JP6720512B2 - トランス−シクロヘキサンカルボン酸の製造方法 - Google Patents

トランス−シクロヘキサンカルボン酸の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、トランス−シクロヘキサンカルボン酸の製造方法に関する。
近年、フラットパネル表示装置(FPD)に用いられる、偏光板、位相差板などの光学フィルムに適用され得る液晶材料として、シクロアルカンに由来する構造を含む化合物が注目されており、例えば、該液晶材料を製造する際の中間体として、トランス−4−置換シクロヘキサンカルボン酸が好ましく用いられる。
トランス−4−置換シクロヘキサンカルボン酸の製造方法としては、シス・トランス−4−置換シクロヘキサンカルボン酸エステルをアルコール・水の混合溶媒で過剰の強塩基の存在下で200℃に加熱する方法(非特許文献1参照)が知られている。
Recueil des Travaux Chimiques des Pays−Bas,1996,115,321−328
従前の製造方法では、過酷な加圧条件が必要である上に、トランス−4−置換シクロヘキサンカルボン酸の収率が十分なものではなかった。
本発明の目的は、緩和な条件下で、高い収率でトランス−4−置換シクロヘキサンカルボン酸を製造し得る方法を提供することにある。
即ち、本発明は、以下の[1]〜[8]を提供するものである。
[1]式(1−1)であらわされる4−置換−シクロヘキサンカルボン酸化合物のシス−トランス混合物、塩基及び疎水性有機溶媒を含む混合物を加熱する工程(1)を含む式(1−A)であらわされるトランス−4−置換−シクロヘキサンカルボン酸の製造方法。
Figure 0006720512
[式(1−1)、および式(1−A)中、Rは水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基を表す。
はハロゲン原子、水酸基、またはアミノ基を表す。
nは1〜20の整数を表す。]
[2]塩基が、水酸化物、水素化物およびアルコキサイド化合物からなる群から選ばれる少なくとも1つを含む請求項1に記載の製造方法。
[3]塩基が、アルコキサイド化合物である請求項1または2に記載の製造方法。
[4]塩基が、式(1−1)であらわされる化合物に対して、1.1モル当量以上である請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
[5]Jが水酸基である請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
[6]140℃〜180℃で加熱する請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
[7]疎水性有機溶媒の沸点以下で加熱する請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
[8]0.8〜1.2気圧で加熱する請求項1〜7の製造方法。
本発明によれば、高収率でトランス−シクロヘキサンカルボン酸を製造することが可能となる。
本発明の製造方法は、シス−トランス混合物である式(1−1)であらわされる化合物(以下「化合物(1−1)」という場合がある)に、塩基及び疎水性有機溶媒を含む混合物を加熱する工程を含む式(1−A)であらわされるトランス−4−置換−シクロヘキサンカルボン酸(以下「化合物(1−A)」という場合がある)の製造方法である。
Figure 0006720512
式(1−1)、および式(1−A)中、Rは炭素数1〜20のアルキル基を表し、炭素数1〜10のアルキル基であることが好ましい。
はハロゲン原子、水酸基、アミノ基からなる群のいずれかを表す。
nは1〜20の整数を表す。
としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等が挙げられる。化合物(1−1)の入手が容易であることから、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ヘキシル基が好ましく、原料となる化合物(1−1)の純度が高いものが入手しやすいことから、メチル基、エチル基がより好ましい。
nは1から20の整数を表す。化合物(1−1)および化合物(1−A)の融点が高いことから、n>8であることが好ましく、さらに安価であることからnは8<n<14を満たすことがより好ましく、さらに溶解性に優れるのでnは11が特に好ましい。
はハロゲン原子、水酸基、またはアミノ基を表す。
ハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられるが、化合物が安定であることからフッ素原子、塩素原子が好ましい。
