JP6200712B2 - 太陽電池モジュール及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、太陽電池モジュール及びその製造方法に関するものであり、特に薄膜太陽電池モジュールや結晶太陽電池モジュールのガラス受光面側の防眩処理に関するものである。
近年、世界の複数の国々で、自然エネルギーの普及促進のために、電力会社以外の法人や個人が発電した自然エネルギーによる発電電力を、電力会社に通常の販売単価よりも高い単価で、かつ長期間に渡って一定の単価で買い取らせる固定価格買取り制度が実施されている。加えて、国内の史上最悪の原発事故を通じて、自然エネルギーのひとつとしての太陽光発電が脚光を浴び普及が急速に進みつつある。
太陽光発電に用いる太陽電池モジュールには、大きく分けると結晶系、薄膜系の2種類があり、以下のような構成である。結晶系の太陽電池モジュール(以下、結晶太陽電池モジュール)は、10〜15cm角程度の結晶半導体のバルク状の板から成る太陽電池セルを、モジュールの大きさに相当するガラス板(カバーガラス)の上に数十枚配置し、配線を行い、EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)やPVB(ポリビニルブチラール)などの充填材、および裏面保護フィルムを用いて封止保護して構成される。
また、薄膜系の太陽電池モジュール(以下、薄膜太陽電池モジュール)は、モジュールの大きさのガラス板の上に直接、透明電極層、薄膜半導体層、および裏面電極層を順次形成し、レーザースクライブ等のパターニング手段により各層を分離し、直列接続して、所望の電圧、電流を得ている。封止保護については、結晶太陽電池モジュールと同様の充填剤および表面保護フィルムが用いられる。このように構成される薄膜太陽電池モジュールは、発電に寄与する層が薄い、構造材料が1枚で済む、配線が簡略でかつモジュール全体の面積の中で太陽電池の占める面積の割合が大きい、色調が一定である、などの点で、結晶系の太陽電池モジュールよりも低コスト化の潜在力があり、かつ美観に優れるという特徴を持つ。
その一方で、薄膜太陽電池モジュールは、結晶太陽電池モジュールに比べて発電効率が低いという欠点がある。即ち発電効率の点では、結晶太陽電池モジュールの方が薄膜太陽電池モジュールよりも優れている。
太陽電池モジュールは、特に国内市場においては、一般住宅や工場の屋根上設置または壁面設置、および遊休地等での地上設置の形態が大半を占める。屋根上または壁面設置の場合、太陽電池モジュールの表面が鏡の役割を果たして太陽光を反射することにより、「眩しさ」や「ぎらつき」などが近隣の住民や通行人から指摘されるという課題がある。また、地上設置の場合、設置場所が空港に近いと、上記が航空機の安全運行に支障となり得るとの課題もある。
上記の課題に対して、以下のような取組みがなされている。例えば、結晶太陽電池モジュールにおいては、カバーガラスに型板ガラスを用いることにより、カバーガラス表面で光の乱反射や拡散を起こして眩しさを抑制する、防眩処理が一般的に行われている。
一方、薄膜太陽電池モジュールにおいては、小さな面積のサブモジュールを結晶太陽電池モジュールと同様な構造で封止して、そのカバーガラスとして上記の型板ガラスを用いたものが、いくつか提案されている。更に、完成した太陽電池モジュールの表面に、ビーズを混入した光を拡散する樹脂を塗布することも提案されている。しかしながら、薄膜太陽電池モジュールの場合、上述した方法では、製造工程が通常の場合と比較して複雑となるため、前述したコスト面での利点が失われてしまうという問題が生じる。
加えて、カバーガラスとして型板ガラスを張りつける方法においては、重量の増加、ガラスの光吸収損失に伴う、太陽電池へ到達する光量の低下による光電変換特性の低下などの問題が起こり得る。さらに、モジュール表面に樹脂を塗布する方法においては、樹脂の光吸収損失による光電変換特性の低下に加えて、樹脂の耐候性の問題が発生し得る。
特開平11−298030号公報 特開2001−358346号公報 特開2012−9600号公報
M.J.Keevers, T.L.Young, U.Shubert, M.A.Green, 22nd EuropeanPhotovoltaic Solar Energy Conference Proceedings, pp.1783-1790 (2007/9/3-7, Milan, Italy).
以下に、先行技術が抱えている課題を詳細に説明する。
例えば、特許文献1に記載のある、表面に凹凸加工を施し、さらに凹凸の頂部を平坦化したガラスを基板として用いる方法では、平坦部を設けたことによりぎらつき防止(防眩)性能が不十分であるという課題がある。また、太陽電池の性能としても防眩加工していないものに比べて同等以下の光電変換特性にとどまる課題がある。さらに、薄膜太陽電池のレーザー集積化工程において、凹凸形状のガラス表面でレーザービームが散乱するので、加工が難しいという問題がある。
また、特許文献2に記載されている、ガラス基板の受光面側にエッチングのみで凹凸を形成し、さらに反射防止膜を塗布形成する方法では、ぎらつき防止の防眩性能が不十分な課題があり、また、工程が複雑でコストが高くなる、塗布形成した反射防止膜の耐候性の課題がある。
また、非特許文献1に記載のある方法では、ガラス基板の受光面に粗い研磨剤のサンドブラストと、フッ化水素酸エッチングで長さ50〜200μm、幅約10μmの細長い凹凸が形成されているが、防眩性能が不十分で太陽光のぎらつきが大きい課題がある。さらに、薄膜太陽電池のレーザー集積化工程において、凹凸形状のガラス表面でレーザービームが散乱するので、加工が難しいという問題がある。なお非特許文献1のガラス基板表面の顕微鏡写真では、黒い筋が認められ、クラック(急峻な谷)が残っている。クラックは、サンドブラストでガラスが割れてできたと推定される。
本発明の目的は、以上のような課題を解決し、防眩型の薄膜太陽電池モジュール、防眩型の結晶太陽電池モジュール、光電特性の改善した薄膜太陽電池モジュール、及び光電特性の改善した結晶太陽電池モジュールを提供することにある。
本発明による薄膜太陽電池モジュールは、ガラス基板上に透明電極層、少なくとも1つの光電変換ユニットを含む半導体層、裏面電極層、裏面保護材を順次配置した薄膜太陽電池モジュールにおいて、前記ガラス基板の光入射面側表面の少なくとも発電領域全面に、ガラス基板の法線方向から見て略長円形状の凹部が隙間なく多数形成された凹凸領域を有し、前記略長円形状の凹部は最小幅が3μm以上50μm以下、最大幅と最小幅の比が1.1以上10以下、断面が滑らかな曲線のスプーンカット形状であり、前記凹凸領域の算術平均粗さが0.35μm以上10μm以下であり、波長が550nmの光源と、受光素子を使用し、ガラス基板の特定部位を基端とする法線に対して45度の角度の位置に前記光源を設置してガラス基板の表面に光を照射し、受光素子の前記法線に対する角度A(度)を連続的に変化させてガラス基板からの光の反射率Rを連続的に測定したとき、
最も高い反射率RをRmaxとし、受光素子の角度Aの変化をdA(度)とし、その間におけるRmaxに対する反射率Rの比(R/Rmax)の変化をd(R/Rmax)としたとき、反射率RがRmax/3以上の領域内にはd(R/Rmax)/dAの絶対値が0.065を超える領域が存在しないことを特徴とすることによって課題を解決する。
また、本発明による薄膜太陽電池モジュールは、ガラス基板上に透明電極層、少なくとも1つの光電変換ユニットを含む半導体層、裏面電極層、裏面保護材を順次配置したのちに、前記特徴を備える凹凸をガラス基板の光入射面側表面に形成することによって製造することができる。また、前記特徴を備える凹凸は、砥粒#200〜#1500のサンドブラストの凹凸形成第一工程後に、フッ化水素酸を3〜25重量%含むエッチング液でエッチングする凹凸形成第二工程を行うことによって形成することが望ましい。
また上記した課題を解決するための本発明の1つの様相は、表面が巨視的に平面であるガラス製板体と、光電変換部を有し、前記ガラス製板体側から前記光電変換部に光を入射して前記光電変換部で電気を発生させる太陽電池モジュールであって、ガラス製板体の光入射面側表面であって光電変換部に相当する領域は、微小な凹部によって実質的に埋め尽くされ、各凹部は、その平面形状が略楕円形であり、前記凹部の全体が入る大きさの楕円の中で最小の楕円形状たる近似楕円を想定したとき、当該近似楕円の短径は3μm以上50μm以下であり、長径と短径の比が1.1以上10以下であり、その深さが周部に比べて中央部が深く、且つ周部からなだらかに傾斜した形状であるものが、前記領域の大半の面積を占め、ガラス製板体の表面の算術平均粗さが0.35μm以上10μm以下であり、波長が550nmの光源と、受光素子を使用し、ガラス製板体の特定部位を基端とする法線に対して45度の角度の位置に前記光源を設置してガラス製板体の表面に光を照射し、受光素子の前記法線に対する角度A(度)を連続的に変化させてガラス製板体からの光の反射率Rを連続的に測定したとき、最も高い反射率RをRmaxとし、受光素子の角度Aの変化をdA(度)とし、その間におけるRmaxに対する反射率Rの比(R/Rmax)の変化をd(R/Rmax)としたとき、反射率RがRmax/3以上の領域内にはd(R/Rmax)/dAの絶対値が0.065を超える領域が存在しないことを特徴とする太陽電池モジュールである。
