JP6713592B1 - 廃エンジンオイルのスラッジ除去およびCa、Zn、P元素の除去方法 - Google Patents

廃エンジンオイルのスラッジ除去およびCa、Zn、P元素の除去方法 Download PDF

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Abstract

【課題】プロセスが簡単で、操作しやすく、および効果が高い環境に優しい廃エンジンオイルのスラッジ除去、およびCa、Zn、P元素の除去方法を提供する。【解決手段】水溶性高分子凝集剤とマルチエフェクトセルロースを廃エンジンオイルに添加し、凝集および沈降後、活性炭フィルター層で濾過し、0.1〜0.4wt%の混合親水性成分(0.8〜3部の水溶性界面活性剤と0.1〜2部の親水性ホワイトカーボン)を濾液に添加し、撹拌後、真空蒸留のために長距離蒸留装置に添加し、消泡層と高さ150mmの複合吸着剤を蒸留塔に入れる。【選択図】なし

Description

本発明は、廃エンジンオイルの処理方法、特に、環境にやさしい廃エンジンオイルのスラ
ッジ除去、およびCa、Zn、P元素の除去方法に関する。
廃エンジンオイルは、主に廃車のエンジンオイルを指し、その特徴は、オイルが高温、強
い摩擦、長時間の作業条件下で大量の機械不純物、アスファルテン、コロイドを生成し、
また、オイルには一定量のスラッジ、残留添加剤、粘着付与剤などが含有される。
現在、国内で廃エンジンオイルを用いて潤滑油基油を生産することは、主に原料前処理、
真空切断、および原油精製という3つのプロセスで構成される。現在、原材料前処理プロ
セスでは、常に沈殿、脱水、濾過、機械不純物の除去、無機アルカリまたは有機アルカリ
による中和、凝集脱ガム、またはプロパン脱アスファルトなどによる廃エンジンオイル処
理が多いが、スラッジ、残留添加剤、粘着付与剤の効果的な除去が不足しているため、塔
型真空切断生産、コークス化時間コークス化、目詰まりという後処理に影響を与え、装置
の生産サイクルが短くなり、カットされた原油を精製して適格な基油にすることは困難で
あり、あるいは、カットされた原油のスラッジ、Ca、Zn、P元素が高く、船舶用燃料
油の配合成分として使用することはできず、分子蒸留でも、短距離蒸留によりスラッジ、
Ca、Zn、およびP元素が持ち込まれるため、スラッジ、Ca、Zn、P元素および残
留粘着付与剤を効果的に除去することができない。
廃エンジンオイルの前処理後、基本的に廃エンジンオイル中の水分、機械不純物、軽質成
分を除去し、酸性度を低下させ、アスファルテンとコロイドの一部を除去できるが、オイ
ル中のスラッジ、残留添加剤、粘着付与剤を効果的に除去することができず、これは、後
処理、真空切断、および原油精製に大きな影響を与え、環境に優しい方法で合格な潤滑油
基油または船舶用燃料油の配合成分を製造しにくい。
本発明の目的は、プロセスが簡単で、操作しやすく、および効果が高い環境に優しい廃エ
ンジンオイルのスラッジ除去、およびCa、Zn、P元素の除去方法を提供することであ
る。
本発明は、廃エンジンオイルのスラッジ除去、およびCa、Zn、P元素の除去方法を提
供し、該方法は、以下のステップを含む。
S1、水溶性高分子凝集剤を廃エンジンオイルに添加し、前記水溶性高分子凝集剤はアニ
オン性ポリアクリルアミド(APAM)であり、水溶性高分子凝集剤の添加量は廃エンジ
ンオイルの重量の0.3%〜2.0%であり、30°Cで20分間撹拌し、水溶性高分子
凝集剤を添加して撹拌すると、廃エンジンオイルに存在する不純物の凝集を促進すること
ができる。
S2、さらにマルチエフェクトセルロースを追加し、前記マルチエフェクトセルロースは
、α−セルロースとカルボキシメチルセルロースナトリウムの重量比1:1の混合物であ
