JP6722107B2 - 太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents

太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、防眩機能を備えた太陽電池モジュールに関する。
近年、環境負荷の低いエネルギー源として太陽電池モジュールが注目されている。
この太陽電池モジュールは、光エネルギーを電気エネルギーに変換可能な光電変換装置である。
太陽電池モジュールは、透明電極層と、裏面電極層と、当該2つの電極層に挟まれた半導体接合等からなる光電変換層を有した光電変換素子を備えている。そして、この太陽電池モジュールは、光電変換層に光を照射することにより発生するキャリア(電子及び正孔)を電極層により収集して外部回路に取り出すことが可能となっている。
この太陽電池モジュールには、大別するといわゆる結晶太陽電池モジュールと、薄膜太陽電池モジュールとがある。
この結晶太陽電池モジュールは、上記した複数の光電変換素子が配線で接続され、これをガラス板(いわゆるカバーガラス)、充填剤、及びフィルムやガラス板等の裏面保護部材を用いて、封止されている。そして、この結晶太陽電池モジュールは、ガラス板側から太陽光を入射し、各光電変換素子で発電を行うことができる。
一方、薄膜太陽電池モジュールは、ガラス板上で上記した光電変換素子が形成され、充填剤、及びフィルムやガラス板等の裏面保護部材を用いて封止されている。すなわち、薄膜太陽電池モジュールでは、ガラス板が封止だけではなく、光電変換素子を支持する支持基板としても使用されている。そして、この薄膜太陽電池モジュールも、結晶太陽電池モジュールと同様、ガラス板側から太陽光を入射し、光電変換素子で発電を行うことができる。
このように一般的な太陽電池モジュールは、いずれの太陽電池モジュールでも、ガラス板から光を入射して発電を行う構造となっている。
ところで、上記した太陽電池モジュールは、一般住宅や工場等の建物の屋根又は壁面に設置されることが多い。
上記したいずれの太陽電池モジュールでも、太陽光がガラス板側から入射する構造を取る。そのため、太陽電池モジュールの最表面を構成するガラス板が鏡面である場合、当該ガラス板が鏡の役割を果たして太陽光を反射することがある。そのため、従来の太陽電池モジュールでは、この反射による「眩しさ」や「ぎらつき」などが近隣の住民や通行人から指摘されるという課題があった。
そこで、特許文献1では、ガラス板の表面に表面凹凸を形成して防眩処理が施された太陽電池が開示されている。この特許文献1の太陽電池では、カバーガラスの光沢度を5以上40以下にし、さらに十点平均粗さを50μm以上300μm以下と規定することによって、防眩機能を保持させている。
特開2001−358346号公報
一般的に、防眩処理は、最大反射率や光沢度の数値を一つ決めるだけでは、最適な防眩機能を付加できないことが知られている。すなわち、防眩機能の存否は、複数の要素が複合的に絡み合って決まるとされている。
例えば、特許文献1では、カバーガラスの光沢度を5以上40以下としている。しかしながら、光沢度は主に直接反射による光沢を表しているので、光沢度がたとえこのような範囲を取ったとしても、散乱光等による「眩しさ」を制御できるとは限らない。
また、光沢度がこの範囲であっても、光の照射部位の起伏によって、光の照射部位での反射の仕方が異なる。すなわち、光の照射部位の表面凹凸によって光が散乱するので、正反射光の反射率が必ずしも最大値を取るとは限らず、その周囲の散乱光の反射率が最大値を取ることもある。そのため、単に正反射光の光量を抑えても、散乱光によってガラス板の表面に太陽光が残像として映り込んでしまい、防眩機能を得られない場合がある。
本発明者は、上記のことを念頭に特許文献1に基づいて、表面凹凸を形成し、各パラメータを検討した。その結果、特許文献1と同様の程度まで光沢度を小さくすると、通常のガラス板に比べて直接反射を抑制でき、「眩しさ」や「ぎらつき」を抑える防眩機能をある程度まで発揮できることがわかった。
しかしながら、その一方で、特許文献1のようにガラス板の表面粗さが大きい範囲では、ある程度以下の光沢度にできないことがわかった。ガラス板の表面粗さを大きくすると、光の反射光における散乱光成分が大きくなるので、光の映りこみによる眩しさを抑えることができなかった。
このように、特許文献1の太陽電池と同様の表面粗さでは、従来の太陽電池に比べて直接反射による「眩しさ」を抑えられるものの、散乱光により、ガラスの表面に光が残像として映り込むことがあった。この光の映り込みが発生すると、「眩しさ」や「ぎらつき」が完全に解消されず、通行人等に不快感を与えるおそれが未だ残っていることがわかった。
そこで、上記した問題に鑑み、ガラス板の表面での反射及び光の映り込みを同時に抑え、従来の太陽電池モジュールに比べて高い防眩機能を備えた太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
上記した課題に鑑み、本発明者は、散乱光成分を抑制するために、特許文献1に比べて表面粗さの小さい表面凹凸を形成し、防眩に関する様々なパラメータについて検討した。その結果、主に2つのパラメータが太陽電池モジュールの防眩効果と深く結びついていることを導き出した。
上記の検討により導き出された本発明の一つの様相は、表面が巨視的に平面であるガラス板と、光電変換素子を備え、光が前記ガラス板を透過して光電変換素子に入射し、前記光が前記光電変換素子で電気に変換される太陽電池モジュールにおいて、前記ガラス板は、入射側の面に表面凹凸が形成されており、前記太陽電池モジュールの入射側の主面のJIS Z 8741に準ずる60度鏡面光沢度が6.5パーセント以下であって、かつ、入射側の主面の法線に対して60度の角度で光を入射したときの最大反射率が0.8パーセント以下である太陽電池モジュールである。
ここでいう「最大反射率」とは、入射側の主面の法線に対して60度の角度で光を入射し、受光側の法線に対する検出角度(反射角度)を変化させたときに、ある検出角度で最大となる反射率の値である。
本様相の太陽電池モジュールは、(1)ガラス板の入射側の主面のJIS Z 8741に準ずる60度鏡面光沢度が6.5パーセント以下であることと、(2)ガラス板の入射側の主面の法線に対して60度の角度で光を入射したときの最大反射率が0.8パーセント以下であること、の少なくとも2つの構成を同時に備えている。
これらの構成を同時に充足することによって、ガラス板の表面での光(太陽光)の反射を抑えつつ、映り込みも抑えることができ、従来の太陽電池モジュールに比べて、より高い防眩機能を備えることができる。
