重結合及び/又は三重結合を有してもよい直鎖状又は分岐鎖状の不飽和脂肪族炭化水素基、シクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基、芳香族炭化水素基、及びアラルキル基が好ましい。
直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、及びn−イコシル基が挙げられる。
二重結合及び/又は三重結合を有してもよい直鎖状又は分岐鎖状の不飽和脂肪族炭化水素基の好ましい例としては、直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基の具体例として挙げた基において、1以上の単結合を二重結合及び/又は三重結合に置き換えた基が挙げられる。
より好ましくは、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、3−ブテニル基、2−ブテニル基、1−ブテニル基、エテニル基、及びプロパルギル基が挙げられる。
シクロアルキル基の具体例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、シクロウンデシル基、シクロドデシル基、シクロトリデシル基、シクロテトラデシル基、シクロペンタデシル基、シクロヘキサデシル基、シクロヘプタデシル基、シクロオクタデシル基、シクロノナデシル基、及びシクロイコシル基が挙げられる。
シクロアルキルアルキル基の具体例としては、シクロプロピルメチル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロへプチルメチル基、シクロオクチルメチル基、シクロノニルメチル基、シクロデシルメチル基、シクロウンデシルメチル基、シクロドデシルメチル基、シクロトリデシルメチル基、シクロテトラデシルメチル基、シクロペンタデシルメチル基、シクロヘキサデシルメチル基、シクロヘプタデシルメチル基、シクロオクタデシルメチル基、シクロノナデシルメチル基、2−シクロプロピルエチル基、2−シクロブチルエチル基、2−シクロペンチルエチル基、2−シクロヘキシルエチル基、2−シクロへプチルエチル基、2−シクロオクチルエチル基、2−シクロノニルエチル基、2−シクロデシルエチル基、2−シクロウンデシルエチル基、2−シクロドデシルエチル基、2−シクロトリデシルエチル基、2−シクロテトラデシルエチル基、2−シクロペンタデシルエチル基、2−シクロヘキサデシルエチル基、2−シクロヘプタデシルエチル基、2−シクロオクタデシルエチル基、3−シクロプロピルプロピル基、3−シクロブチルプロピル基、3−シクロペンチルプロピル基、3−シクロヘキシルプロピル基、3−シクロへプチルプロピル基、3−シクロオクチルプロピル基、3−シクロノニルプロピル基、3−シクロデシルプロピル基、3−シクロウンデシルプロピル基、3−シクロドデシルプロピル基、3−シクロトリデシルプロピル基、3−シクロテトラデシルプロピル基、3−シクロペンタデシルプロピル基、3−シクロヘキサデシルプロピル基、3−シクロヘプタデシルプロピル基、4−シクロプロピルブチル基、4−シクロブチルブチル基、4−シクロペンチルブチル基、4−シクロヘキシルブチル基、4−シクロヘプチルブチル基、4−シクロオクチルブチル基、4−シクロノニルブチル基、4−シクロデシルブチル基、4−シクロドデシルブチル基、4−シクロトリデシルブチル基、4−シクロテトラデシルブチル基、4−シクロペンタデシルブチル基、及び4−シクロヘキサデシルブチル基が挙げられる。
芳香族炭化水素基の具体例としては、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、2,3,4−トリメチルフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,3,6−トリメチルフェニル基、2,4,5−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、o−エチルフェニル基、m−エチルフェニル基、p−エチルフェニル基、o−イソプロピルフェニル基、m−イソプロピルフェニル基、p−イソプロピルフェニル基、o−tert−ブチルフェニル基、2,3−ジイソプロピルフェニル基、2,4−ジイソプロピルフェニル基、2,5−ジイソプロピルフェニル基、2,6−ジイソプロピルフェニル基、3,4−ジイソプロピルフェニル基、3,5−ジイソプロピルフェニル基、2,6−ジ−tert−ブチルフェニル基、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル基、α−ナフチル基、β−ナフチル基、ビフェニル−4−イル基、ビフェニル−3−イル基、ビフェニル−2−イル基、アントラセン−1−イル基、アントラセン−2−イル基、アントラセン−9−イル基、フェナントレン−1−イル基、フェナントレン−2−イル基、フェナントレン−3−イル基、フェナントレン−4−イル基、フェナントレン−9−イル基、ピレン−1−イル基、ピレン−2−イル基、ピレン−3−イル基、及びピレン−4−イル基が挙げられる。
アラルキル基の具体例としては、ベンジル基、フェネチル基、1−フェニルエチル基、3−フェニルプロピル基、2−フェニルプロピル基、1−フェニルプロピル基、2−フェニル−1−メチルエチル基、1−フェニル−1−メチルエチル基(クミル基)、4−フェニルブチル基、3−フェニルブチル基、2−フェニルブチル基、1−フェニルブチル基、3−フェニル−2−メチルプロピル基、3−フェニル−1−メチルプロピル基、2−フェニル−1−メチルプロピル基、2−メチル−1−フェニルプロピル基、2−フェニル−1,1−ジメチルエチル基、2−フェニル−2,2,−ジメチルエチル基、α−ナフチルメチル基、β−ナフチルメチル基、2−α−ナフチルエチル基、2−β−ナフチルエチル基、1−α−ナフチルエチル基、及び1−β−ナフチルエチル基が挙げられる。
以上説明した基の中でも、R、及びRとしては、炭素原子数1〜20のアルキル基及び炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基が好ましく、炭素原子数1〜10のアルキル基及び炭素原子数6〜10の芳香族炭化水素基がより好ましく、炭素原子数1〜6のアルキル基及びフェニル基がさらに好ましく、炭素原子数1〜4のアルキル基が特に好ましい。
としては、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数3〜20のシクロアルキル基、及び炭素原子数7〜20のアラルキル基が好ましい。
式(1)中、R及びRは、それぞれ独立に、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素原子数1〜20の有機置換基、又は無機置換基であり、m及びnは、それぞれ独立に0〜4の整数である。
及びRがそれぞれ複数である場合、複数のR及びRは異なる基であってもよい。
有機置換基としては、従来芳香環上に置換し得ることが知られている有機基であって、上記式(1)で表される触媒の生成反応を阻害しない基であれば特に限定されない。
かかる有機基としては、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基であって、上記式(1)で表される触媒の生成反応を阻害しない基が挙げられる。
炭化水素基がヘテロ原子を含む場合、ヘテロ原子の種類は本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。ヘテロ原子の具体例としては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、リン原子、ケイ素原子、セレン原子、及びハロゲン原子等が挙げられる。
炭化水素基がヘテロ原子を含む場合、ヘテロ原子の数は特に限定されない。
炭化水素基がヘテロ原子を含む場合、炭素原子数と、ヘテロ原子数との合計は30以下が好ましく、25以下がより好ましく、20以下が特に好ましい。
炭化水素基がヘテロ原子を含む場合、ヘテロ原子の数は10以下が好ましく、5以下がより好ましく、3以下が特に好ましい。
炭化水素基が含んでいてもよいヘテロ原子を含む結合としては、R〜Rについて説明した結合が挙げられる。
有機置換基としては、例えば、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数3〜20のシクロアルキル基、炭素原子数2〜20の脂肪族アシル基、ベンゾイル基、α−ナフチルカルボニル基、β−ナフチルカルボニル基、炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基、及び炭素原子数7〜20のアラルキル基が挙げられる。
