JP2006188991A - 送風機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 モータ内部への粉塵侵入を防止し故障の防止や耐久性を向上するとともに、生産性の向上、コストダウンを図ることができるシロッコファンを使用した送風機を提供する。
【解決手段】 アウターローター型ブラシレス直流モータを有し、前記モータMはカバー15内部にリング状の固定子10が配され、前記固定子10の内周側に軸受け13を介してシャフト24が回転自在に配され、前記シャフト24に略カップ状の回転子20が取り付けられ、前記カップ状の回転子20の内周面側にマグネット22が取り付けられて前記固定子10の外周側と相対向し、また、前記カップ状の回転子20のヨーク21にシロッコファン30が取り付けられた送風機において、前記カバー15は、前記カップ状の回転子20のヨーク21を除く部分を覆い、前記シロッコファン30の多数の羽根31が配列された基板34に、前記羽根31の内周側に複数の空気吸入孔32を円周上に設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】 アウターローター型ブラシレス直流モータを有し、前記モータMはカバー15内部にリング状の固定子10が配され、前記固定子10の内周側に軸受け13を介してシャフト24が回転自在に配され、前記シャフト24に略カップ状の回転子20が取り付けられ、前記カップ状の回転子20の内周面側にマグネット22が取り付けられて前記固定子10の外周側と相対向し、また、前記カップ状の回転子20のヨーク21にシロッコファン30が取り付けられた送風機において、前記カバー15は、前記カップ状の回転子20のヨーク21を除く部分を覆い、前記シロッコファン30の多数の羽根31が配列された基板34に、前記羽根31の内周側に複数の空気吸入孔32を円周上に設ける。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ガス給湯器等の空気供給用ファンとして用いられる送風機に関する。
従来より、ガス給湯器には、燃焼用空気をバーナー部へ供給する送風機が設けられ、このような送風機には騒音の少ないシロッコファンを送風用ファンとして使用したものが多く用いられてきた(例えば、特許文献1)。
図5は、シロッコファンを使用した送風機の従来例を示すもので、ケーシングを除いた送風ファン100を示す縦断面図である。
送風ファン100は、リング状の固定子110と、固定子110の内周側に軸受け113を介して回転自在に配されたシャフト124の一方側に略カップ状の回転子120が固着され、前記カップ状の回転子120の内周面側にマグネット122が取り付けられて前記固定子110の外周側と相対向して回転子120が形成され、モータMのカバー115が前記カップ状の回転子120のヨーク121を除く部分を覆うアウターローター型ブラシレス直流モータを有している。
シロッコファン130は、シャフト124に固着されたヨーク121のカップ部125外周から外方に延設されたつば状円環部126の縁周部に沿って多数の羽根131が等間隔に配列されてファンを形成し、これにより回転子120とシロッコファン130とが一体化され、送風機の小型、軽量化が図られている。
上記のような送風ファン100では、モータ内部への粉塵の侵入を防止するために、回転子ヨーク121のカップ部外周部123とモータMを覆うカバー115の内周部115aとの間の隙間S’を小さくしモータ内部をほぼ密閉状態にする必要があり(図5のB部拡大図参照)、このため、カップ部125の外周123とカバー115の内周部115aとが運転中に接触しやすいという問題があった。
このモータ内部への塵埃侵入と接触の防止とを両立させるために、カップ部外周部123とカバー115の内周部115aとの隙間S’を小さく維持する高度の部品精度が要求され、特に回転振れによる接触を防止するためには固定子や回転子を構成する各部品の高度な製造技術を必要とし、生産性の低下やコストアップの原因となっていた。
特開平11−37090号公報
本発明は、かかる従来の問題点を改善するもので、モータ内部への粉塵侵入を防止し故障の防止や耐久性を向上するとともに、生産性の向上、コストダウンを図ることができるアウターロータ型モータを有するシロッコファンを使用した送風機を提供することを目的とするものである。
請求項1の発明は、アウターローター型ブラシレス直流モータを有し、前記モータは、モータのカバー内部にリング状の固定子が配され、前記固定子の内周側に軸受けを介してシャフトが回転自在に配され、前記シャフトに略カップ状の回転子が取り付けられ、前記カップ状の回転子の内周面側にマグネットが取り付けられて前記固定子の外周側と相対向し、また、前記カップ状の回転子のヨークにシロッコファンが取り付けられた送風機において、前記カバーは、前記カップ状の回転子のヨークを除く部分を覆い、前記シロッコファンの多数の羽根が配列された基板に、前記羽根の内周側に複数の空気吸入孔を円周上に設けたことを特徴とする送風機である。
請求項2の発明は、前記回転子のヨークとシロッコファンとを樹脂により一体成形したことを特徴とする請求項1に記載の送風機である。
請求項3の発明は、前記回転子のヨークとシロッコファンとが別体からなり、前記ヨークにシロッコファンが取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の送風機である。
