JP6720923B2 - 送風装置 - Google Patents

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    • F04D29/32Rotors specially for elastic fluids for axial flow pumps

Description

本開示は送風装置に関する。
送風装置は、複数の回転翼(ファンブレード)を回転させることにより空気を送り出す装置である。送風装置は、例えば電子部品の冷却や、車両のラジエータの冷却等のために広く用いられている。
下記特許文献1には、このような送風装置の一例として、樹脂製ファン本体を回転させる構成の冷却ファンが記載されている。この冷却ファンは、複数の回転翼を有する樹脂製ファン本体と、金属からなる円筒体とを、インサート成形により一体に結合させた構成となっている。円筒体は、回転電機の駆動軸が嵌合する部分であって、樹脂製ファン本体の中心となる位置に配置されている。駆動軸は、円筒体の中央に形成された貫通穴に挿通され嵌め込まれる。これにより、駆動軸に対して樹脂製ファン本体が固定される。
ところで、回転翼の中心(重心)位置が、回転電機が有するロータの回転中心軸から径方向にずれてしまうと、送風装置の動作中において振動や異音が発生してしまうことが知られている。このため、回転電機のロータに対して回転翼を固定するに当たっては、径方向における回転翼の位置ずれを可能な限り抑制する必要が有る。下記特許文献1に記載の冷却ファンでは、比較的精度の高い加工が可能な金属製の円筒体に対して、ロータと共に回転する駆動軸が嵌め込まれた構成となっている。このため、径方向における回転翼の位置ずれは小さく抑えられるものと思われる。
特開2012−219619号公報
例えば車両のラジエータ近傍に搭載される送風装置のように、回転翼が比較的大きな送風装置の場合には、動作中のロータと回転翼との間には大きな力が働いてしまう。このため、上記特許文献に記載されているような構成を大型の送風装置に採用した場合には、ロータに対する回転翼の固定を十分な強度で行うことが難しい。大型の送風装置の場合には、回転中心軸に対して垂直な平面に沿って回転翼とロータとを広範囲に対向させた上で、この対向部分の例えば3箇所において締結固定する構成が一般的となっている。
送風装置の回転翼は樹脂によって形成されることが多い。このため、大型の送風装置において回転翼の位置ずれを抑制するためには、上記のようにロータに対向し締結固定される部分の全体を金属部品とした上で、当該金属部品と回転翼とをインサート成形により一体に結合させた構成とすることが考えられる。しかしながら、そのような構成においては大型化の金属部品を必要とするので、コストの観点からは好ましくない。
本開示は、ロータに対して固定される大型の金属部品を用いることなく、径方向におけるファン部材の位置ずれを抑制することのできる送風装置、を提供することを目的とする。
本開示に係る送風装置(10)は、複数の回転翼(121)が形成されたファン部材(100)と、ファン部材が取り付けられたロータ(201)を回転させることにより、ロータと共にファン部材を回転させる回転電機(200)と、を備える。ファン部材は、その中心軸(AX1)がファン部材の回転中心軸に一致している第1筒状部(130)を有している。ロータは、その中心軸(AX2)がロータの回転中心軸に一致している第2筒状部(230)を有している。この送風装置では、第1筒状部の中心軸と第2筒状部の中心軸とが一致するように、第1筒状部と第2筒状部とが嵌合している。この送風装置では、ファン部材がロータに対して相対的に回転してしまうことを抑制するための回転抑制部(140、213、212、150)が、ファン部材のうち第1筒状部よりも外周側の部分と、ロータとの間に設けられている。
このような構成の送風装置では、ファン部材に形成された第1筒状部の中心軸と、ロータに形成された第2筒状部の中心軸とが一致するように、第1筒状部と第2筒状部とが嵌合している。つまり、第1筒状部と第2筒状部との嵌合によって、ファン部材の径方向における位置決めが行われる。
また、ファン部材がロータに対して相対的に回転してしまうことは、ファン部材のうち第1筒状部よりも外周側に設けられた回転抑制部によって防止されている。このように、上記構成の送風装置では、径方向におけるファン部材の位置決め(つまり芯出し)を、第1筒状部と第2筒状部との間で行う一方で、周方向におけるファン部材の固定を、ファン部材のうち第1筒状部よりも外周側の部分で行う構成となっている。このため、第1筒状部と第2筒状部とが嵌合している部分では、ファン部材がロータに対して相対的に回転してしまうことを防止する必要が無い。