アミノ基は1つ以上の水素がアルキル基で置換されていてもよい。該アミノ基としては、−NH基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジヘキシルアミノ基、モルホリニル基、ピペリジニル基、ピロリジニル基が挙げられる。化合物(1−1)の製造が容易なことから、ジメチルアミノ基が好ましい。
は水酸基であることが好ましい。
化合物(1−1)は化合物(2−1)であらわされる化合物の接触水素化によって得られ、Recueil des Travaux Chimiques des Pays−Bas,1996,115,321−328に記載の方法に準じて得ることができる。
Figure 0006720512
[式(2−1)中、R、J、nは前記と同じ意味を表す。]
接触水素化に用いられる触媒としては、例えば、パラジウム触媒、ルテニウム触媒、白金触媒、ニッケル触媒、ロジウム触媒が挙げられるが、このうちパラジウム触媒、白金触媒、ルテニウム触媒、ロジウム触媒が芳香環を容易に水素化させることから好ましく、触媒が安価であることから、ルテニウム触媒が好ましい。
上記触媒は、例えば、炭素、アルミナ、シリカに担持されたものが好ましく、安全に取り扱えることから水分を含むことが好ましく、反応活性に優れることから、ルテニウム−炭素がより好ましい。
接触水素化に用いられる溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、テトラヒドロフラン、メチルシクロヘキサンが挙げられる。化合物(2−1)がエステル交換しにくいことから、テトラヒドロフラン、メチルシクロヘキサンが好ましく、化合物として安全に取り扱えることからメチルシクロヘキサンがより好ましい。
接触水素化に用いられる溶媒は化合物(2−1)100重量部に対して、100重量部以上が好ましく、反応が均一に進行することから、150重量部以上がより好ましく、反応釜の容積効率が高いこと、除去が容易であることから、150重量部以上600重量部以下が特に好ましい
接触水素化の際、上記溶媒に、さらに酢酸、ギ酸、塩酸などの酸を加えてもよい。
接触水素化の水素圧力は、通常、1MPa〜15MPaで実施されるが、副反応が少ないことから1MPa〜10MPaが好ましく、反応収率が高いことから4MPa〜10MPaがより好ましい。反応温度は50℃〜200℃が好ましく、副反応が少ないことから50℃〜120℃がより好ましく、反応速度が速いことから70℃〜120℃が特に好ましい。
接触水素化後、反応溶液をろ過することによって触媒を除去した後、溶液のまま工程(1)に用いてもよいし、反応溶媒を留去して工程(1)に用いてもよい。操作が簡便であることから、反応溶媒を除去せず、溶液のまま工程(1)に用いることが好ましい。
がアルキル基の場合、カルボン酸エステルを一旦加水分解してからRを水素原子に変換した後に工程(1)を行ってもよいし、加水分解を行わずに工程(1)を行い、Rを水素原子に変換しながら化合物(1−A)を得てもよい。
工程(1)には、疎水性有機溶媒そのもの、または疎水性有機溶媒を含む溶媒が用いられる。
かかる疎水性有機溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン(オルトキシレン、メタキシレン、パラキシレン、あるいはこれらの混合物)、メシチレン、シメン、クメン、デュレン、クロロベンゼン、ジフェニルエーテル、アニソール、チオアニソール等の芳香族系有機溶媒、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素系有機溶媒が挙げられる。常圧での沸点が異性化反応に必要な温度より低い疎水性有機溶媒を用いる場合には、オートクレーブ等の加圧容器が必要となることから、反応温度よりも沸点の高い溶媒を用いることが好ましい。その場合、オートクレーブ等の加圧容器は不要であり、圧力は0.8〜1.2気圧で実施することが好ましく、より好ましくは0.9〜1.1気圧の範囲で実施することができる。
異性化に用いる塩基は、水酸化物、水素化物およびアルコキサイド化合物からなる群から選ばれる少なくとも1つを含む。
水酸化物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム等が挙げられる。
水素化物としては、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化カルシウム等が挙げられる。
アルコキサイド化合物としては、メトキシナトリウム、エトキシナトリウム、i−プロポキシナトリウム、t−ブトキシナトリウム、t−ブトキシカリウム等が挙げられる。
