JP6715628B2 - 意匠性スクイズボトルの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はキャップ付きスクイズボトルに意匠性を付与するためのスクイズボトル装飾用熱収縮性フィルムに関する。また該フィルムを用いて意匠性スクイズボトルを製造する方法に関する。
スクイズボトルとは、ブローボトルの一種で、ボトルを変形させながら内容物を絞り出す容器である。スクイズボトルは、主にマヨネーズ、ケチャップ、各種ソース等の比較的粘度が高い、粘稠性の食品(以下、「粘稠食品」と称す)の包装に用いられている。スクイズボトルのボトル本体は、特許文献1に開示されているように、低密度ポリエチレン等のオレフィン系樹脂等からなる内外層を備え、中間層としてエチレン−ビニルアルコール共重合体等のガスバリア性樹脂層を有したものが多い。
従来、スクイズボトルは、図5に示すように、プラスチックフィルムからなる外袋5により包装され販売されている。商品名、原材料名、内容量、保存方法、販売者、栄養成分表といった各種情報は該外袋5に印刷されているが、通常、該外袋5はスクイズボトル3を取り出す際に廃棄される為、消費者は粘稠食品を消費している間、これらの情報を目にすることができない。また外袋5から取り出されたスクイズボトル3は、通常、印刷等が施されていない為、意匠性に劣る。
また近年、見た目、味、共にマヨネーズに酷似した「サラダクリーミードレッシング」と呼ばれる調味料が多く出回っている。該調味料は、外袋にカロリーが低いことを表す文言が印刷されており、該印刷によりマヨネーズと識別されているが、外袋を廃棄した後は、その調味料がマヨネーズであるか、サラダクリーミードレッシングであるか、消費者が識別することは困難である。食品メーカーによってはスクイズボトルのキャップの色を変えることで、消費者に識別を促しているが、色の基準がメーカーによって異なる為、正確に識別できない消費者も少なくはない。
このような問題を背景とし、粘稠食品を消費する間も内容物(粘稠食品)に関する情報が付与されたスクイズボトルであって、意匠性にも優れたスクイズボトルの出現が望まれているが、未だ満足できるものは提案されていない。
ブローボトル表面に、商品名、原材料名、内容量、保存方法、販売者、栄養成分表といった情報を付す場合、直接インクジェット方式等で印刷することは生産効率が悪いため、(1)ホットスタンプによる方法、(2)ラベルをシールする方法、(3)シュリンクラベルを用いる方法、(4)シュリンク袋を用いる方法等が採用されている。
しかしながら(1)ホットスタンプによる方法や(2)ラベルをシールする方法は、転写箔やラベルの面積に限りがある為、多くの情報をボトルに付すことは難しく、ボトルの意匠性を向上させることも困難である。
(3)シュリンクラベルを用いる方法は、各種情報や図柄等が印刷された熱収縮性フィルムを円筒状に成形したシュリンクラベルを、ブローボトルの胴部に被せ、加熱して収縮させる方法である。該方法によると、胴部に熱収縮性フィルムが巻き付けられたブローボトルを得ることができる。シュリンクラベルを用いる方法は、効率よく多くの情報をボトル表面に付すことができ、さらにボトルに意匠性を付すこともできるため、スクイズ性を備えないブローボトル等においてはすでに採用されている。しかしながらスクイズボトルにおいては採用されていない。スクイズボトルは、内容物が絞り出される際に大きく変形させられる。その為、シュリンクラベルを取り付けても、絞り出し時にラベルがボトルから外れ易いのである。
(4)シュリンク袋を用いる方法とは、各種情報や図柄が印刷された熱収縮性フィルムを袋状に成形して、シュリンク袋を製造し、これをブローボトルに被せ、加熱して収縮させる方法である。該方法によると、図6に示すような、熱収縮性フィルムからなるシュリンク袋6が底部32Bを除く表面に略密着したスクイズボトル1’を得ることができる。
しかしながら、シュリンク袋をブローボトルに被せる工程は自動化することが難しく、通常、手作業で行われている為、生産効率が悪い。またシュリンク袋を加熱して収縮させる際、初めにボトルの底部周縁においてシュリンク袋とボトルが接触し、該部分においてシュリンク袋の収縮が抑制されるため、熱収縮性フィルムに施された印刷が歪みやすいという問題があった。
シュリンク袋を用いる方法は、はちみつを収納した比較的硬質のスクイズボトルの包装において採用されているが、マヨネーズやケチャップ、各種ソースをといった軟質のスクイズボトルにおいては採用されていない。これは前述した生産効率の悪さ、印刷の歪み易さ等が原因であるが、該シュリンク袋はボトルの底部32Bにおいて開口している為、軟質のスクイズボトルの包装に用いた場合は、シュリンクラベル同様、内容物を取り出す際にシュリンク袋が脱落する恐れがある。
