JP6720480B2 - ポリマー、感光性樹脂組成物、樹脂膜および電子装置 - Google Patents

ポリマー、感光性樹脂組成物、樹脂膜および電子装置 Download PDF

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Description

本発明は、ポリマー、感光性樹脂組成物、樹脂膜および電子装置に関する。
ディスプレイの高輝度化・低消費電力化を目的として、透明電極であるITOとTFT素子の間に透明有機絶縁膜を設けることで、高開口率化を図る手法が用いられている。電子装置を構成する絶縁膜としては、ITOとTFT素子を導通させる目的でスルーホールを形成する必要があり、パターニングが可能な感光性樹脂組成物を露光して得られる樹脂膜が利用されることがある。このような感光性樹脂組成物に関する技術としては、たとえば特許文献1に記載のものが挙げられる。特許文献1には、不飽和カルボン酸の重合単位および特定の化合物の重合単位を含む共重合体、1,2−キノンジアジド化合物、ならびに潜在性酸発生剤、を含有する感放射線性樹脂組成物が記載されている。
特開平9−230596号公報
このような感光性樹脂組成物には、高解像性や可視光における高い透明性に加えて、高度なパターニング寸法精度と薬液耐性も求められている。
ここで、パターン寸法のずれを引き起こす要因の一つとしては、たとえば感光性樹脂組成物における耐熱性の不足が想定される。感光性樹脂組成物により形成したパターン膜を高温処理し永久膜とする際、耐熱性が不十分であると硬化反応が進行する前にパターンがフローしてしまい、ホール径やテーパー角の寸法精度に影響を及ぼすと考えられる。
一方で、たとえば感光性樹脂組成物の硬化度を向上させることにより、プロセス溶剤やレジスト剥離液等の薬液との接触に対する薬液耐性を向上できるものと考えられる。
しかし、本発明者らの検討によれば、耐熱性を向上させるために感光性樹脂組成物を構成するポリマーの構造中にノルボルネン等の脂環式構造を導入すると、得られる感光性樹脂組成物の耐熱性は向上するものの、今度は硬化度が低下し、薬液耐性が劣化してしまうことが明らかになった。
すなわち、本発明者らの検討によれば、従来の感光性樹脂組成物において、耐熱性および硬化度との間にはトレードオフの関係があり、これらの特性をバランス良く向上させることは困難であることが明らかになった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、高い透明性を有しながら、高度なパターニング寸法精度と薬液耐性のバランスにも優れた樹脂膜を実現できるポリマー、並びにそれを用いた感光性樹脂組成物、樹脂膜および電子装置を提供するものである。
本発明によれば、
少なくとも以下の式(1)により示されるモノマー(A)と、分子内に(メタ)アクリル基とグリシジル基またはオキセタン基とを含有するモノマー(B)と、をラジカル重合して得られるポリマーであって、
前記式(1)により示される前記モノマー(A)が、
前記式(1)中のR 、R 、R およびR のうちの少なくとも一つがカルボキシル基を含有する有機基であり、他が水素であるモノマー(A1)と、
前記式(1)中のR 、R 、R およびR のうちの少なくとも一つがオキセタン基を含有する有機基であり、他が水素であるモノマー(A2)と、を含む、ポリマーが提供される。
Figure 0006720480

(式(1)中、nは0、1または2であり、R、R、RおよびRはそれぞれ独立して水素または炭素数1〜10の有機基である)
また、本発明によれば、
少なくとも以下の式(1)により示されるモノマー(A)と、分子内に(メタ)アクリル基とグリシジル基またはオキセタン基とを含有するモノマー(B)と、以下の式(2)により示されるモノマー(C)と、をラジカル重合して得られるポリマーであって、
前記式(1)により示される前記モノマー(A)が、前記式(1)中のR 、R 、R およびR のうちの少なくとも一つがカルボキシル基、エポキシ環、またはオキセタン環を有する有機基であり、他が水素であるモノマーを含み、
前記式(2)により示される前記モノマー(C)が、
前記式(2)中のRが炭素数3〜8のシクロアルキル基であるモノマー(C1)と、
前記式(2)中のRが水素であるモノマー(C2)をさらに含む、ポリマーが提供される。
Figure 0006720480

(式(1)中、nは0、1または2であり、R、R、RおよびRはそれぞれ独立して水素または炭素数1〜10の有機基である)
Figure 0006720480

(式(2)中、Rは、水素または炭素数1〜12の有機基である)
また、本発明によれば、少なくとも以下の式(1)により示されるモノマー(A)と、分子内に(メタ)アクリル基とグリシジル基またはオキセタン基とを含有するモノマー(B)と、をラジカル重合して得られるポリマーを含む感光性樹脂組成物であって、
Figure 0006720480
(式(1)中、nは0、1または2であり、R 、R 、R およびR はそれぞれ独立して水素または炭素数1〜10の有機基である)
以下の条件により測定される膨潤率が10%未満である感光性樹脂組成物が提供される。
<条件>
前記感光性樹脂組成物を90℃、200秒の条件でプリベークして得られる樹脂膜に対し、23℃の0.5質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液で60秒間現像処理を行った後、純水でリンスする。次いで、前記樹脂膜に対し、g+h+i線を300mJ/cm で全面露光を行った後、220℃、45分間で加熱処理を行う。次いで、前記樹脂膜を70℃のモノエタノールアミンとジメチルスルホキシド(=7:3)の混合液中に2分間浸漬する。このとき、前記樹脂膜の、前記加熱処理後における膜厚を第1膜厚とし、前記混合液への浸漬後における膜厚を第2膜厚として、
[(第2膜厚−第1膜厚)/(第1膜厚)]×100(%)を膨潤率とする。
また、本発明によれば、
少なくとも以下の式(1)により示されるモノマー(A)と、分子内に(メタ)アクリル基とグリシジル基またはオキセタン基とを含有するモノマー(B)と、をラジカル重合して得られるポリマーを含む感光性樹脂組成物であって、
Figure 0006720480
(式(1)中、nは0、1または2であり、R 、R 、R およびR はそれぞれ独立して水素または炭素数1〜10の有機基である)
以下の条件により測定されるリカバー率が97%以上103%以下である感光性樹脂組成物が提供される。
<条件>
前記感光性樹脂組成物を90℃、200秒の条件でプリベークして得られる樹脂膜に対し、23℃の0.5質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液で60秒間現像処理を行った後、純水でリンスする。次いで、前記樹脂膜に対し、g+h+i線を300mJ/cm で全面露光を行った後、220℃、45分間で第1加熱処理を行う。次いで、前記樹脂膜を70℃のモノエタノールアミンとジメチルスルホキシド(=7:3)の混合液中に2分間浸漬する。次いで、前記樹脂膜に対し220℃、15分間で第2加熱処理を行う。このとき、前記樹脂膜の、前記第1加熱処理後における膜厚を第1膜厚とし、前記第2加熱処理後における膜厚を第3膜厚として、
[(第3膜厚)/(第1膜厚)]×100(%)をリカバー率とする。
また、本発明によれば、
上述の感光性樹脂組成物を硬化させて得られる樹脂膜が提供される。
また、本発明によれば、
上述の樹脂膜を備える電子装置が提供される。
本発明によれば、高い透明性を有しながら、高度なパターニング寸法精度と薬液耐性のバランスにも優れた樹脂膜を実現できるポリマー、並びにそれを用いた感光性樹脂組成物、樹脂膜および電子装置を提供することができる。
電子装置の一例を示す断面図である。
以下、実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。また、文中の数字の間にある「〜」は特に断りがなければ、以上から以下を表す。
本実施形態に係るポリマー(第1ポリマー)は、少なくとも以下の式(1)により示されるモノマー(A)と、分子内に(メタ)アクリル基とグリシジル基またはオキセタン基とを含有するモノマー(B)と、をラジカル重合して得られる。
Figure 0006720480
(式(1)中、nは0、1または2であり、R、R、RおよびRはそれぞれ独立して水素または炭素数1〜10の有機基である)
感光性樹脂組成物を用いて形成される永久膜のパターニング性能を評価する指標の一つとして、たとえば永久膜をパターニングするためのリソグラフィ工程における寸法精度が挙げられる。しかしながら、リソグラフィ工程においては、プロセス条件や環境における僅かな変化に起因して、パターン寸法にずれが生じることが懸念される。このようなずれは、近年のパターンの微細化に伴って、とくに顕著となり得る。このため、より高度なパターニングの寸法精度を安定的に得られる感光性樹脂組成物を実現可能な、新たなポリマーの開発が求められていた。
ここで、パターン寸法のずれを引き起こす要因の一つとしては、たとえば感光性樹脂組成物における耐熱性の不足が想定される。感光性樹脂組成物により形成したパターン膜を高温処理し永久膜とする際、耐熱性が不十分であると硬化反応が進行する前にパターンがフローしてしまい、ホール径やテーパー角の寸法精度に影響を及ぼすと考えられる。
一方で、たとえば感光性樹脂組成物の硬化度を向上させることにより、プロセス溶剤やレジスト剥離液等の薬液との接触に対する薬液耐性を向上できるものと考えられる。
しかし、本発明者らの検討によれば、耐熱性を向上させるために感光性樹脂組成物を構成するポリマーの構造中にノルボルネン等の脂環式構造を導入すると、得られる感光性樹脂組成物の耐熱性は向上するものの、今度は硬化度が低下し、薬液耐性が劣化してしまうことが明らかになった。
すなわち、本発明者らの検討によれば、従来の感光性樹脂組成物において、耐熱性および硬化度との間にはトレードオフの関係があり、これらの特性をバランス良く向上させることは困難であることが明らかになった。
本発明者は上記事情に鑑み、新たなポリマーを鋭意検討した。その結果、本発明者は、少なくとも上記式(1)により示されるモノマー(A)と、分子内に(メタ)アクリル基とグリシジル基またはオキセタン基とを含有するモノマー(B)と、をラジカル重合して得られる第1ポリマーを新規に開発するに至った。本発明者はこのような第1ポリマーを用いることにより、感光性樹脂組成物の透明性、耐熱性、薬液耐性とのバランスが向上し、より高度かつ安定的なパターニングを実現できることを知見した。
なお、薬液耐性とは、永久膜の作製プロセスにおいて使用され得る種々の薬液に対する耐性を指す。
したがって、本実施形態によれば、高い透明性を有しながら、高度なパターニング寸法精度と薬液耐性のバランスに優れた樹脂膜を実現させることが可能な、ポリマーおよび感光性樹脂組成物を実現することが可能となる。
以下、第1ポリマー、感光性樹脂組成物、樹脂膜および電子装置について詳細に説明する。
<第1ポリマー>
まず、第1ポリマーについて説明する。
本実施形態に係る第1ポリマーは、前述したとおり、少なくとも以下の式(1)により示されるモノマー(A)と、分子内に(メタ)アクリル基とグリシジル基またはオキセタン基とを含有するモノマー(B)と、をラジカル重合して得られる。
Figure 0006720480
(式(1)中、nは0、1または2であり、R、R、RおよびRはそれぞれ独立して水素または炭素数1〜10の有機基である)
本実施形態において、第1ポリマー中におけるモノマー(A)由来の構造単位のモル比は、とくに限定されないが、第1ポリマー全体を100として20以上80以下であることが好ましく、30以上70以下であることがより好ましく、40以上60以下であることが特に好ましい。また、第1ポリマー中におけるモノマー(B)由来の構造単位のモル比は、とくに限定されないが、第1ポリマー全体を100として20以上80以下であることが好ましく、30以上70以下であることがより好ましく、40以上60以下であることが特に好ましい。
(モノマー(A))
本実施形態に係る第1ポリマーは、上記式(1)により示されるモノマー(A)由来の構造単位を含んでいる。これにより、プロセスマージンや薬液耐性、リワーク特性、透明性等のバランスをより効果的に向上させることができる。なお、プロセスマージンは、リソグラフィ工程における現像マージン等を含む、永久膜の作製プロセス全体におけるプロセスパラメータの変動に対する許容範囲を指す。
