JP6720563B2 - 溶接接合構造 - Google Patents
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Description
このような、水平材2と鉛直材1とを裏当て金3を用いて突合せ溶接する溶接接合構造では、裏当て金3のこば面(側端面)4と鉛直材1の表面との間に、ノッチとなる、水平材の応力方向と直交する狭い間隙が不可避的に存在している。
そして、このような溶接接合構造は、間隙における溶接金属WMの溶込深さをdとし、裏当て金の板厚をtb1とすれば、深さが(tb1−d)のノッチを有するものとなっている。
応力拡大係数KIは、き裂から十分離れた位置での応力σと、き裂寸法aによって決まるパラメータであり、この値が大きいほどき裂先端での応力が大きくなり破壊しやすい形状となる。前記式から求められるKIを引張応力σで無次元化した値KI/σと、き裂幅aと有限幅Wの比λの関係は図6(a)のようになる。この図に示すように、き裂幅a(ノッチ深さ)が大きくなるほど応力拡大係数が大きくなっていくため、ノッチ深さが深いほど破壊が生じ易くなる。
裏当て金を備え、
前記裏当て金の表面は前記水平材の下面に当接され、前記裏当て金のこば面は前記鉛直材の表面に突き当てられており、
前記裏当て金が鉛直方向に積み重ねられた複数の金属板によって構成され、
前記裏当て金への溶接金属の溶込深さが前記裏当て金の全厚さを超えず、かつ前記裏当て金の前記こば面と前記鉛直材の前記表面との突合せ部に生じている間隙に起因するノッチ深さが、前記溶接金属の下端が到達する前記金属板の板厚以下であるとともに、ノッチは溶接方向に平行して存在することを特徴とする。
したがって、溶接の際の電流、電圧、速度、開先形状等の溶接条件および周囲の環境条件に影響されずにノッチ先端の応力拡大係数を必ず一定以下の値に低減できる。
このように、ノッチ先端の応力拡大係数を低減できるので、溶接接合部の破壊を抑制することができる。
(第1の実施の形態)
図1は第1の実施の形態における溶接接合構造を示す概略図である。
図1に示すように、鉛直材1に溶接すべき水平材2の端部を斜めに切欠くことによって、水平材2と鉛直材1との間に略V字溝状の開先部2aが設けられている。鉛直材1は、例えば鋼材で形成された柱であり、水平材2は、例えばH形鋼で形成された梁のフランジである。
また、裏当て金10のこば面11に対して逆側の側端面と、水平材2の下面とは仮付け溶接aによって仮固定されている。さらに、裏当て金10のこば面11側の下面と、鉛直材1の表面とは仮付け溶接bによって仮固定されている。このような仮付け溶接a,bは、裏当て金10の長手方向(図1において紙面と直交する方向)に所定間隔で設けられている。
そして、前記開先部2aに溶接金属WMを流し込むことによって、水平材2と鉛直材1とが溶接されている。この溶接は例えば、MAG溶接や炭酸ガスアーク溶接等のアーク溶接によって行われているが、これに限ることはない。
このような結合手段15によって、裏当て金10を形成する金属板10aは、板厚方向については隣接する金属板10a,10aどうしが面接触で常に密着して相互に離間しない一方で、板厚直交方向については隣接する金属板10a,10aどうしの相対的な移動が可能となっている。
すなわち、結合手段15は、水平材2に当接する面の金属板10aの表面および鉛直材1に当接する全ての金属板10aのこば面に連続して形成された溝状の切欠き15aと、この切欠き15aに当該切欠き15aに沿って設けられるともに、4枚の金属板10aの全体に巻き付けることで、積層してなる複数(4枚)の金属板10aを板厚方向に一体化する針金等の結束線15bとを備えている。なお、切欠き15aは、水平材2に当接する面と反対側の金属板10aの表面(下面)および鉛直材1に当接しない側の全ての金属板10aのこば面には形成されていないが、形成してもよい。
このような結束線15bは、積層してなる複数(4枚)の金属板10aに巻き付けるようにして、切欠き15aに設けられている。結束線15bの締付け力は、複数(4枚)の金属板10aを板厚方向に結合固定し、かつ板厚直交方向に固定しない程度に設定する。したがって、複数(4枚)の金属板10aは、金属板相互間のせん断応力が伝達されることがなく、板厚直交方向にフリー(スライド可能)な状態となる。
したがって、前記間隙に起因するノッチ深さは裏当て金10を構成する最も上側の金属板10aの板厚(tb2)以下となるので、ノッチの深さは従来に比して小さくなる。
したがって、溶接の際の電流、電圧、速度、開先形状等の溶接条件および周囲の環境条件に影響されずにノッチ先端の応力拡大係数を必ず一定以下の値に低減できる。
このように、ノッチ先端の応力拡大係数を低減できるので、溶接接合部の破壊を抑制することができる。
また、結合手段15によって複数(4枚)の金属板10aが板厚方向に結合固定され、かつ板厚直交方向に固定されていないので、裏当て金10と水平材2の間、および裏当て金10と鉛直材1の間に溶接施工を妨げるような空隙を発生させることもない。
