JP6711248B2 - 乗客コンベアの潤滑装置及びそれを備えた乗客コンベア - Google Patents

乗客コンベアの潤滑装置及びそれを備えた乗客コンベア Download PDF

Info

Publication number
JP6711248B2
JP6711248B2 JP2016228284A JP2016228284A JP6711248B2 JP 6711248 B2 JP6711248 B2 JP 6711248B2 JP 2016228284 A JP2016228284 A JP 2016228284A JP 2016228284 A JP2016228284 A JP 2016228284A JP 6711248 B2 JP6711248 B2 JP 6711248B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
drive chain
movable plate
lubricating
lubricating oil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016228284A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018083697A (ja
Inventor
中村 雅昭
雅昭 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitec Co Ltd
Original Assignee
Fujitec Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitec Co Ltd filed Critical Fujitec Co Ltd
Priority to JP2016228284A priority Critical patent/JP6711248B2/ja
Publication of JP2018083697A publication Critical patent/JP2018083697A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6711248B2 publication Critical patent/JP6711248B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Escalators And Moving Walkways (AREA)

Description

本発明は、乗客コンベアの潤滑装置及びそれを備えた乗客コンベアに関する。
特許文献1は、駆動チェーンに潤滑油を給油する給油タンクと、駆動チェーンから余分な潤滑油を拭い取る吸着装置とを有する乗客コンベアを開示している。
特開平08−113459号公報
特許文献1の実施例1の乗客コンベアでは、給油タンクから駆動チェーンに常時潤滑油が給油されるため、大量の潤滑油とともに大型の給油タンクや油桶が必要である。また、特許文献1の実施例2の乗客コンベアでは、駆動チェーンが乾燥したときに給油ポンプを動作させて給油タンク内の潤滑油を駆動チェーンに給油するが、この構成では、給油ポンプや、乾燥センサや、乾燥センサの検知結果に基づいて給油ポンプの動作を制御する制御部が必要であり、構成が複雑化する。
本発明は、簡易な構成で適切に駆動チェーンを潤滑することが可能な潤滑装置及びそれを備えた乗客コンベアを提供する。
本発明の潤滑装置は、乗客コンベアを駆動する無端ループ状の駆動チェーンを潤滑油で潤滑する。
潤滑装置は、
前記乗客コンベアの構造体に駆動チェーンの下方において取り付けられるベースプレートと、
ベースプレートの上方において支持部材により上下に移動可能に支持された可動プレートと、
可動プレート上に、端部側が可動プレートからはみ出すように配置され、潤滑油を吸着可能な油吸着部材と、
油吸着部材が駆動チェーンに当接するようにブラケットを上方に付勢する付勢部材と、
ベースプレート上に配置され、潤滑油を貯留する油貯留皿と、を備え、
油吸着部材の端部側が油貯留皿内にまで垂下し、貯留された潤滑油に浸っている。
本発明の乗客コンベアは、本発明の潤滑装置を有する。
本発明の潤滑装置及び乗客コンベアによれば、簡易な構成で適切に駆動チェーンを潤滑することができる。
実施形態1における潤滑装置を有するエスカレータの構成を示す概略側面図である。 実施形態1におけるエスカレータのエスカレータ本体の構造体を示す図である。 実施形態1における潤滑装置の構造を示す斜視図である。 実施形態2におけるエスカレータの構成を示す概略側面図である。 実施形態3におけるエスカレータの構成を示す概略側面図である。