本発明は太陽電池モジュールに係るものである。本発明の太陽電池モジュールでは、受光面たるガラス製板体の表面が微小な凹部によって実質的に埋め尽くされており、かつ当該凹部が特定の楕円形状とサイズを有している。そのため、本発明の太陽電池モジュールは防眩性能と光電特性の両方に優れている。
本発明の太陽電池モジュールには、薄膜太陽電池モジュールと結晶太陽電池モジュールの両方が少なくとも含まれる。
なお、「大半の面積を占める」とは、略全ての面積を占めているという意味である。
また本発明者らの研究によると、太陽電池モジュールの表面における物の写り込みは、反射率の絶対量だけではなく、反射率の変化率にも依存することがわかった。即ち、反射率が物の写り込みは、反射率の絶対量に依存することは事実であるが、これ以外に、見る角度による反射率の変化量にも大きく依存することがわかった。
長が550nmの光源と、受光素子を使用し、ガラス製板体の特定部位を基端とする法線に対して45度の角度の位置に前記光源を設置してガラス製板体の表面に光を照射し、受光素子の前記法線に対する角度A(度)を連続的に変化させてガラス製板体からの光の反射率Rを連続的に測定したとき、最も高い反射率RをRmaxとし、受光素子の角度Aの変化をdA(度)とし、その間におけるRmaxに対する反射率Rの比(R/Rmax)の変化をd(R/Rmax)としたとき、反射率RがRmax/3以上の領域内にはd(R/Rmax)/dAの絶対値が0.065を超える領域が存在しない構成である。かかる構成により、防眩性能にさらに優れたものとなる。
本発明の関連発明の様相は、表面が巨視的に平面であるガラス製板体と、光電変換部を有し、前記ガラス製板体側から前記光電変換部に光を入射して前記光電変換部で電気を発生させる太陽電池モジュールであって、ガラス製板体の表面であって光電変換部に相当する領域は、微小な凹部によって実質的に埋め尽くされ、波長が550nmの光源と、受光素子を使用し、ガラス製板体の特定部位を基端とする法線に対して45度の角度の位置に前記光源を設置してガラス製板体の表面に光を照射し、受光素子の前記法線に対する角度A(度)を連続的に変化させてガラス製板体からの光の反射率Rを連続的に測定したとき、最も高い反射率RをRmaxとし、受光素子の角度Aの変化をdA(度)とし、その間におけるRmaxに対する反射率Rの比(R/Rmax)の変化をd(R/Rmax)としたとき、反射率RがRmax/3以上の領域内にはd(R/Rmax)/dAの絶対値が0.065を超える領域が存在しないことを特徴とする太陽電池モジュールである。
本発明の太陽電池モジュールでは、受光面たるガラス製板体の表面が微小な凹部によって実質的に埋め尽くされており、かつガラス製板体の反射率が上記した特定のプロファイルを有している。本発明の太陽電池ジュールは高い防眩性能を有している。
前記光電変換部は結晶系太陽電池であり、前記ガラス製板体は結晶系太陽電池を覆うカバーガラスであってもよい。
また前記光電変換部は、透明電極層と、少なくとも1つの光電変換層を含む半導体層と、裏面電極層とを有する薄膜太陽電池積層体であり、前記薄膜太陽電池積層体が前記ガラス製板体に積層されているものであってもよい。
好ましくは、ガラス基板表面の入射角60°で測定した光沢度が0.5〜30%である。
好ましくは、ガラス基板表面の入射角85°で測定した光沢度が1〜50%である。
かかる構成により、防眩性能と光電特性の両方に優れた薄膜太陽電池モジュールが提供される。
上記した各太陽電池モジュールを製造する場合、ガラス製板体又はガラス基板の表面に対して、サンドブラストによる凹凸形成第一工程と、エッチングによる凹凸形成第二工程を順次行うことが望ましい。かかる構成により、防眩性能に優れた太陽電池モジュールを製造することができる。
前記第一工程と第二工程は、組み立て後の太陽電池モジュールのガラス製板体に対して行ってもよいし、組み立て前のガラス製板体に予め行ってもよい。
また前記第一工程と前記第二工程を予め行ったガラス製板体を用い、その後、前記光電変換部を配置してもよい。かかる構成により、結晶太陽電池モジュールの製造に特に適した太陽電池モジュールの製造方法が提供される。
本発明の他の様相は、ガラス基板上に順次積層されてなる透明電極層、少なくとも1つの光電変換ユニットを含む半導体層、および裏面電極層が、複数の光電変換セルを形成するように、実質的に直線状で互いに平行な複数の透明電極層分離溝、半導体層分離溝、および裏面電極層分離溝によってそれぞれ分割されてなり、かつそれらの複数の光電変換セルは前記半導体層分離溝を介して互いに電気的に直列接続されてなる集積型薄膜太陽電池モジュールを製造する太陽電池モジュールの製造方法であって、ガラス基板上に、透明電極層、透明電極層分離溝、半導体層、半導体層接続溝、裏面電極層、裏面電極層分離溝を形成したのち、裏面電極層上に裏面保護材を形成し、さらにサンドブラストによる凹凸形成第一工程と、エッチングによる凹凸形成第二工程を順次行うことにより、ガラス基板の光入射面側表面の少なくとも発電領域全面を実質的に埋め尽くす微小な凹部を形成するものであり、各凹部は、その平面形状が略楕円形であり、前記凹部の全体が入る大きさの楕円の中で最小の楕円形状たる近似楕円を想定したとき、当該近似楕円の短径は3μm以上50μm以下であり、長径と短径の比が1.1以上10以下であり、その深さが周部に比べて中央部が深く、且つ周部からなだらかに傾斜した形状であるものが、前記領域の大半の面積を占め、前記光入射面側表面の算術平均粗さが0.35μm以上10μm以下であり、波長が550nmの光源と、受光素子を使用し、ガラス基板の特定部位を基端とする法線に対して45度の角度の位置に前記光源を設置してガラス基板の表面に光を照射し、受光素子の前記法線に対する角度A(度)を連続的に変化させてガラス基板からの光の反射率Rを連続的に測定したとき、最も高い反射率RをRmaxとし、受光素子の角度Aの変化をdA(度)とし、その間におけるRmaxに対する反射率Rの比(R/Rmax)の変化をd(R/Rmax)としたとき、反射率RがRmax/3以上の領域内にはd(R/Rmax)/dAの絶対値が0.065を超える領域が存在しないことを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法である。
また本発明のさらに他の様相は、ガラス基板上に順次積層されてなる透明電極層、少なくとも1つの光電変換ユニットを含む半導体層、および裏面電極層が、複数の光電変換セルを形成するように、実質的に直線状で互いに平行な複数の透明電極層分離溝、半導体層分離溝、および裏面電極層分離溝によってそれぞれ分割されてなり、かつそれらの複数の光電変換セルは前記半導体層分離溝を介して互いに電気的に直列接続されてなる集積型薄膜太陽電池モジュールを製造する太陽電池モジュールの製造方法であって、ガラス基板上に、透明電極層、透明電極層分離溝、半導体層、半導体層接続溝、裏面電極層、裏面電極層分離溝を形成したのち、裏面電極層上に裏面保護材を形成し、さらにサンドブラストによる凹凸形成第一工程と、エッチングによる凹凸形成第二工程を順次行うことにより、ガラス基板の光入射面側表面の少なくとも発電領域全面に、ガラス基板の法線方向から見て略長円形状の凹部が隙間なく多数形成された凹凸領域を有し、前記略長円形状の凹部は最小幅が3μm以上50μm以下、最大幅と最小幅の比が1.1以上10以下、断面が滑らかな曲線のスプーンカット形であり、前記凹凸領域の算術平均粗さが0.35μm以上10μm以下の凹凸を形成するものであり、波長が550nmの光源と、受光素子を使用し、ガラス基板の特定部位を基端とする法線に対して45度の角度の位置に前記光源を設置してガラス基板の表面に光を照射し、受光素子の前記法線に対する角度A(度)を連続的に変化させてガラス基板からの光の反射率Rを連続的に測定したとき、最も高い反射率RをRmaxとし、受光素子の角度Aの変化をdA(度)とし、その間におけるRmaxに対する反射率Rの比(R/Rmax)の変化をd(R/Rmax)としたとき、反射率RがRmax/3以上の領域内にはd(R/Rmax)/dAの絶対値が0.065を超える領域が存在しないことを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法である。
