JP5078727B2 - 物体検知装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レーダー装置のような物体検知手段で先行車のような物体の位置を検知するための物体検知装置に関する。
レーダー装置で自車前方の物体を所定の時間間隔で検知し、複数回に亘って連続して検知された物体の同一性を確認することで、前記物体の中から制御対象物体を判定する物体検知装置が、下記特許文献1により公知である。
特開2008−51615号公報
ところで、レーダー装置で検知した物体を制御対象物体として自動制動等の車両制御を実行する場合、従来は以下のような各工程を必要としていた。
・今回のレーダー装置の検知情報から物体の検知データを算出する。
・ノイズ等の影響を除去すべく、今回および前回の検知データを平均して物体の位置データを算出する。
・算出された物体の位置データを車両制御手段に転送する。
・転送された物体の位置データに基づいて車両制御を実行する。
これらの4つの工程が、例えば各々0.1secのサイクルタイムで実行されるとすると、レーダー装置で物体の検知を開始したときから、車両制御の実行が完了するまでに0.4secの時間が必要になり、その分だけ車両制御の制御応答性が低下する問題があった。車両制御の制御応答性を単に高めるだけであれば、物体の将来の位置を予測した予測位置に基づいて車両制御を実行すれば良いが、このようにすると物体の予測位置の信頼性が低くなって車両制御の精度が低下する懸念がある。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、物体検知手段で検知した物体の自車に対する相対位置を速やかに、かつ精度良く算出することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、自車の進行方向の所定の検知領域に存在する物体を所定時間毎に検知する物体検知手段と、前記物体検知手段の検知結果に基づいて自車と物体との相対位置および相対速よりなる相対関係を算出する相対関係算出手段と、前記相対関係算出手段により算出された物体の今回検知時における相対位置および相対速に基づいて、複数の経過時間後における相対位置を予測する相対位置予測手段と、前記相対関係算出手段の算出結果に基づいて前記予測された複数の予測位置の何れか一つを今回検知時点における相対位置として出力する相対位置出力手段とを備え、前記相対位置出力手段は、前記予測された複数の予測位置の信頼性を、前記相対関係算出手段により相対関係を算出された物体との前回検知時点および今回検知時点の相対速の変化が大きいときほど低いと判定し、かつ前記相対速の変化が小さいときほど高いと判定し、前記信頼性が低いときほど前記経過時間が小さい検知時点での前記予測位置を今回検知時点において自車の車両制御を行うための物体の相対位置として出力し、前記信頼性が高いときほど前記経過時間が大きい検知時点での前記予測位置を今回検知時点において自車の車両制御を行うための物体の相対位置として出力することを特徴とする物体検知装置が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前回検知時点および今回検知時点の相対速の変化は、前回検知時点および今回検知時点の相対速の差分であることを特徴とする物体検知装置が提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1または請求項2の構成に加えて、前記相対位置出力手段は、前記相対関係算出手段により相対関係を算出された物体が停止物である場合には、今回検知時点での前記停止物の相対位置を自車の車両制御を行うための物体の相対位置として出力することを特徴とする物体検知装置が提案される。
また請求項4に記載された発明によれば、請求項1〜請求項3の何れか1項の構成に加えて、前記相対位置出力手段は、前記相対関係算出手段により相対関係を算出された物体との相対距離が所定値を超えた場合には、今回検知時点での物体の相対位置を自車の車両制御を行うための物体の相対位置として出力することを特徴とする物体検知装置が提案される。
また請求項5に記載された発明によれば、請求項1〜請求項4の何れか1項の構成に加えて、前記相対位置予測手段は、複数の経過時間後における前後方向相対位置と横方向相対位置とを予測し、前記相対位置出力手段は、前記相対関係算出手段の算出結果に基づいて前記予測された複数の前後方向相対位置の何れか一つと複数の横方向相対位置の何れか一つとを組み合わせて出力することを特徴とする物体検知装置が提案される。
また請求項6に記載された発明によれば、請求項1〜請求項5の何れか1項の構成に加えて、前記相対位置出力手段は、前記相対位置予測手段により予測された相対位置が前記物体検知手段の検知領域外となる場合には、検知領域内となるように相対位置を選択して出力することを特徴とする物体検知装置が提案される。
また請求項7に記載された発明によれば、請求項1〜請求項5の何れか1項の構成に加えて、前記相対位置出力手段は、前記相対位置予測手段により予測された相対位置が前記物体検知手段の検知領域外となる場合には、検知領域外となる物体の相対位置を出力しないことを特徴とする物体検知装置が提案される。