特許文献2は、粘稠食品等の内容物を収納したスクイズボトル等の容器を、熱収縮性フィルムからなる外袋(シュリンク袋)で包装した意匠性スクイズボトルに関する発明である。該包装に用いられる外袋は、ボトルと胴部外周において密着し、注出部外周において離間しており、密着部と離間部との境界線よりも密着部側寄りに開封手段を有する。消費者が粘稠食品を消費する際は、該開封手段から外袋を開封し、離間部を取り除く。この際、外袋の密着部はボトルから取り外されず、ボトルに密着したまま残る為、当該密着部に記載された情報は、粘稠食品を消費する間も消費者の目に留まることとなる。
しかしながら特許文献2に記載された意匠性スクイズボトルは、部分的に収縮率の異なる熱収縮性フィルムを使用する為、該フィルムの製造が困難である。また該意匠性スクイズボトルは、初めに筒状の熱収縮性フィルムを製造し、これをスクイズボトルに被せた後、底部、胴部、境界部と順に加熱して、熱収縮性フィルムを収縮させて製造する為、製造工程が非常に煩雑である。
また特許文献2の意匠性スクイズボトルの密着部は、粘稠食品を消費する初期においてはスクイズボトルから脱落し難いが、消費末期においては脱落する恐れがある。これは密着部上端の径とスクイズボトル胴部の径が大きく相違しない為で、粘稠食品を絞り出す際にスクイズボトルを強く絞る消費末期においては、密着部がボトルから脱落し易い。また該意匠性スクイズボトルにおける熱収縮性フィルム(シュリンク袋)は底部が閉じられていない為、スクイズボトルが該底部側から脱落する(換言すれば密着部がキャップ側から脱落する)恐れもある。
特開2015−168471号公報 特開2009−154916号公報
本発明らは、スクイズボトルの外袋(図5における符号5)やシュリンク袋(図6における符号6)と同程度の情報や図柄を、消費者が粘稠食品を消費する際にも目にすることのできるスクイズボトルであって、ボトルを絞っても該情報や図柄が(付されたフィルムが)脱落することのない、意匠性に優れたスクイズボトルを鋭意検討した。
初めに検討したのは、一般的な熱収縮性フィルムに、必要な情報や意匠性に優れる図柄を印刷したスクイズボトル装飾用熱収縮性フィルム(以下、「装飾用フィルム」と称す)を作製し、該フィルムでスクイズボトル全体を覆う方法である。スクイズボトル全体を装飾用フィルムで覆い、その後、該フィルムを加熱して収縮させれば、スクイズボトル全体に意匠性に優れた印刷を付すことができる。粘稠食品などの内容物を取り出す際は、装飾用フィルムのうち、スクイズボトルのキャップを覆っている部分のみ取り除けばよく、粘稠食品使用時に装飾用フィルムの大部分をスクイズボトル上に残すことができる。当該方法によって得られる意匠性スクイズボトルは、底部が開口していない為、内容物を消費する間に、装飾用フィルムがボトルから脱落するおそれもない。
しかしながら、一般的な熱収縮性フィルムを装飾用フィルムとして用いると、得られるスクイズボトル(以下、「意匠性スクイズボトル」と称す)の外観が美しくないという問題があった。装飾用フィルムがスクイズボトルに密着しない、装飾用フィルムに施した印刷が歪む、といった問題が発生したのである。
本発明は、外袋(図5における符号5)やシュリンク袋(図6における符号6)と同程度の情報や意匠性を、消費者が粘稠食品を消費する際にも目にすることのできる意匠性スクイズボトルであって、ボトルを絞っても情報や図柄が付されたフィルムが脱落することがなく、外観も美しい意匠性スクイズボトルの提供を課題とする。
本発明によると、上記課題を解決するための手段として、キャップ付きスクイズボトルに意匠性を付与するための、印刷が施されたスクイズボトル装飾用熱収縮性フィルムであって、下記測定方法によって求められる幅方向の収縮率をRt(%)、長さ方向の収縮率をRm(%)とするとき、下記式(1)~(3)の全てを満たすことを特徴とするスクイズボトル装飾用熱収縮性フィルムが提供される。
20≦Rt・・・式(1)
20≦Rm・・・式(2)
0.5×(Rt)≦Rm<Rt・・・式(3)
[測定方法]
スクイズボトル装飾用熱収縮性フィルムを、フィルムの幅方向が横方向、長さ方向が縦方向になるように、縦横それぞれ100mmの正方形に切り取って試験片を作成し、該試験片を100℃のグリセリン浴中に10秒間浸漬した後、水中で急冷し、縦横それぞれの長さを測定し、式(α)(β)によりRt、Rmを算出する。
Rt(%)=100−At・・・式(α)
Rm(%)=100−Am・・・式(β)
(ここで、Atは急冷後の試験片の横の長さ(mm)、Amは急冷後の試験片の縦の長さ(mm)である。)
更に、下記式(4)を満たすことを特徴とする前記スクイズボトル包装用熱収縮性フィルムが提供される。
Rm≦0.8×(Rt)・・・式(4)
更にまた、少なくとも一層に石油樹脂、テルペン樹脂、エチレン−オクテンエラストマーのいずれかを含むことを特徴とする前記スクイズボトル装飾用熱収縮性フィルムが提供される。
また本発明によると、最外層がエチレン系樹脂からなるスクイズボトル全面に、前記スクイズボトル装飾用熱収縮性フィルムが密着していることを特徴とする意匠性スクイズボトルが提供される。
