JP6717223B2 - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6717223B2
JP6717223B2 JP2017025081A JP2017025081A JP6717223B2 JP 6717223 B2 JP6717223 B2 JP 6717223B2 JP 2017025081 A JP2017025081 A JP 2017025081A JP 2017025081 A JP2017025081 A JP 2017025081A JP 6717223 B2 JP6717223 B2 JP 6717223B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
capacitor
negative
bus bar
positive
cell
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017025081A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018133889A (ja
Inventor
鈴木 啓介
鈴木  啓介
浩志 瀧
浩志 瀧
高志 増澤
高志 増澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2017025081A priority Critical patent/JP6717223B2/ja
Publication of JP2018133889A publication Critical patent/JP2018133889A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6717223B2 publication Critical patent/JP6717223B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Inverter Devices (AREA)

Description

本発明は、スイッチング素子と、平滑コンデンサと、これらを冷却する冷却器とを備える電力変換装置に関する。
従来から、直流電力から交流電力への電力変換、又はその逆変換等を行う電力変換装置として、IGBT等のスイッチング素子と、該スイッチング素子に加わる電源電圧を平滑化する平滑コンデンサと、これらを冷却する冷却器とを備えるものが知られている(下記特許文献1参照)。この電力変換装置は、上記スイッチング素子をオンオフ動作させ、これにより、電源から供給される電力を変換するよう構成されている。
上記冷却器は金属からなり、グランドに接続されている。この冷却器上に、上記平滑コンデンサおよびスイッチング素子を配置してある。平滑コンデンサは、コンデンサセルと、該コンデンサセルを収容するコンデンサケースと、上記コンデンサセルをコンデンサケース内に封止する封止部材とを備える。
また、上記電力変換装置は、電源とスイッチング素子との間の電流経路をなす、正バスバーおよび負バスバーを備える。正バスバーは、コンデンサセルの正電極に接続しており、負バスバーは、コンデンサセルの負電極に接続している。
近年、平滑コンデンサの冷却性能をより高くするための開発が進められている。そのため、上記コンデンサケースを金属製にすることが検討されている。このようにすると、コンデンサセルから発生した熱を、熱伝導率が高い金属製のコンデンサケースに伝え、さらに冷却器に伝えることができる。そのため、平滑コンデンサの冷却性能を高めることができる。
しかしながら、コンデンサケースを金属製にすると、コンデンサケースが冷却器を介してグランドに電気接続されることになる。そのため、コンデンサセルの正電極に接続した正バスバーとコンデンサケースとの間に大きな浮遊容量が寄生すると共に、コンデンサセルの負電極に接続した負バスバーとコンデンサケースとの間に大きな浮遊容量が寄生しやすくなる。したがって、これらの浮遊容量を介して、バスバーとグランドとの間にコモンモードノイズが流れやすくなる。
特開2007−142073号公報
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、平滑コンデンサの冷却性能を向上でき、かつコモンモードノイズをより低減できる電力変換装置を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、電源(8)に電気接続したスイッチング素子(2)と、