請求項1の構成によれば、物体検知手段が自車の進行方向の所定の検知領域に存在する物体を所定時間毎に検知すると、相対関係算出手段が物体検知手段の検知結果に基づいて自車と物体との相対位置および相対速よりなる相対関係を算出し、相対位置予測手段が相対関係算出手段により算出された物体の今回検知時における相対位置および相対速に基づいて、複数の経過時間後における相対位置を予測し、相対位置出力手段が相対関係算出手段の算出結果に基づいて前記予測された複数の予測位置の何れか一つを今回検知時点において自車の車両制御を行うための物体の相対位置として出力する。このとき、相対位置出力手段は、予測された複数の予測位置の信頼性を、相対関係算出手段により相対関係を算出された物体との前回検知時点および今回検知時点の相対速の変化が大きいときほど低いと判定し、かつ前記相対速の変化が小さいときほど高いと判定し、信頼性が低いときほど経過時間が小さい検知時点での予測位置を物体の相対位置として出力し、信頼性が高いときほど経過時間が大きい検知時点での予測位置を物体の相対位置として出力するので、今回検知時における相対位置に基づいて車両制御を行う場合に比べて、予測した将来の相対位置に基づいて車両制御を行うことでタイムラグを最小限に抑えることができる。しかも予測した複数の相対位置のうちの何れか一つを選択して出力するので、タイムラグの減少および出力する相対位置の精度をバランス良く両立させることができる。
また請求項2に記載された発明によれば、前回検知時点および今回検知時点の相対速の変化は、前回検知時点および今回検知時点の相対速の差分であるので、信頼性の高低を的確に判定することができる。
また請求項3の構成によれば、相対関係算出手段により相対関係を算出された物体が停止物であると、相対位置出力手段は今回検知時点での停止物の相対位置を自車の車両制御を行うための物体の相対位置として出力するので、物体が安定して検知可能な停止物である場合に、予測された相対位置を不必要に出力するのを回避することができる。
また請求項4の構成によれば、相対関係算出手段により相対関係を算出された物体との相対距離が所定値を超えると、相対位置出力手段は今回検知時点での物体の相対位置を自車の車両制御を行うための物体の相対位置として出力するので、自車から充分に遠方にあるために衝突の可能性のない物体に対して予測された相対位置を不必要に出力するのを回避することができる。
また請求項5の構成によれば、相対位置予測手段が複数の経過時間後における前後方向相対位置と横方向相対位置とを予測すると、相対位置出力手段が相対関係算出手段の算出結果に基づいて前記予測された複数の前後方向相対位置の何れか一つと複数の横方向相対位置の何れか一つとを組み合わせて出力するので、物体の位置をより精度良く予測することができる。
また請求項6の構成によれば、相対位置予測手段により予測された相対位置が物体検知手段の検知領域外となると、相対位置出力手段は検知領域内となるように相対位置を選択して出力するので、車両制御に対して不必要な検知領域外の物体のデータが出力されるのを回避することができる。
また請求項7の構成によれば、相対位置予測手段により予測された相対位置が物体検知手段の検知領域外となると、相対位置出力手段は検知領域外となった物体の相対位置を出力しないので、検知領域外となって衝突の可能性がなくなった物体に対する過剰あるいは不要な車両制御が行われるのを回避することができる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1〜図16は本発明の第1の実施の形態を示すもので、図1は物体検知装置を含む車両制御装置のブロック図、図2はメインルーチンのフローチャート、図3はメインルーチンのステップS3のサブルーチンのフローチャート、図4はメインルーチンのステップS4のサブルーチンのフローチャート、図5はメインルーチンのステップS5のサブルーチンのフローチャート、図6はメインルーチンのステップS6のサブルーチンのフローチャート、図7は図6のステップS84(ステップS86)のサブルーチンのフローチャート、図8はメインルーチンのステップS7のサブルーチンのフローチャート、図9〜図14は自車が先行車に接近する場合の作用説明図(タイム1〜タイム6)、図15は先行車に接近する自車の車速変化を示すグラフ、図16はターゲット検知から車両制御の実行までに要する時間を説明する図である。
図1に示すように、本実施の形態の物体検知装置を含む車両制御装置は、例えば、先行車が検知された場合には先行車に対して所定の車間距離を保って追従走行し、先行車が検知されない場合には所定の車速で定車速走行するアダプティブ・クルーズ・コントロール・システムや、先行車との衝突の可能性が高まった場合に、警報や自動制動を行って衝突の回避や衝突被害の軽減を図る衝突被害軽減ブレーキシステムに用いられる。
この車両制御装置は、ミリ波レーダー装置やレーザーレーダー装置よりなるレーダー装置M1と、車両の運動状態を判定する車両状態判定手段M2と、自車とターゲットとの相対位置を予測する相対位置予測手段M3と、最終的に選択された相対位置を出力する相対位置出力手段M4、前記選択された相対位置に基づいて車両の加減速を制御する車両制御手段M5とを備えており、レーダー装置M1は物体検知手段M1aと相対関係算出手段M1bとで構成され、車両状態判定手段M2は車速センサM2aとヨーレートセンサM2bとで構成され、相対位置予測手段M3はターゲットの引き継ぎ確認およびターゲットデータの平均値算出を行う引継ぎ確認・平均値算出手段M3aと、今回検知したターゲットデータを記憶する今回検知メモリm1と、ターゲットの前回平均データを記憶する前回平均メモリm2と、ターゲットの今回予測データを記憶する今回予測メモリm3と、ターゲットの今回平均データを記憶する今回平均メモリm4と、ターゲットの次回予測データを記憶する次回予測メモリm5と、ターゲットの次々回予測データを記憶する次々回予測メモリm6とで構成される。相対位置出力手段M4は相対位置判定手段M4aと、相対位置判定手段M4aで選択された相対位置を車両制御手段M5に出力すべく記憶しておく今回出力メモリm7とで構成される。