り、前記マルチエフェクトセルロースの添加量は廃エンジンオイル重量の0.1%〜0.
2%であり、30°Cで20分間撹拌し、凝集および沈降後、活性炭フィルター層で濾過
され、凝集および沈降ならびに活性炭フィルター層の濾過によると、廃潤滑油に存在する
不純物が迅速かつ効果的に遮断され、廃エンジンオイルの純度が向上し、マルチエフェク
トセルロースの添加により、濾過効果を高めることができる。
S3、混合親水性成分を濾液に添加し、前記混合親水性成分は、重量部で、0.8〜3部
の水溶性界面活性剤および0.1〜2部の親水性ホワイトカーボン(比表面積は50〜5
00m/g)を含み、前記混合親水性成分の添加量は、廃エンジンオイルの重量の0.
1%〜0.4%であり、60℃で20分間撹拌し、混合親水性成分を添加した後、その中
の親水性ホワイトカーボンは添加後に十分に分散できず、それは、白色で、ゆるく、アモ
ルファスで、無毒で、無味、無臭、無公害の非金属酸化物であり、一定の磁気効果とナノ
効果があり、水溶性界面活性剤と協力することで、廃エンジンオイル中に含まれたスラッ
ジ、残留添加剤、粘着付与剤の分散性、付着性を大幅に破壊し、持ち込みを減らし、真空
蒸留により、スラッジと残留添加剤を除去させることを可能にする。
S4、その後、長距離蒸留装置に加えられ、真空蒸留は真空度320Pa〜400Pa、
油底温度260°C〜290°Cで行われ、ここで、前記長距離蒸留装置は工業用プレー
ト型蒸留塔であり、2層の消泡層が塔内に配置され、高さ150mmの複合吸着剤が消泡
層に配置され、前記複合吸着剤は粒状白色粘土、酸性白土、および木質粒子の混合物であ
り、三者の重量比は、粒状白色粘土:酸性白土:木質粒子=5:1:1である。粒状白色
粘土は、NC−01粒状白色粘土であり、粒状白色粘土は、酸性白土を主原料として作ら
れ、科学的に調合され、かつ化学的に処理された外観は、アモルファスで小さな粒状であ
り、比表面積と粒子強度が高く、性能が安定し、選択性が高く、吸着能力が高く、石油化
学産業の芳香族精製、航空灯油精製、および潤滑油、基油、ディーゼルなどの油製品の精
製に広く使用され、油製品中の残留オレフィン、コロイド、アスファルト、アルカリ性窒
化物などの他の不純物を除去し、酸性白土は、活性漂土杭州仇山漂土有限公司から購入し
たCS−1040酸性白土であり、分子式は、H[AI:O・mSiO(0H)
]・nHOであり、該酸性白土は、強いイオン交換性、選択吸着性、親水性、表面活性
、触媒特性を持ち、潤滑油中のアスファルテン、中性ゴム、硫化物、オレフィンナフテン
酸鉱物を吸着および除去することができ、潤滑油の耐久性を向上させ、上記の割合による
粒状白色粘土、酸性白土、および木質粒子の混合物は、単一の粒状白色粘土、酸性白土ま
たは木質粒子よりも優れた吸着効果を持ち、吸着効果がより優れ、持ち込み物を効果的に
事前に吸着することができ、生成された泡を除去することができることが実験によって検
証された。
本発明の一態様として、水溶性界面活性剤はポリオキシエチレン型非イオン性水溶性界面
活性剤であり、ポリオキシエチレン型非イオン性水溶性界面活性剤を使用することにより
、スラッジおよびCa、Zn、P元素の除去効率が向上することが検証された。
好ましくは、前記ポリオキシエチレン型非イオン性水溶性界面活性剤は、高炭素アルコー
ルアミンポリオキシエチレンエーテルまたはアルキルフェノールポリオキシエチレンエー
テルである。
本発明の一態様として、前記混合親水性成分の調製方法は、以下のとおりである、
(1)1/2の親水性ホワイトカーボンと水溶性界面活性剤を高速ミキサーで混合して混
合物を取得し、撹拌時間は10〜100分間で、回転速度は1000〜3000rpmで
ある、
(2)さらに残りの1/2の親水性ホワイトカーボンを混合物に添加し、高速ミキサーで