これらの有機置換基の中では、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、炭素原子数3〜8のシクロアルキル基、炭素原子数2〜6の脂肪族アシル基、ベンゾイル基、フェニル基、ベンジル基、及びフェネチル基が好ましい。
有機置換基の中では、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、アセチル基、プロピオニル基、ブタノイル基、及びフェニル基がより好ましい。
無機置換基としては、従来芳香環上に置換し得ることが知られている無機基であって、上記式(1)で表される触媒の生成反応を阻害しない基であれば特に限定されない。
無機基の具体例としては、ハロゲン原子、ニトロ基、及びシアノ基等が挙げられる。
複数のRのうちの2つの基、又は複数のRのうちの2つの基が芳香環上の隣接する位置に結合する場合、当該2つの基が相互に結合して環を形成してもよい。かかる環は、式(1)中のフルオレン骨格に含まれる芳香環と縮合する、縮合環である。縮合環は、芳香環でもよく、脂肪族環でもよく、脂肪族環が好ましい。縮合環は、酸素原子、窒素原子、及び硫黄原子等のヘテロ原子を環中に有していてもよい。
2つのR及び/又は2つのRにより形成された縮合環を備えるフルオレン骨格の具体例は、下式の骨格が挙げられる。
Figure 0006722525
式(1)中、Mは、Ti、Zr、又はHfであり、Tiが好ましい。
以上説明した式(1)で表される触媒の好適な例としては、以下の構造の触媒が挙げられる。
Figure 0006722525
<工程(I)>
式(1)で表される触媒を製造するために、まず工程(I)において、下記式(1a):
Figure 0006722525
(式(1a)中、R、R、R、R、R、m、及びnについて、前述の通り。)
で表される配位子を、下記式(1b):
LiR・・・(1b)
(式(1b)中、Rは、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素原子数2〜20の炭化水素基であり、C−Li結合によりリチウム原子に結合する。)
で表される化合物と反応させる。
工程(I)において進行する反応により、下記式(1g)で表される中間体が生成する。
Figure 0006722525
(式(1g)中、R、R、R、R、R、m、及びnについて、前述の通り。)
また、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素原子数2〜20の炭化水素基を含む式(1b)で表されるリチウム化合物を用いることによって、ジエチルエーテルを除く非プロトン性溶媒を用いても良好に反応が進行する。
式(1a)で表される配位子の構造は、製造すべき触媒の構造に応じて適宜選択される。式(1a)で表される配位子の中では、良好な反応性や、合成や入手が容易で安価である点等から、下記式(1a−1)で表される配位子が好ましい。
Figure 0006722525
工程(I)では、式(1a)で表される配位子に対して1.8モル当量以上2.2モル当量以下の式(1b)で表される有機リチウム化合物を反応させる。
かかる範囲の量の有機リチウム化合物を、式(1a)で表される配位子に対して反応させることにより、最終的に、目的の化合物を得ることができる。
工程(I)での式(1b)で表される化合物の使用量は、1.9モル当量以上2.1モル当量以下が好ましい
式(1b)で表される有機リチウム化合物について、Rは、前述のR、R、及びRと同様である。ただし、Rは、メチル基ではなく、且つC−Li結合によりリチウム原子に結合する。
としては、炭素原子数2〜20のアルキル基、炭素原子数4〜20のトリアルキルシリルアルキル基、炭素原子数2〜20のアルケニル基、炭素原子数3〜20のシクロアルキル基、炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基、及び炭素原子数7〜20のアラルキル基が好ましい。
式(1b)で表される有機リチウム化合物の好適な具体例としては、エチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、イソブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、n−ペンチルリチウム、n−ヘキシルリチウム、トリメチルシリルメチルリチウム、フェニルリチウム、p−トリルリチウム、m−トリルリチウム、o−トリルリチウム、ベンジルリチウム、ビニルリチウム、及びアリルリチウム等が挙げられる。
