JP6714480B2 - 上部旋回体フレーム、およびその製造方法 - Google Patents

上部旋回体フレーム、およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、上部旋回体フレーム、およびその製造方法に関する。
例えば特許文献1などに、従来の上部旋回体フレームが記載されている(同文献の図2などを参照)。この上部旋回体フレームは、センターセクションと、センターセクションの左右に設けられたデッキと、センターセクションから左右に延びる梁(同文献における「梁板」など)と、を備えている。この梁は、センターセクションに対してデッキを支持する。
特開2011−179165号公報
従来の上部旋回体フレームでは、梁は、センターセクションの縦板に固定される。そのため、左右のデッキが上下に揺れ、梁に曲げ応力が生じたときに、梁と縦板との固定部(例えば溶接接合部)に大きな曲げ応力が生じる。そして、梁と縦板との固定部が、繰り返し荷重を受け、疲労破壊(割れ)を起こすおそれがある。
そこで本発明は、デッキを支持する梁の疲労寿命を向上させることができる、上部旋回体フレームを提供することを目的とする。
本発明の上部旋回体フレームは、センターセクションと、左デッキと、右デッキと、貫通梁と、を備える。前記左デッキは、前記センターセクションに固定され、前記センターセクションの横に配置される。前記右デッキは、前記センターセクションに固定され、前記センターセクションに対して前記左デッキの反対側に配置される。前記貫通梁は、前記センターセクション、前記左デッキ、および前記右デッキに固定される。前記センターセクションは、中央底板と、縦板と、孔と、を備える。前記縦板は、前記中央底板に固定され、前記中央底板から上側に延びる。前記孔は、前記中央底板および前記縦板に囲まれ、前記縦板を左右方向に貫通する。前記貫通梁は、前記右デッキから前記左デッキにわたって設けられ、前記孔に通され、前記中央底板に固定される。前記貫通梁は、前記縦板との間に隙間をあけて配置される、または、前記縦板に対して摺動可能である。
上記構成により、デッキを支持する梁の疲労寿命を向上させることができる。
建設機械を横から見た図である。 図1に示す上部旋回体フレーム20などを上から見た図である。 図2に示すセンターセクション30および貫通梁50を示す、F3−F3矢視図である。 図3に示す貫通梁50などを示す図である。 図2のF5−F5矢視断面図である。 図2に示す貫通梁50を左右方向Yから見た断面などを示す図である。 変形例の図2相当図である。 図5相当図であり、中央底板31の溶接変形を示す図である。 図6相当図であり、デッキ底板41の溶接変形を示す図である。
図1〜図9を参照して、図1に示す建設機械1について説明する。
建設機械1は、建設作業などの作業を行う機械であり、例えばショベルであり、例えば油圧ショベルである。建設機械1は、下部走行体11と、ベアリング13と、アタッチメント15と、シリンダ17と、上部旋回体19と、を備える。
下部走行体11は、建設機械1を走行させる部分であり、クローラを備える。ベアリング13(旋回ベアリング)は、下部走行体11に取り付けられ、下部走行体11に対して上部旋回体19を旋回自在に支持する装置である。アタッチメント15は、基端側(上部旋回体19側)から順に、例えば、ブーム15bと、アーム(図示なし)と、バケット(図示なし)と、を備える。シリンダ17は、上部旋回体19に対してブーム15bを起伏させる、伸縮シリンダであり、油圧シリンダである。