本実施の形態の制御プログラムは100msecをサイクルタイムとして実行されるもので、「今回」とは0msec〜100msecの期間をいい、「次回」とは100msec〜200msecの期間をいい、「次々回」とは200msec〜300msecの期間をいい、「前回」とは−100msec〜0msecの期間をいう。
次に、図2のフローチャートに基づいて、車両制御のメインルーチンを説明する。
先ずステップS1で車両状態判定手段M2の車速センサM2aにより自車の車速を検知するとともに、ヨーレートセンサM2bにより自車のヨーレートを検知する。続くステップS2でレーダー装置M1の物体検知手段M1aにより100msec周期で自車前方の検知領域に電磁波を送信し、その反射波から前記検知領域に存在するターゲットを検知するとともに、相対関係算出手段M1bにより今回検知データ、即ちターゲットの反射レベル、相対距離および、相対速、左右位置を算出して今回検知メモリm1に記憶する。
続くステップS3で相対位置予測手段M3の引継ぎ確認・平均値算出手段M3aにより前回ターゲット(前回検知されたターゲット)と今回ターゲット(今回検知されたターゲット)の引き継ぎ確認(対応関係の確認)と、前回ターゲットデータおよび今回ターゲットデータの平均値を算出する平均処理とを行い、得られた今回平均データを今回平均メモリm4に記憶する。
続くステップS4で次回ターゲットデータの予測処理を行い、得られた次回予測データを次回予測メモリm5に記憶する。
続くステップS5で次々回ターゲットデータの予測処理を行い、得られた次々回予測データを次々回予測メモリm6に記憶する。
続くステップS6で今回ターゲットデータの選択処理を行い、今回平均データ、次回予測データおよび次々回予測データの何れかを選択する。
続くステップS7で次回ターゲットデータ処理を行い、ターゲットを一時的に検知できなくなったときに、所定時間に亘って前記ターゲットが検知され続けていると仮定して補完(外挿)処理を行う。
続くステップS8で今回平均メモリm4に記憶された今回平均データを前回平均データとして前回平均メモリm2に移動する。
続くステップS9で次回予測メモリm5に記憶された次回予測データを今回予測データとして今回予測メモリm3に移動する。
そしてステップS10で今回出力メモリm7のターゲットデータを車両制御手段M5に出力して自動制動等の車両制御を実行する。
次に、図3に基づいて、前記ステップS3の「前回ターゲットと引継ぎ平均処理サブフロー」の詳細を説明する。
先ずステップS21で今回ターゲットを今回検知メモリm1から呼び出し、ステップS22で前回ターゲットとの引き継ぎを確認する。前回ターゲットとの引き継ぎの確認は以下のようにして行われる。即ち、前回のターゲットの位置と相対速とから今回のターゲットの位置を予測し、今回実際に検知されたターゲットの位置が、前記予測された位置を中心とする所定の範囲に納まっていれば、今回ターゲットは前回ターゲットを引き継いだもの(つまり同一ターゲット)であると判断し、前記所定の範囲に納まっていなければ、今回ターゲットは新規に検知されたターゲットであると判断する。
続くステップS23で今回ターゲットが前回ターゲットを引き継いだものであれば、ステップS24で今回平均反射レベルを今回予測反射レベルおよび今回検知反射レベルの平均値として算出し、ステップS25で今回平均反射レベルを今回平均メモリm4に記憶する。続くステップS26で今回平均距離を今回予測距離および今回検知距離の平均値として算出し、ステップS27で今回平均距離を今回平均メモリm4に記憶する。続くステップS28で今回平均相対速を今回予測相対速および今回検知相対速の平均値として算出し、ステップS29で今回平均相対速を今回平均メモリm4に記憶する。
続くステップS30で今回平均左右位置を今回予測左右位置および今回検知左右位置の平均値として算出し、ステップS31で今回平均左右位置を今回平均メモリm4に記憶する。続くステップS32で今回検知左右相対速を今回検知左右位置から前回平均左右位置を減算した差の10倍として算出する。10倍の意味は、相対速の単位が毎秒Xmであり、サイクルタイムが10分の1秒(100msec)であるからである。続くステップS33で今回平均左右相対速を今回予測左右相対速および前回検知左右相対速の平均値として算出し、ステップS34で今回平均左右相対速を今回平均メモリm4に記憶する。
一方、前記ステップS23で今回ターゲットが前回ターゲットを引き継いだものでなければ、つまり今回ターゲットが新規のターゲットであれば、今回予測データが存在しないため、ステップS35で今回検知反射レベル、距離、相対速、左右位置を今回平均メモリm4に記憶するとともに、ステップS36で今回平均左右相対速=0を今回平均メモリm4に記憶する。そしてステップS37で全ての今回ターゲットを呼び出すまで、前記ステップS21〜S36を繰り返す。
このように、今回平均データを今回予測データおよび今回検知データの平均値として算出することで、レーダー装置M1の内部の電気ノイズの影響、路面とのマルチパスの影響、ターゲットの形状や角度による電磁波の反射率の影響等を排除し、ターゲットデータの安定化を図ることができる。
次に、図4に基づいて、前記ステップS4の「次回ターゲットデータ予測処理サブフロー」の詳細を説明する。