つまり、第1筒状部と第2筒状部との嵌合部分においては、径方向におけるファン部材の位置決めのみを少なくとも行えばよく、ロータに対するファン部材の相対的な回転の防止(例えば、ロータに対するファン部材の締結固定)までは行う必要が無い。一方、回転抑制部においては、ロータに対するファン部材の相対的な回転の防止のみを少なくとも行えばよく、径方向におけるファン部材の位置決めまでは行う必要が無い。
上記構成の送風装置では、芯出しの機能を有する部分と、ファン部材を周方向に固定するための機能を有する部分とを分けることにより、両方の機能を有するような大型の金属部品を用いる必要性を無くすことができる。このため、ファン部材のうちロータに対して固定される部分の一部又は全部を樹脂によって形成しながらも、径方向におけるファン部材の位置ずれを抑制することができる。
本開示によれば、ロータに対して固定される大型の金属部品を用いることなく、径方向におけるファン部材の位置ずれを抑制することのできる送風装置、が提供される。
図1は、第1実施形態に係る送風装置の外観を示す図である。 図2は、図1のII−II断面を示す図である。 図3は、送風装置からファン部材を取り外した状態を示す図である。 図4は、ファン部材の構成を示す斜視図である。 図5は、ファン部材に設けられる金属インサートの構成を示す斜視図である。 図6は、ファン部材がロータに取り付けられている状態を示す斜視図である。 図7は、第2実施形態に係る送風装置の構成を示す断面図である。 図8は、第3実施形態に係る送風装置の構成を示す断面図である。 図9は、第4実施形態に係る送風装置の構成を示す断面図である。 図10は、比較例に係る送風装置の構成を示す断面図である。
以下、添付図面を参照しながら本実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
第1実施形態について、図1乃至6を参照しながら説明する。本実施形態に係る送風装置10は、車両のラジエータ(不図示)に空気を送り込むための装置として構成されている。送風装置10は、ケース11と、ファン部材100と、回転電機200と、を備えている。
図1に示されるように、ケース11は、送風装置10の外形を成す容器である。本実施形態におけるケース11の形状は、概ね直方体である。ケース11の全面(図1では紙面手前側の面)には、円形の開口である吹き出し口12が形成されている。吹き出し口12は、送風装置10から送り出される空気の出口として形成されている。
ファン部材100は、複数の回転翼121が形成された部材であって、ケース11の内側、具体的には吹き出し口12の内側となる位置に配置されている。ファン部材100は、後述の金属インサート40を除き、その全体が樹脂によって形成されている。ファン部材100が回転すると、回転翼121によって空気が送り出され、当該空気が吹き出し口12から吹き出される。
図1及び図2に示されるように、ファン部材100は、上記の回転翼121の他、円板部110と、側板部120と、第1筒状部130と、を有している。尚、図2においては回転翼121の図示が省略されている。
円板部110は、略円板状に形成された部分である。円板部110は、ファン部材100の回転中心軸(後述の中心軸AX1と同一の軸)に対して垂直となっており、当該回転中心軸が円板部110の中心を通っている。
側板部120は、円板部110の外周端から、上記の回転中心軸に沿ってケース11の内側に向かって伸びるように形成された略円筒状の部分である。側板部120は、円板部110に対して垂直となっている。先に説明した複数の回転翼121は、側板部120の外周面から更に外側に向かって伸びるように形成されている。
第1筒状部130は、円板部110のうち内側の面(図2では下方側の面)から、更に内側に向かって伸びるように形成された円筒状の部分である。第1筒状部130は、その中心軸AX1がファン部材100の回転中心軸に一致するように形成されている。第1筒状部130の中心軸AX1は、側板部120の中心軸とも一致している。第1筒状部130の外径は、側板部120の内径よりも小さい。
第1筒状部130は、その全体が樹脂により形成されているのではなく、その外周部分には金属インサート40が設けられている。金属インサート40は、第1筒状部130のうち第2筒状部230と当接する部分に設けられた金属部品である。ファン部材100は、第1筒状部130を含む全体がインサート成形により金属インサート40と一体化されている。