上記電源の電圧を平滑化するコンデンサセル(30)と、該コンデンサセルを収容した金属製のコンデンサケース(31)と、上記コンデンサセルを上記コンデンサケース内に封止する封止部材(32)とを有する平滑コンデンサ(3)と、
上記スイッチング素子および上記平滑コンデンサを冷却する金属製の冷却器(4)と、
上記電源と上記スイッチング素子との間の電流経路をなすと共に、上記コンデンサセルの正電極(33)に接続した正バスバー(5)と、
上記電源と上記スイッチング素子との間の電流経路をなすと共に、上記コンデンサセルの負電極(34)に接続した負バスバー(6)とを備え、
上記冷却器はグランドに接続され、上記コンデンサケースは上記冷却器に電気接続しており、上記スイッチング素子は絶縁層(11)を介して上記冷却器上に配され、
上記正バスバーとグランドとの間に寄生する浮遊容量CPと、上記負バスバーとグランドとの間に寄生する浮遊容量CNとが、以下の
0.9≦C P /C N ≦1.1
満たすよう構成されており、
上記正バスバーのうち上記スイッチング素子に接続した部位である正素子接続部(51)は、上記負バスバーのうち上記スイッチング素子に接続した部位である負素子接続部(61)よりも、上記冷却器に近い位置に配されており、上記負バスバーのうち上記コンデンサセルの上記負電極に接続した部位である負セル接続部(62)と、上記コンデンサケースとの間に寄生する浮遊容量(C NC )は、上記正バスバーのうち上記コンデンサセルの上記正電極に接続した部位である正セル接続部(52)と、上記コンデンサケースとの間に寄生する浮遊容量(C PC )よりも、大きくされている、電力変換装置(1)にある。
上記電力変換装置は、上記2つの浮遊容量CP,CNが下記式を満たすよう構成されている。
0.9≦CP/CN≦1.1 ・・・(1)
そのため、コモンモードノイズをより低減することができる。すなわち、後述するように、正バスバーに寄生するインピーダンスZPと、負バスバーに寄生するインピーダンスZNと、上記2つの浮遊容量CP,CNとによって、ホイーストンブリッジが構成される(図6参照)。このホイーストンブリッジでは、以下の2つの式を満たすと、グランドに交流電流が流れなくなる。
P=ZN ・・・(2)
P=CN ・・・(3)
上記式(2)は、正バスバーと負バスバーの形状や大きさを等しくすることによって、容易に満たすことができる。また、上記式(1)を満たすことにより、近似的に式(3)を満たすことができる。すなわち、
P≒CN
とすることができる。そのため、グランドに流れる電流(すなわちコモンモードノイズ電流)を低減することができる。
また、上記態様では、コンデンサケースを金属製にしている。そのため、コンデンサセルから発生した熱を、熱伝導率が高い金属製のコンデンサケースに伝え、さらに冷却器に伝えることができる。そのため、平滑コンデンサの冷却効率を高めることができる。
以上のごとく、上記態様によれば、平滑コンデンサの冷却性能を向上でき、かつコモンモードノイズをより低減できる電力変換装置を提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
参考形態1における、電力変換装置の断面図であって、図2のI-I断面図。 図1のII-II断面図。 図2のIII-III断面図。 図1のIV-IV断面図。 参考形態1における、電力変換装置の簡略回路図。 図5の回路図を変形した図。 参考形態1における、電力変換回路の回路図。 実施形態1における、電力変換装置の断面図であって、図9のVIII-VIII断面図 図8のIX-IX断面図。 実施形態2における、平滑コンデンサの正面図。 実施形態3における、平滑コンデンサの正面図。 実施形態4における、電力変換装置の断面図。 参考形態2における、電力変換装置の断面図。 参考形態3における、電力変換装置の回路図。 参考形態4における、電力変換装置の断面図。
上記電力変換装置は、例えば、ハイブリッド車や電気自動車等の車両に搭載するための、車載用電力変換装置とすることができる。
参考形態1
上記電力変換装置に係る実施形態について、図1〜図7を参照して説明する。図1に示すごとく、本形態の電力変換装置1は、スイッチング素子2と、平滑コンデンサ3と、冷却器4と、正バスバー5と、負バスバー6とを備える。スイッチング素子2は、電源8(図5、図7参照)に電気接続されている。