本発明は太陽電池モジュールの製造方法に係るものであり、特に、集積型薄膜太陽電池モジュールを製造対象とするものである。本発明の方法では、ガラス基板の光入射面側表面に、サンドブラストによる凹凸形成第一工程とエッチングによる凹凸形成第二工程を順次行うことにより、発電領域全面を実質的に埋め尽くす微小な凹部を形成する。そして当該凹部が特定の楕円形状とサイズを有している。本発明の方法によれば、防眩性能と光電特性の両方に優れた集積型薄膜太陽電池モジュールを製造することができる。
好ましくは、前記凹凸形成第一工程において砥粒#200〜#1500のサンドブラストを用い、前記凹凸形成第二工程においてフッ化水素酸を3〜25重量%含むエッチング液でエッチングを行う。
好ましくは、前記凹凸形成第一工程において、サンドブラストとして番手#400〜#1000のアルミナを用いる。
好ましくは、前記アルミナは、白色アルミナである。
好ましくは、前記凹凸形成第二工程において、フッ化水素酸を3〜10重量%含むエッチング液で、液温10〜30℃、エッチング時間1〜60分でエッチングする。
好ましくは、前記凹凸形成第二工程で用いるエッチング液は、フッ化水素酸に加えて、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸の少なくとも1つをさらに含む。
本発明によれば、防眩性能が良好で、かつ光電変換特性が改善した薄膜太陽電池モジュールや、結晶系太陽電池モジュールを提供することができる。
本発明による太陽電池モジュールの模式的断面図である。 本発明による集積型薄膜太陽電池モジュールの模式的断面図である。 本発明による薄膜太陽電池モジュール実施例1の基板表面の顕微鏡写真である。 本発明による薄膜太陽電池モジュール実施例2の基板表面の顕微鏡写真である。 本発明による薄膜太陽電池モジュール実施例3の基板表面の顕微鏡写真である。 従来法による比較例2の基板表面の顕微鏡写真である。 本発明による薄膜太陽電池モジュール実施例4の基板表面の顕微鏡写真である。 (a)は実施例1の基板表面の断面プロファイル図、(b)は(a)の曲線をトレースした図である。 実施例2、比較例1、比較例2の薄膜太陽電池モジュールを並べて蛍光灯の下で撮影した写真である(左から右にかけて順に、実施例2、比較例1、比較例2)。 実施例1における凹部の平面形状と近似楕円の関係を表す説明図である。 実施例2における凹部の平面形状と近似楕円の関係を表す説明図である。 実施例3における凹部の平面形状と近似楕円の関係を表す説明図である。 実施例4における凹部の平面形状と近似楕円の関係を表す説明図である。 反射率の測定方法の概要を表す説明図である。 実施例5における反射率の変化曲線を表すグラフである。 実施例6における反射率の変化曲線を表すグラフである。 実施例7における反射率の変化曲線を表すグラフである。 比較例5における反射率の変化曲線を表すグラフである。 比較例6における反射率の変化曲線を表すグラフである。 比較例7における反射率の変化曲線を表すグラフである。 本発明による結晶系の太陽電池モジュールの模式的断面図である。 本発明による結晶系の太陽電池モジュールの模式的平面図である。 従来法による薄膜太陽電池モジュール比較例3の基板表面の顕微鏡写真である。 (a)は比較例3の基板表面の断面プロファイル図、(b)は(a)の曲線をトレースした図である。 (a)は比較例3の基板表面の別の断面プロファイル図、(b)は(a)の曲線をトレースした図である。 従来法による薄膜太陽電池モジュール比較例4の基板表面の顕微鏡写真である。 (a)は比較例4の基板表面の断面プロファイル図、b)は(a)の曲線をトレースした図である。 (a)〜(d)は、いずれも凹部の平面形状における略楕円形と略長円形を説明する説明図である。
以下に、本発明の実施の形態として、薄膜シリコン太陽電池モジュール100を例として、図1を参照しつつ説明する。
本実施形態の薄膜シリコン太陽電池モジュール100は、薄膜太陽電池モジュールの一例であり、図1の様に、透明性基板1に透明導電膜2と、シリコン光電変換ユニット3と、透明反射層4と、裏面電極層5が積層され、さらにその上に、封止用樹脂シート10と、保護シート11が積層されたものである。即ち薄膜シリコン太陽電池モジュール100は、透明導電膜2と、シリコン光電変換ユニット3と、透明反射層4及び裏面電極層5の四者によって光電変換部130が形成され、その受光面に、透明性基板1が存在する層構成を備えている。
即ち本実施形態の薄膜シリコン太陽電池モジュール100では、透光性基板1の上に透明導電膜2が形成されている。
透光性基板1としては、ガラスが用いられる。長期の耐候性を確保するためにはガラスが最適である。特に、白板ガラスが薄膜シリコン太陽電池モジュールの発電領域の波長の透過率が高く、かつ安価なため望ましい。即ち透光性基板1は、ガラス製板体である。
透明導電膜2としては酸化錫、酸化亜鉛等の金属酸化物が用いられる。透明導電膜2はCVD、スパッタ、蒸着等の方法を用いて形成される。透明導電膜2は、形成条件の工夫によりその表面に微細な凹凸を生じさせて入射光の散乱を増大させる効果を有している。凹凸の高低差は0.05〜0.3μm程度であり、シート抵抗は5〜20Ω/□程度に設定される。
透明導電膜2の上には、シリコン光電変換ユニット3が形成される。シリコン光電変換ユニット3は、一導電型層3p、光電変換層3i、逆導電型層3nから成り、そのいずれの層も非晶質シリコン、薄膜結晶質シリコン、あるいはそのいずれかに炭素やゲルマニウム等のバンドギャップ調整元素を加えた合金から構成される。シリコン光電変換ユニットは、非晶質シリコン光電変換ユニットだけの単接合型でもよいし、非晶質シリコン光電変換ユニットと薄膜結晶質シリコン光電変換ユニットを積層した2段の積層型でもよいし、非晶質シリコン光電変換ユニット、薄膜結晶質シリコン光電変換ユニットの上に更に薄膜結晶質シリコン光電変換ユニット等を積層した3段の積層型等としてもよい。
裏面電極層5にはAg、Alまたはそれらの合金が好ましく用いられる。裏面電極層5とシリコン光電変換ユニット3との間には、裏面電極層5からシリコン光電変換ユニット3への金属の拡散を防止するため、透明反射層4を挿入してもよい。透明反射層4にはZnO、ITO等の低抵抗で透明性の優れた金属酸化物が用いられる。透明反射層4および裏面電極層5の形成においては、スパッタ、蒸着等の方法が好ましく用いられる。裏面電極層5には上記金属の代わりに、ZnO等の透明性の高い金属酸化物のみを用いてもよい。その場合には裏面電極層のシート抵抗が30Ω/□以下、より好ましくは15Ω/□以下となるように、裏面電極層の厚さを設定する。
裏面電極層5の上には、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)、PVB、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体のアイオノマー、熱可塑性エラストマー等のいずれかまたはそれらの混合物から成る封止用樹脂シート10と、PET/アルミニウム/PVF、PET/アルミニウム/PET等の積層フィルム等から成る保護シート11が積層される。
透光性基板1の表面側には、光入射面側表面の少なくとも発電領域全面に、透光性基板1の法線方向から見て略長円形状の凹部が隙間なく多数形成された凹凸領域を有し、前記略長円形状の凹部は最小幅(短径)が3μm以上50μm以下、最大幅(長径)と最小幅(短径)の比が1.1以上10以下、断面が滑らかな曲線のスプーンカット形状、凹凸領域の算術平均粗さが0.35μm以上10μm以下である凹凸領域が形成されている。
図3において、例えば凹部101を例に説明すると、補助線Aの凹部101の縁の間の部分Xが長径であり、補助線Bの凹部101の縁の間の部分Yが短径である。
同様に凹部102を例に説明すると、補助線Cの凹部102の縁の間の部分Xが長径であり、補助線Dの凹部102の縁の間の部分Yが短径である。
図3に示す例では、凹部101の長径は50.1μmであり、短径は31. 3μmである。また凹部102の長径は56.0μmであり、短径は32.2μmである。
「長円」形状とは、JISB0001「機械製図」に記載の長穴を正面からみた形状である。また、本明細書で「略長円形状」とは、長円が隙間なく隣接するために、輪郭線がゆがんだ状態の長円を指す。また、「スプーンカット形状」とは、アイスクリームをスプーンですくい取った様な断面がどの切断面で見ても滑らかな曲線の凹部を指す。即ち「スプーンカット形状」とは、その深さが周部に比べて中央部が深く、且つ周部からなだらかに傾斜し、平面形状が略長円形状のものを指す。