金属インサート40は、図4及び図5に示されるように概ね円筒形状の部材であって、第1筒状部130の一部となっている。上記のようなインサート成形により、第1筒状部130のうち内周部分は樹脂によって形成されており、外周部分は金属によって形成されている。第1筒状部130の外周面、すなわち金属インサート40の外周面のことを、以下では「外周面41」と表記する。
図3や図5に示されるように、金属インサート40には複数の突起42が形成されている。それぞれの突起42は、金属インサート40の内周面から更に内側に向かって突出するように形成されており、金属インサート40の周方向に沿って互いに等間隔に並んでいる。また、それぞれの突起42は、中心軸AX1に沿った金属インサート40の端部よりも内側となる位置に形成されている。このような構成により、金属インサート40が、ファン部材100のうち樹脂の部分から抜けてしまうことが防止されている。
回転電機200は、ファン部材100が取り付けられたロータ201(後述)を回転させることにより、ロータ201と共にファン部材100を回転させるための電磁モーターである。回転電機200は、シャフト250と、軸受270と、ロータ201と、ステータ261と、を有している。
シャフト250は略円柱形状の部材であって、その一端が送風装置10のハウジング280に対して固定されている。シャフト250は、その中心軸をロータ201の回転中心軸に一致させた状態で、ハウジング280から外方(図2では上方)に向かって伸びている。
軸受270は、シャフト250の外周面とロータ201との間に配置されており、ロータ201をその回転中心軸周りに回転自在な状態で支持している。軸受270の内周部は、シャフト250の外周面に対して固定されている。軸受270の外周部は、ロータ201が有する第2筒状部230(後述)の内周面231に対して固定されている。つまり、第2筒状部230の内周面231には、ロータ201を回転自在に支持する軸受270が保持されている。
ロータ201は、回転電機200のうちファン部材100が固定される部分であって、送風装置10の動作中においてはファン部材100と共に回転する部分である。ロータ201は、円板部210と、側板部220と、第2筒状部230と、を有している。
円板部210は、略円板状に形成された部分である。円板部210は、ファン部材100の円板部110に対して平行となっており、且つ円板部110に対して内側(図2では下方側)から当接している。
側板部220は、円板部210の外周端から、ファン部材100の回転中心軸に沿ってケース11の内側に向かって伸びるように形成された略円筒状の部分である。側板部220は、円板部210に対して垂直となっている。側板部220は、円板部210からハウジング280の近傍となる位置まで伸びている。側板部220の内周面にはマグネット240が配置されている。
第2筒状部230は、円板部210のうち内側の面(図2では下方側の面)から、更に内側に向かって伸びるように形成された円筒状の部分である。第2筒状部230は、その中心軸AX2がロータ201の回転中心軸に一致するように形成されている。中心軸AX2は、側板部220の中心軸とも一致している。
ステータ261は、後述のコイル263を保持するための部材である。ステータ261はシャフト250に対して固定されている。ステータ261には、インシュレータ262を介してコイル263が固定されている。コイル263は、マグネット240と対向する位置において複数設けられている。複数のコイル263は、ロータ201の回転中心軸周りにおいて互いに等間隔に並ぶように配置されている。不図示の給電端子からコイル263に電流が供給されると、コイル263とマグネット240との間に電磁力が生じて、当該電磁力によってロータ201が回転する。これにより、ロータ201と共にファン部材100が回転し、送風装置10の吹き出し口12から外部へと空気が送り出される。
ロータ201に対するファン部材100の固定方法について説明する。本実施形態では、第1筒状部130の外径(金属インサート40の外径ともいえる)と、第2筒状部230の内径とが概ね一致している。第1筒状部130は、第2筒状部230の内側に挿入されており、これにより両者が嵌合している。つまり、第1筒状部130の外周面41が、全周に亘って第2筒状部230の内周面231に対して当接した状態となっている。これにより、第1筒状部130の中心軸AX1と、第2筒状部230の中心軸AX2とが互いに一致した状態となっている。換言すれば、第1筒状部130の中心軸AX1と第2筒状部230の中心軸AX2とが互いに一致するように、第1筒状部130と第2筒状部230とが嵌合している。
