JP6718662B2 - 化粧シートおよび化粧シートの製造方法 - Google Patents

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本発明は、建築内装材、玄関ドアなどの建築外装部材、建具の表面、家電品の表面材等に用いられる化粧シートに関するもので、優れた抗菌性を備えた化粧シートおよび化粧シートの製造方法に関する。
従来より、衛生上の観点から台所用品やトイレ用品には抗菌仕様の製品が多く流通しているが、近年は、これらの用途に限定されず住宅全般に抗菌仕様を求める傾向があり、床、ドア、家具などにも抗菌仕様を適用するべく、床、ドア、家具などの最表面に用いられる化粧シートに抗菌性を付与することが求められている。
化粧シートに抗菌性を付与する場合、特許文献1には、最表面および/または近傍の樹脂層に抗菌剤を練り込む方法が記載されている。この他にも、最表面に抗菌剤を主成分とする抗菌層を形成する方法などがある。抗菌性の効果としては、後者の抗菌層を形成する方法が最も好ましいが、化粧シート最表面は耐擦傷性や耐候性などの様々な特性が求められるため、実際には、抗菌性だけに特化した抗菌層の形成は困難であり、前述のような様々な要求特性に対応可能なトップコート層を最表面に形成することが一般的である。従って、化粧シートに抗菌性を付与するためには、トップコート層を形成する樹脂組成物もしくはトップコート層の下層に設けられた透明樹脂層を形成する樹脂組成物に抗菌剤を添加する方法が一般的であると考えられる。
ここで、抗菌剤は、有機系抗菌剤と無機系抗菌剤とに大別される。有機系抗菌剤は、無機系抗菌剤に比べて抗菌性が高いが、水や有機溶媒に溶解しやすく、さらには揮発や分離もしやすい。また、有機系抗菌剤には、毒性が高いものも有り、直接皮膚などに接触する製品には適さない。この他にも、有機系抗菌剤には、天然物から作られる天然抗菌剤も存在するが、これらは安全である反面、抗菌性が低い。このような、有機系抗菌剤は、一般的には、耐熱性や耐候性に劣るため、家具や建具向けの化粧シートには適さない。一方で、無機系抗菌剤は、無機化合物の担体に銀などの抗菌性金属イオンを担持させたものがほとんどであり、有機系抗菌剤に比べて耐熱性や耐候性には優れているものの、透明性が低いために意匠性の観点からトップコート層に添加することは困難であった。
特開2007−168447号公報 特表2002−032564号公報
無機系抗菌剤の抗菌作用を向上させるべく、添加する無機系抗菌剤の粒子を微細化することが有効であることが知られている。しかしながら、微細化を行うと、樹脂材料に添加する際に無機系抗菌剤粒子に2次凝集が生じて均一に分散せず、透明性の低下や、化粧シートとしての機械的物性が低下して耐後加工性に劣るなどの課題を有していた。
そこで、本発明者等は鋭意検討の結果、無機系抗菌剤の微粒子を化粧シートに添加する際に、超臨界逆相蒸発法を用いることによりその分散性を向上させることに成功し本発明を完成させた。
なお、超臨界逆相蒸発法とは、本発明者等が提案している特表2002−032564号公報、特開2003−119120号公報、特開2005−298407号公報および特開2008−063274号公報(以下、「超臨界逆相蒸発法公報類」と称する)に開示されているものであり、当該超臨界逆相蒸発法公報類に記載の方法および装置を用いて行った。
本発明においては、超臨界逆相蒸発法を用いて分散性を向上させた抗菌剤を添加して、意匠性および耐後加工性に優れた抗菌性能を備える化粧シートおよび化粧シートの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を達成するべく、本発明の第1の態様の化粧シートは、複数の樹脂層からなる化粧シートにおいて、前記樹脂層の少なくとも一層を、超臨界逆相蒸発法により単層膜の外膜を具備するベシクルに抗菌剤を内包させた抗菌剤ベシクルを添加して形成するとともに、前記抗菌剤が、無機化合物の担体に金属または金属イオンを担持させた無機系抗菌剤であることを特徴とする。
このような、本発明の第1の態様の化粧シートによれば、意匠性および耐後加工性に優れた抗菌性能を備える化粧シートを提供することができるとともに熱や紫外線に曝されても抗菌性能が失われることが無く、安定して抗菌性を発揮することができる化粧シートを提供できる。
本発明の第2の態様の化粧シートは、前記樹脂層のうち、最表層に位置するトップコート層と、前記トップコート層の下層に設けられた透明樹脂層との少なくとも一方を、前記抗菌剤ベシクルを添加して形成していることを特徴とする