塩基としては、反応マス性状がより良好になる傾向があることから、アルコキサイド化合物が好ましく、t−ブトキシナトリウム又はt−ブトキシカリウムがより好ましい。
溶媒中で上記の塩基を用いる場合、反応溶液は不均一になることから、反応速度を高めるには塩基の表面積を高めることが有効である。このため、例えば、塩基のペレットを粉砕して使用してもよいし、水を加えて溶解させて有機溶媒との二層系の反応溶液にしてもよい。また、クラウンエーテル、ポリエチレングリコールなどのオキシエチレンユニットを有するポリマー以外の相間移動触媒を加えてもよい。このような相間移動触媒としては、テトラアルキルアンモニウム塩等が挙げられ、テトラブチルアンモニウム塩がより好ましい。
前記塩基は化合物(1−1)1モルに対して1.1モル当量以上であることが好ましい。反応後カルボン酸として取り出すときに中和反応が必要となるので、1.1モル当量以上5モル当量以下が好ましく、1.1モル当量以上4モル当量以下がより好ましい。
反応温度は、通常、120℃以上であり、装置面で無理のない140℃以上180℃以下が好ましく、150℃以上170℃以下がより好ましい。
反応時間は、好ましくは1分〜24時間、より好ましくは1〜12時間、さらに好ましくは2〜10時間である。
上記工程(1)でトランス体得られたトランス体は塩として沈殿して得られる。よって、化合物(1−A)を取り出すため、工程(2)を実施することが好ましい。
工程(2)としては、以下の二つの方法などが挙げられる。
第一の方法を以下に述べる。まず反応溶液から析出した化合物(1−A)の塩を濾取後、水に分散させたのちに中和する。析出した固体を濾取し、有機溶媒で洗浄して残存するシス体を除去する。
中和は、塩酸、硫酸などの無機酸が好適に用いられる。
上記有機溶媒としては、トルエン、キシレン、ベンゼンなどの芳香族系溶媒、n−ヘプタン、n−ヘキサン、n−ペンタン、n−オクタンなどの脂肪族飽和炭化水素溶媒、クロロホルム、ジクロロメタン、トリクロロエタン、クロロベンゼンなどのハロゲン系溶媒が挙げられる。また混合溶媒としては上記溶媒を複数組み合わせてもよいし、化合物(1−A)の良溶媒とn−ヘキサン、n−ペンタン、n−オクタンなどの脂肪族飽和炭化水素溶媒を組み合わせた混合溶媒でもよい。
化合物(1−A)の良溶媒としては、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチルなどのエステル系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、クロロホルム、ジクロロメタン、トリクロロエタンなどのハロゲン系溶媒、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶媒が挙げられる。これらのうち、エステル系溶媒、ハロゲン系溶媒が酸への安定性が高いこと、留去が容易なことから好ましく、エステル系溶媒がより好ましい。
洗浄用溶媒としては、化合物のトランス純度と収率が高いことから、芳香族系溶媒と脂肪族飽和炭化水素溶媒の混合溶媒、ハロゲン系溶媒と脂肪族飽和炭化水素溶媒の混合溶媒エステル系溶媒と脂肪族飽和炭化水素溶媒の混合溶媒が好ましい。環境適合性の観点から、香族系溶媒と脂肪族飽和炭化水素溶媒の混合溶媒、およびエステル系溶媒と脂肪族飽和炭化水素溶媒の混合溶媒がより好ましい。
次に第二の方法を以下に述べる。反応溶液に上記良溶媒と水を加えた後に中和する。カルボン酸体である化合物(1−A)を含む有機層を回収後、貧溶媒である飽和炭化水素溶媒で晶析して濾取すれば化合物(1−A)を取り出せる。
中和は、塩酸、硫酸などの無機酸が好適に用いられる。化合物(1−A)の芳香族溶媒への溶解性が低いので、中和前あるいは中和中に適宜良溶媒を加えて水と分液して塩を除去してもよい。中和は良溶媒と水を加えた後に行うほうがより好ましい。
貧溶媒としては、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの環状飽和炭化水素溶媒、n−ヘプタン、n−ヘキサン、n−ペンタン、n−オクタンなどの脂肪族飽和炭化水素溶媒が挙げられる。上記溶媒のうち、脂肪族飽和炭化水素溶媒が好ましく、n−ヘプタンがより好ましい。
第二の方法が、より高純度の化合物(1−A)が得られること、濾過性に優れることから好ましい。
さらに上記の第二の方法では、晶析時の濾液を回収して、再び工程(1)に再利用することもできる。
上記濾液には化合物(1−A)と化合物(1−A)のシス体が含まれるが濾液を減圧濃縮して再度工程(1)を実施してもよいし、濃縮せずに工程(1)で用いる溶媒を加えて、加熱により貧溶媒を留去してもよい。
