JP6716392B2 - グリース阻集器用油吸着シート - Google Patents

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Description

本発明は、グリース阻集器用油吸着シートに関する。
グリース阻集器は、厨房や調理場から排出される排水に含まれる油脂分などによって、排水用配管設備の機能が著しく妨げられる場合に設置が義務づけられるものである。図2にグリース阻集器の例を示す。図示のグリース阻集器50は、第1分離槽51と第2分離槽61と第3分離槽71とからなり、排水の流路に設置される。第1分離層51は、内部にバスケット(カゴ)が設けられ、排水中に含まれる野菜屑等のゴミをバスケットで除去する。第2分離槽61は、第1分離槽51で野菜屑等が除去された後の排水が流入し、水と油脂分の比重差を利用して油脂分を浮上分離させ、第2分離槽61内に貯留する。第3分離層71は、野菜屑及び油脂分が除去された排水が流入し、下水道へ排出する。
前記第2分離槽61に貯留された油脂分は、定期的に除去する必要があるため、油吸着シートを、前記第2分離槽61の油脂分に被せて油脂分を吸着させ、油脂分吸着後の油吸着シートをグリース阻集器50から取り出して廃棄処分することが行われている。
従来の油吸着シートとして、プロピレン系樹脂製綿層とプロピレン系樹脂製不織布層が積層されたものがある(特許文献1)。
しかし、従来の油吸着シートは、油脂分の吸着保持が高くない問題がある。さらに、従来の油吸着シートは、排水に界面活性剤が含まれている場合、グリース阻集器内の油脂分吸収のために油脂分に被せて一晩放置すると、グリース阻集器内で沈むことが多く、グリース阻集器内の底から油吸着シートをすくい上げて廃棄しなければならず、作業が面倒な問題がある。
特開2002−346380号公報
本発明は前記の点に鑑みなされたものであって、油脂分の吸着性および保持性が高く、かつ界面活性剤を含む排水に対して沈降し難いグリース阻集器用油吸着シートの提供を目的とする。
請求項1の発明は、グリース阻集器用油吸着シートにおいて、前記油吸着シートは、連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体の層を有し、前記ポリオレフィン系樹脂発泡体の層が2層以上からなり、前記2層以上のポリオレフィン系樹脂発泡体の層は、50〜150mmの間隔の接合部で接合されており、前記油吸着シートの少なくとも一面が、前記連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体の切り出し面で構成されていることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1において、前記ポリオレフィン系樹脂発泡体の層間に繊維層を有し、前記2層以上のポリオレフィン系樹脂発泡体の層と前記繊維層とは、50〜150mmの間隔の接合部で接合されていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、油吸着シートが、連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体の層を有するため、油脂分の吸着性を有し、かつ界面活性剤を含む排水に対しても撥水性に優れ、沈降し難くなる。さらに、油吸着シートの少なくとも一面が、連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体の切り出し面で構成されているため、切り出し面ではスキン層などの膜が存在せず、油脂分の吸着性を高くできる。
請求項1の発明によれば、グリース阻集器に貯留される油脂分の量が多い場合などには、ポリオレフィン系樹脂発泡体の層の数を増やして、油吸着シートによる油脂分吸着量を増大させることができる。
また、請求項1の発明によれば、2層以上のポリオレフィン系樹脂発泡体の層は、50〜150mmの間隔の接合部で接合されている。接合部の間隔が50mm未満の場合、接合によるポリオレフィン系樹脂発泡体の圧縮された領域が増え、油脂分の吸着性を十分に確保することができなくなる。接合部の間隔が150mmを超えると、接合部と接合部の間において、油脂分と接する油吸着シートの面(特に接合部と接合部の間の中央部分)が、吸着した油脂分の重みで垂れ下がって油吸着シートの層間に隙間ができ、隙間のできた層間に空気層が生じるようになり、油吸着シートの層間に隙間ができて空気層を生じると、隣接するポリオレフィン系樹脂発泡体間の油脂分の移動が妨げられ、油脂分の吸着性を十分に確保することができなくなる。
請求項2の発明によれば、ポリオレフィン系樹脂発泡体の層間に設けた繊維層によって、油吸着シートによる油脂分吸着量を増大させる効果が得られる。また、ポリオレフィン系樹脂発泡体の積層に比べ、積層を容易に行うことができる。
本発明の油吸着シートの参考形態と各実施形態を示す断面図である。 グリース阻集器の一例を示す概略図である。
本発明のグリース阻集器用油吸着シートは、連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体の層を有する。前記連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体としては、微細セル構造のものが好ましい。具体的にはセル数(JIS K6767:1999 付属書A(規定))が20〜2500個/25mmであり、より好ましくは、40〜1000個/25mmであり、更に好ましくは、50〜500個/25mmの連続気泡構造を有するものであれば、油脂分の吸着性が高く、かつ吸着した油脂分の保持性も高くなり、より好ましい。ポリオレフィン系樹脂発泡体としては、ポリエチレン樹脂発泡体、ポリプロピレン樹脂発泡体、ポリオレフィン樹脂発泡体等を挙げることができる。
前記連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体の層は、2層以上からなる。前記連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体の層を増やすことにより、油の吸着量を増やすことができる。前記ポリオレフィン系樹脂発泡体の各層の厚みは、0.3〜6mm程度が好ましく、積層を容易に行うためには、0.5〜2mm程度であることが、より好ましい。
また、前記連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体の層が2層以上の場合、前記連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体の層間に、中間層として繊維層を設けてもよい。前記繊維層を中間層として設けることにより、油吸着シートによる油脂分吸着量を増大させる効果が得られ、かつポリオレフィン系樹脂発泡体の積層に比べ、積層を容易に行うことができる。前記繊維層としては、特に限定されるものではなく、例えば、天然繊維(植物系繊維や動物系繊維など)や化学繊維(合成繊維や半合成繊維など)を使用することができる。天然繊維としては、綿(コットン)やカポック、麻などが挙げられ、化学繊維としては、ポリプロピレン樹脂繊維などのポリオレフィン系樹脂樹繊維やポリスチレン樹脂繊維、ポリエチレンテレフタレート樹脂繊維などのポリエステル樹脂繊維が挙げられ、作業性などを考慮すると不織布などのシート状であることが好ましい。また、不織布としては、目付量30〜500g/mが吸油性や積層の容易性などの点からより好ましい。
なお、前記連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体の層が2層以上(中間層として繊維層を有する場合を含む)の場合、各層の積層一体化は、ヒートシール、スポットラミネート、熱ラミネートなどの公知の接合方法で行うことができる。ヒートシールによる積層一体化は、重ね合せた各層をヒートシール装置等でヒートシールすることにより行われる。スポットラミネートによる積層一体化は、重ね合せた各層を超音波溶着機等で押し付け、全ての層を融着一体化することにより行われる。また、熱ラミネートによる積層一体化は、積層したい層の間に熱風等を当て表面を溶融させた後、ロール等で挟み込み、圧着することにより行われる。
油吸着シートは、第2分離層61に貯留された油脂分と接するように配設して使用されるため、油脂分と接する面から主に油脂分を吸着するが、油吸着シートの外周面からも油脂分を吸着する。そのため、積層一体化の方法は、油吸着シートの外周面の変形の少ないスポットラミネートや熱ラミネートを用いることが、より好ましい。ヒートシール装置等で積層一体化した場合、外周面が全てシールされるため、外周面からの油脂分の吸着性が低下してしまうおそれがある。