凹部が略長円形状でかつスプーンカット形状であることにより、ガラス表面で光が特定の方向に偏ることなく散乱され、ぎらつきが低減されて良好な防眩性能を発揮するとともに、太陽電池に入射する光量が増加して光電変換特性が向上する。これに対して、凹部の幅や深さが同等でも、断面形状が直線的な場合、特定の角度に反射光が強くなり防眩性能が得られない。
また、略長円形状の凹部の最小幅(短径)を3μm以上50μm以下、最大幅(長径)と最小幅(短径)の比を1.1以上10以下、凹凸領域の算術平均粗さを0.35μm以上10μm以下とすることによって、防眩性能が良好でかつ、光電変換特性を向上することができる。
良好な防眩性能を得るためには、略長円形状の最小幅が3μm以上50μm以下とすることが重要である。最小幅が3μm以下の場合、凹凸が小さすぎて散乱が弱くなり、反射によるぎらつきが増えて防眩性能が低下するとともに、散乱による光閉じ込め効果が小さいため光電変換ユニット内の光路長の増大が小さく光電変換特性が増加しない。また、略長円形状の最小幅が50μm以上になると凹部が大きくなりすぎて、一つ一つの凹部の斜面からの反射が強くなって、防眩性能が低下する。略長円形状の凹部の最大幅と最小幅の比が1.1以上10以下であることが望ましい。
比が10より大きい場合、峡谷状の鋭い断面の凹部になる場合が多く、峡谷の表面で反射してから光電変換ユニットに光が入射するため、光量が反射ロスで低減して、光電変換特性が低下する。また、最大幅と最小幅の比が1.1未満の場合、凹部の断面が浅くなり、反射光の散乱が小さくなってぎらつきが増えて防眩性能が低下する、あるいは散乱してから光電変換ユニットに達する光が減って光電変換性能が低下する。
上記凹凸について別の表現をすると、透光性基板1の表面は、微小な凹部によって実質的に埋め尽くされている。そして、各凹部の平面形状が略楕円形であり、当該凹部の全体が入る大きさの楕円の中で最小の楕円形状たる近似楕円を想定したとき、当該近似楕円の短径は3μm以上50μm以下であり、長径と短径の比が1.1以上10以下であり、その深さが周部に比べて中央部が深く、且つ周部からなだらかに傾斜している。
図3に示す顕微鏡写真では、上記した要件を備えた凹部が大半を占め、目視状、透光性基板1の表面の面積の略全てが上記した要件を備えた凹部で覆われている。図3では、少なくとも95%の面積が、上記した要件を備えた凹部で埋め尽くされている。
凹部の平面形状(略楕円形)と近似楕円について、図10を参照しながら説明する。
図10(a)は、前記した図3の写真に明確に写った3個の凹部101,102,103をトレースしたものである。
凹部の平面形状が図10(a)に示すような略楕円形である場合、その形状に外接する楕円(外接楕円)を想定することができる。そして図10(c)の様に当該外接楕円のうちで一番小さい楕円201,202,203が前記近似楕円に相当する。そして本実施形態では、当該近似楕円の短径が3μm以上50μm以下であり、長径と短径の比が1.1以上10以下である。図10(b)は、近似楕円201,202,203を抜き書きしたものである。
図10に示す例では、近似楕円201の長径は50.1μmであり、短径は33.1μmである。また近似楕円202の長径は56.0μmであり、短径は37.3μmである。近似楕円203の長径は53.4μmであり、短径は33.1μmである。
上記凹凸は、サンドブラストによる凹凸形成第一工程と、エッチングによる凹凸形成第二工程を順次行うことにより形成されている。サンドブラストによる凹凸形成第一工程は、通常、アルミナやダイヤモンドの砥粒を用いて行われる。一方、エッチングによる凹凸形成第二工程は、加工面の尖り、峡谷状のクラックを無くすためのものであり、例えばフッ化水素酸を含む化学エッチング液で処理することにより行われる。サンドブラスト加工に用いる砥粒は、安価で寿命が長いことからアルミナが望ましく、加工面が汚れにくいことから鉄不純物の少ないホワイトアルミナが望ましい。前述の特徴を備える凹部を形成するためには、砥粒は#200以上#1500以下が望ましく、#400以上#1000以下がさらに望ましい。
また、エッチングには、フッ化水素酸を3〜25重量%含むエッチング液で、液温10〜30℃、エッチング時間1〜60分でエッチングすることが望ましく、フッ化水素酸を3〜10重量%含むエッチング液がさらに望ましい。さらに、エッチング液にはフッ素化合物の析出を抑制するため、フッ化水素酸に加えて、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸の少なくとも1つを含むことが望ましく、強い酸化力でCaFなどのフッ素化合物の析出を抑えるので硫酸が特に望ましい。
本実施形態の薄膜シリコン太陽電池モジュール100における、透光性基板1の表面の反射率に関する特性について、説明する。本実施形態では、透光性基板1の表面(受光面)を見る角度が大きく変わっても、反射率の変化量が小さく抑えられている。
試験方法から説明すると、例えば、図14に示すように、波長550nmの光源から、測定対象となる試料の表面に入射角45度で光を照射する。即ち、試料表面の特定部位30を基端とする法線に対して45度の角度の位置に波長550nmの光源31を設置し、試料表面に光を照射する。一方、反射側には受光素子を有する反射検知器32を設置し、受光素子の前記法線に対する角度(受光角度)Aを連続的に変化させて、反射率(絶対反射率)Rを連続的に測定する。
このときに得られる反射率Rの最大値をRmax、受光素子の角度A(度)の変化をdA(度)、その間におけるRmaxに対する反射率Rの比(R/Rmax)の変化をd(R/Rmax)としたとき、本実施形態の薄膜シリコン太陽電池モジュールでは、反射率RがRmax/3以上の領域内にはd(R/Rmax)/dAの絶対値が0.065を超える領域が存在しない。
つまり、本実施形態の薄膜シリコン太陽電池モジュールにおいては、縦軸に反射率R、横軸に受光角度A(度)を取って、反射率Rの変化を表す曲線を描いた場合に、曲線のピーク(Rmax)を含む一定領域における接線の傾きが、相対的に緩やかである。そのため、受光面を見る角度Aの変化量に対する反射率Rの変化量が小さく、即ち、見る角度Aが変わっても反射率Rが急激に変化することがない。
即ち、本発明者らの研究によると、太陽電池モジュールの表面における物の写り込みは、反射率の絶対量よりも反射率の変化率に依存する。そのため見る角度Aが変わっても反射率Rが急激に変化することがない様に作られた太陽電池モジュールは、写り込みが少ない。そのため見る角度Aが変わっても反射率Rが急激に変化することがない様に作られた陽電池モジュールは、防眩性に優れている。また、人の目にも優しい。
本実施形態では、反射率RがRmax/3以上の領域内にはd(R/Rmax)/dAの絶対値が0.065を超える領域が存在しない。より好ましくは、d(R/Rmax)/dAの絶対値が、0.063、さらに好ましくは0.061、特に好ましくは0.060を超える領域が存在しない。
また、より好ましくは、反射率RがRmax/3.2以上、さらに好ましくはRmax/3.4以上、特に好ましくはRmax/3.6以上の範囲内に、d(R/Rmax)/dAの絶対値が0.065を超える領域が存在しない。
上記した実施形態では、薄膜シリコン太陽電池モジュールを例として説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明は結晶太陽電池モジュールにも適用できる。
図21は、本発明の実施形態の結晶太陽電池モジュール300である。結晶太陽電池モジュール300は、ガラス製板体301と、絶縁基材302との間に、結晶系太陽電池セル303を複数枚、挟んだものである。
結晶太陽電池モジュール300をガラス製板体301側から観察すると、図22(a)又は図22(b)の様であり、ガラス製板体301の裏面側に、複数の結晶系太陽電池セル303が並べられている。各結晶系太陽電池セル303は、配線部材306によって電気的に接続されている。
結晶太陽電池モジュール300では、ガラス製板体301はカバーガラスとして機能するものであり、前記した薄膜シリコン太陽電池モジュール100における、透光性基板1と同様の凹凸形状を有し、且つ同様の表面反射率に関する特性を備えている。
本発明の方法によって結晶太陽電池モジュール300を製造する場合には、ガラス製板体301に対してサンドブラストによる第一工程とエッチングによる第二工程を予め行い、その後、当該ガラス製板体に光電変換部たる結晶系太陽電池セル303を配置することが好ましい。
