JP6717261B2 - 電子制御装置 - Google Patents

電子制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6717261B2
JP6717261B2 JP2017106631A JP2017106631A JP6717261B2 JP 6717261 B2 JP6717261 B2 JP 6717261B2 JP 2017106631 A JP2017106631 A JP 2017106631A JP 2017106631 A JP2017106631 A JP 2017106631A JP 6717261 B2 JP6717261 B2 JP 6717261B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
distance
vehicle
condition
satisfied
estimated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017106631A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018204969A (ja
JP2018204969A5 (ja
Inventor
康孝 新
康孝 新
慎二 久富
慎二 久富
将史 山崎
将史 山崎
有華 高木
有華 高木
大祐 鈴木
大祐 鈴木
康孝 松永
康孝 松永
祐介 木田
祐介 木田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Denso Corp
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp, Toyota Motor Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2017106631A priority Critical patent/JP6717261B2/ja
Priority to PCT/JP2018/016158 priority patent/WO2018221058A1/ja
Publication of JP2018204969A publication Critical patent/JP2018204969A/ja
Publication of JP2018204969A5 publication Critical patent/JP2018204969A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6717261B2 publication Critical patent/JP6717261B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R21/00Arrangements or fittings on vehicles for protecting or preventing injuries to occupants or pedestrians in case of accidents or other traffic risks
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S15/00Systems using the reflection or reradiation of acoustic waves, e.g. sonar systems
    • G01S15/02Systems using the reflection or reradiation of acoustic waves, e.g. sonar systems using reflection of acoustic waves
    • G01S15/50Systems of measurement, based on relative movement of the target
    • G01S15/58Velocity or trajectory determination systems; Sense-of-movement determination systems
    • G01S15/60Velocity or trajectory determination systems; Sense-of-movement determination systems wherein the transmitter and receiver are mounted on the moving object, e.g. for determining ground speed, drift angle, ground track
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S15/00Systems using the reflection or reradiation of acoustic waves, e.g. sonar systems
    • G01S15/88Sonar systems specially adapted for specific applications
    • G01S15/93Sonar systems specially adapted for specific applications for anti-collision purposes
    • GPHYSICS
    • G08SIGNALLING
    • G08GTRAFFIC CONTROL SYSTEMS
    • G08G1/00Traffic control systems for road vehicles
    • G08G1/16Anti-collision systems