このような、本発明の第2の態様の化粧シートによれば化粧シートの表面近傍の樹脂層に抗菌剤ベシクルを添加することにより、優れた抗菌性を有する化粧シートを提供することができる。
本発明の第3の態様の化粧シートは、前記透明樹脂層にはエンボス模様が形成されており、前記トップコート層が少なくとも前記エンボス模様の凹部に埋め込まれて設けられていることを特徴とする。
このような、本発明の第の態様の化粧シートによれば、実使用において水や汚れが堆積しやすいエンボス模様の凹部にトップコート層を埋め込んで設けることで、凹部に汚れが堆積せずに優れた意匠性を保持することができるとともに、堆積した水や汚れから繁殖しうる細菌類の発生を抑制して抗菌性能においても優れた化粧シートを提供することができる。
本発明の第の態様の化粧シートは、前記無機化合物の担体が、ゼオライトであることを特徴とする。
このような、本発明の第4の態様の化粧シートによれば、担持性に優れたゼオライトを用いることにより、担持させる金属または金属イオンを増大させて抗菌性能の向上を図ることができるので、極めて抗菌性に優れた化粧シートを提供することができる。
本発明の化粧シートの製造方法は、複数の樹脂層からなる化粧シートの製造方法であって、前記樹脂層の少なくとも一層に対して、超臨界逆相蒸発法により単層膜の外膜を具備するベシクルに抗菌剤を内包した抗菌剤ベシクルを添加するとともに、前記抗菌剤が、無機化合物の担体に金属または金属イオンを担持させた無機系抗菌剤であることを特徴とする。
このような、本発明の化粧シートの製造方法によれば、意匠性および耐後加工性に優れた抗菌性を備える化粧シートであるとともに熱や紫外線に曝されても抗菌性能が失われることが無く、安定して後進性を発揮することができる化粧シートを製造することができる。
本発明の化粧シートによれば、超臨界逆相蒸発法を用いて分散性を向上させた抗菌剤を添加して、意匠性および耐後加工性に優れた抗菌性能を備えるとともに熱や紫外線に曝されても抗菌性能が失われることが無く、安定して抗菌性を発揮することができる化粧シートを提供することを可能とする。
本発明の化粧シートの実施形態を示す断面図
本発明の化粧シートは、複数の樹脂層からなり、当該樹脂層の少なくとも一層、超臨界逆相蒸発法により単層膜の外膜を具備するベシクルに抗菌剤内包させた抗菌剤ベシクル添加して形成しているものである。特に、当該樹脂層のうち、化粧シートの最表層に位置するトップコート層と、トップコート層の下層に設けられた透明樹脂層との少なくとも一方、抗菌剤ベシクル添加して形成することが好適である。
また、透明樹脂層にはエンボス模様が形成されており、トップコート層は、少なくとも当該エンボス模様の凹部に埋め込まれて設けられていることが重要である。これによって、最も汚れや水分がたまって菌が繁殖しやすい凹部の抗菌性を高めることができるとともに、当該凹部に汚れが溜まって意匠性が損なわれることを抑制することができる。
抗菌剤としては、無機化合物の担体に金属または金属イオンを担持させた無機系抗菌剤を用いることが重要である。無機化合物の担体としては、ゼオライト、アパタイト、アルミナ、ジルコニア、シリカゲルなどのセラミックスが挙げられ、特に担持性の観点からゼオライトを用いることが好適である。金属または金属イオンとしては、銀、銅、亜鉛およびこれらのイオンが挙げられ、特に、銀イオンは抗菌性が高く好適である。なお、無機化合物の担体に金属または金属イオンを担持させる方法は公知の技術を用いることができ、例えば、担体表面にカップリング剤などで表面処理を行うことで担持させることができる。抗菌剤の粒径は、抗菌剤作用の観点と意匠性の観点から0.05〜20μm範囲内とされていることが好ましく、粒子径0.1〜10μmの範囲内のものがより好ましい。
抗菌剤ベシクルは、本発明においては超臨界逆相蒸発法を用いて調製されている。超臨界逆相蒸発法とは、超臨界状態または臨界点以上の温度条件下もしくは圧力条件下の二酸化炭素にベシクルの外膜を構成する物質を均一に溶解させた混合物中に、封入物質としての抗菌剤を含む水相を加えて、一層の膜(単層膜)で封入物質としての抗菌剤を包含したカプセル状のベシクルを形成する方法である。なお、超臨界状態の二酸化炭素とは、臨界温度(30.98℃)および臨界圧力(7.3773±0.0030MPa)以上の超臨界状態にある二酸化炭素を意味し、臨界点以上の温度条件下もしくは圧力条件下の二酸化炭素とは、臨界温度だけ、あるいは臨界圧力だけが臨界条件を超えた二酸化炭素を意味するものである。この方法により、直径50〜800nmの単層ラメラベシクルを得ることができる。このような抗菌剤ベシクルは、ベシクル同士の外膜が離れようとする作用によって凝集が起こることがなく、樹脂材料への高い分散性を実現している。また、抗菌剤ベシクルは、樹脂材料内において、外膜が崩壊して抗菌剤が露出した状とされている。