本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
(実施形態1)
1.構成
1−1.エスカレータ全体の構成
図1は、実施形態1における潤滑装置を有するエスカレータの概略側面図である。本実施形態におけるエスカレータ1は、エスカレータ本体10と、モータ20と、電力供給装置30と、制御装置40と、第1潤滑装置101と、第2潤滑装置102とを有する。
エスカレータ本体10は、建築物の2つの階床F1、F2間に架け渡された状態で設置される。エスカレータ本体10は、無端状に連結された複数の踏段11と、左右一対の無端状のハンドレール12と、モータ20の動力を踏段11及びハンドレール12に伝達する動力伝達機構15と、これらの部材が取り付けられる構造体13とを有する。
動力伝達機構15は、構造体13により回動可能に支持されたスプロケット駆動軸71及びスプロケット従動軸72と、スプロケット駆動軸71上に設けられた第1スプロケット81及び第2スプロケット82と、スプロケット従動軸72上に設けられた第3スプロケット83と、モータ20の駆動スプロケット21と第1スプロケット81との間に巻き掛けられた無端状のメインドライブチェーン91と、第2スプロケット82と第3スプロケット83との間に巻き掛けられた無端状のステップチェーン92とを有する。モータ20が駆動されると、モータ20の駆動軸の回転が駆動スプロケット21、メインドライブチェーン91及び第1スプロケット81を介してスプロケット駆動軸71に伝達される。このとき、スプロケット駆動軸71上の第2スプロケット82が回転駆動されるとともに、第2スプロケット82と第3スプロケット83との間に掛け渡されたステップチェーン92に連結された踏段11が循環走行する。なお、図1では図示していないが、ハンドレール12についても同様に、モータ20の駆動軸の動力が動力伝達部材を介して伝達され、循環走行する。
電力供給装置30は、モータ20に駆動用の電力を供給する。電力供給装置30は、例えば、制御装置40による制御に基づいて供給電力を変化させることが可能なインバータにより構成されている。
制御装置40は、エスカレータ1の動作を制御する。例えば、制御装置40は、電力供給装置30を制御することでモータ20に通電する電力を制御し、これにより、エスカレータ1の起動、停止、走行速度等を制御する。
第1潤滑装置101は、上側の階床F1の上部機械室R1に配置され、メインドライブチェーン91を潤滑する。
第2潤滑装置102は、下側の階床F2の下部機械室R2に配置され、ステップチェーン92を潤滑する。
図2は、実施形態1におけるエスカレータ1のエスカレータ本体10の構造体を示す図である。構造体13は、トラス構造を有し、エスカレータ本体10を構成する上記の各部材を支持する。また、構造体13は、その底面全体に底面部材14が敷設されている。底面部材14は、複数の金属板により構成されている。複数の金属板の接合部分にはコーキング処理が行われている。
底面部材14は、上部機械室R1の底面を構成する上部底面板14a、下部機械室R2の底面を構成する下部底面板14bと、上部底面板14aと下部底面板14bとの間の傾斜した底面を構成する傾斜底面板14cとを有する。
1−2.潤滑装置の構成
第1潤滑装置101及び第2潤滑装置102の構成について説明する。なお、第1潤滑装置101及び第2潤滑装置102は同一の構成を有している。そのため、以下では第1潤滑装置101及び第2潤滑装置102を潤滑装置100と称して説明する。また、メインドライブチェーン91及びステップチェーン92も基本的に同様の構造を有している。そのため、同様にメインドライブチェーン91及びステップチェーン92を駆動チェーン90と称して説明する。
図3は、実施形態1における潤滑装置100の構造を示す斜視図である。潤滑装置100は、駆動チェーン90を潤滑油で潤滑する。潤滑装置100は、ベースプレート110と、支持部材120と、可動プレート130と、油吸着部材140と、付勢部材150と、ストッパ160と、油貯留皿170とを有する。駆動チェーン90は、複数のリンクをシリーズに無端状に連結することで構成される動力伝達用の一般的なローラチェーンであるが、図3では簡略化して記載している。