先ずステップS41で今回ターゲットを今回平均メモリm4から呼び出す。続くステップS42で前記呼び出したターゲットが前回ターゲットを引き継いだターゲットであれば、ステップS43で次回予測反射レベルとして今回平均反射レベルを採用し、ステップS44で次回予測反射レベルを次回予測メモリm5に記憶する。続くステップS45で次回予測距離を今回平均距離に今回平均相対速の10分の1を加算して算出し、ステップS46で次回予測距離を次回予測メモリm5に記憶する。今回平均相対速を10分の1にするのは、相対速の単位が毎秒Xmであり、サイクルタイムが10分の1秒(100msec)であるからである。
続くステップS47で次回予測相対速として今回平均相対速を採用し、ステップS48で次回予測相対速を次回予測メモリm5に記憶する。続くステップS49で次回予測左右位置を今回平均左右位置に今回平均左右相対速の10分の1を加算して算出し、ステップS50で次回予測左右位置を次回予測メモリm5に記憶する。今回平均左右相対速を10分の1にするのは、左右相対速の単位が毎秒Xmであり、サイクルタイムが10分の1秒(100msec)であるからである。続くステップS51で次回予測左右相対速として今回平均左右相対速を採用し、ステップS52で次回予測左右相対速を次回予測メモリm5に記憶する。
一方、前記ステップS42で今回ターゲットが前回ターゲットを引き継いだものでなければ、つまり今回ターゲットが新規のターゲットであれば、テップS53で今回平均反射レベル、距離、相対速、左右位置を次回予測メモリm5に記憶するとともに、ステップS54で今回平均左右相対速=0を次回予測メモリm5に記憶する。そしてステップS55で全てのターゲットを呼び出すまで、前記ステップS41〜S54を繰り返す。
次に、図5に基づいて、前記ステップS5の「次々回ターゲットデータ予測処理サブフロー」の詳細を説明する。
先ずステップS61で次回ターゲットを次回予測メモリm5から呼び出す。続くステップS62で前記呼び出したターゲットが前回ターゲットを引き継いだターゲットであれば、ステップS63で次々回予測反射レベルとして次回予測反射レベルを採用し、ステップS64で次々回予測反射レベルを次々回予測メモリm6に記憶する。続くステップS65で次々回予測距離を次回予測距離に次回予測相対速の10分の1を加算して算出し、ステップS66で次々回予測距離を次々回予測メモリm6に記憶する。次回予測相対速を10分の1にするのは、相対速の単位が毎秒Xmであり、サイクルタイムが10分の1秒(100msec)であるからである。
続くステップS67で次々回予測相対速として次回予測相対速を採用し、ステップS68で次々回予測相対速を次々回予測メモリm6に記憶する。続くステップS69で次々回予測左右位置を次回予測左右位置に次回予測左右相対速の10分の1を加算して算出し、ステップS70で次々回予測左右位置を次々回予測メモリm6に記憶する。次回予測左右相対速を10分の1にするのは、左右相対速の単位が毎秒Xmであり、サイクルタイムが10分の1秒(100msec)であるからである。続くステップS71で次々回予測左右相対速として次回予測左右相対速を採用し、ステップS72で次々回予測左右相対速を次々回予測メモリm6に記憶する。
一方、前記ステップS62で今回ターゲットが前回ターゲットを引き継いだものでなければ、つまり今回ターゲットが新規のターゲットであれば、テップS73で次回予測反射レベル、距離、相対速、左右位置を次々回予測メモリm6に記憶するとともに、ステップS74で次々回予測左右相対速=0を次々回予測メモリm6に記憶する。そしてステップS75で全てのターゲットを呼び出すまで、前記ステップS61〜S74を繰り返す。
次に、図6に基づいて、前記ステップS6の「今回ターゲット選択処理サブフロー」の詳細を説明する。
先ずステップS81で今回ターゲットを今回平均メモリm4から呼び出し、ステップS82で前記今回ターゲットが前回データを引き継いだターゲットであれば、ステップS83で1m/sec≦今回平均相対速、かつ1m/sec≦前回平均相対速が成立しているか否かを判断する。上記条件が成立していれば、つまり今回平均相対速および前回平均相対速が共に1m/sec以上であって自車がターゲットに比較的に高速で離間していれば、ステップS84で相対速差によるターゲットデータ選択処理サブフローを実行する。
一方、前記ステップS83で上記条件が成立していなければ、ステップS85で今回平均相対速≦−1m/sec、かつ前回平均相対速≦−1m/secが成立しているか否かを判断する。上記条件が成立していれば、つまり今回平均相対速および前回平均相対速が共に−1m/sec以上であって自車がターゲットから比較的に高速で接近していれば、ステップS86で相対速差によるターゲットデータ選択処理サブフローを実行する。
また前記ステップS82で前記今回ターゲットが前回データを引き継いだターゲットでない場合と、前記ステップS83,S85の条件が共に成立しない場合、つまり今回平均相対速の絶対値および前回平均相対速の絶対値の少なくとも一方が−1m/sec〜1m/sec内であり、自車およびターゲットの相対位置が殆ど変化しない場合には、ステップS87で相対位置出力手段M4が今回平均メモリm4のターゲットデータを今回出力メモリm7に記憶する。そしてステップS88で全てのターゲットを呼び出すまで、前記ステップS81〜S87を繰り返す。
前記ステップS87で今回平均メモリm4のターゲットデータをそのまま今回出力メモリm7に記憶する一つの理由は、自車およびターゲットの相対速が極めて小さい場合には、次回予測データおよび次々回予測データは今回平均データと大差がないからであり、また他の理由は、相対速の反転(接近と離間との反転)が起きた場合に、次回予測データおよび次々回予測データにハンチングが発生する可能性があるからである。