更に、前記意匠性スクイズボトルであって、スクイズボトル本体とキャップの境界線からスクイズボトル本体の底部方向に0〜30mmのずれたところに密着するスクイズボトル装飾用熱収縮性フィルムに、開封手段が形成されていることを特徴とする意匠性スクイズボトルが提供される。
更に、前記スクイズボトル装飾用熱収縮性フィルムを用いて意匠性スクイズボトルを製造する方法であって、前記スクイズボトル装飾用熱収縮性フィルムに開封手段を設ける開封加工工程、前記スクイズボトル装飾用熱収縮性フィルムによって、該フィルムの長さ方向がスクイズボトルの長さ方向となるように、スクイズボトル全体を包む包装工程、前記スクイズボトル装飾用熱収縮性フィルムを熱収縮させる熱収縮工程、を備えることを特徴とする意匠性スクイズボトルの製造方法が提供される。
更に、前記開封加工工程を、熱収縮工程の後に備えることを特徴とする前記意匠性スクイズボトルの製造方法が提供される。
更に、前記開封加工工程において、前記スクイズボトル装飾用熱収縮性フィルムの前記開封手段が設けられる部分が、スクイズボトル側に抑えられることを特徴とする前記意匠性スクイズボトルの製造方法が提供される。
本発明のスクイズボトル装飾用熱収縮性フィルムは、100℃における幅方向の収縮率Rt及び長さ方向Rmの収縮率が共に20%以上であるため、フィルムを熱収縮させる雰囲気温度(以下、「シュリンク温度」と称す)が100℃以下であっても、十分に収縮することができ、スクイズボトルに密着することができる。一般的なスクイズボトルは、表面がポリエチレン系樹脂(融点107〜140℃程度)からなる為、シュリンク温度が100℃を超えると、スクイズボトル表面が軟化し、装飾用熱収縮性フィルムとスクイズボトルがブロッキングし、フィルムが均一に収縮せずに印刷が歪むことがあった。しかしながら本発明のスクイズボトル装飾用熱収縮性フィルムは、シュリンク温度が100℃以下であっても十分に収縮することができる為、印刷歪みのない意匠性ボトルを得ることができる。
またスクイズボトルは、キャップ付近において周長が非常に短くなっているため、ラベルシュリンクに用いられているような長さ方向に収縮し難い熱収縮性フィルムを用いて包装すると、キャップ付近においてフィルムがボトルに密着し難い。しかしながら本発明の装飾用フィルムは、長さ収縮方向の100℃収縮率Rmが、幅方向の100℃収縮率Rtの50%以上であるため、スクイズボトル全面において装飾用フィルムがタイトに密着することができる。特に長さ方向の100℃収縮率Rmが、幅方向の100℃収縮率Rtの80%以下であると、熱収縮前の装飾用フィルムの大きさが、スクイズボトルの大きさに対して多少大きくても(収縮前の包装が多少ラフであっても)、フィルムがボトルにタイトに密着することができる。
また、装飾用フィルムを形成する少なくとも一層に、石油樹脂、テルペン樹脂あるいはエチレン−オクテンエラストマーが添加されていると、フィルムの低温収縮性が向上する。該フィルムを用いると収縮前の包装がラフであっても、得られる意匠性スクイズボトルの外観は良好なものとなる。
本発明による意匠性スクイズボトルは、スクイズボトル全面にスクイズボトル装飾用熱収縮性フィルムが密着しているため、意匠性に優れる。また、スクイズボトル本体とキャップの境界線上からスクイズボトル本体の底部方向に0〜30mmずれたところに密着するスクイズボトル装飾用熱収縮性フィルムに、ミシン目等の開封手段が設けられていると、内容物を取り出す為にキャップを覆う装飾用熱収縮性フィルムが取り除かれてもなお、該フィルムはボトルから脱落し難い。
本発明の意匠性スクイズボトルの製造方法を用いると、極めて簡単にスクイズボトルに意匠性を付与することができる。
また本発明の意匠性スクイズボトルの製造方法において、開封加工工程を熱収縮工程の後に設けると、開封手段をボトル本体とキャップの境界部に沿って正確に設けることできる。
また開封加工工程において、前記スクイズボトル装飾用熱収縮性フィルムの前記開封手段が設けられる部分が、スクイズボトル側に抑えられると、該部分おいて装飾用熱収縮性フィルムとボトルとの密着性が向上する為、開封後の意匠性スクイズボトルの外観が特に良好となる。
本発明による意匠性スクイズボトルの一実施例を表す概略正面図である。 本発明による意匠性スクイズボトルの別の実施例を表す概略正面図である。 本発明による意匠性スクイズボトルの別の実施例を表す概略正面図である。 本発明による意匠性スクイズボトルの製造方法を表す説明図である。 従来のスクイズボトルの包装体を表す概略正面図である。 従来のシュリンク袋を用いたスクイズボトルの概略正面図である。
図1は、本発明による意匠性スクイズボトル1の一実施例を表す概略正面図である。該意匠性スクイズボトル1は、スクイズボトル装飾用熱収縮性フィルム2とスクイズボトル3とから成る。
[スクイズボトル装飾用熱収縮性フィルム]
本発明のスクイズボトル装飾用熱収縮性フィルム(装飾用フィルム)2は、熱収縮性フィルムに内容物に関する情報(商品名、原材料名、内容量、保存方法、販売者、栄養成分表)や、内容物をイメージさせる図柄、キャッチコピー等が印刷されたフィルムであり、スクイズボトルに意匠性を付与するためのフィルムである。