外膜を構成する物質としては、リン脂質を用いることができる。具体的には、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジン酸、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、カルジオピン、黄卵レシチン、水添黄卵レシチン、大豆レシチン、水添大豆レシチン等のグリセロリン脂質、スフィンゴミエリン、セラミドホスホリルエタノールアミン、セラミドホスホリルグリセロール等のスフィンゴリン脂質が挙げられる。
また、外膜を構成する物質としては、少なくともリン脂質などの生体脂質が含まれていればよいので、生体脂質と下記のようなその他の物質との混合物から外膜を形成するようにしてもよい。
外膜を構成するその他の物質としては、ノニオン系界面活性剤や、これとコレステロール類もしくはトリアシルグリセロールの混合物などが挙げられる。このうちノニオン系界面活性剤としては、ポリグリセリンエーテル、ジアルキルグリセリン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンコポリマー、ポリブタジエン−ポリオキシエチレン共重合体、ポリブタジエン−ポリ2−ビニルピリジン、ポリスチレン−ポリアクリル酸共重合体、ポリエチレンオキシド−ポリエチルエチレン共重合体、ポリオキシエチレン−ポリカプロラクタム共重合体等の1種または2種以上を使用することができる。コレステロール類としては、コレステロール、α−コレスタノール、β−コレスタノール、コレスタン、デスモステロール(5,24−コレスタジエン−3β−オール)、コール酸ナトリウムまたはコレカルシフェロール等を使用することができる。上記の物質から適宜選択して用いることにより、例えば、水溶性ではない内包物を水溶性の分散剤で包んだベシクルとすることにより、水溶性の溶媒などに水溶性ではない内包物を均一に分散させることができる。
本発明においては、外膜をリン脂質から形成した抗菌剤ベシクルとされていることが好ましい。外膜をリン脂質から構成することにより、樹脂材料との相溶性を良好なものとすることができるので、樹脂材料中への抗菌剤ベシクルの分散性を向上させることができる。
以下に、本発明の化粧シートの具体的な構成およびその製造方法を図1を用いて説明する。
本発明の化粧シート1は、図1に示すように、当該化粧シート1が貼り合わせられる基材Bに面する側から、プライマー層2、隠蔽層3、原反層4、絵柄印刷層5、接着剤層6、透明樹脂層7およびトップコート層8を順に積層した構成とされている。なお、本実施形態においては、原反層4、透明樹脂層7およびトップコート層8に対して抗菌剤ベシクルを添加した場合の態様について説明するが、この態様に限定するものではなく、例えば、原反層4、透明樹脂層7またはトップコート層8のいずれか一層に抗菌剤ベシクルを添加する態様としたり、三層のうち二層に抗菌剤ベシクルを添加する態様とするなど種々の態様が考えられる。基材Bとしては、例えば、木質ボード類、無機質ボード類または金属板などが挙げられる。下記に、各樹脂層の詳しい説明を行う。
プライマー層2としては、バインダーとしての硝化綿、セルロース、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリウレタン、アクリル、ポリエステル系等の単独もしくは各変性物の中から適宜選定して用いることができる。これらは水性、溶剤系、エマルジョンタイプなど特にその形態を問わない。また、硬化方法についても、単独で硬化する一液タイプ、主剤と合わせて硬化剤を使用する二液タイプ、紫外線や電子線等の照射により硬化させるタイプなどから適宜選択して用いることができる。一般的な硬化方法としては、ウレタン系の主剤に対して、イソシアネート系の硬化剤を合わせることによって硬化させる二液タイプが用いられており、この方法は作業性、価格、樹脂自体の凝集力の観点から好適である。上記のバインダー以外には、顔料、染料などの着色剤、体質顔料、溶剤、各種添加剤などが添加されている。特に、プライマー層2においては、化粧シート1の最背面に位置するため、化粧シート1を連続的なプラスチックフィルム(ウエブ状)として巻き取りを行うことを考慮すると、フィルム同士が密着して滑りにくくなったり、剥がれなくなるなどのブロッキングが生じることを避けるとともに、接着剤との密着を高めるために、シリカ、アルミナ、マグネシア、酸化チタン、硫酸バリウムなどを無機充填剤を添加してもよい。層厚は、基材Bとの密着性を確保することが目的であるので、0.1〜3μmの範囲内とすることが好ましい。