本実施形態では、第1筒状部130と第2筒状部230とを互いに嵌合させることにより、ファン部材100の回転中心軸の位置が、ロータ201の回転中心軸の位置から径方向にずれてしまうことが防止されている。
既に述べたように、第2筒状部230の内周面231は、軸受270を保持する面となっている。このため、内周面231は比較的高い精度で加工されている。このような内周面231に対して第1筒状部130の外周面41を嵌合させることにより、第1筒状部130の中心軸AX1と、第2筒状部230の中心軸AX2とを高い精度で一致させることが可能となっている。つまり、ファン部材100の径方向における位置ずれを高い精度で防止することが可能となっている。
また、第1筒状部130の外周面41を、本実施形態では(樹脂ではなく)金属インサート40の外周面としているので、ファン部材100の径方向における位置ずれが更に防止されている。
尚、第1筒状部130と第2筒状部230とが嵌合している部分においては、ファン部材100の径方向における位置決めが上記のようになされている一方で、ファン部材100の回転方向における位置決めはなされていない。つまり、第1筒状部130と第2筒状部230とが嵌合している部分においては、ロータ201に対するファン部材100の相対的な回転が規制されていない。このような回転の規制は、ファン部材100のうち第1筒状部130よりも外周側となる位置において行われている。
ロータ201に対するファン部材100の相対的な回転を規制するための構成について説明する。図2に示されるように、円板部110のうち第1筒状部130よりも外周側となる位置には、突起140が形成されている。突起140は円柱形状の突起であって、円板部110のうち内側(図2では下方側)の面から、ロータ201側に向けて突出するように形成されている。
また、円板部210のうち上記の突起140に対応する位置には、円板部210を貫くように開口213が形成されている。突起140は、この開口213に対して外側から挿通されている。
図6に示されるように、開口213は、周方向に沿って弧を描くように伸びるスリット状の開口として形成されている。開口213の幅は、突起140の外径に概ね等しい。突起140と開口213との組は、本実施形態では2組形成されている。ロータ201に対してファン部材100が取り付けられている状態においては、一方の突起140は、これに対応する開口213の端部に配置されている。また、他方の突起140は、これに対応する開口213の端部(上記の端部とは逆側の端部)に配置されている。これにより、ファン部材100が、ロータ201に対して相対的に回転することはできなくなっている。尚、開口213は、本実施形態のようにスリット状の開口として形成されていてもよいのであるが、円形の開口として形成されていてもよい。
図2に戻って説明を続ける。円板部110のうち第1筒状部130よりも外周側となる位置には、上記のように突起140が形成されている他、円形の開口150が形成されている。また、円板部210のうち上記の開口150に対応する位置には、円形の開口211が形成されている。
開口211の縁からは、ファン部材100側に向かって伸びるバーリング部212が形成されている。バーリング部212は円筒形状となっており、その外径は、開口150の内径に概ね等しい。図2に示されるように、バーリング部212は、開口150に対して内側から挿通されている。このような構成にもより、ファン部材100が、ロータ201に対して相対的に回転することは更にできなくなっている。
このように、ファン部材100がロータ201に対して相対的に回転してしまうことは、突起140と開口213、バーリング部212と開口150、のそれぞれによって抑制されている。突起140、開口213、バーリング部212、及び開口150は、いずれも本実施形態における「回転抑制部」に該当する。これら回転抑制部は、ファン部材100のうち第1筒状部130よりも外周側の部分と、ロータ201との間に設けられている。また、ファン部材100のうち少なくとも回転抑制部を含む部分は樹脂によって形成されている。尚、上記における「第1筒状部130よりも外周側の部分」とは、ロータ201のうち、中心軸AX1からの距離が第1筒状部130の外周面41よりも遠い部分、のことである。
突起140及びバーリング部212は、ファン部材100及びロータ201のうち一方に形成された「突出部」に該当する。また、開口213及び開口150は、ファン部材100及びロータ201のうち他方に形成されており、上記の「突出部」をその内側に受け入れる「穴部」に該当する。尚、穴部としては、本実施形態のように貫通穴であってもよいのであるが、有底の穴であってもよい。