仮に、ガラス板の入射側の主面のJIS Z 8741に準ずる60度鏡面光沢度が6.5パーセント超過である場合や、ガラス板の入射側の主面の法線に対して60度の角度で光を入射したときの最大反射率が0.8パーセント超過である場合には、直接反射を抑えることが可能だとしても、正反射光や散乱光による映り込みにより「眩しさ」が生じてしまったり、正反射光や散乱光による映り込みを防止できても、直接反射による「眩しさ」が生じてしまったりしてしまう。そのため、このような場合、十分な防眩機能を確保できないおそれがある。
好ましい様相は、前記入射側の主面のJIS Z 8741に準ずる60度鏡面光沢度が4.1パーセント以下であることである。
好ましい様相は、前記入射側の主面の法線に対して60度の角度で光を入射したときの最大反射率が0.45パーセント以下であることである。
好ましい様相は、前記入射側の主面の法線に対して60度の角度で光を入射したときの前記法線に対して反射角度60度の反射率をR60とし、前記入射側の主面の法線に対して60度の角度で光を入射したときの前記法線に対して反射角度45度の反射率をR45としたときに、R60/R45が2.7以下であることである。
本様相の太陽電池モジュールは、少なくとも上記した構成(1),(2)に加えて、さらに(3)R60/R45が2.7以下である構成を備えている。すなわち、反射光の散乱光成分が正反射成分と近い値をとるため、まんべんなく光が分散し、防眩効果が高い。
より好ましい様相は、前記R60/R45が2.0以下であることである。
好ましい様相は、前記ガラス板の入射側の面の算術平均粗さは、0.25μm以上1.25μm以下であることである。
この範囲であれば、「眩しさ」や「ぎらつき」などをより防止することができる。
ガラス板の算術平均粗さが0.25μm未満の場合、凹凸の高低差が小さすぎて、反射を抑制できない場合がある。すなわち、光の分散効果が十分に発揮せず、正反射光の成分が大きくなりすぎてしまう場合がある。
また、ガラス板の算術平均粗さが1.25μm超過の場合、凹凸の高低差が大きすぎて、凹凸の凸部や凹部の側面で光が乱反射してしまい、散乱光成分が大きくなりすぎてしまう。そのため、光の映りこみが生じ、「眩しさ」や「ぎらつき」などが生じるおそれがある。
より好ましい様相は、前記ガラス板の入射側の面の算術平均粗さは、0.4μm以上0.9μm以下であって、かつ、その標準偏差が0.015〜0.02であることである。
本様相によれば、概ね近い粗さの凹凸が形成されているため、一様な防眩効果が得られやすい。
好ましい様相は、前記入射側の主面の法線に対して60度の角度で光を入射したときの各反射角度に対する反射率をグラフ化したときに、その最大ピークの半値幅が22度以上であることである。
ここでいう「半値幅」とは、X−Y平面上の所定の波形におけるピークトップのピーク高さΔY(最大点と最小点の差)の1/2の値を持つ点における幅ΔX(反射角度の幅)を表す。
本様相によれば、少なくとも最大反射率が0.8パーセント以下であって、最大ピークの半値幅が22度以上であり、高さが低くブロードなピークを取る。
この範囲であれば、どの角度から太陽電池モジュールの入射面であるガラス板を見ても、太陽光の反射及び映り込みを抑制することができ、高い防眩効果を発揮することができる。
最大ピークの半値幅が22度未満である場合、シャープなピークをとるので、入射面を見る角度によって、「眩しさ」や「ぎらつき」などが生じたりするおそれがある。
より好ましい様相は、前記最大ピークの半値幅が29度以上であることである。
好ましい様相は、前記ガラス板は、光電変換素子を支持するものであり、前記光電変換素子は、2つの電極層と、当該2つの電極層の間に光電変換層が挟まれており、前記2つの電極層のうち、前記ガラス板側の電極層が透明導電膜であることである。
好ましい様相は、前記ガラス板の入射側の面の表面に反射防止膜が設けられており、前記反射防止膜の波長600nmの光に対する屈折率は、1より大きく前記ガラス板の屈折率以下であることである。
本様相によれば、ガラス板を通過して光電変換素子に入射した光がガラス板側から逃げにくく、光電変換素子側に光を留めやすい。そのため、光電変換効率が高い太陽電池モジュールとなる。
本発明の一つの様相は、表面が巨視的に平面であるガラス板と、光電変換素子を備え、光が前記ガラス板を透過して光電変換素子に入射し、前記光が前記光電変換素子で電気に変換される太陽電池モジュールにおいて、前記ガラス板は、入射側の面に表面凹凸が形成されており、前記ガラス板の算術平均粗さは、0.25μm以上1.25μm以下であり、前記太陽電池モジュールの入射側の主面のJIS Z 8741に準ずる60度鏡面光沢度が4.1パーセント以下であって、かつ、入射側の主面の法線に対して60度の角度で光を入射したときの最大反射率が0.45パーセント以下であり、さらに前記入射側の主面の法線に対して60度の角度で光を入射したときの前記法線に対して反射角度60度の反射率をR60とし、入射側の主面の法線に対して60度の角度で光を入射したときの前記法線に対して反射角度45度の反射率をR45としたときに、R60/R45が2.0以下である太陽電池モジュールである。
本様相によれば、高い防眩機能を発揮する太陽電池モジュールとなる。
本発明の太陽電池モジュールによれば、高い防眩機能を備えることができる。
本発明の第1実施形態の太陽電池モジュールの設置状態を模式的に表す斜視図である。 図1の太陽電池モジュールを模式的に示した断面図である。 第1実施形態の太陽電池モジュールの製造工程を表す説明図であり、(a)は透明電極層を分割したときの断面図であり、(b)は光電変換層を分割したときの断面図であり、(c)は光電変換層及び裏面電極層を区画したときの断面図である。 第1実施形態の太陽電池モジュールの製造工程を表す説明図であり、(a)は光電変換素子形成工程終了後の基板の断面図であり、(b)は第1凹凸加工工程終了後の基板の断面図であり、(c)は第2凹凸加工工程終了後の基板の断面図であり、(d)は反射防止膜形成工程後の基板の断面図である。 入射角度を一定とし、検出角度を可変する場合の反射率の測定方法の概要を表す説明図である。 本発明の第1実施形態の太陽電池モジュールの検出角度に対する反射率の一例を表す説明図である。 入射角度と検出角度を等しくした場合の反射率の測定方法の概要を表す説明図である。 比較例1〜3の瓦及び実施例1の太陽電池モジュールの各入射角度に対する正反射光の反射率を示すグラフである。 比較例4,5及び実施例1の太陽電池モジュールのガラス基板の凹凸面に対して入射角度60度で光を照射したときの各移動角度における光の反射率を示すグラフである。 図9に示される比較例4,5及び実施例1の太陽電池モジュールに光を照射した状態を観察した写真であり、(a)は比較例4の太陽電池モジュールを表し、(b)は比較例5の太陽電池モジュールを表し、(c)は実施例1の太陽電池モジュールを表す。 太陽電池モジュールのガラス基板の凹凸面に対して入射角度60度で光を照射したときの表面粗さに対する光沢度を表すグラフであり、比較例6と実施例2の境界及び実施例2と比較例7の境界をそれぞれ破線で区切っている。 