工程(I)では、ジエチルエーテルを除く非プロトン性溶媒が使用される。非プロトン性溶媒の種類は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。非プロトン性溶媒は、極性溶媒であっても、非極性溶媒であってもよい。好ましい非プロトン性溶媒としては、ジエチルエーテルを除くエーテル系溶媒と、炭化水素溶媒とが挙げられる。
つまり、非プロトン性溶媒としては、炭化水素溶媒、及びジエチルエーテルを除くエーテル系溶媒からなる群より選択される1種以上が好ましい。
非プロトン性溶媒の好適な具体例としては、ジ−n−プロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、及びジオキサン等のエーテル系溶媒、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、及びオクタン等の脂肪族炭化水素溶媒、ベンゼン、トルエン、及びキシレン等の芳香族炭化水素溶媒が挙げられる。
溶媒の使用量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。溶媒の使用量は、典型的には、配位子のモル濃度が、0.001〜2mol/Lである量が好ましく、0.01〜1mol/Lである量がより好ましく、0.05〜0.5mol/Lである量が特に好ましい。
式(1a)で表される配位子と、式(1b)で表される有機リチウム化合物を反応させる温度は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。
典型的には、−78〜60℃が好ましく、0〜50℃がより好ましく、10〜40℃が特に好ましい。
反応温度は溶媒の沸点を超えてもよい。反応温度が溶媒の沸点を超える場合、密閉可能な耐圧容器を用いて反応を行えばよい。
式(1a)で表される配位子と、式(1b)で表される有機リチウム化合物とを反応させる際の雰囲気は特に限定されないが、副反応を抑制しやすいことから、不活性ガス雰囲気が好ましい。
不活性ガスとしては、窒素、アルゴン等が挙げられる。
工程(I)において、式(1a)で表される配位子と、式(1b)で表される有機リチウム化合物とを反応させる時間は特に限定されない。
工程(I)での反応時間は、式(1b)で表される有機リチウム化合物の使用量、溶媒の使用量、反応温度等により変化するが、典型的には、1〜24時間であり、2〜4時間が好ましい。
以上説明した方法により得られる、式(1a)で表される配位子と、式(1b)で表される有機リチウム化合物との反応生成物は、工程(II)に供される。
なお、反応生成物は、工程(I)の反応液として工程(II)に供される。
また、反応液は、工程(II)に供される前に、必要に応じて、濃縮されても、希釈されてもよい。
工程(I)の反応液を工程(II)で用いる場合には、工程(I)の反応液を他の反応容器に移送することなく、工程(I)と工程(II)とを同一の容器内で行ってもよい。また、工程(II)で必要な試薬の溶液を、工程(I)で用いた容器とは別の容器に仕込み、当該別の容器に工程(I)の反応液を加えて、工程(II)の反応を行ってもよい。
<工程(II)>
工程(II)では、工程(I)で得られる生成物を、下記式(1c)で表される化合物、下記式(1d)で表される化合物、及び下記(1e)で表される化合物:
(RMgX(2−p)・・・(1c)
(RZnX(2−q)・・・(1d)
(RAlX(3−r)・・・(1e)
(式(1c)、(1d)、及び(1e)中、Rは前述の通りであり、Xはハロゲン原子でありpは1又は2であり、qは1又は2であり、rは1〜3の整数である。)
からなる群より選択される1種以上と反応させる。
工程(II)において、式(1c)で表されるMg化合物、式(1d)で表されるZn化合物、及び(1e)で表されるAl化合物からなる群より選択される化合物は、これらの化合物に含まれる基Rのモル数が、配位子のモル数の2倍以上であるような量使用される。
上記のMg化合物、Zn化合物、及びAl化合物を、かかる範囲の量用いることで、目的の触媒を得ることができる。
上記のMg化合物、Zn化合物、及びAl化合物の使用量は、これらの化合物に含まれる基Rのモル数が、配位子のモル数の2倍以上である量が好ましく、2.2倍以上である量がより好ましく、2.5倍以上である量が特に好ましい。
