JP6711288B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
以下、本実施形態の画像形成装置10(図1及び図2参照)の全体構成及び画像形成装置10による画像形成動作、本実施形態の要部である定着装置60(図4A及び図5A参照)の構成及び定着装置60の動作、本実施形態の効果並びに変形例について、これらの記載順で説明する。
本実施形態の画像形成装置10の全体構成については、図1及び図2を参照しつつ説明する。画像形成装置10は、図2に示されるように、本体20と、ファンFNと、給紙カセット30と、搬送装置40と、トナー像形成部50と、定着装置60と、制御部CUとを含んで構成される電子写真方式の装置とされている。
次に、本実施形態の画像形成装置10による画像形成動作について図2及び図3を参照しながら説明する。
次に、本実施形態の要部である定着装置60の構成について図4及び図5を参照しながら詳しく説明する。
ハウジングHGは、図4A及び図5Aに示されるように、加熱ローラー61、加圧ローラー62、熱源63及び温度センサー66を収容する機能を有する。また、ハウジングHGにおける、正面側から見て右側及び左側の部分には、それぞれ、搬送装置40により搬送される媒体Sが通過可能な開口HG1、HG2が形成されている。なお、開口HG1は後述するニップNに対する媒体Sの搬送方向上流側の開口とされ、開口HG2はニップNに対する媒体Sの搬送方向下流側の開口とされている。また、ハウジングHGには、後述する蓋68がカム機構69により動かされて蓋68が開口HG1を開けさせる際に蓋68を位置決めするストッパーHG3を有している。
加熱ローラー61は、トナー像形成部50により媒体Sに形成されたトナー像(を構成するトナー)及び媒体Sを加熱する機能を有する。加熱ローラー61は、長尺のパイプ61Aと、パイプ61Aの外周を覆う弾性層61Bとを含んで構成されたローラーとされている。
加圧ローラー62は、周回しながら、トナー像形成部50により媒体Sに形成されたトナー像(を構成するトナー)及び媒体Sを、加熱ローラー61とで挟んで加圧する機能を有する。加圧ローラー62は、長尺のシャフトと、その外周を覆う弾性を有する被覆層とで構成されたローラーとされている。加圧ローラー62は、装置奥行き方向から見て、加熱ローラー61の下側に配置されている。前述のニップNとは、加圧ローラー62と加熱ローラー61とにより形成される、加圧ローラー62と加熱ローラー61との接触部分を意味する。また、加圧ローラー62は、加熱ローラー61に従動して軸回りに回転する(周回する)ようになっている。ここで、図4A及び図5Aにおける矢印Bは、加圧ローラー62の回転方向を示している。
熱源63は、加熱ローラー61が媒体Sを加熱するための熱を、加熱ローラー61に付与する機能を有する。熱源63は、一例として、棒状(又は長尺状)のハロゲンランプとされている。
温度センサー66は、加熱ローラー61の温度を検知する機能を有する。温度センサー66は、図4A及び図5Aに示されるように、一例として、加熱ローラー61の外周に対向して配置されている。なお、温度センサー66に検知された温度(温度に関するデータ)は、定められた周期で制御部CUに送信されるようになっている。
蓋68は、図4A及び図5Aに示されるように、ハウジングHGの開口HG1を開閉する機能を有する。蓋68は、長尺板68Aと、突起68Bとを有している。長尺板68Aは、装置奥行き方向に沿っており、その短手方向の一端が開口HG1の下側の縁(稜線部分)を軸として当該稜線部分に回転可能に取り付けられている。突起68Bは、長尺板68Aの一端面からハウジングHGの内側に向けて突起している。そして、蓋68は、自重によりハウジングHGの内側に向けて倒れるように構成されている。ここで、図4Aは、蓋68が倒れた状態で突起68BがストッパーHG3に当たって、蓋68が開口HG1を開いている状態を図示している。蓋68が図4Aに図示された状態で開口HG1を開いている状態では、蓋68の長尺板68Aは、搬送経路Pに沿って、搬送経路Pの下側に配置されるようになっている。そして、長尺板68Aは、図4Aに示されるように、搬送装置40により搬送される媒体SをニップNに案内する(媒体SがニップNに到達するように導く)機能を有する。また、図5Aは、蓋68が後述するカム機構69により動かされて開口HG1を閉じている状態を図示している。なお、本実施形態では、後述するカム機構69により、蓋68が図4Aに図示される位置に配置されている状態では加圧ローラー62が第1位置に位置し、蓋68が図4Bに図示される位置に配置されている状態では加圧ローラー62が第2位置に位置するように構成されている。
カム機構69は、待機時に、蓋68を動かして、蓋68により開口HG1を開閉させる機能を有する。また、カム機構69は、蓋68を動かして開口HG1を閉じさせると加圧ローラー62を第1位置(図4A参照)から第2位置(図5A参照)に移動させ、蓋68を動かして開口HG1を開けさせると加圧ローラー62を第2位置から第1位置に移動させる機能を有する。カム機構69は、本体69Aと、支持部69Bとを有している(図4A及び図4B並びに図5A及び図5B参照)。
本体69Aは、一対の第1カム72と第2カム73との組合せ71を有している。そして、本体69Aは、駆動源(図示省略)からのトルクが伝達されることで、組合せ71の姿勢を定められた第1姿勢(図4A及び図4B参照)と、組合せ71の姿勢を第1姿勢とは異なる定められた第2姿勢(図5A及び図5B参照)とに変化させる機能を有する。
支持部69Bは、加圧ローラー62を回転可能に支持する機能を有する。支持部69Bは、一対の支持棒80と、一対の支持軸82と、一対のコイルばね(図示省略)とを有している。各支持軸82は、正面側から見て、加圧ローラー62の左側に配置され、各側板(図示省略)に固定されている。各支持棒80は、長手方向一端側と、長手方向中央に、それぞれ貫通孔が形成されている。そして、各支持棒80の長手方向一端側の貫通孔には各支持軸82が回転可能に嵌め込まれ、長手方向中央の貫通孔には、加圧ローラー62の回転軸となるシャフトが嵌め込まれている。各コイルばね(図示省略)は、正面側から見て、各支持棒80を時計回りの方向に付勢している。そして、各支持棒80は、各支持軸82を回転中心として、各コイルばねにより上側から付勢されつつ、各第1カム72により下側から支持されて、その姿勢が定められている。
以上、本体69Aと、支持部69Bとについて別々に説明したが、カム機構69により組合せ71が第2姿勢から第1姿勢に姿勢を変えると、蓋68は開口HG1を開いた状態になるとともに支持部69Bに支持されている加圧ローラー62が第2位置から第1位置に移動して加熱ローラー61とでニップNを形成するようになっている。これに対して、カム機構69により組合せ71が第1姿勢から第2姿勢に姿勢を変えると、蓋68は開口HG1を閉じた状態になるとともに支持部69Bに支持されている加圧ローラー62が第1位置から第2位置に移動して加熱ローラー61から離間するようになっている。
次に、本実施形態の定着装置60の動作(定着動作及びこれに伴う蓋68の開閉動作)について図3、図4A及び図4B、図5A及び図5B並びに図6(主に、図4A、図5A及び図6)を参照しながら説明する。なお、本実施形態の定着装置60の蓋68、画像形成動作時以外の期間では、図5Aに示されるように、開口HG1を閉じている。すなわち、本実施形態の定着装置60では、定着動作の終了後から次の定着動作時に媒体Sが開口HG1に到達するまでの期間(以下、スリープモード時という。)においても、レディ時と同様に、蓋68は開口HG1を閉じている。
次に、本実施形態の効果について説明する。
例えば、特許文献1の定着装置の場合、定着動作を行うために熱源により加熱部材に付与された熱が、筐体(ハウジングHGに相当)の開口(媒体Sの入り口とされる開口HG1に相当)から筐体外(すなわち、定着装置外)に伝導されてしまう。その結果、上記の定着装置の場合、上記開口から筐体外に伝導された熱を定着動作に用いることなく無駄にしてしまう。
また、本実施形態の場合、蓋68は、単に開口HG1を開閉する機能だけではなく、開口HG1を開いている状態において、ハウジングHG内に倒れて、搬送される媒体SをニップNに案内する機能を有する。したがって、本実施形態では、蓋68は何れの姿勢であってもその姿勢で定着装置60に必要な機能を発揮できる。
また、本実施形態の場合、カム機構69を用いることで、蓋68の開口HG1の開閉動作と、加圧ローラー62の移動動作とを同時に行うことができる。したがって、本実施形態の場合、蓋68の開口HG1の開閉動作と、加圧ローラー62の移動動作とをそれぞれ別の機構により動作させる場合に比べて、簡単な構成で両方の動作を行うことができる。
50 トナー像形成部(形成部の一例)
60 定着装置
61 加熱ローラー(加熱体の一例)
62 加圧ローラー(加圧体の一例)
63 熱源
68 蓋
69 カム機構(開閉機構の一例)
CU 制御部
HG ハウジング(収容体の一例)
HG1 開口
N ニップ
S 媒体
Claims (7)
- 周回しながらトナー像が形成された媒体を加熱する加熱体と、