隠蔽層3としては、プライマー層2と同様の材料を用いることができる。顔料としては、隠蔽性を持たせるために、不透明な顔料、酸化チタン、酸化鉄などを使用することが好ましい。また、金、銀、銅、アルミなどの金属を添加することにより隠蔽性を向上させることができる。一般的には、フレーク状のアルミが用いられる。
原反層4としては、主成分としての樹脂材料に対して、抗菌剤ベシクルを添加した樹脂組成物が用いられている。抗菌剤ベシクルは、主成分の透明オレフィン系樹脂100重量部に対して、1〜30重量部の割合で添加されていることが好ましく、3〜20重量部の割合とされていることがより好ましい。より最適な添加量は、5〜15重量部である。抗菌剤ベシクルの添加量は、1重量部よりも少ないと十分な抗菌性能が得られず、30重量部よりも多いと化粧シートに求められる耐後加工性を実現することができない。樹脂材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリブチレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、アクリルなどの合成樹脂、あるいはこれら合成樹脂の発泡体が挙げられる。なお、原反層4に対して抗菌剤ベシクルを添加しない態様とする場合には、一般的な化粧材用の基材であれば何でも適用することができる。具体的には、薄葉紙、チタン紙、樹脂含浸紙などの紙、エチレン−プロピレン共重合ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合ゴム、ポリウレタンなどのゴム、有機もしくは無機系の不織布、合成紙、アルミニウム、鉄、金、銀などの金属箔などが挙げられる。
絵柄印刷層5としては、プライマー層2と同様の材料を用いることができる。汎用性の高い顔料としては、縮合アゾ、不溶性アゾ、キナクリドン、イソインドリン、アンスラキノン、イミダゾロン、コバルト、フタロシアニン、カーボン、酸化チタン、酸化鉄、雲母等のパール顔料等が挙げられる。前述の材料を用いて透明樹脂層6に対して、グラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷、静電印刷、インキジェット印刷等を施して絵柄印刷層5を形成することができる。また、上記バインダーと顔料との混合物からなるインキを塗布して絵柄印刷層5を形成する方法とは別に、各種金属の蒸着やスパッタリングで絵柄を施すことも可能である。
接着剤層6としては、アクリル系、ポリエステル系、ポリウレタン系などから選択して用いることができる。一般的には、作業性、価格、凝集力の高さから、主剤をウレタン系のポリオール、硬化剤をイソシアネートとした二液タイプの材料が用いられている。
透明樹脂層7としては、透明オレフィン系樹脂を主成分として、抗菌剤ベシクルおよび種々の機能性添加剤を添加した樹脂組成物が用いられている。抗菌剤ベシクルは、主成分の透明オレフィン系樹脂100重量部に対して、0.5〜20重量部の割合で添加されていることが好ましく、1〜15重量部の割合とされていることがより好ましい。より最適な添加量は、2〜10重量部である。抗菌剤ベシクルの添加量は、0.5重量部よりも少ないと十分な抗菌性能が得られず、20重量部よりも多いと透明樹脂層7に白濁が生じたり、化粧シートに求められる耐後加工性を実現することができない。透明オレフィン系樹脂としては、オレフィン系樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテンなどの他に、αオレフィン(例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、9−メチル−1−デセン、11−メチル−1−ドデセン、12−エチル−1−テトラデセンなどを)を単独重合あるいは2種類以上共重合させたものや、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチレン・メチルメタクリレート共重合体、エチレン・エチルメタクリレート共重合体、エチレン・ブチルメタクリレート共重合体、エチレン・メチルアクリレート共重合体、エチレン・エチルアクリレート共重合体、エチレン・ブチルアクリレート共重合体などのように、エチレンまたはαオレフィンとそれ以外のモノマーとを共重合させたものが挙げられる。また、化粧シート1の表面強度の向上を図る場合には、高結晶性のポリプロピレンを用いることが好ましい。また、種々の機能性添加剤としては、熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、ブロッキング防止剤、触媒捕捉剤、着色剤、光散乱剤および艶調整剤などが挙げられる。