上記のMg化合物、Zn化合物、及びAl化合物の使用量は、これらの化合物に含まれる基Rのモル数が、配位子のモル数の4.5倍以下である量が好ましく、4倍以下である量がより好ましく、3.5倍以下である量が特に好ましい。
式(1c)で表されるMg化合物、式(1d)で表されるZn化合物、及び式(1e)で表されるAl化合物の中では、合成や入手が容易であり、且つ、所望する反応を良好に進行させることができることから、式(1c)で表されるMg化合物が好ましい。
式(1c)で表されるMg化合物の好適な具体例としては、メチルマグネシウムブロマイド、メチルマグネシウムクロライド、メチルマグネシウムヨージド、ジメチルマグネシウムが挙げられる。式(1d)で表されるZn化合物の好適な具体例としては、メチルジンクブロマイド、メチルジンククロライド、メチルジンクヨージド、及びジメチルジンクが挙げられる。式(1e)で表されるAl化合物の好適な具体例としては、メチルアルミニウムジブロマイド、メチルアルミニウムジクロライド、メチルアルミニウムジヨージド、ジメチルアルミニウムブロマイド、ジメチルアルミニウムクロライド、ジメチルアルミニウムヨージド、及びトリメチルアルミニウムが挙げられる。
工程(I)同様、工程(II)では、ジエチルエーテルを除く非プロトン性溶媒が使用される。工程(II)で使用される非プロトン性溶媒の種類、及び使用量の好適な範囲は、工程(I)と同様である。
工程(II)における反応温度は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。
典型的には、60℃以下が好ましい。
反応温度は溶媒の沸点を超えてもよい。反応温度が溶媒の沸点を超える場合、密閉可能な耐圧容器を用いて反応を行えばよい。
工程(II)において、反応を実施する際の雰囲気は特に限定されないが、副反応を抑制しやすいことから、不活性ガス雰囲気が好ましい。
不活性ガスとしては、窒素、アルゴン等が挙げられる。
工程(II)における反応時間は、触媒を所望する純度及び収率で製造できる限り特に限定されない。
工程(II)での反応時間は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。反応時間は、Mg化合物、Zn化合物、及びAl化合物の使用量、溶媒の使用量、反応温度等により変化するが、典型的には、15分以下や20分以下のような短時間でよい。また、工程(II)での反応時間は長時間であってもよいが、製造効率の点で24時間以下であるのが好ましい。
以上説明した方法により得られる、工程(II)の反応生成物は、工程(III)に供される。
なお、反応生成物は、工程(II)の反応液として工程(III)に供される。
また、反応液は、工程(III)に供される前に、必要に応じて、濃縮されても、希釈されてもよい。
工程(II)の反応液を工程(III)で用いる場合には、工程(II)の反応液を他の反応容器に移送することなく、工程(II)と工程(III)とを同一の容器内で行ってもよい。また、工程(III)で必要な試薬の溶液を、工程(II)で用いた容器とは別の容器に仕込み、当該別の容器に工程(II)の反応液を加えて、工程(III)の反応を行ってもよい。
<工程(III)>
工程(III)では、工程(II)で得られる生成物を、前述の配位子に対して1モル当量以上の下記式(1f):
MR ・・・(1f)
(式(1f)中、Mは、前述の通りであり、Rは、ハロゲン原子、又は−ORで表される基であり、Rは、ヘテロ原子を有してもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基であり、RはC−O結合により酸素原子に結合する。)
で表される化合物と反応させる。
式(1f)で表される化合物におけるRがハロゲン原子である場合、ハロゲン原子は、所望する反応が進行する限り特に限定されないが、塩素原子又は臭素原子が好ましい。
が−ORである場合、Rはヘテロ原子を有してもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基であって、C−O結合により酸素原子に結合する。
ヘテロ原子を有してもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基について、C−O結合により酸素原子に結合するという制限を除いて、式(1)におけるR〜Rについて説明した通りである。
としては、ヘテロ原子を含まない炭化水素基が好ましく、アルキル基、アラルキル基、又は芳香族炭化水素基が好ましい。