以下に、本発明によるシリコン系積層型薄膜太陽電池として実施例1から4を、図2を参照しつつ、比較例1から4と比較しながら説明する。
(実施例1)
図2は、実施例1で作製した集積型シリコンハイブリッド太陽電池の断面形状を、製造工程を追って模式的に示す断面図である。
本実施例では、透光性基板1として1200mm×998mm×5mm厚の白板ガラスを用いた。透光性基板1の一主面上に、酸化錫からなる表面に微細な凹凸構造を有する透明導電膜2を熱CVD法により形成した。透明導電膜2の厚さは700nm、透明導電膜2側よりC光源で測定したヘイズ率は14%、シート抵抗は12Ω/□であった。次に、透明導電膜2を複数の帯状パタ−ンへと分割するためにYAG基本波パルスレーザーを透光性基板1に照射することにより、幅30μmの透明電極層分離溝2aを形成し、超音波洗浄および乾燥を行った。
次に、非晶質シリコン光電変換ユニット3asを形成するために、透明導電膜2が形成された透光性基板1を高周波プラズマCVD装置内に導入し、厚さ10nmの非晶質p型シリコンカーバイド(p型a−SiC)層、厚さ10nmの非晶質i型シリコンバッファ層、厚さ200nmの非晶質i型シリコン光電変換層、厚さ90nmのn型シリコンオキサイド層を順次積層した。p型a−SiC層pの形成においては、SiH4 、水素、水素希釈されたB2 6 、CH4 を反応ガスとして用いた。n型シリコンオキサイド層の形成においては、SiH4 、水素、水素希釈されたPH3 、CO2 を反応ガスとして用いた。次に、薄膜結晶質シリコン光電変換ユニット3psを形成するために、引き続きプラズマCVD装置を用いて厚さ15nmのp型薄膜結晶質シリコン層、厚さ1700nmの結晶質i型シリコン光電変換層、厚さ30nmのn型シリコンオキサイド層、厚さ7nmのn型薄膜結晶質シリコン層を順次積層した。
その後、非晶質シリコン光電変換ユニット3as及び薄膜結晶質シリコン光電変換ユニット3ps(以降はこの両者を併せて、単に光電変換ユニット3と記す)を複数の帯状パターンへと分割するために、YAG第2高調波パルスレーザーを透光性基板1に照射することにより幅40μmの接続溝3aを形成した。次に、厚さ80nmのZnOから成る透明反射層4と厚さ200nmのAg、厚さ10nmのTiから成る裏面電極層5をDCマグネトロンスパッタ法によって形成した。最後に、光電変換ユニット3、透明反射層4及び裏面電極層5を複数の帯状パターンへと分割するために、YAG第2高調波パルスレーザーを透光性基板1に照射することにより、幅40μmの裏面電極層分離溝5aを形成し、図2に示すような左右に隣接する短冊状ハイブリッド太陽電池が電気的に直列接続された集積型シリコンハイブリッド太陽電池を作製した。この集積型シリコンハイブリッド太陽電池は、幅8.95mmのハイブリッド太陽電池が108段直列接続されて構成されている(図2(a)参照)。
実施例1で作製した集積型シリコンハイブリッド太陽電池を1200mm方向に5等分に切断した後、各々を周縁部と発電部に分けるために、透明導電膜2、光電変換ユニット3、透明反射層4及び裏面電極層5の全てを除去する周縁分離溝6aをYAG基本波パルスレーザーを照射することにより形成した。更に、引き続いて周縁分離溝6aの発電部側に接し、光電変換ユニット3、透明反射層4及び裏面電極層5を除去する短絡防止分離溝7aをYAG第2高調波パルスレーザーを透光性基板1に続けて照射することにより形成した(図2(b)参照。同図では透光性基板1の一端部の断面のみを示している。以下、図2(c)から(e)に関しても同様である)。これにより、240mm×998mmの透光性基板1上に、幅8.95mm×長さ220mmのハイブリッド太陽電池が108段直列接続された集積型シリコンハイブリッド太陽電池モジュールを形成した。更に、前述の周縁部の一部に対してガラス端部から周縁部までの透明導電膜2、光電変換ユニット3、及び裏面電極層5の全てを除去する縁研磨を実施した(図2(c)参照)。
次に、裏面電極層5の上に厚さ0.4mmのEVA樹脂シート10と、PET/アルミニウム/PVFの積層フィルム11とをこの順に積み重ねた。そして、積み重ねた積層体を真空加熱ラミネータにセットし、大気圧で加圧しながらEVA樹脂が溶融する温度に加熱してラミネートすることにより、一体化して薄膜太陽電池モジュールを作製した(図2(d)参照)。こうして得られた封止後の薄膜太陽電池モジュール10枚に対して、エアマス1.5に近似されたスペクトルでエネルギー密度100mW/cm2 の擬似太陽光を、測定雰囲気及び太陽電池の温度25±1℃の条件下で照射し、電流−電圧特性を測定した。開放電圧Voc、短絡電流Isc、曲線因子FF、最大出力Pmaxの測定結果の平均値を表1に示す。
次に、封止後の薄膜太陽電池モジュールの周縁部および裏面を周縁分離溝よりもやや外側の、基板端から10mmの領域に渡って樹脂系の仮保護部材で覆った。その後、凹部形成の第一工程として、ガラス受光面に対して、砥粒#400のホワイト・アルミナ(鉄分を含まないアルミナ)を用いてブラスト処理することで、凹凸加工した(図2(e)参照)。更に、凹凸形成の第二工程として、第一工程でできた凹凸表面を濃度10wt%のフッ化水素酸に室温(25℃)で15分間浸してエッチングした。その後、太陽電池モジュールを流水に2分間浸漬し、取り出してドライヤーで乾燥させた。これにより、ガラス基板の端部から各々10mm内側までの周縁領域を除く表面全面に、ガラス基板の法線方向から見て略長円形状の凹部が隙間なく多数形成され、前記略長円形状の凹部は最小幅(短径)が3μm以上50μm以下、最大幅(長径)と最小幅(短径)の比が1.1以上10以下、断面が滑らかな曲線のスプーンカット形状、算術平均粗さ0.35μm以上10μm以下である凹凸領域が形成された。
図3にレーザー顕微鏡(オリンパス製、型式LEXT OLS4000)で測定した加工後の凹凸表面の形状を示す。ガラスの法線方向から見た形状が略長円形状をしていることがわかる。また、図8(a)に図3中に示した補助線Bに沿った断面プロファイルを示す。図8(b)は図8(a)の曲線をトレースした図である。図8より、断面が、滑らかな曲線のスプーンカット形状であることがわかる。特に本実施例では、凹部101,102は、中央部分が最も深い。また凹部101,102は、周部からなだらかに傾斜している。また最深部に至る近傍は、大きなアールを描いている。即ち凹部101,102の内周壁に相当する領域と、最深部に相当する領域との間は、なだらかに繋がっている。
また、光沢計(日本電色製、型式PG−IIM)を用いて、法線角度60°、85°、20°の光沢度を測定した。この薄膜太陽電池モジュールに対して、先と同様の条件で電流−電圧特性を測定した結果の平均値も表1に併せて示す。
なお、表1は、実施例および比較例で得られた各太陽電池モジュールの出力特性と基板の表面形状とを記載した表である。表1の略長円の数値は、凹部101(図3)のものである。
(実施例2)
実施例2においては、実施例1と比較してフッ化水素酸による処理時間が15分間から6分間に変更され、他は実施例1と全く同様にして10枚の薄膜太陽電池モジュールの作製を行った。加工後の凹凸表面は図4のような形状であった。実施例2で作製した薄膜太陽電池モジュールに対して、防眩処理前後の出力測定結果を表1に示す。表1の略長円の数値は、凹部108(図4)のものである。
図4は、薄膜太陽電池モジュール実施例2の基板表面の顕微鏡写真である。
図11(a)は、前記した図4の写真に明確に写った3個の凹部105,106,107をトレースしたものである。
本実施例においても、近似楕円の短径が3μm以上50μm以下であり、長径と短径の比が1.1以上10以下である。そして本実施例では、当該近似楕円の短径が3μm以上50μm以下であり、長径と短径の比が1.1以上10以下である。図11(b)は、近似楕円205,205,207を抜き書きしたものである。
図11に示す例では、近似楕円205の長径は22.4μmであり、短径は13.6μmである。また近似楕円206の長径は26.4μmであり、短径は16.0μmである。近似楕円207の長径は47.2μmであり、短径は17.6μmである。
また各凹部の断面は、滑らかな曲線のスプーンカット形状であった。基板表面の算術平均粗さは0.35μm以上10μm以下であった。
(実施例3)
実施例3においては、実施例1と比較してフッ化水素酸による処理時間が15分間から3分間に変更され、他は実施例1と全く同様にして10枚の薄膜太陽電池モジュールの作製を行った。加工後の凹凸表面は図5のような形状であった。実施例3で作製した薄膜太陽電池モジュールに対して、防眩処理前後の出力測定結果を表1に示す。表1の略長円の数値は、凹部113(図5)のものである。