図11に示される比較例6,7及び実施例2の太陽電池モジュールに光を照射した状態を観察した写真であり、(a)は比較例6の太陽電池モジュールを表し、(b)は実施例2の太陽電池モジュールを表し、(c)は比較例7の太陽電池モジュールを表す。 比較例6,7及び実施例2−1,2−2の太陽電池モジュールの入射角度60度で光を照射したときの各移動角度における光の反射率を示すグラフである。 比較例6,7及び実施例2−1,2−2の太陽電池モジュール並びに参考例1−1,1−2の瓦における光沢度と最大反射率の関係を表す説明図であり、映り込みが発生しないものを線で囲んでいる。 比較例6,7及び実施例2−1,2−2の太陽電池モジュール並びに参考例1−1,1−2の瓦における最大反射率とピーク半値幅の関係を表す説明図であり、映り込みが発生しないものを線で囲んでいる。 比較例6,7及び実施例2−1,2−2の太陽電池モジュール並びに参考例1−1,1−2の瓦における光沢度とピーク半値幅の関係を表す説明図であり、映り込みが発生しないものを線で囲んでいる。 実施例1及び比較例4の太陽電池モジュールにおいて、眩しさを評価する際の状況を表す斜視図である。 実施例1及び比較例4の太陽電池モジュールにおいて、眩しさを評価する際の状況を表す側面図である。 比較例4の太陽電池モジュールの眩しさ評価の一例であり、(a)は比較例4の太陽電池モジュールの表面の撮影図であり、(b)は(a)の白線で表した測定点の各位置における輝度を表すグラフであり、(c)は(b)のスケールを拡大したグラフである。 実施例1の太陽電池モジュールの眩しさ評価の一例であり、(a)は実施例1の太陽電池モジュールの表面の撮影図であり、(b)は(a)の白線で表した測定点の各位置における輝度を表すグラフであり、(c)は(b)のスケールを拡大したグラフである。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
なお、以下の説明において、特に断りがない限り、太陽電池モジュール1の上下の位置関係は、図1の姿勢を基準に説明する。
第1実施形態の太陽電池モジュール1は、図1のように、オフィスビル等の建物の壁面に設置される壁面設置型の太陽電池モジュールである。すなわち、太陽電池モジュール1は、建物の壁50に取り付けられ、建物の外壁面の一部を形成する壁面形成部材である。
太陽電池モジュール1は、図2に示されるように、ガラス基板2(ガラス板)を支持基板とする薄膜太陽電池モジュールである。太陽電池モジュール1は、複数の薄膜で形成された光電変換素子3がガラス基板2と封止部材5との間に挟まれたものである。そして、太陽電池モジュール1は、複数の光電変換素子3の小片が直列及び/又は並列接続されてモジュール化されたものである。
太陽電池モジュール1は、図2に示されるように、光入射側から、ガラス基板2、光電変換素子3、封止部材5の順に積層されている。
本実施形態の太陽電池モジュール1は、ガラス基板2の表面に防眩処理が施されており、ガラス基板2の表面形状等に特徴の一つを有している。
ガラス基板2は、面状に広がりをもったガラス製の板体であり、発電に電気的に寄与しない透光性の絶縁基板である。
ガラス基板2は、透光性を有するガラス板であれば特に限定されないが、太陽電池モジュールの吸収波長の範囲において、透過率が高くかつ安価である観点から、白板ガラスが好ましい。
本実施形態のガラス基板2は、白板ガラスを採用している。
また、ガラス基板2は、少なくとも片側の主面に防眩処理がされたものである。すなわち、ガラス基板2は、巨視的にみたときに平面であるが、図2の拡大図のように、微視的にみたときに一方の主面に表面凹凸6が形成されている。
ガラス基板2の表面凹凸6を備えた主面(以下、凹凸面7ともいう)の算術平均粗さは、光の正反射を抑制する観点から、0.25μm以上であることが好ましく、0.4μm以上であることがより好ましい。
ガラス基板2の凹凸面7の算術平均粗さは、光を分散させて散乱光の光量を抑制する観点から1.25μm以下であることが好ましく、0.9μm以下であることがより好ましい。
本実施形態のガラス基板2の凹凸面7の算術平均粗さは、0.4μm以上0.9μm以下となっており、光をより散乱させることができ、正反射光、散乱光の双方の光量を低減することができる。そのため、太陽光が正反射することによる眩しさや太陽が映り込むことによる眩しさを抑制することができる。
また、ガラス基板2の凹凸面7の表面凹凸6の粗さの標準偏差は、0.015〜0.02であることが好ましい。本実施形態のガラス基板2の凹凸面7の表面凹凸6の粗さの標準偏差は、0.017である。すなわち、凹凸面7の表面凹凸6は、概ね一様に分布している。
一方、本実施形態のガラス基板2の内側主面(凹凸面7の反対面)は、巨視的にみると、平滑面である。
ガラス基板2の平均厚みは、保護シート11との剛性や設置環境等によって適宜設計されるが、3.0mm以上5.0mm以下であることが好ましい。この範囲であれば、太陽電池モジュール1を壁面として使用する際に十分な強度を持たせることができる。
また、ガラス基板2の屈折率は、1.50以上1.60以下であることが好ましい。この範囲であれば、光が反射しにくく、光の大部分を光電変換素子3側へ透過させることができる。
ガラス基板2の表面凹凸6の加工方法としては、サンドブラストを吹き付けたり、エッチング液に浸したり、微小粒子を散りばめたりすることで加工することが好ましい。その中でも後述するようにサンドブラストによって形成することがより好ましい。
ガラス基板2の表面には、反射防止膜17が形成されている。
反射防止膜17は、光の反射を抑制する膜であり、具体的には、屈折率が、空気の屈折率(約1)とガラス基板2の屈折率の間の値を持つ膜である。すなわち、反射防止膜17は、波長600nmの光に対する屈折率が1より大きくガラス基板2の屈折率以下である。反射防止膜17は、波長600nmの光に対する屈折率が1.35〜1.60であることが好ましい。
反射防止膜17は、チタン酸化物及びシリコン酸化物からなる微粒子を含む物質により形成されていることが好ましい。すなわち、反射防止膜17は、チタン酸化物の微粒子とシリコン酸化物の微粒子を含んでいる。
光電変換素子3は、光エネルギーを電気エネルギーとして取り出す半導体素子であり、図2に示されるように、2つの電極層20,22に光電変換層21が挟まれたものである。具体的には、光電変換素子3は、ガラス基板2側から透明電極層20、光電変換層21、裏面電極層22の順に積層されている。
透明電極層20は、透明導電膜であり、透光性と導電性を有した層である。
透明電極層20の構成材料としては、透光性と導電性を有していれば、特に限定されるものではなく、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、酸化錫(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)等の透明導電性酸化物で形成されている。