平滑コンデンサ3は、コンデンサセル30と、コンデンサケース31と、封止部材32とを備える。コンデンサ30は、電源8の電圧を平滑化する。コンデンサセル30は、金属製のコンデンサケース31に収容されている。また、上記封止部材32によって、コンデンサセル30をコンデンサケース31内に封止してある。
冷却器4は、スイッチング素子2及び平滑コンデンサ3を冷却するために設けられている。
図5、図7に示すごとく、正バスバー5は、電源8とスイッチング素子2との間の電流経路をなすと共に、コンデンサセル30の正電極33(図1参照)に接続している。
負バスバー6は、電源8とスイッチング素子2との間の電流経路をなすと共に、コンデンサセル30の負電極34に接続している。
図1に示すごとく、冷却器4はグランドに接続している。また、コンデンサケース31は冷却器4に電気接続している。すなわち、コンデンサケース31は、冷却器4を介してグランドに接続している。スイッチング素子2は、絶縁層11を介して冷却器4上に配されている。
正バスバー5とグランドとの間に寄生する浮遊容量CPと、負バスバー6とグランドとの間に寄生する浮遊容量CNとが、以下の式を満たすよう構成されている。
0.9≦CP/CN≦1.1
本形態の電力変換装置1は、電気自動車やハイブリッド車等の車両に搭載するための、車載用電力変換装置である。図7に示すごとく、本形態の電力変換装置1は、複数のスイッチング素子2を備える。本形態では、スイッチング素子2としてIGBTを用いている。スイッチング素子2には、上アームスイッチング素子2Hと下アームスイッチング素子2Lとがある。これらのスイッチング素子2をオンオフ動作させることにより、電源8から供給される直流電力を交流電力に変換している。これにより、三相交流モータ81を駆動し、上記車両を走行させている。
上述したように、本形態では、コンデンサケース31(図1参照)を金属製にしている。コンデンサケース31はグランドに接続されている。そのため、コンデンサセル30とコンデンサケース31(すなわちグランド)との間に大きな浮遊容量CPC,CNCが寄生している。
また、本形態では、冷却器4(図1参照)上にスイッチング素子2を配置している。冷却器4は金属製であり、グランドに接続されている。そのため、上アームスイッチング素子2Hのコレクタ電極20CHと冷却器4(すなわちグランド)との間に大きな浮遊容量CPS1,CPS2,CPS3が寄生している。また、下アームスイッチング素子2Lのエミッタ電極20ELと冷却器4との間にも浮遊容量CNS1,CNS2,CNS3が寄生している。これらの浮遊容量及びスイッチング素子2をまとめて簡略化した図を図5に示す。
図5では、複数の上アームスイッチング素子2Hのコレクタ電極20CHに寄生する浮遊容量CPS1,CPS2,CPS3(図7参照)をまとめてCPSと記載してある。同様に、複数の下アームスイッチング素子2Lのエミッタ電極20ELに寄生する浮遊容量CNS1,CNS2,CNS3をまとめてCNSと記載してある。コンデンサセル30の正電極33に寄生する浮遊容量CPCと、上アームスイッチング素子2Hのコレクタ電極20CHに寄生する浮遊容量CPS等を合計したものが、正バスバー5全体の浮遊容量CPである。また、コンデンサセル30の負電極34に寄生する浮遊容量CNCと、下アームスイッチング素子2Lのエミッタ電極20ELに寄生する浮遊容量CNS等を合計したものが、負バスバー6全体の浮遊容量CNである。
また、正バスバー5と負バスバー6には、それぞれインピーダンスZP,ZNが寄生している。これらのインピーダンスZP,ZNは、バスバー5,6に寄生するインダクタンス成分や、抵抗成分が原因となって発生している。正バスバー5及び負バスバー6は、電源8に接続している。電源8とグランドとの間には、浮遊容量CIが寄生している。
浮遊容量CI、および電源8のインピーダンスは小さいため、負バスバー6の電源接続部69と、正バスバー5の電源接続部59とは、それぞれ交流的にグランドに接続しているとみなすことができる。
図5の回路図を変形した図を、図6に示す。同図に示すごとく、正バスバー5に寄生した浮遊容量CPと、負バスバー6に寄生した浮遊容量CNと、正バスバー5のインピーダンスZPと、負バスバー6のインピーダンスZNとにより、ホイーストンブリッジが形成されている。2つの浮遊容量CP,CNの接続点A(図5参照)と、2つのインピーダンスZP,ZNの接続点Bとは、それぞれグランドを介して繋がれている。このホイーストンブリッジでは、浮遊容量CP,CNとインピーダンスZP,ZNが以下の式を満たすと、2つの接続点A、Bの電位が等しくなり、これらの間、すなわちグランドに交流電流が流れなくなる。つまり、グランドにノイズ電流(コモンモードノイズ電流)が流れなくなる。