Description

本発明は、移動体に搭載されることで当該移動体の外側に存在する物体を検知するように構成された物体検知装置に備えられ、物体検知動作を実行するように構成された、電子制御装置に関する。
超音波センサにより超音波を送受信することで、物体を検知する物体検知装置が知られている。特許文献1は、この種の装置の一例を開示する。特許文献1に記載の通り、この種の装置においては、残響等の影響により、超音波の送信と同時に、受信波が検出される。そこで、特許文献1に記載の装置は、超音波の送信と同時に検出される受信波信号の終了時間と基準時間とを比較し、終了時間が基準時間を超過した場合に、超音波センサから近距離の位置に物体が存在すると判定する。
特許第3296804号公報
この種の装置において、超音波センサから至近距離(例えば30cm未満)の位置に物体が存在すると、反射波が残響に埋もれたり、多重反射が発生したりする場合がある。この場合、従来のこの種の装置によっては、超音波センサから近距離の位置に物体が存在することは判定できても、超音波センサから物体までの具体的な距離の把握は困難である。具体的には、例えば、特許文献1に記載の装置では、超音波センサから物体までの距離が30cm程度である場合と、同距離が15cm程度である場合との間の判別が困難である。
本発明は、上記に例示した事情等に鑑みてなされたものである。即ち、本発明は、従来よりも良好な物体検知が可能な物体検知装置を提供することを目的としている。
請求項1に記載の電子制御装置(30)は、物体検知装置(20)に備えられ、物体検知動作を実行するように構成されている。前記物体検知装置は、移動体(10)に搭載されることで、当該移動体の外側に存在する物体(B)を検知するように構成されている。
この電子制御装置は、
動作条件が成立中に探査波を前記移動体の外側に向けて発信するとともに前記探査波の前記物体による反射波を含む受信波を受信することで前記物体との距離に対応する信号を出力するように設けられた測距センサ(21)にて閾値以上の強度の前記受信波が受信されて距離取得条件が成立した場合に、前記測距センサの出力に基づいて、前記測距センサから前記物体までの距離の検出結果に対応する検出距離を取得するように設けられた、検出距離取得部(301)と、
前記測距センサにて前記閾値以上の強度の前記受信波が受信されたにもかかわらず前記距離取得条件が不成立の場合、前記移動体と前記物体との相対移動状態を取得するように設けられた移動状態取得部(22、23、24、25)によって取得された前記相対移動状態と、前記検出距離取得部によって取得された過去の前記検出距離とに基づいて、前記測距センサから前記物体までの距離の推定結果に対応する推定距離を取得するように設けられた、推定距離取得部(302)と、
取得された前記検出距離及び前記推定距離を記憶するように設けられた、記憶部(303)と、
を備え、
前記記憶部は、保持条件が成立した場合に、前記検出距離及び前記推定距離の記憶内容を保持するように設けられ、
前記推定距離取得部は、前記動作条件が成立から不成立に転換した後に再度成立した場合、前記測距センサにて前記閾値以上の強度の前記受信波が受信されたにもかかわらず前記距離取得条件が不成立であり、且つ前記記憶部に前記検出距離又は前記推定距離が記憶されていれば、前記記憶内容に基づいて前記推定距離を取得するように設けられている。
かかる構成において、前記距離取得条件が成立した場合、前記検出距離取得部は、前記測距センサの出力に基づいて前記検出距離を取得する。前記距離取得条件には、前記測距センサにて前記閾値以上の強度の前記受信波が受信されたことが、少なくとも含まれる。一方、前記距離取得条件が不成立の場合、前記推定距離取得部は、前記移動状態取得部によって取得された前記相対移動状態と、前記検出距離取得部によって取得された過去の前記検出距離とに基づいて、前記推定距離を取得する。
前記距離取得条件が不成立の場合は、典型的には、前記測距センサにて前記閾値以上の強度の前記受信波が受信されなかった場合である。例えば、前記物体の前記測距センサからの距離が検出可能距離よりも長くなることで、前記物体が前記測距センサの検知可能範囲から逸脱すると、前記測距センサにて前記閾値以上の強度の前記受信波が受信されなくなる。
一方、前記物体が前記測距センサに近接し過ぎると、残響及び/又は多重反射の影響により、検出距離の取得が、困難又は実質的に不可能になる。この場合も、前記距離取得条件が不成立となる。本発明によれば、この場合においても、前記推定距離取得部により、前記推定距離が取得される。したがって、本発明によれば、前記物体が前記測距センサに近接した場合においても、良好な物体検知が可能となる。
なお、上記及び特許請求の範囲の欄における、各手段に付された括弧付きの参照符号は、同手段と後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。よって、本発明の技術的範囲は、上記の参照符号の記載によって、何ら限定されるものではない。
実施形態に係る物体検知装置を搭載した車両の概略構成を示す平面図である。 図1に示された表示部に設けられた物体位置通知画像の概略を示す図である。 図1に示された物体検知装置の概略的な機能構成を示すブロック図である。 図3に示された物体検知装置の動作例を示すフローチャートである。 図3に示された物体検知装置の動作例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、実施形態に対して適用可能な各種の変形例については、当該実施形態に関する一連の説明の途中に挿入されると当該実施形態の理解が妨げられるおそれがあるため、当該実施形態の説明の後にまとめて記載する。
(構成)
図1を参照すると、移動体としての車両10は、いわゆる四輪自動車であって、平面視にて略矩形状の車体11を備えている。以下、平面視にて、車両10の車幅方向における中心を通り、且つ車両10における車両全長方向と平行な仮想直線を、車両中心線LCと称する。車両全長方向は、車幅方向と直交し且つ車高方向と直交する方向である。車高方向は、車両10の車高を規定する方向であって、車両10を水平面に載置した場合の重力作用方向と平行な方向である。図1において、車両全長方向は図中上下方向であり、車幅方向は図中左右方向である。
車両10における「前」「後」「左」「右」を、図1中にて矢印で示された通りに定義する。即ち、車両全長方向は、前後方向と同義である。また、車幅方向は、左右方向と同義である。さらに、車高方向は、上下方向と同義である。但し、後述するように、車高方向即ち上下方向は、車両10の載置条件等により、重力作用方向と平行とはならない場合があり得る。
車体11における前側の端部には、フロントバンパー12が装着されている。車体11における後側の端部には、リアバンパー13が装着されている。
車両10には、物体検知装置20が搭載されている。物体検知装置20は、車両10に搭載されることで、車両10の外側に存在する物体Bを検知可能に構成されている。具体的には、物体検知装置20は、測距センサ21と、車速センサ22と、シフトポジションセンサ23と、操舵角センサ24と、ヨーレートセンサ25と、表示部26と、警報音発生部27と、電子制御装置30とを備えている。なお、図示の簡略化のため、物体検知装置20を構成する各部の間の電気接続関係は、図1においては適宜省略されている。
測距センサ21は、動作条件が成立中に送受信動作を実行することで、検知可能範囲R内に存在する物体Bとの距離に対応する信号を出力するように設けられている。送受信動作とは、探査波を車両10の外側に向けて発信するとともに、この探査波の物体Bによる反射波を含む受信波を受信する動作である。
具体的には、本実施形態においては、測距センサ21は、いわゆる超音波センサであって、超音波である探査波を発信するとともに、超音波を含む受信波を受信可能に構成されている。なお、「動作条件」は、典型的には、車両10のシフトポジションが「P」以外であること、車速が基準車速(例えば15km/h)未満であること、等を含む。「車速」とは、車両10の走行速度である。
本実施形態においては、物体検知装置20は、複数の測距センサ21を備えている。複数の測距センサ21の各々は、平面視にて相互に異なる位置に設けられている。また、本実施形態においては、複数の測距センサ21の各々は、車両中心線LCから、車幅方向におけるいずれか一方側にシフトして配置されている。
具体的には、本実施形態においては、フロントバンパー12には、測距センサ21としての、第一フロントソナー211、第二フロントソナー212、第三フロントソナー213、及び第四フロントソナー214が装着されている。同様に、リアバンパー13には、測距センサ21としての、第一リアソナー215、第二リアソナー216、第三リアソナー217、及び第四リアソナー218が装着されている。第一フロントソナー211、第二フロントソナー212、第三フロントソナー213、第四フロントソナー214、第一リアソナー215、第二リアソナー216、第三リアソナー217、及び第四リアソナー218のうちのいずれかであることを特定しない場合に、以下、「測距センサ21」という単数形の表現、又は「複数の測距センサ21」という表現を用いる。