請求項4の発明は、給湯器の空気供給に用いる送風機であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の送風機である。
請求項1に記載の送風機によれば、シロッコファンのファン内部が負圧状態になっているため、モータ周辺の空気が基板に設けた空気吸入孔からファン内部に吸引され流れ込み、カバーと回転子ヨークの隙間からのモータ内部への空気の流入を抑制することで塵埃の侵入を防止し故障の発生や耐久性を改善し、またモータのカバーと回転子との間隔を従来より大きくすることができるので高度の部品精度が不要となって生産性向上やコストダウンを図ることができ、さらに接触を無くすことで送風機の振動や騒音、破損の発生を防止するものとなる。
請求項2に記載の送風機では、回転子ヨークやファンの部品点数の削減及びその組み立て工程が簡略化されると同時に軽量化が可能となり生産性やコストがより改善され、かつ一体成形によって部品精度が向上し振動や騒音の発生も軽減される。
また請求項3に記載のようにヨークとシロッコファンとが別体からなるものでもよい。
請求項4に記載の送風機によれば、給湯器の耐久性を向上し、さらに低振動、低騒音化、価格の低減を図ることができる。
本発明の送風機によれば、モータ内部への塵埃の侵入に原因する送風機の故障や耐久性低下を改善するとともに、部品精度の緩和や点数削減により生産性を向上しコストダウンが図られる。また、低振動化、低騒音化にも寄与することができる。
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、給湯器等の送風機に用いられる実施形態を示す送風機のケーシングを除いた送風ファン1の縦断面図であり、図2は図1の正面図、図3は図1におけるA部分の拡大図である。
送風ファン1は、固定子10と回転子20とからなるモータMと、回転子20のシャフト24に固着され回転子20と一体化されたシロッコファン30とから構成されている。
モータMは、モータのカバー15内部に鉄心11と鉄心11に巻回されたコイル12とからなるリング状の固定子10が配され、固定子10の内周側に軸受け13を介してシャフト24が回転自在に配され、前記シャフト24の一方側に略カップ状の円盤体をなす回転子ヨーク21がその中央部において固着され、前記カップ状の回転子20の内周面側にマグネット22が取り付けられて前記固定子10の外周側と相対向して回転子20が形成され、前記カバー15が前記カップ状の回転子20のヨーク21を除く部分を覆いアウターローター型ブラシレス直流モータを構成している。
シロッコファン30は、シャフト24の一方側端部に固着された回転子20のカップ部25外周から外方に延設されたつば状円環部26の縁周部に沿って多数の羽根31が等間隔に配列されてファンを形成し、これにより回転子20とシロッコファン30とが一体に形成されている。
本実施形態においては、図示するように、前記回転子20のヨーク21とシロッコファン30とが、熱可塑性樹脂或いは熱硬化性樹脂などの樹脂材料により一体成形されており、すなわち、ヨーク21とシロッコファン30の一体化により、回転子20のつば状円環部26がシロッコファン30の多数の羽根31を立設するファンの基板34を兼ねるものとなっている。
また、上記の一体成形と同時に回転子20のシャフト24とヨーク21とを一体化することもできる。
これにより、回転子20やシロッコファン30の部品点数の削減及びその圧入や溶接等の煩雑な組み立て工程が簡略化されることで生産性やコストダウンが図られ、また組立のバラツキを無くして回転部品の真円度を向上するなどの部品精度が向上されることで振動や騒音の発生も低減される。
また、ヨーク21やファン30の基板34部分が従来の金属製から樹脂製となることで軽量化を実現することができ、射出成形などの樹脂成形により部品の加工コストを抑えて低価格化を図ることも可能となる。
また、樹脂としては、磁性樹脂を用いることもでき、回転子20のカップ状内周面のマグネット部分を磁性化することで本発明を実施することもできる。
本発明にかかる送風ファン1は、回転子20のつば状円環部26に、すなわちシロッコファン30の多数の羽根31が配列された基板34に、前記羽根31の内周側に沿って複数の空気吸入孔32が円周上に設けられている。
この空気吸入孔32は、2個以上の複数の孔32(図では8個)が円周上に等間隔に設けられ、その形状や大きさ、開孔数は特に制限されることはなく、ヨーク21の強度や回転時の振動、騒音の発生に支障のない範囲で設けられ、形状としては騒音防止の点で図示するように円形、楕円形などの曲線で形成されるものが好ましい。
運転中のシロッコファン30のファン内部33は負圧状態であるので、この空気吸入孔32を設けることで、吸入孔32の背後部分、すなわち、回転子20のカップ部25の外周部23とカバー15の内周部15aとの間の隙間周辺の空気が空気吸入孔32からファン内部33に吸引され流れ込み(矢符C)、これによりモータ内部への空気の流入を抑制することで空中の塵埃がモータ内部に侵入するのを防止することができ、塵埃に起因する故障発生や耐久性を改善することができる。
このモータ内部に塵埃が侵入するのを防止することで、回転子20のカップ部25の外周部23とカバー15の内周部15aとの間の隙間Sの大きくすることができるので、隙間Sを小さく維持するための略カップ状の回転子20やカバー15の高度な部品精度が不要となり、また振動による接触の危険性も低下するので固定子10や回転子20、シロッコファン30の各部品についてもその精度をある程度許容することで部品製造が容易となって送風機の生産性向上やコストダウンを図ることができる。