ベースプレート110は、エスカレータ1の構造体13を構成する底面部材14の上部底面板14aまたは下部底面板14bの上面に駆動チェーン90の下方において取り付けられる。油貯留皿170は、ベースプレート110上に配置され、潤滑油を貯留する。可動プレート130は、ベースプレート110の上方において支持部材120により上下に移動可能に支持される。油吸着部材140は、可動プレート130上に配置され、長手方向の端部が可動プレート130からはみ出して、油貯留皿170内に垂下し、貯留された潤滑油に浸っている。付勢部材150は、油吸着部材140が駆動チェーン90に当接するように可動プレート130を上方に付勢する。ストッパ160は、付勢部材150の付勢力により可動プレート130がベースプレート110に対して所定の高さを超えて上方に移動するのを規制する。
潤滑装置100の構成についてより詳しく説明する。可動プレート130は、駆動チェーン90の延設方向に沿って延びる延設方向延伸部130aと、駆動チェーン90の延設方向に対して直交する方向に駆動チェーン90に交差するように延びる直交方向延伸部130bとを備え、平面視で十字状の形状を有している。可動プレート130は、金属製の駆動チェーン90に万一接触した場合でも駆動チェーン90に傷が生じないように、樹脂板により形成されることが好ましい。
ベースプレート110の上面には、可動プレート130の直交方向延伸部130bの一対の長手方向端部に対応する位置のそれぞれにおいてピン状の支持部材120が立設されている。また、可動プレート130の直交方向延伸部130bの一対の長手方向端部側には上下方向に貫通する貫通孔が設けられ、これらの貫通孔にそれぞれ支持部材120が挿通されている。これにより、可動プレート130は、直交方向延伸部130bの各長手方向端部側においてそれぞれ上下に移動可能なように支持される。
付勢部材150は、コイルスプリングで構成され、駆動チェーン90の下方となる位置に配置される。具体的には、付勢部材150は、可動プレート130の直交方向延伸部130bと延設方向延伸部130aとが交差する部分の下方に、上向きの付勢力が生じるように配置される。コイルスプリングは、上向きの付勢力が生じるようにコイルスプリングの軸方向が上下方向に一致するように配置される。付勢部材150の下端部はベースプレート110の上面に固定され、付勢部材150の上端部は可動プレート130の下面に固定される。付勢部材150の付勢力は、油吸着部材140を駆動チェーン90に軽く当接させる程度の力に設定されている。
上記のように可動プレート130及び付勢部材150を構成することで、可動プレート130を、駆動チェーン90の延設方向に対して直交または略直交する方向において、2点で安定して支持しつつ、上方に付勢できる。またこれにより、油吸着部材140を駆動チェーン90に安定して押し当てることができる。
油吸着部材140は、潤滑油を吸着するとともに金属製の駆動チェーン90を摩耗させにくい素材で形成された所定厚さを有する帯状の部材である。油吸着部材140は、例えばフェルトで形成可能である。フェルトとして羊毛や獣毛のみで形成されたもの、あるいは羊毛や獣毛に化学繊維を混合したものを利用可能であるが、駆動チェーン90に押し付けられることを考慮すると、耐久性を有する化学繊維が混合されたものを用いることが好ましい。なお、油吸着部材140の素材はフェルトに限らず、潤滑油を吸着し、金属製の駆動チェーン90を摩耗させにくい性質を有する素材であればどのようなものでもよい。例えばスポンジであってもよい。
油吸着部材140の上記の所定厚さは、例えば5mmである。所定厚さは、駆動チェーン90が摺動することで所定期間の間に油吸着部材140が摩耗する量に基づいて設定される。所定期間は、例えば定期点検の周期である。
油吸着部材140は、その長手方向を駆動チェーン90の長手方向に一致させて、延設方向延伸部130aの上面に配置される。油吸着部材140は、一対の長手方向端部がそれぞれ可動プレート130からはみ出して、油貯留皿170内に垂下し、貯留された潤滑油に浸る長さを有している。油吸着部材140における上記のはみ出した部分が、可動プレート130の各延設方向延伸部130aの先端にそれぞれ設けられた折り曲げ部130cにネジ135で固定される。
ストッパ160は、可動プレート130が付勢部材150の付勢力によって駆動チェーン90の高さ位置まで上方に移動するのを規制する。図3の例では、ストッパ160は、ピン状の支持部材120の上端部に螺合されたナットにより構成される。ストッパ160の高さ位置は、油吸着部材140が無い状態で可動プレート130が付勢部材150の付勢力により上方に持ち上げられた場合でも、可動プレート130と駆動チェーン90との間に一定の隙間が確保される高さ位置に設定されている。また、一定の隙間の大きさ(高さ)は、油吸着部材140の厚みよりも小さい大きさ(高さ)であって、油吸着部材140が一定程度すり減っても当該油吸着部材140の駆動チェーン90への接触が維持される大きさ(高さ)に設定される。このような構成によると、油吸着部材140が駆動チェーン90に対して極度に強く押し付けられることが抑制され、これにより、油吸着部材140の摩耗や、駆動チェーン90に大きな走行抵抗が生じることが抑制される。また、油吸着部材140が万一すり切れた場合でも、可動プレート130が駆動チェーン90に接触することが抑制される。