ヒートシールおよびスポットラミネートにて積層一体化する場合、接合部の間隔としては、50〜150mmであることが好ましく、より好ましくは70〜130mmであり、更に好ましくは80〜120mmである。接合部の間隔が50mm未満の場合、接合によるポリオレフィン系樹脂発泡体の圧縮された領域が増え、油脂分の吸着性を十分に確保することができなくなる。接合部の間隔が150mmを超えると、接合部と接合部の間において、油脂分と接する油吸着シートの面(特に接合部と接合部の間の中央部分)が、吸着した油脂分の重みで垂れ下がって油吸着シートの層間に隙間ができ、隙間のできた層間に空気層が生じるようになる。油吸着シートの層間に隙間ができて空気層を生じると、隣接するポリオレフィン系樹脂発泡体間の油脂分の移動が妨げられ、油脂分の吸着性を十分に確保することができなくなる。油吸着シートの接合は、各接合部の間隔が50〜150mmであれば、特に限定されることは無く、格子形状や六角形状等、任意に選択することができる。特に、スポットラミネートの場合、格子形状や六角形状等の中心部を接合してもよい。
なお、熱ラミネートにて積層一体化する場合、連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体の表面を熱風等により、溶融させた後に圧着させるため、油吸着シートの層間に隙間が生じるおそれが無い。
前記油吸着シートの少なくとも一面は、前記連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体の切り出し面で構成されている。前記連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体は、製造時に緻密な膜(スキン層)が表面に形成されるため、表面の切り出し面(切断面)で構成することにより、緻密な膜が除去された状態となる。前記油吸着シートの少なくとも一面に緻密な膜が存在しないため、前記連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体による油脂分の吸着性を高くできる。前記連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体の切り出し面を油脂分と接するように配設することにより、油脂分の吸着性をより高くすることができる。
図1の(1−A)に示す第1参考形態の油吸着シート10Aは、前記連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体11Aの単層(一層)で構成されている例である。前記油吸着シート10Aの両面101A、102Aを構成する前記連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体11Aの両面は、切り出し面で構成されている。
図1の(1−B)に示す第2実施形態の油吸着シート10Bは、前記連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体11B、12Bの2層が積層一体化されている例である。前記油吸着シート10Bの両面101B、102Bを構成する前記連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体11B、12Bの表面は、切り出し面で構成されている。
なお、前記連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体11B、12Bは、前記油吸着シート10Bの両面101B、102Bを構成する一側の表面のみを切り出し面で構成してもよいが、前記連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体11B、12Bの各々の両面を切り出し面で構成するのが好ましい。前記連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体11B、12Bの各々の両面を切り出し面で構成することにより、油脂分が前記連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体11B、12Bの間を容易に移動できるようになり、油脂分の吸着性を向上させることができる。
図1の(1−C)に示す第3実施形態の油吸着シート10Cは、前記連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体11C、12C、13Cの3層が積層一体化されている例である。前記油吸着シート10Cの両面101C、102Cを構成する前記連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体11C、13Cの表面は、切り出し面で構成されている。