また、図3に示すA部拡大図のように、上記隙間Sを大きくすることで、モータ内部の空気を換気させる作用(矢符D)が働き、モータ内部の発熱を冷却する効果もありモータの耐久性の改善も図られる。
(変形例)
図4は、変形例の送風ファン50を示す縦断面図である。モータの構成は上記の実施形態と同一であるので、その説明を省略する。
図4は、変形例の送風ファン50を示す縦断面図である。モータの構成は上記の実施形態と同一であるので、その説明を省略する。
この変形例の送風ファン50は、上記の実施形態に相違して、回転子ヨーク51とシロッコファン52とが別体で形成されている。
シロッコファン52は、円盤状の基板54の縁周部に沿って多数の羽根57が等間隔に配列されてファンを形成し、その基板54に上記の実施形態と同様に複数の空気吸入孔53を設け、シロッコファン52を取付ボルト55によってヨーク51に取り付けた後、ヨーク51と共にシャフト58の一端部に固着されることで、シロッコファン52と回転子56とを一体化した例である。
この変形例の送風ファン50においても、上記実施形態と同様に、空気吸入孔53からファン内部59への空気の流入効果(矢符E)が得られ、モータ内部への塵埃の侵入を防止することができ、塵埃に起因する故障発生や耐久性を改善するとともに、送風機の生産性向上やコストダウンを図ることができる。
本発明の送風機は、家庭用や業務用の各種の用途、容量のガス、石油給湯装置に好適に使用することができるのは勿論であるが、各種用途の送風機としても広く利用することができる。
1……送風ファン
10……固定子
15……カバー
20……回転子
21……ヨーク
24……シャフト
30……シロッコファン
31……羽根
32……空気吸入孔
34……基板
M……モータ
10……固定子
15……カバー
20……回転子
21……ヨーク
24……シャフト
30……シロッコファン
31……羽根
32……空気吸入孔
34……基板
M……モータ
Claims (4)
- アウターローター型ブラシレス直流モータを有し、前記モータは、モータのカバー内部にリング状の固定子が配され、前記固定子の内周側に軸受けを介してシャフトが回転自在に配され、前記シャフトに略カップ状の回転子が取り付けられ、前記カップ状の回転子の内周面側にマグネットが取り付けられて前記固定子の外周側と相対向し、また、前記カップ状の回転子のヨークにシロッコファンが取り付けられた送風機において、
前記カバーは、前記カップ状の回転子のヨークを除く部分を覆い、
前記シロッコファンの多数の羽根が配列された基板に、前記羽根の内周側に複数の空気吸入孔を円周上に設けた
ことを特徴とする送風機。 - 前記回転子のヨークとシロッコファンとを樹脂により一体成形した
ことを特徴とする請求項1に記載の送風機。 - 前記回転子のヨークとシロッコファンとが別体からなり、前記ヨークにシロッコファンが取り付けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の送風機。 - 給湯器の空気供給に用いる送風機である
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の送風機。
Priority Applications (1)
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JP2005001839A JP2006188991A (ja) | 2005-01-06 | 2005-01-06 | 送風機 |
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---|---|---|---|---|
JP2008232024A (ja) * | 2007-03-20 | 2008-10-02 | Nippon Densan Corp | 送風機および空調機 |
JP2015183578A (ja) * | 2014-03-24 | 2015-10-22 | 株式会社日本クライメイトシステムズ | 遠心ファン |
WO2016204237A1 (ja) * | 2015-06-17 | 2016-12-22 | 株式会社ヴァレオジャパン | 送風機 |
JP7375698B2 (ja) | 2020-07-20 | 2023-11-08 | 株式会社豊田自動織機 | 遠心圧縮機 |
-
2005
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JP2008232024A (ja) * | 2007-03-20 | 2008-10-02 | Nippon Densan Corp | 送風機および空調機 |
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WO2016204237A1 (ja) * | 2015-06-17 | 2016-12-22 | 株式会社ヴァレオジャパン | 送風機 |
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JPWO2016204237A1 (ja) * | 2015-06-17 | 2018-04-05 | 株式会社ヴァレオジャパン | 送風機 |
CN107614884B (zh) * | 2015-06-17 | 2020-07-28 | 法雷奥日本株式会社 | 送风机 |
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