上記式(1)中、nは、0、1または2である。R、R、RおよびRは、それぞれ独立して水素または炭素数1〜10の有機基である。なお、第1ポリマーは上記式(1)により示されるモノマー(A)由来の構造単位を複数含む場合、上記式(1)により示されるモノマー(A)由来の各構造単位の構造は、それぞれ独立して決定し得る。
、R、RおよびRを構成する炭素数1〜10の有機基としては、たとえばアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキリデン基、アリール基、アラルキル基、アルカリル基、およびシクロアルキル基が挙げられる。また、当該有機基は、カルボキシル基、またはエポキシ環もしくはオキセタン環等のヘテロ環を有する有機基であってもよい。
アルキル基としては、たとえばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、およびデシル基が挙げられる。アルケニル基としては、たとえばアリル基、ペンテニル基、およびビニル基が挙げられる。アルキニル基としては、エチニル基が挙げられる。アルキリデン基としては、たとえばメチリデン基、およびエチリデン基が挙げられる。アリール基としては、たとえばフェニル基、およびナフチル基が挙げられる。アラルキル基としては、たとえばベンジル基、およびフェネチル基が挙げられる。アルカリル基としては、たとえばトリル基、キシリル基が挙げられる。シクロアルキル基としては、たとえばアダマンチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、およびシクロオクチル基が挙げられる。なお、R、R、RおよびRを構成する有機基は、一以上の水素原子が、フッ素、塩素、臭素もしくはヨウ素等のハロゲン原子によって置換されていてもよい。
感光性樹脂組成物の経時安定性を効果的に向上させる観点からは、R、R、RおよびRのうちの少なくとも一つがカルボキシル基、エポキシ環、またはオキセタン環を有する炭素数1〜10の有機基であることが好ましい。この場合、第1ポリマーは、カルボキシル基、エポキシ環、またはオキセタン環の少なくとも一つの有機基を含むこととなる。また、経時安定性や薬液耐性をさらに向上させる観点からは、R、R、RおよびRのうちのいずれか一つがカルボキシル基、エポキシ環、またはオキセタン環を有する有機基であり、他が水素であることがより好ましい。
また、透明性を向上させる観点からは、上記式(1)により示されるモノマー(A)として、R、R、RおよびRの少なくとも一つがカルボキシル基を含む有機基であるもの、R、R、RおよびRの少なくとも一つがエポキシ環を含む有機基であるもの、R、R、RおよびRの少なくとも一つがオキセタン環を含む有機基であるもの、から選択される二種以上を含むことが好ましい。これにより、リワーク特性、経時安定性、耐溶剤性のバランスを向上させつつ、樹脂膜の透明性に寄与することができる。
さらに、経時安定性や薬液耐性をより一層向上させる観点からは、モノマー(A)が、上記式(1)中のR、R、RおよびRのうちの少なくとも一つがカルボキシル基を含有する有機基であり、他が水素であるモノマー(A1)と、上記式(1)中のR、R、RおよびRのうちの少なくとも一つがオキセタン基を含有する有機基であり、他が水素であるモノマー(A2)と、を含むことが特に好ましい。
本実施形態において、モノマー(A)中におけるモノマー(A1)由来の構造単位のモル比は、とくに限定されないが、モノマー(A)全体を100として60以上100以下であることが好ましく、70以上95以下であることがより好ましい。また、モノマー(A)中におけるモノマー(A2)由来の構造単位のモル比は、とくに限定されないが、モノマー(A)全体を100として0以上40以下であることが好ましく、5以上30以下であることがより好ましい。
、R、RおよびRを構成するカルボキシル基を有する炭素数1〜10の有機基としては、たとえば以下の式(5)により示される有機基が挙げられる。
Figure 0006720480
上記式(5)中、Zは単結合または炭素数1〜9の二価の有機基である。Zを構成する二価の有機基は、酸素、窒素およびケイ素のいずれか一種または二種以上を有していてもよい、直鎖状または分岐鎖状の二価の炭化水素基である。本実施形態においては、Zを、たとえば単結合または炭素数1〜9のアルキレン基とすることができる。なお、Zを構成する有機基のうちの一以上の水素原子が、フッ素、塩素、臭素もしくはヨウ素等のハロゲン原子によって置換されていてもよい。上記式(5)により示される有機基としては、以下の式(6)により示すものが一例として挙げられる。
Figure 0006720480
、R、RおよびRを構成するエポキシ環を有する炭素数1〜10の有機基としては、たとえば以下の式(3)により示される有機基、および以下の式(7)により示される有機基が挙げられる。
Figure 0006720480
式(3)中、Yは、炭素数4〜8の二価の有機基である。このような有機基を有する式(1)により示されるモノマー(A)由来の構造単位を含むことにより、第1ポリマーを含む感光性樹脂組成物を用いて形成される樹脂膜の耐クラック性をより効果的に向上させることが可能となる。Yを構成する二価の有機基は、酸素、窒素およびケイ素のいずれか一種または二種以上を有していてもよい直鎖状または分岐鎖状の二価の炭化水素基である。本実施形態においては、Yを、たとえば炭素数4〜8の直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基とすることができる。耐クラック性を向上させる観点からは、Yとして直鎖状のアルキレン基を採用することがより好ましい。Yを構成する有機基のうちの一以上の水素原子は、フッ素、塩素、臭素もしくはヨウ素等のハロゲン原子によって置換されていてもよい。上記式(3)により示される有機基としては、以下の式(3a)により示すものが一例として挙げられる。
Figure 0006720480
Figure 0006720480
上記式(7)中、Yは単結合または炭素数1または2の二価の有機基である。Yを構成する二価の有機基は、酸素、窒素およびケイ素のいずれか一種または二種以上を有していてもよい、二価の炭化水素基である。本実施形態においては、Yを、たとえば炭素数1または2のアルキレン基とすることができる。Yを構成する有機基のうちの一以上の水素原子は、フッ素、塩素、臭素もしくはヨウ素等のハロゲン原子によって置換されていてもよい。上記式(7)により示される有機基としては、以下の式(7a)により示すものが一例として挙げられる。
Figure 0006720480
、R、RおよびRを構成するオキセタン環を有する炭素数1〜10の有機基としては、たとえば以下の式(8)により示される有機基が挙げられる。
Figure 0006720480
式(8)中、Xは単結合または炭素数1〜7の二価の有機基であり、Xは水素または炭素数1〜7のアルキル基である。Xを構成する二価の有機基は、酸素、窒素およびケイ素のいずれか一種または二種以上を有していてもよい、直鎖状または分岐鎖状の二価の炭化水素基である。この中でも、アミノ基(−NR−)、アミド結合(−NHC(=O)−)、エステル結合(−C(=O)−O−)、カルボニル基(−C(=O)−)またはエーテル結合(−O−)等の連結基を主鎖中に一以上有するものがより好ましく、エステル結合、カルボニル基またはエーテル結合を連結基として主鎖中に一以上有するものがとくに好ましい。なお、Xを構成する有機基のうちの一以上の水素原子が、フッ素、塩素、臭素もしくはヨウ素等のハロゲン原子によって置換されていてもよい。また、Xを構成するアルキル基は、たとえばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、およびヘプチル基が挙げられる。なお、Xを構成するアルキル基に含まれる一以上の水素原子が、フッ素、塩素、臭素もしくはヨウ素等のハロゲン原子によって置換されていてもよい。上記式(8)により示される有機基としては、下記式(8a)に示されるものや、下記式(8b)により示されるものが例示として挙げられる。
Figure 0006720480
Figure 0006720480
、R、RおよびRを構成する炭素数1〜10の有機基であってカルボキシル基、エポキシ環およびオキセタン環のいずれも有しないものとしては、たとえばアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキリデン基、アリール基、アラルキル基、アルカリル基、シクロアルキル基、ならびにエポキシ基およびオキセタン基を除くヘテロ環基が挙げられる。アルキル基としては、たとえばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、およびデシル基が挙げられる。アルケニル基としては、たとえばアリル基、ペンテニル基、およびビニル基が挙げられる。アルキニル基としては、エチニル基が挙げられる。アルキリデン基としては、たとえばメチリデン基、およびエチリデン基が挙げられる。アリール基としては、たとえばフェニル基、およびナフチル基が挙げられる。アラルキル基としては、たとえばベンジル基、およびフェネチル基が挙げられる。アルカリル基としては、たとえばトリル基、キシリル基が挙げられる。シクロアルキル基としては、たとえばアダマンチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、およびシクロオクチル基が挙げられる。なお、これらのアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキリデン基、アリール基、アラルキル基、アルカリル基、シクロアルキル基、およびヘテロ環基は、一以上の水素原子が、フッ素、塩素、臭素もしくはヨウ素等のハロゲン原子によって置換されていてもよい。
(モノマー(B))
本実施形態に係る第1ポリマーは、分子内に(メタ)アクリル基とグリシジル基またはオキセタン基とを含有するモノマー(B)由来の構造単位を含んでいる。これにより、プロセスマージンや薬液耐性、リワーク特性、透明性等のバランスをより効果的に向上させることができる。
モノマー(B)としては、たとえば、メタクリル酸グリシジル、アクリル酸グリシジル、(3−エチルオキセタン−3−イル)メチルメタクリレート、および(3−エチルオキセタン−3−イル)メチルアクリレート等から選択される一種または二種以上を挙げることができる。
(モノマー(C))
第1ポリマーは、たとえば、以下の式(2)により示されるモノマー(C)由来の構造単位をさらに含むことができる。すなわち、第1ポリマーは、少なくとも上記モノマー(A)と、上記モノマー(B)と、以下の式(2)により示されるモノマー(C)と、をラジカル重合して得てもよい。
これにより、耐熱性、透明性、低誘電率、低複屈折、薬液耐性およびはっ水性等の永久膜としての樹脂膜に求められる諸特性のバランスを向上させることができる。一方で、第1ポリマーは、モノマー(C)由来の構造単位を含まなくともよい。
Figure 0006720480
上記式(2)中、Rは、水素または炭素数1〜12の有機基である。Rを構成する炭素数1〜12の有機基としては、たとえばアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキリデン基、アリール基、アラルキル基、アルカリル基、もしくはシクロアルキル基等の炭素数1〜12の炭化水素基が挙げられる。アルキル基としては、たとえばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、およびデシル基が挙げられる。アルケニル基としては、たとえばアリル基、ペンテニル基、およびビニル基が挙げられる。アルキニル基としては、エチニル基が挙げられる。アルキリデン基としては、たとえばメチリデン基、およびエチリデン基が挙げられる。アリール基としては、たとえばフェニル基、およびナフチル基が挙げられる。アラルキル基としては、たとえばベンジル基、およびフェネチル基が挙げられる。アルカリル基としては、たとえばトリル基、キシリル基が挙げられる。シクロアルキル基としては、たとえばアダマンチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、およびシクロオクチル基が挙げられる。なお、Rに含まれる一以上の水素原子が、フッ素、塩素、臭素もしくはヨウ素等のハロゲン原子によって置換されていてもよい。