一般的な熱収縮性フィルムは100℃を超える温度領域において良好な熱収縮性を発揮するが、スクイズボトルは、通常、表面がエチレン系樹脂から成る為、100℃を超えるシュリンク温度にて装飾用フィルムを収縮させると、スクイズボトル表面が軟化し、軟化したスクイズボトル表面と装飾用フィルムがブロッキングし、フィルムが均一に収縮できなくなる。しかしながら、本発明の装飾用フィルムは100℃以下のシュリンク温度で収縮させることを想定したフィルムであり、このような問題を解決することができる。
本発明の装飾フィルム2は、100℃におけるフィルム幅方向(長尺のフィルムの短寸法方向)の収縮率をRt(%)、フィルム長さ方向(長尺フィルムの長寸法方向)の収縮率をRm(%)とするとき、20≦Rt(式(1))、20≦Rm(式(2))である。その為、100℃以下の温度でフィルムを収縮させても、スクイズボトルの表面にタイトに密着することができる。Rt、Rm共に20未満であると、シュリンク温度が100℃以下では装飾用フィルムがボトルにタイトに密着することができず、シュリンク温度を上げるとフィルムの印刷が歪むという問題が発生する。尚、30≦Rt、30≦Rmであることがより好ましく、Rtは40以上が特に好ましい。
尚、90℃における幅方向収縮率をRt’(%)、長さ方向収縮率をRm’(%)とするとき20≦Rt’、10≦Rm’であることが好ましく、20≦Rt’、20≦Rm’が特に好ましい。Rt’、Rm’が共に20以上であると、90℃程度のシュリンク温度でも優れたすぐれた外観の意匠性スクイズボトルを得ることができる。
また、本発明の装飾用フィルムは0.5×(Rt)≦Rm<Rt(式(3))であるため、フィルムの長さ方向がボトルの長さ方向となるように、装飾用フィルムでスクイズボトルを覆い、該フィルムを熱収縮させると、図1に示すようにスクイズボトルの全表面においてフィルムがボトルにフィットした意匠性フィルムを得ることができる。
スクイズボトルはボトルのキャップ付近において周長が非常に短くなっているため、フィルムが幅方向にしか収縮しないと、該キャップ付近において、フィルムがボトルから浮き上がってしまう。しかしながらフィルムが長さ方向にも収縮し、長さ方向収縮率RmがRtの0.5倍以上、1倍未満であると、キャップ付近においても装飾用フィルムがボトルに密着することができる。これはフィルムが長さ方向に収縮することにより、キャップ付近における熱収縮性フィルムが、キャップの天面側やボトル本体の底部側にも引っ張られる為と思われる。
また本発明の装飾用フィルムは、Rm≦0.8×(Rt)(式4)であることが特に好ましい。RmがRtの80%を超えると、縦方向の収縮が強くなり過ぎ、後述する溶断シールが裂ける恐れがある。
尚、幅方向の収縮率Rt、長さ方向の収縮率Rmは、熱収縮性フィルムを恒温恒湿室(23℃、湿度50%)に24時間放置した後、該フィルムを、幅方向が横方向、長さ方向が縦方向になるように、縦横それぞれ100mmの正方形に切り出して試験片を作成し、該試験片を100℃のグリセリン浴中に10秒間浸漬した後、水中で急冷し、縦横それぞれの長さを測定して求める。急冷後の試験片の横方向の長さAt、縦方向の長さをAmとするとき、Rt=(100−At)、Rm=(100−Am)とする。また90℃における幅方向の収縮率をRt’、探さ方向の収縮率をRm’は、前述した方法と同様の方法にて、グリセリン浴の温度のみ90℃に変更して測定する。
上述した式(1)〜(3)、更には式(4)を満たす装飾用フィルムは、従来公知の熱収縮性フィルムの製造方法において、延伸条件等を調整することにより得ることができる。例えば、後述する熱可塑性樹脂を環状ダイスやTダイを用いてフィルム状に製膜し、該フィルムをチューブラー延伸法やテンター延伸法等を用いて延伸するとよい。
エチレン系樹脂を環状ダイスにてチューブ状に製膜した後、チューブラー延伸法にて延伸する場合、チューブ状のフィルムを熱風あるいは赤外線ヒーター等により60〜90℃程度に加熱した後、チューブ内にエアーを注入し、該エアーとチューブをニップするロールにより延伸するとよい。延伸倍率はフィルムの幅方向(周方向)及び長さ方向(機械の流れ方向)共2〜5倍程度が好ましい。また延伸に続いて熱処理を行い、熱収縮応力や他の特性の調整を行うことが望ましい。熱処理の温度は、フィルムの白化を生じさせない範囲の温度であれば構わないが、40〜100℃の温度が一般的である。
本発明の装飾用フィルムに用いられる熱可塑性樹脂は、従来公知のものを適宜使用することができる。例えばエステル系、アミド系、スチレン系、オレフィン系等の熱可塑性樹脂から選択される1種または2種以上の樹脂を混合物して製膜したものを用いることができる。しかしながらスクイズボトルの手触りと大きく相違しないものが好ましい。スクイズボトルの手触りと大きく相違するもの、例えば比較的硬質の樹脂を用いると、消費者が内容物を絞り出す際にごわついた印象を受ける。一般的なスクイズボトルはオレフィン系樹脂から成る為、本発明の装飾用フィルムもオレフィン系樹脂を用いることが好ましい。
