JP6711638B2 - 眼科装置 - Google Patents
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図1に、実施形態に係る角膜内皮細胞撮影装置の光学系の構成例を示す。図1に示す光学系は、上記の測定ヘッドに設けられている。
前眼部観察光学系10は、前眼部照明光源11と、透明な観察窓ガラス12と、ハーフミラー45と、対物レンズ14と、結像レンズ15と、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOSからなる撮像素子16とを含む。前眼部照明光源11からの光で照射された被検眼Eの前眼部からの反射光は、観察窓ガラス12を通過し、ハーフミラー45を透過し、対物レンズ14を通過する。対物レンズ14を通過した光は、結像レンズ15により撮像素子16の撮像面に結像される。撮像素子16は、所定のレートで撮像及び信号出力を行う。撮像素子16の出力(映像信号)は、処理部2に入力される。処理部2は、この映像信号に基づく前眼部像E’を表示部5の表示画面に表示させる。前眼部像E’は、例えば赤外動画像である。
アライメント視標投影光学系40は、近赤外光を発光する発光ダイオードを含むアライメント視標光源(点光源)41と、集光レンズ42と、ダイクロイックミラー43と、コリメータレンズ44と、ハーフミラー45とを備えている。
内部固視標投影光学系50は、内部固視標光源51を含む。内部固視標光源51には、中心固視用の発光ダイオードと、この発光ダイオードの周囲に配置された複数の発光ダイオードとが設けられている。内部固視標光源51から出力された固視用光束は、ダイクロイックミラー43を透過し、コリメータレンズ44により平行光束にされてハーフミラー45により反射される。ハーフミラー45により反射された平行光束は、観察窓ガラス12を介して被検眼Eに投影される。角膜Cの中心部位を撮影する場合に、中心固視用の発光ダイオードを発光させる。角膜Cの中心部位を囲む周辺部の部位を撮影する場合、中心固視用の発光ダイオードの周囲に配置された複数の発光ダイオードを発光させる。
発散光投影光学系70は、角膜内皮細胞照明光学系20の外側に配置された光源71を備えている。光源71は、近赤外光である発散光を出力する。発散光は、被検眼Eの角膜Cに対して斜めから(光軸O1に対して斜めから)角膜Cに向けて投影される。
発散光受光光学系80は、集光レンズ81と、ラインセンサ82とを備えている。集光レンズ81は、前眼部観察光学系10の光軸O1に対して発散光投影光学系70の光軸と対称な角度の光軸上に配置されている。集光レンズ81は、発散光投影光学系70により角膜Cに投影された発散光の反射光をラインセンサ82の受光面(検出面)に集光する。ラインセンサ82は、光源71の角膜Cによるプルキンエ像と光学的にほぼ共役な位置に配置されている。ラインセンサ82には、前眼部観察光学系10の光軸O1の方向(Z方向)に対応するように配列された複数の受光素子(検出素子)が設けられている。
角膜内皮細胞照明光学系20は、観察用照明光学系(スリット光照射光学系)90と、撮影用照明光学系100とを含む。
角膜内皮細胞撮影光学系30は、対物レンズ31と、ダイクロイックミラー32と、リレーレンズ33及び34と、マスク35と、反射ミラー36と、結像レンズ37と、反射ミラー38と、CCD39とを含む。ダイクロイックミラー32は、赤外光を反射し、可視光を透過する。マスク35は、CCD39と光学的にほぼ共役な位置に配置されている。角膜内皮細胞撮影光学系30の光軸O3は、光軸O1と交差するように設けられている。
スリット光受光光学系60は、精密Zアライメント検出光学系として、ラインセンサ61と、結像レンズ62とを含む。スリット光受光光学系60と角膜内皮細胞撮影光学系30とは、対物レンズ31とダイクロイックミラー32とを共用するように設けられている。ラインセンサ61は、角膜Cと光学的にほぼ共役な位置に配置されている。ラインセンサ61には、角膜Cの厚さ方向(光軸O1の方向、Z1方向)に対応するように配列された複数の受光素子が設けられている。
図6に、角膜内皮細胞撮影装置1の処理系の構成を示すブロック図を示す。角膜内皮細胞撮影装置1の処理系は、処理部2を含む。処理部2は、制御部200を中心に構成される。