また、透明樹脂層7の表面には、図1に示すように、複数の凹部を備えるエンボス模様7aが形成されている。本実施形態においては、トップコート層8は、透明樹脂層7の表面全体を覆うよう態様としているが、この態様に限定するものではなく、少なくともエンボス模様7aの凹部を埋めるように設けられていればよい。これにより、エンボス模様7aの凹部に水分や汚れが堆積することがなく、汚れが堆積して意匠性が損なわれることを抑制するとともに、細菌の繁殖を抑制することができる。
トップコート層8としては、表面の保護や艶の調製としての役割を果たす硬化型樹脂を主成分として、抗菌剤ベシクルおよび種々の機能性添加剤を添加した樹脂組成物が用いられている。抗菌剤ベシクルは、主成分の樹脂材料100重量部に対して、0.1〜20重量部の割合で添加されていることが好ましく、0.3〜15重量部の割合とされていることがより好ましい。より最適な添加量は、0.5〜10重量部である。抗菌剤ベシクルの添加量は、0.1重量部よりも少ないと十分な抗菌性能をることができない。反対に、20重量部よりも抗菌剤ベシクルの添加量が多いと、白濁化や耐後加工性の低下が生じる可能性があるのはもちろん、抗菌剤ベシクルの添加量の増大に応じて機能性添加剤の添加量が減少してトップコート層8に必要な耐傷性などの機能が失われる可能性がある。硬化型樹脂としては、熱硬化型樹脂、紫外線硬化型樹脂、電子線硬化型樹脂などが挙げられる。特に、透明樹脂層7との密着性、抗菌剤ベシクルの分散性および密着性、表面硬度、さらには耐後加工性を考慮すると、アクリルポリオールとシソシアネート化合物との反応性生成物であるアクリルウレタン樹脂を用いることが好ましい。アクリルポリオールとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチルなどの(メタ)アクリレートモノマーに、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシポロピル(メタ)アクリレートなどの水酸基含有(メタ)アクリレートモノマーと、必要に応じてこれらと共重合可能な、例えば、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンなどの重合性モノマーとを共重合させてなるアクリル骨格を主鎖とし側鎖に水酸基を有するポリマーが挙げられる。イソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、メタジイソシアネート(MDI)、リジンジイソシアネート(LDI)、イソホロジイソシアネート(IPDI)、メチルヘキサンジイソシアネート(HTDI)、メチルシクロヘキサノンジイソシアネート(HXDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)などが挙げられる。
抗菌剤ベシクルを添加する樹脂層は、できるだけ化粧シート1の表層に近い樹脂層を選択することが好ましい。
また、本実施形態の化粧シート1は、実施の態様の一例であり、例えば、隠蔽層3や原反層4などを除いた構成としたり、必要に応じて各層を選択して積層した化粧シート1とすることができる。なお、プライマー層2および接着剤層6については、これらが面している2つの樹脂層間の接着性に問題がなければ省略することができる。
本実施形態の化粧シート1においては、作業性やコストなどを考慮すると、プライマー層2は0.1〜20μm、隠蔽層3は2〜20μm、原反層4は100〜250μm、絵柄印刷層5は3〜20μm、接着剤層6は1〜20μm、透明樹脂層7は20〜200μm、トップコート層8は3〜20μmとすることが好ましく、化粧シート1の総厚は229〜550μmの範囲内とすることが好適である。
このような、本実施形態の化粧シート1においては、原反層4、透明樹脂層7またはトップコート層8に対して抗菌剤ベシクルを添加することにより、高い抗菌性と、化粧シートに求められる意匠性および耐後加工性とを有することを可能とする。
特に、高い透明性が要求される透明樹脂層7およびトップコート層8においては、分散性に優れた抗菌剤ベシクルとして添加することにより、樹脂組成物中において抗菌剤ベシクルが凝集せずに均一に分散するので、添加量を増大しても高い透明性を維持することができる。