図5は、薄膜太陽電池モジュール実施例3の基板表面の顕微鏡写真である。
図12(a)は、前記した図5の写真に明確に写った3個の凹部110,111,112をトレースしたものである。
本実施例においても、近似楕円の短径が3μm以上50μm以下であり、長径と短径の比が1.1以上10以下である。そして本実施例では、当該近似楕円の短径が3μm以上50μm以下であり、長径と短径の比が1.1以上10以下である。図12(b)は、近似楕円210,211,212を抜き書きしたものである。
図12に示す例では、近似楕円210の長径は20.0μmであり、短径は9.6μmである。また近似楕円211の長径は28.8μmであり、短径は12.8μmである。近似楕円212の長径は18.4μmであり、短径は10.4μmである。
また各凹部の断面は、滑らかな曲線のスプーンカット形状であった。基板表面の算術平均粗さは0.35μm以上10μm以下であった。
(比較例1)
比較例1においては、実施例1と比較して、10枚の薄膜太陽電池モジュールに対してブラスト処理、フッ化水素酸処理のいずれも行わなかった。そのときの平均出力測定結果を表1に示す。
比較例1の薄膜太陽電池モジュールは、基板表面が平滑であって凹凸は無い。
(比較例2)
比較例2においては、実施例1と比較して、10枚の薄膜太陽電池モジュールに対してブラスト処理のみを実施し、フッ化水素酸処理は行わなかった。加工後の凹凸表面は図6のような形状であった。比較例2の薄膜太陽電池モジュールは、図6に示すように、基板表面に細かな凹凸があるが、その形状は、実施例の様な規則的なものではない。
そのときの平均出力測定結果を表1に示す。
表1より、実施例1から3と比較例1を比較すると、防眩処理前後でPmaxが1.8〜3%改善されていることがわかる。また、サンドブラストのみの加工をした比較例2が、加工前後でPmaxが3%低下していることがわかる。図9に実施例2(図9写真の左)、比較例1(図9写真の中央)、比較例2(図9写真の右)の薄膜太陽電池モジュールを並べて蛍光灯の下で撮影した写真を示す(天井に蛍光灯が配置された部屋で、実施例2、比較例1、比較例2の長方形形状の薄膜太陽電池モジュールを、写真に向かって左側にモジュールの長手方向を配置し、写真に向かって手前側にモジュールの短手方向を配置して、3つモジュールを並べて床に配置して、床上に立った撮影者がカメラで撮影した。)。実施例2(図9写真の左の長方形)はまったく蛍光灯の反射が見られないが、比較例1(図9写真の中央の長方形)ははっきりと蛍光灯の反射が観察され防眩性能が無く、比較例2(図9写真の右の長方形)は蛍光灯の反射が観察され防眩性能が無いことがわかる。
実施例1から3の方法で作製した薄膜太陽電池モジュール各10枚を南向き22度傾斜(4寸勾配)で屋外に設置し、約20m離れた位置から観察したところ、光のぎらつきや周囲の景色の映りこみは全く見られなかった。
(実施例4)
実施例4においては、実施例2と比較してサンドブラストの砥粒が#1000に変更され、他は実施例2と全く同様にして10枚の薄膜太陽電池モジュールの作製を行った。加工後の凹凸表面は図7のような形状であった。実施例4で作製した薄膜太陽電池モジュールに対して、防眩処理前後の出力測定結果を表1に示す。Pmaxは1.2%増加している。
表1の略長円の数値は、凹部118(図7)のものである。
図13(a)は、前記した図7の写真に明確に写った3個の凹部115,116,117をトレースしたものである。
本実施例においても、近似楕円の短径が3μm以上50μm以下であり、長径と短径の比が1.1以上10以下である。そして本実施例では、当該近似楕円の短径が3μm
以上50μm以下であり、長径と短径の比が1.1以上10以下である。図13(b)は、近似楕円215,216,217を抜き書きしたものである。
図13に示す例では、近似楕円215の長径は14.4μmであり、短径は10.4μmである。また近似楕円216の長径は9.6μmであり、短径は7.2μmである。近似楕円217の長径は12.0μmであり、短径は8.8μmである。
また各凹部の断面は、滑らかな曲線のスプーンカット形状であった。基板表面の算術平均粗さは0.35μm以上10μm以下であった。
(比較例3)
比較例3においては、実施例1と比較して、フッ化水素酸の濃度を50Wt.%として2分間のエッチングに変更され、他は実施例1と全く同様にして10枚の薄膜太陽電池モジュールの作製を行った。そのときの平均出力測定結果を表1に示す。略長円の最小幅が4.7μmと小さくなり、Pmaxの増加幅が−0.5%と低下した。防眩性能も良くなかった。
実施例1と同様にして、加工後のガラス基板表面をレーザー顕微鏡で観察した(図23)。図23に示すように、ところどころに、黒くて瓢箪を延ばしたような形状(長手方向における中央部が細くなっている形状)が見られた。当該形状は略楕円形とは呼べないものであり、したがって近似楕円を想定することができない。
当該部分の断面形状を図24、図25に示す。図24は、図23中に示した線Aに沿った断面プロファイルを示す。図25は、図23中に示した線Bに沿った断面プロファイルを示す。図24,25において、(b)は(a)の曲線をトレースした図である。
図24、図25に示すように、当該部分の断面は鋭い谷間になっており、クラック状の形状となっている。この断面形状は、図8に示した実施例1における断面形状とは大きく異なっている。即ち、比較例3では、実施例1のような滑らかな曲線のスプーンカット形状とはなっていない。また周囲からの傾斜は急であり、アールを描いておらず、内周壁に相当する領域と最深部に相当する領域との間には段差がある。このクラック形状が、電池の特性と防眩性能を低下させている1つの要因と考えられる。
なお、瓢箪を延ばしたような形状となった要因としては、サンドブラスト処理でできたガラスのクラックがエッチング処理で徐々に削れて、そのような形状となったものと考えられる。
(比較例4)
比較例4においては、比較例3と比較して、サンドブラストの砥粒が#50に変更され、他は比較例3と全く同様にして10枚の薄膜太陽電池モジュールの作製を行った。そのときの平均出力測定結果を表1に示す。略長円の最大幅と最小幅の比が20と大きくなり、Pmaxの増加幅が−2.5%と低下した。防眩性能も良くなかった。
実施例1と同様にして、加工後のガラス基板表面をレーザー顕微鏡で観察した(図26)。図26に示すように、ところどころに黒く細長い筋が見られた。この細長い筋の部分の形状は略楕円形とは呼べないものであり、したがって近似楕円を想定することができない。
当該部分の断面形状を図27に示す。図27は、図26中に示した線Aに沿った断面プロファイルを示す。図27において、(b)は(a)の曲線をトレースした図である。
図27に示すように、当該部分の断面は鋭い谷間になっており、クラック状の形状となっている。この断面形状は、図8に示した実施例1における断面形状とは大きく異なっている。即ち、比較例4についても、実施例1のような滑らかな曲線のスプーンカット形状とはなっていない。また周囲からの傾斜は急であり、アールを描いておらず、内周壁に相当する領域と最深部に相当する領域との間には段差がある。このクラック形状が、電池の特性と防眩性能を低下させている1つの要因と考えられる。
なお上記した非特許文献1の顕微鏡写真でも、ガラス基板表面に比較例3,4と同様の黒い筋が認められ、クラックが残っている。これが、非特許文献1の太陽電池モジュールの特性と防眩性能を低下させている1つの要因と考えられる。
ここで凹部の平面形状について、さらに説明する。上記のように、本発明では凹部の平面形状が楕円形や長円形であることが好ましい。ただし、凹部は機械加工によって作られるものではなく、サンドブラストとエッチングによって作られるものであるから、その形状、特に輪郭線は偶発的に形成される。そのため、凹部の平面形状を、厳密に楕円形や長円形にすることは現実的には不可能であり、いずれも「略楕円形」や「略長円形」とならざるを得ない。
したがって、「略楕円形」と「略長円形」とは、多くの部分で共通する。前記した実施形態の凹部は、「略楕円形」でもあり、「略長円形」でもあるともいえる。
即ち「略楕円形」は、図28(a)の様な完全な楕円形を基本として、やや変形したものも含む意味である。また「略長円形」は、図28(b)の様な完全な長円形を基本として、やや変形したものも含む意味である。
即ち楕円形は、両端にアール部があり、中央部の外郭が、両端のアール部の中心同士を結ぶ直線に対して外側に膨らんだ曲線の形状である。長円形は、両端に円弧部があり、中央部の外郭が、両端の円弧部の中心同士を結ぶ直線と平行に延びる。したがって長円形は略楕円形でもあり、楕円形は略長円形でもある。