前記連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体11C、12C、13Cは、前記油吸着シート10Cの両面101C、102Cを構成する前記連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体11C、13Cの一側の表面のみを切り出し面で構成してもよいが、前記連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体11C、12C、13Cの各々の両面を切り出し面で構成するのが、油脂分の吸着性向上のために好ましい。
図1の(1−D)に示す第4実施形態の油吸着シート10Dは、前記連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体11D、12Dの間に中間層として前記繊維層21Dを有する3層構造からなる。前記油吸着シート10Dの両面101D、102Dを構成する前記連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体11D、12Dの表面は、切り出し面で構成されている。
前記連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体11D、12Dは、前記油吸着シート10Dの両面101D、102Dを構成する一側の表面のみを切り出し面で構成してもよいが、前記連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体11D、12Dの各々の両面を切り出し面で構成するのが、油脂分の吸着性向上のために好ましい。
図1の(1−E)に示す第5実施形態の油吸着シート10Eは、前記連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体11E、12E、13E、14Eの4層が積層一体化されている例である。前記油吸着シート10Eの両面101E、102Eを構成する前記連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体11E、14Eの表面は、切り出し面で構成されている。
前記連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体11E、12E、13E、14Eは、前記油吸着シート10Eの両面101E、102Eを構成する前記連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体11E、14Eの一側の表面のみを切り出し面で構成してもよいが、前記連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体11E、12E、13E、14Eの各々の両面を切り出し面で構成するのが、油脂分の吸着性向上のために好ましい。
なお、本発明の油吸着シートは、前記の各実施形態の積層構造に限られず、連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体の層を有し、油吸着シートの少なくとも一面が、前記連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体の切り出し面で構成されている他の積層構造も含まれる。
参考例1
図1の(1−A)におけるポリオレフィン系樹脂発泡体11Aを、品名:FOLEC−OPN(PP発泡体)、イノアックコーポレーション社製、セル数:196個/25mmの連続気泡構造を有するポリプロピレン樹脂発泡体から100mm角×厚み約1mmに裁断して両面を切り出し面とした発泡体で構成し、図1の(1−A)に示した1層(単層)構造の前記油吸着シート10Aを形成した。なお、FOLEC−OPNの平均セル径は、128μmであった。セル径の測定は、KEYENCE社製のデジタルマイクロスコープ(VHX−5000)を用いて任意の10個のセル径を測定し、平均セル径を算出した。
参考例2