好適に用いられる化合物(1−1)としては、例えば、以下の化合物(1−1−1)〜(1−1−24)が挙げられる。
Figure 0006720512
Figure 0006720512
Figure 0006720512
以下、本発明を実施例を用いてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、例中の「%」及び「部」は、特記ない限り、それぞれ、質量%及び質量部である。
(実施例1)
Figure 0006720512
Recueil des Travaux Chimiques des Pays−Bas,1996,115,321−328に記載の方法により得られたcis/trans=8/2の化合物(A)10g、メチルシクロヘキサン80g、水酸化カリウム2.5g及び55%水酸化n−テトラブチルアンモニウム水溶液1.4gを混合し、65℃で8時間撹拌した。25℃に冷却後、静置して油層を除き、メシチレン50gと20%硫酸10.7gを加えて30分間撹拌した。静置して水層を除き、pH4以上になるまで水洗を繰り返した。モレキュラーシーブス3Aを用いて脱水後、メシチレン50gを追加してからt−ブトキシカリウム9.8gを加えた。徐々に加熱しながら軽沸成分を取り除き、160℃まで加熱して8時間撹拌した。この時、反応マスの性状は白色スラリーであった。60℃に冷却後、水30gと20%硫酸21.5gを加えて30分間撹拌した。静置して水層を除き、pH4以上になるまで水洗を繰り返した。0℃冷却後、析出した固体を濾過・乾燥することにより化合物(B)を8.5g得た。収率は93%であった。
(実施例2)
Recueil des Travaux Chimiques des Pays−Bas,1996,115,321−328に記載の方法により得られたcis/trans=8/2の化合物(A)10g、メチルシクロヘキサン80g、水酸化カリウム2.5g及び55%水酸化n−テトラブチルアンモニウム水溶液1.4gを混合し、65℃で8時間撹拌した。25℃に冷却後、静置して油層を除き、メシチレン50gと20%硫酸10.7gを加えて30分間撹拌した。静置して水層を除き、pH4以上になるまで水洗を繰り返した。モレキュラーシーブス3Aを用いて脱水後、メシチレン50gを追加してから水酸化カリウム5.0gを加えた。徐々に加熱しながら軽沸成分を取り除き、160℃まで加熱して8時間撹拌した。この時、反応マスの性状は粘ちょうな固形物が沈殿した状態であった。60℃に冷却後、水30gと20%硫酸21.5gを加えて30分間撹拌した。静置して水層を除き、pH4以上になるまで水洗を繰り返した。0℃冷却後、析出した固体を濾過・乾燥することにより化合物(B)を8.5g得た。収率は93%であった。
(比較例1)
Recueil des Travaux Chimiques des Pays−Bas,1996,115,321−328に記載の方法では、目的物のトランス−シクロヘキサンカルボン酸を収率60%にて合成している。以上のことから、本発明が高収率にてトランス−シクロヘキサンカルボン酸を得る優れた方法であることが分かる。

Claims (6)

  1. 式(1−1)であらわされる4−置換−シクロヘキサンカルボン酸化合物のシス−トランス混合物、塩基及び疎水性有機溶媒を含む混合物を加熱する工程(1)を含み、
    前記塩基が、アルコキサイド化合物である、
    式(1−A)であらわされるトランス−4−置換−シクロヘキサンカルボン酸の製造方法。
    Figure 0006720512
    [式(1−1)、および式(1−A)中、R1は水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基を表す。
    J1はハロゲン原子、水酸基、またはアミノ基を表す。
    nは1〜20の整数を表す。]
  2. 塩基が、式(1−1)であらわされる化合物に対して、1.1モル当量以上である請求項に記載の製造方法。
  3. J1が水酸基である請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 140℃〜180℃で加熱する請求項1〜のいずれかに記載の製造方法。
  5. 疎水性有機溶媒の沸点以下で加熱する請求項1〜のいずれかに記載の製造方法。
  6. 0.8〜1.2気圧で加熱する請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
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