−ORの好ましい具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、フェノキシ基、及びベンジルオキシ基が挙げられる。
式(1f)で表される化合物の好適な具体例としては、TiCl、ZrCl、HfCl、TiBr、ZrBr、HfBr、Ti(OMe)、Zr(OMe)、Hf(OMe)、Ti(OEt)、Zr(OEt)、Hf(OEt)、Ti(On−Pr)、Zr(On−Pr)、Hf(On−Pr)、Ti(Oi−Pr)、Zr(Oi−Pr)、Hf(Oi−Pr)、Ti(OPh)、Zr(OPh)、Hf(OPh)、Ti(On−Bu)、Zr(On−Bu)、Hf(On−Bu)、Ti(OBn)、Zr(OBn)、及びHf(OBn)が挙げられる。
これらの中では、入手が容易である点や、反応性が良好であること等からTiCl、ZrCl、HfCl、TiBr、ZrBr、及びHfBrが好ましく、TiCl、ZrCl、HfClがより好ましく、TiClが特に好ましい。
式(1f)で表される化合物は、工程(I)で使用された配位子の量に対して1モル当量以上使用される。式(1f)で表される化合物を、かかる範囲の量用いることにより、工程(II)での副反応が抑制され、その結果、最終的に所望する構造の触媒が得られる。
式(1f)で表される化合物は、そのまま用いられてもよく、溶媒に懸濁又は溶解した状態で用いられてもよい。工程(II)での副反応を抑制しやすい点から、式(1f)で表される化合物は溶液として使用されるのが好ましい。式(1f)で表される化合物を溶解させる溶媒としては、ジエチルエーテルを除く非プロトン性溶媒が使用される。非プロトン性溶媒としては、工程(I)について説明した溶媒を好ましく使用できる。
式(1f)で表される化合物の使用量の上限は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。式(1f)で表される化合物の使用量の上限は、1.5モル当量が好ましく、1.25モル当量がより好ましく、1モル当量が特に好ましい。
式(1f)で表される化合物を1.5モル当量超用いても触媒の製造は可能である。しかし、コスト増に見合う触媒の収率及び/又は純度向上の効果が奏されるわけではなく、また触媒の精製が若干困難になる場合があり、式(1f)で表される化合物を1.5モル当量超用いる必要性は特段無い。
工程(III)における、溶媒の種類、及び溶媒の使用量の好適な範囲は、工程(I)と同様である。
工程(III)で実施される反応について、温度は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。
典型的には、−78〜60℃が好ましい。
反応温度は溶媒の沸点を超えてもよい。反応温度が溶媒の沸点を超える場合、密閉可能な耐圧容器を用いて反応を行えばよい。
工程(III)で実施される反応を行う際の雰囲気は特に限定されないが、副反応を抑制しやすいことから、不活性ガス雰囲気が好ましい。
不活性ガスとしては、窒素、アルゴン等が挙げられる。
工程(III)において実施される反応の時間は特に限定されない。工程(III)での反応時間は、典型的には、1〜24時間である。生成物の分解を防ぐ点から、反応時間は過度に長くないのが好ましい。
以上説明した、工程(I)、工程(II)、及び工程(III)を含む方法により製造される、式(1)で表される構造の触媒は、必要に応じて、精製されたり、反応液から分離回収されたりした後、重合反応用の触媒として使用される。
工程(I)、工程(II)、及び工程(III)を経て生成した触媒は、通常、塩等の不純物を含んでいるため、例えば、後述するその他の工程を経て精製された後に、重合反応に用いられるのが好ましい。
<その他の工程>
以上説明した、工程(I)、工程(II)、及び工程(III)に加えて、さらにその他の工程を実施することで、工程(III)の反応液から、合成された触媒を回収することができる。
例えば、工程(III)の反応液を濃縮して得られる残渣から有機溶媒により触媒を抽出した後、不溶物を含む抽出液から、濾過等の方法により残渣中の不溶な副生物を分離し、次いで、触媒を含む抽出液から触媒を析出させることにより、精製された触媒が得られる。
かかる不溶性の不純物の除去操作は、繰り返し行われてもよい。
上述の通り、工程(III)で得られた反応液を濃縮して、触媒の粗結晶が得られる。