制御部200は、角膜内皮細胞撮影装置1の各部の制御を行う。制御部200は、主制御部201と、記憶部202とを含む。主制御部201の機能は、例えばマイクロプロセッサにより実現される。記憶部202には、角膜内皮細胞撮影装置1を制御するためのコンピュータプログラムがあらかじめ格納される。このコンピュータプログラムには、各種の光源制御用プログラム、各種のセンサ(CCD)制御用プログラム、画像形成用プログラム、データ処理用プログラム及びユーザインターフェイス用プログラムなどが含まれる。このようなコンピュータプログラムに従って主制御部201が動作することにより、制御部200は制御処理を実行する。
変位検出部201Aは、所定の基準位置に対する測定ヘッド(図1に示す光学系)のZ方向の変位(ずれ量、ずれの方向)ΔZを検出する。基準位置は、図1に示す光学系(特に、角膜内皮細胞撮影光学系30)の焦点が角膜内皮に合致するような光学系(測定ヘッド)の位置である。このような基準位置は、被検眼Eの角膜内皮から図1に示す光学系の光軸O1の方向に光学系の所定の作動距離WDだけ離れた位置に相当する。ラインセンサ82の中心位置及びラインセンサ61の中心位置のそれぞれは、この基準位置に相当する位置である。
判定部201Bは、アライメントマークAL内にアライメント視標光に基づく輝点像Brが含まれるか否かを判定する。それにより、XYアライメントが完了したか否かの判定が行われる。
アライメント制御部201Cは、被検眼Eに対して光学系の位置合わせを行うためのXYアライメント及びZアライメントの実行を制御する。判定部201BによりアライメントマークAL内にアライメント視標光に基づく輝点像Brが含まれないと判定されたとき、アライメント制御部201Cは、アライメントマークALに対する輝点像Brの変位をキャンセルするように駆動部210Dを制御する。アライメントマークALに対する輝点像Brの変位は、主制御部201又はアライメント制御部201Cにより求められる。それにより、移動機構210による光学系のXY方向の移動が制御される。
画像形成部220は、撮像素子16による被検眼Eの前眼部からの反射光の検出結果に基づいて前眼部画像を形成する。画像形成部220は、撮像素子16による被検眼Eの角膜表面でのアライメント視標光の反射光の検出結果に基づいて輝点像Brが描出された画像を形成する。画像形成部220は、CCD39による被検眼Eの角膜内皮細胞でのスリット光の反射光の検出結果に基づいて角膜内皮細胞が描出された画像を形成する。画像形成部220により形成された各種の画像(画像データ)は、例えば記憶部202に保存される。
データ処理部230は、各種のデータ処理を実行する。データ処理の例として、画像形成部220又は他の装置により形成された画像データに対する処理がある。この処理の例として、各種の画像処理や、画像に対する解析処理や、画像データに基づく画像評価などの診断支援処理がある。
表示部250は、制御部200による制御を受けて情報を表示する。表示部250は表示部5を含む。操作部240は、角膜内皮細胞撮影装置1の操作や情報入力に使用される。操作部240は、各種のハードウェアキー(ジョイスティック、ボタン、スイッチなど)、及び/又は、表示部250に提示される各種のソフトウェアキー(ボタン、アイコン、メニューなど)、タップ操作やスワイプ操作やドラッグ操作などが可能なタッチパネルなどを含む。
実施形態に係る角膜内皮細胞撮影装置1の動作について説明する。
主制御部201は、前眼部照明光源11を発光させる。この前眼部照明光源11から出力された照明光は、被検眼Eの前眼部(虹彩や強膜)を照明する。前眼部により反射された反射光は、観察窓ガラス12に入射し、ハーフミラー45、対物レンズ14及び結像レンズ15を通過して、撮像素子16に導かれる。それにより、撮像素子16の撮像面に前眼部像が結像される。主制御部201(処理部2)は、撮像素子16による反射光の受光結果に基づいて表示部250(表示部5)に前眼部像を表示させる。
次に、主制御部201は、内部固視標光源51を構成する中心固視用の発光ダイオードを発光させる。中心固視用の発光ダイオードから出力された固視用光束は、ダイクロイックミラー43を透過し、コリメータレンズ44を通過し、ハーフミラー45により反射される。ハーフミラー45により反射された平行光束は、観察窓ガラス12を介して被検眼Eに投影される。それにより、被検眼Eを固視させる。