図1の(1−A)におけるポリオレフィン系樹脂発泡体11Aを、品名:MAPS K001(PO発泡体)、イノアックコーポレーション社製、セル数:113個/25mmの連続気泡構造を有するポリオレフィン樹脂発泡体から100mm角×厚み約2mmに裁断して両面を切り出し面とした発泡体で構成し、図1の(1−A)に示した1層(単層)構造の前記油吸着シート10Aを形成した。なお、MAPS K001の平均セル径は、218μmであった。セル径の測定は、参考例1と同様に行い、平均セル径を算出した。
・実施例3
図1の(1−B)におけるポリオレフィン系樹脂発泡体11B、12Bを、参考例1で使用したFOLEC−OPNを100mm角×厚み約1mmに裁断して両面を切り出し面とした発泡体で構成し、スポットラミネート(超音波溶着)で積層一体化して、図1の(1−B)に示した2層構造の前記油吸着シート10Bを形成した。スポットラミネートは、ポリオレフィン系樹脂発泡体11B、12Bを重ね合せ、四隅を超音波溶着機で溶着して作成した。以下、実施例4〜9および比較例2についても、実施例3と同様にスポットラミネートにより積層一体化した。
・実施例4
図1の(1−C)におけるポリオレフィン系樹脂発泡体11C、12C、13Cを、参考例1で使用したFOLEC−OPNを100mm角×厚み約1mmに裁断して両面を切り出し面とした発泡体で構成し、図1の(1−C)に示した3層構造の前記油吸着シート10Cを形成した。
・実施例5
図1の(1−D)におけるポリオレフィン系樹脂発泡体11D、12Dを、参考例1で使用したFOLEC−OPNを100mm角×厚み約1mmに裁断して両面を切り出し面とした発泡体で構成し、繊維層21Dをポリプロピレン繊維不織布(PP繊維)、品名:バフター、イノアックコーポレーション社製、100mm角×厚み約1mm、目付40g/mで構成し、図1の(1−D)に示した3層構造の前記油吸着シート10Dを形成した。
・実施例6
図1の(1−D)におけるポリオレフィン系樹脂発泡体11D、12Dを、参考例1で使用したFOLEC−OPNを100mm角×約1mmに裁断して両面を切り出し面とした発泡体で構成し、繊維層21Dをポリエステル繊維不織布(エステル繊維)、品名:ボランス 4101N、東洋紡社製、100mm角×厚み約1.3mm、目付101g/mで構成し、図1の(1−D)に示した3層構造の前記油吸着シート10Dを形成した。
・実施例7
図1の(1−E)におけるポリオレフィン系樹脂発泡体11E、12E、13E、14Eを、参考例1で使用したFOLEC−OPNを100mm角×厚み約1mmに裁断して両面を切り出し面とした発泡体で構成し、図1の(1−E)に示した4層構造の前記油吸着シート10Eを形成した。
・実施例8
図1の(1−D)におけるポリオレフィン系樹脂発泡体11D、12Dを、参考例1で使用したFOLEC−OPNを100mm角×厚み約1mmに裁断して両面を切り出し面とした発泡体で構成し、繊維層21Dをポリプロピレン繊維不織布、品名:バフター、イノアックコーポレーション社製、厚み約2mm、目付80g/mで構成し、図1の(1−D)に示した3層構造の前記油吸着シート10Dを形成した。
・実施例9
図1の(1−D)におけるポリオレフィン系樹脂発泡体11D、12Dを、参考例1で使用したFOLEC−OPNを100mm角×厚み約1mmに裁断して両面を切り出し面とした発泡体で構成し、繊維層21Dをポリエステル繊維不織布、品名:ボランス 4211N、東洋紡社製、100mm角×厚み約2mm、目付207g/mで構成し、図1の(1−D)に示した3層構造の前記油吸着シート10Dを形成した。
・実施例10
図1の(1−D)におけるポリオレフィン系樹脂発泡体11D、12Dを、参考例1で使用したFOLEC−OPNを100mm角×厚み約1mmに裁断して両面を切り出し面とした発泡体で構成し、繊維層21Dを、ポリスチレン繊維不織布(PS繊維)、品名:R6457、ダイワボウポリテック社製、100mm角×厚み約2mm、目付253g/mで構成し、図1の(1−D)に示した3層構造の前記油吸着シート10Dを形成した。
・実施例11
図1の(1−D)におけるポリオレフィン系樹脂発泡体11D、12Dを、参考例1で使用したFOLEC−OPNを100mm角×厚み約1mmに裁断して両面を切り出し面とした発泡体で構成し、繊維層21Dを、コットン繊維不織布(コットン繊維)、品名:コットエース C150S/A07、ユニチカ社製、100mm角×厚み約1mm、目付150g/mを2枚重ねて総厚み約2mm、総目付300g/mとして構成し、図1の(1−D)に示した3層構造の前記油吸着シート10Dを形成した。
・比較例1
ポリプロピレン繊維不織布、品名:グリースクリーン、旭化成ホームプロダクツ社製、厚み約4mm、目付240g/mの油吸着シートを使用した。