次に、図7に基づいて、前記ステップS84の「相対速差によるターゲットデータ選択処理サブフロー」の詳細を説明する。
先ずステップS201で−1m/sec≦(前回平均相対速−今回平均相対速)≦1m/secが成立していれば、つまり前回平均相対速および今回平均相対速の変化が充分に小さくて自車およびターゲットの位置関係が充分に安定していれば、次々回の予測データの信頼性が充分に高いと判断し、ステップS203で相対位置出力手段M4が次々回予測メモリm6のターゲットデータを今回出力メモリm7に記憶する。
前記ステップS201で−1m/sec≦(前回平均相対速−今回平均相対速)≦1m/secが成立せず、ステップS202で−2m/sec≦(前回平均相対速−今回平均相対速)≦2m/secが成立していれば、つまり前回平均相対速および今回平均相対速の変化が小さくて自車およびターゲットの位置関係が安定していれば、次々回の予測データの信頼性は不充分であるが次回の予測データは信頼性が充分に高いと判断し、ステップS204で相対位置出力手段M4が次回予測メモリm5のターゲットデータを今回出力メモリm7に記憶する。
前記ステップS202で−2m/sec≦(前回平均相対速−今回平均相対速)≦2m/secが成立せず、前回平均相対速および今回平均相対速の変化が大きくて自車およびターゲットの位置関係が安定していなければ、次々回の予測データの信頼性も次回の予測データも信頼性が不充分であると判断し、ステップS205で相対位置出力手段M4が今回平均メモリm4のターゲットデータを今回出力メモリm7に記憶する。
尚、図6のフローチャートの前記ステップS86の「相対速差によるターゲットデータ選択処理サブフロー」の詳細は、図7で説明した前記ステップS84の「相対速差によるターゲットデータ選択処理サブフロー」の詳細と同一である。
次に、図8に基づいて、前記ステップS7の「前回ターゲット処理サブフロー」の詳細を説明する。
先ずステップS101で前回ターゲットを前回平均メモリm2から呼び出す。続くステップS102で前記呼び出したターゲットが今回ターゲットに引き継いだターゲットでなければ、つまり前回検知されていたターゲットが今回検知されていなければ、ステップS103で外挿カウンタを1インクリメントする。そしてステップS104で外挿カウンタが5以下であれば、次のような外挿処理を行う。外挿処理とは、検知できなくなったターゲットが依然として検知されていると見做し、前記検知できなくなったターゲットの予測位置をサイクルタイム毎に算出し、6回連続して検知できなかった場合に始めてターゲットのロストを確定する処理である。
即ち、ステップS104で外挿カウンタ≦5であれば、ステップS105で今回平均距離を前回平均距離+前回平均相対速/10により算出し、ステップS106で今回平均距離を今回平均メモリm4および今回出力メモリm7に記憶する。続いてステップS107で今回平均左右位置を前回平均左右距離+前回平均左右相対速/10により算出し、ステップS108で今回平均左右位置を今回平均メモリm4および今回出力メモリm7に記憶する。続いてステップS109で前回平均反射レベル、相対速、左右相対速を今回平均メモリm4および今回出力メモリm7に記憶し、併せて外挿カウンタのカウント値も記憶する。
そしてステップS110で全ての前回ターゲットを呼び出すまで、前記ステップS101〜ステップS109を繰り返す。
次に、図9〜図14に基づいて、自車よりも遅い先行車が自車の車線に割り込んでくる場合の作用を、本実施の形態と従来例とを対比して説明する。尚、図9〜図14において、(A)は従来のロジックによる制御を示し、(B)は本実施の形態のロジックによる制御を示している。
図9はタイム1の状態であって、自車Vaの左隣の車線を、自車Vaよりも低速の先行車Vbが走行している状態を示している。先行車Vbはレーダー装置M1の検知領域に入っており、従来ロジックでは先行車Vbの位置が今回平均距離データとなるが、本ロジックでは自車Vaが先行車Vbに接近しつつあることから、先行車Vbの次々回予測距離データが実際の先行車Vbの位置よりも手前(自車Vaに近い位置)になる。しかしながら、先行車Vbが自車Vaの走行軌跡上のロックオン領域に入っていないため、先行車Vbに対する自車Vaの制御は行われない。
タイム2の状態を示す図10では、先行車Vbが左隣車線から自車Vaの車線へと右側に寄ってくるが、未だロックオン領域に入っていないため、先行車Vbに対する自車Vaの制御は行われない。タイム3の状態を示す図11では、先行車Vbが自車Vaの車線へと更に右側に寄ってくるが、従来ロジックでは未だロックオン領域に入っていないため、先行車Vbに対する自車Vaの制御は行われない。しかしながら本ロジックでは、先行車Vbの次々回予測距離データがロックオン領域に入るため、先行車Vbを障害物と判断して車間距離を設定値に維持すべく自動制動が開始される。
タイム4の状態を示す図12では、先行車Vbが左隣車線から自車Vaの車線へと更に右側に寄ってくるため、従来ロジックでも今回平均距離データがロックオン領域に入り、先行車Vbを障害物と判断して車間距離を設定値に維持すべく自動制動が開始されるが、このとき車間距離が本ロジックに比べて小さくなっているため、急激な自動制動が行われて運転者に違和感を与える可能性がある。一方、本ロジックでは、既にタイム3から自動制動が開始されているため、滑らかな減速によって先行車Vbへの接近を防止することができる。