なお、ストッパ160を支持部材120を中心として回転させることで、ストッパ160の上下方向位置を変更可能である。エスカレータ本体10の構造体13の底面部材14と駆動チェーン90との間の上下方向の隙間は、製造時の寸法誤差等により異なるが、ストッパ160を回転させることで、可動プレート130と駆動チェーン90との間の上下方向の隙間の大きさを、上述した一定の隙間の大きさに適切に調整できる。また、油吸着部材140の厚さに応じて上下方向の隙間の大きさを調節することが可能となる。そのため、製造時の寸法誤差等があっても、油吸着部材140を駆動チェーン90に適切な強さで当接させる(押し付ける)ことができる。
油貯留皿170は、定期点検後、その次の定期点検のまでの間に揮発等により減少する量よりも多い量の潤滑油を貯留可能としてもよい。こうすることで、一定期点検周期よりも短い周期で潤滑油を補充する手間が不要となる。
2.本実施形態の作用
まず、従来のエスカレータにおける課題を説明する。エスカレータの踏段等を駆動する駆動チェーンは、摩耗による駆動チェーンの短寿命化や駆動時の騒音を防止するために、潤滑油で適切に潤滑することが必要である。そのため、自動給油装置等を設け、エスカレータのライズ量、速度、運転時間等に応じた給油間隔で一定量の潤滑油を駆動チェーンに給油している。しかし、駆動チェーンに付着している潤滑油が多いときに駆動チェーンから潤滑油が周囲に飛散する。これに対処するため、従来、エスカレータ本体の底面を構成する底面部材上に全面的にオイルパン等を配置し、飛散した潤滑油を受けるように構成されている。しかし、オイルパンは一般に複数の鉄板で構成されるため、継ぎ目のコーキングの劣化により、継ぎ目から潤滑油が漏れるという問題があった。
これに対し、本実施形態のエスカレータ1の潤滑装置100によれば、エスカレータ1の運転時、循環駆動される駆動チェーン90に、油貯留皿170から油吸着部材140を介して吸い上げられた潤滑油が、駆動チェーン90と油吸着部材140とが摺動することで、塗布される(付着する)。そのため、駆動チェーン90へ潤滑油が余剰に付着すること自体が生じにくい。したがって、潤滑油が駆動チェーン90から周囲に飛散することが抑制される。
また、油吸着部材140は、可動プレート130を介して付勢部材150により駆動チェーン90に適切な強さで押し付けられる。そのため、適切な量の潤滑油が駆動チェーン90に塗布されるとともに、駆動チェーン90の循環に大きな影響を与えることもない。
また、特許文献1の実施例1の乗客コンベアでは、給油タンクから駆動チェーンに常時潤滑油が給油されるため、大量の潤滑油とともに大型の給油タンクや油桶が必要である。しかし、本実施形態の潤滑装置100では、油吸着部材140で拭い取られた潤滑油は、油貯留皿170に戻って再利用されるため潤滑油の量は特許文献1の実施例1よりも少量ですむ。そのため、油を貯留する部材(油貯留皿170)を小型化できる。
さらに、特許文献1の実施例2の乗客コンベアでは、駆動チェーンが乾燥したときに給油ポンプを動作させて給油タンク内の潤滑油を駆動チェーンに給油するが、この構成では、給油ポンプや、乾燥センサや、乾燥センサの検知結果に基づいて給油ポンプの動作を制御する制御部が必要であり、構成が複雑化する。しかし、本実施形態の潤滑装置100では、常時、油吸着部材140により駆動チェーン90に潤滑油が塗布されるので、駆動チェーン90の乾燥自体が生じにくい。そのため、特許文献1の実施例2のような乾燥センサやその検知結果に基づく制御を行う制御部が不要である。また、本実施形態の潤滑装置100では、油吸着部材140を駆動チェーン90に接触させる構成を採用しているので、潤滑油が塗布される一方で過剰であれば吸着されるので、駆動チェーンに付着する潤滑油の量が適切な量で維持される。
このように、本実施形態の潤滑装置100によると、簡易な構成で適度に駆動チェーン90を潤滑することができる。
(実施形態2)