なお、本実施形態において、モノマー(C)由来の構造単位をさらに含む場合、第1ポリマー中におけるモノマー(A)由来の構造単位のモル比は、とくに限定されないが、第1ポリマー全体を100として5以上50以下であることが好ましく、10以上45以下であることがより好ましく、20以上40以下であることが特に好ましい。また、第1ポリマー中におけるモノマー(B)由来の構造単位のモル比は、とくに限定されないが、第1ポリマー全体を100として10以上80以下であることが好ましく、20以上70以下であることがより好ましく、30以上60以下であることが特に好ましい。また、第1ポリマー中におけるモノマー(C)由来の構造単位のモル比は、とくに限定されないが、第1ポリマー全体を100として5以上50以下であることが好ましく、10以上45以下であることが好ましく、20以上40以下であることが特に好ましい。
上記式(2)により示されるモノマー(C)は、上記式(2)中のRが炭素数3〜8のシクロアルキル基であるモノマー(C1)を含むことが好ましく、上記モノマー(C1)と上記式(2)中のRが水素であるモノマー(C2)をともに含むことがより好ましい。これにより、プロセスマージンと薬液耐性のバランスをより一層良好なものとしつつ、現像性や透明性、耐久性等の向上を図ることができる。
なお、本実施形態において、モノマー(C)中におけるモノマー(C1)由来の構造単位のモル比は、とくに限定されないが、モノマー(C)全体を100として20以上80以下であることが好ましく、30以上70以下であることがより好ましく、40以上60以下であることが特に好ましい。また、モノマー(C)中におけるモノマー(C2)由来の構造単位のモル比は、とくに限定されないが、モノマー(C)全体を100として20以上80以下であることが好ましく、30以上70以下であることがより好ましく、40以上60以下であることが特に好ましい。
なお、第1ポリマーは、本発明の効果を損なわない範囲において、上記モノマー(A)由来の構造単位と、上記モノマー(B)由来の構造単位と、モノマー(C)由来の構造単位以外の他の構造単位を含んでいてもよい。
(第1ポリマーの製造方法)
本発明者の検討によれば、モノマー(A)とモノマー(B)とは反応速度が大きく異なるため、モノマー(A)およびモノマー(B)との混合物を重合開始剤の存在下で加熱するだけでは、モノマー(A)およびモノマー(B)をラジカル重合することができないことが明らかになった。
そこで、本発明者は上記事情に鑑み、モノマー(A)およびモノマー(B)とのラジカル重合の手法について鋭意検討した。その結果、本実施形態に係る第1ポリマーを合成するためには、モノマー(A)および重合開始剤を含む混合溶液にモノマー(B)を連続的または断続的に添加しながら加熱することが重要であることを見出した。これによりモノマー(A)およびモノマー(B)をラジカル重合させることが可能となり、本実施形態に係る第1ポリマーを得ることができる。
以下、本実施形態に係る第1ポリマーの製造方法の一例を示す。ただし、本実施形態に係る第1ポリマーの製造方法は、以下の例に限定されない。
第1ポリマーは、たとえば次のようにして合成することができる。
まず、モノマー(A)と、モノマー(B)と、を用意する。また、必要に応じて、モノマー(C)を用意する。
次いで、反応容器内に、モノマー(A)、必要に応じてモノマー(C)を計量する。さらに、重合開始剤を溶解させた溶媒を反応容器内に加え、各モノマーを溶媒に撹拌・溶解させる。次いで、反応容器を密閉し、所定時間加熱することによりラジカル重合を行う。このとき、モノマー(B)と溶媒の混合液を反応容器内に連続的または断続的に添加する。すなわち、モノマー(B)を反応容器内に逐添加する。
ここで、加熱温度は、たとえば50℃〜90℃とすることができる。また、加熱時間は、たとえば1時間〜20時間とすることができる。なお、窒素バブリングにより溶媒中の溶存酸素を除去したうえで、ラジカル重合を行うことがより好ましい。
そして、モノマー(B)の添加が終了した後、さらに所定時間加熱させ、ラジカル重合をさらに進めてもよい。このとき、加熱温度は、たとえば50℃〜90℃とすることができる。また、加熱時間は、たとえば1時間〜10時間とすることができる。
また、必要に応じて分子量調整剤や連鎖移動剤を使用することができる。連鎖移動剤としては、たとえば、ドデシルメルカプタン、メルカプトエタノール、4,4−ビス(トリフルオロメチル)−4−ヒドロキシ−1−メルカプトブタン等のチオール化合物を挙げることができる。これらの連鎖移動剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
溶液重合において用いられる溶媒としては、たとえばメチルエチルケトン(MEK)、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、トルエンのうち一種または二種以上を使用することができる。また、重合開始剤としては、アゾ化合物および有機過酸化物のうちの一種または二種以上を使用できる。アゾ化合物としては、たとえばアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、ジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、1,1'−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)(ABCN)、2,2−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)が挙げられる。有機過酸化物としては、たとえば過酸化水素、ジターシャリブチルパーオキサイド(DTBP)、過酸化ベンゾイル(ベンゾイルパーオキサイド(BPO))、およびメチルエチルケトンパーオキサイド(MEKP)が挙げられる。
このようにして得られた共重合体1を含む反応液を、たとえば、ヘプタンやヘキサン、メタノール中に添加してポリマーを析出させる。次いで、ポリマーを濾取し、ヘプタンやヘキサン、メタノール等により洗浄した後、これを乾燥させる。本実施形態においては、たとえばこのようにして第1ポリマーを合成することができる。
第1ポリマーの重量平均分子量Mwは、好ましくは2,000以上100,000以下であり、より好ましくは5,000以上80,000以下である。
第1ポリマーの数平均分子量Mnは、好ましくは1,500以上30,000以下であり、より好ましくは2,000以上20,000以下である。
第1ポリマーの分散度(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)は、好ましくは1.2以上10以下であり、より好ましくは1.5以上7.0以下である。
これにより、プロセスマージンや薬液耐性、リワーク特性、透明性等のバランスをより効果的に向上させることができる。
得られた第1ポリマーの重量平均分子量(Mw)、および数平均分子量(Mn)は、GPC測定により得られる標準ポリスチレン(PS)の検量線から求めることができ、ポリスチレン換算値を用いることができる。測定条件は、たとえば、以下の通りである。
東ソー(株)社製ゲルパーミエーションクロマトグラフィー装置HLC−8320GPC
カラム:東ソー(株)社製TSK−GEL Supermultipore HZ−M
検出器:液体クロマトグラム用RI検出器
測定温度:40℃
溶媒:THF
試料濃度:2.0mg/ミリリットル
<感光性樹脂組成物>
感光性樹脂組成物は、たとえば、永久膜を形成するために用いられる。
上記永久膜は、感光性樹脂組成物を硬化させることにより得られる樹脂膜により構成される。本実施形態においては、たとえば、感光性樹脂組成物により構成される塗膜を露光および現像により所望の形状にパターニングした後、当該塗膜を熱処理等によって硬化させることにより永久膜が形成される。
感光性樹脂組成物を用いて形成される永久膜としては、たとえば、層間膜、表面保護膜、またはダム材が挙げられる。また、当該永久膜は、たとえば光学レンズ等の光学材料としても用いることができる。なお、永久膜の用途は、これらに限定されるものではない。
また、感光性樹脂組成物の永久膜以外の用途としては、エッチングレジスト等のフォトレジスト、MEMS等の微細加工用途等が挙げられる。
層間膜は、多層構造中に設けられる絶縁膜を指し、その種類はとくに限定されない。層間膜としては、たとえば半導体素子の多層配線構造を構成する層間絶縁膜、回路基板を構成するビルドアップ層もしくはコア層等の半導体装置用途において用いられるものが挙げられる。また、層間膜としては、たとえば表示装置における薄膜トランジスタ(TFT(Thin Film Transistor))を覆う平坦化膜、液晶配向膜、MVA(Multi Domain Vertical Alignment)型液晶表示装置のカラーフィルタ基板上に設けられる突起、もしくは有機EL素子の陰極を形成するための隔壁等の表示装置用途において用いられるものも挙げられる。
表面保護膜は、電子部品や電子装置の表面に形成され、当該表面を保護するための絶縁膜を指し、その種類はとくに限定されない。このような表面保護膜としては、たとえば半導体素子上に設けられるパッシベーション膜、バンプ保護膜もしくはバッファーコート層、またはフレキシブル基板上に設けられるカバーコートが挙げられる。また、ダム材は、基板上に光学素子等を配置するための中空部分を形成するために用いられるスペーサである。
感光性樹脂組成物は、第1ポリマーを含む。
第1ポリマーとしては、上記において例示したものを使用することができる。本実施形態に係る感光性樹脂組成物は、上記において例示した第1ポリマーのうちの一種または二種以上を含むことが可能である。本実施形態において、感光性樹脂組成物中における第1ポリマーの含有量は、感光性樹脂組成物の固形分全体に対して20質量%以上であることが好ましく、30質量%以上であることがより好ましい。これにより、感光性樹脂組成物の硬化性や機械特性をより効果的に向上させることができる。また、プロセスマージンと薬液耐性のバランス向上に寄与することもできる。一方で、感光性樹脂組成物中における第1ポリマーの含有量は、感光性樹脂組成物の固形分全体に対して90質量%以下であることが好ましく、80質量%以下であることがよりに好ましい。これにより、リソグラフィにおける解像性の向上を図ることができる。なお、本明細書において、感光性樹脂組成物の固形分とは、感光性樹脂組成物中に含まれる、溶媒を除く成分を指す。
感光性樹脂組成物は、たとえば感光剤を含むことができる。
感光剤としては、たとえばジアゾキノン化合物を有することができる。感光剤として用いられるジアゾキノン化合物は、たとえば以下に例示するものを含む。
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(n2は、1以上5以下の整数である)
以上の各化合物において、Qは、以下に示す構造(q1)、構造(q2)および構造(q3)のうちのいずれか、または水素原子である。ただし、各化合物に含まれるQのうちの少なくとも一つは、構造(q1)、構造(q2)および構造(q3)うちのいずれかである。感光性樹脂組成物の透明性および誘電率の観点からは、Qが構造(q1)あるいは構造(q2)であるo−ナフトキノンジアジドスルホン酸誘導体がより好ましい。
Figure 0006720480
本実施形態において、感光性樹脂組成物中における感光剤の含有量は、感光性樹脂組成物の固形分全体に対して1質量%以上であることが好ましく、5質量%以上であることがより好ましい。一方で、感光性樹脂組成物中における感光剤の含有量は、感光性樹脂組成物の固形分全体に対して40質量%以下であることが好ましく、30質量%以下であることがより好ましい。感光剤の含有量をこのような範囲に調整することにより、感光性樹脂組成物における、反応性と、経時安定性と、のバランスをより効果的に向上させることが可能となる。
感光性樹脂組成物は、架橋剤を含んでいてもよい。これにより、感光性樹脂組成物の硬化性を向上させ、硬化膜の機械特性の向上に寄与することができる。架橋剤は、たとえば反応性基としてヘテロ環を有する化合物を含むことが好ましく、なかでも、グリシジル基またはオキセタニル基を有する化合物を含むことが好ましい。これらのうち、カルボキシル基や水酸基等の活性水素を持つ官能基との反応性の観点からは、グリシジル基を有する化合物を含むことがより好ましい。