タイム5の状態を示す図13では、先行車Vbが完全に自車Vaの車線に入り込み、従来ロジックでは先行車Vbに対する接近を防止するために急激な自動制動が継続される。一方、本ロジックでは、依然として滑らかな減速によって先行車Vbへの接近を防止することができる。
タイム6の状態を示す図14では、従来ロジックでは依然として自動制動が行われているが、本ロジックでは自車Vaの車速調整が既に完了し、先行車Vbに対する定車間距離での追従走行制御が開始されている。このとき、自車Vaおよび先行車Vbの相対速が0になるため、次々回予測距離データに代えて今回平均距離データが出力される。
図15は前記タイム1〜タイム6の間の自車Vaの車速の変化を示すものである。自車Vaよりも低速でかつ一定速の先行車Vbが前方に割り込んできたために自車Vaは先行車Vbの速度まで減速するが、従来ロジックでは減速の開始が遅れて急制動が行われるだけでなく、先行車Vbの車速に一致するまでに車速のオーバーシュートが発生しているが、本ロジックでは減速の開始が早いために急制動が回避されるだけでなく、先行車Vbの車速に一致するまでに車速のオーバーシュートが発生していないことが分かる。
図16は、ターゲット検知から車両制御の実行までに要する時間を説明するもので、図16(A)は従来ロジックに対応し、図16(B)は実施の形態に対応している。前述したように、レーダー装置M1によるターゲット検知は100msec(0.1ses)周期で行われるものであり、その他の処理もターゲット検知周期に合わせて0.1sec周期で行われる。
図16(A)に示す従来ロジックでは、レーダー装置により0sec〜0.1secの期間に検知されたターゲットデータT1は、次の0.1sec〜0.2secの期間にレーダー装置内の認識処理が行われ、次の0.2sec〜0.3secの期間に車両制御手段への転送処理が行われ、次の0.3sec〜0.4secの期間に車両制御手段での制御処理が行われるため、結果としてターゲットを検知してから車両制御が実行されるまでに0.4secのタイムラグが発生することになる。
それに対して図16(B)に示す本ロジックでは、レーダー装置により0sec〜0.1secの期間に検知されたターゲットデータT1は、次の0.1sec〜0.2secの期間にレーダー装置内の認識処理が行われるが、その0.1sec〜0.2secの期間内に、0.1sec〜0.2secの期間に検知されるターゲットデータT2に対応する次回予測データT2′の算出処理と、0.2sec〜0.3secの期間に検知されるターゲットデータT3に対応する次々回予測データT3′の算出処理とが同時並行して行われる。そして次々回予測データT3″が選択された場合には、0.2sec〜0.3secの期間に前記次々回予測データT3″が車両制御手段に転送され、次の0.3sec〜0.4secの期間に車両制御手段での制御処理が行われることになる。
従って、0.2sec〜0.3secの期間に検知されるターゲットデータT3に対応する次々回予測データT3″による車両制御が0.3sec〜0.4secの期間に実行されることになり、タイムラグは0.2secに抑えられることになる。同様に、次回予測データT2″が選択された場合には、タイムラグは0.3secに抑えられることになる。しかして、データの演算処理時間による車両制御の遅れを最小限に抑えることができる。
このように、本実施の形態によれば、今回平均データ、次回予測データおよび次々回予測データのうちの何れかを、自車Vaおよびターゲットの相対関係に応じて選択し、その選択したターゲットデータに基づいて車両制御を行うので、車両制御のタイムラグの減少と車両制御の精度の向上(ターゲットデータの精度の向上)とをバランス良く両立させることができる。
次に、図17に基づいて本発明の第2の実施の形態を説明する。
第2の実施の形態は、図2のメインルーチンのステップS6の「今回ターゲット選択処理サブフロー」の内容が、第1の実施の形態(図6参照)と異なっている。図6および図17を比較すると明らかなように、二重枠のステップが第2の実施の形態で付け加えられたステップである。
即ち、ステップS82で今回ターゲットが前回ターゲットを引き継いだターゲットであるとき、ステップS82aでそのターゲットが移動物ターゲットであり、かつステップS82bでそのターゲットの今回平均距離が100m以下である場合に限って前記ステップS83〜S87に移行し、前記ステップS82aでそのターゲットが移動物ターゲットでないか、あるいは前記ステップS82bでそのターゲットの今回平均距離が100mを超えている場合には、前記ステップS87で相対位置出力手段M4が今回平均メモリm4のターゲットデータを今回出力メモリm7に記憶する。
その理由は、ターゲットが停止物である場合には、そのターゲットを安定して検知することが可能であるため、あえて次回予測データや次々回予測データを使用する必要がなく、今回平均メモリm4のターゲットデータをそのまま利用できるからである。またターゲットの今回平均距離が100mを超えている場合には、そのターゲットは車間距離制御や衝突回避制御の対象外であるため、今回平均メモリm4のターゲットデータをそのまま利用しても支障がないからである。
次に、図18に基づいて本発明の第3の実施の形態を説明する。
第3の実施の形態は、図6のステップS84(ステップS86)のサブルーチンのフローチャートの内容が、第1の実施の形態(図7参照)と異なっている。図7および図18を比較すると明らかなように、二重枠のステップが第3の実施の形態で付け加えられたステップである。