また図28(c)の様な、両端のアールや円弧の径が異なるものも、略楕円形および略長円形に含まれる。
しかしながら、図28(d)の様な瓢箪型のものは、凹部として不適である。即ち、両端のアール部又は円弧部の中心同士を結ぶ直線に対し、中央部の外郭が内側に湾曲したものは、凹部として不適である。また勾玉のように、両端のアール部又は円弧部の中心同士を結ぶ直線が、輪郭線から外れる形状も、凹部として不適である。
次に実際の製品に近い大きさのシリコン系積層型薄膜太陽電池を作成し、受光面の処理条件を変えて反射率を測定し、防眩性能を調べた。
<試験方法>
図14に示す方法で絶対反射率を連続的に測定した。即ち、変角光度計を用い、波長550nmの光源からガラス基板の受光面に対し、ガラス基板の法線からマイナス45度の角度で光を照射した。測定には、日本分光( 株)製の変角光度計(紫外可視近赤外分光光度計V-670DS 、自動絶対反射率測定ユニットARMN-735から構成)を使用した。そして受光角度をガラス基板の法線を0度とし、法線に対してマイナス85度からプラス85度に変化させながら反射検知器を移動させ、反射光を連続的に検知し、絶対反射率(%)を測定した。S偏光、P偏光、及び無偏光(S偏光とP偏光の平均)に分けて、受光角度に対する絶対反射率の変化曲線を得た。
なお図15から図20に示すグラフでは、法線を基準とする角度表示(横軸の下段)と、正反射される角度を基準とする角度表示(横軸の上段)を併記している。
本実験では、法線に対してマイナス45度で光を照射しているから、正反射光は、法線に対してプラス45度に放射される。反射光は、当然に正反射光の角度たる法線に対してプラス45度の近傍にピークがある。
<試料>
受光面の表面処理が異なる6種の太陽電池を作成した。処理条件は以下のとおりとした。エッチング処理の条件は実施例1と同様とした。
(実施例5)
・サンドブラスト処理:砥粒♯50
・エッチング処理:有り
(実施例6)
サンドブラスト処理:砥粒♯100
エッチング処理:有り
(実施例7)
サンドブラスト処理:砥粒♯600
エッチング処理:有り
(比較例5)
サンドブラスト処理:無し
エッチング処理:無し
(比較例6)
サンドブラスト処理:砥粒♯50
エッチング処理:無し
(比較例7)
サンドブラスト処理:砥粒♯100
エッチング処理:無し
図15〜20に各太陽電池における反射率の変化曲線を示す。図中、太い実線はS偏光、太い破線はP偏光、S偏光とP偏光との間にある細い破線(点線)は無偏光を、それぞれ示す。なお無偏光はS偏光とP偏光の平均である。
実施例5、実施例6、及び実施例7の太陽電池の受光面は、光のぎらつきや周囲の景色の映りこみがなく、防眩性能に優れていた。即ち、サンドブラスト処理とエッチング処理を行うことにより、高い防眩性能が得られた。
そして、実施例5(図15)、実施例6(図16)、及び実施例7(図17)では、最大反射率Rmaxを中心とした一定領域において、反射率の変化曲線の相対的な傾きd(R/Rmax)/dAが緩やかであった。無偏光の、反射率がRmax/3以上の領域内におけるd(R/Rmax)/dA(絶対値)の最大値は、以下のとおりであった。
実施例5(♯50 +エッチング処理):0.0456
実施例6(♯100+エッチング処理):0.0482
実施例7(♯600+エッチング処理):0.0587
即ち、実施例5〜7ではd(R/Rmax)/dAの最大値が0.059程度であり、0.065未満に抑えられていた。
一方、比較例5、比較例6、及び比較例7では、いずれも光のぎらつきや映りこみが観察され、防眩性能が低かった。そして、比較例5(図18)、比較例6(図19)、及び比較例7(図20)では、最大反射率Rmaxに比較的近い領域で、反射率の変化曲線の傾きが急な領域が存在した。
即ち、サンドブラスト処理とエッチング処理のいずれも行わなかった比較例5(図18)では、正反射の角度(正反射からの偏差角度0、法線に対してプラス45度)の位置に急峻なピークがあり、この近傍における反射率の変化曲線の傾きが極端に大きい。無偏光の変化曲線における最大のd(R/Rmax)/dA(絶対値)は、0.38程度であった。
また、サンドブラスト処理(砥粒♯50)のみ行った比較例6(図19)では、正反射の角度(正反射からの偏差角度0、法線に対してプラス45度)の位置の近傍における反射率の変化は、なだらかであるが、正反射からの偏差角度がプラス15度を越えた角度から、プラス35度程度に至る間の反射率の変化が急峻である。この間における無偏光の最大のd(R/Rmax)/dA(絶対値)は0.12程度であった。
なお、比較例6(図19)では、正反射からの偏差角度が、プラス35度を越えた領域についても反射率の変化が急であるが、この角度領域は、そもそも反射率の絶対値が小さく、写り込みに与える影響は小さい。
サンドブラスト処理(砥粒♯100)のみ行った比較例7(図20)では、正反射の角度(正反射からの偏差角度0、法線に対してプラス45度)の近傍に、反射率が突出する角度領域(狭いピーク)があり、この近傍における反射率の変化曲線の傾きが極端に大きい。この間における無偏光の最大のd(R/Rmax)/dA(絶対値)は0.081程度であった。
このように、比較例5〜7ではd(R/Rmax)/dAの最大値が0.081〜0.38と大きく、少なくとも0.065を超えていた。
以上より、サンドブラスト処理とエッチング処理の両方を行うことで、高い防眩性能が得られることが示された。
実施例1と同様にして、実施例5から7及び比較例5から7の太陽電池における電流−電圧特性を測定した。開放電圧Voc、短絡電流Isc、曲線因子FF、最大出力Pmaxの測定結果の平均値を算出した。また実施例1と同様にして、光沢度を測定した。受光面の特性と光沢度を表2に、出力特性を表3に示す。即ち、実施例5から7の太陽電池は、比較例5から7の太陽電池と比較して、出力特性も優れていた。
なお、上記した実施例と比較例について、エッチング液にはフッ化水素酸のみを用いたが、さらに硝酸、燐酸、硫酸、塩酸の少なくとも1つを添加すると、エッチングで生じたフッ化物を溶かすことができるので望ましい。特にCaFが生成すると、白色沈殿物としてガラス表面を覆ってエッチングが遅くなったりムラの原因になるので、追加の酸を添加することが望ましい。また、フッ化物が生成すると装置の配管のつまりや搬送ローラーのトラブルの原因となる。たとえば、フッ化水素酸に対して0.5倍から4倍の硫酸を加えることによってフッ化物の生成を抑制して、エッチングの再現性、均一性、装置トラブルの抑制を行うことができる。
1 透光性基板
2 透明導電膜
3 シリコン光電変換ユニット
3as 非晶質シリコン光電変換ユニット
3ps 薄膜結晶質シリコン光電変換ユニット
3p 一導電型層
3i 光電変換層
3n 逆導電型層
4 透明反射層
5 裏面電極層
10 封止用樹脂シート
11 保護シート
2a 透明電極層分離溝
3a 接続溝
5a 裏面電極層分離溝
6a 周縁分離溝
7a 短絡防止分離溝
100 薄膜シリコン太陽電池モジュール
101,102,103 凹部
105,106,107,108 凹部
110,111,112,113 凹部
115,116,117,118 凹部
201,202,203 近似楕円
205,206,207 近似楕円
210,211,212 近似楕円
215,216,217 近似楕円
300 結晶太陽電池モジュール
301 ガラス製基板

Claims (14)

  1. 表面が巨視的に平面であるガラス製板体と、光電変換部を有し、前記ガラス製板体側から前記光電変換部に光を入射して前記光電変換部で電気を発生させる太陽電池モジュールであって、
    ガラス製板体の光入射面側表面であって光電変換部に相当する領域は、微小な凹部によって実質的に埋め尽くされ、
    各凹部は、その平面形状が略楕円形であり、前記凹部の全体が入る大きさの楕円の中で最小の楕円形状たる近似楕円を想定したとき、当該近似楕円の短径は3μm以上50μm以下であり、長径と短径の比が1.1以上10以下であり、その深さが周部に比べて中央部が深く、且つ周部からなだらかに傾斜した形状であるものが、前記領域の大半の面積を占め、
    ガラス製板体の表面の算術平均粗さが0.35μm以上10μm以下であり、
    波長が550nmの光源と、受光素子を使用し、ガラス製板体の特定部位を基端とする法線に対して45度の角度の位置に前記光源を設置してガラス製板体の表面に光を照射し、受光素子の前記法線に対する角度A(度)を連続的に変化させてガラス製板体からの光の反射率Rを連続的に測定したとき、