なお、透明電極層20は、上記した透明導電性酸化物にドーピング剤を添加したものであってもよい。
光電変換層21は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する機能を備えた層であり、少なくともPIN構造又はPN構造を有した半導体層である。
光電変換層21は、一又は複数の光電変換ユニットから形成されている。
本実施形態の光電変換層21は、図2の拡大図のように、主に結晶シリコン層から形成される結晶系光電変換ユニット25と、主に非晶質シリコン層から形成される非晶質系光電変換ユニット26が接続されたタンデム構造が採用されている。
そして、光電変換層21は、いずれの光電変換ユニット25,26もPIN接合を備えている。
ここでいう「結晶」とは、非晶質以外のものを表す。すなわち、微結晶や多結晶等を含む概念である。
光電変換層21は、透明電極層20側から順に非晶質系光電変換ユニット26、結晶系光電変換ユニット25が積層されている。
結晶系光電変換ユニット25は、図2の拡大図のように、透明電極層20側(非晶質系光電変換ユニット26側)から、p型結晶シリコン系半導体層30、i型結晶シリコン系半導体層31、及びn型結晶シリコン系半導体層32がこの順に積層されて形成されている。
非晶質系光電変換ユニット26は、透明電極層20側から、p型非晶質シリコン系半導体層35、i型非晶質シリコン系半導体層36、及びn型非晶質シリコン系半導体層37がこの順に積層されて形成されている。
裏面電極層22は、金属薄膜、透明導電性酸化物薄膜、または両者の積層体によって形成されている。金属薄膜としては、例えば、アルミニウム、銅、モリブデン、又は銀等の薄膜が使用できる。透明導電性酸化物薄膜としては、例えば、酸化インジウム錫(ITO)、酸化錫(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)などが使用できる。
封止部材5は、多層構造となっており、裏面電極層22側から順に封止シート13、保護シート11が積層されている。
封止シート13は、図2に示されるように、光電変換素子3を封止する部材であって、保護シート11からの押圧力を緩和させる部材である。
封止シート13としては、例えば、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)、PVB、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体のアイオノマー、熱可塑性エラストマー等のいずれか、又はそれらの混合物などが採用できる。
保護シート11は、太陽電池モジュール1の最外面を形成する部材であり、外部からの衝撃等から光電変換素子3を保護する部材である。
保護シート11としては、例えば、PET/アルミニウム/PVF、PET/アルミニウム/PET等の積層フィルムやガラス板等が採用できる。
続いて、第1実施形態の太陽電池モジュール1の製造方法について説明する。
第1実施形態の太陽電池モジュール1は、主に2つの工程によって製造される。
すなわち、太陽電池モジュール1は、光電変換素子形成工程と、表面処理工程を実施して製造される。
光電変換素子形成工程では、概ね公知の太陽電池モジュールの製造工程と同一であるので、簡単に説明する。
この光電変換素子形成工程では、まず、図3(a)に示されるように熱CVD法によってガラス基板2の裏面(入光面と対向する位置にある面)側に透明電極層20を製膜する。そして、必要に応じてレーザースクライブ装置によって、製膜した透明電極層20を複数の小片に分割する透明電極分離溝40を形成する(透明電極層形成工程)。
続いて、この透明電極層20を高周波プラズマCVD装置内に導入し、透明電極層20上にp型非晶質シリコン系半導体層35、i型非晶質シリコン系半導体層36、n型非晶質シリコン系半導体層37等を順次積層し、非晶質系光電変換ユニット26を形成する。
その後、引き続きプラズマCVD装置を用いて、非晶質系光電変換ユニット26上にp型結晶シリコン系半導体層30、i型結晶シリコン系半導体層31、n型結晶シリコン系半導体層32等を順次積層して結晶系光電変換ユニット25を形成し、光電変換層21を形成する。そして、このようにして形成された光電変換層21に対して、図3(b)に示されるように、必要に応じてレーザースクライブ装置によって、光電変換層21を複数の小片に分割する電極接続溝41を形成する(光電変換層形成工程)。
そして、この光電変換層21の上に、図3(c)に示されるように、スパッタ装置によって、裏面電極層22を製膜し、必要に応じてレーザースクライブ装置によって、光電変換層21及び裏面電極層22を分割する裏面電極分離溝42を形成する(裏面電極層形成工程)。
このとき、上記した工程により形成された光電変換素子3は、透明電極分離溝40及び裏面電極分離溝42によって複数の光電変換セル43に分割されており、隣接する光電変換セル43,43は、一方の光電変換セル43の裏面電極層22が電極接続溝41内に進入して他方の光電変換セル43の透明電極層20と接することによって電気的に接続される。
そして、上記した工程により形成された光電変換素子3を封止シート13及び保護シート11からなる封止部材5で封止し、光電変換素子形成工程が完了する。
続いて、ガラス基板2の入光面に対して表面処理を実施する表面処理工程を実施する。
表面処理工程は、主に、凹凸化工程と反射防止膜形成工程とに分けられる。
凹凸化工程では、複数回の凹凸加工工程によってガラス基板2の入光面に表面凹凸6を形成する。
本実施形態の凹凸化工程では、第1凹凸加工工程と第2凹凸加工工程によってガラス基板2の入光面に表面凹凸6を形成する。
すなわち、図4(a),図4(b)から読み取れるように、第1凹凸加工工程にてガラス基板2の表面に研磨材でブラスト加工を施し、粗めの表面凹凸55を形成する。
そして、図4(b),図4(c)から読み取れるように、粗めの表面凹凸が形成されたガラス基板2に対して、第2凹凸加工工程にて第1凹凸加工工程で用いる研磨材よりも粒径の小さな砥粒の研磨材でブラスト加工を施して研磨し、表面凹凸55を細かい表面凹凸56にする。
このとき、これらブラスト加工は、ともに研磨材を使用してサンドブラストを実施するものである。
第1凹凸加工工程で用いる研磨材としては、ホワイトアルミナが好適に使用可能である。第1凹凸加工工程で用いる研磨材としては、表示番手で#40から#600の範囲内であることが好ましい。
また第2凹凸加工工程で用いる研磨材としては、ホワイトアルミナが好適に使用可能である。第2凹凸加工工程で用いる研磨材としては、第1凹凸加工工程で用いる研磨材よりも大きな表示番手であって、かつ、表示番手で#400から#3000の範囲内であることが好ましい。