架橋剤として用いられるグリシジル基を有する化合物としては、エポキシ化合物があげられる。エポキシ化合物としては、たとえばn−ブチルグリシジルエーテル、2−エトキシヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ビスフェノールA(又はF)のグリシジルエーテル、等のグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、o−フタル酸ジグリシジルエステル等のグリシジルエステル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシシクロヘキサン)カルボキシレート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサン)カルボキシレート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、ジシクロペンタンジエンオキサイド、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテルや、(株)ダイセル製のセロキサイド2021、セロキサイド2081、セロキサイド2083、セロキサイド2085、セロキサイド8000、エポリードGT401等の脂環式エポキシ、2,2'−(((((1−(4−(2−(4−(オキシラン−2−イルメトキシ)フェニル)プロパン−2−イル)フェニル)エタン−1,1−ジイル)ビス(4,1−フェニレン))ビス(オキシ))ビス(メチレン))ビス(オキシラン)(たとえば、Techmore VG3101L((株)プリンテック製))、エポライト100MF(共栄社化学工業(株)製)、エピオールTMP(日油(株)製)等の脂肪族ポリグリシジルエーテル、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチル−1,5−ビス(3−(オキシラン−2−イル・メトキシ)プロピル)トリ・シロキサン(たとえば、DMS−E09(ゲレスト社製))等を用いることができる。
また、たとえばLX−01(ダイソー(株)製)、jER1001、同1002、同1003、同1004、同1007、同1009、同1010、同828(商品名;三菱化学(株)製)等のビスフェノールA型エポキシ樹脂、jER807(商品名;三菱化学(株)製)等のビスフェノールF型エポキシ樹脂、jER152、同154(商品名;三菱化学(株)製)、EPPN201、同202(商品名;日本化薬(株)製)等のフェノールノボラック型エポキシ樹脂、EOCN102、同103S、同104S、1020、1025、1027(商品名;日本化薬(株)製)、jER157S70(商品名;三菱化学(株)製)等のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、アラルダイトCY179、同184(商品名;ハンツマンアドバンスドマテリアル製)、ERL−4206、4221、4234、4299(商品名;ダウケミカル社製)、エピクロン200、同400(商品名;DIC(株)製)、jER871、同872(商品名;三菱化学(株)製)等の環状脂肪族エポキシ樹脂、Poly[(2−oxiranyl)−1,2−cyclohexanediol]2−ethyl−2−(hydroxymethyl)−1,3−propanediol ether (3:1)等の多官能脂環式エポキシ樹脂、EHPE−3150((株)ダイセル製)を使用することもできる。
なお、本実施形態における感光性樹脂組成物は、上記において例示したエポキシ化合物を一種または二種以上含むことが可能である。
架橋剤として用いられるオキセタニル基を有する化合物としては、たとえば1,4−ビス{[(3−エチルー3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン、ビス[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル、4,4'−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]ビフェニル、4,4'−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ビフェニル、エチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)ジフェノエート、トリメチロールプロパントリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタエリスリトールテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ポリ[[3−[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]プロピル]シラセスキオキサン]誘導体、オキセタニルシリケート、フェノールノボラック型オキセタン、1,3−ビス[(3−エチルオキセタンー3−イル)メトキシ]ベンゼン等が挙げられるが、これらに限定されない。これらは単独でも複数組み合わせて用いてもよい。
本実施形態において、感光性樹脂組成物中における架橋剤の含有量は、感光性樹脂組成物の固形分全体に対して1質量%以上であることが好ましく、5質量%以上であることがより好ましい。一方で、感光性樹脂組成物中における架橋剤の含有量は、感光性樹脂組成物の固形分全体に対して50質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましい。架橋剤の含有量をこのような範囲に調整することにより、感光性樹脂組成物における、反応性と、経時安定性と、のバランスをより効果的に向上させることが可能となる。また、プロセスマージンと薬液耐性のバランス向上に寄与することもできる。
感光性樹脂組成物は、酸発生剤を含んでいてもよい。これにより、第1ポリマーや架橋剤の架橋反応を促進して、感光性樹脂組成物の硬化性を向上させることができる。
酸発生剤としては、たとえば光により酸を発生する光酸発生剤または熱により酸を発生する熱酸発生剤を使用することができる。
光により酸を発生する光酸発生剤としては、たとえばトリフェニルスルフォニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリス(4−t−ブチルフェニル)スルホニウム−トリフルオロメタンスルホネート、ジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニル]スルホニウムトリフルオロトリスペンタフルオロエチルホスファート、ジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニル]スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート等のスルホニウム塩類、p−ニトロフェニルジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート等のジアゾニウム塩類、アンモニウム塩類、ホスホニウム塩類、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、(トリキュミル)ヨードニウム−テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等のヨードニウム塩類、キノンジアジド類、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン等のジアゾメタン類、1−フェニル−1−(4−メチルフェニル)スルホニルオキシ−1−ベンゾイルメタン、N−ヒドロキシナフタルイミド−トリフルオロメタンサルホネート等のスルホン酸エステル類、ジフェニルジスルホン等のジスルホン類、トリス(2,4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−4,6−ビス−(トリクロロメチル)−s−トリアジン等のトリアジン類等の化合物を有することができる。本実施形態における感光性樹脂組成物は、上記において例示した光酸発生剤を一種または二種以上含むことも可能である。
また、熱により酸を発生させる熱酸発生剤として、たとえばSI−45L、SI−60L、SI−80L、SI−100L、SI−110L、SI−150L(三新化学工業(株)製)等の芳香族スルホニウム塩を有することができる。本実施形態における感光性樹脂組成物は、上記において例示した熱酸発生剤を一種または二種以上含むことも可能である。また、本実施形態においては、上記において例示した光酸発生剤と、これらの熱酸発生剤を併用することも可能である。
感光性樹脂組成物中における酸発生剤の含有量は、感光性樹脂組成物の固形分全体に対して0.1質量%以上15質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上10質量%以下であることがより好ましい。これにより、感光性樹脂組成物の硬化性をより効果的に向上させることができる。また、プロセスマージンと薬液耐性のバランス向上に寄与することもできる。
感光性樹脂組成物は、密着助剤を含んでいてもよい。密着助剤は、とくに限定されないが、たとえばアミノシラン、エポキシシラン、アクリルシラン、メルカプトシラン、ビニルシラン、ウレイドシラン、またはスルフィドシラン等のシランカップリング剤を用いることができる。これらは、一種類を単独で用いてもよく、二種類以上を併用してもよい。これらの中でも、他の部材に対する密着性を効果的に向上させる観点からは、エポキシシランを用いることがより好ましい。
アミノシランとしては、たとえばビス(2―ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ―アミノプロピルトリエトキシシラン、γ―アミノプロピルトリメトキシシラン、γ―アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ―アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N―β(アミノエチル)γ―アミノプロピルトリメトキシシラン、N―β(アミノエチル)γ―アミノプロピルトリエトキシシラン、N―β(アミノエチル)γ―アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N―β(アミノエチル)γ―アミノプロピルメチルジエトキシシラン、またはN―フェニル−γ―アミノ−プロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。エポキシシランとしては、たとえばγ―グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ―グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、またはβ―(3,4―エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等が挙げられる。アクリルシランとしては、たとえばγ―(メタクリロキシプロピル)トリメトキシシラン、γ―(メタクリロキシプロピル)メチルジメトキシシラン、またはγ―(メタクリロキシプロピル)メチルジエトキシシラン等が挙げられる。メルカプトシランとしては、たとえば3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。ビニルシランとしては、たとえばビニルトリス(β―メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、またはビニルトリメトキシシラン等が挙げられる。ウレイドシランとしては、たとえば3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。スルフィドシランとしては、たとえばビス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)ジスルフィド、またはビス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)テトラスルフィド等が挙げられる。