P=ZN ・・・(2)
P=CN ・・・(3)
上記式(2)(3)を完全に満たすようにすることは難しいが、近づけることはできる。すなわち、バスバー5,6の形状等を等しくすることにより、ZP≒ZNとすることができる。また、下記式(1)を満たすようにすれば、近似的に式(3)を満足することができる。
0.9≦CP/CN≦1.1 ・・・(1)
バスバー5,6には、ノイズ発生源200であるスイッチング素子2H,2Lが接続している。スイッチング素子2H,2Lのオンオフ動作に伴ってノイズが発生するが、本形態では上記式(1)を満たすよう構成してあるため、接続点A、B間(すなわち、グランド)にはコモンモードノイズが殆ど流れない。そのため、例えば電力変換装置1の制御回路部(図示しない)や、電力変換装置1の近傍に配された他の装置等が、コモンモードノイズの影響を大きく受けることを抑制できる。
次に、電力変換装置1の立体的な構造について説明する。図1〜図4に示すごとく、本形態では、冷却器4上に、平滑コンデンサ3と、スイッチング素子2H,2Lとを配置してある。なお、図1、図3では、簡略化のため、一部のスイッチング素子2H,2L(図7参照)を省略して記載してある。
図1、図2に示すごとく、平滑コンデンサ3は、金属製のコンデンサケース31と、コンデンサセル30と、該コンデンサセル30を封止する封止部材32とを備える。コンデンサケース31は冷却器4上に配されており、冷却器4と電気接続している。コンデンサセル30の正電極33には、正バスバー5が接続している。また、コンデンサセル30の負電極34には、負バスバー6が接続している。正バスバー5は、ねじ止めやはんだ付け等によって互いに接続された、複数の小バスバー部5a,5b,5cからなる。負バスバー6も同様の構造となっている。
図1に示すごとく、冷却器4上には、金属板部49、絶縁層11、正バスバー5の一部(正素子接続部51)、上アームスイッチング素子2H、交流バスバー7が配されている。正素子接続部51は、上アームスイッチング素子2Hのコレクタ電極20CHに接続している。スイッチング素子2のコレクタ電極20CHは、エミッタ電極20EHよりも、冷却器4に近い位置に配されている。絶縁層11は、例えばセラミックスからなる。この絶縁層11と冷却器4との間に金属板部49が介在している。金属板部49と冷却器4との間には、図示しないグリス層が介在している。金属板部49は、ねじ止め等によって、冷却器4に接続されている。
図3、図4に示すごとく、上アームスイッチング素子2Hに隣り合う位置に、下アームスイッチング素子2Lが配されている。上アームスイッチング素子2Hのエミッタ電極20EHと、下アームスイッチング素子2Lのコレクタ電極20CLとは、交流バスバー7によって電気接続されている。また、下アームスイッチング素子2Lのエミッタ電極20ELには、負バスバー6の一部(負素子接続部61)が接続している。図4に示すごとく、正素子接続部51は、負素子接続部61よりも、冷却器4に近い位置に配されている。そのため、正素子接続部51とグランドとの間の浮遊容量CPSは、負素子接続部61とグランドとの間の浮遊容量CNSよりも大きい。
次に、本形態の作用効果について説明する。本形態の電力変換装置1は、正バスバー5とグランドとの間に寄生した浮遊容量CPと、負バスバー6とグランドとの間に寄生した浮遊容量CNとが、下記式を満たすよう構成されている。
0.9≦CP/CN≦1.1 ・・・(1)
そのため、コモンモードノイズをより低減することができる。すなわち、図6に示すごとく、正バスバー5に寄生するインピーダンスZPと、負バスバー6に寄生するインピーダンスZNと、上記2つの浮遊容量CP,CNとによって、ホイーストンブリッジが構成されている。このホイーストンブリッジでは、以下の2つの式を満たすと、A点とB点との間(すなわち、グランド)に交流電流が流れなくなる。
P=ZN ・・・(2)
P=CN ・・・(3)
上記式(2)は、正バスバー5と負バスバー6の形状や大きさを等しくする等によって、容易に満たすことができる。また、上記式(1)を満たすことにより、近似的に式(3)を満たすことができる。すなわち、
P≒CN
とすることができる。そのため、グランドに流れる電流(すなわちコモンモードノイズ電流)を低減することができる。