上部旋回体19は、ベアリング13を介して下部走行体11に取り付けられ、下部走行体11に対して旋回自在である。上部旋回体19には、ブーム15bなどが取り付けられ、カバー(ボンネット)、エンジンなど(図示なし)が搭載される。上部旋回体19は、カウンターウェイト19wと、上部旋回体フレーム20と、を備える。カウンターウェイト19wは、上部旋回体19の後側X2部分に配置される、おもりである。ベアリング13の回転軸(下部走行体11に対する上部旋回体19の回転軸)に直交する方向であって、上部旋回体フレーム20のセンターセクション30(図2参照)の長手方向を前後方向Xとする。前後方向Xにおいて、カウンターウェイト19wからブーム15bに向かう側(または向き)を前側X1とし、その逆側を後側X2とする。ベアリング13の回転軸に直交し、かつ、前後方向Xに直交する方向を左右方向Y(横方向)とする。図2に示すように、左右方向Yにおいて、後側X2から前側X1に向かって見たときの、左側を左側Y1、右側を右側Y2とする。図1に示すベアリング13の回転軸の方向を上下方向Zとする。上下方向Zにおいて、下部走行体11から上部旋回体19に向かう側を上側Z1、その逆側を下側Z2とする。
上部旋回体フレーム20(フレーム構造)は、上部旋回体19の基本骨格となる部分である。図2に示すように、上部旋回体フレーム20は、センターセクション30と、デッキ40と、貫通梁50と、を備える。
センターセクション30は、上部旋回体フレーム20の左右方向Y中央部に配置される部分である。センターセクション30の後側X2端部には、カウンターウェイト19wが取り付けられる。「端部」とは、端および端の周辺部である(以下同様)。センターセクション30は、中央底板31と、縦板33と、図3に示す孔35と、フランジ37と、を備える。なお、図3には、デッキ40を図示していない。
中央底板31は、センターセクション30の下側Z2部分を構成する板である。中央底板31には、ベアリング13の上面(上側Z1の面)が固定される。中央底板31は、センターセクション30の前側X1端部から後側X2端部にわたって(連続して)設けられる。中央底板31は、センターセクション30の前側X1端部から後側X2端部までの範囲の一部にのみ設けられてもよい。
縦板33は、中央底板31に固定され、中央底板31から上側Z1に延び、前後方向Xに延びる。縦板33は、ブーム取付部33aと、シリンダ取付部33bと、を備える。ブーム取付部33aおよびシリンダ取付部33bは、縦板33の前側X1部分に配置される。ブーム取付部33aは、図1に示すブーム15bが取り付けられる部分であり、ブーム15bがピン結合されるピン孔である。シリンダ取付部33b(図3参照)は、シリンダ17が取り付けられる部分であり、シリンダ17がピン結合されるピン孔である。図2に示すように、縦板33は、複数枚設けられ、例えば2枚設けられる。縦板33は、左縦板33Lと、右縦板33Rと、を備える。右縦板33Rと左縦板33Lとは、左右方向Yに互いに対向し、左右方向Yに隙間をあけて配置される。右縦板33Rは、左縦板33Lよりも右側Y2に配置される。
孔35は、図3に示すように、貫通梁50が通される空間(梁貫通用孔)である。孔35は、縦板33を左右方向Yに貫通する。孔35は、中央底板31と縦板33との接合部の近傍に配置される。図4に示すように、孔35は、中央底板31および縦板33に囲まれる。孔35の内面(孔内面35a)は、中央底板31および縦板33により構成される。孔内面35aの下側Z2部分は、中央底板31により構成される。孔内面35aの下側Z2以外の部分は、縦板33により構成される。
フランジ37は、図2に示すように、縦板33を補強する部材であり、例えば板状である。フランジ37は、右縦板33Rおよび左縦板33Lそれぞれに設けられる。フランジ37は、縦板33に固定される。この固定は、直接的な固定であり、溶接による固定(溶接接合)である(特に断らない限り、以下の固定についても同様)。フランジ37は、縦板33の上端(上側Z1の端)から左側Y1および右側Y2に突出する。
デッキ40は、センターセクション30の横(左右方向Y外側)に配置される。デッキ40には、キャブ(運転室)(図1参照)、および各種機器類(図示なし)が搭載される。デッキ40は、左デッキ40Lと、右デッキ40Rと、を備える。左デッキ40Lは、センターセクション30よりも左側Y1に配置される。右デッキ40Rは、センターセクション30よりも右側Y2に配置され、センターセクション30に対して左デッキ40Lの反対側に配置される。左デッキ40Lおよび右デッキ40Rそれぞれは、デッキ底板41と、デッキ外枠44と、を備える。デッキ底板41は、デッキ40の下側Z2部分を構成する板である。