前記加熱体が媒体を加熱する熱を、前記加熱体に付与する熱源と、
周回しながら前記加熱体とでニップを形成し、搬送されて前記ニップを通過する前記媒体を加圧する加圧体と、
前記加熱体、前記熱源及び前記加圧体を収容する収容体であって、前記ニップに対する媒体の搬送方向上流側に媒体が通過可能な開口が形成されている収容体と、
前記開口を開閉する蓋と、
前記蓋を動かして、前記蓋により前記開口を開閉させる開閉機構と、
前記熱源及び前記開閉機構を制御する制御部であって、前記熱源による前記加熱体への熱の付与時かつ媒体の前記ニップの非通過時とされる待機時に前記開閉機構により前記蓋を動かして前記開口を閉じさせる制御部と、
を備え、
前記蓋は、前記収容体に回転可能に支持され、媒体の前記ニップの通過時に前記開閉機構により前記収容体の内側に向けて倒れるように動かされて前記開口を開いている状態において、搬送される媒体を前記ニップに案内する機能を有し、
前記加圧体は、前記開閉機構により、前記加熱体とで前記ニップを形成する第1位置と、前記加熱体から離間した第2位置とに移動可能とされ、
前記開閉機構は、
軸回りに回転可能に支持された第1シャフトに固定されて一体で回転し、前記加圧体を前記第1位置と前記第2位置に移動させる第1カムと、
軸回りに回転可能に支持された第2シャフトに固定されて一体で回転し、前記蓋を、媒体を前記ニップに案内する位置と前記開口を閉じる位置に移動させる第2カムと、
前記第1シャフト及び前記第2シャフトの端部に固定された歯車を含み、駆動源からのトルクを伝達して前記第1シャフトと前記第2シャフトを連動して回転駆動する歯車群と、備え、
前記開閉機構は、前記蓋を動かして前記開口を閉じさせると前記加圧体を前記第1位置から前記第2位置に移動させ、前記蓋を動かして前記開口を開けさせると前記加圧体を前記第2位置から前記第1位置に移動させる定着装置。 - 前記蓋は、突起を有し、自重により前記収容体の内側に向けて倒れるように構成され、
前記収容体は、前記突起が当接して前記蓋を位置決めするストッパーを有する、
請求項1に記載の定着装置。 - 周回しながらトナー像が形成された媒体を加熱する加熱体と、
前記加熱体が媒体を加熱する熱を、前記加熱体に付与する熱源と、
周回しながら前記加熱体とでニップを形成し、搬送されて前記ニップを通過する前記媒体を加圧する加圧体と、
前記加熱体、前記熱源及び前記加圧体を収容する収容体であって、前記ニップに対する媒体の搬送方向上流側に媒体が通過可能な開口が形成されている収容体と、
前記開口を開閉する蓋と、
前記蓋を動かして、前記蓋により前記開口を開閉させる開閉機構と、
前記熱源及び前記開閉機構を制御する制御部であって、前記熱源による前記加熱体への熱の付与時かつ媒体の前記ニップの非通過時とされる待機時に前記開閉機構により前記蓋を動かして前記開口を閉じさせる制御部と、
を備え、
前記蓋は、前記収容体に回転可能に支持され、媒体の前記ニップの通過時に前記開閉機構により前記収容体の内側に向けて倒れるように動かされて前記開口を開いている状態において、搬送される媒体を前記ニップに案内する機能を有し、
前記蓋は、突起を有し、自重により前記収容体の内側に向けて倒れるように構成され、
前記収容体は、前記突起が当接して前記蓋を位置決めするストッパーを有し、
前記加圧体は、前記開閉機構により、前記加熱体とで前記ニップを形成する第1位置と、前記加熱体から離間した第2位置とに移動可能とされ、
前記開閉機構は、前記蓋を動かして前記開口を閉じさせると前記加圧体を前記第1位置から前記第2位置に移動させ、前記蓋を動かして前記開口を開けさせると前記加圧体を前記第2位置から前記第1位置に移動させる定着装置。 - 前記待機時は、前記制御部が画像形成動作に伴う定着動作を行うためのデータを受け取ってから媒体が前記開口に到達するまでのレディ時とされている、
請求項1〜3の何れか1項に記載の定着装置。 - 前記待機時は、定着動作の終了後から次の定着動作時に媒体が前記開口に到達するまでのスリープモード時とされている、
請求項1〜3の何れか1項に記載の定着装置。 - 前記待機時は、電源が入れられてから定着動作が可能な状態となるまでの準備時とされている、
請求項1〜3の何れか1項に記載の定着装置。 - 媒体にトナー像を形成するトナー像形成部と、
請求項1〜6の何れか1項に記載の定着装置であって、前記トナー像形成部により媒体に形成されたトナー像を媒体に定着する定着装置と、
を備えた画像形成装置。
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