主制御部201は、粗アライメントを実行する。主制御部201は、XY方向の粗アライメントを実行した後、Z方向の粗アライメントを実行する。
S3において判定部201Bによりラインセンサ61によりスリット光の反射光が検出されたことを示す検出信号が出力されたことが検出されたとき、主制御部201は、精密アライメントを実行する。精密アライメントの詳細については、後述する。精密アライメントが完了したと判定されたとき、角膜内皮細胞撮影装置1の動作はS5に移行する。
主制御部201は、CCD39の撮像面に結像された角膜内皮細胞を撮影させる。S5における角膜内皮細胞の撮影は1回でもよいが、複数回であってもよい。複数回の撮影が行う場合、得られた複数の画像から最も良好と判断される画像を選択することが可能である。以上で、角膜内皮細胞撮影装置1の動作は終了する(エンド)。
S3において判定部201Bによりラインセンサ61によりスリット光の反射光が検出されたことを示す検出信号が出力されたことが検出されたとき、アライメント制御部201Cは、アライメントマークALに対する輝点像Brの変位ΔXY0を検出する。
次に、アライメント制御部201Cは、S11において検出された変位ΔXY0をキャンセルするように駆動部210Dを制御することにより、XYアライメントを実行する。なお、上記のように手動でXYアライメントが行われてもよい。
アライメント制御部201Cは、S12のXYアライメント後のアライメントマークALに対する輝点像Brの変位ΔXYjを検出する。
判定部201Bは、アライメントマークAL内にアライメント視標光に基づく輝点像Brが含まれるか否かを判定する。判定部201BによりアライメントマークAL内にアライメント視標光に基づく輝点像Brが含まれると判定されたとき(S14:Y)、角膜内皮細胞撮影装置1の動作はS15に移行する。判定部201BによりアライメントマークAL内にアライメント視標光に基づく輝点像Brが含まれないと判定されたとき(S14:N)、角膜内皮細胞撮影装置1の動作はS12に移行する。
判定部201BによりアライメントマークAL内にアライメント視標光に基づく輝点像Brが含まれると判定されたとき(S14:Y)、変位検出部201Aは、ラインセンサ61によるスリット光の反射光の受光結果に基づいて、基準位置に対する変位ΔZi(精密アライメント用)を検出する。
判定部201Bは、S15において検出された変位ΔZiが許容範囲dzに含まれるか否かを判定する。すなわち、判定部201Bは、変位ΔZiの絶対値が許容範囲dz以下であるか否かを判定する。判定部201Bにより変位ΔZiが許容範囲dzに含まれないと判定されたとき(S16:N)、角膜内皮細胞撮影装置1の動作はS17に移行する。判定部201Bにより変位ΔZiが許容範囲dzに含まれると判定されたとき(S16:Y)、角膜内皮細胞撮影装置1の動作はS20に移行する。
判定部201Bにより変位ΔZiが許容範囲dzに含まれないと判定されたとき(S16:N)、アライメント制御部201Cは、S15において検出された変位ΔZiの符号に対応した測定ヘッドのZ方向の移動方向を決定する。例えば、変位ΔZiの符号が「+」のとき移動方向が測定ヘッドを被検眼から遠ざかる方向となり、変位ΔZiの符号が「−」のとき移動方向が測定ヘッドを被検眼に近付ける方向となる。
続いて、アライメント制御部201Cは、S15において検出された変位ΔZiに対応する移動速度を対応情報202Aに基づき取得し、取得された移動速度を測定ヘッドの移動速度として決定する。
アライメント制御部201Cは、S18において決定された移動速度でS17において決定された移動方向に測定ヘッドを移動するように駆動部210Dを制御することによりZアライメントを行う。角膜内皮細胞撮影装置1の動作は、S13に移行する。
S16において、判定部201Bにより変位ΔZiが許容範囲dzに含まれると判定されたとき(S16:Y)、アライメント制御部201Cは、S15において検出された変位ΔZiをキャンセルするように測定ヘッドを移動するように駆動部210Dを制御することによりZアライメントを行う。すなわち、アライメント制御部201Cは、S15において検出された変位ΔZiの符号が示す方向と反対の方向に、変位ΔZiの絶対値に相当する距離だけ測定ヘッドを移動するように駆動部210Dを制御する。