第一フロントソナー211は、車両10の左前方に探査波を発信するように、フロントバンパー12の前側表面における左端部に設けられている。第二フロントソナー212は、車両10の右前方に探査波を発信するように、フロントバンパー12の前側表面における右端部に設けられている。第一フロントソナー211と第二フロントソナー212とは、車両中心線LCを挟んで対称に配置されている。
第三フロントソナー213と第四フロントソナー214とは、フロントバンパー12の前側表面における中央寄りの位置にて、車幅方向に配列されている。第三フロントソナー213は、車両10の略前方に探査波を発信するように、車幅方向について第一フロントソナー211と車両中心線LCとの間に配置されている。第四フロントソナー214は、車両10の略前方に探査波を発信するように、車幅方向について第二フロントソナー212と車両中心線LCとの間に配置されている。第三フロントソナー213と第四フロントソナー214とは、車両中心線LCを挟んで対称に配置されている。
第一リアソナー215は、車両10の左後方に探査波を発信するように、リアバンパー13の後側表面における左端部に設けられている。第二リアソナー216は、車両10の右後方に探査波を発信するように、リアバンパー13の後側表面における右端部に設けられている。第一リアソナー215と第二リアソナー216とは、車両中心線LCを挟んで対称に配置されている。
第三リアソナー217と第四リアソナー218とは、リアバンパー13の後側表面における中央寄りの位置にて、車幅方向に配列されている。第三リアソナー217は、車両10の略後方に探査波を発信するように、車幅方向について第一リアソナー215と車両中心線LCとの間に配置されている。第四リアソナー218は、車両10の略後方に探査波を発信するように、車幅方向について第二リアソナー216と車両中心線LCとの間に配置されている。第三リアソナー217と第四リアソナー218とは、車両中心線LCを挟んで対称に配置されている。
複数の測距センサ21の各々は、電子制御装置30に電気接続されている。即ち、複数の測距センサ21の各々は、電子制御装置30の制御下で探査波を発信するとともに、受信波の受信結果に対応する信号を発生して電子制御装置30に送信するようになっている。受信波の受信結果に対応する信号に含まれる情報を、以下「受信情報」と称する。受信情報には、例えば、受信波の受信強度に対応する情報と、複数の測距センサ21の各々と物体Bとの距離に対応する情報が含まれる。物体Bとの距離に対応する情報には、例えば、探査波の発信から受信波の受信までの時間差に対応する情報が含まれる。
車速センサ22、シフトポジションセンサ23、操舵角センサ24、及びヨーレートセンサ25は、電子制御装置30に電気接続されている。車速センサ22は、車速に対応する信号を発生して、電子制御装置30に送信するように設けられている。シフトポジションセンサ23は、車両10のシフトポジションに対応する信号を発生して、電子制御装置30に送信するように設けられている。操舵角センサ24は、車両10の操舵角に対応する信号を発生して、電子制御装置30に送信するように設けられている。ヨーレートセンサ25は、車両10に作用するヨーレートに対応する信号を発生して、電子制御装置30に送信するように設けられている。
表示部26及び警報音発生部27は、車両10における車室内に配置されている。表示部26は、電子制御装置30の制御下で物体検知動作に伴う表示を行うように、電子制御装置30に電気接続されている。表示部26は、図2に示された物体位置通知画像260を表示可能に構成されている。物体位置通知画像260の詳細については後述する。警報音発生部27は、電子制御装置30の制御下で物体検知動作に伴う警報音を発生するように、電子制御装置30に電気接続されている。表示部26即ち物体位置通知画像260を用いた物体検知動作に伴う表示動作、及び/又は、警報音発生部27を用いた物体検知動作に伴う警報音発生動作を、以下「報知動作」と称する。
図2は、図1に示された表示部26に設けられた物体位置通知画像260の概略を示す。図2に示されているように、物体位置通知画像260は、車両図形表示部261と、前方領域表示部262と、左前方領域表示部263と、右前方領域表示部264と、後方領域表示部265と、左後方領域表示部266と、右後方領域表示部267と、を有している。
車両図形表示部261は、車両10の外形形状に対応して、略矩形状に形成されている。前方領域表示部262は、車両10の前方領域に対応するように、車両図形表示部261における上辺に隣接して設けられている。左前方領域表示部263は、車両10の左前方領域に対応するように、車両図形表示部261における左上角部に隣接して設けられている。右前方領域表示部264は、車両10の右前方領域に対応するように、車両図形表示部261における右上角部に隣接して設けられている。
後方領域表示部265は、車両10の後方領域に対応するように、車両図形表示部261における下辺隣接して設けられている。左後方領域表示部266は、車両10の左後方領域に対応するように、車両図形表示部261における左下角部に隣接して設けられている。右後方領域表示部267は、車両10の右後方領域に対応するように、車両図形表示部261における右下角部に隣接して設けられている。
前方領域表示部262、左前方領域表示部263、右前方領域表示部264、後方領域表示部265、左後方領域表示部266、及び右後方領域表示部267の各々は、複数のセグメント268を有している。複数のセグメント268の各々は、車両10の周囲に存在する物体Bの、車両10に対する相対距離に対応して配列されている。即ち、物体位置通知画像260は、物体Bの存在状態に応じて複数のセグメント268の各々における点灯と非点灯とを切り換えることで、物体Bの存在状態を表示するようになっている。なお、車両図形表示部261に最も近接するセグメント268を、以下「最近接セグメント269」と称することがある。
再び図1を参照すると、電子制御装置30は、車体11の内側に配置されている。電子制御装置30は、複数の測距センサ21の各々、車速センサ22、シフトポジションセンサ23、操舵角センサ24、ヨーレートセンサ25等から受信した信号及び情報に基づいて、物体検知動作を実行するように構成されている。
本実施形態においては、電子制御装置30は、いわゆる車載マイクロコンピュータであって、図示しないCPU、ROM、RAM、不揮発性RAM、等を備えている。不揮発性RAMは、例えば、フラッシュROM等である。電子制御装置30のCPU、ROM、RAM及び不揮発性RAMを、以下単に「CPU」、「ROM」、「RAM」及び「不揮発性RAM」と略称する。
電子制御装置30は、CPUがROM又は不揮発性RAMからプログラムを読み出して実行することで、各種の制御動作を実現可能に構成されている。このプログラムには、後述のルーチンに対応するものが含まれている。また、ROM又は不揮発性RAMには、プログラムの実行の際に用いられる各種のデータが、あらかじめ格納されている。各種のデータには、例えば、初期値、ルックアップテーブル、マップ、等が含まれている。
図3に示されているように、電子制御装置30は、機能上の構成として、検出距離取得部301と、推定距離取得部302と、記憶部303と、制御部304とを備えている。本実施形態においては、検出距離取得部301、推定距離取得部302、及び制御部304は、CPU上の機能構成として実現されている。また、本実施形態においては、記憶部303は、不揮発性RAMにおける記憶領域として実現されている。
検出距離取得部301は、所定の距離取得条件が成立した場合に、複数の測距センサ21の各々の出力に基づいて、複数の測距センサ21の各々から物体Bまでの距離の検出結果に対応する検出距離を取得するように設けられている。距離取得条件は、以下の第一距離取得条件及び第二距離取得条件を含む。第一距離条件は、検出距離の取得に対応する測距センサ21にて、閾値以上の強度の受信波が受信されたことである。第二距離取得条件は、当該測距センサ21にて、阻害事由が発生していないことである。阻害事由とは、反射波が残響に埋もれたり、多重反射が発生したりすることである。
推定距離取得部302は、距離取得条件が不成立の場合に、車両移動状態と、検出距離取得部301によって取得された過去の検出距離とに基づいて、複数の測距センサ21の各々から物体Bまでの距離の推定結果に対応する推定距離を取得するように設けられている。車両移動状態は、車速センサ22、シフトポジションセンサ23、操舵角センサ24、及びヨーレートセンサ25によって取得された、車両10の移動状態である。車両移動状態は「走行状態」とも称され得る。車両移動状態には、停車状態、即ち車速が0km/hである状態も含まれる。
記憶部303は、検出距離取得部301によって取得された検出距離、及び推定距離取得部302によって取得された推定距離を記憶するように設けられている。検出距離取得部301によって取得された検出距離、及び推定距離取得部302によって取得された推定距離を総称して、以下「距離情報」と称することがある。記憶部303は、取得された距離情報を、時系列で記憶(即ち格納)するようになっている。また、記憶部303は、所定の保持条件が成立した場合に、距離情報の記憶を保持するように設けられている。一方、記憶部303は、保持条件が不成立となった場合に、制御部304の制御下で、距離情報の記憶を消去するように設けられている。