デッキ外枠44は、上下方向Zから見たデッキ40の外枠部分(外周部分)に配置される。デッキ外枠44は、梁により構成される。梁は、長手方向を有し、棒状である。デッキ外枠44は、デッキ底板41に固定される。デッキ外枠44は、デッキ前後梁45と、デッキ左右梁47と、内側梁49と、を備える。
デッキ前後梁45は、前後方向Xに延びる梁である。デッキ前後梁45は、センターセクション30との間に間隔をあけて、センターセクション30と接することなく、配置される(デッキ左右梁47も同様)。デッキ前後梁45は、デッキ40の左右方向Y外側の端部に配置される。
デッキ左右梁47は、左右方向Yに延びる梁である。デッキ左右梁47は、デッキ40の前側X1端部に配置される。デッキ左右梁47の左右方向Y外側端部は、デッキ前後梁45の前側X1端部に固定される。
内側梁49は、中央底板31に固定され、縦板33には接さない。内側梁49は、デッキ40の左右方向Y内側部分かつ前側X1部分に配置される。内側梁49の前側X1端部は、デッキ左右梁47の左右方向Y内側端部に固定される。なお、デッキ前後梁45、デッキ左右梁47、および内側梁49の配置は変更されてもよい。
貫通梁50は、センターセクション30に対してデッキ40を支持する梁である。貫通梁50は、左右方向Yに延びる。貫通梁50の長手方向は、左右方向Yである。貫通梁50の数および配置は、デッキ40の必要な強度などに応じて設定され、例えば、デッキ40に搭載される物の配置および質量などに応じて設定される。貫通梁50の数は、例えば複数であり、図2に示す例では3本であり、2本でも4本以上でもよい。貫通梁50の数は、1本のみでもよい。図3に示す例では、最も前側X1に配置される貫通梁50は、ベアリング13の真上(直上)に配置される。前側X1から数えて2番目に配置される貫通梁50は、ベアリング13の後側X2端部の近傍に配置される。最も後側X2に配置される、貫通梁50は、カウンターウェイト19wの近傍に配置され、デッキ40の後側X2端部に配置される。以下では、貫通梁50それぞれが満たす条件について説明する。
この貫通梁50は、図2に示すように、センターセクション30と、左デッキ40Lと、右デッキ40Rと、に固定される。貫通梁50は、右デッキ40Rの支持用の梁であり、かつ、左デッキ40Lの支持用の梁(共通の梁、兼用の梁)である。貫通梁50は、左デッキ40Lから右デッキ40Rにわたって、連続して設けられる。貫通梁50の右側Y2の端は、右デッキ40R内に配置され、さらに詳しくは、上下方向Zから見たとき右デッキ40Rの外周の内部に収まる。貫通梁50の右側Y2の端は、例えば右デッキ40Rの右側Y2端部に配置され、例えば右デッキ40Rのデッキ前後梁45に固定される。貫通梁50の左側Y1の端は、左デッキ40L内に配置され、例えば左デッキ40Lの左側Y1端部に配置され、例えば左デッキ40Lのデッキ前後梁45に固定される。貫通梁50は、デッキ底板41に固定される。
この貫通梁50は、孔35(図3参照)に通され、縦板33を貫通する。貫通梁50は、中央底板31に固定される。貫通梁50は、貫通梁50と中央底板31とが上下方向Zに対向する部分の全体にわたって、中央底板31に固定される。貫通梁50の下側Z2の端(下端)と中央底板31とは、隅肉溶接により固定される。図4に示すように、貫通梁50は、縦板33には直接には固定されず、縦板33に溶接されない。貫通梁50は、縦板33との間に隙間Sをあけて配置される。貫通梁50は、縦板33と接してもよく(図3の後側X2の2本の貫通梁50を参照)、縦板33に対して摺動可能でもよい。
この貫通梁50の長手方向(左右方向Y)から見た貫通梁50の断面形状(以下、単に「貫通梁50の断面形状」ともいう)は、次の通りである。例えば、図4に示すように、貫通梁50の断面形状は、四角形(略四角形を含む)の一辺を取り除いたような形状(略U字状)である。この場合、中央底板31(またはデッキ底板41(図6参照))と貫通梁50とを組み合わせた構造の断面形状は、四角形(略四角形を含む)を構成する。この四角形は、例えば長方形であり、例えば正方形でもよく、例えば台形でもよい。図6に示すように、貫通梁50の断面形状は、例えば、L字状でもよく、T字状でもよい。貫通梁50の断面形状(デッキ底板41などと組み合わせない貫通梁50単独での断面形状)は、四角形でもよい(図示なし)。