図4は、実施形態2における潤滑装置を有するエスカレータの構成を示す概略側面図である。実施形態2におけるエスカレータ1では、実施形態1におけるエスカレータ1の構成に対してさらに、自動給油部200が設けられている。自動給油部200は、下部機械室R2に配置された第3スプロケット83の近傍のステップチェーン92に給油する。
実施形態2によると、揮発等により油貯留皿170内の潤滑油が減少しても定期的に潤滑油を補充することができる。そのため、油貯留皿170内の潤滑油が減少した場合でも、油貯留皿170内の潤滑油が枯渇することを防止できる。また、補充時に第3スプロケット83付近のステップチェーン92への潤滑油の付着量が一時的に多くなった場合、第2潤滑装置102(潤滑装置100)の油吸着部材140で余剰の潤滑油が拭い取られ油貯留皿170内に回収される。そのため、余剰の潤滑油がステップチェーン92から周囲に飛散するのを抑制できる。
なお、自動給油部200による定期供給の周期、供給時間、及び供給量は、潤滑油が消費される量に応じて適宜設定すればよいが、例えば、供給量を供給時期間の油貯留皿170内の潤滑油の減少量と同程度の量にすれば、各供給後の油貯留皿170内の潤滑油の量を毎回ほぼ同じ量に回復させることができる。また、供給周期を例えば1週間程度にすれば、潤滑油の減少量が比較的少なく、そのため、油貯留皿170内の潤滑油量の変化を少なくできる。
また、上部機械室R1に、メインドライブチェーン91(駆動チェーン90)に定期的に一定量の潤滑油を自動的に給油する自動給油部200を設けてもよい。この場合、メインドライブチェーン91に関して上記と同様の作用効果が得られる。
(実施形態3)
図5は、実施形態3における潤滑装置を有するエスカレータの構成を示す概略側面図である。実施形態3におけるエスカレータ1では、実施形態1におけるエスカレータ1の構成に対してさらに、自動給油部300が設けられている。自動給油部300は、第2潤滑装置102(潤滑装置100)の油貯留皿170に定期的に一定量の潤滑油を自動的に供給する。自動給油部300による定期供給の周期、供給時間、及び供給量は実施形態2と同様の考え方で設定すればよい。
実施形態3によると、ステップチェーン92(駆動チェーン90)への潤滑油の付着量が一時的に多くなるようなこと自体が生じにくい。したがって、余剰の潤滑油がステップチェーン92から周囲に飛散するのを抑制できる。また、油貯留皿170内の潤滑油が減少した場合でも、油貯留皿170内の潤滑油が枯渇することを防止できる。
なお、上部機械室R1に、第1潤滑装置101(潤滑装置100)の油貯留皿170に定期的に一定量の潤滑油を自動的に供給する自動給油部300を設けてもよい。この場合、メインドライブチェーン91に関して上記と同様の作用効果が得られる。
(その他の実施形態)
前記実施形態では、乗客コンベアが、異なる階床間に斜めに掛け渡されたエスカレータ1である場合を説明した。しかし、本発明は、乗客コンベアが、一の階床において水平あるいは斜めに配置されたいわゆる動く歩道等の乗客コンベアである場合にも適用可能である。
前記実施形態では、ベースプレート110上に底面部材14が配置される。しかし、本発明において、ベースプレートは底面部材と共用されてもよい。これにより、潤滑装置100の構成部材を少なくできる。
前記実施形態では、油吸着部材140の長さが、油吸着部材140の端部が油貯留皿170の潤滑油に浸る程度の長さである場合を例示した。しかし、本発明において、油吸着部材の長さは、油吸着部材の端部が油貯留皿の底面に接触する長さであってもよい。これにより、潤滑油の貯留量が少量であるときでも、油吸着部材を介して駆動チェーン90を潤滑することができる。
前記実施形態では、付勢部材がコイルスプリングである場合を例示した。しかし、本発明において、付勢部材は板バネ等その他の付勢部材で構成されてもよい。
前記実施形態では、駆動チェーンがメインドライブチェーン及びステップチェーンである場合を例示した。しかし、本発明において、駆動チェーンはエスカレータのその他の構成部材を駆動するチェーンであってもよい。例えば、ハンドレールを循環駆動するハンドレール駆動チェーンであってもよい。
(実施形態についてのまとめ)
(1)実施形態における潤滑装置100は、エスカレータ1(乗客コンベアの一例)を駆動する無端ループ状の駆動チェーン90を潤滑油で潤滑する。
潤滑装置100は、
エスカレータ1の構造体13に駆動チェーン90の下方において取り付けられるベースプレート110と、
ベースプレート110の上方において支持部材120により上下に移動可能に支持された可動プレート130と、
可動プレート130上に、端部側が可動プレート130からはみ出すように配置され、潤滑油を吸着可能な油吸着部材140と、