制御部304は、検出距離取得部301又は推定距離取得部302によって取得された最新の距離情報に基づいて、報知動作を制御するように設けられている。具体的には、制御部304は、取得された最新の距離情報に基づいて、表示部26及び/又は警報音発生部27を動作させるための制御信号を生成し、かかる制御信号を表示部26及び/又は警報音発生部27に送信するようになっている。また、制御部304は、所定の保持条件が成立している間は記憶部303における距離情報の記憶内容を保持する一方、保持条件が不成立となった場合に記憶部303における距離情報の記憶内容を消去するようになっている。
(動作概要)
以下、物体検知装置20の動作の概要について説明する。
電子制御装置30は、車速センサ22、シフトポジションセンサ23、等の出力に基づいて、車両移動状態を取得する。車両移動状態には、車両10の進行方向及び進行速度が含まれる。車両10の進行方向を、以下「車両進行方向」と称する。例えば、車両10が後方に直進中は、車両進行方向は後方である。本具体例においては、車両進行方向は、「前方」及び「後方」の2種類のうちの、いずれかであるものとする。車両移動状態は、複数の測距センサ21の各々における移動状態に対応する。
電子制御装置30は、車両10のイグニッションスイッチがオンされた以降で動作条件が最初に成立した時点から所定時間間隔で、検知判定時点の到来を繰り返し判定する。初回の検知判定時点は、動作条件が成立した時点である。検知判定時点が到来すると、電子制御装置30は、動作条件が成立していれば、複数の測距センサ21の各々の動作を制御して、複数の測距センサ21の各々から受信情報を取得する。また、電子制御装置30は、取得した車両移動状態と受信情報とに基づいて、距離情報を取得する。
具体的には、距離取得条件が成立した場合、検出距離取得部301は、測距センサ21の出力に基づいて検出距離を取得する。上記の通り、距離取得条件には、測距センサ21にて閾値以上の強度の受信波が受信されたことが、少なくとも含まれる。
一方、距離取得条件が不成立の場合、推定距離取得部302は、取得された車両移動状態及び過去の距離情報に基づいて、推定距離を取得する。具体的には、推定距離取得部302は、取得された車両移動状態と、過去の距離情報の取得履歴とに基づいて、検知判定時点における車両10と物体Bとの相対速度、又は物体Bの移動速度を推定する。また、推定距離取得部302は、推定した速度と、前回の検知判定時点における距離情報とに基づいて、推定距離を取得(即ち算出)する。
検出距離及び推定距離の取得は、公知又は周知の技術を用いて実現可能である。このため、検出距離及び推定距離の取得そのものに関する、これ以上の詳細については、本明細書においては説明を省略する。例えば、特開2016−80646号公報、米国特許第9,594,166号明細書、中国特許出願公開第105539437号明細書、等を参照のこと。
距離取得条件が不成立の場合は、典型的には、測距センサ21にて閾値以上の強度の受信波が受信されなかった場合である。例えば、物体Bの測距センサ21からの距離が検出可能距離よりも長くなることで、物体Bが測距センサ21の検知可能範囲Rから逸脱すると、測距センサ21にて閾値以上の強度の受信波が受信されなくなる。
一方、物体Bが測距センサ21に近接し過ぎると、上記の阻害事由が発生する場合がある。この場合、測距センサ21にて閾値以上の強度の受信波が受信されたにもかかわらず、検出距離の取得が困難又は実質的に不可能になる。即ち、この場合も、距離取得条件が不成立となる。この点、本実施形態の物体検知装置20によれば、この場合においても、推定距離取得部302により、推定距離が取得される。したがって、かかる構成によれば、物体Bが測距センサ21に近接した場合においても、良好な物体検知が可能となる。
具体的には、図2に示された物体位置通知画像260において、従来は、車両図形表示部261に最も近接するセグメント268の距離範囲は、30cm以下であった。即ち、従来の構成においては、測距センサ21から物体Bまでの距離が30cm程度である場合と、同距離が15cm程度である場合との間で、物体位置通知画像260における表示の判別が行われていなかった。
これに対し、本実施形態においては、図2に示された物体位置通知画像260において、車両図形表示部261に近接するセグメント268の距離範囲を、従来よりも細分化することが可能となる。例えば、最近接セグメント269の距離範囲を、15cm未満とすることが可能となる。この場合、最近接セグメント269に隣接するセグメント268の距離範囲を、15cm以上30cm以下とすることが可能となる。
本実施形態においては、記憶部303は、保持条件が不成立となった場合に、距離情報の記憶内容を消去する。保持条件は、車両10の周囲に、表示部26及び警報音発生部27を用いた報知動作を行うべき物体B(即ち障害物)が、存在するか又は相当程度の確率で存在するということができるような条件である。即ち、保持条件が成立する場合は、車両10の周囲に障害物が存在することが確実である場合の他に、車両10の周囲に障害物が存在するか存在しないか不明であるものの、確実に存在しないとはいえないような場合をも含む。
上記のような保持条件が成立しているにもかかわらず記憶部303から距離情報を消去してしまうと、動作条件が成立から不成立、さらに不成立から成立に転換した場合に、過去の距離情報を利用することができない。これに対し、本実施形態によれば、保持条件が成立している間、距離情報を保持することで、過去の距離情報を有効に利用することができる。
一方、記憶部303にて距離情報を保持し続けると、誤報知がなされ得る。誤報知とは、実際には車両10の周囲に障害物が存在しないにもかかわらず、誤って、車両10の周囲に障害物が存在する旨を、表示部26及び警報音発生部27を用いて報知することをいう。これに対し、本実施形態によれば、保持条件が不成立となった場合に、記憶部303における距離情報の記憶内容が消去される。このため、障害物が存在しない又は存在しないことが確実であるにもかかわらず誤報知なされることが、可及的に抑制され得る。
典型的には、保持条件は、例えば、測距センサ21にて閾値以上の強度の受信波が受信されることにより、検出距離又は推定距離が算出されたことを含む。また、保持条件は、例えば、距離取得条件が不成立の場合に算出された推定距離が、上限距離以下であることを含む。また、保持条件は、例えば、隣接する他の測距センサ21にて閾値以上の強度の受信波が受信されていることを含む。即ち、例えば、第四リアソナー218を用いた距離情報の取得の場合、かかる距離情報の保持条件は、隣接する第二リアソナー216及び第三リアソナー217の少なくともいずれか一方にて、閾値以上の強度の受信波が受信されていることを含む。
動作条件が一時的に不成立となる場合があり得る。具体的には、例えば、一時的に車速が基準車速を僅かに超えてしまうと、動作条件が一時的に不成立となる。あるいは、例えば、車両10の運転者が、車両10の駐車動作が完了する前に、誤ってシフトを「P」レンジに入れてしまうと、動作条件が一時的に不成立となる。
この点、本実施形態においては、推定距離取得部302は、動作条件が不成立の場合であっても、所定条件成立中は、推定距離を取得する。この所定条件は、例えば、推定距離が上限距離以下であるという条件である。したがって、本実施形態によれば、上記の場合においても、良好な物体検知が可能となる。
動作条件が、成立から不成立に転換した後に、再度成立する場合がある。この場合、測距センサ21を用いた距離情報の取得が再開され、過去の距離情報の取得履歴が有益に利用可能である。特に、距離情報の取得再開時点で、上記の阻害事由発生等の何らかの理由で、測距センサ21にて閾値以上の強度の受信波が受信されたにもかかわらず、距離取得条件が不成立となるときがある。
この点、本実施形態においては、推定距離取得部302は、測距センサ21にて閾値以上の強度の受信波が受信されたにもかかわらず距離取得条件が不成立であり、且つ記憶部303に距離情報が記憶されていれば、記憶内容に基づいて推定距離を取得する。したがって、本実施形態によれば、距離情報の取得再開時においても、良好な物体検知が可能となる。
記憶部303に距離情報が記憶されていない状態は、例えば、車両10のイグニッションスイッチがオンされてから一度も距離情報が取得されていない場合、あるいは、保持条件が不成立となって強制的に記憶内容が消去された場合に発生する。このような状態において、測距センサ21にて閾値以上の強度の受信波が受信されたにもかかわらず距離取得条件が不成立となることがあり得る。