撹拌して前記混合親水性成分を取得し、撹拌時間は10〜100分間で、回転数は100
0〜3000rpmである。
本発明の一態様として、前記消泡層は、スクリーン消泡装置(泰安市盛泰容器有限公司か
ら購入)である。
本発明の一態様として、前記粒状白色粘土は、NC−01粒状白色粘土(杭州永盛触媒有
限公司から購入)である。
本発明の改良として、前記消泡層は、内部にバネが設けられたスクリーン消泡装置であり
、具体的には、スクリーン消泡装置内においてスクリーン消泡装置の断面に沿って複数の
バネがマトリックス状に配置され、バネは気体上昇方向に平行であり、かつバネの高さは
スクリーン消泡装置の全高の1/4〜1/3である。不純物を含む気体が一定の速度で上
昇してスクリーンを通過するとき、上昇の慣性により、不純物がスクリーンに衝突し、ス
クリーン表面に付着され、スクリーン表面の不純物の拡散、不純物の重力沈降により、不
純物が大きな液滴を形成させてスクリーンに沿って2本のワイヤーの接合部に流し、ワイ
ヤーの濡れ性、液体の表面張力、ワイヤーの毛細管現象により、液滴はますます大きくな
り、バネが設計されない場合、収集された液滴が非常に大きく、それらによって生成され
る重力が気体の上昇力と液体の表面張力の複合力を超えると、液滴はワイヤーから分離さ
れて落下し、バネが設計される場合、気体の上昇により、気体の上方への衝撃がスクリー
ン消泡装置に作用し、バネの存在により、スクリーン消泡装置全体がある程度振動させ、
液滴が落下しやすくなり かつ、液滴の落下は、スクリーン消泡装置がある程度連続的に
振動させ、液滴がより速く滴下することを可能にし、気体はスクリーン消泡装置を通過し
た後、不純物を実質的に含まない。
本発明の有益な効果は、以下のとおりである。
本発明は、水溶性高分子凝集剤を使用することにより廃エンジンオイルに存在する不純物
の凝集を促進し、凝集および沈降後、活性炭フィルター層で濾過され、廃潤滑油に存在す
る不純物が迅速かつ効果的に遮断され、廃エンジンオイルの純度が向上し、続いてマルチ
エフェクトセルロースの添加により、濾過効果を高めることができ、さらに、親水性ホワ
イトカーボンと水溶性界面活性剤から調製された混合親水性成分を使用して、廃エンジン
オイル中のスラッジ、残留添加剤、粘着付与剤の廃エンジンオイルにおける分散性、付着
性を破壊し、持ち込みを減らし、かつ長距離真空蒸留により、水溶性界面活性剤で処理さ
れたスラッジ、残留添加剤、粘着付与剤を塔底に残し、かつ、油製品の蒸留温度は低く、
油製品の品質への影響を低減させる。さらに、長距離蒸留塔内に設けられたバネ付きのス
クリーン消泡装置、粒状白色粘土、酸性白土、木質粒子からなる複合吸着剤により、最高
の廃エンジンオイルの浄化効果が達成される。
本発明の環境にやさしい方法によって処理された後、精製オイルスラッジ(GB/T50
8):<0.03%で、元素含有量分析(IP501/05):Ca<1.5mg/kg
で、Zn<1mg/kgで、P<2Mg/kgであるように確保することができる。
本発明は、以下の実施例によりさらに説明するが、本発明を限定するものではない。
次の各実施例で使用される廃エンジンオイルの特性は、以下のとおりである、
密度(20°C):880.5kg/m;引火点:68°C;
スラッジ:0.693%;
元素含有量:Ca:1852mg/kg;Zn:705mg/kg;P:526mg/k
g。
実施例1
廃エンジンオイルの直接蒸留:
250gの廃エンジンオイルを真空蒸留ボトルに注ぎ、真空引き、真空度を360Pa、
油底温度を280°Cに制御する。その結果、185.5gの油が蒸留され、収率は74
.2%で、スラッジは0.15%であった。
実施例2
廃エンジンオイルには、凝集処理のために水溶性高分子凝集剤のみが添加され、同時にマ