オレフィン系樹脂としては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のエチレン系樹脂や、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン三元共重合体等のプロピレン系樹脂等を例示することができる。
本発明の装飾用フィルムは単層のフィルムであってもよいが、両表面層と芯層の3層構成であることが好ましく、耐熱性の観点から両表面層がプロピレン系樹脂を主成分とすることが好ましく、柔軟性の観点から芯層がエチレン系樹脂を主成分とすることが好ましい。
また本発明の装飾用フィルムは、少なくとも一層に石油樹脂、テルペン樹脂、エチレン−オクテンエラストマーのいずれかを含むことが望ましい。これらの樹脂により、装飾用フィルムの低温収縮性は改善される。尚、エチレン−オクテンエラストマーとは、エチレンとオクテンの共重合体を主成分とする軟質樹脂で、具体的には硬度(ショアA)が60〜90であるものである。石油樹脂、テルペン樹脂、エチレン−オクテンエラストマーは、装飾用フィルムに1〜30重量%、特に5〜15重量%配合されていることが望ましく、本発明の装飾用フィルムが、前述した両表面層と芯層の3層構成である場合は、芯層に配合されていることが好ましい。両外層に配合されていると、装飾用フィルムの滑り性が低下する恐れがある。
また、本発明の目的に支障をきたさない範囲であれば、滑剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、防曇剤、酸化防止剤などの添加剤をそれぞれの有効な作用を具備させる目的で適宜使用することができる。
[スクイズボトル]
スクイズボトルは、主にマヨネーズ、ケチャップ、各種ソース等の比較的粘度が高い、粘稠性の食品の包装に用いられており、キャップ31とボトル本体32とからなる。
キャップ31は、例えば硬質のポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン等のプラスチック材料を用いて、従来公知の成形方法にて製造することができる。ボトル本体32は、低密度ポリエチレンやエチレン−ビニルアルコール共重合体等のプラスチック材料を、例えば押出ブロー成形することにより製造することができる。スクイズボトルの柔軟性とガスバリア性を考慮すると、ボトル本体32は、特許文献1に開示されているように、低密度ポリエチレン等のオレフィン系樹脂等からなる内外層を備え、且つ中間層としてエチレン−ビニルアルコール共重合体等のガスバリア性樹脂層を有している多層構造をしているものが望ましい。
スクイズボトル3は、ブローボトルの一種で、ボトルを凹ませることにより内容物を取り出す容器である。はちみつ等が収納されたスクイズボトルは、比較的硬質のスクイズボトルで、ボトルを凹ますことはできても折り畳むことはできない。マヨネーズやケチャップ、各種ソース等が収納されたスクイズボトルは、比較的軟質のスクイズボトルで、内容物を取り出す際に、しばしば扁平に折り畳まれ、更には丸められたりする。本発明は扁平に折り畳むことができる、比較的軟質のスクイズボトルに特に、好適に用いることができる。
また本発明は、図1に記すような、ボトル本体32がキャップ31に向けて先細りのスクイズボトル、キャップ31の幅L1がボトル本体の最も広い部分の幅L2の2〜7倍のスクイズボトルに、特に好適に用いることができる。
[意匠性スクイズボトル]
本発明による意匠性スクイズボトル1は、各種情報や意匠性に優れる図柄などが印刷された装飾用フィルム2が、スクイズボトル3全面に密着したボトルである。シュリンクラベルやシュリンク袋を用いた包装とは異なり、キャップ31の天面31Tやボトル本体底部32Bも装飾用フィルム2により覆われている。
尚、本発明における「スクイズボトル3全面に、装飾用フィルム2が密着している」とは、完全な密着だけでなく、略密着している状態、詳しくはスクイズボトル全表面のうちの80%を超える部分において、好ましくは90%を超える部分において、スクイズボトル3と装飾用フィルム2との距離が0〜3mm程度、好ましくは0〜1mm程度であるものを意味する。
また本発明による意匠性スクイズボトル1は、キャップ31とスクイズボトル本体32との境界部33に位置するフィルム2が開封手段21を備えることが望ましい。意匠性スクイズボトルから粘稠物を取り出す際、まず装飾用フィルム2を開封し、次いでスクイズボトルのキャップを取り外すこととなる。この際、消費者が熱収縮性フィルムを適切な場所から開封しないと、その後、粘稠物を消費している間に装飾用フィルムが破れ落ちる恐れがある。消費者に所定の位置から開封してもらうためには、開封手段を設けることが効果的である。
尚、本明細書における「境界部」とは、ボトル本体32とキャップ31との境界線のみではなく、該線から多少ずれた位置、詳しくは0mm乃至30mm程度、好ましくは0乃至10mmずれている位置も含むものとする。多少ずれる場合は、キャップの天面31T側ではなく、底部32B側にずれていることが望ましい。キャップの天面31T側にずれていると、キャップ31を着脱する際に、フィルム2が邪魔になる恐れがある。