この点、本実施形態においては、推定距離取得部302は、記憶部303に距離情報が記憶されていない場合であって、且つ測距センサ21にて閾値以上の強度の受信波が受信されたにもかかわらず距離取得条件が不成立であれば、所定の基準値に基づいて推定距離を取得する。この基準値は、例えば、最近接セグメント269における、距離範囲の上限値(即ち15cm)又は中央値(即ち7.5cm)とすることが可能である。したがって、本実施形態によれば、上記のような場合であっても、良好な物体検知が可能となる。
(動作例)
以下、本実施形態の構成による具体的な処理操作例について、図4A及び図4Bに示されたフローチャートを用いて説明する。図面及び明細書中の以下の説明において、「ステップ」を単に「S」と略記する。また、以下の説明において、今回のルーチンの起動は、N回目の起動であるものとする。Nは、自然数、即ち1以上の整数である。MはNより小さい自然数である。
CPUは、検知判定時点の到来毎に、複数の測距センサ21のうちの1個を順次選択する。また、CPUは、選択した1個の測距センサ21毎に、図4A及び図4Bに示された距離情報取得ルーチンを起動することで、距離情報を取得する。また、CPUは、取得した距離情報を、時系列で不揮発性RAM即ち記憶部303に順次記憶する。
図4A及び図4Bに示された距離情報取得ルーチンが起動されると、まず、S401にて、CPUは、車速センサ22等から車両移動状態を取得する。また、CPUは、動作条件が成立していれば、選択した1個の測距センサ21から受信情報を取得する。次に、S402にて、CPUは、前回起動時点から車両進行方向が変化したか否かを判定する。具体的には、本具体例においては、S402にて、CPUは、車両移動状態が前進と後退との間で切り替わったか否かを判定する。
車両進行方向が変化した場合(即ちS402=YES)、車両10の周囲の状況が前回起動時点から変化している可能性が高い。そこで、この場合、CPUは、S403の処理を実行した後、処理をS404に進行させる。S403にて、CPUは、前回以前の起動時点にて検知されていた物体Bの移動速度Vをゼロとする。即ち、この物体Bを、仮に、静止物として取り扱う。これに対し、車両進行方向が変化していない場合(即ちS402=NO)、CPUは、S403の処理をスキップして、処理をS404に進行させる。なお、今回が1回目の起動時点である場合も、CPUは、S403の処理を実行した後、処理をS404に進行させる。
S404にて、CPUは、動作条件が成立しているか否かを判定する。動作条件が成立している場合(即ちS404=YES)、CPUは、処理をS405に進行させる。S405にて、CPUは、選択した1個の測距センサ21における受信波強度RSが、閾値強度RS0以上であるか否かを判定する。受信波強度RSが閾値強度RS0以上である場合(即ちS405=YES)、CPUは、処理をS406に進行させる。S406にて、CPUは、距離取得条件が成立しているか否かを判定する。
距離取得条件が成立している場合(即ちS406=YES)、CPUは、処理をS411に進行させた後、本ルーチンを一旦終了する。S411にて、CPUは、物体Bまでの距離Dの検出結果に対応する検出距離を取得(即ち算出)する。また、CPUは、この取得結果を、今回即ちN回目の起動時点における距離情報D(N)として、不揮発性RAMに記憶する。
さらに、S411にて、CPUは、車速と、前回以前の起動時点における距離情報D(M)と、今回の起動時点における距離情報D(N)とに基づいて、物体Bの移動速度Vを取得(即ち算出)する。なお、今回の起動時点にてS403の処理が実行された場合には、S411において、移動速度Vはゼロのままとされる。また、CPUは、取得した移動速度Vを、今回即ちN回目の起動時点における移動速度V(N)として、不揮発性RAMに記憶する。
なお、本具体例においては、今回の本ルーチンの起動によって取得される距離情報D(N)、即ち、検出距離又は推定距離は、複数の測距センサ21の各々から物体Bまでの距離を、車両10から物体Bまでの距離に換算したものである。具体的には、例えば、第一フロントソナー211が選択された場合、距離情報D(N)は、フロントバンパー12の前端部と物体Bとの距離である。この場合、距離情報D(N)は、第一フロントソナー211から物体Bまでの距離に対して、所定の補正値ΔD0を加算したものである。第二フロントソナー212が選択された場合は、第一フロントソナー211が選択された場合と同様である。
補正値ΔD0は、複数の測距センサ21の各々の、車両全長方向における搭載位置に応じて設定された値である。具体的には、例えば、コーナーセンサである第一フロントソナー211及び第二フロントソナー212の場合、補正値ΔD0は、所定の負の値(例えばマイナス3cm)である。このため、距離情報D(N)は、負の値となることがあり得る。一方、センターセンサである第三フロントソナー213及び第四フロントソナー214の場合、補正値ΔD0は、ゼロ、又は第一フロントソナー211及び第二フロントソナー212の場合よりも絶対値の小さな所定の負の値(例えばマイナス1cm)である。
距離取得条件が成立していない場合(即ちS406=NO)、CPUは、処理をS421に進行させる。S421にて、CPUは、距離情報D(M)が不揮発性RAMに記憶されているか否かを判定する。距離情報D(M)が不揮発性RAMに記憶されている場合(即ちS421=YES)、CPUは、S422の処理を実行した後、処理をS423及びS424に進行させる。
S422にて、CPUは、最新の距離情報D(M)を読み出す。また、CPUは、S422にて読み出した値をDPに設定する。S423にて、CPUは、DPの値にΔD1を加算することで、値DQを算出する。ΔD1は、DPに対して車両10の移動距離を反映するための値であって、車速に基づいて算出され得る。
S424にて、CPUは、DQの値にΔD2を加算することで、距離情報D(N)を取得(即ち算出)する。S424にて取得される距離情報D(N)は、今回即ちN回目の起動時点における、物体Bまでの距離Dの推定結果に対応する。ΔD2は、DQに対して物体Bの移動距離を反映するための値であって、最新の物体Bの移動速度V(M)に基づいて算出され得る。また、CPUは、距離情報D(N)の取得結果を、不揮発性RAMに記憶する。
距離情報D(M)が不揮発性RAMに記憶されていない場合(即ちS421=NO)、S405の判定がYESであり、S406の判定がNOであり、且つS421の判定がNOである。即ち、この場合は、測距センサ21にて閾値以上の強度の受信波が受信されたにもかかわらず距離取得条件が不成立であり、且つ記憶部303に距離情報が記憶されていない場合である。具体的には、この場合は、初回起動時点(即ちN=1)、あるいは、測距センサ21を用いた距離情報の取得が再開された時点にて、測距センサ21にて閾値以上の強度の受信波が受信されたにもかかわらず距離取得条件が不成立である場合である。
そこで、この場合、CPUは、S422の処理に代えてS425の処理を実行した後、処理をS423及びS424に進行させる。S425にて、CPUは、所定の基準値をDPに設定する。この基準値は、例えば、最近接セグメント269における、距離範囲の上限値(即ち15cm)又は中央値(即ち7.5cm)である。
S424の処理の後、CPUは、処理をS426に進行させる。S426にて、CPUは、距離情報D(N)が下限値DL未満であるか否かを判定する。本具体例においては、下限値DLは、複数の測距センサ21の各々の、車両全長方向における搭載位置に応じて設定された所定値である。このため、コーナーセンサである第一フロントソナー211及び第二フロントソナー212の場合、下限値DLは、負の値が設定され得る。
距離情報D(N)が下限値DL未満である場合(即ちS426=YES)、CPUは、処理をS427に進行させた後、本ルーチンを一旦終了する。S427にて、CPUは、距離情報D(N)を下限値DLに更新する。一方、距離情報D(N)が下限値DL以上である場合(即ちS426=NO)、CPUは、S427の処理をスキップして、本ルーチンを一旦終了する。
受信波強度RSが閾値強度RS0未満である場合(即ちS405=NO)、CPUは、処理をS431に進行させる。S431にて、CPUは、所定の保持条件が成立しているか否かを判定する。具体的には、本具体例においては、S431にて、CPUは、第一保持条件及び第二保持条件のうちの、第一保持条件が成立しているか否かを判定する。なお、第二保持条件については、本具体例においては、後述の他のステップにて判定される。
第一保持条件は、隣接する他の測距センサ21にて閾値以上の強度の受信波が受信されていることである。第二保持条件は、推定距離が上限距離DH以下であることである。
第一保持条件が不成立である場合(即ちS431=NO)、CPUは、処理をS432に進行させた後、本ルーチンを一旦終了する。S432にて、CPUは、距離情報D(1)〜D(M)及び移動速度V(1)〜V(M)の記憶を消去する。
第一保持条件が成立している場合(即ちS431=YES)、CPUは、処理をS441に進行させる。S441にて、CPUは、距離情報D(M)が不揮発性RAMに記憶されているか否かを判定する。即ち、S441の処理は、S421の処理と同様である。
距離情報D(M)が不揮発性RAMに記憶されている場合(即ちS441=YES)、CPUは、処理をS442〜S444及びS446に進行させる。距離情報D(M)が不揮発性RAMに記憶されていない場合(即ちS441=NO)、CPUは、S442〜S444及びS446の処理をスキップして、本ルーチンを一旦終了する。