また、本形態では、平滑コンデンサ3のコンデンサケース31を金属製にしている。そのため、コンデンサセル30から発生した熱を、熱伝導率が高い金属製のコンデンサケース31に伝え、さらに冷却器4に伝えることができる。そのため、平滑コンデンサ3の冷却効率を高めることができる。
また、本形態の電力変換装置1は、バスバー5,6に寄生するインピーダンスZP、ZNが、下記式を満たすよう構成されている。
0.9≦ZP/ZN≦1.1
そのため、上記2つの接続点A、Bの電位をより近づけることができ、これらの間(すなわちグランド)に流れるコモンモードノイズ電流を、より低減することができる。
以上のごとく、本形態によれば、平滑コンデンサの冷却性能を向上でき、かつコモンモードノイズをより低減できる電力変換装置を提供することができる。
以下の実施形態においては、図面に用いた符号のうち、参考形態1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、参考形態1と同様の構成要素等を表す。
実施形態1
本形態は、平滑コンデンサ3の構造を変更した例である。図8、図9に示すごとく、本形態では、負バスバー6のうちコンデンサセル30の負電極34に接続した部位である負セル接続部62は、正バスバー5のうちコンデンサセル30の正電極33に接続した部位である正セル接続部52よりも、コンデンサケース31の壁部に近い位置に配されている。すなわち、図8に示すごとく、負セル接続部62からコンデンサケース31までの距離LNは、正セル接続部52からコンデンサケース31までの距離LPよりも短い。
また、本形態では参考形態1と同様に、正素子接続部51(図4参照)が、負素子接続部61よりも、冷却器4に近い位置に配されている。
本形態の作用効果について説明する。本形態では、正素子接続部51が、負素子接続部61(図4参照)よりも冷却器4に近い位置に配されている。そのため、正素子接続部51に寄生する浮遊容量CPSは、負素子接続部61に寄生する浮遊容量CNSよりも大きい。この状態で上記式(1)を満たすようにするため、本形態では、負セル接続部62とコンデンサケース31との間に寄生する浮遊容量CNCを、正セル接続部52とコンデンサケース31との間に寄生する浮遊容量CPCよりも大きくしている。このようにすると、正バスバー5全体に寄生する浮遊容量CP(≒CPC+CPS)と、負バスバー6全体に寄生する浮遊容量CN(≒CNC+CNS)とを均等にしやすくなる。そのため、上記(1)を満たしやすくなり、コモンモードノイズ電流の発生をより効果的に抑制できる。
より詳しくは、本形態では図8に示すごとく、負セル接続部62を、正セル接続部52よりもコンデンサケース31に接近させている。これにより、負セル接続部62に寄生する浮遊容量CNCを、正セル接続部52に寄生する浮遊容量CPCよりも大きくしている。このようにすると、正バスバー5全体に寄生する浮遊容量CP(≒CPC+CPS)と、負バスバー6全体に寄生する浮遊容量CN(≒CNC+CNS)とを均等にしやすくなる。そのため、上記式(1)を満たしやすくなり、コモンモードノイズ電流の発生をより効果的に抑制できる。
その他、参考形態1と同様の構成および作用効果を備える。
実施形態2
本形態は、平滑コンデンサ3の構造を変更した例である。本形態では、参考形態1と同様に、正素子接続部51(図4参照)を、負素子接続部61よりも、冷却器4に近い位置に配置してある。そのため、正素子接続部51に寄生する浮遊容量CPSは、負素子接続部61に寄生する浮遊容量CNSよりも大きい。
また、本形態では図10に示すごとく、負セル接続部62の面積を、正セル接続部52よりも大きくしてある。これにより、負セル接続部62に寄生する浮遊容量CNCを、正セル接続部52に寄生する浮遊容量CPCよりも大きくしている。
このようにすると、正バスバー5全体に寄生する浮遊容量CP(≒CPC+CPS)と、負バスバー6全体に寄生する浮遊容量CN(≒CNC+CNS)とを均等にしやすくなる。そのため、上記式(1)を満たしやすくなり、コモンモードノイズ電流の発生をより効果的に抑制できる。
その他、参考形態1と同様の構成および作用効果を備える。
実施形態3
本形態は、平滑コンデンサ3の構造を変更した例である。本形態では、参考形態1と同様に、正素子接続部51(図4参照)を、負素子接続部61よりも、冷却器4に近い位置に配置してある。したがって、正素子接続部51に寄生する浮遊容量CPSは、負素子接続部61に寄生する浮遊容量CNSよりも大きい。