即ち、ステップS201〜ステップS205で、前回平均相対速−今回平均相対速の大きさに応じて、次々回予測メモリ、次回予測メモリあるいは今回平均メモリの距離および相対速データを今回出力メモリに記憶させた後、ステップS206で−0.2m/sec≦(前回平均左右相対速−今回平均左右相対速)≦0.2m/secが成立していれば、つまり前回平均左右相対速および今回平均左右相対速の変化が充分に小さくて自車およびターゲットの左右方向の位置関係が充分に安定していれば、次々回の予測データの信頼性が充分に高いと判断し、ステップS208で相対位置判定手段M4aが次々回予測メモリm6の左右位置および左右相対速を今回出力メモリm7に記憶する。
前記ステップS206で−0.2m/sec≦(前回平均左右相対速−今回平均左右相対速)≦0.2m/secが成立せず、ステップS207で−0.4m/sec≦(前回平均左右相対速−今回平均左右相対速)≦0.4m/secが成立していれば、つまり前回平均左右相対速および今回平均左右相対速の変化が小さくて自車およびターゲットの左右方向の位置関係が安定していれば、次々回の予測データの信頼性は不充分であるが次回の予測データは信頼性が充分に高いと判断し、ステップS209で相対位置判定手段M4aが次回予測メモリm5の左右位置および左右相対速を今回出力メモリm7に記憶する。
前記ステップS207で−0.4m/sec≦(前回平均左右相対速−今回平均左右相対速)≦0.4m/secが成立せず、前回平均左右相対速および今回平均左右相対速の変化が大きくて自車およびターゲットの左右方向の位置関係が安定していなければ、次々回の予測データの信頼性も次回の予測データは信頼性も不充分であると判断し、ステップS210で相対位置判定手段M4aが今回平均メモリm4の左右位置および左右相対速を今回出力メモリm7に記憶する。そしてステップS211で今回平均メモリの反射レベルを今回出力メモリm7に記憶する。
本実施の形態のよれば、次々回予測データ、次回予測データおよび今回平均データの何れかを選択する際に、ターゲットの前後方向の位置および相対速のデータと、左右方向の位置および相対速のデータとをターゲットとの相対速の安定度に応じて別個に選択できるので、ターゲットの位置および相対速を一層精度良く算出することが可能となる。
次に、図19および図20に基づいて本発明の第4の実施の形態を説明する。
第4の実施の形態は、図6のステップS84(ステップS86)のサブルーチンのフローチャートの内容が、第1の実施の形態(図7参照)と異なっている。図7および図19を比較すると明らかなように、二重枠のステップが第4の実施の形態で付け加えられたステップである。
即ち、ステップS201で−1m/sec≦(前回平均相対速−今回平均相対速)≦1m/secが成立していれば、ステップS201aで次々回予測メモリm6のデータが検知領域内のデータであるか否か判断し、検知領域内のデータである場合に限り、ステップS203で相対位置判定手段M4aが次々回予測メモリm6のターゲットデータを今回出力メモリm7に記憶する。
前記ステップS201で−1m/sec≦(前回平均相対速−今回平均相対速)≦1m/secが成立せず、ステップS202で−2m/sec≦(前回平均相対速−今回平均相対速)≦2m/secが成立したときと、前記ステップS201aで次々回予測メモリm6のデータが検知領域内のデータでないときとには、ステップS202aで次回予測メモリm5のデータが検知領域内のデータであるか否か判断し、検知領域内のデータである場合に限り、ステップS204で相対位置判定手段M4aが次回予測メモリm5のターゲットデータを今回出力メモリm7に記憶する。
前記ステップS202で−2m/sec≦(前回平均相対速−今回平均相対速)≦2m/secが成立しないときと、前記ステップS202aで次回予測メモリm5のデータが検知領域内のデータでないときとには、ステップS205で相対位置判定手段M4aが今回平均メモリm4のターゲットデータを今回出力メモリm7に記憶する。
上記作用を図20に基づいて説明すると、図20(A)で次々回予測データが検知領域から外れると図20(B)で次回予測データが選択され、別の例では次々回予測データおよび次回予測データが共に検知領域から外れると図20(C)で今回平均データが選択されることになる。これにより、車両制御に対して不要な検知領域外のデータを今回出力メモリm7に記憶するのを回避することができる。
次に、図21および図22に基づいて本発明の第5の実施の形態を説明する。
第5の実施の形態は、図6のステップS84(ステップS86)のサブルーチンのフローチャートの内容が、第1の実施の形態(図7参照)と異なっている。図7および図21を比較すると明らかなように、二重枠のステップが第5の実施の形態で付け加えられたステップである。
即ち、ステップS201〜ステップS205で、前回平均相対速−今回平均相対速の大きさに応じて、次々回予測メモリ、次回予測メモリあるいは今回平均メモリのターゲットを今回出力メモリに記憶させた後、ステップS212で次回予測データが検知領域外のデータであるか、あるいはステップS213で次々回予測データが検知領域外のデータであれば、ステップS214で今回出力メモリm7のデータをクリアする。
上記作用を図22に基づいて説明すると、図22(A)で次々回予測データが検知領域から外れると図22(B)で次々回予測データ、次回予測データおよび今回平均データが全て削除され、図20(C)で次回予測データが検知領域から外れた場合にも、次々回予測データ、次回予測データおよび今回平均データが全て削除される。その理由は、次々回予測データあるいは次回予測データが検知領域を外れるということは、そのターゲットに対する衝突の可能性がなくなるということであり、この場合に当該ターゲットのデータを削除することで、過剰あるいは不要な車両制御が行われるのを防止できるからである。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、本発明の用途はアダプティブ・クルーズ・コントロール・システムおよび衝突被害軽減ブレーキシステムに限定されるものではない。