ルチエフェクトセルロースフィルターを使用し、
250gの廃エンジンオイルに、2gのアニオン性ポリアクリルアミドを添加し、30°
Cで20分間撹拌し、続いて0.125gのα−セルロース、0.125gのカルボキシ
メチルセルロースナトリウムを添加し、30°Cで20分間撹拌し、凝集および沈降後、
活性炭フィルター層で濾過され、真空蒸留ボトルに注ぎ、真空引き、真空度を360Pa
、油底温度を280°Cに制御し、その結果、195gの油が蒸留され、収率は78%で
、スラッジは0.12%で、Caは22mg/kgで、Znは10mg/kgで、Pは1
3mg/kgであった。
結論:水溶性高分子凝集剤を凝集処理のために廃エンジンオイルに添加し、かつマルチエ
フェクトセルロースフィルターを使用すると、スラッジおよびCa、Zn、P元素の除去
効率が向上し、収率は78%に達することができ、また、スラッジ、Ca、Zn、および
P元素の除去率も向上した。
実施例3
廃エンジンオイルは、水溶性界面活性剤である高炭素アルコールアミンポリオキシエチレ
ンエーテルと親水性ホワイトカーボンのみで処理し、
250gの廃エンジンオイルに、0.3gの高炭素アルコールアミンポリオキシエチレン
エーテルと0.2gの親水性ホワイトカーボンからなる混合親水性成分を添加し、60°
Cで20分間撹拌し、真空蒸留ボトルに注ぎ、真空引き、真空度を360Pa、油底温度
を280°Cに制御し、その結果、220gの油が蒸留され、収率は88%で、スラッジ
は0.1%で、Caは10mg/kgで、Znは6mg/kgで、Pは4mg/kgであ
った。
結論:水溶性界面活性剤と親水性ホワイトカーボンからなる混合親水性成分のみを廃エン
ジンオイルに添加すると、スラッジとCa、Zn、およびP元素に対する除去効率は88
%に達することができ、また、スラッジ、Ca、Zn、およびP元素の除去効果も優れた
実施例4
廃エンジンオイルに、凝集処理のために水溶性高分子凝集剤を添加し、かつ、マルチエフ
ェクトセルロースフィルターを使用し、同時に水溶性界面活性剤である高炭素アルコール
アミンポリオキシエチレンエーテルと親水性ホワイトカーボンからなる混合親水性成分を
使用して処理し、
250gの廃エンジンオイルに、2gのアニオン性ポリアクリルアミドを添加し、30°
Cで20分間撹拌し、続いて0.125gのα−セルロース、0.125gのカルボキシ
メチルセルロースナトリウムを添加し、30°Cで20分間撹拌し、凝集および沈降後、
活性炭フィルター層で濾過され、0.3 gの高炭素アルコールアミンポリオキシエチレ
ンエーテルと0.2 gの親水性ホワイトカーボンから成る混合親水性成分を添加し、6
0°Cで20分間撹拌した後、真空蒸留ボトルに注ぎ、真空引き、真空度を360Pa、
油底温度を280°Cに制御し、その結果、228gの油が蒸留され、収率は91.2%
で、スラッジは0.05%で、Caは3mg/kgで、Znは1mg/kgで、Pは2m
g/kgであった。
結論:廃エンジンオイルに凝集処理のために水溶性高分子凝集剤を添加し、かつマルチエ
フェクトセルロースフィルターを使用し、同時に水溶性界面活性剤である高炭素アルコー
ルアミンポリオキシエチレンエーテルと親水性ホワイトカーボンからなる混合親水性成分
を使用して処理すると、スラッジおよびCa、Zn、およびP元素に対する除去効率が大
幅に向上し、91.2%の収率に対することができ、スラッジ、Ca、Zn、およびP元
素の除去効果も向上した。
実施例5
混合親水性成分の添加量が廃エンジンオイルの処理効果に及ぼす影響を研究し、
それぞれのパラメータは実施例4と同じであり、廃エンジンオイルに対する処理結果を表
2に示す。
表2 混合親水性成分の添加量による廃エンジンオイルの処理効果