回転抑制部においては、ファン部材100がロータ201に対して相対的に回転してしまうことが防止されていればよく、ファン部材100とロータ201との間における径方向の位置決めまでは行われる必要が無い。このため、上記のような穴部と突出部のそれぞれを、高い精度で形成しておく必要はない。
本実施形態では、開口211と開口150の両方を螺子30が貫いており、この螺子30によって、ファン部材100がロータ201に対して締結固定されている。図1に示されるように、螺子30による締結固定は3箇所において行われている。
送風装置10を上記のような構成とすることの利点を説明するために、図10を参照しながら、比較例に係る送風装置10Aについて説明する。送風装置10Aは、ファン部材100の構成、及びファン部材100をロータ201に取り付けるための構成において、本実施形態に係る送風装置10と異なっている。
この比較例では、ファン部材100のうちロータ201と対向する部分、すなわち円板部110の大部分が、大型インサート50によって置き換えられた構成となっている。大型インサート50は概ね円盤状に形成された金属製の部材である。大型インサート50は、インサート成形により、樹脂製のファン部材100と一体となっている。
図10に示されるように、ロータ201の開口213には、大型インサート50に形成された突起52が外側から挿通されている。また、ロータ201のバーリング部212は、大型インサート50に形成された開口51に内側から挿通されている。更に、開口211と開口51の両方を螺子30が貫いており、この螺子30によって、大型インサート50がロータ201に対して締結固定されている。
この比較例においては、螺子30で締結される部分において、ファン部材100の径方向における位置ずれの防止と、ファン部材100がロータ201に対して相対的に回転してしまうことの防止と、の両方が行われている。このため、バーリング部212や開口51の位置や形状には高い精度が求められる。ただし、この比較例では、互いに締結固定される大型インサート50及びロータ201の両方を金属によって形成することができるので、上記のような高い精度の加工が可能となっている。
しかしながら、高精度に加工された大型インサート50を用いる場合には部品コストが大きくなってしまう。部品コストを低減するために、比較例のうち大型インサート50の部分を全て樹脂で形成することも考えられるが、その場合、開口51を高い精度で形成することが難しくなるので、予め開口51の内径を大きめに形成しておく必要が有る。
開口51の内径が大きめになると、ファン部材100の径方向における位置ずれが生じてしまう。当該位置ずれの影響を軽減するためには、ファン部材100を締結固定した後、ファン部材100にクリップを装着するなどして、ファン部材100のバランスを調整する必要が生じる。このため、結局は送風装置10Aの製造コストが上昇してしまう。
また、開口51の内径を大きくした場合には、それに伴って螺子30の頭を大きくする必要が生じ、結果的に螺子30の面圧を十分に確保することができなくなるという問題も生じる。
以上に述べたような比較例に対し、本実施形態に係る送風装置10では、径方向におけるファン部材100の位置決め(つまり芯出し)を、第1筒状部130と第2筒状部230との間で行う一方で、周方向におけるファン部材100の固定を、ファン部材100のうち第1筒状部130よりも外周側の部分(回転抑制部)で行う構成となっている。
このため、第1筒状部130と第2筒状部230との嵌合部分においては、径方向におけるファン部材100の位置決めのみを少なくとも行えばよく、ロータ201に対するファン部材100の相対的な回転の防止(例えば、ロータ201に対するファン部材100の締結固定)までは行う必要が無い。一方、その外周側の回転抑制部においては、ロータ201に対するファン部材100の相対的な回転の防止のみを少なくとも行えばよく、径方向におけるファン部材100の位置決めまでは行う必要が無い。
送風装置10では、ファン部材100の芯出しの機能を有する部分と、ファン部材100を周方向に固定するための機能を有する部分とを上記のように分けることにより、両方の機能を有するような大型の金属部品(つまり、比較例における大型インサート50のようなもの)を用いる必要性を無くしている。このため、ファン部材100のうちロータ201に対して固定される部分の一部(金属インサート40を除く部分であって、回転抑制部を含む部分)を樹脂によって形成しながらも、径方向におけるファン部材100の位置ずれを抑制することが可能となっている。