また、図11に示すごとく、本形態の負セル接続部62は、負電極34に接続した本体部621と、立設部622とを備える。立設部622は、本体部621から、該本体部621の厚さ方向に立設している。これにより、負セル接続部62の面積を、正セル接続部52よりも大きくしている。これによって、負セル接続部62に寄生する浮遊容量CNCを、正セル接続部52に寄生する浮遊容量CPCよりも大きくしてある。
このようにすると、正バスバー5全体に寄生する浮遊容量CP(≒CPC+CPS)と、負バスバー6全体に寄生する浮遊容量CN(≒CNC+CNS)とを均等にしやすくなる。そのため、上記式(1)を満たしやすくなり、コモンモードノイズ電流の発生をより効果的に抑制できる。
その他、参考形態1と同様の構成および作用効果を備える。
(実施形態4)
本形態は、平滑コンデンサ3の構造を変更した例である。本形態では参考形態1と同様に、正素子接続部51(図4参照)を、負素子接続部61よりも、冷却器4に近い位置に配置してある。したがって、正素子接続部51に寄生する浮遊容量CPSは、負素子接続部61に寄生する浮遊容量CNSよりも大きい。
また、図12に示すごとく、本形態の平滑コンデンサ3は、2種類の封止部材32を備える。負セル接続部62とコンデンサケース31との間には、負側封止部材32Nが介在している。正セル接続部52とコンデンサケース31との間には、正側封止部材32Pが介在している。負側封止部材32Nは、正側封止部材32Pよりも誘電率が高い。これにより、負セル接続部62に寄生する浮遊容量CNCを、正セル接続部22に寄生する浮遊容量CPCよりも大きくしている。
このようにすると、正バスバー5全体に寄生する浮遊容量CP(≒CPC+CPS)と、負バスバー6全体に寄生する浮遊容量CN(≒CNC+CNS)とを均等にしやすくなる。そのため、上記式(1)を満たしやすくなり、コモンモードノイズ電流の発生をより効果的に抑制できる。
その他、参考形態1と同様の構成および作用効果を備える。
参考形態2
本形態は、平滑コンデンサ3の向きを変更した例である。図13に示すごとく、本形態では、冷却器4の冷却面400の法線方向(Z方向)に、コンデンサケース31が開口している。
その他、参考形態1と同様の構成および作用効果を備える。
参考形態3
本形態は、電力変換装置1の回路構成を変更した例である。図14に示すごとく、本形態の電力変換装置1は、参考形態1と同様に、平滑コンデンサ3と、スイッチング素子2と、正バスバー5と、負バスバー6とを備える。正バスバー5及び負バスバー6には、コネクタ17が設けられている。コネクタ17には、正ケーブル18と負ケーブル19とが接続している。これらのケーブル18,19を介して、電源8とバスバー5,6とを電気接続してある。
参考形態1と同様に、正バスバー5とグランドとの間に浮遊容量CPが寄生しており、負バスバー6とグランドとの間に浮遊容量CNが寄生している。本形態の電力変換装置1は、浮遊容量CP,CNが以下の式を満たすよう構成されている。
0.9≦CP/CN≦1.1
また、バスバー5,6には、それぞれインピーダンスZP,ZNが寄生している。さらに、ケーブル18,19にも、それぞれインピーダンスZPC,ZNCが寄生している。本形態では、これらのインピーダンスZP,ZN,ZPC,ZNCが、以下の式を満たすよう構成してある。
0.9≦(ZP+ZPC)/(ZN+ZNC)≦1.1
また、本形態では、ケーブル18,19に寄生したインピーダンスZPC,ZNCは、互いに略等しい。すなわち、ZPC≒ZNCである。
さらに、本形態の電力変換装置1は、バスバー5,6に寄生したインピーダンスZP,ZNも、互いに略等しい。より詳しくは、これらのインピーダンスZP,ZNは、下記式を満たす。
0.9≦ZP/ZN≦1.1
その他、参考形態1と同様の構成および作用効果を備える。
参考形態4
本形態は、平滑コンデンサ3及び冷却器4の構造を変更した例である。図15に示すごとく、本形態では、平滑コンデンサ3のコンデンサケース31と、冷却器4とを一体的に形成し、一部品化してある。
このようにすると、コンデンサケース31と冷却器4との間の熱抵抗を小さくすることができる。そのため、コンデンサセル30から冷却器4に熱が伝わりやすくなり、コンデンサセル30をより効率的に冷却することができる。また、上記構成にすると、部品点数を減らすことができるため、電力変換装置1の製造コストを低減できる。
その他、参考形態1と同様の構成および作用効果を備える。
1 電力変換装置
2 スイッチング素子
3 平滑コンデンサ
30 コンデンサセル
31 コンデンサケース