隙間Sは、図4に示すように、孔35の内部に設けられ(配置され)、貫通梁50と縦板33との間にある。以下では、隙間Sに関する説明における「貫通梁50」は、貫通梁50のうち、孔35の内部に配置される(孔内面35aに囲まれる)部分である。また、隙間Sに関する説明における「縦板33」は、縦板33のうち孔内面35aを構成する部分である。隙間Sには、前後方向Xの隙間Saと、上下方向Zの隙間Sbと、がある。
隙間Saは、貫通梁50と縦板33(孔内面35a)とが前後方向Xに対向する部分(前後方向X対向部)にある。隙間Saは、前後方向X対向部の、少なくとも一部にあり、全体にあることが好ましい。例えば、隙間Saは、貫通梁50の前後方向X外側の端の面(端面50s)と、縦板33と、の間にある。
隙間Sbは、貫通梁50と縦板33(孔内面35a)とが上下方向Zに対向する部分(上下方向Z対向部)にある。隙間Sbは、上下方向Z対向部の、少なくとも一部にあり、全体にあることが好ましい。例えば、隙間Sbは、貫通梁50の上面50t(上側Z1の端の面)と、縦板33と、の間にある。
(従来の建設機械の梁)
例えば、図1に示す走行中の建設機械1が、路面の凹凸や石を乗り越えるときなどに、建設機械1に上下方向Zの振動が発生する。すると、デッキ40およびデッキ40の搭載物が上下方向Zに揺らされる。ここで、従来の建設機械の梁は、図2に示す縦板33に溶接され、左縦板33Lから左側Y1、および右縦板33Rから右側Y2に延びていた。従来の建設機械では、デッキ40が上下方向Zに揺れたとき、梁は、片持ち梁に近い負荷状態になり、梁に曲げ応力が発生する。なお、梁の左右方向Y外側の端部は、デッキ前後梁45に接合されている。しかし、デッキ前後梁45はセンターセクション30に対して固定されていないので、梁の左右方向Y外側の端部は自由端である。そのため、梁の負荷の状態は、片持ち梁に近い負荷の状態となる。そのため、梁の中で最大の曲げモーメントが、梁の付け根部分、すなわち、梁と縦板33との溶接接合部に生じる。この梁の付け根部分に、繰り返しの振動荷重が作用し、疲労破壊(割れ)を起こすおそれがある。
梁の付け根部分の疲労破壊を防ぐために、梁の板厚を増やす、または梁を大きくすることなどが考えられる。しかし、これらの場合、梁自体のコストが増大するおそれがあり、また、梁およびその周辺部での溶接工数の増加によってコストが増大するおそれがある。また、梁の付け根部分の疲労破壊を防ぐために、溶接脚長を大きくするなど、溶接量を増やすことが考えられる。しかし、溶接量を増やすと溶接による変形(溶接変形、歪み)が大きくなり、上部旋回体フレームの寸法精度の確保が難しくなる。また、溶接変形を修正するための作業に、時間や手間がかかるおそれがある。
(本実施形態の貫通梁50)
本実施形態の上部旋回体フレーム20では、デッキ40が上下方向Zに揺れたとき、貫通梁50に曲げ応力が発生する。ここで、貫通梁50は、縦板33には溶接されていない(図4参照)。よって、貫通梁50は、従来の梁の付け根部分に対応する位置で、貫通梁50に生じる曲げ応力に貫通梁50の材料で耐えることができる。その結果、従来の梁の付け根部分における疲労寿命(疲労強度)と比較して、貫通梁50の疲労寿命(疲労強度)が向上する。
(製造方法)
上部旋回体フレーム20は、次のように製造される。以下では製造の手順に沿って説明する。
[工程A]デッキ外枠44と貫通梁50とが溶接される。デッキ前後梁45と貫通梁50とが溶接される。デッキ前後梁45と、貫通梁50の左右方向Y外側の端(先端)と、が溶接される。なお、内側梁49と貫通梁50とが溶接されてもよく、溶接されなくてもよい。
[工程B]デッキ前後梁45および貫通梁50に、デッキ底板41が溶接される。