以上が凹凸化工程である。
続いて、凹凸化工程によって表面凹凸が形成された基板に対して、反射防止膜形成工程を実施する。
この反射防止膜形成工程では、液体状の反射防止膜17の原料をスプレー等によって凹凸面に塗布し、固化させて反射防止膜17を形成する。
本実施形態では、凹凸面にチタン酸化物及びシリコン酸化物からなる微粒子を含む水溶性チタンシリコンコーティング剤をスプレーで塗布し、風乾することで反射防止膜17を形成する。
この反射防止膜形成工程の完了をもって、太陽電池モジュール1の主な製造工程は終了する。
続いて、上記の製造工程で得られた太陽電池モジュール1の物性について説明する。なお、ここで示す物性は、多数の実験を実施した結果から求められたものであり、エラーバーや経験則も考慮したものである。そのため、ここで示す物性は、後述する本発明の実施例の測定結果と若干数値が異なる部分もある。
太陽電池モジュール1のガラス基板2側の主面は、JIS Z 8741に準じて、入射側の主面を形成するガラス基板2の凹凸面7の法線に対して60度の角度から光を照射したときに、凹凸面7の60度鏡面光沢度が6.5パーセント以下である。この凹凸面7の60度鏡面光沢度は、より良好な防眩効果をもたらす観点から4.1パーセント以下であることが好ましい。
また、本実施形態の太陽電池モジュール1のガラス基板2は、図5のような測定方法により測定された最大反射率等の値も特徴の一つを有している。
まず、図5の測定方法について説明すると、光源70を測定対象となるガラス基板2の凹凸面7に入射角度60度で光が入射するように設置する。一方、光の反射側に受光素子を有する検出器71を設置する。
そして、光源70から550nmの波長の光を凹凸面7の法線Lに対して入射角度60度で照射し、その状態で、検出器71の受光素子の前記法線Lに対する検出角度(反射角度)を連続的に変化させて、各検出角度(各反射角度)での反射率を連続的に測定する。
ここで、入射角度60度に対する正反射角度60度の位置を基準(0度)とし、この位置からの移動角度をθ1と表す。移動角度は、検出角度(反射角度)が60度より小さくなる場合をマイナス(−θ1)、検出角度(反射角度)が60度より大きくなる場合をプラス(+θ1)とする。すなわち、移動角度θ1は、検出角度(反射角度)から60度を引いた値となる。
太陽電池モジュール1のガラス基板2側の主面は、上記の測定方法によって測定された凹凸面7の法線Lに対して60度の角度で光を入射したときの各検出角度(反射角度)に対する反射率をグラフ化すると、模式的には図6のようになる。
太陽電池モジュール1のガラス基板2側の主面は、図6に示される凹凸面7の法線Lに対して60度の角度で光を入射したときの最大反射率Rmaxが0.8パーセント以下である。この最大反射率Rmaxは、より良好な防眩効果をもたらす観点から、0.65パーセント以下であることが好ましく、0.45パーセント以下であることがより好ましい。
さらに、太陽電池モジュール1のガラス基板2側の主面は、正反射光及び散乱光の光量を抑制する観点から、最大反射率Rmaxが0.40パーセント以下であることがさらに好ましく、0.38パーセント以下であることが特に好ましい。
太陽電池モジュール1のガラス基板2側の主面は、図6に示されるように、凹凸面7の法線Lに対して60度の角度で光を入射したときの各検出角度(反射角度)に対する反射率をグラフ化したときに、その最大ピークの半値幅Hが22度以上であることが好ましく、29度以上であることがより好ましい。
太陽電池モジュール1のガラス基板2側の主面での最大ピークの半値幅Hは、ガラス基板2を見たときに一様に反射を抑える観点から30度以上であることがさらに好ましい。
太陽電池モジュール1は、図6に示される凹凸面7の法線Lに対して60度の角度で光を入射したときの法線Lに対して検出角度(反射角度)60度の反射率をR60とし、法線Lに対して検出角度(反射角度)45度の反射率をR45としたときにR60/R45が2.7以下であることが好ましく、2.0以下であることがより好ましく、R60/R45が1.5以下であることがさらに好ましい。
また、R60/R45が1以上であることが好ましく、R60/R45が1.2以上であることがより好ましい。
本実施形態の太陽電池モジュール1であれば、ガラス基板2に防眩処理が施されているため、太陽光がガラス基板2の表面で反射することによる眩しさやちらつきの発生を防止することができる。
また、本実施形態の太陽電池モジュール1は壁面を形成するものである。
従来の太陽電池モジュールをビル等の建物の下部壁面に設けた場合、ガラス基板が鏡面となっているため、通行人が太陽電池モジュールのガラス基板に映り込み、通行人に不快感を与えるおそれがある。
一方、本実施形態の太陽電池モジュール1であれば、ガラス基板2に防眩処理が施されているため、光の直接反射によって、通行人が映り込んで不快感を与えることを防止できる。
上記した実施形態では、ガラス基板2の片面のみに表面凹凸6を設けたが、本発明はこれに限定されるものではなく、両面に表面凹凸6を設けてもよい。
また上記した実施形態では、ガラス基板2の光入射側の面に表面凹凸6を設けたが、本発明はこれに限定されるものではなく、光電変換素子3側の面に表面凹凸6を設けてもよい。
上記した実施形態では、太陽電池モジュール1をオフィスビル等の建物の壁面の一部として使用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ベランダやバルコニー等の手すりの一部に使用してもよい。また、従来のように、建物の瓦等の屋根材の一部として使用したり、建物の屋根や地面等に設置したりしてもよい。
上記した実施形態では、いわゆる薄膜型太陽電池モジュールについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の太陽電池モジュールでもよい。例えば、結晶型太陽電池モジュールであってもよい。この場合、入光面にガラス(カバーガラス)を配する太陽電池モジュールであれば、本発明を好適に採用することができる。
以下に、実施例をもって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本発明の具体的な実施例及び実施例に対する比較例の太陽電池モジュールの作製手順と、これらの評価結果を説明する。
(実施例1)
実施例1の太陽電池モジュール1は、次の光電変換素子形成工程と、表面処理工程によって形成した。
光電変換素子形成工程では、熱CVD法によってガラス基板2(白板ガラス)上に透明電極層20(酸化錫)を製膜し、レーザースクライブ装置によって、製膜した透明電極層20を複数の小片に分割した。
続いて、この基板を高周波プラズマCVD装置内に導入し、透明電極層20上にp型非晶質シリコンカーバイド層、i型非晶質シリコンバッファ層、i型非晶質シリコン変換層、n型シリコンオキサイド層を順次積層し、非晶質系光電変換ユニット26を形成した。