    最も高い反射率RをRmaxとし、受光素子の角度Aの変化をdA(度)とし、その間におけるRmaxに対する反射率Rの比(R/Rmax)の変化をd(R/Rmax)としたとき、反射率RがRmax/3以上の領域内にはd(R/Rmax)/dAの絶対値が0.065を超える領域が存在しないことを特徴とする太陽電池モジュール。
  2. 前記光電変換部は結晶系の太陽電池であり、前記ガラス製板体は結晶系太陽電池を覆うカバーガラスであることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 前記光電変換部は、透明電極層と、少なくとも1つの光電変換層を含む半導体層と、裏面電極層とを有する薄膜太陽電池積層体であり、前記薄膜太陽電池積層体が前記ガラス製板体に積層されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の太陽電池モジュール。
  4. ガラス基板上に透明電極層、少なくとも1つの光電変換ユニットを含む半導体層、裏面電極層、裏面保護材を順次配置した薄膜系の太陽電池モジュールにおいて、
    前記ガラス基板の光入射面側表面の少なくとも発電領域全面に、ガラス基板の法線方向から見て略長円形状の凹部が隙間なく多数形成された凹凸領域を有し、前記略長円形状の凹部は最小幅が3μm以上50μm以下、最大幅と最小幅の比が1.1以上10以下、断面が滑らかな曲線のスプーンカット形状であり、前記凹凸領域の算術平均粗さが0.35μm以上10μm以下であり、
    波長が550nmの光源と、受光素子を使用し、ガラス基板の特定部位を基端とする法線に対して45度の角度の位置に前記光源を設置してガラス基板の表面に光を照射し、受光素子の前記法線に対する角度A(度)を連続的に変化させてガラス基板からの光の反射率Rを連続的に測定したとき、
    最も高い反射率RをRmaxとし、受光素子の角度Aの変化をdA(度)とし、その間におけるRmaxに対する反射率Rの比(R/Rmax)の変化をd(R/Rmax)としたとき、反射率RがRmax/3以上の領域内にはd(R/Rmax)/dAの絶対値が0.065を超える領域が存在しないことを特徴とする太陽電池モジュール。
  5. ガラス基板表面の入射角60°で測定した光沢度が0.5〜30%であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
  6. ガラス基板表面の入射角85°で測定した光沢度が1〜50%であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載の太陽電池モジュールの製造方法であって、
    ガラス製板体又はガラス基板の表面に対して、サンドブラストによる凹凸形成第一工程と、エッチングによる凹凸形成第二工程を順次行うことにより、前記凹部を形成することを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
  8. ガラス基板上に順次積層されてなる透明電極層、少なくとも1つの光電変換ユニットを含む半導体層、および裏面電極層が、複数の光電変換セルを形成するように、実質的に直線状で互いに平行な複数の透明電極層分離溝、半導体層分離溝、および裏面電極層分離溝によってそれぞれ分割されてなり、かつそれらの複数の光電変換セルは前記半導体層分離溝を介して互いに電気的に直列接続されてなる集積型薄膜太陽電池モジュールを製造する太陽電池モジュールの製造方法であって、
    ガラス基板上に、透明電極層、透明電極層分離溝、半導体層、半導体層接続溝、裏面電極層、裏面電極層分離溝を形成したのち、裏面電極層上に裏面保護材を形成し、
    さらにサンドブラストによる凹凸形成第一工程と、エッチングによる凹凸形成第二工程を順次行うことにより、ガラス基板の光入射面側表面の少なくとも発電領域全面を実質的に埋め尽くす微小な凹部を形成するものであり、
    各凹部は、その平面形状が略楕円形であり、前記凹部の全体が入る大きさの楕円の中で最小の楕円形状たる近似楕円を想定したとき、当該近似楕円の短径は3μm以上50μm以下であり、長径と短径の比が1.1以上10以下であり、その深さが周部に比べて中央部が深く、且つ周部からなだらかに傾斜した形状であるものが、前記領域の大半の面積を占め、
    前記光入射面側表面の算術平均粗さが0.35μm以上10μm以下であり、
    波長が550nmの光源と、受光素子を使用し、ガラス基板の特定部位を基端とする法線に対して45度の角度の位置に前記光源を設置してガラス基板の表面に光を照射し、受光素子の前記法線に対する角度A(度)を連続的に変化させてガラス基板からの光の反射率Rを連続的に測定したとき、
    最も高い反射率RをRmaxとし、受光素子の角度Aの変化をdA(度)とし、その間におけるRmaxに対する反射率Rの比(R/Rmax)の変化をd(R/Rmax)としたとき、反射率RがRmax/3以上の領域内にはd(R/Rmax)/dAの絶対値が0.065を超える領域が存在しないことを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
  9. ガラス基板上に順次積層されてなる透明電極層、少なくとも1つの光電変換ユニットを含む半導体層、および裏面電極層が、複数の光電変換セルを形成するように、実質的に直線状で互いに平行な複数の透明電極層分離溝、半導体層分離溝、および裏面電極層分離溝によってそれぞれ分割されてなり、かつそれらの複数の光電変換セルは前記半導体層分離溝を介して互いに電気的に直列接続されてなる集積型薄膜太陽電池モジュールを製造する太陽電池モジュールの製造方法であって、
    ガラス基板上に、透明電極層、透明電極層分離溝、半導体層、半導体層接続溝、裏面電極層、裏面電極層分離溝を形成したのち、裏面電極層上に裏面保護材を形成し、
    さらにサンドブラストによる凹凸形成第一工程と、エッチングによる凹凸形成第二工程を順次行うことにより、ガラス基板の光入射面側表面の少なくとも発電領域全面に、ガラス基板の法線方向から見て略長円形状の凹部が隙間なく多数形成された凹凸領域を有し、前記略長円形状の凹部は最小幅が3μm以上50μm以下、最大幅と最小幅の比が1.1以上10以下、断面が滑らかな曲線のスプーンカット形であり、前記凹凸領域の算術平均粗さが0.35μm以上10μm以下の凹凸を形成するものであり、
    波長が550nmの光源と、受光素子を使用し、ガラス基板の特定部位を基端とする法線に対して45度の角度の位置に前記光源を設置してガラス基板の表面に光を照射し、受光素子の前記法線に対する角度A(度)を連続的に変化させてガラス基板からの光の反射率Rを連続的に測定したとき、
    最も高い反射率RをRmaxとし、受光素子の角度Aの変化をdA(度)とし、その間におけるRmaxに対する反射率Rの比(R/Rmax)の変化をd(R/Rmax)としたとき、反射率RがRmax/3以上の領域内にはd(R/Rmax)/dAの絶対値が0.065を超える領域が存在しないことを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
  10. 前記凹凸形成第一工程において砥粒#200〜#1500のサンドブラストを用い、前記凹凸形成第二工程においてフッ化水素酸を3〜25重量%含むエッチング液でエッチングを行うことを特徴とする請求項のいずれかに記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  11. 前記凹凸形成第一工程において、サンドブラストとして番手#400〜#1000のアルミナを用いることを特徴とする請求項10のいずれかに記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  12. 前記アルミナは、白色アルミナであることを特徴とする請求項11に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  13. 前記凹凸形成第二工程において、フッ化水素酸を3〜10重量%含むエッチング液で、液温10〜30℃、エッチング時間1〜60分でエッチングすることを特徴とする請求項12のいずれかに記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  14. 前記凹凸形成第二工程で用いるエッチング液は、フッ化水素酸に加えて、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸の少なくとも1つをさらに含むことを特徴とする請求項13のいずれかに記載の太陽電池モジュールの製造方法。
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