この[工程B]は、上記[工程A]の後に行われる。よって、デッキ底板41の溶接変形が抑制される。この理由は次の通りである。上記[工程A]の前に[工程B]が行われると、図9に示す貫通梁50とデッキ底板41との溶接部が収縮することで、デッキ底板41が上下方向Zに歪む。さらに詳しくは、デッキ底板41の前後方向Xにおける端部が、貫通梁50とデッキ底板41との接合部に対して跳ね上がる(上側Z1に配置される)。また、デッキ底板41が、前後方向Xに隣り合う貫通梁50の間で、貫通梁50とデッキ底板41との接合部に対して上がる。なお、図9では、溶接変形がない場合のデッキ底板41の位置を二点鎖線で示す。
一方、[工程B]が[工程A]の後に行われると、図6に示すデッキ前後梁45と貫通梁50とで構成された構造によって、デッキ底板41に直交する方向(面外方向、上下方向Z)における、デッキ底板41の剛性が高まる。例えば、デッキ底板41が変形しようとしたとき、デッキ前後梁45が、この変形に対する抵抗(変形抵抗R1)となる。よって、デッキ底板41の溶接変形が抑制される。また、デッキ前後梁45とデッキ底板41との溶接部が収縮することによってもデッキ底板41が上下方向Zに変形しようとするところ(図示なし)、貫通梁50が、この変形に対する抵抗となる。よって、デッキ底板41の溶接変形が抑制される。
[工程C]図3に示すように、貫通梁50と中央底板31とが溶接される。
この[工程C]の溶接は、図2に示すセンターセクション30の左右方向Y中央(略中央を含む)から、左右方向Y外側(右側Y2および左側Y1)に向かって行われる。この[工程C]の溶接は、センターセクション30での貫通梁50の長手方向の中央(略中央を含む)から、長手方向の両端に向かって行われる。よって、貫通梁50と中央底板31との溶接によって生じる溶接変形を、貫通梁50と中央底板31との接合部の左右方向Y外側に逃がすことができる。
[工程D]図5に示すように、中央底板31と縦板33とが溶接される。
この[工程D]は、[工程C]の後に行われる。よって、中央底板31の溶接変形が抑制される。この理由は次の通りである。上記[工程D]の前に[工程C]が行われると、図8に示す貫通梁50と中央底板31との溶接部が収縮することで、中央底板31が上下方向Zに歪む。さらに詳しくは、中央底板31の左右方向Yにおける端部が、中央底板31と縦板33との接合部に対して跳ね上がる。また、左縦板33Lと右縦板33Rとの間で、中央底板31が、縦板33と中央底板31との接合部に対して上がる。なお、図8では、溶接変形がない場合の中央底板31の位置を二点鎖線で示す。
一方、[工程D]が[工程C]の後に行われると、図5に示す貫通梁50と中央底板31とで構成された構造によって、中央底板31に直交する方向(上下方向Z)における、中央底板31の剛性が高まる。例えば、中央底板31が変形しようとしたとき、貫通梁50が、この変形に対する抵抗(変形抵抗R2)となる。よって、中央底板31の溶接変形が抑制される。よって、中央底板31の平坦度が確保されやすい。図3に示すベアリング13の近傍に貫通梁50が配置される場合は、中央底板31へのベアリング13の結合面(ベアリング結合面)での平坦度が確保されやすい。
(効果1)
図2に示す上部旋回体フレーム20による効果は次の通りである。上部旋回体フレーム20は、センターセクション30と、左デッキ40Lと、右デッキ40Rと、貫通梁50と、を備える。左デッキ40Lは、センターセクション30の横に配置される。右デッキ40Rは、センターセクション30に対して左デッキ40Lの反対側に配置される。貫通梁50は、センターセクション30、左デッキ40L、および右デッキ40Rに固定される。図3に示すように、センターセクション30は、中央底板31と、縦板33と、孔35と、を備える。縦板33は、中央底板31に固定され、中央底板31から上側Z1に延び、前後方向Xに延びる。
[構成1−1]孔35は、中央底板31および縦板33に囲まれ、縦板33を左右方向Yに貫通する。図2に示すように、貫通梁50は、右デッキ40Rから左デッキ40Lにわたって設けられる。図3に示すように、貫通梁50は、孔35に通され、中央底板31に固定される。
[構成1−2]図4に示すように、貫通梁50は、縦板33との間に隙間Sをあけて配置される、または、縦板33に対して摺動可能である。