さらに、分散性に優れた抗菌剤ベシクル用いることにより、樹脂材料と抗菌剤ベシクルの各粒子との密着性が向上するので、摩擦による抗菌剤の脱落を抑制することができる。
以下に、本発明の化粧シート1および化粧シート1の製造方法の具体的な実施例について説明する。
<抗菌剤ベシクルの調製>
まず、本実施例において用いる抗菌剤ベシクルの調製方法について説明する。抗菌剤ベシクルの調製は、上述の超臨界逆相蒸発法を用いて行った。具体的には、メタノール100重量部、無機系抗菌剤としての銀イオン担持ゼオライト(ゼオミックAJ−10N;株式会社シナネンゼオミック)70重量部、ベシクルの外膜を形成する物質としてのホスファチジルコリン5重量部を60℃に保たれた高圧ステンレス容器に入れて密閉し、圧力が20MPaとなるように二酸化炭素を注入して超臨界状態とした後、激しく攪拌混合しながらイオン交換水を100重量部注入する。容器内の温度および圧力を保持した状態で15分間攪拌後、二酸化炭素を排出して大気圧に戻すことによって無機系抗菌剤としての銀イオン担持ゼオライトが内包されたリン脂質からなる外膜を具備する抗菌剤ベシクルを得た。
<実施例1>
実施例1においては、トップコート層8に対して上述の抗菌剤ベシクル2重量部を添加した化粧シート1とした。
具体的には、ホモポリプロピレン樹脂を溶融押出機を用いて押し出し、原反層4として使用する高結晶性ポリプロピレン製の原反シート4を製膜した。この原反シート4の厚みは任意に選択できる。原反シート4の一方の面に2液硬化型ウレタンインキ(V180:東洋インキ製造(株)製)にて柄印刷を施して絵柄印刷層5を施し、原反シート4の他方の面にプライマーコートを施してプライマー層2を形成した。しかる後、原反シート4の一方の面に、高結晶性ポリプロピレン製の透明樹脂シート7からなる透明樹脂層7をドライラミネート用接着剤(タケラックA540:三井化学製;塗布量2g/m )による接着剤層6を介してドライラミネート法にて貼り合わせた。次に貼り合わせたシートの透明樹脂層7の表面に、エンボス用の金型ロールを用いてプレスしてエンボス模様7aを施した後、そのエンボス模様7a面上に2液硬化型ウレタントップコート(W184:DICグラフィックス(株)製)に上述の抗菌剤ベシクル2重量部を添加したものを塗布量3g/mにて塗布して、トップコート層8を形成し、図1に示す化粧シート1を得た。
<実施例2>
実施例2においては、透明樹脂層7に対して上述の抗菌剤ベシクル5重量部を添加した化粧シート1とした。
具体的には、アイソタクチックペンタッド分率が97.8%、MFR(メルトフローレート)が15g/10min(230℃)、分子量分布MWD(Mw/Mn)が2.3の高結晶化ホモポリプロピレン樹脂100重量部に、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(イルガノックス1010:BASF社製)を0.5重量部と、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(チヌビン328:BASF社製)を1重量部と、ヒンダードアミン系光安定剤(キマソーブ944:BASF社製)を1重量部と、前述の抗菌剤ベシクルを5重量部とを添加した樹脂を溶融押出機を用いて押し出し、透明樹脂層7として使用する厚さ100μmの高結晶性ポリプロピレン製の透明樹脂シート7を製膜した。原反シート4の一方の面に、当該透明樹脂シート7からなる透明樹脂層7をドライラミネート用接着剤(タケラックA540:三井化学製;塗布量2g/m )による接着剤層6を介してドライラミネート法にて貼り合わせた。次に貼り合わせたシートの透明樹脂層7の表面に、エンボス用の金型ロールを用いてプレスしてエンボス模様7aを施した後、そのエンボス模様7a面上に2液硬化型ウレタントップコート(W184:DICグラフィックス(株)製)を塗布量3g/mにて塗布して、トップコート層8を形成し、図1に示す化粧シート1を得た。
<実施例3>
実施例3においては、トップコート層8に対して上述の抗菌剤ベシクル1重量部を添加するとともに、透明樹脂層7に対して上述の抗菌剤ベシクル3重量部を添加した化粧シート1とした。