第1の実施の形態に係る物体検知装置を含む車両制御装置のブロック図 メインルーチンのフローチャート メインルーチンのステップS3のサブルーチンのフローチャート メインルーチンのステップS4のサブルーチンのフローチャート メインルーチンのステップS5のサブルーチンのフローチャート メインルーチンのステップS6のサブルーチンのフローチャート 図6のステップS84(ステップS86)のサブルーチンのフローチャート メインルーチンのステップS7のサブルーチンのフローチャート 自車が先行車に接近する場合の作用説明図(タイム1) 自車が先行車に接近する場合の作用説明図(タイム2) 自車が先行車に接近する場合の作用説明図(タイム3) 自車が先行車に接近する場合の作用説明図(タイム4) 自車が先行車に接近する場合の作用説明図(タイム5) 自車が先行車に接近する場合の作用説明図(タイム6) 先行車に接近する自車の車速変化を示すグラフ ターゲット検知から車両制御の実行までに要する時間を説明する図 第2の実施の形態に係る、前記図6に対応する図 第3の実施の形態に係る、前記図7に対応する図 第4の実施の形態に係る、前記図7に対応する図 前記図19に対応する作用説明図 第5の実施の形態に係る、前記図7に対応する図 前記図21に対応する作用説明図
M1a 物体検知手段
M1b 相対関係算出手段
M3 相対位置予測手段
M4 相対位置出力手段

Claims (7)

  1. 自車の進行方向の所定の検知領域に存在する物体を所定時間毎に検知する物体検知手段(M1a)と、
    前記物体検知手段(M1a)の検知結果に基づいて自車と物体との相対位置および相対速よりなる相対関係を算出する相対関係算出手段(M1b)と、
    前記相対関係算出手段(M1b)により算出された物体の今回検知時における相対位置および相対速に基づいて、複数の経過時間後における相対位置を予測する相対位置予測手段(M3)と、
    前記相対関係算出手段(M1b)の算出結果に基づいて前記予測された複数の予測位置の何れか一つを今回検知時点における相対位置として出力する相対位置出力手段(M4)とを備え、
    前記相対位置出力手段(M4)は、前記予測された複数の予測位置の信頼性を、前記相対関係算出手段(M1b)により相対関係を算出された物体との前回検知時点および今回検知時点の相対速の変化が大きいときほど低いと判定し、かつ前記相対速の変化が小さいときほど高いと判定し、前記信頼性が低いときほど前記経過時間が小さい検知時点での前記予測位置を今回検知時点において自車の車両制御を行うための物体の相対位置として出力し、前記信頼性が高いときほど前記経過時間が大きい検知時点での前記予測位置を今回検知時点において自車の車両制御を行うための物体の相対位置として出力することを特徴とする物体検知装置。
  2. 前回検知時点および今回検知時点の相対速の変化は、前回検知時点および今回検知時点の相対速の差分であることを特徴とする、請求項1に記載の物体検知装置。
  3. 前記相対位置出力手段(M4)は、
    前記相対関係算出手段(M1b)により相対関係を算出された物体が停止物である場合には、今回検知時点での前記停止物の相対位置を自車の車両制御を行うための物体の相対位置として出力することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の物体検知装置。
  4. 前記相対位置出力手段(M4)は、
    前記相対関係算出手段(M1b)により相対関係を算出された物体との相対距離が所定値を超えた場合には、今回検知時点での物体の相対位置を自車の車両制御を行うための物体の相対位置として出力することを特徴とする、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の物体検知装置。
  5. 前記相対位置予測手段(M3)は、複数の経過時間後における前後方向相対位置と横方向相対位置とを予測し、
    前記相対位置出力手段(M4)は、前記相対関係算出手段(M1b)の算出結果に基づいて前記予測された複数の前後方向相対位置の何れか一つと複数の横方向相対位置の何れか一つとを組み合わせて出力することを特徴とする、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の物体検知装置。
  6. 前記相対位置出力手段(M4)は、
    前記相対位置予測手段(M3)により予測された相対位置が前記物体検知手段(M1a)の検知領域外となる場合には、検知領域内となるように相対位置を選択して出力することを特徴とする、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の物体検知装置。
  7. 前記相対位置出力手段(M4)は、
    前記相対位置予測手段(M3)により予測された相対位置が前記物体検知手段(M1a)の検知領域外となる場合には、検知領域外となる物体の相対位置を出力しないことを特徴とする、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の物体検知装置。
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