結論:混合親水性成分が0.1〜0.4%の範囲で添加されると、スラッジおよびCa、
Zn、P元素に対する除去効率は優れ、0.1%未満の場合、スラッジおよびCa、Zn
、P元素に対する除去効率が低下し、0.4%を超えると、スラッジおよびCa、Zn、
Pの元素に対する除去効率は向上せず、かつ、水溶性界面活性剤の添加量が0.2%の場
合、スラッジおよびCa、Zn、P元素に対する除去効率が最適であった。
実施例6
混合親水性成分の組成が廃エンジンオイルの処理効果に及ぼす影響を研究し、
水溶性界面活性剤と親水性ホワイトカーボンとの3つの異なる混合、単一の水溶性界面活
性剤、および単一の親水性ホワイトカーボンを選択して対照として、各パラメータは実施
例4と同じであり、廃エンジンオイルに対する処理結果を表1に示す。
表1 混合親水性成分の組成による廃エンジンオイルの処理効果



ここで、グリセロールペンタエリスリトール、ジエタノールアミンおよび高炭素アルコー
ルアミンポリオキシエチレンエーテル、アルキルフェノールポリオキシエチレンエーテル
は非イオン性水溶性界面活性剤であり、高炭素アルコールアミンポリオキシエチレンエー
テルまたはアルキルフェノールポリオキシエチレンエーテルはポリオキシエチレン型に属
し、グリセロールペンタエリスリトールはポリオール型に属し、ジエタノールアミンはア
ルキルアルコールアミド型に属する。
結論:水溶性界面活性剤と親水性ホワイトカーボンとの異なる混合を混合親水性成分とし
ての廃エンジンオイルに対する処理は、単一の水溶性界面活性剤、および単一の親水性ホ
ワイトカーボンよりも効果が優れ、しかしながら、ポリオキシエチレン型非イオン性水溶
性界面活性剤と親水性ホワイトカーボンを混合して混合親水性成分として、廃エンジンオ
イルを処理すると、スラッジおよびCa、Zn、およびP要素に対する除去効率が優れた
実施例7
長距離蒸留プロセスの真空度が廃エンジンオイルの処理効果に及ぼす影響を研究し、
各パラメータは実施例4と同じであり、廃エンジンオイルに対する処理結果を表3に示す