その後、非晶質系光電変換ユニット26上にp型薄膜結晶質シリコン層、i型結晶質シリコン変換層、n型シリコンオキサイド層、n型薄膜結晶質シリコン層を順次積層して結晶系光電変換ユニット25を形成し、光電変換層21を形成した。
このようにして形成された光電変換層21に対して、レーザースクライブ装置によって、光電変換層21を複数の小片に分割した。
そして、この光電変換層21の上に、スパッタ装置によって、裏面電極層22として、酸化亜鉛と銀の薄膜を順次製膜し、レーザースクライブ装置によって、製膜した裏面電極層22を分割した。
これらの工程により、実施例1の太陽電池モジュール1は、光電変換素子3が分割されて複数の小片が形成され、これらがそれぞれ相互に電気的に直列接続された状態とした。
上記した工程により形成された光電変換素子3を封止シート13及び保護シート11で封止し、光電変換素子形成工程が完了する。
このとき、封止シートとして、樹脂シートであるEVAシートを使用し、保護シートとしてPET/アルミニウム/PVFを用いた。
続いて、表面処理工程を実施し、凹凸化工程及び反射防止膜形成工程を行った。
凹凸化工程では、第1凹凸加工工程と第2凹凸加工工程ともにサンドブラスト加工を行い、その後、ガラス基板2の凹凸面を市水で洗浄した。
そして、反射防止膜形成工程では、チタン酸化物及びシリコン酸化物からなる微粒子を含む水溶性チタンシリコンコーティング剤をスプレーで塗布し、風乾することで反射防止膜17を形成した。この反射防止膜形成工程では、親水処理剤等を利用した親水処理を実施しなかった。
このようにして表面凹凸6が形成された太陽電池モジュールを実施例1とした。
(比較例1)
比較例1として、陶器瓦を用いた。
(比較例2)
比較例2として、化粧スレート瓦を用いた。
(比較例3)
比較例3として、金属瓦を用いた。
実施例1の太陽電池モジュール、比較例1の陶器瓦、比較例2の化粧スレート、及び比較例3の金属瓦に対して、変角光度計の同期測定にて各入射角度に対する正反射率を測定した。正反射率の測定には、日本分光株式会社製の変角光度計(紫外可視近赤外分光光度計V−670及び自動絶対反射率測定ユニットARMN−735から構成)を使用した。また、測定条件は、入射光波長を550nmとし、入射角度及び検出角度(反射角度)を30度〜70度の範囲とした。
この測定方法について詳説すると、図7に示されるように、光源70と検出器91をガラス基板2の凹凸面7の法線を基準に対称の位置に設置する。すなわち、光源70から光軸X1の角度(入射角度θ2)と検出器91の光軸X2の角度(検出角度(反射角度)θ3)が同一角度になるように設置する。
そして、光源70から550nmの波長の光を凹凸面7に照射し、光源70の光軸X1の角度θ2と検出器91の光軸X2の角度θ3が常に同一となるように光源70及び検出器91の位置を連続的に変化させて、各法線に対する各入射角度での正反射率を連続的に測定する。以上の測定の結果を図8に示す。
図8に示されるように、いずれの入射角度においても実施例1は、比較例1〜3の瓦に比べて反射率が小さかった。すなわち、実施例1の太陽電池モジュールは、比較例1〜3の瓦に比べて、どの角度から光が照射されても、正反射の光量が小さく、正反射光による眩しさが抑制されることがわかった。
比較例1の陶器瓦における入射角度θ2が60度のときの正反射率は、0.8%程度であった。比較例2の化粧スレート瓦における入射角度θ2が60度のときの正反射率は、0.6%程度であった。比較例3の金属瓦における入射角度θ2が60度のときの正反射率は、0.28%程度であった。一方、実施例1の太陽電池モジュールにおける入射角度θ2が60度のときの正反射率は、0.21%程度であった。
(残像と光学評価)
残像と光学評価を行うために実施例1の太陽電池モジュールと以下の比較例4,5の太陽電池モジュールを作製し、評価を行った。
(比較例4)
比較例4の太陽電池モジュールでは、実施例1において、防眩処理を行わない点以外は同様とした。すなわち、比較例4の太陽電池モジュールでは、表面処理工程を行わなかった。
(比較例5)
比較例5の太陽電池モジュールでは、砥粒が実施例1よりも大きなホワイトアルミナを用いて表面凹凸6を形成した。それ以外は、実施例1と同様とした。
実施例1の太陽電池モジュール、比較例4の太陽電池モジュール、比較例5の太陽電池モジュールのそれぞれに対して、上記と同様の機器によって反射率を測定した。また、測定条件は、入射光波長を550nmとし、入射角度を60度で固定し、入射角度60度に対する正反射角度60度の位置を基準(0度)とし、この位置からの移動角度θ1を−40度〜10度の範囲とした。
また、実施例1の太陽電池モジュール、比較例4の太陽電池モジュール、比較例5の太陽電池モジュールのそれぞれに法線方向から光を照射し、その表面をカメラで撮影した。
測定結果を図9,図10に示す。
防眩処理を施さなかった比較例4の太陽電池モジュールは、図9に示されるように、移動角度0度(検出角度(反射角度)60度)近傍において高い反射率を示した。また、比較例4の太陽電池モジュールは、−5度以下及び5度以上の範囲において低い値をとった。このことから、比較例4では、照射した光の反射光は正反射光成分が支配的であり、散乱光成分が小さいことがわかった。
また、表面凹凸の粗い比較例5の太陽電池モジュールは、光が分散されて移動角度0度(検出角度(反射角度)60度)近傍において、比較例4に比べて低い反射率を示したものの、未だに1.5パーセント程度の反射率を示した。比較例5では、照射した光の反射光は、正反射光成分が支配的であるが、散乱光成分も大きいことがわかった。
一方、実施例1の太陽電池モジュールは、移動角度0度(検出角度(反射角度)60度)近傍において、比較例4,5の太陽電池モジュールよりも低い反射率を示した。また、実施例1の太陽電池モジュールは、比較例4,5の太陽電池モジュールとは異なり、いずれの角度においても一貫して低い反射率となった。
おそらく、実施例1では、照射した光の反射光は、正反射光成分と散乱光成分に適度に分散されると考えられ、どの検出角度(反射角度)でも反射率が低いという結果になったと考えられる。
比較例4の太陽電池モジュールは、図10(a)に示されるように、光が強く反射し、光の残像が強く残って光の映り込みが明確に生じた。すなわち、光入射面(ガラス板の凹凸面)を直視すると光が反射されて眩しく光っていた。
また、比較例5の太陽電池モジュールは、図10(b)に示されるように、光の残像が残り、光の映り込みが生じた。すなわち、光入射面(ガラス板の凹凸面)を直視すると、正反射光の反射が比較例4に比べて抑えられているものの部分的に眩しく光っていた。
一方、実施例1の太陽電池モジュールは、図10(c)に示されるように、光の残像も発生しなかった。すなわち、光の映りこみが発生せず、眩しさも発生しなかった。このことから、実施例1の太陽電池モジュールは、良好な防眩機能を発揮することがわかった。