油吸着部材140が駆動チェーン90に当接するように可動プレート130を上方に付勢する付勢部材150と、
ベースプレート110上に配置され、潤滑油を貯留する油貯留皿170と、を備える。
油吸着部材140の端部側が油貯留皿170内に垂下し、貯留された潤滑油に浸っている。
これにより、簡易な構成で適切に駆動チェーンを潤滑することができる。
(2)実施形態における潤滑装置100において、
可動プレート130が付勢部材150の付勢力によって駆動チェーン90の高さ位置まで上方に移動するのを規制するストッパ160が設けられている。
これにより、油吸着部材140が仮にすり切れたとしても、可動プレート130が駆動チェーン90に接触することが抑制される。
(3)実施形態における潤滑装置100において、
ストッパ160の上下方向の位置が可変に構成されている。
これにより、製造時の寸法誤差等により駆動チェーン90と可動プレート130との間の隙間の寸法がばらついても、ストッパ160の高さ位置を調整することで、隙間の大きさを一定の大きさに調整できる。
(4)実施形態における潤滑装置100において、
可動プレート130は、駆動チェーン90の延設方向に対して直交または略直交する方向に交差して延びる。
支持部材120は、可動プレート130の直交方向延伸部130b(直交または略直交する方向に延びた部分)の両方の端部を上下に移動可能に支持する一対の支持部材120を備える。
付勢部材150は、駆動チェーン90の下方となる位置に配置されている。
これにより、可動プレート130を、その延設方向に対して直交または略直交する方向において、2点で安定して支持しつつ、上方に付勢できる。
(5)実施形態における潤滑装置100において、
油吸着部材140は、駆動チェーン90の延設方向に沿って延び、長手方向の両方の端部側がそれぞれ可動プレート130からはみ出して、油貯留皿170内に垂下している。
これにより、油吸着部材140の長手方向の両方の端部側から油貯留皿170の潤滑油が吸い上げられる。例えば、油吸着部材140の長手方向の一端側のみが油貯留皿170内に垂下している場合、油吸着部材140の前記一端側は潤滑油で湿潤するが、他端側はあまり湿潤しないような状態が生じるが、本実施形態では、油吸着部材140の長手方向の両方の端部側を適切に潤滑油で湿潤させることができる。
(6)実施形態における潤滑装置100において、
油吸着部材140の端部側が油貯留皿170の底面に接触してもよい。
これにより、油貯留皿170内に潤滑油が少しでも貯留されていれば、油吸着部材140を介して駆動チェーン90を潤滑できる。
(7)実施形態における潤滑装置100において、
ベースプレート110が、当該エスカレータ1の構造体13を構成する底面部材14と共用されてもよい。
これにより、潤滑装置100の構成部材を削減することができる。
(8)実施形態における潤滑装置100において、
駆動チェーン90に潤滑油を定期的に供給する自動給油部200が設けられている。
これにより、油貯留皿170内の潤滑油が減少しても、定期的に潤滑油が補充さることで、適切な潤滑を続けることができる。
(9)実施形態における潤滑装置100において、
油貯留皿170に潤滑油を定期的に供給する自動給油部300が設けられている、
これにより、油貯留皿170内の潤滑油が減少しても、定期的に潤滑油が補充さることで、適切な潤滑を続けることができる。
(10)実施形態におけるエスカレータ1(乗客コンベアの一例)は、本実施形態の潤滑装置100を有する。
これにより、エスカレータ1の駆動チェーン90が滑らかに駆動されることで、エスカレータ1の駆動抵抗が減少するとともに、各種の駆動部材の摩耗や、異音の発生を抑制できる。
1 エスカレータ
10 エスカレータ本体
11 踏段
12 ハンドレール
13 構造体
14 底面部材
14a 上部底面板
14b 下部底面板
14c 傾斜底面板
15 動力伝達機構
20 モータ
30 電力供給装置
40 制御装置
21 駆動スプロケット
71 スプロケット駆動軸
72 スプロケット従動軸
81 第1スプロケット
82 第2スプロケット
83 第3スプロケット
90 駆動チェーン
91 メインドライブチェーン
92 ステップチェーン
100 潤滑装置
101 第1潤滑装置
102 第2潤滑装置
110 ベースプレート
120 支持部材
130 可動プレート
130a 延設方向延伸部
130b 直交方向延伸部
130c 折り曲げ部
135 ネジ
140 油吸着部材
150 付勢部材
160 ストッパ
170 油貯留皿
200 自動給油部
300 自動給油部
F1,F2 階床
R1 上部機械室
R2 下部機械室