第2実施形態について、図7を参照しながら説明する。以下では、第1実施形態と異なる点について主に説明し、第1実施形態と共通する点については適宜説明を省略する。
本実施形態では、ロータ201に設けられた第2筒状部230Aが、円板部210のうち外側の面(図7では上方側の面)から、更に外側に向かって伸びるように形成されている。第2筒状部230Aの内周面は、本実施形態でも軸受270を保持する面となっている。本実施形態では、ファン部材100に設けられた第1筒状部130Aが、第2筒状部230Aの内側に嵌合しているのではなく、第2筒状部230Aの外側に嵌合している。
第1筒状部130Aは、その全体が樹脂により形成されているのではなく、その内周部分には金属インサート40Aが設けられている。金属インサート40Aは、第1筒状部130Aのうち第2筒状部230Aと当接する部分に設けられた金属部品である。ファン部材100は、第1筒状部130Aを含む全体がインサート成形により金属インサート40Aと一体化されている。
金属インサート40Aは、第1実施形態の金属インサート40と同様の概ね円筒形状の部材であって、第1筒状部130Aの一部となっている。上記のようなインサート成形により、第1筒状部130Aのうち外周部分は樹脂によって形成されており、内周部分は金属によって形成されている。第1筒状部130Aの内周面、すなわち金属インサート40Aの内周面のことを、以下では「内周面41A」と表記する。
本実施形態では、上記のように第2筒状部230Aが外側(ファン部材100側)に向けて伸びるように形成されているので、ファン部材100の円板部110と、ロータ201の円板部210とが互いに当接しておらず、両者の間が離間している。
ただし、円板部110のうち開口150の近傍の部分は、ロータ201側に向かって凹状に後退しており、これにより凹部111が形成されている。図7に示されるように、凹部111においては円板部110と円板部210とが互いに当接している。このため、開口150及びバーリング部212は、本実施形態においても「回転抑制部」として機能する。
本実施形態では、第1筒状部130Aの内径(金属インサート40Aの内径ともいえる)と、第2筒状部230Aの外径とが概ね一致している。第1筒状部130Aは、第2筒状部230Aの内側に挿入されており、これにより両者が嵌合している。つまり、第1筒状部130Aの内周面41Aが、全周に亘って第2筒状部230Aの外周面231Aに対して当接した状態となっている。これにより、第1筒状部130の中心軸AX1と、第2筒状部230Aの中心軸AX2とが互いに一致した状態となっている。換言すれば、第1筒状部130Aの中心軸AX1と第2筒状部230Aの中心軸AX2とが互いに一致するように、第1筒状部130Aと第2筒状部230Aとが嵌合している。
このように、本実施形態では、第1筒状部130Aの内側に第2筒状部230Aを嵌合させることにより、ファン部材100の回転中心軸の位置が、ロータ201の回転中心軸の位置から径方向にずれてしまうことが防止されている。このような態様であっても、第1実施形態で説明したものと同様の効果を奏する。
第3実施形態について、図8を参照しながら説明する。以下では、上記の第2実施形態(図7)と異なる点について主に説明し、第2実施形態と共通する点については適宜説明を省略する。
本実施形態では、ロータ201に設けられた第2筒状部230Aのうち外側に突出する端部近傍の部分、すなわちファン部材100側の端部近傍の部分が他の部分よりも縮径している。このように、第2筒状部230Aのうち縮径している部分のことを、以下では「縮径部230B」とも表記する。縮径部230Bは円筒形状となっており、その中心軸は第2筒状部230Aの中心軸AX2と一致している。軸受270は、第2筒状部230Aのうち縮径部230Bよりも内側(図8では下方側)となる位置において保持されている。
本実施形態では、第1筒状部130Aの内径(金属インサート40Aの内径ともいえる)と、縮径部230Bの外径とが概ね一致している。第1筒状部130Aは、縮径部230Bの内側に挿入されており、これにより両者が嵌合している。つまり、第1筒状部130Aの内周面41Aが、全周に亘って縮径部230Bの外周面231Bに対して当接した状態となっている。これにより、第1筒状部130の中心軸AX1と、第2筒状部230Aの中心軸AX2とが互いに一致した状態となっている。