感光性樹脂組成物中における密着助剤の含有量は、感光性樹脂組成物の固形分全体に対して0.1質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以上であることがより好ましい。一方で、感光性樹脂組成物中における密着助剤の含有量は、感光性樹脂組成物の固形分全体に対して20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましい。密着助剤の含有量をこのような範囲に調整することにより、感光性樹脂組成物を用いて形成される樹脂膜の他の部材に対する密着性を、より効果的に向上させることができる。
感光性樹脂組成物は、界面活性剤を含んでいてもよい。界面活性剤は、たとえばフッ素基(たとえば、フッ素化アルキル基)もしくはシラノール基を含む化合物、またはシロキサン結合を主骨格とする化合物を含むものである。本実施形態においては、界面活性剤(f)として、フッ素系界面活性剤またはシリコーン系界面活性剤を含むものを用いることがより好ましく、フッ素系界面活性剤を用いることがとくに好ましい。界面活性剤としては、たとえばDIC(株)製のメガファックF−554、F−556、およびF−557等が挙げられるが、これに限定されるものではない。
感光性樹脂組成物中における界面活性剤の含有量は、感光性樹脂組成物の固形分全体に対して0.1質量%以上であることが好ましく、0.2質量%以上であることがより好ましい。一方で、感光性樹脂組成物中における界面活性剤の含有量は、感光性樹脂組成物の固形分全体に対して3質量%以下であることが好ましく、2質量%以下であることがより好ましい。界面活性剤の含有量をこのような範囲に調整することにより、感光性樹脂組成物の平坦性を効果的に向上させることができる。また、回転塗布の際に、塗布膜上に放射線状のストリエーションが発生することを防止することが可能となる。
なお、感光性樹脂組成物中には、必要に応じて酸化防止剤、フィラー、増感剤等の添加剤を添加してもよい。酸化防止剤は、たとえばフェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤およびチオエーテル系酸化防止剤の群から選択される一種または二種以上を含むことができる。フィラーは、たとえばシリカ等の無機充填剤から選択される一種または二種以上を含むことができる。増感剤は、たとえばアントラセン類、キサントン類、アントラキノン類、フェナントレン類、クリセン類、ベンツピレン類、フルオラセン類、ルブレン類、ピレン類、インダンスリーン類およびチオキサンテン−9−オン類の群から選択される一種または二種以上を含むことができる。
感光性樹脂組成物は、溶媒を含んでいてもよい。この場合、感光性樹脂組成物は、ワニス状となる。溶媒は、たとえばプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、乳酸エチル、メチルイソブチルカルビノール(MIBC)、ガンマブチロラクトン(GBL)、N−メチルピロリドン(NMP)、メチルn−アミルケトン(MAK)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、およびベンジルアルコールのうちの一種または二種以上を含むことができる。なお、本実施形態において用いることのできる溶媒は、これらに限定されない。
本実施形態に係る感光性樹脂組成物は、たとえばポジ型とすることができる。これにより、感光性樹脂組成物を用いて形成される樹脂膜をリソグラフィによってパターニングする際に、微細なパターン形成をさらに容易とすることができる。また、樹脂膜の低誘電率化に寄与することも可能である。また、後述するネガ型の感光性樹脂組成物と比較して、リソグラフィを行う際にPEB(Post Exposure Bake)処理が不要となることから、工程数の削減を図ることもできる。
感光性樹脂組成物がポジ型である場合には、感光性樹脂組成物は、たとえば第1ポリマーと、感光剤と、を含む。また、ポジ型である感光性樹脂組成物は、第1ポリマーおよび感光剤とともに、酸発生剤を含んでいてもよい。これにより、感光性樹脂組成物の硬化性をより効果的に向上させることができる。なお、ポジ型の感光性樹脂組成物は、上記において例示した、第1ポリマー、感光剤、および酸発生剤以外の各成分をさらに含むことが可能である。
ポジ型である感光性樹脂組成物を用いて形成される樹脂膜に対するパターニングは、たとえば次のように行うことができる。まず、感光性樹脂組成物の塗布膜をプリベークして得られる樹脂膜に対し、露光処理を行う。次いで、露光された樹脂膜に対し現像液を用いて現像処理を行った後、純水によりリンスを行う。これにより、パターンが形成された樹脂膜が得られることとなる。
なお、感光性樹脂組成物を用いて永久膜を形成する場合には、たとえばパターニング後の樹脂膜に対してポストベーク処理を行うことができる。ポストベーク処理は、たとえば150℃以上300℃以下の条件で行われる。本実施形態に係る感光性樹脂組成物を用いて永久膜を作製することにより、たとえば230℃以上という高温でのポストベーク処理であっても優れた透明性を有する永久膜を実現することが可能である。これは、後述するネガ型感光性樹脂組成物についても同様である。
本実施形態に係る感光性樹脂組成物は、たとえばネガ型とすることができる。これにより、感光性樹脂組成物を用いて形成される樹脂膜の透明性や薬液耐性をより効果的に向上させることができる。感光性樹脂組成物がネガ型である場合、感光性樹脂組成物は、たとえば第1ポリマーと、光酸発生剤と、を含む。一方で、ネガ型である感光性樹脂組成物は、感光剤を含まない。なお、ネガ型の感光性樹脂組成物は、上記において例示した、第1ポリマー、光酸発生剤および感光剤以外の各成分をさらに含むことが可能である。
ネガ型の感光性樹脂組成物は、たとえば、紫外線等の活性光線の照射によりラジカルを発生する光ラジカル重合開始剤を含んでもよい。
光ラジカル重合開始剤としては、アルキルフェノン型の開始剤、オキシムエステル型の開始剤、アシルフォスフィンオキサイド型の重合開始剤等が挙げられる。
たとえば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モリフォリノプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム) ]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(0−アセチルオキシム)等が挙げられ、これらのうち、いずれか1種以上を使用することができる。
ネガ型の感光性樹脂組成物において、光ラジカル重合開始剤は、第1ポリマーを100質量部に対し、5〜20質量部であることが好ましく、さらには、8〜15質量部であることが好ましい。
ネガ型の感光性樹脂組成物は、ラジカル重合開始剤により、第1ポリマーと架橋する第一の架橋剤を含んでもよい。
第一の架橋剤は、2以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能アクリル化合物であることが好ましい。
なかでも、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の三官能(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等の四官能(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の六官能(メタ)アクリレートがあげられ、これらのうちいずれか1以上を使用することが好ましい。
このような多官能アクリル化合物を使用することで、ラジカル重合開始剤で発生するラジカルにより、多官能アクリル化合物と、第1ポリマーとを架橋することができるとともに、多官能アクリル化合物同士も架橋することができる。これにより、ネガ型の感光性樹脂組成物により、薬液耐性の高い膜を形成することができる。
ネガ型の感光性樹脂組成物において、第一の架橋剤は、第1ポリマーを100質量部に対し、50〜70質量部であることが好ましく、さらには、55〜65質量部であることが好ましい。
ネガ型の感光性樹脂組成物は、第一の架橋剤とは異なる第二の架橋剤を含んでいてもよい。この第二の架橋剤は熱により、第1ポリマーと架橋するものである。
この第二の架橋剤は、反応性基として、環状エーテル基を有する化合物が好ましく、なかでも、グリシジル基あるいはオキセタニル基を有する化合物が好ましい。このような第二の架橋剤を使用することで、ネガ型の感光性樹脂組成物で構成される膜の薬液耐性を向上させることができる。
グリシジル基を有する化合物としては、たとえば、前述した架橋剤として用いられるグリシジル基を有する化合物と同様のものを挙げることができる。
また、オキセタニル基を有する化合物としては、たとえば、前述した架橋剤として用いられるオキセタニル基を有する化合物と同様のものを挙げることができる。
ネガ型の感光性樹脂組成物において、第二の架橋剤は、第1ポリマーを100質量部に対し、10〜30質量部であることが好ましく、さらには、15〜25質量部であることが好ましい。
ネガ型である感光性樹脂組成物を用いて形成される樹脂膜に対するパターニングは、たとえば次のように行うことができる。まず、感光性樹脂組成物の塗布膜をプリベークして得られる樹脂膜に対し、露光処理を行う。次いで、必要に応じて露光された樹脂膜に対しPEB(Post Exposure Bake)処理を行う。PEBの条件は、とくに限定されないが、たとえば100〜150℃、120秒とすることができる。次いで、PEB処理が行われた樹脂膜に対し現像液を用いて現像処理を行った後、純水によりリンスを行う。これにより、パターンが形成された樹脂膜が得られることとなる。
以上のような感光性樹脂組成物は、以下に記載する物性を有することが好ましい。これらの物性は、感光性樹脂組成物に含まれる各成分の種類や含有量を適切に調整することにより実現することが可能である。
(1)透過率
感光性樹脂組成物を用いて形成される樹脂膜の、光の波長400nmにおける透過率は、たとえば80%以上であることが好ましく、85%以上であることがより好ましい。なお、透過率の上限値は、とくに限定されないが、たとえば99%以下とすることができる。
まず、感光性樹脂組成物をガラス基板上に回転塗布し、100℃、120秒間ホットプレートにてベークして樹脂膜を得る。次いで、上記樹脂膜に対し、23℃の0.5質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液で90秒間現像処理を行った後、純水でリンスする。次いで、上記樹脂膜に対して、300mJ/cmでg+h+i線によって全面露光した後、オーブン中で230℃、60分間加熱することによりポストベーク処理を行う。そして、この樹脂膜について光の波長400nmにおける透過率を、紫外−可視光分光光度計を用いて測定し、膜厚3μmに換算した数値を透過率とする。
(2)膨潤率、リカバー率
感光性樹脂組成物の膨潤率は、たとえば10%未満であることが好ましく、5%以下がより好ましい。なお、膨潤率の下限値は、とくに限定されないが、たとえば0.1%以上とすることができる。これにより、感光性樹脂組成物の、プロセスマージンと薬液耐性とのバランスの向上に寄与することができる。
また、感光性樹脂組成物のリカバー率は、たとえば97%以上103%以下であることが好ましく、98%以上102%以下であることがより好ましい。
リカバー率が97%未満の場合は感光性樹脂組成物の硬化膜が薬液により溶解されていることを示しており、十分な硬化度が得られていないことを意味する。また、リカバー率が103%超えの場合は硬化膜中の反応性基に薬液が反応し、透明性等の特性悪化が懸念される。この範囲を満足することにより、感光性樹脂組成物の薬液耐性をより効果的に向上させることが可能となる。また、感光性樹脂組成物を用いて得られるパターンの寸法精度をより高いものとすることができる。
感光性樹脂組成物において、膨潤率およびリカバー率の測定は、たとえば次のように行うことができる。
(膨潤率の測定)
感光性樹脂組成物を90℃、200秒の条件でプリベークして得られる樹脂膜に対し、23℃の0.5質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液で60秒間現像処理を行った後、純水でリンスする。次いで、上記樹脂膜に対し、g+h+i線を300mJ/cmで全面露光を行った後、220℃、45分間で加熱処理を行う。次いで、上記樹脂膜を70℃のモノエタノールアミンとジメチルスルホキシド(=7:3)の混合液中に2分間浸漬する。このとき、上記樹脂膜の、上記加熱処理後における膜厚を第1膜厚とし、上記混合液への浸漬後における膜厚を第2膜厚として、