・比較例2
ポリエステル繊維不織布、品名:ボランス 4211N、東洋紡社製、100mm角×厚み約2mm、目付207g/mで構成し、2層構造の油吸着シートを形成した。
各参考例、各実施例及び各比較例について、油吸着量、油吸着率、油吸着量/mm、油保持率を次に示す方法で測定した。これらの測定はそれぞれ3回ずつ行い、その平均値を測定結果として表1に示す。
100mm角×各厚みのサンプルについて、油吸着前の重量を測定した後、植物油に10分間浸漬し、サンプルを取り出して180°の角度にクリップで固定し、3分後にクリップから外してサンプルの重量を測定した。重量測定後、前記と同じ方法にて更に7分間サンプルをクリップで固定した後(合計10分後)、クリップから外してサンプルの重量を測定し、得られた測定値を用い、次の式で油吸着量、油吸着率、油吸着量/mm、油保持率を算出する。なお、[油吸着量/mm]は、サンプルの厚み1mm当たりの油吸着量である。
油吸着量(3分後)[mg]=3分後サンプル重量−油吸着前のサンプル重量
油吸着率[%]=(油吸着量(3分後)/油吸着前のサンプル重量)×100
油吸着量/mm[mg]=油吸着量(3分後)/サンプル総厚み
油保持率[%]=[油吸着量(3分後)−{油吸着量(3分後)−油吸着量(10分後)}]/油吸着量(3分後)×100
また、各参考例、各実施例及び各比較例について、水(界面活性剤含まない)に対する沈降性と界面活性剤含有水に対する沈降性を次の方法で測定した。測定結果は表1に示す。
水に対する沈降性は、直径20cm×高さ20cmの樹脂製容器に高さ約15cmまで水(イオン交換水)を収容し、容器内の水に100mm角×各厚みのサンプルを浮かべて24時間後の状態を確認した。評価は、浮いたままの場合[〇]、沈んだ場合[×]とした。沈降性の測定は、各3回ずつ行い、3回全て浮いたままの場合[〇]とし、1回でも沈んだ場合[×]と判定した。
界面活性剤含有水に対する沈降性は、界面活性剤(品名:台所用洗剤ジョイ、P&G社製)を0.015%含有する界面活性剤含有水を、水と同様に容器に収容し、容器内の界面活性剤含有水に100mm角×各厚みのサンプルを浮かべて24時間後の状態を確認した。評価は、水に対する沈降性と同様に行った。
Figure 0006716392
参考例1は、連続気泡構造を有するポリプロピレン樹脂発泡体(厚み約1mm)の単層で構成されており、油吸着量が8723mg、油吸着率が2464%、油吸着量/mmが8723mg、油保持率が92%、水及び界面活性剤に対する沈降性が何れも「〇」であった。
参考例2は、連続気泡構造を有するポリオレフィン樹脂発泡体(厚み約2mm)の単層で構成されており、油吸着量が14126mg、油吸着率が715%、油吸着量/mmが7063mg、油保持率が86%、水及び界面活性剤に対する沈降性が何れも「〇」であった。
実施例3は、連続気泡構造を有するポリプロピレン樹脂発泡体の2層(総厚み約2mm)で構成されており、単層からなる参考例1(総厚み約1mm)と比べて、油吸着量が略2倍になっている。油吸着率、油吸着量/mm、油保持率については、参考例1と略等しく、また、水及び界面活性剤に対する沈降性は何れも「〇」であった。
実施例4は、連続気泡構造を有するポリプロピレン樹脂発泡体の3層(総厚み約3mm)で構成されており、単層からなる参考例1(総厚み約1mm)と比べて、油吸着量が略3倍になっている。油吸着率、油吸着量/mm、油保持率については、参考例1と略等しく、また、水及び界面活性剤に対する沈降性は何れも「〇」であった。
実施例5は、実施例4における中間層の連続気泡構造を有するポリプロピレン樹脂発泡体に代えてポリプロピレン繊維不織布とした構成からなり、油吸着量、油吸着率、油吸着量/mm、油保持率の何れも実施例4と比べて幾分低い値であった。水及び界面活性剤に対する沈降性は何れも「〇」であった。
実施例6は、実施例5における中間層のポリプロピレン繊維不織布に代えてポリエステル繊維不織布とした構成からなり、油吸着量、油吸着量/mm、油保持率は、実施例5と略等しかった。実施例6の油吸着率は、実施例5の繊維層を構成するポリプロピレン繊維不織布(目付40g/m)よりも実施例6の繊維層を構成するポリエステル繊維不織布(目付101g/m)の方が目付量が多いため、実施例5よりも小さい値であった。水及び界面活性剤に対する沈降性は何れも「〇」であった。