S442にて、CPUは、最新の距離情報D(M)を読み出す。また、CPUは、S442にて読み出した値をDPに設定する。即ち、S442の処理は、S422の処理と同様である。S443にて、CPUは、DPの値にΔD1を加算することで、値DQを算出する。S444にて、CPUは、DQの値にΔD2を加算することで距離情報D(N)を取得(即ち算出)し、距離情報D(N)の取得結果を不揮発性RAMに記憶する。即ち、S443及びS444の処理は、S423及びS424の処理と同様である。
S446にて、CPUは、距離情報D(N)、即ち今回取得された推定距離が、上限距離DH以上であるか否かを判定する。即ち、S446にて、CPUは、上記の第二保持条件が成立しているか否かを判定する。上限距離DHは、複数の測距センサ21の各々の、車両全長方向における搭載位置に応じて設定された所定値である。
第二保持条件が不成立である場合(即ちS446=NO)、CPUは、処理をS432に進行させた後、本ルーチンを一旦終了する。S432にて、CPUは、距離情報D(1)〜D(M)及び移動速度V(1)〜V(M)の記憶を消去する。一方、第二保持条件が成立している場合(即ちS446=YES)、CPUは、処理をS432に進行させることなく、本ルーチンを一旦終了する。
動作条件が成立していない場合(即ちS404=NO)、CPUは、処理をS441に進行させる。即ち、例えば、動作条件が一時的に不成立となることで、測距センサ21における送受信が行われない場合であっても、所定条件成立中は、推定距離の取得が実行される。
(変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。故に、上記実施形態に対しては、適宜変更が可能である。以下、代表的な変形例について説明する。以下の変形例の説明においては、上記実施形態との相違点を主として説明する。また、上記実施形態と変形例とにおいて、互いに同一又は均等である部分には、同一符号が付されている。したがって、以下の変形例の説明において、上記実施形態と同一の符号を有する構成要素に関しては、技術的矛盾又は特段の追加説明なき限り、上記実施形態における説明が適宜援用され得る。
本発明は、上記実施形態にて示された具体的な装置構成に限定されない。即ち、例えば、車両10は、四輪自動車に限定されない。具体的には、車両10は、三輪自動車であってもよいし、貨物トラック等の六輪又は八輪自動車であってもよい。「物体」は、「障害物」とも言い換えられ得る。即ち、物体検知装置は、障害物検知装置とも称され得る。
測距センサ21の配置及び個数は、上記の具体例に限定されない。即ち、例えば、図1を参照すると、第三フロントソナー213が車幅方向における中央位置に配置される場合、第四フロントソナー214は省略される。同様に、第三リアソナー217が車幅方向における中央位置に配置される場合、第四リアソナー218は省略される。
物体位置通知画像260の表示態様も、上記の具体例に限定されない。即ち、例えば、物体位置通知画像260は、物体Bの存在状態に応じて複数のセグメント268の各々における点灯と点滅とを切り換えるようになっていてもよい。あるいは、例えば、物体位置通知画像260は、物体Bの存在状態に応じて複数のセグメント268の各々における非点灯と点滅とを切り換えるようになっていてもよい。
上記実施形態においては、電子制御装置30は、CPUがROM等からプログラムを読み出して起動する構成であった。しかしながら、本発明は、かかる構成に限定されない。即ち、例えば、電子制御装置30は、上記のような動作を可能に構成されたデジタル回路、例えばゲートアレイ等のASICであってもよい。ASICはAPPLICATION SPECIFIC INTEGRATED CIRCUITの略である。
電子制御装置30は、車載通信ネットワークを介して、車速センサ22等と電気接続され得る。車載通信ネットワークは、CAN(国際登録商標)、FlexRay(国際登録商標)等の車載LAN規格に準拠して構成される。CAN(国際登録商標)は、Controller Area Networkの略である。LANはLocal Area Networkの略である。この場合、移動状態取得部は、車速センサ22等との間の信号又は情報の授受のために電子制御装置30に設けられたインタフェース部であってもよい。
本発明は、上記実施形態にて示された具体的な動作例及び処理態様に限定されない。例えば、動作条件、距離取得条件、及び保持条件は、上記の具体例に限定されない。
今回の本ルーチンの起動によって取得される、距離情報D(N)、即ち、検出距離又は推定距離は、上記の具体例に限定されない。具体的には、第一リアソナー215、第二リアソナー216、第三リアソナー217、又は第四リアソナー218が選択された場合、距離情報D(N)は、リアバンパー13の後端部と物体Bとの距離となる。
報知動作を制御する際に、制御部304は、距離情報D(N)を、車両10から物体Bまでの、車両全長方向における距離と推定してもよい。
例えば、上記の具体例においては、距離情報D(N)は、物体Bと、車体11の車両全長方向における一端部との距離である。しかしながら、本発明は、かかる態様に限定されない。即ち、距離情報D(N)は、複数の測距センサ21の各々から物体Bまでの距離であってもよい。
制御部304は、複数の測距センサ21の各々に対応する距離情報D(N)に基づいて、物体Bの車両10との相対位置を取得(即ち算出)し、取得した相対位置に基づいて報知動作を制御してもよい。
上記の具体例においては、CPUは、S402にて、車両移動状態が前進と後退との間で切り替わったか否かを判定した。しかしながら、本発明は、かかる態様に限定されない。即ち、例えば、S402にて、CPUは、前進中又は後退中において前回起動時点から操舵角が変化した場合も、車両進行方向が変化したと判定してもよい。
CPUは、S421の判定がNOである場合、S425にてD(N)=D0の処理を実行した後、処理をS426に進行させてもよい。即ち、推定距離取得部302は、記憶部303に距離情報が記憶されていない場合であって、測距センサ21にて閾値以上の強度の受信波が受信されたにもかかわらず距離取得条件が不成立であれば、所定の基準値を推定距離に設定してもよい。
S426及びS427における下限値DLは、複数の測距センサ21の各々に共通な一定値であってもよい。S446における上限距離DHについても同様である。
「保持条件」に代えて、「消去条件」が用いられてもよい。「保持条件」と「消去条件」とは、コインの表裏のような関係にあるということが可能である。即ち、上記実施形態における記憶部303は、所定の消去条件が成立した場合に、制御部304の制御下で、距離情報の記憶を消去するように設けられているということも可能である。また、上記実施形態における制御部304は、消去条件が成立した場合に、記憶部303における距離情報の記憶内容を消去するようになっているということも可能である。「保持条件」を用いることと、「消去条件」を用いることとは、実質的に等価である。
例えば、消去条件は、測距センサ21にて閾値以上の強度の受信波が受信されず距離取得条件が不成立である状態が、所定期間継続することを含む。また、消去条件は、例えば、推定距離が上限距離を超えたことを含む。また、消去条件は、例えば、隣接する他の測距センサ21にて閾値以上の強度の受信波が受信されないことを含む。即ち、例えば、第四リアソナー218を用いた距離情報の取得の場合、かかる距離情報の消去条件は、隣接する第二リアソナー216及び第三リアソナー217にて、いずれも、閾値以上の強度の受信波が受信されないことを含む。
この場合、S431の処理は、第一消去条件、第二消去条件、及び第三消去条件のうちの、第一消去条件又は第二消去条件が成立しているか否かの判定となる。第一消去条件は、測距センサ21にて閾値以上の強度の受信波が受信されず距離取得条件が不成立である状態が、所定期間継続することである。第二消去条件は、隣接する他の測距センサ21にて閾値以上の強度の受信波が受信されないことである。また、図4BにおけるS431の判定ブロックにおいて、「YES」と「NO」とが入れ替えられる。なお、S431の処理は、第一消去条件及び第二消去条件の双方が成立しているか否かの判定であってもよい。また、第三消去条件は、推定距離が上限距離DHを超えたことである。この第三消去条件の判定は、S446の処理に対応する。
「取得」は、「算出」等の他の表現に適宜変更可能である。各判定処理における不等号は、等号付きであってもよいし、等号無しであってもよい。即ち、例えば、「閾値以上」は、「閾値を超える」に変更され得る。
変形例も、上記の例示に限定されない。また、複数の変形例が、互いに組み合わされ得る。更に、上記実施形態の全部又は一部と、変形例の全部又は一部とが、互いに組み合わされ得る。
10 車両
20 物体検知装置
21 測距センサ
22 車速センサ
23 シフトポジションセンサ
24 操舵角センサ
301 検出距離取得部
302 推定距離取得部
303 記憶部
304 制御部