このようにして得られる触媒の結晶を、そのまま重合反応に用いてもよいが、所望の純度まで精製された触媒を重合反応に用いるのが好ましい。
触媒を所望の純度に精製する方法は、特に限定されないが、典型的には有機溶媒による再結晶が好ましい。
再結晶溶媒としては、工程(I)〜工程(III)で使用可能な溶媒を用いることができる。再結晶時に結晶を析出させる方法は特に限定されず、冷却、濃縮等の方法が挙げられる。再結晶後、濾過やデカンテーション等の方法により析出した結晶を回収することで、精製された触媒が得られる。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔実施例1〕
(工程(I))
乾燥された窒素雰囲気に置換されたグローブボックス内で、2口フラスコに、ヘキサン50mLと、下記構造の配位子1.56g(5.28mmol)とを加えた。配位子をヘキサンに溶解させた後、n−ブチルリチウムのヘキサン溶液6.6mL(1.61M、n−ブチルリチウム含有量:10.6mmol(2.0モル当量(対配位子)))をフラスコに加えた。次いで、配位子とn−ブチルリチウムとを室温で2.5時間反応させた。
Figure 0006722525
(工程(II))
工程(I)で得られた反応液に、CHMgClのテトラヒドロフラン溶液7.8mL(2.03M、CHMgCl含有量:15.8mmol(3.0モル当量(対配位子)))を滴下した。滴下終了後の液を、工程(II)の反応液として得た。
(工程(III))
2口フラスコ内の工程(II)の反応液に、TiCl0.58mL(5.29mmol)と、ヘキサン50mLとからなる溶液を滴下した。次いで、フラスコの内容物を室温で12時間撹拌した。このようにして、下式の構造の触媒を含む黒色の反応液が得られた。
Figure 0006722525
(その他の工程)
得られた黒色の反応液から溶媒を留去し、黒色粉末を得た。得られた黒色粉末をヘキサン40mLに懸濁し、ヘキサン中に触媒を抽出した。ガラスフィルターを通して、懸濁液から不溶成分を取り除いた。懸濁液から除かれた不溶成分に対して、同様の抽出操作をさらにヘキサン40mLを使用して1回、ヘキサン20mLを使用して2回繰り返した。得られた濾液(触媒の抽出液)を、減圧下で乾燥し、触媒989.3mgを得た。
得られた触媒をH−NMRにより分析したところ、目的の触媒が得られていることが確認された。
なおNMR分析は、ブルカー(Bruker)分光計AVANCE III 400を使用し、重溶媒として重トルエンを用いてH−NMRにより行った。
測定用サンプル管は、J−YOUNG NMRサンプル管を使用した。
〔比較例1〕
乾燥された窒素雰囲気に置換されたグローブボックス内で、シュレンクフラスコに、ジエチルエーテル50mLと、実施例1と同じ配位子1.56g(5.28mmol)とを加えた。配位子をヘキサンに溶解させた後、シュレンクフラスコに、n−ブチルリチウムのヘキサン溶液6.6mL(1.61M、n−ブチルリチウム含有量:10.6mmol(2.0モル当量(対配位子)))を加えた後、配位子とn−ブチルリチウムとを室温で2.5時間反応させた。
窒素雰囲気に置換された2口フラスコに、ヘキサン50mLと、TiCl0.58mL(5.29mmol(1.0モル当量(対配位子)))を加えた。
次いで、配位子とn−ブチルリチウムとの反応液を、キャニュラーを用いて2口フラスコ内に滴下した。滴下後、2口フラスコの内容物を室温にて14時間撹拌して、配位子とn−ブチルリチウムとの反応生成物と、TiClとを反応させた。
得られた反応液から、溶媒を留去して黒色粉末を残渣として得た。得られた黒色粉末をトルエン20mLに懸濁し、トルエン中に触媒を抽出した。ガラスフィルターを通して、懸濁液から不溶成分を取り除いた。懸濁液から除かれた不溶性分に対して、同様の抽出操作をさらにトルエン20mLを使用して3回繰り返した。得られた濾液(触媒の抽出液)を、減圧下で乾燥した。次いで、残渣に再度、トルエン50mLを加えて、残渣を溶解させた。
次いで、フラスコ内に、CHMgClのテトラヒドロフラン溶液7.8mL(2.03M、CHMgCl含有量:15.8mmol(3.0モル当量(対配位子)))を加えた。
CHMgClの添加後、フラスコの内容物を室温で16時間撹拌した。
得られた反応液から、溶媒を留去した。得られた残渣にヘキサン40mLとトルエン70mLとを加えて、残渣を溶解させた。不溶物を濾過により除去した後、濾液から溶媒を留去した。得られた残渣について、H−NMRにより所望する構造の触媒の生成を確認したところ、所望する構造の触媒が実質的に生成していないことが分かった。