図3は第2の実施の形態における溶接接合構造を示す概略図である。
図3に示す溶接接合構造が、図1に示す第1の実施の形態の溶接構造と主に異なる点は、裏当て金10が3枚の金属板で構成されている点あるので、以下ではこの点について説明し、第1の実施の形態と共通部分には同一符号を付して、その説明を省略ないし簡略化する。
具体的には、裏当て金10を構成する最も下側に位置する金属板10bの厚さ(板厚tb3)が、金属板10aの厚さ(板厚tb2)の約2倍となっている。このような、複数(3枚)の金属板10a,10a,10bは、第1の実施の形態と同様の結合手段15(図3には図示していない。)によって、板厚方向に結合固定され、かつ板厚直交方向に固定されていない。
このため、前記間隙に起因するノッチ深さは裏当て金10を構成する2層目の金属板10aの板厚tb2以下となるので、ノッチの深さは従来に比して小さくなる。
図4は第3の実施の形態における溶接接合構造を示す概略図である。
本実施の形態は、本発明をエレクトロスラグ溶接による溶接接合構造に適用したものである。なお、第1の実施の形態と共通部分には同一符号を付して、その説明を省略ないし簡略化する。
水平材2の端部下面および端部上面には、それぞれ裏当て金10が設けられている。下側の裏当て金10の表面(上面)は水平材2の下面に当接され、こば面(側端面)11は鉛直材1の表面に突き当てられている(当接されている。)。
上側の裏当て金10の表面(下面)は水平材2の下面に当接され、こば面(側端面)11は鉛直材1の表面に突き当てられている(当接されている。)。
また、下側の裏当て金10のこば面11に対して逆側の側端面と、水平材2の下面とは仮付け溶接aによって仮固定され、上側の裏当て金10のこば面11に対して逆側の側端面と、水平材2の上面とは仮付け溶接aによって仮固定されている。
このような仮付け溶接aは、裏当て金10の長手方向(図4において紙面と直交する方向)に所定間隔で設けられている。
そして、前記開先部20にエレクトロスラグ溶接方法によって、溶接金属WMを流し込むことによって、水平材2と鉛直材1とが溶接されている。
また、4枚の金属板10aは、第1の実施の形態と同様の結合手段15(図4には図示していない。)によって、板厚方向に結合固定され、かつ板厚直交方向に固定されていない。
したがって、前記間隙に起因するノッチ深さは裏当て金10を構成する金属板10aの板厚(tb2)以下となるので、ノッチの深さは従来に比して小さくなる。
よって、溶接の際の電流、電圧、速度、開先形状等の溶接条件および周囲の環境条件に影響されずにノッチ先端の応力拡大係数を必ず一定以下の値に低減できるので、溶接接合部の破壊を抑制することができる。
例えば、積層された上下の金属板の接合面の一方に凹部を設けるとともに、他方に凸部を設け、これらを板厚方向に結合し、かつ板厚直交方向に固定しないように嵌合させてもよい。この場合、金属板は、板厚直交方向については少なくとも鉛直材に接離する方向の移動を許容すればよいので、凹部は、金属板の幅方向(図1、図3および図4において左右方向)に延在する断面台形状のあり溝とし、凸部はあり溝に摺動可能に嵌合する断面台形状の突条とすればよい。
また、結合手段による複数の金属板の結合は、板厚方向については隣接する前記金属板どうしの離間が規制され、かつ、板厚直交方向については、各金属板が少なくとも鉛直材に接離する方向に移動可能に結合されていれば、各金属板の板厚直交方向については、鉛直材に接離する方向以外の方向への移動を許容するものであってよい。
2 水平材
10 裏当て金
10a,10b 金属板
15 結合手段
WM 溶接金属
Claims (3)
- 水平材を鉛直材に突合せ溶接してなる溶接接合構造であって、
裏当て金を備え、
前記裏当て金の表面は前記水平材の下面に当接され、前記裏当て金のこば面は前記鉛直材の表面に突き当てられており、
前記裏当て金が鉛直方向に積み重ねられた複数の金属板によって構成され、
前記裏当て金への溶接金属の溶込深さが前記裏当て金の全厚さを超えず、かつ前記裏当て金の前記こば面と前記鉛直材の前記表面との突合せ部に生じている間隙に起因するノッチ深さが、前記溶接金属の下端が到達する前記金属板の板厚以下であるとともに、ノッチは溶接方向に平行して存在することを特徴とする溶接接合構造。 - 前記複数の金属板は、結合手段によって、板厚方向については隣接する前記金属板どうしの離間を規制し、かつ、板厚直交方向については少なくとも前記鉛直材に接離する方向の移動を許容するように、結合されていることを特徴とする請求項1に記載の溶接接合構造。
- 複数の前記金属板のうち、前記溶接金属が溶け込んでいる金属板の板厚よりも、それ以外の金属板の板厚が厚いことを特徴とする請求項1または2に記載の溶接接合構造。
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