[(第2膜厚−第1膜厚)/(第1膜厚)]×100(%)を膨潤率とする。
(リカバー率の測定)
感光性樹脂組成物を90℃、200秒の条件でプリベークして得られる樹脂膜に対し、23℃の0.5質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液で60秒間現像処理を行った後、純水でリンスする。次いで、上記樹脂膜に対し、g+h+i線を300mJ/cmで全面露光を行った後、220℃、45分間で第1加熱処理を行う。次いで、上記樹脂膜を70℃のモノエタノールアミンとジメチルスルホキシド(=7:3)の混合液中に2分間浸漬する。次いで、上記樹脂膜に対し220℃、15分間で第2加熱処理を行う。このとき、上記樹脂膜の、第1加熱処理後における膜厚を第1膜厚とし、第2加熱処理後における膜厚を第3膜厚として、
[(第3膜厚)/(第1膜厚)]×100(%)をリカバー率とする。
<電子装置>
次に、本実施形態に係る電子装置100について説明する。
電子装置100は、たとえば第1ポリマーを含む上述の感光性樹脂組成物により形成される永久膜である絶縁膜20を備える。本実施形態に係る電子装置100は、感光性樹脂組成物の樹脂膜により構成される絶縁膜を備えるものであればとくに限定されないが、たとえば絶縁膜20を平坦化膜やマイクロレンズとして有する表示装置や、絶縁膜20を層間絶縁膜として用いた多層配線構造を備える半導体装置等が挙げられる。
図1は、電子装置100の一例を示す断面図である。
図1においては、電子装置100が液晶表示装置であり、絶縁膜20が平坦化膜として用いられる場合が例示されている。図1に示す電子装置100は、たとえば基板10と、基板10上に設けられたトランジスタ30と、トランジスタ30を覆うように基板10上に設けられた絶縁膜20と、絶縁膜20上に設けられた配線40と、を備えている。
基板10は、たとえばガラス基板である。トランジスタ30は、たとえば液晶表示装置のスイッチング素子を構成する薄膜トランジスタである。基板10上には、たとえば複数のトランジスタ30がアレイ状に配列されている。図1に示すトランジスタ30は、たとえばゲート電極31と、ソース電極32と、ドレイン電極33と、ゲート絶縁膜34と、半導体層35と、により構成される。ゲート電極31は、たとえば基板10上に設けられている。ゲート絶縁膜34は、ゲート電極31を覆うように基板10上に設けられる。半導体層35は、ゲート絶縁膜34上に設けられている。また、半導体層35は、たとえばシリコン層である。ソース電極32は、一部が半導体層35と接触するよう基板10上に設けられる。ドレイン電極33は、ソース電極32と離間し、かつ一部が半導体層35と接触するよう基板10上に設けられる。
絶縁膜20は、トランジスタ30等に起因する段差をなくし、基板10上に平坦な表面を形成するための平坦化膜として機能する。また、絶縁膜20は、上述の感光性樹脂組成物の硬化物により構成される。絶縁膜20には、ドレイン電極33に接続するよう絶縁膜20を貫通する開口22が設けられている。
絶縁膜20上および開口22内には、ドレイン電極33と接続する配線40が形成されている。配線40は、液晶とともに画素を構成する画素電極として機能する。
また、絶縁膜20上には、配線40を覆うように配向膜90が設けられている。
基板10のうちトランジスタ30が設けられている一面の上方には、基板10と対向するよう対向基板12が配置される。対向基板12のうち基板10と対向する一面には、配線42が設けられている。配線42は、配線40と対向する位置に設けられる。また、対向基板12の上記一面上には、配線42を覆うように配向膜92が設けられている。
基板10と当該対向基板12との間には、液晶層14を構成する液晶が充填される。
図1に示す電子装置100は、たとえば次のように形成することができる。
まず、基板10上にトランジスタ30を形成する。次いで、基板10のうちトランジスタ30が設けられた一面上に、印刷法あるいはスピンコート法により上記感光性樹脂組成物を塗布し、トランジスタ30を覆う絶縁膜20を形成する。次いで、絶縁膜20に対して紫外線等を露光し、現像して、絶縁膜20をパターニングする。これにより、絶縁膜20の一部に開口22を形成する。次いで、絶縁膜20を加熱硬化させる。これにより、基板10上に、平坦化膜である絶縁膜20が形成されることとなる。
次いで、絶縁膜20の開口22内に、ドレイン電極33に接続された配線40を形成する。その後、絶縁膜20上に対向基板12を配置し、対向基板12と絶縁膜20との間に液晶を充填し、液晶層14を形成する。
これにより、図1に示す電子装置100が形成されることとなる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
以下、本発明の参考形態の一例を示す。
<1>
少なくとも以下の式(1)により示されるモノマー(A)と、分子内に(メタ)アクリル基とグリシジル基またはオキセタン基とを含有するモノマー(B)と、をラジカル重合して得られるポリマー。
Figure 0006720480
(式(1)中、nは0、1または2であり、R 、R 、R およびR はそれぞれ独立して水素または炭素数1〜10の有機基である)
<2>
<1>に記載のポリマーにおいて、
前記式(1)により示される前記モノマー(A)が、前記式(1)中のR 、R 、R およびR のうちの少なくとも一つがカルボキシル基、エポキシ環、またはオキセタン環を有する有機基であり、他が水素であるモノマーを含むポリマー。
<3>
<2>に記載のポリマーにおいて、
前記式(1)により示される前記モノマー(A)が、
前記式(1)中のR 、R 、R およびR のうちの少なくとも一つがカルボキシル基を含有する有機基であり、他が水素であるモノマー(A1)と、
前記式(1)中のR 、R 、R およびR のうちの少なくとも一つがオキセタン基を含有する有機基であり、他が水素であるモノマー(A2)と、を含むポリマー。
<4>
<1>乃至<3>いずれか一つに記載のポリマーにおいて、
少なくとも前記モノマー(A)と、前記モノマー(B)と、以下の式(2)により示されるモノマー(C)と、をラジカル重合して得られるポリマー。
Figure 0006720480
(式(2)中、R は、水素または炭素数1〜12の有機基である)
<5>
<4>に記載のポリマーにおいて、
前記式(2)により示される前記モノマー(C)が、前記式(2)中のR が炭素数3〜8のシクロアルキル基であるモノマー(C1)を含むポリマー。
<6>
<5>に記載のポリマーにおいて、
前記式(2)により示される前記モノマー(C)が、前記式(2)中のR が水素であるモノマー(C2)をさらに含むポリマー。
<7>
<1>乃至<6>いずれか一つに記載のポリマーにおいて、
前記モノマー(B)がメタクリル酸グリシジル、アクリル酸グリシジル、(3−エチルオキセタン−3−イル)メチルメタクリレート、および(3−エチルオキセタン−3−イル)メチルアクリレートから選択される一種または二種以上のモノマーを含むポリマー。
<8>
<1>乃至<7>いずれか一つに記載のポリマーを含む感光性樹脂組成物。
<9>
<8>に記載の感光性樹脂組成物において、
以下の条件により測定される膨潤率が10%未満である感光性樹脂組成物。
<条件>
前記感光性樹脂組成物を90℃、200秒の条件でプリベークして得られる樹脂膜に対し、23℃の0.5質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液で60秒間現像処理を行った後、純水でリンスする。次いで、前記樹脂膜に対し、g+h+i線を300mJ/cm で全面露光を行った後、220℃、45分間で加熱処理を行う。次いで、前記樹脂膜を70℃のモノエタノールアミンとジメチルスルホキシド(=7:3)の混合液中に2分間浸漬する。このとき、前記樹脂膜の、前記加熱処理後における膜厚を第1膜厚とし、前記混合液への浸漬後における膜厚を第2膜厚として、
[(第2膜厚−第1膜厚)/(第1膜厚)]×100(%)を膨潤率とする。
<10>
<8>または<9>に記載の感光性樹脂組成物において、
以下の条件により測定されるリカバー率が97%以上103%以下である感光性樹脂組成物。
<条件>
前記感光性樹脂組成物を90℃、200秒の条件でプリベークして得られる樹脂膜に対し、23℃の0.5質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液で60秒間現像処理を行った後、純水でリンスする。次いで、前記樹脂膜に対し、g+h+i線を300mJ/cm で全面露光を行った後、220℃、45分間で第1加熱処理を行う。次いで、前記樹脂膜を70℃のモノエタノールアミンとジメチルスルホキシド(=7:3)の混合液中に2分間浸漬する。次いで、前記樹脂膜に対し220℃、15分間で第2加熱処理を行う。このとき、前記樹脂膜の、前記第1加熱処理後における膜厚を第1膜厚とし、前記第2加熱処理後における膜厚を第3膜厚として、
[(第3膜厚)/(第1膜厚)]×100(%)をリカバー率とする。
<11>
<8>乃至<10>いずれか一つに記載の感光性樹脂組成物において、
前記感光性樹脂組成物を100℃、120秒の条件でプリベークし、g+h+i線を300mJ/cm で照射して露光を行った後、230℃、60分間で加熱処理することにより得られる膜厚3μmの樹脂膜の、波長400nmの光に対する透過率が80%以上である感光性樹脂組成物。
<12>
<8>乃至<11>いずれか一つに記載の感光性樹脂組成物であって、
ポジ型である感光性樹脂組成物。
<13>
<8>乃至<11>いずれか一つに記載の感光性樹脂組成物であって、
ネガ型である感光性樹脂組成物。
<14>
<8>乃至<13>いずれか一つに記載の感光性樹脂組成物において、
層間膜、表面保護膜、またはダム材として用いられる永久膜を形成するために用いられる感光性樹脂組成物。
<15>
<8>乃至<14>いずれか一つに記載の感光性樹脂組成物を硬化させて得られる樹脂膜。
<16>
<15>に記載の樹脂膜を備える電子装置。
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、それぞれの厚みは平均膜厚で表わされている。
(モノマーの合成例)
攪拌機および冷却器を備えた反応容器内にジシクロペンタジエン700.0gと流動パラフィン100.0gを加え、これを160℃〜170℃で加熱することにより得られる分解生成物を、冷却器(冷却水温度5℃)で冷却して、シクロペンタジエンを得た。次いで、他の反応容器内にオキセタンアクリル(OXE−10、大阪有機化学工業(株)製)283.2gを入れ、これに20℃の条件下で3時間かけて上記で得られたシクロペンタジエン100gを逐添した後、30℃〜35℃の条件下で16時間撹拌した。次いで、これにより得られる反応生成物を、ビグリューカラムを用いた減圧蒸留装置にて分留精製し、下記式(13)に示されるモノマーを得た。
Figure 0006720480
H−NMRスペクトルおよび13C−NMRスペクトルを解析し、得られたモノマーが上記式に示される構造を有していることを確認した。また、得られたモノマーは、endo/exo=78/22の構造異性体混合物であった。なお、測定されたNMRスペクトルデータは、以下のとおりであった。
H−NMR(400MHz,CDCl):0.91(t,endo−3H),0.92(t,exo−3H),1.29(d,endo−1H),1.37−1.47(m,2H),1.52(d,exo−1H),1.73−1.80(m,2H),1.90−1.97(m,1H),2.26−2.30(m,exo−1H),2.92(br s,1H),2.98−3.03(m,endo−1H),3.05(br s,exo−1H),3.23(s,endo−1H),4.16(dd,endo−2H),4.23(dd,exo−2H),4.40(d,endo−2H),4.41(d,exo−2H),4.46(d,endo−2H),4.49(dd,exo−2H),5.92(dd,endo−1H),6.11−6.16(m,exo−2H),6.21(dd,endo−1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):8.0,26.9,29.1,30.3,41.6,42.4,42.6,42.6,43.1,43.3,45.7,46.3,46.6,49.6,65.9,66.2,77.8,77.9,132.1,135.6,137.9,138.0,174.7,176.2ppm.