表3 異なる長距離蒸留プロセスの真空度による廃エンジンオイルの処理効果


結論:長距離蒸留プロセスの真空度が320〜400Paの範囲にある場合、スラッジお
よびCa、Zn、P元素に対する除去効率は優れ、320未満または400を超える場合
、スラッジおよびCa、Zn、P元素に対する除去効率は低下し、かつ、真空度が360
Paの場合、スラッジおよびCa、Zn、P元素に対する除去効率が最適であった。
実施例8
25kgの廃エンジンオイルに、0.2kgのアニオン性ポリアクリルアミドを添加し、
30°Cで20分間撹拌し、続いて12.5gのα−セルロース、12.5gのナトリウ
ムカルボキシメチルセルロースを添加し、30°Cで20分間撹拌し、凝集および沈降後
、活性炭フィルター層で濾過され、30gの高炭素アルコールアミンポリオキシエチレン
エーテルと20gの親水性ホワイトカーボンからなる混合親水性成分を添加し、60°C
で20分間撹拌した後、工業用プレート型蒸留塔を使用し、2層の消泡層を塔内に配置し
、厚さ300mmのNC−01粒状白色粘土を消泡層に配置し、塔内の真空度が260P
aで、油底温度が320°Cで、その結果、22.5kgの油が蒸留され、収率は90%
で、スラッジは0.03%で、Caは2mg/kgで、Znは0.5mg/kgで、Pは
2mg/kgであった。
ここで、消泡層は、泰安市盛泰容器有限公司が生産したスクリーン消泡装置を使用し、N
C−01粒状白色粘土は杭州永盛触媒有限公司から購入される。
結論:廃エンジンオイルに凝集処理のために水溶性高分子凝集剤を添加し、かつマルチエ
フェクトセルロースフィルターを使用し、同時に水溶性界面活性剤である高炭素アルコー
ルアミンポリオキシエチレンエーテルと親水性ホワイトカーボンからなる混合親水性成分
を使用して処理し、同時に消泡層と粒状白色粘土が蒸留塔に吸着された後、収率は90%
に達することができ、また、スラッジ、Ca、Zn、およびP元素の除去率も高い。
実施例9
実施例8との違いは、消泡層が、内部にバネが設けられたスクリーン消泡装置を使用する
ことであり、具体的には、スクリーン消泡装置内においてスクリーン消泡装置の断面に沿
って複数のバネがマトリックス状に配置され、バネは気体上昇方向に平行であり、かつバ
ネの高さはスクリーン消泡装置の全高の1/3である。
結果:22.4kgの油が蒸留され、収率は89.6%で、スラッジは0.028%で、
Ca<1.2mg/kgで、Zn<0.4mg/kgで、Pは1.5mg/kgであった

結論:消泡層が、内部にバネが設けられたスクリーン消泡装置を使用すると、収率はやや
低下したが、それでも89.6%に達することができる。
実施例10
実施例8に基づいて、消泡層上の吸着剤のタイプによる廃エンジンオイルの処理効果に対
する影響を研究し、
他の各パラメータは実施例8と同じであり、廃エンジンオイルに対する処理結果を表4
に示す。
表4 異なる吸着剤による廃エンジンオイルの処理効果


ここで、木質粒子は、山東浩典環保科技有限公司から購入され、酸性白土は、活性漂土杭
州仇山漂土有限公司が生産したCS−1040酸性白土であり、複合吸着剤は、粒状白色
粘土:酸性白土:木質粒子=5:1:1の混合物であった。
結論:粒状白色粘土、酸性白土、木質粒子から調製した複合吸着剤は、単一の粒状白色粘
土、酸性白土または木質粒子より吸着効果が優れ、スラッジ、Ca、Zn、P元素に対す
る除去率は最も高かった。
本発明の思想と特定の実施例に触発されて、本発明の開示および常識から直接導き出され
るまたは関連付けられ得るいくつかの変形は、当業者には明らかであることに留意された
く、当業者は、他の方法、または従来技術の周知の技術の代替、および特徴の異なる組み
合わせなどの実質的でない修正も適用することができ、いずれも本発明で説明される機能
および効果を達成することができ、詳細な説明は繰り返さず、すべて本発明の範囲内であ
る。

Claims (7)