具体的には、アイソタクチックペンタッド分率が97.8%、MFR(メルトフローレート)が15g/10min(230℃)、分子量分布MWD(Mw/Mn)が2.3の高結晶化ホモポリプロピレン樹脂100重量部に、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(イルガノックス1010:BASF社製)を0.5重量部と、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(チヌビン328:BASF社製)を1重量部と、ヒンダードアミン系光安定剤(キマソーブ944:BASF社製)を1重量部と、前述の抗菌剤ベシクルを3重量部とを添加した樹脂を溶融押出機を用いて押し出し、透明樹脂層7として使用する厚さ100μmの高結晶性ポリプロピレン製の透明樹脂シート7を製膜した。原反シート4の一方の面に、当該透明樹脂シート7からなる透明樹脂層7をドライラミネート用接着剤(タケラックA540:三井化学製;塗布量2g/m )による接着剤層6を介してドライラミネート法にて貼り合わせた。次に貼り合わせたシートの透明樹脂層7の表面に、エンボス用の金型ロールを用いてプレスしてエンボス模様7aを施した後、そのエンボス模様7a面上に2液硬化型ウレタントップコート(W184:DICグラフィックス(株)製)に上述の抗菌剤ベシクル1重量部を添加したものを塗布量3g/mにて塗布して、トップコート層8を形成し、図1に示す化粧シート1を得た。
<実施例4>
実施例4においては、原反層4に対して上述の抗菌剤ベシクル10重量部を添加した化粧シート1とした。
具体的には、上述の抗菌剤ベシクル10重量部を添加したホモポリプロピレン樹脂を溶融押出機を用いて押し出し、原反層4として使用する高結晶性ポリプロピレン製の原反シート4を製膜した。原反シート4の一方の面に2液硬化型ウレタンインキ(V180:東洋インキ製造(株)製)にて柄印刷を施して絵柄印刷層5を施し、原反シート4の他方の面にプライマーコートを施してプライマー層2を形成した。しかる後、原反シート4の一方の面に、高結晶性ポリプロピレン製の透明樹脂シート7からなる透明樹脂層7をドライラミネート用接着剤(タケラックA540:三井化学製;塗布量2g/m )による接着剤層6を介してドライラミネート法にて貼り合わせた。次に貼り合わせたシートの透明樹脂層7の表面に、エンボス用の金型ロールを用いてプレスしてエンボス模様7aを施した後、そのエンボス模様7a面上に2液硬化型ウレタントップコート(W184:DICグラフィックス(株)製)を塗布量3g/mにて塗布して、トップコート層8を形成し、図1に示す化粧シート1を得た。
<比較例1>
比較例1においては、トップコート層8に対してベシクル化していない無機系抗菌剤としての銀イオン担持ゼオライト5重量部を添加した化粧シート1とした。これ以外の構成については、実施例1と同様である。
<比較例2>
比較例2においては、トップコート層8に対してベシクル化していない無機系抗菌剤としての銀イオン担持ゼオライト15重量部を添加した化粧シート1とした。これ以外の構成については、実施例1と同様である。
<比較例3>
比較例3においては、トップコート層8に対してベシクル化していない無機系抗菌剤としての銀イオン担持ゼオライト1重量部を添加するとともに、透明樹脂層7に対してベシクル化していない無機系抗菌剤としての銀イオン担持ゼオライト5重量部を添加した化粧シート1とした。これ以外の構成については、実施例1と同様である。
<比較例4>
比較例4においては、原反層4に対してベシクル化していない無機系抗菌剤としての銀イオン担持ゼオライト10重量部を添加した化粧シート1とした。
<比較例5>
比較例5においては、原反層4、透明樹脂層7およびトップコート層8のいずれにも抗菌剤を添加していない化粧シート1とした。
上記実施例1〜4および上記比較例1〜5から得られた各化粧シート1をについて、抗菌性評価試験と、目視により意匠性評価をそれぞれ行った。得られた評価結果を表1に示す。なお、表1に示す記号の説明は下記の通りである。
<表1の記号の説明>
〇:優れた意匠性を有する
△:わずかに白濁が認められる
×:顕著な白濁が認められる
<抗菌性評価試験方法>
抗菌性評価試験には、大腸菌(Escherichia coli)および黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)の2種類の菌を公知のフィルム密着法により付着させて行った。具体的には、各化粧シート1に菌懸濁液1mlを接種し、減菌済みの5cm×5cmのフィルムを気泡が入らないように被せ、35℃で24時間放置後、菌数の測定を行った。当該評価においては、菌数の値が少ないほど抗菌性能が高いことを表す。
各評価試験を実施した結果、表1に示すように、抗菌剤ベシクルを添加した実施例1〜4の化粧シート1においては、大腸菌及び黄色ブドウ球菌に対して優れた抗菌性を有し、さらには優れた意匠性を備えていた。