続いて、変位検出部201Aは、ラインセンサ61によるスリット光の反射光の受光結果に基づいて、S20のZアライメント後の基準位置に対する新たな変位ΔZ´(精密アライメント用)を検出する。
判定部201Bは、S21において検出された変位ΔZ´が許容範囲dzに含まれるか否かを判定する。すなわち、判定部201Bは、変位ΔZ´の絶対値が許容範囲dz以下であるか否かを判定する。判定部201Bにより変位ΔZ´が許容範囲dzに含まれないと判定されたとき(S22:N)、角膜内皮細胞撮影装置1の動作はS12に移行する。これら一連の動作は一定の時間間隔(例えば前眼部観察カメラのフレームレートの1/30秒ごとに)繰り返される。判定部201Bにより変位ΔZ´が許容範囲dzに含まれると判定されたとき(S22:Y)、S5に移行する(図8参照)。S5では、上記のように、角膜内皮細胞の撮影(被検眼のデータの取得)が1回以上(例えば5回)実行される。
実施形態の効果について説明する。
以上に示された実施形態は、この発明を実施するための一例に過ぎない。この発明を実施しようとする者は、この発明の要旨の範囲内において任意の変形、省略、追加等を施すことが可能である。
2 処理部
5 表示部
10 前眼部観察光学系
20 角膜内皮細胞照明光学系
30 角膜内皮細胞撮影光学系
40 アライメント視標投影光学系
50 内部固視標投影光学系
60 スリット光受光光学系
70 発散光投影光学系
80 発散光受光光学系
90 観察用照明光学系
100 撮影用照明光学系
200 制御部
201 主制御部
201A 変位検出部
201B 判定部
201C アライメント制御部
202 記憶部
202A 対応情報
210 移動機構
AL アライメントマーク
Br 輝点像
C 角膜
E 被検眼
E´ 前眼部像
Claims (6)
- 被検眼のデータを光学的に取得する光学系と、
前記光学系を移動させる移動機構と、
基準位置に対する前記光学系の変位を検出する変位検出部と、
前記変位検出部により検出された前記変位が許容範囲に含まれるか否かを判定する判定部と、
前記変位が前記許容範囲に含まれないと判定されたとき、前記基準位置に対する前記光学系の変位の増加に伴い連続的又は段階的に増加する移動速度で前記変位に応じた移動方向に前記移動機構を制御し、前記変位が前記許容範囲に含まれると判定されたとき、前記変位をキャンセルするように前記移動機構を制御した後に前記光学系に前記データの取得を複数回実行させる制御部と、
を含む眼科装置。 - 前記制御部は、
前記基準位置に対する前記光学系の変位と前記移動速度との対応関係が設定された対応情報をあらかじめ記憶した記憶部を含み、
前記変位検出部により検出された前記変位が前記許容範囲に含まれないと判定されたとき、当該変位に対応する移動速度を前記対応情報に基づき取得し、取得された前記移動速度に基づいて前記移動機構を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の眼科装置。 - 前記制御部により前記変位をキャンセルするように前記移動機構が制御された後、前記変位検出部は、前記基準位置に対する前記光学系の変位を新たに検出し、前記判定部は、前記変位検出部により新たに検出された前記変位が前記許容範囲に含まれるか否かを判定し、
前記制御部は、前記変位が前記許容範囲に含まれると新たに判定されたとき、前記光学系に前記データを光学的に取得させる
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の眼科装置。 - 前記変位検出部は、前記光学系の光軸方向における変位を検出する
ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の眼科装置。 - 前記光学系は、前記被検眼の角膜内皮を撮影するための撮影光学系を含む
ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の眼科装置。 - 前記基準位置は、前記角膜内皮から前記光学系の光軸方向に前記光学系の作動距離だけ離れた位置である
ことを特徴とする請求項5に記載の眼科装置。
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