開封手段を設ける方法は特に限定されず、例えば、ミシン目加工や、フィルムを厚さ方向に略半分カットする(いわゆるハーフカット)加工等により行うことができる。ミシン目加工によると、後述する熱収縮工程にて熱収縮性フィルム内のエアーを効率よく排出することができる。
図2は、本発明による意匠性スクイズボトル1の別の実施例を表す概略正面図である。尚、図1乃至図6では、同じ要素は別の実施例によるものであっても同一の符号を付す。
図1における意匠性スクイズボトル1は、スクイズボトルの周長が短い部分Xにおいて、フィルム2がボトル3に略密着しているが、完全に密着してはいない。
そこで、図2の意匠性スクイズボトル1では、外周長が短い部分Xに位置するフィルム2をスクイズボトルの形状に合わせて溶断シールしている。該溶断シール部には線状融着部22が形成されている。該線状融着部22は、スクイズボトルの長さ方向中心線N(長さ方向に垂直な断面の中心を貫く直線)に対し線対称な位置に、出現することが望ましい。線状融着部22が線対称な位置にあると、フィルム2の印刷が歪みにくい。
図3も、本発明による意匠性スクイズボトル1の別の実施例を表す概略正面図である。図3に示す意匠性スクイズボトル1は、一方の線状融着部22に挟持部23が形成されている。挟持部23は、フィルム2を開封する際に持ち手となる部分で、その大きさ、形状等は特に限定されないが、大きすぎると意匠性スクイズボトル1の外観を損ねる恐れがあり、小さすぎると開封し難くなる恐れがある。該挟持部は、例えは一辺が0.5〜3.0cmの矩形、好ましくは0.8〜1.5cmの矩形であればよい。
挟持部23を設ける位置は、線状融着部22上であれば特に限定されないが、開封性を考えると開封手段21に隣接する位置が望ましく、また粘稠物消費時には不要である為、開封手段21よりもキャップ天面31T側にあることが望ましい。開封手段21よりもキャップ天面31T側にあれば、フィルム2を開封する際に、キャップ31を覆うフィルムと共に廃棄することができる。
次に、本発明による意匠性スクイズボトルの製造方法について説明する。図4は、本発明の意匠性スクイズボトルの製造方法を説明するための図面である。本発明の製造方法は、印刷が施された装飾用フィルム2(図面においては、印刷を省略する)に開封手段21を設ける開封加工工程(a)、装飾用フィルム2によってブローボトル3全体を包む包装工程(b)(c)、装飾用フィルム2を熱収縮させる熱収縮工程(d)を備える。
[開封加工工程]
開封加工工程は、装飾用フィルム2に開封する契機となる開封手段21を設ける工程である。開封手段を形成する位置は、熱収縮工程後の意匠性スクイズボトル(図1(d))において境界部33に位置する部分が好ましい。開封手段21は、前述したように、ミシン目、ハーフカット等によるとよい。
従来のオーバーラップ包装に用いられている熱収縮性フィルムは開封後、直ちに廃棄されるため、開封手段の位置は多少ずれても問題なかった。しかしながら本発明の装飾用フィルムは、開封後もスクイズボトル上に残されることを想定しているため、特定の位置に正確に開封手段21が形成されていることが望ましい。図4(a)における開封手段21は、装飾用フィルム2幅方向に平行な直線状をしているが、該フィルム2は熱収縮時に幅方向全域にわたって同率収縮するわけではない。ボトルに沿って収縮する為、大きく収縮する部分と小さく収縮する部分ができる。よって、該開封手段21が直線状であると、熱収縮後の意匠性スクイズボトル(図1(d))において、開封手段21が曲線状となる恐れがある。開封手段21は、実際にフィルムがどのように収縮するか確認したうえで、熱収縮後に直線となるような形状とすることが望ましい。
[包装工程]
包装工程は、スクイズボトル包装用熱収縮性フィルム2によってスクイズボトル3全体を包む工程である。図4では、装飾用フィルム2の一端側の内面と他端側の内面とを重ね合わせ、該重ね合わせ部分を外周面にローレットが形成された一対のシールローラー4によって挟み込んでヒートシールし、即ち、合掌貼りして、フィルムを円筒状に成形し(図4(b))、円筒状のフィルム2内に、粘稠物が収納されたスクイズボトル3を挿入し、更に該スクイズボトル3の前後でフィルム2を溶断シール25し(図4(c))、包装している。
装飾用フィルムの印刷部分はヒートシール性に劣る為、印刷が施されていない面同士を合掌貼りによりヒートシールすることが望ましい。また合掌貼りされたヒートシール部24は、意匠性スクイズボトルの美観を損ねないよう、意匠性スクイズボトルの背面とすることが望ましい。
また熱収縮性フィルムの一端内面と他端外面とを重ね合わせ、静電シール法にてフィルムを円筒状に成形することもできる。更に、熱収縮性フィルムを2枚用意し、該フィルムを内面同士が接するように重ねわせ、対向する2辺を溶断シールすることにより円筒状の熱収縮性フィルムを得ることもできる。更には、フィルムを半折し、開口端縁(半折されていない端縁)を溶断シールすることにより円筒状に成形することもできる。