32 封止部材
4 冷却器
5 正バスバー
6 負バスバー

Claims (6)

  1. 電源(8)に電気接続したスイッチング素子(2)と、
    上記電源の電圧を平滑化するコンデンサセル(30)と、該コンデンサセルを収容した金属製のコンデンサケース(31)と、上記コンデンサセルを上記コンデンサケース内に封止する封止部材(32)とを有する平滑コンデンサ(3)と、
    上記スイッチング素子および上記平滑コンデンサを冷却する金属製の冷却器(4)と、
    上記電源と上記スイッチング素子との間の電流経路をなすと共に、上記コンデンサセルの正電極(33)に接続した正バスバー(5)と、
    上記電源と上記スイッチング素子との間の電流経路をなすと共に、上記コンデンサセルの負電極(34)に接続した負バスバー(6)とを備え、
    上記冷却器はグランドに接続され、上記コンデンサケースは上記冷却器に電気接続しており、上記スイッチング素子は絶縁層(11)を介して上記冷却器上に配され、
    上記正バスバーとグランドとの間に寄生する浮遊容量CPと、上記負バスバーとグランドとの間に寄生する浮遊容量CNとが、以下の
    0.9≦C P /C N ≦1.1
    満たすよう構成されており、
    上記正バスバーのうち上記スイッチング素子に接続した部位である正素子接続部(51)は、上記負バスバーのうち上記スイッチング素子に接続した部位である負素子接続部(61)よりも、上記冷却器に近い位置に配されており、上記負バスバーのうち上記コンデンサセルの上記負電極に接続した部位である負セル接続部(62)と、上記コンデンサケースとの間に寄生する浮遊容量(C NC )は、上記正バスバーのうち上記コンデンサセルの上記正電極に接続した部位である正セル接続部(52)と、上記コンデンサケースとの間に寄生する浮遊容量(C PC )よりも、大きくされている、電力変換装置(1)。
  2. 上記負セル接続部は、上記正セル接続部よりも、上記コンデンサケースの壁部に近い位置に配されている、請求項に記載の電力変換装置。
  3. 上記負セル接続部と上記コンデンサケースとの間には、上記正セル接続部と上記コンデンサケースとの間よりも、誘電率が高い上記封止部材が介在している、請求項1又は2に記載の電力変換装置。
  4. 上記負セル接続部は、上記正セル接続部よりも面積が大きい、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  5. 上記負セル接続部は、上記負電極に接続した本体部(621)と、該本体部から該本体部の厚さ方向に立設した立設部(622)とを備える、請求項に記載の電力変換装置。
  6. 上記コンデンサケースと上記冷却器とは一体的に形成されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の電力変換装置。
JP2017025081A 2017-02-14 2017-02-14 電力変換装置 Active JP6717223B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017025081A JP6717223B2 (ja) 2017-02-14 2017-02-14 電力変換装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017025081A JP6717223B2 (ja) 2017-02-14 2017-02-14 電力変換装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018133889A JP2018133889A (ja) 2018-08-23
JP6717223B2 true JP6717223B2 (ja) 2020-07-01

Family

ID=63248665

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017025081A Active JP6717223B2 (ja) 2017-02-14 2017-02-14 電力変換装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6717223B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7088112B2 (ja) * 2019-03-28 2022-06-21 株式会社デンソー 電力変換装置