Claims (5)

  1. 下記式(1):
    Figure 0006722525
    (式(1)中、R、R、及びRは、それぞれ独立に、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基であり、R及びRは、それぞれC−Si結合、O−Si結合、Si−Si結合、又はN−Si結合によりケイ素原子に結合し、RはC−N結合、O−N結合、Si−N結合、又はN−N結合により窒素原子に結合し、Rはメチル基であり、R及びRは、それぞれ独立に、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素原子数1〜20の有機置換基、又は無機置換基であり、m及びnは、それぞれ独立に0〜4の整数であり、R及びRがそれぞれ複数である場合、複数のR及びRは異なる基であってもよく、複数のRのうちの2つの基、又は複数のRのうちの2つの基が芳香環上の隣接する位置に結合する場合、当該2つの基が相互に結合して環を形成してもよく、Mは、Ti、Zr、又はHfである。)
    で表される触媒の製造方法であって、
    (I)下記式(1a):
    Figure 0006722525
    (式(1a)中、R、R、R、R、R、m、及びnについて、前記の通り。)
    で表される配位子を、下記式(1b):
    LiR・・・(1b)
    (式(1b)中、Rは、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素原子数2〜20の炭化水素基であり、C−Li結合によりリチウム原子に結合する。)
    で表される有機リチウム化合物と、ジエチルエーテルを除く非プロトン性溶媒中で反応させる工程と、
    (II)前記工程(I)で得られる生成物を、下記式(1c)で表される化合物、下記式(1d)で表される化合物、及び下記(1e)で表される化合物:
    (RMgX(2−p)・・・(1c)
    (RZnX(2−q)・・・(1d)
    (RAlX(3−r)・・・(1e)
    (式(1c)、(1d)、及び(1e)中、Rは前記の通りであり、Xはハロゲン原子でありpは1又は2であり、qは1又は2であり、rは1〜3の整数である。)
    からなる群より選択される1種以上と反応させる工程と、
    (III)前記工程(II)で得られる生成物を、前記配位子に対して1モル当量以上の下記式(1f):
    MR ・・・(1f)
    (式(1f)中、Mは、前記の通りであり、Rは、ハロゲン原子、又は−ORで表される基であり、Rは、ヘテロ原子を有してもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基であり、RはC−O結合により酸素原子に結合する。)
    で表される化合物と反応させる工程と、を含み、
    前記工程(I)において、前記有機リチウム化合物の使用量が前記配位子に対して1.8〜2.2モル当量であり、
    前記工程(II)において、前記式(1c)で表される化合物、前記式(1d)で表される化合物、及び前記式(1e)で表される化合物からなる群より選択される化合物は、これらの化合物に含まれる基Rのモル数が、前記配位子のモル数の2倍以上であるような量使用される、触媒の製造方法。
  2. 前記非プロトン性溶媒が、炭化水素溶媒、及びジエチルエーテルを除くエーテル系溶媒からなる群より選択される1種以上である、請求項1に記載の触媒の製造方法。
  3. 前記配位子が、下記式(1a−1):
    Figure 0006722525
    で表される化合物である、請求項1又は2に記載の触媒の製造方法。
  4. 前記工程(II)において、前記工程(I)で得られる生成物を、前記式(1c)で表される化合物と反応させる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の触媒の製造方法。
  5. 前記式(1f)で表される化合物がTiClである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の触媒の製造方法。
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