上記[構成1−1]では、図2に示す右デッキ40Rおよび左デッキ40Lの少なくともいずれかが、センターセクション30に対して上下方向Zに揺れた場合、貫通梁50に曲げ応力が生じる。このとき、上記[構成1−2]のように、図4に示す貫通梁50は、縦板33に直接には固定されていない。貫通梁50と縦板33とが直接固定されている場合には、貫通梁50と縦板33との直接的な固定部(例えば溶接接合部)で貫通梁50の曲げ応力を耐える必要があるところ、本実施形態ではその必要がない。よって、貫通梁50(デッキ40を支持する梁)の疲労寿命を向上させることができる。
(効果2)
[構成2]孔35の内部において、貫通梁50と縦板33との間に上下方向Zの隙間Sbがある。
上記[構成2]により、隙間Sbの部分で貫通梁50と縦板33とが当たらない。よって、貫通梁50と縦板33とが当たった場合に生じる傷(摩耗、削れ)が生じない。よって、傷での応力集中が生じない。よって、貫通梁50の疲労寿命をさらに向上させることができる。
(効果3)
[構成3]孔35の内部において、貫通梁50と縦板33との間に前後方向Xの隙間Saがある。
上記[構成3]により、隙間Saの部分で貫通梁50と縦板33とが当たらない。よって、貫通梁50と縦板33とが当たった場合に生じる傷(摩耗、削れ)が生じない。よって、傷での応力集中が生じない。よって、貫通梁50の疲労寿命をさらに向上させることができる。
(効果4)
図2に示す上部旋回体フレーム20の製造方法による効果は次の通りである。
[構成4]図5に示す貫通梁50と中央底板31とが溶接される。中央底板31と縦板33とが溶接される。
上記[構成4]により、貫通梁50、中央底板31、および縦板33が、溶接によって確実に固定される。
(効果5)
[構成5]貫通梁50と中央底板31とが溶接された後に、中央底板31と縦板33とが溶接される。
上記[構成5]により、中央底板31と縦板33との溶接による中央底板31の溶接変形(図8参照)に対して、貫通梁50が変形抵抗になる。よって、中央底板31の溶接変形を抑制できる。よって、中央底板31の溶接変形の修正作業(修正工程)を、削減(短縮)または省略できる。また、中央底板31の平坦度を確保しやすい。
(効果6)
[構成6]センターセクション30の左右方向Y中央から左右方向Y外側に向かって、中央底板31と貫通梁50とが溶接される。
上記[構成6]により、中央底板31と貫通梁50との溶接による溶接変形を、左右方向Y外側に逃がすことができる。よって、中央底板31の溶接変形を抑制できる。よって、中央底板31の溶接変形の修正作業を削減または省略でき、中央底板31の平坦度を確保しやすい。
(効果7)
図2に示すように、右デッキ40Rおよび左デッキ40Lの少なくとも一方は、デッキ底板41と、デッキ前後梁45と、を備える。デッキ底板41は、貫通梁50に固定される。デッキ前後梁45は、デッキ底板41に固定され、前後方向Xに延びる。
[構成7]図6に示すデッキ前後梁45と貫通梁50とが溶接された後に、デッキ前後梁45および貫通梁50にデッキ底板41が溶接される。
上記[構成7]により、デッキ前後梁45および貫通梁50にデッキ底板41を溶接したときのデッキ底板41の溶接変形に対して、デッキ前後梁45および貫通梁50が変形抵抗になる。よって、デッキ底板41の溶接変形を抑制できる。よって、デッキ底板41の溶接変形の修正作業を削減または省略でき、デッキ底板41の平坦度を確保しやすい。
(変形例)
上記実施形態の構成要素の配置や形状などは変更されてもよく、構成要素の一部が設けられなくてもよく、構成要素の数が変更されてもよい。上部旋回体フレーム20の製造方法に関する順序(溶接の手順)は、変更されてもよい。
中央底板31の構成は変更されてもよい。例えば、図7に示す中央底板131のように、左縦板33Lと右縦板33Rとの間の一部に、中央底板131がない部分があってもよい。例えば、中央底板131は、ベアリング13(図3参照)よりも後側X2で、フランジを構成してもよい。このフランジは、縦板33の下側Z2端部から、右側Y2および左側Y1に突出する。例えば、ベアリング13よりも後側X2において、中央底板131が設けられなくてもよい。