より詳しく考察すると、実施例3の化粧シート1においては、実施例1の化粧シート1と比較して、トップコート層8に添加した抗菌剤ベシクルの添加量を少なくしても同等の抗菌性が得られていることから、トップコート層8に対して多量の抗菌剤を添加しなくても、トップコート層8の下層に位置する透明樹脂層7に対して抗菌剤ベシクルを添加することで、同等もしくはそれ以上の抗菌性が得られることが明らかとなった。これは、実施例4の化粧シート1の結果からも明らかであり、トップコート層8および透明樹脂層7に対して抗菌剤ベシクルを添加しない場合においても、さらに下層に位置する原反層4に対して抗菌剤ベシクルを添加することにより、優れた抗菌性が得られている。つまり、トップコート層8に対して、抗菌剤以外の機能性添加剤の添加が望まれる際に、トップコート層8に対する抗菌剤ベシクルの添加量を減少させる替わりに、透明樹脂層7もしくは原反層4に対して抗菌剤ベシクルを添加するようにして、各層の抗菌剤ベシクルの添加量を調整することで、化粧シート1として優れた抗菌性能を維持することが可能であることを示している。
比較例1および比較例3の化粧シート1においては、抗菌剤を添加していない比較例5の化粧シート1と比較すると抗菌性を有しているものの、実施例1〜4の化粧シート1と比較すると圧倒的に抗菌性能に劣っていることがわかる。また、比較例1および比較例3の化粧シート1は、ベシクル化していない抗菌剤を用いているために、白濁が認められた。比較例2の化粧シート1においては、大腸菌および黄色ブドウ球菌に対して高い抗菌性を有しているものの、顕著な白濁が認められた。これは、添加した抗菌剤がベシクル化されていなかったために樹脂中において二次凝集し、著しい白濁化が生じたと考えられる。比較例4の化粧シート1においては、実施例1〜4の化粧シート1と比較すると抗菌性能に劣る結果となった。比較例5の化粧シート1においては、抗菌性は認められなかった。
以上の結果から、原反層4、透明樹脂層7およびトップコート層8の少なくとも一層、抗菌剤ベシクルを添加して形成することにより優れた抗菌性を得られることが明らかとなった。また、トップコート層8の下層に位置する透明樹脂層7もしくは原反層4を、抗菌剤ベシクルを添加して形成することにより、化粧シート1の表面における抗菌性能を向上させることが可能であることが明らかとなった。さらには、抗菌剤を抗菌剤ベシクルとして添加することにより、主成分である樹脂材料の高い透明性を維持し、優れた意匠性を有する化粧シート1とすることが可能であることが明らかとなった。
本発明の化粧シート1および化粧シート1の製造方法は、上記の実施形態および実施例に限定されるものではなく、発明の特徴を損なわない範囲において種々の変更が可能である。
1 化粧シート
2 プライマー層
3 隠蔽層
4 原反層、原反シート
5 絵柄印刷層
6 接着剤層
7 透明樹脂層、透明樹脂シート
7a エンボス模様
8 トップコート層
B 基材

Claims (5)

  1. 複数の樹脂層からなる化粧シートにおいて、
    前記樹脂層の少なくとも一層を、超臨界逆相蒸発法により単層膜の外膜を具備するベシクルに抗菌剤を内包させた抗菌剤ベシクルを添加して形成するとともに、
    前記抗菌剤が、無機化合物の担体に金属または金属イオンを担持させた無機系抗菌剤であることを特徴とする化粧シート。
  2. 前記樹脂層のうち、最表層に位置するトップコート層と、前記トップコート層の下層に設けられた透明樹脂層との少なくとも一方を、前記抗菌剤ベシクルを添加して形成していることを特徴とする請求項1に記載の化粧シート。
  3. 前記透明樹脂層にはエンボス模様が形成されており、
    前記トップコート層が少なくとも前記エンボス模様の凹部に埋め込まれて設けられていることを特徴とする請求項2に記載の化粧シート。
  4. 前記無機化合物の担体が、ゼオライトであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の化粧シート。
  5. 複数の樹脂層からなる化粧シートの製造方法であって、
    前記樹脂層の少なくとも一層に対して、超臨界逆相蒸発法により単層膜の外膜を具備するベシクルに抗菌剤を内包した抗菌剤ベシクルを添加するとともに、前記抗菌剤が、無機化合物の担体に金属または金属イオンを担持させた無機系抗菌剤であることを特徴とする化粧シートの製造方法。
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