Claims (5)

  1. 移動体(10)に搭載されることで当該移動体の外側に存在する物体(B)を検知するように構成された物体検知装置(20)に備えられ物体検知動作を実行するように構成された電子制御装置(30)であって、
    動作条件が成立中に探査波を前記移動体の外側に向けて発信するとともに前記探査波の前記物体による反射波を含む受信波を受信することで前記物体との距離に対応する信号を出力するように設けられた測距センサ(21)にて閾値以上の強度の前記受信波が受信されて距離取得条件が成立した場合に、前記測距センサの出力に基づいて、前記測距センサから前記物体までの距離の検出結果に対応する検出距離を取得するように設けられた、検出距離取得部(301)と、
    前記測距センサにて前記閾値以上の強度の前記受信波が受信されたにもかかわらず前記距離取得条件が不成立の場合、前記移動体と前記物体との相対移動状態を取得するように設けられた移動状態取得部(22、23、24、25)によって取得された前記相対移動状態と、前記検出距離取得部によって取得された過去の前記検出距離とに基づいて、前記測距センサから前記物体までの距離の推定結果に対応する推定距離を取得するように設けられた、推定距離取得部(302)と、
    取得された前記検出距離及び前記推定距離を記憶するように設けられた、記憶部(303)と、
    を備え、
    前記記憶部は、保持条件が成立した場合に、前記検出距離及び前記推定距離の記憶内容を保持するように設けられ、
    前記推定距離取得部は、前記動作条件が成立から不成立に転換した後に再度成立した場合、前記測距センサにて前記閾値以上の強度の前記受信波が受信されたにもかかわらず前記距離取得条件が不成立であり、且つ前記記憶部に前記検出距離又は前記推定距離が記憶されていれば、前記記憶内容に基づいて前記推定距離を取得するように設けられた、
    電子制御装置。
  2. 前記保持条件は、前記推定距離が上限距離以下であることを含む、
    請求項1に記載の電子制御装置。
  3. 前記測距センサは、複数設けられ、
    複数の前記測距センサのうちの1つである第一測距センサによる前記検出距離及び前記推定距離の前記保持条件は、複数の前記測距センサのうちの他の1つである第二測距センサにて前記閾値以上の強度の前記受信波が受信されていることを含む、
    請求項1又は2に記載の電子制御装置。
  4. 前記推定距離取得部は、前記動作条件が不成立の場合であっても、前記推定距離を取得するように設けられた、
    請求項1〜3のうちのいずれか1つに記載の電子制御装置。
  5. 前記記憶部に前記検出距離又は前記推定距離が記憶されていない場合、前記推定距離取得部は、前記測距センサにて前記閾値以上の強度の前記受信波が受信されたにもかかわらず前記距離取得条件が不成立であれば、所定の基準値に基づいて前記推定距離を取得するように設けられた、
    請求項1〜4のうちのいずれか1つに記載の電子制御装置。
JP2017106631A 2017-05-30 2017-05-30 電子制御装置 Active JP6717261B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017106631A JP6717261B2 (ja) 2017-05-30 2017-05-30 電子制御装置
PCT/JP2018/016158 WO2018221058A1 (ja) 2017-05-30 2018-04-19 物体検知装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017106631A JP6717261B2 (ja) 2017-05-30 2017-05-30 電子制御装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2018204969A JP2018204969A (ja) 2018-12-27
JP2018204969A5 JP2018204969A5 (ja) 2019-11-07
JP6717261B2 true JP6717261B2 (ja) 2020-07-01