(表面凹凸の表面粗さ比較)
表面凹凸と反射率との相関関係を導くために、実施例1の太陽電池モジュールの作製手順に従って、表面粗さが散らばるように、凹凸化工程で使用するホワイトアルミナの番手を変更していき、複数のサンプルを作製した。
(実施例2)
作製したサンプルの内、ガラス板の表面凹凸の粗さが0.25μm以上1.25μm以下の範囲にあるサンプルを実施例2とした。
(比較例6)
作製したサンプルの内、ガラス板の表面凹凸の粗さが0.25μm未満の範囲にあるサンプルを比較例6とした。
(比較例7)
作製したサンプルの内、ガラス板の表面凹凸の粗さが1.25μm超過の範囲にあるサンプルを比較例7とした。
実施例2の太陽電池モジュール、比較例6の太陽電池モジュール、比較例7の太陽電池モジュールのそれぞれに対して、レーザー顕微鏡(オリンパス株式会社製 型式OLS4000)を用いて、算術平均粗さSaを算出した。このときのレーザー波長は、405nmであった。
また、これらのガラス板に対して、JIS Z 8741に準ずる60度鏡面光沢度を測定し、これを直接反射の基準値とした。このとき、使用した機器は、光沢計(日本電色工業株式会社製 型式PG−II)を使用した。
さらに実施例2の太陽電池モジュール、比較例6の太陽電池モジュール、比較例7の太陽電池モジュールのそれぞれにガラス板の凹凸面7に対して法線方向から光を照射し、その表面をカメラで撮影した。
図11に示されるように、ガラス板の算術平均粗さが大きくなるにつれて、60度鏡面光沢度が小さくなった。すなわち、ガラス板の算術平均粗さが大きくなるにつれて、入射角度60度で入射した光が直接反射する光量が小さくなることがわかった。
また、表面粗さが0.25μm未満である比較例6の太陽電池モジュールでは、図12(a)のように照射した光が反射し、ガラス板上に明確に光が映り込んでいた。そのため、凹凸面が眩しく光っていた。
表面粗さが0.25μm以上1.25μm以下である実施例2の太陽電池モジュールでは、図12(b)のように照射した光がほとんど反射せず、ガラス板上に光が映り込まなかった。そのため、眩しさが生じなかった。
表面粗さが1.25μm超過である比較例7の太陽電池モジュールでは、実施例2の太陽電池モジュールよりも表面粗さが粗いにもかかわらず、図12(c)に示されるように、照射した光が若干反射し、ガラス板上にかすかに光が映り込んでいた。そのため、若干の眩しさが感じられた。
以上のように、表面凹凸6が大きくなるにつれて60度鏡面光沢度が小さくなるにもかかわらず、比較例7の範囲では、60度鏡面光沢度が小さくても映り込む範囲が存在した。このことから、光の映り込みが生じない範囲は、表面凹凸の粗さだけや60度鏡面光沢度だけでは、一義的に特定されないことが分かった。
図11の結果から、60度鏡面光沢度が異なる4つのサンプルを取り出し、これらに対して、最大反射率Rmax、ピーク半値幅H、反射率R60(入射角度60度/検出角度(反射角度)60度)、及び反射率R45(入射角度60度/検出角度(反射角度)45度)を測定した。
すなわち、実施例2から2サンプル(実施例2−1,実施例2−2)、比較例6から1サンプル、比較例7から1サンプルずつ抽出し、各測定を行った。また、参考例として60度鏡面光沢度が異なる2つの陶器瓦(参考例1−1,参考例1−2)についても各測定を行った。
最大反射率Rmax、ピーク半値幅H、反射率R60(入射角度60度/検出角度(反射角度)60度)、及び反射率R45(入射角度60度/検出角度(反射角度)45度)の測定は、日本分光株式会社製の変角光度計(紫外可視近赤外分光光度計V−670及び自動絶対反射率測定ユニットARMN−735から構成)を使用した。また、測定条件は、入射光波長を550nmとし、入射角度を60度で固定し、移動角度を−40度〜10度(検出角度(反射角度)20度〜70度)の範囲とした。
以上の測定結果を表1及び図13,図14,図15,図16にそれぞれ示す。
Figure 0006722107
図13に示されるように、表面粗さが0.25μm未満の比較例6の太陽電池モジュールは、図13に示されるように、移動角度0度(検出角度(反射角度)60度)近傍において高い反射率を示した。
表面粗さが1.25μm超過の比較例7の太陽電池モジュールは、移動角度0度(検出角度(反射角度)60度)近傍において、比較例6の太陽電池モジュールに比べて低い反射率を示したものの、−5度〜−10度の範囲では、比較例6の太陽電池モジュールに比べて高い反射率を示した。このことから、比較例6の太陽電池モジュールに比べて比較例7の太陽電池モジュールでは、反射光の散乱光成分が大きいことがわかった。
一方、実施例2−1,2−2の太陽電池モジュールは、移動角度0度(検出角度(反射角度)60度)近傍において、比較例6,7の太陽電池モジュールよりも低い反射率を示した。また、実施例2−1,2−2の太陽電池モジュールは、比較例6,7の太陽電池モジュールとは異なり、いずれの角度においても一貫して低い反射率となった。すなわち、実施例2−1,2−2の太陽電池モジュールでは、反射光の正反射成分及び散乱光成分の双方が小さく抑えられていた。
また、表1及び図13に示されるように、反射率の最大ピークの高さが小さくて、かつ、ピークの半値幅が大きいほど映り込みが生じにくいことがわかった。
また、表1及び図14に示されるように、光沢度が小さく、最大反射率が小さい図14の実線で囲んだ実施例2−1、2−2、および参考例1−1、1−2は映り込みが生じにくいことがわかった。
表1及び図15に示されるように、ピーク半値幅が大きく、最大反射率が小さい図15の実線で囲んだ実施例2−1、2−2、および参考例1−1、1−2は映り込みが生じにくいことがわかった。
表1及び図16に示されるように、光沢度が小さく、ピーク半値幅が大きい図16の実線で囲んだ実施例2−1、2−2、および参考例1−1、1−2は映り込みが生じにくいことがわかった。
以上より、映り込みが生じなかった実施例2−1,2−2及び参考例1−1,1−2の結果に鑑みると、少なくとも光沢度が6.5パーセント以下であって、かつ、最大反射率が0.8パーセント以下の条件を満たすことによって良好な防眩機能を付加できることが分かった。
(眩しさ評価)
防眩処理を施した実施例1の太陽電池モジュールと、防眩処理を施していない比較例4の太陽電池モジュールを用いて、JIS Z 9125に準じて、BGI(British Daylight Glare Index)を測定した。
具体的には、株式会社カネカのソーラーエネルギー技術センター(豊岡市,北緯35.5度東経134.9度)の敷地にて、図17,図18から読み取れるように、東西の2方位に地面に対して直立した壁面を設置し、それぞれの壁面に太陽電池モジュールを設置し、各方位から太陽光の反射による太陽電池モジュールの輝度分布及び平均輝度を輝度分布計(株式会社アイシステム社製、Eye Scale One)にて測定した。