また前述した溶断シール25に代えて、シールバーによるヒートシール(熱圧シール)を行ってもよい。しかしながら、意匠性スクイズボトルの仕上がりを考慮すると、溶断シールが望ましい。シールバーによるヒートシールでは、ボトルの天面31Tと底面32Bに幅を持ったシール部が形成される為、得られる意匠性スクイズボトル1は意匠性に劣る。
[熱収縮工程]
熱収縮工程は、装飾用フィルム2に熱をかけ、フィルムを収縮させる工程である。本発明の意匠性スクイズボトルの製造方法を用いると、図1(d)に示すように、スクイズボトル3の全面が熱収縮性フィルム2によって覆われる。熱収縮性フィルムに熱をかける方法は特に限定されないが、シュリンクトンネルと呼ばれる包装機を用いる方法が一般的である。
以上、本発明の基本的な実施形態(開封加工工程→包装工程→熱収縮工程)について説明したが、開封加工工程を熱収縮工程後に設けること(包装工程→熱収縮工程→開封加工工程)もできる。
前述したように、熱収縮工程後の開封手段が直線状となるように、熱収縮前の熱収縮性フィルムに開封手段を設けることは、正確なフィルムの収縮挙動を把握する必要があり困難である。よって開封手段は熱収縮工程後の意匠性スクイズボトルに設けることが望ましい。
熱収縮工程後の意匠性スクイズボトルに開封手段を設けるには、例えば円状の冶具であって、円内面に数ミリのカッター刃が出る冶具を、意匠性スクイズボトルに被せ、カッターを出してミシン目加工すればよい。またミシン目形成用冶具と押さえ具の間を、意匠性スクイズボトルを回転させながら通しても良い。いずれの方法も装飾用フィルムの開封手段が設けられる部分が、冶具によってスクイズボトル側に押さえられる為、開封手段におけるフィルムとボトルの密着性を高めることができる。該部分においてフィルムとボトルが密着していると、粘稠物を消費している間の意匠性スクイズボトルの外観が良好となる。
[隅部除去工程]
隅部除去工程は、図2に示すような意匠性スクイズボトルを製造する際に、円筒状の装飾用フィルム2の一部を、スクイズボトルの形状に合わせて取り除く工程である。隅部除去工程を設けることにより、装飾用フィルム2がスクイズボトル3全面において、良好に密着することとなる。隅部除去工程は、例えば包装工程(図4(c))の後に行えばよい。また隅部を除去する際に、意匠性スクイズボトルを開封する際に持ち手となる挟持部(図3の符号23)を成形しても良い。挟持部の成形は、例えば前述した線状融着部(図2における符号22)を成形する際の金型を変形することにより行うことができる。線状融着部を成形する金型を一方は線状に、他方は凸状にすれば、線状融着部を成形すると同時に挟持部を成形することができる。
以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
尚、実施例と比較例における測定及び評価の方法は以下の通りである。
<収縮率>
室温23℃、湿度50%の環境下に、スクイズボトル装飾用熱収縮性フィルムを24時間放置し、その後フィルムの幅方向が横方向、長さ方向が縦方向になるように、縦横それぞれ100mmの正方形に切り取って試験片を作成する。該試験片を100℃のグリセリン浴中に10秒間浸漬した後、水中で急冷し、縦横それぞれの長さを測定した。横方向の測定値をAt、縦方向の測定値をAmとするとき、幅方向の収縮率Rtは(100−At)、長さ方向の収縮率Rmは(100−Am)により求めた。
<意匠性スクイズボトル外観>
実施例または比較例にて得られた装飾用フィルムを用いて、400gのマヨネーズが充填されたスクイズボトル全体をピロー方式にて包み、雰囲気温度90〜100℃に設定されたシュリンクトンネルに通した。得られた意匠性スクイズボトルの外観について、目視にて確認し評価した。
<実施例1>
表1に示す樹脂組成物を用い、Tダイ共押出法にて3層の熱可塑性フィルムを製膜し、これをテンター延伸法にて延伸し、本発明の装飾用フィルムを得た。得られたフィルムの80℃、90℃、100℃の収縮率を表1に記す。
次いで該フィルムにてマヨネーズが充填されたスクイズボトル全体を包み、90〜100℃の雰囲気温度に調整されたシュリンクトンネル(協和電機株式会社製、ユニバーサルPS2400FF)を用いて、装飾用フィルムを熱収縮させて本発明の意匠性スクイズボトルを製造した。意匠性スクイズボトルの外観を表1に併せて記す。
<実施例2>
表1に示す樹脂組成物を用い、インフレーション共押出法にて円筒状のフィルムを製膜した後、次いでチューブラー延伸法にて延伸し、実施例2の装飾用フィルムを得た。収縮率、意匠性スクイズボトルの外観について、表1に記す。
<比較例1>
プロピレン−エチレンランダム共重合体を用いて、インフレーション押出法にて円筒状の単層の熱可塑性フィルムを製膜し、続いてチューブラー延伸法にて延伸し、比較例の装飾用フィルムを得た。収縮率、意匠性スクイズボトルの外観について、表1に記す。