Family

ID=64455984

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017106631A Active JP6717261B2 (ja) 2017-05-30 2017-05-30 電子制御装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6717261B2 (ja)
WO (1) WO2018221058A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7261988B2 (ja) * 2021-03-30 2023-04-21 パナソニックIpマネジメント株式会社 測距装置

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH102964A (ja) * 1996-06-19 1998-01-06 Nissan Motor Co Ltd 車間距離計測装置
JPH1090407A (ja) * 1996-09-11 1998-04-10 Mazda Motor Corp 距離測定装置
JP3296804B2 (ja) * 1999-11-02 2002-07-02 日生技研株式会社 障害物判定方法
JP4983185B2 (ja) * 2006-09-28 2012-07-25 トヨタ自動車株式会社 物標検出装置、物標検出方法、およびコンピュータが実行するためのプログラム
JP5078727B2 (ja) * 2008-04-23 2012-11-21 本田技研工業株式会社 物体検知装置
JP2010048240A (ja) * 2008-08-25 2010-03-04 Denso Corp 運転支援システム
JP2012144162A (ja) * 2011-01-12 2012-08-02 Toyota Motor Corp 走行支援装置
JP5807197B2 (ja) * 2011-04-13 2015-11-10 パナソニックIpマネジメント株式会社 物体検知装置
JP2014034287A (ja) * 2012-08-08 2014-02-24 Aisin Seiki Co Ltd 駐車支援システム
JP6387786B2 (ja) * 2014-10-22 2018-09-12 株式会社デンソー 超音波式物体検知装置
EP3109664B1 (en) * 2015-06-22 2023-05-31 Continental Autonomous Mobility Germany GmbH Sensor for determining the presence of an object and process for using the same

Also Published As

Publication number Publication date
WO2018221058A1 (ja) 2018-12-06
JP2018204969A (ja) 2018-12-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2018198574A1 (ja) 障害物検知装置
US8136404B2 (en) Obstacle detection system
JP6387786B2 (ja) 超音波式物体検知装置
JP7167675B2 (ja) 物体検知装置および物体検知方法
US7689360B2 (en) Obstacle detecting apparatus with error detection and recovery
US20070076526A1 (en) Apparatus for monitoring surroundings of vehicle and sensor unit
US11052907B2 (en) Parking control device and parking control method
US6279396B1 (en) Ultrasonic-wave distance measuring method and apparatus of separate transmission and reception type reflection system
JP6717261B2 (ja) 電子制御装置
JP4535094B2 (ja) 車両用障害物検知装置
JP4320873B2 (ja) 車両用駐車スペース検出装置
WO2019151156A1 (ja) 物体検知装置および駐車支援装置
WO2018221057A1 (ja) 物体検知装置
JP5909978B2 (ja) 物体検知装置
JP5206740B2 (ja) 道路形状検出装置
KR102131450B1 (ko) 주차 보조 장치 및 그 동작 방법
JP5978939B2 (ja) 物標検出システム、及び、物標検出装置
JP7135579B2 (ja) 物体検知装置
JP6686856B2 (ja) 物体検知装置
WO2020152935A1 (ja) 物体検知装置および物体検知方法
JP2021018083A (ja) 顔向き推定装置
JP7334572B2 (ja) 物体検知装置および物体検知プログラム
JP7236556B2 (ja) 物体検知装置および物体検知プログラム
JP7318377B2 (ja) 物体検知装置
JP2001083244A (ja) 車両の側方障害物検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190920

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190920

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200512

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200525

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6717261

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250