JP6867432B2 (ja) * 2019-05-09 2021-04-28 三菱電機株式会社 電力変換装置
JP7306279B2 (ja) * 2020-01-24 2023-07-11 株式会社デンソー コンデンサモジュールおよび電力変換装置
JP7297147B2 (ja) * 2020-03-27 2023-06-23 三菱電機株式会社 半導体パワーモジュールおよび電力変換装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4195398B2 (ja) * 2004-01-29 2008-12-10 関西電力株式会社 半導体装置及びそれを用いた電力装置
JP4872345B2 (ja) * 2005-12-28 2012-02-08 富士電機株式会社 電力変換装置のインバータモジュール
JP2012151927A (ja) * 2011-01-17 2012-08-09 Calsonic Kansei Corp バスバー
JP6075227B2 (ja) * 2013-06-27 2017-02-08 株式会社デンソー 電力変換装置
US9646927B2 (en) * 2014-03-06 2017-05-09 Mitsubishi Electric Corporation Power semiconductor device
JP6418071B2 (ja) * 2015-06-05 2018-11-07 株式会社デンソー 電力変換装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018133889A (ja) 2018-08-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6717223B2 (ja) 電力変換装置
JP5740986B2 (ja) 電力変換装置
US9871465B2 (en) Semiconductor device including positive, negative and intermediate potential conductor plates
JP4699820B2 (ja) パワー半導体モジュール
JP3173512U (ja) 半導体装置
CN108400716B (zh) 低电感的半桥装置
JP6457895B2 (ja) コンデンサモジュール
JP2014056951A (ja) 電子回路装置
JP2015100223A (ja) 電力変換装置
JP6552735B2 (ja) 電力変換装置
JP2018195694A (ja) 電力変換器
JP6502768B2 (ja) 電力変換器
JP6102668B2 (ja) 電力変換装置
JP2008301643A (ja) 電力変換装置
JP2007068294A (ja) 電力変換装置
JP2013038848A (ja) 半導体装置
JP5516623B2 (ja) 電力変換装置
JP6851242B2 (ja) 電力変換装置
JP5846929B2 (ja) パワー半導体モジュール
JP4479365B2 (ja) 半導体装置
JP5869207B2 (ja) 回路部品実装構造ならびにその実装基板
JP2010148229A (ja) ハーフブリッジインバータおよび3相ブリッジインバータ
JP7570528B2 (ja) 電力変換装置
JP6539998B2 (ja) 半導体電力変換装置
JP2014049475A (ja) インバータ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190409

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200303

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200408

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200512

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200525

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6717223

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250