Claims (9)

  1. 乗客コンベアを駆動する無端ループ状の駆動チェーンを潤滑油で潤滑する潤滑装置であって、
    前記乗客コンベアの構造体に前記駆動チェーンの下方において取り付けられるベースプレートと、
    前記ベースプレートの上方において支持部材により上下に移動可能に支持された可動プレートと、
    前記可動プレート上に、端部側が前記可動プレートからはみ出すように配置され、潤滑油を吸着可能な油吸着部材と、
    前記油吸着部材が前記駆動チェーンに当接するように前記可動プレートを上方に付勢する付勢部材と、
    前記ベースプレート上に配置され、潤滑油を貯留する油貯留皿と、を備え、
    前記油吸着部材の前記端部側が前記油貯留皿内に垂下し、貯留された潤滑油に浸っており、
    前記可動プレートは、前記乗客コンベアの駆動中においても前記ベースプレートに対して前記付勢部材の付勢力に応じて上下に移動可能であり、
    前記油吸着部材がすり切れた場合において前記可動プレートが前記駆動チェーンに接触しないように、前記可動プレートが前記付勢部材の付勢力によって前記駆動チェーンの高さ位置まで上方に移動するのを規制するストッパが設けられている、
    潤滑装置。
  2. 前記ストッパの上下方向の位置が可変に構成されている、
    請求項に記載の潤滑装置。
  3. 前記可動プレートは、前記駆動チェーンの延設方向に対して直交または略直交する方向に交差して延び、
    前記支持部材は、前記可動プレートの前記直交または略直交する方向に延びた部分の両方の端部を上下に移動可能に支持する一対の支持部材を備え、
    前記付勢部材は、前記駆動チェーンの下方となる位置に配置されている、
    請求項1に記載の潤滑装置。
  4. 前記油吸着部材は、前記駆動チェーンの延設方向に沿って延び、長手方向の両方の端部側がそれぞれ前記可動プレートからはみ出して、前記油貯留皿内に垂下している、
    請求項に記載の潤滑装置。
  5. 前記油吸着部材の前記端部側が前記油貯留皿の底面に接触している、
    請求項1に記載の潤滑装置。
  6. 前記ベースプレートが、当該乗客コンベアの構造体を構成する底面部材と共用されている、
    請求項1から請求項のいずれか1項に記載の潤滑装置。
  7. 前記駆動チェーンに潤滑油を定期的に供給する自動給油部が設けられている、
    請求項1から請求項のいずれか1項に記載の潤滑装置。
  8. 前記油貯留皿に潤滑油を定期的に供給する自動給油部が設けられている、
    請求項1から請求項のいずれか1項に記載の潤滑装置。
  9. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の潤滑装置を有する乗客コンベア。
JP2016228284A 2016-11-24 2016-11-24 乗客コンベアの潤滑装置及びそれを備えた乗客コンベア Active JP6711248B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016228284A JP6711248B2 (ja) 2016-11-24 2016-11-24 乗客コンベアの潤滑装置及びそれを備えた乗客コンベア