  1. 廃エンジンオイルのスラッジ除去、およびCa、Zn、P元素の除去方法であって、
    S1、水溶性高分子凝集剤を廃エンジンオイルに添加し、前記水溶性高分子凝集剤はアニ
    オン性ポリアクリルアミド(APAM)であり、水溶性高分子凝集剤の添加量は廃エンジ
    ンオイルの重量の0.3%〜2.0%であり、30°Cで20分間撹拌するステップと、
    S2、さらにマルチエフェクトセルロースを追加し、前記マルチエフェクトセルロースは
    、α−セルロースとカルボキシメチルセルロースナトリウムの重量比1:1の混合物であ
    り、前記マルチエフェクトセルロースの添加量は廃エンジンオイル重量の0.1%〜0.
    2%であり、30°Cで20分間撹拌するステップと、
    S3、混合親水性成分を濾液に添加し、前記混合親水性成分は、重量部で、0.8〜3部
    の水溶性界面活性剤および0.1〜2部の親水性ホワイトカーボンを含み、前記混合親水
    性成分の添加量は、廃エンジンオイルの重量の0.1%〜0.4%であり、60℃で20
    分間撹拌するステップと、
    S4、長距離蒸留装置に加えられ、真空蒸留は真空度320Pa〜400Pa、油底温度
    260°C〜290°Cで行われ、前記長距離蒸留装置は工業用プレート型蒸留塔であり
    、2層の消泡層が塔内に配置され、高さ150mmの複合吸着剤の層が消泡層に配置され
    、前記複合吸着剤は粒状白色粘土、酸性白土、および木質粒子の混合物であり、三者の重
    量比は、粒状白色粘土:酸性白土:木質粒子=5:1:1であるステップと、を含む、こ
    とを特徴とする、
    廃エンジンオイルのスラッジ除去、およびCa、Zn、P元素の除去方法。
  2. 前記水溶性界面活性剤は、ポリオキシエチレン型非イオン性水溶性界面活性剤である、こ
    とを特徴とする、
    請求項1に記載の廃エンジンオイルのスラッジ除去、およびCa、Zn、P元素の除去方
    法。
  3. 前記ポリオキシエチレン型非イオン性水溶性界面活性剤は、高炭素アルコールアミンポリ
    オキシエチレンエーテルまたはアルキルフェノールポリオキシエチレンエーテルである、
    ことを特徴とする、
    請求項2に記載の廃エンジンオイルのスラッジ除去、およびCa、Zn、P元素の除去方
    法。
  4. 前記混合親水性成分の調製方法は、
    (1)1/2の親水性ホワイトカーボンと水溶性界面活性剤を高速ミキサーで混合して混
    合物を取得し、撹拌時間は10〜100分間で、回転速度は1000〜3000rpmで
    あり、
    (2)さらに残りの1/2の親水性ホワイトカーボンを混合物に添加し、高速ミキサーで
    撹拌して前記混合親水性成分を取得し、撹拌時間は10〜100分間で、回転数は100
    0〜3000rpmである、ことを特徴とする、
    請求項1に記載の廃エンジンオイルのスラッジ除去、およびCa、Zn、P元素の除去方
    法。
  5. 前記消泡層は、スクリーン消泡装置である、ことを特徴とする、
    請求項1に記載の廃エンジンオイルのスラッジ除去、およびCa、Zn、P元素の除去方
    法。
  6. 前記粒状白色粘土は、NC−01粒状白色粘土である、ことを特徴とする、
    請求項1に記載の廃エンジンオイルのスラッジ除去、およびCa、Zn、P元素の除去方
    法。
  7. 前記消泡層は、内部にバネが設けられたスクリーン消泡装置であり、スクリーン消泡装置
    内においてスクリーン消泡装置の断面に沿って複数のバネがマトリックス状に配置され、
    バネは気体上昇方向に平行であり、かつバネの高さはスクリーン消泡装置の全高の1/4
    〜1/3である、ことを特徴とする、
    請求項1に記載の廃エンジンオイルのスラッジ除去、およびCa、Zn、P元素の除去方
    法。
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