デッキ底板41は、設けられなくてもよい。なお、デッキ40の下側Z2部分に、デッキ40の強度に影響がないガード(アンダーカバー)が設けられてもよい。
図2に示す梁(貫通梁50、デッキ前後梁45など)の配置や形状は変更されてもよい。例えば、デッキ前後梁45は、上記実施形態ではデッキ外枠44の一部であったが、デッキ外枠44の一部でなくてもよい。上下方向Zから見たとき、デッキ前後梁45は、左デッキ40Lまたは右デッキ40Rの外周部よりも内側に配置されてもよく、例えば、左デッキ40Lまたは右デッキ40Rの左右方向Y外側端部よりも左右方向Y内側に配置されてもよい。
図4に示す隙間Sの有無、および隙間Sが設けられる範囲などは変更されてもよい。例えば、図3に示す貫通梁50のうち、前側X1から数えて2番目の貫通梁50と縦板33との間には、図4に示す隙間Saがあり、隙間Sbがない。また、図3に示す最も後側X2の貫通梁50と縦板33との間には、隙間S(図4参照)がない。
20 上部旋回体フレーム
30 センターセクション
31、131 中央底板
33 縦板
35 孔
40L 左デッキ
40R 右デッキ
50 貫通梁
S 隙間
Sa 前後方向の隙間
Sb 上下方向の隙間

Claims (7)

  1. センターセクションと、
    前記センターセクションの横に配置される左デッキと、
    前記センターセクションに対して前記左デッキの反対側に配置される右デッキと、
    前記センターセクション、前記左デッキ、および前記右デッキに固定される貫通梁と、
    を備え、
    前記センターセクションは、
    中央底板と、
    前記中央底板に固定され、前記中央底板から上側に延び、前後方向に延びる縦板と、
    前記中央底板および前記縦板に囲まれ、前記縦板を左右方向に貫通する孔と、
    を備え、
    前記貫通梁は、前記右デッキから前記左デッキにわたって設けられ、前記孔に通され、前記中央底板に固定され、
    前記貫通梁は、前記縦板との間に隙間をあけて配置された部分および、前記縦板に対して摺動可能に配置された部分、の少なくともいずれかを備える
    上部旋回体フレーム。
  2. 請求項1に記載の上部旋回体のフレームであって、
    前記孔の内部において、前記貫通梁と前記縦板との間に上下方向の隙間がある、
    上部旋回体フレーム。
  3. 請求項2に記載の上部旋回体のフレームであって、
    前記孔の内部において、前記貫通梁と前記縦板との間に前後方向の隙間がある、
    上部旋回体フレーム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の上部旋回体フレームの製造方法であって、
    前記貫通梁と前記中央底板とが溶接され、
    前記中央底板と前記縦板とが溶接される、
    上部旋回体フレームの製造方法。
  5. 請求項4に記載の上部旋回体フレームの製造方法であって、
    前記貫通梁と前記中央底板とが溶接された後に、前記中央底板と前記縦板とが溶接される、
    上部旋回体フレームの製造方法。
  6. 請求項4または5に記載の上部旋回体フレームの製造方法であって、
    前記センターセクションの左右方向中央から左右方向外側に向かって、前記中央底板と前記貫通梁とが溶接される、
    上部旋回体フレームの製造方法。
  7. 請求項4〜6のいずれか1項に記載の上部旋回体フレームの製造方法であって、
    前記右デッキおよび前記左デッキの少なくとも一方は、
    前記貫通梁に固定されるデッキ底板と、
    前記デッキ底板に固定され、前後方向に延びるデッキ前後梁と、
    を備え、
    前記デッキ前後梁と前記貫通梁とが溶接された後に、前記デッキ前後梁および前記貫通梁に前記デッキ底板が溶接される、
    上部旋回体フレームの製造方法。
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