このように、本実施形態では、第1筒状部130Aの内側に第2筒状部230Aの縮径部230Bを嵌合させることにより、ファン部材100の回転中心軸の位置が、ロータ201の回転中心軸の位置から径方向にずれてしまうことが防止されている。このような態様であっても、第1実施形態で説明したものと同様の効果を奏する。
第4実施形態について、図9を参照しながら説明する。以下では、第1実施形態(図2)と異なる点について主に説明し、第1実施形態と共通する点については適宜説明を省略する。
本実施形態では、第1筒状部130に金属インサート40が設けられておらず、第1筒状部130の全体が樹脂によって形成されている。その結果、ファン部材100の全体が樹脂によって形成されている。本実施形態では、この樹脂製の第1筒状部130が、ロータ201の第2筒状部230の内側に嵌合している。具体的には、第1筒状部130の外周面131の全体が、第2筒状部230の内周面231に対して当接した状態となっている。
第1筒状部130はその全体が樹脂によって形成されているのであるが、その内周面の精度は、成形時においてある程度確保されている。このため、本実施形態でも第1実施形態で説明したものと同様の効果を奏する。ただし、ファン部材100の径方向の位置決めにおいてより高い精度が求められるような場合には、第1実施形態のように、第1筒状部130のうち第2筒状部230と当接する部分に金属部品(金属インサート40)が配置されている構成とすることが好ましい。
以上、具体例を参照しつつ本実施形態について説明した。しかし、本開示はこれらの具体例に限定されるものではない。これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、条件、形状などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
10:送風装置
100:ファン部材
121:回転翼
130,130A:第1筒状部
140:突起
150:開口
200:回転電機
201:ロータ
212:バーリング部
213:開口
230,230A:第2筒状部
AX1:中心軸
AX2:中心軸

Claims (7)

  1. 送風装置(10)であって、
    複数の回転翼(121)が形成されたファン部材(100)と、
    前記ファン部材が取り付けられたロータ(201)を回転させることにより、前記ロータと共に前記ファン部材を回転させる回転電機(200)と、を備え、
    前記ファン部材は、その中心軸(AX1)が前記ファン部材の回転中心軸に一致している第1筒状部(130)を有しており、
    前記ロータは、その中心軸(AX2)が前記ロータの回転中心軸に一致している第2筒状部(230)を有しており、
    前記第1筒状部の中心軸と前記第2筒状部の中心軸とが一致するように、前記第1筒状部と前記第2筒状部とが嵌合しており、
    前記ファン部材が前記ロータに対して相対的に回転してしまうことを抑制するための回転抑制部(140、213、212、150)が、前記ファン部材のうち前記第1筒状部よりも外周側の部分と、前記ロータとの間に設けられている送風装置。
  2. 前記第1筒状部のうち前記第2筒状部と当接する部分には、インサート成形により前記ファン部材と一体化された金属部品(40,40A)が配置されている、請求項1に記載の送風装置。
  3. 前記ファン部材のうち少なくとも前記回転抑制部を含む部分は樹脂によって形成されている、請求項2に記載の送風装置。
  4. 前記ファン部材の全体が樹脂によって形成されている、請求項1に記載の送風装置。
  5. 前記第2筒状部には、前記ロータを回転自在に支持する軸受(270)が保持されている、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の送風装置。
  6. 前記回転抑制部は、
    前記ファン部材及び前記ロータのうち一方に形成された突出部(140、212)と、
    前記ファン部材及び前記ロータのうち他方に形成されており、前記突出部をその内側に受け入れる穴部(213、150)と、を有する、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の送風装置。
  7. 前記回転抑制部においては、前記ファン部材と前記ロータとの間が螺子(30)によって締結固定されている、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の送風装置。
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