(ポリマーの合成)
(合成例1)
密閉可能な反応容器内に、上記合成例により得られたモノマー(14.6g、62mmol)、ノルボルネンカルボン酸(17.1g、124mmol)、およびシクロヘキシルマレイミド(33.2g、186mmol)を計量した。さらに、2,2−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル(3.8g、17mmol)を溶解させたMEK61.0gを反応容器に加え、撹拌・溶解させた。次いで、窒素バブリングにより系内の溶存酸素を除去したのち、容器を密閉し、70℃で6時間反応させた。このとき、メタクリル酸グリシジル(35.1g、247mmol)とMEK35.1gの混合液を反応容器内に6時間かけて連続的に添加した。すなわち、メタクリル酸グリシジルを反応容器内に逐添加した。メタクリル酸グリシジルの添加が終了した後、70℃で2時間さらに反応させた。
次いで、反応混合物を室温まで冷却し、MEK133gを添加し希釈した。希釈後の溶液を大量のヘプタンに注ぎ、ポリマーを析出させた。次いで、ポリマーを濾取しヘプタンでさらに洗浄した後、30℃、16時間真空乾燥させた。ポリマーの収得量は82.3g、収率は82%であった。また、ポリマーは、重量平均分子量Mwが16,400であり、分散度(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)が2.82であった。
得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)、および数平均分子量(Mn)は、GPC測定により得られる標準ポリスチレン(PS)の検量線から求めた、ポリスチレン換算値を用いた。測定条件は、以下の通りである。
東ソー(株)社製ゲルパーミエーションクロマトグラフィー装置HLC−8320GPC
カラム:東ソー(株)社製TSK−GEL Supermultipore HZ−M
検出器:液体クロマトグラム用RI検出器
測定温度:40℃
溶媒:THF
試料濃度:2.0mg/ミリリットル
なお、重量平均分子量(Mw)、および数平均分子量(Mn)の測定条件は、後述する合成例2〜6において同様である。
(合成例2)
密閉可能な反応容器内に、上記合成例により得られたモノマー(15.8g、67mmol)、ノルボルネンカルボン酸(18.5g、134mmol)、マレイミド(9.7g、100mmol)およびシクロヘキシルマレイミド(18.0g、100mmol)を計量した。さらに、2,2−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル(4.2g、18mmol)を溶解させたMEK58gを反応容器に加え、撹拌・溶解させた。次いで、窒素バブリングにより系内の溶存酸素を除去したのち、容器を密閉し、70℃で6時間反応させた。このとき、メタクリル酸グリシジル(38.0g、267mmol)とMEK38.0gの混合液を反応容器内に6時間かけて連続的に添加した。すなわち、メタクリル酸グリシジルを反応容器内に逐添加した。メタクリル酸グリシジルの添加が終了した後、70℃で2時間さらに反応させた。
次いで、反応混合物を室温まで冷却し、MEK133gを添加し希釈した。希釈後の溶液を大量のヘプタンに注ぎ、ポリマーを析出させた。次いで、ポリマーを濾取しヘプタンでさらに洗浄した後、30℃、16時間真空乾燥させた。ポリマーの収得量は89.8g、収率は90%であった。また、ポリマーは、重量平均分子量Mwが50,600であり、分散度(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)が6.96であった。
(合成例3)
密閉可能な反応容器内に、上記合成例により得られたモノマー(15.8g、66.9mmol)、ノルボルネンカルボン酸(18.5g、134mmol)、マレイミド(9.7g、100mmol)およびシクロヘキシルマレイミド(18.0g、100mmol)を計量した。さらに、2,2−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル(6.2g、27mmol)を溶解させたMEK93gを反応容器に加え、撹拌・溶解させた。次いで、窒素バブリングにより系内の溶存酸素を除去したのち、容器を密閉し、80℃で2時間反応させた。このとき、メタクリル酸グリシジル(38.0g、267mmol)とMEK51gの混合液を反応容器内に2時間かけて連続的に添加した。すなわち、メタクリル酸グリシジルを反応容器内に逐添加した。メタクリル酸グリシジルの添加が終了した後、80℃で2時間さらに反応させた。
次いで、反応混合物を室温まで冷却し、MEK83gを添加し希釈した。希釈後の溶液を大量のヘプタンに注ぎ、ポリマーを析出させた。次いで、ポリマーを濾取しヘプタンでさらに洗浄した後、30℃、16時間真空乾燥させた。ポリマーの収得量は86.6g、収率は87%であった。また、ポリマーは、重量平均分子量Mwが20,700であり、分散度(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)が5.64であった。
(合成例4)
密閉可能な反応容器内に、ノルボルネンカルボン酸(29.7g、215mmol)、マレイミド(10.4g、107mmol)およびシクロヘキシルマレイミド(19.2g、107mmol)を計量した。さらに、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(7.1g、29mmol)を溶解させたMEK110gを反応容器に加え、撹拌・溶解させた。次いで、窒素バブリングにより系内の溶存酸素を除去したのち、容器を密閉し、70℃で3時間反応させた。このとき、メタクリル酸グリシジル(40.7g、286mmol)とMEK68gの混合液を反応容器内に2時間かけて連続的に添加した。すなわち、メタクリル酸グリシジルを反応容器内に逐添加した。メタクリル酸グリシジルの添加が終了した後、70℃で2時間さらに反応させた。
次いで、反応混合物を室温まで冷却し、MEK48gを添加し希釈した。希釈後の溶液を大量のヘプタンに注ぎ、ポリマーを析出させた。次いで、ポリマーを濾取しヘプタンでさらに洗浄した後、30℃、16時間真空乾燥させた。ポリマーの収得量は70.5g、収率は87%であった。また、ポリマーは、重量平均分子量Mwが10,000であり、分散度(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)が2.41であった。
(合成例5)
密閉可能な反応容器内に、ノルボルネンカルボン酸(9.5g、68.5mmol)、マレイミド(16.6g、171.1mmol)およびシクロヘキシルマレイミド(30.7g、171.3mmol)を計量した。さらに、2,2−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル(6.3g、27.4mmol)を溶解させたMEK85.1gを反応容器に加え、撹拌・溶解させた。次いで、窒素バブリングにより系内の溶存酸素を除去したのち、容器を密閉し、80℃で2時間反応させた。このとき、1,4−ブタンジオールモノビニルモノグリシジルエーテル(43.3g、273.8mmol)を反応容器内に2時間かけて連続的に添加した。すなわち、1,4−ブタンジオールモノビニルモノグリシジルエーテルを反応容器内に逐添加した。1,4−ブタンジオールモノビニルモノグリシジルエーテルの添加が終了した後、80℃で2時間さらに反応させた。
次いで、反応混合物を室温まで冷却し、MEK83.3gを添加し希釈した。希釈後の溶液を大量のヘプタンに注ぎ、ポリマーを析出させた。次いで、ポリマーを濾取しヘプタンでさらに洗浄した後、30℃、16時間真空乾燥させた。ポリマーの収得量は80.2g、収率は80%であった。また、ポリマーは、重量平均分子量Mwが28,800であり、分散度(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)が2.73であった。
(感光性樹脂組成物の調製)
実施例1〜4および比較例1〜2のそれぞれについて、以下のようにしてワニス状の感光性樹脂組成物を調製した。まず、表1に従い配合された各成分を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)とジエチレングリコールメチルエチルエーテル(EDM)の混合溶媒(PGMEA:EDM=60:40)に固形分量(TS)が30%となるように溶解させて撹拌した。次いで、これにより得られた混合溶液を0.2μmのPTFEフィルターで濾過して、感光性樹脂組成物を調製した。表1中における各成分の詳細は下記のとおりである。
ポリマー1:上記合成例1により得られたポリマー
ポリマー2:上記合成例2により得られたポリマー
ポリマー3:上記合成例3により得られたポリマー
ポリマー4:上記合成例4により得られたポリマー
ポリマー5:上記合成例5により得られたポリマー
ポリマー6:メタクリル酸・スチレン・メタクリル酸グリシジル・ジシクロペンタジエニルメタクリレート共重合体(仕込みモル比30:10:50:10)、ダイトーケミックス(株)製
感光剤:PA−15、ダイトーケミックス(株)製
なお、PA−15は、4,4'−(1−{4−[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]フェニル}エチリデン)ビスフェノールと1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロライドとのエステル化物である。
密着助剤:KBM−803、信越シリコーン(株)製、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン
界面活性剤:F−556、DIC(株)製、フッ素系界面活性剤
(膨潤率、リカバー率)
各実施例および各比較例について、次のようにして感光性樹脂組成物の膨潤率およびリカバー率を測定した。まず、感光性樹脂組成物を、縦100mm、横100mmサイズのコーニング社製1737ガラス基板3インチのシリコンウェハー上に回転塗布し(回転数500〜2500rpm)、ホットプレートを用いて90℃、200秒の条件でプリベークすることにより、約3.0μm厚の樹脂膜を得た。次いで、上記樹脂膜を23℃の現像液(0.5wt%TMAH)に60秒浸して現像処理を行った後、純水でリンスした。次いで、上記樹脂膜に対し、g+h+i線マスクアライナー(キヤノン(株)社製、PLA−501F(超高圧水銀ランプ))を用いてg+h+i線を積算光量が300mJ/cmとなるように全面露光した。
次いで、上記樹脂膜に対し、オーブン中、220℃、45分間の条件下で加熱処理(第1加熱処理)を行った。これにより得られた硬化膜を、70℃のモノエタノールアミンとジメチルスルホキシド(=7:3)の混合液(TOK106、東京応化工業(株)製)中に2分間浸漬した後、純水で30秒間リンスした。このとき、上記樹脂膜の、第1加熱処理後における膜厚を第1膜厚とし、モノエタノールアミンとジメチルスルホキシドの混合液への浸漬後における膜厚を第2膜厚として、[(第2膜厚−第1膜厚)/(第1膜厚)]×100(%)を膨潤率とした。また、モノエタノールアミンとジメチルスルホキシドの混合液への浸漬後の樹脂膜をオーブン中で、220℃、15分間加熱し、加熱後の膜厚(第3膜厚)を計測した。このとき、[(第3膜厚)/(第1膜厚)]×100(%)をリカバー率とした。
(透過率)
各実施例および各比較例について、次のようにして透過率を測定した。まず、感光性樹脂組成物を、縦100mm、横100mmサイズのコーニング社製1737ガラス基板に回転塗布し(回転数500〜2500rpm)、ホットプレートを用いて100℃、120秒の条件でプリベークすることにより、約3.0μm厚の樹脂膜を得た。次いで、上記樹脂膜を現像液(0.5wt%TMAH)に90秒浸した後、純水でリンスした。次に、g+h+i線マスクアライナー(キヤノン(株)社製、PLA−501F(超高圧水銀ランプ))を用いてg+h+i線を積算光量が300mJ/cmとなるように全面露光した。次いで、上記樹脂膜に対し、オーブン中、230℃、60分間の条件下で熱硬化処理を行った。このとき、上記樹脂膜の膜厚は、約2.5μmであった。次いで、上記樹脂膜の波長400nmの光に対する透過率を、紫外−可視光分光光度計を用いて測定した。なお、表1では、膜厚3μmの透過率に換算した値を示している。
(薬液耐性)
上記の膨潤率及びリカバー率測定において、膨潤率が5%以下であり、かつリカバー率が98%以上102%以下であるものを○、膨潤率が10%未満かつリカバー率が97%以上103%以下のものを△、これらの条件を満たさないものを×とした。
(薬液処理後の透明性)
感光性樹脂組成物を、縦100mm、横100mmサイズのコーニング社製1737ガラス基板に塗布し、膨潤率測定時と同様の方法で薬液処理を実施した。この方法で得られた硬化膜について、波長400nmの光に対する透過率を、紫外−可視光分光光度計を用いて測定した。このとき、透過率が80%以上を○、80%未満を×とした。
(高温ベーク時のパターン形状変化)
感光性樹脂組成物を、縦100mm、横100mmサイズのコーニング社製1737ガラス基板に回転塗布し(回転数500〜2500rpm)、ホットプレートを用いて100℃、120秒の条件でプリベークすることにより、約3.0μm厚の樹脂膜を得た。次いで、上記樹脂膜を現像液(0.5wt%TMAH)に90秒浸した後、純水でリンスした。次に、g+h+i線マスクアライナー(キヤノン(株)社製、PLA−501F(超高圧水銀ランプ))を用いてg+h+i線を積算光量が500mJ/cmとなるように全面露光した。この後パターンが形成された基板を2等分し、一方をオーブン中、230℃、60分間の条件下で熱硬化処理を行った。加熱処理前後の基板を走査型電子顕微鏡にて観察し、パターン形状のテーパー角の変化量を測定し、以下の基準で評価した。
〇:パターン形状のテーパー角の変化量が10度未満
△:パターン形状のテーパー角の変化量が10度以上20度未満
×:パターン形状のテーパー角の変化量が20度以上
Figure 0006720480
表1中において、感光性樹脂組成物に含まれる各成分の配合量を示す数値のうち、かっこ外の数値は各成分の質量(g)を、かっこ内の数値は感光性樹脂組成物の全固形分(すなわち、溶媒を除く成分)を100質量%としたときの各成分の配合割合(質量%)を、それぞれ示している。
表1に示すように、実施例1〜4はいずれも高い透明性を有しながら、薬液耐性に優れていることが確認された。また、実施例1〜4においては、高温ベーク時のパターン形状変化が小さく、高度なパターニング寸法精度を実現していることが確認された。
これに対し、比較例1は高温ベーク時のパターン形状変化は小さいものの、薬液耐性に劣っていることが確認された。また、比較例2は薬液耐性に優れているものの高温ベーク時のパターン形状変化が大きく、パターニング寸法精度に劣っていることが確認された。
10 基板
12 対向基板
14 液晶層
20 絶縁膜
22 開口
30 トランジスタ
31 ゲート電極
32 ソース電極
33 ドレイン電極
34 ゲート絶縁膜
35 半導体層
40、42 配線
90、92 配向膜
100 電子装置

Claims (12)

  1. 少なくとも以下の式(1)により示されるモノマー(A)と、分子内に(メタ)アクリル基とグリシジル基またはオキセタン基とを含有するモノマー(B)と、をラジカル重合して得られるポリマーであって、
    前記式(1)により示される前記モノマー(A)が、
    前記式(1)中のR、R、RおよびRのうちの少なくとも一つがカルボキシル基を含有する有機基であり、他が水素であるモノマー(A1)と、
    前記式(1)中のR、R、RおよびRのうちの少なくとも一つがオキセタン基を含有する有機基であり、他が水素であるモノマー(A2)と、を含む、ポリマー。
    Figure 0006720480

    (式(1)中、nは0、1または2であり、R、R、RおよびRはそれぞれ独立して水素または炭素数1〜10の有機基である)
  2. 請求項1に記載のポリマーにおいて、
    少なくとも前記モノマー(A)と、前記モノマー(B)と、以下の式(2)により示されるモノマー(C)と、をラジカル重合して得られるポリマー。
    Figure 0006720480

    (式(2)中、Rは、水素または炭素数1〜12の有機基である)
  3. 請求項2に記載のポリマーにおいて、
    前記式(2)により示される前記モノマー(C)が、前記式(2)中のRが炭素数3〜8のシクロアルキル基であるモノマー(C1)を含むポリマー。
  4. 請求項3に記載のポリマーにおいて、
    前記式(2)により示される前記モノマー(C)が、前記式(2)中のRが水素であるモノマー(C2)をさらに含むポリマー。
  5. 少なくとも以下の式(1)により示されるモノマー(A)と、分子内に(メタ)アクリル基とグリシジル基またはオキセタン基とを含有するモノマー(B)と、以下の式(2)により示されるモノマー(C)と、をラジカル重合して得られるポリマーであって、
    前記式(1)により示される前記モノマー(A)が、前記式(1)中のR 、R 、R およびR のうちの少なくとも一つがカルボキシル基、エポキシ環、またはオキセタン環を有する有機基であり、他が水素であるモノマーを含み、
    前記式(2)により示される前記モノマー(C)が、
    前記式(2)中のRが炭素数3〜8のシクロアルキル基であるモノマー(C1)と、
    前記式(2)中のRが水素であるモノマー(C2)をさらに含む、ポリマー。
    Figure 0006720480

    (式(1)中、nは0、1または2であり、R、R、RおよびRはそれぞれ独立して水素または炭素数1〜10の有機基である)
    Figure 0006720480

    (式(2)中、Rは、水素または炭素数1〜12の有機基である)
  6. 請求項に記載のポリマーにおいて、
    前記式(1)により示される前記モノマー(A)が、
    前記式(1)中のR、R、RおよびRのうちの少なくとも一つがカルボキシル基を含有する有機基であり、他が水素であるモノマー(A1)と、
    前記式(1)中のR、R、RおよびRのうちの少なくとも一つがオキセタン基を含有する有機基であり、他が水素であるモノマー(A2)と、を含むポリマー。
  7. 請求項1乃至いずれか一項に記載のポリマーにおいて、
    前記モノマー(B)がメタクリル酸グリシジル、アクリル酸グリシジル、(3−エチルオキセタン−3−イル)メチルメタクリレート、および(3−エチルオキセタン−3−イル)メチルアクリレートから選択される一種または二種以上のモノマーを含むポリマー。
  8. 請求項1乃至いずれか一項に記載のポリマーを含む感光性樹脂組成物。
  9. 請求項に記載の感光性樹脂組成物であって、
    ポジ型である感光性樹脂組成物。
  10. 請求項またはに記載の感光性樹脂組成物において、
    層間膜、表面保護膜、またはダム材として用いられる永久膜を形成するために用いられる感光性樹脂組成物。
  11. 請求項乃至10いずれか一項に記載の感光性樹脂組成物を硬化させて得られる樹脂膜。
  12. 請求項11に記載の樹脂膜を備える電子装置。
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