実施例7は、連続気泡構造を有するポリプロピレン樹脂発泡体の4層(総厚み約4mm)で構成されており、単層からなる参考例1(総厚み約1mm)と比べて、油吸着量が略4倍になっている。油吸着率、油吸着量/mm、油保持率については、参考例1と略等しく、また、水及び界面活性剤に対する沈降性は何れも「〇」であった。
実施例8は、実施例7における中間層のポリプロピレン樹脂発泡体の2層に代えて厚み約2mmのポリプロピレン繊維不織布で構成したものであり、油吸着量、油吸着率、油吸着量/mm、油保持率の何れも実施例7と比べて幾分低い値であった。水及び界面活性剤に対する沈降性は何れも「〇」であった。
実施例9は、実施例8における中間層の厚み約2mmのポリプロピレン繊維不織布に代えて厚み約2mmのポリエステル繊維不織布で構成したものであり、油吸着量、油吸着量/mm、油保持率は、実施例8と比べて僅かに低いあるいは殆ど等しい値であった。実施例9の油吸着率は、実施例8の繊維層を構成するポリプロピレン繊維不織布(目付80g/m)よりも実施例9の繊維層を構成するポリエステル繊維不織布(目付207g/m)の方が目付量が多いため、実施例8よりも小さい値であった。水及び界面活性剤に対する沈降性は何れも「〇」であった。
実施例10は、実施例8における中間層の厚み約2mmのポリプロピレン繊維不織布に代えて厚み約2mmのポリスチレン繊維不織布で構成したものであり、油吸着量、油吸着量/mm、油保持率は、実施例8と比べて僅かに低い値であった。実施例10の油吸着率は、実施例8の繊維層を構成するポリプロピレン繊維不織布(目付80g/m)よりも実施例10の繊維層を構成するポリスチレン繊維不織布(目付253g/m)の方が目付量が多いため、実施例8よりも小さい値であった。水及び界面活性剤に対する沈降性は何れも「〇」であった。
実施例11は、実施例8における中間層の厚み約2mmのポリプロピレン繊維不織布に代えて厚み約2mmのコットン繊維不織布(厚み約1mmのコットン繊維不織布の2枚重ね)で構成したものであり、油吸着量、油吸着量/mm、油保持率は、実施例8と比べて僅かに低い値であった。実施例11の油吸着率は、実施例8の繊維層を構成するポリプロピレン繊維不織布(目付80g/m)よりも実施例11の繊維層を構成するコットン繊維不織布(総目付300g/m)の方が目付量が多いため、実施例8よりも小さい値であった。水及び界面活性剤に対する沈降性は何れも「〇」であった。
比較例1は、厚み約4mmのポリプロピレン繊維不織布で構成されており、総厚みが4mmの実施例7〜11と比べて、油吸着量、油吸着率、油吸着量/mm、油保持率が何れも低く、かつ界面活性剤に対する沈降性は3回全て沈降したため「×」であった。
比較例2は、厚み約2mmのポリエステル繊維不織布の2層で構成されており、総厚みが約4mmの実施例7〜11と比べて、油吸着量、油吸着率、油吸着量/mm、油保持率が何れも低く、かつ界面活性剤に対する沈降性は3回全て沈降したため「×」であった。
このように、本発明の油吸着シートは、油脂分の吸着性および保持性が高く、かつ界面活性剤を含む排水に対しても沈降し難いものである。
10A〜10E 油吸着シート
11A〜11E、12B〜12E、13C、13E、14E 連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体
21D 繊維層
101A〜101E、102A〜102E 油吸着シートの両面

Claims (2)

  1. グリース阻集器用油吸着シートにおいて、
    前記油吸着シートは、連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体の層を有し、
    前記ポリオレフィン系樹脂発泡体の層が2層以上からなり、
    前記2層以上のポリオレフィン系樹脂発泡体の層は、50〜150mmの間隔の接合部で接合されており、
    前記油吸着シートの少なくとも一面が、前記連続気泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡体の切り出し面で構成されていることを特徴とするグリース阻集器用油吸着シート。
  2. 前記ポリオレフィン系樹脂発泡体の層間に繊維層を有し、前記2層以上のポリオレフィン系樹脂発泡体の層と前記繊維層とは、50〜150mmの間隔の接合部で接合されていることを特徴とする請求項1に記載のグリース阻集器用油吸着シート。
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