太陽電池モジュールでの太陽光の反射を理想的な面光源と仮定し、その立体角をπ〔sr〕とし、その位置指数Pを指線が光源を向いていたと仮定して1.5〔m〕とした。
また、太陽の位置を考慮して、東面側の太陽電池モジュールを午前9時及び午前10時に測定し、西面側の太陽電池もモジュールを午後2時、午後3時、及び午後4時に測定した。各時間における太陽光の太陽電池モジュールの入射面への入射角度θ及び検知角度は、午前9時が48.8度、午前10時が60.61度、午後2時が59.72度、午後3時が47.86度、午後4時が35.69度とした。
図19,図20に比較例4及び実施例1の太陽電池モジュールの午後4時における測定結果を示す。
比較例4の太陽電池モジュールでは、図19(a)に示されるように、CCDカメラの撮影画像から明らかに太陽光の反射により輝度が高くなっているところがあった。
比較例4の太陽電池モジュールでは、東西の両方位において、いずれの輝度も輝度分布計の検出限界を超えており、BGIを算出できなかった。
一方、実施例1の太陽電池モジュールでは、図20(a)に示されるように、CCDカメラの撮影画像から太陽光の反射により輝度が高くなっているところがあったもの、その範囲は小さく、輝度も濃淡も小さくなっていた。
また、図19(a)の白線部分の輝度を表す図19(b),図19(c)、及び図20(a)の白線部分の輝度を表す図20(b),図20(c)から読み取れるように、実施例1の太陽電池モジュールでは、比較例4の太陽電池モジュールに比べて輝度が小さいことがわかった。
さらに、実施例1の太陽電池モジュールでは、東西の両方位において、いずれも輝度が輝度分布計の検出限界内に収まり、BGIが18以下となった。すなわち、実施例1の太陽電池モジュールでは、グレアの程度が「Unacceptable but not uncomfortable」とされる基準のBGI=19を下回っていた。
このことから、実施例1の太陽電池モジュールでは、比較例4の太陽電池モジュールに比べて極めて防眩機能が付加されており、太陽光が反射しても、その反射光が気になり始める程度で不快と感じない程度であることがわかった。
以上のように各種パラメータを制御することによって、極めて防眩機能が高く、壁面設置型の太陽電池モジュールとして好適な太陽電池モジュールが製造できることがわかった。
1 太陽電池モジュール
2 ガラス基板(ガラス板)
3 光電変換素子
17 反射防止膜
20 透明電極層(電極層)
22 裏面電極層(電極層)

Claims (4)

  1. ガラス板と、光電変換素子を備え、光が前記ガラス板を透過して光電変換素子に入射し、前記光が前記光電変換素子で電気に変換される太陽電池モジュールにおいて、
    前記ガラス板は、入射側の面に表面凹凸が形成され、前記表面凹凸上に反射防止膜が設けられており、
    前記表面凹凸は、第1研磨材でブラスト加工を施す第1凹凸加工工程と、前記第1研磨材よりも粒径の小さな第2研磨材でブラスト加工を施す第2凹凸加工工程と、をこの順に実施することで形成されるものであり、
    前記ガラス板の入射側の面の算術平均粗さは、0.25μm以上1.25μm以下であり、
    前記反射防止膜の波長600nmの光に対する屈折率は、1より大きく前記ガラス板の屈折率以下であり、
    前記反射防止膜は、前記太陽電池モジュールの入射側の主面を構成しており、
    前記太陽電池モジュールの入射側の主面のJIS Z 8741に準ずる60度鏡面光沢度が4.1パーセント以下であって、かつ、入射側の主面の法線に対して60度の角度で光を入射したときの最大反射率が0.45パーセント以下であり、
    さらに前記太陽電池モジュールの入射側の主面の法線に対して60度の角度で光を入射したときの前記法線に対して反射角度60度の反射率をR60とし、入射側の主面の法線に対して60度の角度で光を入射したときの前記法線に対して反射角度45度の反射率をR45としたときに、R60/R45が2.0以下であり、
    前記太陽電池モジュールの入射側の主面の法線に対して60度の角度で光を入射したときの各反射角度に対する反射率をグラフ化したときに、その最大ピークの半値幅が29度以上であることを特徴とする太陽電池モジュール。
  2. 前記ガラス板の入射側の面の算術平均粗さは、0.4μm以上0.9μm以下であって、かつ、その標準偏差が0.015〜0.02であることであることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 前記ガラス板は、光電変換素子を支持するものであり、
    前記光電変換素子は、2つの電極層と、当該2つの電極層の間に光電変換層が挟まれており、
    前記2つの電極層のうち、前記ガラス板側の電極層が透明導電膜であることを特徴とする請求項1又は2に記載の太陽電池モジュール。
  4. ガラス板と、光電変換素子を備え、光が前記ガラス板を透過して光電変換素子に入射し、前記光が前記光電変換素子で電気に変換される太陽電池モジュールであって、
    前記ガラス板は、入射側の面に表面凹凸が形成され、前記表面凹凸上に反射防止膜が設けられており、
    前記ガラス板の入射側の面の算術平均粗さは、0.25μm以上1.25μm以下であり、
    前記反射防止膜の波長600nmの光に対する屈折率は、1より大きく前記ガラス板の屈折率以下であり、
    前記反射防止膜は、前記太陽電池モジュールの入射側の主面を構成しており、
    前記太陽電池モジュールの入射側の主面のJIS Z 8741に準ずる60度鏡面光沢度が4.1パーセント以下であって、かつ、入射側の主面の法線に対して60度の角度で光を入射したときの最大反射率が0.45パーセント以下であり、
    さらに前記太陽電池モジュールの入射側の主面の法線に対して60度の角度で光を入射したときの前記法線に対して反射角度60度の反射率をR60とし、入射側の主面の法線に対して60度の角度で光を入射したときの前記法線に対して反射角度45度の反射率をR45としたときに、R60/R45が2.0以下であり、
    前記太陽電池モジュールの入射側の主面の法線に対して60度の角度で光を入射したときの各反射角度に対する反射率をグラフ化したときに、その最大ピークの半値幅が29度以上である太陽電池モジュールの製造方法であって、
    第1研磨材でブラスト加工を施す第1凹凸加工工程と、前記第1研磨材よりも粒径の小さな第2研磨材でブラスト加工を施す第2凹凸加工工程と、をこの順に実施して前記表面凹凸を形成することを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
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