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016228284A JP6711248B2 (ja) 2016-11-24 2016-11-24 乗客コンベアの潤滑装置及びそれを備えた乗客コンベア

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018083697A JP2018083697A (ja) 2018-05-31
JP6711248B2 true JP6711248B2 (ja) 2020-06-17

Family

ID=62238048

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016228284A Active JP6711248B2 (ja) 2016-11-24 2016-11-24 乗客コンベアの潤滑装置及びそれを備えた乗客コンベア

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6711248B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6801048B2 (ja) * 2019-06-10 2020-12-16 東芝エレベータ株式会社 乗客コンベア
JP6992834B2 (ja) * 2020-03-18 2022-01-13 フジテック株式会社 マンコンベヤ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018083697A (ja) 2018-05-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6711248B2 (ja) 乗客コンベアの潤滑装置及びそれを備えた乗客コンベア
CN106714977B (zh) 用于用pgm和贱金属溶液涂覆基底端面的装置和方法
JP5761612B2 (ja) 乗客コンベア
JP6187736B2 (ja) 潤滑油塗布装置
JP2013019435A (ja) ピニオン給油型動力伝達装置
JP2016088719A (ja) ロープ清掃装置
KR20170025103A (ko) 용기 코팅장치
JP4625853B2 (ja) エレベーター用ロープ給油装置及びそれを備えたエレベーター
JP2008146291A (ja) メダル洗浄装置
JP5818461B2 (ja) エレベータのガイド装置
JP2011051689A (ja) ガイドレール保全装置
JP2011031994A (ja) ガイドレール保全装置
WO2014184874A1 (ja) エレベータのロープ給油装置
JP2008110829A (ja) ロープ清掃治具
JP4610303B2 (ja) エレベータのロープ給油装置
US11117788B1 (en) Guide rail cleaning device
JP7050633B2 (ja) エレベーターの返し車における油清掃治具
JP2013170044A (ja) 乗客コンベアのパネル清掃装置
JP6005983B2 (ja) 研磨揚送装置
JP2012205857A (ja) 給油潤滑装置及び給油潤滑装置を備えたミシン
JP4358090B2 (ja) 垂直循環式駐車装置の油滴類清掃装置とその駐車装置
JP4049541B2 (ja) 玉研磨装置
JP2014084226A (ja) エレベータの給油装置及びエレベータの給油方法
JP6862262B2 (ja) コンペンシーブ清掃装置
JP7113656B2 (ja) 乗客コンベア

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181019

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190906

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191001

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191126

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200428

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200511

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6711248

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250