<比較例2>
高密度ポリエチレンを用いて、インフレーション押出法にて比較例2のフィルムを得た。収縮率、意匠性スクイズボトルの外観について、表1に記す。
実施例1、実施例2の装飾用フィルムを用いた意匠性スクイズボトルは、装飾用フィルムに施した印刷がほとんど歪んでおらず、また装飾用フィルムがスクイズボトルに密着しており、外観に優れていた。特に実施例1の意匠性スクイズボトルは、スクイズボトルのキャップとボトル本体の境界部分においても、フィルムがボトルに十分に密着していた。
一方、比較例1の装飾用フィルムは、ボトルのキャップ部付近においてフィルムがボトルから浮き上がっていた。また表面に施した印刷が歪んでいた。比較例2の装飾用フィルムは、キャップの天面とボトルの底部以外の部分ではフィルムがボトルに密着しておらず、またボトル天面の溶断シールが一部において裂けていた。
本発明は、マヨネーズやケチャップ、各種ソースといった粘稠物が収納されたスクイズボトルの包装に用いることができる。更に従来シュリンクラベルが採用されている食油やドレッシング等が収納されたスクイズボトルの包装に用いることもできる。
1 意匠性スクイズボトル
1’ シュリンク袋が底部を除く表面に略密着したスクイズボトル
2 スクイズボトル装飾用熱収縮性フィルム
21 開封手段
22 線状融着部
23 挟持部
24 ヒートシール部
25 包装工程における溶断シール
3 スクイズボトル
31 キャップ
31T キャップの天面
32 スクイズボトル本体
32B スクイズボトル本体の底部
33 境界部
4 ヒートシールローラー
5 外袋
6 シュリンク袋

Claims (7)

  1. キャップ付きスクイズボトルに意匠性を付与するための、印刷が施されたスクイズボトル装飾用熱収縮性フィルムであって、
    下記測定方法によって求められる幅方向の収縮率をRt(%)、長さ方向の収縮率をRm(%)とするとき、下記式(1)~(3)の全てを満たすスクイズボトル装飾用熱収縮性フィルムを用いて、
    該スクイズボトル装飾用熱収縮性フィルムが、キャップの天面やボトル本体底部を含むスクイズボトル全面に密着している意匠性スクイズボトルを製造する方法であって、
    前記スクイズボトル装飾用熱収縮性フィルムに開封手段を設ける開封加工工程、
    前記スクイズボトル装飾用熱収縮性フィルムによって、該フィルムの長さ方向がスクイズボトルの長さ方向となるように、スクイズボトル全体を包む包装工程、
    前記スクイズボトル装飾用熱収縮性フィルムを熱収縮させる熱収縮工程、を備えることを特徴とする意匠性スクイズボトルの製造方法。
    20≦Rt・・・式(1)
    20≦Rm・・・式(2)
    0.5×(Rt)≦Rm<Rt・・・式(3)
    [測定方法]
    スクイズボトル装飾用熱収縮性フィルムを、フィルムの幅方向が横方向、長さ方向が縦方向になるように、縦横それぞれ100mmの正方形に切り取って試験片を作成し、該試験片を100℃のグリセリン浴中に10秒間浸漬した後、水中で急冷し、縦横それぞれの長さを測定し、式(α)(β)によりRt、Rmを算出する。
    Rt(%)=100−At・・・式(α)
    Rm(%)=100−Am・・・式(β)
    (ここで、Atは急冷後の試験片の横の長さ(mm)、Amは急冷後の試験片の縦の長さ(mm)である。)
  2. 前記スクイズボトル装飾用熱収縮性フィルムが、更に下記式(4)を満たすことを特徴とする請求項1記載の意匠性スクイズボトルの製造方法。
    Rm≦0.8×(Rt)・・・式(4)
  3. 前記スクイズボトル装飾用熱収縮性フィルムが、少なくとも一層に石油樹脂、テルペン樹脂、エチレン−オクテンエラストマーのいずれかを含むことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の意匠性スクイズボトルの製造方法。
  4. 前記スクイズボトルが、最外層がエチレン系樹脂からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の意匠性スクイズボトルの製造方法。
  5. 請求項1乃至4記載の意匠性スクイズボトルの製造方法であって、
    スクイズボトル本体とキャップの境界線からスクイズボトル本体の底部方向に0〜30mmずれたところに密着するスクイズボトル装飾用熱収縮性フィルムに、前記開封手段が形成されていることを特徴とする意匠性スクイズボトルの製造方法。
  6. 前記開封加工工程を、熱収縮工程の後に備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の意匠性スクイズボトルの製造方法。
  7. 前記開封加工工程において、ミシン目形成用冶具と押さえ具の間を、意匠性スクイズボトルを回転させながら通すことを特徴とする請求項6記載の意匠性スクイズボトルの製造方法。
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